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ノートパソコンの薄型軽量化技術と ワイヤレス通信の融合

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ノートパソコンの薄型軽量化技術と ワイヤレス通信の融合
ノートパソコンの薄型軽量化技術と
ワイヤレス通信の融合
Integration of Thickness- and Weight-Reducing Technology for
Notebook Personal Computers with Wireless Communications
あらまし
ノートパソコンにおけるモバイル性能の進化は著しく,いつでも持ち歩き,どこでも使
え,いつでも,どこでも,簡単にネットワークに接続し,オフィスや自宅で使用する状態と
同じように利用できる環境へと変化してきている。
本稿では,今までのパソコンとしての進化,そのパソコン商品群の中で,今後更に持ち
歩き利用の需要が増えていき,ワークスタイル,ライフスタイルに変革をもたらすであろう
ノートパソコンに対し,富士通が考えるモバイル性能向上への方向性と進化について述べる。
つぎに,それらを支える薄型軽量化技術と,安心してノートパソコンを持ち歩いて使用して
いただくための,ワイヤレス通信技術を活用した富士通独自の新規ソリューションを紹介する。
Abstract
With the dramatic evolution in the mobile performance of notebook personal computers,
the environment has been changing to one in which these computers can be carried around,
used and easily connected to networks anytime and anywhere in the same way as in the
office or at home. This paper describes the evolution of PCs up to now. Of the entire group
of PC products, in particular this paper focuses on notebook PCs, which are likely to see
higher demand especially for mobile use and bring innovation to the way of working and
living in the future. It describes Fujitsu’s ideas for the orientation and evolution of these
computers, toward improving their mobile performance, and the thickness- and weightreducing technologies to support that evolution. We also present Fujitsu’s proprietary new
solution that allows notebook PCs to be carried around with a sense of security, taking
advantage of wireless communications technology.
遠山賢治(とおやま けんじ)
大西益生(おおにし ますお)
第一PC事業部ネットワーク技術部
所属
現在,パソコン製品に搭載される
ネットワーク機能の開発に従事。
第一PC事業部PCデザイン技術部
所属
現在,パソコン製品の実装・構造の
開発に従事。
FUJITSU. 61, 2, p. 127-132 (03, 2010)
127
ノートパソコンの薄型軽量化技術とワイヤレス通信の融合
ま え が き
1995年にWindows95が登場してから,インター
ネットの爆発的な普及とともにパソコンは企業内で
このことをノートパソコンに当てはめると,重要
なことは,いつでも,どこでも,安心して使用いた
だける製品を提供することであると考えている。モ
バイル性能の向上のポイントとしては,
の業務利用はもちろんのこと,個人が情報を得る手
(1) ワイヤレス通信機能との融合によりいつでも
段,コミュニケーションをとる手段,エンタテイン
どこでもネットワークにつながる環境を実現す
メントを楽しむ手段など,一般利用がますます増え,
ること
多種多様な活用とともに人々の暮らしに浸透してき
た。そのパソコン普及の要因となる特徴的な進化に
は,大きく次の三つが挙げられる。
(1) 基本性能の進化
・CPUの高速化による処理能力の飛躍的な向上
・HDD,光ディスクの大容量化
(2) 通信のブロードバンド化
・ADSL,光ファイバ(FTTH)網の普及
・通信インフラの高速化と整備
(3) モバイル性能の進化
(2) 薄型軽量化による,持ち歩き利用時の負担を
低減すること
(3) 持ち歩くために安心してお使いいただけるセ
キュリティ機能を充実すること
の3点にこだわりを持って製品開発を行っている。
ワイヤレス通信との融合
富士通ではノートパソコンにおけるモバイル利用
の価値と便利さを普及させ,いつでも,どこでもパ
ソコンを利用していただきたいと考えている。その
・省電力化技術の進歩とバッテリ長寿命化
ため,広いカバーエリアと安定した通信品質を実現
・薄型軽量化技術の向上
できるWILLCOM社(旧DDIポケット社)のPHS
・ワイヤレス通信の高速化と通信方式の多様化
網を活用したワイヤレス通信機能を内蔵し,
これらによって,据置き型はデスクトップパソコ
Transmeta社の超省電力プラットフォームを採用
ンが主流であった時代から,基本性能としても遜色
した,持ち歩き利用に適し,バッテリ長寿命化と
なく,いざというときに可搬でき,どこでも利用が
軽量化を実現したFMV-BIBLO LOOXシリーズ2機
可能なノートパソコンの利用価値が更に広がり,据
種を2000年に発売した(図-1)
。
置き型としても,持ち歩き型としてもノートパソコ
ンを利用する環境へと変化している。
これらは,その当時としてはインターネットを利
用するうえで一般的なアナログ電話回線やISDN回
本稿では,富士通が考えるモバイルパソコンの進
線と比較しても遜色のない通信速度が得られたもの
化,それを支える薄型軽量化技術とワイヤレス通信
の,現在のテクノロジ進化とニーズの多様化が進む
を活用したソリューションを紹介する。
中で,パソコンとワイヤレス通信の融合という点で
富士通が考えるモバイル性能
富士通は神奈川県川崎市に開発拠点,島根県,福
は更に大容量のデータの送受信が可能な様々な通信
手段をサポートしていくこと,および安定した通信
性能を維持することが重要になってきた。
島県に製造拠点をもっている。いわば設計から製造
富士通ではPHSに始まり,PAN(Personal Area
まで,国内で一貫した生産体制を確立し,手がける
Network)技術である,Bluetooth,UWB,LAN
ことで,Made in JAPANだからこそ実現できる高
品質,使いやすさへの配慮の具現化がある。さらに,
お客様からいただいたご意見は開発拠点に集められ,
開発工程にフィードバックし,使いやすさの向上,
確実な信頼性の確立など,より良い製品作りのため
に活用している。このような取組みによって,新た
な価値を創造し,安心して使用いただける製品を提
供することが,お客様満足度の向上につながるとと
らえている。
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図-1 FMV-BIBLO LOOX
Fig.1-FMV-BIBLO LOOX.
FUJITSU. 61, 2 (03, 2010)
ノートパソコンの薄型軽量化技術とワイヤレス通信の融合
(Local Area Network)技術である802.11n対応ワ
ン技術を活用しながらアンテナの搭載位置やアンテ
イヤレスLAN,WAN(Wide Area Network)技術
ナの大きさ,本体内部のケーブルの引き回しなど,
で あ る W-CDMA ( 3G ), MAN ( Metropolitan
小型化,薄型化,軽量化,製造しやすさをいかに効
Area Network)技術であるWiMAXと,様々なワ
率良く行うかの配置検討をしている。
イヤレス通信テクノロジの特徴とそのメリット,そ
配置検討と同時に,もう一つ重要なことはアンテ
してお客様の利用目的に合った機能を搭載したノー
ナの送受信特性や電波放射特性をいかに向上させる
トパソコンの開発に取り組んできた(図-2)
。
かという点である。
その取組みの中で重要なことは,それらの機能を
富士通のノートパソコン開発では,アンテナ設計
いかに安心して使用していただくかであると考えて
の前段階で,シミュレーション技術活用によるアン
いる。
テナ性能の予測と評価段階で数々のアンテナ特性が
現在のノートパソコンには複数のワイヤレス通信
機能を搭載しており,その通信機能が安定した状態
設計の期待値どおりに実現できているかの検証を
行っている。
でデータの送受信が可能なこと,そして複数の各通
こうして,富士通のノートパソコンは,モバイル
信デバイスの特性に合った周波数帯域で効率の良い
性能の一つとして他社製品や外付けの通信デバイス
送受信性能を実現していくことが必要である。
と比較し優れた通信機能と安定した品質を実現する
これを実現するために,ノートパソコンの初期の
ために開発されている。
開発段階では構造設計部門とともにシミュレーショ
WAN/MAN
~100 km
WiMAX
LAN
LTE(3.9 G)
W-CDMA
~100 m
PAN
~10 m
LAN
802.11n
802.11a/b/g
UWB(Wireless USB)
Bluetooth
Lifebook A6210 Notebook
FMV-BIBLO
(2007/9~ 日本国内店頭モデル)
Lifebook
(2008/8~ 北米)
2007年
2000~2006年
PHS
64 kbps
802.11n
2008年
300 Mbps
802.11a/g
54 Mbps
Bluetooth
3 Mbps
HSPA
3.6 Mbps
Wireless USB
480 Mbps
HSPA
7.2 Mbps
FMV-BIBLO FOMA® HIGH-SPEED対応
(2007/10~ 日本国内店頭モデル)
図-2 ワイヤレス通信技術とノートパソコンの通信性能
Fig.2-Wireless communication technologies and communication performance of notebook PC.
FUJITSU. 61, 2 (03, 2010)
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ノートパソコンの薄型軽量化技術とワイヤレス通信の融合
なお,薄さは,本体の最薄部をいう。
薄型軽量化技術
● 信頼性の追求
ノートパソコンの薄型軽量化技術は,「いつでも,
実際の利用シーンでは,持ち運び時の落下,満員
どこでも,安心して持ち運べる」をコンセプトに,
電車の中での圧迫など,様々なトラブルとの遭遇が
ビジネスから家庭までの幅広い利用シーンを想定し,
予測される。これらに耐える薄型軽量筺体を実現す
携帯性と信頼性を両立させることを目的に開発した。
るために,ノートパソコンの開発初期段階では,強
本章では,富士通のノートパソコンが実現してき
度シミュレーションを活用し,カバーの厚み設定,
た薄型軽量化技術の中で,ワイヤレス通信に関連す
隙間の設定,内蔵部品のレイアウト検討などを行い
る手法について紹介する。
ながら開発を進めている。また,実際に使われる
● 薄型軽量化技術の変遷
シーンを想定した液晶バックカバー(天板)への
小型化,薄型化,軽量化は,筺体の基本となるカ
200 kgfの全面加圧試験,35 kgfの1点加圧試験,落
バー類の材料開発がかぎを握る。A4サイズの据置
下・振動試験など,過酷なテストをクリアさせて,
きノートパソコンの筺体では,汎用プラスチックの
堅ろう性を高めた強靭 なボディで信頼性を追求し
ポリマーアロイ材であるPC/ABS(ポリカーボネー
ている。
ト樹脂とABS樹脂)を開発当初より使用し,現在
● ワイヤレス通信と薄型軽量化の課題と改善
じん
も継続使用している。一方,持ち運びを想定したモ
ワイヤレス通信の高速化と通信方式の多様化によ
バイルノートパソコンでは,1995年発売のFMV-
り,幅広い周波数をカバーするアンテナが必要と
BIBLO NLでは同材料を使用していたが,1996年
なった。これら複数の通信方式に対して効率の良い
のFMV-BIBLO NPより,薄型軽量化を実現するた
送受信性能を実現するためには,ノートパソコンの
めに,エンプラ系ポリマーアロイ材のガラス繊維強
筺体内にアンテナを6~8個内蔵しなければならな
化樹脂を開発し,薄さ28.2 mmを実現した(図-3)。
い(図-4)。FMV-BIBLO Uシリーズは,この条件
その後も薄型軽量化を推し進め,1998年にはチク
を満たした機種である(図-4)。以下,アンテナ搭
ソモールディング法によるマグネシウム(Mg)合
載に当たっての課題とその解決方法について述べる。
金採用のFMV-BIBLO NSを発売した。2004年には
先に述べたように,ノートパソコンの筺体は薄型
カーボン繊維強化樹脂採用のFMV-BIBLO MGHを
軽量化と堅ろう性を高めるために,Mg合金やカー
発売した。さらに,Mg+ガラス繊維強化樹脂から
ボン繊維強化樹脂を採用している。これらの材料は
なるハイブリッド筺体の開発により,2007年に発
導電性がありアンテナの電波を遮へいしてしまう欠
売したFMV-BIBLO MGでは,薄さ24.3 mmと薄型
点を持っている。
良好なアンテナ性能を実現するためには,液晶
軽量化を実現してきた。
汎用樹脂筺体
ガラス繊維強化
樹脂筺体
Mg筺体
FMV-BIBLO NL
・8.5インチ液晶
・本体薄さ:48 mm
・本体質量:約2.0 kg
FMV-BIBLO NP
・12インチ液晶
・本体薄さ:28.2 mm
・本体質量:約1.9 kg
FMV-BIBLO NS
・13インチ液晶
・本体薄さ:25.4 mm
・本体質量:約1.98 kg
カーボン繊維強化
樹脂筺体
FMV-BIBLO MGH
・14インチ液晶
・本体薄さ:25.4 mm
・本体質量:約1.77 kg
Mg+ガラス繊維
強化樹脂
ハイブリッド筺体
1995年
1996年
1998年
2004年
FMV-BIBLO MG
・14インチワイド液晶
・本体薄さ:24.3 mm
・本体質量:約1.67 kg
2007年
本体薄さは,最薄部をいう。
図-3 モバイルノートパソコンの筺体変遷
Fig.3-Change of chassis for mobile notebook PC.
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FUJITSU. 61, 2 (03, 2010)
ノートパソコンの薄型軽量化技術とワイヤレス通信の融合
バックカバーのアンテナ配置部を切り欠き,汎用樹
薄型軽量化をバランス良く両立できる,ハイブリッ
脂カバーにすることで解決できるが,カバーを分割
ド筺体が開発された。
したことにより剛性の低下や,本体の厚み・重量増
● ハイブリッド筺体
につながるといった弊害が生じてくる。
薄型軽量高強度の筺体技術として,一般には
この課題を解決するためには,ワイヤレス通信と
Mg合金のダイカスト成形,あるいはチクソモー
薄型軽量化を両立できる,導電性のない,高強度の
ルド成形が利用される。しかし,これは,カバー
薄型軽量化技術が必要となった。そこで,モバイル
厚み0.8 mm以下の成形が困難である,成形品カ
ノートパソコンの液晶バックカバーで採用されてい
バー外観面に生じるヒケ(凹み)や割れなどのパ
る材料は,Mg合金が主流であるが,アンテナを配
テ埋め作業が必須となり,コスト高になるといっ
置する部分には導電性のないガラス繊維強化樹脂を
た欠点がある。
採用し,課題を解決した。
それに対して,ハイブリッド筺体技術は,外観面
これが,Mg合金とガラス繊維強化樹脂とを一体
化させる,一体化成形技術である。
が平滑なMg合金圧延板とガラス繊維強化樹脂とを
金型内で一体化することで,従来技術より薄く,継
このようにして,富士通では,ワイヤレス通信と
ぎ目のない筺体を安価に製造できる。
ハイブリッド筺体の成形工程の大まかな流れは,
WWAN
アンテナ
GPS
アンテナ
WWAN
アンテナ
FMトランスミッタ
アンテナ
WLAN
アンテナ
以下のとおりである(図-5)
。
(1) Mg合金圧延板に,スクリーン印刷で合成ゴム
からなる接着層を形成する。
(2) Mg合金板を射出成形金型内に設置する。
(3) 薄板表面にガラス繊維強化樹脂を射出し,そ
WLAN
アンテナ
の際の熱と圧力により,両者を簡易に強力に一
体化させる。
ワンセグ
アンテナ
Bluetooth
アンテナ
ハイブリッド筺体は,設計・製造性,薄型軽量化,
低コスト化がバランス良く改善され,製品に適用さ
FMV-BIBLO Uシリーズに
実装されているアンテナ
図-4 アンテナ実装
Fig.4-Antenna implementation.
れた(表-1)
。
また,この技術を適用した場合のアンテナ性能の
改善効果を図-6に示す。図-6は,パソコンの電波放
接着剤
マスク
Mg板
(2)Mg板を金型へ設置
(1)接着剤をMg板に印刷
ハイブリッド筐体
ハイブリッド筐体
(左下の筐体を右から見たところ)
(黒:樹脂,グレー:Mg)
製品取出し
(3)ガラス強化樹脂を射出成形熱と
圧力で接着,一体化
図-5 ハイブリッド筺体の成形工程
Fig.5-Shape formation of hybrid chassis by molding method.
FUJITSU. 61, 2 (03, 2010)
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ノートパソコンの薄型軽量化技術とワイヤレス通信の融合
により,パソコンはいつでも,どこでも使える環境
表-1 軽量高強度筺体の特性
ハイブリッド
筺体
インモールド
成形
Mg筺体
へと変化してきた。このような環境の中で使われて
チクソモールド/
ダイカスト
いく中での新たな課題は,個人および企業の重要な
◎
○
△
2
0.6
0.8
製品の重量比
1
0.5
0.6
れている。モバイル利用をすることで,そういった
コスト比
1
2
4
事故が万が一発生し得るというお客様のリスクを少
樹脂筺体
成形方法
射出成形
設計性・製造性
製品の厚み
(mm)
情報をいかに安全に守るかという点である。
とくに企業の業務利用としてノートパソコンを持
ち歩く場合,常に盗難や紛失といった危険にさらさ
しでも軽減するために,富士通はワイヤレス通信技
電波暗室での測定の様子
術とセキュリティ技術を組み合わせた新たなサービ
スとして,2009年8月にノートPC盗難紛失対策ソ
リューション“CLEARSURE”を発表した。これ
は万が一ノートパソコンが盗難に遭ったり紛失した
りした際でも,電源オンオフにかかわらずそのパソ
コンに対してワイヤレス通信を使いリモートで
HDD内のデータを消去するサービスである。詳し
くは,本誌掲載の「ノートパソコンの遠隔操作によ
デッドスポットのある方向
には電波が飛びにくい
測定結果例
る情報漏えい対策ソリューション:CLEARSURE」
を参照いただきたい。
む
す
び
本稿では,ノートパソコンのモバイル性能向上
を支える薄型軽量化技術の中で,ワイヤレス通信に
関連する手法を中心に紹介した。
(a)改善前
(b)改善後
図-6 アンテナの性能検証
Fig.6-Performance inspection of antenna.
パソコンは,モバイル性能の向上によって,常
に持ち歩き,いつでも,どこでも,誰でも簡単に使
える環境へと進化している。一方,社会のワイヤレ
スネットワークのインフラも更に高速で便利に安く
射測定結果であり,全方位について電波放射率を高
使える環境が整備されている。それに伴い,様々な
め,電波が飛びにくい方向であるデッドスポットを
クライアント機器が様々なハードウェア,ソフト
抑制することができた。そのため,パソコン設置時
ウェア機能やデータを持つ従来の使われ方からます
の自由度が高くなり,オフィスレイアウトやワーク
ますクラウドコンピューティング時代へと変化し,
スタイルに合わせて,パソコンを設置しやすく
その進化が加速するであろう。
なった。
富士通は,お客様がパソコンなどの情報機器を
● 薄型軽量化技術の今後の方向
安心,簡単,便利に使用していただくため,ハード
今後,ハイブリッド筺体の製造コスト削減,各
ウェア,ソフトウェア,サービス,ソリューション
材料の改良を進め,さらなる薄型軽量化技術の開発
を更に進化させ,これらを一体化したクラウドコン
を行う。また,パソコンの機能・堅ろう性・CO2排
ピューティングの時代にふさわしい新しい提案を行
出量の削減などの環境対応とも融合し,バランスの
うとともに,従来のライフスタイル,ワークスタイ
良い新規技術の開発を行っていく。
ルを更に豊かで便利にするために,今後も新規技術
ワイヤレス通信技術との融合
開発とソリューション提案を行っていきたい。
先に述べたように,ネットワークインフラの進歩
132
FUJITSU. 61, 2 (03, 2010)
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