...

EFD(エンタープライズ・フラッシュ・ドライブ)

by user

on
Category: Documents
2

views

Report

Comments

Transcript

EFD(エンタープライズ・フラッシュ・ドライブ)
Oracle Database 11g SAN 向け EMC バックアッ
プ/リカバリのパフォーマンス向上を実現する、
EMC CLARiX CX4-120
におけるファイバ・チャネル・プロトコルと
ASM(Automatic Storage Management)の使用
詳細ビュー
EMC の情報インフラストラクチャ・ソリューション
要約
このホワイト・ペーパーでは、Oracle データベースを FC(ファイバ・チャネル)ディスクではなく EFD(エンター
プライズ・フラッシュ・ドライブ)で実行する場合のパフォーマンスの考慮事項について説明します。また、
EMC® CLARiX® CX4-120 ス ト レ ー ジ ・ ア レ イ で FCP ( フ ァ イ バ ・ チ ャ ネ ル ・ プ ロ ト コ ル ) に よ る EMC
SnapView™と Oracle ASM(Automatic Storage Management)を使用する、Oracle Database 11g の
バックアップ/リカバリ・ソリューションの有効性についても検証します。
2010 年 8 月
Copyright © 2010 EMC Corporation. All rights reserved.
このドキュメントに記載されている情報は、ドキュメントの出版日現時点の情報です。この情報は予告なく変更
されることがあります。
本文書に記載される情報は、「現状有姿(AS IS)」の条件で提供されています。EMC Corporation は、この
資料に記載される情報に関する、どのような内容についても表明保証条項を設けず、特に、商品性や特定の
目的に対する適応性に対する黙示の保証はいたしません。
本書に記載された EMC ソフトウェアの使用、複製、配布については、適用されるソフトウェア ライセンスを必
要とします。
最新の EMC 製品名リストについては、http://japan.emc.com/ にある「EMC Corporation の商標」を参照し
てください。
他のすべての名称ならびに製品についての商標は、それぞれの所有者の商標または登録商標です。
パーツ番号:H7345-J
Oracle Database 11g SAN 向け EMC バックアップ/リカバリのパフォーマンス向上を実現する、EMC
CLARiX CX4-120 におけるファイバ・チャネル・プロトコルと ASM(Oracle Automatic Storage
Management)の活用 —詳細レビュー
2
目次
エグゼクティブ・サマリー ............................................................................................. 4
ビジネス・ケース .................................................................................................... 4
製品ソリューション.................................................................................................. 4
主な結果............................................................................................................. 4
概要...................................................................................................................... 5
目的 .................................................................................................................. 5
対象範囲 ............................................................................................................ 5
対象読者 ............................................................................................................ 5
用語 .................................................................................................................. 6
テクノロジーの概要 ................................................................................................... 8
概要 .................................................................................................................. 8
EMC CLARiX ストレージ・アレイ ................................................................................ 8
EMC Replication Manager ..................................................................................... 8
EMC SnapView ................................................................................................... 9
Oracle ソフトウェア・スタック ...................................................................................... 9
ディスク・ドライブ ................................................................................................... 9
EFD(エンタープライズ・フラッシュ・ドライブ) ............................................................... 10
構成.................................................................................................................... 11
概要 ................................................................................................................ 11
サイト ............................................................................................................... 11
環境プロファイル ................................................................................................. 11
物理環境 .......................................................................................................... 11
ストレージのレイアウト ........................................................................................... 12
ディスク・ レイアウト .............................................................................................. 14
ネットワーク・アーキテクチャ .................................................................................... 14
ハードウェア・リソース............................................................................................ 15
ソフトウェア・リソース ............................................................................................. 16
テストと妥当性検査 ................................................................................................. 17
概要 ................................................................................................................ 17
ストア・ソリューション............................................................................................. 17
基本的なバックアップ・ソリューション ......................................................................... 19
高度なバックアップ・ソリューション ............................................................................ 20
まとめ .................................................................................................................. 24
概要 ................................................................................................................ 24
重要なポイント .................................................................................................... 24
次のステップ ...................................................................................................... 25
関連資料.............................................................................................................. 26
参照ドキュメント ................................................................................................... 26
Oracle Database 11g SAN 向け EMC バックアップ/リカバリのパフォーマンス向上を実現する、EMC
CLARiX CX4-120 におけるファイバ・チャネル・プロトコルと ASM(Oracle Automatic Storage
Management)の活用 — 詳細レビュー
3
エグゼクティブ・サマリー
ビジネス・ケース
データベース環境の管理に関しては、中堅企業も大規模企業と同じ課題に直面していま
す。いくつかの課題を例に挙げます。
• リソース使用率および拡張に対するコントロール
• 部門レベルで複雑な環境の配備、管理、および保守に十分に対応できる IT リソース
の欠如
• 使用電力、冷却能力、フロア面積要件の削減
大規模企業とは異なり、中堅企業には予算縮小の制約があり、単独のカスタム・ソリューショ
ンを導入する余裕はありません。このことが、中堅企業によるデータベース・ソリューションの
作成プロセスを、大規模企業よりもさらに困難なものにしています。そのため、Oracle の中
堅企業のお客様のために、低コストかつ高パフォーマンスな拡張性の高いソリューションが
ますます必要とされています。
製品ソリューション
EMC® CLARiX® CX4-120 マルチ・プロトコル・アレイは、Oracle の中堅企業のお客様に
低コストで高パフォーマンスな拡張性の高いソリューションを提供します。このアレイでは、
FCP(ファイバ・チャネル・プロトコル)を使用し、SAN(ストレージ・エリア・ネットワーク)上で
Oracle ASM(Automatic Storage Management)を使用して、Oracle Database 11g
にアクセスします。
このホワイト・ペーパーでは、Oracle データベースを FC(ファィバ・チャネル)ディスクではな
く EFD(エンタープライズ・フラッシュ・ドライブ)で実行する場合のパフォーマンスの考慮事
項について考察します。
また、ソリューションのテスト中に確認、妥当性が検査されたバックアップ、リカバリ、パフォー
マンスに関するベスト・プラクティスの概要について説明します。これらの情報は、FCP(ファ
イバ・チャネル・プロトコル)経由の SnapView™と Oracle ASM を使用する CLARiX CX4120 バックエンド・アレイに Oracle Database 11g を実装する構成で妥当性が検査されま
した。
主な結果
このホワイト・ペーパーは、前出のソリューションにおける以下のメリットを明らかにしてい
ます。
• Oracle ソフトウェア・スタックの機能性、パフォーマンス、リカバリ性、および拡張性機
能。Oracle ソフトウェアは、データベース・サーバにローカルにインストールされます。
このデータベースは Oracle ASM によって管理され、FCP を使用して SAN 上のスト
レージにアクセスします。
• EMC SnapView を使用すると、Oracle 11g 本番データベースの論理ストレージの
バックアップ/リカバリが可能になり、本番サーバでのバックアップ操作によるすべての
パフォーマンス・インパクトの負荷を軽減できます。これは、通常の Oracle RMAN
(Recovery Manager)バックアップ/リカバリに比較して、パフォーマンスと管理性に大
Oracle Database 11g SAN 向け EMC バックアップ/リカバリのパフォーマンス向上を実現する、EMC
CLARiX CX4-120 におけるファイバ・チャネル・プロトコルと ASM(Oracle Automatic Storage
Management)の活用 —詳細レビュー
4
幅なメリットがあることを示します。
• NFS や NAS などの他のストレージ構成に比較した、FCP と Oracle ASM のパフォー
マンス、拡張性、効率性に関する大幅なメリット。
• FC ディスクと比較した場合の、EFD(エンタープライズ・フラッシュ・ドライブ)の使用に
よるパフォーマンスを含むメリットの大幅な向上。
概要
目的
このホワイト・ペーパーは、EMC CLARiX CX4-120 ストレージ・ア レ イ で FCP 経由の
EMC SnapView と Oracle ASM を使用する Oracle Database 11g で確認、および妥当
性を検査した、バックアップ、リカバリ、パフォーマンスのベスト・プラクティスの概要について
説明します。
対象範囲
このホワイト・ペーパーでは、次のトピックを取り上げます。
• Quest Benchmark Factory for Databases を使用してスケールアップ OLTP の
TPC-C と同等のワークロードを適用することによる、クエリー・パフォーマンスが TPC-C
ベンチマーク未満になるポイントへの、ユーザーの拡張性。
• 次の例を含め、複数の複合アーキテクチャを検討し、パフォーマンスがテストされま
した。
− すべての Oracle Database オブジェクトが Oracle ASM で管理され、FCP/SAN
経由でストレージにアクセスします。この構成では、NFS/NAS などのその他のスト
レージ構成よりも高いパフォーマンスと低い I/O レーテンシーを実現できます。
− データベースを EFD に実装します。一般に、小規模のデータベースは高いパ
フォーマンスを必要とします。EFD は、比較的小規模なデータベース構成で検討さ
れる、価格的に導入しやすいドライブです。このホワイト・ペーパーでは、より少ない
ディスク数の構成で実現できるパフォーマンスについて考察します。
− Oracle が提供する組み込み型バックアップ/リカバリ・ツールの RMAN を使用する、
基本的なバックアップ/リカバリ。
• EMC SnapView を使用する高度なバックアップ/リカバリ。
対象読者
このホワイト・ペーパーは次のような読者を対象としています。
• EMC 社内の担当者:
• EMC パートナー
• お客様
Oracle Database 11g SAN 向け EMC バックアップ/リカバリのパフォーマンス向上を実現する、EMC
CLARiX CX4-120 におけるファイバ・チャネル・プロトコルと ASM(Oracle Automatic Storage
Management)の活用 — 詳細レビュー
5
用語
次の表では、このホワイト・ペーパーで使用する用語の定義を説明します。
用語
定義
ASM(Automatic Storage
Management)
Oracle ASM は、Oracle Database ファイル
用のボリューム・マネージャとファイル・システム
です。シングル・インスタンスの Oracle
Database および Oracle RAC(Oracle
Real Application Clusters)構成がサポートさ
れます。
EFD(エンタープライズ・フラッシュ・ド
ライブ)
フラッシュ・メモリを使用してデータを保存するド
ライブで、駆動機器がありません。
SATA(Serial Advanced
Technology Attachment)
ドライブ
SATA は、ハード・ディスク・ドライブをコンピュー
タ・システムに接続する比較的新しい規格です。
IDE(Integrated Drive Electronics)ハード・
ディスク・ドライブがパラレル信号テクノロジーを
使用するのに対し、SATA は、シリアル信号テク
ノロジーを使用します。
基本的なバックアップ/リカバリ
オペレーティング・システムとデータベース・サー
バ・ソフトウェア・スタックによるバックアップ/リカ
バリ機能を提供する、ソリューション・コンポーネ
ント。Oracle の場合は、RMAN がこれに相当
します。
基本的なバックアップ/リカバリでは、すべての
I/O およびバックアップ/リカバリ動作の処理に
データベース・サーバの CPU を使用します。
高度なバックアップ/リカバリ
専用のハードウェアまたはソフトウェアを使用
してストレージ・レイヤーからバックアップ/リカ
バリ機能を提供する、ソリューション・コンポー
ネント。
高度なバックアップ/リカバリには次のメリットがあ
ります。
• 基本的なバックアップ/リカバリ処理の I/O
および処理要件からデータベース・サーバ
の CPU の負荷を軽減します。
• 論理ストレージ・レイヤーのレプリケーショ
ン(一般にスナップショットと呼ぶ)の使用
による、卓越した MTTR(平均復旧時間)を
達成します。
Oracle Database 11g SAN 向け EMC バックアップ/リカバリのパフォーマンス向上を実現する、EMC
CLARiX CX4-120 におけるファイバ・チャネル・プロトコルと ASM(Oracle Automatic Storage
Management)の活用 —詳細レビュー
6
スケールアップ OLTP
業界標準の OLTP ベンチマークをシングル・イ
ンスタンスのデータベースに対して使用します。
包括的なパフォーマンス・テストを実施し、ハー
ドウェアとソフトウェアのソリューション・スタックを
使用して達成できる最大のパフォーマンスを検
証します。スケールアップ OLTP の 2 つのインス
タンスのうち、1 つは FC ディスクで、もう 1 つは
EFD を使用します。
Oracle Database 11g SAN 向け EMC バックアップ/リカバリのパフォーマンス向上を実現する、EMC
CLARiX CX4-120 におけるファイバ・チャネル・プロトコルと ASM(Oracle Automatic Storage
Management)の活用 — 詳細レビュー
7
テクノロジーの概要
概要
このセクションでは、このソリューションで使用されるテクノロジーの概要を説明します。
• EMC CLARiX ストレージ・アレイ
• EMC Replication Manager
• EMC SnapView
• Oracle ソフトウェア・スタック
• ディスク・ドライブ
• EFD
EMC CLARiX ス
トレージ・アレイ
EMC CLARiX ストレージ・アレイ製品は、柔軟なアーキテクチャとマルチ・プロトコル接続を
提供します。これにより、IP/Ethernet、iSCSI、およびファイバ・チャネル SAN 環境で接続
できます。
EMC CLARiX CX4-120 は、部門アプリケーションや中規模企業向けのエントリー・レベル
の ネ ッ ト ワーク ・ ス ト レ ー ジを 提 供 し ま す。 CX4-120 は 、 CLARiX の フ ァ イ ブ ・ナイ ン
(99.999%)の可用性に加えて、FAST(Fully Automated Storage Tiering)、EFD、
Virtual Provisioning™、64 ビット・オペレーティング・システム、マルチコア・プロセッサなど
の革新的テクノロジーをサポートしています。CX4-120 は、5~120 TB の容量に拡張でき
ます。
CLARiX に提供される SAN 接続プロトコルを、次の表に示します。
EMC
Replication
Manager
プロトコル
提供元
iSCSI
EMC CLARiX ストレージ・プロセッサ
FCP
EMC CLARiX ストレージ・プロセッサ
EMC Replication Manager は、EMC のポイント・イン・タイム・レプリケーション・テクノロ
ジーを一元管理コンソールから管理します。Replication Manager は、データ・レプリケー
ション・プロセス全体(検出/構成から、複数のアプリケーションで整合性を備えたディスク・
ベースのレプリカの管理まで)を調整します。Replication Manager は、レプリケーション環
境を自動検出し、レプリカ情報をスケジュール、記録、カタログすることにより、管理の効率
化を実現します。
Replication Manager を使用すると、オン・デマンドで、またはお客様が定義したスケ
ジュールやポリシーに従って、データが適時に適切な場所に配置されます。このアプリケー
ション主導型の製品により、アプリケーションの整合性が得られるとともにレプリカ管理を効
率化できます。
Replication Manager は、複数のソフトウェア・コンポーネントで構成されます。このうち 1
つのコンポーネントのみ必要とするホストがあれば、2~3 つのコンポーネントを必要とする
ホストもあります。各マシンにインストールするコンポーネントを判別するには、以下の各マシ
Oracle Database 11g SAN 向け EMC バックアップ/リカバリのパフォーマンス向上を実現する、EMC
CLARiX CX4-120 におけるファイバ・チャネル・プロトコルと ASM(Oracle Automatic Storage
Management)の活用 —詳細レビュー
8
ンで実行するタスクを考慮に入れます。
• Replication Manager サーバ — Replication Manager サーバ・コンポーネントはレ
プリカを管理します。一般に、1 台の RM サーバで複数のホストのニーズを満たすこと
ができます。RM サーバは、サポートされる Windows ホストにしかインストールできま
せん。
• Replication Manager エージェント — Replication Manager エージェント・コン
ポーネントは、レプリケーション実行前に Oracle Database のホット・バックアップ・
モード切り替えなどのタスクを実行することにより、レプリカを作成またはマウントする
ホスト・マシンを準備します。RM ソフトウェアは、他の場所にもインストールできます
が、ここでテストした構成では、RM サーバが相互運用を必要とするホスト上にインス
トールされます。
• Replication Manager コンソール — RM コンソール・コンポーネントは、ユーザーが
サーバとエージェント・ソフトウェアをローカルでもリモートからでも制御できるようにす
る、GUI(グラフィカル・ユーザー・インタフェース)です。
EMC SnapView
SnapView は、ストレージ・システム・ベースのソフトウェア・アプリケーションで、クローンまた
はスナップショットを使用して LUN のコピーを作成できます。クローンは、LUN の実際のコ
ピーで、ソース LUN のサイズによっては作成に時間がかかります。スナップショットは、LUN
のポイント・イン・タイムの仮想コピーで、わずか数秒で作成できます。
SnapView の仕組み
スナップショットは、セカンダリ・サーバでソース LUN のポイント・イン・タイムのコピーを表示
することができる、仮想 LUN です。SnapView のセッション開始時をポイント・イン・タイムと
みなすことができます。SnapView のセッションでは、特定時点(ポイント・イン・タイム)に
ソース LUN のデータが追跡管理されます。セッション中も、本番サーバでソース LUN への
書き込みやデータの変更を行うことができます。この動作が発生した場合、SnapView は、
元のポイント・イン・タイム・データのコピーを、SP の予約済み LUN プール内の予約済み
LUN に保存します。この動作は、ソース LUN でデータ・チャンクが初めて変更されたときに
のみ発生することから、「Copy on First Write アルゴリズム」と呼ばれます。セッションが続
行され、追加の I/O によりソース LUN のその他のデータ・チャンクが変更されると、予約済
み LUN プールに保存されるデータ量は増加します。必要であれば、予約済み LUN プー
ルのサイズを拡張できます。
Oracle ソフトウェ
ア・スタック
このソリューションの Oracle ソフトウェア・スタックは、次のもので構成されます。
• Oracle Database 11g Release 2 Enterprise Edition
• Oracle ASM
ディスク・ドライブ
機械ディスク・ドライブの一般的な推奨事項は、次のとおりです。
• 毎分回転数(rpm)が高いドライブほど、rpm が低いドライブに比べて全体的なランダ
ム・アクセスのスループットが高くなり、レスポンス・タイムは短くなります。最大のパ
フォーマンスを得るには、データファイルおよび一時ファイル用とオンライン REDO ロ
グ・ファイル用に rpm が高いドライブを使用することをお勧めします。
• FC ディスク・ドライブは、パフォーマンスが大幅に優れているため、データファイル、一
Oracle Database 11g SAN 向け EMC バックアップ/リカバリのパフォーマンス向上を実現する、EMC
CLARiX CX4-120 におけるファイバ・チャネル・プロトコルと ASM(Oracle Automatic Storage
Management)の活用 — 詳細レビュー
9
時ファイル、オンライン REDO ログ・ファイルの保存先として推奨されます。
• SATA II ディスク・ドライブは、レスポンスと回転スピードが遅く、ランダム I/O でのパ
フォーマンスも中程度ですが、ほぼ同じ容量に対して FC ディスク・ドライブよりもコスト
が安いというメリットがあります。
• 一般に、SATA II ディスク・ドライブは、アーカイブされた REDO ログの保存先や高速
リカバリ領域として使用するのに最適です。バックアップ/リカバリで高パフォーマンスの
要件が発生した場合、FC ディスク・ドライブをこの用途に使用できます。
EFD(エンタープラ
イズ・フラッシュ・ド
ライブ)
EFD を使用すると、EMC CLARiX に格納された Oracle Database のコスト、パフォーマン
ス、効率性、使用電力、フロア面積、および冷却能力の要件を大幅に改善できます。
EFD は、読み取り/書き込みの高速レスポンス・タイムを常に必要とし、レーテンシーの影響
を受けやすいアプリケーションにとくに最適です。このような条件は、Oracle Database で
非常に多く見られます。この条件に当てはまる場合、読み取り/書き込み動作が多い(ホッ
ト)テーブルとレーテンシーの影響を受けやすいデータは、EFD に移動することをお勧めし
ます。
Oracle Database 11g SAN 向け EMC バックアップ/リカバリのパフォーマンス向上を実現する、EMC
CLARiX CX4-120 におけるファイバ・チャネル・プロトコルと ASM(Oracle Automatic Storage
Management)の活用 —詳細レビュー
10
構成
概要
データファイル、一時ファイル、制御ファイル、オンライン REDO ログ・ファイル、アーカイブ・
ログ・ファイルを含むすべてのデータベース・オブジェクトは、SAN ストレージ上にある ASM
のディスク・グループに保存されます。
サイト
サイトは次のような構成となります。
• Oracle Database 11g R2 のシングル・インスタンスをホストする起動済みの物理
サーバ。
• SAN 経由でサーバに接続され、EMC SnapView を使用して高度なバックアップ・ソ
リューションを提供する、CLARiX CX4-120。
• クライアントおよびストレージ・ネットワークに接続された、Oracle Database 11g
サーバ。
環境プロファイル
物理環境
このホワイト・ペーパーは、以下の環境プロファイルを使用して妥当性が検証されました。
プロファイル特性
価値
データベースの容量
350 GB
データベースのプロファイル
OLTP
ワークロードのプロファイル
TPC-C 業界標準ベンチマーク
ユーザーの拡張
最大安定ロード数まで
ストレージ・ネットワークの接続性
4 GbE FCP
次の図は、使用環境全体の物理的アーキテクチャを示しています。
Oracle Database 11g SAN 向け EMC バックアップ/リカバリのパフォーマンス向上を実現する、EMC
CLARiX CX4-120 におけるファイバ・チャネル・プロトコルと ASM(Oracle Automatic Storage
Management)の活用 — 詳細レビュー
11
ストレージのレイ
アウト
次の表は、FC ディスクを使用する場合の、この用途向け Oracle ファイル・システムのアロ
ケーションの一覧です。
内容
ファイル システム
ファイル・システム・マウント・
ポイント
ASM
+DATA_FC
Oracle データファイル
Oracle 一時ファイル
Oracle オンライン REDO ログ・
ファイル
Oracle 制御ファイル
次の表は、EFD ディスクを使用する場合の、この用途向け Oracle ファイル・システムのアロ
ケーションの一覧です。
内容
ファイル システム
ファイル・システム・マウント・
ポイント
ASM
+DATA_EFD
Oracle データファイル
Oracle 一時ファイル
Oracle オンライン REDO ログ・
ファイル
Oracle 制御ファイル
上記 2 つの用途で、これらすべてのファイルには ASM を使用してアクセスします。ASM
は、高パフォーマンスを必要とするデータベース・オブジェクトを保存するために使用しま
す。データファイル、オンライン REDO ログ・ファイル、制御ファイル、および一時ファイルは
Oracle Database 11g SAN 向け EMC バックアップ/リカバリのパフォーマンス向上を実現する、EMC
CLARiX CX4-120 におけるファイバ・チャネル・プロトコルと ASM(Oracle Automatic Storage
Management)の活用 —詳細レビュー
12
すべて、RAID 5 で構成した ASM ディスク・グループに保存されます。
バックアップ/リカバリに使用する場合は、次のオブジェクトが SATA ディスク・ドライブに保
存されます。
内容
バックアップ・ターゲット
アーカイブされたログ・ファイル
ファイル システム
ファイル・システム・マウント・
ポイント
ASM
+ARCH
バックアップ・プロセスを支援し、メディア復旧を可能にするため、バックアップ/リカバリ利用
を検証する際にはアーカイブログ・モードが有効になります。ただし、FC ディスクおよび
EFD を使用してパフォーマンス・テストを実施する際には、最適なパフォーマンスを得るため
にこのモードは有効になりません。また、FC ディスク・ドライブではソース・データベースの
バックアップ・テストを実施しましたが、EFD では実施していません。
Oracle Database 11g SAN 向け EMC バックアップ/リカバリのパフォーマンス向上を実現する、EMC
CLARiX CX4-120 におけるファイバ・チャネル・プロトコルと ASM(Oracle Automatic Storage
Management)の活用 — 詳細レビュー
13
ディスク・
レイアウト
次の図は、使用環境のディスク・レイアウトを示しています。
ネットワーク・アー
キテクチャ
このソリューションでは、次のネットワーク接続を使用しています。
• TCP/IP は、管理ネットワークのためのネットワーク接続を提供します。
• Oracle Database 11g サ ー バ は 、 FCP SAN を 使 用 し て バ ッ ク エ ン ド の EMC
CLARiX アレイに接続しています。
Oracle Database 11g SAN 向け EMC バックアップ/リカバリのパフォーマンス向上を実現する、EMC
CLARiX CX4-120 におけるファイバ・チャネル・プロトコルと ASM(Oracle Automatic Storage
Management)の活用 —詳細レビュー
14
ハードウェア・リ
ソース
ソリューションの検証に使用したハードウェアの一覧を、次の表に示します。
ハードウェア
数量
EMC CLARiX CX4-120
1
構成
• ストレージ・プロセッサ 2 基
• ストレージ・プロセッサあたり 4 つの
FCP ネットワーク接続
• FC シェルフ 2 台(FC 300 GB 15k
rpm ディスク 30 台)
• EFD シェルフ 1 台(400 GB 4 GB
FC EFD 5 台)
• SATA シェルフ 1 台(SATA 1 TB
7200 rpm ディスク 15 台)
• FLARE®バージョン 04.29.000.5.003
FC スイッチ
2
• 16 ポート
• 4 Gb スループット
データベース・サーバ
1
• 2.66 GHz Intel Pentium 4 クワッド・
コア・プロセッサ 2 基
• 24 GB RAM
• 146 GB 15k SCSI 内蔵ディスク
• GbE Ethernet オンボード NIC 2 基
• Intel PRO/1000 PT クワッド・ポート
GbE EthernetNIC 増設 2 基
• SAN ブレード QLE2462-E-SP 4 Gb/
秒デュアル・ポート FC HBA(合計 4
ポート)2 個
仮想化サーバ
1
• 2.86 GHz AMD Opteron クワッド・
コア・プロセッサ 4 基
• 32 GB RAM
• 2,146 GB 15k SCSI 内蔵ディスク
• GbE Ethernet オンボード NIC 2 基
• Intel PRO/1000 PT クワッド・ポート
GbE EthernetNIC 増設 3 基
• SAN ブレード QLE2462-E-SP 4 Gb/
秒デュアル・ポート FC HBA(合計 4
ポート)2 個
Oracle Database 11g SAN 向け EMC バックアップ/リカバリのパフォーマンス向上を実現する、EMC
CLARiX CX4-120 におけるファイバ・チャネル・プロトコルと ASM(Oracle Automatic Storage
Management)の活用 — 詳細レビュー
15
ソフトウェア・リ
ソース
ソリューションの検証に使用したソフトウェアの一覧を、次の表に示します。
ソフトウェア
バージョン情報
Red Hat Enterprise Linux
5.4
Microsoft® Windows® Server Enterprise Edition
2003 R2
Oracle Database Enterprise Edition
11g(11.2.0.1.0)
Quest Benchmark Factory for Databases
5.8.0
EMC Navisphere® Management
6.29.0.6.34
EMC FLARE
04.29.000.5.003
EMC Replication Manager
5.2.3.0
Oracle Database 11g SAN 向け EMC バックアップ/リカバリのパフォーマンス向上を実現する、EMC
CLARiX CX4-120 におけるファイバ・チャネル・プロトコルと ASM(Oracle Automatic Storage
Management)の活用 —詳細レビュー
16
テストと妥当性検査
概要
このホワイト・ペーパーでは、このソリューションの妥当性を検査するために実施されたテスト
のサマリーと特性について説明します。このテストの目的は、妥当な負荷の下でエンド・
ツー・エンドのソリューションとそのコンポーネント・サブシステムのレスポンスの特性を明確
にし、FCP を介して接続する CLARiX CX4-120 の Red Hat Enterprise Linux 5 上で実
行される Oracle Database 11g の市場を示すことです。
ストア・ソリュー
ション
ストア・ソリューション・コンポーネントは、パフォーマンスに関してソリューション・スタックの境
界ポイントを判別するために、パフォーマンス測定値セットとして設計されました。達成される
パフォーマンスの測定値を実際の最高のパフォーマンスと整合性を持たせるため、妥当な
量の微調整を実施しました。
テスト・プロシージャ
ストア・ソリューション・コンポーネントの妥当性検査には、次のプロシージャを使用しました。
ステップ
動作
1
実行中の Benchmark Factory エージェントをすべて閉じる。
2
クライアント・マシンを再起動する。
3
データベースのインスタンスを停止する。
4
クライアント・マシンで Benchmark Factory のコンソールおよびエージェン
トを開始します。
5
Benchmark Factory のジョブを開始します。
6
テストの進行状況を監視します。
7
テストの完了後にテスト結果を収集します。
テスト結果
物理サーバから起動された Oracle Database 11g のシングル・インスタンス・データベース
の ASM 構成で実施したテスト結果のサマリーを、以下のグラフに示します。データベース・
サーバの搭載メモリは 24 GB でした。
• FC ディスクのパフォーマンス:
− ユーザー: 6,400
− TPS: 302
− レスポンス・タイム:1.992 秒
TPS は 6,400 ユーザーでピークに達しました。これは最多のユーザー数で、レスポンス・タ
イムは 2 秒未満でした。
Oracle Database 11g SAN 向け EMC バックアップ/リカバリのパフォーマンス向上を実現する、EMC
CLARiX CX4-120 におけるファイバ・チャネル・プロトコルと ASM(Oracle Automatic Storage
Management)の活用 — 詳細レビュー
17
FC ディスクのグラフ
• EFD のパフォーマンス:
− ユーザー: 7,400
− TPS: 352.6
− レスポンス・タイム:1.607 秒
TPS は 7,400 ユーザーでピークに達しました。これは最多のユーザー数で、レスポンス・タ
イムは 2 秒未満でした。
EFD のグラフ
Oracle Database 11g SAN 向け EMC バックアップ/リカバリのパフォーマンス向上を実現する、EMC
CLARiX CX4-120 におけるファイバ・チャネル・プロトコルと ASM(Oracle Automatic Storage
Management)の活用 —詳細レビュー
18
基本的なバック
アップ・ソリュー
ション
基本的なバックアップ・ソリューションのコンポーネントは、Oracle Database 11g 構成が
RMAN ディスク間バックアップと互換性があることを示しています。バックアップ・テスト時の
ソース・データベースの格納には、FC ディスクを使用しました。
バックアップ・テストはパフォーマンスをテストするもので、RMAN バックアップ/リストアの実
行中にパフォーマンス・レベルが確認されました。リストアは機能性をテストするもので、
RMAN リストアの実行に要する時間をチューニングし、測定しました。リストアおよびリカバリ
されたトランザクションを測定し、データ消失がないことを確認します。
テスト・プロシージャ
基本的バックアップ・ソリューション・コンポーネントの妥当性検査には、次のプロシージャを
使用しました。
ステップ
動作
1
実行中の Benchmark Factory エージェントをすべて閉じます。
2
Benchmark Factory のコンソールを閉じます。
3
Benchmark Factory のコンソールとエージェントをリスタートします。
4
データベース・サーバをシャットダウンします。
5
リスナーを起動し、データベース・インスタンスを再開します。
6
1,500 ~ 6,500 の ユ ー ザ ー ・ ロ ー ド 数 で 間 隔 を 100 に 設 定 し て 、
Benchmark Factory テストを開始します。
7
ユーザー・ロード数が 3,100 回のイテレーションに達した時点で、バックアッ
プ・サーバで RMAN バックアップを開始し、本番データベースのパフォーマ
ンス・インパクトを監視します。
8
RMAN バックアップが正常に完了し、テストを終了できることを確認します。
9
Benchmark Factory テストが終了したら、テスト結果を収集します。
10
RMAN を使用してデータベースをリストアします。
11
データベースをリカバリします。
12
データベースのリストアに要した時間をキャプチャします。
テスト結果
Benchmark Factory のロードを実行中に、RMAN のバックアップ操作を実行しました。
RMAN のバックアップはユーザー・ロード数 3,100 で開始し、4,500 で終了しました。次
のグラフに示すように、RMAN をユーザー・ロード数 3,100 で開始したときに、レスポンス・
タイムが多少増加し、トランザクションのスループットが多少減少しました。
Oracle Database 11g SAN 向け EMC バックアップ/リカバリのパフォーマンス向上を実現する、EMC
CLARiX CX4-120 におけるファイバ・チャネル・プロトコルと ASM(Oracle Automatic Storage
Management)の活用 — 詳細レビュー
19
RMAN バック
アップ開始
RMAN バック
アップ終了
バックアップ/リカバリのサマリー
次の表に、バックアップ/リストア・テストのサマリーを示します。
テスト実行時間
7 時間 10 分
ユーザー・ロード数の範囲
1,500~6,500、間隔 100
プロファイル
Mteoradb52
ドライバ
Oracle
テスト開始時刻
2010 年 5 月 21 日(金)19:59:00 CST(米
中部標準時)
テスト終了時刻
2010 年 5 月 22 日(土)03:09:00 CST(米
中部標準時)
RMAN バックアップ開始時刻
22:19:00 CST(米中部標準時)、ユーザー・
ロード数 3,100
RMAN バックアップ終了時刻
00:03:00 CST(米中部標準時)、ユーザー・
ロード数 4,500
RMAN バックアップ総時間
1 時間 44 分
RMAN リストア総時間
1 時間 9 分
RMAN リカバリ総時間
1 時間 36 分
基本的なバックアップ/リカバリ結果
RMAN は、Oracle Database 11g に信頼できる高パフォーマンスのバックアップ・ソリュー
ションを提供しました。しかし、データベースのリストアにはかなりの時間を要しました。
RMAN バックアップの格納に必要なスペースも、かなりのサイズになりました。
高度なバックアッ
プ・ソリューション
高度なバックアップ・ソリューション・コンポーネントの目的は、検査対象の構成が Replication
Manager を使用する CLARiX SnapView と互換性があることを示すことでした。
Oracle Database 11g SAN 向け EMC バックアップ/リカバリのパフォーマンス向上を実現する、EMC
CLARiX CX4-120 におけるファイバ・チャネル・プロトコルと ASM(Oracle Automatic Storage
Management)の活用 —詳細レビュー
20
バックアップ・テストは、パフォーマンス・テストとして実施されました。Replication Manager
とともに EMC CLARiX SnapView のスナップショットを使用したホット・バックアップの実行
中に、データベースのパフォーマンスをテストしました。
リストアは機能性テストとして実施されました。SnapView リストア実行の所要時間をチュー
ニングし、測定しました。
テスト・プロシージャ
高度なバックアップ・ソリューション・コンポーネントの妥当性検査には、次のプロシージャを
使用しました。
ステップ
動作
1
Replication Manager を設定します。
2
Replication Manager で本番ホスト、マウント・ホスト、ストレージを登録し
ます。
3
Replication Manager で、レプリケートするデータベース用にアプリケー
ション・セットを作成します。
4
Replication Manager コンソールで SnapView スナップショットを生成す
るジョブを作成します。
5
実行中の Benchmark Factory エージェントをすべて閉じます。
6
Benchmark Factory のコンソールを閉じます。
7
Benchmark Factory のコンソールとエージェントをリスタートします。
8
データベースのインスタンスを停止し、再開します。
9
1,500~6,500 のユーザー・ロード数で、Benchmark Factory テストを開
始します。
10
ユーザー・ロード数が 3,100 回のイテレーションに達したら、Replication
Manager コンソールでジョブを実行することにより、データベースのスナッ
プショットを作成します。
11
本番データベースでパフォーマンス・インパクトを監視します。
12
Benchmark Factory テストが終了したら、テスト結果を収集します。
13
データベースをシャットダウンします。
14
ASM インスタンスを停止して無効化します。
15
データ・ディスクグループをマウント解除します。
16
Replication Manager を使用してデータベースをリストアします。
17
データベースをリカバリします。
18
データベースのリストアに要した時間をキャプチャします。
Oracle Database 11g SAN 向け EMC バックアップ/リカバリのパフォーマンス向上を実現する、EMC
CLARiX CX4-120 におけるファイバ・チャネル・プロトコルと ASM(Oracle Automatic Storage
Management)の活用 — 詳細レビュー
21
テスト結果
スナップショット・ジョブは、3,100 のユーザー・ロード数で開始しました。報告された最大イ
テレーションで、TPS は 6,100 ユーザーでピークに達しました。これは最多のユーザー数
で、レスポンス・タイムは 2 秒未満でした。
スナップショット作成
開始/終了時刻
TPS は 6,100 ユー
ザーでピークに達し
ました。
高度なバックアップ/リストアのサマリー
次の表に、高度なバックアップ/リストア・テストのサマリーを示します。
テスト実行時間
7 時間 16 分
ユーザー・ロード数の範囲
1,500~6,500、間隔 100
プロファイル
Mteoradb52
ドライバ
Oracle
テスト開始時刻
2010 年 5 月 25 日(火)18:45:00 CST(米
中部標準時)
テスト終了時刻
2010 年 5 月 26 日(水)02:01:00 CST(米
中部標準時)
スナップショット作成開始時刻
2010 年 5 月 25 日(火)21:12:26 CST、
ユーザー・ロード数 3,100
スナップショット作成終了時刻
2010 年 5 月 25 日(火)21:16:26 CST、
ユーザー・ロード数 3,100
スナップショット作成総時間
4分
リストア処理総時間
1 分 19 秒
リカバリ総時間
1 時間 40 分
Oracle Database 11g SAN 向け EMC バックアップ/リカバリのパフォーマンス向上を実現する、EMC
CLARiX CX4-120 におけるファイバ・チャネル・プロトコルと ASM(Oracle Automatic Storage
Management)の活用 —詳細レビュー
22
高度なバックアップ/リカバリの結論
CLARiX SnapView 機能は、検査済みの構成で Oracle Database 11g と連携して機能
し、Replication Manager を使用して正しく実行できます。
ほとんどのテスト実行で、バックアップ中にパフォーマンスへのごくわずかな影響が確認され
ました。しかし、これは一時的なもので、パフォーマンスは短時間のうちに期待されるレベル
まで回復しました。
SnapView スナップショットのホット・バックアップのリストアでは、SnapView のスナップ
ショット・リストア機能が使用されるため、RMAN を使用してディスク間リストアよりもはるかに
高速になります。
Oracle Database 11g SAN 向け EMC バックアップ/リカバリのパフォーマンス向上を実現する、EMC
CLARiX CX4-120 におけるファイバ・チャネル・プロトコルと ASM(Oracle Automatic Storage
Management)の活用 — 詳細レビュー
23
まとめ
概要
EMC CLARiX ストレージ・アレイの高可用性機能を EMC の実証済みのストレージ・テクノロ
ジーと組み合わせて使用することで、FCP を使用する Oracle Database 11g 用に高パ
フォーマンス、優れた柔軟性、低リスクのストレージ・システムを実現できます。
重要なポイント
次の表に、このソリューションで対応できる重要なポイントをまとめます。
重要なポイント
ソリューションの目的
TCO(総所有コスト)の削減
こ の ソ リ ュ ー シ ョ ン は 、 EMC Replication Manager と
EMC SnapView を使用して Oracle Database 11g 本
番データベースの物理的なバックアップを実行することに
より、本番サーバのバックアップ処理によるパフォーマン
ス・インパクトの負荷をすべて軽減すると同時に、データ
ベース・サーバの CPU 負荷を低減します。
バックアップ/リカバリの複雑
さの軽減
EMC Replication Manager は、お客様のスクリプト作成
やレプリケーション・タスク手動実行の要件を削減します。
これらのタスクは、Replication Manager で完全に自動化
して管理することができます。
パフォーマンスの向上
EMC CLARiX に EFD を統合することで、非常に低い
レーテンシーで非常に高い I/O パフォーマンスを実現で
きる、新しい階層 0 のストレージ・レイヤーを提供します。
このシステムでは、OLTP のスループットが大幅に向上し、
レスポンス・タイムもきわめて高速に維持できます。
従来の磁気ディスク・ドライブ・テクノロジーは、もはやミッ
ション・クリティカルなストレージ環境におけるパフォーマン
スの限界を表しません。これからは、数十から数百の使用
率の低いディスク・ドライブにワークロードを分散するという
高 コ ス ト の ア プ ロ ー チ は 不 要 で す 。 Oracle Database
11g 環境では、EFD の導入は、パフォーマンスの向上と
使用電力、冷却能力、およびデータ・センターのフロア面
積の要件の縮小につながります。
EMC CLARiX は、従来のディスク・ドライブ・テクノロジー
を使用して EFD のパフォーマンスと電気効率が単一のア
レイで 1 つになり、単一のソフトウェア・ツールセットで管理
し、高度な機能、卓越したパフォーマンス、および、強化さ
れたストレージ階層化オプションを提供します。
ビジネス継続性
EMC SnapView を使用する高度なバックアップ/リカバリ
では、リストア処理に要する時間が短縮され、MTTR(平均
リカバリ時間)が大幅に向上します。さらに、バックアップ処
理がデータベース・サーバのパフォーマンスに与える影響
は最小限で済むため、バックアップをより頻繁に実行する
ことができます。つまり、適用されるアーカイブ・ログの数が
削減され、リカバリ処理も最適化されます。
Oracle Database 11g SAN 向け EMC バックアップ/リカバリのパフォーマンス向上を実現する、EMC
CLARiX CX4-120 におけるファイバ・チャネル・プロトコルと ASM(Oracle Automatic Storage
Management)の活用 —詳細レビュー
24
優れたパフォーマンスと拡
張性
次のステップ
EMC で実行されるパフォーマンス・テストは、業界標準の
OLTP ベンチマークを使用し、ベスト・プラクティスに一致
しない特別なチューニングは必要ありません。実際の構成
を使用します。これにより、アプリケーションで実行を選択
した構成の予測可能性と信頼性が保証されます。
EMC は、Oracle Database 11g 環境向けのエンド・ツー・エンドのソリューションにおけ
る実装リスクとコストを削減すると同時に、評価、設計、実装、および管理の迅速化を支援
します。
このソリューションおよび他のソリューションに関する詳細については、EMC の担当営業ま
でお問い合わせください。または、下記の Web サイトをご参照ください。
http://japan.emc.com/solutions/application-environment/oracle/solutions-for-oracledatabase.htm
Oracle Database 11g SAN 向け EMC バックアップ/リカバリのパフォーマンス向上を実現する、EMC
CLARiX CX4-120 におけるファイバ・チャネル・プロトコルと ASM(Oracle Automatic Storage
Management)の活用 — 詳細レビュー
25
関連資料
参照ドキュメント
詳細については、次のドキュメントを参照してください。
Proven Solution ガイド
「EMC Unified Storage for Oracle Database 11g – Enabled by EMC CLARiiON,
EMC Celerra, VMware vSphere, and VMware High Availability (HA) Using FCP
and NFS」(英語版)
ホワイト・ペーパー
「Leveraging EMC CLARiiON CX4 with Enterprise Flash Drives for Oracle
Database Deployments—Applied Technology」(英語版)
Oracle Database 11g SAN 向け EMC バックアップ/リカバリのパフォーマンス向上を実現する、EMC
CLARiX CX4-120 におけるファイバ・チャネル・プロトコルと ASM(Oracle Automatic Storage
Management)の活用 —詳細レビュー
26
Fly UP