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3月号 - 北海道
中国駐在員現地リポート(上海)(2016.3) 報告者 (件名) 北海道(トマム、美瑛) 主幹 汲田 充男 中国のファッション雑誌による超人気スターの北海道訪問取材地の紹介 中国の主要なファッション雑誌「Harper's BAZAAR (中国名:時尚芭莎(ファッションバザール))」 から北海道での取材について相談を受け、取材場所の紹介等の協力を行った。 ○ 今回取材のために北海道を訪れたのは、中国の超人気俳優の胡歌(フー・ゴー)と霍建華(ウォレス・ ○ フォ)の 2 人。彼らがどれ位有名かを当事務所スタッフに聞いたところ、日本の芸能界で例えるならジ ャニーズ事務所の「嵐」のメンバーのうち誰か 2 人が来たと想像してもらえばいいとのこと。 (因みに、 中国では彼らのような、とても格好よく、自分の大好きな男性スターのことを「男神」呼ぶ。同じく女 性は「女神」 。 ) ○ 現地での撮影は今年 1 月にトマムと美瑛で行われたが、雑誌社側からは雑誌発売の 3 月までは撮影地 等の情報について口止めされた。ただ、現地の撮影の模様は「微博(ウエイボ)」 (中国の SNS、ミニブ ログ)で随時発信され、読者やファンから様々なコメントが寄せられた。 撮影場所がどこか明かされる前にもかかわらず、ファン達は場所を探り当て、1 か月と経たず多数の ファンが北海道を訪れ、全く同じ場所で撮影した。 (下記写真) ○ 3 月に雑誌「時尚芭莎」が発 売された途端、店頭では品切れ となり、インターネット上では 元値の数倍のプレミア付きで売 買されるほどの人気となった。 北海道にとっても、 「男神」と 同じ場所を訪れてみたいという 中国人観光客の需要が今後も継 続することが期待される。 ○ 今回の取材は、雑誌社側から の申し出によるものであるが、 仮にこちらから招聘したとすれ ば、巨額の経費を要したことで あろう。それほど中国での北海 道観光の人気が大きいことを示 す一例だが、その人気に驕るこ となく、今後も地道に北海道の PR 活動を続けてまいりたい。 <左上が“男神”胡歌。追っかけファンが撮影場所を探し当て、来道して 同じ場所で撮影した> (件名) 中国全土 ○ 中国中央テレビによる「3.15消費者権利デー」特別番組について(3月15日) 毎年 3 月 15 日「世界消費者権利デー」の夜、中国の国営テレビ局「中国中央電視台(CCTV)」で は、消費者保護と消費者の権利を啓発する特別番組「315 晩会」が放送される。 その番組の内容は、われわれ外国人の目には「消費者の権利と利益を阻害する企業を番組で取り上 げて叩く番組」、「政府によるメディアを利用した“外資叩き”の番組」とも映る。 ○ 番組では、取材陣が潜入調査を行い隠し撮りした映像などをもとに企業を追求する。番組で取り上 げられると、放送終了後に中国のメディアが取材に訪れ、翌朝には当局者が対象企業に調査に入る。 対応を誤ると問題が大きくなる恐れがあるため、企業の多くは、消費者からの過去のクレーム内容の 把握や、社内体制の見直し、対策セミナーへの参加や、取り上げられた場合の対応検討など、事前の 準備を怠らない。 ○ 過去にはマクドナルド、アップル、フォルクスワーゲン等、また日産自動車やニコンなど日系企業 が取り上げられたこともあるが、どの企業が取り上げられるかは放送が始まるまで分からないため、 ある大手日系メーカーの職員によると、毎年放送日当日は、職場で番組を最後まで視聴し、万一取り 上げられた場合に備えるという。 ○ 今年は結局、日本を含む外資系企業は取り上げられず、中国国内企業のオンラインデリバリーサイ ト(弁当宅配)、中古車オンラインオークションサイト、電子商取引(EC)サイトなどがやり玉に挙 げられた。中国当局がインターネット取引に対する規制を強化する姿勢を見せたとの見方もある一方、 今年 9 月に中国杭州市で開催される主要 20 か国・地域(G20)首脳会議を控えて、外国企業や政府機 関との無用な軋轢を避けたとの見方もあるようである。 马 番組は放送後、ネット上でも観ることができる (CCTV の番組公式サイト:http://315.cntv.cn/ ) 番組で取り上げられた弁当宅配業者「餓了么」