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マグロやカツオの訪問販売に注意!-味見しませんか?包丁を持って

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マグロやカツオの訪問販売に注意!-味見しませんか?包丁を持って
報道発表資料
平成 22 年 12 月 27 日
独立行政法人国民生活センター
マグロやカツオの訪問販売に注意!
‐味見しませんか? 包丁を持って購入を迫る等のトラブルが起きている‐
「マグロの味見しませんか」等と言って自宅に訪れた業者から、マグロやカツオ等の魚介類を
買わされたという相談が増えている。生鮮食料品の訪問販売は平成 21 年 12 月より「特定商取引
に関する法律」の規制対象となったが、販売業者名や連絡先が分からないため、被害回復が難し
いというトラブルがほとんどである。当センターでは、本年 3 月 3 日にりんごやみかんの訪問販
売をめぐるトラブルについて注意喚起を行ったが、果物から魚介類に販売商品が変わっただけで
ほぼ同様の手口である。そこで、安易に購入しないよう消費者に注意を呼びかける。
1.PIO-NET(全国消費生活情報ネットワーク・システム)注1にみる相談の概要
2005~2010 年度までの「魚介類」の訪問販売に関する相談(2010 年 12 月 20 日までの登録分、
259 件)の特徴は、以下のとおりである注2。
(1)相談件数の推移
2005 年度以降、相談件数は増加傾向にあり、2010 年度は 44 件の相談が寄せられている。前年
の同時期と比較すると約 1.6 倍に増えている(図1参照)。
(件)
図1
魚介類の訪問販売に関する相談件数
70
63
60
56
50
44
38
40
38
30
20
※28
20
10
0
2005
2006
2007
2008
2009
2010
(年度)
(2)契約当事者の属性‐高齢者、女性がねらわれている‐
年代別では 80 歳代が 67 件(30.7%)で最も多く、次いで 70 歳代が 51 件(23.3%)
、60 歳代
が 35 件(16.0%)の順であり、高齢者が多い。また性別では、男性が 65 件(26.1%)、女性が 180
件(72.3%)で女性が圧倒的に多い。職業別にみると無職が最も多い(129 件、56.6%)。
注1
PIO-NET(パイオネット:全国消費生活情報ネットワーク・システム)とは、国民生活センターと全国の消費生
活センターをオンラインネットワークで結び、消費生活に関する情報を蓄積しているデータベースのこと。
注2
契約当事者の属性、契約金額等については不明・無回答を除いて割合を算出している。
1
地域別では東北南部が 43 件(16.9%)と最も多く、次いで北海道・東北北部が 40 件(15.7%)、
山陰が 32 件(12.6%)となっている。
(3)契約金額等
1 万円以上 5 万円未満が 75 件(48.4%)、1,000 円以上 1 万円未満が 63 件(40.7%)で多い。
2.主な相談事例
【事例1】強引に押し売りされ傷んだ魚を買わされた:魚屋の名前をかたって販売業者から訪問
され、強引に魚を売りつけられることがたびたびあった。今回は、ブリの切り身を売りに来た。
販売業者に「代金は 3,500 円」と言われたが「3,000 円しかない」と伝えると「それでいい」と
言われ、切り身を置いて行かれたが、傷んでいて食べられなかった。
(相談受付:2010 年 11 月
政機関からの相談
行
鳥取県)
【事例2】味見したら包丁でまな板を叩かれ、怖かったので購入:魚の販売業者から訪問販売を
受けた。マナガツオを勧められたので価格を尋ねると「600 円」と言うので、買うことにした。
すると「1 匹 12,000 円」となり、「高いのでいらない」と断ると、包丁でまな板を叩かれ怖かっ
たので、代金を支払ってしまった。
(相談受付:2010 年 7 月
行政機関からの相談
岡山県)
【事例3】勝手に切り分けられ、購入を断ったら脅された:マグロを販売するという業者が家に
来て、
「マグロ 100gで 1,500 円」と言われた。マグロは好きなので「見せてほしい」と伝え販売
者の車へ見に行ったところ、男性が勝手にマグロを切り分け「代金は 15,000 円だ」と言われた。
切り分けられたマグロの色が悪く、高かったので断ると「切ったのだから絶対買ってもらう」と
強く言われた。
「買うとは言ってない」と断ったが、
「買うのがあたりまえだ」と脅された。
(相談
受付:2009 年 12 月 契約当事者:70 歳代 女性 家事従事者 北海道)
3.消費者へのアドバイス
(1)必要がなければ、きっぱりと断ること
玄関のドアを開けたり、
「味見してみて」と勧められ試食してしまうと、断りにくい。訪問の目
的を確認し、必要がなければ、きっぱりと断ること。
(2)販売業者の名前や連絡先が不明なことがほとんどなので、安易に契約しないこと
「買う」と返事をした後で値段を伝えたり、傷んだ魚介類を購入させる販売業者もいる。承諾
の返事をする前に、値段や品質をよく確認し、安易に購入しないこと。
生鮮食料品を訪問販売で購入した場合、消費者はクーリング・オフが可能である注3。しかし、
販売業者から領収書等を渡されなかったり、魚介類が入った箱にも販売業者を特定する情報が記
載されておらず、販売業者の名前や連絡先が不明なケースが多い。その場合はクーリング・オフ
が難しいので、安易に契約しないこと。
(3)トラブルにあったら、すぐに消費生活センター等に相談すること
トラブルにあったらすぐに最寄りの消費生活センターに相談すること。また、包丁でまな板を
叩き購入を迫る等という、脅迫まがいの勧誘をするケースも見られる。この場合は警察に届け出
ること。販売業者は一定期間、同じ地域で勧誘を繰り返していることが多いので、特に高齢者が
トラブルに巻き込まれないよう、家族や近所等で注意すること。
注3
ただし、3,000 円未満の現金取引の場合は、クーリング・オフの対象外。
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