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庁 議 等 付 議 事 案 調 書

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庁 議 等 付 議 事 案 調 書
庁 議 等 付 議 事 案 調 書
議
名
庁
議
開催日
平成28年
2月
4日
局部名
総 務 局 情 報 経 営 部
Ⅰ
会
政策会議
Ⅱ
付議事案名
マイナンバー制度に付随する個人番号カード等の独自利用方針について
Ⅲ
付議目的
方針決定
Ⅳ
添付資料
有
1
決定事項
協議
報告
その他(
)
無
マイナンバー制度に付随して整備される、「個人番号カード」、「マイナポータル」及
び「法人ポータル」の独自利用に関する基本的な考え方について、別紙3「マイナンバ
ー制度に付随する個人番号カード等の独自利用方針」のとおり決定する。
2
背景・経過
(1)庁議に付議する理由・背景
独自利用方針を定めるに当たり、基本的な考え方等に関する政策判断を諮る必要
があるため、庁議において方針決定を行う必要がある。
(2)経過
3
25年
5月
マイナンバー関連法の制定
25年
8月
独自利用検討プロジェクトチームを発足
28年
1月
マイナンバー制度運用開始(個人番号カード交付開始)
4
今後の予定
29年
1月
マイナポータル運用開始
29年
7月
他の行政機関との情報連携が開始
問題点・課題
(1)個人番号カード・マイナポータル等に関する、国からの情報開示が遅延している。
(2)市民のマイナンバー制度自体に対する認識が不足しているため、サービス展開に
当たって配慮する必要がある。
1
5
第二次実施計画における位置づけ
4-3-4 ICT を活かした利便性の向上
1
ICT 活用による市民サービスの向上
社会保障・税番号制度導入に伴うサービスの実施
6
関係部局・副市長との調整状況
(1)関係部局との調整状況
別紙資料において、平成28年度以降に先行して検討を行うこととしている事業
(コンビニ交付、図書館カード等)については、関連部局と事前調整済み。
(2)副市長への報告状況
平成28年
1月
8日・・・鈴木副市長に説明済
1月13日・・・神谷副市長に説明済
7
記者発表(時期・方法)
なし
8
会議資料及び議事録の公表
庁内会議の公表に関する要綱に基づき、会議終了後、1か月以内に千葉市ホームペー
ジへ掲載する。
9
添付資料
(別紙1)
マイナンバー制度に付随する個人番号カード等の独自利用方針(案)について・・・
3ページ
(別紙2)
制度に付随するツールを活用した独自利用サービス 検討対象一覧
4ページ
(別紙3)
マイナンバー制度に付随する個人番号カード等の独自利用方針(案)
2
・・・
別紙1
マイナンバー制度に付随する個人番号カード等の独自利用方針(案)について
1 決定事項について
(1)独自利用に関する基本的な考え方
ア マイナンバー制度を積極的に活用することを基本方針とする。
イ マイナンバー自体については、法律で規定されている事務を着実に実施することに留
め、
「マイナンバー制度に付随して整備されるツール」を最大限活用することで、市民サ
ービスの向上、及び行政運営の効率化を図ることとする。
ウ 全庁の所管課が、当該考え方を共有し、所管する事務における独自利用を検討するこ
ととする。(取りまとめは、総務局(現:業務改革推進課 番号制度準備室)が実施)
エ 市民向けの新規カード発行事業や、通知業務の運用開始に係る検討に当たっては、本
方針に記載のサービス活用を前提に検討を行うこととする。
(2)先行して取組みを進める事業
平成28年度以降、他事業に先行して検討を進める事業は、以下の5つとする。(詳細
は項番3を参照)
ア コンビニ交付(市民局所管、H26 政策会議において方針決定済)
イ 図書館カードのワンカード化(教育委員会事務局所管)
ウ あなたにお知らせサービス(総務局、市民局所管)
エ 電子的支払サービス(総務局)
オ 法人番号の活用(総務局)
2
3 先行して検討を進める具体的なサービス
(1)個人番号カード
サービス
コンビニ交付
ワンカード化
・マイナンバー制度における本人確認だけではなく、様々な場面での公的身分証
コンビニで、証明書
年 1 月からコンビニ交付を開始する予定。
)
来庁が不要となる。
さまざまな公共サービスに容易にアクセスし、簡単に利用す
複数枚のカードを所
な施設利用カードを対象として検討を進める。
る。
(2)マイナポータル
サービス
概要
市民のメリット
あなたにお知ら
マイナポータルの「行政からのお知らせ機能」「電子私書箱
情報取得の負担軽
せサービス
機能」等を利用し、希望する情報を自動送信するなど、市ホ
ームページ等を確認する必要がないサービスを提供する。
減、サービス受給漏
れの防止に繋がる。
電子的支払サー
ビス
電子私書箱、オンライン決済機能等を活用し、公共サービス
の支払い等を円滑に行うことが可能なサービスを提供する
支払いに係る負担が
軽減される。
とともに、口座振替申請の電子化等を検討する。
(3)法人ポータル
サービス
概要
事業者のメリット
事業者手続きの
法人ポータル構築が前提となるが、同サイトを活用したオン
千葉市と関係のある
簡略化
ライン手続サービスの提供、企業の情報を官民で登録・共有 民間事業者等の負担
する仕組み等を検討する。
軽減に繋がる。
※各事業(コンビニ交付を除く)の費用対効果については、国から仕様等の提示が行われな
いと算出が困難であるため、事業実施に係る予算要求時等に再度精査することとする。
概要
・申請に基づき市町村長が交付する IC カード。
(H28 年 1 月より交付開始)
身近なコンビニで住民票の写しや印鑑証明などの証明書を
るためにカードを一元化すること。図書館カードなどの様々 持する必要がなくな
【検討対象とするツール】
個人番号カード
市民のメリット
取得できるようになるサービスのこと。
(千葉市では平成 29 を取得できるため、
マイナンバー制度に付随して整備されるツールについて
マイナンバー制度に付随して整備されるツールを利用するに当たり、現時点で検討対象
とするものは以下のものとする。
分類
概要
【参考】その他、検討対象として考えられる事業
別紙2「制度に付随するツールを活用した独自利用サービス
検討対象一覧」
明書としても利用可能。
・多様なサービスに用いる多目的カードとしての利用が期待されている。
マイナポータル
・住民が自らの特定個人情報等を閲覧できる「情報提供等記録開示システム」の
ことで、各個人ごとのポータルサイトとして、国が構築する。
(H29 年 1 月開始)
・国は、
「マイナポータル」を利用し、官民の利便性の高いオンラインサービス(電
子私書箱、ワンストップ、電子決済等)を提供することも検討している。
法人ポータル
・特定の法人や団体を識別するための 13 桁の番号。
(H28 年 1 月より運用開始)
・特段の利用制限はない。
・法人ポータルは、法人に係るワンストップサービス等を展開するためのサイト
で、国が構築にむけた検討を行っている。
・同サイトでは、法人情報の参照や各種の電子手続等が期待されている。
4
今後の予定
平成28年1月
29年1月
1月予定
3月予定
7月以降
個人番号カード交付開始
マイナポータル運用開始
コンビニ交付運用開始
図書館カードのワンカード化を実施
あなたにお知らせサービス、電子的支払サービスの実施
※法人番号の独自利用については、法人ポータルの整備等、国の施策による影響が大きい
ため、国の動向を注視し、適切な時期に実施する。
3
個人番号制度に付随するツールを活用した独自利用サービス 検討対象一覧
番号
ツール
1
分類
サービス内容
コンビニ交付 コンビニ交付
【確定】
課題
利用するデータ
(括弧内はデータ保有者)
効果的と思われる
対象者
(1)行政手続きに要する時間の短縮
(2)最寄りの施設での手続き実施
(1)システム対応(方針決定済み)
・各種証明書関連データ(市)
勤労者
高齢者
(1)カードが1枚になる。
(1)システム対応(更新に合わせて実施することで、
影響を極小化)
(2)二重管理
・図書館システムのID(市)
高齢者
主婦
学生
市立病院診察券 市立病院の診察券と個人番号カードの統合。病
院システムの対応が必要となる。
ワンカード化 の一元化
H33
以降
(1)カードが1枚になる。
(1)システム対応(更新に合わせて実施することで、
影響を極小化)
(2)二重管理
・病院システムのID(市)
高齢者
主婦
4
職員身分証と個人番号カードの統合。国家公務
職員身分証の一 員は、個人番号カードを身分証とする予定。市で
元化
は入館時のICカード利用がないため、メリットは
小さい。
未定
なし
(1)シールの貼付(貼り替え)についての市民への周知
(2)他人への譲渡の防止
(3)偽造防止
(4)シールへの印字項目(情報量)の精査
(5)二重管理
(6)既存カードとの相違点(手数料など)
こどもの帰宅時見守りは、小学校等の公共施設
や民間の塾に設置したカードリーダーに個人番
号カードをかざすと保護者に帰宅状況が通知さ
れるものであり、併せて電子的な出欠管理等も
可能とするものである。
未定
(1)こどもの安全、安心につながる
(1)インフラ整備(各学校のリーダ/ライタなど)
・個人番号カードに登録する確認用のID(市)
避難所チェックインは、リーダーに個人番号カー
避難所チェックイ
ドをかざすと、住民が家族の居場所を、役所が
ン
避難所情報を参照できる。
未定
(1)災害時の安否確認
(2)避難所運営等の効率化
(1)避難所におけるシステム対応(インフラ整備含む)
・被災者システム等、被災者を一意に特定できる
ID(市)
全市民
市内在勤・在学
マイナポータルの「行政からのお知らせ機能」
「電子私書箱機能」等を利用し、希望する情報を
自動送信するなど、市ホームページ等を確認す
る必要がないサービスを提供する。
H29.7
以降
(1)公共料金等の支払いの利便性向上
(1)システム対応(システム改修の影響範囲は、送信対象
の
内容による)
(2)送信の同意取得、送信内容の選択等の仕組みを検討
する必要がある。
・イベント情報等、送信内容(市)
勤労者
高齢者
社会保障受給者
行政機関や公共サービスが住民に電子的に請
求書を送付することにより、封入費用・郵送料削
電子的支払の実
減や通知率向上、収納率向上をはかる。また、
施
口座振替の手続きを電子化することも併せて検
討する。
H29.7
以降
(1)公共料金等の支払いの利便性向上
(1)システム対応(必要性の確認を含む)
(2)アプリ開発の調整(民間開発を前提として検討する)
(3)関係機関(金融機関等)との調整
・公共料金納付情報(市)
・金融機関情報(金融機関)
H29.7
以降
(1)母子手帳の利便性向上
(2)データ管理が可能
(1)システム対応(要否は、情報提供の必要性等による)
(2)アプリ開発の調整(民間開発を前提として検討する)
(3)三師会との調整
(4)医療機関への周知
・母子手帳に記載する情報(利用者)
・予防接種に関する情報(市)
・健康診断に関する情報(市)
未定
(1)おくすり手帳の利便性向上
(2)データ管理が可能
(1)アプリ開発の調整(民間開発を前提として検討する)
(2)三師会との調整
(3)医療機関(主に薬局)との連携
・服薬に関する情報(民間企業等)
高齢者
主婦
H29.7
以降
(1)健診データの有効活用
(2)保険者を変更した際のデータ移行
(1)システム対応(必要性の確認を含む)
(2)サービス提供内容の精査
(3)アプリ開発の調整(民間開発を前提として検討する)
(4)関係機関(他の保険者等)との調整
・健康診断に関する情報(保険者、国保は市)
勤労者
高齢者
未定
(1)行政手続きに要する時間の短縮
(1)法人ポータルの仕様が不明確
(2)システム対応(民間開発を前提として検討する)
・法人に関する基本情報、資格情報等
(市、民間企業等)
カードによる こどもの帰宅時
安否確認
見守り
6
H29.1
市民のメリット
H29.3
個人番号
カード
5
コンビニに設置するキオスク端末により、休日・
夜間でもオンラインで、各種証明書の発行を行う
ことができるほか、区役所等にも自動交付機を
設置し、証明書発行を可能とする。
実施時期
(予定含む)
千葉市図書館の利用カードと個人番号カードの
統合。図書館システムの対応が必要となるた
め、システム更新に合わせての実施が効率的。
図書館カードの
一元化
2
3
概要
別紙2
災害対応
あなたにお知ら
せサービス
7
・券面に表示するデータ(市)
(①身分証である旨の表記、②職員番号、③任
命権者名など)
(市職員)
子育て世帯
電子申請等
8
9
10
11
12
マイナ
ポータル
電子母子手帳
医療関係
子育てをする親をサポートするために、紙の母
子手帳を補完するサービス。状況に応じたサー
ビスの案内やパーソナルな情報共有が可能に
なる。
利用者が携帯するカードのICチッブの中に服用
電子おくすり手帳 薬や健康に関する情報を収納する。薬局や市の
サービスを受ける時に提示する。
健診データバンク
保険者が利用者の健康診断結果等データに応
じて健康活動を促すサービス。利用者は、保険
者にデータを預けるほか、他者との共有を設定
できる。
法人ポータルを活用して、企業に係るオンライン
手続サービスを提供するとともに、企業の情報
法人
事業者手続の簡
事業者手続き
(基本情報、資格情報、調達情報)を官民で登
ポータル
略化
録・共有することによって、双方の利便性を高め
るもの。
勤労者
子育て世帯
本市と関連する
事業者
4
別紙3
マイナンバー制度に付随する
個人番号カード等の独自利用方針
(案)
平成28年 2月
千葉市
日
目
次
1
マイナンバー制度における独自利用について
・・・
1
2
マイナンバー及び制度に付随するツールの概要
・・・
2
3
個人番号カードの独自利用について
・・・
7
4
マイナポータルの独自利用について
・・・
11
5
法人ポータルの独自利用について
・・・
15
6
独自利用に関するロードマップ
・・・
18
1
マイナンバー制度における独自利用について
(1)独自利用を検討する背景
平成28年1月に利用が開始される ICT を活用した社会基盤である「社会保障・税番号制度(以
下「マイナンバー制度」という。
)
」は、行政機関の縦割りの解消につながるだけでなく、きめ細か
い住民サービスの実現につながるものであるが、本制度は、社会保障や税などの行政分野から「小
さく」開始される。
マイナンバー制度が有効に活用されるためには、個人番号カードの仕組みをはじめとする制度の
利便性が向上することが重要であることから、各地方公共団体が、地域における実情や住民ニーズ、
既存のサービス内容などを踏まえて、制度の独自活用方法を検討し、実施していくことが重要であ
る。
そこで、本市ではマイナンバー制度の独自利用に係る基本的な方針を整理し、同制度の積極的に
利用することで、市民サービスの向上、及び行政運営の効率化を図るものである。
(2)独自利用の定義
マイナンバー制度の導入に伴って、個人番号(以下「マイナンバー」という)の他に、制度に付
随していくつかのツールが整備されることとなる。
国の行政機関や地方公共団体などにおける正確、かつ、迅速な国民一人ひとりの情報の確認(名
寄せ)を可能とする「マイナンバー」とは別には、①対面や非対面(オンライン)での本人確認の
手段となる「個人番号カード」、②自己情報の閲覧を可能とし、利便性の高い官民のオンラインサー
ビス提供等も視野に入れた「マイナポータル」
、③法人に係るワンストップサービス等が期待される
「法人ポータル(仮称)
」等が導入される予定である。
本方針における「マイナンバー制度の独自利用」とは、国が全国一律で導入するサービスや取組
(マイナンバー法に規定する個人番号利用事務など)とは別に、これらのマイナンバー制度に付随
するツールを利用して提供するサービスや取組みをいうものとする。
【参考】マイナンバー法における地方公共団体における責務
マイナンバー法第5条では、
「地方公共団体は、基本理念にのっとり、個人番号その他の特定
個人情報の取扱いの適正を確保するために必要な措置を講ずるとともに、個人番号及び法人番
号の利用に関し、国との連携を図りながら、自主的かつ主体的に、その地域の特性に応じた施
策を実施するものとする。」こととしており、マイナンバー等を利用した施策の実施について、
地方公共団体における責務を明らかにしている。
1
(3)独自利用に関する本市の基本方針
本市のマイナンバー制度の独自利用に係る基本方針は、次のとおりとする。
ア マイナンバー制度を積極的に活用する。
イ マイナンバー自体については、法律で規定されている事務を着実に実施することに留め、
「マイ
ナンバー制度に付随して整備されるツール」を最大限活用することで、市民サービスの向上、及
び行政運営の効率化を図ることとする。
ウ 全庁の所管課が、当該考え方を共有し、所管する事務における独自利用を検討することとする。
(取りまとめは、総務局(現:業務改革推進課 番号制度準備室)が実施)
エ 市民向けの新規カード発行事業や、通知業務の運用開始に係る検討等に当たっては、本方針に
記載のサービス活用を前提に検討を行うこととする。
2
マイナンバー及び制度に付随するツールの概要
マイナンバー制度の独自利用の検討に当たり、マイナンバー、及び本方針の対象としているマイン
バー制度に付随するツールの概要を以下に記載する。
(1)マイナンバー
マイナンバーは、国民1人に1つ割り当てられる識別番号で、将来的には幅広い行政分野で利活
用することも念頭に置きつつ、まずは、いわゆる3分野(社会保障制度、税制、災害対策に関する
分野)において利用することとされているものである。
マイナンバー法第1条では、国の行政機関や地方公共団体などが、保有する個人情報とマイナン
バーとを紐付けて効率的に情報の管理を行うとともに、同一の者に関する個人情報を他の行政機関
等との間で迅速、かつ、確実にやり取りすることによって、
・行政運営の効率化、行政分野におけるより公正な給付と負担の確保を図ること
・手続の簡素化による負担の軽減、本人確認の簡易な手段その他の利便性の向上を得られるよ
うにすること
を目的としている。
(2)制度に付随するツール
ア 個人番号カード
(ア)個人番号カードとは
個人番号カードは、マイナンバー制度における本人確認の手段等として利用されるものであ
り、申請に基づいて市町村長から交付される。
マイナンバー制度では、なりすまし等のリスクが存在することから、マイナンバーだけで本
人確認することを禁止しており、確かにその者であること(本人確認)及びその者のマイナン
バーであること(マイナンバー確認)を確実に確認するための媒体として、偽変造されにくい
等、高いセキュリティを確保できる半導体集積回路(以下「IC チップ」という。)を搭載してい
る個人番号カードを交付することとしている(個人番号カードは、本人確認とマイナンバー確
認を一枚で行うことができる唯一のカードである)
。
2
券面の表面には、氏名、住所、生年月日、性別の基本4情報が記載されるほか、本人の顔写
真が表示されており、市町村の住民基本台帳に記録されている誰もが取得できる身近な公的身
分証明書として、マイナンバー制度における本人確認だけでなく、様々な本人確認を要する場
面での利活用が期待される。
(ただし、マイナンバーは、法律や条例で定められた手続以外での
利用が禁じられていることから、法律や条例で定められた手続以外の事務で個人番号カードに
よる本人確認を行う場合は、個人番号カードの券面の裏面に記載されたマイナンバーを書き写
したり、コピーを取ったりすることはできない。
)
(イ)電子申請等に使用する電子証明書について
個人番号カードに埋め込まれた IC チップには、公的個人認証サービス(インターネットを通
じて安全・確実な行政手続き等を行うために、他人によるなりすまし申請や電子データが通信
途中で改ざんされていないことを確認するためのサービス。
)に必要な利用者証明用電子証明書
が搭載されている。
当該証明書を活用することにより、従来から提供されているオンラインによる行政手続サー
ビスや後述するマイナポータルへのログイン手段以外に、誰でも利用できる電子的な本人確認
の手段としても利用が期待される。
(ウ)個人番号カードの多目的利用について
個人番号カードの IC チップには、標準的なアプリケーション(以下「標準アプリ」という。)
として、住基アプリ、券面事項確認アプリ、券面事項入力補助アプリ、公的個人認証アプリが
搭載される予定であるほか、いわゆる空き領域(マイナンバー法第18条に基づき、市町村等
が条例を定めることなどにより利用することができる領域)には、市町村等の独自アプリケー
ション(以下「独自アプリ」という。)を搭載することが可能となる予定である。
標準アプリのうち、公的個人認証アプリについては、既に、住民基本台帳カード(以下「住
基カード」という。
)等を媒体として、国税電子申告・納税システム(e-Tax)やコンビニエン
スストア等での住民票の写し等の交付(以下「コンビニ交付」という。
)などの一定のサービス
基盤が整備されており、特に、コンビニ交付については、個人番号カードの導入をきっかけに、
従来よりも導入にかかる負担が軽減される見込みであるため、広く全国で利用可能となること
が期待される。
また、公的個人認証サービスは、なりすまし、改ざん等を防ぐために、ID・パスワード方式
よりも高いセキュリティを有しているオンラインでの本人確認の基盤であることから、民間も
含めた幅広い分野における手続きのオンライン化への利活用が期待される。
一方、独自アプリについては、市町村の場合、マイナンバー法第18条に基づく条例を制定
するほか、独自アプリを搭載、削除等するためのシステムや IC カードリーダライタ(IC チッ
プに格納された情報の読取り、書込みをするための機器)等の関連機器を整備する必要がある。
国や民間において様々な活用アイデアが検討されているが、例えば、公的サービスに係るカ
ード類(図書館カード、印鑑登録カード、公共施設利用カード、市民病院診察券等)や資格の
証明書類(国家資格等の資格の証明書、国家公務員身分証明書等)等の機能を個人番号カード
へ一元化することによって、カード発行や管理にかかる発行者の負担を軽減し、カードを多く
持たずに済むといった保有者の利便性を向上させる取組などが挙げられる。
3
イ マイナポータル
(ア)マイナポータルとは
マイナポータルは、マイナンバー法附則第6条第5項の規定により、平成29年1月を目途
に政府が設置することとされている「情報提供等記録開示システム」のことである。
国民は、マイナポータルで、自己の特定個人情報及びその提供記録を確認することができる
ほか、行政機関が保有する自己に関する情報や行政機関からの必要なお知らせ情報等を自宅の
パソコン等から確認することができる予定である。
(イ)マイナポータルを利用したオンラインサービスの検討
マイナンバー法附則第6条第6項では、国民の利便性の向上を図る観点から、民間における
活用も視野に入れ、マイナポータルを利用したマイナンバー利用事務に係るプッシュ型サービ
ス及びワンストップサービスの提供等について検討し、その結果に基づき所要の措置を講ずる
ものとされている。
これを踏まえ、政府の「世界最先端IT国家創造宣言(平成26年6月24日変更)」では、
マイナポータルを活用し、利便性の高いオンラインサービスをパソコンや携帯端末など多様な
チャンネルで利用可能にする「マイガバメント(仮称)
」を実現するとされているほか、IT 総合
戦略本部新戦略推進専門調査会のマイナンバー等分科会における「中間とりまとめ(平成26
年5月20日同分科会決定)
」においても、暮らしに係る官民の様々なサービスを、安全かつ手
軽に利用可能なマイガバメント(仮称)への拡張を図ることが必要であるとし、取組を進める
べきであるとしている。
ウ 法人ポータル(仮称)
(ア)法人番号とは
法人番号とは、マイナンバー法第58条第1項又は第2項の規定により、特定の法人その他
の団体を識別するための番号として指定されるもので、国税庁が、法人等に法人番号を指定し、
通知する予定(平成27年10月からの予定)であり、登記所に設立登記をした法人、国の機
関及び地方公共団体、登記のない法人で法人税等の申告・納税義務等を有する者などを付番の
対象としている。
法人番号は、マイナンバーと対照的に、特段の利用制限はなく、国税庁長官がホームページ
で法人の名称及び所在地と併せて公表し、誰でも自由に利用できるようにすることとされてい
る。
(イ)法人ポータル(仮称)とは
国は、前述の「世界最先端 IT 国家創造宣言」において、法人番号については、行政機関が法
人に係る情報を公開する際の併記や、既存の法人に係る各種の番号との連携により、法人に係
る情報についての検索・利用を容易にし、その利用価値を高めるとともに、法人に係るワンス
トップサービス等を実現するために必要な「法人ポータル(仮称)」を構築するとしている。
法人ポータル(仮称)に関しては、経済産業省が主体となって検討しているところであり、
第6回マイナンバー等分科会(平成26年11月11日)の資料では、法人ポータル(仮称)
が保持すべき機能として、次のとおり検討していることが示されている。
4
① 法人情報表示機能(オープンデータ)
・法人関連のオープンデータを法人番号で検索集約したデータが取得可能
・法人情報のデータフォーマットの標準化のために語彙基盤との連携が必要
・タイムスタンプとサーバによる電子署名により法人関連オープンデータを確認した日付時
刻と非改ざん性の確保
② 法人情報表示機能(オープンデータ以外の自社情報)
・ユースケースを検討中
・法人もしくは法人内の正当な職員からのアクセスであることの認証機能が必要
③ お知らせ情報表示機能
④ ワンストップサービス機能
・ユースケースを検討中
⑤ 電子私書箱機能
※電子私書箱機能は③④の実現に必要。③~⑤については、マイナポータルに実装が予定さ
れており、法人ポータル(仮称)の検討に当たってはそれらと整合性を確保する必要があ
る。
(ウ)法人ポータル(仮称)の活用について
前述の国のマイナンバー等分科会の「中間とりまとめ」においても、法人番号及び法人ポー
タル(仮称)に関する取組事項として、次のとおり示されている。
① 行政が保有する公開情報への法人番号の付与
行政がインターネット等で公開する法人情報について、法人番号による検索・収集・利用
を容易にし、公開情報の利用価値を高める観点から、先ず率先して平成28年1月以降国や
地方公共団体が公開する法人情報には法人番号を付すこととする。そのために、関連する手
続において法人番号を求め、行政機関内においても法人情報の適正な管理を図るものとする。
② 「法人ポータル(仮称)
」の構築の検討
法人番号を活用し、行政機関が保有する法人自身に係る情報の参照、調達や補助金等に係
る情報入手や、各種の電子手続を可能とする「法人ポータル(仮称)
」の構築を検討するため、
現行の法人向けサービスの整理やニーズ把握等を行う。
③ 既存の番号との連携拡大
現在、国内外において、法人に対して付している官民の番号の状況を把握し、それらとの
連携によりメリットが得られる分野を特定し、利活用モデルの構築等を進める。
その上で、個人事業主及び法人の支店又は事業所に対する法人番号の付番等について、責
任を持って付番・管理できる機関がない等の課題があることを踏まえ、具体的な利用ニーズ
及び実現方法等について検討する。
5
(参考)マイナンバーと制度に付随するツールの一覧
分類
マイナンバー
概要
国の行政機関や地方公共団体などで保有する個人情報と紐付けて効率的に情
報の管理を行うとともに、同一の者に関する個人情報を他の機関との間で迅速か
つ確実にやり取りすることによって、「行政運営の効率化・より公正な給付と負
担の確保」
、
「手続の簡素化による負担軽減・本人確認の簡易な手段その他の利便
性の向上」を得られるようにすることを目的としている。
「マイナンバーの利用」及び「特定個人情報の提供」は、マイナンバー法で制
限されており、将来的には幅広い分野で利活用することも念頭に置きつつ、まず
は、いわゆる3分野において利用することとされている。
制度に付随するツール
個人番号カード
マイナンバー制度における本人確認だけでなく、様々な場面における公的身分
証明書としても活用が可能なもので、申請に基づいて市町村長から交付される。
偽変造されにくく、高いセキュリティを確保できる IC チップを搭載している。
IC チップには、
「標準アプリ」のほか、空き領域に、市町村等の「独自アプリ」
を搭載することが可能となる予定。
マイナポータル
「マイナポータル」は、利用者の特定個人情報等の閲覧を可能とする情報提供
等記録開示システムのことである。
国は、
「マイナポータル」を活用し、暮らしに係る官民の利便性の高いオンラ
インサービスを誰もが安全かつ手軽に利用できるよう検討している。
法人ポータル(仮
称)
法人に係るワンストップサービス等を実現するために国が構築を検討してい
るもので、法人番号を活用し、行政機関が保有する法人自身に係る情報の参照、
調達や補助金等に係る情報入手や、各種の電子手続を可能とするものである。
6
3
個人番号カードの独自利用について
(1)個人番号カードに期待すること
ア 身近なサービスへの適用
市民に身近な行政サービスの中においても、存在が知られていなかった
ニーズ
り、利用の仕方が分からなかったりするものがあり、サービスを利用しや
すくすることへのニーズが存在している。
一枚の個人番号カードを利用し、当該カードを多くのサービスの利用者基
要
件
盤となることで、それぞれのサービスを利用するためのハードルを下げ、
利便性の向上を図る。
イ 操作が容易であること
インターネット等を活用した、電子サービスは利便性が高い一方で、パソ
ニーズ
コンやスマートフォンなどを持っていない(または、操作できない)方々
も存在するため、簡便に利用できるツールが求められている。
個人番号カードを提示するだけで、簡単に利用できるサービスを増やすこ
とで、市民の利便性向上に大きく寄与する。(高齢者等も、SUICA や
要
件
PASMO といったカードを利用する方は多くなってきており、IC カード
はパソコンやスマートフォンと比較して、非常に利用しやすいツールであ
ると考えられる。)
。
ウ 社会的弱者への配慮
ニーズ
市民サービスにおいては、高齢者や子ども、障害者が安心して暮らすため
のサポートとなる基盤が求められている。
個人番号カードを有効利用することで、非常時に重要な情報を援護者に伝
要
件
えたり、家族同士で情報を共有したりするためのツールとして活用するこ
とが可能である。
エ 他のサービスとの連携
近年、行政サービスだけで、社会の多様なニーズに応えることが資源的に
ニーズ
困難となってきている(画一的なサービスでは全ての人は満足しない)こ
とから、民間等のサービスと連携した基盤の整備が望まれている。
個人番号カードに搭載される電子証明書等を、行政サービスと民間サービ
要
件
スをつなぐキーとしての役割(情報共有など)に活用することで、行政・
民間のサービスを連動させ、市民サービス向上に寄与することが可能であ
ると考えられる。
7
(2)独自利用のユースケース
分類
サービス内容
コンビニ交付 コンビニ交付
ワンカード化
カードによる
安否確認
災害対応
概要
市民のメリット
コンビニに設置するキオスク端末により、休日・夜間
でもオンラインで、各種証明書の発行を行うことがで (1)行政手続きに要する時間の短縮
きるほか、区役所等にも自動交付機を設置し、証明 (2)最寄りの施設での手続き実施
書発行を可能とする。
効果的と思われる
対象者
勤労者
高齢者
千葉市図書館の利用カードと個人番号カードの統
図書館カードの一
合。図書館システムの対応が必要となるため、シス (1)カードが1枚になる。
元化
テム更新に合わせての実施が効率的。
高齢者
主婦
学生
市立病院診察券
の一元化
市立病院の診察券と個人番号カードの統合。病院
システムの対応が必要となる。
高齢者
主婦
職員身分証の一
元化
職員身分証と個人番号カードの統合。国家公務員
は、個人番号カードを身分証とする予定。市では入 なし
館時のICカード利用がないため、メリットは小さい。
(1)カードが1枚になる。
こどもの帰宅時見守りは、小学校等の公共施設や
民間の塾に設置したカードリーダーに個人番号カー
こどもの帰宅時見
ドをかざすと保護者に帰宅状況が通知されるもので (1)こどもの安全、安心につながる
守り
あり、併せて電子的な出欠管理等も可能とするもの
である。
避難所チェックインは、リーダーに個人番号カードを
(1)災害時の安否確認
避難所チェックイン かざすと、住民が家族の居場所を、役所が避難所
(2)避難所運営等の効率化
情報を参照できる。
(市職員)
子育て世帯
全市民
市内在勤・在学
(3)千葉市として検討を進める事項
上表に記載のユースケースのうち、市民の利便性向上への影響、実現可能性等を考慮し、本市と
して先行して検討を進める事業は、コンビニ交付と図書館カードの一元化とする。
なお、他のユースケース及び上表に記載のない事業についても、本書2ページに記載の基本方針
に則り、各事業所管課において、個人番号カードの有効利用を積極的に検討することとする。
【選定理由】
・コンビニ交付
平成26年10月の政策会議において方針決定済みの事業であり、市民サービスの向上に大き
く寄与するものであると考えられるため。
・図書館カードのワンカード化
千葉市図書館システムは、システム更新を予定(平成29年3月稼働)しており、当該更新に
合わせて個人番号カード対応を行うことが最も効率的であるため。
ただし、個人番号カードの詳細事項(搭載予定アプリケーションの機能仕様等)に関して、国
からの提示が遅れており、現時点ではシステム更新に要する費用を精緻に見積もることが困難で
あることから、実施に向けた検討は進めるが、費用対効果については別途調整することとする。
8
コンビニ交付(平成 26 年 10 月政策会議にて方針決定済み)
(1)内容
イメージ
概
要
コンビニ交付サービスとは、コンビニエンスストアや身近な公共施
<利用者>
設に設置されたキオスク端末から、住民票の写し等の各種証明書を取
コンビニ
得できるサービスであり、本市では平成 29 年 1 月
のサービス開始を予定している。
【対象帳票】
キオスク
端末で受付
住民票の写し、印鑑証明、戸籍証明、課税証明書(現年分)
【運用時間】
・コンビニ交付
年末年始を除く 6:30~23:00
※戸籍証明は開庁日の 9:00~17:00
市役所
・自動交付機
平日 8:30~17:30、休日開庁日 9:00~12:30(区役所開庁時間)
(2)効果
視点
概
要
コンビニ交付により、市民が証明書を取得するため窓口に来庁する必要がなくなり、自宅
や会社等から最寄りのコンビニエンスストアで夜間・休日も取得することが可能となるこ
住民・事業者の利便性向上
とで、区役所等までの交通費や移動時間を市民に「お返し」することができるほか、証明
取得のために来庁した市民に対しては、自動交付機へ誘導することで窓口の混雑が緩和す
るなど、市民サービスが向上する。
・コンビニ交付等による交付の拡大により、職員
行政運営の効率化
6人
削減(利用率 21%達成時:H33)
・連絡所の廃止により、H29~H32 年度までは年間 17 百万円
削減、H33 年度以降は年間
62 百万円削減
-
その他
【参考】制度に付随するツールの利用範囲
分類
制
度
に
付
随
す
る
ツ
ー
ル
個
人
番
号
カ
ー
ド
利活用の有無
券面
-
IC チップ(標準アプリ)
○
IC チップ(独自アプリ)
標準的に搭載されている公的個人認証アプリを利用することを想
定している。
-
マイナポータル
-
法人ポータル(仮称)
-
その他
○
コンビニに設置済のキオスク端末の他に、住民にとって身近な公共
施設等にキオスク端末を設置することも考えられる。
9
図書館カードのワンカード化
(1)内容
イメージ
概
要
千葉市図書館の利用カードと個人番号カードの統合。図書館システ
ムの対応が必要となるため、システム更新に合わせての実施が効率
的。
図書館カード
(市が発行する様々なカードに展開)
【ワンカード化】
地方公共団体が発行する既存のカード(図書館カード、印鑑登録
カード、公共施設利用カード、市民病院診察券等)を個人番号カー
施設利用カード
ドに一元化するもの。
個人番号カード
(ICチップ)
既存カードの電子的な機能(利用者認証等)については、IC チ
駐輪場カード
・
・
ップの空き領域に独自アプリを搭載して集約するとともに、券面に
表示すべき情報については、券面の空きスペースにシールを貼付す
ることなどが考えられる。
(2)効果
視点
概
住民・事業者の利便性向上
要
・一枚のカードで様々な行政サービスを利用できる。
・将来的に、市が発行する様々なカードに展開していくことで、市全体としてカード発行
行政運営の効率化
コストの削減を進めることができる。
(ただし、ID 付番の運用変更に伴うコスト等の増
加を考慮したうえで、個別に検討を行う必要がある。
)
その他
【参考】制度に付随するツールの利用範囲
分類
制
度
に
付
随
す
る
ツ
ー
ル
個
人
番
号
カ
ー
ド
利活用の有無
券面
○
IC チップ(標準アプリ)
○
IC チップ(独自アプリ)
-
マイナポータル
-
法人ポータル(仮称)
-
その他
○
本人確認に用いるほか、券面に表示すべき情報について、カードケ
ースの空きスペースにシールを貼付することなどを想定している。
電子的な本人確認を行う場合、公的個人認証アプリや標準搭載が見
込まれている ID 管理アプリを利用することを想定している。
独自アプリは、開発・運用に大きなコストを要するため、可能な限
り標準アプリを利用することとする。
J-LIS が開発予定の新 AP 搭載システムを利用することを想定して
いる。
10
4
マイナポータルの独自利用について
(1)マイナポータルに期待すること
ア 簡単な利用環境
インターネットやスマートフォンの利用率が高くなっていることから、予
ニーズ
防接種や母親教室の案内など、従来広報誌や郵送で行われていた市民への
連絡を電子的に行うことが求められている。
マイナポータルは、スマートフォンなどの身近なデバイスで利用できるよ
要
件
うになる見込みである。なお、市民の利便性をさらに向上するためには、
ID とパスワード等で認証できる(利用に負荷がかからない)仕組みが望
ましいものと考えられる。
イ 官民情報のハブ
行政サービスの提供に当たっては、病院や銀行(支払)など民間企業等が
ニーズ
関係するケースがあり、両方の情報を扱うことが有効であるというニーズ
が存在する。
マイナポータルは将来的な民間活用も検討されており、利用者本人が希望
要
件
すれば、民間団体も接続でき、情報のやり取りができる(手続きのポータ
ルサイト)仕組みとなっていく可能性がある。
ウ 廉価な情報基盤
自治体がサービス提供のために個別にシステム開発すると膨大なコスト
ニーズ
を要することから、各自治体において共通に使用されるサービスに関し
て、廉価に利用できる仕組みが求められている。
マイナポータルの利用者認証連携機能等を活用し、民間企業がアプリを提
要
件
供できる(自治体:データ提供、民間:複数自治体に対応のアプリ)仕組
みとなれば、自治体がサービス実施に当たってのアプリケーション開発費
等を抑制することが可能となる。
エ 情報開示ツール
現状では、行政からの連絡や情報提供は、書面や郵送物で行われることが
ニーズ
一般的であり、情報量も限定されてしまっている。また、保存や情報処理
への適用にも限界があり、電子化を推進することが求められている。
要
件
マイナポータルの基本機能を活用した、行政サービスの電子化を積極的に
進め、市民に時間を返すための電子市役所を推進する。
11
(2)独自利用のユースケース
分類
サービス内容
概要
市民のメリット
マイナポータルの「行政からのお知らせ機能」「電子
あなたにお知らせ 私書箱機能」等を利用し、希望する情報を自動送信
(1)公共料金等の支払いの利便性向上
サービス
するなど、市ホームページ等を確認する必要がない
サービスを提供する。
効果的と思われる
対象者
勤労者
高齢者
社会保障受給者
電子申請等
医療関係
電子的支払の実
施
行政機関や公共サービスが住民に電子的に請求
書を送付することにより、封入費用・郵送料削減や
(1)公共料金等の支払いの利便性向上
通知率向上、収納率向上をはかる。また、口座振替
の手続きを電子化することも併せて検討する。
電子母子手帳
子育てをする親をサポートするために、紙の母子手
(1)母子手帳の利便性向上
帳を補完するサービス。状況に応じたサービスの案
(2)データ管理が可能
内やパーソナルな情報共有が可能になる。
電子おくすり手帳
利用者が携帯するカードのICチッブの中に服用薬や
(1)おくすり手帳の利便性向上
健康に関する情報を収納する。薬局や市のサービ
(2)データ管理が可能
スを受ける時に提示する。
保険者が利用者の健康診断結果等データに応じて
(1)健診データの有効活用
健診データバンク 健康活動を促すサービス。利用者は、保険者に
(2)保険者を変更した際のデータ移行
データを預けるほか、他者との共有を設定できる。
勤労者
子育て世帯
高齢者
主婦
勤労者
高齢者
(3)千葉市として検討を進める事項
上表に記載のユースケースのうち、市民の利便性向上への影響、実現可能性等を考慮し、本市と
して先行して検討を進める事業は、
「あなたにお知らせサービス」と「電子的支払の実施」とする。
なお、他のユースケース及び上表に記載のない事業についても、本書2ページに記載の基本方針
に則り、各事業所管課において、マイナポータルの有効利用を積極的に検討することとする。
【選定理由】
・あなたにお知らせサービス
マイナンバーを活用し、申請主義からプッシュ型のサービスへの転換を行うことは、市民サービ
スにとって大きな利益があり、かつ、マイナポータルの基本機能である「行政からのお知らせ機能」
及び「電子私書箱機能」を活用することで、事業費の抑制が可能であるため。
・電子的支払の実施
現在、郵送で行っている公共料金支払い等の請求を電子化し、マイナポータルが実装予定のオン
ライン決済機能と結びつけることで、請求から支払いまでの一連の流れを電子化することが可能と
なり、市民サービスの向上とともに、郵送費等行政コストの削減を図ることが可能となるため。
※両事項に共通する課題であるが、マイナポータルの詳細仕様が国から提示されていないため、現時
点では運用開始に要する費用を精緻に見積もることが困難であることから、実施に向けた検討は進
めるが、費用対効果については別途調整することとする。
12
あなたにお知らせサービス
(1)内容
イメージ
概
要
市民が希望する情報を得るために自らホームページや市政だ
より等から探している状況を改善し、市民が取得したい情報プ
<市役所>
ッシュ型で届けることにより、市民に時間を返す市役所を実現
<利用者>
する。
知りたい分野等を登録
【主な流れ】
スマホ、PC等
• 行政からのお知らせ
• 電子私書箱
情報を送信
①市民が知りたい分野等を事前に登録する。
②千葉市から、マイナポータルの「行政からのお知らせ機能」
情報を受信
や「電子私書箱」を通じて、取得したい情報をプッシュ通知。
マイナポータル
③市民は、ホームページを検索する必要がなく、マイナポータ
ル上で情報の一括取得が可能。
(2)効果
視点
概
住民・事業者の利便性向上
要
・取得したい情報を、市ホームページや広報紙から探す時間を削減することが可能となる。
・市民からの問い合わせ件数の削減等を図ることが可能となる。
行政運営の効率化
・郵送で通知していたものに関しては、郵送費の削減等も可能となる。
その他
【参考】制度に付随するツールの利用範囲
分類
制
度
に
付
随
す
る
ツ
ー
ル
個
人
番
号
カ
ー
ド
利活用の有無
券面
-
IC チップ(標準アプリ)
-
IC チップ(独自アプリ)
-
マイナポータル
○
法人ポータル(仮称)
-
その他
-
標準機能である「行政からのお知らせ機能」
、
「電子私書箱機能」を
活用することを想定している。
13
電子的支払及び口座振替 Web 化
(1)内容
イメージ
概
要
電子私書箱、オンライン決済機能等を活用し、公共サービスの支
<市役所>
<利用者>
払い等を円滑に行うことが可能なサービスを提供するとともに、
口座振替申請の電子化等を検討する。
税・各種料金
のお知らせ
スマホ、PC等
【主な流れ】
①千葉市から、マイナポータルの「電子私書箱」を通じて、納付
• 各種料金の通知
• オンライン決済
サービスを利用
• 口座振替手続
• 支払方法一括変更
口座振替手続など
書等の情報を電子的に送付。
②市民は、電子私書箱に届いた納付書等のデータから、マイナポ
ータルの「オンライン決済」機能を活用して、支払いを実施。
(ネットバンキング、クレジットカード決済等を想定。
)
マイナポータル
③金融機関のサービス等との連携により、口座振替手続きの電子
<金融機関>
化を実施。
(2)効果
視点
概
要
・納付書等の情報を電子化し、かつ、オンライン決済を可能とすることで、自宅にいなが
住民・事業者の利便性向上
ら、公共料金等の支払いを行うことが可能となる。
・区役所・金融機関・コンビニ等への移動時間を削減することが可能となる。
・納付書等の送付を電子的に行うことで、郵送費の削減等が可能となる。
行政運営の効率化
・口座振替の促進により、通知業務・滞納処理等の作業負荷を軽減することが可能となる。
その他
【参考】制度に付随するツールの利用範囲
分類
制
度
に
付
随
す
る
ツ
ー
ル
個
人
番
号
カ
ー
ド
利活用の有無
券面
-
IC チップ(標準アプリ)
-
IC チップ(独自アプリ)
-
マイナポータル
○
法人ポータル(仮称)
-
その他
○
標準機能である「電子私書箱機能」
、
「オンライン決済機能」を活用
することを想定している。
金融機関と連携した口座振替サービスの実施を検討する。
14
5
法人ポータルの独自利用について
(1)法人ポータルに期待すること
ア データ公開基盤
行政機関が個別に情報発信している調達や補助金など企業活動に係る情
ニーズ
報を一箇所に集約することで、事業者の情報検索に要する負担を軽減する
ことが可能であることから、情報集約の仕組みが求められている。
法人ポータル(仮称)を、中小企業庁が実施しているミラサポをより充実
要
件
させた事業者用ポータルサイトとして活用し、行政機関からの情報を集約
する。
イ 企業との通信手段
ニーズ
郵送している企業への通知を電子的に送付する。郵送費の削減とともに確
実に届くための仕組みが求められている。
マイナポータルにおける個人向けの電子私書箱と同様に、法人番号ごとの
要
件
電子私書箱を設置することにより、行政機関と事業者との通信に利用する
ことが可能となる。
ウ 行政手続の簡素化
調達事務等における事業者負担軽減のためには、行政機関が各種審査のた
ニーズ
めに事業者から提出させている書類を軽減する(書類審査の縮減)ことが
求められている。
法人ポータル(仮称)を活用し、許認可や資格情報を集約、データベース
要
件
化することにより、資格情報の確認を電子的に行うことができるようにな
るため、添付書類の削減を図ることができる。
エ 手続サポート
事業者が行政手続きを行い際に、複数手続きにおける手続き漏れを防止す
ニーズ
るため、行政の担当者や企業に関連手続や更新時期をお知らせしたり、同
時に申請したりできる仕組みが求められている。
法人ポータル(仮称)に電子私書箱機能を実装し、更新時期等をお知らせ
要
件
(プッシュ型)や、関連手続きのワンストップ化が可能となれば、事業者
負担を大きく軽減することが可能となる。
(2)独自利用のユースケース
分類
事業者手続き
サービス内容
事業者手続の簡
略化
概要
市民のメリット
法人ポータルを活用して、企業に係るオンライン手
続サービスを提供するとともに、企業の情報(基本
(1)行政手続きに要する時間の短縮
情報、資格情報、調達情報)を官民で登録・共有す
ることによって、双方の利便性を高めるもの。
15
効果的と思われる
対象者
本市と関連する
事業者
(3)千葉市として検討を進める事項
事業者手続きの見直しは、平成25年度以降、業務プロセス改革の一環として取組みを進めてい
る事業である。
同事業における、基本的な方針として、短期的視点には事務手続き、提出書類の見直し等を行い、
中・長期的な視点としては、情報集約等を行うための基盤整備を見据えた見直しを図っていくこと
としている。
このうち、中・長期的視点における「情報集約等を行うための基盤整備」には相当の費用を要す
るものと考えられるため、法人ポータル(仮称)を活用し、市としての経費節減を図りつつ、事業
者負担の軽減を推進していくこととする。
16
事業者手続の簡略化
(1)内容
イメージ
概
要
さらなる行政サービスの向上及び行政運営の効率化を図るため
<自治体>
<企 業>
続についても、全庁横断的かつ抜本的な見直しを行い、適切な対
自分の業種に関係ある
情報がプッシュ型で届く
策を実施していくことが必要である。
そのため、マイナンバー(社会保障・税番号)制度や、本庁舎整
PC等
調事
達業
・
補者
助情
金報
情を
報登
や録
には、市民向けの行政手続きの見直しの他に、事業者向け行政手
• 年間調達予定
• 調達情報
• 補助金情報
備の動向を見据えながら、事業者向け行政手続きの効率化を推進
する。
電子私書箱
※電子私書箱へ送付
見直しに当たっては、短期的視点には事務手続き、提出書類の見
直し等を行い、中・長期的な視点としては、情報集約等を行うた
法人ポータル(仮称)
めの基盤整備を見据えた見直しを図っていくこととしている。
このうち、中・長期的視点における「情報集約等を行うための基
※法人ポータルの活用の一例
盤整備」には相当の費用を要するものと考えられるため、法人ポ
電子申請
ータル(仮称)を活用することを検討している。
(2)効果
視点
概
住民・事業者の利便性向上
要
・事業者と行政ともに書類授受の機会が減少し、事務負担が低減される。
・調達情報の集約や自動通知により、情報入手のための負担が軽減される。
・保有資格、取引実績、納税など事業者情報の共有により、より効率的な審査事務が期待
行政運営の効率化
できる。
その他
【参考】制度に付随するツールの利用範囲
分類
マイナンバー
制
度
に
付
随
す
る
ツ
ー
ル
個
人
番
号
カ
ー
ド
利活用の有無
-
券面
-
IC チップ(標準アプリ)
-
IC チップ(独自アプリ)
-
マイナポータル
-
法人ポータル(仮称)
○
事業者サービスの向上を図るための情報集約基盤としての活用や、
電子私書箱機能等、法人ポータル(仮称)が有する機能を最大限活
用することを想定している。
その他
-
17
6
独自利用に関するロードマップ
27年度
独自利用方針の
方向性
独自利用方針の策定
28年度
29年度
30年度
● 27.11 方向性の確定
● 28.2 独自利用方針の策定(政策会議による確定)
所管部局による
サービス検討・実施
コ ン ビ ニ 交 付
● 29.1 コンビニ交付開始予定
図 書 館 カ ー ド
● 29.3 図書館カードと個人番号カード統合予定
お知らせサービス
● 29.7以降 サービス開始予定
電子的支払い
● 29.7以降 サービス開始予定
平成28年1月
29年1月
1月予定
3月予定
7月以降
個人番号カード交付開始
マイナポータル運用開始
コンビニ交付運用開始
図書館カードのワンカード化を実施
あなたにお知らせサービス、電子的支払サービスの実施
※法人番号の独自利用については、法人ポータルの整備等、国の施策による影響が大き
いため、国の動向を注視し、適切な時期に実施する。
18
Fly UP