積丹の町村連携による地域商社事業プランニング委託業務

積丹の町村連携による地域商社事業プランニング委託業務仕様書
１．業 務 名
積丹の町村連携による地域商社事業プランニング委託業務
２．業務目的
岩内町、泊村及び神恵内村は、北海道北西部積丹半島に位置する日本海沿岸地域である。
当地域の漁業環境は、回遊性資源及び浅海資源の減少などにより厳しい漁業経営状況となっ
ているため、地方創生加速化交付金事業である「積丹の町村連携による地域商社事業 ～ナマコ
とウニから始まる輸出拡大、戦略的な生産体制の構築～」により、ナマコ及びウニの資源増大
を図ることとしている。さらに、水揚げしたナマコ及びウニは、岩内町、泊村及び神恵内村が
設立した地域商社によって新たな販路を開拓しながら販売されることとなっている。
本業務は、この地域商社が行う業務内容についてプランニングすることを目的とする。
３．業務概要
岩内町、泊村及び神恵内村が連携して地域商社を設立して、マーケティングに基づいた戦略
的な水産業への変革を進めていくとともに、地域を代表する水産物として期待するナマコの増
養殖と、既にブランド化しているウニの蓄養による生産立て直しを同時に進めることで、積丹
の未来を切り開く事業である。
地域商社は顧客マーケティングを進めるのみならず、インターネットによる電子商取引の検
討、旅行事業者との協力による展開等、ナマコの主な需要家である中国等への販路開拓を積極
的に進めていく。当初は、付加価値の高いナマコとウニを主に取り扱っていくが、販路確立に
したがって、徐々に扱う品目を拡大し、将来的には、積丹産品を総合的に扱い、地域のブラン
ド化を担っていく。また、積丹ブルーと言われる透明度の高い海など、良質な観光資源を持つ
積丹地域の特徴を活かした地域経営にも関わっていくことで、生産や加工、物販に関わる人だ
けでなく、地域全体の所得拡大に貢献していくことを目指す。
なお、本事業の基本情報等については別紙「地方創生加速化交付金事業の概要」のとおりと
する。
４．業務内容
（１）積丹半島地域活性化協議会の運営支援
岩内町、泊村、神恵内村及び岩内郡漁協、古宇郡漁協から構成される「積丹半島地域活性
化協議会」の事務局支援として、協議会及びその下位部会である事務部会の企画・運営につ
いて支援すること。（協議会等における検討事項の整理や会議資料等の作成支援等）
会議の想定回数は、協議会は事業着手・中間報告・最終報告の３回、事務担当者会は月 1
回程度とする。
（２）情報収集、調査、分析
本事業で増養殖を実施するナマコ及びウニについて、市場を取り巻く環境分析、課題・ニ
ーズ調査、顧客分析等のマーケティング調査を実施すること。
なお、マーケティング調査にあたっては、国内市場のみならず海外輸出を視野に入れた調
査・分析を行うこと。
（３）ナマコ等のブランド化や販路拡大に向けた検討
３町村のナマコ及びウニのブランド化や販路拡大に向けた検討及び施策立案を行うこと。
特に、ナマコについては、密輸品や模造品が横行している背景を踏まえて、トレーサビリ
ティを担保した越境ＥＣサイト等の調査・分析及び構築を行うこと。
また、ナマコやウニの販路拡大に向けては、近隣自治体（ニセコ、倶知安等）や海外企業
との連携施策を検討すること。
（４）販路拡大に向けた試行的事業の実施
（３）で検討した施策については、実際に乾燥ナマコや塩水ウニの試作品を開発した上で、
試行的に実施すること。（ＰＲイベントや海外企業との商談会の企画・実施等）
また、ナマコ、ウニの機能性を分析し、新たな商品としての可能性を検討すること。
（５）地域商社設立支援
上記（１）から（４）の作業を踏まえた上で、平成２９年度の地域商社設立に向けて、地
域商社に求められる機能、組織形態、資金メカニズム、ロードマップ等を整理するとともに、
地域商社の中心母体となる候補企業及び人材の抽出、交渉、選定を支援すること。
５．成果品
・実績報告書６部（製本版及び電子媒体）
６．業務の実施について
（１）業務は本仕様書に基づいて実施すること。
（２）事業受託者は業務の実施にあたっては関係法令及び条例を順守すること。
（３）事業受託者は業務の実施にあたっては発注者と協議を行い、その意図や目的を十分に理解
した上で、適切な人員配置のもとで進めること。
（４）事業受託者は業務の進捗について、発注者に対して定期的に報告すること。
（５）事業受託者は業務の一部を第三者に再委託するときは、予め発注者に書面により報告し、
発注者の承認を得ること。ただし、企画提案書に記載されているものについてはこの限りで
はない。
（６）本仕様書に定めのない事項や、業務の実施にあたり疑義が生じた場合は、速やかに発注者
と協議を行い、指示を仰ぐこと。
（７）事業受託者は本業務の遂行により生じた著作権（著作権法第２７条及び２８条に定められ
た権利を含む）を、業務完了後、直ちに積丹半島地域活性化協議会に無償で譲渡すること。
（８）事業受託者は本業務の遂行にあたり、第三者の知的財産権（著作権、意匠権、商標権等）、
プライバシーまたは肖像権、パブリシティ権、その他権利を侵害しないこと。
（９）事業受託者は本業務を通じて知りえた個人情報や業務上の秘密を第三者に漏えいすること
並びに資料及びデータの紛失、減失、毀損及び盗難等を防止するために必要な措置を講じる
こと。