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回路工学特論 AP2200
回路工学特論 AP2200 教員名 : 上田 茂太 Email:[email protected] 教員室 : C313(0144-67-8070) Advanced Engineering for Electric Circuit 電子・生産システム工学専攻 1 年 単位数・必修/選択・授業時間 2 学修単位・選択・前期週 2 時間 授業の進め方 電気製品の根幹を成す電気電子回路は複雑かつ高周波化が進んでいる。一方ではアクチュエータなどのコントローラ としても頻繁に利用されるため設計にあたっては機械系の知識も必要とする。こういった電気電子回路を設計する場合 に必要となる理論や知識は多くの分野にまたがっている。本科目では,はじめに電気電子回路のハードウェアを設計す る際に必要となる理論について理解し,次に回路設計に有力なツールとなる回路シミュレータの使い方を学ぶ。最後に この回路シミュレータを活用して課題解析を行い,結果について発表し議論することで理解を深める。 履修上の注意 教科書,関数電卓を持参すること。電気・電子回路工学の基礎知識を前提としている。授業項目毎に配布する演習課 題に自学自習により取り組むこと。演習課題は添削後,目標が達成されていることを確認し返却する。目標が達成され ていない場合には再提出を求める。 授 授 業 項 目 1.概論 業 の 授業 時間 1 内 容 授 業 項 目 に 対 す る 達 成 目 標 授業の学習目的,達成目標を理解する。 2.電気,磁気,機械系の理論 2-1 電気回路と磁気回路の相似性 2-2 電気系と機械系の相似性 5 磁気回路や機械系を電気回路に等価変換するための基 礎理論について理解し,具体的な回路に適用すること ができる。 3.回路設計の基本 3-1 高周波における電子部品の特性変化 3-2 集中定数回路と分布定数回路 3-3 実装設計のポイント 3-4 ノイズの基礎と対策事例 10 高周波回路の設計をするうえで必要な性質や理論を理 解し,具体的な計算へ展開することができる。 4.回路解析 4-1 回路シミュレータとモデル化 4-2 解析手法 4-3 解析例 6 回路設計に必要な解析ツールの使用方法を習得し,具 体的な回路において解析することができる。 5.課題解析 5-1 課題の提示と解析 5-2 課題発表 8 提示された課題について,理論やシミュレータを利用 して検討する。一つの課題について,2~3人程度の グループで検討し,結果について発表し,議論する。 前期定期試験 自学自習時間 60 自学自習時間として,日常の授業のための予習復習時 間,理解を深めるための演習課題,および各試験の準 備のための現況時間を総合したものとする。特に授業 で紹介する回路シミュレータについては自学自習の補 助ツールとして有効活用すること。 達 成 目 標 (1)電気回路,磁気回路,機械系の相似性を理解し電気回路へ帰着した回路で特性を理解できる。 (2)高周波回路の理論やノイズに関する理論を理解し,回路設計に必要な知識に展開することが できる。 (3)回路解析ツール(Spice 系)の使用方法を身に付け,具体的な回路について動作を解析すること ができる。 (4)提示された課題についてグループで分担して検討し,課題を解決することができる。 学習目標 Ⅱ 専攻科の点検項目(「環境・生産システム工学」教育プログラム学 習・教育到達目標) D-4,E-2,F-1,H-1 JABEE 基準 1 学習・教育到達目標 (d)(1),(d)(4),(e) 評価の観点 以下の観点で達成度の評価を行う。 1)電気磁気回路と機械系の相似性や高周波回路の理論・ノイズに関する理論について正確に述べる ことができるか。 2)解析課題について,グループ員が相互に協力して検討し,課題を解決することができるか。 関 連 科 目 電気回路Ⅲ,電子回路Ⅱ,電子工学Ⅱ,計算機システムⅡ,メカトロニクス 教 鈴木茂夫「高周波技術入門」日刊工業新聞社 加藤ただし「電子回路シミュレータ入門」ブルーバックス社 自作プリント 科 書 参 考 図 書 前田真一「見てわかる高速回路のノイズ解析」工業調査会 稲葉保「波形で学ぶ電子部品の特性と実力」CQ出版社 長谷川弘,藤田和夫「高速・高周波ディジタル回路設計の勘どころ」日刊工業新聞社 John Keown,“PSpice and Circuit Analysis”,Macmillan Publishing Co. 棚木義則「電子回路シミュレータ PSpice 入門編」CQ出版社 Joseph A. Edminister,“Electric Circuits First Edition”, MacGraw-Hill Inc.,1972 講義及び試験の 内容水準確認の ための参考資料 Nathan Ida,“Engineering Electromagnetics”,Springer,2000 宮入庄太「電気・機械エネルギー変換工学」丸善 評価法及び基準 達成目標(1), (2)に関する問題を定期試験において出題し,評価の観点1)に基づいて評価する。 また,達成目標(3),(4)の達成目標に関する課題解析を提示し,評価の観点2)を考慮して評価 する。評価の割合は,定期試験 60%,課題解析 30%,演習課題 10%とし,合格点は 60 点以上である。 備 考