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国際空港・国際貿易港近辺の市場を拠点と した農林水産物

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国際空港・国際貿易港近辺の市場を拠点と した農林水産物
資料3
東北地域農林水産物輸出促進協議会
農林水産物・食品輸出促進セミナー 資料
国際空港・国際貿易港近辺の市場を拠点と
した農林水産物の輸出拡大について
2016年2月19日
東京青果株式会社
経営戦略室室長 久保忠博
(東京都生鮮物輸出協議会 調査員)
(日本青果物輸出促進協議会 理事)
東京青果の輸出に対する取組み
東京青果は、輸出入業務は貿易子会社で行っているため、昨年度までは東京青果としての輸出に対する特段
の取組みは行っておらず、場内仲卸の輸出に対して後方支援を行うのみだった。
少子高齢化と消費行動変化により、青果物の国内消費減少は避けられず、生産量と販売価格の維持には輸出
による新たな需要創出が不可欠であると考え、自らも輸出拡大に取組むことにした。
国の農産物輸出促進政策、海外での日本食ブーム、日本産青果物に対する高評価、TPPなどの追い風を受け、
産地、仲卸、輸出事業者、行政などと協力しながら、大田市場を青果物の輸出拠点とすべく取組んで行く。具体
的には、産地、仲卸への積極的な輸出提案や情報提供を行うとともに、営業幹部職員による海外市場の視察・
調査を順次実施する。
国内生産地
東京青果
仲卸・輸入商社
2015年4月1日 東京都生鮮物輸出協議会発足
2015年5月28日 日本青果物輸出促進協議会発足
農水省と連携し、今年度相次いで輸出団体を設立
仲卸・輸出商社
・8月 香港
・9月 台湾(台北)、中国(上海)、香港
・10月 マレーシア(クアラルンプール)
・11月 台湾(高雄)
・12月 ベトナム
・2月 ベトナム、中国(上海)、香港、台湾
・3月 タイ(バンコク)、マレーシア
東京青果貿易
海外生産地
<今年度実施の海外調査・販促活動>
海外消費地
1
農水省の輸出戦略と青果物輸出の現状
農水省は、農産物・食品の輸出額を2020年までに1兆円(うち青果物は250億円)に拡大する方針
2015年は7,452億円(前年比+21.8%)と前年の過去最高を更新、中間目標を1年前倒しで達成。
青果物も2015年は過去最高の235億円(前年比+44.2%)となり、中間目標を大幅に上回った。
青果物の主な輸出品目は、果実は主に台湾向けの青森県産りんご、野菜は北海道産ながいも。
2015年の青果物輸出額は235憶円
で、対前年同期比44.2%増(数量
は57.8%増)と、2016年の中間目
標170億円を大きく上回り、2020年
の目標額に近づいた。
235
163
2014年
2015年
出処:農林水産省資料(一部加工)
2
青果物の品目別輸出状況
足元では果物の輸出が増加しており、青果物全体に占める果物の割合は8割弱。
果物ではブドウ(特にシャインマスカット)、イチゴ、野菜では甘藷の増加率が高い。
金額では、果物の7割近くをリンゴが、野菜の5割近くを長いもが占める。
輸出先は果実では台湾、香港で9割、野菜では台湾、米国、香港で8割を占める(金額ベース)。
2014年 (確定値)
数量( t)
果実・ その他調整品
果実( 生鮮・乾燥)
リンゴ
昨対増減
(%)
2015年 ( 速報値)
金額
(百万円)
昨対増減
(%)
数量( t)
昨対増減
(%)
金額
(百万円)
2015年の上位輸出先
昨対増減
(%)
1位
2位
3位
3 8 ,8 1 9
23.8
1 7,05 9
24.7
5 0 ,8 7 5
31.1
2 5,2 5 7
48.1 台湾(49.4%) 香港(29.0%)
中国(5.6%)
3 2 ,5 1 0
21.4
1 3,20 0
23.8
4 2 ,6 2 6
31.1
1 9,2 9 2
46.2
中国(3.8)
24,118
24.1
8,642
20.7
34,678
43.8
13,393
台湾(59.7)
香港(30.0)
55.0 台湾(74.1)
香港(18.5)
中国(4.7)
シンガポール
(3.9)
シンガポール
(0.1)
シンガポール
(2.3)
ブドウ(生鮮)
549
0.0
912
0.0
913
66.2
1,545
69.3 香港(51.5)
台湾(42.2)
桃(ネクタリン含む)
898
55.4
828
43.7
1,150
28.1
1,086
31.2 香港(71.2)
台湾(25.9)
イチゴ
205
61.6
436
81.9
408
99.3
849
94.9 香港(85.5)
台湾(9.6)
梨
1,017
-18.4
538
-12.6
1,374
35.2
721
33.9 香港(51.1)
台湾(41.0)
米国(2.5)
温州ミカン
3,288
16.2
723
35.0
2,550
-22.4
609
-15.9 カナダ(43.7)
香港(25.4)
台湾(15.1)
578
30.0
274
37.0
635
9.9
302
10.2
タイ(59.7)
香港(33.2)
マレーシア
(4.9)
7,27 5
20.6
9,7 8 5
34.5
台湾(27.3)
米国(23.2)
香港(22.9)
4,16 8
28.0
5,3 7 3
28.9
台湾(40.7)
米国(23.2)
柿
野菜・ その他調整品
野菜( 生鮮・冷蔵・ 乾燥)
香港(16.3)
シンガポール
(8.2)
シンガポール
(10.9)
長いも等
5,777
1.1
2,418
27.7
7,114
23.1
2,631
8.8 台湾(48.7)
米国(42.7)
甘藷
1,217
18.2
376
20.2
1,640
34.7
588
56.4 香港(65.0)
台湾(18.2)
きのこ
1,618
36.6
597
44.3
1,482
-8.4
434
-27.3 台湾(46.7)
香港(26.9)
タイ(9.3)
58
41.7
219
51.8
59
1.9
236
7.6 台湾(44.8)
香港(40.7)
米国(8.8)
乾しいたけ
キャベツ
561
-14.4
68
-2.9
695
23.8
112
65.4 香港(61.3)
だいこん・ごぼう等
130
-25.1
26
-10.9
215
64.5
46
72.7 香港(42.6)
レタス
56
-37.4
10
-12.1
54
出処:農林水産省「農林水産物輸出入情報」をもとに東京青果株式会社が作成
-2.9
15
55.1 台湾(55.8)
シンガポール
(32.6)
シンガポール
(25.1)
香港(4.04)
台湾(5.9)
米国(14.7)
シンガポール
(3.8)
3
国際農産物等市場構想(卸売市場を活用した輸出促進)
大田市場は羽田空港と大井ふ頭に隣接した好立
地ゆえ、当事業モデル市場として期待されている
出処:農林水産省資料
4
平成27年度農山漁村6次産業化対策事業のうち国際農産
物等市場構想推進事業
1 事業の趣旨
平成32年に国産の農林水産物・食品(以下「国産農産物等」という。)の輸出額を1兆円(平成26年6,117億円)とするとの「日本再興戦
略」の目標を達成するため、国産農産物等の輸出促進の取組の強化を図ることが必要です。その一環として、国際空港近辺の卸売市
場から国産農産物等を輸出する構想(以下「国際農産物等市場構想」という。)を推進して行くための次の取組を支援します。
2 事業の概要
(1)国際農産物等市場推進支援事業
国際農産物等市場構想の実現に向けた次の取組に対し支援を行います。
ア 国際農産物等市場推進計画策定事業
(ア)国際農産物等市場推進計画策定事業
国際農産物等の輸出の実現に向けた市場関係者、学識経験者等による検討会を設け、輸出に向けた諸課題の調査・検討を行い、
国際農産物等市場推進計画を策定します。
(イ)国際農産物等市場フィージビリティ調査事業
(ア)の計画を策定するに当たって、当該市場の関係者、海外のバイヤー等から輸出のターゲットとなる購買層、有力産品、輸出を
行う上での課題等の情報を収集し、国際農産物等の輸出の実現に向けた事業可能性の調査を行います。
イ 国際農産物等市場調査事業
海外のバイヤーに対して、国際農産物等市場構想に関するセミナーを開催するとともに、同構想に基づく国際農産物等の輸入に係る
意向調査を行います。また、市場関係者及びその周辺の生産者・出荷者に対し、同構想に基づく輸出に係る意向の調査を行います。
(2)卸売市場輸出対応型品質管理高度化支援事業
国産農産物等の輸出にも対応できる検疫等の安全管理に関する施設や低温物流等の品質管理に関する施設を卸売市場内又は市場
外の物流施設内等にリース方式で導入します。
5
東京都生鮮物輸出協議会(TOPEX)について
東京都生鮮物輸出協議会(略称:都生鮮)
英語名:Tokyo Perishables Export Association(TOPEX)
【設立年月日】
2015年4月1日
【所在地】
東京都大田区東海2-2-1(株式会社大田花き 本社内)
【協議会設立目的】
東京都の中央卸売市場が品目横断的に連携し、情報交換を行いつつ、市場をハブとした輸出戦略を策定し、また、
その輸出戦略に基づいたフィージビリティ検証を行うことにより、「国際農産物等市場」構想の具体化を図ること。
【事業目的】
本事業では、「日本産生鮮物」のブランド・マーケティングを行い、品目間のシナジー効果を高める戦略を検討する。
戦略に基づき、卸売市場が持つ機能- ①流通コストの削減(輸送費、交渉費、事務経費の削減)、②品揃えの実現
(季節によって特定品目の出荷産地が移り変わっても、安定供給できる)、③開かれた取引システム(あらゆる国産農
産物等を一堂で見せることができる、資金決済が容易)等- を、国産農産物等の輸出促進に応用する。
【事業内容】
海外の卸売市場(市場運営者)とコミュニケーションを深め、仲卸業者間(本邦サプライヤーと海外バイヤー)のマッ
チングの機会増大を図る。同販売チャネル開拓を視野に入れながら、ターゲット国現地にて、国産農産物等に係る海
外バイヤーに対するアンケート調査やインタビュー調査等の需要動向調査を行う。
6
東京都生鮮物輸出協議会(TOPEX)組織図
6
TOPEX活動事例① (香港 2015年8/13~16)
◆ 香港Food Expo2015 視察
(香港最大の食品見本市&即売会)
• 8/13-17 来場者2万人以上、BtoBだけでなく一般入場者向
けの物販がメイン
• 日本の青果物ではジャパンパビリオンに山梨県と岡山県が
出展
◆青果物売場、青果卸売市場視察
<City Super>
<そごう>
<イオン(インストアショップ事業)>
<長沙湾菜批發市場>
<油麻地果欄>
TOPEX活動事例② (台湾・上海 2015年8/31~9/4)
◆台北の青果卸売市場視察、台北農産(台湾最大の青果卸)と交流
◆上海の卸売市場訪問 <中国最大の総合卸売市場(西郊市場)>
◆食品スーパー・果専店の視察、国際貿易機関での情報収集
<上海最大の野菜卸売市場(江橋市場)>
8
TOPEX活動事例③(マレーシア 2015年9/29~10/2)
◆HOTEL & FOOD MALAYSIA 2015視察
◆来年3月の販促イベントに向けた生鮮売場の下見
TOPEX活動事例④(台湾 2015年11/4~11/8)
◆日本産青果物の流通実態調査
◆高雄の国際食品展に出展
◆台湾中部の産地視察
9
今後の活動予定(上海・ベトナム・マレーシア・タイ)
2015年12月17~20日
ベトナム(青果、花卉、水産)
・2016年2月実施予定の販促活動に向けた事前調査、主催者との協議
・12/19から解禁される日本産りんごの販売状況調査
2016年1月29~2月4日
ベトナム(青果、花卉、水産)
・ホーチミンの卸売市場での試食品提供、アンケート調査、バイヤーとの商談
・百貨店、食品スーパーの生鮮物売場視察
・卸売市場の視察、日本産生鮮物輸入会社訪問、商談
2016年2月19~20日
海外卸売市場関係者の来日対応(青果、花卉、水産)
・タイ、ベトナム、シンガポールの卸売市場関係者を東京に招聘し、日本の卸売市場の視察、市場流通に関する説明会を実施
・日本の卸売市場関係者と各国卸売市場関係者とで、輸出促進に関する卸売市場間の連携可能性を議論する会議を開催
2016年2月20~24日
上海(青果、花卉)
・花卉を中心とした市場調査、バイヤーとの商談
・百貨店、地元食品スーパーの生鮮売場視察
・日本産生鮮物輸入会社訪問、商談
2016年3月1~3日
タイ(青果、花卉、水産)
・現地の卸売市場関係者に対し、日本の卸売市場の仕組みについて説明会を実施
・百貨店、食品スーパーの生鮮物売場視察、輸入業者、バイヤーとの商談
2016年3月4~7日
マレーシア(青果、水産)
・地元食品スーパー店頭での試食品提供、アンケート調査、バイヤーとの商談
・百貨店、地元食品スーパーの生鮮物売場視察
・日本産青果物輸入会社訪問、商談
10
TOPEX活動の意義、目的
•
青果、花卉、水産のトップ3社が情報共有することで、残留農薬、検疫、輸入規制、
鮮度維持物流、取引先の信用リスクなど、農産物等の輸出に関する幅広い情報を
収集する
•
市場では混載輸出が容易であり、多品種小ロットでのニーズにも対応できる
•
市場間の連携により、刺身とツマモノのセット商談など、顧客のより細かいニーズに
も対応できる
•
特定産地が、特定シーズンに、特定地域に向けた、特定品目の輸出商談を行うの
に対し、市場が全国の産地の連携出荷を取り持ち、通年で、世界中のあらゆる地域
に向けて、多種多様な品目の輸出の商談を行うことにより、更なる輸出拡大を図る
•
産地は対外的に、「市場の目利き力」をプロモーションに付加し、高品質の商品に市
場の「お墨付き」を付与することで、更なる輸出拡大につなげることができる
•
市場を経由することにより、輸出先における産地間の価格競争緩和につなげること
ができる
•
市場を経由することにより、現地の販売先や貿易会社の信用リスクの軽減を図るこ
とができる
•
国際空港や国際貿易港に近接する市場を経由することにより、鮮度保持と物流コス
ト軽減につなげることができる
11
日本青果物輸出促進協議会の設立経緯
○26年度までに、「輸出重点品目」である、水産物、コメ・コメ加工品、
林産物(木材)、花き、茶、牛肉については、それぞれ輸出団体が設立され、
オールジャパンでの取組みを開始。
水産物:水産物・水産加工品輸出拡大協議会 コメ・コメ加工品:全日本コメ・コメ関連食品輸出促進協議会
林産物(木材):日本木材輸出振興協会
茶:日本茶輸出促進協議会
花き:全国花き輸出拡大協議会
畜産物(牛肉):日本畜産物輸出促進協議会
○同じく「輸出重点品目」である青果物について、輸出目標の達成に向け、
品目間・産地間で連携しオールジャパンで輸出拡大に取組むことが重要
であることから、青果物関係者で議論を重ね、平成27年5月28日に
関係5団体※の合意のもと「日本青果物輸出促進協議会」が設立。
※日本青果物輸入安全推進協会(注)、㈱東京青果、全国果実輸出振興対策協議会、JA帯広かわにし、青果物流通研究会
注:団体名は設立時のもの。その後、規約を改正し、日本青果物輸出入安全推進協会(日青協)に名称変更
日本青果物輸出促進協議会の活動主眼
○オールジャパンの活動と品目・産地連携のあり方
・従来の地域事業体の活動のオールジャパン活動への進化
・協議会の活動(検討会、セミナー等)を通じた会員の拡大
・地域特産青果物の輸出促進のための協議会との連携
○輸出環境課題への対応(台湾等向け残留農薬対策)
・問題事例についての情報のフィードバック
(協議会のHPを通じた情報提供、会員の参加する検討会での説明)
○長期輸送向けの品質保持技術の開発(実証試験の実施)
・包装資材やリーファーコンテナーを活用し、シンガポール等の
東南アジア向けのりんご、なし、柑橘類等についての輸送試験
日本青果物輸出促進協議会の活動状況
○ 検討会の開催
H27.9.4 JA帯広かわにし(ナガイモ)、青森県(りんご)の輸出への取組み
○ 講演会等の開催
H27.10.27 青果物流通技術講習会
(①流通技術の実際、②最近話題の青果物品質保持技術)
H27.11.26 輸出促進のためのジェトロ事業の活用セミナー
(①ジェトロ農林水産・食品部の事業紹介、②ジェトロ貿易実務オンライン講座の紹介)
H28.1.28 輸出時の鮮度保持技術に関する情報交換会
①農産物輸出における出荷用包装容器提案(説明者:積水化成品工業株式会社)
(果実、野菜を安全、安心に運ぶ為の農産パック及び緩衝容器)
②青果物輸出に向けたMA包装の活用(仮)(説明者:住友ベークライト株式会社)
③農産物の鮮度保持輸送技術について(説明者:郵船ロジスティック株式会社)
○ その他
・平成27年度輸出に取り組む事業者向け対策事業 協議会関係
・カナダ向けの中晩柑類やタイ向けのイチゴ、りんご等の果物や野菜の販売促進活動
事業及びシンガポール向けのイチゴや野菜の輸送試験事業
・平成28年度輸出に取り組む事業者向け対策事業の公募に向けたとりまとめ
協議会会員からの要望を取りまとめ中
お問合せ先
東京青果株式会社
経営戦略室:久保、堀内、鈴木
TEL:03-5492-2045
FAX:03-5492-2418
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