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マイクロ・コンピュータによる算数教材の作成とその活用

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マイクロ・コンピュータによる算数教材の作成とその活用
熊本大学学術リポジトリ
Kumamoto University Repository System
Title
マイクロ・コンピュータによる算数教材の作成とその活
用
Author(s)
吉田, 道雄; 白石, 幸春
Citation
熊本大学教育工学センター紀要, 1: 1-12
Issue date
1984-02-25
Type
Departmental Bulletin Paper
URL
http://hdl.handle.net/2298/20279
Right
熊大教育センター紀要,
第1号,1-12,1984
マイクロ・コンピュータによる
算数教材の作成とその活用
吉田道雄・白石幸春*
ProgramPackagefOrArithmeticEducation
byMicrocomputer
MichiOYosHIDAandYukiharuSHIRA鱈、
ワ
(Received31,Octoberl983)
Aprogrampackagefbraithmeticeducationbymicrocmputerhasbendevloped
andputintopracticeinelementaryschooLThemaincomponentsoftheprogmm
packagerEportedinthispaperareasfOllows:、
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Thisisastrongpointwhichcanotbexpectedwithtraditionalinstructions、
2.sAfsりた郷:aprogramforexmisngthefOuropaFtionsinarithmetic,wher巴prDbIems
areandomlydisplayedontheCRT,andpupilsarErEquiredtoanswertheproblems、
3.6"'1s脚:aprogramfbrasiStingthecomprehnsionftheconceptofraction・
ThepackagecanbeusedbythosewithlitleknowledEeofmicrocmputers.
はじめに
てきている.しかしながら,身近になったといって
近年のマイクロ・エレクトロニクスの発達には目
には,やはりそれなりの予鯛知識は必要であり,その
も,マイクロ・コンピュータを自由に操作するため
をみはるばかりである.教育現場ではテレビはもち
点ではある程度の学習をしなければならない.実は
ろんのこと,もはやVTRもめずらしいものではな
これが,現場教師とマイクロ・コンピュータとの間
くなった.そして,今日もっとも注目されているも
の大きな障壁になっているのである.、、ちょうどテ
のの一つにマイクロ・コンピュータをあげることが
レビのスイッチをひねれば放送がみられるように,
できるであろう.ほんの数年前までは,コンピュー
コンピュータに関する何の知織がなくても,希望す
タといえばそれは専門家のものであり,プログラム
る処理ができないものだろうか"、これがマイクロ
を組むことのできるものでさえ,ただそれだけでは
・コンピュータの隆盛を前にした現場教師の率直な
コンピュータの操作はできず,コンピュータ・セン
気持ではないだろうか.そのような要望に応えるが
ターの受付に処理の依頼をするだけであった.とこ
ごとく,コンピュータ・メーカーやソフトウェア会
ろが,このところマイクロ・コンピュータという形
社が積極的にマイクロ・コンピュータを使ったさま
で,コンピュータがあらゆる意味でわれわれに身近
ざまな教材ソフトを提供しはじめた.また,いわゆ
なものになってきた.文部省も学校現場におけるマ
るマイコン雑誌などにも同様のプログラムが掲載さ
イクロ・コンピュータの利用に関する調査を実施し,
れるようになってきている.本稿では,現場の教育
今後ますますその利用度がたかまることを前提に新
実践に活用するために新しく開発した算数教材用の
プログラムを紹介していく.
しい施策を準備しつつある.
このような状況のなかで,現場教師のマイクロ・
ところで.そのようなプログラムは,利用するも
コンピュータに対する興味・関心も次第にたかまつ
のにとっては極めて便利なものではあるが,手軽に
利用できるだけに,また注意すべき点も少なくない。
*熊本大学教育学部附風小学校
この種のプログラムが備えるべき条件があるとすれ
-.1
吉田道雄・白石幸巻
ば,次のような点をあげることができるだろう.
**”ウが噂ゴワサニ域ウがワツユウツズテ宮<”1〕**
1)現場教師の教育実践上の要求に基づいて作成
謬筆猫舗副錦b輔忽4>
されたプログラムて.ある.
稗
2)プログラムが実際に教育現場で利用され,そ
アロワ字ラムリズト
**
#譲渉…
の問題点については適切な修'|(・変史かなさ
れている.
3)その効果についての実証的なデータがある.
乍伊ウノがン赤ウヲオョテワタゆサイ
われわれが今回作成したプログラムは,上記の条
件のうち1),2)についてはある程度その要求を満
図1プログラムのメニュー表示
たしているが,3)については,現在のところ実証
non・emBuBy巳t”-m、u《画.s・l7HoVoBhida1
的データを得るまでには至っていない.今後,さら
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に検討をすすめていく予定である.
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本稿では,まず作成されたプログラムのリストを
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提示しながらその内容についての解説を行う.つい
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で,教育現場での実践に基づいた報告をする.プロ
グラムの解説およびリストの提示までは吉田が,実
践報告については白石が分担して執筆する.
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システムの概要
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本稿で紹介するいくつかのプログラムの集まりを
ここでは仮に,「算数学習システム」とよぶことに
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する.システムにはプログラムをよびだす、&メニュ
ー",マイコンになれるためのウォーミングアップ
図2“menu"のプログラム・リスト
・プログラム帆ジャンケン",および算数に関する
3本の「学習プログラム」が含まれている.以下,
ドに設定され,図1に示すようなプログラムのメニ
その一つ一つについて概要を説明してゆく.
ューがディスプレイ上に表示される.表示された内
容はほとんど説明を要しないだろう.終了を含めて
なお,本システムはミニフロッピー・ディスクを
利用することを前提として作成されており,そのこ
5つの選択肢が準備されているので,希望するプロ
とによっていつでも希望するプログラムをよびだす
グラムの番号をキーボードからインプットすればよ
ことがて.きる.したがって,カセット・テープしか
い.インプットされたプログラムが自動的にマイコ
利用てきないマイコン・システムでは,一部プログ
ン本体にロードされ,即座に実行がはじまる.プロ
ラムの修正をしなければならない.しかしながら,
グラム・リストを図2にあげておく.
その修正箇所はわずかに一,二行にすぎない.個々
のプログラムを解説する際に,必要な修正箇所を指
ムの120行から123行のRUNをCLOADに変更して
カセット・テープを利用する場合には,プログラ
おけばよい.ただし,この場合には,指定したプロ
摘してゆくことにする.もちろんそのような修正を
を行っても,任意のプログラムを自由によびだすこ
とはできない.それは,あくまでディスクを利用し
グラムをランダムにロードすることはて.きない.し
たがって,必要に応じて目的のプログラムを直接よ
びだすほうがはるかに効率的であり,カセット・テ
た場合にのみ得られるメリットだということができ
る.なお本システムはNECのPC-8001システムを
ープしか利用できない場合には,“menu',の意味は
ほとんどないといってよいだろう.
利用して作成されているため,他の機種に応用する
ためにはさらにいくつかの修正を要するということ
ウォーミング・アップ(ジャンケン)
はいうまでもない.
児童・生徒にマイコンに対する興味と関心を持た
システムのスタート(メニュー)
せ,その後の学習をスムースにしようという目的か
ディスク装置に「算数学習システム」の入ったデ
ら作成されたプログラムである.プログラムを実行
すると,ただ単純に図3に示すような「グー」,「チ
ィスクをセットすると,システムはディスク・モー
2
I
マイクロ・コンピュータによる算数教材の作成とその活用
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棒グラフを書く(グラフ)
、、師灰
って進めていく.通常の授業では,児童が調べたデ
ータをもとにして,黒板や,あらかじめグラフが瞥
けるように用意した模造紙に棒グラフを醤いていく
場合が多い.したがって,すべての児童のデータを
》
小学校3年生の棒グラフの書き方の指導を補助す
る目的で作成されたプログラムである.児童に図書
室で読んだ本の調査をさせ,そのデータに基づい
て棒グラフを響いていくという授業をマイコンを使
ー.■・・一・一
ラムの125行のツギニ<f・1>キーヲオシマス
の部分が実質的には不要になる.
一一一
了させる場合には[STOP]キーを押す.[f・1]キーを
押せば,メニューに戻る.ジャンケンのタイミング
を調整したい場合には,プログラムの134行FORI
=lTO500:NEXTの500を適当に増減する.また,
カセット・テープを利用するときには,[f・1]キーを
押してメニューに戻ることはできないので,プログ
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図4
採用して,多くの棒グラフを作るということは不可
ロ・ロロ、。。一一一一員ロロロロ
ヨキ」,「パー」の3種類のパターンのいずれかがラ
ンダムに表示される.そのリストを図4に示す.児
童・生徒はディスプレイにむかって,いわば集団ジ
ャンケン・ゲームを行うのである.プログラムを終
。。》唾ロロー
図3ジャンケンのパターン
"janken,,のプログラム・リスト
る.しかもスピードが速いだけにその価値は大きい.
プログラム."graph',のリストを図5に示す.プロ
能である.その点,マイコンのディスプレイはいっ
てみれば爵き消し自在の電子黒板ということができ
グラムがスタートすると,まずいくつかの事前の指
3
吉田道雄・白石幸春
示がディスプレイ上に表示される.その内容は極く
ズヲ屯フp8〕ok?
単純て.,たとえばマイコンがくOK?〉と問いあわせて
きたら常に1を押すこと,終了したいときには,
[STOP]キーを押して【f、1]キーを押すことなどの指
示が行われる.ここまて.のステップは,このあとに
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図6棒グラフを書くための枠
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あげる他の2本のプログラムについてもまったく同
様である.カセット・テープしか使えない場合には,
ジャンケンのときと同じように,ここでも〈f・1>キ
ーを押してメニューに戻ることはできないので,プ
ログラムの111行は意味を持たなくなる.
こまかいステップにまで立ち入ることは繁雑であ
り,また紙数の制限もあるのて.,以下プログラムの
おおよその流れを説明していくことにする.まず,
作業は棒グラフを書き込む枠を作ることからはじま
る.線を一本ずつ引いて図6のような枠ができあが
る.線を一本引くたびに<OK?〉と問いあわせてくる
が,これが面倒だと思われるならば,プログラムの
120行を削除すればよい.これて.いきなり図6の枠
がて.きあがる.
つぎにデータの種類を入れる.ここでは,東京書
籍3年上(p、59)に基づいて,図書室の本の種類があ
らかじめプログラムにセットされている.その内容
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はそれぞれ1がモノガタリ(物語),2がデンキ(伝
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161mL画極BLpCA定l6028Pmm四X噸骨&&。O■守口O0CqL圃宿
記),3がズカン(図鑑),4がソノタ(その他)である.
1錘.
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1“し0回b正O90BPRINTロメモリワケ頭寓nM■10イィェ■2■8,$■【閲唾Ve81F脚■■ロ11面W864
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1“F画1【■19TD3S1窃一z
167ZFIp11n園W869
16BmC郷TE14p1pPR1NT口醐0
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17⑥D
171LpCATEOoOoPmNTEZ●8L0口b1EODOBB垣匪
1麺山C如官OOO8PRェNT■9転ウヮィレ寂okテ。貫瀞■8RFI相毎V$●■骨、卸172
1河F顕ェ■1m48四回WEOOO8同RXNTC”8叩CA雁OOOOEEEP
174Lpm正ODO8PRZNT頃】闇.ワシ”《“』b・訓■OZ8
17SmCA花晦908Ⅱ闇JTN、】
マイコンにこの番号を入れれば,左からインプット
した順にその種類が表示される.この場合,必ずし
も番号順に入れる必要はない.他の種類名を登録し
たいときには,プログラムの142行から146行の“,’
の中の内容をあらかじめ変更しておけばよい.ただ
176陸rTz
し,“モノガタリ”のように字数が多いときにはデ
n77D
170F顕I■l1n4
ィスプレイの行をかえなければならなくなり,やや
179X1叫O+tI-1)U108X2■4酔唾-11軸08V割■e4制IKD688Ⅶ■34
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1BSLpCnT目ODo8PRImC2s
l“LnEAmE19008Pmmロョロヶ”ノツヲベ・■
1師山C肖正OOo
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189.
190L【潅《唾oYZ》-《X10Y8》OP5gTD68唾、日翻
191LⅡ産OXZp廼9-《X10V1DgPSET62pBFo鹿nHUO
図5‘‘graph',のプログラム・リスト
注意と工夫を要する.
つづいて,グラフを書くための目盛りの線と目盛
りそのものを入れる.種類が入ってから,ここまで
のステップをふむことによって,ディスプレイは図
7のような表示になる.枠を作るときと同じように,
目盛りも一々<OK?〉に応えることになっているので,
一度に目盛りを表示させたい場合には,プログラム
マイクロ・コンピュータによる算数教材の作成とその活用
酌亨987654コzl0
1
以上が"graph"の概要であるが,種類が4つ,目
盛りが10までという制限がまず目につく問題である.
さらに種類や目盛りをふやせないこともないが,そ
うなると,表示が細かくなり,小さなディスプレイ
では見づらくなってしまう.小学校3年生を対象に
する場合には,まずこの程度でも十分役に立つので
はないかと思われる.
四則演算の学習(シソクエンザン)
段”
fゆ昌狩 ズ字j兎
四則演算の問題が次々にディスプレイ上に表示さ
れるプログラムである(リストは図9に示す).児童
・生徒はそれに対して答えていく.このプログラム
リノダ
ば,0,5,10を残してその他の数字がディスプレ
は集団として一斉に利用することもできるし,また
個別に学習することもできる.ただし,個別学習の
場合には一人でマイコンを占有することになるため,
効率を考えると複数のマイコンが必要になってくる.
これまでと同様に,カセット・テープを使用すると
イ上から消去される.
きには,プログラムの111行はいらなくなる.プロ
図7種類と目盛りが入った結果
の156行を削除すればよい.さらに,目盛りを消す
かどうかを問いあわせてくる.1をインプットすれ
次のステップでいよいよ実際のデータを入れるこ
10109,皿gy■t“-曲8G口ku《93.6.l4HqVb鋤DQdaD
とになる.それぞれの種類(番号)に応じた数値をイ
l唾’
108剛Dm40p2S8C田笛画EOo2gDoD1
l04C1o屯俄$《12》OCZ6■罰、掴0《記,踏め》gPR1NTC10
10SE唾幻R凸gLmATEァpg8BE画BPmNT、9コ目ウノャ調■ウヮ頚寅●
ンプットする.このとき,数値を打ち込んでから
106C図血石nLpC禽曜79108PRI、■8輔囚、刺V『唾$帥?■
[RETURN]キーを押さなければならない.このシス
テムではほとんどの場合,該当する数値のキーだけ
807cm唾48山、泥70狸BPRXNT働口《汚く1>ワ軸デ”。W■OIFI浦匿VO■●■、壷H1的
QoeCm四拍8四四泥70148PRINT。。”ツモ唾朴・刺Iワゥ鋤ね■
1”CnLm68山E側TE7pl5BPRZNT●α《ノト?ハイツモ<1>ワ苛玲”。w口
llOCmm48Lmm唾D170PRXNT●詞v痢卜?ハ〈BTpP>斬殉ワ軸,。
”1LEC側函p893円RENTロ両P二<f・”トヮォッマ貢●
112CpLCR68四画定5p208PRIMT■唾9・ズガ?p81Fz開唾VOd●■TN配M2
を押せば処理が進むことになっているが,ここだけ
813’
は例外で,[RETURN]キーも押す必要があることを
忘れてはならない.データが入ってしまえば,あと
M4PR8NTC坐?面旦、唾・睦FP
llSLECnmEODg8PRINTロコワェかヂぁマ・ノッ・加タヮロ
ll6LmCA正l5plO8PmNT■ィ”ワテW《斜●
はマイコンがグラフを書きあげる.最後に表題を入
ll7T80・I陶喧VもD1FT8g■■■n画W1喝
18eIFL且utT1eDb1羽値NT1鍔。O■◆T10ET1“⑤OOoOO8p◆Tl9
M9PmNTC1哩旺、函Q睦窒P
れるかという問いあわせに,1をインプットすれば
82oL0cn唾Obe8PRINTD”パ”・イガ9.ルマヲpノリ・池ワ・
Q21LnCn正20010n門Ⅶ師■ィ”ツゲ・W《●》■
1浬T2$■】砿EVe81FT2。■■。n画120
12.1FLBC《T童$》■1,毎NT調■pOp◆T260TZ6。⑪008008■◆7郡
表題も表示されてすべてのステップが終る(図8).
124’
なお種類などに変更があれば当然表題も変わってく
るだろう.そのときはプログラムの186行の“”の
1詞MZDTHgOD語8Ca紺α墓Oo2500ol9E0L願6-
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図8
graph',の最終的結果
図9
5
shisoku',のプログラム・リスト
吉田道雄・白石幸春
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図9“shisoku"のプログラム.リスト〈続き)
グラムがスタートすると,まず本システムに共通の
にプログラムで使用される,0から9までの数値お
事前指示のあと,答が出るまでの時間と,そのあと
よび十,一などの記号のパターンが表示され,その
に次の問題が出るまでの時間をインプットするよう
後に演算の種類を問いあわせてくる.それぞれ,1
に要求してくる.秒単位て.数値を入れると,ただち
は「たし算」,2は「ひき算」,3は「かけ算」,そし
6
マイクロ・コンピュータによる算数教材の作成とその活用
て4は「わり算」である.目的の演算に対応した数
値を入れる.つづいて二つのの数値(たとえば被除
など,実践現場での研究も比較的多くみられる.研
究が多いということは,それだけ教師にとっても問
数と除数)の桁数をインプットすれば,あとはスト
題が多いということであろう..ところで,抽象的で
ップがかかるまて.,問題を出しつづけることになる.
わかりにくい概念は具体的な表現で提示したり,あ
数値はランダムに発生させている.わり算の場合だ
るいは体験することによって身につきやすいといわ
れる・いわゆる視聴覚機器などが利用されるのもこ
けは桁数を入れる前にもう一つステップが加わる.
それは演算結果の処理の仕方の問題で,結果を四捨
のような利点を考えてのことである.そのような意
五入する(1),整数て.やめ,あとは余りにする(2),
味で,マイコンを利用できないだろうかという要請
わりすすむ(3)のいずれかを選択することになる.
に基づいてこのプログラムが作成された.ここでは
ただし3のわりすすむ場合は小数点第2位まで計算
面積図を用いて,分数のたし算,ひき算が進められ
し,あとはその余りを表示する.たし算とわり算
ていく.
(わりすすむ)例をそれぞれ図10および図11に示す.
はじめにリストを提示しておく(図12).カセット
・テープを使用する場合には,プミログラムの111行
即十7巳
=lEa
がいらないことはこれまでと同じである.プログラ
ムの実行がはじまると,まず,たし算(1)であるか,
ひき算(2)であるかを問いあわせてくるので,目的
の数値を入れる.その後すぐに,二つの分数につい
てそれぞれの整数部分,分母,分子の順で該当する
図10たし算の結果
数値をインプットする.インプットが終ると二つの
分数に対応した面積図が図13のように表示される.
ここでヒントがいるかどうかが問われる.不要(2)
と答えた場合にはそのまますぐに正解が表示されて,
その分数演算は終了する.ヒントを要求(1)すると,
面積図が分母に応じて分割される(図'4).この表示
から児童・生徒に計算の手がかりを与えようという
号
B7巳
'7B
日
7巳
.=7'
巳
1.0。..
わけである.児童p生徒がわかったと思えば,〈OK
?〉に応じれば,正解が出る(図'5).あとは再度プロ
グラムを実行したければ1を,そうて・なければ2を
図11わり算(わりすすむ)の結果
インプットすればよい.
以上でプログラム"bunsu"の説明を終る.小学校
以上が"shisoku,,の概要である.一つ一つの数値
4年生程度を前提に作成したプログラムなので,異
や記号を見やすくするため表示を大きくした.した
がって,ディスプレイの物理的制約から,扱う数値
分母間の計算などはこのままではできない.また一
は3桁までに限られている.基本的には集団で使用
般的に分数の説明に線分図などが使用されているが,
することを前提にしているのでこのようなパターン
このプログラムのような面積図のほうがいいのか,
になっているが,個別学習Q場合には,学習者に解
問題はないのかといったことは今後の課題として残
答を入力させることも考えられる.その際には,解
されている.
答時間などはあらかじめ教師がセットしておくこと
もできるようにするといいだろう.また,児童・生
これでプログラムの概要についてはすべて説明し
徒の解答そのものをデ宴イスクなどに記録しておけば,
た.はじめにも,また今もふれたように,それぞれ
教師にとって貴重なデータになる.このプログラム
のプログラ〃ムをさらにひろく実践的に利用し,その
効果や問題点についての実証的データを積み重ねて
いかねばならない.その点からもこのプログラムが
さまざまな教育現場で使用されることを期待したい.
に多少の追加をすれば以上のようなことが可能にな
る
.
分数のイメージ化(ブンスウ)
分数の理解は児童・生徒にとってやっかいな問題
のようである.これまでにも分数教材の開発の試み
7
吉田道雄・白石幸春
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図12“bunsu"のプログラム.リスト
5
ヒルr向靭醗風.イ瀞伺》
1
1-0
3国5
3口5
1-0
5
むち■砿、
図13分数の式と面積図
11
図14ヒントによって分割された面積図
8
マイクロ・コンピュータによる算数教材の作成とその活用
霊
i
3-54-5
f
1-3
ねらいに、グラフをかく″ということが含まれてい
1
11
ながら’1時間の授業を終えてみると,グラフをや
っと1つ雷けた,なかには未完成に終わったという
ことがよくある。これは指導上の問題,教師側の問
題点もあるが,先述のような児童の作業能率の低さ
にも起因している.
そこで,3年生になるまでに,筆算において必ず定
規を使わせるなど,いろいろな場で線引きになれさ
せることが大事だが,そう簡単に児童の作業能力は
あがるものではない.そうなると,十分にグラフを
書かせるためには,いかにたくさんの時間を確保し
てやれるかが,授業作りにおいて大切なポイントに
なってくる。一つの方策として,範例となるグラフ
副W綜励(悦夢1,胸4)
作成の過程にかかる時間を短縮することが考えられ
図15“bunsu"の股終的結果
る.教師が説明のために費す時間を少なくするので
ある.まさに,その手段としてマイコンが利用でき
教室での活用
けではなく,ほかにも多くの利点を持っている.そ
る。そして,それはただ時間が確保できるというだ
のいくつかを,3年生に対して行ったマイコンを利
用した授業の体験からあげてみよう1).
‘‘graPh"を使った実践
1)瞬時にグラフが完成するまたたく間にグ
棒グラフを形作る「直線」,その直線をただ引く
ラフが完成されるのを見て,子どもはまず驚く.そ
という作業でさえ,小学校3年生の児童にとっては
大変なことである.図16のような作業をさせる.2
して短時間で範例が示せることは,それだけ児童の
分
以
内
で
完
成
で
き
る
の
は
の
スラク,÷
全
,員
で
き
あ
作業時間が多くなる.また作成の過程をくり返して
見せることも可能になる.
がるには5分以上かかる.そこで,目的をもって構
成をしながら,この10本の直線を引くとなると,費
2)作成過程を明確に示すグラフができあが
る過程を,構成要索などの説明をしながら見せるこ
す時間は3倍から5倍はかかることになる.授業の
とができる。それも,線引きは動的に,またグラフ
面はあたかもぬるように作成されていく.OHPでは
10本の点線をじようぎを使って,なぞりましょう。
できないところて.ある.
3)他種類への応用が容易一種類のグラフだ
けでなく,本の種類や冊数を変えたグラフも書ける
ので,多様なグラフをくり返し書いてみせることが
画 一 一 一 一 一 一 一 一 一 一 一 一 一 一 一
できる。実際の授業でも,グラフ作成の過程を4,
5回提示することができた.
4)プリンターが活用できるプログラムに若
一 - - - - ー 一 ー - - ー 一 一 ー - -
干の工夫をすると。ディスプレイのグラフをプリン
ターに啓かせることもできる.そのままTpアップ
ー = = 二 一 ー - - - ー ■ ■ ■ ■ ー ー - - - ー - - - - ー
すると,即座に数種類のグラフをOHPで提示し,
その述いなどを考えさせることも可能になる.
= _ 一 一 ー - - - = 一 一 一 一 ー - - - -
さて以上のような利点を持ったプログラムを,4
年生単元4およその数題材2がい数(2)にも
- - - - - ー - - - ー ー ー - ー - ■ ■ ■ ■
使ってみた.
ここでは,各都市の人口を概数化し,定められた
図16直線のなぞり餅き課題
大きさの紙におさまるように棒の艮さを決めて,棒
9
吉田道雄・I‘Mi幸祥
グラフにすることがその学習内容である.棒グラフ
を書く以前の活動が,本題材では重点になる.
3年生の時,“graph,'を使って学習した児童にも,
<とり,ノートに筆算形式で解かせ,自分で答
あわせの自習をする.
*教師は後で児童が解いたノートを見てつまず
きの原因をさぐり,指導し,問題の難度を上
初めてマイコンで学習する児童にも効果がみとめら
れた.両方とも,プログラムを走らせてグラフを書
いて見せたのは一回だけである.見終わった後概数
化し,棒の長さへ変換した資料をもとにグラフを書
くという作業が,比較的スムースにすすめられ,特
げる.
ステップ2
問題提示から答が出るまでの時間を短くして,
自由にどんどん解いていく.
につまずきも見られなかった.単元に設定したグラ
フの学習は,ほぼ1年ぶりであった.この時間にグ
ラフの書きかたに至って混乱したら,そこが重点で
*子ども自らが,桁数をインプットする.おお
まかな学習の流れは以上のようになる.
ないだけに,指導者としては困るのである.
実践例2クラス全体で活用する場合
わずかに一回のプログラムの試行によって,児童
に既有知識を鮮かに蘇らせることができた.あるい
は強化したといってもいいかもしれない.しかもそ
れに要した時間は30秒にも達していないのである.
クラスの計算能力のレベルアップのために使うこ
ともよい.始業前,プログラムを走らせておくと,
教室に一喜一憂の声が上がる.「合った一」,「あ-,
間に合わん」などと楽しんでいる姿がうかがえる.
計算学習の場において,このようなムードはそう数
多くは見られないだろう.朝自習など,ややかしこ
“Shigoku"を使った実践
計算技能の力は,算数の筋力といわれる.だとす
れば,計算は算数の筋肉といえないだろうか.体の
筋肉がそなわらないと,どのようなスポーツも心ゆ
くまで楽しむことは難しいだろう.算数においても
計算技能にミスの多い児童はかわいそうである.そ
のような子どもはテストでいい点がとれないし,与
えられた問題を解けるような気がするが,実際の計
算はスムースにいかず,次第にやる気を失ってしま
まった時間帯においても活用できる.
ところで,全体に使う場合,計算能力に個人差か
あるので,遅い子は問題を解く満足感を持たないう
ちに次の問題がくるし,速い子にはそれとまったく
反対の状態になってしまうという問題がある.
また"shisoku"は,「問→答,問一答,問・・」と
いうパターンになっている.そこて・,「スタートの
合図」→「決まった個数の問題を適当な時間間隔で提
うという事態にしばしば陥ってしまう.
示」→r解答の提示」-,「終わりの合図」といったサイ
クルで出てくるようにしたらどうだろうか.そうす
れば,自己評価・自己採点はよりやりやすくなる.
さて,4年生では整数の四則演算技能の完成が重
点目標の1つである.四則のなかで,わり算が最後
の難関である.わり算につまずく児童は多いが,わ
り算そのものが理解できないのではなく,○○一
しかしながら表示は小さくなってしまう.
とにかく,マイコンが動きはじめると,教師は出
題者と正答発表者の仕事から解放され,次の仕事を
○○とか○○×○○などが不確実なために苦しん
でいる場合がある.こうした児童にどのように対処
考えることができるのである.
していくかが教師の課題となる.
そのためには,
“bungu,,を使った実践
1)個に応じた演算を提供する.
2)もっとも簡単な段階からスモール・ステップ
4
年
生
の
1
号
十
号
や
1
号
号
-な
ど
い
,わ
ゆ
る
く
り
で演算を提供する.
3)量的にも豊富に演算を提供する.
上がり,くり下がりのある分数の計算は,やはり児
ことなどが有効な方法として考えられる.実はこれ
らのことが"shisoku',によって可能になるのである.
童が困難を感じる学習内容である.
1
号
号
-に
つ
い
て
児
童
の
様
子
を
見
て
み
よ
う
二
.の
ここでは2つの実践例をあげておこう.
実践例1ひき算でつまずく児童の場合
計算に対して,次のようなパターンがある.
1)手も足もでない子ども
ステップ1
多
分
に
号
'の
ジ
ーメイを
待
て
な
い
の
だ
ろ
う
1
.号
放課後,問題提示から答が出るまでの時間を長
10-
マイクロ・コンピュータによる算数教材の作成とその活用
4)計算のヒントを与える.
を
号
に
直
す
と
い
う
手
続
き
が
理
解
で
き
な
い
.
5
号
1)を
÷
が
つ
7と
見
る
÷
.を
音
が
つ
4と
見
2
号
')÷
-号
=と
答
え
る
子
ど
も
’
号
号
-号
=一
昔
号
=の
総
理
で
あ
る
つ
.ま
り
,
整数でのくり下がりのように考え,'号=等
る
.
6)7-4=3と考える.
7
蓋
)は
÷
が
つ
3号
,と
出
す
.
以上のプロセスをマイコンにやらせてみた.4)
となるのである.
のステップで,面積図が一気に分解されると(図17a
このような誤りをする児童にどう指導の手を打つ
かが問題である.“bunsu,'を使って,次のような計
算のしかたの説明を試みた.
→b),児童が一斉に,「わあ-」というかん高い声
をあげた.たしかに指導の手ごたえを感じた.児童
も計算のアイディアと面積図を使って分数計算をす
る方法を感動とともに理解したと思う.
’
1
)号
号
-の
計
算
を
し
よ
う
.
そこには,
2
号
')を
表
示
す
る
.
1)図解に動きがある.
2)それも瞬間的に表示される.
3)筈を
表示する.
5
3
面
)積
図
が
分
解
し
て
も
間
,題
に
あ
る
1
号
÷
,の
』
。●■凸
一品〃。-ロ『》
4■5
大きさが意識できる.
4
単
)位
分
数
の
き
が
つ
7と
つ
4の
図
で
あ
り
4-7,
I
と結びつきやすい.
といった,マイコン使用のよさがあったからだろう.
+
2-5
11ノ
4-5
一一
5-5
ノー’
-3’5
4’5
ハヨw一一
十2’5
5’5+
ノー、1’5
一一一一
4’5
1
2-5
し
か
し
号
',号
-÷
=号
-号
=と
考
え
趣
い
で
,
と考える児童が何人かいた.これは,マイコン表示
図
(を
)b7'見
る
と
わ
か
る
よ
う
に
号
';の
の
'部
分
と
号
の
部
分
が
や
や
離
れ
す
ぎ
て
お
り
号
,と
と
ら
え
に
く
く
,
号
の
か
た
ま
り
か
ら
昔
掻
ひ
く
と
い
う
方
法
で
処
理
し
た
(a)
2
1--
5
4
画
111
5
と思われる.
ま
た
1
,号
十
号
の
場
合
は
た
,し
算
で
あ
り
整
,数
部
分の1は分解しない方がよいようである.
ところで,“bunsu"のプログラムは,このような
計
算
の
学
習
以
前
の
1
,号
号
=帯
(分
数
と
仮
分
数
の
変
換)の時から使ったらよいのではないだろうか.附
属小学校で使用している教科書(東京書籍)は,4年
生の分数学習において,数直線,テープ図など線分
図タイプをよく使っている.ところが,5年生以降
(b)
の異分母計算など,面積図での説明が多い.そこで,
図17面積図の指示とその分解
4年生の分数学習において,両方のタイプで学習し,
1
1
吉田道雄・I‘Mi幸樺
分数のイメージを豊かに持つほうがよいと思われる.
ならない.
3)マイコンを用いて教育しながら,同時にマイ
実践の反省と今後の方向
コンというものを知らせるような教育も必要
マイコンに出会い,教室に一台のマイコンを導入
だと思われる.
したらどんな授業改善ができるだろうか.そのよう
な気持で出発した実践が今回の報告である.そして
いずれにしても,まだまだマイコンを使いはじめ
教育機器としてのマイコンのよさがそれなりにわか
たばかりである.気づいていない欠点もまた多いに
ってきた.そのような血場から,次のようなことは
述いない.今後はこのあたりの検討もしなければな
実践的にもまた研究としても,興味のある課題だと
らないだろう.
思われる.
引用文献
1)1台だけではなく複数のマイコンを使用した
場合の効果を明らかにすることも必要であろ
1
) 白石幸巻:繋・イメージ・マイコンー算数教育に生き
う
.
るマイコンのプログラムの開発とその活用方法の研究-,
2)教師だけが操作するのではなく,もっと児童
昭和57年度科学研究費補助金奨励研究Bによる研究報告
にも操作させるための方法を検討しなければ
暦,1983.
12-
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