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主な流行性ウイルス性疾患(麻疹・風疹・水痘・ムンプス)を発症している

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主な流行性ウイルス性疾患(麻疹・風疹・水痘・ムンプス)を発症している
指導用(感受性者向け)
主な流行性ウイルス性疾患(麻疹・風疹・水痘・ムンプス)を発症している患者に接触した場合,感受性者は発症するおそれがあります。もしご自身
が感染した場合,発症する前から他の人へ感染させる危険性があるため,その期間中は,就業上の注意が必要です。
就業制限中は,初期症状に注意し,自覚症状がある場合には,医療機関へお電話でご相談ください。確定診断がされた場合には,お電話で,感染制御
* 詳細は,感染制御センターの指導をうけ,担当部署の業務を熟知している上司とよくご相談く
センターへ報告し,指示を仰いでください。
ださい。
* スタンダードプリコーションを遵守しましょう。
(詳細は院内感染防止マニュアル参照)
各疾患の主な初期症状
【水痘】
水痘(みずぼうそう)
麻疹
流行性耳下腺炎[ムンプス]
風疹
・播種性帯状疱疹
(はしか)
(おたふくかぜ)
(三日はしか)
潜伏期間
10∼21 日(水痘)
10∼18 日
16∼25 日
14∼21 日
感染期間
発症前 2 日∼痂皮形成完了
接触後 5 日∼発疹出現後 5 日
発症前 7 日∼発症後 9 日
発症前 7 日∼発症後 5 日
感染経路
接触・飛沫・空気感染
飛沫・一部空気感染
飛沫感染
飛沫感染
感染源
水疱液・気道分泌物
気道分泌物
気道分泌物
気道分泌物
接触・飛沫・空気
接触・飛沫・空気
接触・飛沫
接触・飛沫
感染予防策
曝露した時の
緊急対応
手洗い + マスク・ガウン(エプロン)着用
(接触72 時間以内)
(接触72 時間以内)
2)アシクロビル 7∼14 日内服
2)接触早期(遅くとも 6 日)に
発疹の特徴:
・ 最初頭皮部に出現することが多い(ついで体幹部,最後に四肢)
・ 発疹がわずかの場合は,体幹部上部にのみ出現する場合が多い
・ 発疹は赤い斑点(→赤い丘疹→水疱へと変化)
【麻疹】
前兆症状 2∼4 日(1∼7 日のこともある)
:発熱(38℃程度に達するがやがて下がる)
,咳,鼻水,結膜炎を伴うこともある。
前兆症状が始まってから 2∼4 日後:コプリック斑(第一,第二臼歯に対応する頬の内側に出現)
コプリック斑が出現してから 1∼2 日後:発熱,発疹出現
1)緊急ワクチン接種
1)緊急ワクチン接種
発疹出現前 1∼3 日:発熱,頭痛,気分不快
なし
なし
ガンマグロブリン筋注
発疹の特徴:
・ まず髪の毛の生え際の,耳の前や下,首の脇に出現(その後顔や上頚部に広がり,24∼48 時間かけて体幹部や四肢へと広がる)
・ 不連続の赤い斑状丘疹(癒合する場合もある)
曝露後の
最初の曝露後8日∼
最初の曝露後 5 日∼
最初の曝露後 9 日∼
最初の曝露後 7 日∼
就業制限期間
最後の曝露後 21 日
最後の曝露後 21 日
最後の曝露後 25 日
最後の曝露後 21 日
【流行性耳下腺炎[ムンプス]】
初期症状:筋肉痛,食欲不振,気分不快,頭痛,寒気,微熱あるいは中等度の発熱
初期症状から 12∼24 時間後:耳下腺炎の症状
・ 噛んだり飲み込んだりするときの疼痛(特に酢やレモンジュースのような酸味のある液体を飲み込むときに痛みを感じる)
ウイルスは,感染した者の鼻やのどからの分泌物の中に(流行性耳下腺炎の場合は唾液中にも)含まれています。手を介して口や鼻にウイルスを運ぶ
・ 徐々に耳下腺が腫れてくる(唾液腺の内,下顎腺や舌下腺が腫れることもある)
よりも,飛沫を吸い込んで感染する場合が多いのでマスクの着用はとても重要です。
・ 感染させるおそれのある期間中は,マスクを着用し,ご自身の飛沫を飛ばさないようにしましょう。
・ 患者の約1m以内でケアを実施する場合は,外科用マスクを着用しましょう。
※ムンプスウイルスに感染しても 20∼30%の人は無症状である(不顕性感染といい,免疫はつく)
。耳下腺炎の症状は 30∼40%の人に出現する。残
りの 40∼50%は,ムンプスに特徴的な症状以外の症状や呼吸器症状にとどまる。
・ マスク,白衣類はこまめに交換しましょう。
【風疹】
・ 手袋着用の有無に関わらず,手洗いを励行してください。
発疹出現前 1∼5 日:微熱,気分不快,上気道炎,リンパ節腫脹
・ 室内の換気をこまめに行いましょう。
発疹の特徴:
・ 最初,顔に出現(その後四肢へ)
・ かゆみを伴う
・ 紅斑性発疹で,麻疹より色が薄く,癒合しない
感染制御センターWG医師から指示があった場合,緊急検査,緊急ワクチン接種や予防内服など,必要な措置をとってください。就業停止を指示され
※症状はしばしば穏やかで,風疹ウイルスに感染者の 30∼50%は症状が顕著に現れない。
た場合には,できるだけ外出せずに,ご自宅で待機してください。就業停止期間に発症した場合には,受診をご希望の場合でも,院内(職場や保健管理
センター)に直接来ないで,お電話でご相談ください。
<健康管理>
成人では,発症すると重症化することもあります。発症した場合には,適切な治療を受け,栄養,休養にご注意ください。
勤務が許可されている場合でも,就業制限期間は下記の点に注意しましょう。
<ワクチン>
就業制限期間が終了した方のうち,免疫未獲得者には,ワクチン接種をお勧めしています。流行性ウィルス疾患ワクチン外来で,慶應義塾大学病院・
(1)接触を避けたほうがよい患者
医学部に勤務する方にワクチン接種を行っていますのでご利用ください(職員割引あり)
。
・ 新生児,小児
・ 妊婦
・ 免疫が確認できない患者
* 大勢の人が集まる場所に行くことはできるだけ避けましょう。
診療,検査についての問合せ
大学保健管理センター信濃町分室
院内感染対策についての問合せ
感染制御センター
03−5363−3634 内線62021,2
内線 62745
(2)避けるべき業務内容
特にありませんが,処置前の手洗い,消毒は励行してください。
2011.01 改訂
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