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2011年6月13日 日本4月機械受注
りそな 経済フラッシュ ◎注意事項をよくお読み下さい。 日本 4 月機械受注 (2011 年 6 月 13 日) りそな銀行 総合資金部 エコノミスト 白鳥朋子 4 月船舶電力を除く民需からの受注は前月比 3.3%減と、4 ヶ月ぶりの減少 民需コアの 4-6 月期見通しは下期の設備投資増加を示していたが、4 月は低調なスタート 外需が 2 ヶ月連続減少、機械輸出はピークを過ぎたとみられる 概観 4 月民需コアは 4 ヶ月 ぶりの前月比減少 今月から携帯電話が 調査対象外 国内設備投資の低迷 は続くという見方は維 持 非製造業コアは 4 ヶ 月連続の増加 製造業は 2 ヶ月連続 減少、一般機械や電 気機械が減少 外需は 2 ヶ月連続減 少 6 月 13 日発表の 4 月機械受注統計によると、国内設備投資に 3-6 ヶ月先行する指標で ある船舶・電力を除く民需(民需コア)からの受注額は前月比 3.3%減少、4 ヶ月ぶりの減少と なった(図表 1)。なお 4 月調査より携帯電話が調査対象から外され、業種分類にも変更が あったため、データは過去に遡って改定された。携帯電話が対象外となったことで最も影響 が出たのは、通信業及び同業を含む非製造業であった。 内閣府によると、民需コア(旧基準)からの 4-6 月期受注は前期比 10.0%増の見通し(図 表 1)。携帯電話は 5-8%程度のシェアに過ぎないため、下期の震災復興需要を示唆したと みられるが、4 月は低調なスタートであった。機械受注の水準も歴史的に低く、国内設備投 資の低迷は続くという見方を維持する。運転可能な原子力発電所が減っており、電力供給 不安が全国に広がる中、設備投資の先送りや海外移転の動きが懸念される。 船舶・電力を除く非製造業(非製造業コア)からの受注は前月比 2.9%増と 4 ヶ月連続の 増加。調査対象の変更もあり、通信からの受注は減少したが、復興関連とみられる農林漁業 (同 17.2%増)が増えたほか、情報サービス(同 14.4%増)の増加も目立った。 製造業からの受注は前月比 2.7%減と 2 ヶ月連続減少。うち一般機械(同 15.0%減)、電 気機械(同 17.2%減)、造船(同 81.2%減)からの減少が大きかった。自動車・同付属部品 は、3 月の同 18.0%減の後、同 1.3%増と小幅の増加に転じた。 外需からの受注は前月比 2.1%減と、2 ヶ月連続減少。一般機械の輸出動向と機械受注 の外需は相関が高く、機械輸出はピークを過ぎたとみられる(図表 2)。もちろん震災の影響 もあるが、米国や中国に景気減速感が出ており、動向を注視していきたい。 図表1: 機械受注(民需コア)と GDP 名目設備投資 兆円 85 GDP設備投資 機械受注(3ヵ月先行、右軸) 兆円 3.2 図表2: 機械受注外需と一般機械輸出 兆円 1.2 外需 一般機械輸出(右軸) 兆円 1.6 80 2.9 1 1.4 75 2.6 0.8 1.2 70 2.3 0.6 1 65 2.0 0.4 0.8 60 1.7 0.2 06/4 07/4 08/4 09/4 10/4 11/4 出所:内閣府、りそな銀行 注:機械受注直近は内閣府 4-6 月期見通し(携帯電話を含む) 0.6 07/4 07/10 08/4 08/10 09/4 09/10 10/4 10/10 11/4 出所:内閣府、財務省、りそな銀行 注:輸出の季節調整は当社による。機械 受注は 3 ヵ月移動平均、直近は内閣府見通し(携帯電話を含む) お問い合わせは、取引店の担当者までご連絡ください ◎注意事項 *当資料に記載された情報は信頼に足る情報源から得たデータ等に基づいて作成しておりますが、その内容 については明示されていると否とに拘わらず、弊社がその正確性、確実性を保証するものではありません。 また、ここに記載された内容が事前の連絡なしに変更されることもあります。 *また、当資料は情報提供を目的としており、金融商品等の売買を勧誘するものではありません。取引時期 などの最終決定はお客さまご自身の判断でなされるようお願い致します。