【中山間地域】中山間地域の多様な資源と販売チャン ネルを活用した持続

【 中 山 間 地 域 】中 山 間 地 域 の 多 様 な 資 源 と 販 売 チ ャ ン
ネルを活用した持続可能な営農システムの構築
担
当
本部・農業技術部プロジェクトチーム
○久保雄生・小林剛・白石一剛・片山正之・同前浩
司・高橋一興・橋本誠・田戸裕之・小林清敬・杉田
麻 衣 子・片 川 聖・古 橋 典 子・原 田 夏 子・永 久 栄 作（ ﾌﾟ
ﾛｼﾞｪｸﾄ総 括 ）
研 究 課 題 名 山口らしい法人経営の発展・安定化プロジェク ト
研 究 年 度 平 成 21 年 ～ 24 年
背
景
食 料 自 給 率 の 向 上 が 求 め ら れ る 中 、本 県 で は 集 落 営 農 法 人 の 育 成 と 経 営 安 定 、
生産力向上が重要な課題となっており、そのためには、生産の効率化や経営管
理の高度化など、試験研究で開発した技術を現地法人に迅速に導入し、法人の
収益と食料生産力を急速に高める必要がある。
目
的
中山間地域で経営確立期（設立後３年～６年）にある農事組合法人 植柳フ
ァ ー ム （ 美 祢 市 東 厚 保 ： 経 営 ６ 年 目 ） を 対 象 に 社 会 実 験 方 式 注 ）を 用 い て 、 新 技
術の導入や経営発展に有効な知見等の実証により、当該法人経営の発展・安定
化を図るとともに、対象法人の経営確立を通じて、本県中山間地域における山
口らしい効率的で、安定的な法人経営のモデルを提示する。
注）社会実験方式とは、新たな制度や技術などを導入する際、場所と期間を限定して試行するこ
とで、有効性等を検証するもの。
成 果
１ 法人経営（核となる人材の所得確保）
（ 1） 経 営 マ ネ ジ メ ン ト シ ス テ ム の 構 築
ア ＰＭＳを用いた作業計画・管理システムの構築
(ｱ) 聞 取 り 調 査 結 果 か ら 、Ｐ Ｍ Ｓ 等 の 既 存 シ ス テ ム は 、対 象 法 人 の ニ ー
ズである労務管理作業の簡略化・可視化を図り難いことが判明した。
そ の た め 、当 室 に お い て 、法 人 内 の 農 地 及 び 経 営 管 理 を エ ク セ ル 上 で
簡 易 に 行 う 営 農 管 理 シ ス テ ム を 構 築 し 、法 人 に 提 案 し た 結 果 、法 人 内
の 労 務 管 理 作 業 の 省 力 化 ・ 簡 素 化 が 図 ら れ た （ 図 1）。
イ 経営評価・シミュレーションと後継者確保条件の解明
(ｱ) 法 人 の H24 当 初 作 業 計 画 を も と に 、ク リ 剪 定 事 業 へ の 参 入 を 予 測 し
た 結 果 、2 月 か ら 3 月 期 で 54 万 円 の 事 業 外 収 入 が 得 ら れ る こ と が 分 か
っ た （ 図 2）。
(ｲ) 法 人 が 整 え る 労 務 環 境 と 後 継 者 が 望 む 就 業 条 件 と の 乖 離 は 、所 得 保
障（給与規定等）や社会保障（各保険等）等の項目で大きい。また、
集 落 へ の 定 着 条 件 は 、住 居 の 確 保 ・ 斡 旋 、配 偶 者 の 就 業 先 の 確 保 等 に
留 意 す る 必 要 が あ る （ 図 3）。
（ 2） フ ォ ア ス の 効 率 的 活 用 技 術 の 確 立
ア フォアスを活用した水の効率的利用技術の確立
(ｱ) フ ォ ア ス ほ 場 に お け る 荒 代 作 業 を 、① 早 期 湛 水 及 び ② 通 常 湛 水 の 2
条件下で行い、水温・地温の変化と水稲の初期生育に及ぼす影響を
調 査 し た （ H23～ 24） が 、 効 果 は 確 認 で き な か っ た （ 図 4、 5） 。
（ 3） 基 幹 作 物 （ 水 稲 、 大 豆 ） の 生 産 安 定
ア ほ場特性にあった省力施肥管理技術の確立
(ｱ) 法 人 内 20 地 点 の ほ 場 で 土 壌 調 査・分 析 と 水 稲 の 生 育 調 査 等 を 行 い 、
ほ場の地力レベルをＡ（高地力）、Ｂ（地力中庸）、Ｃ（低地力）
に 3 分 類 し 、ほ 場 の 地 力 に 応 じ た 施 肥 と し て 窒 素 施 肥 量 の 増 減 量 を 3
割 と し て 栽 培 試 験 を 実 施 し た （ H24） 。
(ｲ) 地 力 に 応 じ た 施 肥 量 増 減 技 術（ 品 種：「 き ぬ む す め 」、栽 培 面 積：4.
72ha） の 導 入 は 、 肥 料 費 の 削 減 効 果 や タ イ プ Ｃ ほ 場 （ 低 地 力 ） に お
け る 増 収 効 果 等 を も た ら す 。肥 料 費 の 削 減 効 果 は 栽 培 実 績（ H24）あ
た り 6.4％ 減 ，売 上 高 は 4.4％ 増 と な る な ど 、有 用 技 術 と し て 活 用 で
き る （ 表 1、 2）。
イ 効率的雑草対策の確立
(ｱ) フ ォ ア ス 施 工 の 有 無 及 び 湛 水 方 法 の 異 な る 3 ほ 場 に お い て 、 雑 草 発
生 量 調 査 を 実 施 し た（ H24）。移 植 後 28 日 の フ ォ ア ス ほ 場 で の 残 草 量
は、早期湛水ほ場で発生本数は多く乾物重は尐なかったことから、
生 育 初 期 段 階 で の 早 期 湛 水 技 術 の 有 効 性 が 確 認 さ れ た （ 表 3）。
（ 4） 経 営 の 複 合 化 ・ 尐 量 多 品 目 生 産
ア 対象地域におけるハクサイ栽培は、指定産地規模の維持や構成員の高
齢化 等 に 対応 で き る機 械 移 植が 不 可 欠で あ り 、そ のた めに は 、①機械移
植に適した健苗の確保、②マルチ栽培、③機械定植に対応可能な畝立機
の導入、④収穫作業及び収穫台車の利用に適した溝巾の確保など、機械
に 合 致 し た 栽 培 体 系 の 構 築 が 必 要 条 件 で あ る （ 表 4）。
イ 法人初の複合化品目としてアスパラガス、ハクサイ、ジネンジョ等を
導 入 し た 結 果 、 お よ そ 400 万 円 （ H23 実 績 ） の 売 上 増 に 繋 が り 、 法 人 構
成員の役割の創出や新たな雇用確保の見込みがついた。
（ 5） 畦 畔 管 理 の 省 力 化
ア 犬走り設置による草刈り作業性・労働強度等調査
(ｱ) 犬 走 り 工 法 と し て 、材 料 費 及 び 設 置 時 間 に 優 れ る 2 タ イ プ（ Ａ 、Ｂ ）
を選定し、長大な法面の畦畔管理に係る作業時間、作業負荷を犬走
りの有無（施行区、対照区）により比較した結果、犬走り施工区に
お い て 、 草 刈 り 作 業 の 軽 労 化 が 図 ら れ た （ 表 5、 6）
（ 6） 鳥 獣 害 対 策
ア 豪 雤（ H22）に よ る 防 護 柵 の 被 災 状 況 調 査（ 被 災 延 長： 1,727m）結 果 と
鳥 獣 被 害 集 落 環 境 調 査 結 果 の 提 示 に 基 づ き 、法 人 に よ る 被 害 防 護 柵 の 復
旧が図られた。調査結果を視覚的に整理・提示することで、イノシシ等
侵 入 ル ー ト の 予 見 や 被 害 対 策 の 合 意 形 成 に 活 用 で き る（ 図 6）。ま た 、シ
カ 糞 塊 調 査 結 果 を 図 化 し て 整 理 ・ 提 示 す る こ と で 、シ カ の 出 没 範 囲 を 視
覚 的 に 把 握 で き 、イ ノ シ シ 柵 の シ カ 柵 へ の 適 応 等 を 促 す 効 果 が 期 待 で き
る。
（ 7） 農 閑 期 の 余 剰 労 力 を 活 用 し た 経 営 の 多 角 化
ア 法 人 が 林 務 作 業 に 従 事 す る 事 例 を 調 査 し た 結 果 、 冬 期 （ 農 閑 期 の 11
月 ～ 2 月 ） の 山 林 業 務 は 法 人 の 収 入 確 保 に 繋 が る （ 図 7）。 た だ し 、 チ ェ
ー ン ソ ー 等 の 資 格 の ほ か 、搬 出 運 搬 の た め バ ッ ク ホ ウ 、ト ラ ッ ク 等 が 必
要 で あ る（ ク リ 剪 定 の 場 合 は 、産 地 協 議 会 が 認 め る 作 業 班 員 で あ る こ と
も 条 件 で あ る ）。
２ 地域経営（暮らしやすい地域づくり）
（ 1） 地 域 の 人 と 資 源 を 活 か し た 小 さ な 経 済 の 創 造
ア 野 菜 栽 培 教 室 等 の 取 組 は 、出 荷 経 験 者 の 尐 な い 地 域 住 民 に 関 心 を 持 た
せ る 手 法 と し て 活 用 で き 、栽 培 技 術 ・ 知 識 の 向 上 と 参 加 者 間 の 繋 が り の
形 成 に 効 果 が あ る 。 ま た 、こ れ ら 取 組 を 出 荷 に 繋 げ る た め に は 、 栽 培 技
術 以 外 の 情 報 提 供 や 荷 姿 等 の 提 案 が 重 要 で あ る （ デ ー タ 略 ）。
イ 共 同 出 荷 の 取 組 は 、耕 作 の 再 開 や 自 家 消 費 分 の 販 売 な ど を 促 す 効 果 及
び や り が い 等 意 欲 の 向 上 に 効 果 が あ る 。た だ し 、出 荷 経 験 の 尐 な い 住 民
や 高 齢 者 に 提 案 す る 場 合 は 、栽 培 品 目 の 提 示 の ほ か 、直 売 所 ま で の 運 送
ル ー ト の 確 保 、栽 培 指 導 者 等 の 確 保 が 条 件 と し て 求 め ら れ る（ デ ー タ 略 ）。
ウ センターが開発したクリの剥皮技術を利用した甘露煮製造の導入提
案 の た め の 研 修 会 及 び 加 工 事 業 導 入 意 向 確 認 等 を 行 い 、余 剰 労 力 の 確 保
（ 女 性 構 成 員 ）、 原 料 供 給 体 制 の 構 築 、 販 売 展 開 先 の 開 拓 等 を 事 業 展 開
上 の 課 題 と し て 抽 出 し た （ デ ー タ 略 ）。
３ 多様な販売チャンネルの構築
（ 1） 多 様 な 販 売 チ ャ ン ネ ル を 活 用 し た 地 域 所 得 の 確 保
ア 他出者等を対象とした農産物販売を行う場合、①野菜等の計画生産に
対応 で き る農 業 者 集団 、②他 出 者 等 との 事 務・調 整 者 、③ 認 知度 向 上に
有効な情報・会報誌などが継続上必要である。法人が取り組む場合は、
野 菜 教 室 ・ 共 同 出 荷 経 験 者 等 に 対 す る 生 産 誘 導 等 を 図 り 、法 人 の 経 営 品
目 と 組 み 合 わ せ る こ と で 、多 様 な 需 要 に 応 え 得 る 生 産 ・ 販 売 体 系 の 構 築
に 繋 げ る 必 要 が あ る （ デ ー タ 略 ）。
（ 2） 外 部 資 本 と 連 携 し た 経 営 の 多 角 化 （ 農 商 工 連 携 ）
ア 果樹の規格外品を用いた農商工連携の取組事例では、売上額に占める
農業者側の出荷額は 1 割程度と低い。
イ 集落営農法人において、収益部門として確立させるためには、活動意
欲のある女性等主要労働者の年齢構成、農産物の生産量及び商品化率、
機 械 等 の 更 新 力 等 を 取 組 条 件 と し 、農 産 物 出 荷 元 と し て の 役 割 を 担 う か 、
加 工・販 売 等 を 手 掛 け て 地 域 所 得 の 確 保 を 目 指 す か を 選 択 す る 必 要 が あ
る（データ略）。
山口らしい法人経営の発展・安定化プロジェクト
（中山間地域の多様な資源と販売ﾁｬﾝﾈﾙを活用した持続可能な営農システムの構築）
【課題】
【目的】
【研究の視点】
【成果】
【法人】○普通作の生産安定、複合化作物の導入促進
○法人経営の核となる人材に対する所得確保
【地域】○住む人みんなが暮らしやすい地域づくり
中山間地域における法人経営モデルの提示
専従者を法人内に取り込み、将来の後継者として
育成するために必要な営農体系を構築する
Ⅰ法人経営（核となる人材の所得確保）
○経営管理システムの構築
○基幹作物の生産安定
○経営の複合化・尐量多品目生産
○畦畔管理の省力化
○新たな所得確保
○植柳ブランド農産品生産・販売
○鳥獣害対策
⇒ 効率的な労務管理と作業実態の把握
⇒ 圃場に応じた施肥管理技術等の構築
⇒ アスパラガス、ハクサイ等の栽培
共同出荷の新規取組開始
⇒ 犬走り設置による効率的な畦畔管理
⇒ 農閑期におけるクリ剪定事業の導入検討
⇒ 有機物投入による高品質生産（地力改善対策に変更）
⇒ 鳥獣被害集落環境調査等を用いた被害対策支援
Ⅱ地域経営
（暮らしやすい地域づくり）
○小さな経済の創出
⇒共同出荷の新規取組開始
⇒クリ剥皮技術を用いた加工の検討
⇒社会サービス導入上の課題整理
Ⅲ多様な販売チャンネルの構築
○地域所得の確保
⇒複合化品目の市場及び直売所出荷
○外部資本との連携
⇒ハクサイの契約栽培・出荷の検討
法人の自立的な経営と生産上の課題解決を支援する経営モデルの構築
≪数値目標及び到達状況（H23実績）≫
ア売上高の向上
売上高２５％増加
イ生産コストの低減
売上高材料費比率５％削減
ウ新たな経済活動の取組
新規３件以上
エ専従者確保のための基盤づくり
売上高労務費比率３０％以上確保
⇒売上高：２１.１％増加
⇒売上高材料費比率：３.３％増加
⇒新規：４件（アスパラガス、ハクサイ等）
⇒売上高労務費比率：４６.６％
（農）植柳ﾌｧｰﾑ
○はじめに
取扱説明
①基礎データ入力
リスト、組合員名、凡例作成、追加情報
②日常管理
2012
年度
作業日報
③管理支援ツール
労務費一覧
労務費個別
図 1
営農マネジメントシステム
600 （時間）
H23面積 H24面積 H24試算
(m2)
(m2) 労働時間
水稲
132,975 138,895
1515.1
大豆
45,877
43,401
352.4
アスパラガス
6,823
6,823
4345.0
自然薯
1,987
1,987
1142.0
ハクサイ
6,233
5,359
1057.1
タマネギ
6,233
0
0.0
タマネギ(苗)
0
1,039
110.1
作物
500
水稲
大豆
アスパラガス
その他野菜
共通
剪定作業
労働可能時間
専従2名労働可能時間
400
300
200
100
0
上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下
1
2
図 2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
営農マネジメントシステムによる労働時間予測結果
注1）労働可能時間は、ｵﾍﾟﾚｰﾀｰ及び補助員各4人が8時間/日・年間200日として試算
2）剪定事業は市事業費から支払実績（H23）分を引いた残額を法人が獲得するという状況を想定
・作業期間（2/上～3/下）及び時給は事業実績を反映させ、構成員2人が6時間/日（15日/月）として試算
なお、実際の剪定は講習会等での技術習得及び実践的な取組・経験の蓄積が不可欠であることは度外視した予
測であることに注意が必要
90.0
(%)
80.0
後継者が求める就業条件
70.0
法人で準備する労務環境
60.0
50.0
40.0
30.0
20.0
10.0
0.0
就
業
規
則
年
次
有
給
休
暇
給 賞 定
与 与 期
規
昇
定
給
制
度
図 3
退
職
金
制
度
慶
弔
金
制
度
通
勤
手
当
残
業
手
当
扶
養
・
家
族
手
当
住
宅
手
当
住
居
の
斡
旋
労
災
保
険
雇
用
保
険
健
康
保
険
厚
生
年
金
保
険
民
間
の
傷
害
保
険
健
康
診
断
被
服
貸
与
安 事 機 作 更 ト そ
全 務 械 業 衣 イ の
衛 室 格 舎 室 レ 他
生
納
教
庫
育
法人が整備する労務環境と後継者が求める就業条件
23.5
温度
（℃）
温度
（℃）
23.5
早期湛水と通常湛水の地温差
23.0
22.6
22.0
22.5
21.4
21.0
21.9
21.5
早期湛水　21.2
21.0
21.0
早期湛水　21.0
通常湛水
20.7
20.5
22.1
22.0
21.7
21.5
23.2
23.2
23.0
22.8
22.5
早期湛水と通常湛水の水温差
通常湛水
20.5
20.0
20.0
+20日
図 4
+30日
+40日
+20日
+30日
+40日
湛 水 方 法 の 違 い が 地 温 及 び 水 温 の 変 化 に 及 ぼ す 影 響 （ H23）
注 ） 地 温 は 地 表 か ら -5 ㎝ の 深 さ で 計 測
茎数
（本／㎡）
600
草丈(cm)
早期湛水と通常湛水の違いによる生育差①
70.0
535.4
500
早期湛水と通常湛水の違いによる生育差②
64.2
60.0
473.5
57.4
50.0
400
312.5
300
275.4
200
30.0
144.2
図 5
表 1
+30日
通常湛水
0.0
+40日
+20日
+30日
+40日
施 肥 試 験 区 「 き む ぬ す め 」 に お け る 収 量 調 査 結 果 （ H24）
全重
わら重
精籾重
kg/10a
kg/10a
kg/10a
標肥区
1,897
993
885
減肥区
1,849
965
対照区
1,911
1,045
標肥区
1,445
772
増肥区
1,792
985
試験区分
Ａ
高地力
Ｂ
地力中庸（慣行圃場）
Ｃ
低地力
（減肥圃場）
（増肥圃場）
注）各項目の調査は1区100株を対象として行った
圃場
タイプ
早期湛水
湛 水 方 法 の 違 い が 生 育 に 及 ぼ す 影 響 （ H23）
圃場
タイプ
表 2
20.0
10.0
0
+20日
29.3
21.5
20.0
早期湛水
通常湛水
128.2
100
36.8
40.0
※1
※1
収量
指数
千粒重
g
686
102
20.9
865
675
101
21.0
845
671
100
21.4
666
524
78
21.4
791
607
91
20.8
精玄米重
kg/10a
※1　水分14.5%補正
地力に応じた施肥技術導入による効果
試験区分
面積
施肥量増減
施肥量
肥料費
（㎡）
パターン
(kg/10a)
(円)
3割削減
20
50,317
675
101
慣行量
30
75,475
686
102
慣行量
30
114,716
671
100
3割増加
40
68,010
607
91
慣行量
30
51,007
524
78
Ａ
高地力
（減肥圃場）
14,760
Ｂ
地力中庸（慣行圃場）
22,434
Ｃ
低地力
9,975
（増肥圃場）
肥料費増減率
売上高増減率
収量
売上高
(kg/10a) （10aあたり）
-6.4
4.4
注1）米単価は12,374円/60㎏として算出（H23概算金にH22決算金を加えた額を仮単価として試算）
2）肥料費は3,409円/20㎏
3）売上高（10aあたり比率）は、慣行施肥量で栽培した圃場タイプＢ（地力中庸）の売上高を100とした値
4）肥料費増減率及び売上高増減率は、H24栽培面積あたり（％）
表 3
雑 草 発 生 量 調 査 結 果 （ H24）
草種
FOEAS施工 湛水方法
ヒエ
通常湛水
有
19
18
1
早期湛水
無
ホタルイ ウリカワ
27
23
7
セリ
1
0
1
イボクサ その他広葉
0
0
1
0
0
1
合計
0
23
32
乾物重
（g/㎡）
47
64
43
1.16
0.91
0.43
注）調査は移植後28日の時点で実施
表 4
マルチの有無及び定植方法の違いとハクサイの生育等との関係
生育調査結果
収穫物調査結果
最大葉長（㎝）
最大葉幅（㎝）
外葉数 最大葉（㎝） 全重
救重
9/12 9/19 9/30 10/8 9/12 9/19 9/30 10/8 （枚） 葉長
葉幅 （㎏） （㎏）
試験区
マルチ・機械定植
9.8 15.1 32.0 38.7
3.6
9.9 23.5 28.0
10.2
50.8
37.5
4,996
2,912
裸地・機械定植
10.4 12.6 29.5 37.6
3.7
7.4 21.5 27.5
7.9
49.7
38.3
4,527
3,003
裸地・手植え
10.5 11.7 29.0 37.3
3.5
7.5 20.7 28.1
7.8
50.5
40.0
5,279
3,621
注1）品種：黄心75、定植日：9/上旬、苗：JAより購入
2）収穫物調査：11/8
表 5
犬走り施工タイプの特徴
断面図
タイプ
設置時間
（分/40m）
施工費
（円/m）
材料費
（円/ｍ）
施工経費
（円/m)
122
102
1,456
1,558
杭の試打を複数箇所行っ
た結果、石レキに当たって
打ち込むことができない箇
所があった。
82
68
1,500
1,568
杭の試打を複数箇所行っ
た結果、そのまま打ち込む
ことができた。
現地法面状況
６㎝
５０㎝
６０㎝
Ａ
①
５０㎝
１２㎝
６㎝
１８㎝
Ｂ
プラ杭：φ ５㎝×長さ４５㎝
注1）設置時間は、狭幅作業道造成機による掘削時間と、作業員2人による設置時間（材料の移動手間を含む）
2）実証は、美祢市植柳地区の長大な法面（延長40m、法長3.5m、勾配1:1.2）で実施
3）労働費は、作業員の時給を1,000円として計算
表 6
OWAS 法 に よ る 作 業 姿 勢 負 担 評 価
試験区
AC（Action Category）の発生頻度（％）
AC1
AC2
AC3
AC4
改善は不要
近いうちに改善
早期に改善
直ちに改善
施行区
97.2
2.8
0
0
対照区
64.5
0
35.5
0
注1）被験者は57才男性、法面3.5ｍ・延長10ｍ間の作業を比較
図 6
2,000
千円
鳥獣被害集落環境調査結果
Ａ法人の月別労働費(従事分量配当）（H21）
千円
2,000
林務作業
その他作業
1,500
林務作業
その他作業
1,500
1,000
1,000
500
500
0
0
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
2,000
1,500
Ａ法人の月別労働費（従事分量配当）（H20）
千円
Ａ法人の月別労働費（従事分量配当）（H19）
冬季（1・2・11・12月）の
従事分量配当
林務作業
その他作業
年度
H21
H20
H19
1,000
500
林務作業
341
54
387
その他作業 林務作業割合
2,118
3,174
1,648
13.9
1.7
19.0
0
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
図 7
林務作業による労働費と従事分量配当額との関係（Ａ法人）