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OSSの最新動向と 日本OSS推進フォーラムの取り組み OSSの最新動向と 日本

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OSSの最新動向と 日本OSS推進フォーラムの取り組み OSSの最新動向と 日本
OSS推進フォーラム in あおもり 基調講演
OSSの最新動向と
日本OSS推進フォーラムの取り組み
2005年9月22日
神戸情報大学院大学 講師
NTTデータ先端技術(株)
三浦 広志
Who am I ?
z
山形生まれの35歳
z
1995年よりLinuxの開発を行っているLinuxの開発者
z
OSSコミュニティの推進者
z
NTTデータのOSS推進組織の立ち上げを担当
z
日本OSS推進フォーラム
―
―
―
座長の黒子
ほぼすべての作業グループの委員
標準化WG,政府調達SWGの主査
z
神戸情報大学院大学でオペレーティングシステムを担当
z
早稲田大学でOSS概論を担当
Copyright©2005 NTT DATA Corporation
2
アジェンダ
z
OSS誕生の背景
z
OSSの普及状況
z
取り組みのねらい
z
最新のOSS普及動向
z
z
諸外国の動向
政府・自治体の動向
z
日本OSS推進フォーラムの活動
z
まとめ
Copyright©2005 NTT DATA Corporation
3
アジェンダ
z
OSS誕生の背景
OSSの普及状況
取り組みのねらい
最新のOSS普及動向
z
z
諸外国の動向
政府・自治体の動向
日本OSS推進フォーラムの活動
まとめ
Copyright©2005 NTT DATA Corporation
4
オープン化の流れ
レガシーシステムからオープンシステムへ
z
z
z
メインフレームに代表される統合されたシステム
公開標準に基づくUNIXなどのオープンシステム
マルチベンダーの組み合わせでシステムを実現
高度に統合化されたハード・ソフト
モジュール化されたハード・ソフト
オープン化へ
Copyright©2005 NTT DATA Corporation
5
オープンシステムとオープンソースソフトウエア
相互接続性の維持が「オープンシステム」のポイント
z
z
z
絶対の接続性があるとは言えないことも。
特定製品への収斂による接続性維持への動き
互換性維持の取組みから、ベンダー依存の強まりへ
ユーザ努力の共有化が「オープンソース」のポイント
z
z
z
自社ユース、個人ユースのための改善や利用ノウハウ
をユーザ間で共有
ソフトウエアユーザ間の協力による互換性の維持
ベンダー非依存への流れ
Copyright©2005 NTT DATA Corporation
6
OSSとの違い
種類
OSS
フリーウエア
シェアウエア
プロプラエタリ
ソースコード
公開
非公開
非公開
非公開
複製
自由
自由な場合も
あり
試用除き有償
有償
改変
自由を保証
不可
不可
不可
再配布
自由を保証
不可(試用可)
不可
セキュリティ
素早い対応
distroサポート
無保証
無保証
向上策発表、
サポートあり
頒布代金
実費程度
無償
有償
有償
サポート
サポートベン
ダーが提供・有
償
中程度
サポートなし
作者サポート
ベンダーが
提供・有償
高
高
ベンダーリスク
知的財産リスク
その他
-
再配布でライセ 継続性に問題
ンスは条件次第
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ライセンス契
約により規定
7
オープンソースソフトウエア紀元前
年
出来事
1969年
ブライアン・カーニハン、デニス・リッチー、ケン・トンプソンの三人によ
って原型が作られたUNIXが誕生 /Linux作者リーナスが誕生
1970年代
DECUS:DECユーザ協議会、IBMユーザグループSHAREが、テープの
回覧によるコードの共有を行う。OSS文化の始まりの一つ
1974年
UCBでINGRESを配布開始。後にPOSTGRESを経てPostgreSQLに
1977年
UCBがBSDを配布開始。BSDライセンスの元となる
1984年
リチャード・ストールマンにより誰もがフリー(自由)に使えるUnix互換
のソフトウェアを実現することを目的としたGNUプロジェクトが開始
(フリーソフトウエアの発祥) ラリー・ウォールがPatchプログラムを開
発し公開。共同開発の基礎となる
1985年
GNU Emacs GPL(一般公有利用許諾契約)が生まれ、後に
GNU GPLとなる(フリーソフトウエア・ライセンスの誕生)
1987年
ラリー・ウォールがPerl言語を開発。後にインターネット上で
最も利用されている言語となった
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8
オープンソースソフトウエア黎明期
年
出来事
1991年
リーナス・トーバルズによってLinuxが作られ、ネットニュースで発表
1992年
Microsoft Windows 3.1発売 / SuSE 創業 / TurboLinux 創業
1994年
Red Hat 創業 / Linux 1.0 リリース / Linux Journal 第1号発刊
1995年
Microsoft Windows 95発売 / Sun Solaris 2.5発売
WebサーバソフトウエアのApacheプロジェクトが開始
1996年
デスクトップ環境KDEの開発開始 Windowsと同等の見栄え実現へ
1997年
エリック・レイモンドが論文「伽藍とバザール」を著し、
Linuxの新しい開発モデルの成功を世に知らしめる
1998年
ネットスケープ社がブラウザソフトのソースを公開(現Mozilla)。
その際に初めて「オープンソースソフトウエア」という名称を使用。
1999年
大手ハードベンダーがLinux支持を表明し、開発コミュニティへ参加
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9
ビジネスへのOSS適用拡大
2000年まで
2001年以降
Linuxが普及を牽引
エンタープライズ向けのOSSが普及
Linux
Enterprise
Linux
Tomcat
JOnAs
Mozilla
JBoss
Apache
Struts
PostgreSQL
MySQL
Zope
OpenLDAP
Postfix
OpenNMS
Snort
PHP
Apache
BIND
企業採用
が進み
Sendmail
Perl
Eclipse
ホビー
企業のてこ入れ
IBM, Intel, HP, etc
JDK
Business
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10
オープンソースソフトウエア発展期
年
出来事
2000年
オープンソースデベロップメントラボ(OSDL)設立
ミラクルリナックス創業
Linux 2.4.0 リリース 現在最も使われているLinuxのベースになる。
OSDLジャパン設立
Mozilla 1.0リリース イギリス、フランス、ドイツ、フィンランド
中国、オーストラリア、南アフリカ、アルゼンチン、ベネズエラ
などの政府がLinuxやOSSの採用を発表
2001年
2002年
2004年
Linux 2.6.0リリース 大規模適用可能な機能を持つOSになる。
UFJ銀行がLinuxを採用するなど、OSS利用が定着。
大手ベンダー、SIなどがOSSの対応強化を発表
日本OSS推進フォーラムにOSSの普及促進にむけて、
産学官ユーザが集結。 OSSミドルウエア採用が進む。
2005年
Linuxの標準規格LSBがISOの国際標準として承認される。日本政
府がOSSの政府調達に向けたガイドラインを整備。
2003年
Copyright©2005 NTT DATA Corporation
11
アジェンダ
z
OSS誕生の背景
z
OSSの普及状況
z
取り組みのねらい
z
最新のOSS普及動向
z
z
諸外国の動向
政府・自治体の動向
z
日本OSS推進フォーラムの活動
z
まとめ
Copyright©2005 NTT DATA Corporation
12
Linux搭載サーバ出荷台数の推移
800,000
700,000
20%
全サーバー台数
Linux搭載台数
Linux搭載比率
25.0%
20.0%
600,000
14%
500,000
15.0%
400,000
10.0%
300,000
200,000
5.0%
100,000
-
0.0%
2003年実績
2004年見込
2005年予測
2006年予測
6.8万台
2007年予測
14.2万台
【出展:矢野経済研究所20050210】
Copyright©2005 NTT DATA Corporation
13
OSS導入状況
導入意向
はない
導入済み
導入意向
はない
19.0%
32.0%
導入に興味
がある
36.7%
17.5%
導入に興味
がある
27.3%
導入済み
61.9%
導入を検討中
3.9%
【企業・団体のOSS導入状況】
32%の企業・団体がOSS導入済み
導入を検討中
1.6%
【公共におけるOSS導入状況】
62%の官公庁・自治体がOSS導入済み
【出展:矢野経済研究所20050210】
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14
Linux導入状況
導入を検討中
6.8%
導入済み
導入意向は
ない
27.6%
導入に
興味がある
導入意向
はない
43.2%
導入に興味
がある
25.6%
33.3%
59.9%
導入を検討中
3.6%
【Linux導入状況】
57%の企業・団体がLinux導入に興味あり
【基幹系業務システムへのLInux導入意向】
40%の企業・団体が興味あり
【出展:矢野経済研究所20050210】
Copyright©2005 NTT DATA Corporation
15
基幹系へLinuxの導入意向がない理由
管理者・技術者がいない
49.3%
既存システムに満足している
44.1%
サポートに不安がある
39.7%
Linuxについてよく知らない
23.8%
業務に適したアプリケーションがない
21.9%
世間での実績が少ない
信頼性・安定性がない
0.0%
15.3%
12.6%
10.0%
20.0%
30.0%
40.0%
50.0%
60.0%
【出展:矢野経済研究所20050210】
Copyright©2005 NTT DATA Corporation
16
Linux市場状況
2005∼2009年の国内サーバ市場予測
z
z
2005年の市場規模は6,536億円で、前年比マイナス
6.7%と予測
2004年∼2009年は平均マイナス5.6%で縮小の 見込み
一方、Linuxサーバ市場は平均5.4%で成長
z
2009年には431億円市場に。
IDC Japanプレスリリースより(2005.5)
Copyright©2005 NTT DATA Corporation
17
国内サーバー市場予測
http://www.idcjapan.co.jp/Press/Current/20050519Apr.html
Copyright©2005 NTT DATA Corporation
18
国内Linuxサーバー市場予測
http://www.idcjapan.co.jp/Press/Current/20050519Apr.html
Copyright©2005 NTT DATA Corporation
19
OSSへの大手ベンダ各社の取組み(1/2)
時期
2003年
社名
10月
12月
2004年
2005年
概要
日立製作所
業種向けLinuxソリューションを提供する「Linuxソリューションセンタ」とその技術支
援を行う「OSSテクノロジセンタ」を設立
野村総合研究所
オープンソースのアプリケーション・サーバをサポート
する組織「オープンソースソリューションセンター」を発足
日本ユニシス
オープンソース関連のビジネスを促進する組織
「Linuxビジネスセンター」を発足
NTTデータ
オープンソースソフトウエアセンタ(OSSC)を設置
2月
OSS推進フォーラム結成 ※詳細後述
(幹事団:(株)日立製作所、(株)NTTデータ、富士通(株)、日本IBM(株)、NEC
(株)、(社)日本ユーザー協会、(株)アルゴ21 順不同)
ほとんど全てのITベンダが参集、官学、ユーザも協力
4月
住商情報システム
MySQL ABと「ストラテジック・アライアンス・パートナ」契約を締結
5月
NEC
オープンソースのミドルウエアを含めてサポートする
「OSSミドルウエアサポートサービス」を発表
NTTデータ
フルオープンソースソリューション「Prossione」開発を発表
6月
HP
スウェーデンMySQL ABや米Jbossと共同して動作保証を表明
7月
NTTコムウェア
オープンソース全般のビジネスを推進する組織
「オープンソースソフトウェア推進部」を発足
8月
NTTデータ
オープンオース開発センタ(OSDC)発足
3月
OSS推進フォーラムにて8社{(株)日立製作所、(株)SRA、(株)NTTデータ、新日
鉄ソリューションズ(株)、住商情報システム(株)、(株)野村総合研究所、ミラクル・
リナックス(株)、ユニアデックス(株)}が協業し、OSSの信頼性・性能限界の測定
調査、ツール開発を行い、オープンソースで公開(「OSSの性能・信頼性評価/障害
解析ツール開発」報告書)
各社OSSミドルウェアまで拡大したサポートサービスを相次いで発表
Copyright©2005 NTT DATA Corporation
20
OSSへの国内大手ベンダの取組み(2/2)
オープンソース専門組織の人数
日本IBM
600人(グローバル)
日本では2005年に専門組織を解消し一般ソフトとLinuxを同等の扱いに
NTTデータ
260人
ミドルOSS、Linuxサポート、システム開発を含めた組織
富士通
250人
ミッションクリティカルLinuxを目指す。システム対応は各組織に1,000人を超す
200人
NEC
幅広いossミドルサポートが特徴
200人(グローバル)
日本HP
60人
日立製作所
システム開発、SIは各組織で取り組み
50人
日本ユニシス
0
100
200
300
400
500
600
700
(出展)日経コンピュータの記事を基にNTTデータにて作成
Copyright©2005 NTT DATA Corporation
21
アジェンダ
z
OSS誕生の背景
z
OSSの普及状況
z
取り組みのねらい
z
最新のOSS普及動向
z
z
諸外国の動向
政府・自治体の動向
z
日本OSS推進フォーラムの活動
z
まとめ
Copyright©2005 NTT DATA Corporation
22
取り組みのねらい
①
コストの低減 (TCO)
②
ベンダロックインの回避
③
産業振興
④
デジタルデバイドの解消
Copyright©2005 NTT DATA Corporation
23
① コストの低減(TCO)
TCOとは?
TCO(Total Cost of Ownership)
コンピュータシステムの総所有コスト。
コンピュータ本体や周辺機器の購入費用だけでなく、その後の修理やソフトウェアの
バージョンアップ、サポート要員の確保やトラブルの解決にかかった人件費など、コ
ンピュータを所有し、管理維持していくために必要となるコストの総計。
TCOの構成要素
資産コスト
技術サポートコスト
管理コスト
エンドユーザコスト
ハードウェアとソフトウェアの購入費
利用者の教育や質問に答えるヘルプデスクなどの費用
資産管理やセキュリティ管理などの費用
利用者が同僚に操作を教えたり、業務に関係ない作業をする
ための費用
TCOの信憑性
z
z
公知のTCOの数値は、算出元に依存するので、算出方法を把握する必要がある。
TCOは利用状況に依存する。
Copyright©2005 NTT DATA Corporation
24
① コストの低減(TCO)
オープンソースソフトウェア(OSS)のTCOガイド
TCOガイドとその目的
各種のTCOの説明はその観点の違いのために比較しにくい。そのため日本OSS
推進フォーラムがOSS利用者のために比較検討のためのTCO評価項目の共通
化の提言をガイドラインとしてまとめたもの。
(日本OSS推進フォーラム http://www.ipa.go.jp/softwre/open/formu/)
TCOガイドラインの記述内容
既存のTCOレポートに含まれている評価項目の整理
1.
2.
3.
4.
はじめに – 本資料の目的、読者対象
TCO評価項目の整理
TCO評価への提案
TCO評価項目詳細
TCO評価項目
TCO評価項目について
1. システム導入費用
2. 運用費用
3. アプリケーション開発費用
Copyright©2005 NTT DATA Corporation
25
① コストの低減(TCO)
例:TCO評価項目詳細(運用費用:一部)
費用項目
OSSの状況
ハードウェア保守費用
(見積りにて入手)
ハードウェア価格に連動して安価に提
案できる(強み)
ディストリビューター、プラットフォーム
ベンダーの有償サポート。Windowsと
の比較では、パッチ適用、障害調査等
Windowsとは実施可能なサポートの内
容の差、単純な価格比較はすべきで
ない。
OS保守費用
(見積りにて入手)
ミドルウェア保守費用
(見積りにて入手)
電力、空調、施設スペ
ース、ネットワーク等施
設費用
OS保守期間の短さに
よるOS改版&移行費
用(人件費、または外
部委託費)
ディストリビュータ、プラットフォームベ
ンダ、OSS専業サポート事業者の有
償サポートサービスと商用ミドルウェ
アのサポート価格を比較すること。
ブレードサーバにLinuxを適用するケ
ースに代表される超集積型サーバで
顕著なメリット
商用Linux(RHEL等)保守期間5∼7年
、他商用OSと比べて遜色無し。
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OSS注意事項
無償ソフトに対する保守要求
に応えるもの。保守価格単独
の比較ではなく、プラットフォー
ム価格との合計での比較が必
要。ベンダ毎に保守内容、価
格の違いあり。
保守費単独の比較でなく、製
品価格との合計の比較が必要
。ベンダ毎に保守内容、価格
の違いあり。
大量導入システムで重要な評
価ポイント。
Linuxの基幹系への浸透と共
に、最長保守期間は長くなる
傾向。
26
① コストの低減(TCO)
TCOの削減:Microsoft社の見解(1/2)
長期的な運用を考慮すると、LinuxよりもWindowsの方が安い。
(調査会社IDCによる調査結果 Sponsored by マイクロソフト コーポレーション)
調査概要
北米の企業100社を対象
z 100ユーザをサポートするWindows2000サーバ環境と、Linuxサーバ環境における5年間の
TCOを比較
z 2003年に作成されたレポート
z
前提事項
「Get the Facts」(事実を語る)理解促進キャンペーンの一環。
−マイクロソフトがLinuxに狙いを定めた広告キャンペーン。
−第三者提供による客観的なデータといった事実のみを提示し、
それをユーザが確認し、判断材料にしてもらおうという趣旨。
−「WindowsはLinuxよりもコスト高」というイメージを和らげるのが狙い。
−主要なIT関連の雑誌、新聞、オンライン媒体で、6月まで展開され、大規模になる予定。
z
z
今回のTCO調査は、企業のIT部門でよくあるネットワーク・インフラ、印刷、ファイル共有、Web、
セキュリティといった5つの作業(ワークロード)についてのコストを算出。
出典:「GET THE FACTS ON WINDOWS AND LINUX」 http://www.microsoft.com/japan/mscorp/facts/3
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27
① コストの低減(TCO)
TCOの削減:Microsoft社の見解(2/2)
主張していること
Linuxは無償のため、Windowsよりも廉価だとするのは単純すぎる。
z システムに関連するほとんどのコストは、製品の購入後に発生する。
z WindowsはLinuxと比較し、管理とソフトウェア開発に関して、よくできた使いやすい環境を提供している。
⇒Windowsでは、トレーニングや外部からのサポートが少なくて済む。
⇒一方、Linuxシステムにおける管理ツールの成熟度が低いので、トレーニングやサポートに関する
コストが高くつく。
z
具体的な数値
100ユーザをサポートするWindows2000サーバ環境と
Linuxサーバ環境における5年間のTCO:ワークロード、コストカテゴリ別(米ドル)
ネットワーク・インフラ
Windows
Linux
ワークロード(作業負荷)
印刷
Windows
Linux
ファイル共有
Windows
Linux
Windows
セキュリティ
Linux
Windows
Web
Linux
ハードウェア
1,211
1,004
5,703
3,139
1,173
2,172
1,653
2,041
7,087
3,006
スタッフィング
8,392
8,201
54,030
81,204
40,247
59,080
50,609
71,056
15,102
23,015
停止時間
1,412
1,494
30,133
20,788
38,857
39,746
10,335
4,385
1,646
1,541
534
677
5,191
7,670
4,787
5,282
2,000
6,445
1,304
1,584
26
946
3
570
121
369
49
440
59
64
ITスタッフ教育
アウトソーシング
ワークロード(※)別に、過去5年間のTCOを比較したところ、Webサービスを除く全てにおいてLinuxのTCOが高くなり、
Windowsの方が、11%から22%コスト面で有利。
理由は、ワークロードのコスト内訳で62.2%を占めているスタッフィングコスト(運用を管理・維持、修理および修復する
人件費)がLinuxの方が高いため。
(※)ワークロード:ファイルサービス、プリントサービス、セキュリティサービス、Webサービス、ネットワーキングサービス。
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28
① コストの低減(TCO)
TCOの削減:Microsoft社の見解に対する考え方
Microsoft社は5年間のTCOを算出しているが、5年以上のTCOだと
果たしてOSSと比較して安いのかは疑問。
(コスト)
プロプライエタリなSWを利用したシステムのTCO(イメージ)
サポート終了に伴うバージョン
アップ作業を考慮すると、本当
にTCOは安いのか?
(時間)
0
MSの主張するTCOの範囲(約5年)
(コスト)
OSSを利用したシステムのTCO(イメージ)
独自サポート費用
0
(時間)
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29
① コストの低減(TCO)
WindowsとLinuxのTCO比較:Cybersource Pty. Ltd.の見解
企業においてLinuxを利用した場合と、MS-Windowsを利用した場合の
TCOコストを比較した結果、LinuxのTCOの方が安い。
前提事項
2002年10月のレポートであるので、データは多少古い。
z 250人の組織で使われる、コンピュータシステムに関する支出をシミュレーション。
−3年間のTCO
z 2つのシナリオ
−既存のハードウェアをそのまま利用するシナリオ
−すべての機器を新しく購入するシナリオ
z
シミュレーション結果
Microsoftソリューション Linuxソリューション
Linuxによるコスト削減
コスト削減率
既存HW&インフラ利用
$733,973.00
$482,580.00
▲$251,393
▲34.26%
新規HW&インフラ購入
$1,042,110.00
$790,717.00
▲$251,393
▲24.69%
出典:「三菱総合研究所:http://oss.mri.co.jp/reports/cybersource/tco.html」
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30
② ベンダロックインの回避
なぜOSSか?
公共機関による調達の透明性確保がトレンド
z
WTO閣僚会議
z
z
「政府調達の透明性に関する作業部会」が設置されている
公共調達の透明性・競争性の確保
z
z
z
公共調達をオープンに
官製融合の防止
ソースコードレベルで公開されているOSSを活用すれば、調達
の透明性の確保を期待できる
セキュリティ
z
z
中国では、安全保障の面からもOSSを推進
OSSであれば、バックドアの存在を秘匿できない
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31
② ベンダロックインの回避
なぜロックインを回避するのか?
適正な競争状態の維持
z
z
z
z
地場IT産業の競争力を高める
サービス品質の維持・向上
コスト低減
公平性の観点から貴重
特定企業に依存しないエコシステム
z
z
z
z
サービス内容を特定企業に過度に依存させない
独自取り組みの維持
青森県発の技術発信
ノウハウの留保、地場経済発展
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32
② ベンダロックインの回避
OSSエコシステム
OSS開発者、OSS先進・専門ユーザ、OSS提供企業による
技術発展のエコシステムの恩恵をエンドユーザが受ける。
ソフトウエア
OSS開発者
フィードバック 協力支援・雇用
OSS提供企業
ディストリビューション
システムコンサル
サポートサービス
フィードバック 開発提案・協力
ソフトウエア
マニュアル
情報提供・共有
OSS先進ユーザ
z専門家ユーザ
エンドユーザ
政府・自治体
一般企業
ソフトハウス
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雑誌・Web等による
情報提供
33
③ 産業振興
OSSによる産業振興
適正な競争
z
z
技術力がキーとなる競争
グローバルに技術比較可能
情報ギャップの少なさ
z
OSSならば技術力があれば情報入手が可能
オープン化以前
z
一部の大手ベンダーのみ情報を所有
z
中小IT企業は、代理店や特約契約をして、情報を購入しなければならなかった
OSS以降
z
技術があればノウハウ情報を入手可能
地場産業の振興になる
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34
④ デジタルデバイドの解消
OSSによるデジタルデバイド解消
デジタルデバイド
z
地域差によるデジタルデバイド
z
z
都市部はIT化が進む
地方は通信事情により情報入手にギャップ
教育機関のデジタルデバイド
z
高度教育に従事する教育者の不足
OSSは広く一般に提供するIT化に有効
z
z
z
低予算でIT化を進めることが可能
安いハードウェアと低コストの教育の提供
優良な情報が無料で入手可能→教育活用にメリット
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35
アジェンダ
z
OSS誕生の背景
z
OSSの普及状況
z
取り組みのねらい
z
最新のOSS普及動向
z
z
諸外国の動向
政府・自治体の動向
z
日本OSS推進フォーラムの活動
z
まとめ
Copyright©2005 NTT DATA Corporation
36
アジェンダ
z
OSS誕生の背景
z
OSSの普及状況
z
取り組みのねらい
z
最新のOSS普及動向
z
z
諸外国の動向
政府・自治体の動向
z
日本OSS推進フォーラムの活動
z
まとめ
Copyright©2005 NTT DATA Corporation
37
ドイツ
OSS先進国
事例
z
z
z
内務省がIBM + SuSE Linuxと包括調達契約
(2002/6)
内務省がOSS移行ガイドラインを発表(2003/7)
自治体レベルで移行開始
z
z
z
ミュンヘン市14,000台のLinux移行を決議 (2003/5)
シューベービッシュハル市400台をLinuxへ移行 (2002-2004)
西メクレンブルグ監査局がLinux移行を完了(2004/11)
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ミュンヘン市の事例
2003年5月、ミュンヘン市議会は14,000台
(16,000ユーザ)のPCをLinuxに移行することを決議
理由
z
z
市場競争促進
コスト削減?(第1の理由ではない)
z
z
z
IBM + SUSE受注 3950万ドル
Microsoftは3660万ドル→2370万ドルを提示
特定製品への依存回避
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39
アメリカ州政府
州政府の一部にOSS採用の動き
オレゴン、テキサス、ハワイ州等でOSS採用法案提出
→廃案or保留
z マサチューセッツ州でついにOSS優遇政策(2003/9)
z
z
z
z
オースチン市でLinuxとOpenOffice試験導入
(2003/12)
マサチューセッツ州を中心に電子政府向けOSSの共同
開発開始(2004/6)
z
z
後に「最良の価値」と「OSSを含むすべての選択肢を検討」
に後退(2004/1)
The Government Open Code Collaborative
カリフォルニア州政府の業務効率化委員会がOSS利
用拡大を提言(2004/8)
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マサチューセッツ州の事例
Virtual Law Office
z
z
z
税収減少に伴う財政難からコスト削減が目的
オープンスタンダードとオープンソースを採用する ポリシーが議会から提案された
レガシーシステムからLinuxプラットフォームへ移行
GOCC (Government Open Code Collaborative)
z
他の州政府とソースコードを共有する枠組み
z
z
各州政府が共通して利用することで低コスト化
コミュニティを通じて、継続的な共同開発できる
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中国/韓国
中国
z
z
国策としてのLinux政策
政府主導で開発する中国版Linux
z
z
Red Flag Linux, Yangfan Linux, Qihang Linux
人材育成に注力
z
Linux 1+1+1プロジェクト
韓国
z
z
Linuxディストリビュータの淘汰と市場再編が進む
韓国政府のOSS採用は急加速中
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北東アジアOSS推進フォーラム
日本・中国・韓国による国際協調
z
z
z
z
第1回、2004年4月、北京
第2回、2004年7月、札幌
第3回、2004年12月、ソウル
第4回、2005年秋、北京
ワーキンググループ活動
z
技術開発・評価(WG1)、人材育成(WG2)、標準化・
認証研究(WG3)
各国内に対応する産学協同のフォーラム設置
z
日本は日本OSS推進フォーラム(後述)
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43
アジェンダ
z
OSS誕生の背景
z
OSSの普及状況
z
取り組みのねらい
z
最新のOSS普及動向
z
z
諸外国の動向
政府・自治体の動向
z
日本OSS推進フォーラムの活動
z
まとめ
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44
自治体のOSS採用動向
電子自治体プラットフォーム
z
Java APの動作環境
z
z
住民向け各種ポータルサイト
z
z
浦安市
山梨県、香川県、沖縄県等
共同アウトソーシング事業で開発したソフトウェアの公開
z
北海道、静岡県
庁内システム
z
z
Webサーバ、メールサーバ等サーバ
デスクトップでの利用
z
z
洲本市
LGWANへのゲートウェイにLinuxサーバ採用
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45
地方自治体でのOSS採用
地方自治体のシステム調達と地元IT振興
z
OSS採用により地域の特定製品の技術を持たない 中小ベンダの参入可能で、地域振興につながる
z
z
長崎県の事例など
情報システム担当者の人事制度上の対策
z
z
専門性が高い担当者の長期固定化
専門家の招聘
住民サービス、情報公開への対応
z
z
採用プロセスにおける透明性の確保
開かれたサービスは、特定企業製品に依存できない
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長崎県の事例
長崎県庁のシステム調達方式
県職員
※ 長崎県資料より
入札発注
入札単位(N)に分割
システムA
開発仕様書
テスト仕様書
開発仕様書
(要件定義、基本設計)
※メーカ色無い、機能分割された詳細な仕様書
※開発仕様書に利用OSSを指定
入札発注
システム会社
システムC
開発仕様書
テスト仕様書
テスト仕様書
機能分割し
分割発注
OSS利用
を指定
システムB
開発仕様書
テスト仕様書
ソフトハウス/システム会社
システム開発
テスト ・受入検収
システム開発
テスト ・受入検収
システム開発
テスト ・受入検収
狭い業務範囲により零細企業でも発注可能
z 仕様書が詳細になるため、リスクが少ない
z 多数の企業が参画可能になり、産業振興の効果あり
z
「テスト・受入検収」と「構築」に分割
z 品質を高める
z
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北海道の事例
自治体の積極的導入
自治体の積極的導入
z
z
道庁がOSS積極的導入を表明(2002.11)
−ポータルサイト「北海道人」(2001.10)
−道立高校「ほっかいどうスクールネット」(2002.11)
江別市「ブランド辞典」サイト(2004.3)
大学がITトップガン人材育成
大学がITトップガン人材育成
z
z
z
地域コミュニティの活発な活動
地域コミュニティの活発な活動
北大大学院にITS講座
産学連携による運営スタイル
−IT20社の寄付
教員もIT企業から
北海道Linuxユーザーズクラブ(DoLUC):1999.4設立
i-dayプロジェクト:2000.7設立
北海道*BSDユーザーズグループ(NoBUG):2001.2設立
OpenSOAPプロジェクト:2001.4設立
日本PostgreSQLユーザ会北海道支部:2001.6設立
札幌Linux連合:2003.8設立
Nature’s Linux Users Group:2004.4設立
Xcast fan club えぞ系:2004.6設立
Ooo北海道ユーザーの集い:2004.6設立
地場IT企業
地場IT企業
ユーザ会等がさかん
Pテレコム(株)、
北海道日本電気ソフトウェア(株)
(株)ソフトコム
(株)テクノフェイス
(株)サイバーブルー
(株)アットマークテクノ
アカダマ(株)
z
75%が開発経験
z
産学官コミュニティ連携イベント
「Get into Open Sare Hokkaid 2004」
z コミッティのイベント連携
「Open Sooree Conferenece 2005 in Hokkaido」(2005.7) を開催
z
20%がOSS開発
http://www.ipa.go.jp/software/open/forum/north_asia/download/NEA2_uchiyama_j.pdf
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アジェンダ
z
OSS誕生の背景
z
OSSの普及状況
z
取り組みのねらい
z
最新のOSS普及動向
z
z
諸外国の動向
政府・自治体の動向
z
日本OSS推進フォーラムの活動
z
まとめ
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49
日本OSS推進フォーラムの設立
1. 政府、民間で協力することによる日本国内でのOSS普及拡大
2. ユーザが安心して使えるための技術的、制度的課題の解決と
新たな選択肢の提供
3. 日中韓、世界のコミュニティとの協調によるOSS発展への貢献
ハード
ベンダ
ISV
SIer
日本OSS
推進フォーラム
ユーザ
政府
大学/
有識者
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日本OSS推進フォーラム設立経緯
2003年
z
9月3日
z
9月8日
z
11月14日
日中韓経済貿易大臣会合 (カンボジア プノンペン)
日中韓情報通信大臣会合 (韓国 済州島)
日中韓オープンソースビジネス懇談会 (大阪)
z
z
三国の推進組織の設立を宣言
日本OSS推進フォーラムの設立を発表(経産省・IPA)
2004年
z
2月 第1回
日本OSS推進フォーラム
z
z
5月 第3回
正式設立、WGの設立を宣言
日本OSS推進フォーラム SC
z
各WGの正式発足
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日本OSS推進フォーラム組織図
2005年7月26日現在
幹事団/顧問団
代表幹事
顧問団
桑原 洋 ㈱日立製作所 取締役(元総合科学技術会議議員)
石黒 正大 東京ガス㈱ 副社長執行役員
川上 哲郎 住友電気工業㈱ 相談役
國井 利泰 金沢工業大学教授
郡山 龍 ㈱アプリックス 代表取締役会長兼社長
嶋本 正 ㈱野村総合研究所 常務執行役員
杉本 迪雄 NTTコムウェア㈱ 代表取締役副社長
末次 朝彦 サン・マイクロシステムズ㈱ 専務取締役
鈴木 繁 新日鉄ソリューションズ㈱ 代表取締役社長
津賀 一宏 松下電器産業㈱ 役員
徳田 英幸 慶應義塾大学政策・メディア研究科委員長
環境情報学部教授
所 眞理雄 ソニー㈱ 特別理事
長野 宏宣 ロンドベルテクノロジー㈱ 代表取締役社長
平野 正信 OSDL アジア担当ディレクター
保科 剛 日本ユニシス㈱ 最高技術責任者
丸森 隆吾 ㈱SRA 代表取締役会長
幹事団
青木 利晴 ㈱NTTデータ 相談役
秋草 直之 富士通㈱ 代表取締役会長
大歳 卓麻 日本IBM㈱ 代表取締役社長 執行役員
金杉 明信 NEC(日本電気㈱) 代表取締役 執行役員社長
河野 俊二 ㈳日本情報システム・ユーザー協会会長
(東京海上日動火災保険㈱ 相談役)
佐藤 雄二朗 ㈱アルゴ21 取締役最高顧問
小委員会
ステアリング・コミッティ
座長 山田伸一(NTTデータ)
デスクトップWG
開発基盤 WG
サポートインフラ WG
ビジネス推進 WG
人材育成 WG
標準化・認証 WG
主査
主査
主査
主査
主査
木戸彰夫(日本IBM)
鈴木友峰(日立製作所)
堀健一(NEC)
工内隆(富士通)
竹川直秀(NTTコムウェア) 三浦広志(NTTデータ)
オブザーバ
経済産業省、総務省、JISA
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主査
事務局
IPA
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デスクトップWG
<設立目的>
日本のIT産業の発展とIT市場における公正な競争、およびIT利用者がその利用者の
要求を満足する複数の選択肢を持ち得ることを目指し、日本におけるOSSデスクトッ
プ環境の普及の促進、及び普及を妨げる様々な問題の解決に関する提案を行う。
(デスクトップWG憲章(2004/4/13)より)
<達成状況>
教育現場における実証実験(IPA事業)を通じて、OSSデスクトップが教育用IT端末
として現実的な選択肢になり得ることを示した。
z
z
z
教育現場での要求定義と実際の授業を通じての実証
運用・保守コストを下げる手法を考案と実証
利用者満足度調査
学校教育現場におけるOSS活用に向けての導入ガイドブックを作成する。公開は9
月末を予定。今後は、地方自治体での導入実証を行う予定。
さらなる普及の為には、Web コンテンツ及び電子文書の相互運用性の向上が必要で
あるとし、Web の互換性およびフォントの問題について、政府に提言を行った。
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2004年度の教育現場における実証
小学校から大学まで全国で17校、約3800名の児童・生徒・学生の参加を得て、実際の授業における実
証実験を行った。その際、利用者の使い勝手やアプリケーションの動作状況などを確認するとともに、遠
隔サポートによるシステムの保守運用を行い、OSSの有効性を検証した。
(実証実験の結果)
OSSデスクトップは、学生が利用するIT端末として充分な機能と、使い勝手を有している。
ネットワークを利用したリモートサポートと、PC管理ソフトウェアを使った自動復旧を用いれば、企業が学
校に対して保守サポート提供が可能。
導入コストは、リーズナブルなレベルにおさえられる見通し。
さらなる普及のためには、Webページ及び電子文書のオープン化が必要。
教育用IT端末の性格(専用端末的な要素が強い)
z 必要とされるアプリケーションの種類は少ない
(Webブラウザー、動画再生、文書作成、文書共有、ネット会議)
z 授業時間単位で、複数の学生により使用されるので、カスタマイズがなされてはならない。
„ 学校教育現場におけるOSS活用に向けての導入ガイドブック
目次(案)
1. はじめに
2. 学校へオープンソースソフトウェアを導入する意義
3. オープンソースソフトウェアの導入事例
4. オープンソースコンピュータの導入手順と留意点
5. オープンソースコンピュータの保守とサポート
付録 A.オープンソースソフトウェアとは 付録 B.用語解説
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開発基盤WG
<設立目的>
OSSの開発やビジネス展開に必要な基盤整備を企画する。開発基盤では、OSSの開発環境や
開発関連情報の整備を目的に課題整理する。
z ミッションクリティカル分野適用に向けた課題整理
z 性能・信頼性・限界値の評価と、改善点の洗い出し
z Linux上のアプリ開発環境、OSSによる開発環境の整理
z 開発コミュニティの活性化(開発者の教育、日本の得意分野の選択的活性化、日本発の
OSS技術の宣伝)
(発足準備会(2004/5/7)で決定した担当課題)
<達成状況>
性能・信頼性評価を実施し、OSSの性能評価手順と評価結果を公開。
IPAのHPに対する該当ファイルのダウンロード件数 約12万件。 障害解析ツールを開発し、ソースコード・成果を積極的に公開。
IPAのHPに対する該当ファイルのダウンロード件数 約1万件。
北東アジアOSS推進フォーラムWG1の場で、開発成果を発表し、日中韓で下記のディスカッショ
ンを実施。
z 平成17年4月15日 日中韓WG1会議(北京)
z 平成17年7月18日 日中韓WG1会議(北京)
今後、さらなる性能評価の情報発信を強化。また、そのためにベーススタックの検証やDBの拡
充を行う。
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「OSSの性能・信頼性評価/障害解析ツール開発」
公開ファイル一覧
„ Javaアプリケーション層の評価
「Javaアプリケーション層の評価」報告書
EJB Profiler使用説明書
„ DB層の評価 「DB層の評価」報告書
付録 DBT-3トランザクション特性の解析
„ OS層の評価 「OS層の評価」報告書
2章付録 DBMSとマイクロベンチマークにつ
いて
„ OSS適用システムの障害解析ツール開発
「ダンプデータ解析ツールの開発」報告書
「LKST(Linux Kernel State Tracer)による
カーネル性能評価ツールの開発」報告書
「ディスク割り当て評価ツール「Disk
Allocation Viewer」の開発」報告書
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サポートインフラWG
<設立目的>
サーバ/デスクトップでのOSSの普及、利用拡大のために、「OSSのサポート」「OSSの長期利用」
における課題を整理し、解決のために取り組みを各方面に提案する。
(サポートインフラWG設立案より)
サポート体制 (開発コミュニティのサポート状況調査、サポート事業者調査、ユーザがサポートメ
ニューを客観的に理解するための「共通サービスレベル」確立、OSS適用事例の収集)
サポート技術基盤 (障害解析のツールの整備、問題解決情報の改善)
開発プロセスの計画性 (プロジェクト存続性・開発ロードマップ・リリース項目と期限の遵守・バ
グ修正・互換性維持など、長期利用に関する開発コミュニティのポリシーと実態調査、開発保守
停止プロジェクトの影響度調査、重要OSSへの支援やユーザ保護のあり方を提言)
後方互換性 (バージョンアップと互換性の状況整理、ディストロへの勧告)
(発足準備会(2004/5/7)で決定した担当課題)
<達成状況>
新たにオープンソースソフトウェアを導入するユーザのためのガイド
「OSSが開発コミュニティからエンドユーザに届くまでの仕組み」を作成し公開した。
z
z
z
IPAのHPに対する該当ファイルダウンロード件数 約2.4万件。
OSSになじみのないユーザを対象に、主要なOSSについて開発コミュニティから
ユーザに届くまでの仕組みを解説した。本件は、雑誌にも取り上げられ反響を呼んだ。
サポート情報表示のガイドラインのために基礎調査を実施。
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サポートインフラWGが作成・公開したガイド
「オープンソースソフトウェアが 開発コミュニティからユーザに届くまでの仕組み」
※ OSSになじみのないユーザーを対象に、OSSが開発コミュニティからユーザーに届く
までの仕組みを解説し、以下の2点を述べたガイド
z SIでよく使われるOSSは、長期間継続される開発体制が整っていること
z 開発者以外のベンダーがサポートを提供しており、
ユーザーは必要に応じたサポートを選択してOSSを利用できること
作業役割(例)
ユーザ
③
④
SIer
PFベンダ
⑤
総合ベンダ
① ②
ディストリビュータ
開発コミュニティ/開発企業
ディストリビューションの作成
(OSS間の整合性)
ターゲットマシンへの
インストール
ターゲットマシンでの動作確認
①
②
③
④
⑤
ディスト
ディスト
ディストリ
ディストリ
ユーザ リビュー
リビュー
ビュータ
ビュータ
タ
タ
PFベンダ
ユーザ ユーザ PFベンダ
総合ベンダ
(SIer)
ユーザ
様々な機器(non-Linuxを含む)や
ソフトウェアを利用した
ユーザ
システムの提案
PFベンダ
PFベンダ
ユーザ (ディスト
総合ベンダ
(SIer)
リビュータ)
ユーザ
ユーザ
SIer
総合ベンダ
SIer
総合ベンダ
システム構築・評価
ユーザ
ユーザ
ユーザ
運用時の問題切り分け等
ユーザ
ユーザ
ユーザ
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SIer
総合ベンダ
(ユーザ) (ユーザ)
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ビジネス推進WG
<設立目的>
OSSのビジネス展開に必要な基盤を整備することにより、OSSの普及とOSS関連ビジネスの活性化を目指す。
ユーザ向け情報提供
z TCOシナリオとその測定法の提案
z 事例蓄積によるOSS利用の安心感醸成
z ベンダ各社が足並みの揃った情報を発信する仕組みの整備
知的財産の不安解消
z 開発コミュニティの役割、および、その啓発
z ディストビュータ・ベンダ・SIerの役割、および、その啓発
z ユーザの啓発
(発足準備会(2004/5/7)の決定ー要約ー)
<達成状況>
「OSSのTCOガイド」の作成
z
z
システム構築・運用のモデルを考察、商用ソフトを用いたソリューションと比較
OSSのTCO優位性とともに情報システムの長期価値(ROI)に着目した、情報システムプラットフォーム選定のガイ
ド資料
「OSS関連製品・サービス情報のテンプレート」の作成
z
必要とするOSS関連製品・サービスに関する情報を見つけやすくするため、ハードウエア、ミドルウエア、アプリケーショ
ンのOSS対応状況について情報公開テンプレートを策定。
「ビジネスユースにおけるOSSの法的リスクに関する調査」の実施
z
知的財産の不安解消のため開発コミュニティ/ベンダー/SIer/ディストリビュータ/ユーザの啓発資料として、WG参
加企業(法的部門を含む)の意見・レビューを反映して、SOFTIC報告書を作成。
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ビジネス推進WGが作成・公開したガイド資料
„ 「オープンソースソフトウェアのTCOガイド」
OSS使用中(あるいは、OSSの採用を検討中)の利用者、とりわけ、情報システム部門の責任者・企画
担当者、および、これらの利用者に情報提供するベンダーやシステムインテグレータの提案責任者・技
術者を対象に、OSSのTCO(Total Cost of Ownership)を解説。
1.
2.
3.
4.
はじめに
TCO評価項目の整理
TCO評価への提案
TCO評価項目詳細
„ 「オープンソースソフトウェア(OSS)関連の製品・サービス情報テンプレート」
ベンダ横断的な協調によって、ベンダ各社の提供情報の一元性を向上させ、商用ソフトウェア以上に
分かり易い製品情報・サービス情報を提供して、OSSに対する信頼獲得を意図した。ベンダ各社が製
品情報・サービス情報の提供時に共通して利用できるような情報提供のテンプレートを提案。
1. はじめに
2. 製品情報・サービス情報提供
3. 技術情報の詳細
„ 「ビジネスユースにおけるオープンソースソフトウェアの法的リスクに関する調査」
OSSビジネスにおける法的問題を整理し、OSS利用に係わるリスクがどれほどの大きさのものかを明
確化することを目的とした。また、リスク回避・低減のために考えられる解決策を提案。
1.
2.
3.
4.
5.
6.
OSSの法的特徴
OSS利用上の知的面での考慮点
法的リスク対策の現状
アンケート調査
法的リスク低減策の提案
今後の課題
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人材育成WG(1/2)
<設立目的>
OSS人材育成に関する現状を明らかにすること
z OSS人材育成に関する課題を分析し、目標を提案すること
z 北東アジアでのプロジェクト連携をすること
TF1: 調査(TF:タスクフォース)
z
z
z
z
「OSSの教育と研修に関する目的、手法、範囲、成果共有の方法等の調 査の枠組みを定める。また、本TFは「貢献者」とその計測手法を定義し、
貢献者の増加のための手段を講ずる。
TF2: コンテスト
z
「2005年第4回北東アジアOSS推進フォーラムへの準備としてOSSコンテストの計画」
(人材育成WG規約(2004/11/24)より)
<達成状況>
コンテスト: OSS開発者を育てていくことが重要であるという認識のもと、「日本OSS貢献者賞」を企画実
施した。候補者を募集し審査委員会にて審査実施。
z OSSの発展に貢献した4名の開発者を表彰
z 第4回北東アジアOSS推進フォーラムにて日中韓で共同表彰の予定。
調査:「日本におけるOSS人材の現状に関するレポート」を公開に向けて基礎調査を実施。
z
z
z
z
z
「OSS推進の全体構図」及び「全体構図」の中での人材タイプの定義
(OSS開発者/OSS利用開発者/OSS利用技術者/OSSプロデューサー/OSSマネージャー)
教育機関等のOSS教育・研修の実態調査
OSS利用およびOSSビジネスプロデュースに関する人材的現状と課題の整理
日本のOSS開発人材の特徴と現状の課題の整理と提言
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人材育成WG(1/2)
<コンテスト「日本OSS貢献者賞」の実施>
z
z
z
z
z
OSSの発展に貢献した開発者を表彰
日本OSS貢献者賞募集期間 7月7日 ∼ 7月22日
応募数 53通
審査委員会により受賞者4名を決定
受賞者
z
z
z
z
鵜飼 文敏(うかい ふみとし)氏 (日本HP株式会社) Debianプロジェクト
高橋 浩和(たかはし ひろかず)氏 (VA Linux Systems ジャパン) Linuxカーネルサポート
高林 哲(たかばやし さとる)氏 (Google) Namazu、quickmlサーバ、gonzui等
まつもと ゆきひろ氏 (ネットワーク応用通信研究所) Ruby
<コンテスト「日本OSS貢献者賞」の実施>
日本のOSS開発における、人材の特徴と課題、教育機関等のOSS教育・研修の実態、OSS利用
およびOSSビジネスプロデュースに関する人材的現状と課題について調査・整理を実施
《目次》
第1章 概要
第2章 OSS推進の全体構図
第3章 OSS開発者の実態
第4章 先行OSSプロジェクトにおける人材の実態
第5章 教育機関/研修機関におけるOSS教育/研修の実態
第6章 結言
参考文献: 日本OSS推進フォーラム人材育成WGメンバー
レポートは以下の調査結果等に
基づいてまとめている
z
z
z
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大学向け調査
日本における
OSS先行プロジェクト調査
過去の各種調査
62
標準化・認証WG
<設立目的>
日本のIT産業の発展、公正な競争の促進のため、政府・地方自治体を含むIT利用者が その利用者の要求を満足する複数の選択肢を永続的に持ち得るために必要となる相互運用
性を、国際的調和を取りつつ達成するための技術的要件等について検討することを目的とする。
z OSS標準・認証の内外の課題検討と提言
z 標準化対応人材の育成
z 政府調達標準に相応しい技術基準の検討
z デスクトップディストリビューションフレームワーク検討
z 調査結果等の公開を通じたOSSの推進
(標準化・認証WG設立案 (2004/11/24)より)
<達成状況>
北東アジアOSS推進フォーラムWG3(標準化・認証研究) にて、国際標準化にむけた入力メソッ
ドの機能要件定義について、日中韓合意済み。
OSSが国際標準化されれば、政府へのOSS導入が、より明確かつ持続可能なものとなる。
政府調達ガイドラインの検討素材をMETIに提出(2005年5月7日)。政府へのOSS導入が推
進される見込み。
本年9月末に、総務省が主催の「情報システム統一研修」(OSSの概要から調達事例まで)に
協力し、政府のOSS調達を支援。
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入力メソッドの国際標準化提案の一例
<主な規定内容>
z
z
z
z
z
z
z
入力メソッド(IM; Input Method)の標準は、国際的に唯一であるべき
IMエンジンとアプリケーションは、遠隔かつ異種プラットフォーム上で稼働すること
キーボード入力の他に、手書き入力や音声入力に対応できること
複数のプログラム言語に対応できること
ユーザ端末起動中に、複数のIMエンジン、複数の言語が自由に選択できること
ユーザ画面上のパネルやステータスウィンドウから、IMの設定を操作できること
IMインタフェースは、商用ソフトなどOSS以外にも対応できること
自民党・e-Japan特命委員会へ
「政府システム調達におけるOSSの利用の促進について」を提出
<主な提言事項>
z
z
z
z
各省システムにおけるOSSの導入実績を明確にすること
OSSのメリットを活かせるような政府システム調達におけるソフトウェア調達の考え
方を、ガイドラインのような形で明確にすること
先導的なOSS導入プロジェクトを実施すること
OSSのサポートサービスに対する適切な対価設定を、調達実務に反映すること
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アジェンダ
z
OSS誕生の背景
z
OSSの普及状況
z
取り組みのねらい
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最新のOSS普及動向
z
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諸外国の動向
政府・自治体の動向
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日本OSS推進フォーラムの活動
z
まとめ
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まとめ
ぜひOSSを有効活用いただきたい
z
z
z
ITの本質は高度専門職業人であり、OSSがIT人材育
成に効果が高いことを有効活用したい
幅広い層の県民が、安価に、制限なく、ITの力を活用
できるように配慮—そのためにもOSSを活用したい
OSS開発方法論の「オープン」「コミュニティ」「グローバ
ル」を他の分野でも活用したい
ぜひ情熱のある起業家、若者を支援いただきたい
z
z
情報格差を生まないよう、インフラの拡充や、人材交
流を支援したい
ビジネス展開の支援をしたい
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Fly UP