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研究費使用マニュアルシリーズ№2
研究費使用マニュアル
(物件費編)
大学共同利用機関法人
高エネルギー加速器研究機構
目
次
第1部 物品等の購入契約
1.物品等の購入契約の原則 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2.予算責任者等と購入申請者の役割 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
3.物品等の購入申請・承認・発注のフロー ・・・・・・・・・・・・・・・・
4.物品等の購入申請と発注(契約申請者⇒契約課) ・・・・・・・・・
5.契約の方法 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
6.契約担当係及び業務分担 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1
2
2
3
5
7
第2部 納品検収と納品検査
1.「納品検収」と「納品検査」の概要・相違点 ・・・・・・・・・・・・・・・・ 8
2.納品検査に係る「検査職員」の取扱い ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 9
3.納品検査完了後に必要な書類 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 9
4.宅配便による納入の場合の抜き打ち確認事務の流れ ・・・・・10
第3部 物件費使用上の留意点
1.物品費関連の不正使用 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12
2.物品費使用のQ&A ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 14
第1部 物品等の購入契約
1.物品等の購入契約の原則
(1)公平性及び公正性の確保
機構の収入予算の大部分が“国民の税金”で
あることから、その予算執行にあたっては、公
平性及び公正性が求められます。
① 物品等の購入にあたっては、競争性を確保し、競争参加
希望者に公平に参入機会を提供。(一般競争契約、指名競
争契約、見積競争契約)
②
物品等の購入手続きについては、機構が定めた会計規程、
契約事務取扱規則及び契約事務実施要領並びに文部科学省
発注工事請負等契約規則に基き公正な手続きを実施。
(2)透明性及び経済性の確保
物品等の購入に関する透明性及び経済性の確
保について「国民への説明責任」が求められま
す。
① 情報公開請求への対応、会計検査院及びその他出資者に
よる検査・確認
② 会計規程及び契約事務取扱規則等に定める予算執行に関
する透明性及び経済性を担保するための内部統制。
1
第1部 物品等の購入契約
2.予算責任者等と購入申請者の役割
区
分
左 の
範
囲
役
割
等
予算責任者等
所長、施設長、研究主幹、セン 予算の適切・効率的な執行のた
ター長、グループ長など
めの購入申請の審査・承認
購入申請者
機構の職員
予算執行計画に基づく購入申請
(一部申請者発注)
物品等の購入申請は、「購入申請者」と「予算責任者等」が予算コー
ド毎に紐付けされています。
従って、購入申請は予算使用権限を有する者に限定されます。
3.物品等の購入申請・承認・発注のフロー
業務システム
(購入申請システム)
図書
出版
図書 室
契 約 ①購入申請→
③承認データ→ 物品
申請者 ←②承認 予算責任者等 (契約申請) 役務
契約 課
工事
④発注→
業者
施設 部
(④申請者発注→)
物品等の購入申請等は、各申請者の「業務システム」中の購入申請システ
ムを用いて購入情報を入力し、予算責任者等のチェックを受け「承認」された
場合、契約担当課に申請データが送信されます。
2
第1部 物品等の購入契約
4.物品等の購入申請と発注(購入申請者⇒ 契約課)
(1)購入申請の種類
契約課が担当する物品等の購入申請には、
① 管理局発注:購入申請に基づき契約課が発注
② 申請者発注:購入申請者が直接発注
①管理局発注のスキーム
②申請者発注のスキーム
財務会計システム
財務会計システム
購入申請者
があります。
⑤納品 納品検収
センター
購入申請者
②承認
④発注
納品検収
センター
予算責任者等
データ
③承認済
業 者
①申請
購入申請
③承認済
⑥検査後、納品書等
②承認
①申請
⑥検査後、納品書等
予算責任者等
⑤納品
業 者
④発注
契 約 課
契 約 課
⑦支払
⑦支払
注:発注を行った場合には、業者に対して発注書を交付する必要があります。
3
第1部 物品等の購入契約
(2)申請者発注のできる範囲
発注金額
予算財源
下記を除く研究費
科学研究費補助金
施設整備費補助金
学術研究助成基金助成金
100万円未満
100万円以上
申請者発注が可能
管理局発注のみ
管理局発注のみ
管理局発注のみ
注1:施設整備費補助金は、大型の機械や設備など資産の整備・取得を目的
とした予算のため、管理局発注となります。
注2:申請者発注にあたっては、発注先選択の公平性及び発注金額の適正性
等に十分留意してください。なお、この発注に伴う会計上の義務と責
任は、申請者発注を行った本人に帰属します。また、100万円未満
の発注金額であっても、管理局発注での申請ができます(この場合は
業者の選定、発注額の決定は契約課が行います)。
注3:管理局及び管理局共通経費に係る発注は、全て契約課が行います。
4
第1部 物品等の購入契約
5.契約の方法
(1)金額別契約方法と発注形態
300万円未満
区分
300万円以上
500万円未満
百万円未満 百万円以上
500万円以上
競争入札
特定調達
予定価格が1300万円
を超えるもの
一般入札
予定価格が500万円以
上のもの
300~500万
円未満のもの
見積競争
随意契約
特別な理由による随意契約(選定理由書等に
よるもの)注
基準額以上
基準額未満
申請者発注
管理局発注
小額随意契約
←100万円未満のもの(科研費、施設整備費補助金を除く)
100万円以上はすべて管理局発注
注1:予定価格が500万円以上の随意契約を締結したときは、ホームページで契約内
容・随意契約の理由等を公表する必要があります。
注2:特定調達が「予定価格が1300万円を超えるもの」は、平成26年度の基準
額です。本表は平成26年7月時点のものであり、必要に応じて改正されます。
5
第1部 物品等の購入契約
(2)競争入札における事務手続き時間
区分
仕様書整理等期間
一般入札(注1) 特定調達(注2)
1週間
1週間
公告準備期間
0.5週間
5週間
公告期間
1.5週間
7週間
技術審査、予定価
格算定等
2週間
2週間
計(必要期間)
5週間
15週間
備
考
注1:見積競争は一般入札に
準じます。
注2:特定調達は予定額、調
達分野によって左のほ
か資料提供招請等の手
続きが必要になります。
(3)契約申請に必要な書類 (契約申請者 ⇒ 契約課)
区分
購入申請書
仕様書
見積書
申請者発注
●
▲
▲
●
●
◆
●
●
◆
その他
管理局発注
300万円
未満
300万円
以上
【凡例】●=契約課に送付、▲=申請者保管、◆=必要に応じて
6
◆選定理由書
第1部 物品等の購入契約
6.契約課担当係及び業務分担
契約課の各担当係の業務内容及び連絡先は、以下のとおりです。
係の名称
業 務 内 容
電話番号
総括契約係
機構共通及び管理局に係る契約に
関すること
5153
契約第一係
素粒子原子核研究所に係る契約に
関すること
5164
契約第二係
物質構造科学研究所に係る契約に
関すること
5166
契約第三係
加速器研究施設に係る契約に関す
ること
5169
契約第四係
加速器研究施設のうち、S-KEKBに
係る契約に関すること
5168
契約第五係
加速器研究施設のうち、電子・陽電
子入射器に係る契約に関すること
6277
契約第六係
共通基盤研究施設に係る契約に関
すること
5148
契約第七係
J-PARCに係る契約に関すること
5167
専門職員
(調査・分析)
公用車の運用管理及び契約データ
の調査・分析
3040
納品検収チーム
物品の納品確認に関すること
3051
※ 東海管理課会計係(284-4891):東海キャンパス関係に係る予定価格が300万
円未満の物件費の経理(外部資金に係るものを除く。)、契約(予算責任者等が
行う軽微な取引に係るもの及び外部資金に係るものを除く。)に関すること
7
第2部 納品検収と納品検査
1.「納品検収」と「納品検査」の概要・相違点
機構における納品の確認は、原則として事務職員(納品検
収センター)による「納品検収」と教員等(検査職員)によ
る「納品検査」の二重方式を採用しています。
なお、「納品検収」及び「納品検査」の概要・相違点は次
のとおりです。
区
分
左
の
内
容
事務職員(納品検収センター)は、納品書・送付票等と納品物
納品検収=事務
について納品事実の確認を行います。
職員(納品検収
なお、科研費など競争的資金では、納品検収センターで納品検
センター)が担
収の対象外としている役務契約等についても「納品検査」時に
当
契約課職員等が立会いを行います。
教員等は、原則として事務職員による納品検収後、「検査職員」
納品検査=教員
として納品物等に係る次の検査を行い合否を決定します。
等が担当
① 品質、規格、② 性能、機能、③ システム構成 など
8
第2部 納品検収と納品検査
2.納品検査に係る「検査職員」の取扱い
区
分
左
物品の購入契約
の
内
容
原則として、購入申請者が「検査職員」となりま
す。
購入申請者は、原則として契約の履行管理を担当
上記以外の契約
する「監督職員」となります。監督職員と検査職
( 請 負 、 賃 貸 借 、員は兼職ができないことから、購入申請者は、同
その他の契約)
一グループ等の別の者に「検査職員」を依頼して
ください。
3.納品検査完了後に必要な書類
区
分
必要な書類
納品書又は発送票等
申請者発注・管理局発注 (ただし、宅配便は
両方必要)
9
備
考
検査済の日付・サ
インをしたもの
第2部 納品検収と納品検査
4.宅配便による納入の場合の抜き打ち確認事務の流れ
宅配便による納入の場合、納品検収センターでは開梱による納品物の確認を行
わないことから、事後に契約担当職員による抜き打ち現物確認を実施しています。
(1)各契約担当係における対象の抽出と現物確認
【研究所・研究施設等】
宅配便の送り状を含
む納品関係書類の提
出
契
約
担
・宅配業者が納検センターを経由して納入
・契約申請者等は納入物について検査を実施
→ 合格であれば、宅配便の送り状と納品書に
サインをして契約担当係に提出(納品書が
同封されていない場合は送り状のみにサイ
ン)
当
①納品関係書類の受付→その都度、
抜き打ち確認対象の抽出
抜き打ち確 認を行 わない
もの
②抜き打ち確認
(納品物の確認)
③未払金計上伝票の作成処理
(納入業者への支払い)
・受付けた書類の確認(検収印、検査済サ
インなど)
・宅配便納入案件の中から任意に抽出し現
物確認
→ 抽出件数は月当たり 10 件程度、抽出に
あたっては特定の個人・グループに集
中しないよう留意(抽出件数は必要に
応じて見直し)
・確認の方法
→ 使用場所等における現地確認
→ 記録写真等による確認
・抜き打ち確認の記録(契約課で全係分を
記録)
→ 対象案件の契約申請番号、宅配便の
送り状、納品書写等を契約課取りまと
め担当に提出
・請求書の取寄せ・確認 → 受理 → 支払い
10
第2部 納品検収と納品検査
(2)抜き打ち確認対象の抽出と現物確認のサイクル
5月
5/8
対象の抽出と現物確認
4月分 (係毎に概ね 10 件程度)
の締め
6月
6/8
対象の抽出と現物確認
5月分 (係毎に概ね 10 件程度)
の締め
7月
7/8
6月分
の締め
参考【別冊:事務職員の関与した納品検収体制】
URL http://www-local.kek.jp/keiyaku/noukentaisei.pdf
11
第3部 物件費使用の留意点
1.物件費関連の不正使用の例
(1)不正使用とは?
物件費関連の不正で最も多く見られるのが、架空の会計書類(納品
書、請求書等)を取引業者に作成させて、所属機関等から研究費を業
者に振り込ませ、その研究費をプール金としたり、現金で還元させた
りする「預け金」と呼ばれるものです。以下の行為は不正使用に該当
します。
・研究期間内に執行しきれなかった研究資金で架空の発注を行い、業
者に研究資金を預け金として管理させ、研究期間終了後に物品を納
品させた。
・業者に取引実態と異なる虚偽の書類を作成させた。
・業者が作成した書類を改ざんした。
(2)不正使用事例
● 平成16 年度~21 年度(Y大学)
実験用の消耗品を納入したように装い、実際にはパソコン等を購入。
平成21年、税務調査により発覚、総額1億円以上。パソコンは転売
の疑いもあり。
→ 大学は教授を刑事告訴し、懲戒解雇処分。
● 平成16 年度~19 年度(T大学)
教授3名が関与。不正使用についての情報提供があり、学内で調査
し判明。総額753万円。架空発注を行い、別の物品を購入。研究
室移転に伴い発生した付帯設備の未払金614万円をトナーやフラ
スコなどの研究用消耗品を架空発注することで精算。また、机、椅
子などの什器購入のためCD-Rなどの消耗品を架空発注。文房具等の
の消耗品59 万円を架空発注し、実際には図書カードや茶器を納入。
→ 出勤停止5日間の処分。
12
第3部 物件費使用の留意点
● 平成14 年度~17 年度(O大学)
教授8名、准教授2名、助教1名の合計11名の研究者が関与。総額
2,160 万円。架空取引の請求書や納品書により、大学から受け取った研
究費を業者に保管させ、別の研究に必要な実験器具(ビーカーなど)を
納品。こういった「預け金」は教授らが業者に持ち掛けていた。
→ 私的流用はなかったが、1~2ヶ月の停職処分。
● 平成14 年度から19 年度(N大学)
合計4 名の研究者が関与し、約
2,800万円を「預け金」として業者にプールしていた。そのうち1 名は、
腕時計や自転車等の購入をしており約35 万円の私的流用を行っていた。
→ 諭旨退職となり、退職金も辞退。取引業者2 社に対し取引停止等
の措置。
● 平成15 年度から18 年度(S大学)
学長を含む研究者3名が補助金の一部を業者に「預け金」としていた。
総額約4,723 万円。内3,538 万円は翌年度に消耗品を購入し、研究遂行
の用途に使用。私的流用はなかったが、1,185 万円分の商品券を購入、
そのうち、583万円分は学内に保管され、602万円は使途不明。
→ 学長は解任。
● 平成15 年度から19 年度(A大学)
科学研究費補助金で、業者に架空の取引を指示し、虚偽の請求書等を作
成させ、同大学から架空の取引に係る購入代金を支払わせ、当該購入代
金をもとに実際には請求書等の内容と異なる物品を納品させたほか、コ
ピー機の使用料や修理代金等に充てた。
→ 返還総額775万円、応募資格停止:6人(4年停止),6人(1年停止)
※
科研費は、不正使用が発覚した場合、応募資格停止及び補助金編返
還の他、返還額に補助金の交付を受けた日から納付日までの日数に応
じ年10.95%の加算金を納付しなければなりません。
13
第3部 物件費使用の留意点
2.物件費使用のQ&A
Q1: 申請者発注では、どのようなことに注意すれば良いですか?また、
会計上の責任が発生するのでしょうか?
A1: 予算の合理的かつ効率的な執行の観点から、可能な限り複数の業者
から見積書を徴取するなどの価格調査を行い、本機構が最も有利と
なる業者へ発注して下さい。発注は、予算責任者等の承認を得た後
に行うこととし、発注書を交付して下さい。また、仕様書や見積書
の保管をお願いします。
なお、用途に見合った購入品の選択や、購入価格の適正性等に関
する会計上の責任は、発注者に帰属します。
Q2: 仕様書の作成にあたっては、どのようなことに注意すれば良いです
か?
A2: 仕様書の作成にあたっては、必要最低限の要求要件とすることが原
則です。過度な要求仕様の設定は、競争参加者希望者を排除するこ
とになりかねません。また、調達価格が割高となった場合には、予
算執行の経済性面の責任を問われかねません。
Q3: 特定調達と一般競争の仕様書作成に違いがありますか?
A3: 特定調達の仕様書は、案件毎に原則5名以上の「仕様策定委員会」
で審議して作成することが必要です。一般競争の仕様書の作成では、
「仕様策定委員会」を設置する必要はありません。
物品供給契約の場合、特定調達では、原則として特定製品の型番
等を例示することが禁じられていますので、仕様書には必要最低限
の要求仕様を記載して下さい。
なお、特定調達と一般競争では、入札手続きに必要な日数、手順
が大幅に異なりますので、特定調達案件がある場合には、早めに契
約担当係にお問い合わせ下さい。
14
第3部 物件費使用の留意点
Q4: 契約予想金額が1200万円前後で、特定調達か一般競争か迷
う場合にはどうすれば良いですか?
A4: 特定調達と一般競争の区分となる1200万円とは、「消費税
を含めた予定価格が1200万円を超えるか超えないか」で決
まります。一般競争の手続きを行っていて予定価格が1200万
円を超えてしまった場合には、この手続きを廃止して、新たに特
定調達の手続きを最初から開始することが必要になります。判断
に迷う場合には、特定調達の手続きによって下さい。
Q5: 技術審査項目の設定にあたっては、どのようなことに注意すれば
良いですか?
A5: 技術審査とは、一般競争の場合において、契約履行能力を有しな
い競争参加者を事前に排除するために、製造請負契約では当該物
品の製作が可能であることの立証、物品供給契約では機能性能等
の同等性の立証、その他の契約では契約内容が履行できることの
立証ができる者だけに競争参加者を制限する手続きです。
技術審査項目としては、競争に参加しようとする者に求める技
術力や実績を述べることになりますが、例えば“大型加速器施設
での技術や実績”というように限定することは、競争性を恣意的
に排除することとなり、競争性を阻害したことの責任を問われか
ねません。技術審査は必ず行わなくてはならないものではないの
で、契約履行能力の確認に必要な最低限の項目を述べて下さい。
なお、技術審査の公正性、公平性を確保するため、仕様を策定
した職員と技術審査を行う職員は、可能な限り重複を避けて下さ
い。
Q6: とても気に入った製品があるのですが、随意契約で購入して良い
ですか?
A6: 予算が国民の税金であることから、恣意的な製品選択は好ましく
ありません。機能・性能が使用に耐える複数の製品の中から、価
格調査によって調達することになります。
なお、300万円以上の契約の場合には、極めて限定的な場合
以外は随意契約ができません。随意契約の適否については、契約
担当係にお問い合わせ下さい。
15
第3部 物件費使用の留意点
Q7: 仕様書や見積書の保管期間は?
A7: 会計実施規則に定める契約関係書類となりますので、過去7会計
年度分を保管して下さい。
Q8: 緊急な調達で購入申請システムに入力する時間が無い場合はどう
すれば良いですか?
A8: 内容・金額等について、口頭などで予算責任者等の承認を得てか
ら発注して下さい。その後、見積書等に基づいて速やかに購入申
請システムに入力し、改めて予算責任者等の承認を得て下さい。
Q9: 契約締結後の仕様変更は可能ですか?また、仕様変更に伴ってコ
スト変動が見込まれる場合に、契約金額の変更は可能ですか?
A9: 契約締結後の仕様変更は可能ですが、契約手続きそのものの適正
性が疑われる可能性があり、特に「競争」で契約を締結した案件
の仕様変更は真にやむを得ない場合に限定されます。
仕様変更に伴って一般競争の契約金額を特定調達の基準額(1,
300万円)を超える額に変更することはできません。また、
仕様変更によって契約の相手方に損害を与えたときは、必要な費
用を負担しなければなりません。
Q10: 製造工程が遅れて、納入期限までに納品が困難と言われた場合
はどうしたら良いですか?
A10: 様々な問題がありますので、先ずは、契約の相手方に対して納
入期限を守ることを求めるとともに、直ちに契約担当係に状況
を説明して下さい。
納品が年度を超える場合には、予算の繰越等の手続きが必要
となりますので、早急に契約担当係に相談して下さい。
16
第3部 物件費使用の留意点
Q11: Aという製品の納品を待っていたら、契約相手方から、販売終
了のため後継のBという製品を年度開けに納品すると言われま
した。特に問題は無いですか?
A11: ①A製品の発注に対してB製品が納品されること、②納品が発
注年度内に完了しないことの2点で問題があります。
A製品が納品にならないことが判明した時点で契約を解除し、
新たにB製品の購入契約を行うことになりますが、年度毎の会
計処理が基本ですので、B製品の納品が翌年度になる場合は、
B製品の契約はできません。A製品は契約を解除し、B製品は
翌年度になってから改めて購入の手続きを行って下さい。
なお、調達する予算の種類によっては、所定の手続きによっ
て会計年度独立の例外的な取扱いが可能な場合もありますので、
先ずは契約担当係にご連絡下さい。
Q12: 納入予定日に出張で納品検査を行えない場合は?
A12: 納入予定日には、納品検収センターの検収後に関係者が納入品
を受け取って下さい。検査職員としての納品検査は、契約事務
規則では納入後14日以内に行うように定めていますが、納品
検査後でないと請求書を受け取れませんので、できるだけ迅速
に納品検査をお願いします。
短期の出張の場合は出張から戻った後に自ら納品検査して頂
くことで良いですが、迅速な納品検査のためには代理の方に納
品検査を行って頂くことも可能です。
17
KEK
平成24年3月発行
平成26年7月改訂
不正防止計画推進室
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