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送金サービスに対するニーズについて
資料3 送金サービスに対するニーズについて 平成20年10月23日 経済産業省取引信用課 新しい送金サービスに対するニーズ ■クレジットカードについては、簡易・迅速・安全な決済が可能となり利便性が高い一方で、 ①個人間の取引の決済や単純な送金には用いることができないなどの不便さがあると も指摘されている。②また、クレジットカード番号の悪用等による被害も生じており、イン ターネット等でクレジットカードを用いることについて抵抗がある消費者もいる。 ■ コンビニにおける収納代行や宅配業者による代金引換等についても、利便性が高く、 安心であるとの声がある一方で、加盟店審査が行われており、個人間の取引の決済に は、通常、用いることができないなどの不便さがあるとも指摘されている。 ■ 銀行送金については、安全・安心であるとの声がある一方で、少額の場合や海外送金 については送金額に比してコスト高となりがちであること、銀行の営業時間・店舗が限 られていること 非営業日の場合には送金の決済までに時間がかかる等の不便さも指 られていること、非営業日の場合には送金の決済までに時間がかかる等の不便さも指 摘されている。また、通信販売等においては、支払と商品・役務の提供の同時履行の ニーズが高い所、銀行送金では同時履行の確保は難しいとの指摘もある。 ↓ ○ 個人間のオークション決済や、通信販売の決済、海外に居住する家族への送金等の ため、CtoCも含めた国際送金のニーズは高まっている。 ○送金サービスの競争を促すことにより、簡易・迅速、安全・安心・安価な決済サービスが 提供されるようになることが、国民にとっても、また、通信販売事業者などの中小事業 者にとっても有益であると考えられる。 1 代金支払手段の内訳に関する国際比較 0% 20% 40% アジア アジア 60% 64 太平洋 21 56 欧州 4 2 クレジットカード 銀行振込 ペイパル等 デビットカード 出所)AC Nielsen(2005) 100% 15 28 69 北米 80% 14 6 13 29 8 12 22 代金引換 出所) 経済産業省・電子流通研究会中間とりまとめ(平成20年4月) 日本においては、クレジットカードや銀行振込みによる送金が多いが、欧米(特 に米国)では、ペイパル、ウェスタン・ユニオン等の銀行以外のいわゆる送金業 者による送金サービスも、小口決済に多く用いられている。 日本においては、為替取引規制があり、送金業務は銀行の独占業務とされて いるため、これらの送金事業者は、日本において、サービスを提供していない か、限定的にしかサービスを提供できていないが、かかる送金事業者が参入で きるようになれば、送金サービス業界における競争がさらに促される。 2 ペイパル ■1998年創業、インターネットオークションの代金支払手段として成長。 2002年にeBayに買収される。 ■電子メールを利用したオンライン決済を仲介。 ■主要な17通貨に対応し、190以上の国と地域で利用可能。 35000 1400 30000 1200 25000 1000 20000 800 15000 600 10000 400 5000 200 0 0 2002 出所)eBay IR 資料 2003 2004 年 2005 2006 オペレーションのデータ推移 700 611 600 500 百万 取扱高(百万ドル) 40000 トータル取扱高 売り上げ 1600 売上(百万ドル) 売上と取扱高の推移 481 トータルアカウント 数 アクティブアカウント 数※ トータル支払い回 数 400 334 300 229.8 200 100 0 39.2 23.3 7.9 40.3 13.2 63.8 20.2 96.2 28.1 133 37.6 2002 2003 2004 2005 2006 年 ※該当期間に、少なくとも1度は、支払いか受け取りのどちらかを行ったアカウント数 【出典】経済産業省電子流通研究会 中間とりまとめ (平成20年4月) 3 C to C におけるペイパルのビジネスモデル (米国の場合) ■ペイパルアカウントにクレジットカード、デビットカード、銀行口座等の情報を登録すれば、 そのアカウントを使用して、ネット通販の支払や他のペイパルユーザーへの送金ができる。 ■相手にクレジットカード番号等の情報を知られることなく送金できる。 ■C to C の送金は原則として無料 加盟店手数料 コスト (PayPal負担) 送り手 受け手 クレジット カード PayPal PayPal 口座 PayPal 口座 銀行 口座 小切手 振込手数料 コスト ( PayPal負担) 発行手数料 コスト ( PayPal負担) 受領手数料 (受け手負担) 収入 基本料 送り手 受け手 無料 無料 個人 カード 手数料 カード以外 国際送金 $0.3+4.9% 無料 無料 2% 引き出さずに、再送金 での利用を促す 誘導策 出所)Paypal (注)日本語ページとは数値が異なる 【出典】経済産業省電子流通研究会 中間とりまとめ (平成20年4月) 4 B to C におけるペイパルのビジネスモデル (米国の場合) ■ B to C では事業者から手数料を徴収。事業者から受け取る手数料とクレジット決済に伴っ て流出する手数料の差分が、ペイパルの収益となる。 加盟店手数料 (PaPal負担・大口割引) コスト 送り手 受け手 クレジット カード PayPal PayPal 口座 PayPal 口座 銀行 口座 小切手 送り手 法人 基本料 無料 手数料 無料 受け手 振込手数料 コスト ( PayPal負担) 発行手数料 コスト ( PayPal負担) 月間売上高 取引あたりの料金 Business Account Website Payments Pro Merchant Rate $0∼$3千 2.9% + $0.3 無料 $30/月 非公表 $3千∼$1万 2.5% + $0.3 $1万∼$10万 2.2% + $0.3 $10万以上 1.9% + $0.3 $0.3+1.9∼2.9% 非公表 収益源 出所)Paypal, Wall street journal クレジットカード加盟店手数料 (約2.0%+$0.3)とほぼ同額 【出典】経済産業省電子流通研究会 中間とりまとめ (平成20年4月) 5