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オーストラリア Barrier Reef Institute of TAFE との交流研修について
オーストラリア Barrier Reef Institute of TAFE との交流研修について 平成 22 年5月 愛媛県経済労働部管理局産業政策課 1 はじめに 平成 22 年 2 月 15 日から 24 日の間、オーストラリア クイーンズランド州 TAFE 料理学校生 5 名と教員 1 名が愛媛県を訪れ、松山市の愛媛調理製菓専門学校生らと交流 し、和食の調理実習やホテル厨房研修・日本文化研修に取り組みました。 愛媛県とクイーンズランド州との交流は、平成 9 年 11 月に締結した経済交流協定及 び教育交流協定を基盤としており、これまでに経済交流ミッションの相互派遣や国際 見本市の開催、職員派遣事業など、産業・教育・文化交流を行ってきました。 今回の交流研修は、同州タウンズビル姉妹都 市委員会委員長のスーザン・ロバーツ氏の尽力 により実現したものですが、オーストラリアで も人気が高まっている日本食について、専門知 識習得への意欲に満ちた学生の様子は、愛媛の 学生や教員にとっても日本料理・文化の魅力や 学校の価値を再認識するよい機会になったよう です。 2 経済労働部長訪問(県庁) 愛媛調理製菓専門学校との交流 今回の交流研修を愛媛調理製菓専門学校が実施する以前、クイーンズランド州と県調 理師会との交流がありました。平成19年クイーンズランド州で開催された「日本料理 と日本酒のフェスティバル」(主催:同州タウンズビル市)に県調理師会から料理人3 名が派遣されましたが、その方々が愛媛調理製菓専門学校の講師でもあったことから、 翌平成 20 年に TAFE 料理学校生2名が県内旅館や愛媛調理製菓専門学校で研修、また 平成 21 年夏には愛媛調理製菓専門学校の教員2名がクイーンズランド州 TAFE 料理 学校を訪問し、相互理解を深めてきました。 3 交流研修の様子(平成 22 年 2 月 15 日∼24 日) クイーンズランド州の学生たちは、2月14 日に四国・松山へ到着しました。夏真っ盛りの オーストラリアから真冬の日本へ到着した彼 ら、彼女らでしたが、持ち込んだ防寒着では足 りず、早速市内のスーパーで衣類の調達をしま した。 翌日からは、日本料理の勉強です。一通り日 本料理の解説、用語や調味料の説明など基礎ト レーニングからスタートしました。家庭料理の 調理実習風景 延長ではなく、プロの日本料理をしっかり学び たい、という彼らの熱意が伝わります。 日本料理の基本でもある魚料理では、初めて“アナゴ”をさばきました。料理を専門 に学んでいる学生ということもあり、初めて見る食材でも上手に扱っていたのが印象的 でした。研修3日目からは、市内の老舗ホテル“ふなや旅館”においても厨房研修を行 いました。 調理研修の合間には、愛媛調理製菓専門学校の姉妹校 愛媛コミュニケーション専門 学校で、生け花実習も行い、フラワーアレンジメントとは異なる美に一同感動したよう です。 また、休日が市内の伊豫豆比古命神社の例大 祭と重なっていたため、日本の学生や教員の案 内でにぎやかな祭りを体験することもできまし た。 交流研修の最後は、日豪料理を互いに披露し てのパーティで締めくくりました。これまでに 実習した料理や和菓子がテーブルを彩り、おい しくいただきながら、あっという間に時間が経 過しました。 4 Farewell Party“また会う日まで” 研修を終えて 愛媛調理製菓専門学校は、既にフランス、イタリアや中国の料理学校との交流があっ たものの、これまでは海外へ出向くことが多く、今回の研修受入れには様々な準備と調 整が必要でした。しかし、クイーンズランド州政府日本事務所をはじめ、関係者の御協 力を得て、無事に実施できたことは貴重な経験となったようです。研修後、学生からは “大変充実していた。もっと長期のプログラムを望む”との希望があり、また、スーザ ン・ロバーツ氏から“プロが扱う日本料理や生け花などの日本文化を体験したい民間人 との交流”も提案されるなど、今後も交流が広がる可能性が感じられました。 愛媛調理製菓専門学校と TAFE 料理学校との交流は、まだ始まったばかりですが、 愛媛県としても、これまでの経済交流等で得られた経験・人脈を活かし、若い「料理人」 を通じた民間交流が続いていくよう今後も支援していく予定です。 愛媛県 http://www.pref.ehime.jp/ 愛媛調理製菓専門学校 http://www.aicho.ac.jp/