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青色コーナー編

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青色コーナー編
平成 28 年 1 月 12 日
青色申告会役員必携
平成 27 年分 青色コーナー編
青 色 申 告 会
目
次
1.マイナンバー制度への対応 ............................................................................................ 1
2.白色申告者の記帳等の義務化とは ................................................................................. 2
(1) 対象となる事業者 ...................................................................................................... 2
(2) 記帳内容 ..................................................................................................................... 2
(3) 帳簿等の保存 ............................................................................................................. 2
3.青色申告制度とは .......................................................................................................... 3
(1) 青色申告ができる人 ................................................................................................... 3
(2) 青色申告の要件 .......................................................................................................... 3
(3) 青色申告者が備え付ける帳簿等 ................................................................................. 3
(4) 青色申告の税法上の主な特典 .................................................................................... 3
4.青色申告会とは.............................................................................................................. 6
5.青色申告者の記帳のポイント ........................................................................................ 7
(1) 現金管理 ..................................................................................................................... 7
(2) 預金通帳の分離 .......................................................................................................... 7
(3) 毎日の記帳 ................................................................................................................. 7
(4) 「事業主貸」と「事業主借」 .................................................................................... 7
6.イータックス(国税電子申告) .................................................................................... 8
(1) イータックスでできること ........................................................................................ 8
(2) 開始届出書の提出 ...................................................................................................... 8
(3) イータックスを利用するために必要なもの ............................................................... 8
(4) 第三者作成書類の添付省略 ........................................................................................ 9
7.青色コーナー ............................................................................................................... 10
(1) 青色コーナーとは .................................................................................................... 10
(2) 誘導 .......................................................................................................................... 10
(3) 入会勧奨 ................................................................................................................... 10
(4) 体験入会 ................................................................................................................... 10
(5) 会計ソフト「ブルーリターンA」の活用................................................................. 11
(6) テキストの活用 ........................................................................................................ 11
(7) その他 ...................................................................................................................... 11
8.青色コーナーQ&A .................................................................................................... 12
9.入会勧奨想定問答集 .................................................................................................... 20
(1) 白色の事業所得者(パソコン有り)のケース ......................................................... 20
(2) 白色の事業所得者で事業主の配偶者と対応したケース ........................................... 20
(3) 白色の不動産所得者のケース .................................................................................. 20
(4) 青色の事業所得者(パソコン有り)のケース ......................................................... 21
(5) 青色の不動産所得者(5 棟 10 室以上、パソコン有り)のケース ............................ 21
(注 1)本冊子は、青色コーナーに従事する役職員向けの資料です。青色申告会員必携と
あわせてご活用ください。
(注 2)全青色のホームページから「お近くの青色申告会を検索」できます。
1.マイナンバー制度への対応
マイナンバー(以下「個人番号」という)は特定個人情報です。青色コーナーの支援活
動をおこなう青色申告会の役職員等(以下「従事者」という)は個人番号を取り扱うこと
はできません。平成 27 年分の確定申告時期に青色コーナーでの個人番号の記載が予定され
ている申請・届出書等の取扱いは、青色申告会と税務署との間の事前の打ち合わせ事項お
よび青色コーナーでの税務署担当官の指示に従ってください。
平成 27 年分の申告書には、個人番号の記載の必要はありませんが、平成 28 年 1 月以後
に税務署へ提出する「所得税の青色申告承認申請書」や「青色事業専従者給与に関する届
出(変更届出)書」などの申請・届出書等には、個人番号の記載欄が用意されています。
しかし、個人番号の記載にともなう本人確認(身元確認・番号確認)のしかた等が納税
者に十分認知されていないことから、平成 28 年 1 月から同年 3 月の間のいわゆる平成 27
年分の確定申告時期には、すべての申請・届出書等に個人番号の記載がなくても、税務署
はその記載を提出者等に求めることはありません。
これにより、平成 27 年分の確定申告時期に、青色コーナーにおいて「所得税の青色申告承
認申請書」や「青色事業専従者給与に関する届出(変更届出)書」の書き方等を従事者が来訪者
の指導相談にあたる場合、それぞれの書類には個人番号の記載が求められないため、これまで
どおりの対応となります。
平成 28 年 4 月以後の対応については、国税庁より運営方針が公表される予定です。
(注)個人番号が記載された申請・届出書等の収受の円滑化を図るために財務省は、提出者等に個人番号の記載を求めな
い申請・届出書等をあらためて整理しました。この結果、339 種類の申請・届出書等について個人番号が記載不要
となる予定です。この措置は法改正を必要とするため、平成 29 年 1 月 1 日以後に提出すべき申請・届出書等につ
いて適用が予定されていますが、平成 28 年 12 月 31 日以前(平成 27 年分の確定申告時期を含む)においても、
「運
用上、個人番号の記載がなくとも改めて求めないこととする」こととされています。
1
2.白色申告者の記帳等の義務化とは
平成 26 年 1 月より記帳および帳簿等の保存義務のない白色申告者(前々年分あるいは
前年分の事業所得等の合計額が 300 万円以下の方)にも、保存義務が拡大されました。
この改正にあわせて、同年 1 月以降は、国税行政がおこなう更正等の処分に対して、青
色申告者と同様に白色申告者にも理由附記がおこなわれることとなりました。
区
分
A青色申告者
白
色
申
告
者
確
定
申
告
あ
り
B所得 300 万円超
(より簡易な簿記)
C所得 300 万円以下
D確定申告をしていない者
改正後
記帳・帳簿等保存義務
記
帳
○
記録保存
○
記
帳
○
記録保存
○
× ⇒ ○
記
帳
[Bと同程度の記帳水準]
(平成 26 年 1 月から)
記録保存
○
× ⇒ ○
記
帳
[Bと同程度の記帳水準]
(平成 26 年 1 月から)
× ⇒ ○
記録保存
(平成 26 年 1 月から)
(1) 対象となる事業者
事業所得(農業を含む)、不動産所得または山林所得を生ずべき業務をおこなうすべ
ての方(所得税の申告の必要がない方を含む)が対象となります。
(2) 記帳内容
売上などの収入金額、仕入れやその他の必要経費に関する事項を帳簿に記載します。
記帳にあたっては、一つひとつの取引ごとではなく日々の合計金額のみをまとめて記
載するなどの簡易な方法で記帳してもよいことになっています。
(3) 帳簿等の保存
収入金額や必要経費を記載した帳簿のほか、取引にともなって作成した帳簿や受け
取った請求書・領収書などの書類を保存する必要があります。
【白色申告者の帳簿の保存】
区
帳 簿
書 類
分
法定帳簿
任意帳簿
決算関係
そ の 他
帳簿等
保存期間
収入金額や必要経費を記載した帳簿
業務に関して作成した上記以外の帳簿(任意帳簿)
決算に関して作成した棚卸表その他の書類
業務に関して作成し、または受領した請求書・納
品書・送り状・領収書などの書類
7年
5年
2
5年
3.青色申告制度とは
青色申告制度は、日常の取引を帳簿に記録し、その帳簿にもとづいて、自分の所得金
額や税額を正確に計算して申告納税するための制度です。シャウプ勧告により昭和 25 年
に施行され、現在では 600 万人を超える事業者等が青色申告をしています。
(1) 青色申告ができる人
青色申告ができる人は、不動産所得、事業所得または山林所得のある人です。
(2) 青色申告の要件
① 帳簿の作成と保存
法定の帳簿書類を備え付けて日常の取引を記録、保存します。
② 承認の申請
納税地(原則として住所地)の税務署に定められた期限までに所得税の青色申告承
認申請書を提出し、承認を受けます。
(3) 青色申告者が備え付ける帳簿等
原則として正規の簿記の原則(一般的には「複式簿記」)により日常の取引を正確に
記帳する必要があります。ただし簡易帳簿(現金出納帳、経費帳、売掛帳、買掛帳、
固定資産台帳など)で記帳してもよいことになっています。
【帳簿等および保存期間】
区
帳 簿
分
帳簿書類の具体例
保存期間
複式簿記
仕訳帳、総勘定元帳など
簡易帳簿
現金出納帳、経費帳、売掛帳、買
掛帳、固定資産台帳など
7年
青色申告決算書、棚卸表など
7年
決算関係書類
現金・預金関係書類
その他の書類
領収書、預金通帳、小切手帳、借
7年
用書など
(小規模事業者 ※ は 5 年)
納品書、請求書、送り状、見積書、
5年
契約書、領収書控えなど
※ 小規模事業者とは、前々年分の不動産所得の金額および事業所得の金額(青色事業専従者
給与の必要経費算入前の金額)の合計額が 300 万円以下の人で「小規模事業者の収入およ
び費用の帰属時期の特例」の適用を受けることの承認を得た人をいい、現金主義にもとづ
く現金出納帳と固定資産台帳のみで記帳しても差し支えありません。
(4) 青色申告の税法上の主な特典
青色申告特別控除
青色申告者は青色申告特別控除 65 万円または 10 万円のいずれかを適用できます。
≪65 万円の適用要件≫
次のすべての要件を満たす方に限られます。
3
① 事業所得または事業的規模の不動産所得のある人(現金主義を除く)
② 正規の簿記の原則にしたがって取引を記録していること
③ 貸借対照表、損益計算書その他の計算明細書を確定申告書に添付し、所定の事項
を記載した確定申告書を期限内に提出すること
※その他の青色申告者には 10 万円の青色申告特別控除が適用されます。
≪他の税の取り扱い≫
所得税で大きな節税につながる青色申告特別控除は、個人住民税、国民健康保険税
(料)の計算においても適用されます。
青色事業専従者給与
次のすべての要件を満たす青色申告者は、青色事業専従者に支払う給与の全額を必要
経費に算入することができます。
【要 件】
① 青色事業専従者に支払う給与であること
② 「青色事業専従者給与に関する届出書」を提出し、その届出書に記載した方法
にしたがって、その範囲内で給与の支払いをすること
③ 労務の対価として相当であること
【青色事業専従者】
・青色申告者と生計を一にする配偶者または親族であること
・その年の 12 月 31 日現在で年齢が 15 歳以上であること
・その年を通じて 6 か月を超える期間もっぱら事業に従事していること
※年の中途の開廃業や婚姻等により事業に従事できなくなったときには、従事できる
期間の 2 分の 1 を超える期間、もっぱら従事する必要があります。
※白色申告の場合は、事業専従者控除として最高 50 万円、配偶者専従者は最高 86 万
円の控除に限られます。
純損失の繰越控除
所得が赤字(純損失)の場合は、期限内申告等一定の要件のもとで、その赤字の金額
を翌年以降 3 年間にわたって、順次各年分の黒字の所得から控除することができます。
※白色申告の場合は、変動所得または被災事業用資産の損失に係る純損失の繰越控除
に限られます。
純損失の繰戻還付
前年分も青色申告をしているときには、その年の純損失の金額の全部または一部を、
前年分に繰戻して前年分の所得税額の還付を受けることができます。
※白色申告の場合は、純損失の繰戻還付の適用はありません。
4
更正の制限・理由付記・不服申立て
青色申告者に税務署が更正をおこなう場合は、原則として帳簿書類を調査して誤りを
具体的に示さなければ更正できないこととされています。
更正について不服がある場合は、税務署長に対して異議申立てをするか、異議申立て
をしないで国税不服審判所長に審査請求するかを選択することができます。
※白色申告者の場合は、推計により更正を受けることがあります。
※平成 26 年 1 月以降は白色申告者にも処分の理由が付記されます。
少額の減価償却資産の特例
青色申告者が平成 18 年 4 月 1 日から平成 28 年 3 月 31 日までの間に取得価額 10 万円
以上 30 万円未満の減価償却資産を取得し業務に使用した場合は、少額減価償却資産と
してその年の取得価額の全額を必要経費(その年の取得価額の合計額のうち 300 万円に
達するまでの金額を限度)とすることができます。
低価法の採用
青色申告者が棚卸資産の評価をする場合、あらかじめ選定している方法で評価した棚
卸資産の額と、その年の 12 月 31 日において通常取引されている仕入価格(時価)で評
価した棚卸資産の額を比較して、いずれか低い方の金額を棚卸資産の額とすることがで
きます。
5
4.青色申告会とは
青色申告会は、青色申告をおこなう個人事業者で組織された納税者団体です。正しい
申告・納税をすすめ、公平な税制の確立と社会保障制度の改善を要望し、税制改正に数々
の成果をあげてきました。
今日では、全国各地に 3,000 会以上、会員数は約 100 万人、会員のなかから選ばれた
役員を中心に自主的・民主的に運営されています。その活動は会ごとに特色をもち、後
継専従者を中心とした青年部や配偶者専従者を中心とした女性部が組織されるなど、多
彩に展開されています。
【青色申告会の主な活動】
記帳・決算・申告の指導相談
青色申告の基礎から合理的な記帳のしかたなどについて個別の指導相談をおこなっ
ています。また、青色申告決算書、所得税・消費税確定申告書等の作成や、専従者・
従業員の源泉所得税の事務についても指導相談をおこなっています。
講習会・研修会の開催
複式簿記講習会をはじめ、さまざまな講習会や研修会を開催しています。多様な業
種の方が参加されるため、異業種・同業者の交流の場にもなっています。
各種情報提供
機関誌やホームページ等で毎年の税制改正の内容や経済・経営等に関する情報を提
供しています。
パソコン用会計ソフト「ブルーリターンA」の指導
初心者にやさしいパソコン用会計ソフト「ブルーリターンA」を開発・販売してい
ます。日常の記帳から青色申告決算書、所得税・消費税確定申告書等も簡単に作成で
きます。またブルーリターンAで作成した決算書と申告書等のデータをイータックス
で簡単に送信することもできます。
金融・福利厚生
株式会社日本政策金融公庫等の融資制度の斡旋をはじめ各種融資制度を取り扱って
います。
また、会員の方だけが利用できるおトクな「全青色共済(傷害特約付)」「全青色傷
害」「疾病入院補償」をはじめ、事業主や専従者等の共同経営者の退職に備えた「小規
模企業共済制度」、従業員(同居の親族を含む)の退職に備えた「中小企業退職金共済
制度」、取引先倒産で売掛金等が回収不能となった際に貸付けを受けられる「経営セー
フティ共済(中小企業倒産防止共済制度)」などの加入申し込み等を受け付けています。
税制改正運動
青色申告会では、個人企業と同族法人企業の税負担の不均衡を是正するため、個人
企業経営者の勤労性を認めた税制「事業主報酬制度」の創設や、個人企業が事業承継
を円滑におこなえるよう「事業承継税制」の確立など、個人事業者の立場から税制改
正運動を展開しています。
積極的な運動の成果として、青色事業専従者給与の創設、青色申告特別控除額の拡
大など、現在でも青色申告者の大きなメリットになっている多くの税制改正がおこな
われ、近年では小規模企業共済制度への共同経営者の加入が実現しました。
6
5.青色申告者の記帳のポイント
青色申告の基本は、「企業会計(店)と家計(奥)の区分」といえます。企業会計と家
計を明確に区分し、正確な損益計算にもとづいて申告をおこないます。
(1) 現金管理
企業会計上の現金と家計上の現金は明確に区別し、企業会計と家計との間で現金が
動く場合は必ず記帳します。生活費は、原則として毎月一定額を一定の日に、企業会
計から家計に充当し、生活費が不足した場合等追加して家計へ支出する場合も記帳し
ます。
(2) 預金通帳の分離
預金通帳は企業会計用の口座と家計用の口座とにわけ、家計のみで負担すべきもの
は家計用の口座から支払います。これにより企業会計用の口座取引が減り、記帳が楽
になります。企業会計用口座の名義は「青色商店 代表 青色太郎」とするなど工夫す
るとよいでしょう。
(3) 毎日の記帳
現金や預貯金について帳簿の残高と実際の残高が一致しないケースは、取引の記入
漏れや誤記入等からおこります。数日分をまとめて後日記帳するのではなく、現金や
預金の取引は必ず取引のあった日に記帳し、記帳後は帳簿残高と実際の残高を照合す
るよう習慣づけましょう。
(4) 「事業主貸」と「事業主借」
「事業主貸」および「事業主借」勘定を使って企業会計と家計とを区分します。企
業会計から除外して家計に振り替える場合は「事業主貸」勘定を使い、逆に家計から
企業会計に計上する場合は「事業主借」勘定を使います。
なお、事業主貸と事業主借の年末残高は、翌年に繰り越すさいに元入金(いわゆる
資本金に相当する勘定科目)で相殺します。
事業主貸
企業会計
家
計
事業主借
【事業主貸の具体例(複式簿記)】
借
方
貸
方
内 容
事業主貸
現
金
企業会計から生活費に充当
事業主貸
普通預金
所得税が事業用口座から振り替えられた
事業主貸
水道光熱費 家事関連費(水道光熱費)の家事按分
事業主貸
自家消費
商品等の自家消費
【事業主借の具体例(複式簿記)】
借
方
貸
方
内 容
現
金
事業主借
家計から事業資金を捻出
消耗品費
事業主借
家計から事業用の消耗品を購入した
7
6.イータックス(国税電子申告)
(1) イータックスでできること
所得税、消費税、法人税、印紙税、酒税等の申告ができます。また青色事業専従者
給与に関する届出や納税証明書の取得など、各種届出等の手続きをおこなうことがで
きます。
(2) 開始届出書の提出
イータックスで申告するためには電子申告・納税等開始(変更等)届出書を提出す
る必要があります(当該届出書を提出した場合でも、従来どおり既定用紙で確定申告
書を提出しても差し支えありません)。
なお開始届出書はインターネットまたは書面により税務署に提出します。
① インターネットで提出する場合
国税庁ホームページ(http://www.e-tax.nta.go.jp/)より提出します。画面上に
利用者識別番号が表示されるほか、ご自身で暗証番号や納税用確認番号を入力します
ので、これらの番号等は必ず印刷して大切に保管してください。
② 書面で提出する場合
税務署に開始届出書を提出した後、利用者識別番号および暗証番号が記載された通
知書が送付されます。通知書は大切に保管してください。
(3) イータックスを利用するために必要なもの
① 電子証明書
イータックスを利用して確定申告をおこなうさいには電子証明書が必要になります。
この電子証明書は、住民基本台帳カード(以下「住基カード」という)に搭載された
電子証明書と平成 28 年 1 月以降交付を受けることができる個人番号カード(電子証明
書は標準的搭載)のいずれかを使用します。
両カードの使用上の留意点は次のとおりです。
なお、住基カードを所持している人が、個人番号カードの交付を受けるさいに、個
人番号カードと引き換えに住基カードを返却します。
ア.住基カード
住基カードに搭載された電子証明書は、その有効期間(3 年)内であれば、平成
28 年 1 月以降も継続して使用することができます。平成 27 年分の確定申告をされ
る前に有効期間が満了となる人は、市区町村窓口に事前に確認の上、申告期限に間
に合うよう、早めに個人番号カード(無料)の交付申請をおこなってください。
なお、住基カードの電子証明書の更新は、平成 27 年 12 月をもって終了していま
す。
イ.個人番号カード
平成 28 年 1 月以降、新たに個人番号カードの交付を受けた場合は、個人番号カー
ドを使用します。
② インターネットに接続されたパソコン
国税庁のイータックス受付システムに接続して申告書等のデータを送受信するた
めには、パソコンとインターネット環境の用意が必要です。
③ IC カードリーダライタ
住基カードや個人番号カードに格納された電子証明書を読み取るためには IC カー
ドリーダライタが必要です。
8
(4) 第三者作成書類の添付省略
イータックスで所得税の確定申告書を送信する場合、次の第三者作成書類について
確定申告書への添付または提示に代えて、その記載内容を入力して送信することがで
きます。
ただし原則として、確定申告期限から 5 年間その内容を証する当該書類を保存する
必要があります。
【イータックスにより添付を省略できる書類】
1 給与所得、退職所得および公的年金等の源泉徴収票
2 雑損控除の証明書
3 医療費の領収書
4 社会保険料控除の証明書
5 小規模企業共済等掛金控除の証明書
6 生命保険料控除の証明書
7 地震保険料控除の証明書
8 寄附金控除の証明書
9 勤労学生控除の証明書
住宅借入金等特別控除にかかる借入金年末残高証明書(適用 2 年目
10
以降のもの)
11 政党等寄附金特別控除の証明書
12 個人の外国税額控除にかかる証明書
13 給与所得者の特定支出の控除の特例に係る支出の証明書
14 特定口座年間取引報告書
特定増改築等住宅借入金等特別控除に係る借入金年末残高証明書
15
(適用 2 年目以降のもの)
16 上場株式配当等の支払通知書
17 オープン型証券投資信託の収益の分配の支払通知書
18 配当等とみなされる金額の支払通知書
19 認定 NPO 法人等寄附金特別控除の証明書
20 公益社団法人等寄附金特別控除の証明書
21 特定震災指定寄附金特別控除の証明書
9
7.青色コーナー
(1) 青色コーナーとは
青色コーナーは、青色申告制度の普及と記帳水準の向上をはかるために、青色申告
会の協力のもとに税務署が設置しています。確定申告期に税務署に来署する納税者に
対して、青色申告会の役職員がボランティアで青色申告制度や記帳方法等の説明、青
色申告申請の補助等をおこないます。また、青色申告をおこなう納税者の指導相談団
体である青色申告会への入会を勧奨します。
青色コーナーが有効に機能するためには、日ごろから税務署の担当官等と青色申告
会幹部役職員の間で、運営方法(コーナーの設置場所、誘導方法、接遇対応等々)等
について意見交換をおこない、税務署と青色申告会が協力して取り組む姿勢を確認す
る必要があります。
(2) 誘導
青色コーナーに多くの方を誘導するためには、まず、納税者から目につきやすい位
置にコーナーを設置し、税務署員の方々に積極的にコーナーに誘導してもらえること
が重要です。日ごろから担当官との相互協力関係を築いておく必要があります。
また、ポスターの掲示、声がけ、入会勧奨パンフレットや各種配布資料の用意など
青色申告会を理解してもらうための努力も必要です。コーナーに従事する方々は、青色
会のバッチを携行してください。
地域によっては、税務署の朝礼のさいに、青色申告会の幹部役職員が出席するなど
して、前日の成果、今日の目標設定等について、日々情報交換をおこない成果をあげ
ているケースもあります。
(3) 入会勧奨
納税者の信頼を得ることが最も有効な入会勧奨となります。納税者は経理や税務へ
の知識不足から多くの不安をかかえています。平易な表現での説明を心がけ、不安を
取り除く必要があります。相談内容に不明な点等がある場合は、あいまいな回答を避
け、担当官に確認してください。
また、白色申告者には、青色申告をおこなうことでの減税効果など、青色申告の特
典(青色事業専従者給与、青色申告特別控除など)や、記帳による経営状態の把握等
について説明することが有効な入会勧奨となります。
(4) 体験入会
確定申告期に青色コーナーで入会勧奨をしても、来訪者が納税者の配偶者や家族と
いうケースが多くあり、納税者本人と接する機会は少なくなっています。
一定期間の体験入会を案内し、納税者本人にも実際に会活動を実体験してもらうこ
とが大変有効です。3 か月間(4 月~6 月)の体験入会を実施し、成果をあげている会も
あります。
○体験入会の実例
体験入会期間中は次のサービスが無料で受けられる。
① 研修会や講習会に参加できる。
② 記帳の仕方等についての指導相談が受けられる。
③ ブルーリターンAを利用した記帳体験ができる。
④ 税理士の無料相談が受けられる。
10
⑤ 機関誌「青色申告」をお届けする。
(5) 会計ソフト「ブルーリターンA」の活用
近年の特徴として、とくに若年層は入会と同時にブルーリターンAを導入するケー
スが増えています。青色コーナーでみられる取り組みは次のとおりです。
≪記帳専用ソフトの活用≫
会員を対象とした製品版のブルーリターンAとことなり、非会員にも利用していた
だけるのが記帳専用ソフトです。簡易帳簿形式による日々の取引の入力に機能を限定
し、白色申告者でも簡単にパソコン会計をスタートすることができます。
青色コーナーおよび記帳説明会等にて体験入会や個別指導体験を案内する会では、
同時に記帳専用ソフトの導入をはかることで、青色コーナーでの勧奨⇒記帳専用ソフ
トを活用した記帳指導(体験入会等)⇒入会⇒製品導入⇒退会防止の流れが構築でき
ます。記帳専用ソフトは、毎年版を各会からのお申込みにより、受注生産でお届けし
ています。くわしくは、全青色にお問い合わせください。
【(参考)ブルーリターンA2015 記帳専用版の全青色から各会への頒布価格】
申込部数
【定 価】
1,200円
(税別)
頒布単価(税別)
1~9部
620円
10部~
570円
30部~
520円
50部~
470円
100部~
420円
※パッケージには上記定価が印字されています。
≪広報DVDの活用≫
コーナーにパソコンやスクリーンを設置し、全青色が作成したブルーリターンAの
広報用DVDを上映することで、納税者の注目を集め、勧奨に導きやすくなります。
広報用DVDはユーザが所属する全会に送付してあるほか、ブルーリターンAのホ
ームページでも閲覧できます。
(6) テキストの活用
全青色では、「青色申告をはじめるにあたって」のテキストを用意しています。当テ
キストでは、青色申告の税制上の特典や実際の節税シミュレーションを掲載し、また
青色申告をはじめる際に必要な手続き等をまとめています。
青色コーナー、体験入会、説明会等でご活用いただけます。
(7) その他
近年、確定申告期間中に税務署を訪れる納税者の数は総じて減少傾向にあります。
ただし、青色コーナーで毎年一定の成果をあげている地域があり、その取り組みの
特徴には、①税務署との事前準備(打合せ)の徹底、②税務署員との定期的なコミュ
ニケーションによる理解度の向上、③担当役職員の職能の向上(研修の強化と充実)、
④日々の情報交換、⑤幹部役職員の熱意、などに違いがみられます。
青色コーナーは、入会勧奨の機会として納税者と直接接することができる大切な機
会です。地域によりさまざまな課題がありますが、青色コーナーでの活動によって良
い成果につながるように、安定的な運営にむけて一つひとつ課題を解決し、税務行政
と青色申告会の日ごろの情報交換による相互理解を深めていきましょう。
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8.青色コーナーQ&A
Q1:青色申告とはどのような制度ですか?
A:毎日の取引を帳簿に記帳し、みずから所得金額や税額を正確に計算して申告納税をす
る制度です。青色申告をすると納税額の計算上さまざまな特典があります。
Q2:青色申告ができる人は?
A:青色申告は不動産所得・事業所得・山林所得のある人に限られます。
区 分
具体例
・不動産貸付け
・地代、家賃、権利金、礼金などの収入
・不動産の上に存する権利 ・地上権、借地権などによる収入
不動産所得
の貸付け
・船舶(総トン数 20 トン以上)、航空機の貸
・船舶、航空機の貸付け
付けによる収入
・卸売業、小売業、飲食店業、製造業、建設
業、金融業、運輸業、修理業、サービス業
など
・営業等所得
事業所得
・医師、歯科医師、弁護士、税理士、司法書
・農業所得
士など
・農産物の生産、果樹などの栽培、酪農品の
生産など
・取得してから 5 年を超え
山林所得
・山林の伐採、立木の譲渡などによる収入
る山林にかかわる所得
Q3:青色申告をするための手続きは?
A:青色申告をするためには、事前に税務署に「所得税の青色申告承認申請書」を提出す
る必要があります。
【提出期限】
原 則
新規開業の場合(その年の 1 月 16 日以後に開業)
被相続人の死亡が 1 月 1 日~ 8 月 31 日
相 続
〃
9 月 1 日~10 月 31 日
の場合
〃
11 月 1 日~12 月 31 日
12
その年の 3 月 15 日まで
業務開始の日から 2 か月以内
死亡の日から 4 か月以内
その年の 12 月 31 日
翌年の 2 月 15 日
Q4:青色申告にはどのような特典がありますか?
A:青色申告特別控除 65 万円、青色事業専従者給与、純損失の繰越控除と繰戻還付等があ
り、それぞれ大きな節税効果が見込めます。
また、誠実な納税者である青色申告者は、帳簿調査にもとづいて誤りを見つけるこ
とがない限り更正されることがなく、その申告した納税額について推計課税による更
正・決定を受けることはありません。
【青色申告の主な特典】
項 目
青色申告
白色申告
青色申告
最高 65 万円または 10 万円を差
適用なし
特別控除
し引くことができる
専従者給与
支給額の全額を必要経費にする 専従者 1 人最高 50 万円(配偶者
(専従者控除) ことができる
86 万円を限度として控除できる)
純損失の
損失を翌年以後 3 年間の黒字の 変動所得または被災事業用資産
繰越控除
所得から繰越控除できる
の損失に限って繰越控除できる
純損失の
損失がでた場合、前年分の税金
適用なし
繰戻還付
から繰戻還付が受けられる
税務署は帳簿調査にもとづいて 税務署は帳簿調査にもとづかな
更正の制限
申告の誤りを見つけなければ更 くても申告の誤りを更正するこ
正することができない
とができる
推計課税による更正・決定を受 推計課税により更正・決定を受け
推計課税
けることはない
ることがある
一定期間中に取得した少額減価
少額の減価償 償却資産の取得価額の合計額の
適用なし
却資産の特例 うち 300 万円までをその年の必
要経費にすることができる
棚卸資産の評価にあたり低価法
低価法の採用
適用なし
を採用することができる
※少額減価償却資産とは、取得価額 10 万円以上 30 万円未満の減価償却資産をいいます。
※低価法とは、あらかじめ選定している方法で評価した棚卸資産の額とその年の 12 月
31 日において通常取引されている仕入価格(時価)で評価した棚卸資産の額を比較
して、いずれか低い方の金額を棚卸資産の額とする方法です。
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Q5:青色申告はどれくらい節税になるのですか?
A:青色申告特別控除 65 万円と青色事業専従者給与の全額必要経費算入により、白色申告
者と比べて納税額が大きく異なります。また、国民健康保険税(料)の負担軽減にも
つながります。
事業主の税金
青色申告者の
青色申告
白色申告
配偶者専従者
の税金
事 業 の 利 益
8,000,000 円
専 従 者 給 与 (控 除 )
2,400,000 円
860,000 円
2,400,000 円
青色申告特別控除
650,000 円
100,000 円
-円
-円
事業所得(給与所得)
4,950,000 円
5,500,000 円
7,140,000 円
1,500,000 円
所 得 控 除 合 計
1,430,000 円
380,000 円
課 税 所 得 金 額
3,520,000 円
4,070,000 円
5,710,000 円
1,120,000 円
所
得
税
282,300 円
394,600 円
729,500 円
57,100 円
個 人 住 民 税
375,500 円
430,500 円
594,500 円
123,000 円
個 人 事 業 税
135,000 円
135,000 円
212,000 円
-円
税 金 の 合 計
790,800 円
958,100 円
1,534,000 円
178,100 円
※1所得控除合計の内訳は、所得税(個人住民税)の場合、社会保険料控除 50 万円(50
万円)、一般生命保険料控除等 12 万円(7 万円)、地震保険料控除 5 万円(2.5 万円)
、
扶養控除 38 万円(33 万円)、基礎控除 38 万円(33 万円)。
※2東日本大震災にともなう復興特別所得税(2.1%)および臨時措置としての個人住民
税均等割額の加算を踏まえた税額計算をおこなっている。
※3個人住民税の計算にあたり便宜上前年所得等は当年と同額、均等割額は 5,000 円。
※4個人事業税の税率は 5%。
Q6:青色申告特別控除 65 万円の適用要件は?
A:青色申告特別控除 65 万円の適用は次の要件をすべて満たす人に限られます。
【適用要件】
① 事業所得または事業的規模の不動産貸付けによる不動産所得がある人
② 正規の簿記の原則(一般的には複式簿記)にしたがって取引を記録していること
③ 損益計算書、貸借対照表、その他の計算明細書を確定申告書に添付して提出すること
④ 期限内に確定申告書を提出すること
なお、特別控除 65 万円の適用のないすべての青色申告者に青色申告特別控除 10 万
円の適用が認められます。
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Q7:複式簿記を習得しなければ青色申告はできませんか?
A:青色申告者は原則として複式簿記で記帳することとされていますが、簡易帳簿で記帳
してもよいことになっています。
ただし、帳簿から貸借対照表を作成することができない簡易帳簿で記帳する場合、
青色申告特別控除額は 10 万円となります。
複式簿記の習得は、青色申告会の複式簿記講習会や独習用テキストをご利用くださ
い。また、複式簿記が苦手な方でも、青色申告会の会計ソフト「ブルーリターンA」
を利用することで、メニュー入力方式や帳簿入力方式で容易に複式簿記の記帳ができ、
青色申告特別控除 65 万円の適用が受けられます。
Q8:複式簿記と簡易帳簿の違いは?
A:複式簿記と簡易帳簿は次のとおりです。
複式簿記
現金の出入りだけでなく、資産や負債の
動きも同時に記録することができるため
に損益計算書(1 年間の経営成績)と貸借
対照表(年末の財政状態)を作成するこ
とができます。
簡易帳簿
家計簿や小づかい帳と同じ形式のため、現
金取引を中心に売上げ、仕入れ、経費の動
きを記帳します。複式簿記のように貸借対
照表を作成することはできません。
また、次の帳簿に記帳し、一定期間保存する必要があります。
【帳簿書類および保存期間】
区 分
帳簿書類の具体例
保存期間
複式簿記
仕訳帳、総勘定元帳など
帳 簿
7年
現金出納帳、売掛帳、買掛帳、
簡易帳簿
経費帳、固定資産台帳など
決算関係書類
青色申告決算書、棚卸表など
7年
領収書、預金通帳、小切手帳、
7年
現金・預金関係書類
借用書など
(小規模事業者は 5 年※)
納品書、請求書、送り状、見積
その他の書類
5年
書、契約書、領収書控えなど
※表内の「小規模事業者」とは前々年分の所得が 300 万円以下の人をいいます。
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Q9:青色事業専従者給与の必要経費算入の要件は?
A:青色事業専従者給与の必要経費算入は次の要件をすべて満たす場合に限られます。
【要 件】
① 青色事業専従者に支払う給与であること
② 「青色事業専従者給与に関する届出書」を提出し、その届出書に記載した方法に
したがって、その範囲内で給与の支払いをすること
③ 労務の対価として相当であること
【青色事業専従者】
・青色申告者と生計を一にする配偶者または親族であること
・その年の 12 月 31 日現在で年齢が 15 歳以上であること
・その年を通じて 6 か月を超える期間もっぱら事業に従事していること
【届出書の提出期限】
原
則
適用をうけようとする年の 3 月 15 日まで
その年の 1 月 16 日以後に新たに
新たに開業した日および新たに専従者がい
開業した場合および新たに専従
ることとなった日から 2 か月以内
者がいることとなった場合
【労務の対価の基準】
・労務の従事期間、労務の性質および提供の程度
・事業に従事する他の従業員の給与の状況やその地域の同種事業で規模が類似する
ものに従事する人が受ける給与の状況
・その事業の規模や収益の状況
※青色事業専従者給与の適用は、「事業」に専従する人への給与に限られており、事
業的規模でない不動産貸付けのみをおこなう人には適用できません。
Q10:事業的規模の不動産貸付けの判定基準とは?
A:原則として社会通念上事業と称するにいたる程度の規模でおこなわれているかどうか
によって実質的に判断します(実質基準)。
ただし、判定が困難な場合は次の形式基準に該当すれば、とくに反証がない限り、
事業的規模として扱われます。
【建物の貸付け】
① 貸間、アパート等については、貸与することができる独立した室数がおおむね
10 以上であること
② 独立家屋の貸付けについては、おおむね 5 棟以上であること
【土地の貸付け】
建物の貸付けの形式基準を参考に、1 室の貸付けに相当する土地の貸付け件数をお
おむね 5 として判定します。
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Q11:青色申告会とはどのような団体ですか?
A: 青色申告会は、青色申告をしている個人事業者のための納税者団体です。
昭和 25 年の青色申告制度スタートとともに全国各地で順次結成され、今日では全
国各地に 3,000 会以上、会員数は 100 万人を擁し、会員から選ばれたボランティアの
役員を中心に自主的・民主的に運営されています。
青色申告会は正しい記帳・申告・納税を推進し、公平・公正な税制の創設や社会保
障制度の改善要望をおこない、税制史上に残る数々の成果をあげています。
Q12:青色申告会で受けられるサービスとは?
A:青色申告会は税務の枠を超えた幅広いサービスを提供しています。
【主なサービス】
記帳・決算・申告の指導相談
所得税および消費税について、日々の記帳から確定申告までご相談い
ただけます。
講習会や研修会の開催
複式簿記講習会をはじめ、さまざまな講習会を開催しています。
税制改正・経済経営情報等の提供
機関誌やホームページ等で、税制改正の内容等や経済・経営に関する
情報を提供します。
会計ソフト「ブルーリターンA」の普及・指導
青色申告会のパソコン用会計ソフト「ブルーリターンA」は会員の方
だけが利用できます。個人事業者に特化した会計ソフトであるため、難
解な操作や機能がなくパソコン初心者にも簡単に操作できます。
また簡易帳簿での入力も自動で複式簿記に変換できるため、青色申告
特別控除 65 万円適用への近道となります。
福利厚生
会員だけが利用できるおトクな「全青色共済(傷害特約付)」「全青色
傷害」「疾病入院補償」をはじめ、「小規模企業共済制度」「中小企業退職
金共済制度」「経営セーフティ共済(中小企業倒産防止共済制度)」など
を取り扱っています。
親睦・異業種交流
青色申告会では、多業種にわたる会員さん同士の親睦や異業種交流を
実現できます。各会では会員の方を対象とした研修旅行やレクリエーシ
ョン、サークル活動などを実施しています。また、青年部や女性部の集
いや地域のイベントへの団体参加などを通じて交流範囲が大きく広がり
ます。
金 融
㈱日本政策金融公庫など国の有利な融資制度の斡旋をはじめ、各種の
融資制度を取り扱っています。
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Q13:青色申告会がおこなう税制改正運動とは?
A:多くの納税者が利用している青色事業専従者給与や青色申告特別控除 65 万円などは
青色申告会がおこなった税制改正運動による大きな成果です。現在は、とくに事業主
報酬制度の実現および個人企業における事業承継税制の創設に取り組んでいます。
公平公正な税制の創設や社会保障制度の改善にむけて、小規模事業者の視点から税
制改正要望運動を展開し、納税環境の整備向上に貢献しています。
【最近の税制改正運動の成果】
平成 10 年 ○青色申告特別控除額 45 万円に引き上げ
平成 11 年
○個人事業税の事業主控除額 290 万円に引き上げ
○小規模宅地等についての相続税の課税の特例の拡充
(課税の特例[80%減額]の適用対象面積を 200m2 から 330m2 に拡大)
平成 12 年 ○青色申告特別控除額 55 万円に引き上げ
○贈与税の基礎控除額 110 万円に引き上げ
○小規模宅地等についての相続税の課税の特例の拡充
(特定事業用宅地の課税の特例[80%減額]の適用対象面積を 330m2
平成 13 年
から 400m2 に拡大)
(特定居住用宅地の課税の特例[80%減額]の適用対象面積を 200m2
から 240m2 に拡大)
○国民健康保険税(料)の算定(ただし書方式)にあたり青色事業専
従者給与が必要経費として認められる
平成 15 年
○相続時精算課税制度の創設
○相続税および贈与税の税率引き下げによる負担軽減
平成 16 年 ○平成 17 年分から青色申告特別控除額 65 万円に引き上げ
平成 17 年
○災害に伴って消費税の簡易課税の選択を変更する必要が生じた場合
の特例の創設(平成 18 年分から適用)
○共同経営者(配偶者専従者、後継者専従者を含む)の小規模企業共
済制度への加入(平成 23 年分から適用)
平成 22 年
○同居の親族のみでの中小企業退職金共済制度への加入(平成 23 年分
から適用)
平成 27 年
○国民健康保険の財政運営の主体を市町村から都道府県に移行
(平成 30 年度施行)
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Q14:ブルーリターンAとはどのようなソフトですか?
A :「ブルーリターンA」は会員専用のパソコン会計ソフトです。導入後は青色申告会で
サポートいたします。
【ブルーリターンAの特徴】
① パソコン初心者にも簡単な操作性
② 記帳から青色申告決算書、所得税・消費税確定申告書等の作成が可能
③ 簡易帳簿の方でも青色申告特別控除 65 万円が適用可能
④ 低廉な導入費用(導入 4 年目以降は年間 3,000 円[別途消費税]のみ)
⑤ 自動転記・自動集計
⑥ イータックスにも対応
※非事業的規模の不動産所得のみの方は青色申告特別控除 65 万円の適用はできませ
んが、経理事務の効率化や貸借対照表の作成による銀行融資時の信用力向上等のた
めにもご利用いただいています。
【導入費用】
保守契約中は税制改正を反映したバージョンアップ版ソフトを毎年お届けします。
1~3 年目
4 年目以降
27,000 円(税別)
※ 上記金額には 3 年間の保守契約料 9,000 円を含みます
年間保守契約料 3,000 円(税別)
※ 3 年ごとの契約更新により保守契約料を 3 年分お支払い。
※ブルーリターンAホームページでは無料体験版をご利用いただけます。
ホームページアドレス
http://www.bluereturna.jp
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9.入会勧奨想定問答集
(1) 白色の事業所得者(パソコン有り)のケース
(役 員):
「青色申告」をされるといろいろな特典があり、節税することができます。
パソコンをお持ちでしたら、会計ソフトを使って、所得から最高 65 万円
差し引くことができます。
節税は所得税だけでなく、住民税や国保税もできます。
(相手方):「青色申告」をするにはどのようにすればよいのですか。
(役 員):「青色申告承認申請書」を提出していただきます。
また、法定の帳簿に記帳して保存することになります。ご経験はありま
すか。
(相手方):ありません。
(役 員):それでしたら、最初は専門の方に指導を受けることをお勧めします。
私の入っている「青色申告会」は、全国組織でいろいろな職業の方が加
入している団体ですので、安心してご入会いただけます。
青色申告会については「入会勧奨用パンフレット」を使って説明する。
私も最初、帳簿を付けることができませんでしたが、青色申告会に入っ
てできるようになりました。
青色申告会では、「ブルーリターンA」という会計ソフトの指導をしてい
ます。個人事業者向けに開発されたソフトですので、初めての方でも簡
単に使うことができます。
(相手方):高くつくのではありませんか。
(役 員):最初に購入費用(27,000 円[税別]※3 年間の保守料込み)がかかりま
すが、節税によってすぐに回収できます。
「ブルーリターンA」は青色申告会に入会していただければ、購入でき
ますので、まずはご入会ください。
(2) 白色の事業所得者で事業主の配偶者と対応したケース
(前段省略)
(役 員):是非、入会してください。
(相手方):夫(妻)と相談してみます。
(役 員):「パンフレット」をお渡ししますので、お帰りになってご相談ください。
入会をご希望される場合は、こちらの「入会申込ハガキ」に記入して出
してください。
また、よろしかったら青色申告会の「アンケート」にご協力いただけま
せんか(連絡先を入手することで、後日、入会勧奨が可能となる)。
(3) 白色の不動産所得者のケース
(役 員):
「青色申告」をされれば、所得から最高 10 万円を差引くことができます。
節税は所得税だけでなく、住民税や国保税もできます。
(相手方):「青色申告」をするにはどのようにすればよいのですか。
(役 員):「青色申告承認申請書」を提出していただきます。
また、法定の帳簿に記帳して保存することになります。ご経験はありま
すか。
20
(相手方):ありません。
(役 員):それでしたら、最初は専門の方に指導を受けることをお勧めします。
私の入っている「青色申告会」は、全国組織でいろいろな職業の方が加
入している団体ですので、安心してご入会いただけます。
私も最初、帳簿を付けることができませんでしたが、青色申告会に入っ
てできるようになりました。
(相手方):会費はいくらですか。
(役 員):○○○円です。月額にすると○○円ですし、これで安心して帳簿付けか
ら、決算、申告ができると思えば安いのではありませんか。
入会の手続をされても、後でお気に召さない場合には、いつでも退会す
ることもできますので、まずは、入会の手続をお願いします。
(4) 青色の事業所得者(パソコン有り)のケース
(役 員):パソコンをお持ちでしたら、会計ソフトを使って、所得から最高 65 万円
を差引くことができます。
節税は所得税だけでなく、住民税や国保税もできます。
(相手方):会計ソフトはどのようにすればよいのですか。
(役 員):私の入っている青色申告会でも「ブルーリターンA」という会計ソフト
の指導をしています。個人事業者向けに開発されたソフトですので、初
めての方でも簡単に使うことができます。
(相手方):高くつくのではありませんか。
(役 員):最初に購入費用(27,000 円[税別]※3 年間の保守料込み)がかかりま
すが、節税によってすぐに回収できます。
「ブルーリターンA」は青色申告会に入会していただければ、購入でき
ますので、まずはご入会ください。
(5) 青色の不動産所得者(5 棟 10 室以上、パソコン有り)のケース
(役 員):失礼ですが、貸されているのは何室ですか。
事業的規模で貸付をされていれば、パソコン会計ソフトを使って所得か
ら最高 65 万円を差引くことができます。
節税は所得税だけでなく、住民税や国保税もできます。
(相手方):会計ソフトはどのようにすればよいのですか。
(役 員):私の入っている青色申告会でも「ブルーリターンA」という会計ソフト
の指導をしています。個人事業者向けに開発されたソフトですので、初
めての方でも簡単に使うことができます。
(相手方):高くつくのではありませんか。
(役 員):最初に購入費用(27,000 円[税別]※3 年間の保守料込み)がかかりま
すが、節税によってすぐに回収できます。
「ブルーリターンA」は青色申告会に入会していただければ、購入でき
ますので、まずはご入会ください。
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青 色 申 告 会 役 員 必 携
平 成 27 年 分 青 色 コ ー ナ ー 編
平成 28 年 1 月 12 日 発行
編集・発行 一般社団法人全国青色申告会総連合
住
所 〒101-0062
東京都千代田区神田駿河台 2-9
T
E
L
03(3294)2301(代表)
F
A
X
03(3233)0154
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