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「海商の館・再生プロジェクト」報告書 本編(PDF:2778KB)

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「海商の館・再生プロジェクト」報告書 本編(PDF:2778KB)
平成 18 年度都市再生プロジェクト推進調査費
みなとの特性を活かした市民参加による交流空間創出調査報告書
∼海商の館・再生プロジェクト∼
平成 19 年 3 月
国土交通省東北地方整備局
は じ め に
NPO みなとしほがまが提案した「海商の館・再生プロジェクト」が、平成 18 年度の全
国都市再生モデル調査に採択された。これは、塩竈を発祥の地とする商社・カメイの旧社
長宅(大正 13 年建築)を、広く市民や観光客にみなと文化を伝える核施設「海商の館(か
いしょうのやかた)
」と位置づけ、併せて周囲に残る歴史的建造物を活用することで、海・
みなとに培われた塩竈の歴史、文化を拠りどころとしたまちづくりを試みようとするもの
である。
限られた期間の中ではあったが、想像した以上に多くの方からの反響があり、歴史的建
造物に対する市民などの連帯感の醸成、埋もれていた歴史を掘り起こしたリーフレットボ
ックス付歴史観光サイン整備や町歩きボランティアガイド養成、様々な交流事業を通じた
亀井邸の拠点施設としての可能性の検証など、次代につながるまちづくりへの確実な成果
を上げることができたと自負している。
NPO みなとしほがまは、平成 15 年 12 月、海、みなとに関わる塩竈の歴史、文化を発
掘し、広く市民等への普及を図り、郷土への愛着心を育み、活気あるまちづくりを進める
ために設立した団体である。今回の調査は、当 NPO の目的に添いながら、多くの実践的
活動を実現できる絶好の機会となった。
今回の調査にあたり、応募、採択にご尽力いただいた関係者の皆様、そして本プロジェ
クトの趣旨に賛同し協力をしていただいた、多くの市民や関係団体の皆様、亀井邸での活
動をご承諾いただいたカメイ㈱様に、心からの感謝を申し上げる次第である。
平成 19 年 3 月
NPO みなとしほがま
理事長 三升 正直
目
○
次
調査の目的と内容、成果について
・・ⅰ
1. 亀井邸の市民参加による「海運文化施設」としての活用方策の検討
(1) お掃除会と車座会議
・・P1
(2) 会場設営
・・P4
(3) 博物館シュミレーション
・・P9
2. 埋もれた文物のまちづくりへの活用
(1) 歴史サインワークショップ
・・P11
(2) 歴史サイン設置(リーフレットボックス付き)
・・P13
(3) 歴史ビデオ作成
・・P16
3. 「みなとまちづくり」の方向性の検討
(1) 市民交流事業
・・P18
(2) まち歩きガイド養成講座
・・P23
(3) 迎賓館シュミレーション
・・P26
4. アンケート調査等
(1) 参加団体等からの意見・感想
∼車座会議∼
・・P29
(2) 協力団体等からの意見・感想
∼会場設営∼
・・P30
(3) 参加者等からの意見・感想・アンケート調査
∼市民交流事業∼
・・P32
(4) 参加者等からの意見・感想・アンケート調査
∼迎賓館シュミレーション∼
・・P53
5. 本調査の一環として行った活動
(1) 世界一周した日本人津太夫・佐平帰郷二百年記念祭
・・P56
(2) 勝画楼の現状調査と耐震診断・補強・啓発事業
・・P59
○亀井邸活用への提言
・・P62
○ 調査の目的と内容、成果について
○ 調査の目的と内容、成果について
(1) 目的
国府の津として発展してきたみなとまち塩竈には、海・みなととの関りで育まれた多
くの歴史的財産が残されている。しかしながら高度経済成長期以降、もろもろの遺産が
失われるとともに、その背景にあったみなと文化も市民の記憶から急速に失われつつあ
る。
本調査は、塩竈の海・みなととの関わりで発展してきた、塩竈を発祥の地とする商社・
カメイの旧社長宅(大正 13 年建築)を、広く市民や観光客にみなと文化を伝える核施
設として「海商の館(かいしょうのやかた)
」と位置づけ、併せて周囲に残る歴史的建
造物を指標として活用することで、海・みなとに培われた塩竈の歴史、文化を拠りどこ
ろとしたまちづくりを試みるものである。
(2) 内容
1)亀井邸の市民参加による「海運文化施設」としての活用方策の検討
大正・昭和初期の塩釜港の繁栄を象徴する亀井邸を「海商の館」と位置づけ、社会実
験等により市民、観光客に塩竈の海運文化を体感、伝達できる施設等として活用する方
策を検討する。
2)埋もれた文物のまちづくりへの活用
亀井邸周辺に残された歴史的建造物にかかわる調査研究のワークショップを開催し、
その成果を用いて、歴史に裏打ちされたみなと塩竈の魅力を多くの市民や観光客に伝達
し、港と市中心部の回遊性向上を図る。
3)「みなとまちづくり」の方向性の検討
塩竃の歴史を、将来のまちづくりの担い手や、観光客に伝える人材育成等の社会実験
を行う。また、みなとまちづくりに取り組む市民団体との交流をまじえながら、亀井邸
を多面的に活用した「みなとまちづくり」を種々の社会実験を通して検討する。
4)アンケート調査の実施
各社会実験において参加者を対象にアンケートを実施し、出された意見やアイディア
を取りまとめる。
ⅰ
○ 調査の目的と内容、成果について
(3)成果
◆歴史的建造物等に対する市民連帯感の醸成、ネットワーク作り
亀井邸のお掃除会、会場設営、ボランティアガイド養成講座、市民交流事業等に、
市民をはじめ多くの方に参加していただいた。歴史的建造物等を大切にし、後世に伝
えていきたいという共通の思いを感じ、今後の展開に向け連帯感を醸成することがで
きた。当 NPO としては、本調査を通じ培った人のネットワークを、今後の活動に生
かしていきたい。
◆埋もれていた歴史を掘り起こしたサイン等の設置、ボランティアガイドの養成
亀井邸を会場に行われた、歴史ワークショップやボランティア養成講座を通じ、塩
竈の史実に裏打ちされたサイン、リーフレット、ビデオの製作、そして、ボランティ
アガイドの養成を行うことができた。NPO としては、引き続き、歴史文献の読み解
きやガイドの研修を積み重ねていく予定である。
◆観光客等の市内回遊性向上へ寄与
亀井邸で行った交流事業等には、市内外から多くの方々の来場があった。神社裏坂
の小高い丘という立地のよさを生かし、拠点施設としての有効性が確認された。
また、リーフレットボックス付き歴史サインの設置事業では、個人が自ら歩いて、
学びながら、まちなかを回遊できる仕組みの第一歩が整った。NPO では、今後もボ
ランティアガイドと連携し、サインを活用しながら、まちの賑わい再生に努めていき
たい。
◆まちづくりへの貴重な意見の聴取
本プロジェクト期間中、数回のアンケートを行い、多くの方々から亀井邸のみなら
ず、
塩竈市のイメージや今後のまちづくりに関する貴重なご意見、
感想をいただいた。
NPO としては、今後塩竈市と意思疎通を図りながら、塩竈市のイメージ向上のため
の活動に協力していきたい。
ⅱ
1.亀井邸の市民参加による「海運文化施設」としての活用方策の検討
(1)お掃除会と車座会議
1.亀井邸の市民参加による「海運文化施設」としての活用方策の検討
(1)お掃除会と車座会議
☆ 成 果 ☆
○亀井邸や歴史的資源について市民の理解と連帯感を醸成
○同邸での活動に市民の方々の声を反映
【事業の目的】
亀井邸は、人が居住しなくなってから 5 年程度が経過していたため、ほこりやかびが
ひどく、猫の侵入による糞の被害などもあり、邸内で活動できる状態とはいえなかった。
同邸を活用し、まちづくりに活かすためには、多くの市民に呼びかけ、共有の財産と
して理解と連帯感を深めることが必要であるとの考えのもと、NPOでは、市内の市民
団体の皆さんと、同邸のお掃除会の開催とお掃除会終了後に、参加していただいた方々
と同邸の活用方策を考えるための車座会議を開催する。
【実施状況】
お掃除会は 4 回実施し、塩竈市からの紹介による「しおがま女性ネットワーク」の団
体の方々を中心として声がけし、女性の視点を大切に取り組むこととした。また、新聞
の報道などで、亀井邸を知った個人の方々の参加もあった。
各回で参加者が異なったことから、お掃除会では開会前に、東北学院大学の斎藤教授
から、亀井邸の由来や建物の特徴を説明を受け、館内見学の後、モチベーションを高め
たところで、各部屋ごと 2,3 名に分かれて掃除機、箒、叩き、雑巾等により、清掃を
が行われた。お掃除会では主婦の知恵(糠袋での廊下、柱の磨きなど)を大いに発揮し
ていただいた。
掃除終了後は、斎藤教授を座長に、参加者の方の自己紹介から入り、感想やこれから
の取り組みについてご意見を伺った。
車座会議からの発案で、後に述べる市民交流事業が開催されることとなった。
◇参加いただいた団体
*順不同
塩釜市婦人会
塩釜中央ライオネスクラブ
塩竈市消費者の会
塩竈市更生保護女性会
託児ボランティア「そるとっと」
塩釜ゾンタクラブ
塩竈市食生活改善推進員会
塩竈市梅の宮母親クラブ
楽しいシニア塾
塩釜市婦人の船友の会
塩竈どうしたいかい
(社)宮城県建築士会まつしま支部
塩竈市交通安全母の会
塩釜市青年四団体連絡協議会
1
1.亀井邸の市民参加による「海運文化施設」としての活用方策の検討
(1)お掃除会と車座会議
◇お掃除会と車座会議の状況
第1回
8 月 27 日(日)
市民団体などから 5 名、NPO11 名 計 16 名参加
第2回
9 月 17 日(日)
市民団体などから 20 名、NPO9 名 計 29 名参加
第3回
10 月 22 日(日)
市民団体などから 16 名、NPO7 名 計 23 名参加
第4回
11 月 23 日(木)
市民団体などから 11 名、NPO8名 計 19 名参加
87 名
合 計
【その後の状況】
昨年で建物の補修も終了し、一段落したお掃除会だが、今後施設の維持管理にあた
っては、引き続き市民の方々の関心と協力が継続することが必要である。現時点で、
管理主体が明確にはなっていないが、当 NPO としても、市と連携しながら、定期的
なお掃除会、イベントの開催にあたっていきたいと考えている。
【記録】
第 1 回 8 月 27 日
2
1.亀井邸の市民参加による「海運文化施設」としての活用方策の検討
(1)お掃除会と車座会議
第 2 回 9 月 17 日
第 3 回 10 月 22 日
第 4 回 11 月 23 日
3
1.亀井邸の市民参加による「海運文化施設」としての活用方策の検討
(2)会場設営
(2)会場設営
☆ 成 果 ☆
○地域の人々が親しみ懐かしさを感ずる歴史的建物を保存しようとする市民意識を発掘
○歴史的建物保存にむけ、各公益団体や企業の得意分野での参画とネットワーク作り
【事業の目的】
塩竈の歴史を物語る亀井邸で車座会議をはじめ各活動を開催するために、必要な屋内
外の会場設営について、市内の建築士会や建設職組合など市内建築業に関る各団体に協
力を呼びかけ、歴史的資源の保存活用に向けた熱い思いの発掘と、専門性を併せ持つ各
団体の連携を図る試みを行う。
【実施状況】
同邸は 5 年間空屋であったため、庭は雑草が生い茂り、植栽も手付かず伸び放題であ
った。また、建物外部は、屋根の雨漏りのほか、雨どいが朽ち果て、内部は、畳・襖の
汚れが酷く、窓ガラスが割れていた。
邸を使用して、各活動を行える状態にするため、下記の通り、市内各建築業に係わる
公益団体や亀井邸にゆかりのある市内企業へ協力を依頼、設営箇所及び簡易耐震診断の
調査、工程会議の開催並びに設営を、平成 18 年 8 月から 11 月にかけて行った。
公益団体 8 団体、協力企業 3 社、延べ 156 名の方に、材料費の実費のみ、手弁当での
ボランティア作業で協力をいただいた。雑草の草刈や剪定材の搬出には、市民や市職員、
NPO メンバーも参加し、処分については塩竈市の全面的な協力をいただいた。
12 月 16 日には、設営にかかわった各団体、企業の代表者や職人の方々を招き、今回
の作業の感想、亀井邸の建物に取り込まれている先人の匠の技、今後手を加えるべき所
や亀井邸の活用策について、東北学院大学の斎藤善之教授を座長に車座談義(参加者
各団体・企業 22 名、NPO8 名)を開催した。
◇参加いただいた団体・企業
*順不同
団体名
企業名
(社)宮城県建築士会まつしま支部
谷水内装
塩釜市建設職組合
(有)シマムラ板金工業
塩釜左官工事業組合
北浜硝子
塩釜塗装業組合
㈱鈴木造園
塩釜地区畳業組合
塩釜電気工事業協同組合
仙塩地区管工事業協同組合
4
1.亀井邸の市民参加による「海運文化施設」としての活用方策の検討
(2)会場設営
◇実施の状況
実施日
実施内容
8 月 31 日(金)∼9 月 7 日(木)
各公益団体・企業へ協力の要請
9 月 12 日(火)
建築士会による設営箇所の事前調査
9 月 25 日(月)
管工事組合による上下水道の事前調査
9 月 28 日(木)
電気工事業組合による電気の事前調査
10 月 27 日(金)
各団体・企業の全体工程会議
10 月 28 日(土)∼29 日(日)
電気工事業組合による電気回線調査
10 月 30 日(月)
建築士会による簡易耐震診断調査
11 月 9 日(木)∼11 月 22 日(水)
各団体・企業による建物・電気・上下水道の設営
12 月 16 日(土)
車座談義の開催
【その後の状況】
当初は各団体や企業の協力が得られるか不安であったが、各団体、企業から実施にあ
たり心から快諾を頂いた。各団体等でも自分たちが持っている得意分野でまちづくりに
参画したい思いがあった。今回の試みだけではなく、市内の先人の匠が残した亀井邸以
外の塩竈の歴史的な建物の保存にあたり、得意分野でのまちづくりに関ろうとする意識
の発掘と各団体や企業の参画によるネットワーク作りの橋渡しの第一歩となった。
【今後の見通し】
今後は、
今回参画した各団体・企業との有機的なネットワーク形成に努めていきたい。
【記録】
9 月 12 日 建物調査(建築士会・建設職組合)
5
1.亀井邸の市民参加による「海運文化施設」としての活用方策の検討
(2)会場設営
9 月 28 日 電気回線調査(電気工事業組合)
10 月 27 日 工程全体会議
10 月 30 日 簡易耐震診断調査(建築士会・建設職組合)
11 月 9 日(木)∼11 月 22 日 建物・電気・上下水道の設営(各団体・企業)
洋館の設営 1
洋館の設営 2
6
1.亀井邸の市民参加による「海運文化施設」としての活用方策の検討
(2)会場設営
離れ戸袋
雨水升
和館廊下の設営
障子張替え
洋館壁
襖張替え
屋根
庭剪定
草刈搬出1
玄関庭剪定
7
草刈搬出 2
1.亀井邸の市民参加による「海運文化施設」としての活用方策の検討
(2)会場設営
12 月 16 日(土)
車座談義の開催
◇亀井邸外観
会場設営前玄関前庭
会場設営前・外観
会場設営後・玄関庭
会場設営後・外観
8
1.亀井邸の市民参加による「海運文化施設」としての活用方策の検討
(3)博物館シミュレーション
(3)博物館シミュレーション
☆ 成 果 ☆
○亀井邸に残る資料、小道具類について写真付きでリスト化し整理
○企画展示等に向けた基礎データを構築
【事業の目的】
亀井邸には、仙台箪笥などの家具、その他多くの小道具類、資料が残されていること
から、これらの品々を整理、分類し、さらに展示することによって、時代の流れの中で
の貴重な資料として市民観光客に紹介することを目的とした。
【実施状況】
家具を除き、資料類は、主に建物本宅 2 階の納戸、石蔵に収納されていた。調査にあ
たっては、大学研究室の協力を得て進めることとし、東北学院大学の斎藤善之教授をチ
ーフとし、同大仁昌寺昌一教授、七海雅人助教授、同大学生、東北大学大学院生、それ
に NPO のメンバーの参加により、作業を行った。
手順としては、箱等に入っている資料を一つ一つ確認しながら、デジタル写真で撮影
し、ナンバーラベルを添付、別途、一覧リストには品名等を手書きで記入していき、資
料については、まとまった単位で、後ほど取り出しやすいよう、大きなダンボール箱に
収める作業を繰り返した。
現地作業の終了後、大学研究室ではデジタルデータ化する作業を行い、リストが完成
した。写真付きリストの分類項目は 557 項目となった。
◇作業実施状況等
開催日
平成 19 年1月 27 日(土)
参加者
作業内容
大学研究室等8名、
現地調査
NPO4名 計 12 名参加
2 月 18 日(日)
大学研究室等7名、
現地調査
NPO6名 計 13 名参加
2 月 19 日(月)∼3 月 10 日(土)
大学研究室等1名
編集・デジタルデータ化
【その後の状況】
第一段階として、写真付きのリストが作成され基礎データが構築されたが、今回の調査
の中では、これを展示するまでには至らなかった。
次の展示等に向けて、引続き企画案を練って行くものにしたい。
9
1.亀井邸の市民参加による「海運文化施設」としての活用方策の検討
(3)博物館シミュレーション
【記録】
1 月 27 日
作業打合せ
石蔵内資料整理
2 月 18 日
納戸内資料整理
10
2.埋もれた文物のまちづくりへの活用
(1)歴史サインワークショップ
2.埋もれた文物のまちづくりへの活用
(1)歴史サインワークショップ
☆ 成 果 ☆
○根拠や出典を明確にした文章づくりを学習
○学術的な視点も加味したサインの文として表現
【事業の目的】
海商の館・亀井邸の周囲に点在する歴史的文物や建造物(江戸時代の建造という書
院造の建物、歌碑、石碑、灯台礎石、鹽竈神社にまつわる文物、鹽竈神社の末社・御
釜神社の文物、江戸時代の建造物の材料を再利用した商店など)や、浦戸寒風沢出身
者による日本人初の世界一周などに関するワークショップを行う。そして、それぞれ
の価値を客観的、学問的に分析し、対外的に表現する技術を学ぶ。また、その成果を
リーフレットボックス付き歴史サイン整備事業として表現する。
【実施状況】
平成18年9月から19年3月までの毎週火曜日、NPOみなとしほがま・古文書
部会において、約10名の会員が、前述の歴史的文物を平易に紹介するリーフレット
とサインの文案づくりを行った。これは、海商の館・亀井邸周辺に設置するサインの
文と、そのサインに併置するボックスに入れておくリーフレットと、寒風沢に設けた
サイン、
リーフレットの文を作成するワークショップ。
延べ10数回の開会となった。
ワークショップでは、既刊のもろもろの郷土史関係書籍の検討、現地調査などを行
い、東北学院大学経済学部斎藤善之教授の指導を得ながら、取り上げるべき項目、解
説すべき内容、さらには定説レベルなのか、異論があるレベルなのかなどの検討を行
った。例えば「洋風」とは何をもって洋風に分類するのか、
「日本人初」といえるのか
など、会員一同、対外的に表現することの責任、その背景にある学問の世界の厳格さ
に触れることができた機会でもあった。
原案作成も含めると100時間を超えたワークショップの成果は、
5箇所のサイン、
リーフレットとなって、今、観光客、参拝客の目に触れている。
【その後の状況】
サインについては、従来、観光客の興味を前提にしたり、情報提供者の思いが強く
表れたりする傾向があった。しかし、今回のワークショップを通じて、学問に裏打ち
のある表現であるべきこと、史実を正確に伝達すべきことなど、歴史観光の基本を学
ぶことができた。
11
2.埋もれた文物のまちづくりへの活用
(1)歴史サインワークショップ
今後のNPO活動が、さらに史実や根拠を明確にしたものとなっていくものと期待
でき、参拝者、観光客へも史実に基づく、正確な情報の提供を行うことができるよう
になるものと考えられる。
【記録】
2006 年 10 月 3 日
2007 年 2 月 27 日
12
2.埋もれた文物のまちづくりへの活用
(2)歴史サイン設置
(2)歴史サイン設置(リーフレットボックス付き)
☆ 成 果 ☆
○来塩者に、史実に基づいた正確な情報を提供
○埋もれた歴史資産を表に浮かび上がらせ、町に賑わいを取り戻す拠り所に
【事業の目的】
歴史サインワークショップの研究成果を、サイン並びにリーフレットとして表現し、
本市の歴史資産やその魅力を市民、参拝客、観光客に伝達する。また、他の団体が製
作したリーフレット(塩竈神社、町歩きガイド、商店紹介などのパンフレット)も合
わせて提供し、参拝客、観光客を町中に誘導する役割も果す。
【実施状況】
平成19年3月、サインを市内4箇所に設置。また、そのうち3箇所のサインには
リーフレットボックスも設置し、前述の各種リーフレットも提供している。
◇ リーフレットボックス付き案内板設置箇所
番号
案内板 表題
所在地
1
御釜神社の史跡と伝説
御釜神社境内
塩竈市本町 6 番 1 号
2
鹽竈神社への参道 裏坂界隈
鹽竈神社裏坂入口
塩竈市宮町 3 番 26 号
3
江尻界隈
鹽竈神社七曲坂入口
塩竈市西町四方跡公園地先
4
丹六園
丹六園店頭
塩竈市宮町 3 番 12 号
【今後の見通し】
平成19年3月には、今回の海商の館プロジェクト・ボランティアガイド養成講座
への参加者が、このサイン、リーフレットを利用しながら、町歩きを行った。今後も、
サインの活用による町の紹介、賑わいの再生に努めていく。
13
2.埋もれた文物のまちづくりへの活用
(2)歴史サイン設置
裏坂
勝画楼
鹽竈神社
海商の館
亀井邸
②
③
七曲坂
①
リーフレットボックス付き歴史サイン設置箇所
①御釜神社境内 ②裏坂入口 ③七曲坂入口
【記録】
①御釜神社境内
14
④丹六園
④
歴史的建造物のサイン設置箇所
◇ リーフレットボックス付案内板設置位置図
2.埋もれた文物のまちづくりへの活用
(2)歴史サイン設置
②裏坂入口
…リーフレットボックスは準備中
③七曲坂入口
…リーフレットボックスは準備中
④丹六園(歴史的建造物のサイン)
15
2.埋もれた文物のまちづくりへの活用
(3)歴史ビデオの作成
(3)歴史ビデオの作成
☆ 成 果 ☆
○ 「港町 塩竈」海とともに歩んだ歴史ビデオを製作
○ 塩竈の歴史を広く市民や観光客に視覚的効果による情報発信が可能に
【事業の目的】
海とともに歩んできた港町塩竈の歴史ビデオを制作し、海商の館・亀井邸や市内の
公共施設・観光施設で放映し、広く塩竈の歴史を視覚的に紹介するもの。
<放映内容>
松島湾に面する塩竈は、海の幸、山の幸に恵まれた所で、太古の昔から人が住み着
き豊かな縄文文化が花開いていた。また、古くから塩づくりが盛んに行なわれていた
ことも知られており、奈良時代には隣接する多賀城の地に、陸奥の国府や鎮守府が置
かれ、塩竈には国府に付属した港が開かれて人や物資の輸送に大きな役割を果たして
いた。さらに、風光明媚な景観により、塩竈と周辺の地名は歌枕や名所として数々の
和歌に詠まれ、文学作品に登場するようになる。
鎌倉時代には、源頼朝から奥州総奉行に任命された伊沢家景が多賀城の留守職を預
かり、塩竈は筆頭家老であった佐藤氏が治めていた。戦国時代になり伊達氏が勢力を
伸ばし、伊達正宗が仙台藩を開き城下町が築かれると塩竈はその外港として位置づけ
られるようになる。
江戸時代からの塩竈は、ただ繁栄を続けてきたわけではなく、
「御船入堀」の開削に
よる運河の整備で衰退したり、仙台藩第4代藩主伊達綱村が発令した「貞享特令」の
優遇策で経済的に復興したり浮き沈みを繰り返してきた。
今回の作品では、特に仙台藩特有の五十集の流通機構や「肴の路」と明治以降の塩
竈町民が取り組んだ依存型から自立型の振興策に焦点を当てて制作した。
【実施状況】
NPOみなとしほがま会員2名と市民協力者2名で歴史ビデオ制作班を結成し、平
成18年12月から19年3月まで、資料収集、シナリオ・ナレーション文案作成の
上、塩竈市内及び周辺歴史関連地域のビデオ・写真撮影を実施した。
なお、ナレーション文案作成には、東北学院大学経済学部斎藤善之教授の指導・協
力を得た。
撮影日数
: 10日間
撮影個所
: 36個所
ナレーション : 2日間
編集作業
: 10日間
報告成果品
DVDビデオ 1枚
16
2.埋もれた文物のまちづくりへの活用
(3)歴史ビデオの作成
【その後の状況】
今回のビデオ制作を通じて、塩竈の歴史と文化の奥深さに触れ、この街の風土と誇
るべき歴史的資産を多くの市民及び観光客に広く紹介する必要性を感じた。
最初の試みとしては、現在NPOみなとしほがまで実践活動している「まち歩きボ
ランティアガイド養成事業」の懇談会や「市民交流事業」で試写会を行なった。
今後は、海商の館・亀井邸のほか、塩竈市民図書館やふれあいエスプ塩竈など、様々
な箇所に配布し、気軽に見られるよう整えていく予定である。
【記録】
打ち合せ
撮影風景(鹽竈神社博物館)
東北学院大学斎藤教授インタビュー撮影
17
撮影風景(東園寺)
善応寺 伊達綱村肖像撮影
ナレーション収録
3.みなとまちづくりの方向性の検討
(1)市民交流事業
3.みなとまちづくりの方向性の検討
(1)市民交流事業
☆ 成 果 ☆
○明治から大正時代の塩釜港の繁栄と亀井邸の魅力を市民、観光客に情報発信
○正月2日に休息所を開設、塩竈神社参拝客の集客施設としての有効性を確認
○市民交流と塩竈の魅力(地場商品)を融合させた、交流体感施設としての可能性を確
認
【事業の目的】
お掃除会に併せて行われた車座会議で提案された海運文化施設(観光客の塩竈神社から
市内中心部への誘導拠点施設、各種イベントと地場商品を融合させた地場商品体感交流施設等)として
の活用を試みるため、提案した市民団体(楽しいシニア塾)、協力団体(塩竈どうしたい
会)、塩竈市と協同で実施する。
【実施状況】
下記のとおり平成 19 年 1 月 2 日、1 月 27 日、2 月 27 日の3回に渡り、各種の試
みを開催した。
正月 2 日に開催した「プチカフェ in 亀井邸&ミニ勝画楼写真展」では、事前の PR
を実施せず行ったが、入館者 300 名が来場。1 月 27 日に開催した
「冬のあったかゴスペル in 亀井邸」では、事前予約で 70 名が参加。会場の都合に
より当日予約無しで来場した方をお断りした。
2 月 27 日には、体験学習施設として「海苔のりのりで布ぞうり in 亀井邸」を開催。
事前予約者が申込み期限の 1 週間には満杯となるなど各種事業が盛況であった。
また、
来館者に対し塩竈の魅力、亀井邸の活用策、塩竈のお菓子・味噌醤油等の地場商品や
塩竈の魅力等についてのアンケート調査を実施した。
【その後の状況】
亀井邸の活用にあたり、単なるコンサートや学習施設等の社会教育の場としてでは
なく、塩竈のお菓子や味噌・醤油等知っているようであまり知られていない地場商品
の魅力を、歴史的建物と融合させながら、新たな魅力として発信する施設としての有
効性が確認できた。
【今後の見通し】
協力いただいた団体からは、今後もミニコンサートや寄席等の開催に併せて、地場
産品(お菓子・味噌・醤油・お酒等)の魅力を紹介する企画を定期的に開催したいと
18
3.みなとまちづくりの方向性の検討
(1)市民交流事業
の声があがった。今後 NPO としては、塩竈市と協同で現代アートと亀井邸の魅力を
融合させ、歴史的建造物と現代を繋ぐ新たな魅力を生み出すための活用を探る試みを
行う予定である。
◇企画提案・協力団体名
・楽しいシニア塾(任意団体)
・塩竈どうしたい会(任意団体)
【概 要】
◇第 1 弾 〈プチカフェ in 亀井邸&勝画楼ミニ写真展〉の開催
①目的
正月3ヶ日に塩竈神社に参拝する観光客をターゲットに、塩竈の大正時代を感じさせる
亀井邸の雰囲気を活かしたプチ喫茶を限定オープンする。また、洋館を活用して塩竈の歴
史的建造物である勝画楼と紅葉の美しさを紹介する写真展を開催しながら、塩竈の銘菓を
来館者に提供し、塩竈の歴史・伝統文化の味を体感し伝える施設としての活用を探る。
②開催日
平成 19 年 1 月 2 日(火)10:30~14:30
③お菓子
お茶&塩竈お菓子(200個完売)、コーヒーのみ(41杯)
④お菓子一覧
長寿楽・しほがま(丹六園)
、紅葉饅頭(マコロンヤ)
、レーズンフリアン塩竈ガレット、
生どら(栄太郎)
、ずんだロール(梅花堂)他
⑤お年玉お菓子 せんべい(中村屋)
、マコロン(マコロンヤ)
⑥お茶
煎茶(矢部園)
⑦参加者
館内飲食提供者(241名)
・館内、館外見学者(約60名) 合計301名
⑧スタッフ
(12月30日生花準備4名・1月2日開催日16名)
合計延20名
【記 録】
正月 2 日の鹽竈神社裏坂入口
亀井邸入口
準備作業
玄関の様子
19
3.みなとまちづくりの方向性の検討
(1)市民交流事業
会場の様子1
ボランティアで
活けていただいた生花
会場の様子2
ミニ写真展
お出ししたお茶とお菓子等
開催スタッフ一同
【概 要】
◇第 2 弾 <冬のあったかゴスペルライブIN亀井邸>
~ゴスペルの音色によいしれて、心も体もぽかぽかになろう!~の開催
①目 的
市民の芸術文化の参加交流施設として活用策を探る。また、塩釜港の繁栄の象徴として
の同邸の魅力を伝えるため見学会を開催
②日 時
平成 19 年 1 月 27 日(土)13:30~15:30
③味噌醤油 販売味噌醤油 30 本完売
④玉コン
きあげ醤油(荻原味噌醤油醸造元)120 本完売
⑤お菓子
チーズスフレ(梅花堂)
、ダックワーズ(榮太郎)
、一森山(土井製果)カスタードケー
20
3.みなとまちづくりの方向性の検討
(1)市民交流事業
キ(プチトリアノン)
、甘蕉ケーキ(マコロンや)
⑥飲み物
ほうじ茶(矢部園)
、ホットチョコ(手作り)
、インスタントコーヒー
⑦参加者
来場者 70 名
⑨出演者
Dash(ダッシュ)計 10 名
合計 20 名
⑩スタッフ
【記 録】
開催看板
ゴスペルグループ・DASH(ダッシュ)の皆さん
ミニコンサート状況
交流状況
お出しした玉コンとスタッフ
21
3.みなとまちづくりの方向性の検討
(1)市民交流事業
【概 要】
◇第 3 弾 〈海苔のりのりで布ぞうり in 亀井邸〉の開催
①目 的
歴史的な建物である亀井邸の和館の座敷間を利用して、亀井邸の魅力と伝統的なわらじ
ぞうり作りの材料を布に変えて、日本古来からある伝統技術の普及及び継承を図りながら
塩竈の海の恵みである海苔やかまぼこの美味しさを知ってもらう歴史と食の魅力アップを
図る体験学習交流施設としての活用を試みる。
②日 時
平成 19 年 2 月 27 日(火)10:30~14:00
③物 産
焼海苔・生海苔・昆布(柴田海苔屋)
、笹かまぼこ(増友)
、うぐいす餅、桜餅(梅花堂)
④参加者
来場者29名
⑤スタッフ 計5名
【記 録】
布ぞうり作り講習状況 1
布ぞうり作り講習状況2
お出しした塩竈の海苔・蒲鉾
交流状況
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3.みなとまちづくりの方向性の検討
(2)海商塾及びまち歩きガイド養成講座
(2)まち歩きガイド養成講座
☆ 成 果 ☆
○36名に修了証を授与
○地元紙でも大きく取り上げられ、早速市民からの問い合わせが出ている
○19年秋口からの本格的なガイド活動を目指してさらに研修、実践活動中
【事業の目的】
塩竈の名所・旧跡などを多くの観光客などに紹介するボランティアガイドを養成す
るもの。
【実施状況】
下記のとおり、平成18年11月25日から19年2月17日まで8回にわたり養
成講座を開催した。応募者は44名、延べ受講者は279名、平均で毎回35名が出
席。講師は、東北学院大学の先生方や市役所の関係部署職員。受講後の意見交換にお
いては、
「塩竈の奥深い歴史を知り、
目からうろこが落ちた」
などの感想が述べられた。
このうち6回以上出席した塾生36名に認定証を授与した。
【その後の状況】
この中から、すでに10名近い方がNPOに加入し、ボランティアガイド活動の実
施を目指している。平成19年2月24日には今回開催した養成講座の感想等につい
ての意見交換会を亀井邸で行い、平成19年3月31日に実施するリーフレット付き
観光案内標識の除幕式では、養成講座受講者が市内の3箇所で、ボランティアガイド
を行う予定でいる。一方、一部会員は、塩釜商工会議所の観光部会や理財部会や来塩
客へのガイドを実践し始めている。
【今後の見通し】
今後、
さらに実践と研修を重ね、
できれば秋口からの本格活動を目指す計画である。
23
3.みなとまちづくりの方向性の検討
(2)海商塾及びまち歩きガイド養成講座
【養成講座の開催月日と演題、出席者数等】
演題
第1回
みちのくと京都∼塩竈が結
ぶ遥かなる繋がり
第2回 近代の塩竈築港のあゆみ
第3回 中世の鹽竈神社と塩竈
第4回 近世の塩竈港と塩竈町
第5回 奥塩地名集にみる塩竈
第6回 塩竈の文化財
第7回 塩竈の観光資源
第8回 町歩きガイド現場演習
講師
月日
参加者数
京都市下京区本塩竈町塩竈山上徳
11月25日
寺塩竈義弘住職他
東北学院大学経済学部仁昌寺正一
12月2日
教授
東北学院大学文学部助教授七海雅
12月9日
人助教授
東北学院大学経済学部斎藤善之教
12月16日
授
東北学院大学経済学部斎藤善之教
1月20日
授
塩竈市教育委員会生涯学習課
1月27日
塩竈市産業部商工観光課
東北学院大学経済学部斎藤善之教
授
41
36
33
35
32
36
2月3日
34
2月17日
32
のべ参加者数
各回平均参加者数
279
35
第1回講演会には計100名の参加者があった。上記数値は、ガイド養成講座参加者の数。
【記 録】
12 月 2 日 近代の塩釜港のあゆみ
12 月 9 日 中世の鹽竈神社と塩竈
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3.みなとまちづくりの方向性の検討
(2)海商塾及びまち歩きガイド養成講座
12 月 16 日 近世の塩竈港と塩竈町
1 月 27 日 塩竈の文化財
2 月 17 日 まち歩きガイド現場演習
2 月 24 日 意見交換会
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3.みなとまちづくりの方向性の検討
(3)迎賓館シュミレーション
(3)迎賓館シュミレーション
☆ 成 果 ☆
○本市の歴史を語りながら賓客をもてなすにふさわしい邸宅であることが判明
○まちに賑わいを取り戻すための施設としても大いに有効な施設
【事業の目的】
海商の館・亀井邸を、来塩した要人をもてなす場や、座談会などの場として利用す
る際の課題などを研究しようとするもの。
【実施状況】
平成18年11月25日、
「みちのくと京都 ~塩竈が結ぶ遥かなる繋がり」
と題し、
京都市下京区本塩竈町・塩竈山上徳寺住職・塩竈義弘氏、宮城県図書館長・伊達宗弘
氏、謡曲宝生流教授嘱託・梅津英彦氏、東北学院大学経済学部教授・斎藤善之氏をお
呼びして講演会を開催した。
この開会にあたっては、
市内の婦人団体や茶道、
華道グループがお茶席を設けたり、
お花を活けたりするなどの自発的な活動が展開された。約100名の参加者からは、
「塩竈の繁栄の時代を証明する建物であり、それにふさわしい企画。また、こうした
歴史的建築物を活用することによって、他にない、塩竈ならではの取り組みが展開が
できた。郷土の歴史を語らいながら賓客をもてなす、最高の接待の場であった。さら
には、今後の歴史を生かしたまちづくりにも大いに活用できるのではないか」との意
見が寄せられた。
また、塩釜青年四団体連絡協議会と NPO と協同で同日夕方より鹽竈神社大講堂に
おいて、
「京都にいきづく美しき塩竈を語る ~千年の歴史とロマンを求めて~」と題
し、塩竈義弘氏の「塩竈と京都の繋がりについて」の基調講演を行った後、NPOみ
なとしほがま副理事長菅原周二氏をコーディネーターに、塩竈義弘氏・NPOみなと
しほがま理事長・三升正直氏、塩釜青年四団体連絡協議会会長・伊藤栄明氏をパネラ
ーに迎え、光源氏のモデルといわれる源融が愛した塩竈と京都のつながりを生かした
今後のまちづくりについてシンポジウムを開催した。約250名の参加者からは、
「京
都に塩竈の景色を再現した史実があり、本塩竈や塩竈町という地名が今でも京都にあ
ること。抹茶の名に塩竈や千賀の浦の名があること等、塩竈が京文化の発祥地でもあ
ることに誇りが感じられた。
」との意見が寄せられた。
【その後の状況】
亀井邸での講演会後、ゴスペルグループのミニコンサート会や、初詣の際の休憩所
兼お茶席などとしても利用された。歴史の重みを感じさせる和やかな雰囲気を有する
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3.みなとまちづくりの方向性の検討
(3)迎賓館シュミレーション
亀井邸にソールフルな歌声が響き、また、近年になって絶えてしまった鹽竈神社参道
の休憩所が復活、予定者数を大きく上回る来邸者となった。
同邸からの眺めも優れ、和と洋の離れ、そして2階の和室を有効に活用することが
でき、迎賓館として活用できるだけでなく、塩竈に活気を取り戻すために、極めて大
きな効果が期待できることが判明してきた。
【今後の見通し】
亀井邸は大正13年に建築された、和館に洋館が併設する和洋併置式建造物。この
和と洋の2つの場を有効に活用することにより、多彩な事業を展開できた。現在、諸々
の市民団体から利用申し込みがあり、今後、さらに実践と検討を重ねることにより、
単なる迎賓館としてだけでなく、町に賑わいを取り戻すための施設としても大いに利
用できるものと考えている。
【迎賓館シュミレーションの実施状況】
○平成18年11月25日 前述の講演会を開催
以下、関連する催し(市民交流事業として実施)などの実施状況
○平成19年1月 2日 参拝客の休憩所、お茶席としての活用策の実験
○平成19年1月27日 演奏会会場としての活用方法の実験(ゴスペルグループ
のミニコンサート)
○平成19年2月27日 体験学習施設として活用方法の実験(布草履作り)
○平成19年3月31日 交流施設としての活用方法の実験(寄席)
【記録】
みちのくと京都 ~塩竈が結ぶ遥かなる繋がり~
三升正直理事長から
挨拶
佐藤昭塩竈市長から
の祝辞
27
菅原周二副理事長からの挨拶
3.みなとまちづくりの方向性の検討
(3)迎賓館シュミレーション
パネラーの皆様
参加した市民の方々
2階床の間に貴重な塩竈の名の
茶道具を展示
2階和室では茶席を開設
京都にいきづく美しき塩竈を語る ~千年の歴史とロマンを求めて~
鹽竈神社鍵権宮司からの祝辞
パネラーの皆さん
参加した市民の皆さん
28
4.アンケート調査等
(1)参加団体等からの意見・感想 ∼車座会議より∼
4.アンケート調査等
(1) 参加団体等からの意見・感想
◇ 参加団体
∼車座会議より∼
塩釜市婦人会、塩釜中央ライオネスクラブ、塩竈市消費者の会、楽しいシニア塾
塩竈市更生保護女性会、託児ボランティア「そるとっと」
、塩釜ゾンタクラブ
塩竈市食生活改善推進員会、塩竈市梅の宮母親クラブ、塩釜市婦人の船友の会
塩竈どうしたいかい、塩竈市交通安全母の会、塩釜市青年四団体連絡協議会
(社)宮城県建築士会まつしま支部
◇ スタッフ
斎藤善之、大浦 満、大和田庄治、菅野 勉、鈴木和栄、高橋幸三郎、綿 晋、
三浦一泰、阿部光浩、神谷 統(順不同・敬称略)
1)参加団体・スタッフより
・子供たちも含め、大勢の人たちに利用される建物にしたい。
・市民の皆さんで心を通じ合わせ、まちの活性化を図るいい機会なので、頑張りたい。
・亀井さんは蝶のコレクターなので、展示を行ってはどうか。
・勝画楼との連携を図るといい。
・亀井邸を活用して、正月にお茶会を開催し、塩竈神社に来る参拝者の休息所として活用し
たい。
・仙台で活躍するゴスペルの方々を招いてミニコンサートを行って、亀井邸を市民の方々に
知ってもらう機会を作ってはどうか。
・塩竈のお菓子等の食を紹介する休息所を開設してはどうか。
・古い建物を活かして塩竈の活性化を図るべきだと思っていた。今後も協力したい。
・亀井さんの建物が壊されるのは惜しい、是非残すように頑張りたい。
・2 階や離れがいい、この建物を活用して何とか塩竈を活性化したい。
・これからの頑張りしだい、皆さん頑張りましょう。
・糠袋を作って廊下、柱の磨きなど行いたい。磨けば磨くほどきれいになると思う。
・女性ネットワークにお声掛けいただいて感謝します。亀井邸を残していきたい。
・これぐらい広い建物、体験学習施設として活用してもいいと思う。
・和と洋が織り成す塩竈を代表する建物、これを活かす手はない。
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4、アンケート調査等
(2)協力団体等からの意見・感想 ∼会場設営∼
(2)協力団体等からの意見・感想
◇ 協力団体・企業
∼会場設営∼
(社)宮城県建築士会まつしま支部、塩釜市建設職組合、塩釜左官工事業組合、
塩釜塗装業組合、塩釜地区畳業組合、塩釜電気工事業協同組合、
仙塩地区管工事業協同組合、谷水内装、(有)シマムラ板金工業、北浜硝子
㈱鈴木造園 (順不同・敬称略)
◇ スタッフ
斎藤善之、大浦 満、
、菅野 勉、鈴木和栄、高橋幸三郎、綿 晋、三浦一泰、
神谷 統、大和田庄治(順不同・敬称略)
1)協力団体・企業からの意見・感想等
・ 以前から得意分野でのまちづくりに参画したい思いがあった。今回 NPO さんから依頼が
ありこのような機会を設けていただき感謝。今後もあれば協力していきたい。
・ 小さい頃から亀井邸は気になっていたし、建築に携わる者としても気になっていた。ここ
に入って仕事が出来たことは夢のようだ。
・ 人に見せてお金を取るまでの施設ではない。古くて痛んでいるところでも、この家にとっ
て大切なところはきちんと直し、新しいものを入れることによって生きていくと思うところ
には思い切って新しくして、現代の息吹を感ずる酒田の相馬楼のように現代に息吹を吹き込
んでリニューアルし、お金を取って維持・管理を出来るような施設にすべきだと思う。
・ 丸桁や柱などなど現在では入手困難な材料が使われている。これをただ壊すのはもったい
ない。同じような建物を建てるとすれば何億となるだろう。これをリニューアルして活用す
べきである。
・ 修繕のコーディネーター(設計・監理)
、簡易耐震診断を行わせていただいた。亀井邸は大
正 13 年の建築で、簡易耐震診断の結果アウトだった。耐震補強するには全面的に補強をしな
くてはならないし、まだまだ手を加えるべき所がある。
・ 調査の際、洋館はだいぶ痛んでいるようであった。修繕にあたり予算の範囲でやらせてい
ただいた。もっと手をつけるべきところはたくさんある。
・ ガラスも戦前の板ガラスを使用されている。現在ではなかなか手に入らない。壊すのはも
ったいない。
・ 障子戸の雪見窓など先人の技術で現代では省いている細かい作りがある。塩竈の先人の職
人の技が随所にあり、次の世代に伝えていくべき建物である。
・ 洋館の外壁(洋風)の左官技術(洗い出し)の草模様を出来る職人は探せばいるだろうが、
この辺にはいない。貴重な遺産である、保存すべき。
・ 洋館の上げ下げ窓に錘を使ってどこでも停まることが出来るようになっている。先人の人
たちの技術はすばらしい。
・ 襖戸についても、2 階のこうもりの取手も珍しいが、離れの取手も七宝焼きで、一つ一つ
手作り貴重なものである。
30
4、アンケート調査等
(2)協力団体等からの意見・感想 ∼会場設営∼
・ 床の間のたたみも昔の板畳になっている。書院造を忠実に守っている。2 階の欄間も珍し
い作り、床脇の違い棚の柱(エビヨウ)も彫るのに 1 週間はかかるものを使っている。
・ 畳換えを行った。自分の師匠が以前行った事を聞いている。感慨深いものがある。
2)協力団体・企業からの聞き取り内容
・ 外部の赤松は、亀井邸よりも古い。赤松は移植が難しくここまで大きくなるには亀井邸の
建築以前から生えていたものである。亀井邸は大正 13 年に建築されたと聞いているが赤松は
100 年以上は有に超えており中心市街地に残る貴重なもの。多羅葉(葉書の元祖)これもな
かなかのもの。又、シュロも約 10mあるものが一つの庭にこれだけあるのも珍しい。ここま
で大きいものはなかなか無い。建物も貴重なものだが、庭の植栽も塩竈を語る貴重なもの。
・ 畳床は当時の物と思われ今でもしっかりしている。大正時代の新聞が挟んであった。
・ 塩釜市建設職組合は創立 97 年を迎えている。亀井邸については、現在の㈱港都設備(大竹
氏)の父親が大工さんをやっており亀井さんに出入りをしていた。昔は出入りのお抱え大工が
おり、建てた大工は一生建築主とおつきあいがあった。大竹さんの父親は職組合の組合長で
もあったし、おじいさんも大工だった。聞き伝えに寄れば、当時の塩竈の棟梁と言えば阿部
福さんか大竹さんが大きな棟梁だったと聞いている。施工者は大竹さんの父親とおじいさん
ではないかと思う。
・ 棟札は建物調査の際、天井裏に上ったが発見することは出来なかった。
・ 便所・風呂のタイルは昔のものタイルメーカー等の専門会社に調査させて見てはどうか。
貴重なものと思う。
・ 階段にも特徴がある 2 方向から上がり下がりがあり、動線を考えた作り。
・ タンスも質素だが、桐の無垢のタンス。仙台ダンスの特徴が残っている。
・ 1 階廊下の増築部分雨漏りがある。応急処置をしたがはぜが短く雨漏りをするだろう。ま
た台所の屋根も傷んでおり張り替えたほうが良い。
・ 2 階の和室は趣がある、欄間も結構手が込んでいる。2 階からの眺めも当時の塩釜港を見下
ろせて良い作りをしている。
31
4.アンケート調査等
(3)参加者等からの意見・感想・アンケート調査 ∼市民交流事業より∼
(3)参加者等からの意見・感想・アンケート調査
∼市民交流事業∼
1.スタッフ等からの意見・感想 ∼プチカフェ in 亀井邸&ミニ勝画楼写真展∼
◇スタッフ
上島陽一、村上昭弘、末永栄子、今泉俊郎、今泉順子、本郷信行、武内香弥乃、
武内 基、菊地忠男、菊地昌子、横田義光、高橋幸三郎、高橋光子、綿 晋、
綿恵美子、綿美保、浅野敦子、大和田庄治、菊地裕子(順不同・敬称略)
1)スタッフより
・ 受付をやっていたが、亀井邸について色々聞かれた。興味がある人多いのでは。
・ 塩竈のお菓子の中でも、ずんだロールがおいしいとのお話があった。どこで売っているのとの問合
せがあった。意外と知らない方が多いのではないか。
・ ゆっくり接待できると思ったが、どんどんお客さんが来てお茶の準備が大変だった。
・ まずまずは成功と思う。
・ 27 日開催予定のゴスペルコンサートの際、荻原商店の醤油を使用した玉コンニャクを提供し、塩竈
の食をみんなに紹介したい。
・ 呼込みをしていたが、大正時代の建物でお茶を提供しているといったら、お客さんがたくさん入っ
てきた。
「大正時代」という響きがお客さんにインパクトがあったのではないか。
・ お客さんから亀井邸の他に見るものとか立ち寄れるところがないか問合せが多かった。勝画楼を紹
介したが、もう一つくらい案内できるところがあるといい。
・ 勝画楼のポストカードを作成、実費にて配布する予定であったが、30 名の方にプレゼントしたとこ
ろ大変喜ばれた。販売などをすれば、塩竈の記念品として活用できるのではないか。
・ のんびりやるつもりだった。大変忙しかったが、楽しくやらさせていただいた。
・ 二階を担当、足がパンパンになったが楽しくやった。コーヒーの半券に番号をつけたほうが良い。
ゴスペルの際もお手伝いしたい。
・ お客さんから順番について苦情があった。後から来た人が、先に座った人がいるとか。待合処で待
っていたのに、後から来た人が本席に座ったか。後から来た人に先にお茶がきたとか。
・ 受付を担当。お茶を求める方が多かった。参加者の平均年齢中高年の方が多いようだ。お抹茶がな
いかと多くの声が聞かれた。
2)参加者からの生の声
・女 50 代
母が亀井邸でお手伝いさんとして働いていた。幼少の頃離れに渡る廊下で、亀井の社長のお姉さ
んと一緒に撮影した写真を持っている(当日持参)昔を思い出し、懐かしく涙が出てきた。このよ
うに活用されて嬉しくてたまらない。
・女 60 代
32
4.アンケート調査等
(3)参加者等からの意見・感想・アンケート調査 ∼市民交流事業より∼
毎年、神社に初詣に来ているが、神社を参拝して帰るだけだけ。亀井邸でこのような企画はすば
らしい。亀井邸の他にもう一つぐらい見る場所があればよいと思う
・男 40 代
ずっと塩竈に住んでいてが塩竈のことを知らないでいた。カメイさんが塩竈発祥とは知っていた
が、カメイさんがなぜあそこまで大きくなったのかが判らなかった。塩竈の繁栄(明治から大正の
時代)が関っていいたことを知ることが出来て嬉しい。塩竈を生かす素材として亀井邸は大事だと
感じた。子供に教えたい。
・男 60 代
お正月に塩竈の歴史に触れられて嬉しい。裏坂に立派な建物があり気になっていた。取り壊すに
は惜しい建物、カメイさんが協力して残してくれるといいと思う。
・男 50 代
カメイさんの所有か。市が取得したのか。今後どのようになるのか等について質問があり、次の
ようにお答えをした。
「現在も亀井文蔵さんの所有、市で賃借してお借りしている。NPO と活用策
を検討する車座会議に提案した楽しいシニア塾で活用策を探る一つの企画として今回開催した。
NPO としては今年度国の再生モデル調査に提案し採択された。カメイさんの考え方一つで、取り
壊しもあり得る。保存活用していいくには皆さんの声が必要。
」とお答えしたところ、
「塩竈の活性
化のため。又塩竈を知る上で必要な建物であり、ぜひ存続を」とのお話。
2.スタッフ等からの意見・感想 ∼冬のあったかゴスペルライブIN亀井邸∼
◇スタッフ
今泉俊郎、今泉順子、大宮 拓、堀野憲子、末永栄子、田中聡子、大宮佳奈、
村上陽子、武内 基、武内香弥乃、羽柴裕幸、村上昭弘、渡辺陽子、菊地昌子、
菊地忠男、高橋幸三郎、高橋光子、荻原 勝、神谷 統、大和田庄治、菊地祐子
(順不同・敬称略)
1)スタッフより
・ 参加者からはすごく喜ばれた。おつかれ様でした。
・ 受付をしていたが、申込み者以外の方が4∼5名の方が来場した。定員ということでお断りをしま
した。次回からは柔軟な対応をしてみてはどうか。
・ スタッフも楽しんだイベントがやれたのでよっかと思う。
・ 玉コンの評判がよっかた。味噌・醤油おいしいとの話であった。受渡しの方法として、チケットは
半券で渡したほうが良いと思う。
・ 120 本用意した玉コンが好評で即完売、一人で 2、3 本買っていた人もいます。また、味噌・醤油
も売れたし、
「塩竈には美味しい醤油屋があると」PR できたと思います。でも、スタッフが食べられ
なかったのが残念。スタッフの分は事前に確保して味わえるようにお願いします。
33
4.アンケート調査等
(3)参加者等からの意見・感想・アンケート調査 ∼市民交流事業より∼
・ このような企画にスタッフとして参加したのは初めてだったが、来場者の皆さんが大変喜ばれてい
ていたのがうれしかった。
・ 菊池さん(今回の企画者)やご家族の皆さん、スタッフの昼食のおにぎりやおかずありがとうござ
いました。裏方の裏方をしていただき感謝します。このような方がいらっしゃってはじめて出来るこ
とだと思います。次回も協力したいと思います。
・ ホットチョコレートの評判もよかったです。スタッフとして参加して、観客として参加する以外の
別の喜びを感じました。
・ 玉コンの販売に併せて味噌・醤油を希望者の方にお分けしました。もってきた味噌・醤油完売です。
塩竈の商品をこのような企画に合わせて市民や観光客に紹介する企画は今後も継続してやっていき
たいと思います。
・ 皆さんお疲れ様でした。塩竈の味や亀井邸の魅力を参加した皆さんにお伝えできたのでは無いかと
思います。参加した私自身も疲れましたがうれしかったし、充実感が感じられました。
・ 亀井邸や建築された当時の歴史や塩竈の長い歴史を年配者のほうが全然知らない方が多いのには驚
きました。自分もあまり知らないので、聞かれてもお答えできなくて勉強しなくてはと思いました。
「塩竈を活性化しなくてわ」とみんなは言っていますが、塩竈のことを本当に知っていて(歴史や文
化、成り立ち、現状)言っているのかと疑問に思いました。
・ 菊池さんがスタッフに「笑顔でお迎えしましょう」と言っていましたよね。参加者の方も笑顔で答
えてくれました。気持ちがよかったです。おもてなしの一つだと思います。
・ 裏坂の入り口で亀井邸への案内をしていました。くるくるマップをもった観光客の方(東京からい
らっしゃ方で夫婦や京都からきた若い女性の方)に、こちらからお声掛けをしてみました。亀井邸や
裏坂、勝画楼のことをちょっとの時間でしたがお話したら大変喜ばれていました。また、昼食をまだ
取っていないということで、牡蠣かお寿司の店を紹介して欲しいといわれました。自分がいいと思っ
ているお見せを紹介したところ、大変感謝されました。私はこれが「おもてなしの心」の一つだと思
います。市民のみんなが気軽に声掛けをしてちょっとご案内しただけでも観光客の方は、塩竈はいい
所だったと印象を与えると思います。
・ ダッシュの皆さんも大変喜んでいました。又呼んでいただければといっていました。
・ ミニコンサートの会場として活用がすることが実証できたと思います。ダッシュさんも和室でライ
ブをしたのは初めてとのこと。大きな空間では味わえないお客さんと一体感が感じられ大変喜んでい
ました。また招いて欲しいともいっていました。
・ 今回お客さんに提供したお菓子は、そのお店であまり知られていないお菓子をお出ししました。塩
竈の有名なお菓子以外の美味しさを知ってもらえたと思います。
・ 亀井邸のゆかりの方もいらしゃり、
「亀井邸」という場を通しての人のつながりを感じることが出
来ました。これら亀井邸をはじめとする塩竈の歴史的な建物が持つ魅力を最大限利用して建物が人と
人を結びつける接点になると思います。
・ 塩竈をお訪れる方が「塩竈にくるとほっとするね。和むね」と人々が暖かい温もりを感じられる場
になればいいと思います。
34
4.アンケート調査等
(3)参加者等からの意見・感想・アンケート調査 ∼市民交流事業より∼
・ 塩竈のことを学んでいきながら、自分自身も楽しみながら塩竈とともに歩んでいけたら良いと強く
思ったひとときでした。今後も楽しい企画を実現できればと思います。
・ 塩竈のお菓子も美味しいと評判でした。塩竈のお菓子屋さんにはいい物がたくさんあると思います。
亀井邸を活用して、塩竈のお店で働く女性のパテシエの方をお呼びして塩竈のお菓子の魅力を紹介す
るイベントを開催したいですね。
・ 塩竈の商品を PR するのに、お菓子だけでなく、ゴスペルのような企画と併せて行うことによって
塩竈の魅力(おもてなし、お菓子等)を市民の方や市外の方に知ってもらう企画は今後もやって行き
たいです。
・ NPO や市民団体の方、建築業会の方や市の職員の方に感謝します。本来なら取り壊されていた亀
井邸でこのようなイベントを企画できるのも、会場設営に係わった市民や市の職員の皆さんの頑張り
があったからと思います。市民の中には口では活性化のためにはあーしろ、こーしろっていうだけで、
実際に動く方は少ないし、実際に色々言われながらも本気で実行することが大事だと思います。今後
もがんばっていきましょう。
・ 亀井邸は確かに塩竈の大正時代を感じさせる建物ですが、今は盛り上がりがありいいんですが亀井
邸はリピーターを迎えるには魅力が乏しいと思います。去年、酒田の「相馬楼」に行ってきましたが、
古い建物ですが歴史を新たに刻むということで、泉椿魚さんのプロデュース(酒田の歴史や文化をき
ちんとコンセプトに取り入れ、営業戦略もきちんと考えていた。
)してもらって、魅力ある建物にリ
ニューアルして年間8万人の来館者を迎えています。
「歴史的遺産の活用とまちづくり」という本に
も書いていましたが、
「保存とはすべてを過去の状態のまま維持していくことやある過去の状態に復
元することではなく、変化してゆく社会と文化の条件を考慮しながら今後に残すべき価値あるものを、
最善の道を選び努力を傾けて保持してゆく」ことだと書いていました。亀井邸についても相馬楼のよ
うに現代の感覚や息吹を注入しないと若者、
(特に若い女性)に魅力ある建物には移らないし、単な
る古い建物で終わってしまって公民館的な単なる交流の場の役割で終わってしまいます。公民館や資
料館は塩竈に小さいながら在るし、交流するイベントを行う場所だってあるし、きちんと塩竈の文化・
歴史を取り入れながら現代を取り入れて、未来に残す歴史資産として活用するように亀井邸のコンセ
プト、戦略をきちんとして、お金をかけるところにはきちんとかけて、観光客の方にもきちんと紹介
できるようして(維持管理の経費が賄えて、多少の利益も出るように)しながら魅力ある建物にしな
いと亀井邸は逆に市民のお荷物になります。
・ 亀井邸の活用についてですが、私もそう思います。今はいいんですが2∼3年たつと飽きられると
思います。私も相馬楼に行ってきましたが、酒田の丸高の高橋会長さんや商工会議所会頭である平田
牧場の社長さんのように人肌抜いてやろうという地元の企業人の方がいれば出来ると思うし、亀井さ
んでもいいし、塩竈の活性化のために、相馬楼のようにリニューアルして活用してくれる人がいるん
じゃないかと思います。そのような人を発掘するにしていくことも大事だと思うし、このような企画
を定期的に開催することによって、企業人の方や市民の方々に関心や参加してもらえるようになると
思います。
35
4.アンケート調査等
(3)参加者等からの意見・感想・アンケート調査 ∼市民交流事業より∼
3.参加者等からの意見・感想 ∼海苔のりのりで布ぞうり in 亀井邸∼
◇スタッフ
菊地昌子、末永栄子、菊地忠男、菊地裕子、大和田庄治(順不同・敬称略)
1)スタッフより
・ 塩竈に住んでいながら地元の水産品(のり、昆布等)を知らなかった。今回の開催にあたり、昔
から住んでいる人に聞きながらどんなお店があるか等の調査をしました。意外と塩竈は老舗が多く、
隠れた名産品があることがわかりました。地元に住んでいながらあまり認識していない人も多いと
感じています。
・ 布ぞうり(わらじ)作りについて、年配の参加者が結構多いにも関らず、初めての方がほとんどで
した。時間の都合上片足しか作れませんでしたが、和気あいあいの中で行うことができました。
・ 今回の企画で年配者の方でも作り方がわからない人が多いことを実感しました。若い世代の方にも
伝えていくために、今度は親子を対象として開催してはどうかと思います。
・ 物を作る喜びを通して知らない参加者同士のコミニュケーションを図れることができました。
・ 亀井邸の歴史や建物の紹介をしたところ、やはり塩竈や亀井の歴史を知らない方が多いのに驚きま
した。地元への愛着心を育てるためには、亀井邸のような建物を活かし、塩竈の良いところを市民の
方々に伝えていく必要があることを実感しました。
2)参加者からの生の声
・女 60 代
亀井邸は残すべき。布ぞうりなど、体験できる施設としての企画は大変良い。今後も続けてほしい。
・女 50 代
塩竈の乾海苔や生海苔もおいしい。このような企画を望んでいた。学習をしながら、塩竈の食を楽
しむ企画は今後も続けてほしい。
・女 70 代
公民館などの会議室では昼食を取ることはあまり無い。体験学習と塩竈の食を一緒に体験できる施
設があれば大変良い。
・女 50 代
塩竈の海苔など食を PR するのは大変良い企画。でも市内魚屋では女川とか石巻より値段が高いお
店が多い。あまり地元のことを悪くは言いたくないが、地元で買うよりも石巻や女川で買ったほうが
安い。NPO の方々がせっかく塩竈のいいところを紹介して町を活性化しようと頑張っているのに、
売るお店の中には無理やり買わせるようなお店もある。観光客の人にもそういう売り方をしているの
だとちょっと残念。もっと別のやり方があるのではと思うし、お店の方のやる気やおもてなしの心も
大事だと思う。
・女 60 代
私もそういう体験をした。塩竈のお店のおもてなしがかけていると思う。
36
4.アンケート調査等
(3)参加者等からの意見・感想・アンケート調査 ∼市民交流事業より∼
4.アンケート調査の概要等 ∼プチカフェ in 亀井邸&ミニ勝画楼写真展∼
1)概 要
・配布数
250 名
・性 別
・居住地
・ 有効回答数
155 名
・調査回答率 62%
男 34 名
女 61 名
無回答 60 名
計 155 名
塩竈市内 59 名
市外 72 名
無回答 24 名
計 155 名
1.亀井邸の印象について
「良かった。まあまあ。
」と答えた人が、全体の 85.5%にのぼった。意見としても、
「貴重な建物
なので保存活用して欲しい」等、好意的な意見が多数である。
2.運営について
「良かった。まあまあ」と答えた人が 76.1%に上った。意見としては、
「一生懸命さが伝わる。親
切丁寧でよかった。
」等の好意的意見の他に、
「待たせない工夫や、お茶の提供について順番が逆にな
っている。時間がかかり過ぎている。
」等の意見もある。
3.内容について
「良かった。まあまあ」と答えた人が 74.2%に上った。今後の活用策の意見として、
「今後も定期的
に開催して欲しい」
、
「年中、自由に出入りできるように喫茶コーナーの設置やお茶会、ミニコンサー
ト、落語会の開催」
、
「芸術の町塩竈として、お琴、お花、アート等」の歴史的建造物と芸術を融合さ
せたイベントの開催を望む意見がある。
4.塩竈のイメージについて
「良い。まあまあ」と答えた人が 59.4%であるが、意見として、
「松島のイメージが強く、塩竈のイ
メージが弱い」
「活気のある町にしたい。
」などまちの活性化を望む声が多数ある。
5.塩竈のイメージアップの題材について
「塩竈神社」が 16.4%と最も高く、次いで、亀井邸 9.7%、勝画楼 8.8%、市内の歴史的建造物 7.5%
と市内の古い建物を題材にイメージアップを図るべきとの意見が 42.4%を占めている。意見としては、
「歴史的・文化的なものと名産品(食)を組み合わたもの」によるイメージアップを望む声がある。
6.回答者が知っている塩竈の魅力(素材)は
回答者が知っている塩竈イメージアップを図る上での素材としてアンケートに掲げた以外のものと
して、
「お団子、平間至、来々軒のラーメン、鬼房小道、お祭り、塩竈桜」等があげられた。
7.塩竈のお菓子の印象について
「良かった。まあまあ」と答えた人が 60,6%であり、意見としても「手焼きのせんべいが美味しか
った。
」
、
「ずんだロールが美味しかった」
、
「マコロンが美味しい」等、塩竈のお菓子については好意的
意見が多い。
8.自由な意見について
亀井邸の存続を求める意見、古いものを生かした町づくりや近隣市町との連携による町おこし等の
意見がある。
37
4.アンケート調査等
(3)参加者等からの意見・感想・アンケート調査 ∼市民交流事業より∼
2)アンケート調査の意見・感想
A-2 亀井邸についての意見
○ 開放を続けて欲しい。
○ 初めてお伺いしました。神社に参拝しながら時々これますので月に
日を決めて開館して欲しい。
○ 塩竈にこのような大正時代の建物があったことを知らなかった。い
つでも見られるようにして欲しい。
○ 大変すばらしい建物であり保存して欲しい。
○ あまりの変わり様にびっくりしました。
○ 2階のガラスがまだきれいに残っており正月気分が味わえた。
○ ストーブが熱かった。
○ 初めて知りました、お正月の人通りが多いときにこういったイベン
トをする事はとてもよい事だと思っています。
○ 塩竈市にこのような古きよき建物があることをもっとアピールすべ
きだ゙と思います。町おこしの一環として是非今後も企画して行っ
てほしい。
○ このままの姿で長く保存して欲しい。
○ 消費者の会として最初に掃除から参加させていただきました。今回
の企画は私事のようにうれしく、すがすがしい床の間の花がとても
印象に残ります。
○ 本当に貴重な建物なので保存してほしいです。
○ 建物は良かったが、人が多くて少し落ち着かなかった。
○ 今まで気になっていた建物なので入れてよかった。
○ 懐かしい雰囲気に浸ることが出来ました。
○ 当時の建築、当主の考え方のわかる建物として是非残して欲しい。
○ 文化的建物は希少価値である。ぜひ残してもらいたい。
○ 続き間での和食や飲食の提供をして欲しい。紅葉の写真非常に良
かった。
○ 見せる物とそうでないものの区別がはっきりしない。見せる物の説
明が無い。
○ 別に広くないし天井も低いなと思った。
○ 伝統的な建物で全体に暖かみのある建物である。
○ 日本の良き時代が思い出されます。
○ ボランティアの皆様お疲れ様です。
○ 昔ながらの建物の雰囲気があって良かった。風情があります。
○ 大変懐かしく拝見しました。45年前母と一緒に来ていました。懐か
しくて涙が出ました。
○ とても良い事です。人々の触れ合い、自然に出来る場所としてどう
ぞ続けて頂きたいと思いました。
○ これ以上手を入れないように
B-2 運営についての意見
○ 一生懸命さに好感が持てます。
○ 亀井さんから市に寄附していただきあまりお金をかけないで維持し
て欲しい。
38
4.アンケート調査等
(3)参加者等からの意見・感想・アンケート調査 ∼市民交流事業より∼
○ 美味しくいただけました。希望する方には亀井邸や塩竈の歴史につ
いてお話くださる方がいてもいいかなと思います。
○ 待たせないような工夫をして欲しい。座席の順番等を考えて欲し
い。
○ ボランティア協力の大切さを身にしみました。館内の見学だけでな
く建物を生かした行事を行って欲しい。
○ カメイさんみんなのために力を貸してください。
○ 一生懸命な運営は感じが良かった。但し、広報には1時30分開始と
なっていました。
○ 塩竈の活性化にはとてもよいこと。限定された内容で十分と考え
る。
○ 塩竈にはこんなにすばらしい歴史・文化があったのですね。一人で
も多くの方に知っていただくことが大切だと思います。
○ もっとPRしてはいかがですか。
○ 見学者に対して心からのおもてなしが伝わった。来て見ようと思う
ようにさせるのはやはり人と人のかかわりだと感じました。親切、
丁寧であった。
○ ご苦労様です。塩竈にも地域を思う人々の存在を確認した。
○ 和風セットが欲しかった。お茶の提供が遅い
○ 待合室で待つように指示されて待っていたのに明らかに後から入っ
てきた人たちが先にいただいたり時間がかかりすぎている。電車時
間に気をもんだりしました。但し金額は安い。
○ 安価なお値段で喫茶の提供はよかったが、混んでいて先送りになっ
ている。時間がかかりすぎている。
○ 今日は、正月の2日で混みあっていたので後日ゆっくりとした見学
会を開催してほしい。
○ お茶が飲みたかったが終わっていたのが残念。
○ スムーズに行っていない。案内係をもうけてほしい。
○ 初めての試みで喫茶サービスが遅いようです。これからもっと段取
り良くいくと思います。
○ ボランティアに頼りっきりから、公的な援助などを受けて是非活気
あるものにして欲しい。
○ 親切丁寧でよかった建物の説明も良かった。
○ NPOの方がとても親切であった。
○ 器の関係もあるがもう少し人を入れても良いのでは
○ スタッフの思いはわかりますが、まったくのサービスシステムが出
来ていないのが残念でした。
○ 順番がうまくいっていない
○ 混雑したときの対応をきめていないようで対応が混乱していた。
○ ボランティアの皆様お疲れ様でした。
○ 良かったのですが、ウエイトレスの服がちょっと合わなかったよう
に感じました。
○ ぜひ人々のために初詣の際に憩える処としてぜひ続けてください。
○ 順番の整理に留意していただければ、なお良かった。
39
4.アンケート調査等
(3)参加者等からの意見・感想・アンケート調査 ∼市民交流事業より∼
C-2 内容についての意見
○ お金を取って運営するほどのことはなかった(内容がない)亀井さ
んの歴史がわかる資料がほしかった。
○ お茶をすると共に亀井邸について解説をするガイドさんみたいな人
をつけるとお客さんの理解度がアップすると思う。
○ 出来たら年中、自由にやはり喫茶コーナーを設けてください。又、
喫茶しない人も自由に入れるようにお願いします。
○ お茶をいただきながらのコンサート等を行ってください。
○ ゆっくりした気分を味わいたかった。
○ お茶会などを開催すると良いと思います。
○ いつまでも続けて欲しい。
○ 係の方に感謝いたします。毎年続けてほしい。
○ スタッフの気配りが大変良かった。
○ コーヒーが出てくるまで時間がかかった。
○ しつらえはシンプルに配慮して欲しい。
○ 来客用のテーブルを少し考えては
○ お茶会、ミニコンサート、ミニ落語等
○ 演奏会や落語寄席、歌会等を開催してはどうか
○ これからもカフェを続けて欲しい。
○ お茶の値段が300円ということで入館する気になった。
○ 塩竈の歴史がわかって良かった。
○ 亀井邸を知らない方がまだまだいるので、もっともっとアピールし
て皆さんに知ってほしい。
○ 塩竈神社に繋がる心が落ち着くポイントととしてとてもよかったで
す。
○ 和楽(琴、尺八)の演奏会の開催など
○ 四季折々の行事を企画して欲しい。
○ 春の花見の時に甘酒抹茶などはいかがでしょうか。
○ 混んで仕方がないのでしょうが、お茶の順番がスムーズでない。
○ 絵画展など
○ 情報誌があり帰ってゆっくりと読んでみたい。
○ 昔の塩竈のことを思い出し懐かしく思いました。
○ 塩竈で生まれ育った人々を講師に招いて塩竈の今昔語りの会がある
と若い人々にも受け継がれていき良いと思います。
○ 定期的又は毎年恒例で、また同じような感じで開催して欲しい。
○ 芸術の町塩竈として、琴、お花、アート等と古い建物を生かして、
融合させた場としての活用をしてはどうかと思います。
○ 歴史の再発見が出来たので大変喜んでいます。
○ 塩竈や亀井邸の歴史を知りたい。
D-2 塩竈のイメージについての意見
○ 松島のイメージが強く塩竈のイメージが弱い。
○ 奥が深いと思った。
○ 歴史を感じさせる。神社を中心に
○ 生まれた町なので愛着があります。長い歴史を子供の頃から聴いて
いればよかったと思います。
40
4.アンケート調査等
(3)参加者等からの意見・感想・アンケート調査 ∼市民交流事業より∼
○ 活気のある町にしたいです。
○ 長い歴史を持つ町なのにその面影がまったくなくなっているのが残
念です。
○ まちの清掃をしてほしい。
○ 2階のガラスがまだきれいに残っており正月気分が味わえた。
○ 本塩釜駅前、海岸通、本町等各商店街に活気が無く社会に埋もれた
老いた町の印象を強く感じている。
○ シャター通ばかりで大型店もなく、活気がなさすぎです。
○ 塩竈というと現在あまり活気がないイメージがあります。漁師町と
いうイメージがありますが、こういった古民家や歴史を感じられる
遺産をからめたイベントが良いと思います。
○ 漁港に頼りすぎたことが尾を引いていると思います。もっと時流に
沿った工夫をすべき
○ 本当に京都に塩竈があるのでしょうか。塩竈の歴史をもっと情報発
信して欲しい。
○ 平日はさびしい感じがする。
○ 生まれ故郷、歴史の町を感じる。
○ 歴史の町なので、古い物は残して欲しいと思います。
○ 今まではあまり良くなかった。ボランティアでご自分の時間をさい
て活動してくださっている方々に感謝いたします。歴史が古い町な
のに面影が無くなって来ていますが、この試みは大変良い企画で
す。
○ あまり良く知りません
○ 町並みが雑然として美しさがない。
○ 昔と違い活気が無い。静か過ぎる。
○ 塩竈の活性化のためにお魚や歴史を生かす。塩竈らしい特徴のある
まちづくりが大事だと思います。
○ 今朝表坂より登りました。川を埋めてしまったのはとても残念で
す。
○ ここで暮らす人々が自分たちの住む地域に目を向けることが必要。
近隣市町村の変動に流されず、塩釜らしさを考えていきたい。
○ 徐々に整備されていると思うが柳並木がなつかしい。
○ 古式ゆかしき建物として市民のために活用してほしい。
○ 住んで20年になりますが、外から入ってきた人に冷たい感じがしま
す。
○ 生まれながらの塩竈人です。亀井邸を見られることは出来ないと
思っていましたとてもうれしく思います。
○ 荒々しいところと情緒的な処があり親しみを感じる。
○ 住んでいるので、塩竈の良さを発見していかねばならないと思っ
た。
○ 地元だということで好きです。
○ 駅前がさびしい。そのような目で見られている。
○ 町の歴史についてリーフレット等が少ないので判らない人が多いと
思う。
○ これからの時代に残さなくてはならない建物だと思います。
○ 今後も整備して公開してください。
41
4.アンケート調査等
(3)参加者等からの意見・感想・アンケート調査 ∼市民交流事業より∼
○ 歴史文化が息づいている町
42
E-2 塩竈のイメージアップを行う上での題材に対する意見欄
○ 港町・水産を離れて文化的なことに力を入れてください。
○ いつでも神社に参拝できる。
○ 商業都市を再生する事は、今後は難しいと思う。水産業を再生する
事も塩竈としては失敗している。あとは歴史的な物の活用による産
業振興に切り替えるべきと思う。郊外型の商業活性化よりも市内中
心部への観光客の導入も必要と考える。
○ お菓子は美味しいです。水産加工品はマグロや牡蠣しか無いので
しょうか。すしは観光化してますよね。海はどうしても松島のイ
メージが強いです。マグロ祭りや牡蠣祭りなど無料で試食できるイ
ベント等の多くの人に春、夏、秋、冬と来てもらえるような仕掛け
がいいと思います。
○ 行政も巻き込んで、古ければ古いなりに、又新しい物も取り込んで
町並みを考える。
○ 知っている人が知っている。もっと情報発信してみてはどうか。
○ 勝画楼について若い世代の人が知らないのではないか。
○ 奈良時代から今日に至るまでの塩竈の歴史を、観光にいらした方に
紹介したい。
○ もう一度塩竈に来て見たいと思うイメージアップが大切です。新鮮
な魚が安価で地場の魚やおいしいお酒、そして歴史的なまちづくり
が必要です。
○ 祭日には開館してほしい。
○ いろいろすばらしい素材があるのに生かしきれていないように思い
ます。神社の協力を得て門前町の賑わいを取り戻して欲しい。
○ 民謡塩竈甚句
○ 塩竈市民は昔の塩竈を懐かしく思っています。広く市民の目に触れ
る情報発信をして欲しいと願います。
○ 歴史的な建物と本市の名産を組み合わせて建物の保存と維持に取組
んで欲しい。
○ 総合的に文化をドッキングさせて何か出来ないものでしょうか。
○ 車の駐車場の確保によって歩いて見学できるコースの設定があれば
良いと思う。
○ 塩、観光船を生かしてほしい。
○ 塩を生かしてはどうか。
○ 観光地としての宣伝活動をしてください。
○ 商工業についての今後の発展を願う。
F-2 塩竈のイメージアップの題材を生かす理由
○ まちを歩くと閉まっている店が多くさびしい感じがする。
○ 塩竈のシンボルであり、自慢できるものです。
○ 全国的有名なので
○ まちづくりのビジョンが見えないばらばらで魅力がない。
○ 古きよき物を大切にしたいから
4.アンケート調査等
(3)参加者等からの意見・感想・アンケート調査 ∼市民交流事業より∼
○ 塩竈神社を中心として、観光客の流入によるまちの活性化を図る。
○ 文化ではないでしょうか。
○ 塩竈神社を柱として景観をアップして欲しい。
○ 点でなく面的アピールをしないと伝達力に欠ける。
○ 塩竈神社をもっと活用してはどうか。毎年お参りにきているから
○ 東京からツアーが設定されているのを見て行きたいと思ったからと
ても美味しそうでした。
○ シャター街を活性化させ美しいストリートへの努力が必要。
○ 市としての長期のビジョンに基づくまちづくりが大事だと思いま
す。
○ 海・魚を生かす。
○ 松島には無い塩竈独特の観光要素だから
○ 亀井邸と同じように使用されるとよい。
○ 町の歴史が観光の方などにわかる立札などはどうでしょうか。
○ 神社前の通りを門前町のように作ったほうが良い。
○ 水産加工物(かまぼこ)、観光
○ 市内各古い建物を利用して展示品をおいて回遊できるような工夫を
してはどうか。
○ 今後も発展して欲しい。
○ 塩竈の歴史。塩竈の町は時代に取り残された町になっている。それ
を逆手にとってイメージアップを試みると良いと思います。
○ 一番というほど誰でもが知っている有名なところなので、神社を中
心に生かしていければいいと思います。
○ 塩竈の歴史が紐解けるのではないか。
○ 絶対に飲むから車が入れないで歩く大人のまちづくりをすればよい
と思う。
G-1 回答者が知っている塩竈の魅力
○ 初詣
○ マグロ
○ 港・神社・すし
○ 親しみやすさ
○ 昭和28年頃、漁船の出港前に神社に立ち寄ったこと。
○ 塩竈神社・水産加工品・地酒
○ 塩竈桜
○魚
○ 昔の塩竈のにぎやかさ
○ 塩竈神社・祭・御寿司
○ 神社・おだんご
○ 坂道とお稲荷様
○ 塩竈神社
○ すし
○ 塩竈神社
○ 塩竈神社の本殿以外のもの
○ 平間至(写真家)
43
4.アンケート調査等
(3)参加者等からの意見・感想・アンケート調査 ∼市民交流事業より∼
○ お祭り
○ 鬼房の小道
○ 来々軒のラーメン
○ 魚が新鮮
○ 千賀の台から観た塩竈港の景色
○ 塩竈の歴史
○ 海、神社
○食
○海
○ 海産物、塩竈神社、地酒
○海
○ 花祭り
○ マグロ
○ 宮町通りの石倉等の建造物
○ 勝画楼、塩竈神社
○ 市場
○ 塩竈神社。すし
○ 塩竈神社
○酒
○ 塩竈神社
○ 塩竈の歴史・文化
○ 塩竈神社
○ 塩竈神社、勝画楼
○ 塩竈神社
○ お菓子、三陸塩竈ひがしもの
○ 塩竈神社、お祭り
○ 海と緑
○ 食べ物
○ 食べ物
○ 塩竈神社
○ マグロ
○ 塩竈神社と食文化(酒と生鮮食品)
○ 防空壕
○ 魚、蒲鉾
○ 歴史を感じさせる古い建物
○ 勝画楼
○人
○ 魚を生かした食
G-2 回答者が知っている塩竈の魅力の理由
○ 遠方の知人に地酒を送って大変喜ばれています。
○ 安くて美味しい魚が手軽に食べれるようにして欲しい。
○ 坂道とお稲荷様、塩竈街道を大切にして行くことが良い。
○ 他の神社に類を見ない神の力が感じられます。
○ 過去10年はない
○ 昔からの味で、どこの地域のラーメンにも負けない。
44
4.アンケート調査等
(3)参加者等からの意見・感想・アンケート調査 ∼市民交流事業より∼
○ 塩竈の魅力はわからない。知る機会がない。
○ 魚を素材に美味しい食事が出来る。
45
○ きれいな海であれば、印象も良く人も集まってくると思います。ご
みが浮いていては台無しです。
○ 武者行列などを開催してはどうか。
○ マグロも良いが、塩竈近海で取れたお魚を食べてみたい。
○ 名酒を愛欲している。
○ 塩竈と多賀城の歴史を融合させ、見学してゆくルートを開発すると
良いと思います。
○ 今は昔のことを教えてくれる人が身近にいないこともあり、さびし
くなりました。
○ 魚臭い過去を消していき上記を活用してイメージアップを図る。
H-2 塩竈のお菓子の印象の理由
○ 手焼きの千賀の浦は大変おいしかったです。接客をしていただいた
方が大変親切な方でした。
○ ずんだロールがおいしいです。
○ おいしいから。コーヒーも美味しかった。
○ 飲み物とセットで300円は手頃で入りやすいので続けてほしい。
○ 全てがよかった。地元の有名な物なので食べ応えがあった。
○ 日本茶が無くなっていたので、多めに準備をして欲しかった。
○ 砂糖代わりにおせんべいをいただきました。美味しかったです。
○ 丹六園さんのしほがまおいしかった。
○ 美味しかった。梅花堂のずんだロールが美味しかった。もっと街な
かで販売すればきっと喜ばれます。
○ 抹茶や和菓子に力を入れていただければよいと思います。
○ いつも食べてもおいしいから
○ 和菓子がなかった
○ お手前の茶会がなくなったようですが、新年に抹茶をいただくと心
が改まる物です。やって欲しかった。
○ コーヒーだけでなくお茶もあるといい。
○ ずんだロールが美味しかったです。
○ 美味しい。値段がリーズナブルです。
○ いつも美味しくいただいています。
○ 好物を選びました。
○ プチトリアノンとても美味しかったです。
○ とってもおいしいから。
○ マコロン
○ 美味である
○ ずんだロールが美味しかったが凍っていて歯にしみた。
○ 塩竈の美味しいお菓子屋さんがいっぱいあるので色々なところにつ
かってほしい。
○ お茶席を設けていただけると良かった。
○ 安い
4.アンケート調査等
(3)参加者等からの意見・感想・アンケート調査 ∼市民交流事業より∼
I-1 自由な意見・要望について
○ボランティアの皆様大変ご苦労様です。
○お茶・お菓子の種類がもう少しあれば良いと思います。
○これからもどんどん色々なところで企画して欲しい。地元の良さを
再発見できるから。
○時々開催して欲しい。市外にも広くお知らせして欲しい。ランチョ
ンマットも手作りで、皆さんの気持ちが伝わりました。
○1,000円位にしてアップしても良いかも。
○展示やお茶お菓子が300円で安くて得した気分になった。是非今後
も続けて欲しい。署名を集めて亀井さんに壊さないように頼んでく
ださい。
○事前にPRをして欲しかった。駅等にチラシなどを配ってはどう
か。
○普通の家庭のもてなしの感じを出して欲しい。
○市で買い取って常時開放できるようにして欲しい。
○塩竈の活性化のため今後色々な企画をお願い致します。今回壱番館
のチラシを見て参加させていただき正月気分も味わえて、とても良
かったです。
○塩竈神社へ初詣に来て思いがけない企画に足を踏み入れました。皆
さんのすばらしい試みで、是非亀井邸を残すべくがんばってくださ
い。お茶も紙コップでなく、コーヒーカップでお出しいただいた計
らいに感謝いたします。亀井邸についてご説明も丁寧でわかりやす
かったです。
○お茶会などを開催すればよいかな。
○季節に応じて開放していただければ幸いです。
○現在までこんなに深く、まじめにまちづくりを考えたことがない。
○亀井邸をずっと残して欲しいです。
○建物が傷まない程度での使用範囲で、建物を開放し和食等を提供す
るところにしてはどうか。
○コーヒーは洋室、抹茶は和室とかお庭での開催をしてはどうか。
○塩竈のイメージを聞くところは選択性でなく、どういうイメージか
を具体的に聞いてはどうか。
○古いものを発掘して保存し、観光など町おこしに生かして欲しい。
塩竈、七ヶ浜、多賀城の3市町村が一体となって観光ルートの設定
をすればいいと思う。三本の矢の例えのように一本化したほうが強
力になると思います。これからも古いものを大切に再生して欲し
い。枯れた松は剪定してはどうか。コーヒーセット類は丸盆とかト
レーでワンセットにしたほうが扱いやすくなる思います。器も洋食
器でなく和物で、大正ロマンが漂うようにしたほうが良いと思う。
○お抹茶などもいかがでしょうか。春の行事に期待します。
○塩竈にきたらこれを買うという気持ちをもつ様なPRが必要。
○普段も時々コーヒーを気軽に飲める処に活用できるといいですね。
○大駐車場がない。
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4.アンケート調査等
(3)参加者等からの意見・感想・アンケート調査 ∼市民交流事業より∼
○ 多くの人々への協力、参加できる企画を考えてみてはどうか。また
アイデア募集箱を設けて、どちらにあるのか情報をください。・塩
竈市で生まれ育ち、他国他県の生活をして改めて塩竈の良さを感じ
ています。育てていただいたまちの人々に恩返しのつもりで機会が
あれば、参加協力したいと思います。、広報PR等よろしくお願い致
します。
○ 貴重な体験が出来てよっかた。
○ 古い歴史を思い出させてくれる企画を楽しみにしています。今回の
企画はもっと事前にPRしていたのかな
○ 塩竈の資源(海産物)を利用したまちづくりを行ってはどうか。仙
台の隣という利点を生かすべきだと思います。
○ 今後もこのような企画を行ってください。
J-4 住まい(具体的に)
○ 仙台市
○ 仙台市
○ 多賀城市
○ 仙台市
○ 東京都
○ 石巻市
○ 仙台市
○ 利府町
○ 利府町
○ 仙台市
○ 神奈川県横浜市
○ 多賀城市
○ 山形県天童市
○ 仙台市
○ 福島県会津若松市
○ 東京都
○ 神奈川県横浜市
○ 石巻市
○ 石巻市
○ 石巻市
○ 石巻市
○ 仙台市
○ 仙台市
○ 石巻市
○ 多賀城市
○ 仙台市
○ 東京都台東区
○ 仙台市
○ 多賀城市
○ 多賀城市
○ 多賀城市
○ 多賀城市
47
4.アンケート調査等
(3)参加者等からの意見・感想・アンケート調査 ∼市民交流事業より∼
○ 神奈川県横浜市
○ 仙台市
○ 仙台市
○ 仙台市
○ 松島町
○ 仙台市
○ 仙台市
○ 仙台市
○ アメリカ
○ 仙台市
○ 仙台市
○ 仙台市
○ 仙台市
○ 岩沼市
○ 東松島市
○ 仙台市
○ 柴田町
○ 多賀城市
○ 仙台市若林区
○ 仙台市若林区
○ 千葉県船橋市
○ 仙台市
○ 仙台市
○ 多賀城市
○ 多賀城市
48
4.アンケート調査等
(3)参加者等からの意見・感想・アンケート調査 ∼市民交流事業∼
5.アンケート調査の概要等 ∼冬のあったかゴスペル in 亀井邸∼
1)概 要
・配布数
70 名
・有効回答数
48 名
・ 調査回答率 68.5%
・性 別
男 5名
女 34 名
無回答 9 名
計 48 名
・居住地
塩竈市内 31 名
市外 9 名
無回答 8 名
計 48 名
1.亀井邸の印象について
「良かった。まあまあ。
」と答えた人が、全体の 97.8%にのぼった。意見としても、
「古い建物を保存
し利用していくことは大変良いと思う」等、好意的な意見が多数である。
2.運営について
「良かった。まあまあ」と答えた人が 92.7%に上った。意見としては、
「このような企画・運営され
た方々お疲れ様でした。また色々な試みをよろしくお願い致します」等の好意的意見の他に、
「内容は
よかったが、畳の上で長時間正座して聞くのは足が悪い人にとってはひどいと思うので考えて欲しい。
」
等、設営面に対する意見がある。
3.内容について
「良かった。まあまあ」と答えた人が 97.5%に上った。
「少々金額が高くなってもかまわないので講
演会やクラッシクを開催してはどうか」
、
「今回の企画は予想以上にマッチしていた」等の歴史的建造
物と芸術を融合させたイベントの開催を望む意見がある。
4.塩竈のイメージについて
「良い。ややよい」と答えた人が 29.2%。普通と答えた人が 48,8%、
「やや悪い。悪い」と答えた
人が 22%あった。意見として「歴史・文化が豊かで食べ物も美味しくいいところもあるに市の財政は
赤字で、商店街のシャターは閉まったまま、是非頑張って昔のような活気を取り戻してほしい」
「見て
歩く店がない。
」などまちの活性化を望む声がる。
5.塩竈が他の町と比較してよい点、優れている点について
「食材も豊富で
「塩竈神社がある」が最も高く 26.1%、次いで「仙台とのアクセスが良い」20.9%、
おいしいものが食べられる」が 14.8%と続いており、奥州一之宮の「塩竈神社」や「塩竈の食」が自
慢できる点としている。
6.塩竈のイメージアップの題材について
「塩竈神社」が 16.4%と最も高く、次いで、亀井邸 13.3%、勝画楼 8.5%、と市内の古い建物を題
材にイメージアップを図るべきとの意見が 44.8%を占めている。意見としては、
「源融のことやその
他文化的歴史的なことを折に触れて広報活動を充実して欲しい」
、
「勝画楼を是非活用して欲しい」等
の意見がある。また、塩竈の食の中でもすしが 8.0%と最も高く、次いで水産加工品 8.5%、地酒 6.4%
と「塩竈の食」についてイメージアップを図るべきものとして 40.5%を占めている。意見としては、
今回提供した「荻原味噌醤油の醤油は最高、もっと PR すべき。
」
「浦霞をもっと PR すべき」等の意
見があるほか。
「水産加工業だけでなく、自然歴史を大切にしたまちづくりをしてほしい。
」との意見
もある。また、源融と京都の繋がりを積極的に活かすべきかとの質問に 96.8%の人が「積極的に活か
すべき、活かすべき」との回答をしている。
49
4.アンケート調査等
(3)参加者等からの意見・感想・アンケート調査 ∼市民交流事業∼
7.玉コンの印象について
「良かった。まあまあ」と答えた人が 96.7%とあり、意見としても「辛味が利いて大変美味しかっ
た。
」
、
「玉コンに良く染み込んでいて口当たりがすこぶる良かった等、大変好意的意見が多い。
8.自由な意見
亀井邸の存続を求める意見が多く、
「亀井邸は駅からも近く丁度集まりやすいところ少人数で聞く場
所としても最高です。
」
「亀井邸を是非残してほしい、土日だけでも喫茶店などに開いてほしいなど」
の意見が多い。
2)アンケート調査の意見・感想
A -2 亀 井 邸 に つ い て 意 見 欄
○ 音楽をやるにはちょっと無理がある。ステージが欲しい。作品の展示や飾り物の
発表会なら活用しても良いかも
○ 古い建物を保存し利用していくのは大変良いと思う
○ 本当に大変だったと思います。今後も頑張ってください。
○ 庭も立派で眺めも良く、建物も昔のたたずまいで大変すばらしい。
○ 塩 竈 に 転 勤 し て き て ま だ 1年 も た ち ま せ ん の で よ く わ か り ま せ ん が 建 物 が 古 く
とっても良いと思います。
○ 亀井邸に始めて訪れましたがいろいろな企画で開放されると良いですね
○ 古き良き時代の建物を見てびっくりしました。
○ 2ヶ 月 に 1回 位 こ の よ う な 催 し も の を 開 催 し て く だ さ い 。
○ 普段見れないような古い建物が見られて感動した。
○ 椅子席にした方が人数がもっと入れるのではないか。パイプ椅子でもよいのでは
ないか。年配の方が多いようなのでそのほうがらくだと思います。
○ ここまでの修復ご苦労様でした。
○ トイレが一つしかなく不便
○ 亀井邸はすばらしい所でした。伺ってよかったです。
B-1 運 営 に つ い て の 意 見 欄
○ 内容は良かったが、畳の上で長時間正座して聞くのは足が悪い人にとってはひど
いと思うのでこの点を考えて欲しい。
○ このようなものを企画・運営された方々お疲れ様でした。また、色々な試みをよ
ろしくお願い致します。
○ 70人 程 度 の 人 と い う こ と で 大 変 だ っ た と 思 い ま す 。 ご 苦 労 様 で し た 。
○ スタッフの皆さんお疲れ様でした。楽しい音楽とお茶会でくつろげました。
○ 受付がもたついていたような感じがした。
○ どんどん活用して欲しい。
○ 裏方の人々の苦労は大変だったんでしょうね。ご苦労様です。
C -2 内 容 に つ い て の 意 見 欄
○ 少々金額が高くなってもかまわないので講演会やクラッシク(例バイオリンの演
奏会)を開催してみてはどうか
○ ゴスペルが大好きな私にとってはダッシュの素敵なハーモニーが聞けてベリー
ハッピーでした。
○ ゴスペルは聴衆が一体化するので企画として良い
○ アンサンブルなどのコンサートを企画してみてはどうか
50
4.アンケート調査等
(3)参加者等からの意見・感想・アンケート調査 ∼市民交流事業∼
○ 中高年の女性が多いようなので綾小路きみまろさんを一度呼んでみては
○ 落語や漫才が聴きたい。
○ コンサートの途中で休息なかなか良かったです。
○ メンバーのパワーがすばらしかった事。全員が素人の方でびっくりしました。
○ ゴスペル、バイオリン、ギターなどのコンサートの開催
○ ゴスペルはすばらしかった。客層にあったゲストを呼んだほうがいいと思いま
○す
今回の企画は予想以上にマッチしていてコーラスが最高でした。
○ ゴスペル最高でした。また聞きたいです。
○ ゴスペルが最高に良かった。
○ 元気を頂き参加して大変良かったと感激しています。また、音楽(室内楽等)を
開催してみてはどうでしょうか。
○ お茶会、ジャズ、弦楽四重奏
E-2 イメージの理由欄
○ 商店街はシャッターが閉まっており、虫食い状態の町並みが悲しい
○ 歴史・文化が豊かで食物も美味しくいい所もあるのに、市の財政は赤字で、商店
街のシャッターは閉まったまま、ぜひ頑張って昔のような活気を取り戻してほし
○ 子供の頃の賑わいがなつかしい
○ 若者が少ない。活気が無い。商店が楽しくない。
○ マスコミ等にPRが不足していると思う。
○ 神社から見る景観をこれ以上悪くしないでほしい。経済面が劣っている。神社・
魚で町おこしをしてほしい
○ 見て歩く店がない
○ 仙台から近いこともあり色々なことを開催してください。
H-2 イメージアップに対する意見欄
○ 源融のことやその他文化的歴史的なこと等私をはじめ勉強してないことが多いの
で折に触れて広報活動を盛んにしていただければ良いと思います。
○ 勝画楼が朽ち果てたのが非常に残念です。
○ 勝画楼は是非活用して欲しい。
I-2 積極的に活用するイメージアップの題材の理由
○ 荻原味噌屋の味噌醤油は最高です。もっとPRすべきです。寿司マグロに代わる特
産品になると思う。
○ 地酒の浦霞をもっとPRすべき。一つの商品を積極的に応援してもよいのでは
○ せっかくマグロがあがるるので、これはうまいというものを作って全国にPRして
はどうか。例マグロ丼、マグロの串焼き
○ 水産加工業だけでなく、自然歴史を大切したまちづくりをしてほしい。
K-2 玉コンの印象の理由
○ 辛味が利いていて大変美味しかった
○ 玉コンに良く味が染み込んでいて口当たりがすこぶる良かった
○ とっても美味しかったです。ゴスペルライブの時からいい臭いがしておなかがす
いてしまいました。
○ 味が染み込んでとても美味しかったです。
51
4.アンケート調査等
(3)参加者等からの意見・感想・アンケート調査 ∼市民交流事業∼
○ しっかりとした味付けでよかったです。
○ 良く味がしみていて美味しかったです。
○ とても美味しかったです。
○ 甘しょっぱくてとても美味しかった。
L その他意見・要望
○ スタッフの熱心なお持て成しに心温まるものを感じました。今後も様々なイベン
ト期待しています。
○ 大変良い企画でした今後ともいい企画を計画してください
○ このような企画があること自体知りませんでしたが、大変良かったです。ダッ
シュの皆さんも上手でした。すばらしい歌声で感動しました。
○ 亀井邸は、駅からも近く丁度集まりやすい場所です。少人数で聞く場所としても
最高です。神社の駐車場も近くにありおおいに活用されることを希望します。本
日はありがとうございました。
○ 亀井邸は、是非残して欲しい。土日だけでも喫茶店などに開いていただければい
いのですが。
○ 亀井邸を一般公開してほしい。
M‐4 市外の住所
○ 利府町
○ 柴田町
○ 松島町
○ 多賀城市
○ 七ヶ浜町
○ 仙台市
52
4.アンケート調査等
(3)参加者等からの意見・感想∼迎賓館シュミレーション∼
(4)参加者等からの意見・感想
◇協力団体
∼ 迎賓館シュミレーション∼
塩釜市婦人会、塩釜中央ライオネスクラブ、塩竈市消費者の会、
塩竈市更生保護女性会、託児ボランティア「そるとっと」
、塩釜ゾンタクラブ、
塩竈市食生活改善推進員会、塩竈市梅の宮母親クラブ、塩釜市婦人の船友の会、
塩竈市交通安全母の会、塩釜青年四団体連絡協議会
◇茶席協力 茶道聴松庵庵主 山内永翁(松閑)、家元内弟子 大友松陽(敬称略)
◇スタッフ
阿部光浩、大浦 満、大和田庄治、菅野 勉、鈴木和栄、高橋幸三郎、綿 晋、
神谷 統、三浦一泰(順不同・敬称略)
1)スタッフより
○総 括
①講義について
・ 内容、資料とも高く評価された。
・ 講師の持ち込み資料については、聴衆のレベルに合わせた配慮が必要との指摘があった。
②運営について
・ お茶席など、他の団体にお願いした部分については、連携をより密接にすることが大切。
・ 講師との事前調整が不十分で、時間配分に課題を残した。
③会場について
・ 出席者多かったため、狭いとの評価があった。
・ トイレが 1 箇所であり、多人数の集会の際には課題。
・
利用のためのガイドラインが必要との指摘があった。
○各スタッフからの意見
・ 人数規模は良かった。寒さ対策が必要。内容的には普段考えていなかったことが取り上げられ、
興味深いものであった。時間不足、質問の時間も不足。
・ 時間不足。内容は楽しく、わくわくして聞いていた。普段聞けない内容。伊達氏の講話は朗々と、
全体を記憶していたことに驚いた。塩竈を歌枕の地として考える場合、仙台から多賀城、そして塩
竈を通って松島への流れの中で考える必要があることを学んだ。コーディネーターの斎藤先生のと
りまとめが、手短に要点を整理され、理解が深まった。塩竈義弘様のアドバイスで、もっと塩竈に
由来するものを宣伝していくことが重要と認識した。
・ 入場希望者で断ってしまった人たちがいた。残念。お茶席への人数が少なかった。誘導が難しい。
流れを考えておくことが必要。椅子席を確保しておこうとする人たちが多かった。塩竈氏の資料に
会った古地図は、読めない方もいた。伊達氏の講話は、時間の関係もあるが歌の解説も欲しかった。
53
4.アンケート調査等
(3)参加者等からの意見・感想∼迎賓館シュミレーション∼
能ももう少し解説があったほうが良かった。会場窮屈。報道されないこと残念。
・ 内容は良かった。伊達氏、梅津氏の融は良かった。台本(資料)が配布されたことで分かりやす
くなった。貴重な資料となる。資料をそろえたことにより、講演会の内容に分厚さを与えた。お茶
もお花も会場の雰囲気を盛り上げ、大変良かった。お茶席が 12 時で終了したことは残念。お花も流
派の先生をお呼びしており、先生からも良い施設と評価。花展も開ければ、各流派ごとにやれるの
では。全体的に良かった。
・ 施設補修が前日までかかった。不安もあったが当日は一回目としては成功と思う。トイレ 1 箇所
だけであり、今後の課題。整備された施設として、今後も積極的に利用することが必要。NPOだ
けの週 1 回だけの利用ではもったいない。来年度へ向けたきっかけのすることが必要。
・ 施設利活用のガイドラインが必要。たたき台を示す必要がある。
・ 庭に柵が必要。
・ 時間配分について、事前の準備が不足した。会場からの質問の内容が、まだまだ情報不足、理解
不足であり、今後も継続して情報を発信していくことが大切と感じた。亀井邸は立派に整備された。
時が磨き上げた建物の魅力を持っていると感じた。お茶や香道について、今後もこうしたシンポな
どが必要。マスコミが他の取り込み案件で取材がなく、極めて残念。
・ 三人の講師によって多角的な講演内容でよかった。塩竈様を呼んでいただき、良かった。講演時
間もぴったり。伊達氏もぴったり。詳しい内容は別途お呼びしてということもあろう。宮城の空間
の広がりの中で、奥の細道へつながる歴史認識の中で認識を広げていくことが必要。梅津氏につい
ては能の基礎知識の講話なしで、融に関する部分だけでも良かったのでは。余分なものをカットし
て話すことも必要。しかし、良くお話していただき感謝している。
・ 亀井邸全体はよくなった。しかし、廊下は時代の経過を感じさせる色合いも考えるべきであった。
音響については、会場とのバランスから、目立ちすぎと感じた。配線を後ろに隠したり、スピーカ
ーやマイクの位置などの配慮が必要。マイクは無線でもいいのでは。
・ お花や額は大変良かった。雰囲気を味わっていただけたと思う。
・ こういう使い方ができることがわかった。亀井邸の風合いを大切に保存していくことが大切。
・ 質問は、あれだけの数が出ただけでも成功。
・ 最初の取り組みとしては成功。大きなお金をかけなくてもこれだけのことができた。
・ 亀井邸の良さは黙っていても浸透していく。利用のガイドラインを整備することは急務。横槍な
どが入らないうちに。
54
4.アンケート調査等
(3)参加者等からの意見・感想∼迎賓館シュミレーション∼
2)アンケート調査の概要等 ∼迎賓館シュミレーション∼
【総括】 講演会の内容や運営状況については高い評価を得てている。また、亀井邸も歴史的建造物としては高く評価さ
れた。しかし、同邸を集会施設として使用する際には、トイレの数、座るスタイルなどについて、検討の余地があることが
判明した。
質問1 会場について
評価
良かった
人数
割合
まあまあ
22
79%
普通
3
11%
あまり良くなかっ
た
1
1
4%
4%
良くない
合計
1
4%
28
+
「歴史ある建物。これまで知らなかった。」「NPOで良くここまで」「大変面白かった」。「感激した」。「多人
数を収容できたことに驚いた」。「人数が多い割には快適に過ごせた」「皆さんよくがんばっていただき、
見事でした(4人)」。「立派な豪邸で当時の勢いを感じた」「」
ー
「人数に対し狭い(3人)」「トイレ一つで集会所には向かない「。狭いので仕方ないが座布団で3時間は
つらい」。「寒い」。「きれいになりすぎた部分があった。」「今回はいいですが、次回からは公民館など
で」
意見
質問2 運営について
評価
良かった
人数
割合
まあまあ
17
59%
普通
8
28%
あまり良くなかっ
た
3
1
10%
3%
良くない
合計
0
0%
29
+
「違う先生方の講義で変化があった」。「ありがとうございました」。「自主運営に協力します」。「全体的に
スムーズな運営だった(2人 )」。「和室の利用方法としては工夫されていたと思う。」
ー
「資料は一人分をまとめておくべき。」「質問者にもマイクを」
意見
質問3 講演内容について
評価
良かった
人数
割合
まあまあ
21
72%
普通
6
21%
あまり良くなかっ
た
1
1
3%
3%
良くない
合計
0
0%
29
+
「初めて聞く話が多く、参考になった(2人)」「有意義なお話。塩竈の歴史の良さに感動した。」「3回分の
講演会の内容を一度で聞けて大変良かった。」「源融は知っていたが、河原院で藻塩焼をしていたとは
びっくりした。」「遠い京都とのつながりを知ることができた」「目からうろこの話が多く、勉強になりました」
「よくあれだけのものをそろえられたものと感謝しています」
ー
「塩竈氏の京都の地図には印を」
意見
質問4 その他(自由記載)
+
「一般の人にもっと塩竈をPRすべきと思った。」「玄関で立派な生花で迎えていただき、床の間の生花も
素敵でした。」
ー
「照明、暖房の充実を。」「出席者の意見が講座とかけ離れていた部分があった。司会者はそのへんを
うまくしていただきたい。」「内容がガイド養成講座にふさわしいのか疑問(2人)」
意見
参加者の年齢別、男女別状況
30歳代
男性
女性
不明
合計
割合
40歳代
50歳代
2
1
3
10%
60歳代
3
1
1
3%
55
3
6
21%
70歳代
6
2
5
13
45%
合計
5
1
6
21%
16
3
10
29
100%
5.本調査の一環として行った活動
(1)世界一周した日本人津太夫・左平帰郷二百年祭
5.本調査の一環として行った活動
(1)世界一周した日本人津太夫・佐平帰郷二百年祭
☆ 成 果 ☆
○地域の埋もれた歴史の発掘と市民への啓発
○先人の足跡と偉業を称え、後世に伝える記念碑を建立し市民の誇りを醸成
【若宮丸漂流事件】
寒風沢出身の津太夫と左平は寛政五年(1793年)11月27日、石巻米沢屋平之
丞持船若宮丸に乗り組み、江戸向けの藩米と御用木材を積んで石巻港を出航。
乗組員は船頭平兵衛以下16人、この中に同じ寒風沢出身の左太夫、銀三郎、民之助
と石浜出身の辰三がいた。若宮丸は出航してまもなく塩屋崎沖で大シケに遭い漂流し、
ロシア領アレウト列島の小島に漂着。
漂流民たちは、この後イルクーツクに送られ7年間滞在し、1803年首都ぺテルブ
ルクに10名がたどり着き、ロシア皇帝アレクサンドル一世に会見した。皇帝から帰国
の意志を問われ、寒風沢出身の津太夫と左平、室浜出身の儀兵衛、多十郎の4人が帰国
を申し出た。
4人を乗せたロシア初の世界一周就航船「ナジェージダ号」は1804年9月各地に
寄港しながら長崎に入港した。1年3ヶ月に及ぶ大航海であった。
津太夫と左平ら4人が故郷に帰るのは1806年2月のことであり、石巻を出てから
実に13年ぶりの帰郷であった。
【事業の目的】
津太夫と左平らは、
漂流の困難に立ち向かい、
厳しい異国の風土と郷愁に堪えながら、
土地の人たちの暖かい人情に励まされ辛抱強く生き抜いて帰国した。彼らの見聞きした
ことは、仙台藩の蘭学者大槻玄沢の「環海異聞」にまとめられ、当時の鎖国時代の中で
貴重な記録として後世に残されている。
............
帰郷200年にあたり、初めて世界一周した日本人である二人の偉業に光をあて、記
念講演会の開催と出身地の浦戸諸島の寒風沢島に案内板を設置する。
【実施状況】
① 帰郷200年記念講演会
・日 時 平成 18 年11月12日(日)13時30分
・場 所 マリンゲート塩釜 マリンホール
・講 演 「若宮丸漂流民とロシア」講師 平川新東北大教授
56
5.本調査の一環として行った活動
(1)世界一周した日本人津太夫・左平帰郷二百年祭
「江戸時代の太平洋海運と寒風沢港」講師 齋藤善之東北学院大学教授
② 案内板除幕式
・日 時 平成18年11月12日(日)10時30分(塩釜発9時30分)
・場 所 塩竈市浦戸寒風沢 旧加藤家跡地・現松乃家隣地
③ 墓前供養
・ 日 時 平成18年11月12日(日)11時
・
場 所 塩竈市浦戸寒風沢 松林寺 (共催 加藤 覚氏・津太夫子孫)
④ 島内史跡めぐり
・
日 時 平成18年11月12日(日)11時30分~12時20分
・
場 所 寒風沢~石浜(白石邸跡等を浦戸交通課臨時船から洋上説明)
記念講演会には、宮城県内をはじめ東京、青森、富山等からの参加者を含め 140 名の参
加があり、案内板除幕式等には 80 名の参加があった。なお、案内板にはリーフレットボッ
クスを取付けた。
【今後の見通し】
今回の記念祭を一過性のものとせず、先人の偉業を次世代に伝えていくことが必要と
の認識から、他の地域の関係団体と連携しながら「環海異聞」のパネル展や講演会等の
開催を行いながら、市民等に啓発していく予定である。
◇協賛・協力団体
*順不同
石巻若宮丸漂流民の会(任意団体)
・石巻千石船の会(任意団体)
【記録写真】
平成 18 年 11 月 12 日 案内板除幕式
57
5.本調査の一環として行った活動
(1)世界一周した日本人津太夫・左平帰郷二百年祭
案内板(リーフレットボックス付き)
墓前供養
記念講演会
58
5.本調査の一環として行った活動
(2)勝画楼の現状調査と耐震診断・補強・啓発事業
(2)勝画楼の現状調査と耐震診断・補強・啓発事業
☆ 成 果 ☆
○埋もれた資源の発掘とサイン・生垣設置による歴史的拠点整備、回遊性向上
○建物の一部補強工事等の実施により危険を回避
【事業の目的】
歴史的建造物である「勝画楼」等について、今後 30 年以内に高い確率で発生が予想
される宮城県沖地震に備え、耐震診断、破損箇所の調査、修繕、環境整備、啓発事業を
実施する。塩竈神社裏坂周辺の歴史的資源の整備を行い、市内中心部の回遊性向上に資
する。
【勝画楼の歴史】
塩竈神社裏坂に残る勝画楼は、塩竈神社別当法蓮寺(仙台藩の一門挌の寺院)の書院
跡で、この場所からの塩竈湾の景色が「画にも勝る眺望」であったことから、仙台藩五
代藩主伊達綱村により命名され、歴代藩主が当神社を参拝する際、身を清め衣服を改め
るご休息所であった。
明治4(1871)年、廃仏稀釈により法蓮寺及び十二坊は解体されたが、勝画楼は書
院ということで、解体を免れ民間に払い下げられた。
明治9年、明治天皇の行在所となり、昭和40年代までは料亭として使用された。そ
の後塩竈神社の所有となり、数年間神社職員の社宅として用いられたが、老朽化のため
空屋となり、周辺も樹木が生い茂り「幻の灯台の台座」とともに30数年近く市民から
忘れ去られた存在となっていた。
【幻の灯台の歴史】
幕末の慶応元 (1865) 年、仙台藩商人大竹徳治らを中心に建設が進められた灯台
(常灯篭)の台座で、倒幕のあおりを受けて灯台本体は未完となったが、完成していれ
ば灯火には菜種油、外郭部にはギヤマンの板ガラスを用いる予定であった。台座には石
工 10名と人足世話人4名の名前が刻まれている。これをを裏づける古文書(慶応元年
諸事手控帖)には「火袋なし、高さ一丈六寸五尺(約5.4m)で、土台石を用意した。
」
「燃油には菜種油を用い、塩竈の商人たちが調達する予定。」と記され、材料費や工事
費なども明記されいる。
【実施状況】
① 勝画楼草刈会&竹垣つくりたい会
・日 時
平成18年7月30日~11月23日
59
5.本調査の一環として行った活動
(2)勝画楼の現状調査と耐震診断・補強・啓発事業
・回 数
延5回
・参加団体 NPO みなとしほがま・塩竈どうしいたい会
・参加人数 延45名
② 勝画楼建物調査簡易耐震診断・修繕工事
・日 時
平成18年6月10日~11月27日
・参加団体 NPO みなとしほがま・宮城県建築士会まつしま支部・塩釜市建設職組合
・参加人数 延76名
③ 勝画楼・幻の灯台跡案内板設置
・日 時
平成18年9月26日~11月27日
・参加団体 NPO みなとしほがま
・参加人数 延10名
今回の事業については、建築士会まつしま支部による建物調査、簡易耐震診断をふまえ、
一番危険な箇所(懸造り)の補強、外部建具の修繕を実施し、外観上の向上を図った。また、
周辺の草刈、がけ地部分の防護柵(竹垣)設置のほか、勝画楼及び幻の灯台へのサイン整備
を実施した。
◇協力団体
*順不同
塩竈どうしたい会(任意団体)
、(社)宮城県建築士会まつしま支部、塩釜市建設職組合
【今後の見通し】
協力団体と連携した草刈り会の継続とともに、かつて住んでいた方やゆかりの方々な
どから、明治時代以降の勝画楼の歴史などの聞き取り調査を行い、後世に伝えるための
記録作業を行う予定である。
屋根や室内の整備は未着手の状況であり、専門家によれば全面的な改修工事が必要と
の見解で、本格的な修復については億単位の資金が必要となる。具体的な活用策や全面的
な保存工事に向けての資金調達方法等について、今後検討していく必要がある。
【記録写真】
草刈会&竹垣つくりたい会
60
5.本調査の一環として行った活動
(2)勝画楼の現状調査と耐震診断・補強・啓発事業
勝画楼建物調査簡易耐震診断・修繕工事
勝画楼・幻の灯台跡案内板設置
61
○ 亀井邸活用への提言
○ 亀井邸活用への提言
当 NPO が今回の調査にあたり様々な試みを行う会場として、亀井邸を使用させて
いただいた。所有者から塩竈市が借り受ける形となっているが、今後の同邸の活用の
方向性も含め、何点かの提言を最後にさせていただきたい。
①気軽に利用できる仕組みと市のバックアップを
亀井邸の今後の保存活用に向け、さらに多くの市民の理解、協力、支援を得ていく
ため、まず、気軽に市民が同邸を利用できる仕組みを作るとともに、管理運営形態を
明確化していくべきである。
ただ、ボランティア的な活動に多くを求めることには限界があるため、塩竈市とし
ての一定のバックアップは欠かせない。
②建物の復元とともに新たな魅力の創出を
建物本体は大正末期の建設であるが、
その後アルミサッシなど改築で手が加えられ、
中途半端な印象となっており、建物の魅力を減じるものとなっている。
今回のプロジェクトでは、使用できる状態へ最低限必要な会場設営を行ったが、当
時の設計図面や過去の写真の発掘、同邸へ出入の建築業者などからのヒアリング等を
ふまえ、往時の姿への復元を考慮すべきと思われる。
復元にあたっては、まとまった資金の確保が必要であり、市民募金などの全市的な
呼びかけも指向する必要がある。
また一方では、以前の状態に戻すだけでなく、現代的感覚を取り入れた創作を加え
る試みも、新たな魅力の創出という観点から検討の価値があろう。
③地場商品の組み合わせなどによる収益性の向上を
建物については、当然のことながら、維持管理経費が必要となり、経年によって、
そのウエイトは高くなる。同邸は、古い建物としての親しみや懐かしさを多くの市民
の方が覚えるところであるが、歴史的、建築史的観点からいえば、必ずしも単体で他
地域から人を惹きつけるものではない。
今後の利活用の方向とも絡むが、立地場所の良さを生かしながら、何らかの付加価
値を加える方策を考慮すべきである。
今回のプロジェクトでは、ボランティアガイド養成講座など学習機能の場や、市民
交流事業として行った取り組みでは、イベントと塩釜の地場商品(お菓子、味噌、醤
油、豆腐など)との組み合せによるおもてなしが好評であった。
これまで裏坂になかった、種々の活用や周辺への波及効果が期待できる拠点施設と
しての有効性が確認できたところであるが、公的色彩の濃い施設として、集会所的な
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○ 亀井邸活用への提言
利用あるいは資料展示室などだけを想定した場合、多くの収入を望むことは難しく、
管理負担が重くのしかかるものとなりかねない。
利活用については、一歩進め、例えば塩釜の食(寿司、酒)を期間限定で特別メニ
ューで提供するなど、希少価値を高め、一定の条件のもとでは商業的な利用も可能と
し、収益性を高める方向も検討すべきと考えられる。
④歴史的建造物を生かしたまちづくりを
亀井邸に近接し江戸中期(1700 頃)建造といわれる勝画楼をはじめ、千葉大学の調
査などから、市内には多くの特徴的な歴史的建造物が存在することがわかっている。
歴史的建造物を生かしたまちづくりを積極的に進めたまちでは、その保存利活用に
より、新たな雇用の創出や、商店街の活性化、観光の活性化など成功事例につながる
ケースが見受けられる。これまで塩竈市では、このような建造物に対する取り組みが、
十分だったとはいえず、今後、建物所有者の協力を得ながら、登録有形文化財制度の
活用、マップの作成など、建物の保存を図りつつ、まちづくりに生かす積極的な取り
組みが望まれる。
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