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電子商取引に関する基礎的研究

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電子商取引に関する基礎的研究
<商業>
電子商取引に関する基礎的研究
─イントラネットにおける生徒実習の教材化にむけて─
ビジネスシステム研究室
Ⅰ
はじめに
川
盛
保
調達など,企業間の取引も含めた広範な商取引を指
す。」とある。私たち一般消費者が身近に感ずる電子
繁に行われている。欲しい商品を買うために店舗に
商取引をもう少し簡単に言えば次のとおりになる。
出向き,一つ一つ品定めを行い,代金を支払って購
入している。
① インターネット上に開設された WWW 上の仮
想的な店舗で,一般消費者を対象とした電子的
もし,直接店舗に出向かなくても商品の購入がで
な商品販売をいう。
きたら・・・・という願いは,通信販売(カタログ
販売)という形で解決された。このように商品購入
② 消費者は,世界中どことでも時間や空間の制
約を超え,ホームページで買い物ができる。
2 電子商取引が注目される理由
の便利さは,インターネットが普及するこの社会に
おいて,更に電子商取引という形で表れてきた。
欧米各国などでは電子商取引が注目され,実用
今日のネットワーク社会におけるインターネット
は,誰でもどこからでも世界中の情報にアクセスで
段階に入っており,日本においても,将来そのビ
ジネスは計り知れない可能性を秘めている。
では,その注目される理由を販売店側と消費者
き,いまやビジネスツールとして重要なものとなっ
ている。このような背景の中,電子商取引は欧米を
はじめ,日本でも行われるようになってきた。サイ
側から述べてみる。
(1) 販売店側のコスト軽減
商品カタログ,注文書等をホームページで広
バーモール(電子商店街)は,その典型的な例であ
る。
告し,その商品内容を随時更新でき,店員なし
そうしたインターネットを利用した電子商取引が
急速に拡大する一方で,顔が見えないネット上の取
で全世界から直接注文を受けることができる。
(国境のないボーダレスな取引を実現)
(2) 消費者側からのメリット
引では,売買の当事者が信頼できる相手であるかを
特定することが不可欠である。つまり認証や暗号化
通信販売のカタログを見る感覚で商品を選択
の問題である。
この研究では,電子商取引の特徴とネット上の取
3
引相手を証明する認証の問題や電子商取引のイメー
し,自宅から 24 時間いつでも購入できる。
電子商取引における課題
(1) 当事者間保護という観点から
ジを学習するシステムについて,イントラネット上
でできる生徒実習向けの教材に取り組んだ。
1
富
買い物から,電子データの交換による受発注や部品
買い物をすることは,私たちの日常生活の中で頻
Ⅱ
研究主事
インターネットは,オープンなネットワーク
であるがゆえに,そのネットを利用した電子商
取引では,顔が見えないネット上の取引におけ
研究内容
電子商取引(EC:Electronic Commerce)とは
る当事者間の保護という観点から当事者の認証
の問題が発生する。安全や機密を保護するセキ
”EC 市場はいま急拡大中!”。
”店舗なんかいらない”。
ュリティ対策をしなければ,盗聴や侵入行為な
どにより大切な情報が盗まれてしまう危険性が
これは,ある月刊誌の目次で見つけたキャッ
チフレーズである。
ある。特に,認証や公開鍵(暗号化)と秘密鍵
このように最近,新聞や雑誌等で電子商取引
の内容について書かれた記事をよく見かける。
(復号化)がセキュリティのキーワードになる。
① 暗号化技術
この電子商取引は,一般に次のように定義さ
暗号化は,セキュリティ対策の方法の一つ
れている。電子商取引とは,「コンピュータネッ
である。送信側は鍵で暗号化してインターネ
トワークを用いた経済活動のこと。インターネ
ット上のバーチャルモール(仮想商店街)での
ットで送る。受信者は,この暗号を鍵で元の
情報に復号して読む。もし,鍵を持たない第
-1-
三者が,受信者になりすまして読んだにしても何が
人口は,爆発的に増えてきた。個人レベルでは,
書いてあるかわからない。こうした暗号方式には,
暗号化と復号化を同じ鍵で行う秘密鍵方式と利用者
Web 検索や電子メールの利用から,さらにインタ
ーネット上における店舗(サイバーモール)から
に公開鍵と秘密鍵の両方を与える公開鍵方式がある。
の商品購入が可能になってきた。
現在,後者の方がインターネット上で最も普及して
しかしながら,鳴り物入りで始まったインター
いる。
ネット通信販売だが,現状は必ずしも順調ではな
いようだ。そのネット販売が軌道に乗らない原因
には,代金決済の安全性への懸念と扱う商品の魅
力不足にある。そうしたネット販売を取り巻くこ
お互い秘密にもっている同一の鍵
れらの課題を解決し,さらにインフラ整備が進め
ば,将来性は高く,身近な店舗になりうると考え
る。次は,ネット販売における消費者側の不安を
送信者
復号化
暗号化
示したものである。
受信者
・販売側の責任者の実態が不明(認証問題)
・注文した商品が送られてくるか心配
図1
秘密鍵方式
(請求書だけが送られてこないか)
・購入後のトラブルに対する対処
・セキュリティの問題(クレジットカード
公開鍵
送信者
の番号の漏洩など)
秘密鍵
復号化
暗号化
・個人情報の漏洩
受信者
(2) 実践事例
1997 年に開設された「楽天市場」は 13 店舗で
始まり,売上増につながる品揃えのノウハウが蓄
第 3 者復号化できない
図2
積され,現在では約 1800 店舗にまで増えている。
その他にも,秋葉原ショッピングモールや大手書
店,大手デパートなど,多くのオンラインショッ
公開鍵方式
ピングを推進しているサイトが増えてきた。
(2) 販売代金に関する電子決済
商品の代金支払いを,電子的に行う方法が電子
(3) 国の動向等
決済で,IC カード技術やインターネット上の情報
1996 年の通産省の「電子商取引実証推進協議会」
セキュリティ技術が最も生かされる分野である。
の発足をはじめとして,各省庁でもそれぞれの分
電子決済のうち最もポピュラーな支払い方法は
電子的に行う銀行振込であるが,日本ではエレク
野に係わる研究がなされている。その例として,
郵政省の最近の動向を紹介する。
トロニック・コマースに対する銀行の動きが鈍い
ため一般家庭にはまだあまり普及していないのが
4
現状である。現在急速に実用化されつつあるのが,
クレジットカードによる電子決済で,ネットワー
郵貯,仮想商店街の代金決済で16社と提携
郵政省は,企業がインターネット上に開設
ク上での決済をより安全に行う規格,SET(Secure
するバーチャルモール(仮想商店街)の代金
Transaction)という規格が世界標準になりつつあ
る。
決済で富士通,大日本印刷,全日本空輸など
16 社と提携する。郵便貯金利用者が提携企業
電子商取引を取り巻く社会現象
運営のモールで買い物をした場合,即座に利
(1) インターネットの普及
用者の口座から代金を引き落とす仕組みとす
ここ数年の間で日本におけるインターネット
る。2000 年 1 月から2万人を対象に実証実験
-2-
を開始,2000 年にも実用化する。民間金融機
ク社会の取引を見据えたものとして重要であるが,
関もインターネット上の即時代金決済に取り
組み始めたが,これだけ多くのモールと提携
実務レベルでのインターネットを活用した取引に
は,電子商取引の概念をしっかり教える必要があ
するのは,郵貯が初めてで,電子商取引の拡
ると考える。このシステムでは,そうしたことを
大に弾みがつきそうだ。
ねらいとして作成を試みた。
6
5
商業高校の教育内容との係わり
生徒実習システムの紹介
このシステムの電子決済モデルは,SET を参考に
作成した。その構成図は次の通りである。
商業高校には,「総合実践」という科目がある。
この科目は,3年間で学習してきた商業の内容を
会社経営を通して経理業務や文書業務等を身につ
けていく学習である。教室内では,10 ∼ 20 社程
SET(Secure Electronic Transaction)とは,
インターネット上で安全な商取引を行うための
の会社間で取引業務を行っている。ところが,最
プロトコルとして VISA と MasterCard が中心と
近では,教室内での取引相手を更に外に広げ,イン
ターネットを活用した学校間取引が少しずつ増え
なって開発した仕様である。
てきた。そうした授業は,これからのネットワー
(1)
システム構成図
クレジットカード会社
決済ネートワーク
認証要求
認証回答
決済要求
承認要求
認証回答
支払いゲートウェイ
金融機関
(3)与信応答
(6)振込応答
認証機関
イントラネット
証明書
証明書
(2)与信依頼
(5)振込依頼
(1)購入要求
顧 客
イントラネット
店 舗
(4)購入応答
配送
・クレジット会社へのカード発行手続きはすでに完了しているものとする。
図3
システム概要
(2) システムの特徴
本システムは,電子商取引体験と電子商取引教
前者は,Web 上から取引の様子を体験し,後者は
用語やセキュリティについて学習していく。
育の2つを目標としている。
-3-
(3) プログラム一覧
プログラム
学習用
認証局
仮想店舗の作成
仮想銀行
ショッピング
支払いゲートウェイ
店舗販売管理
教師用
概要
言語等
学習用ホームページ
HTML,Flash
デジタル証明書の発行
HTML,MS Sertificate Server
仮想店舗の作成
HTML
残高照会プログラム
ASP
会員登録プログラム
ASP
会計プログラム
ASP
商品注文送信プログラム
ASP
商品注文一覧プログラム
ASP
振込依頼送信プログラム
ASP
売上受注一覧プログラム
Access
商品別売上一覧プログラム
Access
時間別商品売上一覧プログラ Access
売上明細一覧プログラム
Access
取引状況モニタプログラム
Access
クレジットカード決済プログラムAccess
支払いゲートウェイ与信処理 Access
データクリア処理
Access
図4
プログラム一覧
(4) 学習の構成画面
この電子商取引の実習内容は,次の6つで構成されている。
①
学習用
・・・・・・・・・
電子商取引の一般的な説明(暗号化や鍵)
②
認証局
・・・・・・・・・
電子証明書の取得
③
④
バーチャルショップ ・・・
バーチャルショップ作成 ・
2 つのモールでの買い物体験
各自の店舗作成の体験
⑤
支払いゲートウェイ
商品代金の請求業務
⑥
銀行
・・・
・・・・・・・・・・
銀行残高の確認
図5
電子商取引メイン画面
-4-
(5)
①
6つの学習(実習領域)の説明
「はじめに」の章では,電子商取引の影響や利用規
学習用
この学習用では,電子商取引の体験よりも電
模の予測,インターネット,支払いシステムの役割
やクレジットカードの使用,SET の説明を図6のよ
子商取引に関する基礎的な概念を説明し,電子
うな画面構成で展開してみた。
商取引の理解を目標としている。ここでは大き
画面の特徴として,アの枠では,アニメーション
く4つの章に分けて説明する。
( Flash)で視覚効果をつけ,イの枠でその説明をし
ている。
次の「クレジットカード業務」の章では,カード
の発行から売上代金・利用代金の精算までを説明し
ている。さらに「電子ショッピング」の章では,実
際どういった流れで電子商取引が行われているか,
ア
全体の流れを会員の登録から支払いの要求までを説
明している。最後に「暗号化技術について」の章で
は,公開鍵や秘密鍵など内容が難しく,図7のよう
にアニメーション効果をつけて展開していくように
配慮した。
イ
図6
説明画面
図7
暗号化技術に関する説明画面
-5-
②
認証局
この認証の方法は,WindowsNT4.0 Option Pack に
認証局のホームページにアクセスし電子証明書
の発行手続きを行うが,実際には使用する電子証
あるイントラネット向けに独自の証明書を発行する
ことができる Certificate Server の機能を活用して作
明書は予め各端末にセットされている。ここでは,
成した。クライアント証明書(顧客)の発行は,Web
手続きの雰囲気を学習する程度に留めている。
経由で Certificate
実務では,日本認証サービス( JCS)などの専
門会社などがある。
で行われる。
③
Server に顧客情報を登録すること
バーチャルショップ
このバーチャルショップでは,商品を選び購入
する疑似体験をする。
2つのバーチャルモールの構成
青空ショッピングモール(20 店舗)
1階(食品コーナー)
2階(家具コーナー)
3階(パソコンコーナー)
NIT ショッピングモール(20 店舗)
1階(食品コーナー)
2階(特産品コーナー)
3階(電化製品コーナー)
図8
ブラウザ用の証明登録フォーム
図9
モールへの入口画面
イ
図9のように次の4つの項目で学習していく。
ア
会員登録申し込みでは,登録条件等に同意す
る意思で,図 10 のような登録画面でデータを入
ご利用方法の説明では,基本的な仕組みやシ
ョッピング利用上の注意,買い物かごの使い方,
注文商品一覧検索について体験する。
-6-
力する。
④
バーチャルショップの作成
ここでの学習のねらいは,モール上に店舗を開
くときの Web ページ作成の体験をする。しかしな
がら,実習の目的が Web ページ作成ではないので
詳しいタグの説明は省略し,次のような基本画面
(図 13)に基づいた HTML タグ(図 14)の変更箇所
(下線)を示して完成させる。画像サンプルは 68 個
準備してある。
完成のイメージは図 11 の店舗の例で示した通りで
ある。
図 10
ウ
顧客登録
店内入り口の項目では,図 11 のようにモー
ルの1階から3階までの店舗の案内をフレーム
上で示している。
図 13
Web 作成基本画面
省略
<table border="0">
<tr>
<td><p align="center"><big><big><big>○○○屋
</big></big></big></td>
</tr>
図 11
エ
<td><font color="#000000">住
店舗の例
所:沖縄県
那覇市凸凹 19-8<br>
省略
注文内容確認では,顧客がこれまで注文した商
align="center"><font color="#0000FF"> 商品名1
品と合計金額を確認することができる。
</font></td>
省略
align="center"><img src="sample1.jpg"
WIDTH="101" HEIGHT="89"></td>
省略
align="center"><font color="#000000"> 特徴1
</font></td>
省略
<tr align="center">
align="center"><font color="#000000"> 商品コード
省略
図 12
注文内容確認
図 14
-7-
変更箇所(タグの部分抜粋)
⑤
(7)
支払いゲートウェイ
店舗から支払いゲートウェイへの振込依頼の
画面は次のとおりである。
図 15
⑥
テーブルの構造
このシステムのテーブルは,下図の通りである。
振込依頼
銀行
取引に応じた各店舗のクレジット代金決済は,
教師側のモニタ画面で行うが,各店舗はその銀
行残高を把握する必要がある。その残高確認が
次の画面で行うことができる。
T_金融機関顧客マスタ クレジット会社と銀行が併用する
No
1
2
3
4
5
項目名
データ型 サイズ
キー
金融機関顧客番号 数値
long
主
預金残高
金額
20
クレジットカード番号text
カード有効期限
date
名義人氏名
text
20
T_顧客マスタ
図 16
No
1
2
3
4
5
6
7
銀行残高確認
(6) 教師側の操作画面とアクセスのフォーム例
教師用の画面では,全取引状況表示やクレジット
項目名
顧客番号
漢字氏名
ローマ字氏名
郵便番号
住所
生年月日
電子メール
備考
バーチャルモール利用者
データ型 サイズ
キー
数値
int
主
text
50
text
50
text
10
text
50
date
text
20
備考
カード決済処理,支払いゲートウェイ一覧処理,デ
ータクリア処理,店舗カードラベル出力を行う。
No
1
2
3
4
図 17
教師側システム管理
-8-
T_支払依頼データ
販売店が支払いゲートウェイに
対して送信するデータ
項目名
与信番号
販売店コード
金額
処理区分
サイズ
long
int
int
データ型
数値
数値
金額
数値
キー
主
備考
0:未 1:済
T_受注データ
No
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
項目名
受注No
販売店コード
日付
顧客番号
小計
送料
消費税
合計
与信番号
与信結果
配送日付
送先氏名
送先メール
送先郵便番号
送先住所
送先電話自宅
送先電話会社
振込日
6
販売店が受注したデータ
データ型
数値
数値
date
数値
通貨
通貨
通貨
通貨
数値
数値
date
text
text
text
text
text
text
date
サイズ
long
int
int
long
int
キー
主
副
備考
授業(実習)の進め方(試案)
①
取引情報カード(金融機関番号とクレジッ
トカード番号等情報)を生徒に配布。(5 分)
年月時分
20
20 20
20
20
20 年月時分
金融機関番号
501
預金残高
¥1,000,000
カード番号
1501111122223333
カード有効期限
名義人氏名
2010/12/01
豊川電気
貴店舗名
豊川電気
②
実習の趣旨を説明する。(5 分)
「これからの商取引では,インターネット
T_受注明細データ
No
1
2
3
4
項目名
受注No
販売店コード
商品コード
数量
データ型
数値
数値
数値
数値
T_商品マスタ
No
1
2
3
4
5
項目名
商品コード
販売店コード
商品名
単価
数量
サイズ
int
long
int
int
キー
主
副
副
を介した取引が増えてきます。その利用方法
や決済の仕組みを体験し,学習していきます。
備考
みなさんは,販売店と消費者の両方の立場を
体験します。まず,自分の店舗の商品を展示
する Web ページを作成しますが,例題の店舗
のタグを修正する方法で体験します。」
③
バーチャルモールの商品データ
データ型
数値
数値
text
通貨
数値
サイズ
int
int
キー
主
50 int
トップメニューからバーチャルショップ作
成画面をクリックする。また,商品サンプル
備考
一覧より好きな商品3点を選択し,ファイル
名を記録しておく。バーチャルショップ作成
画面のソース表示上で ,「店舗名」「商品の画
像ファイル名等のタグ変更し,保存をする。
(図
T_消費税率マスタ
No 項目名
1 コード
2 消費税率
8 と図9で説明)
データ型 サイズ
数値
int
数値
single
キー
主
保存した Web をブラウザで確認する。ただ
し,ここで作成した Web は実際の店舗には使
備考
わない。
④
T_販売店マスタ
No 項目名
1 販売店コード
2 販売店名
データ型 サイズ
キー
数値
int
主
text
50 項目名
データ型
受注No
数値
販売店コード
数値
与信番号
数値
クレジットカード番号text
カード有効期限
date
与信依頼時間
date
備考
⑤
キー
主
副
20
メニューの学習用で電子商取引の基礎知識
を学ぶ。(20 分)
⑥
サイズ
long
int
long
店舗の残高照会(5 分)
メニューの銀行より取引開始前の銀行残高
を確認しておく。
T_与信依頼データ
No
1
2
3
4
5
6
店舗の Web ページ作成(15 分)
備考
消費者が取引のセキュリティ確保のため,
認証局からデジタル署名を取得する。(5分)
認証局証明書申請画面から登録フォームへ入
力する(すべてアルファベット入力)
⑦ 消費者としてモールの中で,自由にショッ
yyyy/mm
ピングをする。
-9-
⑫
⑧
⑨
各店舗は,銀行残高を確認する。
以下,消費者からの購入回数を増やして実習
を進める。
消費者としての注文内容の確認をする。
次は,販売店側の体験をする。(15 分)
デスクトップから売上管理 DB を起動する。
⑬
すべての実習を終了する場合,教師側から
データクリアをする。
販売店コード(金融機関番号)でログイン
し,売上状況や在庫確認,入庫処理を行う。
また,与信結果を確認し,「OK」なら出庫
処理を行い,売上伝票を出力する。
Ⅲ
まとめと今後の課題
インターネット上では,既に電子商取引の技術
を活用した各種のショッピングモールがあらゆる
ところで開設されている。県内においても「宮古
市場」のモールや「 EC ショップ沖縄」など多く
のモールが開設されてきた。
また,長距離・国際電話会社の NTT コミュニケ
ーションは,インターネット上で多数の企業や金
融機関,消費者が安全に参加できる電子商取引の
場を年内にも始めることを新聞紙上で明らかにし
⑩
支払いゲートウェイへ支払いを依頼する。
た。このような流れの中,この電子商取引のシス
(15 分)
売上伝票を見ながら,販売店番号・与信番
テムは,商業高校の教科内容を補完する生徒実習
教材として活用できるのではないかと考える。
先行研究として取り組んだこの電子商取引は,
号・金額などの振込依頼情報を入力し,
「送信」
⑪
ボタンを押す。
専門用語や仕組みにかなり難解な部分があり,今
教師は,すべての生徒のゲートウェイ処理
が済んだのを確認し,クレジット決済処理を
後の生徒実習による検証を踏まえ,具現化しつつ
ある実務レベルでの電子商取引を参考に,さらに
する。(5 分)
改善を加えていきたい。
<参考文献>
大澤文孝著
『WindowsNT4.0
Web アプリケーション構築ガイド』
- 10 -
SOFTBANK
1998
- 11 -
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