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山武の新カンパニーが拓く未来
山武グループ PR 誌セーブメーション 2003 11 November Harmonize 瞳は心の入力装置 Application トヨタ自動車株式会社 元町工場 住友化学工業株式会社 大阪工場 有機合成研究所 Savemation Spirit 山武の新カンパニーが拓く未来 その企業メッセージに込められたものとは 環境コラム●エア管理用フローメータ AIRcube Technical Break ●マイクロフローメータ News&Topics 博物を楽しむ 香川県 瀬戸大橋記念館 あんばこ 瞳 は 心 の HARMONIZE 入 力 装 置 報を、暗箱という囲い込まれた空間に導入している穴で 眼は露出した脳?! ある。いや瞳孔という言葉からすると「孔」と書いたほう が適切なのかもしれない。我々が日常使うカメラでは、 「瞳」とは本来、眼という視覚器官の黒眼部分を指して 像が結ばれる場所はフィルム面である。レンズによって 呼ぶのが一般的なのだろう。しかし、ここから光が入る ピントを合わ せ像を鮮 明なものとしてフィルムに焼き ことによって、視覚器官である眼は、はじめてその機能 付ける。このフィルムを現像して撮影した画像が見ら を働かせはじめる。そこに重点をおけば、瞳とは、まさに れる。最近のデジタルカメラでは、像を結ぶ部分をCCD がんもく 眼の「眼目」といえる。タイトルにおいて眼という代わりに (Charge-Coupled Device=電荷結合素子) と呼ばれるイ ゆえん メージセンサが担っている。撮影モードから映像モード 瞳をもちだした所以である。 眼は心の窓として、人の心を映し出すものであるとい に切り替えれば、現像をするように、液晶画面でいま撮 われる。精神科医によれば、人は何かを思い出そうとす った写真を見ることができる。眼では網膜に像を結ぶ。 るときや何かを隠して話そうとするときなどに、特別な眼 ここにおける現像とは、その像が神経を伝わって脳にい の動かし方をするという。眼が心の窓であることのひと き映像認識される神経作用に相当する。ここまでがカメ つの証なのであろう。眼を心の窓とする捉え方では、外 ラと眼の似た部分である。ところが、眼の現像作用は実 側から眺めて、瞳の美しさや眼球の動きで人間心理や は、カメラがもつ CCDのように機能としてあらかじめ組 心の在りようを求めようとする。ところが、視覚器官として み込まれているものではないとされる。網膜の映像を脳 の眼の内部に入り込んでいくと、眼という器官が、ヒトの が認識するには、誕生のときから時間をかけてこの機能 情報認識において大きな働きをしている様子が見て取 をつくり上げてこなければならないものなのだ。 れる。ヒトが外界からの情報を五感によって収集しようと それを示す報告がある。生まれてすぐに白内障で失 するとき、視覚はその半分以上、一説によれば 80パーセ 明した 50代男性が、白内障治療の技術が進んでようや ントも担うといわれている。そこに、視覚器官である眼と く開眼手術を受けた。ところが、開いた眼に映ったもの 脳との密接なつながりも見逃すことはできない。 は、いとしい家族や手術をしてくれた医者の顔ではなく、 眼は外部にもちだされた脳だという学者がいる。それ 眼の働きとカメラの働きを、光によって外界情報が取り込まれるようす で示したもの。この部分に限っていえば、眼とカメラは非常によく似た 構造になっているということができる。 ぼんやりとした光だけであったという。この男性が網膜 こうさい は眼の発生を見れば明らかだ。網膜や視神経、虹彩は 映像を脳で認識するようになるまでに3年以上もの苦し がんぽう 中枢神経の一部である「眼胞 」がもとになって形成され い訓練が必要であったと報告されている。この人には網 た。そして眼胞とはそもそも、「前脳胞」と呼ばれる発生 膜映像を脳で映像認識するような現像機能がつくり上げ 段階にある神経器官の一部が外にふくれだしたもので、 られてこなかったということだ。ヒトは生まれたときから 頭部表皮と接しているとされる。このように見てくると、 見えているのではなく、見えるように眼と脳の情報システ 脳が眼という視覚器官から情報を収集して、生き物、殊 ムをつくり上げているのだ。 網膜 瞳孔 てくる。その眼が、では、どのようにものを見、どのように 中心窩 硝子体 にヒトの行動をつかさどっているのは当然であると思え 見えないところと見えるところ?! 水晶体 脳へ 情報を送り込んでいるのだろうか 。それが今回の にゅうとう 「瞳は心の入力装置」というタイトルで語ろうとするテーマ である。 眼には「乳頭 」と呼ばれるものがある。これは視神経 乳頭 が束になって眼で集めた情報を脳に送るために、眼とい う暗箱を突き抜けて視神経配線を脳に向けて延ばして カメラと眼の大きな違い?! いく場所である。このかたちが乳頭に似ていることから こう呼ばれる。この部分には、網膜がないため、光が眼 眼はカメラに似ている。それは図に示した通りだ。こ の中にもち込んできた情報を受け止める機 能がない。 れは必ずしもカメラが眼を模倣してつくられたものであ だから、ここだけは像が欠落する。たとえば、ふたつの るというのではなく、光という物理現象を応用する形式 画像をある距離をおいて眼の前に置き、片眼を隠して距 が一緒だというだけなのだろう。道具は一般に「身体機 離を調節しながら見ていると、ふと一方の画像が見えな 「眼は心の窓」という 能の延長である」と括られる。その意味ではたしかにカ くなる瞬間がある。つまり、画像が網膜内で乳頭にさし 心の在りようがそこに映るからだ メラは眼という身体機能を延長し人間が使いやすいよう かかったときである。こんな場所をもちながらも、眼は映 にしたものだといえる。だが、カメラと眼が似ているのは 像を欠落することなく脳で認識しているのだから、不思 光が情報を担ってレンズを通り、その情報を像として結 議というほかはない。 ところが、外界から情報を得るための 最も大きな入口も眼という器官である ぶという物理現象だけで、そこから先の眼の機能はず とすれば「眼は世界を覗く窓」であり いぶんと異なっている。 「心の入力装置」でもあるといえよう 2.November.2003 Savemation 眼球の構造。本文に関わる名称のみを表示している。水晶体がレンズ の働きをする。また硝子体は漢字では「しょうしたい」とも読むが、ガラ ス体が一般的な名称。薄緑色部分は、硝子体に広がる網膜のようす。 そこで不思議をもうひとつ。ヒトの眼の網膜は水晶体 という白眼部分の内側ほとんどに張り巡らされている。 光が入り込んでくるのは、どちらも小さな穴である。ピ だからヒトの視野は次頁左下の図に示すように、左右 ンホールカメラで見ると分かりやすい。光がもたらす情 180度よりもう少し広く外界映像を取り込んでいる。ところ Savemation 2003.November.3 が、眼に見えている外界映像は、自分でよく観察してみ 度だといわれている。そして次の情報を中心窩に取り込 ると、実はカメラのフィルム面のように全部にピントが合っ むために眼球を動かしてジャンプするのに要する時間 ているわけではない。例えばテレビ画面に3人の人物が はその 1/10の 30ミリ秒だという。これを絶えず繰り返し 並んでいるとき、 1人の顔に注目すると、他の2人の顔が ながら眼は外界情報を脳に送っているのだ。しかもヒト あまりよく見えていない。そこで右端の人物に注視した の眼がジャンプするときの流れる映像は脳では認識され 状態から、その隣、さらには左端の顔を注視しようとする ていない。つまり眼の機能は、その流れる映像情報を脳 と、視線を移し眼球を動かさなくては顔がきちんと見え が認識する以前のどこかでストップさせているらしいの てこない。これがヒトの眼の構造なのだ。こうしたことが だ。ということは、視点を移動し続けているとき、眼は1 起きているのは 、網膜の 中でも眼底の 中心部にある 秒間に 30ミリ秒というシャッターを3回程度切りながら300 ちゅうしんか 中心窩と呼ばれる一部分だけでしかヒトは、精度の高い ミリ秒の映像を脳に次々と送っていることになる。 映像認識ができないからだ。私たちが意識的に注目し 本を読むときも眼はこうしたジャンプを行っている。あ てものを見ようとする正視とか注視などという行動は、こ る実験によると眼はこんな風に本を読んでいるのだとい うした眼の構造からくるものであるといえる。 これは脳が、 う。ひとことでいうと、有効視野をかなり重複させながら 注視した詳細映像の情報処理に大きな能力を割くこと 文字を読んでいるのだ。どういうことか 。例えばこの文 ができないためではないかと考えられている。だから、 章を読んでいるとき、左端の行頭を見ているとき、すでに 180度以上の視野は曖昧な映像のまま状況情報として捉 右の方の文字群が目に飛び込んできてその情報を取り え、注視しピントを合わせた情報だけを、詳細情報として 込みはじめているという。次にそこへジャンプし、多少 意味を付与し情報処理しているからではないのだろう 見えていた文字群に対してピントを合わせ情報として取 か 。現に注視してピントを合わせた詳細映像の膨大な り込む。さらにその右へジャンプしたときには、視野の左 情報を受け取る脳の領域はきわめて広く、多量の情報 に先の文字群を捉えながら、最後の情報処理を行って 処理を行っていると推測されている。 いるというのだ。つまり準備し、本番を迎え、後で振り返 交差法とは、左の絵を右眼で右の絵を左眼で見ることにより、この画像 を深い立体画像として脳内に認識させるような視覚の遊び。コンピュー タグラフィックスによる立体画像集が一時、流行したことがある。 るような「前処理、本処理、後処理」という複雑な視覚情 さらにこんな「ものの見え方」?! 報の取り込み方をしつつ文字を読んでいるということに なる。実に不思議な眼の働きといえよう。 左右の眼で見たものが視神経を介して脳に情報が送 られるときにこんなことも起こっている。先の乳頭から眼 瞳に応える心の活力?! の暗箱を抜けてきた視神経は、脳にいく前にいったん視 60 交差と呼ばれるところで合流する。そしてここからが不 眼がどのように情報を収集するかという機能や動きに 思議なのだが、視神経が半分ずつに分けられて、情報 ついては、参考文献に記した本などを通してさらに仕入 の行き先が変わってくるのだ。左眼の網膜に映ったもの れていただければと思う。ことに参考文献の巻末には、 の内、耳寄りの左半分の網膜にある情報は左脳にいき、 貴重な資料が列挙されている。これらに触れれば、不 鼻寄りの半分の網膜にある情報は右脳にいってしまう。 思議で巧妙な眼と脳の働きについてをより深く理解でき これは右眼も同様である。右眼の網膜で見ている映像 るはずである。また眼に関する一般的な基礎知識や眼 の耳寄りの半分は右脳にいき、鼻寄りの半分は左脳に のトラブルに対する理解や対処についても、その方面で いく。こうして取り込まれた画像情報で、遠近感の立体 すぐれていると思われるサイトを紹介しておくので、そち 視を作り出すなどの脳内処理がなされることになる。さ らもぜひ参考にしていただきたい。 50 40 【参考文献】 『眼はなにを見ているか―視覚系の情報処理』池田光男/ 凡社 【参考URL】 目の事典 http://www.ocular.net/jiten/ 30 20 10 100 90 80 70 60 50 40 30 20 10 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 20 30 40 50 60 70 両眼からの視野をグラフ化したもの。左右それぞれの眼で100 度以上の 広がりが見えており両眼で180度以上の視界を捉えている。上方向は、 上まぶたのかぶり具合により下方向より視野が狭くなる。 4.November.2003 Savemation らには、裸眼で立体画像を見ようとする交差法などもこ 眼は、ここで紹介してきたような、きわめて複雑で不思 うした眼と脳の情報処理機構によってつくりだされてい 議な機能をもち、その働きを通して脳と結びついている。 るはずである。だからこそ、交差法をあまり長く続けると しかもそれは、脳が外界を認識するために外部に露出 眼の疲労ばかりでなく、情報処理機能の混乱により、とき させたきわめて重要な情報収集器官である。外部情報 に意識の混乱などにつながることがあるといわれるのだ。 を担った光という媒体を瞳から取り込み、これを脳に送 そして眼球は絶えず動いている。なぜなら中心窩でし る前線基地として眼は過酷に働いている。私たちは、こ か正確なピントが合わせられず、その情報を脳に送り込 の入力装置から送られてくる情報を、どれだけ無駄にす んで認識させているのだから、認識しようと思う対象が ることなく、美しいものを美意識に結びつけ、人とのコミ 中心窩で捉えられるエリアより外にある場合は、対象の ュニケーション、文学や映画などとの出会いを思考に結 あちこちを見なければならない。つまり視点が次々にジ びつける作業を行うことができるだろうか。そうした真摯 ャンプして動きながら全体映像を明確に認識しようとす な眼の活用によって心を豊かにしていく活力をもつこと る。このとき中心窩でものを見、その情報を脳に送るた こそが、入力装置である瞳の不思議ですぐれた働きに めにものを見つめる時間は 300ミリ秒 (1秒の 1/1000)程 応えていくことになるのではないだろうか。 Savemation 2003.November.5 トヨタ自動車株式会社 元町工場 工場内動力部門のさらなる省エネルギー対策 に導入されたコンパクト制御システム トヨタ自動車株式会社では、 「トヨタ・ エネルギー ・コントロール ・システム ( TECS)」 と呼ばれる全社的なエネル ギー監視のためのネットワークづくりを 行っています。各工場におけるユーテ ィリティ設備の総合的な運転監視・制 御のためのプラントワイドなコンピュー タ・ネットワーク構築を進め、エネルギ ー情報を、全国 12 工場と本社を結ん だ全社的なイントラネット上で、どこか らでも監視・管理できる画期的なシス テムとして構築しています。 元町工場におけるエネルギー監視 及び制御もこの TECSの中に位置づ 工場内の塗装ライン 以上も納入されています。 けられて稼動しています。同工場にお 同工場では、これまで蒸 気 消費量 いては、塗装前工程における油分の が少ない場合、蒸気圧力が過剰とな 除去を目的とする洗浄、乾燥ブース内 り配管からの放熱ロスやドレンの温度 の温度管理、さらには全工場の冷暖 が上がることによる廃熱ロスが生じて 房エネルギーなどとして活用するスチ おり、これを流量計測による利用量に ームを全工場に供給するヘッダの管 応じた圧力制御で削減することを検討 理において、これまでシングルループ していました。しかしシングルループ コントローラでこれを行ってきました。 コントローラでは流量計の盤を別に設 しかし 2003 年 ( 平成 15 年) 5月、設備 置しなければならず、さらには TECS の更新とさらなる省エネルギー課題に とのネットワーク化のためにも別の装 向けたスチームエネルギー管理に、 置が必要となるなど新たな課題に挑戦 スチーム供給のための蒸気ヘッダ Harmonas-FLeX* (以下 FLeX) を導入 するには現状設備の単なるリプレース 示器の ESTシリーズと組み合わされる しています。FLeXは、これまで各 方 では難しい状況でした。これらの課題 ことにより、「現場でグラフィック画面に 面で高い 評 価を得てきた山 武 の 協 をFLeXの導入で容易にクリアし、実 よって必要な設定調節などが行えるこ 調 オ ートメーションシステム H a r - 現できたのだといいます。 「システム増 とで、エネルギーセンターを離れての monas*の高機能をコンパクトにアプリ 強にあたって計測ポイントの取り合い 監視制御が 行えるようになりました」 ケーション実装できるよう開発されたも が容易に行え、かつ配線も必要なく、 ( 山本グループリーダー) ということも、 ので、その誕生においてトヨタとの深 さらにはネットワーク接続も内蔵機能 将来的なユビキタス環境をつくり上げ いつながりがありました。トヨタの研究 で容易に行えたことは大きいといえま ていく上での基盤づくりのひとつにな 開発部門では車の耐寒性、耐高熱性 す 。新たに導入したこの流量制御に っているといえましょう。 などの性能テストを行う実験室におけ よる省エネルギー効果には大いに期 るそれぞれの環境制御を行うために、 待しています」 ( 林チーフリーダー) 新たなシステムの導入に際して起き がちだといわれる初期トラブルについ これまで3面の盤で構成されていた ても「まったくなくスムーズな導入稼動 ナブルな価 格のものを求めており、 スチームヘッダ管理のための制御シス を果たしており、これまでの山武との FLeXはこの課題解決もひとつのテー テムスペースは、わずかひとつの小型 長い付き合いによる技術的な信頼関 マとして開発が行われたものです。トヨ 盤に収められてコンパクトな実装が図 係に期待したとおりの成果です」 (豊 タの研究開発部門には、すでに 50 台 られています。またプログラマブル表 吉氏) という評価もいただいています。 高機能でありながらコンパクトでリーズ *は山武グループの商標です。 6.November.2003 Savemation ヘッダ付近に設置された Harmonas-FLeX コンパクト実装と豊富なパッケージ ソフト群でニーズに最適の導入 トヨタ自動車株式会社は、これまでユ トヨタにおいては、スチームヘッダのコ ーティリティのエネルギー監視制御及び ントロールに、流量計測によるスチーム TECSとのインタフェースに、多台数の 利用量に応じた圧力制御を行うなどの Harmonasを用いてきました。それらの 機能を収めたパッケージが活用されてい 評価を基として、Harmonasの高機能を ます。FLeXは、ハードのコンパクトさに コンパクトにまとめ、かつ現場での容易 加えて、アプリケーションに応じた各種 な操作性を実現するシステム要求が出 パッケージソフトを利用することで、お客 されていました。そのニーズに応え得た 様の現場ニーズにあわせた最適な導入 のは、2003 年の山武再統合における総 を図ることが可能となっています。例え 合力の強化もひとつの役割を果たしたと ば、エア制御を目的とする導入におい いえます。産 業システム事 業がもつ超 ては、コンプレッサの台数制御やエア減 分 散コントローラと制 御 機 器 事 業が 圧制御などを含むパッケージソフト、また もつプログラマブル表示器 ESTシリーズ 塗装ライン向けには、ブース空調制御の の 結合により、コンパクトで高機能の パッケージソフトなどが用意されており、 Harmonas-FLeXが誕生したのだという こうしたラインナップは、山武がこれまで ことができます。 に手がけてきた豊富な制御事例を基と ことに、エネルギーコントロール室にお して、ますます豊富に整えられていきま ける各種設定の変更については、スチ す。コストパフォーマンスの高いハードシ ームヘッダのある現場近くの操作盤内 ステムに多様なパッケージを組み合わせ にコンパクトに格納して ESTと連携させ て導入することによって、 トータルなイニ ることで、現場操作性を高いものとして シャルコストを抑えた導入が図れるとこ います。また、シングルループコントロー ろにも、FLeXの大きな特長があるとい ラでは設備全体を理解していないと難し うことができます。 かった調節も、ESTのグラフィックによっ て各ループの機能を見ながら設定・監 視ができることで、熟練者のみならず、 経験の少ない技術者にも設定などの操 作が容易に行えるようになっています。 プログラマブル表示器 EST エネルギーセンターでの TECSによる Harmonas-FLeX監視 ●このページに関する問い合わせ先 株式会社 山武 アドバンスオートメーションカンパニー マーケティング2部 TEL (045) 461-8824 FAX (045)461-8759 E-mail:[email protected] トヨタ自動車株式会社 元町工場 所在地/愛知県豊田市元町1番地 操業開始/1959 年(昭和 34 年) 8月 主生産品目/クラウン、ブレビス、プロ グレ、マーク ブリット、プリウス 左から プラントエンジニアリング部元町動力課 豊吉賢一氏 チーフリーダー 林重晴氏 グループリーダー 山本克己氏 トヨタ自動車株式会社 元町工場は、日本 初の乗用車専門工場として操業を開始して います。各工場で生産されたボディやエン ジン、シャーシなどさまざまな製品がここに 集まり、 トヨタを代表するクラウンを筆頭に 完 成 車として 組み 立てられていきます。 1997年 (平成9年 8月) に ISO14001の認証 取得をしている同工場では、独自の 「トヨ タ・エネルギー・コントロール・システム= TECS」に基づく先進的な省エネルギー施 策を展開しています。 Savemation 2003.November.7 住友化学工業株式会社 大阪工場 有機合成研究所 クリティカル環境の安全と省エネルギーを 両立させ、データを未来へ活用するシステム 国内最大の化学工業メーカーであ る住友化学工業株式会社では、研究 機能のさらなる高度化を目指し、大阪 工場内に数々の研究施設を統合して います。 「有機合成研究所」 は、医薬、 農薬、情 報 電 子 材 料などに関する化 学合成の方法やその触媒開発を進め る部門で、同工場内の 10番目の研究 施設として建設されました。大阪府高 槻市から移設されてきた同研究所に は、新研究棟のなかに 39の研究室が ありますが、有機溶剤を用いる実験が 多く、研究者が 溶媒に暴露され ず 安 全に実験できるように 153 台と多数の 「ドラフトチャンバー」が設置されてい ます。この 「ドラフトチャンバー」 の給排 気を最適に制御することによって、実 験室内の安全環境を経済的かつ高い レベルで維持している国内最大規模 置の国内最大手メーカーである株式 境システムを導入することにより、省エ の研究所となっています。この安全環 会社ダルトンとともに提案したクリティカ ネ効果とあわせて課題であった実験 境創出に山武の 「クリティカル環境 *シス ル環境システムは、 ドラフトチャンバー 室負圧対策や快適環境の確保も実現 テム」 及び 「CEMS ( Critical Environ- に米国フェニックス・コントロールズ社の でき、満足しています」 (上垣工務部長) が導 ment Management System) 」 Celeris 入されています。 いた可変風量バルブ (VAV) を国内で 「今回の有機合成研究所建設では、 初めて導入したシステムでした。この ドラフトチャンバーの 運 用 データを 10 年後も時代遅れとならない革新的 システムでは、 ドラフトチャンバーの開 把 握するため、 ドラフト管理システム な研究施設の実現を目標としてプロジ 口面積から必要な排気風量を演算し (CEMS) が住友化学工業と山武の共 ェクトチームがスタート」 ( 西本課長代 高速動作する風量制御バルブでドラフ 同で開発されました。この CEMSは、 理) したのが 2001 年 ( 平成 13 年) のこ トチャンバーの開口率に応じた適切 新研究棟の立ち上がりと同時に運用 とでした。 「旧高槻研究所時代には、 な排気量にコントロールすることができ が開始されており、デジタル式 VAVバ 常に 『ドラフトチャンバー』 により大量の ます 。さらには、空調処理でコストの ルブなどからのデータを解析すること 排気が行われていたため、研究室内 かかっている室内エアを過剰に排気 により、実験室単位での安全性や省エ が負圧になり、多量の外気が流入し、 させないために、人検知センサによっ ネルギー効果などの分析も実施してい 夏暑く冬寒いという悪環境」 ( 藤田技 て、 ドラフト前面での実験者の存在を ます。と同時に、CEMSにより長期に 術総括リーダー) が続いてきたといいま 検知し、こまめな排気風速の切り替え わたってドラフトチャンバーの稼 動デ す。そこで、実験室内の安全性と快適 を行うことなどにより、省エネ効果を向 ータが蓄積でき、この蓄積情報は、将 環境の確保、及び給排気に伴う省エネ 上させています。 「24 時間運転してい 来の装置増設や研究棟の改修・新設 ルギーレベルの向上に照準をあわせ るドラフトチャンバーを備えた実験室 において、住友化学工業のデファクト 「ドラフトチャンバー」 の制御システムの では省エネルギー対策は重要で、導 データとなり、さらに安全で効率の高 入コストをランニングコストでカバーして い研究棟を建設する上で有効な活用 いける高い機能のこのクリティカル環 が期待されています。 ★ 検討に入ったのです。 山武がこの分野で協業する研究装 *は山武グループの商標です。 は山武グループの商品名です。 ★ 8.November.2003 Savemation Celeris というデジタル式通信を用 との評価をいただいています。 TM また、システム導 入が決まった後 、 は米国フェニックス・コントロールズ社の商標です。 TM 人検知センサ ドラフトチャンバーに配置された人 検知センサとVAVヒュームフードモ ニタ VAVヒュームフード モニタ 協業によりコアコンピタンス をさらに発揮するビジネスへ 山武は、空調制御システムの国内トッ プメーカーとして、1998 年(平成 10 年) に ドラフトチャンバー (ヒュームフード)風量 株式会社ダルトン 施設事業部 西日本営業本部 大阪営業部 第二課 担当課長 中司節夫氏 制御システム専業メーカーである米国フ ェニックス・コントロールズ社と提携し、 ド面風速を0.5m/sから0.3m/s に低減 研究エリアの安全と省エネルギーを実 する制御によって大幅な省エネルギーを 現する「クリティカル風量制御システム」 実現しています。さらにVAVヒュームフー の販売をスタートさせています。そして ドモニタによって、装置の状態や警報 2000 年(平成 12 年)秋、株式会社ダル 表示が行われるため、排気の状態を一 トンとの事業提携によってラボ設計や 瞥できるほか、緊急時にも研究室内にお 研究装置、ガスや水処理技術が付加さ けるスピーディーな対応が可能です。 研究所棟内に設置されたクリティカル環境システムの 管理サーバー (CEMS) れ、「両者の強みを活かしたこれまでに 従来品では、研究室内の空気を大幅 ないクリティカル環境システムの提供が にロスしてしまうことから高いエネルギー 図れるようになり、その後の業界シェア コストを強いられているという課題があり 応した最適なシステムを構築できる技術 に大きなインパクトを与えている」(中司 ました。これに対し山武では空調制御シ 力を 培ってきた 結 果 だといえます。 担当課長) 状況を生み出しています。 ステムに対する長い伝統で蓄積したトッ CEMSに蓄積された情報はWebサーバ クリティカル環境システムには、研究 プ企業としての技術を活かした研究室ト ー機能によって社内LANとの接続を行 室のニーズに応じたさまざまなタイプが ータルの空調制御により、安全と省エネ うことで、多様なポジションのクライアン ありますが、可変風量(VAV)式ドラフト ルギーを両立させるシステムを提供して トPCでも閲覧することができるようにな チャンバーでは、サッシ開度に応じて排 います。 っており、社内における環境や省エネル 気風量を調節し前面風速を常に一定に また今回、住友化学工業株式会社 維持するとともに、制御応答速度 1 秒以 大阪工場 有機合成研究所で実現した 内という高速で精度の高い制御を実現 国内初の CEMSは、米国フェニックス・ し、ガスの逆流防止を確実に行って研 コントロールズ社のデジタル式 VAV バ 究者の安全性を確保しています。このこ ルブ 347 基などからのデータを、同社ゲ とによって、余分な排気を行わない省エ ートウェイを介して取り込むことによって ネルギー運転を実現しています。また人 実現したものです。これは山武が数多く 検知センサは、 ドラフトチャンバー前面の の現場で蓄積してきた計装技術を活か 人の在/不在を検出し、不在時にはフー し、自社製品以外でも顧客ニーズに対 住友化学工業株式会社 大阪工場 有機合成研究所 所在地/大阪府大阪市此花区春日出 中 3-1-98 設立/ 1989 年(平成元年) http://www.sumitomo-chem.co.jp/ japanese/5rd/51labo/5112osl.html 左から 大阪工場工務部長 上垣正俊氏 有機合成研究所 技術チーム技術総括リーダー 藤田邦彦氏 大阪工場工務部課長代理 西本太一氏 ギーに対するモチベーションの向上にも 役立っています。 ●問合せ先 株式会社 山武 ビルシステムカンパニー 事業開発部 TEL 03-5782-7567 FAX 03-5782-8932 http://bsc.jp.yamatake.com/critical/main.html E-mail:[email protected] 1965 年(昭和 40 年) に中央研究所が設立 され、1989 年(平成元年) には、新素材関 連の研究開発部門分離の中で、日本でも 例の少ない有機合成専門の研究部門が設 立されました。その後 1990 年(平成2年) に 高槻研究所が「有機合成研究所」と改称さ れ、2003 年(平成 15 年) 、研究センター化 が進む大阪工場内に建設された有機合成 専門の研究施設に移行。化合物の合成方 法や触媒を開発するなかで、特に農薬や医 薬のプロセス開発を行っています。 Savemation 2003.November.9 山武の新カンパニーが拓く未来 その企業メッセージに込められたものとは 株式会社 山武 アドバンスオート メーションカンパニーが 2003 年4月 に誕生した。それから半年。新カ ンパニーが向かおうとしている新 たなステージはどこにあるのだろ うか。カンパニー社長である小野 木聖二氏への取材をもとにその姿 を探ってみたい。 取材・構成/沢常好 (ルポライター) 想家であった人物の提唱理念に基づ 機器部門。高い技術と現場ニーズに いた。その間、各部門は異なった企 ンジニアが、協働によって達成したも く建物であったのだ。彼は 『宇宙船地 アドバンスオートメーションカンパニー が「CREATING SOLUTIONS TO- 的確に応えるエンジニアリング・サー 業形態のもとで競い合い、自立性を高 のである。また、大手自動車メーカー 球号』 ( 1969) と題された著書で有名 GETHER」という企業メッセージに込 ビス部門。そして顧客ニーズに徹した めるためのイノベーションを模索してき 研究開発部門との協働によって開発 であり、35 年も前から環境共生を謳 めた思いの基底には、このシナジーと 即納体制で最短即日納品を可能にし た。そしてその成果が実ってきた段 した新たなオートメーションシステム った先駆者だった。正三角形を基本 いう思想が流れていると感じられるの た生産技術を持つ生産工場。さらに 階の2003 年 (平成 15 年) 4月に再統合 製品の存在もある。これまで同社にお とする正二十面体を球状にした彼の だ。 は ニュー テクノロジ ー セン サから を果たし、現在を迎えたのである。そ いても高い評価を得てきたシステム DCS、アプリケーション・ソフトウエアま のイノベーションへの模索において高 を、研究開発部門における実験成果 でも創り出す開発部門。これらが一 めた技術やサービスこそ、統合化され の計測に多台数にわたって導入した 体となってアドバンスオートメーションカ た新カンパニーにおいて相互に影響し いというニーズに応え、小型化と現場 提唱するフラー・ドームは、最小の資 源で最大の容積を確保できる技術を 用いている。こうした彼の技術を支え 分社化と再統合の 意味するもの る概念のひとつが「シナジー幾何学」 いしずえ ンパニーを再構成したのだ。そのアド あい、シナジー効果の礎となっていく 操作性の高さを追求して開発したも である。シナジー (synergy) とは一般 アドバンスオートメーションカンパニー バンスオートメーションカンパニーが生 はずである。なぜなら、シナジーとは のだ。さらにいえば、山武独自の特許 に「協働、相乗作用」などと訳される は、山武が持つ産業市場及び社会環 み出すケーパビリティとは、以下のよ 「全体は部分の総和以上の力を持ち 技術を用いたセンサ群の開発、それら が、その本来意味するところは、「全 境市場を統合し総合オートメーション うなものになる。 システムの運動状態とは、システムの メーカーとして再組織化された「ライフ 顧客の抱える課題に対して、最適 部分の寄せ集めやその部分だけを観 サイクル型ソリューション」を顧客に提 なソリューションを提供するために、現 アドバンスオートメーションカンパニ 察した運動の状態からは推測するこ 供しようとする組織である。プラント及 場でのニーズを開発部門にいち早く ー。社 内 公 募をもとにして生み出さ とができない状態」だとされる。つまり び各種製造工場に対してトータルなオ 伝えることでさらなる機器やシステムの れ たカンパニーの企業メッセージは 「CREATING SOLUTIONS TO - 「全体は部分の総和以上の力を持ち ートメーションを提供する産業システム 改善・発展を促すサイクルスピードの向 では、そのシナジーとはどのような を精力的に進めてきた。そのバックボ うる」 というのがシナジーというものの 部門。顧客の現場にもっともフィットす 上。単に自社機器の販売のみならず、 ーンにあるのが、新カンパニーにおけ 本質なのである。 る制御機器を開発提供してきた制御 絶えず世界から最新の情報と機器を か たちであらわれるのであろうか。 掲 げられ た 「CREATING SOLU - ろは「お客さまと共に課題を解決し新 調達してニーズに応える最適ソリュー TIONS TOGETHER」を通して、アド 一貫した自社体制をもととする密度の しい価値を創出し続けるカンパニーで ション。納品した機器及びシステムに バンスオートメーションカンパニーの今 濃い顧客とのコラボレーションであり、 ありたい」という思いにあるという。そ 関する迅速で懇切な各種技術バック 後を探ってみたい。 また自社内のコミュニケーションサイク の話の詳細を聞きながらひとつの風 アップからメンテナンスサポートまでに 「TOGETHER」に込められた最大の ルを迅速かつ円滑に運営することの、 景が立ちのぼってきた。かつて富士 いたる管理体制の提供。こうしたケ 思いは、まさに顧客とともに協働してい それぞれのシナジー効果であるとい 山頂にあり、現在、富士吉田市で気 ーパビリティをひとことで要約すれば、 こうとするところにある。 えよう。 象 博 物 館として再 建 が 進んでいる 先に記した「ライフサイクル型ソリュー バックミンスター・ フラー GETHER」である。その意味するとこ うる」からである。 と熟練の技術との組み合わせによる 新製品やアプリケーションの開発なども 顧客とともに 協働するということ 進められている。 顧客とともに顧客の現場で顧客の 声をすくい上げ、新たな製品の開発 る開発からメンテナンスまでにいたる そのいくつかの例をながめてみた ライフサイクル型ソリューションすべ い。プラントソリューションでは、石油 てを自社部門として抱える経営手法 化学プラントの連続プロセス運転の高 は、ある意味で経営効率を重くすると これまでも山武は、総合オートメーショ 度化において、海外で高い評価を得 いわれることもある。しかしアドバンス しばらく前まで、富士山を仰ぎ見る ンメーカーとしてこれらの機器、シス ている最新テクノロジーを用い、他社 オートメーションカンパニーはその課題 とき、麓からでも山頂にきらりと輝く丸 テム、技術、サービスを提供してきた 制御システムのチューニングまでを含 を超えて、未来に挑戦していこうとし いドームが遠望できた。実はあの建 100 年に近い歴史がある。しかし山 めた最適化を図っている。これは装 ている。そこに生まれてくるのは、 「全 物は、20 世紀のレオナルド・ダ・ヴィン 武では、 5年前の 1998 年 (平成 10 年) 置能力をフルに活かして運営してき 体は部分の総和以上の力を持ちうる」 チといわれたバックミンスター・フラー に再編を行って分社化し、各部門の た熟練技術者と現場を知り尽くしたア というシナジー理論の成果ではない という、建築家であり数学者であり思 専門性を高めるためのステージを拓 ドバンスオートメーションカンパニーのエ だろうか。その未来に、期待したい。 「気象観測所」である。少し唐突に聞 こえるかもしれないが、それはこうい うわけだ。 10.November.2003 Savemation ション」の提供ということになる。 ここにシナジー効果が期待される。 Savemation 2003.November.11 幅広い現場で活用可能な 高性能エア流量計 ●エア管理用フローメータ AIRcube 指示値に対して± 3%の精度で流量計測 自動車市場、電気電子市場、食品市場、紙パルプ市場などでは、生 産工程の中でエアを動力等に用いる現場が数多くある。そのため、エ アコンプレッサによって圧力エアを作り出し、工場内配管によって現場 に届けている。これまで、大気を圧縮したエアは特別の毒性などをもた ず危険性がないため、漏洩ロスが起きてもあまり関心が払われないケ ースが多々あった。現在、生産現場では、社会的な対環境負荷改善課 題とコスト削減の成果を上げるために、工場エア使用量管理について の意識が高まっている。こうしたエア管理を主な対象として新たに開発 されたのが、温圧補正形差圧式流量計のエア管理用フローメータ AIRcube (エアキューブ) である。 AIRcubeは、エアの漏洩ロスを計測し、エアコンプレッサの動力削減 に結びつけるとともに、工場内各ライン別のエア消費量の把握によって 現場での省エネルギー活動を促進する役割も果たしている。そうした役 割は次のような高い機能に支えられている。プロセスの差圧・圧力・温 度を測定し、指示値に対し± 3%の高精度な質量流量測定を行うこと が基本となっている。また記憶した流量ピーク値に応じたレンジを自動 的に設定する機能、エア原単価設定による現在流量のコスト表示、さ らには、内蔵圧力センサでの配管内圧力測定によるエア漏洩率測定 機能なども、エア管理の質向上に貢献している。 工場環境を選ばず単体機器でエア計測 エアの省エネルギーを管理する機器であるAIRcubeは、それ自体が 対環境負荷低減を図るとともに、利用環境における省エネルギー管理 ツールとしての利用しやすさを考慮した設計となっている。それは、差圧 圧力発信器をベースに流量計、温度計を統合した単体計測機器として 差圧圧力発信器をベースに流量計、温度計 を統合した単体計測機器 完成されていることだ。これはひとつには、製造における製造原料の省 資源化を果たしていることになるといえる。と同時に、単体になったこと で今までより高いコストパフォーマンスで利用促進が図れる結果も生み 出している。さらにいえば、エネルギーロスを大幅に低減した楕円スロー トによる流量計測の独自性により、曲管の付近でも設置しやすくなり、 設置場所選択の範囲が大幅に広がっている。加えて、配管内圧力エア の質を問わず、ダストやドレンなどによる計測外乱を心配することなく使 用できることは、工場という環境を考えたとき、幅広いアプリケーション に適応可能であるといえよう。 数 々の 技 術 革 新によって生まれたこのエア 管 理 用フローメータ AIRcubeは、その特性を活かして、エア以外の気体流量計としての未来 もうかがわせる可能性を秘めているといえそうだ。 取材構成・須藤賢一 (ルポライター) ●問い合わせ先 株式会社 山武 アドバンスオートメーションカンパニー マーケティング2部 TEL(045)461-8881 FAX(045) 461-8771 12.November.2003 Savemation 乗り物と流体力学のおもしろ関係 流れるものは不思議な挙動をする。流体力学を専攻する学 生がその学問を志した動機を、「流れを操れる可能性は無限大 にあるかもしれない」と語った例があるほどで、それほど変化に 富んでいて面白い。身近な例でその姿をいくつか簡単に見てみ ることにしよう。 「ヴォルテックスジェネレータ (Vortex Generator)」という言葉 がある。文字通り「渦を発生させるもの」という意味だ。どこに、 どんな目的で渦を発生させるのだろうか。物体の表面を境界層 というが、その付近の気体流は上の層に比べると流速が遅い。 このため、ときによって気体流が境界層から剥離し問題を起こす。そこで境界層に「コントロールされた 渦」を発生させることでこの剥離を防止しようとするのがヴォルテックスジェネレータである。 地上最速のカーレースといわれる「F1」は、空気抵抗との闘いであった。この闘いに向けてヴォルテッ クスジェネレータ技術を用いた F1カーが作り出された (1994年には禁止)。また身近な新幹線にもこの 技術が用いられている。パンタグラフ支柱から生じる空気音を消すために、音もなく飛ぶフクロウの翼を ヒントとしてパンタグラフ支柱の側壁に金属の凹凸を設けているのだ。さらに飛行機においては、翼面 に小さな突起を装着して、翼面上の流れにおける剥離発生策を講じている。これにより翼の揚力を大き くすることができるのだという。 なら ちなみに、模型飛行機にこの原理を用いて実験を行った人がいた。本物に倣って紙の主翼に下から 針を通して穴を開け翼表面に突起をつくったのだ。しかし、突起のつけ方には流体力学的な規則がある ようで、その実験は失敗したという。その失敗を笑えない。空を飛ぶ夢を模型に託して飛行機をつくる人 の飛ぶことへの飽くなき探求がうかがえるではないか。 スポーツと流体力学のおもしろ関係 ゴルフボールには小さな凹凸が一面に施されている。ディンプルである。単純に考えると平滑 なボールの方が空気抵抗は少ないように思えるが、このディンプルはその空気抵抗を減らしてボ ールを遠くに飛ばしてくれるものだ。その原理は、ボールが空気を切り裂いて飛ぶときに起きる 空気の流れの剥離で起きる失速を、乱流にすることで剥離ポイントを後ろにずらして飛距離を 出すように設計されているのだという。これもまたひとつのヴォルテックスジェネレータなのか もしれない。この言葉を「空気の窪み」と訳す人もいるほどだから。 スピードスケートにおける競技用スーツや近年流行の全身をすっぽり覆う水着にもこうした 研究の成果が取り入れられている。スピードスケートについては数字が 分からないが、水泳においては、泳ぐ際の摩擦抵抗が総抵抗の 5 %程 度あるという。大きいと見るか小さいと見るかは立場の相違だが、1/100 秒を争う競泳で、この抵抗は無視できないだろう。 1980 年代から始まった水着の研究 では、水を弾き、できる限り軽くて薄い、 身体に密着するものが求められた。し かしその後の流体力学の研究により、 現在では、水着表面に鮫肌に似たV 字 型の溝を体長方向に施した新素材が 用いられていて、水との摩擦抵抗にヴォ ルテックスジェネレータの効果を上げて いるようである。 ●競泳用水着開発の流れ http://www.jsme.or.jp/fed/news/ 0211-5.html マイクロフローメータ 流体力学における気体流量計測からも注目を集めているマイクロフローセンサは、 マイクロマシニング技術によって山武が開発したオリジナルの計測技術です。これは 流量測定に必要なセンサとヒータ類を1チップ化したもので、センサそのものが気体 の質量流量を直接計測するものです。応答性1msec、計測範囲 300:1、最小計測 流速 1cm/secなど、従来の計測センシング技術では計測できなかった性能を実現し ています。山武の質量流量計であるマイクロフローメータシリーズは、すべてこのマイ クロフローセンサを搭載して、高性能な気体流量計測を実現しています。 http://www.compoclub.com/mf/index.html Savemation 2003.November.13 集じん・脱臭・マイナスイオン発生機能付き 電子式エアクリーナ ラインナップ ビル経営者、管理者の 改正省エネルギー法への対応をサポート 株式会社 山武は、集じん機能に加え、 脱臭機能、さらにマイナスイオン発生機能を 加えた電子式エアクリーナを「クオリオンシ リーズ」 としてラインナップ、販売を開始しま した。天井埋込タイプ、床置きタイプ、分煙 に最適なカウンタータイプ、タワーやブースタ イプなど豊富なバリエーションで多様なニ ーズにお応えします。 【クオリオンシリーズの特長】 ①ホコリやチリを確実にキャッチする電子 式集じんセル (スーパーサイレントセル) を 採用、空気中の花粉やタバコ煙などの粒 子物質を、0.01μmの大きさのものまで逃 しません。 ②洗浄、再生が可能な 「エコ&脱臭ハイブリ ッドフィルタ」 を採用。繰り返しの洗浄・再 生で約3年の長寿命化、環境にも配慮。 ③ストレスや疲労回復に効果があるとの実 験結果が得られているマイナスイオンの発 生機能を搭載、室内の空気をリフレッシュ。 株式会社 山武は、改正省エネルギー法 への対応が迫られるビル経営者や管理者 に対し、建物の運営管理サイドから実際的 な省エネルギーを実現するためのワークシ ョップを開催しました。 ビル経営者は、改正省エネ法の定期報 告書の中でエネルギーを原単位で管理し、 毎年1%のエネルギー削減を実施していく よう規定されています。ところが具体策とし て、効率的な管理や確実な省エネ施策な どはなかなか難しい状況にあります。これ に対し、省エネルギーで実績ある山武が、 建物の運転管理の現状を踏まえた実際的 な対応と管理データを活用したエネルギー マネジメントの実施方法についてノウハウを 説明し、省エネルギー実現へ向けての後押 しをいたします。 【ワークショップのプログラム】 ユーザーサイドのエネルギーマネジメント 日本のエネルギー状況を説明し、エネル ギーをマネジメントしていくメリットについ て説明します。 改正省エネ法に対応するための課題 改正省エネ法に対応するポイントについ て説明し、ビルディングオートメーションの データ活用について説明します。 要素技術と事例紹介 ・エネルギー利用状況の把握と評価方 法 ・省エネ手法とその実施方法 ネットワーク、制御性評価手法の活用か らESCO手法による設備改修での省エ ネ事例を紹介します。 ●問い合わせ先 株式会社 山武 アドバンスオートメーションカンパニー マーケティング1部 TEL(0466)20-2335 FAX(0466)20-2193 ●問い合わせ先 株式会社 山武 ビルシステムカンパニー マーケティング部 TEL ( 03)5782-7574 FAX(03) 5782-8933 14.November.2003 Savemation 2線式電磁流量計で 世界シェアトップへ あるTCBM(Topological Case Based Modeling) を用いて、天候にかかわらず22 時間先に下水処理場に流れ込む下水の流 入量を予測するという画期的なシステムで、 昨年より販売を開始しました。国内におい ては、 (財)下水道新技術推進機構よりソフ トウエアとしては初めての審査証明書を授与 されるなど、高い評価をいただいています。 今回の 「IWA Specialized Conference」へ の参加により、下水処理を担当する各国政 府の代表、大学の教授や研究員など多くの 方に新しい技術を知らしめることができ、国 際的にも認知度を高めることができました。 ●問い合わせ先 株式会社 山武 環境事業推進本部事業推進室 TEL(0466)20-2430 FAX(0466)20-2431 展示会情報 株式会社 山武は、2002年7月、 2線式電 磁流量計MagneW Neo(マグニューネオ) シリーズを販売開始しました。2003年1月に 防爆型を追加、同6月に検出器/変換器分 離型を追加しています。2003年に入ってか らの売上状況は、前年同期累計に比較し て2倍以上の台数を記録するなど、順調に 推移しています。 2線式電磁流量計の世界No.1は1998年 に市場に参入したアセア・ブラウン・ボベリ (ABB、参入当時はベーレー・フィッシャー& ポーター社) で、2002年の販売台数は年間 1300台でした (米国 Spitzer and Boyes社 調査による)。山 武は現 状の販売ペース を継続した場合には年間で1500台を突破 予定で、世界 No.1の2線式電磁流量計サ プライヤーとなる見込みです。今年8月に全 世 界に向けてリリース ( 海 外 製 品 名 称: MagneW Two-wire PLUS) も完了してお り、さらに販売に弾みをつけてまいります。 山武グループでは下記展示会に出展いた します。皆様のご来場を心よりお待ち申し あげております。 ■株式会社 山武 名称:メンテナンス・テクノショー2003 会期:11月4日 (火) ∼7日 (金) 時間:10:00∼17:00 ( 最終日は∼16:30) 会場:東京ビッグサイト 東1∼3ホール 主催:社団法人 日本プラントメンテナンス協会 社団法人 日本能率協会 入場料:1000円 (招待状持参者、事前登録者は無料) 名称:INCHEM TOKYO 2003 (プラントショー) 会期:11月4日 (火) ∼7日 (金) 時間:10:00∼17:00 ( 最終日は∼16:30) 名称:計測展2003TOKYO (旧INTERMAC) 会期:11月5日 (水) ∼7日 (金) 時間:10:00∼17:00 会場:東京ビッグサイト 西1・2ホール 主催:社団法人 日本電気計測器工業会 入場料:1000円 (招待状持参者、事前登録者は無料) ●問い合わせ先 株式会社 山武 アドバンスオートメーションカンパニー マーケティング2部 TEL(045)461-8824 FAX(045)461-8759 ■株式会社 山武 名称:第一回 日本食農創造展 会期:11月7日 (金) ∼9日 (日) 時間:10:00∼17:00 ( 最終日は∼16:00) 会場:グランメッセ熊本 ブースNo.B- 05 主催:日刊工業新聞社 入場料:500円 ●問い合わせ先 株式会社 山武 環境事業推進本部事業推進室 TEL(03)3486-2151 FAX(03)3486-2155 ■株式会社 山武 名称:システムコントロールフェア2003 会期:11月11日 (火) ∼14日 (金) 時間:10:00∼17:00 会場:東京ビッグサイト 西1・2ホール ブースNo.2-23 主催:社団法人 日本電機工業会 いつも 「Savemation」誌をご愛読いただきありがとうござい ます。 ・本誌に対する本誌に関するお問い合わせやご意見・希 望・感想、取り上げてほしいテーマなど、皆さまからのお 便りをお待ちいたしております。お名前、貴社名・部署 名、ご住所、電話番号などをご記入の上、はがき、手紙、 FAX、電子メールなどでお寄せください。 ・他ページのプレゼント応募についても、下記までお寄せ ください。 ・ご住所などの変更に関するご連絡は、宛名ラベルに表 示されております8桁の登録番号もあわせてお知らせく ださい。 ●問い合わせ先 株式会社 山武 プロダクト事業企画室 TEL(03)3486-2333 FAX(03)3486-2597 下水流入量予測システム「Net-TCBM」 を国際水協会で発表 株式会社 山武は、 9月1日から4日まで、チ ェコ共 和 国プラハで開 催された「 第 9 回 IWA* Specialized Conference」 ( *IWA はInternational Water Association ([国際 水協会] の略称) に参加、下水流入量予測 システム 「Net-TCBM」についてポスタセッ ションにて発表を行いました。 「Net-TCBM」は、山武独自の予測技術で 会場:東京ビッグサイト 東4ホール 主催:社団法人 化学工学会 社団法人 日本能率協会 入場料:1000円 (招待状持参者、事前登録者は無料) 「空もとべるはしれるくつのたんじょう」濱田 優さん (高知県高知市 市立高須小学校3年・奨励賞) すごく速いスピードで走れ、空も飛べるくつです。速く走っ たらぶつかるので、スローに見えるサングラスもしています。 ◆この絵は、社団法人発明協会が子供の自由奔放な発 想を広く集めた「第25回未来の科学の夢絵画展」の作品 の中から、同協会のご協力を得て掲載し、表紙に特徴的 部分を拡大しています。 ●お問い合わせ・送付宛先 〒150-8316渋谷区渋谷2-12-19 東建インターナショナルビル 株式会社 山武 広報室 セーブメーション編集係 TEL(03)3486-2451 FAX(03)3486-2190 E-mail:[email protected] 社団法人 日本電気制御機器工業会 入場料:1000円 (招待状持参者、事前登録者は無料) ●問い合わせ先 株式会社 山武 アドバンスオートメーションカンパニー CP事業本部 マーケティング1部 TEL(0466)20-2160 FAX(0466)20-2193 ■株式会社 山武 名称:HOSPEX JAPAN 2003 会期:11月11日 (火) ∼14日 (金) 時間:10:00∼17:00 (最終日は∼16:30) 会場:東京ビッグサイト 東4・5ホール ブースNo.C-111 主催:社団法人 日本能率協会 入場料:1000円 (招待状持参者、事前登録者は無料) ●問い合わせ先 株式会社 山武 アドバンスオートメーションカンパニー CP事業本部 マイクロフロー事業推進部 TEL(0466)20-2226 FAX(0466)20-2193 ■株式会社 山武 名称:第5回アジア国際飲料産業展 会期:11月26日 (水) ∼28日 (金) 時間:10:00∼17:00 ( 最終日は∼16:30) 会場:東京ビッグサイト 東1ホール 主催:社団法人 ビバリッジジャパン 入場料:1000円 (招待状持参者、事前登録者は無料) ●問い合わせ先 株式会社 山武 アドバンスオートメーションカンパニー マーケティング2部 TEL(045)461-8824 FAX(045)461-8759 編集後記 今月は、眼に関するコラムをお届けしましたが、化粧品のCM などで 「目力」 という表現が話題になっています。ここでいう 「目力」 とは、 メイクによって印象的な目をつくり、人を魅了す るパワーを発揮する、そんなことを意味しているのだと思いま すが、インターネットで検索してみたら動体視力を上げるため のゲームソフトに 「目力」 という名前がついていました。う∼ん、 どっちもたしかに 「目力」 ですね。あなたはどっちの 「目力」 を 高めたいですか? (ミカリン) 発行日………2 0 0 3年1 1月1日 発行…………株式会社 山武 広報室 〒150-8316 東京都渋谷区渋谷2-12-19 (東建インターナショナルビル) 発行責任者…須原一郎 制作…………有限会社オーバル 【おことわり】本誌でご紹介しているインターネットの ウェブサイトはウェブ管理者の都合により本誌発行時 点で削除されている場合があります。 Savemation 2003.November.15 建設当時のテクノロジー を示す館内の展示風景 瀬戸内海は、さしずめ世界における長大橋のメッカである。橋の長さを競 う場合、橋脚間のスケールで表すが、 「明石海峡大橋」 は、中国において 2005年、2007年に開通予定の長大橋をしのいで、依然世界最長の大橋で ある。 「瀬戸大橋」 はいくつもの橋がつなぎ合わされ、9367メートルの長さで 本州と四国をつないでおり、その橋全体は、吊橋、斜張橋、 トラス橋などの 各種の橋でバラエティ豊かに構成されて、橋の景観にスケール感と美しさを 博 物 を 楽 し む 添えている。ことに道路と鉄道の両方を渡す橋としては世界に類のない長 みなみびさん きたびさん 大橋である。しかも、これを構成する内の南備讃瀬戸大橋、北備讃瀬戸大 橋は、長さにおいて世界トップクラスの橋となっている。 しがん ひがん 橋とは元来、此岸と彼岸を結ぶものであり、その上を人が往来することで 文化や歴史が行き来する暮らしの重要なインフラである。わずか1∼2メート ルの川に橋を架けるだけで、エリアの様子は一変する。だからこそ、徳川幕 香川県 瀬戸大橋記念館 「こちら」と「あちら」を結ぶものとして 90 府は軍事的な観点からあえて大きな河川に橋を架けなかった。そこは敵の 軍隊や軍事物資が渡る脅威のルートともなるからだ。しかし、現在の橋は、 暮らしと産業の発展に欠かせぬものとして位置づけられている。着想から 100年の歴史を有するとされる瀬戸大橋もまた、鉄道と道路のふたつを渡す 橋として完成し、瀬戸内圏の経済活性に大きく寄与している。 かけはし 「はし」とは、古代において神と人を結ぶ「梯」を指すものであった。いわば、 天と地上とを縦に結ぶものである。そして「橋」は、人の暮らす平面において、 その間を渡すものとして名づけられている。神との垂直関係、人の水平関 屋 外に 展 示 された機械類 [ 上 ]工 事 作 業 海 域に 設 置されたブイ [ 下 ]メ イ ン ケーブルとハ ンガー引込み 装置 係をそこにうかがうことができる。 端と端を結ぶものである橋において、どこまでが此岸でどこからが彼岸と あわい ことだま なるのだろうか。この間における曖昧さが、「はし」という言霊に込められ、橋 さま という建造物の名称として用いられるようになって以降も、端と端の間を彷 よ 徨っているのかもしれない。そのことが、橋という建造物に不思議な思索的 風情を与えるのだろう。古今の文学作品や映画作品に、橋を扱ったものが 多くあるのは、この間の不確かさ、また異質な世界の出会いと別れというニ ュアンスによることが多いのではないか。そして橋の完成には、届き得なか った「こちら」と「あちら」を結び合わせることができたという達成の趣きも込め られているのだろう。「橋を渡す」ということがそれだ。 橋にはどこか、イリュージョンを抱かせる不思議がある。その幻想を追いか け続けていく果てに立ち現れてくる のは、では、いったいどういう世界な のだろうか。その答えを得るために はまず、その世界を訪れるために橋 を渡ってみなければなるまい。 無人歩行式海底調査潜水機 山武 山武商会 山武コントロールプロダクト 山武テクノシステム 山武エキスパートサービス 山武フレンドリー 山武ケアネット 安全センター 太信 イー・エス・ディ セキュリティフライデー 山武グループホームページ http://jp.yamatake.com/ 販 売 店 ●本誌には、環境にやさしい大豆油インキと 本誌からの無断転載・複製はご遠慮ください。 Savemation Vol.34 No.1 1/国際標準逐次刊行物番号 ISSN 0289-5730 ▲ 〒762-0065 香川県坂出市番の州緑町6-13 10877-45-2344 ●JR予讃線坂出駅から坂出市営バスで 20分瀬戸大橋記念公園バス停下車 ●開館時間/9:00∼17:00 ●休館日/毎週月曜日 (祝日の場合は翌 日、ゴールデンウィーク・夏休み期間は開 館)、12月29日∼31日 ●入場料/無料 (ブリッジシアター大人 250円、中・高校生180円、小学生110円) ●瀬戸大橋記念館は、世界最大級の道 路鉄道併用橋である瀬戸大橋の完成を 記念して開催された瀬戸大橋博覧会場跡 地に開園した瀬戸大橋記念公園の中に 1988年(昭和63年) に設けられた。架橋 10周年には大幅な展示替えが行われ、さ らに充実した施設となっている。着想100 年に及ぶ歴史、架橋に用いられたさまざ まなテクノロジーをはじめ、瀬戸大橋をめ ぐる文化と暮らしと観光を展示している。 また野外には建設時に用いられた機械が そのまま展示されて迫力ある建設の歴史 をしのばせるものとなっている。 http://www.museum.or.jp/seto-ohashi/