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行政と情報化 - トップページ
今回のポイント 情報処理と情報システム 情報処理の基本 行政と情報化 データと情報、コンピュータでの情報処理 コンピュータシステム ハードウェア、ソフトウェア 参考資料:コンピュータ科学の基礎 データベースシステム ファイルシステムとデータベースシステム、リレー ショナルデータベース 京都大学経営管理大学院 松井啓之 ネットワークシステム データ通信、TCP/IP、LANとWAN、インターネット 情報処理とは? 情報システム 情報処理(Information Processing:IP) ⇒人間の問題解決(=意思決定)プロセス 広義の 情報処理 (1)どのような情報が必要が考える データベースやネットワークからの検索 コンピュータ本体(ハードウェア)+基本ソフト ∩ CS 情報処理システム 問題設定 (2)情報の収集 コンピュータシステム(Computer System) 狭義の 情報処理 (3)情報の選択・利用目的に応じた加工 数値情報処理、文字情報処理、図形情報処理など (4)情報を利用者、場所へ伝達する プレゼンテーションやコミュニケーション(情報発信) 基本は人間の頭で行う活動→機械(コンピュータ、 電話、FAXなど)は一部を支援するだけ (Information Processing System) CS+業務を想定した応用ソフトウェア Ex. 給与計算システム、売上管理システムetc ∩ 情報システム(Information System) IPS+利用者としての人間を含めた組織体全体 社会的・人的要素が加えられる in B:基幹業務,B to B:企業間の電子商取引, B to C:消 費者向けの電子商取引,BtoG:行政向けの電子申請等 行政分野(Government) in G:基幹業務,G to G:政府間(中央/地方)のネットワー ク,G to C:市民向けの電子行政サービス,G to B:企業 向けの電子行政サービス 公共分野(Public) ITS:高度道路交通システム,GIS:地理情報システム,環 境監査・防災などの国土管理,科学技術・芸術文化・医 療・福祉など様々な分野における情報のデータベース化と ネットワーク化 IS Ex.企業全体の情報通信機器+利用・管理体制 色々な情報システム ビジネス分野(Business) IPS データと情報 広辞苑 「情報(Information)」とは「(1)或ることがらについての知らせ。 (2)判断を下したり行動を起こしたりするために必要な知識」 1981年の第3版から(2)は追加 「データ(Data)」とは「立論・計算の基礎となる既知の或いは認容さ れた事実・数値。資料。与件。」 JIS(日本工業規格) 「情報」とは、「事実、事象、事物、過程、着想などの対象物に関し て知り得たことであって、概念を含み、一定の文脈中で特定の意 味を持つもの。」 「データ」とは「情報の表現であって、伝達、解釈又は処理に適する ように形式化され、再度情報として解釈できるもの。」 ※「知識(knowledge)」とは「単なる個別的な事実や規則だけではなく、 概念や方法などのように、体系的に組み立てられた情報の全体」 1 コンピュータで扱えるデータ 扱える情報(データ)→デジタル情報(データ) 電気信号を電圧の違い(スイッチ「on」「off」 )で「1」 と「0」を表現→2進表記(Binary notation) 情報の最少単位=ビット(bit):2状態を表現できる単位(b) 1ビット=0 or 1:2(=21)通、2ビット=00 or 01 or 10 or 11:4(=22)通 デジタル情報の利点 コンピュータでのデータの表現 コンピュータはバイナリーデータしか扱えない 数値→2進数(0,1)で表現 例:1→0001、2→0010、3→0011、、、8→1000、、、 文字→コード化 例:「a」→「01100001」、b→「01100010」 コード化のルールは複数存在 ASCII(7ビット、128通り)、JIS(8ビット、256通り)など 漢字の場合、アルファベット2文字分(7ビット+7ビットまたは8 ビット+8ビット)で日本語(漢字)1文字を表現 劣化しない、雑音に強い、取り扱いが容易 コンピュータは、デジタル情報(データ)しか扱えない が、非常に高速な処理および大量の保管(記憶)が 可能⇒デジタルとアナログをどう変換するか? デジタル情報(データ)の表わし方 情報の最少単位=ビット(bit) 2つの状態を表現できる単位(b) 1ビット=0 or 1:2(=21)通り 2ビット=00 or 01 or 10 or 11:4(=22)通り バイト(byte) 8ビットを1まとめにした単位(B) 1バイト=8ビット=000000~11111111:256(=28)通り 1KB=1024B→1MB=1024kB = 1024×1024B→GB,TB,PB‥ 一般には、K(キロ)=103 が使われるが、コンピュータでは、2進数を基本 とするので、最も1,000(=103)倍に近い1,024(=210)倍を基準 ワード(word) CPU(中央演算装置)で処理するデータの単位(命令の長さ)、CPU の種類によって異なる 16ビットCPU→1ワード=16ビット、32ビットCPU→1ワード=32ビット 音声、画像などのアナログデータ→標本化(サン プリング)+量子化+符号化 アナログデータを一定間隔で分割(標本化)し、その波 の高さを数値化(量子化)し、2進数へ変換(符号化) 情報処理装置としてのコンピュータ コンピュータ:電子計算機から情報処理装置へ 数値情報の処理⇒表計算 文字情報の処理⇒ワープロ 画像情報の処理⇒コンピュータグラフィック(CG) 情報処理装置としてのコンピュータ 処理すべき機能:5大機能 入力、出力、記憶、演算、制御:個々の機能に対応する装置が存在 コンピュータで扱える情報(データ) →デジタル情報(データ) 電気信号を電圧の違い(スイッチ「on」「off」 )で「1」と「0」を 表現→2進表記(Binary notation) コンピュータは、デジタル情報(データ)しか扱えないが、非 常に高速の処理および大量の保管(記憶)が可能 コンピュータシステム コンピュータ情報処理の特徴 処理スピードが速い 加減乗除、論理演算、記号の比較などの演算 非常に高速→最近のPCは、1秒間に5億回以上の命令を処 理できる(計算だけなら10GFLOPS=1010回/秒を超える) 処理の正確性が極めて高い ハードウェア コンピュータ本体、入出力装置、通信機器、周辺機器 ソフトウェア プログラム、処理対象のデータ、ハードウェアを制御し プログラム実行を支える基本ソフトウェア(OS) 電子回路のみで構成→信頼性の向上 デジタルデータの特徴→多少の電圧の揺らぎの影響を受け ない コンピュータ本体 中央処理装置 制御部 演算部 出力装置 デジタル情報(0と1)であらゆる情報を表現 主記憶:半導体技術(集積度)の向上→DRAM(1Gbit/個) 補助記憶:磁気記録密度の向上→ハードディスク(TB/台) プログラム 命令,データ 入力装置 大量のデータの記憶、検索ができる コンピュータシステム 情報 記憶装置 2 ハードウェアとソフトウェア コンピュータの5大機能 コンピュータシステム:情報処理装置 入力装置 コンピュータ本体 ハードウェア+ソフトウェア 人間がコンピュータに指示を出 したり、データを入力する 中央処理装置 コンピュータを構成する装置の総称 5大機能:入力、出力、記憶、演算、制御 コンピュータ本体+周辺機器 制御部 出力装置 演算部 出力装置 入力装置 ハードウェア 主記憶装置 命令 データ 記憶装置 命令やデータを保存する 制御装置 ソフトウェア⇒ハードウェアをコントロール コンピュータで動くプログラムをあつめ、ハードウェア全体 を1つのシステムとして動作させるもの プログラム:ハードウェアをコントロールする一連の命令 の集まり 記憶装置から命令を読み込ん で解読し、その命令の処理に 必要な指示を他の装置に与え る 補助記憶装置 データの流れ 演算装置 制御信号の流れ スーパーコンピューター(地球シミュレーター) コンピュータの構成要素 入力装置(Input Device/Unit) 処理結果や記憶装置内のデー タを人間に対して提示する http://www.es.jamstec.go.jp/esc/jp/ES/index.html 制御装置の指示に従い、算術 演算や論理演算を行う エンジニアリングWS (SUN Blade 2500) http://jp.sun.com/products/des ktop/ws/sunblade2500/ エンタープライズサーバー (SUN Fire E6900) http://jp.sun.com/products/serve rs/midrange/sunfire_e6900/ ⇒目、耳 キーボード、マウス 出力装置(Output Device/Unit) ⇒口、手 ディスプレイ、プリンター ※入出力装置(I/O Device):入力装置と出力装置の総称 中央処理装置(CPU:Central Processing Unit) http://www.ne.jp/asahi/comp/tarusan/main66.htm より ⇒脳 制御部(Control Unit) 演算部(算術論理演算装置)(ALU:Arithmetic-Logic Unit) 汎用コンピューター(富士通GS8900) http://www.es.jamstec.go.jp/esc/jp/ES/index.html デスクトップトパソコン (IBM ThinCentre S50) http://www-6.ibm.com/jp/pc/thinkpad/ ノートパソコン (IBM ThinkPad X41) http://www-6.ibm.com/jp/pc/thinkpad/ 記憶装置(Storage/Memory Device/Unit) 主記憶装置(Main Storage Unit) ⇒短期記憶 RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory) 2次記憶(補助記憶)装置(Secondary/External Storage Unit) ⇒長期記憶 ハードディスク、フロッピーディスク、CD-RW、DVD±RW ※周辺装置(Peripheral Unit):入出力装置と補助記憶の総称 コンピュータ本体 CPU(中央演算装置) 制御装置と演算装置を一体化 現在では半導体の素子で回路を構成 主記憶装置(メモリ) RAM(Random Access Memory) ROM(Read Only Memory) IC(Integrated Circuit:集積回路)メモリ → LSI(Large Scale Integration)へ 記憶セルを構成する回路を半導体上に集積 バス:コンピュータ内部のデータの通り道 内部バス(プロセッサバス、メモリバス、システムバスなど) 外部バス(PCI-Expressバス、AGPバス、PCIバスなど) PDA(ソニー クリエTH55) http://www.sony.jp/products/Consumer/PEG/PEG-TH55/index.html 周辺装置(機器) 補助記憶装置(外部記憶装置、2次記憶装置) 主記憶の補助、長期保管、データのやりとり・持ち運び 入力装置(Input Unit) データをコンピュータの外部から取り込む装置 出力装置(Output Unit) 処理した結果である情報をコンピュータの外部に取り出 す装置 ※入力装置と出力装置を合せて入出力装置 (Input/Output (I/O) Unit)と呼ぶ インターフェイス コンピュータ本体と周辺機器を接続する規格・装置・考 え方の総称 3 PCの内部構造 PCの全体構成(ハードウェア) http://kyoiku-gakka.u-sacred-heart.ac.jp/jyouhou-kiki/sozai/1101/1101-A.jpgより http://kyoiku-gakka.u-sacred-heart.ac.jp/jyouhou-kiki/sozai/1102/1102-1-A.jpgより PCのブロック図(構成図) CPU グラフィック専用バス (AGP/PCI-eバス) グラフィックス カード 制御装置(Control Unit ) 内部バス (プロセッサバス) メモリ/CPU 制御チップセット 主記憶装置 (DRAM) 演算装置(ALU) ネットワーク カード チップセット (ブリッジ回路) USB・ インターフェイス 高速外部バス (PCI-eバス) 低速外部バス (ISAバス/USB) 演算装置 クロック レジスタ レジスタ レジスタ 演算(四則演算、論理演算)を行う回路 レジスタ(Register) (ジェネレータ) シリアル/ フロッピー キーボード/ パラレル・ マウス ディスク インターフェイス ①命令の取出し(IF:Instruction Fetch ) ②命令の解読(D:Decode ) ③実行番地の計算(A:Address ) ④データ(オペランド)の読み出し (OF:Operand Fetch ) ⑤命令の実行(E:Execution) ⑥データの書き込み(S:Store ) ① ’次の命令の読出し 逐次制御 OF E バス クロック(Clock) 動作タイミングとるための規則正しいパルスを 発生させる回路 キャッシュ バス(Bus) CPUの基本動作(命令の処理サイクル) A 制御装置 数ビット~数十ワードを一時的に記憶する回路 ハード ディスク 命令1 IF D 命令2 中央処理装置(CPU) 命令に従って制御を行う回路 IDE/シリアルAT DVDROM 中央演算装置(CPU) CPUを構成する各回路や外部装置間とのデー タや制御信号の通り道 命令 主記憶装置 データ キャッシュ(Cache Memory) 主記憶へのアクセスを減らすための高速メモリ 1アドレス命令による足し算の実行 命令の領域 演算装置 ①LD 100 演算装置 ②ADD 200 演算装置 ③ST 300 レジスタ レジスタ レジスタ 50 80 80 50+30 データの領域 S 主記憶 IF D A OF E S ※1ステップで1クロック必要とすると1命令6クロック必要 100番地 200番地 300番地 50 30 50 30 50 30 80 主記憶装置 主記憶装置 主記憶装置 ※アキュムレータとレジスタを区別していない 4 記憶階層の構造と特性 主な補助記憶装置 ハードディスク(磁気ディスク) 記憶階層 3.5インチ、2.5インチ、1.8インチ 高速・ 小容量 主記憶装置 磁気ディスク装置 低速・ 大容量 光ディスク装置 磁気テープ装置 外部記憶 半導体ディスク/ディスクキャッシュ 内部記憶 レジスタ キャッシュメモリ 光ディスク アクセス時間 記憶容量 数百ps~数ns ~数バイト 数ns~数十ns 数十~数百Kバイト 数十~数百ns 数M~数十Gバイト 100μs~数ms 数百M~数百Gバイト 数十ms 数百M~数百Gバイト 100ms~数百ms 数百M~数百Gバイト 数s 数百M~数百Tバイト 書換不可:CD-ROM、DVD-ROM、BD(Blu-ray)-ROM Write Once:CD-R、DVD±R、DVD±RL、BD-R 書換可:MO、CD-RW、DVD±RW、BR-REなど 半導体記憶装置 SSD(Solid State Drive)、PCカード(CF、SDカード、micro SD、 メモリステック)、USBメモリ フロッピーディスク(FD、フレキシブルディスク) ランダムアクセス(Random Access) 8インチ、5インチ、3.5インチ、3インチなど 任意の場所のデータを自由な順番で読める→磁気テープ以外 磁気テープ シーケンシャルアクセス(Sequential Access) データ最初から順番にしか読めない→磁気テープ オープンリール、カートリッジテープ、8mm、DAT、DLT ハードディスク(Hard Disk:HD) HDの構造 アルミまたはガラスの円盤(ハードディスク、プラッ ター)に磁性体を塗布または蒸着し、駆動装置と読 み取り装置(磁気ヘッド)が一体となったもの トラック(Track) シリンダ トラック 同心円上の記録ビットの並び セクタ(Sector) トラックを一定の大きさで分割したもの シリンダ(Cylinder) 各円盤状のトラックを円筒状にまとめたもの ※シリンダ数=トラック数 ※シリンダ当りトラック数(記録面数)=ディスク枚数×2-2 セクタ 普通は両面を利用し、ディスクの最上面と最下面は保護のため利用しない http://kyoiku-gakka.u-sacred-heart.ac.jp/jyouhou-kiki/sozai/1502/1502-A.jpg より ハードディスクの記録の原理 磁力によってデジタルデータを保存 磁化の向き(SとN)の組み合わせで0と1を保存 ハードディスクの性能向上 ハードディスクの性能=容量+アクセス時間 容量を増量するために プラッターの記録密度の向上 HDを構成するプラッター枚数を増やす アクセス時間を向上するために ディスクキャッシュの利用 回転数の向上 トラック数(シリンダ数)やセクタ数を増やす ヘッド数を増やす http://www.kayoo.org/home/mext/joho-kiki/ より 利用範囲の拡大、使い勝手の向上のために 小型化(5→3.5→2.5→1.8)+省電力化 信頼性の向上→平均故障間隔(MTBF)の延長 RAID:複数のHDを組み合わせて性能、信頼性を向上 5 CD/DVDの原理・構造 光ディスク(Optical Disk) レーザー光線を使ってデータを読み(書き)する装置 1ミクロンで1ビットという高密度で記録可能 記録面にある穴(ピット)への反射の違いにより0と1を区別 記録媒体を交換可能 再生専用(Read Only)型光ディスク CD-ROM、DVD-ROM、BD-ROM 追記型(Write Once)型光ディスク CD-R、DVD-R、DVD+R、DVD-RL、DVD+RL、BD-R 1度のみ記録可、レーザーでピットを作ることで記録 書き換え可能(Erasable)型光ディスク http://www.kayoo.org/home/mext/joho-kiki/ より MO、CD-RW、DVD-RAM、DVD-RW、DVD+RW、BD-RE MOは磁気の向きにより、反射波の位相がずれることを利用 他は、レーザーで熱することで、素材を相変化させることを利用 http://kyoiku-gakka.u-sacred-heart.ac.jp/jyouhoukiki/sozai/1509/1509-1-A.jpg & 1509-1-B.jpg より 半導体記憶装置 インターフェイス 入出力インターフェイス 半導体メモリが低廉化→記憶媒体として利用 周辺機器を接続するための規格 半導体ディスク:HDの代わりに利用、HDより100倍程度高速 メーカー独自の規格→各メーカー間で共通化 メモリカード IEEE1394(DV端子、iLink) SRAMあるいはフラッシュメモリを利用して電源の供給がなく てもデータを保存可能 IDEやSCSIに代わるために考案された新世代シリアル接続規格 100、200、400Mbit/s、最大63台の機器を同時に接続可 デジタルカメラ、携帯端末などで利用拡大、急速に普及 デジタルビデオカメラ、外付けHDを接続 CF(Compact Flash) USB(Universal Serial Bus) 16MB~64GB RC-232Cおよびセントロニクスに代わるために考案された新世代のシリ アル接続の規格、元々はキーボード・マウスを接続 スマートメディア(SM) 最近は外付けHD、スキャナー、プリンターなども 16MB~4GB 12、480Mbit/s最大127台の機器を同時に接続可 メモリースティック、SDカード ユーザーインターフェイス(User Interface) 16MB~16GB、セキュリティ機能 データを入力する際の決まりや工夫 対話処理:コンピュータへの指示を与え、何らかの処理が行われた 後、再び指示や応答をだしながら仕事を進めていく処理 USBフラッシュメモリ USBコネクタに接続して利用 出力装置 入力装置 キーボード 処理結果を出力する装置 表示装置(ディスプレイ) 多数のキー(鍵)を並べて、あ るキーを押さえるとその位置に 対応した文字のコードが発生 ASCII規格、JIS規格などキーの コード配置は決められている マウス http://kyoiku-gakka.u-sacred-heart.ac.jp/jyouhou-kiki/sozai/1304/1304-1-06.jpg より 印刷装置(プリンター) インパクトプリンター 平面上で移動させ、方向と運 動量によって、画面中のポイン タ(カーソル)を移動させ、ボタ ンを推すこと(クリック)により 情報をおくる 「トラックボール」はマウスを裏返 http://kyoiku-gakka.u-sacred-heart.ac.jp/jyouhou-kiki/sozai/1301/1301-1-A.jpg しにしたもの CRT(Cathode Ray Tube:モニター) LCD(Liquid Crystal Display:液晶ディスプレイ) プロジェクター シリアルプリンタ、ラインプリンタ ノンインパクトプリンター インクジェットプリンタ、レーザープリンタなど プロッター より ペンを動かすことで描画。大判の設計図等の出力に利用 6 表示/印刷装置のキーワード(1) 表示/印刷装置のキーワード(2) 光の3原色(RGB) ビットマップ方式 R(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー) RGB各0%の場合黒になり、 逆にRGBを各100%にすると 白になります。 表示画面全体をドット(画素点、dot、pixel)の集まりとみなし 画像データ用のメモリ(VRAM)と対応させる方式 解像度(Resolution) 画面に表示できる点の総数、横×縦の表示ドット数で表現 VESA(Video Electronics Standards Association)による規格 カラーディスプレイでは1つの点が RGBの3点で構成 1ドットあたりのビット数に応じて表現できる色数が決まる VGA(640×480)、SVGA(800×600)、XGA(1024×768)など 解像度の単位 印刷の3原色+1(CMYK) dpi(dots per inch):1インチあたりの点(ドット)の数 C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)+K(ブラック) CMY各0%であれば光をすべて反射するので白に、各 100%の場合は光をまったく反射しないため黒になります。 フォント(Font):文字の形 ビットマップフォント:点の構成によって文字を構成、16×16や24×24など 大きさが違う文字毎にビットマップフォントが必要 アウトラインフォント:文字の輪郭を表わす点を滑らかな曲線で結ぶ(数式で 表現している)→文字を拡大・縮小してもぎざぎざが目立たない ※プリンターでは、一般的に解像度が高いほど、美しい印刷ができる カラープリンターでは、1つの点がCMYKの4つの点で構成 それぞれの色の点の密度(ディザパターン)で色の濃淡を表現 CRTディスプレイ 蛍光体が塗られているスクリーン CRTディスプレイでは3原色それ ぞれの強さの異なる電子ビーム をスクリーンの内側にある蛍光 体にあてる。 電子ビームを正確に蛍光体当てる ために穴の空いた金属板が用意さ れる。穴の間隔がドットピッチとなる。 液晶ディスプレイ(LCD) 金属板 偏向装置 電子ビーム 電子銃 2枚のガラス 板に封入され た液晶が、電 界によって光 を偏向する性 質を利用 蛍光パネル から出る光を 液晶の偏向 度合いによっ てRGB単位 で調整 ⇒カラー 電子があたったスクリーンの蛍 光体は、しばらくの間光っている が、次第に暗くなる。 1秒間何度も書き換える作業をリフ レッシュ(Refresh)と呼び、リフレッ ショレートと呼ばれる周波数によっ て決定される。 http://kyoiku-gakka.u-sacred-heart.ac.jp/jyouhou-kiki/sozai/1602/1602-1-08.jpg より レーザープリンタの原理 インクジェットプリンタの原理 帯電した感光性ドラムに レーザーで光をあてて、 原稿と同じ形の電荷パ ターンを形成する。 ヘッドを左右に動かしながら、 紙にインクを発射することで、 印刷。 レーザー以外で形成する 方法もある 次に、逆の電荷を持つト ナーを感光性ドラムに吸 い付かせる。 そのトナーを静電気を 使って紙に付着させ、そ の後、トナーが簡単にと れないように熱と圧力を 加えて定着させる。 http://www.ricoh.co.jp/printer100/01shikumi/insatu01.html http://kyoiku-gakka.u-sacredheart.ac.jp/jyouhoukiki/sozai/1603/1603-3-A.jpg より ピエゾ方式 電圧をかけると変形するピエゾ 素子を使って、インクを押し出す サーマルインクジェット方式 発熱体によって気泡を発生させ て圧力をかけることで、インクを 発射する より http://www.ricoh.co.jp/printer100/01shikumi/insatu03.html より 7 ソフトウェアの分類(1) 基本ソフトウェア システムソフトウェア オペレーティング・システム(OS:Operating System) ハードウェアの基本的な動作をコントロールするもの ソフトウェアを作成するためのソフトウェア 基本ソフトと応用ソフトウェアの中間に位置する ソフトウェア 多様な利用分野に共通する基本的機能を提供 ミドルウェア 応用ソフトウェア(アプリケーション) 共通応用ソフトウェア 様々な業務で利用されるソフト→ワープロ、表計算等 個別応用ソフトウェア 特定業務向けに特化(開発)されたソフト→業務システム等 利用者自身が作成したプログラム(利用者プログラム) 基本ソフトウェア 複数のプログラムから構成 制御プログラム(Control Program) =狭義のオペレーティング・システム ハードウェアの基本的な動作をコントロールし、応用ソフトウェア が効率良く稼動する環境を作り出す役割を担うプログラム群 言語プロセッサ(Language Processor、言語処理プログラム) プログラム/ソフトウェアを作成するためのソフトウェア ソフトウェア作成を支援するための様々なソフトウェアを体系化 したものがプログラム開発環境 サービスプログラム コンピュータの利用を支援するソフトウェア 5大装置とOSの役割 周辺機器(デバイス) の動作やデータ転送 を管理 制御部 演算部 主記憶装置 命令 データ 補助記憶装置 そのほか ネットワーク管理、ユーザー管理、 運用管理 など メモリ管理 主記憶が効率よく 利用されるようメモ リを管理 出力装置 入力装置 デバイス管理 中央処理装置(CPU) アプリケーション ミドルウェア OS アプリケーションソフトウェア(プログラム) =応用ソフトウェアと一部のミドルウェアの総称 ハードウェア ユーザーが直接利用する、あるいは作成する ソフトウェア/プログラム 基本ソフトウェアの役割 コンピュータを動かすのに必要な基本機能を提供 ⇒広義のオペレーティング・システム コンピュータ本体 利用者 データベース管理、ネットワーク管理等 ユーザーインターフェイス(OSの機能?) 具体的な情報処理(加工)を行うソフトウェア プログラムが適切に 実行されるようCPU を制御 =基本ソフトウェア+ミドルウェア コンピュータシステムを操作する ※ミドルウェア ソフトウェア プログラム言語・開発環境 プロセス管理 ソフトウェアの分類(2) ハードウェア資源の有効活用 ハードウェアの機能を無駄なく十分に発揮させる スループット(単位時間当りの仕事量)の向上 ターンアラウンドタイム(処理開始の指示をだしてから全ての結果 が返るまでの時間)の短縮 応答時間(レスポンスタイム、コンピュータが反応するまでの時 間)の短縮 コンピュータ操作と運用の支援 利用者やオペレータの負担を減らし、使いやすい環境を 提供する データやプログラムの管理 決めた順序で自動的にプログラムを実行する連続処理の実現 メッセージの提供など各種ユーザーインターフェィスの提供 OSの構成と機能(1) ハードウェアの高機能化 ⇒OS自体も高機能、巨大化:OSの機能分割 OS=カーネル(Kernel)+サービスモジュール+API +デバイスドライバ+シェル カーネル:OSの基本的な機能を提供 入出力管理モジュール、仮想記憶管理モジュール、プロセス管理 モジュール など サービスモジュール:必要に応じた機能の提供 ファイル管理 補助記憶装置へ のデータ保存や 読み出しを管理 通信機能、マルチメディア機能、ユーザーインターフェィス など API(Application Program Interface) OSが用意している標準機能を利用するための仕組み、手続きを 示す概念。OSとアプリケーションを仲介 デバイスドライバ 周辺装置を制御するためのプログラム。OSと周辺装置を仲介 8 OSの構成と機能(2) シェル(Shell) 利用者 パソコン用OSの例 開発者 サービスモジュール デバイス ドライバー カーネル MacOS X API アプリケー ション 周辺機器 コンピュータ 本体 シェル Windows XP 利用者(ユーザー)の操作を受け付けて、与えられた指示 をOSのカーネルに伝える役割。ユーザーインターフェイス ミドルウェア 応用ソフトウェアの種類(1) 基本ソフトと応用ソフトウェアの中間に位置するソフト ウェア OSの機能として取り込まれたものや逆にアプリケー ションとして別に提供される場合もある 多様な利用分野に共通する基本的機能を提供 特定の仕事(情報の処理・加工)に適したソフトウェア データベース管理 データベースの構築および維持、管理を行う ネットワーク管理 昔のOSではミドルウェアとして追加が必要、最近のOSである WindowsやMacOSではOSに標準 ユーザーインターフェイス GUI(Graphical User Interface):WindowsやMacOSではOSに標準、 UNIXの場合はX-WindowsおよびKDE/GNOMEなどのディスク トップマネージャーの追加が必要 応用ソフトウェアの種類(2) パッケージ:複数のソフトウェアをまとめたもの アプリケーションは、OSの上で動作する 業務パッケージ(=特定応用ソフトウェア) トータルなシステムとして 銀行の預貯金システム、鉄道や飛行機の予約システム、POSシス テムなど 業務に対応して 会計ソフト、販売管理ソフト、購買管理ソフト、給与計算ソフトなど 業務にあわせて開発するのが一般的だったが、最近では、 市販のパッケージを購入して利用するほうが容易 ⇒MakeからBuyへ ERPパッケージ(業務統合パッケージ)を用いた企業全体の情報シ ステムの構築による業務革新 アプリケーションの例 応用パッケージ(=共通応用ソフトウェア) オフィス系アプリケーション=パソコン7つ道具 ワードプロセッサ(Word Processor)/表計算(Spread Sheet)/プ レゼンテーションツール(Presentation Tool)/簡易データベース (Database)/お絵描きツール(Drawing/Painting Tool)/電子 メール(E-mail)/ブラウザ(Browser) 表計算 日常的に行う情報処理あるいは専門的な仕事を行うため の各種プログラム/ソフトウェア 統計処理/図形処理/シミュレーション/数値計算/構造計算 /CADなど ユーティリティ OSや他のアプリケーションソフトの持つ機能を補い、機能や性能、 操作性を向上させるソフト→圧縮ソフト、ワクチンソフト等 グラフィック (フォトレタッチ) マルチメディア/アミューズメント系 画像処理、オーサリング、ゲームなど 9 プログラムとアルゴリズム プログラム言語(言語処理系) コンピュータが理解出来る命令は機械語のみ プログラム 機械語は人間が理解することは極めて難しい ⇒低水準言語 コンピュータにさせる仕事の手順書 アルゴリズム 問題を解くために明確に定められた一連の手順 プログラミングとは アルゴリズムにしたがって、人間に分かるコンピュータ言 語で記述すること それをコンピュータが実際に理解できる機械語へ翻訳す るのが言語処理系の役目 プログラム作成を支援する様々なソフトウェアを含む プログラム言語(言語処理系) ソフトウェアを作成するためのソフトウェア プログラミング言語の発展 機械語(Machine Language) アセンブリ言語(Assembly Language) 人間にも理解できるよう機械語の命令に1対1で対応する表意文字 (モーニック:Mnemonic Code)で表現したもの 人間が理解できる一連の命令(これを一般にプログラムと呼 ぶ)を機械語に翻訳(コンパイル)する必要がある ⇒高水準言語(高級言語) 人間が分かる(理解しやすい)コンピュータ言語 フォートラン(FORTRAN: FORmula TRANslation)、コボル(COBOL: COmmon Business Oriented Language)、ベーシック(BASIC: Beginner‘s All-purpose Symbolic Instruction Code)、C、Javaなど コンピュータでの情報の扱い ファイル(File) データをある規則にしたがって保存し、必要に応じて適宜 参照できるようにしたもの 補助記憶装置に保存する際の管理単位 情報処理のためにデータやプログラムは補助記憶装 置に保存されている 補助記憶装置(ハードディスク)上のデータの管理は、セク タ単位で行われる。これらに直接アクセスするためには、高 度な知識が必要 ⇒OSのファイル管理機能(ファイルシステム)によって、 データをファイルという概念でまとめ、だれもがアクセス できるように管理している http://www.kogures.com/hitoshi/webtext/hssoft/index.html より ファイルシステムでの管理(1) 営業部 注文入力 プログラム 注文 매입 ファイル 매입파일 파일 会計部 仕入れ書 プログラム 仕入れ書 매입 ファイル 매입파일 파일 物流部 Packing List プログラム Packing List 매입 ファイル 매입파일 파일 ファイルシステムでの管理(2) アプリケーションごとにデータ構造を定義 するので、データ構造の変更はプログラ ムの変更を伴う データの利用方法はプログラムで定義さ れるので固定的になる 同一データが複数ファイルに存在するな ど、統合的な管理が困難 業務A 業務B プログラム C ファイル A ファイル B ファイル C 大量のデータの無駄が発生(冗長性が高い) データの矛盾が発生(保全性・整合性が低い) システム保守費用が増大(独立性が低い) エンドユーザーが利用しにくい データのセキュリティやプライバシ保護が困難(安全性が低い) 10 データベース(DB:Database)とは データベース方式での管理 データを統合的に管理するための技術 データ管理機能を強化し、OSから独立 データベース=DBMS+データの集合体(データセット) DBMS(DB Management System:DB管理システム) 営業部 注文入力 プログラム 会計部 仕入れ書 プルグラム 物流部 Packing List プルグラム データベースを扱うためのソフトウェア データベースシステム プログラムとデータは独立してい るので、データ構造の変更やアプ リケーションの変更は容易 データ利用の標準化と共有が可 能になり、情報の有効活用や生産 性向上につながる データの一括管理により、一貫性 や安全性・完全性の確保が容易 業務A プログラム C 業務B B C 応用プログラムに影響を与えないで(独立に)、データ ベースの変更が可能(Data Independence) データに対する安全性(Security)や完全性 (Integrity)の保証 システムデータ=データ本体(ユーザーデータ) +メタデータ(データ辞書):ユーザーデータの属性の記述 +ログ(システム情報) DBエンジン:物理的にデータの処理や管理を行う +DB定義機能:DBを設計・構築するための機能 +DB操作機能:データの検索や更新を行う +管理用ユーティリティ データベースエンジン 機密保護 利用者 DB操作機能 障害回復 各事項の個別条件、複数項目間の関連性などを設定し、正しい状態を維 持する データの独立性の確保 プログラムとデータは完全に独立しているので、複数のアプリケーション によるデータ共有やプログラム変更の局所化が可能になる データの保全性の確保 複数ユーザーが同時にアクセスしてもデータ内容に矛盾が発生せず、シ ステムの障害に対しても回復機能を持つ リレーショナルデータベース(RDB) データベースモデル データ項目を抽象化し、データ項目間の相互関係をモデル 化する場合のデータ項目間を関連付ける枠組みのこと 階層モデル、網モデル、関係モデル いくつかの表(=関係)を相互に関連づけ、統合したもの データベース (データセット) 完全性チェック 同時実行制御 同じデータが複数ファイルに存在するような無駄を排除 データの完全性の維持 関係モデル(リレーショナルモデル)⇒RDB 物理的データ管理 DB定義機能 データの冗長性の排除 ユーザーを階層化してアクセス権を設定することで、機密管理や不正アク セス防止を実現し、セキュリティを確保する データベース管理システム(DBMS) DBMS データベースが持つ特性・特徴 データの安全性の確保 データベースを多目的に利用するため、データの相互 関連、統合化するためデータベース構造を規定 プログ ラマ データベース ファイル A 多目的な共同利用 データに無駄な冗長性がない データの一括管理、要求の競合が把握が可能 目的に応じた応用プログラムの開発が可能 管理用ユーティリティ 注文ファイル, 仕入れ書ファ イル, Packing List ファイル データベース管理システム データベースシステムの特徴 管理者 DBMS システムデータ メタデータ ユーザデータ 1970年前後にIBMサンノゼ研究所のコッド(E.F.Cod)が理論を提唱 80年代に製品化、現在のデータベースの主流 表を取り扱い易くするための変換⇒正規化 表に対する操作⇒関係代数、関係論理 現在の主流⇒各種製品 DB2、Oracle、MS-SQLServer、MySQL、PostgreSQLなど 11 RDBの構造 関係代数(Relation Algebra)(1) フィールド(列) 学生名簿 フィールド名⇒ 学籍番号 氏名 住所 電話番号 E01001 京大 太郎 京都市左京区吉田本町 075-345-6789 レコード(行)⇒ E01002 阪大 花子 大阪氏中央区梅田1-2 06-4321-1000 E01003 都 はじめ 奈良市学園前1-2-3 078-123-456 主キー 外部キー 共通するフィールドを 通じて複数のテーブ ルを関連づけれる 取り出したいものの性質を述語論理で記述関係演算 集合演算 和(union):+、集合の和、∪ 成績表 テーブル「学籍 番号」の主キー を参照する 関係をタプルの集合と見て、関係演算を用いて、 目的とする関係を取り出す体系 関係論理(Relation Calculus) 学籍番号 科目名 単位 得点 E01001 国際経営論 2 E01001 データベース論 4 80 E01002 経営情報論 2 75 E01002 会計監査論 2 90 E01003 会計監査論 2 85 E01003 データベース論 4 65 70 複数のテーブル (実表)からデー タを集めて、新し いテーブル (ビュー表)を作 成することも可能 関係代数(2) R1 ドメインが一致する2つのリレーションR1、R2に含まれるすべて のタプル 積(intersection): ・、集合の積、∩ ドメインが一致する2つのリレーションR1、R2に共通に含まれる すべてのタプル 差(difference):- ドメインが一致する2つのリレーションR1、R2に置いて、R1にの み含まれR2には含まれないタプルのこと 関係代数(3) R1+R2(R1∪R2) 直積(Cartesian product):× 2つのリレーションから一つづつタプルを取り出してきて、すべて の組み合わせでつなぐ操作 現実には「結合」を使うことが多い(冗長性をなくすため) R2 R1-R2 R1・R2(R1∩R2) 関係代数(4) 射影(projection) あるテーブルから指定した列(項目)を取り出して、新しい テーブルを作成する操作 選択(selection) 与えた条件に合致した タプルだけを取り出し て、新しいテーブルを 作成する操作 結合(join) 2つのテーブルを共通 するキーにより関係づ けて、新しい1つの テーブルにする操作 正規化(Normalization) データ管理を意識して、データの関連性を失うことなく 冗長性を減らし、メンテナンスがしやすいようにテーブ ルを分割していくこと 非正規形:1つの項目のなかに複数のデータが存在 ⇒第1正規形:複数のデータを複数のレコードへ ⇒第2正規形:主キーによって、各フィールドの値が決まる ⇒第3正規形:主キー以外のフィールドの値で、各フィール ドの値が決まることがないように 適切な正規化のメリット データの重複が無くなる→メンテナンスが容易 テーブルを分割することで、各テーブルの意味が明確にな るとともに、セキュリティが高まる テーブル間の関連付けを維持することで、元のテーブルを 再現できるだけでなく、新たなテーブルも作成できる 12 SQL(Structured Query Language) リレーショナルデータベースを使用する場合(=関係 代数)の標準言語 ISOによって標準化、SQL87→SQL2→SQL99 ただし、製品毎に独自の拡張がなされている データ定義言語(SQL-DDL)+データ操作言語(SQLDML) SQLの例 スキーマ定義 CREATE SCHEMA AUTHORIZAYION 松井 表定義 CREATE TABLE 学生簿 ビュー定義 CREATE VIEW 成績(名前,評価) AS SELECT 氏名, 評価 FROM 学生簿 SELECT * FROM 学生簿 ←学生簿の全ての項目を参照 SQLを利用することで、データベースのデータを活用可能 データベース技術の動向(2) データウェアハウス(Data warehouse) データを分析し、意思決定できる有益な情報を変化させる ことを支援するシステム 基幹データベース:データの現在の状態を保持、データの 一元管理や整合性の維持 データウェアハウス:長期間の時系列データを保持、デー タの検索や分析が中心 基幹データベース⇒データ抽出+分析ツール 1990年 イノモン(Bill Inmon)が、企業における情報システ ムの概念として提唱 ⇒BPR、ERPなどの情報システムではデータベース/ データウェアハウスが企業の情報システムの中心 データベース技術の動向(1) 分散データベース ネットワークを通じて複数のデータベースを共有し、あた かも1つのデータベースのように構成 ネットワークを介してデータベースへアクセスすることが一般的 マルチメディアデータベース 数値、テキストデータだけではなく、図形、画像、音声など のデータも含めて扱うことが可能 GIS(Geographic Information System)、VOD(Video On Demand) オブジェクト指向データベース(OODB) データと処理を一体化したカプセル化の概念を利用し、 データ形式にとらわれないデータベース ハイパーテキストデータベース オブジェクト間の関連付け⇒WWW データベース技術の動向(3) データウェアハウスの応用 統計(多変量解析)の手法を基本に、大量のデータ処理 と高速な演算が必要 OLAP(Online Analytical Processing) 対話的に分析の視点を変えながら分析する手法 データの可視化、対話的、データの照合を支援 売上分析、収益管理など データマイニング(Data Mining) 蓄積された大量のデータから知識(規則性)を(自動的に)発見す る手法 統計的手法を活用し、大量のデータから規則性を発見することを 自動化 市場分析、異常検出など ⇒CRM、マーケティングで利用 データベースと情報処理 DBは情報処理分野における重要な研究分野 データベースを活用するためのDBMSは情報に関連す る総合的な技術が必要不可欠 理論面(数学)→データモデル リレーショナルDBにおける関係代数や関係論理 データ構造(木構造、リスト構造など) 技術面(情報工学)→大量のデータ処理 データ通信システム データ通信を実現する仕組み(装置、方法) 通信端末装置(端末) データを送信あるいは受信する装置 電話機、ファックス、コンピュータなど 通信路 端末から端末へデータを伝達するための経路 通信ケーブル、中継装置、交換機など コンピュータの演算性能 記憶装置の能力 利用面(経営情報)→データベースの使い方 CRM、ERP、BPRなど企業の(経営情報システム の)基幹システムとしてのDB 通信路 通信回線 通信端末装置 接続装置 通信端末装置 13 多対多での通信 どうすれば通信できるのか? 複数のコンピュータを効率良く接続するには? 互いに通信するためには? 1本の線を複数のコンピュータで共有する ⇒具体的アイディアとしてのパケット通信 パケット(Packet):荷札をつけた小包 ⇒色々な取り決めが必要 機器の種類(電話と無線機は繋がらない!) 通信手段(糸電話と電線は繋がらない!) 会話する言葉(英語と日本語では互いに意思の疎通が出来ない!) 荷札=パケットの行き先を指定する住所 会話の順番(電話のときは「もしもし」で始まる。手紙だと、「前略」~ 「草々」、「拝啓」~「敬具」) データの先頭につけられるので「ヘッダ」と呼ぶ 宛先,送信元,シークエンス番号が含まれる プロトコル(Protocol) 小包=データを転送する際の転送単位 通信する際の手順(規約、約束事) 同一プロトコル⇔伝送技術(方式)が相互に同じ 物理的な接続(伝送技術)に関するプロトコル 接続相手を特定・接続するプロ地コル 実際にデータをやりとりするプロトコル 01 コンピュータとネットワーク (情報通信)ネットワーク 02 03 04 05 コンピュータネットワークの規模 LAN(Local Area Network) 複数のコンピュータが通信回線を介して接続さ れたデータ通信網 ハード、ソフト、データなどのシステムをネット ワークに接続され共有されている。 比較的狭い範囲(建物、キャンパス)で構築されたデータ通 信システム イントラネット(Intranet) インターネットの技術を利用した構築したLAN エキストラネット(Extranet) イントラネット同士を接続したネットワーク コンピュータ ハブなどの 接続装置 サーバー WAN(Wide Area Network) LAN同士を接続した(大規模な)ネットワーク、一般に通信 業者が提供する通信回線を利用 コンピュータ 伝送路 (通信回線) プリンタなどの 周辺機器 LANで利用するプロトコル 物理的な規格 有線:銅線(電気信号)や光ファイバー(光信号) イーサネット(Ethernet)、Fast Ethernet、Gigabit Ethernet 無線:無線や赤外線を利用 802.11a/b/g/n、IrDA、Bluetooth アクセス制御⇒CSMA/CD 1本の線を複数のコンピュータが共有→送信信号が衝突し ないようにするための制御するための規格 Carrier Sense Multiple Access Collision Detection 通信手順としての規格⇒TCP/IP TCP(Transmission Control Protocol) 送信側と受信側のコネクションを確立、実際にデータをやりとりする IP(Internet Protocol) 指定した宛先までデータを届けるための仕組みを提供 専用回線(専用線形式):高速デジタル伝送サービス等 交換回線(公衆網形式):電話回線、携帯電話、ISDN等 LANの接続形態(トポロジー) 点対点型(Point-to-Point) バス型 10Base2(同軸ケーブル)、10Base5 (同軸ケーブル) CSMA/CD方式 リング型 トークンリング(同軸ケーブル)、FDDI トークン・パッシング方式 スター型(ツリー型) 10(100)Base-T(ツイストペアケーブル) CSMA/CD方式 ハブ:接続する根元 リング ハブ(集線装置) 14 LANからインターネットへ LANとLANを接続するのは? LAN規格の異なるLAN間でのデータ受け渡し 全てのネットワークは同一規格のEthernetではない ネットワークアーキテクチャー ネットワークシステムの論理的なモデル 論理モデルに基づきプロトコルを規定 制御方法、通信回線の種類、伝送速度、文字コードの種類など様々 なことを規定 機能や作業毎に役割分担させる階層的なプロトコル メーカー独自⇒国際標準⇒業界標準 LAN間接続装置→ブリッジ、ルーター、ゲートウェイ等 冗長度を持つネットワークLAN結合内でパケットは相 手先マシンへどう届けるか? 行き先と経路を調べ、伝達させる仕組み→ルーティング 情報機器の住所(IPアドレス)と名前(ドメイン名)を対応さ せる仕組み→DNS なぜ、プロトコルを階層化するか 通信に必要な機能を「層」として分割 機能や作業毎に役割分担⇒層:他の層を意識しない 各層は自分の役割を専念⇒全体として新聞サービス 例:新聞モデル 新聞社に電話して購 読を申し込む 普通紙とスポーツ紙 を頼む ポストに新聞が届く ようになる 実際には届けるために、様々な仕組みとそれぞれの階層 の役割がある TCP/IPの階層とプロトコル(1) 第1層:ネットワークインターフェィス層 OSI参照モデルの第1、2層に対応 伝送媒体や伝送形式、誤り制御などを規定→LAN規格 OSI(Open Systems Interconnection) 国際標準化機構(ISO)が規格化、7階層と複雑かつ制定に時間が かかったため、結局普及していない 国際的な取り決めは時間がかかり、技術進歩に追いつけない TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol) 4階層と簡略かつ多くの実装が登場したため、現在の業界標準 (Defect Standard)、インターネットで利用 実際に動かし、シェアをとることで実質的な標準化 TCP/IP TCP(Transmission Control Protocol)とIP(Internet Protocol)を合わせたプロトコル インターネットやLANでの事実上の世界標準 OSI参照モデルを基本に4階層に簡略化 第4層:アプリケーション層 各種サービス、データの表現、同期の確立など 上位層 第3層:トランスポート層 両端間でのデータ転送の品質保証 第2層:インターネット層 通信経路の選択、データ中継など 下位層 第1層:ネットワークインターフェース層 電気/光信号でのデータの転送、データ転送の保障 IPパケット(データグラム) IPパケットはインターフェイス層を支えるネットワー クメディア(Ethernetなど)で運ばれる 第2層:インターネット層 OSI参照モデルの第3層に対応 通信経路の選択、データ中継などを規程 利用プロトコル⇒IP(Internet Protocol) データグラムと呼ばれるパケット単位にデータ転送制御を行う ヘッダ(20Byte)+データ(512~65472Byte) ヘッダ部に発信元と発信先のIPアドレスを付加してパケットの組 み立て・分解と経路制御を提供する IPアドレス:32ビットのデータでユニークに区別 ネットワーク部+ホストアドレス部 15 IPアドレス IPアドレス:世界で一意的につけられた識別番号 NIC(Network Information Center)が一元管理 番号の長さ:32ビット(8ビットづつ区切って表現) 0.0.0.0~255.255.255.255で約42億台分 00000000.00000000.00000000.00000000~ 11111111.11111111.11111111.11111111 ネットワーク部+ホストアドレス部 クラスA(0~127):8+24ビット(約1600万台) クラスB(128.0~191.255):16+16ビット(約65千台) クラスC(192.0.0~223.255.255):24+8ビット(約256台) ホストアドレス部をさらにサブネットに分割可能(ネットマスク) 割り当てられたネットワークを複数のLAN分割して管理可能 京都大学の場合:クラスB:130.54.*.* さらに経営管理大学院は、130.54.76.* のサブネット DNS(Domain Name System) ネットワークに階層的に名前をつけてIPアドレスを管 理する分散管理システム ルールに基づいた階層的な名前の付け方 ドメイン名:人間が覚えやすい トップドメイン(基本的に国名または組織形態) jp(日本)、de(ドイツ)、kr(韓国)、com(企業)、edu(大学、 教育機関)、org(団体・組織)、gov(政府機関)など 第2ドメイン(基本的に組織) co(企業)、ac(大学、教育機関)、or(法人)、ne(プロバイ ダ)、go(政府機関)など 京都大学経営管理大学院のドメイン名 gsm.kyoto-u.ac.jp IPアドレスの問題 数字の羅列なので覚えられない! アドレスの対応した名前をつける仕組み ⇒DNS(Domain Name System) IPアドレス(グローバルアドレス)の不足問題 インターネットの爆発的普及⇒32ビットでは不足 42億台では、世界人口より少ない) プライベート/ローカルアドレス NICに申請せず組織内のネットワークに接続された機器に一意 に割り当てられたIPアドレス。インターネットグローバルアドレス と直接通信できないので、ゲートウェイでアドレスの変換が必要 192.168.*.* などが代表的なプライベートアドレス 京都大学KUINS-IIIは、学内のみのローカルアドレス 次世代IPアドレス(IPv6)→128ビット ホスト名+ドメイン名とIPアドレス IPアドレスに対応した「マシンの名前(ホスト名)+ドメ イン名」で個々のコンピュータを区別 ホスト名(ドメイン名を含む)とIPアドレスの対応をつけ る仕組み:DNS 例:京都大学経営管理大学院のサーバーマシン solo.gsm.kyoto-u.ac.jp⇔130.54.76.100 別名 www.gsm.kyoto-u.ac.jp DNSでホスト名を問い合わせ、対応するIPアドレスによっ て始めてコンピュータは通信できる。 同一ドメイン内では、ドメイン名を省略できる。ホスト名だ けで十分→同一ドメイン内では同じホスト名は許されない gsm(経営管理)+ kyoto-u(京都大学)+ ac(大学)+jp(日本) TCP/IPの階層とプロトコル(2) 第3層:トランスポート層 OSI参照モデルの第4層に対応 データの転送を制御する TCP(Transmission Control Protocol) 仮想回線を確立し、転送量を制御する。再送機能があ る。多少効率が落ちる データが必ず相手に届くことを保証 UDP(User Datagram Protocol) コネクションレスの単純な制御で、転送量を制御しない。 再送機能がない。効率が良い データは相手に届くことを保証しない(パケットロス) マルチメディア通信(動画、音声)などで利用 TCP/IPの階層とプロトコル(3) 第4層:アプリケーション層 OSI参照モデルの第7、6、5層に対応 応用プログラム(サービス)に対応したプロトコル WWW→HTTP(Hyper Text Transfer Protocol) 電子メール→SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)、POP(Post Office Protocol) ファイル転送→FTP(File Transfer Protocol) リモートログイン→TELNET、SSH 電子ニュース→NNTP(Network News Transfer Protocol) ネットワーク管理→SNMP(Simple Network Management Protocol) TV会議(動画)、インターネット電話(音声)→H323、SIP(Session Initiation Protocol) 16 アプリケーション間通信 クライアントサーバー(C/S)システム 例:SMTP:電子メールにおけるプロトコルのやり取り ネットワークに接続された(複数の)サーバで、複数ク ライアントからの要求を処理する サーバー(Server):処理を実行する側=サービスを提供 クライアント(Client):処理を要求する側=サービスを受ける C/Sの利点 サービス実現の処理機構・データをサーバ側で一括管理 処理の一部をクライアントに分担⇒応答性、操作性、サー バーの負荷低減 (役割別)サーバーを複数台設置⇒負荷の分散、信頼性向上 ファイルサーバー、プリントサーバー、データベースサーバー、コミュ ニケーションサーバー(ゲートウェイ) クライアントとしてマシン・OSを選ばない⇒多機種コンピュー タへの移植が容易 『インターネットウィーク99:森下泰宏 「インターネットの基礎知識- 各種プロトコルか らWeb関連技術まで -」』から引用 例:Webサーバーの仕組み インターネット 技術的定義⇒internet ブラウザーは、URLで 指定された相手側の Webサーバーとセッショ ンを開始する。 ブラウザーからのリンク 指示のある情報の転送 要求に応じて、サー バーは、指定された URLにあるHTML文書 とリンクされている画像 などをブラウザーに転 送する。 IP(インターネットプロトコル)と呼ばれるパケット通信 (TCP/IP)によって結ばれたネットワーク コンピュータ間の通信 、しかも、コンピュータ同士の1対1の双方向 通信が可能 IPパケット(データグラム)は、様々な通信経路(電話線、光ファイ バー、通信衛星など)上で使うことが可能 冗長性を持った経路制御、通信の品質・信頼性の確保 、伝送経 路でのデータ落ちの際に再送、容易なネットワーク拡張性 社会的定義⇒the Internet 世界中のコンピュータネットワークを相互接続した「ネット ワークのネットワーク」 最近では、動的にページ を作成することも多い 世界中のTCP/IPを用いたネットワークを相互接続する基盤 電話、放送など既存の通信がTCP/IPを基盤として再構築 インターネットで出来ること コミュニケーション+ネットワーク上の様々な 情報資源(リソース)の共有 電子メール:情報交換、コミュニケーション WWW(World Wide Web) Webページの閲覧、情報検索、情報発信 電子掲示板+会議室 ブログ(blog)、ウェッブログ(Weblog) 日々の出来事やインターネット上のコンテンツを日記のような 形で記録(ログ)しているサイト ファイルの転送・ファイル共有 ストリーミング(インターネット放送) インターネットラジオ、IP電話、TV会議、遠隔講義など より勉強するために(参考文献) 松井啓之,2005年度情報処理入門講義資料 久野靖・辰巳丈夫・佐藤義弘,『最新情報リテラシー』,日経BPソフトプレス,2006 草薙信照,『情報処理[第2版]-Concept & Practice』,サイエンス社,2009 草薙信照,『コンピュータと情報システム』,サイエンス社,2007 一瀬益夫編著,『現代情報リテラシー』,同友館,2002 杉本英二,『インターネット時代の情報システム入門 新版』,同文館出版,2008 David A.Patterson/John L.Hennessy,成田光彰訳,『コンピュータの構成と設計 第3版 上・下』,日経BP社,2006 Alan W. Bergmann,和田英一訳,『やさしいコンピュータ科学』,ASCII,1993 稲垣耕作,『コンピュータ概説』,コロナ社,1997 高橋 麻奈,『マンガでわかるデータベース』,オーム社,2005 都司達夫・宝珍輝尚,『データベース技術教科書―DBMSの原理・設計・チュー ニング 』 CQ出版,2003 小暮仁,「経営と情報」に関する教材と意見 http://www.kogures.com/hitoshi/index.html 17