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フルード交換&調整マニュアル 平成 25年

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フルード交換&調整マニュアル 平成 25年
レベルゲージ無し車の
フルード交換 & 調整マニュアル
平成 25 年
■
目 次
■
【本書の使い方】
. 本書について ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2
. フルード交換方法について ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2
. フルード推奨交換について ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3
. 点検・交換時のフルード温度について ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3
. 収録モデルについて ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4
【収録メーカー】
. トヨタ(24 モデル)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6
. 日 産(5 モデル)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 148
. ホンダ(4 モデル)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 166
. マツダ(4 モデル)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 180
. スバル(4 モデル)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 196
. スズキ(1 モデル)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 206
. ダイハツ(1 モデル)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 210
・ご注意・
本書の「フルード交換&調整」内容につきましては、各自動車メーカーの
技術資料を基に編集致しております。収録モデルは、∼平成 25 年 5 月まで
の生産車を対象としています。
収録データにつきましては、可能な限り変更や追加内容を反映させており
ますが、完璧とは言えません。記載事項への疑問・ご不明箇所等がございま
したら、弊社までご連絡下さい。再調査の上、ご連絡申し上げます。
( 株 ) 自動車公論社:03-3837-5730
本書の使い方
1
本書について
本書は、AT ・ CVT 搭載車で「トランスミッション用のレベルゲージが無い車両」のフルード交換方法とフルード量の調整・
確認方法を収録しました。
「レベルゲージが無い車両」は、フルード無交換とされていますが、シビアコンディション等の乗り
方の違いで「交換基準」が設定されています(別表参照)。 又、従来の「レベルゲージがあった箇所」には樹脂キャップや特殊
ボルトがあり、フルード交換・調整作業が複雑となりました。本書では、この様に現在増えている「フルード交換特殊車両」の
フルード交換手順とその内容を収録致しました。
・レベルゲージ無し(オーバーフロー式)車のオイルレベル検出機構・
・FF 系 CVT 車
・ FR 系 AT 車
《オーバーフロー式交換タイプの特長》
❶ . 市場(ユーザー購入後)でのフルード過剰・過少注入及び、誤油脂注入等を防止出来、フルード交換時に於ける事故を抑えられる。
❷ . オイル抜き取り・補充量が各作業(部品取り外し時や車両状態毎)に基づいて行う事が出来、フルード量が正確に把握出来る。
❸ . フルード温度調整が車両側と協調制御(メーターチェックランプ点滅での温度管理等)を行い、適正油温が保てる。
❹ . 循環式や圧送式に比べ、フルード内部への異物混入や AT 内部への損傷等が防げる。
2
フルード交換方法について
フルード交換方法は、主に 3 パターンの方法が主流とされております。
本書収録内容の「レベルゲージ無し車」は「オーバーフロータイプ交換方法※」に分類されます。
※
オーバーフルード⇔オイルパンのオーバーフローチューブ(チェックドレイン)から余剰分のフルードを排出しながら調整を行うこと。
交換方法
作業前準備
循環式
圧送式
抜き取り・注入箇所
レベルゲージ穴を使用
交換方法
現在の使用油を抜き取り、使用油が抜けた量だけ新油を
注入し、アイドリングを必要に応じながら行う。車両の
規定量にフルード量が届くまで、新油の入れ替え作業を
繰り返す。
・エンジン&フルードライン暖機
リフトアップし、
ラジエータに伸びている ATF クーラー
・車両電装パーツ OFF 状態
クーラーラインのホースと ラインを使用し、車両の IN 側、OUT 側に交換ホースを
・フルード温度が下がった状態
接続。アイドリングを行いながらフルードを循環させ新
パイプを使用
( 推奨油温:約 20℃前後)
油に入れ替える。
オーバーフロー式
オーバーフロープラグと
リフィルプラグを使用
車両の状態に基づき、フルード補充を行い油温検出➡油
量点検➡油量調整をする。油量調整後フルードを多めに
注入し、オーバーフロー(排出)の確認を行う。
◆圧送式交換作業での注意点◆
最近の車両は、従来のラジエータ下にあった ATF クーラーラインが無くなり、AT 本体に固定(フルードウォーマー式)されているタイ
プが増えています。このタイプの車両は、圧送式交換が出来ません。
尚、フルードウォーマーよりホースが 4 本出ているモデルは、フルードラインを別体で設けていることにより「交換可」です。しかし、
2 本のみのモデルは冷却ラインとフルードラインを分けていないので、フルードラインを確保出来ませんので注意が必要です。
○ 交換可(ホースが 4 本あるモデル):アルファード(H2 系)
× 交換不可(ホースが 2 本のみのモデル):マーク X(X12 系)
−2−
3
フルード推奨交換について
各自動車メーカーは、フルード交換を「定期交換部品」として定めています。車両の分類により交換時期(年)や、走行キロ
毎で整備や点検が異なります。
、シビアコンディション時は、
「約 100℃以上」になり絶えず高温にさらされ、
ATF は通常走行時はオイルパン内が「約 80℃」
劣化促進をしています。CVTF は、ATF よりも更に「10℃∼ 20℃位」の高温状態にあるので、ATF 同様に劣化促進致します。
下表を参考に、
「フルード交換時期」を確認して下さい。
また、定期交換部品に定めていない車種でも、AT や CVT コントロールユニット/トランスミッション ASSY 等を新品に交
換した場合、自動車メーカーではフルード交換を行うよう定めています。
●メーカー指定:定期交換部品(フルード交換時期)
自家用乗用車
事業用(タクシー・ハイヤー)
走行キロ毎の整備
走行キロ毎の整備
交換時期(年)
交換時期(年)
(千 Km)
(千 Km)
下記以外の車種
無交換「100」
−
トヨタ
ランドクルーザー&ハイラックス系
60「30」
−
タクシー&ハイヤー登録車
−
100
日産
−
−
−
ホンダ
本書収録車
40
−
FF 系 CVT/CVT(レンタカー)
無交換「100」
−
FF 系 AT
100
−
三菱
FR 系(ATF Ⅱ・ AW フルード)
80「40」
−
フルード交換
FR 系(ATF SP Ⅲフルード)
−「40」
100(FF 系含む)
−
−
(AT & CVT)
軽自動車
100
100
本書収録車
60
−
マツダ
本書収録車(レンタカー)
40
−
スバル
本書収録車
−「40」
−
無交換
スズキ
2006 年以降∼の CVT 車
−
但し、整備・修理で補充
必要時の場合は交換可
INR エンジン搭載車(ブーン)
無交換「100」
−
ダイハツ
上記以外の CVT 車
50
−
メーカー 定期交換部品
車種
※「 」印内の数値は、シビアコンディション時での交換時期を示す。
●メーカー指定:点検整備時期
メーカー
マツダ
スバル
4
点検項目
ATF/CVTF レベルの点検・調整
CVTF レベルの点検・調整
点検整備時期
1 ヶ月 /1,000km(新車時のみ)
1 年毎 /2 年毎
点検・交換時のフルード温度について
ATF 及び CVTF 点検・交換時での、「フルード温度判定基準」をまとめました。
オーバーフルード交換方法は、
「フルード温度管理」を正確に行わないと、「フルード量調整」が出来ません。各メーカー毎の
判定基準を「冷間時」と「温感時」で収録しました。尚、詳細なフルード温度基準は、各車種毎のページに記載してます。
●メーカー別:フルード温度判定
メーカー
トヨタ
日産
ホンダ
三菱
マツダ
スバル
スズキ
ダイハツ
ミッション
エンジン
フルード温度判定基準(参考)
シフトレンジ
冷間時
適正油温範囲
温感時
AT
約 20℃
約 75℃
CVT
約 20℃∼ 30℃
約 70℃∼ 80℃
AT
アイドリング状態
P レンジ
CVT
AT
CVT
エンジン停止後、
60 秒∼ 90 秒以内
AT
AT
約 50℃∼ 80℃
約 20℃
約 70℃∼ 80℃
約 20℃
N レンジ
CVT
AT
CVT
AT
CVT
約 20℃
約 20℃∼ 30℃
約 70℃∼ 80℃
車種別毎に確認
アイドリング状態
約 20℃
約 65℃
約 20℃∼ 40℃
約 60℃∼ 80℃
約 20℃
約 70℃∼ 80℃
P レンジ
CVT
約 20℃∼ 40℃
約 60℃∼ 80℃
AT
約 20℃∼ 40℃
約 60℃∼ 80℃
CVT
約 20℃∼ 30℃
約 70℃∼ 80℃
−3−
5
収録モデルについて
収録モデルは、各メーカーの主要モデル(現行 / 旧型問わず)を抜粋致しました。
下表のモデルは、
「収録モデル」同様、
「レベルゲージが無い交換特殊車両:オーバーフロー式タイプ」です。頁数の都合上、
本書では収録を省略しました。フルード交換・調整手順が収録モデルと同様な場合がありますので、下表をご参考下さい。尚、
「インジケータランプ表示」や「フルード温度基準」等が異なる事がありますので、予めご注意下さい。
手順作業の流れは同一でも、
●同型式ミッション搭載車一覧
未収録モデル
ミッション型式
ヴァンガード(ACA33 ・ 38)
−
収録モデル
RAV4(A3)
K112 型 CVT
アベンシス(T27)
K111 型 CVT
イスト(P11)
K310 型 CVT
オーリス(E15)
K310 ・ 311 型 CVT
オーリス(E18)
K311 ・ 312 型 CVT
カローラ アクシオ&フィールダー(E14)
K310 ・ 311 型 CVT
カローラ ルミオン(E15)
K310 ・ 311 型 CVT
スペード(P14)
K310 ・ 312 ・ 411 型 CVT
カローラ アクシオ&フィールダー(E16)
パッソ(NGC30)
C0C-C1 型 CVT
ブーン(M601S)
ハイラックス サーフ(N21)
A750F 型 AT
プリウスα(W4)
P410 型 HVT
プリウス PHV(ZVW35)
P410 型 HVT
ブレイド(E15)
K112 型 CVT & U660 型 AT
エスティマ(R5)
ベルタ(P9)
K410 型 CVT
ヴィッツ(P9)
ポルテ(P14)
K310 ・ 312 ・ 411 型 CVT
カローラ アクシオ&フィールダー(E16)
マーク X(X13)
A760 ・ 960 型 AT
クラウン(S20)
マーク X ZiO(A10 ・ 15)
K112 型 CVT & U660 型 AT
エスティマ(R5)
ラクティス(P10)
K210 ・ 410 型 CVT
ヴィッツ(P9)
アリオン&プレミオ(T26)
カローラ アクシオ&フィールダー(E16)
アリオン&プレミオ(T26)
➡
ランドクルーザー 100(J10)
プリウス(W30)
ランドクルーザー プラド(J12)
A750F 型 AT
ランドクルーザー 100(J10)
ランドクルーザー プラド(J15)
A750F 型 AT
ランドクルーザー 200(J20)
キューブ(Z12:平成 24 年 10 月∼)
RE0F11A 型 CVT
ジューク(F15)
シルフィ(TB17)
RE0F11A 型 CVT
ジューク(F15)
スカイライン クーペ(CKV36 − 7AT)
RE7R01A 型 AT
スカイライン(V36 − 7AT)
スカイライン クロスオーバー(J50)
RE7R01A 型 AT
ノート(E12)
RE0F11A 型 CVT
フェアレディ Z(Z34)
RE7R01A 型 AT
スカイライン(V36 − 7AT)
マーチ(K13)
RE0F11A 型 CVT
ジューク(F15)
ラティオ(N17)
RE0F11A 型 CVT
ジューク(F15)
BRZ(ZN6)
TX6A 型 AT
スプラッシュ(XB32S:∼平成 23 年 2 月)
XA-10LN 型 CVT
➡
➡
➡
フーガ(Y51)
ジューク(F15)
86(ZC6)
スイフト(ZC71S)
▶ OEM 車は、供給元の OEM ベース車を参照。
・ホンダ車についての注意点・
・ホンダ車は、フルード用のレベルゲージとレベルゲージ穴があります。
よって、フルード交換&点検作業は従来通りの循環式で行えますが、フルード交換後にリセット作業を行う必要があります。
これは、新油交換後に次回までのメンテナンス残距離数を新たにリセット(車両側への告知)させる事で、適切な交換時期が
把握出来るようにするためです。
・マルチ インフォメーション ディスプレイ表示やリセット操作手順等は、各モデルにより若干異なりますが機能は同じです。
(例)CR-Z
(例)インサイト
−4−
日 産
目次(収録車種)
. エクストレイル(T31 型)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・148
. ジューク(F15 型)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・151
. スカイライン(V36 型)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・154
. セレナ S - ハイブリッド (C26 型)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・157
. フーガ(Y51 型)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・161
1 エクストレイル
ト
ヨ
タ
T31 型
■対象モデル
◎車両型式:LDA-DNT31
◎生産年式:平成 22 年 7 月∼
◎エンジン型式:M9R
◎ A/T 型式:RE6F01A(6A/T)
1 A/T フルード 交換
日
産
■フルード交換手順 ■
【注意】・本車両はオイルパンに設定されたオーバーフローチューブ式のため、ATF レベルゲージは装着されていない。
・ A/T フルードの排出作業は、ATF の油温が約 40℃で行う。
・O リングは再使用せず、フルード交換後は新品に交換する。
・ A/T フルードを適正量にするためフルード交換時(後)は、必ず「フルード量の調整作業」を行う。 排出作業(1 工程目)
① . エンジンを始動する。
ホ
② . ブレーキペダルを踏みながらセレクトレバーを P から L まで一巡させ、
ン
P レンジにする。(各レンジを 5 秒間保持する)
ダ
③ .CONSULT-III の「データモニタ」の「ユオン センサ 1」が 35℃∼ 45
℃になったことを確認する。
◎ CONSULT- Ⅲ(メーカー故障診断機)をインパネ下部の診断コネクタに
接続する。
(右図 A 部)
マ
ツ
ダ
※本車両のフルード油温調整は、ダイアグカプラ短絡作業では行えない。
メーカーの故障診断機(CONSULT- Ⅲ)又は外部診断機を使用すること。
④ . エンジンを停止する。
⑤ . セレクトレバーが P レンジであることを確認し、パーキングブレーキを
確実に作動させる。
⑥ . 車両をリフトアップする。
⑦ . ドレーンプラグ及び A/T フルードレベルチューブを取り外し、A/T フル
ードをトランスアクスルより抜く。(部品配置は、下図構成図参照)
■構成図
ス
バ
ル
ス
ズ
キ
ダ
イ
ハ
ツ
《部品名称》
① . ボルト
② . バッフルプレート
③ . O リング
④ . スタッドボルト
⑤ . プラグ
⑥ . O リング
⑦ . A/T フルードレベルチューブ
⑧ . ドレーンプラグ
⑨ . O リング
⑩ . トランスアクスル ASSY
− 148 −
注入作業(1 工程目)
⑧ . チャージングパイプセット(A)をドレーン穴に取り付ける。
【注意】チャージングパイプの締め付けは手締めで行うこと。
ト
⑨ .ATF チェンジャのホース(B)をチャージングパイプに取り付ける。
ヨ
【注意】ATF チェンジャのホースは、チャージングパイプの突き当たりまで
確実に挿入すること。
タ
⑩ .A/T フルードを、約 3.5 ㍑注入する。
【指定フルード】ニッサン マチックフルード S
⑪ .ATF チェンジャのホース(B)及びチャージングパイプを取り外し、ド
レーンプラグを取り付ける。
日
⑫ . 車両をリフトダウンする。
産
油温調整作業
⑬ . エンジンを始動する。
⑭ . ブレーキペダルを踏みながらセレクトレバーを P から D まで一巡させ、
P レンジにする。(各レンジを 5 秒間保持する)
⑮ .CONSULT-III の「データモニタ」の「ユオン センサ 1」が、35℃∼
45℃になったことを確認する。
ホ
⑯ . エンジンを停止する。
ン
ダ
排出作業(2 工程目)
⑰ . 車両をリフトアップする。
⑱ . ドレーンプラグを取外し、A/T フルードをトランスアクスルより抜く。
⑲ . 再度「⑥∼⑯」の作業を繰り返す。
⑳ .A/T フルードレベルチューブを取り付ける。T = 7.9N ・ m
注入作業(2 工程目)
. チャージングパイプセット(A)をドレーン穴に取り付ける。 【注意】チャージングパイプの締め付けは手締めで行うこと。
マ
ツ
ダ
.ATF チェンジャのホース(B)をチャージングパイプに取り付ける。
【注意】ATF チェンジャのホースは、チャージングパイプの突き当たりまで
確実に挿入すること。
ス
.A/T フルードを約 4 ㍑注入する。
【指定フルード】ニッサン マチックフルード S
.ATF チェンジャのホース及びチャージングパイプを取り外し、ドレーン
プラグを取り付ける。
バ
ル
. 車両をリフトダウンする。
フルード量調整作業
. エンジンを始動する。
. ブレーキペダルを踏みながらセレクトレバーを P から L まで一巡させ、
P レンジにする。(各レンジを 5 秒間保持する)
.CONSULT-III の「データモニタ」の「ユオン センサ 1」が、35℃∼
45℃になったことを確認する。
ズ
キ
. 車両をリフトアップし、チャージングパイプの下に受容器を用意する。
. ドレーンプラグを取り外し、A/T フルードレベルチューブから A/T フ
ルードが抜けてくることを確認する。
ダ
【注意】アイドリング状態で作業を実施すること。
【ポイント】A/T フルードが 0.1 ㍑以上抜けてこない場合は、次項の「A/T フ
ルード量調整」を参照し、ATF を注入する。
ス
.A/T フルードが滴状になったら、ドレーンプラグを規定トルクで締め付
け、車両をリフトダウンしエンジンを停止する。T = 7.4N ・ m ◎交換作業が終了したら、右図を参考にフルードの漏れ点検を必ず行う。
− 149 −
イ
ハ
ツ
2 A/T フルード量 調整
ト
■ ATF フルード量 調整手順 ■
ヨ
【注意】・ ATF フルードレベル調整中は、油温を 35℃∼ 45℃に保つように必ず「CONSULT- Ⅲ」で確認しながら作業を行う。
・本フルード量調整作業は、「フルード量調整作業のみ」を行った場合の手順である。よって、前項のフルード交換手順の工程内
で行う「フルード量調整作業」と手順及び容量等が異なるケースがあるので注意する。
タ
① . セレクトレバーが P レンジであることを確認し、パーキングブレーキを
確実に作動させる。
日
産
② . エンジンを始動する。
③ .A/T フルード温度を、約 40℃になるように調節する。
【参考】A/T フルードは温度に大きく影響されるので、必ず CONSULT-III を
用いて「AT/CVT」の「データモニタ」の「ユオンセンサ 1」で確認し
ながら調節すること。
※本車両のフルード油温調整は、ダイアグカプラ短絡作業では行えない。
メーカーの故障診断機(CONSULT- Ⅲ)又は外部診断機を使用すること。
ホ
ン
◎ CONSULT- Ⅲ(メーカー故障診断機)をインパネ下部の診断コネクタに
接続する。(右図 A 部)
④ . ブレーキペダルを踏みながらセレクトレバーを P から D まで一巡させ、
P レンジにする。(各レンジを 5 秒間保持する)
ダ
⑤ . 車両をリフトアップする。
マ
⑥ .A/T フルードの漏れがないか確認する。
ツ
ダ
⑦ . ドレーンプラグを取り外す。
◎部品位置は、148 頁の構成図を参照する。
ス
バ
ル
⑧ . チャージングパイプセット(A)をドレーンプラグ穴に取り付ける。
【注意】チャージングパイプの締め付けは手締めで行うこと。
⑨ . ATF チェンジャのホース(B)をチャージングパイプに取り付ける。
ス
ズ
キ
【注意】ATF チェンジャのホースは、チャージングパイプの突き当たりまで確
実に挿入すること。
⑩ . A/T フルードを、約 0.5 ㍑注入する。
【指定フルード】ニッサン マチックフルード S
⑪ . チャージングパイプの下に、受け容器を用意する。
⑫ .ATF チェンジャのホースをチャージングパイプから取り外し、A/T フル
ードがチャージングパイプから 0.1 ㍑以上抜けてくることを確認する。
ダ
A/T フルードが抜けてこない場合は、A/T フルードを再度注入する。
イ
【注意】アイドリング状態で作業を実施すること。
ハ
ツ
⑬ .A/T フルードが滴状になったら、チャージングパイプをオイルパンから取り外す。
⑭ . ドレーンプラグを規定トルクで締め付ける。T = 7.4N ・ m ➡部品位置は、148 頁の構成図を参照する。
⑮ . 車両をリフトダウンする。
⑯ . エンジンを停止する。
− 150 −
ホン ダ
目次(収録車種)
. CR-Z(ZF1 ・ 2 型)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・166
. インサイト(ZE2 ・ 3 型)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 169
. フィット ハイブリッド &フィット シャトル ハイブリッド(GP1 ∼ 4 型)・・・・172
. フリード ハイブリッド &フリード スパイク ハイブリッド(GP3 型)・・・・・・・・175
1 CR-Z
ト
ヨ
タ
ZF1・2 型
■対象モデル
◎車両型式:DAA-ZF1・ 2
◎生産年式:平成 22 年 2 月∼
◎エンジン型式:LEA-MF6
◎ CVT 型式:STYA
1 CVT フルード 交換&点検
日
産
フルード抜き取り・補充
【注意】・本車両はオイルパンに設定された CVTF レベルゲージを使用して、フルード量の点検を行う。
・ CVT フルード交換作業は、CVTF の油温が冷間時の状態で行う。
・ CVT フルードを適正量にするためフルード抜き取り・補充後は、必ずフルード量点検作業を行う。 ① . 車両を水平な場所におき、スクリュを外してメンテナンスリッドを外す。
ホ
ン
ダ
マ
ツ
ダ
② . ドレンボルト(A)を外して、トランスミッションフルードを抜く。
③ . シーリングワッシャ(B)を新品に交換して、ドレンボルトを取り付ける。
◎ドレンボルト マグネット部の付着物を完全に取り除く。
④ . メンテナンスリッドをスクリュで取り付ける。
ス
バ
ル
⑤ . レベルゲージを外して、レベルゲージパイプの開口部(A)からトランスミッ
ス
ズ
キ
ションフルードを規定量注入する。
【注意】トランスミッションの中に、ゴミ等が入らないように注意すること。
⑥ . ラジエータファンが 2 回作動するまで暖機運転を行い、暖気運転後エンジンを
止める。
⑦ . レベルゲージを取り付ける。
【指定フルード】Honda 純正ウルトラ HMMF
ダ
イ
ハ
ツ
●トランスミッション フルード量
・交換時 : 2.8L ・分解整備時 : 5.2L
⑧ . トランスミッションフルード量の点検作業を行う。
⑨ .HMMF メンテナンス リマインダ システムのリセット作業を行う。
(168 頁参照)
− 166 −
フルード量点検
① . 車両を水平な場所におき、エンジンを始動する。
② . ラジエータ ファンが 2 回作動するまで暖機運転した後エンジンを止め
ト
る。
ヨ
◎トランスミッション フルード量の点検は、エンジンを止めた後 60 秒から
90 秒の間に行うこと。
タ
③ . レベル ゲージ(A)を外してきれいな布などで拭いて戻し、再度レベル
ゲージを外してトランスミッションフルード量を点検する。
日
産
④ . レベル ゲージ先端(A)HOT ゲージで、トランスミッションフルード
量がアッパ レベル(B)とロア レベル(C)の間にあるか点検する。
フルード量
アッパレベルゲージ以上の場合
ロアレベルゲージ以下の場合
点検内容
ドレンボルトを外しフルードを抜き
規定量に調整する
・フルード漏れの点検を行う
・異常時の場合は修理を行う
ホ
ン
ダ
マ
ツ
⑤ . 補充が必要な場合は、指定の Honda 純正ウルトラ HMMF をレベル ゲ
ダ
ージ パイプの開口部(A)から注入し、レベル ゲージのアッパ レベル
とロア レベルの間まで補充する。
【注意】トランスミッションの中に、ゴミ等が入らないように注意すること。
ス
バ
ル
ス
⑥ . レベル ゲージ パイプの開口部にレベル ゲージ(A)を取付ける。
ズ
キ
ダ
イ
ハ
ツ
− 167 −
2 メンテナンス リマインダ システムのリセット
ト
【注意】・ HMMF メンテナンス リマインダのリセットを行う時は、必ず車両を止めて行うこと。➡フルード交換後に行うこと。
ヨ
・ HMMF をメンテナンスした場合は、必ず HMMF メンテナンス リマインダをリセットする。 タ
・ HDS(ホンダ ダイアグノスティック システム−車両診断機)を使用してリセット作業をすることも出来る。
① . イグニッション スイッチとライティング スイッチが OFF になっていることを
確認する。
② . マルチ インフォメーション ディスプレイでメンテナンスリセット HMMF の表
示を確認する。
日
産
◎リセット画面は約 30 秒で自動的に元の画面に戻る。
◎リセット画面には HMMF メンテナンス時期までの残距離(100km 未満切捨て)が
表示される。メンテナンス時期を過ぎている場合は、メンテナンス時期からの経過
走行距離(100km 未満切上げ)をマイナス(負の数)で表示する。
③ . ステアリング ホイールの SEL RESET スイッチ(A)を押しながらイグニッシ
ョン スイッチを ON( II )にして、SEL RESET スイッチを約 10 秒押し続ける。
※右図は、クルーズコントロール付き車。
ホ
ン
ダ
マ
ツ
ダ
④ . ステアリング ホイールのインフォメーション スイッチ(A)を押してリセット
部を選択し、SEL RESET スイッチ(B)を押す。
※右図は、クルーズコントロール付き車。
ス
バ
ル
⑤ .HMMF メンテナンス リマインダ システムがリセットされ、マルチ インフォ
メーション ディスプレイに完了が表示されたこと確認する。
ス
◎ HMMF メンテナンス リマインダ リセット直後に、次回メンテナンスまでの残距
離確認を行った場合、「39900km」と表示される場合がある。
ズ
キ
▶ HMMF メンテナンスリマインダ システムのリセットを取り消す場合◀
◎マルチ インフォメーション ディスプレイでメンテナンスリセット HMMF の表示を確認する。インフォメーション スイッチを押して
キャンセルを選択し、SEL RESET スイッチを押すと HMMF メンテナンス リマインダ システムのリセットが取り消される。
ダ
イ
ハ
❶ . リセット画面は約 30 秒で自動的に元の画面に戻る。
❷ . リセット画面には HMMF メンテナンス時期までの残距離(100km 未満切捨
て)が表示される。
メンテナンス時期を過ぎている場合は、メンテナンス時期からの経過走行距離
(100km 未満切上げ)をマイナス(負の数)で表示する。
ツ
− 168 −
マツ ダ
目次(収録車種)
. RX-8(SE3P 型)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・180
. アクセラ&アクセラ スポーツ(BL5 型)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・183
. デミオ(DE 型)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・187
. ロードスター(NCEC 型)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・191
1 RX-8
ト
ヨ
タ
SE3P 型
■対象モデル
◎車両型式:ABA-SE3P
◎生産年式:平成 18 年 8 月∼ 24 年 6 月
◎エンジン型式:13B-MSP
◎ A/T 型式:SJ6A-EL(6A/T)
※∼平成 18 年 8 月以前までは、4A/T(レベルゲージ有り)を搭載。
1 A/T フルード 交換
日
産
■フルード交換手順(抜き取り➡注入工程)
【注意】・本車両はオイルパンに設定されたオーバーフローチューブ式のため、ATF レベルゲージは装着されていない。
・ A/T フルード交換作業は、ATF の油温が冷間時の状態で行う。
・ A/T フルードを適正量にするため「フルード交換時(後)
」は、必ず「フルード量の調整」作業を行う。 ① . ドレーンプラグとドレーンプラグガスケットをオイルパンから取り外す。
② . ATF を抜き取る。
ホ
ン
③ . ドレーンプラグを洗浄する。
ダ
④ . 新品のドレーンプラグガスケット、ドレーンプラグをオイルパンに取り付ける。
T = 17.5 ∼ 22.5N ・ m
マ
【注意】・オーバーフロープラグとドレーンプラグを間違えて取り付けないこと。
・右図に示すように、ドレーンプラグガスケットの向きに注意して取付ける。
ツ
ダ
⑤ . オーバーフロープラグとオーバーフロープラグガスケットを取り外す。
ス
バ
ル
⑥ . フィラープラグと O リングを取り外す。
⑦ . フィラープラグ穴から、指定フルードの ATF を注入する。
【指定フルード】マツダ ATF JWS3317
ス
【参考】注入量:8.0L
ズ
⑧ . オーバーフロー孔から ATF が垂れてくることを確認する。
キ
【注意】オーバーフロープラグガスケットの向きに注意して取り付ける。
⑨ . 新品のオーバーフロープラグガスケット、オーバーフロープラグをオイルパン
ダ
イ
に取り付ける。
T = 17.5 ∼ 22.5N ・ m
【注意】フィラープラグの O リングに異常がある場合、O リングを新品にする。
ハ
⑩ . フィラープラグの O リングに ATF を塗布し、フィラープラグを取り付ける。
ツ
T = 23.5 ∼ 54.9N ・ m
⑪ . 次項の、「ATF 量調整作業」を行う。
− 180 −
2 A/T フルード 量調整
ト
フルード量点検
【注意】・ ATF 温度が適正範囲(39℃∼ 54℃)にない場合、ATF 量の調整が正しく行えないため、下記の調整手順に従い作業を行う。
・ ATF 量は規定範囲より少ない場合でも、オーバーフローチューブ内に溜まった ATF が垂れてくるため、誤判断に注意する。 ◎ ATF 量調整は、オイルパンに設定されたオーバーフローチューブによる
オーバーフロータイプを採用している。
よって、オイルレベルゲージは装着されていない。
ヨ
タ
日
産
① . 車両をリフトアップする。
② . フィラープラグと O リングを取り外す。
【注意】・オーバーフロープラグとドレーンプラグを間違えないこと。
・フィラープラグの O リングに異常がある場合は、新品に交換する。
ホ
ン
ダ
③ . オーバーフロープラグとオーバーフロープラグガスケットを取り外す。
④ . オーバーフロー孔から ATF が垂れてくるまで、フィラープラグ穴から
指定フルードの ATF を補充する。
マ
【指定フルード】マツダ ATF JWS3317
ツ
◎補充量は作業内容によって異なるので、下表を参考にして補充を行う。
ダ
◆ ATF 補充量(参考)
関連作業
・トランスミッション/トルコン交換時
・オイルクーラー交換時
・コントロールバルブボデー交換時
・ ATF 油温センサ交換時
・オイルシール交換時
・オイル漏れ、にじみ修理時など
・ ATF の抜き取りを伴う作業時
・ ATF の抜き取りを伴わない作業時
規定量
規定量の ATF を補充
ス
(参考値:8.0L)
バ
少量の ATF を補充
ル
⑤ . フィラープラグの O リングに ATF を塗布し、フィラープラグを取り付
ける。 T = 23.5 ∼ 54.9N ・ m
⑥ . オーバーフロープラグを仮締めする。
⑦ . エンジンを始動し、アイドリング状態で放置し、ATF 油温を上げる。
ス
【注意】ATF 温度が適正範囲を越えるため、下記の作業は速やかに行う。
ズ
⑧ . セレクトレバーを
キ
レンジから
レンジまで、各レンジ 2 秒以上かけ
て一巡させる。その作業を 2 回繰り返した後、再度
レンジに戻す。
⑨ . ATF 温度が適正範囲(39℃∼ 54℃)にあることを確認する。
⑩ . オーバーフロープラグを取り外し、オーバーフロー孔より ATF が垂れ
てくることを確認する。
◎ ATF が垂れてこない場合、エンジン停止後にオーバーフロープラグを
取付け、再度フィラープラグ穴から ATF を補充し、手順⑦から繰返す。 ⑪ . オーバーフロープラグからの ATF が滴下になるまで放置する。
⑫ .ATF の滴下が確認出来たら、新品のオーバーフロープラグガスケット、
オーバーフロープラグを取り付ける。 T = 17.5 ∼ 22.5N ・ m
⑬ . 車両をリフトダウンする。
− 181 −
ダ
イ
ハ
ツ
フルード温度確認
ト
ヨ
タ
−車両診断機(M-MDS)使用時−
① . M-MDS をダイアグノシス・コネクタ 2 に接続する。
② . データ・モニタ「TFT」を使用し、ATF の温度を確認する。
③ . ATF 温度が 39℃∼ 54℃になるまで、トランスミッションを暖機する。
◎作業中は絶えず、A/T フルード点検(色、臭い等)を確認しておく。
日
− A/T ワーニング・ライト使用時−
産
① .TCM の ATF 油温チェックコネクタの A 端子と B 端子を短絡させる。
② . 下記の操作で、オイルレベル調整用制御を作動させる。
◎
➡
➡
操作を 1.5 秒以内で、A/T ワーニングライトが点灯する
まで連続して行う(シフトレンジ操作)。
ホ
◎作業中は絶えず、A/T フルード点検(色、臭い等)を確認しておく。
ン
ダ
マ
ツ
ダ
【参考】ATF 量を調整する際、以下の図表を参照し、適正油温 39℃∼ 54℃に
フルード温度があることを確認する。 ◆オイルレベル調整用:A/T ワーニングライト点灯・タイムチャート表
ATF 状態
ス
バ
ル
タイムチャート
● ATF 温度:39℃以下
▶オイルレベル調整可能範囲より ATF 温度が低い場合
ス
ズ
● ATF 温度:39℃∼ 54℃
キ
▶オイルレベル調整可能油温と ATF 温度が同じ場合
ダ
イ
● ATF 温度:54℃以上
ハ
▶オイルレベル調整可能油温より ATF 温度が高い場合
ツ
− 182 −
スバ ル
目次(収録車種)
. インプレッサ&インプレッサ G4(GJ & GP 型)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
196
. エクシーガ(YA 型)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
198
. フォレスター(SJ 型)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
200
. レガシィ&レガシィ B4(BM & BR 型)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
202
1 インプレッサ&インプレッサ G4
ト
ヨ
タ
GJ,GP 型
■対象モデル
◎車両型式:DBA-GJ2 ・ 3 ・ 6 ・ 7, DBA-GP2 ・ 3 ・ 6 ・ 7
◎生産年式:平成 23 年 12 月∼
◎エンジン型式:FB16,FB20
◎ CVT 型式:TC580/TR580(2WD/4WD)
※作業の流れは、必ず「
フルード調整」➡「
フルード交換」の順で進めて行うこと。
1 CVT フルード 調整
日
産
CVT フルード油温検出
【注意】・ CVTF レベルは、CVTF 温度と共に変化する。よって、CVTF レベルを点検する時は、指定の CVTF 温度で点検すること。
・本車両の CVT フルード交換作業は、オーバーフロー方式のため CVT レベルゲージは装着されていない。
① . エンジンをアイドリングさせ、スバルセレクトモニターに表示される
CVTF の温度を 35℃∼ 45℃(95°∼ 113°F)まで上げる。
ホ
ン
ダ
◎右図のデータリンクコネクタ部にセレクトモニターを接続する。
(データーリンクコネクタ:運転席足元下に設置)
※本車両のフルード温度検出・調整作業は、ダイアグコネクタ短絡作業では
行えない。メーカーのスバルセレクトモニタ又は外部診断機を活用して、
フルード油温調整を行う。
→部:データリンクコネクタ
② . エンジンをアイドリング状態で、セレクトレバーを P → R → N → D、
D → N → R → P と操作し、CVTF を内部循環させる。 マ
ツ
ダ
③ . エンジン始動状態のまま、車両をリフトアップし、フィラープラグを
取り外す。
【ポイント】フィラープラグ穴の下端部に CVTF レベルがある時、油量は
定量である。
< アイドリングストップ付車 >
ス
(A)部:フィラープラグ
< アイドリングストップ無車 >
(A)部:フィラープラグ
(A)
バ
ル
ス
ズ
キ
(A)
CVT フルード補充
① . トランスミッションから CVTF の漏れがないことを確認し、フィラープラグ穴の下端部まで指定フルードを補充する。
【指定フルード】スバル CVT フルード リニアトロニック用
< アイドリングストップ付車 >
< アイドリングストップ無車 >
(A)部:フィラープラグ
(A)
ダ
(A)
イ
ハ
ツ
(A)
(A)
(A)部:フィラープラグ穴
② . 新品のガスケットを介して、フィラープラグを取り付ける。 T = 50N ・ m{5.1Kgf-m}
【注意】トランスミッションが冷えている時に、CVTF をフィラープラグ下端部まで注入すると過注入になりオイル吹きの原因となる。
− 196 −
2 CVT フルード 交換
排出作業
(A)部:CVTF ドレーンプラグ
① . 車両をリフトアップし、CVTF ドレーンプラグを取り外す。
ト
ヨ
② .CVTF の状態点検を行う。
タ
③ . 新品のガスケットを介して、CVTF ドレーンプラグ及びガスケットを
取り付ける。
T = 31N ・ m{3.2Kgf-m}
(A)
日
④ . フィラープラグを取り外す。
< アイドリングストップ付車 >
< アイドリングストップ無車 >
(A)部:フィラープラグ
(A)部:フィラープラグ
産
(A)
ホ
ン
(A)
ダ
マ
注入及びフルード量調整作業
ツ
① . 指定フルードをフィラープラグ穴の下端部まで注入する。
ダ
【指定フルード】スバル CVT フルード リニアトロニック用
② . フィラープラグを仮締めする。
③ . エンジンをアイドリングさせ、スバルセレクトモニターに表示される
CVTF の温度を 35℃∼ 45℃まで上げる。
◎右図のデータリンクコネクタ部にセレクトモニターを接続する。
ス
④ . エンジンをアイドリング状態で、セレクトレバーを P → R → N → D、
バ
D → N → R → P と操作し、CVTF を内部循環させる。 【注意】エンジンアイドリング状態のため、下記作業は注意すること。
⑤ . セレクトレバーを「P」レンジにシフトし、エンジン始動状態で車両を
ル
→部:データリンクコネクタ
リフトアップする。リフトアップ後、CVTF のレベル調整及び漏れ点検を行う。
⑥ . 新品のガスケットに交換して、フィラープラグを取り付ける。
T = 50N ・ m{5.1Kgf-m}
< アイドリングストップ付車 >
< アイドリングストップ無車 >
(A)部:フィラープラグ
ス
(A)部:フィラープラグ
ズ
キ
(A)
ダ
(A)
イ
ハ
ツ
− 197 −
スズ キ
目次(収録車種)
. スイフト(ZC71S 型)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 206
1 スイフト
ト
ヨ
タ
ZC71S 型
■対象モデル
◎車両型式:DBA-ZC71S
◎生産年式:平成 19 年 5 月∼平成 22 年 9 月
◎エンジン型式:K12B
◎ CVT 型式:XA-10LN
■ CVT フルード 量調整
日
産
■調整手順(規定量補充→油温調整→フルード量調整)
① . 車両をリフトアップする。
【注意】・リフトアップ時は、車両を水平状態にすること。
・フルード調整時は、フルード温度を常温(約 25℃)に設定。
・本車両は、CVT レベルゲージは装備していない。 ② . ドレンプラグを取り外し、オーバーフローチューブを規定トルクで
締め付ける。 T = 0.8N ・ m
ホ
ン
ダ
【注意】オーバーフローチューブが緩んでいる場合は、正確なフルード調
整が出来ない。
③ . フィラープラグを取り外し、CVT フルードをオーバーフローチュー
ブから流出するまで注入する。
【指定フルード】スズキ CVTF 3320
④ . ドレンプラグ及びフィラープラグを仮締めする。
⑤ . インパネ中央部にある SDL コネクタに Suzuki SDT を接続する。
マ
ツ
ダ
ス
バ
ル
ス
ズ
キ
ダ
※本車両のフルード量調整は、ダイアグカプラ短絡作業では行えない。
メーカーのスズキダイアグノスティックモニタ(SDT)又は外部診断
機を活用して「CVT 警告灯」のチェックワーニングを起動させる。
イ
⑥ . エンジンを始動し(A/C SW:OFF)、P → R → N → D → S → L
ハ
→ S → D → N → R → P とセレクトレバーをゆっくり一巡させる。
ツ
− 206 −
⑦ . アクティブ制御の「CVT フルード量調整」を実行し、画面表示を「調整中」にする。
CVT 警告灯がイニシャルチェック後に「点滅→点灯」になったら、手順⑧に進む。 ト
ヨ
タ
【注意】CVT フルード量の調整は CVT フルード温度が「35℃以上
45℃以下」の範囲内のみで行う。
【参考】CVT フルード量調整を実行すると、イニシャルチェックの
ためコンビネーションメーター内の CVT 警告灯が 2 秒間点
灯した後、消灯する。
イニシャルチェック後は、コンビネーションメーター内の
CVT 警告灯の状態により、CVT フルード温度を表示すると
共にアイドル回転速度が上昇する。 日
産
ホ
ン
⑧ . 再びドレンプラグを取り外し、CVT フルードの流出状態を点検
ダ
する。
◎ CVT フルードが流出した場合→下記の手順⑨に進む。
◎ CVT フルードが流出しない場合
→フィラープラグを外し、CVT フルードをオーバーフロー
チューブから流出するまで注入する。
マ
ツ
ダ
⑨ .CVT フルードが流出しなくなったら、ドレンプラグガスケット
ス
及びドレンプラグを取付け、規定トルクで締め付ける。
バ
その後、エンジンを停止させる。
ル
T = 40N ・ m
【注意】ドレンプラグガスケットは新品を使用すること。
⑩ . フィラープラグを一旦取り外し、フィラープラグガスケット及
びフィラープラグを規定トルクで締め付ける。
ス
ズ
T = 49N ・ m
キ
【注意】フィラープラグガスケットは新品を使用すること。
ダ
イ
ハ
ツ
− 207 −
ダイハ ツ
目次(収録車種)
. ブーン(M601S 型)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 210
1 ブーン
ト
ヨ
タ
M6 型
■対象モデル
◎車両型式:DBA - M601S
◎生産年式:平成 22 年 2 月∼
◎エンジン型式:1NR - FE
◎ CVT 型式:C0C - C1
※トヨタ・パッソ(DBA-NGC30 型)は、本車両を参照。
■ CVT フルード 補充&調整作業
日
産
CVT フルード補充手順
【注意】・本車両はオーバーフロー式のため、CVT フルードの注入はトランスアクスルのリヤカバーにあるリフィル孔から行う。
・ CVT フルード量調整は、オイルパンに取付けられたオーバーフローチューブからオーバーフロー分のフルード排出で調整する。
・ CVT フルード温度は車両を暖気しフルードを循環させ、適正温度(35℃∼ 45℃)に上昇させエンジン回転中に作業を行う。
・油温は、必ず「油温検出モード」により上記適正温度にあることを確認する。 ◎部品配置図&補充手順
ホ
ン
ダ
マ
ツ
ダ
ス
バ
ル
ス
ズ
キ
ダ
イ
ハ
ツ
− 210 −
初期補充
【注意】新品のトランスアクスルにはあらかじめ一定量の CVT フルードが充填されている。よって、新品交換時は初期補充は行わない。
① . 車両を水平状態でリフトアップする。(車両前後傾斜角:± 1℃以内)
ト
② . カバー類を取り外し、オーバーフロープラグを取り外す。
ヨ
③ . オーバーフローチューブを取付け、規定トルクで締め付ける。
タ
T = 0.8 ± 0.2N ・ m{8 ± 1Kgf ・ cm}
【注意】オーバーフローチューブが規定トルクで締め付けられていないと、
CVT フルード量調整が正しく行われない。
④ . リフィルプラグを取り外す。
日
⑤ . オイルパンから CVT フルードが排出されるまでリフィル孔から CVT
フルードを注入する。
産
【指定フルード】アミックス CVT フルード -DC
⑥ . オーバーフロープラグを仮締めする。
ホ
ン
規定量補充
ダ
◎初期補充を行っていない場合は、下記作業を行うこと。
① . 初期補充の、①∼③の手順を行う。
② . 下表を参考に CVT フルードを規定量注入する。
関連作業
・トランスアクスル新品交換時
・トランスアクスル脱着時
・オイルパン脱着時
・ドライブシャフト脱着時
・トルコン脱着時
・オイルにじみがある場合
規定量
3.5L
マ
ツ
0.5L
ダ
0.4L
【指定フルード】アミックス CVT フルード -DC
③ . リフィルプラグを仮締めし、車両をリフトダウンする。油温検出モードへ切替え、CVT フルード温度を確認し、量調整を行う。
ス
油温検出モード切替え作業
バ
−車両診断機使用時−
① . イグニッション スイッチ OFF 後、車両診断機(DS- Ⅱ)を DLC に接続する。➡ DLC 位置:インパネ運転席側の下端部に設置。
ル
② . エンジンを始動する。
③ . 車両診断機を使用してアクティブテスト[T 端子]を選択し、データ モニタ[エンジン回転数]及び[油温]を表示する。
④ . 車両診断機を使用して[T 端子]を ON にする。
ブレーキペダルを踏み込み、アイドル回転状態でシフトレバーを
レンジにゆっくり一巡させた後、
から
ス
レンジに戻す。
ズ
−車両診断機不使用時 ( インジケータランプ点滅方法 ) −
① .SST を使用して、DLC の ECU-T(13)∼ SIG-E(5)間を短絡する。
コネクタは全車共通
キ
【注意】短絡位置を間違えると故障原因になるので注意する。
② . エンジンを始動する。
③ . コンビネーションメーター内の
レンジランプ点滅(ダイアグノーシス
コード表示)になっていることを確認する。
④ . ブレーキペダルを踏み込み、アイドル回転状態でシフトレバーを
レンジにゆっくり一巡させた後、
から
ダ
イ
ハ
レンジに戻す。
【ポイント】・各シフトレンジで 3 秒間程度保持する。
・ DLC 位置:インパネ運転席側の下端部に設置。
− 211 −
ツ
−全車共通作業− ※下記作業より、車両診断機の使用 / 不使用に関係なく全て共通作業となる。
ト
ヨ
タ
⑤ . シフトレバーの
検出モードに切り替える。
【基準】・コンビネーションメーター内のシフトインジケーターが 2 秒間
表示に固定され、その後消灯する。
・この時、 レンジ以外のシフトインジケーターは消灯する。
◎
表示固定が確認出来なかった場合は、再度各々の手順①から作業を行う。
⑥ . シフトレバーを
日
操作を 1.5 秒以内の周期で、6 秒以上行い油温
レンジに戻し、ブレーキペダルを開放する。
⑦ .[T 端子]を OFF にする(車両診断機使用時)。
SST を取り外し、DLC の短絡を解除する。(車両診断機不使用時)
⑧ . コンビネーションメーター内のシフトインジケーターの点灯状態により、CVT フルード温度を確認する。
産
【基準】・
消灯:35℃未満 ・
点灯:35 ∼ 45℃(適正油温)
・
点滅:45℃以上
【注意】シフトインジケーターが点滅している場合は、
CVT フルード温度の低下を待ってから、再度
各々の手順①から作業を行う。
⑨ . 暖気により、シフトインジケーターの
が点灯
ホ
したら、すぐに CVT フルード量調整を行う。
ン
【注意】量調整は、
が点灯している間に行うこと。
ダ
CVT フルード量調整
【注意】CVT フルード量調整は、シフトインジケーターの
が点灯している間に行うこと。 ① . 車両を水平状態でリフトアップする。(車両前後傾斜角:± 1℃以内)
マ
② . オーバーフロープラグを取り外す。
ツ
◎オイルパンから CVT フルードが排出しない場合➡下記手順③へ
ダ
◎オイルパンから CVT フルードが排出する場合➡下記手順⑤へ
【注意】オーバーフローチューブ内に溜まった CVT フルード(約 5cc)が流出す
る場合があるが、この場合は手順②のオイルパンから CVT フルードが排
出しない場合の手順を行う。
③ . リフィルプラグを取り外す。
ス
バ
ル
④ . オイルパンから CVT フルードが排出するまで、リフィル孔より CVT フルー
ドを注入する。
【指定フルード】アミックス CVT フルード -DC
⑤ . オイルパンから流出する CVT フルードが細い流れから滴下に変化したら新品
のガスケットを介しオーバーフロープラグを取り付け(締付け)る。
【注意】オーバーフロープラグのガスケットは再使用不可。
T = 40.0 ± 5.0N ・ m{408 ± 50Kgf ・ cm} ス
⑥ . 新品のガスケットを介し、リフィルプラグを取り付け(締付け)る。
ズ
【注意】リフィルプラグのガスケットは再使用不可。
T = 49.0 ± 9.8N ・ m{500 ± 99Kgf ・ cm} キ
⑦ . カバー類を取付、車両をリフトダウンする。
⑧ .CVT フルードの漏れがないか確認する。
⑨ . イグニッションスイッチを OFF にする。
ダ
イ
ハ
ツ
− 212 −
《資料転載協力》
●トヨタ自動車(株)
●日産自動車(株)
●本田技研工業(株)
●マツダ(株)
●富士重工業(株)
●スズキ(株)
●ダイハツ工業(株)
【ご注意 】
本書は、各自動車メーカーが発行する各種技術マニュアル・データを基にして編集しております。
各種技術マニュアル・データの編集に関しましては、各自動車メーカーより図版等の使用許諾を得て
本書に使用しております。従って、図版等についての著作権は、各自動車メーカーに帰属致します。
本書の著作権は、弊社及び各自動車メーカーが有しています。著作権者に、無断でコピーや画像デー
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レベルゲージ無し車の
フルード交換&調整マニュアル
(平成 25 年)
■ 発刊日:平成 25 年 7 月
■ 定 価:3,800 円 送 料:200 円(共に税込)
■ 印 刷:平成 25 年 7 月
■ 発行所:株式会社 自動車公論社
〒 110 - 0005
東京都台東区上野 3 - 1 - 8 佐藤ビル 4F
TEL 03 - 3837 - 5730 FAX 03 - 3837 - 5740
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