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まち・ひと・しごと創生に関する調査・ 分析結果(中間報告)

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まち・ひと・しごと創生に関する調査・ 分析結果(中間報告)
1
まち・ひと・しごと創生に関する調査・
分析結果(中間報告)
1
2
3
4
「しごと」に関する調査・分析 スライド2~
「住まい・生活・教育環境」に関する調査・分析 スライド95~
「子育て」に関する調査・分析 スライド132~
「都市・地域」に関する調査・分析 スライド149~
2
1.「しごと」に関する調査・分析
3
1.高岡市の経済構造
• (1)高岡市の産業の特徴
• ①産業大分類別 取引流入額・付加価値額・従業者数
(RESAS〈地域経済分析システム〉)
• 高岡市の地域経済を産業大分類別に
①域外から資金を獲得している産業(取引流入額)
②付加価値を多く生み出している産業(付加価値額)
③雇用を支えている産業(従業者数)
の3つの視点でみると、各部門において製造業が1位であり、
ものづくりのまちである高岡市の特徴を表している(図表1-1)。
4
1.高岡市の経済構造
• 図表1-1 産業大分類別 取引流入額・付加価値額・従業者数
5
1.高岡市の経済構造
• ②産業中分類別 付加価値額・従業者数(RESAS)
• 産業大分類の結果を受けて、製造業を中心に産業中分類での、付
加価値額・従業者数及び特化係数をみてみると、経済活動を通じて
域内に付加価値をもたらし、さらに域外からの資金獲得の面でも貢
献している業種は、
・金属製品製造業
・プラスチック製品製造業
・化学工業
・非鉄金属製造業
・パルプ・紙・紙加工品製造業
であり、これらの産業が高岡市の基幹産業といえる(図表1-2)。
• また、基幹産業の労働生産性をみてみると、金属製品製造業及び
パルプ・紙・紙加工品製造業が富山県及び全国数値より高く、中で
もパルプ・紙・紙加工品製造業は順位も高くなっている(図表1-3)。
6
1.高岡市の経済構造
• 図表1-2 産業中分類別 付加価値額・従業者数(RESAS)
7
1.高岡市の経済構造
• 図表1-3 産業中分類別 付加価値額・従業者・労働生産性の
特化係数(RESAS)
8
1.高岡市の経済構造
• ③高岡経済圏の産業特性について(特化係数の時系列比較)
経済産業省資料より
• 高岡経済圏(高岡市、氷見市、砺波市、小矢部市)における上記5
業種の産業特性として、産業小分類別に1990年から2012年にか
けての特化係数及び労働生産性の推移を確認すると、
・紙製造業
・その他の化学工業
・工業用プラスチック製品製造業
では、ウェイトが増えていた。
• 基幹産業の中で、非鉄金属素材製造業、建設用・建築用金属製品
製造業、いわゆる高岡市で昔から中核産業である銅器・アルミ建材
は、趨勢として、以前よりウェイトは低下しており、雇用余力も縮小
している(図表1-4)。
9
1.高岡市の経済構造
• 図表1-4 高岡経済圏の産業特性(特化係数・労働生産性)
10
1.高岡市の経済構造
• (2)事業所数(RESAS)
• 高岡市の事業所数は、2001年から2012年の11年間で、2,117事業
所、18.3%減少している。(図表1-5)。
• 2012年の高岡市の事業所数を産業大分類別にみると、卸売業・小
売業が一番多く、その次に製造業、宿泊業・飲食サービス業と続く。
全国と比較すると、製造業と金融・保険業の特化係数が高く、産業
が集積していることが分かる。IT企業などが入る情報通信業は低い
(図表1-6)。
• 2012年の呉西6市の事業所数は、高岡市が一番大きく、呉西地区
で一番産業の集積があることが分かる(図表1-7)
• しかしながら、2009年から2012年の事業所数の増減をみると、高
岡市の減少率は、全国・富山県と比較すると大きな差は無いが、呉
西6市では、減少率が最も大きくなっており、産業集積の優位は落
ちている(図表1-8、1-9)。
11
1.高岡市の経済構造
• 図表1-5① 高岡市の事業所数の推移
•
*H13,H18は、事業所・企業統計のデータ。H13は旧高岡市と旧福岡町の合算。H21,H24はRESASより。
12
1.高岡市の経済構造
• 図表1-6 高岡市の事業所数及び全国に対する特化係数
• (産業大分類)2012年
(事業所数)
(特化係数)
3,000
1.60
2,715
1.40
2,500
1.13
2,000
1,500
0.73
0.91
0.63 0.64
0.61
0.41
500
41
0.27
4
2
3
64
151
195
1.20
1.07 1.06
1.00
1.03
0.93
0.83 1,259
876
1,000
0
1.40
1.33
378
0.87 0.89
0.85
1,029
880
0.60
648
548
319
0.80
246
69
0.40
0.20
2012年事業所数
0.00
特化係数
13
1.高岡市の経済構造
• 図表1-7 呉西6市の事業所数(2012年)
•
14
1.高岡市の経済構造
• 図表1-8 全国、富山県、高岡市の事業所数の増減率
• (2009-2012年)
• *2009年を1とする
15
1.高岡市の経済構造
• 図表1-9 呉西6市の事業所数の増減率(2009-2012年)
• *2009年を1とする
16
1.高岡市の経済構造
• (3)製品出荷額等(RESAS)
• 高岡市の製造品出荷額等は、2008年のリーマンショックを契機に
落ち込んでいたが、2012年以降、微増している。この間、人口は減
少し続けている(図表1-10)。
• 高岡市の製品出荷額等の推移を見ると、富山県より減少率が大き
い(図表1-11)。
• これは、高岡市の産業構造として、リーマンショック後に回復が見ら
れた電子部品・デバイス・電子回路製造業、生産用機械器具製造
業、医薬品製造業のウエイトが富山県より低いことが要因と思われ
る(図表1-12)。
• 高岡市の基幹産業である5業種の製品出荷額等推移をみると、化
学工業、非鉄金属製造業の落ち込みが大きい。金属製品製造業も
減少傾向が続いている(図表1-13)。
17
1.高岡市の経済構造
• 図表1-10 高岡市の製造品出荷額等と人口の推移
•
(万円)
(人)
70,000,000
55,989,349
58,411,546
57,322,062
60,000,000
56,857,622
54,887,437 55,112,635 53,213,697
50,000,000
40,000,000
186,000
184,000
182,000
39,490,306
38,791,907
40,570,953180,000
39,051,198
37,767,493
178,000
176,000
30,000,000
製造品出荷額…
高岡市人口…
174,000
172,000
20,000,000
170,000
10,000,000
168,000
0
166,000
2002年 2003年 2004年 2005年 2006年 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年
•
*2008-2012年はRESASより、2002-2007年、2013年は工業統計より。2002-2004年は旧高岡市と旧福岡町の合算
•
*人口は、2005年、2010年は国勢調査、それ以外は富山県人口移動調査より。2002-2004年は旧高岡市と旧福岡町の合算。
18
1.高岡市の経済構造
• 図表1-11 全国・富山県・高岡市 製造品出荷額等 増減率
1.2000
1.0000
0.8000
全国
0.6000
富山県
高岡市
0.4000
0.2000
0.0000
2008年
•
*2008年を1とする
2009年
2010年
2011年
2012年
19
1.高岡市の経済構造
• 図表1-12 富山県・高岡市 製品出荷額等 TOP5(産業中分
類別)2012年
20
1.高岡市の経済構造
• 図表1-13 高岡市の製品出荷額等の推移
(産業中分類 5業種)
(万円)
20,000,000
70,000,000
18,000,000
60,000,000
金属製品製造業
16,000,000
50,000,000
14,000,000
12,000,000
プラスチック製品
製造業
40,000,000
化学工業
30,000,000
非鉄金属製造業
10,000,000
8,000,000
6,000,000
20,000,000
4,000,000
パルプ・紙・紙加工品製造業
製造品出荷額(全体)右軸
10,000,000
2,000,000
0
0
2005年 2006年 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年
* 2008-2012年はRESASより、2005-2007年、2013年は工業統計より
21
1.高岡市の経済構造
• (4)付加価値額
①付加価値額(企業単位)RESAS
• 付加価値額を県西部6市で比較すると高岡市が一番高く、2
位の射水市の3倍近い金額である。一番低いのは小矢部市
である(図表1-13)。
• 産業大分類でみると、製造業、運輸業・郵便業、卸売業・小売
業、医療・福祉の付加価値額が大きくなっている(図表1-14)。
*付加価値額とは、企業等の生産活動によって新たに生み出された価値のことで、生産額から原材料等の中間投入額を差
し引くことによって算出でき、以下の計算式を用いている。
• 売上高-費用総額(売上原価+販売費及び一般管理費)+給与総額+租税公課
• なお、国民経済計算の付加価値額と異なり固定資本減耗分が含まれていない。
•
22
1.高岡市の経済構造
• 図表1-13 呉西6市との比較(全産業)
23
1.高岡市の経済構造
• 図表1-14 呉西6市との比較(産業大分類)
24
1.高岡市の経済構造
• ②粗付加価値額(工業統計)
• 高岡市の粗付加価値額は、製造品出荷額等と同様に、平成
20年のリーマンショックを契機に大幅に減少したが、平成24
年以降、微増している。その間、人口は減少し続けている(図
表1-15)。
• 高岡市の基幹産業である5業種の粗付加価値額の推移をみ
ると、化学工業の落ち込みが大きい。金属製品製造業も減少
傾向が続いている(図表1-16)。
•
*粗付加価値額=製造品出荷額等 -(消費税を除く内国消費税額 + 推計消費税額) - 原材料使用額等
•
*1:消費税を除く内国消費税額=酒税、たばこ税、揮発油税及び地方道路税の納付税額又は納付すべき税額の合計
*2:推計消費税額は平成13年調査より消費税額の調査を廃止したため推計したものであり、推計消費税額の算出にあたっては、直接
輸出分、原材料、設備投資を 控除している。(投資控除は従業者30人以上の事業所のみ。)
•
25
1.高岡市の経済構造
• 図表1-15 高岡市の粗付加価値額と人口の推移
(万円)
(人)
35,000,000
29,580,036
30,000,000
25,000,000
186,000
32,240,154
184,000
28,677,192
27,355,082
25,370,799
23,646,929
182,000
180,000
20,728,750
20,000,000
178,000
15,979,557
15,050,434
15,000,000
16,147,253
176,000
15,537,526
15,503,280
174,000
172,000
10,000,000
170,000
5,000,000
168,000
0
166,000
2002年 2003年 2004年 2005年 2006年 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年
*粗付加価値額は工業統計より。2002-2004年は旧高岡市と旧福岡町の合算
*人口は、2005年、2010年は国勢調査、それ以外は富山県人口移動調査より。2002-2004年は旧高岡市と旧福岡町の合算。
粗付加価値額(万円)
高岡市人口(人)
26
1.高岡市の経済構造
• 図表1-16 高岡市 粗付加価値額推移
(産業中分類5業種)
(万円)
(万円)
14,000,000
35,000,000
12,000,000
30,000,000
金属製品製造業
10,000,000
25,000,000
8,000,000
20,000,000
化学工業
6,000,000
15,000,000
非鉄金属製造業
4,000,000
10,000,000
2,000,000
5,000,000
プラスチック製品
製造業
パルプ・紙・紙加工品製造業
粗付加価値額(全体)右軸
0
0
2005年 2006年 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年
(出典)工業統計
27
1.高岡市の経済構造
• (5)労働生産性(企業単位)RESAS
• 2012年の全国・富山県・高岡市の労働生産性(付加価値額÷
従業者数)を比較すると、高岡市は全国・富山県よりも低い
(図表1-17)。
• 2012年の呉西6市の労働生産性を比較すると、高岡市は南
砺市に次いで二番目に高い(図表1-18)。
28
1.高岡市の経済構造
図表1-17 全国・富山県・高岡市 労働生産性(企業単位)
2012年
6,000
5,016
5,000
4,154
4,000
3,952
3,000
労働生産性(千円/人)
2,000
1,000
0
全国
富山県
高岡市
29
1.高岡市の経済構造
• 図表1-18 呉西6市の労働生産性
4,500
4,000
4,209
3,952
3,478
3,500
3,628
3,404
3,270
3,000
2,500
労働生産性(千円/人)
2,000
1,500
1,000
500
0
高岡市
氷見市
砺波市
小矢部市
南砺市
射水市
30
1.高岡市の経済構造
(6)地域の産業・雇用創造チャート
~統計で見る稼ぐ力と雇用力~【総務省統計局】
• ピンクの文字が基盤産業、青い文字が非基盤産業で、それぞれ雇
用力・稼ぐ力の高いものを表示している。
• 高岡市で、稼ぐ力=市外へ流通させている部分が多い産業は、金
属を中心とした製造業が高く、高岡市が、アルミ・非鉄金属を中心と
した「金属製造の街」であることが強く表れている。
• 一方、雇用力は、金属製品製造業以外では、非基盤産業=市民の
生活に必要な産業が比較的高くなっている。雇用の面を考えると、
こうした産業も重要である(図表1-19)。
• *基盤産業:域外を主たる販売市場とした産業。一般的に農林漁業、鉱業、製造業、宿泊
業、運輸業(特に水運)が該当。大都市では一部のサービス業もあてはまる。
• *非基盤産業:域内を主たる販売市場としている産業で、建設業、小売業、対個人サービ
ス、公共的サービス、公務、金融保険業(支店、営業所)、不動産業などが該当。
31
1.高岡市の経済構造
• 図表1-19 高岡市の産業・雇用創造チャート
32
2.高岡市の企業活動
• (1)従業者数(RESAS)
• 高岡市の従業者数の推移をみると2001年から2012年の11年間で、
•
•
•
•
16,415人、16.7%減少している。この間高岡市の人口も4.9%減少した
(図表2-1①)。
高岡市の基幹産業である5業種の従業員数の推移をみると、プラスチック
製品製造業は微増、化学工業が微減であるが、金属製品製造業、非鉄金
属製造業、パルプ・紙・紙加工品製造業は3割以上に減少となっている(図
表2-1②)。
2012年の高岡市の従業者数(事業者単位)でみてみると、1番多いのは、
第2次産業の製造業、その次に多いのは、第3次産業の卸売・小売業で、
この2業種で全体の5割近くを占めており、その他、医療・福祉や宿泊業・
飲食サービス業も多い。女性の雇用の面から考えると、第3次産業や医
療・福祉は重要な産業といえる。
全国と特化係数で比較すると、製造業が一番高く、建設業、卸売業・小売
業、金融業・保険業が1.0を超えている。IT企業などが入る情報通信業は
0.2と低くなっている(図2-2)。
2012年の 呉西6市の従業者数をみると、高岡市が1番多く、2番目に多
い射水市の倍近くなっている(図2-3)。
33
2.高岡市の企業活動
• 図2-1① 高岡市 従業者数推移
120,000
100,000
185,175
98,172
200,000
180,046
176,562
176,061
93,929
180,000
160,000
87,828
81,757
80,000
140,000
120,000
60,000
100,000
80,000
40,000
従業者数(人)
人口(人)右軸
60,000
40,000
20,000
20,000
0
0
2001年
•
2006年
2009年
2012年
*2001年,2006年は、事業所・企業統計のデータ。2001年は旧高岡市と旧福岡町の合算。2009年,2012年はRESASより
34
2.高岡市の企業活動
• 図2-1② 高岡市 従業員数推移 (産業中分類 5業種)
•
(人)
6,000
5,000
(人)
25,000
5,656
19,404
20,000
金属製品製造業
3,905
4,000
15,000
15,280
化学工業
3,000
2,132
1,996
2,000
2,128
1,351
10,000
1,126 5,000
1,102
933
0
0
2005年
2006年
2007年
2008年
2009年
2010年
2011年
2012年
(出典:工業統計) *工業統計の従業者数には、臨時雇用者は含まれていない。
2013年
非鉄金属製造業
パルプ・紙・紙加工品製造業
1,378
1,000
プラスチック製品
製造業
従業員数(全体)右軸
35
2.高岡市の企業活動
• 図2-2 高岡市の従業者数及び全国に対する特化係数
• (産業大分類)2012年
高岡市 従業者数(産業大分類)2012年
25,000
1.4
1.3
20,000
1.1
1.2
1.1
1.1
1.0
0.9
15,000
1.0
18,134
20,190
0.8
0.8
549
26
35
3,471
0.2
216 496
2,367
0.8
9,539
6,998
0.3
5,000
0
0.8
0.6
6,105
0.6
1,497
0.6
4,668 0.4
3,869
1,215 1,865
1.0
0.9
0.9
0.7
10,000
1.0
517
0.2
0.0
従業者数(人)
特化係数
36
2.高岡市の企業活動
• 図2-3 呉西6市の従業者数(2012年)
呉西6市 従業者数 2012年
90,000
81,757
80,000
70,000
60,000
50,000
42,605
従業者数(人)
40,000
30,000
23,512
22,588
17,884
20,000
13,249
10,000
0
高岡市
氷見市
砺波市
小矢部市
南砺市
射水市
37
2.高岡市の企業活動
• (2)事業所の新設・廃業
• 呉西6市の事業所の新設・廃業をみると、高岡市は、新設件
数は351件と一番多い。しかしながら、廃業件数も、1442件と
一番多い(図表2-4)。
• 高岡市は、金融機関が多い強みを生かし、金融機関と連携す
るなどして事業承継を促し、廃業件数を減らすことが重要であ
る。
• 高岡市の2009-2012年の新設事業所数をみると、一番多い
のは、卸売業・小売業の118件であり、続いて、宿泊業・飲食
サービス業の86件であった。第3次産業の事業所の新設が多
い(図表2-5)。
38
2.高岡市の企業活動
• 図表2-4 呉西6市の事業所の新設・廃業(2009-2012年)
600
400
351
200
168
109
84
76
43
0
-200
-220
-234
-400
-318
事業所数
-138
-181
-329
-297
-397
-373
-600
-565
-800
-1,000
-1,091
-1,200
-1,400
-1,600
-1,442
高岡市
氷見市
砺波市
小矢部市
南砺市
射水市
新設事業所
351
84
109
43
76
168
廃業事業所
-1,442
-318
-329
-181
-373
-565
増減
-1,091
-234
-220
-138
-297
-397
(出典)2012年 経済センサス
39
2.高岡市の企業活動
• 図2-5 高岡市の新設事業所件数(産業大分類別)
2009-2012年
(事業所)
140
118
120
100
86
80
60
34
40
20
16
17
5
2
9
13
23
20
8
0
• (出典)2012年経済センサス
• *農林、漁業、鉱業、採石業、砂利採取業、電気・ガス・熱供給・水道業・情報通信業、複合サービス業は
新設事業所は無かった
40
2.高岡市の企業活動
• (3)創業比率(RESAS)
創業比率を全国・富山県・高岡市で比較すると、高岡市の創業比率は、
全国よりも低く、富山県と、ほぼ同じである。2012年は、全国の市町村で
918位、富山県内では6位である。なお、富山県は、全都道府県中45位で
ある(図表2-6)
• 創業比率を呉西6市で比較すると、高岡市の創業比率は、呉西6市では、
砺波市、射水市に次いで3番目に高い。2004-2006年は2市と大きな差が
あったが、2009-2012年については大きな差は無い(図表2-7)。
• 高岡市の創業比率は、富山県内では低くは無いが、全国的にみると低い
ので、創業を促進して比率を上げていく必要がある。
• 中心部の空き家で創業し、空き家対策にも寄与している事例もある(図表
2-8)。
•
※創業比率とは、ある特定の期間において、「〔1〕新設事業所(又は企業)を年平均にならした
に存在していた事業所(又は企業)」に対する割合であり、〔1〕/ 〔2〕で求める。
数」の「〔2〕期首において既
※2001-2012年の推移を比較しているが、「平成21年経済センサス-基礎調査」より、新設 事業所の定義を変更したため、
2006-2009年の創業比率は過去の数字と単純には比較で きない。
41
2.高岡市の企業活動
• 図表2-6 創業比率の推移(全国・富山県・高岡市)
(%)
42
2.高岡市の企業活動
• 図表2-7 創業比率の推移(呉西6市)
•
(%)
43
2.高岡市の企業活動
• 図表2-8 創業の先進事例( 富山県作成「富山県におけるま
ちの未来創造に向けて」より抜粋)
「ピアズ・マネジメント(株)」(ソフト開発会社)
高岡市内の空き家でスマートフォン用アプリケーションソフト開発会
社を起業。プログラム開発はインターネットを通じて世界から技術者
(プログラマー)を募集し、製品化を行っている。
第1弾のソフトの商品化にあたっては、プログラム作成・製品化は、
インド南部のケラーラ州の企業と協業した。
44
3.高岡市の労働環境
• (1)有効求人倍率
• 高岡公共職業安定所管内の有効求人倍率は、バブル崩壊後急落
し、1998年に0.49倍まで低下した。その後、回復して、2006年には
1.18倍まで回復した。しかし、その後、リーマンショックにより、2009
年に0.41倍まで再び低下した。その後、再び回復し、2013年の有
効求人倍率は0.98倍になっている(図表3-1)。
• 2005年~2013年の全国及び高岡公共職業安定所管内の有効求
人倍率は、ほぼ同じ動きになっている(図表3-2)。
• 2014年10月の富山県の有効求人倍率を職業大分類別にみると、
倍率が一番高いのは建設・採掘の職業、サービスの職業、保安の
職業の順になっている。倍率が一番低いのは、事務的職業、次に
低いのは、管理的職業となっている(図表3-3)。
• 富山県内公共職業安定所別にみても、同様の傾向がみられる(図
表3-4)。
45
3.高岡市の労働環境
• 図表3-1 高岡公共職業安定所管内の有効求人倍率の推移
2.50
2.37
2.00
1.50
有効求人倍率
(倍)
1.18
1.00
0.99
0.98
0.63
0.50
0.49
0.00
(出典)高岡市統計書(高岡公共職業安定所資料)
0.51
0.41
46
3.高岡市の労働環境
• 図表3-2 全国と高岡公共職業安定所管内の有効求人倍率
の推移
•
(倍)
1.40
1.20
1.18
0.98
1.06
1.00
0.93
0.80
高岡
0.60
全国
0.54
0.47
0.40
0.51
0.41
0.20
0.00
•
2007
2008
2009
2002年 2003年 2004年 2005年 2006
(出典)高岡市統計書(高岡公共職業安定所資料)、厚生労働省「職業安定業務統計」
2010
2011
2012
2013
47
3.高岡市の労働環境
• 図表3-3 2014年10月 富山県有効求人倍率(職業大分類
別)
• RESAS
4.50
4.26
4.00
3.50
2.90
3.00
2.31
2.50
2.80
2.18
2.11
2.00
1.38
1.50
1.00
0.50
0.00
0.90
0.45
1.19
1.06
有効求人倍率(倍)
48
3.高岡市の労働環境
図表3-4 2014年10月 富山県内公共職業安定所別
有効求人倍率(職業大分類別)
49
4.高岡市の伝統産業
• (1)高岡市の伝統産業
• 富山県には、国指定の伝統的工芸品が5品指定されており、
そのうち、高岡市のものとしては、「高岡漆器」と「高岡銅器」
がある(図表4-1)。
• 高岡漆器、高岡銅器とも年々販売額は減少しているが、材質
を違うもので行うなど付加価値をつけることによって、業績を
伸ばしている業者もいる(図表4-2、4-3、4-4)。
50
4.高岡市の伝統産業
• 図表4-1 富山県の国指定伝統的工芸品
富山県の国指定伝統的工芸品 (5品目)
高岡漆器
井波彫刻
高岡銅器
越中和紙
庄川挽物木地
51
4.高岡市の伝統産業
• 図表4-2 高岡市の漆器販売額の推移
(出典)高岡特産産業の動き
52
4.高岡市の伝統産業
• 図表4-3 高岡市の銅・鉄器販売額の推移
(出典)高岡特産産業の動き
53
4.高岡市の伝統産業
• 図表4-4 高岡市の伝統産業の先進的な取り組み(富山県作
成「富山県におけるまちの未来創造に向けて」より抜粋)
A.「カロエ高岡」
(プロジェクト)
B. 「(株)高田製作所」
(高岡鋳物メーカー)
C. 「(株)能作」(高岡鋳
物メーカー)
・鋳物メーカー「能作」等が
中心となり、高岡の鋳物職
人を集めた「カロエ高岡」プ
ロジェクトを立ち上げ。職人
がデザインした商品を東京
の百貨店で実際に販売し、
「売れる商品」づくりの研究
や技術の研鑽を行っている。
・自社の技術と優れたデザ
イン性を活かし、イタリアや
フランス、北欧など海外へ
酒器や時計の販売を展開。
もともと高岡銅器は、分業
制(外注)だったが、高齢化
に伴う外注先技術者の減少
に対応するため、自社職人
の育成や機械化などで内製
化を進めている。
・これまでも自社工場への
観光バスで来る団体客の
受入れ(工場見学)を行っ
てきたが、北陸新幹線開業
を機に、工場を移転し、工
場見学のほか、体験や製
品販売・カフェも含め産業
観光に取り組むこととして
いる。
⇒商品企画開発力の強化
による、産業の高付加価値
化
⇒新たな販路開拓、技術革
新・人材育成による人手不
足への対応
⇒産業観光を活用したブラ
ンドの発信、新たなファン
(顧客)の獲得
54
4.高岡市の伝統産業
• 【能作KAGO-スクエア】
• 【高田製作所アイスクリームスプーン15.0%】
55
4.高岡市の伝統産業
• (2)ニューツーリズムとしての産業観光
ニューツーリズムとは、従来の物見遊山的な観光旅行に対して、
これまで観光資源としては気付かれていなかったような地域固有の
資源を新たに活用し、体験型・交流型の要素を取り入れた旅行の
形態であり、その中に、産業観光がある(図表4-5)(観光庁ホーム
ページ「ニューツーリズムの振興」より)。
• 産業観光とは、歴史的・文化的価値のある工場等やその遺構、機
械器具、最先端の技術を備えた工場等を対象とした観光で、学び
や体験を伴うものである(観光立国推進基本計画より)。
• 産業観光は、企業にとっても、自社製品や自社そのものをアピール
することができる。
• ものづくりに強みのある高岡市には産業観光の資源が豊富であり、
強みである(図表4-6)。
•
56
4.高岡市の伝統産業
• 図表4-5 主なニューツーリズム
主なニューツーリズム
1
エコツーリズム
2
グリーン・ツーリズム
3
文化観光
4
産業観光
5
ヘルスツーリズム
6
スポーツツーリズム
7
ファッション・食・映画・アニメ・山林・花等を観光資源とし
たニューツーリズム
• (出典)観光立国推進計画をもとに作成
57
4.高岡市の伝統産業
• 図表4-6 高岡市の産業観光施設
(株)老子製作所
(株)大越仏壇
大寺幸八郎商店
ショウワノート(株)
しろがね屋 裕翠
(株)ダイアート三枝 高岡支社
鋳物工房 利三郎
(株)高田製作所
中村美術工芸
(株)能作
山元醸造(株)
(公財)高岡地域地場産業センター
• (富山産業図鑑2015より)
58
5.高岡市の観光
• (1)観光における経済波及効果について
• 2013年における日本の旅行消費額は23.6兆円であり、生産
波及効果は48.8兆円である。雇用誘発効果は、224万人であ
り、波及効果を含めた雇用誘発効果は419万人になる。観光
は経済波及効果の高い産業である(図表5-1)。
59
5.高岡市の観光
• 図表5-1
60
5.高岡市の観光
• (2)滞在人口率(RESAS)
• ①月別推移
• 月別推移を見ると、平日は、3月と8月をピークに、294,400~
329,700人の間で推移している。休日は、2月に落ち込みがあ
るものの、7月、8月をピークに、284,800~325,100人の間で
推移している。(図表5-2)
※ 滞在人口=特定の地域(場所)に対し、2時間以上滞留した人の集積値のこと。
※「滞在人口率」とは、滞在人口÷国勢調査人口(H22)、ある地域の滞在人口が国
勢調査人口と比べてどれだけ大きいか示している(国勢調査人口は、年齢不詳の人
数を除いて人数)。
61
5.高岡市の観光
• 図表5-2 高岡市 月別 平均滞在人口推移(2014年)
62
5.高岡市の観光
• ②時間別推移
• 次に時間帯別の推移を見ると、平日は18時、休日は17時以
降、減少傾向になっているが、国勢調査人口以上の人数が滞
在している。氷見市などの周辺市の人が飲食で滞在し続けて
いるからと思われる。しかしながら、時間経過とともに減少して
いるので他市に飲食・観光関連消費が流出している可能性も
ある。(図表5-3①、図表5-3②)
63
5.高岡市の観光
• 図表5-3① 高岡市 時間別平均滞在人口推移(2014年)
富山県高岡市2014年
(国勢調査人口:175,323人)
64
5.高岡市の観光
• 図表5-3② 氷見市 時間別 平均滞在人口推移(2014年)
富山県氷見市2014年
(国勢調査人口:51,713人)
65
5.高岡市の観光
• ③飲食店・宿泊業の事業所数、宿泊施設及び客室数
• そこで、飲食店・宿泊業の事業所数を比較すると、飲食店は、
高岡市より呉西地区で一番多い。宿泊業は、南砺市、氷見市
に次いで3番目である。呉西地区の拠点都市としての性格を
持っているが、県庁所在地の富山市、隣県の金沢市と比較す
ると飲食店・宿泊業とも圧倒的に少ない。また、富山県市町村
別宿泊施設及び客室数をみても、富山市は高岡市より、ホテ
ルの客室数で約6倍、旅館の客室数で、約3倍となっている。
(図表5-4、図表5-5)
66
5.高岡市の観光
• 図表5-4 呉西地区6市・富山市・金沢市飲食店・宿泊業 産
業中分類事業所数
67
5.高岡市の観光
• 図表5-5 2013年度 富山県市町村別宿泊施設数及び客室
数(2014年3月末現在)
(富山県生活衛生課調べ)
68
5.高岡市の観光
• ④まとめ
• 流入促進機能は周辺地域と比較して高いが、滞在拠点(宿
泊)とのしての機能が弱いといえる。
• 従って、夜間も市内で過ごせる施設、特に宿泊施設を充実さ
せたり、通年的に夜間も楽しめる仕掛けを実施することによ
り、夜間における滞在人口の維持・増加に取り組む必要があ
る。
• なお、本年3月に北陸新幹線が開業し、また、7月以降、三井
アウトレットパーク小矢部等の大型商業施設の開業を控えて
おり、今後の滞在人口率の動きに留意する必要がある。
69
5.高岡市の観光
• (3)From-to分析(RESAS)
①滞在人口の都道府県別出発点
• 滞在人口の都道府県別出発点を見てみると、近隣県(石川
県、岐阜県、新潟県、福井県)からの来訪で86.1%を占めて
おり、東京都、大阪府、愛知県からは、4.6%(1,000人)しか
来訪してなく、あまり誘致できていない可能性がある(図表56)。
• その一方、金沢市の滞在人口を調べると、東京都、大阪府、
愛知県からの来訪者は、10.3%(7,000人)である(図表5-7)。
70
5.高岡市の観光
• 図表5-6 高岡市 休日一日あたり平均滞在人口
(2014年 都道府県→市区町村)
71
5.高岡市の観光
• 図表5-7 金沢市 休日一日あたり平均滞在人口
(2014年 都道府県→市区町村)
72
5.高岡市の観光
• ②まとめ その1
• つまり、滞在人口率でみた宿泊面との分析も考慮して考える
と、近隣型の観光都市であり、広域的な観光都市としての機
能が弱い。周辺都市との連携を通じ広域的な誘客を図ること
が重要である。
• 例えば、江戸時代、同じ加賀藩だった金沢市と高岡市のセット
で観光ルートを設計したり、今年3月に開業した北陸新幹線で
の観光PRを強化することにより首都圏からの誘客促進が期
待できる。
73
5.高岡市の観光
• ③滞在人口の市町村別出発点
• 滞在人口の市町村別出発点を見てみると、県内は、射水市、富山
市、氷見市、砺波市、小矢部市、南砺市の順で富山市以外は、呉
西の都市が上位を占めている。県外は、金沢市、七尾市、白山市
の順に多く、上位10市のうち石川県が8市を占めている。その他
は、6位に岐阜県高山市、9位に新潟県上越市が入っている。観光
PRをする際には、これらの地域に厚めに実施するのが効果的とい
える(図5-8)。
• また、観光PRによる観光推進を目指す場合は、近隣市の滞在人口
を潜在的な観光需要と捉え、滞在人口誘導率(当該地域を出発して
高岡市に滞在した人口)の向上が一つのKPIの候補として挙げられ
る。特に、滞在人口誘導率の低い、富山市、金沢市、七尾市、白山
市、高山市、上越市の向上が重要と思われる(図5-9)。
74
5.高岡市の観光
• 図表5-8 高岡市 休日一日あたり平均滞在人口
(2014年 都道府県→市区町村)
75
5.高岡市の観光
• 図表5-9 高岡市における滞在人口上位市町村の滞在人口
誘導率(2014年)
76
5.高岡市の観光
• ④まとめ その2
• 市町村出発地点の上位である呉西6市や石川県に観光PRすること
が効果的である。また、低い富山市、金沢市の滞在誘導率を向上さ
せることが重要である。
• 但し、あくまで滞在人口の観点から観光分析を行ったものであり、
近隣市が上位を占めていることから、日常の行動による滞在の可
能性も否定できないが、その場合でも、高岡市が呉西地区で拠点
であることを示している。
• また、人口滞在率でも述べたが、北陸新幹線の開業、三井アウト
レットモール小矢部などの近隣市の大型商業施設の開業の影響に
留意していく必要がある。
77
5.高岡市の観光
• (4)メッシュ分析(流動人口)RESAS
①観光地周辺の流動人口
• 観光資源(図5-10の青い点)をみると、高岡市は、瑞龍寺、前田利長公募所、
金屋町の町並み、山町筋、高岡大仏、古城公園(高岡城址)などのある中心部
に集積している。また、休日の流動人口をみても、中心部に流動人口が集中し
ている。
※ 観光資源とは、「地域資源促進法」に基づき都道府県が指定した地域産業
資源のうちの観光資源で緯度経度が付与できたもの。
高岡市には、雨晴海岸、金屋町の町並み、木舟城跡、氣多神社、国分寺跡、
古城公園、佐伯家、勝興寺、水道つつじ公園、瑞龍寺、高岡漆器工房、高岡大
仏、高岡銅器工房、高岡御車山、棚田家、築山行事(二神射水神社)、つくりも
んまつり、戸出 菜の花、二上山、前田利長公募所、万葉線、万葉の里、山町
筋、弓の清水がある。
※ 流動人口は、滞在人口と、特定の地域(場所)に対し、2時間未満で滞留し
た人の集積値を加えたもの。
78
5.高岡市の観光
• 図表5-10 高岡市 500mメッシュ流動人口
• (2014年7月休日)
高岡市中心部
79
5.高岡市の観光
• ②まとめ その1
• 国宝瑞龍寺をはじめ山町筋、金屋の町並みや高岡古城公園
(高岡城址)などの地域の風土に根差した歴史的・文化的資
産が観光の中心となっている。
• 今後は、流動人口を勝興寺のある伏木地区や万葉の里のあ
る南部など市内全体に回遊させることにより、観光客の滞在
時間を増やし、観光収入を向上させることが課題として挙げら
れる。
80
5.高岡市の観光
• ③高岡市中心地区の時間帯別流動人口
• 高岡中心地区における休日の時間帯別流動人口をみると、9
時から16時にピークが来る。深夜1時から5時までの落ち込み
があるので、滞在人口と同様、日帰り観光か他の場所で宿泊
していると考えられる(図5-11)。
81
5.高岡市の観光
• 図5-11 高岡市 観光地周辺の時間帯別流動人口推移
(2014年 7月休日)
82
5.高岡市の観光
• ④まとめ その2
人口滞在率の分析から分かることと同様に
• 流入促進機能は周辺地域と比較して高いが、滞在拠点(宿
泊)とのしての機能が弱いといえる。
• 従って、夜間も市内で過ごせる施設、特に宿泊施設を充実さ
せたり、通年的に夜間も楽しめる仕掛けを実施することによ
り、夜間における滞在人口の維持・増加に取り組む必要があ
る。
83
5.高岡市の観光
• (5)観光客入込数
• ①県内市町別 観光入込客数推移
• 県内市町について、平成23~25年の観光客入込数を見ると、
富山市以外の高岡市など他の自治体は概ね横ばいとなって
いる(富山市は、平成25年から、入込数の計算対象の観光地
に富岩運河環水公園を参入しており時系列比較はできない)
(図表5-12)
84
5.高岡市の観光
• 図表5-12 県内市町別 観光入込客数推移
富山県
富山市
高岡市
射水市
魚津市
氷見市
滑川市
黒部市
砺波市
南砺市
小矢部市
上市町
立山町
入善町
朝日町
H23
25,955
4,651
3,639
3,579
1,212
1,528
283
2,438
1,577
3,326
1,079
536
1,565
279
263
(単位:千人)
H24
H25
27,587
29,416
5,103
6,397
3,580
3,629
3,968
3,870
1,309
1,399
2,007
2,165
288
313
2,384
2,346
1,648
1,723
3,186
3,446
1,214
1,134
564
558
1,742
1,796
326
382
268
258
7,000
富山市
6,000
高岡市
射水市
5,000
魚津市
氷見市
滑川市
4,000
黒部市
砺波市
3,000
南砺市
小矢部市
2,000
上市町
立山町
1,000
入善町
朝日町
0
H23
H24
H25
85
5.魅力的な観光地域づくりと広域観光の推進
• ② 富山県内主要観光地等入込数ランキング推移
• 平成23~25年の観光地・観光施設ランキングでは、高岡市は
高岡古城公園と高岡おとぎの森公園が10位以内に入ってい
たが、24、25年は古城公園のみとなり、順位を落としている
が、25年は呉西の6市で、8箇所を占めており、入込数が多
い観光地・観光施設が、呉西に多いことを示している(図表513)。
• 一方、イベント・祭りでは、高岡市のイベントが、高岡七夕まつ
り、福岡町つくりもんまつり、古城公園桜まつり、高岡万葉ま
つりが10位以内に入るなど集客力を示している(図表5-14)。
86
5.高岡市の観光
• 図表5-13 富山県内主要観光地等入込数ランキング推移
(1)
(1)観光地・観光施設
順位
平成23年
平成24年
平成25年
1
道の駅「カモンパーク新湊」
海王丸パーク
富岩運河環水公園
2
高岡古城公園
立山黒部アルペンルート
ひみ番屋街
3
立山黒部アルペンルート
高岡古城公園
海王丸パーク
4
海王丸パーク
氷見海鮮館・ひみ番屋街
立山黒部アルペンルート
5
五箇山
道の駅「カモンパーク新湊」
道の駅福光
6
氷見海鮮館
太閤山ランド
高岡古城公園
7
太閤山ランド
五箇山
道の駅「カモンパーク新湊」
8
桜ヶ池
道の駅福光
太閤山ランド
9
道の駅「メルヘンおやべ」
桜ヶ池
五箇山
10
高岡おとぎの森公園
道の駅「メルヘンおやべ」
桜ヶ池
87
5.高岡市の観光
• 図表5-14 富山県内主要観光地等入込数ランキング推移
(2)
(2)イベント・祭り
順位
平成23年
平成24年
平成25年
1
となみチューリップフェア
となみチューリップフェア
となみチューリップフェア
2
富山まつりスノーピアード
おわら風の盆
富山まつり
3
富山まつり
山王まつり
山王まつり
4
高岡七夕まつり
富山まつり
おわら風の盆
5
山王まつり
富山まつりスノーピアード
富山まつりスノーピアード
6
おわら風の盆
高岡七夕まつり
全日本チンドンコンクール
7
高岡御車山祭
全日本チンドンコンクール
高岡七夕まつり
8
福岡町つくりもんまつり
ひみまつり
福岡町つくりもんまつり
9
高岡万葉まつり
高岡万葉まつり
高岡古城公園桜まつり
10
伏木曳山祭
高岡古城公園桜まつり
高岡万葉まつり
88
5.高岡市の観光
• ③ まとめ
• 富山県内主要観光地等入込数ランキングの観光地・観光施
設の上位10位に高岡市は古城公園のみだが、呉西6市の観
光地・観光施設が8箇所入っていることから、呉西地区で回遊
性を持たせれば、更に入込客数を伸ばせると考えられる。
89
5.高岡市の観光
• (6)呉西6市の観光資源
• JTBの観光資源台帳で呉西6市と金沢市の観光資源を比較
すると、高岡市が3なのに対して、金沢市は6あり、金沢市の
方が多いが、呉西6市でみると10になるので、連携することで
金沢市より多くなる(図表5-15)。
• また、金沢には建造物の国宝は無いが、高岡市には、瑞龍寺
がある面も観光の強みとなる。
90
5.高岡市の観光
• 図表5-15 呉西6市及び金沢市の観光資源
• 呉西6市
NO. 種別名称
1 社寺
2 城跡・城郭
3 年中行事
4 峡谷
5 河川
6 社寺
7 歴史景観
8 歴史景観
9 地域景観
10 建造物
資源ランク
B
B
B
B
B
B
B
B
B
B
資源名称
国泰寺
高岡城址
高岡曳山祭
庄川峡
庄川
瑞泉寺
五箇山相倉集落
五箇山菅沼集落
砺波平野のチューリップ
小矢部市のメルヘン建築
県名
富山県
富山県
富山県
富山県
富山県
富山県
富山県
富山県
富山県
富山県
都市名
高岡市
高岡市
高岡市
南砺市、砺波市
砺波市
南砺市
南砺市
南砺市
砺波市
小矢部市
資源ランク
B
B
B
A
B
A
資源名称
妙立寺
尾山神社
金沢城跡
兼六園
西田家庭園
金沢の街並み
県名
石川県
石川県
石川県
石川県
石川県
石川県
都市名
金沢市
金沢市
金沢市
金沢市
金沢市
金沢市
• 金沢市
NO. 種別名称
1 社寺
2 社寺
3 城跡・城郭
4 庭園・公園
5 庭園・公園
6 歴史景観
(出典)JTB観光資源台帳
91
5.高岡市の観光
• 図表5-16① 産業観光コース(富山産業図鑑2015)県横断
92
5.高岡市の観光
• 図表5-16② 産業観光コース(富山産業図鑑2015)県西部
93
5.高岡市の観光
• 図表5-17 日本遺産一覧
94
6.「産業・観光」の分析のまとめ
強み(Strengths)
弱み(Weaknesses)
・製造品出荷額、付加価値(リーマンショック
・経済・雇用の基盤となるものづくり産業の
以降)
集積
・創業率
・伝統に培われたものづくりの確かな技術
・基幹産業の労働生産性
・卸売業・小売業、医療・福祉などの雇用貢献
・人口の長期的減少(労働力の不足)
・北陸新幹線など充実した高速交通網
・観光面での広域的な集客力
・豊富な観光資源(県西部全体としても)
・観光面での受け入れ能力(宿泊施設など)
95
2.「住まい・生活・教育環境」に関する
調査・分析
96
1 高岡市の人口動態からの課題
何が問題となっているか?
年代別の人口増減をみたときの転出超過
県外へ
10代後半~20代前半 ⇒ 進学、就職
県内他市町村へ
20代後半~30代
⇒ 結婚、住宅購入
・これに伴う年少(0~9歳)人口の流出
高岡市の中核を担う人材の流出
2 どう対応するか?
課題対応の方向性
①住宅取得
②居住環境(子育て・教育環境など)
③就職時の若者の定着
97
• 高岡市における年齢階級別人口移動の推移(39歳まで)
98
2 住宅取得に関するニーズについて
住宅及び居住環境に関して子育てのために最も重要と思う項目
住宅及び居住環境に関して子育てのために最も重要と思う項目
(平成25年住生活総合調査(国土交通省)
親と子からなる世帯についてみると、①住宅の広さ、②家族の集いや交流を促す間取り、③住
宅と住宅まわりの防犯性、④幼稚園、小学校などの利便が上位となっている。託児所、保育所
などの利便を合わせると、子育て環境の利便性が強く求められている。
99
2 住宅取得に関するニーズについて
(参考)住宅及び居住環境に関して子育てのために最も重要と思う項目(全世帯)
子育てをしていない世帯を含む全世帯について、子育てのために最も重要と思う項目をみても、
親と子どもからなる世帯と同様の傾向がみられる。
H25 住生活総合調査(国交省)
(子育てしていない世帯も調査対象)
100
2 住宅取得に関するニーズについて
子の年齢別に見た今後5年以内の住み替え意向
長子の年齢別の住み替え意向
親と子からなる世帯において、5年以内の住み替え意向が大きいのは小学校卒業まで。
高岡市の人口の社会動態をみると、
子育て世代に当たる25~40代の層
で県内都市への転出超過
子育て環境の充実、住宅を取
得しやすい環境づくりが求めら
れる。
101
2 住宅取得に関するニーズについて
親と子からなる世帯の住み替えの目的
• 親と子からなる世帯の住み替え意向の目的(提示された項目から2つまで記入)が3%以上の
項目をみると、「子育て・教育の環境を整える」が32.9%と最も多く、次いで「住宅を広くする、
部屋数を増やす」が27.7%となっている。
102
2 住宅取得に関するニーズについて
持ち家への住み替え上の課題
今後または将来の持ち家への住み替え意向を持つ世帯について、住み替え上の課題(2つまで
記入)をみると「預貯金や返済能力の不足、またはその可能性がある」、「予算の範囲で気に入っ
た住宅がない」の割合が高い。特に11歳以下の長子を持つ世帯で高くなっている。
103
2 住宅取得に関するニーズについて
貸家などへの住み替え上の課題
今後または将来の貸家などへの住み替え意向を持つ世帯について、住み替え上の
課題(2つまで記入)をみると「予算の範囲で気に入った住宅がない」の割合が高い。
特に11歳以下の長子を持つ世帯で高くなっている。
104
2 住宅取得に関するニーズについて
高岡市等の住宅着工等の状況
呉西7市新設住宅着工戸数
市
富
高
射
氷
砺
小
南
町
村
山
岡
水
見
波
矢
部
砺
名
県
市
市
市
市
市
市
17年度
7,752
1,034
137
178
485
130
213
18年度
9,224
1,603
691
240
476
151
252
19年度
7,234
998
594
195
283
125
171
20年度
6,955
1,049
529
194
345
93
153
21年度
5,238
903
433
124
191
76
88
22年度
5,378
906
477
148
232
77
138
(右目盛り)
23年度
5,715
833
474
201
195
111
156
24年度
5,470
941
468
178
231
100
167
25年度
26年度
6,130
5,527
909
730
485
425
165
97
236
179
116
138
164
162
富山県建築住宅課
高岡市の新設住宅着工戸数
は趨勢として減少傾向にある。
県全体では25年度に消費税
率引き上げ前の駆け込み需要
がみられたが、呉西7市ではそ
の傾向はみられない。
19年度の落ち込みは19年6
月20日より施行された建築基
準法の改正により建築確認・
検査の厳格化が図られたた
め。
105
2 住宅取得に関するニーズについて
呉西6市着工新設住宅床面積
㎡
年度
高岡市の人口の社会動態との関係
・ 県内からの転入合計と高岡市の着工新設住宅床面積(持家)の間には比較的強い相関関係
⇒ 住宅建設増により流入
・ 射水市の持家・分譲着工新設住宅床面積と転出に強い相関関係
・ 砺波市の持家着工新設住宅床面積と転出に弱い相関関係
⇒ 隣接都市における宅地開発、住宅建築の進展がこれらの都市への転出の一因
106
2 住宅取得に関するニーズについて
呉西6市における空き家数の推移
高岡市
氷見市
砺波市
小矢部市
南砺市
射水市
平成10年
6,250
1,510
960
880
2,040
平成15年
平成20年
平成25年
8,030
9,610
10,730 空き家には別荘等の二次的住宅、賃貸用、
売却用の住宅を含む。
2,050
2,290
3,040
1,320
1,660
1,460
1,050
1,340
1,260
480
820
1,890
2,920
3,510
3,870
出典:住宅・土地統計調査(抽出調査)
12,000
10,000
高岡市
8,000
氷見市
6,000
砺波市
小矢部市
4,000
南砺市
2,000
射水市
0
平成10年
平成15年
平成20年
平成25年
• 新規住宅着工が減少傾向にあるなか、賃貸用、売却用の住宅を含む空き家の数は増加
傾向にある。
• 新たな住宅を求める層にとって、既存住宅が必ずしも満足できるものでないと思われる。
107
2 住宅取得に関するニーズについて
呉西6市の地価(住宅地)の動向
呉西6市地価公示 市町村別・用途別 平均価格(住宅地)
(単位:円/㎡)
市町村名
高 岡 市
射 水 市
氷 見 市
砺 波 市
小矢部市
南 砺 市
19年
43,100
37,600
34,500
31,700
34,100
27,700
20年
41,700
36,300
33,200
29,500
32,700
26,400
21年
41,000
38,400
40,100
35,500
29,200
32,700
22年
38,400
35,500
37,200
33,600
26,500
30,500
23年
36,700
33,800
35,400
26,500
24,400
28,700
24年
35,700
33,000
34,300
25,800
23,400
27,400
25年
34,200
29,600
33,600
30,900
22,700
25,100
26年
34,700
29,400
33,200
31,300
22,300
24,600
27年
34,600
29,200
33,000
31,700
22,200
24,100
富山県県民生活課
円/㎡
高岡市の宅地価格は減少傾
向にあるが、呉西地区の他
の都市よりも高い。
108
2 住宅取得に関するニーズについて
住まいについての分析まとめ
• 周辺都市の宅地化が進む中、子どもを持つ家族世帯の住宅
取得を背景に、高岡市から周辺都市への転出が進んでいる。
• 子育て世代の住宅取得ニーズは子供が小学校を卒業するま
でが大きい。
• 住環境に求められているのは、広さ、子育て環境の利便性、
子どもの安全な環境であり、住み替えの最大の目的は子育
て、教育環境の整備である。
• 住み替えの課題は、経済的な負担と物件の有無(賃貸)
• ⇒ 子育て環境の充実、住宅を取得しやすい態勢が重要
109
3 若者の定着について
高岡市内における大学生数
118
(1)
127
(1)
男
114
(11)
85
(8)
101
108
-
女
31
(23)
29
(29)
123
115
-
各年5月1日現在
4年
大学院
男
女
男
女
119
25
17
4
(4)
(39)
143
31
14
3
(11)
(26)
111
29
14
5
(9)
(32)
122
123
15
6
-
87
117
76
126
130
128
15
4
107
95
115
89
115
96
145
15
12
76
128
88
106
92
112
105
130
18
19
832
58
110
72
127
88
107
110
125
19
16
26
785
56
111
56
110
72
125
102
119
18
16
(内訳)
富山大学
芸術文化学部
533
23
102
21
99
21
103
33
106
10
15
高岡法科大学
252
33
9
35
11
51
22
69
13
8
1
1 年
男
女
2 年
男
女
年 次
総 数
平成18年
660
104
129
116
209
19
843
115
119
102
128
20
859
79
128
21
905
90
120
110
78
-
22
900
100
117
23
881
92
24
874
25
3年
注 ( )内は高岡短期大学部の学生数。(3年以上は専攻科学生。)
資料 富山大学芸術文化学部(平成17年10月1日に高岡短期大学より移行)
高岡法科大学
110
3 若者の定着について
市内の大学生の出身地と就職地域の状況
高岡市内の大学卒業生(全学部)の就職先地域(割合)
卒業
年次
26年度
25年度
北海道
0.0%
0.0%
東北
2.9%
2.0%
関東
18.7%
13.3%
甲信越
3.6%
4.0%
富山
48.9%
42.0%
北陸
石川
9.4%
11.3%
福井
4.3%
2.7%
東海
7.2%
7.3%
近畿
2.9%
14.7%
中国
0.7%
0.0%
四国
0.7%
0.7%
九州
0.0%
2.0%
海外
0.7%
0.0%
合計
100.0%
100.0%
高岡市内の大学生の地域別入学状況(割合)
入学
年次
27年度
26年度
25年度
24年度
23年度
22年度
北海道
0.6%
0.6%
1.2%
0.0%
0.5%
0.9%
東北
1.7%
4.2%
4.2%
2.9%
3.5%
3.7%
関東
3.9%
4.2%
8.4%
5.4%
2.5%
3.2%
甲信越
7.8%
9.0%
7.8%
8.8%
5.5%
6.5%
富山
38.3%
34.7%
32.3%
35.8%
43.2%
39.2%
北陸
石川
15.6%
16.2%
14.4%
12.3%
10.6%
11.1%
福井
0.6%
0.0%
4.8%
3.9%
5.0%
4.1%
東海
6.1%
6.6%
4.2%
7.4%
6.0%
6.9%
近畿
9.4%
15.6%
12.6%
7.8%
7.0%
8.3%
中国
10.0%
2.4%
1.2%
1.5%
1.5%
2.8%
四国
2.2%
0.6%
0.0%
2.0%
1.0%
2.3%
九州
1.1%
3.0%
4.2%
4.4%
5.0%
3.2%
その他
2.8%
3.0%
4.8%
7.8%
8.5%
7.8%
合計
100.0%
100.0%
100.0%
100.0%
100.0%
100.0%
22年度入学生は25年度卒業生となるが、県内出身者39.2%に対し、県内就職率
42%となっている。
同様に23年度入学生は26年度卒業となり、県内出身者43.2%に対し、県内就職率
48.9%となっている。
県内出身者の割合よりも県内への就職者の割合が若干大きくなっている。
111
3 若者の定着について
大学生アンケートの分析1
平成22年1月に実施した大学生アンケートによれば、大都市圏に住む大学生にお
いても半数以上が地元関連先(実家から通える範囲もしくは本拠地・本社が地元に
ある就職先)への就職を検討しており、地元への意識はそれなりにあるといえる。
112
3 若者の定着について
大学生アンケートの分析2
「地元関連先への就職を希望する際に悩むことや苦労していること」
については、次のような回答が上位に入っている。
・ 就職希望先が自分に適しているのかわからない
(富山県在住50.7%、大都市圏在住27.7%)
・ 詳細な企業情報が入手できず、就職希望先の絞り込みをする
ことができない(富山県在住21.9%、大都市圏在住25.9% )
・ 地元関連先は募集先や採用人数が少なく狭き門である。
(富山県在住37%、大都市圏在住25.9%)
・ 希望先の競争倍率などの難易度がわからないので不安である。
(富山県在住27.4%、大都市圏在住15.2%)
・ 大都市圏と地元で並行して就職活動を行う場合、往復旅費が
負担である。(富山県在住4.1%、大都市圏在住31.3%)
・ 名の通った企業が少ない
(富山県在住15.1%、大都市圏在住25.9%)
113
3 若者の定着について
大学生アンケートの分析3
地元就職を検討する学生はそれなりにいるなかで、アンケート
結果から、地元就職の阻害として次の項目が考えられる。
①企業に関する情報不足(自分の適性、企業の絞り込み)
②企業の知名度不足
③募集先、採用人数の不足
④就職活動上の制約(スケジュール、経済面)
⇒ 地元企業と大学が密接に連携し、大学生が求める情報を
適宜提供
114
3 若者の定着について
高校生アンケートの分析1
合
計
上段:度数
下段:%
全体
富山県内
進
学
石川県
希
望 東京や大阪、名古屋などの
場 大都市圏
所
その他の地域
わからない
就職する
404
100.0
91
100.0
73
100.0
139
100.0
43
100.0
57
100.0
138
100.0
進学希望場所別の就職希望地域
現
住
所
の
市
町
村
内
42
10.4
16
17.6
6
8.2
12
8.6
3
7.0
5
8.8
25
18.1
富
山
県
呉
西
地
区
74
18.3
27
29.7
18
24.7
12
8.6
8
18.6
8
14.0
48
34.8
富
山
市
25
6.2
14
15.4
2
2.7
4
2.9
5
8.8
12
8.7
金
沢
市
の東
大京
都や
市大
圏阪
、
名
古
屋
な
ど
9
2.2
2
2.2
6
8.2
1
0.7
3
2.2
83
20.5
4
4.4
7
9.6
60
43.2
8
18.6
4
7.0
7
5.1
そ
の
他
の
地
域
13
3.2
2
2.2
2
2.7
3
2.2
5
11.6
1
1.8
4
2.9
わ
か
ら
な
い
147
36.4
23
25.3
30
41.1
44
31.7
18
41.9
32
56.1
15
10.9
不
明
11
2.7
3
3.3
2
2.7
3
2.2
1
2.3
2
3.5
24
17.4
進学希望者全体でみると、現住所の市町村内と富山県呉西地区の合計が28.7%、大都市圏希望
者が20.5%となっており、比較的地元志向が強い。大都市圏進学希望者でも、そのまま大都市圏
での就職を希望する割合は43.2%で過半数に満たない。わからないとの回答も多く、働きかけに
よって地元就職者を増やす余地はあると思われる。
115
高校生アンケートの分析2
卒業後に就職先を選ぶときに重視する項目
116
3 若者の定着について
高校生アンケートの分析3
将来、働きたいと思っている業種
%
117
3 若者の定着について
高校生アンケートの分析4
将来、働きたいと思っている仕事(職種)
118
3 若者の定着について
高校生アンケートの分析5
現住所の市町村または富山県呉西地区で就職を希望する理由
%
富山市、金沢市、東京や大阪、名古屋などの大都市圏などで
就職を希望する理由
%
119
3 若者の定着について
高校生アンケートの分析6
地元における希望する業種、職種の有無について
希望の業種
希望の職種
%
%
希望の業種及び職種について、地元にあると思うか尋ねたところ、「ないと思う」との回答
は少数であったが、「少ないと思う」との回答が3分の1あった。
わからないとの回答も4分の1程度あった。
120
3 若者の定着について
高校生アンケートの分析7
就職希望地域について、進学希望者全体でみると、現住所の市町村内と
富山県呉西地区の合計が28.7%となっているが、「わからない」との回答が
36.4%と多い。
また、大都市圏進学希望者では、そのまま大都市圏での就職を希望する
割合は43.2%と多いが、過半数に満たず、「わからない」との回答も31.7%あ
る。
地元企業に関する情報提供などの働きかけによって地元就職者を増やす
余地はあると思われる。
地元以外の就職を希望する理由としては、魅力的な企業(就職先)が45%
となっており、仕事におけるやりがいを求めて地元を離れようとする傾向が
強い。また、新しい文化や最新の情報、生活の利便といった項目も理由と
なっている。
対策としては、地元企業の魅力を学生に知らせることや、文化、教養、娯
楽施設といった生活面については、新幹線開業を契機とする都市機能の整
備や大都市との移動の容易性による地元の魅力向上が考えられる。
121
4 具体的な取り組み事例
• 高岡まちっこプロジェクト(空き家対策、学生との協働)
• 空き家コンシェルジェ(空き家対策)
• 立山町インターカレッジコンペテション(定住、学生との協働)
• 知(地)の拠点整備事業(大学と地域の協働)
122
4 具体的な取り組み事例
高岡まちっこプロジェクト
高岡の中心市街地周辺の空き家を活用し、若者の「まちなか居住」を目指す取り組み。
4人の異業種メンバーが中心となり、富山大学芸術文化学部・東京工業大学の研究室の
学生と活動を実施。(平成24年11月~)
1 目標 中心市街地の空洞化を防いで人口密度を維持し、公共交通の存立基盤をつくる。
2 取組みの内容
・ 高岡の中心市街地周辺の空き家を活用し、若者の居住を促進するための賃貸住宅・シェアハウ
ス、ものづくりを志す全国の若手の定住を促進するためのシェアアトリエ、二地域居住を促進するた
めのサテライトオフィスへのリノベーション事業を実施。
・ リノベーション物件について、空き家活用ワークショップを開催し、地元住民や大学生などを巻き
込んでリノベーションプランの策定、お掃除プロジェクトや不用品の蚤の市の開催、改修の一部を自
分たちで実施(漆喰塗りや家具の製作)するなど、複数の人が取り組みに参加できるよう工夫。
・ 定住したい若者を見つけるための「まちあるき」(空き家物件を見て回るツアー)の実施により、新
たな居住希望者や、新たなリノベーション物件の掘り起こしを実施。
・ 完成したゲストハウスでの地域住民等を対象としたイベントの開催(地元小学生対象の夏休みこ
ども合宿、中高生対象の「ほんまち塾」、季節行事など)。
・個別物件の空き家の活用法を検討するワークショップの開催。
3 現在までの実績・成果
・平成25年3月、空き家を学生提案によりリノベーションしたアトリエ付きシェアハウス(カフェギャラ
リー併設)の「まちっこシェアハウス」をオープン。その後、シェアハウスは4号までオープン。
・平成26年5月、高岡市市街地にゲストハウス「ほんまちの家」をオープン。
123
4 具体的な取り組み事例
空き家コンシェルジェ設置モデル事業
朝日町から指定を受けた「定住コンシェルジュ」(地域に居住している住民の中から指定)
が、地域内で、空き家情報の収集、提供、入居希望者と所有者との仲介などを行い、定住
を促進する。
1
2
3
4
5
・
実施時期
平成26年7月9日~平成27年3月31日(現コンシェルジュの委嘱期間)
実施主体
朝日町
実施地域
海(境地区)・山(笹川地区)・街部(泊二区)
取組みの目標 各実施地域において空き家1軒入居
取組みの内容
朝日町が、地域に居住している住民の中から、当該地域の「定住コンシェルジュ」を指定
(H26年度新規事業。3地域に各1人配置)
・ 空き家コンシェルジュは、入居希望者と地域を結ぶ相談員として、空き家入居への仲介を行うととも
に、地域の生活習慣・文化を伝える伝達者、入居希望者・入居者の相談相手(アドバイザー)となり、入
居者の不安や悩みを解消して地域生活をサポート
・ 業務内容は、空き家に関する情報収集及び情報提供、入居希望者と空き家所有者との仲介(マッチ
ング)、入居希望者と地域との調整、その他入居希望者が抱える悩み事相談等
6 現在までの実績・成果
・笹川地区空き家コンシェルジュとの連携により、定住者が増加
124
4 具体的な取り組み事例
立山町インターカレッジコンペテション
大学生に立山町でフィールドワークをしてもらい、その調査研究を元に町の施策を提案
するコンペを開催。優秀な提案は、実際に町の次年度事業で実証実験を行う。立山町ファ
ンの大学生を増やし、若者の定住を促していくことを期待。
1 実施時期
平成24年度~
2 取組みの目標
大学生に立山町をフィールドワークしてもらうことで交流人口を増やし、若者の定住を促進する。
3 取組みの内容
・4~6月
参加者募集
・6~7月頃 大学向け説明会開催
・8~9月
立山町でフィールドワークを実施
・11月中旬 施策提案の提出
・12月
コンペ開催
4 現在までの実績・成果
・参加数 平成24年度
10大学・16チーム
平成25年度
10大学・17チーム
平成26年度
9大学・12チーム
・ コンペで優秀だった企画の中から、これまで「ゆるキャラ」コンテストの開催、富山地方鉄道立山線
でスイーツバイキングトレイン、動く美術館電車「立山あーとれいん」の運行、立山駅を花で飾る企画
が実証実験として行われている。
・ インターカレッジコンペティション参加者から、地域おこし協力隊への参加希望者が出るなど、学生
にとって立山町が「第2の故郷」になっている。
125
126
4 具体的な取り組み事例
「地(知)の拠点整備事業」1
文部科学省による支援事業(平成25~26年度)
1 大学が地域の課題解決に取り組む意義・効果
◎大学が地域の再生・活性化に貢献
○大学が地域の課題をより直視 → 教育研究の活性化
○学生が地域の課題解決に参画 → 学生の実践力育成
2 事業のねらい
全学的に地域を志向した教育・研究・社会貢献を進める大学を支援することで、
→ 学長のリーダーシップの下、大学のガバナンス改革を推進
→ 各大学の強みを活かした大学の機能別分化を推進
3 支援対象と目標
・ 自治体等と連携し、全学的に地域を志向した教育・研究・社会貢献を進める大学(短大・高専含む)
・ 学内組織が有機的に連携し、「地域のための大学」として全学的に地域再生・活性化に取り組み、将
来的に教育カリキュラム・教育組織の改革につなげる。
・ 地域の課題(ニーズ)と大学の資源(シーズ)のマッチングや自治体・大学の協働による地域振興の
取組を進める。
4 支援条件
①全学的な取組としての位置付けを明確化(学則等の位置付けなど)
②大学の教育研究と一体となった取組(全学生が在学中に一科目は地域志向科目を履修する教育カ
リキュラム・教育組織の改革は必ず実施)
③大学と自治体が組織的・実質的に協力(協定、対話の場の設定など)
④これまでの地域との連携の実績
⑤自治体からの支援の徹底-マッチングファンド方式-(財政支援、建物無償貸与、人員派遣など)
127
4 具体的な取り組み事例
「地(知)の拠点整備事業」2
富山県内では平成25年度に富山県立大学の事業が採択(期間:5年間)
富山県立大学の事業概要
1 事業名称 「工学心」で地域とつながる「地域協働型大学」の構築
2 連携自治体 富山県、富山市、射水市、黒部市、南砺市、入善町
3 これまでの取り組み(平成25年9月~)
(1)全学的な事業推進体制の整備
・学長を本部長とするCOC推進本部等の設置
・地域と大学の橋渡しを行うCOCコーディネーターの採用
・学生の活動拠点となる「アクティブラーニング協働スペース」(160㎡)を整備
(2)授業方法・カリキュラムの見直し等
・10名程度の少人数ゼミを中心に、地域との対話・協働・交流を行う地域思考の授業を実施
・地域を志向した研究への学生の参画促進
COC事業費を活用した「地域志向教育研究費」の創設
(3)学生グループ「地域共同研究会COCOS」の発足
・地域協働を目的としたプロジェクトの立案・実施、地域協働科目の教育補助
(4)自治体との連携
・大学と連携実績がある自治体等との連携強化による事業の推進
・連携自治体との連携推進会議等の開催
128
4 具体的な取り組み事例
地(知)の拠点大学による地方創生推進事業(COC+)
平成27年度から実施(平成25、26年度は「地(知)の拠点整備事業」として実施)
1 背景 ・ 課題
人口減少を契機に、『人口減少が地域経済の縮小を呼び、地域経済の縮小が人口減少を加速させる』という負のス
パイラルに陥ることが危惧されている。 地方/東京の経済格差拡大が、東京への一極集中と若者の地方からの流出
を招いている。特に、地方圏から東京圏への転入超過は、大学入学時及び大学卒業・就職時の若い世代に集中。
2 事業概要
地方の大学…地域の自治体や中小企業等と協働し、地域の雇用創出や学卒者の地元定着率の 向上に関する計画
を策定(自治体の教育振興基本計画等へ事業期間中に反映)
東京等の大学… 地方の大学や自治体・中小企業等と協働し、地方の魅力の向上に資する計画を策 定(協働する自
治体の施策等へ事業期間中に反映)
・COC事業の要件を満たした大学が、地域と協働し、地域を担う人材育成計画を実現するための教育改革を実行
・COC推進コーディネーターを活用し、都道府県内の他大学や自治体、企業等の連携先(事業協働機関)を拡大
3 支援内容
地域活性化政策を担う自治体、人材を受け入れる地域の企業や地域活性化を目的に活動するNPO
や民間団体等と協働して、地方を担う人材育成に取り組む大学がCOC推進コーディネーターの活用等
により、地方創生を推進・拡大する取組を支援。
⇒ 事業協働機関が設定した目標達成のため、大学力(教育・研究・社会貢献)を結集
4 成果
・事業協働地域における雇用創出・事業協働地域への就職率向上若年層人口の東京一極集中の解消
5 富山県からの申請状況
平成27年度は富山大学が中心となって申請中
・ 事業名称 「富山全域の連携が生み出す地方創生-未来の地域リーダー育成ー」
・ 参加大学 富山大学、富山県立大学、富山国際大学、富山短期大学、富山福祉短期大学、富山高等専門学校、(高岡法科大学)
・ 参加自治体 富山県+県内全市町村
129
参考
文部科学省 地(知)の拠点整備事業(COC)※1 申請・採択状況(富山県関係)
年度
大学等名称
事業名称
富山大学
富山県立大学
富山国際大学
27 富山短期大学
富山全域の連携が生み出す地方創生 -未来の地域リーダー育成ー
富山福祉短期大学
富山高等専門学校
(高岡法科大学)※
2
26 富山大学
高志の国活性化拠点ー元気とやまを育む人材育成
富山県、富山市、高岡市、魚津市、舟橋村、朝日町、
入善町、黒部市、滑川市、上市町、立山町、射水市、 申請中
氷見市、小矢部市、砺波市、南砺市
富山県、富山市、高岡市、魚津市
×
26 富山国際大学
富山市
×
26 富山福祉短期大学 地域をつなぐ福祉コンシェルジュの育成と拠点づくり
富山県、射水市、高岡市
×
26 富山高等専門学校 “水の王国とやま”を担う人材育成
富山県、富山市、射水市、黒部市、南砺市、立山町
×
25 富山県立大学
「工学心」で地域とつながる「地域協働型大学」の構築
富山県、富山市、射水市、黒部市、南砺市、入善町
○
25 富山大学
富山県全域キャンパス化によるCOC計画
富山県、富山市、高岡市、魚津市
×
4段階地域課題探究プロセスによる課題解決型人材育成プログラム
連携自治体等
25 富山福祉短期大学 認知症予防活動で創る地域包括支援センター機能強化のための支援 射水市、高岡市
25
富山国際大学
富山短期大学
地域「とやま」をキャンパス&フィールドとする地の協働拠点創造
※1 27年度からは地(知)の拠点大学による地方創生推進事業(COC+)
※2 高岡法科大学は事業の一部を協力する大学
富山県、富山市
採択
×
×
130
5 生活環境の整備
呉西6市における主な生活環境施設の整備状況
市町村別
都市公園面積(都市
計画区域内人口1人あたり)
水道普及率
下水道等汚水
処理人口普及率
市町村道路
改良率
市町村道路
舗装率
H25年度末
H25年度末
H25年度末
H25年4月1日
H25年4月1日
(単位)
㎡
%
%
%
%
人口千人あたり
保育所入所率 幼稚園就園率
医療施設数
H25年10月1日
施設
H25年4月1日
%
H25年5月1日
%
高
岡
市
8.53
92.7
94.6
77.5
92.8
0.86
74.6
27.7
氷
見
市
17.98
91.1
89.7
64.2
81.4
0.70
71.0
26.6
砺
波
市
19.10
98.2
85.8
80.0
91.3
0.91
60.4
37.3
小 矢 部市
11.15
64.7
79.4
86.8
95.6
0.71
94.4
5.1
南
砺
市
11.59
99.0
99.4
75.1
80.2
0.72
90.2
7.2
射
水
市
23.23
98.9
99.9
85.5
94.7
0.66
79.9
13.9
資 料 出 所
富山県都市計画課
富山県生活衛生課
富山県都市計画課
富山県道路課
富山県道路課
厚生労働省
富山県児童青年家庭課
富山県統計調査課
・安全で安心な生活環境は、居住地を選ぶ際の必要条件である。
・高岡市の生活環境は呉西地区において、そん色ない水準にあるといえる。
・都市計画区域内の一人当たり都市公園面積については、高岡市は近隣市よりも少
なくなっており、さらなる整備について検討を要する。
131
6 「定住」の分析のまとめ
10代後半~20代前半
県外へ流出(進学、卒業後の就職)
20代後半~30代
県内他市町村へ流出(特に女性)(結婚、住宅購入、就職)
⇒これに伴い年少(0~9歳)人口も流出
⇒高岡市の中核を担う人材の流出
①良好な住まいの確保、住環境の整備
②生活環境(子育て・教育環境など)の整備
③大学生の定着の促進
132
3.「子育て」に関する調査・調査
133
1.人口構造の変化
●1990~2010年の総人口の推移をみると、全国の増加傾向に対し、富山県、 高岡市ともに減少
●年齢3区分別にみると、2010年の年少人口割合は、高岡市が最も低く、老年人口は最も高い
(年少:全国13.1%、富山県13.0%、高岡市12.4%)
(老年:全国22.8%、富山県26.1%、高岡市27.1%)
【年齢3区分人口の推移比較】
134
2.少子化の状況
●年少人口についてみると、高岡市は県全体に比べ減少率が大きく、少子化による子どもの減
少のスピードが速いということが言える
【年少人口(14歳未満)の推移】
出典:総務省「国勢調査」
135
3.少子化の状況
●合計特殊出生率は、全国的に減少が続いたが、最新数値(H20~24年)では、やや上
向きになっている。しかし、この要因としては晩産化の影響ではないかともいわれ、いずれにしても
人口置換水準である2.07には及ばない
●その中でも高岡市は全国、富山県と比べ値が小さく、隣接する砺波市に比べては、0.11ポ
イント小さい
【出生数の推移比較】
【合計特殊出生率の推移比較】
(人、%)
年
富山県
出生数
平成18
8,965
19
8,728
20
8,709
21
8,426
22
8,188
23
7,823
24
7,880
25
7,722
26
7,556
出典:人口動態統計
厚生労働省:人口動態統計特殊報告 ※は合併前の旧市の数値、射水市は新湊市
増減率
▲
▲
▲
▲
▲
▲
0.1
2.6
0.2
3.2
2.8
4.5
0.7
▲ 2.0
▲ 2.1
高岡市
出生数
1,355
1,346
1,358
1,338
1,187
1,213
1,256
1,260
1,252
増減率
▲ 4.8
▲ 0.7
0.9
▲ 1.5
▲ 11.3
2.2
3.5
0.3
▲ 0.6
136
4.少子化の背景
●一世帯当たりの人員数は、ほぼ右肩下がりに減少し、核家族化が進展していることを示
す。
●同時に、合計特殊出生率も低下傾向がみられる。
※近年の世帯人員の低下については、 65歳以上の高齢者の単独世帯の割合が徐々に大きくなってきたことも
要因と思われる(H7年:25.7% → H22年:36.8%)
【一世帯当たり人員と合計特殊出生率の推移】
出典:富山県の人口、人口動態統計
※高岡市の合計特殊出生率は5年間の平均値
137
5.少子化の背景・・・障害となっているもの
■子どもを増やすにあったての課題(MA)から、必要な支援策を探る
(1)収入を確保しながら子どもを育てる
(2)地域社会全体の環境
(3)支援サービスの充実
※ 肉体的な問題は、市の施策として解決は難しい
(%)
80
74.0
70
60
1
1
50
富山県 N=1090
41.1
肉体的な問題
40
3
30
20
12.0
2
16.2
10.2
10
0
22.3
13.4
18.1
10.4
1.6
り子
す育
ぎて
るや
教
育
に
お
金
が
か
か
い保
育
サ
ー
ビ
ス
が
整
っ
て
い
な
雇
用
が
安
定
し
な
い
職働
場き
環な
境が
がら
な子
い育
て
が
で
き
る
え自
る分
の
昇
進
・
昇
格
に
差
し
支
家
が
狭
い
環子
境ど
でも
なが
いの
び
の
び
育
つ
社
会
富山県「子育て支援サービスに関する調査(H25年)」
自
分
ま
た
は
配
偶
者
が
高
年
齢
負者 こ
担がれ
に育以
耐児上
えの、
ら 心自
れ理分
な的 ま
い、 た
肉は
体配
的偶
的妊
・ 娠
精 ・
神出
的産
なの
苦 と
痛き
の
身
体
12.5
4.9
健
康
上
の
理
由
力配
が偶
得者
らの
れ家
な事
い ・
育
児
へ
の
協
7.0
そ
の
他
1.9
2.0
特
に
な
い
不
明
138
6.少子化の背景
• 若年世代の流出、子どもを生み育てる年齢層の流出
⇒ 理由は、仕事、都会の暮らしなどさまざま
• (4)将来にわたって流出しない環境づくりの必要性 (20年後、30年後)
【高校生アンケートより】
富山以外で
働きたい
富山県内で
働きたい
•
•
•
•
①仕事(就職先) 45.0%
②新しい文化、最新の情報 20.6%
③自分の能力を活かす 20.6%
④生活が便利 18.1%
•
•
•
•
①家がある 40.8%
②通勤の便 36.1%
③地元に愛着 27.7%
④地元が魅力的 11.0%
139
7.将来の活力を担う子どもたちの育成に向けた課題
• [課題の抽出]
(1)
(2)
(3)
(4)
⇒
⇒
⇒
⇒
仕事と子育ての両立の推進
地域で子育て家庭を支える社会の形成
安心して子育てができるサービスの充実
地域の文化に誇りと愛着を持つ子どもの育成
働きながら子どもを育てる難しさ
地域・社会で子育てを支える
さまざまな支援サービスの提供
140
8.高岡市の子育て環境・・・支援の場とその評価
• ■子ども・子育て支援事業計画(重点プロジェクト)
●高岡市が計画の成果を客観的に評価・点検するための評価指標として設定した目標指標の中で、子育て
支援のための施設等に関する主なものは次のとおりである
【目標指標(抜粋)】
H25実績
通常保育の受け入れ児童数
4301人
H31目標
4153人
考え方
保育を必要とする児童をすべて受
け入れ
延長保育実施施設数
36か所
39か所 確保方策と同数値
一時預かり実施施設数
29か所
32か所 確保方策と同数値
休日保育実施施設数
4か所
7か所
病児・病後児対応型実施施設数
1か所
4か所 確保方策と同数値
放課後児童クラブ受入児童数
1078人
1440人
各教育・保育提供区域でのサービ
ス提供
量の見込み算出値をすべて受け入
れ
• ■高岡市の子育て環境について(子育てに関するアンケート調査)
●子育てしやすいと思う方は就学前が47.0%、小学生が44.9%
●評価が高い項目は子どもの健康づくり支援、低い項目は経済支援
141
9.高岡市の子育て環境・・・仕事との両立(1)
●両立が可能となるよう市内企業への働きかけ
●育児休業取得率
●ワークライフバランス推進事業所認定数 18事業所(H27年)
◆認定要件
(4つの区分の要件のうち、異なる3つの区分からそれぞれ1項目以上の取り
組みを行っていること)
1.働く意欲がわく職場づくり
2.心と身体の健康づくり
3.家庭と仕事のバランスづくり
4.ワーク・ライフ・バランスを実現するための独自の取り組み
142
10 . 高岡市の子育て環境・・・仕事との両立(2)
「高岡市子育てに関するアンケート調査」より
■保護者の就労状況について
• すぐに就労したい母親は、就学前が26.8%、小学生が35.8%
• 母親が希望する就労形態は、就学前・小学生ともにパート等が約8割
• フルタイムへの転換希望がある母親は、就学前が40.3%、小学生が37.1%(パート、
アルバイト等で就労している、産休・育休等)
• フルタイムで就労している母親は、就学前・小学生ともに約4割
■育児休業や短時間勤務制度など職場の両立支援制度について
• 育児休業の取得率は、母親が3割から4割強、父親は1%前後
• 育児休業給付・保険料免除いずれも知っていた方は就学前が30.9%、小学生
24.7%
• 育児休業後、母親で職場復帰をした方は就学前が78.8%、小学生が86.7%
• 短時間勤務制度を利用した母親は、就学前が31.3%、小学生が18.5%
• 短時間勤務制度を利用しなかった理由は、職場の雰囲気
143
11 . 高岡市の子育て環境・・・家族でのサポート環境
■子育てを支える家庭の状況
●高岡市は県全体とほぼ同じ程度、富山県は全国で5番目に高い(H22年)
3世代世帯割合比較
出典:総務省「国勢調査」
144
12 . 高岡市の子育て環境
・・・地域社会によるサポート環境
■子育てを支える地域社会の状況
●ファミリーサポートセンター :仕事や家庭の都合等で子育てを手伝ってほしい人と、手伝
いたい人が登録し、仲介
●放課後児童クラブ
:留守家庭児童等の放課後における保護育成を図る
●地域組織活動育成事業:母親など地域ぐるみで子どもたちの健全育成を進める
●児童クラブ
:遊びを通じて生活技術やコミュニケーション力の強化を図る
●民生委員・児童委員 :住民の立場に立って相談に応じたり、援助を行う
高岡市
富山県
ファミリーサポートセンター箇所数、利用件数
1か所、1368件(H25)
13市町村、1598人(登録)
(H25)
放課後児童クラブ箇所数、登録児童数
27か所、1113人(H26)
219か所、7510人(H25)
母親クラブ等 地域組織活動育成事業
15クラブ、1157人(H25)
72クラブ、5402人(H25)
自治会等児童クラブ数、加入者数
424、12,198人(H26)
2094、70,502人(H26)
民生委員・児童委員数
375人
2528人
145
13 . 少子化対応の方向・・・求められる支援策
■子育てを支援する施策として役立つもの(MA)
●保育料、教育費への支援・軽減、両立できる職場環境の整備
(%)
80
70
60
富山県 N=1090
52.8
50
42.8
42.1
40
30
32.6
27.3
23.6
18.5
20
19.9
10
3.6
6.7
2.9
2.9
そ
の
他
不
明
0
保保
育育
サ所
ーの
ビ時
ス間
のな
充ど
実、
多
様
な
保
育
料
等
の
支
援
、
軽
減
教
育
費
の
支
援
、
軽
減
小
児
医
療
の
充
実
か小
り学
時校
間入
の学
改後
善の
放
課
後
の
預
環育 のの職
境児 整両場
の休 備立復
整業
が帰
備を
し後
取
や、
り
す子
や
い育
す
職て
い
場 と
職
環仕
場
境事
富山県「子育て支援サービスに関する調査(H25年)」
再
就
職
の
支
援
子
育
て
相
談
施
設
等
の
充
実
ら子
の育
教て
育に
つ
い
て
若
い
こ
ろ
か
146
14 . 少子化対応の方向・・・求められる支援策
■子育て支援事業の利用度(就学前)
●ファミリー・サポート・センターはこれまでの利用度は低いが、今後のニーズは高い
(%)
41.7
81.9
保健センターの情報・相談
43.7
妊産婦や乳幼児の訪問
41.7
妊産婦や乳幼児の健康診査
96.3
60.9
乳幼児の健康に関する教室
68.2
60.6
各保育園での子育てサロン
54.7
45.9
子育て支援センター
67.7
43.6
51.9
児童館・児童センター
4.6 ファミリー・サポート・センター
利用したことがある
高岡市「子育てに関するアンケート調査」(25年10月)
62.6
31.8
今後利用したい
(%)
147
15 . 少子化対応の方向
・・・地域の文化に誇りと愛着を持つ子どもの育成
• 次代を担う子どもたちに対する文化・芸術の鑑賞機会の充実や活動支援
• 文化の体験的理解を深めることにより、豊かな人間性の育成と地域文化への
•
•
•
•
誇り・愛着を醸成
親子が一緒に文化・芸術鑑賞を行う企画の実施
子どもによる文化・芸術活動の発表機会の確保
地域固有の伝統芸能講座の実施
市内小・中・特別支援学校における「ものづくり・デザイン科」を通しての、高岡の
伝統産業・文化への理解を深める
148
3.「子育て」の分析のまとめ
• (1)分析のまとめ
子どもを増やすにあたっての課題
• ●しごととの子育ての両立、両立に伴う生活負担
子育てとしごとが両立できる仕組みの強化
• ●子育てに貢献する地域コミュニティ、家族社会の希薄化
家族のみならず、地域全体で子育てを支える環境の構築
• ●子育てに伴う経済的な負担、子育て支援サービスの不足
行政が行うさまざまな子育て支援のためのサービスの充実、施設等の利便性向上
• ●子どもを生み育てる年代、子育て世帯の転出に伴う子どもの流出
将来にわたって流出しない環境づくり、未来の高岡を担う人材の育成
149
4.「都市・地域」に関する調査・分析
150
1.高岡市の都市構造
• (1)地域別人口推移
• 高岡市内を便宜上、下記のように5つの地域に分類すると、1990年に比
べた2014年の人口を見ると、中央部では1万人強(△19.2%)減少、北部
は6千人強(△23.7%)減少、南部は2千人強(△5.8%)減少、東部は約
7千人強(17.8%)の増加、西部は、6百人弱(△2.2%)の減少となってい
る。中心部及び東部以外の外延部でも人口減少がみられる(図表1-1)。
北部地域
二上
守山
西部地域
立野
東五位
石堤
国吉
福岡町福岡
福岡町山王
福岡町大滝
福岡町西五位
福岡町五位山
福岡町赤丸
東部地域
下関
能町
牧野
野村
伏木
太田
中央部
平米
西条
定塚
川原
博労
成美
横田
木津
南部地域
二塚
佐野
福田
小勢
戸出
中田
1990年
1995年
2000年
2005年
2010年
2014年
1990年
1995年
2000年
2005年
2010年
2014年
1990年
1995年
2000年
2005年
2010年
2014年
1990年
1995年
2000年
2005年
2010年
2014年
1990年
1995年
2000年
2005年
2010年
2014年
151
1.高岡市の都市構造
• 図表1-1 高岡市 地域別人口推移
70,000(人)
60,000
50,000
40,000
30,000
20,000
10,000
0
中央部
(出典)住民基本台帳移動報告
東部地域
南部地域
西部地域
北部地域
152
1.高岡市の都市構造
• (2)都市の拡散(DID)
• 高岡市のDID(人口集中地区)面積は1990年の14.8㎢から
2010 年には23.4 ㎢に拡大している。これに対し、DID面積
1ha 当りの人口密度は1990年の50.8 人から2010年は37.4
人となり、人口密度は低下している。人口が減少する中、都
市が拡散している(図表1-2)。
153
1.高岡市の都市構造
• 図表1-2 高岡市のDID面積、DID人口密度、中心市街地の
人口密度
1990年
1995年
(出典)国勢調査、住民基本台帳
2000年
2005年
2010年
154
1.高岡市の都市構造
• (3)中心市街地における都市機能集積状況(図表1-3)
・文化的な機能(施設、観光資
源を含む)、公益機能は中心市
街地およびその周辺に集積し
ている。
平成23年度
第2期中心市街地活性化基本計画策定時点
行政窓口サービス
観光施設
社会教育施設、体育施設
公営駐車場、観光駐車場
駐輪場
主な公園
高岡市の医療・福祉施設
病院・医院(歯科含む)
介護施設
保育園、小学校、中学校、高校
その他公共機関・施設
155
1.高岡市の都市構造
• (参考)コンパクトシティ・アンド・ネットワーク(国土交通省)
• 人口減少・高齢化が進む中、特に地方都市においては、地域の活力を維
持するとともに、医療・福祉・商業等の生活機能を確保し、高齢者が安心し
て暮らせるよう、地域公共交通と連携して、コンパクトなまちづくりを進める
ことが重要(コンパクトシティ+ネットワーク)。
• このため、平成26年8月に都市再生特別措置法の一部改正法、11月に
地域公共交通活性化再生法の一部改正法がそれぞれ施行され、生活拠
点などに、福祉・医療等の施設や住宅を誘導し、集約する制度(立地適正
化計画制度)や、地方公共団体が中心となり、まちづくりと連携して面的な
公共交通ネットワークを再構築するための新たな仕組みが設けられた。
• 都市全体の構造を見渡しながら、住宅及び医療・福祉・商業その他の居住
に関連する施設の誘導と、それと連携した地域公共交通ネットワークの再
編を行うことにより、コンパクトシティ+ネットワークの実現を図る。
都市再生法に基づく立地適正化計画制度
地域公共交通活性化再生法に基づく地域公共交通網形成計画制度
156
1.高岡市の都市構造
157
1.高岡市の都市構造
158
1.高岡市の都市構造
159
1.高岡市の都市構造
160
1.高岡市の都市構造
161
1.高岡市の都市構造
162
1.高岡市の都市構造
163
1.高岡市の都市構造
• 地域公共交通網形成計画作成について具体的検討の意向を
表明している都市(富山県)
• 富山市、高岡市、黒部市、小矢部市
• 立地適正化計画の作成について具体的な取組を行っている
都市(富山県)
• 富山市、小矢部市、氷見市、入善町
164
2.呉西6市の都市機能
• (1)都市圏
• 通勤通学の状況をみると、高岡市を中心にほぼ県西部地域全体都市圏を
形成している(図表2-1)。
• 図表2-1 呉西6市の通勤・通学の状況
氷見市
6822人
小矢部市
2145人
射水市
9763人
2035人
2527人
9409人
3570人
1158人
富山市
高岡市に常住す
る就業者・通学者
94,319人
金沢市
394人
7605人
1364人
1878人
南砺市
3488人
4179人
砺波市
165
2.呉西6市の都市機能
• (2)呉西6市の産業上の連関
• 高岡市の基幹産業であるアルミ関連産業について、素材生産を含め、県
西部一帯にわたって関連する業種の集積が形成されており、産業・経済面
での連関がみられる(図表2-2)。
• 図表2-2 アルミ関連産業の特化係数(従業者数)
アルミ関連産業の特化係数(従業者数)
5.00
3.87
4.00
2.00
1.00
0.00
2.95
2.80
3.00
(出典)経済センサス活動調査
(2012年)
1.90
1.15 1.30
0.86 0.90
1.28
0.21
0.54
0.58
0.85
0.32
*非鉄金属第1次製錬・精製
業、非鉄金属第2次製錬・精製
業、非鉄金属・同圧延業、建設
用・建築用金属製品製造業、金
属素形材製品製造業の合計
166
2.呉西6市の都市機能
• (3)呉西6市の産業支援機能
• 呉西6市の都市機能(産業支援機能)を比較すると、
①金融、産業・業務サービス分野の集積度が高い
②管理部門の集積が高い
③物流機能については射水市に次ぐ(射水市:陸上、高岡市:
港湾関係の集積度が高く、機能分担がみられる)
• 産業分野では呉西6市における拠点都市としての役割を有し
ている(図表2-3)。
• その他、産業支援機能として
①「ものづくり」に関する支援機能の集積
②人材育成に関する機能
が集積してる(図表2-4、図表2-5)。
167
2.呉西6市の都市機能
• 図表2-3 呉西6市の従業者数比較
高岡市
氷見市
砺波市
小矢部市
南砺市
射水市
情報・通信
75
50
管理,補助的経済活動
を行う事業所
物流関連
25
0
産業・業務サービス
金融
(出典)2012年 経済センサス活動調査
* 各業種の従業者数を比較(管理、補助的業務を行う事業所については全業種)
* 物流関連=道路貨物運送業、水運業、倉庫業、運輸に附帯するサービス業 金融=銀行業、物品賃貸業
業(他に分類されないもの)、技術サービス業(他に分類されないもの)、その他の事業サービス業
産業・業務サービス=専門サービス
168
2.呉西6市の都市機能
• 図表2-4 富山県の「ものづくり」に関する支援機関
工業技術センター中央研究所
ものづくり研究開発センター
工業技術センター
機械電子研究所
水産研究所
技術専門学院新川センター
ITセンター
木材研究所
新世紀産業機構
富山大学
計量検定所
園芸研究所
富山県産業創造センター
(高岡テクノドーム)
北陸職業能力
開発大学校
総合デザインセンター
技術専門学院
県立大学
富山テクノホール
園芸研究所
技術専門学院
砺波センター
森林研究所
農業研究所
食品研究所
工業技術センター生活工学研究所
畜産研究所
国際伝統医学センター
薬事研究所
衛生研究所
169
2.呉西6市の都市機能
• 図表2-5 富山県の人材育成機関
富山情報ビジネス
専門学校
富山大学芸術文化学部
安川専門学院
ロイ・モード学院
国立富山高専
富山建築・デザイン専門学校
富山福祉
短期大学
富山県理美容専門学校
北陸コンピュータ専門学校
富山ファッション・カレッジ
高岡第一学園幼稚園
教諭・保育士養成所
高橋家政専門学校
富山赤十字看護専門学校
富山自動車
整備専門学校
富山医療福祉専門学校
厚生連高岡
看護専門学校
高岡市医師会
看護専門学校
富山健康科学専門学校
高岡法科大学
出町家政専修学校
雄山家政専修学校
富山県立大学
富山短期大学
桐朋学園大学院大学
富山大学医学部、薬学部
国立富山高専
大原簿記法律専門学校
富山国際大学
富山病院付属看護学校
専門学校職芸学院
富山大学(五福)
富山市医師会
看護専門学校
富山歯科総合学院
富山製菓専門学校
富山建築・デザイン
専門学校
北陸ビジネス
福祉専門学校
170
2.呉西6市の都市機能
• (4)呉西6市の学習・文化・交流
• 呉西6市の都市機能(学習・文化・交流)を比較すると、
①学習関連機能(図書館、青少年・女性教育施設、生涯学習
センター)
②学術・文化交流(コンベンション)
で集積度が高い(図表2-6)。
• 博物館(郷土資料館等を含む)、体育施設、文化会館は各都市間
の差異は小さい(図表2-6)。
• ウイング・ウイング高岡の来場者のうち、18.9%が周辺市からとなっ
ており、学習・文化活動面で高岡市が県西部の拠点となる機能を有
していることが確認できる(図表2-7)。
• 高岡市の15歳以上就業者の中で、芸術家の人数は、410人であ
り、構成割合は0.47%である。この割合は、富山県の0.34%より高
いが、全国の0.59%より低くなっている(図表2-8)。
171
2.呉西6市の都市機能
• 図表2-6 呉西6市の学習・文化・交流施設数及びコンベンショ
ン参加者数
高岡市
氷見市
砺波市
小矢部市
南砺市
射水市
公民館・類似施設
75
コンベンション参
加者数
50
図書館
25
生涯学習センター
*公民館・類似施設~生涯学習セン
ター は社会教育委調査(H23)、コン
ベンション参加者数は富山コンベン
ションビューロー(5年間の累計)
*施設規模を考慮するため、社会教
育調査における従業員数(非常勤、
指定管理者を含む)を対数化して比
較
*コンベンション参加者数も対数化の
うえ比較
0
博物館・類似施設
青少年・女性教育
施設
文化会館
体育施設
172
2.呉西6市の都市機能
• 図表2-7 ウイング・ウイング高岡来場者の地域構成
射水市, 10.3%
その他, 4.0%
南砺市, 1.1%
小矢部市, 1.7%
砺波市, 0.6%
氷見市, 5.1%
高岡市, 77.1%
(出典)平成23年度 高岡市中心市街地
来街者調査より
*回答者のうち、ウイング・ウイング高岡
を訪れた人(N=175)
173
2.呉西6市の都市機能
• 図表2-8 全国、富山県、高岡市の15歳以上就業者数に対す
る芸術家の割合
•
•
•
(出典)平成22年 国勢調査
* 芸術家の定義を職業中分類上の「美術家,デザイナー,写真家,映像撮影者」と「音楽家,舞台
芸術家」とした
174
2.呉西6市の都市機能
• (5)呉西6市の高次都市機能
• ①呉西6市の医療機能
• 呉西6市の医療機関の状況をみると、医療機関・病床数とも
高岡市が一番多く、全体の4割以上を占めている(図表2-8)。
• 地域医療の中核となる地域医療支援病院は、高岡市に厚生
連高岡病院のみであり、高岡市が呉西地区の医療の拠点に
なっていることがわかる(図表2-9)。
• 呉西6市の2次医療圏は、高岡医療圏(高岡市、氷見市、射水
市)と砺波医療圏(砺波市、小矢部市、南砺市)に2つに分か
れており、機能分担されている(図表2-9) 。
175
2.呉西6市の都市機能
• 図表2-9 呉西6市の医療機関の状況
• (出典)2013年 医療施設調査
176
2.呉西6市の都市機能
• ②呉西6市の生活環境
• 呉西6市の生活環境について、高岡市は、都市計画区域内の一人当たり
都市公園面積で高岡市が他市より低いものの他の項目については、呉西
6市とも一定水準にある(図2-10)。
• 図2-10 呉西6市の生活環境
177
2.呉西6市の都市機能
• (6)呉西地区の交通拠点機能
• 呉西6市~首都圏間流動の約半数、呉西6市~京阪神間流動の約6割が鉄道利
•
•
•
•
•
•
用、年間約140万人が鉄道による移動となっている → これらの流動はJR高岡駅
が起点になっているとみられ、高岡駅が首都圏、近畿圏をはじめとする長距離都
市間流動の拠点としての機能を果たしている(図表2-11)。
北陸新幹線開業により、新高岡駅の長距離都市間流動拠点としての役割が高ま
ることが期待される(首都圏との航空機流動縮小)(図表2-11)。
2012年の呉西6市の主要なJR西日本駅の乗客数をみると、高岡駅が2位の小杉
駅の2倍以上の乗客数である。また、定期外の比率も高く、乗客に占める観光客の
割合が高いことが推定される(図表2-11)。
さらに他の駅と比較して、JR北陸本線(現:あいの風とやま鉄道)、JR氷見線、JR
城端線と3本の路線の駅となっており呉西地区での拠点駅となっている(図表212)。
万葉線全乗車人員の約1/3、加越能バス全乗車人員の約4割が高岡駅の乗車と
なっている(なお、万葉線については、高岡駅の乗車数が一方向分しかカウントさ
れないため、全利用者に占める高岡駅のウェートはさらに高いと考えられる)。
1日の平均乗車数に換算すれば、万葉線高岡駅利用者数は約1000人、加越能バ
ス高岡駅利用者数は約2000人と推定される(図2-13)。
→高岡駅が地域における交通結節機能を有していることが確認できる(図2-13)。
178
2.呉西6市の都市機能
• 図表2-11 県西部から他県(隣接県を除く)への移動方法
(OD)
県西部~隣接県を除くOD合計
県西部~首都圏OD合計
航空機, 6.1%
航空機, 22.1%
自動車, 25.2%
鉄道, 29.3%
OD量
4,408千人/年
OD量
873千人/年
バス, 6.5%
船, 0.1%
自動車, 61.8%
船, 0.0%
鉄道, 46.2%
バス, 2.7%
県西部~対京阪神OD合計
県西部~対愛知県OD合計
航空機, 0.0%
航空機, 0.0%
鉄道, 21.4%
船, 0.0%
OD量
580千人/年
自動車, 39.4%
OD量
929千人/年
バス, 7.8%
鉄道, 59.2%
(出典)国土交通省
「全国幹線旅客純流動調査」
自動車, 70.9%
バス, 1.4%
船, 0.0%
179
2.呉西6市の都市機能
• 図表2-12 高岡市内のJR西日本各駅の乗車客数(2012年)
180
2.呉西6市の都市機能
• 図表2-13 乗車人員に占める高岡駅前電停、バス停利用者
の割合
60%
40%
32%
43%
20%
0%
万葉線
加越能バス
*いずれも第2期高岡市中心市街地活性化基本計画策定時の調査
*万葉線:2009年6月調査、加越能バス:2010年高岡市自動車乗降調査
181
2.呉西6市の都市機能
• (7)呉西6市の商業機能
• 高岡市の人口当たりの小売業販売額は減少、H24(2012年)には
全県平均と同程度の水準となった(図表2-14)。
• 呉西6市の店舗数と店舗面積の推移をみると、店舗数の減少率に
比べて、店舗面積の減少率が少なく、店舗の大規模化が進んでい
ることが分かる。特に、砺波市は、店舗数が3割以上減少している
にもかかわらず、店舗面積は、ほぼ横ばいである(図表2-15、図表
2-16)。
• これは、バイパス等の道路整備が進み、その周辺に新たな商業施
設の進出が続いていることが主要因となっており(例えば砺波イン
ター周辺など)、高岡市の相対的なウエイトの低下は、集積力の低
下というよりもむしろ商業機能の拡散という側面が強い。
• 人口が減少し、将来的に商業全体の縮小が予想される中、商業の
拡散は、施設(店舗)の点在化(全市的な歯抜け状態)を促進する
要因となり、日常的な暮らしやすさが損なわれる懸念がある。
182
2.呉西6市の都市機能
• 図表2-13 呉西6市の人口当たり小売販売額の推移
1,500
(千円/人)
1,400
1,300
富山県
1,200
高岡市
1,100
氷見市
1,000
砺波市
900
小矢部市
800
南砺市
700
射水市
600
500
H14
H16
H19
H24
183
2.呉西6市の都市機能
• 図表2-14 呉西6市の店舗(小売業事業所数)の推移
•
(店)
3,000
2,500
高岡市
2,000
氷見市
砺波市
1,500
小矢部市
1,000
南砺市
射水市
500
0
2002年
•
•
2004年
(出典)2012年経済センサス、商業統計
*2002年と2004年は合併市町村の合算
2007年
2012年
184
2.呉西6市の都市機能
• 図表2-15 呉西6市の店舗面積の推移
•
(単位:㎡)
400,000
350,000
300,000
高岡市
250,000
氷見市
200,000
砺波市
小矢部市
150,000
南砺市
100,000
射水市
50,000
0
2002年
•
•
•
2004年
2007年
2012年
(出典)2012年経済センサス、商業統計
*2002年と2004年は合併市町村の合算。また、旧村で秘匿になっているところの面積は含まれていない。
185
3.「都市構造・都市機能」分析のまとめ
• (1)分析のまとめ
・文化・公益的機能が市の中心部に集積
・高岡市を中核に県西部において都市圏を形成
・本市にものづくりに関する機能、及び産業活動全般をサポートする機能が集積
・学習、教育、学術文化交流の拠点都市としての役割
・博物館、体育施設などの観光、スポーツ、レクリエーションに関する機能は県
西部地域で分散配置
⇒都市の拡散が進む中、市の中心部等に必要な都市機能を集約配置
⇒都市エリアと周辺市街地を結ぶ交通ネットワークを確保し機能性、利便性の
高い都市構造を構築
⇒県西部における文化的中心都市としての役割を最大限発揮
⇒産業面での連携を強化し、県西部地域全体の産業・経済を活性化
⇒産業・経済だけでなく、医療、生活環境等の面でも連携を強化し住民サービ
スを向上
⇒道路・鉄軌道等の交通ネットワークの強化
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