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平成 26 年度第8期『滋賀の教師塾』の第2回必修講座 講義

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平成 26 年度第8期『滋賀の教師塾』の第2回必修講座 講義
平成 26 年度第8期『滋賀の教師塾』の第2回必修講座
講義『子ども同士のもめごと問題への介入とその教育的支援』
奈良教育大学大学院教育学研究科
教授 池島徳大
氏
1.いじめと虐待、教員の役割
・学校は、もめごと問題の宝庫でしかも応用問題が多い。
・いじめも虐待も当事者間の力関係がアンバランスであ
る(ブリング(人を威嚇する))という点で同じであ
る。どちらも受けた側の心に深い傷を与える。
虐待は、親など大人が子どもに対して行うもの。
いじめは、子どもの仲間による虐待。
いじめの定義:同一集団内の相互作用過程において優
位に立っている一方が他方に対して精神的、身
体的苦痛を与えることである。
特に、いじめは、
「あいつをいじめてやろう」というように意識的に、集合的(四層構造[観
衆もいじめに加担していく])に行われる。集合的にという点が虐
待とは異なる点である。観衆がいるため、いじめている子どもはヒ
ーローになったような気分になるため、深刻化する。
○対人関係上の問題→人間関係を好転させることや修復するとこ
によって解決できる。人間関係を良くすることは、学力問題の解決
にもつながることが実証されている。
◎いじめに関して教員は重要な位置(立場)にある。
個別対応だけではなく集団にも対応しなければならない。うまく対応するためには、より多くの
経験が大切であり、今後、できるだけ学校での経験を大切にしてほしい。その体験は、教師になっ
た時に生きてくる。
2.安心・表現・絆の形成(虐待を受けている子どもの回復のプロセスを表している。米国の精神科
医の幼児虐待の研究による)
いじめられている子どもから自分の気持ちを正直に聴くことができれば、最悪の結果を阻止でき
る。そのためには、こころの扉をどう開けるかということが重要である。安心して表現できるとい
う関係性をつくることが大事である。そのためには話し手よりも聴き手の態度が重要である。
・こころの器の図
元気のいい子どもの心の中(フロイト心的エネルギー)
には成長エネルギーがなみなみと注がれていて生きいき
として、良く眠り、元気である。心と体は密接な関係にあ
る。
【右図の右の方の状態】
ストレスが加わると、成長エネルギーが少なくなり、
夜も寝られないという状況になる。
【右図の左の方の状態】
器官言語:ストレスをまず体が受け止めて変調をきたす。
① 身症的反応(腹痛や頭痛などで不登校の最初の状況[前
駆症状]身体的愁訴の状態である→対応としては、きちんと病院へ行って治療してもらう。)②
神経症的反応(イライラしたり、不安になったりすること)、③硬度化的反応(溜まったスト
レスが爆発する現象[キレるという状態])
・ストレスを解消するために、吐き出すこと、誰かに表明する必要がある。
特に、中学校期ごろになると、ストレスを溜めたこころの器にふたをしてしまい、ストレスや悩
みを人に打ち明けられなくなる。
(思春期独特の特徴→重いこころの扉)こころの扉をいかにして
開けるかということが重要である。
・こころの扉を開けるマスターキー
「労い(ねぎらい)」と「労り(いたわり)」の言葉がマスターキーである。(不登校、緘黙、非
行傾向などのある子どもへの対応の臨床経験から判明した。
)
例:不登校の子どもを持つ母親を面接するとき
●「お母さん、もっと早く起こしてくださいよ」とか「やり方が甘いんではないのでしょうか」
というように母親を責めるものである。
○「お母さん大変ですね」
「よく来て下さいましたね」「子ど
もさんのことで大変なこともあると思います。私たちも考え
ていきたいと思いますので一緒にやっていきましょう」と共
感的なもので、その結果母親のこころの扉は開くことになる。
・こころの扉を開ける3つのプロセス(1,2段階はカウンセリン
グ的な対応である)
第1段階 One-ness:相手の身になろうとする。←「労う」「労る」にあたる。
第2段階 We-ness:相手の役に立つことを一緒に考えようとする。
第3段階 I-ness:自分の伝えたいことや考えを伝える。
ともすると、これが逆になってしまってこころの扉を開くことが難しくなる。
人間関係を円滑にするための素敵な挨拶のために、
「顔を見て」、「すてきな笑顔」が重要である。
※氷山モデル(人間には見えるところ(表情・行為)を、見えない
ところ(感情)がある)もめごと解決では、感情の部分が大切で、感
情の部分をお互いに表現できるような関係を作ることが重要である。
※グッド・シェファード・ルーテル学校での取り組み
算数ができない子に算数を教える
本読みができない子には、読み方を教える。
行動がうまくできない子には、これまで罰を与えてきたが、
「人を思いやる行動の仕方を教える。
」
3.学校などでのよく見かけるもめごとの例
・トラブルの拡散(子ども間の問題が保護者に及ぶと、子どもと教師、保護者と教師間の問題へと
拡散する。
)
子ども A と子ども B がもめている←教師(Peace Maker)が介入する。
教師が A、B の不満(言い分)が十分に聴けない→不満は保護者に→保護者の不満は教師に戻る。
(双方の文句を聴かないと教師が悪者になる)
※「言い分」
:広辞苑では「文句」
。
「言い分」は肯定的だが、
「文句」というと否定的な感じとなる。
【具体例】日常的にみられるもめごと対応
(子どもAと子どもBがもめている。教師(Peace Maker)が介入する。
)
教師:何があったの?
A君から話してごらん
A君:B 君から先に叩いてきたんです…
(B が分け入るように)
B君:先生、違います。A君から先に叩いてきたんです。
(教師がBに)
教師:今、A君が喋っているのに遮ったらだめ。
→B は教師に対して不満→保護者の不満→(トラブルの拡散)
【改善の例】
(子ども A と子ども B がもめている。教師(Peace Maker)が介入する。
)
(教師が A と B の両方に向かって)
教師:これから事情を聞くけれど、いいかなあ。
A君:いい
B君:いい
(A と B の両方が了解した後、教師がBに向かって)
教師:それじゃ、A君から話してもらってよいかなあ。
B君:いい(B が了解)
教師:B 君、ありがとう。それじゃ、A 君から話してもらうからね。
(Aが話し始めるが、途中で、Bが分け入って話してくる。
)
教師:B君。今、A君が話し始めたところなんだ。君の言いたいことは後で言ってもらうから、
A君が話し終わるまでちょっと待っていてくれるかなあ。いいかなあ。
B:はい
(教師、Bに)
教師:ありがとう。じゃあA君。いってごらん。
(Aの話し終わる。
)
教師:B 君。よく待ってくれたなあ。今度は、君の番だよ。どうぞ。
(B が話をする)
※全体の状況が分かったところで、どうすればよいかを互いに考えさせる。重要なのは、落ち着い
て話させ、聴かせることである。
※教師は、公平中立な立場であることが極めて大事である。当事者が自分の言い分を言えるような
環境、安心して話せる環境を作ることが大切。そして、双方に「よく言ってくれたね」という労い
の言葉をかけることを忘れてはいけない。どの校種でも同じである。保護者への伝わり方も全く違
ったものになる。
※もめごとが生じるのは自然なことであると考える。
人間関係上のトラブルは、避けることができないものとして認め、その解決を通して、一回りも二
回りも成長する機会ととらえる。
【注意】いじめが現実に起こり苦しい思いをしている子どもや保護者に「お母さん、いじめが起こ
るのは自然なことですよ」とは絶対に言ってはいけない。
・判断保留(思い込みで判断せずに当事者間での解決に誘導する)
例:1個しかない「りんご」
(テーブルの上に、リンゴが1つだけある。そのリンゴをめぐって、姉妹が言い合いをしている。)
姉:このリンゴがほしい。
妹:私も、このリンゴがほしい。
●Peace Maker が、判断保留なしに自分の判断で介入し解決方法を提示
母:半分に分ければよい。←(姉も妹も不服)
○Peace Maker が判断保留した場合
母:どうしたいの?
姉:リンゴの絵が描きたい。
妹:リンゴをすりつぶしてジュースにしたい。
母:おねえちゃんが絵を描いた後、妹がジュースにして食べればいい。
※AとBがもめている場合、大人は自分の価値観で介入してしまうことが多い。しかし、まず、当
事者がそれぞれどうしたいのかを聞くようにする(判断保留)。言い分をしっかりと聞いてやる。
当事者間の対話を促進するようにする。
※母「じゃんけんしなさい」という解決方法。→じゃんけんしなさいと言った母に矛先が向く。し
かし、姉妹間でじゃんけんしようかとなったら問題は起こらない。
(VTR 視聴)
[悪口を言った、言っていないでのもめごとの解決]ピアメディエーション
4.謝辞
池島先生にはお忙しい中、私たち塾生のためにご講演いただき本当にありがとうございました。
学校では必ずと言っていいほど、もめごとの場面に出会うと思
います。でも、そのたびに、どうやって解決したらいいのか迷
うのではないでしょうか。今回、もめごとへの介入の仕方につ
いて、当事者の願いを尊重できるような方法があるということ
を学べたので、次、もめごとの場面に出会ったら実践しようと
思っています。私は今日の池島先生のお話の中で、特に次の 2
点が印象に残りました。まず一点目は、子どもの重い心の扉を
あけるマスターキーは、労いと労るということです。このお話を聴く前、私は子どもに対して、笑
顔やハキハキ話すということは心がけていても、労いや労りについてはほとんど意識していません
でした。しかし、今回のお話を聞き、私も相手に対する思いやりを持つことが、ワンネス、ウイネ
ス、アイネスの必要性を感じ、これから教育現場で働く際には、子どもや保護者に対して労いや労
りをもって接していきたいと思いました。2 点目は、対立問題はそれぞれの言い分をしっかり聞いて
あげることで解決していくということです。指導する立場の人間は解決を急ぐあまり、一方的に解
決法を提示しがちですが、しっかりと双方の意見を聴き、話し合いのルールをもとに解決していく
大切さを学び、これからに生かしていきたいと思いました。今後、今日のお話の思いやりの心を持
つことを心にとどめて大学生活を過ごしていきたいと思います。そして、相手の重い心の扉をあけ
ることができるような教師になるのだという強い思いを持つことができました。言葉足らずだとは
思いますが、お礼の言葉とさせていただきます。池島先生、本日はありがとうございました。
(小 S.A)
5.講義を聴いて塾生が得たことと今後に生かしたいこと
・池島先生の言われていた「こころの扉を開けるマスターキー」は、”いたわり”と“ねぎらい”の二つの“労”による関
係づくりということを新たに発見するとともに、その難しさも感じました。子どもの成長エネルギーを押しのけるスト
レスを閉じこめてしまう重たいこころの扉があり、それによって子どもは成長エネルギーが減ってしまうだけでは
なく、心身がストレスで苦しめられてしまうそうです。そんな時、大人がそっと寄り添い、労り、労うことによって、こ
ころの扉が開き、ストレスを表現しようと思うのだそうです。「子どものために、子どもの気持ちになって」と分かっ
ていてもなかなかよい方法は思いつきません。でも、そんな時にこそ子どもを労り、労うことが大切だと学びまし
た。労り、労うためには、しっかり子どもを見ることも大切だと考えました。心身のストレスが問題行動等に表れる
ことが多いですが、そんな時、まず注意や叱る指導をしてしまいがちです。でも、注意や叱る前に、労り、労うこと
を実践するのは難しいと感じました。(小)081001
・人の心の扉、子どもの心の扉を開けるマスターキーがあると聞いたとき、とても驚きました。どんな方法を使えば
マスターキーを手に入れられるのか、是非習得して帰りたいと集中して耳を傾けました。キーワードは「ねぎらい」
と「いたわり」。実にシンプルで、少しポカンとしたと同時になるほどと感心させられました。人は苦労したり、大変
なことをしたとき、人に寄り添ってもらえたと感じると安堵感に包まれます。わかってもらえた、味方になってもらえ
るかも知れないと思います。実にシンプルだと感じた「労い」ですが、実践しようとするととても難しいものであるこ
とに気がつきました。子ども同士のもめごとへ介入し対応しようとするとき、確認や解決を急ぐあまり、正確な情
報を手に入れることだけに目を向けがちになります。子ども、保護者、地域のサポーターへの「労い」に目を向け
るという発想や余裕が生まれません。「ねぎらい」「いたわり」、これは教育的支援だけに必要とされることではなく、
人として当たり前に身に付けておくべきことであると感じました。私は「労い」のできる余裕を持ちたいと思いまし
た。(小)(081010)
・私はこの講義を受けて、高校生の頃から続けているキャンプ活動を思い出しました。このキャンプ活動では、私ひ
とりで子ども8人程の班作りをするのですが、その班作りをする際に必ず子どもたちが安心できる班を目指してい
ます。それこそ教師になった時の学級作りと同じであると今日の講座を通して学ぶことができました。私は、教師
になりたい気持ちは強いのですが、やはり技術面では本当に不安が多いです。でも一見、教師という職と関係が
ないように見えても、私が今まで経験したこと、今も経験していることこそが、学級作りをする際、また子ども同士
のもめごとを解決する際にとても活かされるのだと感じました。だからこれからも色々なことを経験し続けたいで
す。(小)(081024)1
・教育実習やスクールサポーター中、子ども同士のもめごとに介入する機会がたくさんあった。そのとき一番困った
のは、子どもの主張が食い違う時で、今日の講義を聞き、子どもたちに、どうしたいのか、どうすれば解決すると
思うのかを尋ねるということはとても有効な方法だと感じた。そこを先生がやってしまおうとするから、こじれ、納
得のいかない終わり方になるのだと思う。ぜひ、次の機会に、このことを実践したい。ただ、私はもめごとに対応
するときの教師の姿勢「ワンネス・ウィネス・アイネス」は理想ではあるが、これだけでは不十分に感じる。やはり
「やらなければならないこと」や「やってはいけないこと」については、教師がメリハリをつけて子どもに指導しなけ
れば「やらなければいけない」や「やってはいけない」という真剣さは子どもたちに伝わりにくいのではないかと、
現場の経験を照らし合わせて感じた。(小)(081026)1
・私は、池島先生のお話の中で、「人を思いやる行動の仕方を教える」という言葉が一番心に残りました。今までス
クールサポーターや教育実習の中で、子ども同士の“もめごと”に遭遇した際に、私は子どもたちに「ダメだよ!!」と
いう言葉で最終的に終わりにしてしまっていたことを思い出しました。子どもたちはきっとダメなことぐらい分かっ
ていると思います。どうしたらいいのか分からないから、ケンカになったり、もめてしまっていることに気付いてあ
げなければいけなかったと、お話を聞いて反省し子どもたちに申し訳ないことをしてしまったと思いました。私の幼
いころを振り返ってみると、一方的にダメと注意されるときもあるけれど、ダメの後に「こうすればよかったのでは
ないか?」という言葉があったように思います。算数ができない子には算数を教える、本読みができない子には
読み方を教えるというように、学習指導ではできるのに、生活指導になるとできなくなってしまうのが不思議です。
それはきっと「心」が存在しているからだと思います。心は見えにくいが、豊かな心を育む為にも、「思いやる行動
の仕方」を教えることが必要であると感じました。(小)081027
・今回の講義で、私の印象に残ったことは2つあります。1つ目は、先生の指導態度が子どもに影響を与える(いじ
めの仕方を教えている親や教師がいる)ということです。教師が暴言を吐くと、子どもにもそれがうつるし、子ども
の手本とならなければいけない立場の大人が、子ども同士のもめごとを生む原因を作るということがあってはな
らないことだし、手本となる立場であることを忘れてはいけないと思います。2つ目は良好な関係を作ための
「One-ness」「We-ness」「I-ness」です。ただ単に怒るのではなく、労いを与えることは子どもの心に寄り添うため
にも、とても大切なことだと思います。また、子どもも正直に素直になることができるので「One-ness」「We-ness」
「I-ness」を大事にしたいです。(小)(081034)1
・子ども同士の“もめごと”は、本当に頻繁に起こると思います。実際に教育実習に行かせていただいたときも起き
ました。その時どのように対応したらよいのかと、とても困りました。でも、今日の講義で学んだ方法、例えば、
AL’Sの法則で、一つ目は話し合いの3つのルールを提示。真直ぐに正直に自分の気持ちを話すこと、しっかり相
手の話を聞く、相手の話を遮らないことが挙げられます。二つ目は、聴き合う。三つ目は解決に向かうです。DVD
で鑑賞させていただいたときに、この方法を試されていて、お互いに不安が残らないように上手にされていました。
先生がすぐに解決法を示すのではなく、子どもたちがどうしていけばいいのかを判断するのを待ってあげていま
した。このように支援の仕方を教えていただくことは本当に自分のためになり、学校だけではなく、自分のまわり
でも“もめごと”があったときは、是非使ってみたいと思いました。(小)081059
・学校ボランティアや教育実習で、子どもたちと関わると1日に2、3回は必ず子ども同士の“もめごと”に出会います。
放っておくと手が出たり、暴言が吐かれたりするため、私はいつも必死に間に入りますが、出口は見つからず、上
手く解決ができなくて困っていました。今日の講義で、子どもの言い分をきちんと聞くことの大切さや「ワンネス、
ウイネス、アイネス」の考え方を学ぶことができました。特に1個しかないリンゴで半分にするべきだと思っていた
私は、姉妹のまさかの発言に驚きを隠せませんでした。教師がすぐに”もめごと“を解決させたいと思ってしまうこ
とで、状況を勝手な思い込みで判断し、誰にとっても不満の残る結果を生み出してしまうことが分かり、急ぎすぎ
ても何の納得の得られないことがあるということを実感しました。子ども達から状況や気持ちをきちんと聞き出し
たうえで、判断しなければならないと思いました。(小)081060
・私は教育学部の学校心理課程に属しているので、今回のお話はとても私の興味ある分野のものでした。この講
義の中で、2つのお話がとても印象的でした。一つは、「ワンネス・ウィネス・アイネス」の3つのプロセスについて
の内容です。生徒や児童に指導することを想像したとき、何の知識もなければ、私自身も逆の順で指導をしてし
まうと感じたので、このような話を聞けたことは本当に自分のためになると思いました。また、カウンセリング分野
では、まずクライアントへの「受容と傾聴」を第一に行い、その後初めて心理的支援を行うとされていますが、生
徒指導の日常の一場面にもこういった要素が有効であることが分かり、私の中の知識と現場での指導法がマッ
チングし、とても納得しました。二つ目は、もめごとへの仲介法のビデオの内容が非常に印象に残りました。私自
身、先月に小学校へ実習に行っており、あのビデオ全く同じ場面に出会いました。担当の先生が「~さんが話し
ている途中です。あなたは横から口をはさまない」と一方の児童に言ったとき、その児童は我慢しきれず泣いてし
まいました。今日の講義を受けて、まずルールを作ることが大切だと感じました。待っていた児童への「ありがとう」
という一言の大きさを感じることができました。(小)(081069)1
・子どもと良好な関係を築くために「共感すること」や「心に寄りそうこと」が重要だと今まで学んできましたが、今回
の講義を受けて、ねぎらいやいたわりによって、相手の気持ちをくみ取ることが重要だと改めて分かりました。ま
た、対立問題の解決方法として第三者である大人は、介入して解決を押し付けるのではなく、当事者である子ど
もたちが互いの言い分を聴き合うことの手助けをすることが重要だと学びました。その際に、相手の言い分を遮
って自分の言い分を話そうとする子どもに対して、「今はAが話しているから、もう少し待ってね。あとでBの話を聞
くからね」と言うことでBの話したいという気持ちをくみ取ることができます。このように講義で学んだことは様々な
場面で生かしていきたいと思います。(小)081073
・講義の中で特に印象に残っていることは二つあります。一つ目は“もめごと”への対応です。教育実習中に何度か
子どもがもめていることがありました。仲裁しようと話を聞くのですが、子どもは思っていることを個々に言い、相
手の会話を遮ってまで主張してきます。言い合いが続くまま、担任の先生にバトンタッチする形になってしまい悔
しい思いをしました。今回講義を聞いて、ルールを作って合意し、互いに聞くということを決め、判断を保留しなが
ら先生が、話し合いを進めていくと良いということを学びました。また実習はあるので、今度は自分の力で解決で
きたらいいなと思いました。二つ目は、挨拶をしようということです。アルバイトでも挨拶には力を入れていて、相
手の目を見て、名前を呼んで、手を振って挨拶をします。出勤のときに一人ずつ挨拶していきますが、挨拶しても
らえたら嬉しいし、その時の声のトーン一つで、今日はあの人は元気がないと分かったりします。出会いの初め
は挨拶です。大切にしたいです。(小)081080
・ “もめごと”を解決していくために、閉ざされているこころの扉を開くことが大切であり、そのためにも、良質なコミュ
ニケーションをとっていくことが重要であると思いました。子ども同士の問題だけでなく、普段の保護者の対応な
どにおいても労りの言葉を取り入れていくことが必要だと感じました。まずは、どんな時でも相手の都合をたずね、
自分の用件を先走りさせないように気をつけていきたいと思います。また、「ワンネス、ウイネス、アイネス」の第
一段階「よく言えたなあ」を、子どもとの会話にどんどん取り入れていこうと思いました。子ども自身の立場になっ
て考えてみると、教師に何かを伝えるという行為自体が子どもにとっては大きなプレッシャーを伴うことであり、そ
れをほめてあげることが子どもとの信頼関係を作っていく上で、大きな一歩になるのではないかと考えました。本
日の講義で学ばせていただいた「労り」「労い」の気持ちを大切にしていきたいと思います。(小)085001
・ 「いじめと虐待は同一。いじめは仲間による虐待である」という言葉がとても印象的でした。いじめは学校現場に
おいて大きな問題となっており、現在はSNS上など教師の目の届かないところでいじめが起きているケースが多
いと良く耳にします。その状況の中で生徒同士の“もめごと”に気付き、介入し、より良い人間関係を構築するた
めの支援をすることは想像する以上に困難であると思います。いじめを受けている生徒や不登校の生徒だけで
なく、いじめをしている生徒の心の扉を開け、その生徒の内面に関わっていくことのできる教師にならなければな
らないと思いました。「こころの扉を開ける3つのプロセス」がとても勉強になりました。生徒がどうしてそのような
行動をとったのか、今どのような気持ちでいるのかを常に考えながら対応することを心がけていきたいです。また、
生徒をいたわったり、ねぎらったりするだけでなく、感謝の気持ちを伝えたり、生徒や学級の良いところをほめると
いったことも大切にしていきたいです。(中)082040
・私は池島先生の講義の中で、「ワンネス、ウイネス、アイネス」という言葉が非常に印象に残りました。子ども達に、
何か困ったことがあったり、何か失敗してしまったときに、先生にそのことを伝えに行くということは非常に勇気の
いることだと思います。不安を抱えている生徒に対して、どういう言葉をかけるのか、どういう態度で接するのか
によって、生徒の表情や態度というのは大きく変わってくると思います。講義のなかで、実際、隣席の人と実践し
てみた際も、先生が順序立てて、きちんと話しを聞いてもらえると、自分の中に安心感が生まれ、もう同じ失敗を
繰り返さないでおこうと思えました。子ども同士、保護者との間などでトラブルがあったとしても、きちんとルールを
決め、相手の話を落ち着いて聞くことで、解決に近づくことが分かりました。(高)083017
演習
『仲間づくりの手法』
大津市立長等小学校 教諭
小野澤稔香 氏
1.年度初めの学級経営での「アイスブレーキング」について
2.学級レクリエーションを行う際の留意点
①負のイメージを取り除く→「罰ゲームはダメ」→自己紹介にかえる
②「ねらい」にマッチしたゲームを選ぶ
③分かち合い(シェアリング)を大切にする
※1人の指導者が参加者全員と行うゲーム、2人組になって行うゲーム、4人から8人までの組に
なって行うゲーム、そして全体で行うゲーム、チーム対抗ゲームを、体を動かすものから知恵を出
して行うものまで様々なものを組み合わせて行う。アヒル笛などホイッスルの工夫。
3.実施された内容
(1)後だしジャンケン
・指導者が出すグー・チョキ・パーに、後出しで相子を出す。次に
同様に後だしで勝つ。次に同様に後だしで負ける
(難しいから→間違える→笑える→和む)
(全体を和ませることができる)
(2)指折り
・両手で手の指を開いた状態から10まで数えながら指を折っていき次に開き、元の状態になる。
・一方の手だけはじめに親指を一本折った状態からはじめて、同じように10数で元の状態にす
る。左右同時におこなう。
(3)二拍子・三拍子
・一方の腕は上下に 2 拍子、もう一方の手は上下横の 3 拍子で動かし、同時にすると 6 拍後に左
右とも同じ上になる。これを繰り返す。
(4)4つのグループに分かれてハローハロー・ヤーこんにちは、ご機嫌いかがを合唱する
(声を出してリラックスと同時に一体感を持たせることができる)
(5)笛のなった数の人数のグループを作る、作れたら座る。
※ダックコール(笛)
[シェアリングネーチャー協会]を使うなどするとやわらかい雰囲気でゲー
ムをすることができる。
※グループを作れずはぐれた人→罰ゲームではなく→自己アピールをする
※元々の友達と組まないように
(6)ジャンケン・手たたき
①二人一組で、まず自己紹介する。
②右手での握手(友好の印:銃も抜けない、刀も抜けない→互い
に害を加えないという意味がある)
③左手で握手(右手とは違う)をして、右手でジャンケンをする。
勝った人は負けた人の左手をたたく。負けた人は手のひらで左
手を守る。
(7)膝たたき
①新しい二人一組で、まず自己紹介する。→はぐれた人は自己紹介。
②ひざを突き合わせて正座。左手を相手の太ももに軽く乗せる。右手でじゃんけんをして、勝っ
た方は相手の手をたたく。負けた方は手をのけるため、勝った方が失敗すると自分の太ももをた
たくことになる。
(8)ワンキャン(体を動かさせ、声を出させる)
①二人一組
②互いに四つんばい状態で左手を床につく。
③右手でじゃんけんをする。勝った方が「ワン」といい、相手の手をたたく。
④負けた方は「キャン」と言いながら、叩かれないように手をのける。
(9)集団ジャンケン
①五人一組になり、自己紹介。
②グループで同じ動作をして、グループ間で戦う。
※清正じゃんけん:清正は槍の名手でトラを倒すが清正は母に負ける。母はトラに負ける。
(清正=「エイッ」と言い、槍で突く動作、トラ=「ガォー」と言い、襲い掛かる動作、母=「ヨ
ッコラショ」と言い、杖をつく動作)
③三勝で座る。相子は対戦するグループを変える
※他の方法として 5 人で各自が親指から小指になって、グー・チョキ、パーを表して対戦する方
法もある。
(10)指キャッチ
①八人一組になり、自己紹介。
②輪になって右手の人差し指を隣の人の左手で作った輪の中にいれて、指導者の拍手を合図に左
手の輪を閉じて左となりの人の右手の指をつかもうとする。左の人は自分の右手の人差し指を捕
まれないように抜こうとする。
③拍手の代わりに指導者の「キャッチ」ということばで同様の動作をする。※キャットなどの言
葉を使って動作をコントロールする。
④指導者の「キャッチ」ということばの代わりに文章の中の「た」という音で同様の動作をする。
※「むかしむかしあるところにおじいさんとおばあさんがおりまして(た)」などの言葉を使っ
て動作をコントロールする。
(11) 県名組み立てゲーム
①八人一組で、
②カタカナが書いてある紙を見て、主題されたものにマッチしたこ
とを書く。いくつ書けるか。
※日本の都道府県名 2 分間 国名版もある。
(12)以心伝心
①八人一組で、
②9マスの中に、例えば「な か ま」で始まる地名、人名、食べ物を考える。
③同じことを他の班が書いていたらその班の数だけの点数がもらえる。
○まとめとして、レクリエーションで大きな笑いが起き、皆が親しくなったが、学校での笑いにつ
いて「もっとも良い教師とは子どもと笑う教師であり、もっとも良くない教師とは子どもを笑う教
師である。
」ということを忘れないようにしてほしい。
4.謝辞
小野澤先生にはお忙しい中、私たち塾生のために講座をしていただ
き本当にありがとうございました。今日の演習の中で雰囲気作りの
大切さについて学びました。学級開きや初めてのメンバーでは誰も
が不安や期待でいっぱいだと思います。特にクラスのみんなと仲良
くなれるかとか、友達ができるかなあという不安はすごく大きいと
思います。そこで先生がリーダーになって楽しい雰囲気を作ってあ
げることできっかけができたくさんの人と友達になれるという風に思いました。私も人見知りの強い
方で、初めてのメンバーでは、一大決心で話すので、レクレーションをたくさんしてたくさんの方と
お話しできてとても楽しかったです。今後今日の演習の関係づくりの大切さを心にとめて大学生活を
過ごしていきたいと思います。そして生徒一人ひとりに寄り添い、ともに学び、ともに笑い合えるよ
うな先生になるのだという強い意志を持つことができました。言葉足らずだとは思いますが、お礼の
言葉とさせていただきます。小野澤先生、本日は本当にありがとうございました。
5.講義を聴いて塾生が得たことと今後に生かしたいこと
・この演習の始めと終わりで、塾生全体の雰囲気が大きく変わり和やかになったと実感しました。初対面の人といき
なりゲームをするのは緊張もあり、私自身もすぐに周りと打ち解け合える性格ではないので苦手でした。新学期
に、このような気持ちを抱えた子はたくさんいると思います。教師はその中でもリーダーとなり、子どもたちが楽し
みながら、緊張をほぐすことができるゲームを率先して行うことがよいと思いました。行う際に、「①負のイメージ
を取り除く」、「②『ねらい』にマッチしたゲームを選ぶ」、「③分かち合いを大切にする」の三つのことに留意して、
クラスの雰囲気に適したゲームを取り入れていかなければならないということが分かりました。(小)081013
・演習では、様々なアイスブレーキングを体験した。どれも楽しく、話したことのない人と自然に話す機会を持つこと
ができて、緊張してピリピリしていた気持ちをほぐすことができた。特に「ハロー」とみんなで順番に歌い、一体感
が生まれた瞬間はとても楽しかった。また、私がこの演習で一番参考になったのは、グループを作ったときに、う
まくグループを作れず一人になってしまった人への対応の仕方である。一人になってしまったらどうしても劣等感
を感じてしまうが、自己紹介をさせることによって、次グループを作るときに話すきっかけづくりにもなるし、私も自
己紹介をした人と、その内容をきっかけにして話すことができた。私はまだアイスブレーキングを仕切ったことは
ないが、一度自分で友達作りのきっかけを仕切りたくなった。(小)(081023)
・クラスのまとまりを作るためには、クラスのメンバーが集まった最初の瞬間が重要だと思っていたのですが、そう
いった場面で非常に有効な手段が詰まった演習でした。いくつかはすでに知っていたものもあったのですが、私
が思っていたよりもはるかに多くのレクリエーションがあることに驚きました。実際にやってみて、私も話す仲間が
増え、本当にこういった取り組みがクラス形成において、大切な取り組みだということを実感しました。私が感心し
たのは、各レクリエーションにはしっかり目的があるのだということです。能力で差がつくようなゲーム構成ではな
く、皆が簡単に取り組め、しっかりと協力した形がとれるものばかりで、しかもしっかり狙いを持った取り組みで、
負の感情が生まれにくいような構成ばかりでした。こういった取組みをしっかり現場でも実践できるよう吸収して
いきたいと思います。(小) (081028)
・心と体はつながっているということが改めてわかった。初めての環境に置かれると、誰しも初めは緊張し見えない
壁をつくってしまうことがある。中にはその緊張が表情や体にも表れてしまう人もいる。今日の講義では、思いき
り体を動かすことや声を出すことにより、その緊張が少しずつ緩和されていることを身をもって体験した。そうした
中で、アイスブレーキングには、見えないしかけと少しの配慮が存在することを知った。例えば、班対抗ゲームや
ハローなど自然と一体感をもたせられるような活動を取り入れることや号令の笛をあえてアヒルの鳴き声のもの
にして柔らかい雰囲気をつくったりすることなどである。ただの表出活動だけで終わるのではなく、教師がしっかり
と意図を持って活動を組み立てること。そして、教師自身もそこに参加することで、児童一人ひとりが自分も安心
して表現できる場をアイスブレーキングによって作ることが大切であると学んだ。(小) (081037)
・中学・高等学校の頃の私は現在と比べて、初対面でのコミュニケーションが得意ではありませんでした。そのため
入学したてのころやクラス替えの際にあったアイスブレーキングにはとても助けられた記憶があります。小学校に
も私と同じように、人見知りをする子どもはきっといると思います。そんな子どもたちが自然とコミュニケーションを
取れるようにするために、小野澤先生の教えて下さった「仲間づくりの手法」は一つの大切な手立てだと思いまし
た。小野澤先生の仲間づくりの手法ではゲームの種類だけではなく、ゲームを進めるにあたっての姿勢も学ぶこ
とができました。ゲームの説明、進め方が短時間で分かりやすく、テンポもとても良く、話の切り口も上手それぞ
れ工夫をし、考えられていることが分かりました。小野澤先生のたくさんの工夫を少しずつ取り入れながら、自身
のこだわりや工夫も見つけて、織り交ぜていきたいと思いました。(小)(081043)
・小野澤先生の演習を受講して、私は「仲間作りの手法」について大きく2点について学ぶことができた。まず1点目
は「アイスブレーキングの効果について」である。アイスブレーキングの効果として緊張した場を和ませる効果、さ
らにはコミュニケーション力の向上などさまざまな効果があるのだと実際に活動してみて感じた。2点目は「仲間
を作るにあたり“笑い”がとても重要である」と感じたことである。初対面の人が多かったが、互いに笑いあうことで、
すごく距離が縮まったように感じた。また、先生の紹介にあった「最も良い教師は子どもと共に笑う教師であり、最
もよくない教師は子どもを笑う教師である」という言葉は私の胸にすごく響き、子どもと共に笑う教師になれるよう
努力しようと強く思った。(小)(081046)
・新しい仲間と出会い、話すことが私は大好きだったので、この活動の時間は本当に一瞬に終わったように感じた。
このような活動の時に、決まって先生は「今まで話したことのない人たちとグループになるようにしよう」と言われ
る。分かっていても私もついつい近くにいる、もともとの知り合いの子たちとグループを即座に組んでしまっていた。
今回も、やはりそうなってしまい、後で、いろいろな人たちとの出会いを通してもっと多くの仲間たちと顔見知りに
なりたかったと少し後悔していた。ただ、最後の8人のグループでは何度もゲームをして、よそよそしかった関係
から、他のチームに勝つためにいろいろな作戦を練り、最終的には悔しさや喜びを共有できたので、本当に楽し
かった。これからもっと多くの人と関わっていきたい。(小)(081066)
・個人から、2人組、5人組、大人数と遊びが展開されていて、とても馴染みやすかったです。初めは知らない人が
大勢いる中で、積極的に交流しようとするのは難しくても、だんだんと関わる人数が増え、楽しい雰囲気が出来て
くるうちに自ら声をかけにいったり、チームで協力してゲームに参加したりできるようになりました。子どもは関わ
る友達が固定化し、男女の交流を避けることもあるので、小野澤先生もおっしゃっていたようにできるだけ多くの
人と関わる遊びを教師が提供し、つながりを増やすことが重要だと気づきました。いつも同じ人と同じことをして
遊ぶのではなく、クラスや学年といった大きなまとまりで遊びを楽しめたらいいと感じました。(小)(081067)
・私は、この演習を通じてこれまで全く関わりのなかった人達とたくさん会話し、笑顔を共有することができた。アイ
スブレーキングの効果を身をもって感じられたということである。それは、同時にその重要性を感じたということで
あり、集団を形成する場である学校においても十分に行われるべきだと考えた。小野澤先生の話で特に大切だと
感じたのが、罰ゲームという概念を取り除きチャンスと捉えさせるということである。子どもたちの中には、罰ゲー
ムの存在におびえて、アイスブレーキングの目的を達成することができないような子もいる。それを今回、先生が
実践していらっしゃったように自己PRの機会に変えたりして、より他の子と打ち解けるためのチャンスにするとよ
いのだと分かった。また、今回のように、一人から始まって、少数から多数のグループまで様々な形態で活動す
ることで幅広く仲間を作っていけるのだということがわかった。(小)(081070)
・初対面の人ばかりで緊張しました。体を動かして声を出すのはとても楽しく有意義な時間でした。最近、自分が教
職の勉強しているときに考えるのは教科の知識など授業に関することばかりだったので、今回の演習を受けて、
教師の仕事の幅広さを改めて認識しました。仲間作りのきっかけをつくることも教師の大事な役割です。今回教
えていただいた様々なゲームを今後ぜひ実践したいと思います。また、小野澤先生の指導の仕方が温かい雰囲
気だったので、とても安心して楽しく受講できました。指導するにはまず指導者自身が笑顔になり、楽しむことが
大切なのだと実感しました。(小) (081082)
・小野澤先生の仲間づくりの手法の演習では、実際に体を動かしながら学ぶことができました。教師塾が始まり、第
2回目ということで知らない人も多く、私自身も緊張していましたが、レクリエーションを通して緊張がほぐれ仲間
と自然と話ができるようになりました。初対面の人やよく知らない人と時間を過ごすことはとても緊張することです。
話をするのも何もきっかけが無ければ、自分から話しかけたり、自己紹介をしたりしづらい人も多いと思います。
大人も子どもも一緒で、子どもたちもクラス替えや席替えなどではとても緊張したり、不安でいっぱいになったりす
ると思います。そんな時、今日のようなアイスブレーキングやレクリエーションで自然と話ができる、仲良くなれる
きっかけをつくることはとても大切だと感じました。また、教師が子どもと一緒に楽しみ、全員で触れ合える学級は、
子ども一人ひとりにとって居心地がよく、いじめのない学級につながると考えます。(小)(081087)
・「アイスブレーキング」は大学の授業でも少し体験はしていたが、やはり初対面では、とても効果的であることが分
かった。私は演劇部に所属しており、活動の中で「ワークショップ」として行うことが多いので、今後そのようなこと
を私の武器としていきたいと感じた。活動の中で感じたことは、自然と笑いが生まれているということである。これ
は学級経営においても必要なことであると思う。クラスの中で、児童が自然に笑うような雰囲気をつくりあげ、そ
の中で授業を行うようにすることが理想であり、教員はその手助けをすることを第一として、動くべきであると感じ
た。(小)(081088)
・アイスブレーキング、とても楽しかったです。私は今回の講義からの参加で、とても緊張していましたが、たくさん
の仲間と、いろんなゲームを通して一緒に考えたり悩んだりすることで自然と笑顔になっていました。子どもたち
にとっても、一つの課題を一人だけで解決するのではなく、たくさんの仲間と同じように悩み、意見を交換すること
は、とても大切だと思いました。その中で子どもに協調性が身に付き、また、人の前でも自分の意見を言えるよう
になるのだと感じました。なによりも、仲間と一緒に大きく口を開けて笑うことができるのは、本来の子どもの姿で
あると感じます。その本来の姿を引き出すために、アイスブレーキングはとても効果的な方法の一つであると感じ
ました。子どもの成長の状況によって、適切なゲームの種類は違ってきます。どの年齢の子どもの心の氷をも溶
かせるように、いろんな種類のゲームを知りたいと感じました。人と同じ目標に向かって考えることの大切さを学
びました。(小)(081089)
・「もっとも良い教師とは、子どもと共に笑う教師であり、もっとも良くない教師は子ども笑う教師である」ニイルの名
言で、今回の演習で考えさせられた言葉でした。同じ笑うという言葉でも、後者には人を見下す気持ちが含まれ
ています。教師になったとき、「仲間づくりの手法」を用いるときは、指導者がいかにして子どもとともに笑うことが
できる環境を作るかということが重要となります。今回の講座では個人でできることから徐々に5~8人の大人数
で楽しめるゲームにすることで、環境に慣れる工夫をすることや、勝ち負けのないことで、みんながゲームを楽し
めるように考えられていたので、実際に体験して楽しいと感じました。多くの人と顔を合わせることができて、教師
塾に通う人達との距離も少し縮めることができました。もっとも良い教師とは子どもとともに笑う生き生きとした教
師だと思います。私はこの言葉を教師になった時大事にしていきたいです。(中)(082005)
・演習では実際に体を動かしたので、たくさんの人と言葉を交わすことができました。私は、元々人見知りが強い方
で初対面の人に話しかけるときに、はじめの一言を悩んでタイミングを見計らって、やっと話しかけるような子ども
だったので、学級開きや初めてのメンバーへの不安はとても大きかったです。アイスブレーキングは、単に自己
紹介をするだけでなく、体を動かしゲームをするので、仲間意識を持たせ、なにより話しかけて仲良くするきっか
けを与えてくれるので、とても重要な時間だと思います。人と良い関係を築くことの大切さは常々感じているので、
緊張を緩め、ゲームをすることで作られるこの暖かな雰囲気もまた、友達作り、仲間づくりの強い味方になってく
れると思います。このような雰囲気づくりの教師にとって大切なことだと感じました。(中)(082029)
・最初は、ただの遊びから何を学ぶのかと考えていましたが、遊びの中にも様々な楽しさがあることに気づくことが
できた。笛も普通のものでなく、ユニークな音のものを使うことで、場の堅苦しさをほぐしたり、声を合わせることで
知らない人達同士に一体感を持たせたりするなど、仲間を作っていくことへの工夫がなされていて、とても良いと
感じた。一緒にこの講義を受けていても、私は知っている人がほとんどいなかったが、普通にレクリエーション行
うことができ、知らない人とでも仲間として一緒に活動することができた。私がこの演習で得たことは思いきりが大
事だということである。知らない人だからといって戸惑うのではなく、自己紹介をして一緒に活動して仲間になる。
短い時間だったけれども交流を深めることができたと思っている。(中)(082035)
・私は、小野澤先生がホイッスルの音にまでこだわりを持っていらっしゃったことに驚きました。実際に音を聞くと、
体育の授業とは全く違った雰囲気になり、小さなことだと思っていても、子ども達にとっては印象が大きく変わるこ
とだと気づきました。先生が生徒の中に入っていっしょに絆を築くのは難しいかもしれません。ですが、この演習
を通して、私たちが初めて会う仲間の中で手をにぎり合ったり、グループで作戦を練ったり、あちこちで笑いが起
こったりなどの体験をすることにより、緊張をほぐし生徒たちが仲良くなるきっかけを作ることができることがわか
りました。グループ分けでもグループに入れなかった子どもがいても、自己紹介の機会にすることで、その子ども
について、他の子どもが知ることが出来るきっかけになることは覚えておきたいです。(中)(082036)
・小野澤さんの仲間づくりの手法は、座学ではなく、実際に体を動かす実習で、初対面の人とも仲良くなれました。
学校教育の場では、必ず子ども達が初めて会う場面があり、その中で、集団になかなか打ち解けない生徒も出
てくると思います。しかし、今回のように自己紹介でもゲームを通してすることで、少しずつ雰囲気をつかむことが
でき、初対面の人の喋ることができ、集団に馴染めるようになると思いました。私もクラス担任もったとき、初日に
生徒たちが、クラスに馴染めるようにゲームをしてクラスを作っていこうと思いました。まだゲームをするにあたり、
次につながるように工夫する必要があり、声を出して相談するゲームなどによって、生徒の輪を広げられる環境
を作ってあげられたらなと思いました。(中)(082038)
・演習では、さまざまなレクリエーションを通して、今までリラックスして接することのできなかった仲間と気楽に話す
ことができるようになりました。はじめは、お互い自分達のよく知る人としかペアにならなかったが、回を重ねるご
とにバラバラになっていき、たくさんの人と知り合うことができました。私は学校でレクリエーションについて学んで
います。今日のこの演習でレクリエーションが果たす役割の大きさを感じられたように思います。とても簡単で誰
でも行えるものばかりで、時には互いに競い合い、時には協力して取り組むというように、みんなが楽しんで行う
ことができてとても良かったです。また知らなかったレクリエーションもたくさん学ぶことができたので貴重な時間
になりました。中でも笛の工夫には驚きました。体育の授業を行う時は普通の笛を使うのがほとんどなので、アヒ
ルの笛や木の笛などを使うことが、私にとって新鮮なことで勉強になりました。(中)(082044)
・まだ話したことのない人と話す機会が多く持てた。始めは全く知らない人と話したり、手を繋いだりすることにとて
も抵抗感があったかが、何度かしていくうちにその抵抗感もなくなっていくように感じた。クラス替えや入学式後で、
まだ友達を作れていない子どもがいても、今回やったゲームをすれば、いろいろなグループと仲良くなることがで
きるのではないかと思った。単純な遊びであるけれど、グループを作って共同して何かをやったり、対戦したりす
ることで人見知りの強い人でも、「友達づくり」の一歩を踏み出すことができるのではないかと思った。しかし、そ
のゲームをする時、ゲームを指導する人が、生徒たちに「いかに興味を持たせるか」「楽しそうだと感じさせるか」
ということも重要だと思った。これは授業でいう「導入部分」で、いかに生徒たちにさらに学びたいと思わせるかと
いうことと同じであるような気がした。そのように生徒に興味を持たせるには、やはり場数を踏み、どうしたら面白
くなるかということをよく考え、しっかり準備することが大事であると思った。(中)(083003)
・まず、演習形式であったので、自分たちが主体的に活動することができ、これから共に勉強していく仲間と話す機
会を持つことができたので本当によかった。他大学や違う校種志望の人と話し合い、意見を交換し合うことで自
分が知らなかった情報を共有でき、それが自分のモチベーションを上げるための刺激になると思う。今回、様々
なゲームを紹介していただき、自分はただ楽しむだけではなく、指導者の目線で活動できたと思う。例えば、それ
ぞれのゲームには目的があることや罰ゲームなどでゲームをすることが苦痛にならないよう雰囲気づくりの面で
配慮が大切だと学んだ。教師がそれぞれのゲームの特性をしっかりと理解しておけば、子ども達に怪我をさせた
り不安を感じさせたりすることも少なくなるだろう。仲間づくりのためのレクリエーションができることは、クラスの雰
囲気づくりのための強力な武器になると思うのでオリジナルのゲームも考えてみたい。(中)(083020)
・今日の演習から中間づくりの手法として、レクリエーションは非常に有効な方法だということを改めて感じた。それ
と同時に児童生徒の間の仲間づくりを円滑に進めていく際には、教師の指導力、力量が問われると感じた。ゲー
ムに勝ち負けの要素が含まれているとゲームを行う側はどうしても罰ゲーム(負のイメージ)を意識し、仲間づくり
よりも罰を受けないことを優先してしまう。そうなってしまっては仲間づくりという目標を達成することはできなくな
るため、指導する側がいかにして負のイメージを取り除いて、余裕を待たせ楽しくゲームをさせられるかという点
が非常に重要だと学んだ。教科指導の力量だけでなく、児童生徒の人間性を育てていく、発達を支えていく力量
もあげていかなければならないと思った。同じ大学に在学している、または同じ学校出身の人で、この『滋賀の教
師塾』に参加している人は少ないため、周囲の人とほとんど話すことができずにずっと緊張しっぱなしで時間を過
ごしていた。しかし、今回の演習では周囲の知らない人と自然に話すことができ、有意義な時間を過ごすことがで
きた。教師の立場に立ったら、児童生徒と共に、自分自身も皆な笑顔になれるような工夫や配慮が必要だという
ことを学んだ。(高)(083022)
・「アイスブレーキング」として、実際に体験させていただいたさまざまなレクリエーションは文字通り自然と集団に溶
け込むことができるものでした。私は人見知りが強く、今までこういった仲間づくりのレクリエーションを非常に苦
手としていました。しかし、最初は全員で取り組み、グループなどを作らないので安心してその空間にいることが
でき、楽しくなって気持ちが高まってきたあたりから、グループを作り出すという段階を踏むことで、それほど緊張
することはありませんでした。ゲームの内容も体を動かすものばかりでなく、頭を使ったゲームなどがあり、どこか
で自分の力を活かせるようになっていたのも良かったです。このようなレクリエーションは、ただみんなでゲームを
して仲良くなろうというものだと考えていたので、今回その考えを改めさせられました。自分がレクリエーションを
行う立場になった時、生徒たちが自然と笑顔になれるようなレクリエーションができるように、今回の経験を生か
したいと思います。(高)(083023)
一分間スピーチ
私は今月の 15 日まで、小学校で教育実習をさせていただきました。
その中で特に印象に残っているのは、研究授業を行った後の児童の様子
の変化です。研究授業では道徳を行い、主題名も「気持ちのいい言葉」
に設定しました。発問について児童なりに考え、説話を聞き気持ちのい
い挨拶や言葉遣いに気付き、その日の帰りの挨拶から、大きな声でハキ
ハキと「さようなら!」と言うことができました。気持ちのよい挨拶や
言葉の良さを伝えたいという私の思いが、子どもたちに少しでも伝わったのだと思うと嬉しく、教師
はやはりやりがいのある仕事だなと実感しました。この経験や喜びを忘れず、教師塾での講座や実地
体験を通して、さらに、多くのことを学び、仲間と切磋琢磨しながら、良い教師を目指していきたい
と思いました。
(小Y.A)
今日は私が最近観た映画の話をしようと思います。最近、湊かなえさ
んの小説が原作の「告白」という映画を観ました。中学生の娘をクラス
の生徒に殺されて、その中学校の教師の生徒への復讐を描いた映画なん
ですけれども。それを 2 歳の子どもがいる姉に話したんですよ。そうし
たら、その姉は、「復讐は当たり前や」と言ったので、私はとても驚き
ました。私が「教師が生徒に復讐やで」と言ったら、姉は、「そんなの
当たり前や。母親の気持ちになったら当然。」と言いました。私は、驚いたんですけれども、ちょっと
だけ感動してしまいました。母親の愛の深さと重みを感じました。教師になって子どもと関わってい
く中で、親御さんとの関わりもあるんですけれども、そういう親の愛とか思いを感じながら、親御さ
んとも関わっていけたらなあと思っています。(中E.I)
私は修士1回生で、大学院では色ガラスの研究をしています。そ
のガラスというのは、自分で原料の粉から、1200~1600℃という範
囲で、ちょっと想像つかないと思うんですが、高温で試料を加工し
成形しています。今、出身の高等学校で物理の非常勤講師をやらせ
ていただいています。教育実習の経験はありますが、初めて物理を
教えているので、毎回戸惑うことが多いです。教育実習はぶつ切り
の授業をしますが、今は一通り流れを作って授業をするということ
で、いろんなことをそこで学ばせていただいています。このように非常勤講師をしているんですが、
まだまだ未熟な点がすごく多いので、この教師塾でいろんなことを吸収して、ここで出会う様々な人
たちの考えに触れて、自分の視野を広げていきたいと思っています。よろしくお願いします。(高T.
I)
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