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ASEAN で相次ぐ最低賃金引き上げ

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ASEAN で相次ぐ最低賃金引き上げ
みずほインサイト
アジア
2014 年 1 月 27 日
ASEAN で相次ぐ最低賃金引き上げ
アジア調査部主任研究員
生産性向上や周辺国・地域展開を迫られる日本企業
03-3591-1375
酒向浩二
[email protected]
○ 近年、日本企業の進出・投資が増加しているASEANの中で、タイ、インドネシア、ベトナムの3カ国
では、労働コストの上昇が日本企業の経営課題としての重みを増してきている
○ その背景には、選挙戦における低所得者票の取り込みや労働組合による政治的圧力の強まりなどの
動きの中で、各国政府が最低賃金の大幅な引き上げに踏み切っていることがあると考えられる
○ 日本企業は労働コスト上昇への対応策として、①製造ラインの機械化、②タイでは周辺国への展開、
③ベトナム・インドネシアでは地方への展開といった対策を講じていくと見込まれる
1.はじめに
ASEANでは、幾つかの国で「労働コストの上昇」への懸念が高まってきている。国際協力銀行が毎年
実施している日本の製造業企業を対象とする「海外直接投資アンケート調査」によると、経営課題と
して「労働コストの上昇」の回答率は、ベトナムでは2004年以降上昇傾向が続いており、タイとイン
ドネシアでは2011年以降顕著に上昇している(図表1)。
そこで本稿では、「労働コストの上昇」が経営課題として重みを増しているタイ、インドネシアお
よびベトナムの3カ国について、労働コストの上昇が懸念されるようになった背景の一つとして、3カ
国における最低賃金の引き上げの動きを取り上げると共に、日本企業の対応策を探った。
図表 1
経営課題「労働コストの上昇」の回答率
(%)
100
参考:中国
タイ
インドネシア
ベトナム
90
80
70
60
50
40
30
20
10
0
2002
03
04
05
06
07
08
09
10
11
12
13 (年)
(注)中期的有望事業展開先国・地域の上位 10 カ国に継続ランクインしている ASEAN 諸国を抽出。
(資料)国際協力銀行「海外直接投資アンケート」
1
2.最近の最低賃金引き上げの動向とその背景
日本企業が労働コストの上昇を懸念している背景の一つとして、各国政府が最低賃金を大幅に引き
上げていることがある。実際に、前掲図表 1 をみると、タイでは最低賃金が首都圏で約 4 割引き上げ
られた 2012 年、インドネシアでは同様に首都圏で約 4 割引き上げられた 2013 年に、経営課題「労働
コストの上昇」の回答率が大きく上昇している。そこでまず、各国の最近の最低賃金引き上げ動向と、
各国政府が引き上げに踏み切った背景を整理しておく。
(1)タイ
タイでは、2012 年 4 月にバンコクなどの主要地域で最低賃金が約 4 割引き上げられて日額 300 バー
ツとなり、2013 年 1 月には残る地域でも一斉に 300 バーツに引き上げられた(図表 2)。この大幅な
引き上げは、当然ながら日本企業の経営にも重大な影響を及ぼしている。タイ地方部では、バンコク
および周辺地域よりも 2~4 割程度低い水準の最低賃金が設定されてきたが、全国一律で最低賃金が
300 バーツに引き上げられたため、地方展開を通じて労働コストを抑えることが困難になったためで
ある。
企業誘致を推進するうえでは、基本的には賃金が低いことが望ましく、タイ政府は、長らく最低賃
金を低水準に抑えてきた1。この流れを変えたのが、現在も続く地方農村部を基盤とするタクシン派(タ
イ貢献党)と都市部を基盤とする反タクシン派(タイ民主党)の対立の激化であった。2011 年 7 月の
総選挙の際に、勝敗を左右する低所得者の票を取り込みたいタイ貢献党とタイ民主党が共に最低賃金
の大幅引き上げを選挙公約に盛り込んだ。タイ貢献党の勝利後は、タイ全土が洪水に見舞われことも
あって、産業界からは最低賃金の大幅引き上げは凍結すべきという声が強かったが、結局、2012 年 4
月には選挙公約の実現が優先されることになった2。
図表 2
都・県/時期
バンコク
サムットプラカーン
ノンタブリ
パトゥムタニ
ナコンパトム
サムットサコーン
プーケット
チョンブリ
サラブリ
チャチュンサオ
アユタヤ
ラヨーン
ナコンラチャシマ
ブラチンブリー
チェンマイ
シンブリ
ランブーン
パヤオ
タイの最低賃金(日額)
2012/4
300
300
300
300
300
300
300
273
269
269
265
264
255
255
251
246
236
222
(注)2 桁増に網掛。
(資料)タイ政府、タイ工業団地公社
2
引き上げ率
39.5%
39.5%
39.5%
39.5%
39.5%
39.5%
35.7%
39.3%
39.4%
39.4%
39.5%
39.7%
39.3%
39.3%
39.4%
39.8%
39.6%
39.6%
(単位:バーツ)
2013/1 引き上げ率
300
0.0%
300
0.0%
300
0.0%
300
0.0%
300
0.0%
300
0.0%
300
0.0%
300
9.9%
300
11.5%
300
11.5%
300
13.2%
300
13.6%
300
17.6%
300
17.6%
300
19.5%
300
22.0%
300
27.1%
300
35.1%
上述の通り、タイにおいては、長らく最低賃金が低く抑えられてきた。加えて、相続税・贈与税が
未導入であるなど、税・社会保障による所得再配分機能が不十分なことから、農村部からの出稼ぎ労
働者などの単純労働者を中心に政府への不満が蓄積してきた。
そうした不満の蓄積が、政府を最低賃金の大幅引き上げに踏み切らせた一因と考えられる。2013 年
11 月以降の反タクシン派の大規模な反政府活動を受けて、タイでは任期満了を待たずして 2014 年 2
月以降に総選挙が実施される予定だが、選挙後に与党が打ち出す政策が注目される。
(2)インドネシア
インドネシアでは、従来、最低賃金の上昇率は年平均10%程度であった3が、2013年1月にジャカル
タで最低賃金が約4割、日本企業が集積するジャカルタ周辺地域(西ジャワ州カラワン県、ブカシ県)
では最大で約6割引き上げられた(図表3)。2014年の上昇率は、前年に比べるとジャカルタでは縮小
して約1割となっているが、ジャカルタ周辺地域では2割超となっている。タイだけでなく、インドネ
シアにおいても「人件費の上昇」が日本企業の経営上無視できない問題となりつつある様子が窺える。
インドネシア政府が、最低賃金の大幅な引き上げに踏み切っている背景として、2011 年頃から労働
争議が急増するようになり(後掲図表 4)、労働組合の組織化も徐々に進んで政治的な圧力を強めて
いることが挙げられる。2012 年 1 月には、日本企業が数多く進出するジャカルタ周辺地域の西ジャワ
州ブカシ県で大規模な労働争議が発生、同年 5 月に複数の労働組合が統合してインドネシア労働協議
会が発足したことで勢いが加速し、7 月にはジャカルタ、10 月には全国規模で 200 万人規模ともいわ
れるゼネストが相次いで発生した。この結果、政府が組合側の要求に譲歩する形で翌 2013 年 1 月に最
低賃金の大幅引き上げが実現している。
こうした労働組合の圧力に対してインドネシア政府および地場産業界は警戒を強めている。組合側
の 2014 年の最低賃金引き上げ要求(全国平均で前年比約 5 割、ジャカルタでも同約 5 割程度)は、イ
ンドネシアの次期大統領の最有力候補との呼び声も高いジョコ・ウィドド ジャカルタ州知事などの政
府関係者4および地場産業界の粘り強い働きかけもあって、前年より抑制された水準で決着した点は評
価できよう。
図表 3
インドネシア・ベトナムの最低賃金(月額)
インドネシア
県(州)/時期
ジャカルタ
ブカシ(西ジャワ)
カラワン(西ジャワ)
バンドン(西ジャワ)
ス マラン(中部ジャワ)
タンゲラン(バンテン)
ス ラバヤ(東ジャワ)
バタム(リアウ諸島)
ベトナム
特別市・省/時期
ハノイ、ホーチミンなど
ハイフォン、ビンフックなど
バクニン、ドンタップなど
その他
2012/1
1,529,000
1,491,000
1,269,227
1,223,800
941,600
1,527,150
1,257,000
1,402,000
引き上げ率
2013/1
235
210
180
165
引き上げ率
18.5%
15.9%
9.5%
8.9%
7.0%
22.9%
12.7%
18.8%
17.5%
18.0%
16.1%
17.9%
(注)2 桁増に網掛。
(資料)インドネシア政府、ベトナム政府
3
2013/1
2,200,000
2,002,000
2,000,000
1,388,333
1,051,000
2,200,000
1,740,000
2,040,000
引き上げ率
43.9%
34.3%
57.6%
13.4%
11.6%
44.1%
38.4%
45.5%
(単位:万ドン)
2014/1 引き上げ率
275
17.0%
245
16.7%
210
16.7%
190
15.2%
(単位:ルピア)
2014/1 引き上げ率
2,441,000
11.0%
2,447,445
22.3%
2,447,450
22.4%
1,735,473
25.0%
1,208,200
15.0%
2,442,000
11.0%
2,200,000
26.4%
2,422,092
18.7%
しかし、今後も労働組合が大規模な組織的デモやストを通じて、政治的圧力をかけるリスクは小さ
くないことに留意する必要があるだろう。
(3)ベトナム
さらに、ベトナムにおいても最低賃金の 2 桁増が続いている(前掲図表 3)。最低賃金の水準自体
はタイ、インドネシアの 6 割強に留まるが(2014 年 1 月時点の月額最低賃金は、バンコク5・ジャカ
ルタ約 200 ドルに対し、ホーチミン・ハノイ約 130 ドル)、高い上昇率が続いている。
ベトナムの所得水準はタイやインドネシアなどに比べると低いため、「生活水準の向上には最低賃
金の引き上げが不可欠」(政府幹部)という声が強いようである。また、2012 年に労働法が改正され
て休日の増加など労働者の権利が一部強められる動きがある点にも留意が必要だ。
3.ASEAN の労働コスト上昇に対する日本企業の対応策
これまでみてきたようにタイ、インドネシア、ベトナムでは最低賃金の引き上げが続いてきたが、
そうした動きが労働コスト全体の押し上げにつながる可能性は高い。実際、日本貿易振興機構が 2013
年 12 月に発表した「在アジア・オセアニア日系企業実態調査」によると、2013 年度から 2014 年度に
かけて、インドネシアでは前年度比 17.0%(前回 24.7%)、ベトナムでは 10.8%(同 12.1%)、タ
イでは 5.0%(同 6.4%)の賃金6のベースアップが見込まれている。
さらに、タイでは前述の通り 2 月以降に総選挙、インドネシアでは 4 月に総選挙、7 月に大統領選
挙(ユドヨノ現大統領は任期満了で退任)が予定されており、2011 年のタイと同様に票争いが最低賃
金の再引き上げにつながる懸念がある。
これらを踏まえたうえで、日本企業が労働コスト上昇に対してどのような対応を講じ始めていくの
かを考察して結びとしたい。
図表 4
インドネシアの労働争議件数
(件)
350
300
250
200
150
100
50
0
2000
05
06
07
08
09
10
(資料)労働政策研究・研修機構「国際労働比較データブック」
(2013)
4
11 (年)
(1)製造ラインの機械化で生産性の向上を図る
人件費の上昇を抑制するための有効手段は、まずは、製造ラインの機械化となるだろう。みずほ総
合研究所が毎年実施している会員製造業企業を対象とした「アジアビジネスアンケート調査」7におい
ても、ASEAN における人件費などの生産コストの上昇の対応策として、「機械設備の導入」を選択す
る比率が高まってきている様子が窺える(図表 5)。
実際に、日本企業の集積が進んで ASEAN 地域における基幹工場化が進むタイでは、「部品メーカー
は親会社の支援を受けて既に機械化を徐々に進めている」(自動車部品メーカー)という声が聞かれ
る。さらに、機械を導入済みの場合でも、「今後は、人件費に左右されないように、日本と同様に最
初から生産性の高い最新鋭設備を導入していく」(電機メーカー)という声も聞かれるようになって
いる。
タイの場合は、前述の通り 2011 年に全土が洪水に覆われて多くの日本企業の生産拠点が数カ月冠水
したため、2012 年以降の復興の際に、受け取り保険金を元にした機械化や設備更新が進んだという特
殊な要因もあるようだが8、インドネシアやベトナムでも労働コストの上昇を受けた機械化の動きが増
えていくだろう。
図表 5
ASEAN における生産コスト上昇の対応策(複数回答)
0
10
20
30
40 (%)
28.8
機械設備の導入
24.8
22.3
23.3
ASEAN域内販売を実施・検討
14.4
17.8
輸出先の多角化
8.3
ASEAN域内の他の地域・第三国への移転を実施・検討
5.0
8.3
その他
5.9
(注)ASEAN 進出済みの製造業が回答。
(資料)みずほ総合研究所「アジアビジネスアンケート」
5
2012年度調査
2011年度調査
(2)「タイ・プラスワン」戦略が加速する可能性
一方で、製造ラインの機械化で対応できない労働集約型産業・生産工程も数多い。タイでは全国の
最低賃金が一斉に引き上げられたために(前掲図表 2)、労働集約型産業・生産工程の地方への展開
は困難になっている。このため、賃金水準がタイよりも大幅に低いカンボジア、ラオス、ミャンマー
(以下 CLM)などの周辺国への展開(図表 6)、いわゆる「タイ・プラスワン」戦略の加速が見込まれ
る。
実際に、2012 年 4 月の最低賃金大幅引き上げ以降、「タイ・プラスワン」という言葉がメディアの
紙面を度々飾るようになっている。これは、タイ拠点の生産性を高めて基幹工場として活かしながら、
労働集約的な生産工程を人件費の低い近隣国に移管し、トータルでの生産効率を高める戦略である。
同時に、タイで育った管理職や熟練工などの指導者を周辺国に派遣するケースも多いようである。
メコン地域における物流網などのハード面の整備と、2015 年中に創設される予定の ASEAN 経済共同
体(以下 AEC)9などのソフト面の整備が、「タイ・プラスワン」戦略の追い風になっていくと考えられ
る。「CLM は従来、工業化で先行するタイなどの先発国との関税撤廃には消極的で、タイ製品の流入
で自国産業が脅かされるという懸念が強かった。しかしながら、タイの最低賃金が全国一律で引き上
げられたことで、タイ進出外資系企業の CLM への進出は加速する兆しがあり、AEC を商機と捉えるよ
うに変わった」(在タイ日本政府関係者)という声が聞かれ、AEC は日本企業の「タイ・プラスワン」
戦略を後押ししよう。
ただし、CLM の賃金水準は低いとはいえ、今後、上昇ペースが早まる可能性はある。例えばカンボ
ジア政府は、2013 年 12 月に、今後 5 年間の最低賃金(対象は縫製・製靴業)を発表しているが、そ
れによると最低賃金は、月額 80 ドル(2013 年)から 160 ドル(2018 年)まで 5 年間で倍増すること
になる。CLM の賃金水準がタイを上回ることは当面の間考えにくいが、「タイ・プラスワン」戦略を
構築するにあたり、CLM の賃金上昇を予め想定しておく必要はあるだろう。
図表 6
日本企業の製造業ワーカー賃金(月額)
(ドル)
400
2012年度
2013年度
350
300
250
200
150
100
50
0
参考:中国
タイ
ラオス
カンボジア
ミャンマー
ベトナム
(注)2013 年度のミャンマーはデータ無し。
(資料)日本貿易振興機構「在アジア・オセアニア日系企業実態調査」
6
インドネシア
(3)インドネシア・ベトナムで地方展開が加速する可能性
インドネシア・ベトナムでは、首都・商都と地方の最低賃金に約 3~5 割の格差がある(前掲図表 3)。
そのため、日本企業は、現在はインドネシアではジャカルタおよび周辺、ベトナムではハノイ・ホー
チミンおよび周辺に集中しているが、首都・商都の 100km 圏、200km 圏と地方展開を図ることによっ
て、人件費上昇を抑制していくことが可能である。
地方展開は、道路・電力などのインフラ整備の動向を睨みながらということになるため、現実性が
高まっている「タイ・プラスワン」戦略に比べると、より中長期的な取り組みが必要ということにな
るだろう。それでも、地方の道路・電力事情の改善が徐々に進んでいるベトナムにおいては、地方政
府が外資企業誘致に積極的になってきている。地方分権もある程度進んでいるために、各地方が独自
に投資優遇策を打ち出し易くなっていることも地方展開のプラス要因となりそうである。「賃金水準
に敏感な韓国や中国企業などが先行して地方展開を図っており、その結果、日本企業の進出基盤も整
いつつある」(在ハノイ日本政府関係者)という声も聞かれることから、今後、ベトナムで日本企業
の地方展開が加速する可能性はありそうだ。
一方、インドネシアにおいては、まずジャカルタ首都圏の整備優先の状態が続くとみられ、地方の
道路・電力事情の改善は遅れることが見込まれる。それでも、2012 年時点でジャカルタと同じジャワ
島内の中部ジャワには 20 社、東ジャワには 70 社ほど日本企業が進出している10。2013 年の最低賃金
大幅引き上げ以降、労働集約型産業・生産工程の展開先として、中部ジャワや東ジャワの注目度がに
わかに高まっており、複数の日本企業の投資案件が出てきている点は注目される。2014 年 7 月に選出
される新大統領の下で、首都圏整備に次いで地方開発が進めば、今後の日本企業の地方展開を後押し
することも期待できよう。
1
例えば、バンコクの最低賃金は、1991~2011 年の 21 年間で 2.4 倍(年率 4.2%上昇、CPI を用いて実質化すると年率 0.8%上昇)
にとどまる。
2
一方で、法人税は 30%から、23%(2012 年)
、20%(2013 年)と段階的に引き下げられた。
3
例えば、ジャカルタの最低賃金は、2005~2011 年の 6 年間で 1.8 倍(年率 10.4%上昇、CPI を用いて実質化すると年率 2.8%上
昇)にとどまる。
4
最低賃金の引き上げは原則として地方政府の決定事項となっているが、2013 年 8 月に、ユドヨノ大統領が最低賃金の上昇率に
上限を設定する通達(インフレ率+5~10%)に署名したことも、地方政府の引き上げ幅の抑制に繋がったとみられる。
5
月間労働日数を 22 日で計算。
6
業種・職種にもよるが、タイにおいては、日本企業は、最低賃金より高い賃金を払っているケースが比較的多いと考えられる。
7
2011 年度調査では ASEAN 進出 202 社、2012 年度調査では ASEAN 進出 229 社が回答。なお、ASEAN で最重視する拠点としては、
いずれもタイの回答率が最も高く過半を占めた(2011 年度調査 51.0%、2012 年度調査 58.5%)。
8
タイ洪水に関連した日系損保の支払額は 9 千億円にも及び、保険金を元手に設備を更新したケースが多かったとみられる。
9
ASEAN10 カ国で単一市場を構築する構想。CLM は、後発国として 2018 年まで関税撤廃が猶予される品目がある。
10
日本貿易振興機構・ジャカルタ日系企業インダストリー2012 年度版に拠る。なお、ジャカルタおよび西部ジャワには 1,100 社
超を超える日本企業が進出している。
●当レポートは情報提供のみを目的として作成されたものであり、商品の勧誘を目的としたものではありません。本資料は、当社が信頼できると判断した各種データに
基づき作成されておりますが、その正確性、確実性を保証するものではありません。また、本資料に記載された内容は予告なしに変更されることもあります。
7
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