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「装置の種類と特徴 その2」 10月25日(木) Q&A
「第4回授業 生活とコンピュータ (太田) 10 月 25 日」 www.shonan.bunkyo.ac.jp/~ohtan/ 質問 ◆FD(フロッピー)より HD(ハードディスク)の方が性能が高いが、FD を使うメリットは何? →FD の一番の特徴は携帯性である。学校のように不特定多数の人が利用する場所では、個人のデ ータは持ち運びできる状態にしておくことで、空いている台で自由に利用することが可能にな る。ただし最近はネットワーク化と大容量化が進んだため FD の利便性は減少している。パソ コンを個人で占有できるならば(自宅で使うなど)、保存場所は HD にする方がよい。 ◆FD の中にあるプラスチックの薄いディスクを取り出したら、その FD はもう使えない? →使用可能な状態のFDからディスクを取り出してしまったら、たぶん使えなくなるでしょう。 ◆FD をもっと高速で大容量にすることはできる? →現在の FD の規格では 2HD の 1.4MB が記憶容量のほぼ上限(限界)であるが、各メーカーは FD に代わる様々なタイプの媒体を製品化している。スーパーディスク、ZIP などと呼ばれ、記憶 容量も FD の 20∼100 倍以上まである。MO や CD-RW なども含め、携帯性のある記録媒体にはい ろいろな種類がある。 ◆FD は長期間たつと使えなくなる? →長く使用すれば機械的接触によって表面が摩耗するため、いずれ交換は必要になる。また傷を 付けたり飲み物をこぼしたりして使えなくなるケースも多い。基本的には消耗品と考えるべき。 ◆HD に記録したデータは永久に保存できる? →ディスク回転中に衝撃を与え、機械的な故障を起こすといったトラブルでもない限り、データ が保存された状態はずっと保たれる。「永久に」といえるかどうかは疑問であるが、少なくと も「時間の経過と共にデータが自然に消滅する」というようなことはない。 ◆HD が取り外しできないということは、他のパソコンに持っていっても使えないという意味? →パソコンに初めから内蔵されているタイプのHDは、そのパソコンでしか使えない。外付けタイ プのHDならば(増設した場合など)、別のパソコンに付け替えることができる。 ◆テキストには HD の容量が2∼40GB と書かれているが、授業中の説明では違っていた? →HDは各メーカーから様々なタイプの製品が出ていて、容量もいろいろある。新製品が出るたび に容量も増えていくので固定的な数値では示しにくい。最近の主流は20∼60GBくらいだが、そ れ以下のタイプもそれ以上のタイプもいろいろある。 ◆光磁気ディスク(MO:Magneto-Optical-disc)って何? →大きさは FD と同じ 3.5 インチのディスクであるが、記憶容量が230∼1300MB と FD の数 100 倍 もある。読み書き両用なので FD とほとんど同じ感覚で使えるため、FD に代わる記録媒体とし ての利用価値は高い。なお使用する場合は専用の MO ドライブが必要となる。パソコンについ ている FD ドライブに入れても使えない。(装置は外付けタイプで3万円くらい。) ◆ミニディスク(MD:Mini-Disc)とはどういうもの? →もともとは音楽の録音・再生用として、ソニーが開発したもので、74 分の音楽を記録できる。 FD よりも1回り小さい円盤が入っていて、ミニディスクと呼ばれる。円盤の直径は 2.5 インチ (約6cm)。光磁気ディスクと同じ記録方式であり、記憶容量は約 140MB(メガバイト) 。 1/4 (2001 年度 秋学期 第4回) ◆HD や FD に記録するというのは、実際には何をしている? →ディスクの表面には磁性体(鉄粉のようなもの)が塗布してあり、書き込みを行う磁気ヘッド の先端に電流を流すことで磁力線を発生させ、ディスク表面の磁性体を磁化している(つまり 微小な磁石ができる)。電流の向きを変えることで磁石の状態を切り換えている。 ◆音楽 CD から好きな曲だけを集めてオリジナルの CD を作成する方法は? →CD-R や CD-RW に書き込みをするためにはライティングソフト( CD 書き込み用ソフト)が必要。 この中にオーディオ(音楽)CD 作成機能がある。通常は元の音楽データを、いったんハードデ ィスクにコピーして、その後 CD に記録するという手順になる。 ◆CD-R に間違った情報を書き込んでしまったら、もう直すことはできない? →いったんCD-Rに書き込んでしまった内容は、修正することも削除することもできない。 ◆CD-R や CD-RW は音楽だけでなく、パソコンのデータなども記録できる? →ワープロの文書、表計算のファイル、お絵かきソフトで作成した絵や図形、画像/動画データ、 音楽データ・・など、パソコンで処理できるデータならば何でも記録できる。 ◆普通の音楽用 CD プレーヤで CD-R のディスクに録音した音楽を再生できる? →オーディオ CD という規格で記録すれば、普通の CD プレーヤーで再生が可能。 ◆CD-R や CD-RW 用ディスクはパソコンの CD-ROM ドライブ入れて使える? →CD-R は、一度書き込んでしまえば CD-ROM と同じなので、一般のCD-ROM ドライブに挿入して問 題なく使える。一方、CD-RW は読み書きのしくみが少し違うため、専用のドライブ(装置)が 必要。したがって CD-RW 用ディスクを CD-ROM ドライブに入れても使えない。 ◆CD-R や CD-RW 用ドライブ(装置)の価格はどれくらい? →外付け用として増設する場合、価格は2∼4万くらい。最近は CD-R/CD-RW ドライブが初めか ら付いているパソコンも多い。この場合は一つのドライブで、CD-ROM も CD-R も CD-RW も全部 読める。「○○倍速」という数字が大きいものほど高速処理が可能。 ◆CD の記録面についているデコボコ(これをピットという)はどのくらいの高さ? →表面を顕微鏡で 1000 倍くらいに拡大すると、無数の出っ張り(ピット)が見える。高さ 0.1 μm、幅 0.5∼0.8μm(1マイクロメートルは千分の1ミリ) 。ピットの上には薄い反射膜が あり表面は平らになっているので、指で触れてもデコボコ感はない。 ◆FD、CD、MO などいろいろあるが、価格はどれくらい? →ディスクの実売価格は、FD(1.4MB)が 10 枚セットで 500 円(1枚 50 円) 、CD-R(650MB)は 1枚 100 円、CD-RW(650MB)は1枚 300 円、MO(640MB)は1枚 800 円、DVD(5200MB)は1枚 3000 円くらい。単純にみると1枚の価格はFD が一番安いが、記憶容量(1MB 当たりの価格) で考えれば CD-R がもっとも安く、FD が一番高いとも言える。 ◆デジタルカメラで撮った画像を保存する場合、どのディスクに入れるのがよい? →画像のサイズと枚数にもよるが、FDは容量が小さいので不向き。HD、CD-RW、MOであれば容量 も十分あり、消去も書き換えもできる。消さずにずっと残したい場合はCD-Rを使う。 ◆ノートパソコンの方が価格が高いのはなぜ? →いろいろな部品を小型化、省電力化するためのコストがかかる。本体内部は高温になるため発 熱を抑えるための機能も必要になる。また液晶ディスプレイ自体もCRTに比べると割高である。 2/4 (2001 年度 秋学期 第4回) ◆CD に傷がついてしまったら、もう使えない? ラベル側の面なら大丈夫? →ディスク表面に傷がついてしまうと、データを読めなくなる可能性が高い。また記録層はラベ ルのすぐ裏側(200 分の1mm くらいの近さ)にあるので、ラベル側の面であっても扱いには注 意が必要(硬いペン先で字を書いたり、シールを貼ったりしない方がよいでしょう)。 ◆音楽データを CD に記録するのに時間はどれくらいかかる? →CD のドライブが書き込み何倍速であるかによる。たとえば8倍速であれば、再生時間の8倍の スピードで記録できることになる(全部で 80 分の曲であれば書き込み時間は 10 分) 。ただし これはあくまで理論値である。また読み込みの時間も必要なため、実際にはもっと長くかかる。 ◆パソコンと接続できる MP3 プレーヤーって何? →カセットでもCD でも MD でもない携帯用音楽プレーヤーのこと。超小型カードの記憶メディア に曲を録音して使う。ディスクが不要のため小型軽量で音飛びがないのが特徴。音質は CD 並 み。パソコンの CD ドライブやインターネットから曲を録音/編集できる。 ◆プロバイダ(インターネット接続サービス会社)選びのポイントは? →日本にはプロバイダが数 1000 社もあり、料金体系、割引時間、回線スピード、各種サービス (メールアドレスの数や自分のホームページが持てるか)など様々である。自分の利用スタイ ルに応じて選ぶことになるが、数 1000 社もあるプロバイダをすべて細かく比較するのは、無 理な話。サービスの範囲が広く、比較的安心できる大手プロバイダを選ぶというのも無難な選 択の一つ。たいていのパソコンには主要なプロバイダと契約できる設定が入っているので、そ の中から選んでもよい。大手プロバイダとして BIGLOBE(NEC)、@Nifty(ニフティ) 、OCN(NTT)、 ODN(日本テレコム)などが有名。 ◆デジタルカメラで撮った画像をパソコンで印刷すれば写真になる? →高解像度のプリンタを使って厚みのある専用光沢紙へ印刷すれば、普通の写真と見分けがつか ないくらい鮮明な画像を出力することができる。 ◆これからはDVD(Digital Versatile Disc)が主流になる? →DVD は従来のビデオに比べ高画質で大容量。映画、音楽をはじめ、大容量のデータ保存、マル チメディア百科事典などさまざまな目的に利用可能。次世代記憶装置としての期待は大きい。 ◆DVD のディスクをパソコンの CD ドライブに入れて、音楽や映像を再生することはできる? →できない。ディスク自体の外形は同じ(直径12cm、厚さ1.2mm)だが、記録面のピットの並び 方や間隔が異なる。したがってDVD専用ドライブが必要になる。反対にDVD用のドライブがあれ ば、それ1台でCDとDVDの両方のディスクを再生できる。 ◆DVD を利用する上で何か注意点はある? →書き込み用DVD には複数の規格がある(家庭用ビデオが登場した当時もベータ方式とVHS の競 合があった) 。主な規格は DVD-RAM、DVD-RW(パイオニア)、DVD+RW(ソニー)など。どれがス タンダードになるかは何とも言えない。自分で DVD に記録するような必要がすぐになければ、 読み込み専用の DVD-ROM ドライブを買って、しばらく様子を見るという手もある。 ◆パソコンの電源をつけたままにすると電気代はどれくらいかかる? →各装置の消費電力や待機モード時間によってかなり変わってくる。あくまで一つの目安である が、ディスプレイ(CRT)を一日中つけたままにすると約60円(月1800円)くらいかかる。 3/4 (2001 年度 秋学期 第4回) ◆コンピュータウィルスって何? →データの内容を勝手に書き換えたりコンピュータの動作を不安定にするなど、システムに障害 を与える目的で作成されたソフト(プログラム)をコンピュータウィルスという。多くはイン ターネットを経由して感染する。最近ではニムダ(nimda)と呼ばれるウィルスの被害が社会 問題になっている。対策としてウィルスチェックソフトは必須である。なお、あくまでコンピ ュータソフト上の問題であり、実際に人間が病気になるわけではない。 ◆DOS/V(ドスブイ)の意味は何? →DOS は Disc Operating System、V は VGA(画面表示規格のこと)を表す。もともとはIBM 社及 びその互換機メーカーが作った日本語対応パソコンのことで、国産品と区別するためこの呼び 名があった。Windows が普及した結果、現在のパソコンはみな DOS/V 仕様に統一された。 ◆普段ワープロを使っているが、やはりパソコンを習得しておいた方が良い? →企業で利用する情報機器は、今のところ間違いなくパソコンが中心である。ワープロ機能はも ちろん、パソコンによるメール、インターネット、表計算などは習得しておく必要がある。 ◆短大の情報処理の授業を受ければ、ワープロや表計算の資格が取れる? →情報処理A(ワープロ)や情報処理B(表計算)の授業で、内容的には検定範囲を一通りカバ ーしている。ただし検定試験では、一定時間内に必要な機能を操作できなければならず、その ための準備や練習は当然必要になる(過去問題を使って繰り返し練習するのが良いでしょう) 。 意見、感想その他 ◆FD の中に入っているディスクを初めて見た。あんなに薄いものだとは思わなかった。 ◆FD はよく使うが容量がすぐいっぱいになってしまう。もっと大容量になってほしい。 ◆FD の記録密度である 2HD や 2DD の意味を知ることができた。 ◆CD-ROM、CD-R、CD-RW の違いや特徴が分かった。用途別に使い分ければ便利だと思った。 ◆HD の金属円盤が1秒間に 100 回転もしていると聞いて、とても驚いた。 ◆普段使っている CD や DVD のしくみについて、不思議に思っていたが今回の授業で分かった。 ◆両面に記録できる DVD があることを初めて知った。 ◆CD が渦巻き状であると聞いて、曲の再生に少し時間がかかる訳が分かるような気がした。 ◆CD-R は CD-ROM の省略形で同じものだと思っていた。 ◆DVD が普及したら、そのうち CD はなくなってしまうのだろうか。 ◆今回は内容が身近で、実物を見ながらの授業だったので興味が持てた。 ◆コンピュータに関する用語の意味が分かると、おもしろくなってくる。 ◆ROM や RAM という言葉は聞いたことがあったが、今回その意味が理解できてうれしかった。 ◆快適にパソコンが使えるよう、この授業で知識を深めていきたい。 ◆だんだん専門的な内容になっていくようで、授業が少し難しかった。 ◆質問を書いたのに回答してもらえなかった。 →なるべく多くの人の質問を載せようと考えていますが、 紙面の都合ですべては紹介できません。 過去に一度出た質問や、今後の授業で説明予定の内容は基本的に省略しています。できるだけ 大勢の人に役立ちそうな質問を選びますので、回答がなかった場合は直接聞きに来て下さい。 4/4 (2001 年度 秋学期 第4回)