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Companion Biomarkers: Paving the Pathway to

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Companion Biomarkers: Paving the Pathway to
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Companion Biomarkers: Paving the Pathway to Personalized
Treatment for Cancer
Michael J. Duffy1,2,* and John Crown3
Author Affiliations
1
UCD School of Medicine and Medical Science, Conway Institute, University College Dublin, Ireland;
Clinical Research Centre and
3
Department of Medical Oncology, St Vincent's University Hospital, Dublin, Ireland.
2
* Address correspondence to this author at: UCD Clinical Research Centre, St Vincent's University
Hospital, Dublin 4, Ireland. Fax +353-1-269-6018; e-mail [email protected]
Clinical Chemistry 2013; 59: 1447-1456
コンパニオンバイオマーカー:がんの個別化治療への道を切り拓く
概要
背景:コンパニオンバイオマーカーとは、特定の治療とセットで使われるもので、治療効果や重篤
な副作用を前もって予測するのに役立つバイオマーカーのことである。このレビューでは、がん患
者の治療を補助するコンパニオンバイオマーカーの役割について記述する。
内容:乳がん治療におけるエストロゲン受容体や HER2 (human epidermal growth factor receptor 2)の
ように、既に確立されたコンパニオンバイオマーカーに加え、近年いくつかの新しいコンパニオン
バイオマーカーが登場してきた。そのなかには、抗上皮成長因子受容体抗体(セツキシマブあるい
はパニツムマブ)が奏功しないと思われる進行性大腸がん患者を選択するための v-Ki-ras2 Kirsten
rat sarcoma viral oncogene homolog (KRAS)遺伝子変異、チロシンキナーゼ阻害剤(ゲフィチニブある
いはエルロチニブ)による進行性非小細胞性肺がん治療が有効と思われる患者を選択するための
epidermal growth factor receptor (EGFR)遺伝子変異、抗 BRAF 剤(ベムラフェニブとダブラフェニブ)
による進行性ミエローマ治療が有効と思われる患者を選択するための v-raf murine sarcoma viral
oncogene homolog B1 (BRAF)遺伝子変異、クリゾチニブによる非小細胞性肺がん治療が有効と思われ
る患者を選択するための anaplastic lymphoma receptor tyrosine kinase (ALK)遺伝子の転座、などの分析
が含まれる。
要約:コンパニオンバイオマーカーにより、薬効の改善、毒性軽減、そしてがん治療のより個別な
治療アプローチが進むことになるであろう。
多くのがん患者が化学療法、ホルモン療法、生物学的療法、あるいはこれらの併用療法のような、
全身治療を受けている。これまでは、解剖学的起源、ステージング、組織学的グレード、年齢、パ
フォーマンスステータスのような尺度によって、最適とされる全身治療を選択してきた。このよう
な既存の基準は今後も引き続き用いられるが、コンパニオンバイオマーカーとして知られるバイオ
1
マーカーが利用可能になったことにより、選択基準が増えつつある。コンパニオンバイオマーカー
は、「治療に伴って使用され、奏功性や抵抗性の予見のためのバイオマーカーのことである」、と
も定義できる。コンパニオンバイオマーカーはまた、治療薬の投与量の選択や重篤な副作用の予測
に役立つ場合もある。
コンパニオンバイオマーカーは幾つかの疾患の治療選択に用いられ得るが、次の要因のためにがん
治療において最も重要である(1):
1. 特に進行性がんの場合、他の疾患に比べてがん患者の余命は短い場合が多い。
2. 多くのがん治療において、特に新たな生物学的治療でそうなのだが、一部の患者にしか有効
性が見られない。
3. 抗がん治療の毒性リスクは高い。
4. ある種の抗がん治療、特に最近の分子標的剤は高価である。
近年、コンパニオンバイオマーカーを複合的に用いることが可能となり、いくつかの異なるがん型
で、複数の治療法に対する反応を予見することが可能となりつつある。ここでは、これらのバイオ
マーカーをレビューする。加えて、新たなバイオマーカーの検証法についても議論する。抗がん剤
の毒性予測のマーカーについては、ここでは議論しない。
乳がんのホルモン療法におけるコンパニオンバイオマーカーとしてのエストロゲン受
容体
エストロゲン受容体( estrogen receptor: ER)4 は腫瘍学で初期に見出されたコンパニオンバイオマー
カーの一つである。1960 年代および 70 年代に行われた研究から、進行性乳がんにおいて、ER 陽性
患者では卵巣そして/または副腎の切除による腫瘍縮小効果が見出された (2, 3)。これに対して、ER
陰性患者がこうした外科的アブレーションを受けた場合には、腫瘍退縮はほとんど見られなかった。
その後、 内分泌腺アブレーションに代わり、抗エストロゲン剤のタモキシフェンのような薬剤が用
いられるようになった。ER 陽性の早期乳がん患者の 5 年間の術後補助タモキシフェン療法で、再発
率はほぼ 50%減少することが分かった (4, 5)。加えて、ER 陽性の乳がんでは、術後補助タモキシフ
ェン療法による 15 年間までの死亡率は、およそ 3 分の 1 にまで減少した(4, 5)。
このようなタモキシフェン治療による成功にもかかわらず、少なくとも第一選択のホルモン療法と
して、閉経後の乳がん患者には広くアロマターゼ阻害剤が用いられる。アナストロゾール、レトロ
ゾール、エキセメスタンのようなアロマターゼ阻害剤は、エストロゲンの前駆体からの生合成を阻
害する(6)。このためアロマターゼ阻害剤の治療効果は、エストロゲンのエストロゲン受容体への結
合を阻害することで、乳がん細胞の増殖を抑制するタモキシフェンに似ている。言い換えれば、両
薬剤共にエストロゲンの生理活性を抑制する働きを持っている。
幾つかの臨床試験の結果から,早期乳がんの閉経後の患者群において少なくとも無進行生存について、
アロマターゼ阻害剤はタモキシフェンに優ることが示されている [レビューは (6)を参照]。しかしな
がら直接比較の結果では、全生存延長についてアロマターゼ阻害剤がタモキシフェンよりも優れて
いるとは示されていない。全生存に顕著な差が見られるかどうかは、これからの患者経過観察の結
果次第による。タモキシフェンと異なり、アロマターゼ阻害剤は閉経前の女性に投与することはで
きない。上記に記した知見から、現在多くの専門委員会において、ER 陽性の閉経後の患者への、少
なくとも術後の治療レジメンとしてアロマターゼ阻害剤の使用が推奨されている(7–10)。
2
現在の標準的な ER の分析方法は、有効性が確認された抗体を用いた免疫組織化学法
(immunohistochemistry: IHC)である。古典的生化学分析法に対する IHC の優位点は、この手法では
ホルマリン固定パラフィン包埋(formalin-fixed paraffin-embedded)組織切片を検体として用いることが
でき、簡便で安価に分析でき、微細針で吸引した細胞や針生検の検体を含む少量の組織でも確認で
きることにある (11)。さらに、組織切片に含まれる正常な乳房上皮細胞を内部陽性標準(インター
ナルポジティブコントロール)として用いることができるのも長所である。一方、生化学的分析の
ような定量的データを取ることはできず、受容体の機能性評価(言い換えれば結合能)はできない。
さらに、IHC の結果の解釈には主観が入り、標準化が難しい(11)。
ER の IHC 分析の詳しいガイドラインは米国臨床腫瘍学会/米国病理学会(American Society for Clinical
Oncology:ASCO)/College of American Pathologists: CAP) (12) および米国臨床生化学アカデミー
(National Academy of Clinical Biochemistry) (11)が公表している。ASCO/CAP のガイドラインの要点は
下記の通りである (12):
1.
2.
3.
4.
5.
6.
7.
8.
9.
ER はすべての侵潤性乳がんで検査されるべきである。
検査は有効性が確認された測定法で行われるべきである。
組織固定はできる限り短い間に行われるべきである。
検体は、10%の中性緩衝ホルマリン液(neutral buffered formalin: NBF)で 6 ~72 時間での固定
を行うべきである。
1%以上のがん細胞が染色された場合に受容体陽性とする。
染色されたがん細胞の%、もしくは割合を記録し報告する。
強・中・弱で、染色強度も記録、報告をする。
分析結果は、受容体陽性、陰性、または評価不可能として報告する。
毎年、少なくとも 2 つの項目で外部評価(精度管理)プログラムに参加するのが必須である。
乳がんの抗 HER2 療法のためのコンパニオンバイオマーカーとしての HER2
その他にルーチンで測定される乳がんのコンパニオンバイオマーカーにはヒト上皮成長因子受容体
2 型(human epidermal growth factor receptor 2: HER2)があり、抗 HER2 療法の患者選択には必須の検
査である。慣用名 HER2 つまり HER2 遺伝子 (v-erb-b2 erythroblastic leukemia viral oncogene homolog
2: ERBB2、鳥類では neuro/glioblastoma derived oncogene homolog)5 は、原発性侵潤腫瘍の 15~20%
に遺伝子増幅が見られるか、過剰発現している(13)。このような状態のがんの場合、ERBB2 はがん
原遺伝子として、がん細胞増殖の主要因として働いている模様である。このため、エストロゲン依
存性の乳がん同様に HER2 を阻害することで、HER2 依存性がんの増殖を抑制できるのかもしれな
い。
一つの細胞に HER2 遺伝子(ERBB2)が 2 コピーだけ存在する通常の状態に比べ、遺伝子増幅や過剰発
現によって乳がん細胞には 50 コピー以上の遺伝子が存在するような状態であり得る。結果として、
細胞中の HER2 タンパク質は、通常 20,000~50,000 分子であるのに比べ、およそ 200 万分子 も存在
し得る(14)。正常な乳腺細胞や体内の他の細胞と比較して、このようにタンパク質濃度に大きな違
いがあるため、HER2 が増幅された乳がん細胞の選択的標的化が可能である。
臨床応用に最初に認可された抗 HER2 療法は、ヒトモノクローナル抗体のトラスツマブ(ハーセプ
チン)である。トラスツマブは HER2 の細胞外領域(ドメイン IV)に結合することで、リガンド非
依存性の HER2–HER3 の相互作用や ER2 下流のシグナル伝達系を阻害し、HER2 分子の細胞外領域
3
の開裂を妨げ、DNA 修復活性や抗体依存性の細胞毒性を増すなど、複数の機構を通し、HER2 の過
剰発現による乳がんの増殖を抑制するものと見られる(15)。
HER2 陽性の進行性乳がんにおけるトラスツマブのピボタル臨床試験で、Slamon らは化学療法にト
ラスツマブを加えたところ、疾患進行を遅らせ(中央値 7.4 対 4.6 ヶ月、 P < 0.001)、奏効率がよ
り高く(50% 対 32%、 P < 0.001)、奏功期間がより長く(中央値 9.1 対 6.1 ヶ月、P < 0.001)、生
存期間がより長い(中央値 25.1 対 20.3 ヶ月、P = 0.01)ことを見出した(16)。
もしこの臨床試験で、HER2 の過剰発現を指標とした患者の事前選択を行っていなかったならば、
このようなトラスツマブの有効性は見出せなかったかもしれないことを強調しておきたい (17, 18)。
例えば、この臨床試験でのトラスツマブ投与の患者群の奏効率は 50% で、1 年死亡率は 22%であっ
た。トラスツマブを投与しない対照群での奏効率、1 年死亡率はそれぞれ 32% 、33%であった。仮
に HER2 による患者の事前選択を行わなかったとすると、奏効率、1 年死亡率はそれぞれ 37% 、
30%となり、トラスツマブの投与群と未投与群の治療成績に統計的な違いが見られなかったことに
なる (17)。トラスツマブの治療成績に統計的優位性を見出すために、患者を層別化せずに第 III 相臨
床試験を行うとすれば、計算上、実に 20,000 人以上の患者のエントリーが必要だったはずである
(18)。そのようなレベルの大規模臨床試験の実施は、時間的、コスト的に見て現実的で無い。つま
りは、事前の HER2 検査無しにトラスツマブの治療有効性を見出すことはできなかったであろう
(17)。
上記の臨床試験結果の発表以降、少なくとも 8 つのランダム化臨床試験で、HER2 陽性の進行性乳
がん患者群への HER2 標的剤を組み合わせた治療と、標準治療が比較された (19)。Harris らは、こ
れらの臨床試験のメタ解析から、標準治療に HER2 標的剤を組み合わせることにより、全生存期間
[ハザードレシオ(hazard ratio: HR), 0.78; 95% CI, 0.67–0.91]、腫瘍増殖抑制期間(HR, 0.56; 95% CI
0.48–0.64)、無増悪生存期間(HR, 0.63; 95% CI 0.53–0.74)、奏効率(HR, 1.67; 95% CI, 1.46–1.9)が向
上することを見出した (19)。
進行性乳がん同様に、トラスツマブは HER2 陽性の早期乳がん患者にも有効である。少なくとも 6
つのランダム化臨床試験の結果、化学療法にトラスツマブを加えた場合、化学療法のみに比べて疾
患再発と死亡リスクが減少することが見出された(20)。Yin らによるこれらのメタ解析の結果から、
無病生存期間、全生存期間、局所領域再発率、遠隔再発率すべてにおいて、顕著な改善が見られた
(すべての評価項目において P < 0.001 であった) (20)。しかしながら術後補助化学療法にトラスツ
マブを組み合わせると、中枢神経系での再発が増えることが分かった。この再発増加は、トラスツ
マブ治療によって生存期間が延長するために見られる現象なのかもしれない。また、HER2 陽性腫
瘍は脳への転移傾向があるようにも見える。これまでに入手可能なデータは、術後補助のトラスツ
マブと化学療法の併用は、化学療法に続くトラスツマブの投与に比べて有効であることを示してい
る(21)。
トラスツマブは最初に認可された乳がんの抗 HER2 治療薬だが、近年、このタンパク質を標的とす
るその他のいくつかの薬剤が開発されてきた(22–30) (表 1)。表 1 にリスト化されたより新しい抗
HER2 治療薬の中で、ラパチニブ、ペルツズマブ、トラスツズマブ-DM1 のみが臨床使用に承認され
た薬剤である。これまでのデータを見る限り、トラスツズマブ同様、これらの抗 HER2 薬の有効性
を示すためには、HER2 遺伝子の増幅や過剰発現の確認が必須である(24, 25)。
乳腺腫瘍の HER2 の検出には 2 つの主要な検査法が用いられる。つまり、IHC と蛍光 in-situ ハイブ
リダイゼーション法(fluorescent in situ hybridization: FISH)である(11, 31)。IHC は安価、簡便で広く
4
入手可能という利点がある一方、判定が主観的で標準化が難しく、染色レベルの境界領域(level 2+)
で追加検査が必要であることが欠点である(11)。
表 1. 臨床使用および臨床試験段階にある抗 HER2 治療薬
ER 同様に、HER2 検査についても詳細なガイドラインを ASCO と CAP が公表している(31)。これら
のガイドラインの要点は下記の通りである:
1. HER2 陽性は、IHC の場合は浸潤性腫瘍細胞の 30%以上が均一で強度な膜染色を示す場合か、
FISH で対 CEP17(17 番染色体セントロメア)HER2 比 が 2.2 以上の場合、あるいは内部標
準プローブの無い場合に HER2 遺伝子のコピー数が核当たり平均 6 以上の場合とする。
2. 検査結果を解釈するためには、少なくとも 20 の細胞を調べる必要がある。
3. 病理医は、浸潤腫瘍成分が染色されていることを確かめなければならない。
4. 組織の固定は、できる限り短い間に行われるべきである。
5. 検体は中性緩衝ホルマリン液で、 6~48 時間での固定を行うべきである。
6. 6 週間以上経過した切片を HER2 の測定に用いるべきでは無い。
7. 臨床目的で HER2 テストを実施する検査室は、毎年少なくとも2つの項目で外部精度管理プ
ログラムに参加すべきである。
大腸がんの抗上皮成長因子受容体治療におけるコンパニオンバイオマーカーとしての
KRAS 遺伝子変異 分析
セツキシマブとパニツムマブはモノクローナル抗体で、特定の進行性大腸がん(colorectal cancer:
CRC)患者への適応が認められている。どちらの抗体も上皮成長因子受容体(epidermal growth factor
receptor: EGFR)の細胞外ドメインに結合するため、当初はこの受容体の濃度によって治療効果を予
測できるものと思われた。しかしながらいくつかの臨床研究では、免疫組織化学的に同定された
EGFR の濃度と、抗 EGFR 抗体の薬理効果には顕著な相関が見られなかった(32)。実のところ、分析
した CRC 患者のほとんどに EGFR が免疫組織化学的に認められたものの、進行がん患者の 10%~
5
20%ほどにしかセツキシマブ、もしくはパニツムマブの効果が見られなかった(32)。さらに、免疫組
織化学的には EGFR の認められない患者の一部にも奏功性が見られた(33)。
EGFR 遺伝子にコードされる EGFR タンパク質は、細胞増殖、細胞死の阻害、カーステン・ラット
肉腫ウイルス癌遺伝子ホモログ(v-Ki-ras2 Kirsten rat sarcoma viral oncogene homolog: KRAS)遺伝子に
コードされる タンパク質を介してのシグナル伝達系による浸潤促進を制御する(32)。EGFR タンパ
ク質濃度は抗 EGFR 抗体の奏功性とは関係が認められなかったが(33)、いくつかの臨床試験をもと
にしたレトロスペクティブな分析から、KRAS 遺伝子がコードするタンパク質の、特にコドン 12 の
部位に遺伝子変異が見られる場合、セツキシマブあるいはパニツムマブにほとんど奏功性が見られ
ないことが分かった[レビューは (32)を参照の事]。一方で単剤もしくは化学療法との併用で、これ
らの抗体を投与された野生型の KRAS 遺伝子を有する 30~40% の患者群に腫瘍退縮が見られた。
これらの知見は、進行性大腸がん患者への抗 EGFR 抗体を投与された患者群の KRAS 遺伝子変異に
ついて解析された論文の包括的なレビューやメタ解析によって確かめられた。このハイレベルなエ
ビデンスベースでの解析から、Adelstein らは標準治療に抗 EGFR 抗体を加えた場合、野生型 KRAS
遺伝子を有するサブグループにおいて、悪性化進展リスクが 20%低減することを見出した (HR,
0.8; 95% CI, 0.64–0.99) (34) 。一方、KRAS 遺伝子の発現を亢進する特定の変異を有する患者群の場
合は、同抗体と化学療法の併用による効果は見られなかった。KRAS 遺伝子に変異のある患者群で
は、抗 EGFR 抗体と化学療法の併用[例えばオキサリプラチン/ 5-FU (フルオロウラシル) ベースの]
は、化学療法単剤投与に比べて有害と見られる(34).
KRAS 遺伝子に変異が見られる場合は、抗 EGFR 抗体の有効性が見られないという複数の報告から、
進行性大腸がん患者にセツキシマブ、もしくはパニツムマブ治療を行う場合は、事前に KRAS 遺伝
子の変異について確認することをいくつかの専門委員会は推奨している(35–37)。特にコドン 12 に
おいて特定の変異が見られない患者に限り、これらの抗体薬の投与を考えるべきとするものである。
このように KRAS 遺伝子変異は、進行性大腸がん患者の抗 EGFR 抗体による治療のコンパニオンバ
イオマーカーとしての地位を築きつつある。
大腸がんではコドン 12 が KRAS 遺伝子変異の頻度が最も高い部位であるが、コドン 13 および 61 に
も変異が見られることがある。コドン 12 と違い、コドン 13 の遺伝子変異には抗 EGFR 抗体抵抗性
との相関が見られない、とのいくつかの報告がある(38)。これらの報告はしかし、検証が必要であ
る。現段階では、コドン 61 と奏功性についての研究はほとんど行われていない。
大腸がん患者における KRAS 遺伝子変異の同定には、サンガーシーケンス法、パイロシーケンス法、
アレル特異的増幅法(allele-specific PCR)法、高解像度融解(high-resolution melting)分析、アレイ解析な
どいくつもの分析手法が存在する (39)。Shackelford らにより、異なる手法の利点、欠点がレビュー
されている (39)。現時点ではしかし、KRAS 遺伝子変異の同定に推奨される、または最も良いと評価
されるアッセイは無い。しかしながら、KRAS 遺伝子変異の報告には、分析した変異部位のリスト、
そしてどの分析手法を用いたかを含めるべきである。
EGFR チロシンキナーゼ阻害剤による非小細胞性肺がん治療のコンパニオンバイオマ
ーカーとしての EGFR 遺伝子変異
大腸がん同様に、進行性の非小細胞性肺がん(non–small cell lung cancer: NSCLC) にも抗 EGFR 治療
が存在する (40)。しかしながら、抗 EGFR 抗体が大腸がんで用いられるのとは異なり、非小細胞性
肺がん治療で最も検証されてきた抗 EGFR 治療は、ゲフィチニブやエルロチニブ、つまりチロシン
6
キナーゼ阻害剤(tyrosine kinase inhibitor: TKI)である。患者選択が無い場合、抗 EGFR TKI の奏功性
はほとんど無く、10%あるいはそれ未満である。
患者選択を行わない場合、EGFR を標的とした TKI の効果はまれだが、いくつかの第Ⅲ 相試験の結
果から、ゲフィチニブでもエルロチニブでも、EGFR 遺伝子の特にエクソン 18 から 21 に遺伝子発
現を亢進する変異が見られる場合は、およそ 70%の患者に奏功性が見られた(40)。さらに、これら
の阻害剤治療では、EGFR 遺伝子に変異を有する患者群の場合、化学療法に比べ、無増悪期間中央
値に 3~5 か月の改善が見られる(40)。これに対して、EGFR 遺伝子に発現を亢進する変異が見られ
ない場合、抗 EGFR TKI 治療の効果はほとんど見られなかった。このような知見から、ASCO の
Provisional Clinical Opinion は、(化学療法か EGFR TKI を処方されていない)非小細胞性肺がん患
者で EGFR TKI を第一選択療法として考える場合、EGFR TKI と化学療法のどちらが第一選択療法
として適切かを判定するために、がん組織の EGFR 遺伝子変異を分析すべきである、としている
(41)。
EGFR の発現を亢進する特定の遺伝子変異はゲフィチニブとエルロチニブの反応性に関係するが、
T790M (アミノ酸の 790 の部位のスレオニンのメチオニンへの変異)はこれらの薬剤への抵抗性に
関係がある。ゲフィチニブとエルロチニブへの抵抗性を示す非小細胞性肺がん患者のおよそ 50%に
この遺伝子変異が見られる(42)。T790M の変異は、ゲフィチニブとエルロチニブの結合を阻害する
立体構造変化を EGFR タンパク質に引き起こす。現在、不可逆性 TKI(irreversible TKI)として知られ
る新世代の TKI の複数が、T790M 変異を持つ非小細胞性肺がん患者を対象にした臨床試験段階にあ
る (42)。
非小細胞性肺がんの EGFR 遺伝子変異の同定法は、大きく分けて二つの方法がある。すべての変異
をスクリーニングする方法と、既知の特定の変異に絞って同定する方法である[レビューは (43)を参
照]。 ダイレクトシーケンスのようなスクリーニング法は広く入手可能で、全ての変異を同定し得
る。この方法はしかし、労力を要し、分析感度が必ずしも高くなく、マクロダイセクションあるい
はマイクロダイセクションによる腫瘍細胞の濃縮化が必要になる場合がある。特定の変異に限って
同定する方法は一方で、より早く、分析感度が比較的高い。しかしながら、低頻度の変異部位につ
いては同定できないという欠点がある(43)。
黒色腫 (メラノーマ)の抗 BRAF 治療のためのコンパニオンバイオマーカーとしての
BRAF 遺伝子変異
B-Raf(BRAF)タンパク質は、RAF キナーゼファミリーに属し、EGFR-RAS シグナル伝達系の下流で
働くセリン/スレオニンキナーゼである。v-raf murine sarcoma viral oncogene homolog B1 (BRAF)遺伝
子の変異は、皮膚メラノーマ患者のおよそ 50~60%に検出される。そのうちのおよそ 80%が、BRAF
遺伝子がコードするタンパク質の 600 の部位のアミノ酸がバリンからグルタミン酸残基に置換され
る変異、V600E である (44)。頻度の低い変異には、V600K (バリンからロイシン)、V600D (バリ
ンからアスパラギン酸)がある(44)。
BRAF 変異タンパク質に選択的に結合するいくつかの阻害剤が存在しており、ベムラフェニブとダ
ブラフェニブの 2 つがより広く、臨床試験下で用いられている。ある第一相臨床試験では、V600E
変異を持つ進行性メラノーマ群にベムラフェニブを投与した場合、26/32 (81%)の奏効率であった
(45)。ベムラフェニブもしくは細胞毒性剤のダカルバジンを用いたピボタルなランダム化臨床試験
には、V600E 変異を有する進行性メラノーマ患者 675 人が含まれた(46)。フォローアップ分析の結
果、6 か月の全生存率はベムラフェニブ投与が 84%であったのに対し、ダカルバジン投与では 64%
7
であった。無進行生存期間は、ベムラフェニブ投与が 5.3 か月であったのに対し、ダカルバジン投
与では 1.6 か月であった。
上記の結果から、米国食品医薬品局(US Food and Drug Administration: FDA)は、V600E 変異を有す
る進行性メラノーマ患者治療としてベムラフェニブを認可した。同時に FDA は、ベムラフェニブ治
療のための進行性メラノーマ患者の選択を目的とするコンパニオンバイオマーカー(cobas 4800
BRAF V600 Mutation Test)を認可した。これは、FDA による治療薬とコンパニオンバイオマーカーの
同時認可の初例である。このケースは、コンパニオンバイオマーカーと標的医薬の開発の、これか
らのモデルになるに違いない。
FDA が認可した BRAF 遺伝子変異検査は、単一の点変異 V600E のみを同定する。しかしながら、下
記に示すように、抗 BRAF 剤に対する感受性には、この遺伝子に見られる他の変異も関係している
ようである。Menzies らによると、BRAF 遺伝子変異検査には、V600 のアミノ酸置換に関わる全て
の遺伝子変異を同定できることが重要である(47)。V600K の変異を検出できないことで、ミエロー
マ患者の 10~15%が抗 BRAF 治療を受けられないと試算される(47)。従って、これから行われるミ
エローマ患者に対する抗 BRAF 剤の臨床試験には、V600E 以外の変異検査も導入されるべきである。
ベムラフェニブの認可後、第 2 の抗 BRAF キナーゼ阻害剤であるダブラフェニブが脳への転移が見
られる患者を含む、BRAF 遺伝子変異を持つ進行性ミエローマに有効であることが第一相臨床試験
で示された(48)。この試験では、ダブラフェニブは V600E 変異を持つ患者に対してのみならず、
V600K 変異の患者のいくらかに対しても、退縮を誘導することが分かった。さらに、ダブラフェニ
ブは、BRAF 遺伝子変異陽性の甲状腺乳頭がん、消化管間質腫瘍、非小細胞性肺がんのような、非
メラノーマ性悪性腫瘍への奏功性も示されている(48)。
非小細胞性肺がん治療剤クリゾチニブのコンパニオンマーカーとしての EML4-ALK 転
座
非小細胞性肺がん患者の 3~7% に見られる Anaplastic lymphoma receptor tyrosine kinase (ALK) と
Echinoderm microtubule associated protein like 4 (EML4) の遺伝子融合は、第 2 染色体の逆位によって引
き起こされる (49)。この遺伝子融合によって ALK 遺伝子が持続的に発現し、結果的に細胞増殖が高
まり、細胞生存が低下する。ALK 遺伝子の転座は非小細胞性肺がんの約 5% に見られる程度だが、
腺がんの組織像による患者選択や、EGFR 遺伝子変異陰性腫瘍、喫煙経験のない患者の腫瘍で見た
場合は陽性率が増加する(50)。
クリゾチニブはもともと MET の阻害目的に開発されたチロシンキナーゼ阻害剤だが、ALK 遺伝子
転座の見られる進行性非小細胞性肺がん患者の腫瘍退縮を誘導し、生存期間を延長することが分か
った(51, 52)。このような結果をもとに、FDA は EML4-ALK 転座陽性の局所進行性または転移非小細
胞性肺がん患者の治療を対象として、クリゾチニブを迅速承認した。FDA は同時に、クリゾチニブ
に反応を示す患者の同定のための予測マーカー(Vysis ALK Break-Apart FISH probe kit)を承認した。
The National Comprehensive Cancer Network (NCCN) ガイドラインは現在、EML4-ALK 陽性の非小細胞
性肺がん患者へのクリゾチニブによる治療を推奨している (42)。ALK 転座は非小細胞性肺がん患者
のおよそ 5%にしか見られないことから、このバイオマーカーはクリゾチニブの開発と承認には欠
かせないものであった。しかしながら、最初の第一相臨床試験では、82 人の患者を選別するために、
1500 人以上の非小細胞性肺がん患者の EML4-ALK 転座を確認する必要があった(51)。
8
BRAF 遺伝子変異陽性のメラノーマ患者に対するベムラフェニブの評価や、上述の ALK 転座陽性の
非小細胞性肺がん患者に対するクリゾチニブの検証アプローチは、治療薬とバイオマーカーの同時
開発の良い例である。どちらのケースでも、関連性のあるバイオマーカーが第一相臨床試験に組み
込まれた。明らかに両ケースに見られる共同開発では、治療薬とバイオマーカーが個別に評価され
た伝統的アプローチに比べ、臨床試験と認可がより迅速に行われた。しかしながら、検査法の開発
と検証、さらには新薬の臨床試験を連動させる必要性から、短期的に見ればこのアプローチは髙く
付く可能性がある。またこのアプローチでは、バイオマーカーの分析に用いるプラットフォーム技
術を絞り込む可能性がある。既に述べた通り、特にミエローマでの V600E のみの変異分析では、抗
BRAF 治療に反応し得る他の遺伝子変異を有する患者が選択から漏れる可能性がある。
ALK のリアレンジメントは非小細胞性肺がんのおよそ 5%にしか見られないが、同種のリアレンジ
メントは他の悪性腫瘍にも見られる [リビューは (53)を参照]。ヌクレオフォスミン(nucleolar
phosphoprotein B23, numatrin: NPM1)と ALK の融合が未分化大細胞型リンパ腫で、ビンキュリン
(VCL)と ALK の融合が腎髄様がんで、トロポミオシン 3(TPM3)あるいはトロポミオシン 4(TPM4)と
ALK の融合が線維芽細胞性腫瘍で報告されている(53)。さらに、ニューロブラストーマと甲状腺未
分化がんでは、ミスセンス変異によって ALK の発現が亢進し得る(53)。このような知見から見て、
クリゾチニブのような ALK 阻害剤は異なるいくつかのがん種に有効なのかもしれない。クリゾチニ
ブのこれらのがんへの奏功性はまだ証明されていないものの、ALK 遺伝子の発現を亢進する変異を
検出することで、これらのがんに対する抗 ALK 治療の有効性を予測できるかもしれない。
表 2 がん患者の選択的治療のために用いられる、現在入手可能なバイオマーカー
9
その他のコンパニオンバイオマーカー
その他のコンパニオンバイオマーカーおよびがん治療で、これから登場するバイオマーカーを表 2
に示した。
コンパニオンバイオマーカーの検証
臨床利用に当たり、コンパニオンバイオマーカーの候補に対して、分析的、臨床的に厳しく検証し
なければならず、臨床的有用性も示されなければならない(59, 60)。最初は、細胞株や動物モデルの
ような前臨床のシステムによって評価を始めることがある。こうした評価システムはヒトのがんに
は理想的なモデルとは言い難いが(61)、治療薬の生物学的な作用機序や、バイオマーカー候補が治
療予測能を持っているかどうかを知る手掛かりとなる初歩的情報を得ることができる。この初期段
階では、特に測定結果に再現性が得られるかどうかに着目する形で、コンパニオンバイオマーカー
候補の予備的な分析的検証も進める必要がある(59, 60, 62)。
臨床評価と臨床的有用性の証明
予備的な原理証明実験に続き、臨床試験によってバイオマーカー候補は検証される。マーカーの能
力という観点においての臨床評価では、関係する薬剤を用いた治療の効果予測をどれほど実証でき
るかという点がポイントとなる。現在では、効果予測バイオマーカー候補は、関連する薬剤の臨床
試験早期からプロトコールに組み込まれ、薬剤と並行して評価されることが推奨されている (18,
63–66)。理想的には、効果予測バイオマーカーの明確な評価を第三相臨床試験で行うためには、第
二相の終了時に予備的な検証を終えておくことが必要である(59, 63)。
理想的には、臨床使用の評価には第三相でのランダム化臨床試験が必要である。治療薬とそれに対
応するバイオマーカー候補の同時評価については、幾つかの臨床試験デザインが提案されている(1,
63–67)。これらの提案は主に、全例を対象とするか、層別化を行うかの 2 タイプに集約できる (63,
67)。全例対象の場合、コンパニオンバイオマーカー候補の濃度、陽性度の高い患者、低い患者とも、
2つの治療薬のいずれかがランダム的に投与され、2 つのグループでの異なる治療効果が比較され
ることとなる。このデザインからは高水準のエビデンスが得られるが、多数の患者エントリーや、
再発や死亡などの疾患イベントも必要となる。進行性非小細胞性肺がん患者に対する、がん組織の
EGFR 変異を確認したうえでのエロチニブもしくは化学療法のランダム化投与、という EURTAC
(欧州タルセバ対化学療法:European Tarceva vs Chemotherapy)の臨床試験が、このデザインの例であ
る(68)。
バイオマーカーの評価を主要目的とする、十分な検出力のあるプロスペクティブ(前向き)なラン
ダム化臨床試験が、効果予測バイオマーカー候補のゴールドスタンダード法であることに変わりは
ないものの(63, 67)、このような臨床試験には多大の時間と費用を要する。検証をスピードアップし
費用を軽減するため、ある治療薬で既に実施された全例対象でのランダム化臨床試験のレトロスペ
クティブ(後向き)解析が、容認できる代替アプローチとして提案されている(69)。
このアプローチはしかし、詳細を決めた形で事前に計画される必要がある(69)。特定の、また技術
的に検証済みのバイオマーカーを用いて、標準作業手続によって実施されなければならない。さら
に、バイオマーカーの濃度、陽性度の高低でサブグループ化するための患者分類を確実にするため
のカットオフ値が、事前に定められていなければならない。さらに、適切なプロスペクティブな臨
10
床試験での十分な患者数から品質が許容範囲なアーカイブ組織が必要となる。これは、十分な統計
的検出力と、あるサブグループが臨床試験に参加した患者群を十分に代表できるだけの数を確保す
るために必要である。加えて、アーカイブ検体から得られた結果は、他の類似する臨床試験から得
られた検体でも検証されなければならない (69)。このような、プロスペクティブかつレトロスペク
ティブな検証デザインの例としては、進行性大腸がん患者への抗 EGFR 抗体治療のコンパニオンバ
イオマーカーとしての KRAS 遺伝子変異の同定が挙げられる。
全例対象のアプローチと異なり、層別化デザインでは、バイオマーカー陽性の患者のみを選択する
アプローチである。層別化アプローチによる臨床試験は、候補となるマーカーについて、生物学的
解釈が十分に確立されており、測定に用いるアッセイ法の分析的評価が為されており、前臨床もし
くは早期の臨床試験から得られた結果から効果予測能が示されている場合の実施がふさわしい(63)。
全例対象に比べ、このデザインによるアプローチによって、治療薬とコンパニオンバイオマーカー
の同時開発が加速化されることにもなり得る。層別化戦略によるデザイン例としては、HER2 陽性
乳がん患者を対象としたトラスツマブ、BRAF 陽性ミエローマ患者を対象とした抗 BRAF 治療薬、
ALK 陽性非小細胞性肺がん患者を対象としたクリゾチニブの臨床試験が挙げられる。
層別化デザインは、臨床的有用性を享受することになる患者、つまり関連するバイオマーカー陽性
の患者の同定につながるが、このデザインからは、バイオマーカー陰性患者の場合の効果予測につ
ながる情報が得られない。そのため、このタイプの臨床試験では、治療薬が有効なある患者群を見
逃してしまうのではないか、という問いが残る(65)。例えば、トラスツズマブが奏功するには、
ERBB2 遺伝子の増幅や過剰発現が必要であることが前臨床試験から見出されたが、臨床試験時には
計画していなかったレトロスペクティブ解析の結果から、ERBB2 陰性患者のなかにもトラスツズマ
ブが奏功する場合があることが見出された (70, 71)。この予備的な検証結果から、ERBB2 陰性患者に
トラスツズマを投与することについては、さらなるプロスペクティブな検証が必要であることは言
うまでも無い。
バイオマーカー測定法の分析的検証
臨床的検証に加え、(測定内および測定間での)再現性、精度、分析特異性、分析感度の観点での
コンパニオンバイオマーカー測定法の分析的検証も、臨床使用に至る前に必須である(72)。終始、
臨床試験を通じて測定法の性能が十分安定的であることを保証するために、結論を導く臨床試験を
開始する前に分析的検証が必須となる(59)。臨床に用いられるバイオマーカーとして必須となるそ
の他の事項としては、測定法の標準化と、その測定についての詳細なガイドラインである。ガイド
ラインには、分析前(検体の取扱いおよび保存について)、分析時(陽性および陰性コントロール
と QC サンプル)、分析後(報告法と結果の解釈)の基準についての勧告が含まれていなければな
らない。こうしたガイドラインは現在、乳がんの ER と HER2 に関して存在している(12, 31)が、大
腸がんでの KRAS 遺伝子、非小細胞性肺がんの EGFR 遺伝子の変異分析のようなコンパニオンバイ
オマーカーにも必要である。臨床利用を目的に、検査室がこれらの測定法を実施するためには、定
期的に内部精度管理を組み入れること、測定の許容基準および除外基準を定めること、外部精度管
理プログラムに参加すること、(例えば米国での CLIA のような)適切な団体の認定を受けること
が不可欠である。外部精度管理には、結果の臨床的解釈や施設間差の評価も含まれている必要があ
る。さらには、思った通りに測定を実施できているかを知るために、継続的に技術面および臨床面
での監査が行われていることが望ましい(73)。
結論
11
近年、腫瘍学では効果予測コンパニオンバイオマーカーの開発が急速に進展している。すべてとは
言えなくとも、利用可能な多くの効果予測コンパニオンバイオマーカーは、しかしながら特定の遺
伝子変異や特定のたんぱく質のような、単一の分析対象に特化したものである。コンパニオンバイ
オマーカーの将来像を考えると、単一の対象から、例えば遺伝子発現プロファイルや変異遺伝子群
のパネル、エクソーム(前転写産物の解析)や、全ゲノムシーケンスのような複数の対象を包含す
るような検査に移っていくものと思われる。臨床においてのこのような技術の導入を進めていくた
めには、より複雑化する測定を迅速に行い報告すること、内部精度管理の実施と外部精度管理プロ
グラムの確立と参加、導入初期費用が比較的高額であること、臨床的検証が必要であること、保険
適応と薬事上のハードル、測定結果の報告法とデータの保存、などの運営上の課題を克服していく
必要がある(74)。
こうした課題を乗り越えることにより、はじめて多くのがん患者の個別化医療を推進することにな
るであろう。
(訳者:石倉 清秀)
謝辞
Molecular Therapeutics for Cancer Ireland をテーマとしてこの研究活動を支援した Science Foundation
Ireland, Strategic Research Cluster Award (08/SRC/B1410) に感謝する。
脚注
4
Nonstandard abbreviations:
ER,
estrogen receptor;
IHC,
immunohistochemistry;
ASCO,
American Society for Clinical Oncology;
CAP,
College of American Pathologists;
HER2,
human epidermal growth factor receptor 2;
HR,
hazard ratio;
FISH,
fluorescent in situ hybridization;
EGFR,
epidermal growth factor receptor;
CRC,
colorectal cancer;
K-RAS,
v-Ki-ras2 Kirsten rat sarcoma viral oncogene homolog;
NSCLC,
non–small cell lung cancer;
12
TKI,
tyrosine kinase inhibitor;
FDA,
US Food and Drug Administration;
ALK,
anaplastic lymphoma kinase.
5
Human genes:
ERBB2,
v-erb-b2 erythroblastic leukemia viral oncogene homolog 2, neuro/glioblastoma derived oncogene
homolog (avian) (also known as HER2);
EGFR,
epidermal growth factor receptor;
KRAS,
v-Ki-ras2 Kirsten rat sarcoma viral oncogene homolog;
BRAF,
v-raf murine sarcoma viral oncogene homolog B1;
ALK,
anaplastic lymphoma receptor tyrosine kinase;
EML4,
echinoderm microtubule associated protein;
NPM1,
nucleophosmin (nucleolar phosphoprotein B23, numatrin);
VCL,
vinculin;
TPM3,
tropomyosin 3;
TPM4,
tropomyosin 4;
KIT,
v-kit Hardy-Zuckerman 4 feline sarcoma viral oncogene homolog;
BRCA1,
breast cancer 1, early onset;
BRCA2,
breast cancer 2, early onset.
Author Contributions: All authors confirmed they have contributed to the intellectual content of this
paper and have met the following 3 requirements: (a) significant contributions to the conception and
design, acquisition of data, or analysis and interpretation of data; (b) drafting or revising the article for
intellectual content; and (c) final approval of the published article.
Authors' Disclosures or Potential Conflicts of Interest: Upon manuscript submission, all authors
completed the author disclosure form. Disclosures and/or potential conflicts of interest:
Employment or Leadership: None declared.
Consultant or Advisory Role: J. Crown, Roche, Pfizer, and GSK.
13
Stock Ownership: None declared.
Honoraria: J. Crown, Roche, Pfizer, and GSK.
Research Funding: Science Foundation Ireland, Strategic Research Cluster Award (08/SRC/B1410) to
Molecular Therapeutics for Cancer Ireland; J. Crown, Roche, Pfizer, and GSK.
Expert Testimony: None declared.
Patents: None declared.
Role of Sponsor: The funding organizations played no role in the design of study, choice of enrolled
patients, review and interpretation of data, or preparation or approval of manuscript.
Received for publication December 10, 2012.
Accepted for publication March 28, 2013.
© 2013 The American Association for Clinical Chemistry
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