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住宅プラン作成のための手引き 初心者のための 間取りづくりの手引き http://www.sumu2.com Presented by はじめに 住まいづくりの第一歩となる平面プラン(間取り図)の作成は、 細部にこだわらず全体のゾーニングなど大まかな構成から入ると、 よりスムーズに進めていくことができます。 しかし、平面プランを作成するためには、 標準となる広さや部屋と部屋とのつながり、開口部の位置や大きさなど、 快適性・機能性を満足させるために様々な制約や決まりがあり、 それらを考慮してはじめて 満足のいくプランを作ることが可能になります。 この「間取りづくりの手引き」では、 お客様の要望による平面計画(間取り)を作成するために、 最低限必要と思われるルール(決まり事)を具体的に取り上げています。 また、そのために必要な標準的な広さや高さ、 空間の使い方などを部位ごとに明記しています。 実際のプランニングでは、立地条件や家族構成など、 それぞれの住まいにおける要望や、その対応などがさらに求められてきます。 実務で行うプランニングの前段階として、 この「間取りづくりの手引き」に明記した事柄を熟慮し、 住まいの平面プラン作成に活用してください。 INDEX 1 プランを考える前に …………………………………………………02 1 敷地条件から考えるプランニング……………………………02 ① 道路と建物の入勝手 ③ 道路の関係と入勝手 ②敷地の形状 (南側・西側・北側・東側道路) 2 世帯の構成(二世帯住宅)……………………………………07 ① 二世帯の家族構成 ② 同居の形態 ③ ケース別二世帯同居プラン例 3 住宅プランの構成 ……………………………………………09 ② 2階の構成 ① 1階の構成 4 内部開口部 ……………………………………………………11 ② 開口部の幅(有効寸法) ① 内部開口の種類 ③ ドアと開き勝手 5 外部開口部 ……………………………………………………13 ② 窓の高さと位置関係 ① 外部開口の種類 2 各部位ごとのポイント ………………………………………………15 1 玄関ホール・階段 ……………………………………………15 ① 広さと構成(土間とホール) ② 主な玄関ドアの種類 ④ 階段の形状 ③ 玄関収納の種類 2 L・D・K ……………………………………………19 ① L・D・Kのパターン ③ ダイニング・キッチンのスペース ②リビング・ダイニングのスペース ④L・D・Kのプラン事例 3 キッチン…………………………………………………………24 ① システムキッチンのタイプとサイズ ② タイプと広さ(I型) ③ タイプと広さ(L型) 4 水周り(浴室・洗面室・トイレ) ① 水周りのつながり …………………………27 ② 水周りのプラン例 5 浴室・洗面室(脱衣室)………………………………………29 ① 広さとつながり 6 トイレ……………………………………………………………30 ① 広さと使い方 ②トイレ扉のパターン 7 主寝室……………………………………………………………31 ① 生活の形態とパターン ③ 主寝室のプラン事例 ② 広さと収納 ④ 快適寝室・快適睡眠 8 子ども室 ……………………………………………………………34 ① 生活の形態とパターン ② 広さと家具のレイアウト ③ 子ども室のプラン事例 9 和 室……………………………………………………………37 ① 広さと用途 ② 床の間と押入の組み合わせ ③ 和室の外部開口と高さ ④ 広縁(縁側)とぬれ縁 10 収納室……………………………………………………………39 ① 収納の種類 ③ 収納の奥行きと使い方の関係 11 その他の部屋 ① 家事室 参考資料 ② 居室に設ける収納の形状 …………………………………………………42 ② 書 斎 ……………………………………………………………44 家庭電化製品寸法表 …………………………………………44 1 プランを考える前に 1 敷地条件から考えるプランニング 建物の平面計画と共に、敷地の使い方・道路との関係・入勝手などを考慮しましょう。 ① 道路と建物への入勝手 道路との関係だけでなく、隣接する建物や敷地環境からも入り勝手を考慮しましょう。 南側道路 西側道路 北側道路 東側道路 南入り 西入り 北入り 東入り 西入り 北入り 西入り 北入り 東入り 南入り 東入り 南入り 近隣との関係や、駐車スペースを考慮して建物の配置・入勝手を考えましょう。 ② 敷地の形状 敷地面積が同じで床面積が同じでも様々な形状が想定されます。 駐車スペース 庭 アプローチ ─2─ ③ 道路の関係と入勝手 ■ 南側道路・南入り (5) センター入り (1)南側の庭を分断するアプローチにな ります。 N (2)建物全体が視界にはいるので外観を 強調できます。 (3)(4) (3)南側の居室はホールや廊下を挟んで 2つの構成になります。 (4)2つに分かれた居室は、独立性をも たせることができます。 (5)水廻りが分断されるケースになりが ちです。 (2) (1) アプローチのそばにプライベートな部屋がある場合は、視線を遮るよう植栽などの構成や 高さを考慮しましょう。 西側の居室の開口は、西日の影響を考慮する必要があります。 端 入 り (東西どちらでも同様) (4) N (5) (1)連続した庭の構成に適しています。 (2)建物全体が視界にはいるので外観を 強調できます。 (3)南側の居室は連続して構成すること ができます。 (4)水廻りをまとめることができます。 (5)廊下部分が長くなりがちです。 (3) (2) (1) アプローチのそばにプライベートな部屋がある場合は、視線を遮るよう植栽などの構成や 高さを考慮しましょう。 廊下部分は長く暗くなりがちなので、採光への工夫が必要になります。 (坪庭・ガラス戸の採用・階段室への採光など) ─3─ ■ 西側道路・西入り センター入り (4) (1)居室部分と水廻りなどを廊下で分離 することができます。 N (2)南側の居室は連続して構成すること ができます。 (1) (3)連続した庭を構成することができま す。 (4)東側にLDK等をまとめることがで きます。 (2) (3) 道路側の視線や開口部・換気扇・クーラーの室外機などの設置には注意が必要です。 西側の居室の開口は、西日の影響を考慮する必要があります。 ホール・廊下の採光を考慮する必要があります。 端 入 り (北寄りの場合) (4) (1)西南に独立した部屋を作ることがで きます。 N (2)庭をはさんで独立した居室とリビン グなどを結ぶことができます。 (3)まとまった広さの庭が確保できます。 (4)水廻りをまとめることができます。 (2) (1) 道路側の居室は、外部からの音の進入を考慮しておくことが必要です。 西側の居室の開口は、西日の影響を考慮する必要があります。 ホール・廊下の採光を考慮する必要があります。 ─4─ (3) ■ 北側道路・北入り センター入り (1)廊下部分を少なくすることができま す。 (2)玄関ホールに動線が集中するため、 広さの確保が必要です。 (1)(2) (3)南側に連続した居室の構成ができま す。 (4)勝手口を道路に近い位置に配置でき ます。 (4) N (3) 道路側に浴室等が配置される場合は、視線を遮る工夫が必要です。(植栽等) 西側の居室の開口は、西日の影響を考慮する必要があります。 ホール・廊下の採光を考慮する必要があります。 端 入 り (東西どちらでも同様) (1)水廻りをまとめることができます。 (2)南側に連続した居室が構成できま す。 (1) (3)玄関側に独立した居室が配置でき ます。 (4)勝手口を道路に近い位置に配置で きます。 (4) (3) N 道路側に浴室等が配置される場合は、視線を遮る工夫が必要です。(植栽等) 西側の居室の開口は、西日の影響を考慮する必要があります。 ホール・廊下の採光を考慮する必要があります。 ─5─ (2) ■ 東側道路・東入り センター入り (4) (1)居室部分と水廻りなどを廊下で 分離することができます。 N (2)南側の居室は連続して構成する ことができます。 (1) (3)連続した庭を構成することがで きます。 (4)西側にLDK等をまとめること ができます。 (2) (3) 道路側の視線や開口部・換気扇・クーラーの室外機などの設置には注意が必要です。 西側の居室の開口は、西日の影響を考慮する必要があります。 ホール・廊下の採光を考慮する必要があります。 端 入 り (北寄りの場合) (4) (1)東南に独立した部屋を作ること ができます。 N (2)庭をはさんで独立した居室とリ ビングなどを結ぶことができま す。 (3)まとまった広さの庭が確保でき ます。 (2) (3) (1) 道路側の居室は、外部からの音の進入や騒音を考慮しておくことが必要です。 西側の居室の開口は、西日の影響を考慮する必要があります。 ホール・廊下の採光を考慮する必要があります。 ─6─ 2 二世帯住宅 ① 二世帯住宅構成のポイント ◎ 同居形態の構成を考慮・・・主世帯・二世帯の関係(夫側・妻側)・介護、介助の有無など ◎ お互いの世帯にストレスがたまらない工夫 生活時間帯・生活スタイルの違いをお互いが理解・・起床時間・食事時間など時間の違い 来客の頻度 自立の生活・食事の準備など ◎ 固定される間仕切を少なくして、流動的な生活の変化に対応 ② 同居の形態 玄関が1つの場合 寝室などのプライベート空間 以外、全ての空間を共有 ファミリー空間を共有し、ど ちらか一方の世帯にトイレと ミニキッチンを別に設ける 玄関ホールのみを共有し、それぞ れの世帯の生活空間は別にする 玄関が 2 つの場合 ※ ケース1・2・3の場合でも 生活スタイルや交友関係を 考慮して、外部からの導入 (玄関・勝手口・縁側など) 部分の設置を検討する 玄関を別々にしてそれぞれの世帯の 生活空間を確保しつつ、共有部分で 世帯間の接点を設ける 上下階で世帯の生活空間を確保しつつ、 内階段などの共有部分で世帯間の接点 を設ける ─7─ ③ ケース別二世帯同居プラン例 ◎親世帯の居住空間だけ独立させた場合 子世帯の居住空間 共有空間 親世帯 専用トイレ 親世帯の 居住空間 1 階 2 階 ※ 居住空間内に専用トイレがあると ヒートショックの防止や夜間の使用が 容易になる ◎基本的な設備を設置した場合 親世帯 専用トイレ ミニ キッチン 親世帯の居住空間 共有空間 1 階 子世帯の居住空間 2 階 ※ 親世帯と子世帯の接続(出入り口)はできるだけ複数か所設置 コミュニケーションがとりやすいとともに緊急時の対応がしやすい ◎生活のすべてを独立分離させた場合 水廻りはできるだけ同じ位置に配置する 共有空間 共有空間 1階:親世帯 親世帯の居住空間 上下階の関係 2階:子世帯 子世帯の居住空間 ※ 共有空間をつくることでコミュニケーションがとりやすくなり、部屋を有効に活用できる 上下階は同じ使い方の部屋を設置することで、音などの影響をできるだけ軽減する ─8─ 3 住宅プランの構成 ①1階の構成 中 庭 トイレ 敷地条件によって、主に通 風や採光をとりいれるため に設ける場合もある 玄関に近い場合は視線や 音への配慮が必要 階 段 ユーティリティ・勝手口 家事動線を考慮することが ポイント バックヤードにつながる出 入口の確保 浴室・洗面室 玄関の近くに設けるの が動線にムダがない リビング階段として家 の中心に配置すること もある パイプスペース 2階トイレの配管スペース 収納室 玄関土間から直接 出入りできる収納 スペース となり合わせの プランが機能的 勝手口 ユティリティー 洗面室 トイレ 浴室 中庭 キッチン 収 納 収納 収納 シューズ クローク 廊下 ダイニング 押入 玄関 シューズ クローク 玄関ホールから 出入りする場合 (土間続き) 和室8畳 リビング 床の間 キッチン スタイルも様々、 ダイニングや水 回りへの動線を 考慮することが ポイント リビング ダイニングと隣接し、南面 や庭の見える場所など、住 まいの中で一番快適な場所 に配置する ダイニング 玄 関 クツ収納の種類 スペースを考慮する 和 室 客間とリビングの延長として考 えられるケースが多い。 6∼8畳が標準の広さ 押入・床の間のある和室畳コー ナーとしてリビングルームと一 体で使用されるケースもある キッチンとリビングへのつながりを 持たせるケースが多い。 家族構成によって、広さ(テーブル の大きさ)が決まる ─9─ ② 2階の構成 バルコニー 中庭を望むバルコ ニーはゆとり空間 トイレ ウォークインクローゼット 1階水回りの上に 配置するのが基本 (配管・音の問題) 主寝室につながる 主に衣類の収納スペース 廊下・ホール 書 斎 収納室 (納戸) 動線としての動きやす さや十分な採光を確保 することがポイント 主寝室につながる 独立した書斎 主に季節のモノや 家族共有のモノの 収納スペース トイレ WIC 書斎 収納室 バルコニー 廊下 ホール 主寝室 吹抜 子ども室(A) バルコニー バルコニー 子ども室 主寝室 ベッドを使用する洋室 のしつらえが一般的。 壁面収納などクローゼ ットは必須 子ども室(B) 出入口を2ヶ所設けて 広いスペースを可変可 能なプランとするのが 合理的 吹 抜 廊下からリビングが見下ろ せる また、主寝室や子ども室の 小窓で風の通りを促す ─10─ バルコニー 南面に持ち出した 外部空間 開放的な掃き出し窓で 広がりが生まれる 4 内部開口部 ① 内部開口の種類 〈片開き〉 〈親子〉 片引き戸 〈両開き戸〉 両開き折戸 〈引違い〉 〈引戸〉 両開き戸 主に収納 〈折戸1〉 折戸1 折戸2 トイレ 主に収納 〈折戸2〉 主に収納 勝手口 ユティリティー トイレ 洗面室 浴室 中庭 収 納 収納 収納 キッチン シューズ クローク 廊下 ダイニング 押入 玄関 和室8畳 リビング 床の間 間仕切り開閉壁 片開き戸 引違い戸 引込み戸(全開) 開口を広く する場合は 親子扉 開閉壁折戸 障子 和室ー洋室・戸ふすま ─11─ 押入・ふすま ② 開口部の幅(有効寸法) 出入り口の役割を考えて開口巾や機能を考えましょう。 600 750 トイレなどの出入口 900以上 通常の居室出入口 1200 車椅子や多人数が出入り する部屋(引戸も有効) 荷物の出し入れの多い 部屋(引戸も有効) ③ ドアと開き勝手 片開きドアの吊り位置や、開き勝手は部屋と廊下の広さや動線を考えて決定しましょう。 人が通れる スペースを 確保する 廊下 室内 〈内開き〉 〈引き戸〉 〈外開き〉 ココに 注目!! 動線になる ため出入口 は設けない 洗面室 トイレの入口を少し 後退させ、玄関から 見えにくくする リビング側に 視線を誘導 キッチンの 出入口 洗面室の中が見えないよう、 吊り元の位置を考える 1820 2∼3部屋のドアが配置される場合は 特に注意しましょう。 廊下 室内 室内 すべて室内側に開く ようにすればOK! 室内 ─12─ 可能であればドアの 位置をずらす! 視線 5 外部開口部 ① 外部開口の種類 片開ガラス戸 面格子付き 横すべり出し窓 オーニング窓 ガラスルーバー窓 FIX窓 面格子を付ける 場合は不可 浴室.洗面 トイレなど 勝手口など 上げ下げ窓 吹抜や 階段室など 面格子付 引違い窓 開閉不可 採光のみ 浴室.洗面.トイレ.台所 など 浴室.洗面.など機密性 が必要な場所はダブル ガラスルーバー窓 勝手口 ユティリティー 洗面室 浴室 中庭 キッチン 内倒し窓 トイレ 入 物入 シューズ クローク 物入 廊下 突き出し窓 ダイニング 台形出窓 押入 玄関 和室8畳 リビング 床の間 コーナー窓 シャッター付 引違いサッシ トップライト 親子戸 雨戸付 引違いサッシ 上部が屋根の場合 ココに 注目!! ◎1階窓開口はテラスサッシ以外は、原則面格子付となります。 ◎防犯対策だけでなく台風などの対策も考慮する必要があります。(強風・物の飛来等) 縦面格子 雨戸付 引違いテラス サッシ シャッター付 引違いテラス サッシ クロス面格子 ─13─ シャッター付 引違いサッシ 防犯ガラス 引違いテラス サッシ ② 窓の高さと位置関係 室内 H:2100 外部 H:1800∼1900 ■ 掃き出し窓(外部に出るための開口部) 外部 室内 またぎ 200∼300 〈2階バルコニー〉 〈1階居室〉 ■ 一般的な窓 上部を揃える 2階の場合 600以下になると 手すりが必要 800以上あれば 机を置くことが できる FL ■ 和室の外部開口と高さ 洋室とは異なる和室独自の開口位置と高さの関係があります。 450 無目 又は鴨居 1800 サッシ 地窓 2000∼ 肘掛窓 2000∼ 腰高窓(低) 1800 腰高窓(高) 600 900 FL 450∼ 内法高さ揃える (鴨居高さ) FL 掃き出し窓 ハイサッシ 内側の障子は桟材(無目)で 仕切られている ランマ付障子 ■ 浴室・トイレ・洗面室の窓 ・システムバスの場合は、機種によって位置・大きさ等、開口可能範囲が設定されています。 (カタログを参考にする) ・洗面室やトイレの窓については、設備機器の高さや幅を考慮して取付位置を決めます。 ─14─ 2 各部位ごとのポイント 1 玄関ホール・階段 ① 広さと構成(土間とホール) ◎構成例 イスやテーブルを置いた接客スペース ニッチを設けて 広がりとゆとりを トイレやキッチンなどのドアが 直接見えない工夫が必要 広がりの演出 天井までのすっきり収納 坪庭で自然を取り入れる 階段下収納 1820 3640 1820 2730 3640 2275 2275 2730 ─15─ 2730 3640 2730 2730 ◎広 さ ② 主な玄関ドアの種類 〈片開き〉 〈親 子〉 〈引違い〉 ◎玄関ドア周りの構成 袖部分 建具本体 袖部分 標準的な開口です。 シンプルに玄関が納まり ます。袖部分にガラスを 使用すると玄関が明るく なります。 大きな荷物の出し入れに 有効です。開口部が広く 豪華なイメージになりま す。子ドア部分にガラス を使用すると玄関が明る くなります。 軒天 欄間部分 和風だけでなく洋風の デザインのものもあり ます。 バリアーフリーに対応 し高齢者でも操作が容 易です。 建具本体 ココに 注目!! ◎収納は原則吊り元側に設置 ◎吊り元側の外部が壁になる場合 壁 吊り元 吊り元 収納 アプローチ アプローチ 収納 開放方向に広がり 人を迎え入れる方向をオープンに できるだけ壁側に吊り元を寄せる 開放方向に広がり ◎収納側に吊り元が取れない場合 ドアと収納家具との 間は200mm以上の 空きをとる アプローチ 吊り元 収納 アプローチが逆になると 吊り元も反対側に ─16─ 収納 3 玄関収納の種類 ■シューズボックス(クツ箱)とシューズクローゼット 玄関にはシューズボックス(クツ箱)を確保するのが一般的です。タイプやスペースは玄関の広 さや動線によって異なります。(上框に直角設置が原則) ホール 収納を付けるなら カウンタータイプ ホール 収納 ホール 収納 収納 広がり 広がり 収納 広がり シューズ クローゼット ホール ホール 収納を付けるなら 出入りの反対側で カウンタータイプ 出入り方向 に注意 玄関横に独立した部屋 として、あるいは壁面 に設ける ココに 注目!! 組み合わせも 自由自在! カウンター タイプ カウンタータイプ + 吊戸棚タイプ 壁面収納タイプ フロートタイプ ─17─ 土間収納タイプ (シューズクローゼット) ④ 階段の形状 ※反転タイプも同様 2 3 4 5 6 7 8 2 3 4 5 6 1 9 10 11 12 13 14 7 910 910 910 2 3 5 6 7 8 910/2 910/4 4 910 1 1 〈L型タイプ〉 〈折れ上げタイプ〉 910 9 910 〈I型タイプ〉 10 14 13 12 11 10 9 12 910/2 踏面 11 910 910 910/2 階段の呼名と 標準寸法 8 13 (ふみつら) 14 蹴込 2 3 4 5 1 6 2 3 4 5 6 910 1 (けこみ) 蹴上 7 7 (けあげ) 8 910 仕上げ面 60∼100mm 14 13 12 11 10 有効巾:750mm以上 蹴上高:220mm以下 踏面巾:210mm以上 折れ曲がり部 36度の場合 9 8 15 14 13 12 11 5段 10 折れ曲がり部 30度の場合 9 6段 階段は階上床まで上がるのが標準の段数です。 タイプによって、有効寸法が異なります。 ココに 注目!! 階段下の有効活用として、収納スペースやトイレを配置 するケースがほとんどです。 トイレを配置する場合は以下の点に留意しましょう。 ◆階段下収納の形状 UP ◆トイレを配置する場合の注意点 1 2 3 4 5 6 UP 7 1 2 3 4 5 6 7 8 UP 収納 9 10 8 UP ◆階段下の必要有効高さ 7段×200mm =1400mm 1 2 3 4 5 6 7 8 収納 10 9 最低でも 9∼10段目 まで必要 1600∼1700mm ─18─ 2 L・D・K ① L・D・Kのパターン LDKは部屋のつながりのパターンが多く、広さや形も様々です。 基本のパターンを把握して広さとつながりを考えていきましょう。 LDKタイプ 家族が見渡せるオープンタイプのLDK、狭さを感じ させず広々と使えます。 こんなプランも! LDK 大勢でワイワイ集ま ることができるオー プンなキッチンです。 L・DKタイプ 開放的なスクリーンウォールなどでつながった 部屋として使え、また、突然の来客にも独立した リビングとして使えます こんなプランも! DK L キッチンを横対面に。 リビングを独立させ ることもできる効率 よい配置です。 ─19─ 家族の集まるリビング、ゆったり食事のできるダイニング、機能的に作業ができるキッチンなど、 これらLDKの配置をどうするかで暮らしやすさが大きく違ってきます。部屋のつながりだけで なく、開口部など動線にも考慮しましょう。 間仕切建具でL・D・Kをそれぞれ独立させたタイプ、 スペースは必要ですが、部屋ごとに別々に使うことが できます K D L 建具によって仕切る プランです。 開け放つと回遊でき、 広々した空間に。 キッチンを独立させることでくつろぎスペース としてのダイニング・リビングと分けることが できます K LD キッチンを対面式に したプランです。 ダイニングと奥行き 方向にリビングをつ なげるケースも。 ─20─ ② リビング・ダイニングのスペース 部屋の広さとつながりだけでなく動線や開口も考慮しましょう。 8帖 4.5帖 6帖 6帖 8帖 6帖 8帖 ◎ソファー周りの寸法 人が通る 2シーター 1900 2200 860 3シーター 450 1600 2シーター+ 窓(カーテン) 600 860 860 980 10帖 10帖 ◎ソファーのサイズ 1シーター 6帖 ─21─ 300 ③ ダイニング・キッチンのスペース 部屋の広さとつながりだけでなく動線や開口も考慮しましょう。 1800 2730 2730 1800 2730 3640 2730 2730 2275 2730 3640 3640 2275 2730 3640 3640 ◎食卓テーブルのサイズ 1200×850 3640 3640 2730 3640 2730 ◎食卓テーブル周りの寸法 1350×850 750 750 1500×850 1800×850 1050 ─22─ 900∼1000 4人掛けの標準サイズ 600 750 750 750 ④ L・D・Kのプラン事例 ■事例-1 和室につながるLDK 和室を独立して使用する場合(客室など)を 考慮して出入口は、リビングとのつながりだけでなく 廊下やホールからの出入口も設置 キッチン 和室 ダイニング リビング ■事例-2 ■事例-3 LDKを2階に配置 オープンキッチンと 畳コーナーのあるLDK サービスバルコニーは、野菜の 保管やゴミの一時置き場として 活用できる キッチン キッチン ダイニング ダイニング リビング 畳コーナー リビング バルコニー 畳コーナーで季節の行事(ひな祭りなど)や 和の趣きを演出できます また、和室という空間より気軽に多目的に 活用することができます 外部バルコニーとのつながりで、 広く開放的な室内になります ─23─ 3 キッチン ① システムキッチンのタイプ ■システムキッチンのスタイル クローズドタイプ セミクローズドタイプ 冷 対面タイプ(セミクローズ) セミオープンタイプ 冷 オープンタイプ 冷 対面タイプ(フラット) 冷 冷 対面タイプ(フラットアイランド) 冷 冷 ■システムキッチンの主なタイプ 〈壁付けタイプ〉 I型 II 型 L型 〈対面タイプ〉 I型 加熱調理機器前壁あり I型 加熱調理機器前壁なし I型 食器収納部分 腰壁収納部分 II 型 L型 ─24─ 〈オープンキッチンタイプ〉 〈フラット対面タイプ〉 I型 フルフラット I型 フルフラット I型 フルフラット(収納) 加熱調理機器前壁あり L型 フルフラット I型 フラット アイランドタイプ II 型 フルフラット 900mm内外 ② システムキッチンの寸法 標準的なキッチン寸法です。 キッチンのタイプ別寸法についてはカタログを参考にしてください。 〈I 型〉 A B A B 1650 1800 1950 2100 2250 2400 2550 2600 650 2700 2850 3000 3150 3300 3450 3600 A C 〈L 型〉 B B 1650 A 1800 1950 2100 2250 2400 2550 2700 1800 C=650 C A 〈フラット対面ワイドカウンター〉 B B 933 A 1985 2135 2285 2435 2585 2735 750 B=カウンター奥行:933mm (750mmもプラン可能) ※プランはすべて反転仕様があります 単位:mm ─25─ ③ タイプと広さ キッチン本体だけでなく電気製品の大きさや設置場所、冷蔵庫の開閉方向に考慮しましょう。 〈I 型〉 L:1950 1820 320 720 650 3185 2730 2730 L:2550 L:2400 冷蔵庫 2275 冷蔵庫幅+80 800∼900 2275 冷蔵庫 食器戸棚 冷蔵庫 1950のキッチンと600の冷蔵庫で 最小の組み合わせです (冷蔵庫の両サイドのあきに注意) 食器戸棚 3640 食器戸棚 2730 2730 1320 650 L:2550 2275 860 650 L:2700 冷蔵庫 食器戸棚 1200以上になると 作業動線が長くなる 車椅子での作業には 1200以上必要 食器戸棚 600 600 食器戸棚 冷蔵庫 食器戸棚 〈L 型〉 カタログ記載のL型プランでは、加熱調理器やシンク位置に決まりがあり、プラン上のレイアウトを その範囲内で行う必要があります。 (カタログ記載プラン以外についてはショウルームで確認しましょう) L:1950 L:1650 2275 冷蔵庫 2730 L:1950 2730 冷蔵庫 L:1800 L:2250 L:1800 L:2400 冷蔵庫 L:1800 L:1650 1820 冷蔵庫 3640 2275 3185 2730 2730 L:1950 食器戸棚 ※プランはすべて反転仕様があります ─26─ 冷蔵庫 スペースは広くなるが 食器戸棚などの設置や 出入口は作業動線を考 慮する 4 水まわり(浴室・洗面室・トイレ) ① 水まわりのつながり ◎水まわりを一つにまとめたタイプ ◎水まわりをひとつにまとめ、トイレにも つながるタイプ スペースを最小限に抑えた一般的な水周りの プランです。 ◎浴室につながるワンルームの洗面トイレ ワンルームにすることでよりコンパクトに まとめることができます。 ◎独立した脱衣室のある水まわり 洗面室とは別に脱衣室を独立させ、入浴時の プライバシーを保つことができます。 ─27─ トイレは洗面側にも建具をつけワンルーム として使えます。 ◎脱衣、浴室・洗面・トイレがそれぞれ 独立した水周り それぞれを独立させることで、プライバシーが 保てます。 ② 水まわりのプラン例 ■事例-2 ■事例-1 日常使われる水まわりのラインを まとめ、スペースのある洗面室 家事を軽減する2WAY動線と回遊動線 浴室 洗面 家事室 トイレ 回遊動線があることで、 他の部屋への移動がし やすくなる キッチン 浴室 洗面 トイレでの脱衣のまま浴室に移動 できるので脱着の手間が省ける 脱衣中は他の人がトイレに行けない ので配慮が必要 ダイニング ■事例-3 キッチンから洗面室、 廊下から洗面室への 2WAY動線 キッチン 洗面 浴室 調理・洗濯など一連の 流れがスムーズ 小さな子どもがいる場合 手を洗ったり、着替えなど 調理中でも確認しやすい ココに 注目!! トイレを寝室やリビングの近くに配置するのはもちろん、日常生活におけるスムーズな動線の確保 に留意しましょう。 トイレ など 水まわり 手すり 寝室 ベッド トイレなど 水まわり 寝室 リビングダイニング など日常生活空間 廊下 ─28─ 廊下 5 浴室・洗面室(脱衣室) ① 広さとつながり ■最小の広さ (0.75坪+1坪) 2275 1820 1365 1820 1820 2275 1820 1365 1365 浴室 洗面室 1820 ■標準の広さ (1坪+1坪・1.25坪) 0.75坪+0.75坪の場合で は、 洗面室に洗濯機スペー スを確保できない ■浴室を広く (1.5坪+1坪) ■浴室を広く (1.25坪+1坪) 2275 1820 1820 1820 2275 2730 ワイド浴槽 (1.25坪) 2275 1820 (1.25坪) ワイド浴槽 (1.5坪+1.25坪) (1.25坪+1.25坪) 〈広さと組合わせ方法は多様です〉 ※すべて反転タイプがあります。 ココに 注目! ! (1坪) ■1618 (1坪) ■1616(1坪) ■1216 (0.75坪) ■1818 ■1623(1.5坪) ワイド浴槽 ■1316(0.75坪) ■1621(1.25坪) [メーターモジュール] ワイド浴槽 可能 窓の位置は浴槽側にのみ可能 (カタログ参照) 浴室 < 洗面室 洗面室を広くすれば、 化粧洗面台を大きく したり、 健康管理等の機器や休憩のための イスなどを置くことも可能です。 AR AL BR BL ─29─ 6 トイレ ① 広さと使い方 910 1365 1820 910 1365 1820 1365 1820 ②トイレ扉のパターン 廊下 廊下 廊下 〈開戸〉 〈折戸〉 廊下 〈引戸〉 トイレのドアはトイレ内での緊急事態や安全面を考慮して原則外開きとしましょう ココに 注目! ! 1 引き戸の場合は引き込みスペースを 考慮しましょう 〈片引き戸〉 2 ドア吊り元は動線を考慮して決定 しましょう 〈引違い戸〉 3 プライバシーの確保 (目線が合わない工夫) 温水洗浄や暖房便座以外にも快適機能が充実し ています。 2階トイレは、 1階トイレあるいは水回りとほぼ 同じ位置に取るのが原則です。 (P9参照) 奥行きが小さく、 外側の掃除がしやす いなどの理由から、 タンクレストイレ が増えています。 階上にトイレ等が位置する場合は、 排水パイプ のためのスペースを確保する必要があります。 ─30─ 7 主寝室 ① 生活の形態とパターン 生活形態を把握して平面計画を進めましょう ◎ベッドで休める洋室タイプ ◎タタミの上で休める和室タイプ sinri くつろぎのスペースのあるベッドでの 就寝タイプです。 タタミの上、布団での就寝スタイルです。 ◎洋室の中にタタミコーナータイプ ◎別々に就寝できる独立分離タイプ sinri sinri irnis タタミコーナーでのくつろぎや就寝など 多様なシーンで使えるタイプです。 お互いの生活時間帯に関係なく、程良い 関係を保ちながら就寝できるタイプです。 ─31─ ② 広さと収納 主寝室は寝るための部屋とともに、衣類などを収納できるクローゼットや書斎スペースなども含めて 計画しましょう。 ■洋室(8帖)+壁面クローゼット ■和室(6帖)+押入・クローゼット 2730 板の間があると 照明や小物など 置くことができ る ドアの位置と家具 配置はプライバシ ーと動線を考えて 700 700 押入 衣類収納(ハンガーパイプ) に最低必要な奥行き ■洋室(8帖) +ウォークインクローゼット(2帖) ■洋室(8帖)+書斎(2帖) 1820 3640 1820 ドアの位置と家具 配置はプライバシ ーと動線を考えて 1820 3640 3640 1820 3640 700 布団収納に必要 な奥行き 910 3640 300 3640 3640 家具などで狭くなる と広がりのある方向 に開閉する 家具を置くことができる スペース 壁面収納 ココに 注目!! ■和室(布団)の場合 650 ベッド幅 450 ベッド幅 300 500 布団寸法 ベッド寸法 500 ■洋室(ベッド)の場合 650 300 ─32─ 布団幅 布団幅 500 ③ 主寝室のプラン事例 ■事例-1 主寝室から洗面・トイレ・浴室へ直接行ける動線(2WAY) ポイント ・ トイレ 洗浄音の気にならない 静音タイプ ・ ドア開閉音 引戸は床すり音のない 上吊りタイプ ・ トイレの照明 センサー付で自動点灯、 消灯できるタイプ 収納 ■事例-2 クローゼットを間に入れほどよい関係 ポイント クローゼット ・ ドア開閉音 開閉音が少ないタイプ 寝室-1 寝室-2 ・クローゼットの整理 容易に行き来可能な整 理整頓できるシステム ■事例-3 畳コーナーを設け、間仕切り建具を使い開放もできます 押入 ポイント ・タタミコーナー 洋室には置くタイプの タタミコーナー 寝室-1 畳コーナー ・ ドア開閉音 引戸は床すり音のない 上吊りタイプ 寝室-2 ■事例-4 クローゼットからの2WAY ポイント WIC ・クローゼットの整理 容易に行き来可能な整 理整頓できるシステム ・ ドア開閉音 開閉音が少ないタイプ 主寝室 ・クローゼットの照明 センサー付で自動点灯 消灯できるタイプ ─33─ ④寝室の多様化 ただ寝るだけの部屋でなく、くつろぎ、楽しめる工夫が必要です。 映画を楽しむあるいは読書を楽しむなどプライベートルームならではの 生活スタイルも考えていきましょう ■ベッドルームシアター ■くつろぎのある寝室 ベッドで映画や録画した映像を楽しむ 寝室から外部デッキやバルコニー空間とつなぎ 外部空間でのくつろぎを楽しむ 洗面化粧台を設置して、リラックスしてパウダー ルームとしても活用 ■ベッドルームとは別にプライベートスペース ■寝室にプライベートな水まわり ベッドルームとは別に同じ空間内にリラクゼーション 空間を設置 マッサージチェアーや健康器具もリラックスした空間 で使用 ─34─ いつでも気兼ねなく使えるプライベート水まわり 朝のひとときもリラックスできる空間です 8 子ども室 ① 生活の形態とパターン 子どもの数や生活形態を把握して平面計画を進めましょう ◎一人に一部屋タイプ ◎ワンルームタイプ irnis sinri irnis 独立した個室として使えるタイプ 二人一部屋のワンルームタイプ ◎システム家具などによる可変タイプ ◎就寝・学習スペース分離タイプ irnis irnis sinri ワンルームながら家具などで仕切って プライバシーを保つタイプ ─35─ 二人一部屋を就寝と学習のスペースに 分けたタイプ(将来は個室) ② 広さと家具のレイアウト 子ども室は、子どもの人数や年齢・性別によって大きさや使い方が異なります。成長に応じてフレキ シブルに対応できるよう考えましょう。 ■ベッドなどの家具を配置して最低限必要な広さ ◎一人部屋の場合 ◎二人用・二段ベッド使用 の場合 2275 ◎二人用・シングルベッド 使用の場合 3640 〈3.75帖〉 3640 2段 ベッド 2700 2700 3640 〈6帖〉 〈8帖〉 ■生活の形態やパターンによって変化させる ◎将来的に壁で間仕切りをする場合 ◎就寝を分ける場合 5460 2700 2700 5460 収納 収納 収納 収納 ◎将来的に収納で間仕切りをする場合 5460 2階の子ども室の場合、窓側にベットなどを配置す るときは転落防止の措置が必要です。 2700 窓 窓 窓 収納 窓 収納 ─36─ ③ 子ども室のプラン事例 ■事例-1 家族が集まる場所から子ども室へ つながる動線 キッチン 2階の場合はファミリーリビング などを設置 階段室 子ども室-1 子ども室-1 ダイニング ファミリー リビング 収納 収納 収納 子ども室-2 子ども室-2 リビング バルコニー ■事例-2 出入口とは別にクローゼットを共有し、お互いの部屋に行き来できる2WAY 子ども室-2 クローゼット 子ども室-1 ■事例-3 共有のバルコニーをもつことで 程良い関係が保たれる WIC 遮音のために界壁は収納にする 主寝室 収 納 子ども室 バルコニー ─37─ 9 和 室 ① 広さと用途 和室は広さとつながりで様々な使い方が可能です。来客用の寝室や仏間として、あるいは気軽にごろ寝 ができるリビングのコーナーであったり、また、アイロン掛けなどができる家事室としても機能します。 ① ② ③ ④ コーナーとして リビングの一部 独立した和室 続き間として リビングや寝室などに 扉や間仕切りなしの しつらえで リビングルームに つながる オープンな和室 来客用や離れのように 他の部屋から完全に 独立した和室 行事など多人数が 集まる二間続きの 和室など 〈3帖〉 〈4.5帖〉 タタミコーナーと してリビングや寝 室の一角に 〈6帖〉 和室として機能する 最小のスペース 〈8帖〉 最も一般的な広さ 二人用の寝室として使用できる 客間として一般的な広さ 2∼3人の寝室として使用できる 〈8帖+6帖あるいは8帖〉 〈10∼12帖〉 押入 床の間は縁側 ・庭側に配置 床の間 12帖 10帖 客間として十分な広さ。 2∼3人の寝室として使用できる 8帖 6帖 縁側・庭側 二間続きの和室として慶弔事など多人数の 集まりに活用できるスペース ② 床の間と押入の組み合わせ 和室に設ける床の間と押入の組み合わせの例です。 3640 入 床の間 押入 床の間 910 910 2730 押入 宗派や地域などによって 向きが異なるので確認要。 押入 床の間 押入 床の間 床の間 押入 押入 ─38─ 押入 原則仏壇置場の上に廊下 や部屋(人が歩く場所) を設けないようにする。 (解決方法を確認する) ③ 広縁(縁側)とぬれ縁 和室は主に1階に配置する場合が多く、南の庭や坪庭に面して広がりをもたせるための、広縁やぬれ縁 を設けるケースがあります。 押 入 6∼8帖 入 広 縁 床の間 広 縁 ぬれ縁 収納として使用する場合 廊下として使用する場合 広縁の幅は通常 910∼1200mm ④ 畳コーナー 畳を内装床材と考えれば、リビングの一角に畳コーナーを設置するケースもあります。 畳コーナーを段差のないバリアフリーにするか、あえて段差をつけるか生活スタイルを考慮して 検討する必要があります。 標準的な納まり 段差をつけることによって、視線の高さがイスに座って いる人とそろいます。 また床下を収納に活用することも可能です 段差 視線の高さ バリアフリーの納まり 腰かけたり、掘りごたつ式の 畳コーナーにすることで高齢者 にとって膝の負担を軽減する ことができます。 下地をずらし段差をなくす 収納スペース ココに 注目!! 910 910 910 1820 1820 2730 2730 3640 中心に建具が入る場合 縁側がある場合、 内障子は原則 入らない! 必ずどちらかに寄せて壁を確保する 内障子 障 子 内障子が 入る! 和 室 和 室 広 縁 アルミサッシ 〈縁側がある場合〉 アルミサッシ ─39─ 〈縁側がない場合〉 10 収納室 ① 収納の種類 ■ウォークインクローゼット(WIC)( P32、P33参照) 主寝室や子供室などから直接入ることができる、主に衣類のための収納スペースです。 一般的にハンガーパイプや収納棚を設けます。0.75坪程度のものから6帖程度まで、広さ・ 形状は様々です。(次頁参照) ■収納室(納戸)(P10参照) 季節ものや大きな容量、長尺物など、家族共有で使う物などのための収納スペースです。 通常、一坪以上の広さのものをいいます。 ■パントリー(食品庫) 主に食品等を保存するスペースです。その収納物から考えて、キッチンやダイニング等の近く に配置するのが適切です。広さとしては、食器収納棚の延長と考える小さなものから、1坪あ るいは3畳程度のものまで、幅広く考えられます。 ■押 入(P32、P33,P38) 主に和室に計画される収納です。布団などの寝具や、接客のための座布団などの収納スペース です。布団収納のため奥行きは700mm以上、幅は1200mm以上が必要です。 ■押入収納(既製品) 和室の押入スペースをより効率的に活用するための商品です。 押入全面を収納家具として、使い方や収納物によって自由に組み込むことができます。 ■壁面収納(P9、P32参照) 主に寝室や子供室など計画される扉付収納です。個人の衣類などの収納に使われ、一般的にハ ンガーパイプや可動式収納棚を設けています。ハンガーパイプなど衣料収納のための奥行きは、 600mm以上が必要になります。 ■その他の収納 階段下収納(P18参照) 壁面収納家具(P17参照) シューズクローゼット(P9、P17参照) ─40─ ② 居室に設ける収納の形状(ウォークインクローゼット) 主寝室や子供室などに設ける主に衣類のための収納スペースです。 1365 1820 1820 1820 1820 1820 2730 3640 1820 2275 ③ 収納の工夫 ●奥行きも有効活用 ●空間を有効に使う 棚板を調整できる 普段使用 しない 重い物 (アルバムなど) 季節で使い 長い物 (籐マットなど) 収納サイズを揃える 機能が追加できる ココに 注目!! 1 寝室・子供室には最低限の収納スペースを確保します。(WICまたは壁面収納など) 2 収納扉の開き勝手(開き戸・折戸・引戸)は、周囲の動線を考慮して決定します。 3 平面の広さを確保するだけでなく、収納機能パーツ(棚やハンガーパイプ・カゴなど) などの活用で最大限活かせる工夫をしましょう。 ─41─ ③ 収納の奥行きと使い方の関係 収納するモノと場所によって収納スペースの奥行きを決定します。 水まわりの収納 長期収納 収納する物の奥行き 350 450 本など 靴箱 段ボール箱 600 700 衣装ケース 1200 洋服 1階 420 720 240 布団など 各部屋の収納 長期収納 2階 ココに 注目!! 収納室(納戸)にタンスを収納するときの注意点 スペース 収納する物の寸法確認 納戸は広さの確保だけでなく、家具や収納する モノの大きさや量を考えて決定しましょう! タンス タンス タンス 使えない スペース になる タンス 移動でき ない 出入口周りの寸法確認 開口部 また、実際に家具やモノが入るか、廊下等、 周囲のスペースを考慮しましょう タンス タンス タンス タンス 開閉寸法 扉や引き出しの 開閉に必要な寸法 ◆和タンス 450 ─42─ タンス 入らない! 1050・1200・1350 タンスの寸法 (参考) タンス ◆洋服タンス 600 900・1050・1200 ◆整理タンス 900・1050・1200 450 11 その他の部屋 ① 家事室 家事室は一般的にはキッチンや水まわりとつながるケースがほとんどで、部屋として独立させる のか、コーナーとしてスペースを確保するのか、また、家事室として何をするのかによって設 備や広さが異なります。 ■ 家事コーナー 階段室のスペースを使って キッチンのコーナーとして キッチン キッチン ■ 家事室 キッチンから水まわりの流れのなかに キッチン 家事室 洗面 浴室 ②ファミリーライブラリー 書斎という単独の部屋でなく、家族が使えるスペースとしてリビングや階段室ホールなどの 一部にテーブルや書棚を設置する 階段まわりのコーナー 部屋をオープンにして ─43─ 通路の幅を少し広げて ◆家庭電化製品-01 ◎冷蔵庫 552L 451L 68 9 74 72 0 1818 1818 1818 603L 5 9 60 72 9 67 0 ◎テレビ 321L ■プラズマテレビ65インチ ■プラズマテレビ50インチ 14 11 71 1601 754 939 99 5 33 0 40 ■液晶テレビ42インチ 6 ■液晶テレビ32インチ 95 76 8 4 519 0 13 615 59 58 2 ─44─ 0 23 ◆家庭電化製品-02 ◎洗濯機 998 6 60 0 7.0Kg タテ型 洗濯乾燥機 ◎炊飯器 ■ スチームIH ジャー炊飯器 1.8L(1合∼1升) ■ホームベーカリー 345 (1斤) 24 5 5 35 4 1 30 ■ライスブレッドクッカー ■ スチームIH ジャー炊飯器 (1斤) 1.0L(0.5合∼5.5合) 52 387 2 57 0 231 8 63 4 29 905 970 55 5 59 6 71 263 8.0Kg タテ型 洗濯乾燥機 59 6 60 71 0 6.0Kg ななめドラム (プチドラム) 920 9.0Kg ななめドラム (レギュラードラム) 1098 9.0Kg ななめドラム (トールドラム) 26 35 9 5 2 8 32 28 ◎レンジ ■オーブンレンジ ■電子レンジ 22L 50 9 8 46 52 9 0 40 ─45─ 222 414 300 279 26L 30L ■オーブントースター 48 8 3 68 37 0 3 32