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第5節 廃棄物・地球環境
第2章 | 環境の現状 第5節 廃棄物・地球環境 廃棄物 地球環境 の概要 廃棄物 町民 1 人 1 日当たりのごみ排出量は減少傾向にあります。 ごみの量の半分が紙・布ごみであり、近年では有機性廃棄物が多く なっています。 地球温暖化・エネルギー 町有施設や学校・家庭における温室効果ガスの低減を図っています。 一般家庭向けに新エネ・省エネ機器への補助を実施しています。 長泉町環境基本計画 46 環境の現状 廃 棄 物 地球環境 | 第2章 1 廃棄物 戦後、我が国の高度経済成長を支えた大量生産・大量消費型の社会経済活動は、膨大な量の 廃棄物を排出する社会をもたらしました。また、生活様式の変化とともに、生ごみや紙類、容 器包装に使用されるプラスチック、家電製品や家具などの粗大ごみ、有害物質を含む廃棄物の 増加などが問題となりました。ごみの増加により、最終処分場のひっ迫という新たな課題も生 じました。 このような問題に対処し、環境への負荷の低減が図られた循環型社会の形成を図るため、平 成 12 年に「循環型社会形成推進基本法」が制定され、3R の優先順位が法定化されました。 5 区分 12 種 21 分別のごみ分別 家庭系から排出されるごみは、5 区分 12 種 21 分別を実施しています。ごみの種別に応じた収 集日、ごみの分別と排出方法などを家庭ごみ収集カレンダーやごみの出し方便利帳で周知徹底を 図っています。また、ごみの分別が徹底されていない収集不可能なごみ袋に「レッドカード」を 貼り付けています。 減少しているごみの量 ごみ排出量は年々減少傾向にあり、平成 27 年度は 11,283tでした。 町民 1 人 1 日当たりのごみ排出量も減少傾向にあり、平成 27 年度は 724g/人・日でした。 ごみ排出量 (千t/年) 15 可燃ごみ プラスチック類 有害物 12.9 12.6 12.7 12.2 12.4 埋立ごみ 資源物 1人1日当たりごみ排出量 (g/人・日) 950 11.8 11.9 11.9 11.7 11.6 11.3 928 900 872 870 850 10 800 5 H17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 年度 832 784 784 750 0 850 775 756 747 724 700 H17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 年度 ごみ排出量の推移 【資料:くらし環境課】 町民 1 人 1 日当たりごみ排出量 【資料:くらし環境課】 半分を占める紙ごみと増える有機性廃棄物 焼却場に収集・運搬されたごみの種類をみると、平成 27 年度は紙・布類が約半分(56.7%)を 占めており、次いで、木・竹・わら類(17.7%)厨芥類(11.0%)、が多くなっています。 平成 19 年度から庭木剪定枝を木屑処理機でチップ化し、リサイクルする事業を開始しており、 平成 27 年度の搬入量は 1t/年でした。 長泉町環境基本計画 47 第2章 | 環境の現状 ビニール・ ゴム類 7.0% その他 7.7% 紙・布類 木・竹・わら類 その他 組成 (%) ビニール・ゴム類 厨芥類 100% 厨芥類 11.0% 50% 紙・布類 56.7% 木・竹・わ ら類 17.7% 0% H17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 年度 ごみの種類の割合(平成 27 年度) 【資料:くらし環境課】 ごみの種類の推移 【資料:くらし環境課】 再資源化率は横ばい、徐々に普及しつつある生ごみ処理機 平成 27 年度の再資源化率は 23.5%であり、横ばいとなっています。 また、平成 5 年度以降、生ごみ処理器などの設置助成を行っており、一般家庭及び事業所から 排出される生ごみの自己処理を推進しています。助成件数は平成 27 年度に合計約 1,153 基となり ましたが、近年では申請件数が減少傾向にあります。 再資源化率 (%) 28.4 30 生ごみ処理機 生ごみ堆肥化容器 助成基数 (基) 24.4 23.9 23.3 22.7 23.5 1,200 1,000 874 925 961 1,057 1,075 1,089 999 1,041 1,116 1,132 1,153 800 20 600 400 10 200 0 0 H22 23 24 25 26 H17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 年度 27 年度 再資源化率※の推移 ※再資源化率=(直接資源化量+施設処理による資源化量)/総ごみ処理量 【資料:くらし環境課】 生ごみ処理機器等申請数の推移(累計) 【資料:くらし環境課】 大型店を中心に広がるマイバッグの持参とレジ袋の削減 消費者が商店などで買い物時に繰り返し受け取るレジ袋は、原料である化石燃料の消費や廃棄 物の増加など、環境に大きな負荷を与えています。そのため、町では平成 20 年 11 月より大型店 などを対象に環境を守るためのレジ袋削減に関する協定を締結し、同時にマイバッグ持参運動を 推進しています。その結果、平成 27 年度のマイバッグ持参率の平均は 88.7%となっています。 中間処理・最終処分施設の現状 中間処理施設は焼却場、空き缶処理施設、資源物ストックヤードを有しており、焼却場は平成 10~11 年度にリニューアルを行って、150t/24h の連続燃焼式として稼動しています。また、最終 処分場の整備は PFI(Private Finance Initiative;民間の資金や経営手法・技術力を活用して 公共施設などを整備すること)事業方式を採用し、平成 18 年 4 月から稼働しています。 長泉町環境基本計画 48 環境の現状 廃棄物 地球環境 | 第2章 2 地球温暖化・エネルギー 近年の人間活動の拡大に伴って二酸化炭素(CO2)、メタン(CH4)などの温室効果ガス(GHG) が大気中に排出されることで、地球が温暖化するおそれが生じています。平成 26 年に「気候変 動に関する政府間パネル(IPCC)」が発表した最新の報告書である「第 5 次評価報告書・統合報 告書」によると、21 世紀末までに世界平均気温は 0.3~4.8℃上昇し、平均海面水位は最大で 82cm 上昇すると予測されており、極端な高温や熱波、集中豪雨、熱帯低気圧の強力化などの可 能性が指摘されています。 平成 27 年 12 月にフランス・パリで開催された「気候変動枠組条約第 21 回締約国会議」 (COP21) において、全ての国が参加する平成 32 年(2020 年)以降の新たな国際枠組みである「パリ協 定」が採択されました。日本を含め、アメリカや中国など 195 か国の国が参加しており、先進 国だけの参加に留まった京都議定書以来となる歴史的な枠組みとなっています。 平成 28 年 5 月に政府は「地球温暖化対策計画」を閣議決定しました。今後はこの計画に基づ き、削減目標の達成に向けた総合的な地球温暖化対策が進められていくことになります。 町全域からの温室効果ガス排出量 本町における平成 24 年度の二酸化炭素排出量は 558 千 t-CO2 で、平成 17 年度と比べると+0.6% 増加しています(全国は-0.5%の減少)。 平成 24 年度の二酸化炭素排出量を部門別に見ると、産業部門が 63.7%を占めており、次いで 業 務 そ の 他 部 門 ( 12.4 % ) 及 び 運 輸 部 門 (12.4%)、家庭部門(11.4%)、の順に多く なっています。 平成 17 年度からの増減では、業務その他 部門(+42.6%)と家庭部門(+21.1%)の増 加が著しくなっています。これは、世帯数や 業務用延べ床面積の増加により、二酸化炭素 排出量が増加したものです。なお、産業部門 (-7.3%)は、主に特定排出者(製造業)か 産業 業務その他 廃棄物 GHG排出量 (t-CO2) 700 600 500 400 300 200 100 0 555 606 560 536 563 591 22 23 558 442 H17 18 らの排出削減により減少したものです。 家庭 運輸 19 20 21 24年度 部門別温室効果ガス排出量の推移 【資料:長泉町地球温暖化対策地方公共団体実行計画(区域施策編)】 町有施設の温室効果ガス排出量 本町では、平成 26 年 3 月に「第 3 次長泉町 GHG排出量 (t-CO2) 4,200 地球温暖化対策実行計画(事務事業編)」を策 4,100 4,085 定しました。同計画では、平成 24 年度を基準 標を掲げました。平成 27 年度は平成 24 年度 3,990 3,985 4,000 年度とし、平成 30 年度までに 5%削減する目 3,939 3,900 と比べて 2.3%減少しています。 3,800 H24 25 26 27 年度 町施設からの温室効果ガス排出量 【資料:くらし環境課】 長泉町環境基本計画 49 第2章 | 環境の現状 町有施設への再生可能エネルギー・省エネルギー設備の導入 町有施設では、太陽光発電システムを役場庁舎(北館、西館)、 長泉小学校、南小学校、北小学校、勤労者体育センター、ウェル ピアながいずみなどに導入しています。 省エネルギー設備は役場本庁舎、北館などに LED 照明やエコア イス(氷蓄熱式空調システム)などを導入しています。また、ウェ ルピアながいずみ(長泉町健康づくりセンター)では、自然光を積 極的に取り入れ、アリーナ室を含む全館に LED 照明を採用し、明 長泉町役場北館の 太陽光発電システム るさセンサーにより照明の照度を調整するしくみになっており、 この工夫が評価され、 (社)照明学会から「照明普及賞」を受賞し ました。このほか、駐車場には電気自動車の急速充電スタンドを 設置しています。 町有施設の再生可能エネルギー・省エネルギー設備 設置場所 役場庁舎(北館) 役場庁舎(西館) 長泉小学校、南小学校、北小学校 勤労者体育センター ウェルピアながいずみ(長泉町健康づくりセンター) 設置内容 太陽光発電システム 30kW 太陽光発電システム 18kW(蓄電 15kW) 太陽光発電システム 15kW 太陽光発電システム 18kW(蓄電 15kW) 太陽光発電システム 50kW 再生可能エネルギーへの補助を実施 本町では、家庭用太陽光発電システム、 太陽熱高度利用システム、潜熱回収給湯器、 ヒートポンプ給湯器、家庭用天然ガスコー ジェネレーション、高効率照明器具の設置 に対する補助金補助金(長泉町住宅用新・ 省エネルギーシステム設置費補助金)の給 付を実施しています。 補助件数 (件) 600 600 400 平成 27 年度からは新たに高効率照明器 具(LED)の購入補助を行っています。な 200 お、一般家庭を対象とした高効率照明器具 0 (LED)の購入補助制度としては、県内の 市町で初の事例となります。 高効率照明器具 家庭用天然ガスコージェネレーション ヒートポンプ給湯器 潜熱回収給湯器 太陽熱高度利用 太陽光発電 272 187 205 177 H22 23 24 25 226 26 27 年度 住宅用新・省エネルギーシステム設置費補助 【資料:くらし環境課】 長泉町環境基本計画 50 環境の現状 | 第2章 学校・家庭向けの省エネルギーの啓発 家庭における二酸化炭素排出量の削減を目 的に、静岡県地球温暖化防止活動推進センター (人) 1,500 と共同で「アースキッズ事業」を実施していま す。アースキッズ事業は小学校高学年が対象で、 1,000 791 916 1,041 1,166 1,291 総合的な学習の時間などの授業内容との連携 を図りながら、チャレンジブックを活用して 2 500 週間、家庭で取り組みをしてもらうものです。 実績は、平成 27 年度が 125 人となっています。 0 H23 24 25 26 27 年度 アースキッズ事業の参加者数(累計) 【資料:くらし環境課】 次世代自動車普及率は約 6% 「静岡県の自動車保有台数調査」によると、平成 27 年 4 月 1 日現在で本町の次世代自動車(電 気自動車、プラグインハイブリッド自動車、ハイブリッド自動車)の普及率は、対全車種割合で は 5.8%(県平均は 5.0%)、対乗用車割合では 12.3%(県平均は 11.6%)でした。 長泉町環境基本計画 51