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分別収集効果調査結果 概要

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分別収集効果調査結果 概要
分別収集効果調査結果
概要
1.調査の背景と目的
本市では、平成11年1月からペットボトルの分別収集を行うとともに、透明・半透明袋
によるごみの排出をルール化しました。また、平成12年8月から蛍光灯・スプレー缶の拠
点収集を行い、さらに、平成14年1月から全市でプラスチック製容器包装の分別収集を開
始しました。ごみ減量・リサイクルに関して、次の段階に進むためには、これまでの施策
実施によるごみ減量などの効果を把握し、市民の協力状況がどの程度であり、今後、どの
ような取り組みを進めるべきかを検討することが重要です。そこで、家庭から排出される
ごみの分別状況を把握し、今後の啓発活動への施策展開や収集体制の適正化の資料とする
ため、ごみ質調査を実施しました。
2.調査方法等
調査は、夏・秋の2回行い、夏・秋それぞれ3地区ずつ、各80世帯を対象としました。
各地区で可燃ごみ、不燃ごみ、びん・缶、ペットボトル、プラスチック製容器包装(以
下「廃プラ」という 。)の5種類の収集区分のごみの各収集1回分を調査しました。
家庭からごみステーションに排出されたごみを、袋のまま平積みトラックでクリーンセ
ンターに運搬し、袋ごとの重量・容積を測定した後、約80項目に分類・調査しました。
測定したごみは、可燃ごみ1,525.79kg、不燃ごみ967.23kg、乾電池12.42kg、缶・びん
514.79kg、ペットボトル186.77kg、廃プラ284.00kgで、合計すると3491.00kgでした。
3.調査結果
図1
透明袋等
①透明袋等での排出状況
今回の調査で、可燃ごみの排出に
排出に用いた容器の種類(個数比)
−
可燃ごみ
9.8
89.5
不燃ごみ
10.5
89.7
乾電池
10.3
用いられていた容器の個数割合を、
図1に示します。各収集区分の状況
缶・びん
84.8
を平均すると、約9割が透明(半透
透明袋以外
90.2
15.2
90.2
ペットボトル
9.8
明)袋を使うか、ひも等で結束して
91.2
廃プラ
8.8
排出されていました。
89.3
平均
100
80
60
40
20
0
10.7
0
20
40
60
80
100 (%)
②家庭から排出されたものの全体像
家庭から排出されたものの内訳を、収集区分別に図2と図3に示します。
全体では、重量比で、厨芥類が約32%と最も多く、次いで、紙類が約31%、プラスチ
ック類が約14%でした。容積比では、プラスチック類が約44%、紙類が約33%で、厨芥
類が約7%でした。
収集区分別にみると、乾電池、缶・びん、ペットボトル、廃プラは、それぞれの分別
対象品目の割合が高く、可燃ごみは、重量比で厨芥類が約39%、紙類が約37%、不燃ご
みは重量比で金属類が約42%、プラスチック類が約25%となっていました。
- 1 -
図2
収集区分ごとのごみ組成(重量比)
草木類
ゴム・皮革類
繊維類
その他
可燃・不燃
木片類
陶磁器類
0.7
全 体
紙類
13.7
可燃ごみ
6.4 2.8
37.1
7.1
不燃ごみ
30.6
2.1
1.6
25.4
7.6
7.1
0.4
4.7
1.3 4.4
2.8
32.2
厨芥類
3.4
7.9
3.0
39.1
42.0
7.1
3.6
2.9
乾電池
缶・びん
99.0
金属類
1.4
ガラス類
ペットボトル
70.1
98.5
プラスチック類
廃プラ
27.5
86.4
0
20
図3
4.5
40
60
5.1 1.7
80
100 (%)
収集区分ごとのごみ組成(容積比)
草木類
ゴム・皮革類
その他
木片類 可燃・不燃
陶磁器類
0.5
全体
紙類
43.7
可燃ごみ
7.8
不燃ごみ
46.4
乾電池
3.7
金属類
5.4
5.2 2.4
繊維類
51.3
22.9
缶・びん
33.4
6.2 3.6
31.3
廃プラ
1.6
10.5
2.5
100.0
97.3
20
厨芥類
66.1
プラスチック類
0
3.8
100.0
ガラス類 28.4
ペットボトル
1.5 0.1
1.0
0.8 4.7 6.7
40
- 2 -
2.0
60
80
100 (%)
③可燃ごみに排出されているもの
可燃ごみに排出されているものを、図4に詳しく示します。一般厨芥が約34%と最も
多く、手を付けていない食料品も約6%排出されていました。
廃プラの分別対象物が約5%混じっていましたが、缶・びんやペットボトルはほとん
ど混じっていませんでした。しかし、ダンボール約3%、新聞紙約3%、折り込み広告
約3%、書籍類約5%というように、古紙回収などで資源化が可能な紙類の割合が約14
%ありました。また、資源化可能な紙製容器包装の割合も約2%ありました。
図4
可燃ごみに排出されているもの(重量比)
プラボトル 0.2
スクイーズ・チューブ・スティック容器 0.0
カップ・コップ・パック・トレイ類
0.8
袋・シート・フィルム等 4.1
その他 0.1
衣料・身の回り品
その他の繊維類
ゴ ム・ 皮 革類
その他の木製品
サービス業等の袋・シート 0.1
対象容器包装
5.2
プ ラスチック類
対象外容器包装
ひも・バンド・結束テープ、湿布シート、ボトルの口巻き
0.0
保管や品質保持用の容器包装 0.0
0.1
ペットボトル
(写真:手を付けていない食料品)
商品等 1.7
ごみ袋
商品・使い捨て商品 1.0
その他のプラスチック(雑プラスチック) 0.0
0.7
その他 不 燃(陶 磁器 、 土 砂等 ) 0 .6
その他 可 燃・ 準可 燃
2 .4
紙パック 0.9
段ボール箱 2.6
資源化可能な紙製容器包装 2.3
その他の紙製容器包装
一般厨芥(流出水分含む)
容器包装
2.6
新聞紙 2.6
8.4
書籍類
33.6
5.1
厨 芥類
3 9. 1
紙類
3 7. 1
7 .6
3.3
商品等
折り込み広告
4.2 紙おむつ
28.7
手を付けてない
食料品
5.5
その他の紙
13.5
3.2
陶 磁器 類 0 .1
金属類
0.6
商品等
4.4
商品等
0.1
複合金属製品(カイロ・おもちゃ等) 0.2
食生活用品以外の単一金属製品 0.1
小型家電製品
0.1
商品等
乾電池類
0.0
0.4
金属製食生活用品
0.0
その他の金属製容器包装
0.1
容器包装
食品・日用品の缶詰・缶箱 0.0
0.2
飲料用の缶 0.1
衣料・身の回り品
繊 維類
その他の繊維類
ゴ ム・ 皮 革類 0 .7
商品等 0.1
その他のガラス製品
0.0
資源化可能なガラス商品 0.1
0.0
その他のガラス製容器包装
0 .2
飲料以外の一升びん(醤油・油など) 0.0
飲料用一升びん 0.0
容器包装 0.1
食品・日用品のびん 0.0
飲料のびん 0.1
剪定枝 2.7
ガラス 類
草 木類 3 .4
その他の草木類 0.7
木製容器包装
0.4
その他の木製品 0.7
- 3 -
木 片類 1 .1
7 .1
④不燃ごみに排出されているもの
不燃ごみに排出されているものを、図5に詳しく示します。全体的に商品等が多く、
金属製商品等が約40%、プラスチック製商品等が約23%を占めていました。金属製商品
の主なものは、ドライヤーやラジオなどの小型家電製品、カイロやおもちゃなどの複合
金属製品でした。
廃プラの分別対象物が約2%混じっていましたが、缶・びんやペットボトルはほとん
ど混じっていませんでした。
図5
衣料・身の回り品
不燃ごみに排出されているもの(重量比)
その他の繊維類
プラボトル
0.3
スクイーズ・チューブ・スティック容器 0.1
カップ・コップ・パック・トレイ類 0.5
その他 不燃 (陶 磁器 、 土 砂等 )
サービス業等の袋・シート
その他 可燃 ・ 準可 燃
一般厨芥(流出水分含む)
手を付けてない食料品
厨 芥類
0 .1
0.0
ひも・バンド・結束テープ、湿布シート、ボトルの口巻き 0.0
サービス業等のパック・カップ 0.0
0.2
保管や品質保持用の容器包装
0.0
0.1
0.5
対象外容器包装 0.5
ペットボトル
0 .3
0.3
ごみ袋
陶磁器製容器
対象容器包装 2.1
袋・シート・フィルム等 0.5
その他
0.7
1.1
商品等
6.0
商品・使い捨て商品
22.4
3 .6
複合金属製品
(カイロ・おもちゃ等)
11.4
その他のプラスチック(雑プラスチック) 0.1
商品等
22.8
陶 磁器 類
7 .1
プ ラスチック類
2 5. 4
段ボール箱 0.3
資源化可能な紙製容器包装 0.0
金 属類
商品等
小型家電製品
4 2. 0
39.7
18.9
その他の木製品
その他の紙 1.0
衣料・身の回り品 0.2
その他の繊維類
4.2
ゴ ム・ 皮 革類
乾電池類 0.7
金属製食生活用品
2.3
その他の金属製容器包装
スプレー缶
食品・日用品の缶詰・缶箱
飲料用の缶
飲料用一升びん 0.0
飲料以外の一升びん(醤油・油など)
0.0
その他のガラス製容器包装
0.3
蛍光灯
その他のガラス製品 2.4
- 4 -
草 木類
0 .0
0.0
飲料のびん
0.0
食品・日用品のびん 1.0
0.4
1.4
2 .9
2 .1
木製容器包装
0.5
繊 維類
2.7
その他の草木類 0.0
資源化可能なガラス商品
その他の木製品
1 .6
7.0
食生活用品以外の
単一金属製品
4.5
容器包装
紙類
その他の紙製容器包装 0.1
新聞紙 0.0
商品等
書籍類 0.2
1.2
折り込み広告 0.0
木 片類
7 .9
7 .0
ガラス類
商品等
容器包装
0.4
0.8
3.4
商品等 6.1
容器包装
1.8
7.0
⑤異物混入状況
缶・びん、ペットボトルの異物混入状況を図6に示します。それぞれの収集区分に排
出された異物は、排出に用いた袋類を除くと、缶・びんが約6%、ペットボトルが約4
%と、わずかでした。
廃プラの異物は、表1に示すように約21%で、厨芥類が約5%、紙類が約5%、プラ
スチック製の商品等が約4%ありました。厨芥類は大半がプラスチック製容器包装の中
に入ったまま排出されていたものです。紙類は、プラスチックと間違えて排出したもの
と考えられます。
図6
表1
廃プラの異物の内容(重量比)
缶・びん、ペットボトルの異物混入状況
(重量比)
組 成
異物 6.4
割合(%)
対象容器包装
排出用袋類 1.0
びん
缶・びん
缶
66.6
プラス
対象外容器包装
2.1
チック類
ペットボトル
0.5
商品等(ごみ袋を除く)
4.3
異
26.0
76.6
小計
物 紙類
4.3
ペットボトル
ペットボトル
92.6
3.1
0
20
40
60
80
6.9
4.5
繊維類
0.8
金属類
0.6
厨芥類(流出水分含む)
5.1
その他
2.7
異物小計
100 (%)
20.6
ごみ袋
2.8
合計
100
⑥品目別の分別協力率
缶、びん及びペットボトル
図7
分別協力率(重量比)
の排出先割合を図7に示しま
その他
0.3
不燃ごみ
可燃ごみ
す。
缶
缶は約95%、びんは約90%が
缶・びん
94.9
3.5 1.3
正しい収集区分に排出されて
びん
いました。
飲料のペットボトルは、約
89.9
缶・びん全体
5.4 4.4
4.1 2.2
93.4
94%が正しい収集区分に排出
0
されていましたが、醤油・酒
20
40
60
80
その他
・みりんのペットボトルは、
0.2
廃プラ
可燃ごみ
約11%が可燃ごみ、約11%が
廃プラという間違った収集区
100 (%)
飲料用ペットボトル
ペットボトル
93.5
3.9 2.4
分に排出されていました。
調味料などのペットボトル
(醤油・酒・みりん)
76.8
ペットボトル全体
20
40
11.2
4.5
92.1
0
- 5 -
11.2
60
80
0.8
0.3
3.1
100 (%)
プラスチック製容器包装の排出
図8
プラスチック製容器包装の排出先(重量比)
先を図8に示します。分別の対象
プラボトル
となっている容器包装全体では、
約59%が廃プラに排出され、可燃
72.5
廃プラ
に排出
スクイー ズ・チュー ブ・
スティック容器
ごみや不燃ごみなどに約42%が排
出されていました。図9に示すよ
カップ・コップ・
パック・トレイ等
うに、小型の容器包装は廃プラに
袋・シート・フィルム等
27.5
52.7
47.3
75.7
47.2
24.3
52.8
可燃・不燃
ごみ等に
排出
排出される割合がやや低く、また、
手提げレジ袋はごみ排出用に利用
されるため、廃プラ以外の収集区
その他(緩衝材等)
57.8
42.2
対象容器包装全体
58.5
41.5
分に出される割合が約7割と非常
0
に高くなっていました。
図9
袋
44.3
59.6
40.4
廃プラ
に排出
アルミ蒸着小袋
60
80
白色発泡トレイ
100 (%)
83.8
可燃・不燃ごみ
等に排出
67.2
23.6
76.4
32.8
46.4
小 型 容 器
(プリンより小さな容器)
53.6
16.2
廃プラ
に排出
カップ・パック・トレイ状容器・
コップ・台紙付き容器
アルミ蒸着・アルミ複合袋
40
小型容器包装等の分別協力率(重量比)
55.7
小さな袋・包み(たばこの
箱以下の大きさの物)
20
可燃・不燃ごみ
等に排出
48.4
51.6
40
60
(%)
0
手提げレジ袋
30.4
20
80
100
69.6
注 ) □ で 囲 ん だ 品 目 は 、小 型 容 器 包 装 で あ る 。
0
20
40
60
80
100
(%)
図10
乾電池の排出先(重量比)
その他
乾電池は、図10に示すように、不燃ごみに
約29%、可燃ごみに17%出されており、正し
乾電池 51.0
不燃ごみ
く乾電池の収集に不燃ごみと別の透明袋で排
出されていたものは約51%でした。不燃ごみ
0
20
40
可燃ごみ
28.5
60
3.8
16.7
80
100 (%)
に混ぜて出されていることが多く、排出方法が正しく理解されていないようです。
スプレー缶、蛍光灯については、拠点回収に出された重量と、本調査で得られた重量
から分別協力率を算出すると、スプレー缶は家庭から出される重量の約66%が、蛍光灯
は約81%が拠点に出されていました。
⑦廃プラの状況
廃プラに出されたプラスチック製容器包装の状況を図11に示します。約半分の量が、
非常にきれいな状態で排出されていましたが、汚れが残った状態のものも約23%ありま
した 。「スクイーズ・チューブ・スティック容器」はマヨネーズチューブやスティック
のりなどのように洗浄したり汚れを拭き取ったりすることが困難なため、汚い状態で排
出されている割合が多くなっていました。
- 6 -
図11
廃プラに排出されたプラスチック製容器包装の状況(重量比)
プラボトル
きれい
スクイーズ・チューブ・スティック容器
10.1
35.4
27.3
やや汚い
汚い
37.3
85.1
4.8
カップ・コップ・パック・トレイ等
46.8
袋・シート・フィルム等
32.4
55.9
その他(緩衝材等)
20.8
22.2
21.9
71.3
対象容器包装全体
17.4
50.2
0
26.4
20
40
廃プラに排出されたプラスチック製容器包
装の識別マーク表示率は、表2に示すように、
23.4
60
表2
11.3
100 (%)
80
識別マークの表示率(重量比)
識別マーク
表示率(%)
形状
対象容器包装全体で約55%でした。なお、本
調査では、袋やボトル、トレイ等、1つ1つ
のごみについて識別マークが付いているかど
うかを調べましたが、容器包装リサイクル法
の規定では、多重包装については、一括表示
も認められており、その条件であれば、表2
プラボトル
46.3 スクイーズ・チューブ・スティック容器
77.6 カップ・コップ・パック・トレイ類
58.9 袋・シート・フィルム等
57.4 その他(緩衝材等)
0.0 対象容器包装全体
54.6 の表示率よりも高くなると考えられます。
注)本市の分別対象品目である『家庭でつけられ
たラップ』については、調査対象から外した。
⑧レジ袋の排出状況
80世 帯 28日 間 に 排 出 さ れ る レ ジ 袋 の 枚 数 は 、 表 3 に 示 す よ う に 、 合 計 4,556枚 で し
た。これは、1世帯1日で約2.0枚に相当します。このうち、廃プラに排出されていた
ものは、1,466枚であり、その他は、ごみ排出用の袋などとして、他の収集区分に排出
されていました。排出が最も多かったのは、可燃ごみで、2,832枚でした。
排出されていたレジ袋のうち、枚数比で約73%、重量比で約79%は、ごみの排出に用
表3
収集区分
ごみ中に排出されたレジ袋の重量・枚数(80世帯28日分)
ごみ排出に使われた そのまま排出された
レジ袋
レジ袋
排出量
(kg)
割合
(%)
合 計
収集区分
排出量
(kg)
割合
(%)
排出量
(kg)
割合
(%)
ごみ排出に使われた そのまま排出された
レジ袋
レジ袋
排出量
(枚)
可燃ごみ
22.36
88.2
2.99
11.8
25.35
100.0
不燃ごみ
0.56
96.6
0.02
3.4
0.58
100.0
乾電池
0.00
100.0
−
−
0.00
100.0
缶・びん
1.23
100.0
−
−
1.23
100.0
####
ペットボトル
0.46
100.0
−
−
0.46
100.0
####
廃プラ
6.57
54.5
5.49
45.5
12.06
100.0
####
廃プラ
合計
31.18
78.6
8.50
21.4
39.68
100.0
####
合計
割合
(%)
排出量
(枚)
合 計
割合
(%)
排出量
(枚)
割合
(%)
100.0
####
可燃ごみ
2,356
83.2
476
16.8
2,832
####
不燃ごみ
54
90.0
6
10.0
60
100.0
####
乾電池
1
100.0
−
1
100.0
−
缶・びん
152
100.0
−
−
152
100.0
ペットボトル
45
100.0
−
−
45
100.0
718
49.0
748
51.0
1,466
100.0
3,326
73.0
1,230
27.0
4,556
100.0
- 7 -
いられていましたが、枚数比約27%、重量比約21%はそのまま廃棄されていました。こ
れは、1世帯で2日に1枚以上をそのまま廃棄していることになります。
⑨飲料容器等の排出状況
本調査の結果から、家庭系ごみ(可燃ごみ、不燃ごみ、缶・びん、ペットボトル、廃
プラの合計)1トン中に排出されている飲料容器の本数を推定すると、表4のようにな
ります。リサイクルの収集区分のない紙パックはごみ1トン中に約230本排出されてい
ました 。(※ごみ1トンは、3∼4人家族の1世帯の1年間のごみ量に相当します 。)
表4
飲料容器の種類別排出量と家庭系ごみ1トンあたりの排出本数
びん
ン
グ
ペ
小
計
テ
ト
ボ
ト
ル
ン
グ
以
外
の
プ
ラ
ボ
ト
ル
ッ
テ
無
し
ッ
有
り
ア
ル
ミ
コ
ィ
ル
缶
小
計
ィ
イ
ア
ル
ミ
缶
ア
ル
ミ
コ
プラボトル
ー
ェ
び
んナ
ブ
ル
小
計
ス
チ
紙パック
ー
一
升
瓶
ワ
ン
び
ウ
ん
ー
ー
リ
タ
缶
ペ
重量比
( %)
3. 1
2. 7
34. 5
40. 3
13. 5
9. 5
23. 0
3. 4
11. 6
15. 0
20 . 4
1. 3
21. 7
排出本数
( 本 /t )
1. 7
3. 0
90. 2
94. 9
374. 9
109. 8
484. 7
58. 1
172 . 3
230. 4
236. 4
115. 2
35 1. 6
7.8
8.2
32.3
9.4
41.7
5.0
14 .8
19.8
20.4
9.9
3 0.3
排出割合
( %)
0.1
0. 3
合
計
小
計
ト
ボ
ト
ル
100. 0
1, 161 . 6
⑩他都市の類似調査結果との比較
大阪府内の都市で、類似の調査を行っている枚方市、豊中市、高槻市の調査結果と本
調査を比較すると、図12のようになります。全体的な傾向は他都市と同じですが、枚方
市に比べて紙類が多くなっています。なお、豊中市と高槻市では大型ごみも調査対象と
なっており、それらが「その他」に区分されているため、その他が多く、プラスチック
類や金属類が、やや低い数字になっていると考えられます。
(%)
100
80
図12
8.0
他都市の類似調査との比較(重量比)
13.2
12.9
32.2
33.6
39.7
60
40
20
4.4
4.1
4.7
13.7
5.2
3.1
11.8
30.6
31.3
3.3
22.3
4.5
5.5
4.7
5.0
11.8
12.6
28.8
28.7
豊中市
(H12)
高槻市
(H13)
0
本市
(H14)
その他
厨芥類
(流出水分含む)
金属類
4.7
6.4
13.2
枚方市
(H12)
- 8 -
ガラス類
繊維類
プラスチック類
紙類
100. 0
4.今後のごみ減量の進め方について
①分別協力率の向上
本調査 によっ て、現在資源ごみとして分別収集している廃プラ、ペットボトル、缶
・びんの 分別協 力率は、廃プラが約6割であり、他は9割を超える高い協力率である
ことがわ かりま した。廃プラについても、全市で分別収集を実施している名古屋市や
札幌市などの分別協力率が約4割であるのに比べて高い率になっています。
しかし 、袋・ シート・フィルム等の分別協力率はやや低いため、それを高めるため
の努力が 必要で す。また、廃プラへの異物混入率は約2割であり、市民・事業者・行
政が協働して、異物を少なくするための取り組みが必要です。
廃プラの分別収集量を増やすには、分別収集を実施する市民の数(参加率)を増や
すこと、 参加者 が実際に正しい収集区分に出す割合(分別排出率)を増やすことの2
点が大きな課題です。
参加率 を高め るためには、現在廃プラ収集に取り組んでいない世帯を対象に啓発を
実施し、 参加を 呼びかける必要があります。本市では、他都市に比べて分別協力率が
高いこと から、 参加者の割合も高いと考えられます。そこで、新しい住民や単身者世
帯等に対 して重 点的な啓発を行うことが効果的でしょう。そのため、通常の自治会経
由による 回覧板 や分別の手引きの配布だけでなく、コンビニエンスストア等の協力を
得て店頭 に分別 収集情報を伝えるための掲示板を設置したり、ごみ置き場に廃プラの
分別収集実施連絡板を設置するなどの工夫が必要です。
一方、 参加者 の分別排出率を増やすためには、分別排出方法を高齢者にも分かりや
すくする 工夫に ついて検討するとともに、廃プラへの排出時に容器包装の識別マーク
を確認す るよう に啓発し、識別マークによる分別を習慣化することが必要です。その
ために、 商品の 識別マークを見つけやすい場所に、大きく表示するとともに、一括包
装を廃止 し廃棄 時に識別マークが分からなくなることのないようにするなどの工夫を
製造者に求めていかなければなりません。
また、 廃プラ の分別については、廃プラに出すことのできるごみかどうか判断に迷
う場合が 多く、 パンフレットや手引きだけでは理解されにくい場合があり、マンツー
マンでの きめ細 かい説明も必要です。そこで、廃棄物減量等推進員制度を創設し、地
域におい てごみ 減量に取り組むリーダー的役割を担う人材を育成し、リーダーの協力
により分 別方法 が分からない市民の相談に対応するなど、地域レベルでのきめ細かい
情報提供の仕組みづくりをしていく必要があります。
②古紙類・紙製容器包装や古布類のリサイクルの推進
資源物 の収集 区分に排出されたものを除く、可燃・不燃ごみについて、ごみ中に排
出された資源化可能物の割合を図13に示しました。新聞紙、折り込み広告、書籍類、
段ボール等の古紙類、紙製容器包装、プラスチック製容器包装、古布類など、合計約2
- 9 -
8%の資源化可能物が含まれていました。これに対しては、集団回収活動を進めてごみ
中に排出 されて いる古紙類や古布類を削減するとともに、紙製容器包装の分別収集の
実施などについても今後検討していく必要があります。
表5で 、集団 回収量と資源ごみを除くごみ中の古紙類と古布類の割合を周辺都市と
比較して みまし た。本市の古紙類、古布類の可燃・不燃ごみ中の排出割合は、他都市
に比べてかなり高いことがわかります。
図13
可燃・不燃ごみ中に排出された資源化可能物の割合(重量比)
新聞紙(何かを包んだものを除く) 2.5
折り込み広告 3.1
書籍類(雑誌含む)・PR誌 4.8
飲料水紙パック(コーティング無・500ml以上) 0.6
段ボール箱(食料品+日用品)2.5
厚手の箱・上質包装紙2.1
その他の紙製容器包装
(段ボール除く)
2.7
紙類
飲料水・醤油ペットボトル(500ml以下含む) 0.1
その他
発泡製生鮮トレイ 0.0
小型手提げレジ袋 1.4
アルミ蒸着袋 0.3
4.8
1 8. 3
フ ゚ラ スチッ ク類
5.0
5 .1
3.3
その他
4.1
その他のプラスチック製
容器包装
衣服・身の回り品
ガ ラ ス 類 0 .2
アルミ缶 0.0
スチール缶 0.2
厨 芥類
繊 維 類 4 .1
生きびん(1升びん含む)
0.0
カレット(化粧品除く・割れびん含む) 0.2
金 属 類 0 .2
3 6. 8
資源化可能物合計27.9%
(厨芥類を含む場合:64.7%)
表5
集団回収量と資源ごみを除くごみ中の古紙類・古布類割合の周辺都市との比較
資源ごみを除く
ごみ中の
古紙類の割合
市民1人1日
当たりの古紙類
の集団回収量
資源ごみを除く
ごみ中の
古布類の割合
市民1人1日
当たりの古布類
の集団回収量
本 市
13.6%
94g
4.4%
3g
枚方市
3.0%
143g
1.5%
6g
豊中市
6.0%
62g
1.3%
3g
※古紙・古布の分別収集が実施されており、
古紙は26g、古布は2g回収されている。
高槻市
5.0%
46g
2.0%
−
※古紙・古布の分別収集が実施されており、
古紙は21g、古布は3g回収されている。
備考
注1)古紙類は、新聞紙、折り込み広告、書籍類、段ボールとした。集団回収量等は平成12年度実績である(本市と高槻市は
平成13年度実績である)。
2)一般的に市が古紙類の分別収集を実施すると、資源回収業者が収集前にステーションに排出されている古紙類を回収
する場合が多く、家庭からの古紙回収への排出量は市の回収量より多いと考えられる。
出典:「枚方市市民ごみ減量意識・組成分析調査」(枚方市 H13.3)
「家系ごみ排出実態調査」(豊中市 H13.3)
「高槻市ごみ減量化計画策定に関する調査」(高槻市 H14.4)
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③パッカー車での収集が有害・危険な物の分別収集の徹底
本市では、乾電池の分別収集やスプレー缶・蛍光灯の拠点回収を実施しています。こ
れらの分別協力率は、乾電池で約51%、スプレー缶で約66%(推定 )、蛍光灯で約81%
(推定)でした。特に、乾電池については、不燃ごみと同一の収集日に排出されるた
め、不燃ごみに紛れ込んでしまっているものも多数あることが確認されました。
これらのごみは、パッカー車の火災の原因になったり、他のごみと異なる資源化ルー
トに引き渡す必要があり、排出段階から分別することが望ましいものです。新たに分別
収集を開始した使い捨てライターも含めて、拠点の場所や排出ルールの周知啓発を繰り
返し、市民の分別協力率を高めていく必要があります。
④発生抑制の推進
分別収集によるリサイクルは、焼却するごみの量を減らすことに効果があると考えら
れます。しかし、一番重要なことは、ごみ排出量そのものを減らす「発生抑制」です。
本調査から得た家庭系ごみ全体中の発生抑制可能物の割合を表6に示しました。手提
げレジ袋が約2%、紙おむつが約3%、手を付けていない食料品が約5%、使い捨て容
器入り飲料水が約5%など、合計約15%含まれていました。これらの発生抑制を推進す
るためには、市民の努力だけに頼るのではなく、販売店をはじめとした事業者との協働
の取り組みを展開していくことが大切です。
表6
品目
手提げレジ袋
白色発泡トレイ
紙おむつ
手を付けていない食料品
日用品のプラボトル
家庭系ごみ中の発生抑制可能物の割合
削減方法の例
(○:市民、●:販売店等事業者)
○:買い物袋の持参
●:レジ袋の無料配布の廃止
○:量り売り・裸売りの利用
●:量り売り・裸売りの導入
○:布おむつと併用使用
●:レンタル布おむつサービスの充実
○:計画的な食品購入、エコクッキングの実践
●:量り売り等適量購入可能な販売の導入
○:詰め替え容器式商品の購入
●:詰め替え容器式商品の拡充
プラボトル
使い捨て容器
入り飲料水
ペットボトル
紙パック
重量比
(%)
1.71
0.17
3.40
4.63
0.40
0.06
○:使い捨て容器入り飲料の購入自粛、水筒の持参
●:デポジット制の導入、Rびんの積極的利用
1.00
0.74
飲料びん
1.69
飲料缶
1.13
小計
4.62
合計
14.93
注)本調査で は発 生抑制可能物を把握するための詳細な分類項目を設定していないので、上記の結果
と な っ たが 、 さ ら に 細 か な分 類 項 目 を 設定した場合には、一般的に発生抑制可能物の割合は上表よ
りも高い割合になる。
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メ
モ
分 別 収 集 効 果 調 査 概 要
2003年(平成15年)3月
寝
発
屋
川
市
行:寝屋川市環境部ごみ減量推進課
TEL 072-824-0911
FAX 072-821-3349
調査実施:株式会社 地域計画建築研究所
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