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外国語教育研究所ニューズレター第18号 2011/3

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外国語教育研究所ニューズレター第18号 2011/3
設立10周年記念英語教育シンポジウム「小中高大で育む英語」
外国語教育研究所では、設立10周年を記念して、英語教育シンポジウム
「小中高大で育む英語―いま私たちが大切にしたいこと」を12月7日(火)、
県立女子大学を会場に開催しました。シンポジウムは講演とパネルディス
カッションの2部構成で行われ、県内小学校、中学校、高等学校、大学の
教員、及び英語教育関係者が参加しました。
このシンポジウムでは英語の4技能を総合的に育成することをテーマに
議論が行われました。また、小中高大の英語教育関係者が連携して情報交
換を積極的に行い、育成すべき英語能力の目標を共有するため「群馬フレ
ームワーク」が提唱されました。
明石康所長は基調講演で、
「英語の4つの技能をバランスのとれた形で備
えた人をつくることを目指したい。」と述べると共に「21世紀型のグロー
バル化時代における人間作りの確固たる基盤を作る為には国際語となって
いる英語をどのように習得するか、その為のより有効な教育を我々は真剣
に語り続け、話し続け、議論し続け、できれば共通のアプローチをその中から編み出していきたい。」と話し、
英語教育関係者の連携を訴えました。続いて根岸雅史教授(東京外国語大学大学院)が「日本人の英語力の現
状と目標設定」という演題で講演を行いました。講演は一般的な日本人の英語力をCEFR(ヨーロッパ言語共
通参照枠)を基準とするとどの程度になるのかという話から始まり、「英語のルールを知っていることと使え
ることとは違う。文法学習だけでなく、使う練習が必要。」ということが強調されました。後半のパネルディ
スカッションは飯野厚准教授(法政大学)がモデレーターとなり、小中高大の教員がパネリストとして、教育
現場における英語教育の取り組み状況や課題の報告がなされ、4技能の総合的な育成と小中高大連携をキーワ
ードに教育段階の枠を越えて活発な意見交換が行われました。
小学校英語活動支援
外国語教育研究所では、館林市、草津町と連携して、
小学校英語活動推進事業を支援しています。館林市では、
平成22年度研究成果発表会が、研究指定校の館林市立第
三小学校と第四小学校を会場に、それぞれ1月26日(水)
と1月28日(金)に行われました。全体会に続き、第三
小学校では1、4、6年の3クラスで、第四小学校では
3、6年の2クラスで授業を公開しました。公開授業後
は各学年毎に授業研究会を行い、公開授業の内容や日頃
の英語活動について、活発な意見交換がなされました。
草津町では、11月17日(水)に草津小学校で授業研究会が行われ、5、6年の2クラスで授業が公開され
ました。今後は、地域素材を利用した副教材の作成にも取り組みます。
明石塾
2月5日(土)に明石所長は、明石塾第9期生に
対して塾長講義を行いました。今回の講義はすべて
英語で行われました。今や世界の中心は、ヨーロッ
パ・アメリカからアジアへ、先進諸国から発展途上
の国々へとシフトしていること、とくにアジアは急
速に変化しており、日本は勤勉さや調和といった日
本らしさを失わずに、その変化に遅れないための努
力をしなければならないことなど現在の世界情勢と日本につ
いての話題となりました。講義の後には、塾生からの質問や
意見発表の時間があり、1月にシンガポールで行われた研修
で学んだことや感じたことなどを、一人一人がしっかりと英
語で伝えました。明石所長はそれぞれの言葉にじっくりと耳
を傾け、丁寧に応じました。
修了式は、大澤知事、福島教育長出席のもと、3月9日
(水)に県庁正庁の間で行われました。明石所長は第九期生11名に修了証書を授与し、「明石塾で学んだこと
を基礎として、一人一人が大きな志を持って将来に敢然と取り組んで欲しい。」と餞の言葉を贈り、大澤知事
は、「自らの能力を最大限に高めて、限りない未来を切り開いていっ
て欲しい。」と激励しました。第九期生を代表し藤本アベリーノヒロ
シ君(太田高等学校1年)は、「明石塾で学んだことを最大限に活用
し、今後の人生を歩んでゆくため、勉強と挑戦を絶え間なく継続して
ゆくことを誓います。
」と決意表明をしました。
修了式に続いて成果発表会が行われ、塾生は全員で分担して、研修
で学んだ成果をひとつのプレゼンテーションにまとめ、一人一人が
堂々と英語で発表しました。
お知らせ
平成23年度より、明石塾は県国際課から外国語教育研究所に事業が移管され新しく生まれ変わ
ります。詳細は5月に配布予定の募集要項をご覧ください。
高校生が英語で熱戦
明石杯高校生英語コンテスト
明石杯高校生英語コンテストが、11月19日(金)に群
馬県立女子大学にて行われました。このコンテストに先立
って行われた、県内各高等学校での校内選考、そして県内
各地区予選を勝ち抜いた高校生67名がこのコンテスト本
選に出場し、日頃の努力の成果を競い合いました。
コンテストは、レシテーションの部、スピーチの部、海
外滞在経験者スピーチの部、プレゼンテーションの部の4
部からなっています。今年度のプレゼンテーションのテー
マは、"How can you reduce stress in your school
life?"で、学校生活において直面するストレスの対処法について、さまざまなアイデアが発表されました。優
勝者は、このコンテストの副賞として、米ロサンゼルスにあるサンタモニカ・カソリック・ハイスクールでの
授業参加を中心として、1週間の海外研修に参加することになっています。
また、競技終了後の講演会では、群馬県立中央中等教育学校のジェフリー・バドリック先生から、"Music
is the Universal Language"という演題で、楽器の演奏を交えた講演がありました。
(明石杯高校生英語コン
テストは、群馬県高等学校教育研究会英語部会、群馬県教育委員会、群馬県立女子大学外国語教育研究所の共
催で行っています。
)
部 門
レシテーション
スピーチ
1位
齋藤なつ希
(渋川女子1)
設楽 竜一
(前橋育英3)
2位
吉田 遙香
(富岡東3)
デラヴァー・マリア
(中央中等4)
藤本・アベリーノ・ヒロシ
西澤真理子
(前橋育英2)
(太田1)
3位
関口 愛
(太田商業1)
田村 彩菜
(高崎女子1)
塚本瑛理香
(高崎女子1)
岡村 昌美
(高崎女子2)
4位
若山祥之介
(前橋2)
金岡あんな
(常磐1)
5位
田中 里沙
(富岡東2)
前田ちなみ
(共愛学園3)
6位
樋口 佳大
(高経大附2)
小林 美月
(前橋女子2)
特別賞
高橋 莉奈
(新島学園2)
曲澤 真貴
(桐生2)
新井 里穂
(太田女子1)
菊池 栞
(伊勢崎2)
海外滞在経験者スピーチ プレゼンテーション
横川 和花
(桐生第一1)
グローバルかフェ
県民英会話サロン「グローバルかフェ」は、昨
年9月末より場所を高崎会場に移し開催していま
す。小学生から年配の方まで、毎回70名前後の
参加者が、くつろいだ雰囲気の中いくつものテー
ブルを囲んで、思い思いに英語でのおしゃべりを
楽しんでいます。秋学期には2度「グローバルか
フェスペシャル」が行われました。11月11日
(木)には本学3年の高橋萌夏さんと助川裕美さ
んが、"Life in the United States"、"Studying
Abroad ∼Australia∼"、富岡東高等学校ALTの
Andrew Vigorさんが"Stereotypes"という演題
で、また12月16日(木)には、本学3年の高桑
杏里さん他2名が、それぞれ英語によるプレゼン
テーションを行いました。
来年度のグローバルかフェ開催の詳細は、本学
ホームページを参照してください。
前原 沙樹
(共愛学園2)
群馬を世界に紹介
群馬県観光親善学生大使報告
平成22年度群馬県観光親善学生大使として、85名(2月末現在)
の学生がそれぞれの海外留学先で活動を行いました。学生は群馬県よ
り群馬県観光親善学生大使に委嘱され、留学先で群馬の観光地や自然
についてのプレゼンテーションを行い交流を深めました。
セントラルワシントン大学(米)に長期留学中の佐藤美紀さん(国際コ
ミュニケーション学部2年)は、パワーポイントやパンフレット等を使
ったプレゼンテーションで、群馬の食べ物や観光名所、季節の行事や
人物など様々なことについて発表しました。「皆真剣に話しを聞いてく
れ、終わった後に熱心にパンフレットを読んだり、質問をしてくれる
人もいました。」と報告しています。
また、クイーンズランド大学ICTE(豪)で短期研修を行った大澤理愛さん(英米文化学科2年)は、ポスタ
ーやダルマ、上毛かるたを使って、同じ学校に通う韓国、中国、台湾などの学生に向けてPR活動を行いまし
た。「予想以上、期待以上に興味を示してくれ、質問も多く出ました。ぜひ群馬に行ってみたいと言ってくれ
た人が多かったことは、本当に嬉しく思いました。
」と感想を報告しています。
留学帰国報告
海外留学支援プログラム
平成22年度は、海外留学支援プログラムで123名の学生が海外留学を行いました。それぞれが貴重な経験
をし、大きな成果を携えて帰国しています。
オックスフォード・ブルックス大学(イギリス)長期留学
庄司浩子(文学部英米文化学科2年)
まず基本的な英語力の向上は自分自身が一番よく感じて
います。留学中試しにTOEICを受けてみたところ、留学前
と比べて飛躍的にスコアが伸びていました。語学学校を卒
業して学部の授業を受けていれば当たり前のことかもしれ
ませんが、日本に帰ってきた今でも更なるレベルアップを
心がけていくつもりです。留学を通して、勉学に対する意
欲が変わったのはもちろん、留学先の友人の存在がモチベ
ーションを高めてくれ、一生付き合っていきたいと思える
友人に出会えたことは何にも代えられません。私自身、性格も積極的になり、新しいことにもっともっと挑戦
していきたいという意欲でいっぱいです。期待していた以上に得るものが多かった留学になりました。
パシフィック・ゲートウェイ・インターナショナル・カレッジ(カナダ)短期留学
塩澤 緒(国際コミュニケーション学部2年)
カナダは治安が良く、安心して生活を送ることができました。
さらに人々が本当に親切かつフレンドリーでした。学校には予
想していた以上に日本人が多く、日本語をずっと使ってしまう
のではないかと不安でした。しかし、校則である 'English Only
Policy' が本当に厳しく、日本人同士で英会話することにも全く
抵抗がなくなり、良い学校だなと感じました。先生にも恵まれ
て良い授業が受けられ、満足しています。以前アイルランドに
7週間留学をしたのですが、その時とは全く異なる経験ができ
て本当に良かったです。大学2年夏カナダ留学は、自分を成長
させることのできた最高の留学でした。
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