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共に語ろう電気のごみ - 経済産業省・資源エネルギー庁

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共に語ろう電気のごみ - 経済産業省・資源エネルギー庁
2013年3月2日
共に語ろう電気のごみ
スウェーデンとフランスの合意形成の仕組み
松田
美夜子(生活環境評論家)
1
スウェーデンの取り組み
15
最終処分場のサイト選定・施設操業のタイムテーブル
1977~1985:全国レベルの地質調査;1980年反対運動で中止
1990~2000:地域調査(可能性、適性、岩盤調査)
1992:SKBが全国自治体に公募をかける
1999:ストールウーマン、マーロア、フルツフレッド、
ニーシェーピン、エルブカーレビー、
オスカーシャム、エストハンマル、ティーエルプ
の8自治体において適地調査
2002:エストハンマル、オスカーシャムを選定
2006:使用済燃料のカプセル工場建設申請
2009:最終処分場のサイト決定(1ヶ所)
2010:使用済燃料の最終処分建設申請
2018:地層処分施設完成
2020:試験操業開始
MB(Miljö Balken):スウェーデン語で環境法典。理念は対話をすること。
(昔)
(今)
対立
共に知恵を出す
Lessons learnt, November 2008
出典:SKB
エスポ岩盤研究所の位置
自然林に囲まれた地上研究所と地下研究所の斜坑トンネル全体図
エスポ岩盤研究所
研究所の地上建屋。左の一段高い建屋から地下450mへ降りるエレベータがある
エスポ岩盤研究所の地下構図
Horizontal Deposition
(物資置場)
-220m
RNR Experiment
True Block Scale
Demo Test
(実施テスト)
Prototype Repository
(実物大最終処分場)
Backfill and
Plug Test
(詰込みテスト)
Äspö Pillar
-340m
Stability Experiment
(支柱安全実験)
Canister
Retrieval Test
(再取出し実験)
Lot
RNR Experiment
TBT
Zedex
-450m
Microbe Project
(微生物プロジェクト)
Two Phase Flow
Matrix Fruid Chemistry
Experiment
(岩盤流体化学実験)
LTDE
Lasgit
Alternative Buffer
Material Test
(新しい緩衝体テスト)
Rex Project
Colloid Project
(コロイドプロジェクト)
True-1
天井の高さ6m、トンネル道幅10mの広い幹線坑
道。右側に下図の銅製カプセルが見える。
実物の銅製カプセル
銅の厚さ5cm
カプセルの長さ5m、直径1m
長さ30mの試験坑道(トンネル)に、実際に
銅製カプセルを封入し、坑道をふさいだあと
岩盤に与える影響を研究している。
(最終処分場と同じ寸法で実験をしている)
地下研究所の見学-科学技術が身近に
Lessons learnt, November 2008
地球と地層を学ぶ
写真:元気ネット提供
地層処分構造図
フランスの取り組み
ビュール研究所の所在位置 経済共同圏
シャンパーヌ・アルデーヌ州
ロレーヌ州
ムース県
オートマルヌ県
エネルギー政策の動向<フランス>
黄色・・・優先経済支援地域(GIP)
灰色・・・CLIS地域
青い円の中・・・地下研究所近隣地域
(半径10km圏内)
赤い線の中・・・候補地域(250km2)
【出典】ANDRA資料
28
地下研究所の概観
【出典】ANDRA資料
26
地下研究所の研究サイト(拡大図)
地上施設
実験用ドリフト 445m
補助坑
主坑
実験用ドリフト(横坑) 490m
地下研究所付近の地質構造図
層の厚さ130m
130m
層の厚さ
カルボ・オクスフォード粘土層
カロボ・オックスフォーディアン層
<高レベル廃棄物埋設場所>
(粘土質岩)
(Callovo-oxfordian Argilite)
〈高レベル放射性廃棄物埋設場所〉
※1億5500万年前の厚さ130mの粘土質岩層:
透過性が極めて低く、放射性物質や化学物質
を閉じ込める性質がある。
地下研究所周辺の地層図
地下研究所
フランス
• 地層処分の透明性を確保するシステム
地域振興費
GIPの活動
持続可能な地域産業
育成のために支援
政府
放射性廃棄物基金
CLISの活動
地域住民が共に学びあうた
めの支援
年間30万ユーロ(4000万
円)、事務局長+2名
HCTISON
原子力安全の情報と透明 〈第三者の中立機関〉
性に関する高等委員会
GIP(公共事業共同体)
Group of Industries Public
(ムース県)
理事長 県議会議長
県議会議員、市町村、広域行政体、
国(官選知事)、州、県、
農業、工業、商業の各会議所代表、
電力会社、原子力庁
CLIS(地域情報フォローアップ
委員会)
ムース県・オートマルヌ県の共同設置
メンバー91名(常任委員22名)
国会議員、自治体議員、知事、行政機関
代表、農業組合、労働組合、サラリーマン
労働組合連合、職業組合、医療組合、候
補ゾーン地域民間代表,有識者、科学者
,大学教授、環境保団体(反対者を含む)
顧問:原子力安全機関、ANDRA(処分
実施事業者)
実験用ドリフト(横坑)
実験用ドリフト(横坑)
写真中央の明かりのついているところは、
500m地下で行われている粘土質岩層内に
埋設された計測機器である。現場では見
えないところを可視化させている。
見学者たちは、地下500mの粘土質岩層
の研究坑道(トンネル)の中で実際に
体験をしている気分になる。本物そっ
くりの体験施設
埋設デザインコンセプト-放射線を発するパッケージの移送と据えつけ
埋設デザインコンセプト-放射線を発するパッケージの移送と据えつけ
地上施設と地下施設
Installations de surface
Bureaux,
base vie…
Installations industrielles
de soutien
Verse
Installations nucléaires
Liaisons par puits (référence du Dossier 2005)
Accès par descenderie déroulée
海外では?
スウェーデン
フランス
日本
海外には市民参加にどんな仕組みがあるのか、
視察してきました。
■SKBと地域コミュニケーション
常に謙虚に時間をかけていい関係を築いてきた
■NGO放射性廃棄物レビュー(MKG)
・法律上の位置づけ 年予算3000万円
・許可のプロセスに市民も参加するための他の団体との場づくり
・プロフェッショナルに建設的な手法で
■地域コミュニケーションと
地域情報フォローアップ委員会(CLIS)
【法の下、情報収集と協議、情報のやり取りを仲介する機関】
・科学的に検証した情報を地域に発信
・地域の人のために小規模な会合で対話をし、
反応やニーズを把握したい
既に4人家族で1ヶ月20円払っている。
基金は9000億円(2011現在)!!
ここから市民のコミュニケーションに使えるのは?
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