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第 1 章 建築物の耐震診断及び耐震改修の実施に関する目標

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第 1 章 建築物の耐震診断及び耐震改修の実施に関する目標
第1章 建築物の耐震診断及び耐震改修の実施に関する目標
第1章
建築物の耐震診断及び耐震改修の実施に関する目標
1 鹿児島市の概況
(1) 地形・地質
本市は九州の南端鹿児島県本土のほぼ中央にあり、面積は、546.96km2 です。
市街地は、鹿児島湾に流入している甲突川などの中小河川により形成された小平野部
にあり、その周辺は、海抜 100m から 300mの丘陵地帯(シラス台地)となっています。
また、本市のシンボルとして知られる桜島は、現在の日本で最も活動的な火山であり、
標高は 1,117m、市街地から鹿児島湾を隔てた約 4km の対岸に位置します。
本市の地質は、南部に中生代白亜紀の川辺層群からなる山体を一部含みますが、大部
分は更新世後期の火砕流堆積物からなる、いわゆるシラス台地で占められています。ま
た、シラス台地は河川により開析され、河川沿いと中部から南部の海岸地帯には沖積平
野が広がっています。
桜島は、東西 12.2km、南北 9.5km の楕円形をしており、最高峰は北岳(1,117m)で
現在活動中の南岳は、北岳の中腹に生じた新しい成層火山です。山麓には多くの側火山
があり、そのうち春田山、湯之平、フリハタ山、引ノ平などは溶岩円頂丘であり、鍋山
は軽石丘、袴腰の台地は基盤岩からなっています。
桜島の誕生は約2万年前、南岳が活動を開始したのは約 4,000 年前と推定され、記録
に残る最古の噴火は 708 年(和銅元年)であり、以後、文明(1471~1476)、安永(1779)
大正(1914)に大噴火を起こし、現在も活発に活動中です。
(2) 人口・世帯
平成 17 年国勢調査では、本市の総人口は 604,367 人、総世帯数は 255,276 世帯です。
人口及び世帯数の推移
単位:人、世帯
7年
12 年
17 年
平成 2 年
男
273,618
278,644
281,611
281,389
女
308,634
315,786
320,082
322,978
合計
582,252
594,430
601,693
604,367
世帯数
216,278
231,922
246,955
255,276
資料:「国勢調査」
(合併による 1 市 5 町の合計数)より
(3) 都市計画
平成 16 年 11 月の合併に伴い、本市には現在、鹿児島、吉田、喜入、松元、郡山の5
つの都市計画区域があります。
鹿児島都市計画区域は、市街化区域と市街化調整区域の2つに区分(いわゆる「線引
き」)しており、その他は区分していません。
(「非線引き」)
都市計画区域及び非線引きで用途地域を指定しているところでは都市的土地利用が図
られています。
都市計画区域
線引き都市計画区域
市街化区域
市街化調整区域
非線引き都市計画区域
38,438ha
28,979ha
8,453ha
20,526ha
9,459ha
資料:「かごしま都市マスタープラン(2007 年 3 月改定)」より
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第1章 建築物の耐震診断及び耐震改修の実施に関する目標
2 想定される地震の規模、被害の状況
(1) 想定する地震の規模
鹿児島県本土は、九州でも比較的有感地震の発生が少ない地域であり、中でも本市域
は活断層及びプレート境界域起源の地震による災害の記録がない地域です。また、県内
には、活動度の大きな活断層(活動度 A 級、千年に数m程度の変位量をもつもの)は認
められず、また地震活動と個別の活断層の関係についても確認されていないため、過去
の地震被害及び近年の地震活動に基づき想定地震を設定します。
鹿児島県地震被害予測調査報告書 平成 8 年度
鹿児島県地域防災計画(震災対策編)平成 17 年度
鹿児島市地域防災計画(震災対策編)平成 18 年度
想定地震の概要
震源
鹿児島湾直下
日向灘
奄美大島近海 県北部直下 県西部直下
震源断層の規模
長さ
23km
60km
79km
10km
10km
幅
12km
30km
40km
5km
5km
上端深さ
5.0km
10.0km
10.0km
2.5km
2.5km
7.1
7.8
8.0
6.5
6.5
マグニチュード
過去の地震
1914 年
M7.1
桜島地震
1662 年
M7.6
日向・大隅
1911 年
M8.0
喜界島地震
1968 年
M6.1
えびの地震
1913 年
M5.7、M5.9
串木野
資料:「鹿児島市地域防災計画」より
① 鹿児島湾直下
県中枢に多大な被害を及ぼすケースとして想定します。
過去の例としては、1914 年の桜島大正噴火に関連した地震があり、噴火の 8 時間
後に M(マグニチュード)=7.1 の最大地震が発生しました。
M=7.1 は本県の内陸部で発生する地震としてはかなり大きく、これを超える規模
の地震は想定しにくいことから、同等の規模の M=7.1 の地震を想定します。
震源近傍の鹿児島湾北西部と桜島で震度 6 弱が予測されます。また、震源から比較
的離れた地域でも、沖積地盤の見られる谷間やロームに覆われた台地上などで、震度
5 強から震度 6 弱が分布することが予測されることから、県本土の広い地域で震度 5
弱以上の揺れが予測されます。
本市域内では、震度 5 弱から震度 6 弱までの揺れが予測されます。
② 日向灘
海洋型地震に伴い県の本土部に津波被害を及ぼすケースとして想定します。
日向灘での地震は、フィリピン海プレートの沈み込みによって発生しています。
過去の地震は 1662 年の M=7.6 が最大ですが、1900 年から後も M=7.0 を超える地
震が数回発生しています。
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第1章 建築物の耐震診断及び耐震改修の実施に関する目標
日向灘付近では、M=7.0 クラスの地震が比較的短い周期で発生し、歪みのエネルギ
ーが比較的低いレベルで解放されていると考えられるため、M=8.0 以上の地震が発生
する可能性は低いと考えられます。しかしながら、日向灘付近のプレート境界では隣
り合う海域で繰返し破壊が発生しており、連鎖的に複数の歪み蓄積箇所で地震が発生
する可能性もあるので、想定地震としては、断層の面積から M=7.6 の 2 倍である
M=7.8 の地震を想定します。
震源が陸部から若干離れているため、震度 6 弱は、大隅半島及び種子島の特に軟弱
地盤で見られる程度です。
震度 5 強の範囲は、大隅半島と種子島の大部分を占め、震度 5 弱より強い揺れは、
薩摩半島・大隅半島の沖積層・シラス被覆地で現れると予測されます。
本市域内では、震度 4 から震度 5 弱までの揺れが予測されます。
③ 奄美大島近海
海洋型地震に伴い県島嶼部に津波被害を及ぼすケースとして想定します。
この付近の、過去の地震の例では、1911 年の喜界島地震が M=8.0 と、最も大きな
ものです。また、1901 年にも奄美大島近海で M=7.5 の地震が発生し、平成 7 年 10
月に喜界島近海で M=7.1 の津波を伴う地震が発生しています。
日向灘のように隣り合う海域で短い期間において繰り返し地震が発生した例がない
ので、複数の歪み蓄積箇所が連鎖的に破壊されることは考えにくいが、想定地震とし
ては、過去最大の M=8.0 を想定します。
喜界島の東岸、奄美大島の沖積低地の一部で震度 6 強が、また喜界島の大半と奄美
大島の沖積低地で震度 6 弱が予測されます。
震度 5 弱よりも強い揺れが現れるのは、震源に近い喜界島、奄美大島及び徳之島の
一部であると予想されます。
本市域内では、震度 2 から震度 4 までの揺れが予測されます。
④ 県北部直下
内陸直下型地震に伴い、局地被害を及ぼすケースとして想定します。
この付近では、1968 年にえびの地震を始めとする M=5.7~6.1 の群発地震が発生し
ており、内陸地震に着目すれば、1894 年に知覧付近で M=6.3 が発生しています。想
定地震としては、M=6.5 の地震を想定します。
震源直上においては、長さ 20km×幅 10km 程度の範囲で震度6弱が予測されます。
震度 5 弱以上の揺れが現れる範囲は、鹿児島湾直下想定地震よりも狭く、断層から
15km 程度までの範囲に限られます。
本市域内では、震度 4 から震度 5 弱までの揺れが予測されます。
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第1章 建築物の耐震診断及び耐震改修の実施に関する目標
⑤ 県西部直下
内陸直下型地震に伴い、局地被害を及ぼすケースとして想定します。
この付近では、甑島にかけて近年活発な地震活動が見られ、過去には旧串木野市に
おいて、1913 年に M=5.7 と 5.9 の地震が相次いで発生しました。
県北部直下と同様に M=6.5 の地震を想定します。
震源近傍の薩摩半島西海岸で震度 6 弱が予測され、主に薩摩半島において、断層か
ら 20km 程度までの範囲で震度 5 弱以上になると予測されます。
本市域内では、震度 4 から震度 6 弱までの揺れが予測されます。
④県北部直下
⑤県西部直下
①鹿児島湾直下
②日向灘
③奄美大島近海
想定地震の位置
資料:「鹿児島市地域防災計画」より
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第1章 建築物の耐震診断及び耐震改修の実施に関する目標
(2) 想定する地震の被害
① 建築物被害予測
建築物被害予測結果
単位:棟
鹿児島湾直下
日向灘
奄美大島近海 県北部直下
県西部直下
大破
7,250
7
0
0
1,281
中破
28,784
555
0
86
5,207
大破
266
0
0
0
23
中破
242
0
0
0
26
鉄骨系建築 大破
698
0
0
0
35
木造建築物
RC 系建築物
物
中破
1,850
0
0
0
90
その他
大破
395
0
0
0
24
構造建築物 中破
185
1
0
0
13
建築物被害 大破
8,609
7
0
0
1,363
31,061
556
0
86
5,336
合計
中破
資料:「鹿児島市地域防災計画」より
本市における建築物被害は、鹿児島湾直下地震のケースで最も大きくなり、被害の
合計は大破 8,609 棟、中破 31,061 棟と予測されます。
これについで被害が大きくなることが予測されるのは県西部直下地震のケースであ
り、大破 1,363 棟、中波 5,336 棟と予測されます。
日向灘地震、県北部直下地震のケースでは、木造建築物を中心とする被害が予測さ
れます。
奄美大島近海地震では、本市への建築物被害はないものと予測されます。
② 建築物倒壊・焼失による死傷者数予測
建築物倒壊・焼失による死傷者数予測結果
鹿児島湾直下
死傷者数
単位:人
日向灘
奄美大島近海
県北部直下
県西部直下
死者
1,231
15
0
7
33
負傷者
5,279
82
0
15
968
資料:「鹿児島市地域防災計画」より
建築物の倒壊や焼失による死傷者数の予測は、建築物被害に比例し、鹿児島湾直下
地震で最も大きくなり、これに県西部直下地震が続きます。
(3) 表層地盤のゆれやすさ
地震による地表でのゆれの強さは、主に、「地震の規模(マグニチュード)」
、
「震源か
らの距離」、
「表層地盤」の 3 つによって異なります。一般には、マグニチュードが大き
いほど、また、震源から近いほど地震によるゆれは大きくなります。しかし、マグニチ
ュードや震源からの距離が同じであっても、表層地盤の違いによってゆれの強さは大き
く異なり、
表層地盤がやわらかな場所では、
かたい場所に比べてゆれは大きくなります。
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第1章 建築物の耐震診断及び耐震改修の実施に関する目標
≪参考≫
「気象庁震度階級関連解説表」では、ある震度が観測された場合、その周辺で実際にどの
ような現象や被害が発生するかが示されています。
震度
人間
屋内の状況
屋外の状況
階級
0
1
2
人は揺れを感じない。
屋内にいる人の一部がわずかな
揺れを感じる。
屋内にいる人の多くが、揺れを
電灯などのつり下げ物が、わず
感じる。眠っている人の一部が
かに揺れる。
目を覚ます。
3
屋内にいる人のほとんどが、揺
棚にある食器類が、音を立てる
れを感じる。恐怖感を覚える人
ことがある。
電線が少し揺れる。
もいる。
かなりの恐怖感があり、一部の
4
5弱
つり下げ物は大きく揺れ、棚に
電線が大きく揺れる。歩いている
人は、身の安全を図ろうとする。 ある食器類は音を立てる。座り
人も揺れを感じる。自動車を運転
眠っている人のほとんどが、目
の悪い置物が、倒れることがあ
していて、揺れに気付く人がい
を覚ます。
る。
る。
多くの人が、身の安全を図ろう
つり下げ物は激しく揺れ、棚に
窓ガラスが割れて落ちることが
とする。一部の人は、行動に支
ある食器類、書棚の本が落ちる
ある。電柱が揺れるのがわかる。
障を感じる。
ことがある。座りの悪い置物の
補強されていないブロック塀が
多くが倒れ、家具が移動するこ
崩れることがある。道路に被害が
とがある。
生じることがある。
非常な恐怖を感じる。多くの人
棚にある食器類、書棚の本の多
補強されていないブロック塀の
が、行動に支障を感じる。
くが落ちる。テレビが台から落
多くが崩れる。据え付けが不十分
ちることがある。タンスなど重
な自動販売機が倒れることがあ
い家具が倒れることがある。変
る。多くの墓石が倒れる。自動車
形によりドアが開かなくなるこ
の運転が困難となり、停止する車
とがある。一部の戸が外れる。
が多い。
固定していない重い家具の多く
かなりの建物で、壁のタイルや窓
が移動、転倒する。開かなくな
ガラスが破損、落下する。
5強
立っていることが困難になる。
6弱
るドアが多い。
6強
立っていることができず、はわ
固定していない重い家具のほと
多くの建物で、壁のタイルや窓ガ
ないと動くことができない。
んどが移動、転倒する。戸が外
ラスが破損、落下する。補強され
れて飛ぶことがある。
ていないブロック塀のほとんど
が崩れる。
7
揺れにほんろうされ、自分の意
ほとんどの家具が大きく移動
ほとんどの建物で、壁のタイルや
思で行動できない。
し、飛ぶものもある。
窓ガラスが破損、落下する。補強
されているブロック塀も破損す
ることがある。
※
気象庁が発表する震度は、震度計による観測値であり、この表に記述される現象から決定するものではないなど、
この表を使用される際の注意点が気象庁のホームページに記載されています。
14
第1章 建築物の耐震診断及び耐震改修の実施に関する目標
3 耐震化の現状
(1) 住宅の耐震化の現状
「平成 15 年 住宅・土地統計調査」(総務省)に基づく推計では、本市(合併後の新市
のエリア)の住宅総数は約 288,000 戸であり、そのうち、約 77%にあたる約 222,000
戸が耐震性を有する住宅と推計されます。
① 木造戸建て住宅は、住宅全数約 175,000 戸のうち、約 118,000 戸が耐震性を有す
ると推計され、耐震化率は約 67%です。
② 共同住宅等では、住宅全数約 113,000 戸のうち、約 104,000 戸が耐震性を有する
と推計され、耐震化率は約 92%です。
住宅の耐震化の現状
単位:戸
耐震性を
住宅数
有する住宅数
耐震化率
木造戸建て住宅
175,000
118,000
67%
共同住宅等
113,000
104,000
92%
計
288,000
222,000
77%
資料:「平成 15 年住宅・土地統計調査」(総務省)等を
もとにした推計
(2)特定建築物の耐震化の現状
市が所有する特定建築物(以下「市有特定建築物」という。)及び民間特定建築物の耐震
化の現状は以下のとおりです。
特定建築物の耐震化の現状
単位:棟
耐震性を有する
建築物数
建築物数
耐震化率
市有特定建築物
780
696
89%
民間特定建築物
2,444
1,776
72%
計
3,224
2,472
76%
資料:「建築確認整理台帳」等より
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第1章 建築物の耐震診断及び耐震改修の実施に関する目標
4 耐震化の目標の設定
(1) 住宅
住宅については、国の基本方針を踏まえ、平成 27 年度に新耐震基準に適合する住宅の
割合を 90%にすることを目標として、住宅の耐震改修促進に取り組みます。
平成 15 年の住宅・土地統計調査等を基にした推計値では、平成 15 年の住宅総数、
288,000 戸に対し、平成 27 年では 313,000 戸となります。このうち、平成 15 年での耐
震性に問題のある住宅数は約 66,000 戸と推計されますが、これらは平成 27 年までにそ
れぞれの住戸の建替えや増築に伴う既存部分の改修等が行われることにより、約 35,000
戸にまで減少するものと考えられます。
更に、平成 27 年における耐震化率 90%を達成するためには、この数を約 31,000 戸に
まで減少させる必要があります。
耐震化の目標
単位:戸
住宅総数
耐震性に
耐震性を
問題あり
有する
耐震化率
平成 15 年
288,000
66,000
222,000
77%
平成 27 年
313,000
31,000
282,000
90%
350,000 戸
31,000 戸
300,000 戸
66,000 戸
250,000 戸
耐震性に問題あり
耐震性を有する
200,000 戸
282,000 戸
150,000 戸
222,000 戸
100,000 戸
50,000 戸
0戸
平成 15 年
平成 27 年
16
第1章 建築物の耐震診断及び耐震改修の実施に関する目標
(2) 特定建築物
特定建築物の平成 27 年度における耐震化率の目標は、市と民間、それぞれに設定しま
す。
① 市有特定建築物については、耐震化率を 100%とすることを目標とします。このう
ち、被害情報収集や災害対策指示を行う庁舎、避難場所等として活用する学校、災
害による負傷者の治療を行う病院など、防災拠点として重要な役割を果たす施設に
ついては、優先的に耐震化を実施します。
② 民間の特定建築物については、耐震化率を 90%とすることを目標とします。
(3) 防災上重要な市有建築物
特定建築物以外でも、避難所指定されている公民館、福祉館など防災上重要な市有建
築物については、耐震化を優先的に実施すべきであることから耐震化率を 100%とするこ
とを目標とします。
(4) 目標の達成状況の確認
本促進計画は、平成 27 年度を目標年次とする長期計画であることから、県促進計画と
の連携を図るなかで進捗状況の点検を行い、達成状況を確認することにより、必要に応
じて設定された目標の見直しを行うなど、適切な進行管理を行います。
17
第1章 建築物の耐震診断及び耐震改修の実施に関する目標
≪参考≫ 国が示す目標設定の考え方
中央防災会議の「建築物の耐震化緊急対策方針(平成 17 年 9 月)」では、
「平成 27 年ま
でに、死者数及び経済被害額を被害想定から半減させる観点から、住宅及び特定建築物の
耐震化率を少なくとも 90%にすべき」としています。また、その対応として、建替えを増
加させ、耐震改修を従来の 2~3 倍のペースで実施することが示されています。
観点
10 年後に死者数及び経済被害額を被害想定から半減させる
観点
想定から半減させる
住宅及び特定建築物の耐震化率 『現状:75%→平成 27 年:9割』とする
目標
非全壊
10 年後に死者数及び経済被害額を被害
非全壊
対応
●建て替えを従来より増加
●耐震改修ペースを従来の2~3倍で実施
●建替えを従来より増加 ●耐震改修ペースを従来の2~3倍で実施
目標
住宅及び特定建築物の耐震化率
『現状:75%→平成 27 年:9 割』とする
建替え
耐震化
全壊
●建替えを従来より増加
対応
全壊
そのため、以下の目標値を定め、
目標達成に必要な戸数や棟数を明らかにしています。
●耐震改修ペースを従来の 2~3 倍で実施
【全建築物】
【被害半減】
住宅の目標:
耐震化率:約 75%→9 割
特定建築物の目標:耐震化率:約 75%→9 割
住宅 総数
うち耐震性あり
うち耐震性なし
平成15年推計値
約4700万戸
約3550万戸(75%)
約1150万戸(25%)
平成27年目標
約4950万戸
約4450万戸(90%)
約500万戸(10%)
特定建築物 総数
うち耐震性あり
うち耐震性なし
約36万棟
約27万棟(75%)
約9万棟(25%)
約40万棟
約36万棟(90%)
約4万棟(10%)
【住宅】現状の耐震化戸数
改修 約 5万戸/年
建替え 約40万戸/年
◇目標達成に必要な戸数
改修 約10~15万戸/年
建替え 約45~50万戸/年
【特定建築物】現状の耐震化棟数
改修 約 1千棟/年
建替え 約 1千棟/年
◇目標達成に必要な棟数
改修 約 3千棟/年
建替え 約 2千棟/年
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第1章 建築物の耐震診断及び耐震改修の実施に関する目標
5 市有特定建築物等の耐震化の進行管理
市有特定建築物及び防災上重要な市有建築物については、災害時の救助・避難拠点とし
て重要な役割を果たす施設が多く、不特定多数の市民が利用することから、庁内の専門委
員会において耐震化の進行管理を行います。
なお、市有特定建築物については、耐震化率の進捗状況について情報公開を行います。
6 耐震化を優先的に推進すべき特定建築物
地震発生後の災害対策拠点機能を確保することや、建築物利用者の状況及び建築物の立
地状況等による甚大な被害を軽減する視点から、耐震化を優先的に推進すべき特定建築物
を設定します。





地域防災計画に位置づけられた防災上重要な建築物
災害時の拠点となるべき施設
小中学校等の教育関連施設
病院や災害時要援護者が利用する建築物
倒壊時の影響が大きい緊急輸送道路沿道の建築物
19
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