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散 剤 - 筑紫薬剤師会

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散 剤 - 筑紫薬剤師会
福岡市立こども病院
調剤内規
(2014)
説明会
平成 26 年 10 月 22 日
講師:福岡市こども病院
薬剤部 山口佳子先生
一般社団法人福岡市薬剤師会
1
散
剤
定義;こども病院薬局に於ける散剤とは、粉末及び細粒を意味する。
→ドライシロップ、顆粒剤と区別。
A.
賦
形
(1)
通常は乳糖で賦形するが、乳糖配合不可時にはトウモロコシ
デンプンで賦形する。
・乳糖配合不可薬… イソニアジド(イスコチン錠粉砕)
チラーヂンS散、チラーヂンS錠粉砕
・乳糖不耐性下痢症患者(ガランターゼが処方されているとき等)
の処方で賦形が必要なとき。
(2)
対象は 1 包重量が、0.3g 未満。賦形して1包 0.3g とする。
・但し、プロスタグランジン E2錠粉砕時は、1 包 0.2g とする。
(3)
アスピリン末、塩化ナトリウム、カロナール細粒、リザベン細粒、
カチーフN散、リボトリール細粒は、顆粒扱いとする。
アスピリン末、塩化ナトリウムが1包 0.05g 未満のときは乳糖で賦形する。
その際、塩化ナトリウムは粉砕して賦形する。
(アスピリンはつぶすと酢酸臭がするので振とう瓶で)
リボトリールが1包 0.05g 未満のときは粉砕後、乳糖で賦形する。
(4)
B.
抗生物質、ジクロロ酢酸ナトリウム、ガランターゼは、賦形しない。
単 味 投 与
他の薬剤と混和せずに調剤する
(1)
抗生物質
(2)
リザベン細粒
(3)
カロナール細粒
(4)
セパミット細粒、セパミットR細粒(乳糖賦形はする。)
(5)
ガランターゼ
2
C.
組み合わせ散剤
(1) 酸性薬剤とアルカリ性薬剤 (前者を別包)
・酸性薬剤
: パンビタン
シナール
ビタメジン
カチーフN
・アルカリ性薬剤 : 炭酸水素ナトリウム
酸化マグネシウム
沈降炭酸カルシウム
SM散
乳酸カルシウム
アルミゲル
ダントリウム
D.
印
字
散剤は処方番号を用いて日付、氏名、薬品名及び 1 包量を印字する。
(1)
予製剤は日付、薬品名及び1包量を印字。
(2)
印字は小数点以下第三位まで表示する。(第二位四捨五入) 1 包量の表示
の数字部分が 0.1 より小さい場合は有効数字 2 桁を印字。(3 桁目四捨五入)
(3)
プラセボについては、外来は印字なし、入院は薬品名以外を印字する。
(4)
ダントリウムは専用の分包機で分包し、日付、氏名、薬品名及び 1 包量を印
字する。
E.
篩
過
(1)
固まりやすいものは、ふるいでし過してから分包。
塩化ナトリウム、
臭化カリウム、
炭酸水素ナトリウム
3
F.
分包前後の注意点
・分包するとき分包機に残薬がないか確認し、必要な場合バキュームで吸引等行う。
・以下の薬品は分包したあと、重曹で分包機をあらう。
(1) 作用の強いもの・・・振とう瓶、乳鉢も専用にする。専用であることを示す緑の
テープを貼る。
・ ホルモン剤
プレドニン、コートリル、フロリネフ、メドロール、
チラーヂンS、メルカゾール、チウラジール、デカドロン
・ 免疫抑制剤
プログラフ、ブレディニン、イムラン、セルセプト
・ 抗悪性腫瘍剤
エンドキサン
・ PGE2製剤
プロスタグランジンE2錠
・ トラクリア
粉砕した薬を服用させる母親にも注意を促す
・ 毒薬
アンカロン、硫酸アトロピン
・
ジアゾキシド
(2) 色やにおいが強いもの
・ ダントリウム、アリナミンF、アドナ・・振とう瓶専用
・ 漢方、アローゼン、SM散
・ カプトリル、メイアクト
・ アデロキザール、アンギナール、パンビタン
・ 塩化ナトリウム
(3) 配合変化・・・分包前後、重曹で洗う
・ ドパストン
4
G.
特 殊 ケ ー ス
(1)
以下の薬品には、初回だけ遮光袋を添付する。 2 回目以降は薬袋に
「遮光袋に入れて下さい」と記載する。
・ セパミットR細粒、セパミット細粒、カチーフN、メチコバール細粒バラ、
コバマイド錠(粉砕)
(2)
ジクロロ酢酸はユニパックに乾燥剤を入れ冷所保存として投薬する。
5
顆
A.
一 般
顆
粒
粒
・顆粒は原則としてそのまま調剤、他薬品があるときは二段分割をする。
・リボトリール細粒、リザベン細粒、塩化ナトリウム、アスピリン末、
カロナール細粒、カチーフN散は、顆粒扱いとする。
・次の場合は特殊顆粒を除いて粉砕し散剤として調剤する。(リボトリール、
ノイチーム、ウルソなど。)
(1)
1回量(秤量)0.05g 未満のとき
例1)リボトリール 0.5mg 3×
➝ リボトリールを粉砕して乳糖で賦形する。
(2)
同一処方内の散剤が賦形を必要とするとき
例1)テグレトール 400mg
リボトリール 0.75mg 3×
➝
リボトリールを粉砕し、
テグレトールと混合する。
例2)テグレトール 500mg
リボトリール 0.75mg 3×
➝ 2段分割
・ワーファリン顆粒 0.1mg/P 未満の場合はワーファリン錠の粉砕に
処方を変更してもらう。
B.
特 殊 顆 粒
(1)
腸溶顆粒
・ アデホス、ネキシウム(脱カプセル時)
※1回量(秤量)0.05g 未満のときは乳糖を加え 0.3gに賦形する。
(2)
粉砕により品質低下
・シナール、ノイキノン、カチーフN
(3)
持続性製剤
・セレニカR
(4)
その他粉砕しない顆粒
・PL顆粒(成人・幼児)、ユベラ顆粒
6
C.
単 味 投 与
他の薬剤と混和せずに調剤する
(1)
漢方製剤
(2)
抗生物質
(3)
リザベン細粒
(4)
カロナール細粒
(5)
塩化ナトリウム
(6)
アスピリン末
・塩化ナトリウムとアスピリン末は、1包が 0.05g 未満の場合賦形する。
(散剤 A(3)参照)
・小児用バクシダール、バクトラミン顆粒粉砕時は、通常の散剤調剤として乳糖で
1包 0.3gに賦形し調剤する。
D.
組み合わせ顆粒
(1) 酸性薬剤とアルカリ性薬剤(前者を別包)
(例) シナール顆粒とアルカリ性薬剤 (散剤の項参照)
酸化マグネシウムとアローゼン
7
ドライシロップ
A.
原
則
・賦形しないでそのまま調剤する。
・他の散剤と混和する場合は二段分割とする。
B.
単 味 投 与
他の薬剤と混和せずに調剤する
・抗生物質
C.
特 殊 ケ ー ス
・DSの少量投与で、1包が0.05g未満のとき、蒸留水で溶解し、
1回の服用量が0.5mLの懸濁液となるように調製する。
用時振とう、冷所保存。
1日量をラベルに記入。
8
散剤、顆粒、ドライシロップの混合例
(1) 散剤+顆粒
散;テグレトール細粒 50% 300mg
顆;リボトリール細粒 0.5% 0.5mg 2×
→
そのまま2段。
散;テグレトール細粒 50% 250mg
顆;リボトリール細粒 0.5% 0.5mg
2×
→リボトリールを粉砕してテグレトールと混
合する。
散;テグレトール細粒 50% 300mg
顆;リボトリール細粒 0.5% 0.4mg
2×
→リボトリールを粉砕してテグレトールと混
合する。
(2) 散剤+ドライシロップ
原則として、2段分割。
(3) 散剤+顆粒+ドライシロップ
散;アスベリン散
90mg
顆;ノイチーム顆粒 15mg
ド;ホクナリンDS 0.8mg
散;アスベリン散
3×
→
そのまま3段。
3×
→
ノイチームをつぶし、
60mg
顆;ノイチーム顆粒 30mg
ド;ホクナリンDS 0.8mg
アスベリンと混合して
2段分割。
9
水
剤
水薬ラベルに薬品名を記入する
A.
賦
形
・以下の容器で計量できるよう、蒸留水で賦形する。
・ネオーラル内用液、アルファロール内用液、リン酸バッファー、モニラック、マルファ液、
サンメールは賦形しない。
B.
投 薬 容 器
・1 回計量が、0.5、1.0、1.5、2.0mLの時、スポイド式投薬容器。
*総量が 60mL を越える外来、退院処方においては総量を
ハイオール式容器に入れスポイドを付ける。
・1 回計量が、3mL以上の時、ハイオール式投薬容器。
C.
投 与 単
位
・2mLまでは、0.5mL単位で投与し、3mL以上は、整数投与。
D.
計 量 方 法
・スポイド式
・ハイオール式
・・・・・ スポイド
・・・・・ 容器キャップ
・B型PPB瓶 500mL・・・・ 薬杯をつける
E.
単 味 投 与
他の薬剤と混和せずに調剤する
・ エリキシル剤
ジゴシン、フェノバール、デカドロン
・ 抗てんかん剤
デパケン、ザロンチン、フェノバール
*抗てんかん剤は、入院時のみ 1 日の用量 mg を
水薬ラベルに記載する。
10
(3) 抗生物質
カナマイシン、ファンギゾン
(4) その他
インクレミン、ポンタール、ムコダインシロップ
ガスコン、ケイツー、マルファ 、ネオーラル
F.
保 存 方 法
・ 冷蔵庫保存。
・ ネオーラル内用液、アルファロール内用液、リン酸バッファーは室温保存。
・ 25%硫苦は室温保存、期限は 1 週間(暫定)
G.
特
殊
ケ ー ス
・ 内服用ルゴール液
1gtt=0.05mL とし1回1mLに賦形する。多めに作り遮光保存とする。
ポカリスエットで薄めると色、匂いが消える。
・ トリクロリールシロップ
入院の場合、ストックがあるので投与済み。
但し、連用する場合は調剤する。その場合容器代を医事に連絡する。
・ ネオーラル液
専用瓶を用い、専用の注射筒をつける。
・ アルファロール液
院外処方で端数が出る場合は、初回のみ専用容器と調剤薬局へのお知ら
せを患者に渡す。
11
・ プラスチック容器で販売されている水剤
(デパケン、マルファ、サンメール等)
例)デパケンシロップ
500mL を超える場合は 500mL1 本と端数を容器に
入れる。
・ リン酸バッファー
Na2HPO4
NaH2PO4・2H2O
21.6g
10.8g
7.2g
9.36g
4.68g
3.12g
300mL
150mL
100mL
Aq,D
投与方法の例
・デパケンシロップ 300mg 3×5 日分 → 30mL のスポイド容器。
1回 2mL。
・デパケンシロップ 300mg 2×5 日分 → 30mL のハイオール容器。 1回 3mL
・デパケンシロップ 200mg 3×4 日分 → 30mL のスポイド容器。
1回 1.5mL。
(デパケン 16mL+Aq2mL)
・デパケンシロップ 400mg 3×4 日分 → 60mL のハイオール容器。 1回3mL。
(デパケン 32mL+Aq4mL)
・デパケンシロップ 300mg 3× 30日分 →200mL のハイオール容器とスポイド。
(デパケン 180mL)
1 回 2mL。
12
錠
A.
対
剤
称
投与年齢は原則として5歳以上とする。
B.
半錠の取り扱い
(1)
割線のない錠剤
原則に医師に問い合わせ、以下を照会する。
どうしても半錠希望の場合は、可能なものは半錠分割する。
バイアスピリン、アルダクトンAなど(外来は半錠にしユニパック
に入れる。入院、退院は半錠に分割して分包)
a.同一成分の市販散剤、DS、顆粒がある場合。
医師に照会し、これらを奨める。
b.同一成分の市販散剤、DS、顆粒がない場合
特殊錠剤を除いて粉砕して調剤する。
※ 但し、ブスコパン、ボルタレン半錠は、
外来・入院ともに半割調剤してよい。
(2)
割線のある錠剤
割線を利用する。(外来は製品のまま、入院、退院は半錠に分割して分包)
同一 Rp 内で分包が必要な薬剤が複数ある場合は、まとめて分包する。
13
C.
特 殊 錠 剤
原則として、粉砕しない。
(1)
徐放錠
テオドール、デパケンRなど
D.
特 殊 ケ ー ス
(1) プロスタグランジン E2 錠粉砕時は、1包 0.2g に賦形する。
(2) エルカルチン錠は、粉砕後吸湿しやすいので、1回量3mL
の水剤にする。但し,1 回量3mL で調製が困難な場合は3mL
以上の整数となるよう調製する。
蒸留水で溶解後、メスアップする。溶解後は 14 日間安定である。
懸濁液になるので、用時振とうするように説明する。(冷所保存)
(3) 小児用バクシダール粉砕時は、通常の散剤調剤として乳糖で1包 0.3g
に賦形し調剤する。
14
外
A.
用
剤
投 薬 容 器
・軟膏壺 10g 20g 30g 50g 100gを用いる。
・液剤 30mL 60mL 100mL の褐色ポリ容器を用いる。
B.
特 殊 ケ ー ス
・ビソルボン吸入液にはスポイドを付ける。
・2%坐浴用ヒビテン液にはスポイドを付ける。
・坐薬を分割して使用する場合は、監査者が専用の説明用紙を添付する。
・入院の外用ボトルにはすべてラベルを貼る。
・軟膏壺 ふたに薬品名を明記する。
・3~5%食塩水(去痰用) 室温保存。(1 週間) ラベルに【●%食塩水】と記載する。
15
注
射
剤
院外処方せんで処方される注射薬
(1)インスリン製剤
(2)グルカゴン G
・インスリン製剤を使用されている患者さんで処方されます。
・1mL 注射器は院内でお渡しします。
(3)成長ホルモン注射
・説明用紙をお持ちの患者さんは治療が開始されていない方です。
☆注射針も院外処方で処方されます☆
☆よろしくお願いします☆
成長ホルモン説明用紙
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