...

実施マニュアル別冊(企業向け受入プログラム例

by user

on
Category: Documents
1

views

Report

Comments

Transcript

実施マニュアル別冊(企業向け受入プログラム例
知財インターンシップ
実施マニュアル別冊
(企業向け受入プログラム例)
2015 年 2 月
関東経済産業局
目
次
1.
受入プログラムとは·································· 1
2.
中小企業向け受入プログラム ······················ 3
2.1
受入プログラムの考え方 ·············································································· 3
2.2
受入プログラム例 ······················································································· 3
3.
大企業向け受入プログラム ······················· 25
3.1
受入プログラムの考え方 ············································································ 25
3.2
受入プログラム例 ····················································································· 25
4.
特許事務所向け受入プログラム ················· 40
4.1
受入プログラムの考え方 ············································································ 40
4.2
受入プログラム例 ····················································································· 40
5.
共同研究先との連携プログラム ················· 45
5.1
連携プログラムの考え方 ············································································ 45
5.2
受入プログラム例 ····················································································· 45
6.
プログラムの検討にあたって ···················· 49
6.1
初めて受入を行う場合 ··············································································· 49
6.2
複数回目の受入を行う場合 ········································································· 49
1. 受入プログラムとは
本小冊子は、「知財インターンシップ実施マニュアル」の別冊として、
受入企業がインターン生を受け入れる際の「受入プログラム」の例を紹介
するものです。
この受入プログラムとは、インターン生を受け入れた企業において、実
際どのような業務を経験してもらうかについて、具体的な就労計画を取り
まとめたプログラムを意図しています。なお、受け入れ期間としては、こ
こでは1~2週間を標準としています。
特に、インターン生を受け入れたことがない企業にとっては、インター
ン生にどのような業務をさせれば良いのかについて、具体的なイメージを
持てない場合も少なくありませんので、知財インターンシップを企画する
関係者(自治体、大学等)が受入プログラムの案を作成し、受入候補企業
に示すことが必要になります。
また、ここでの受入プログラムは、インターン生が事前に先行技術調査
について最低限の講義・研修を受けている事を前提としています。
なお、受入企業において知的財産権の活用がどの程度進んでいるかによ
り、準備できるプログラムも変わってきます(次ページ表参照)。すでに
出願の経験もあり、権利を実施している企業においては、より実務的な内
容を設定する傾向がこれまでの受入実績からも確認できます。これまでの
受入実績から、どのようなフェーズの企業がどのようなステップに該当す
る受入プログラムを準備してきたのか、また、どのようなテーマを課題と
して与えてきたのかについてもモデル的に例示しました。
1
表
表
想定される受入企業の知的財産権活用の段階(フェーズ)
フェーズ1
ノウハウ段階に留まっている企業
フェーズ2
産業財産権の出願段階にある企業
フェーズ3
産業財産権の出願を既に行っている(登録前段階)企業
フェーズ4
産業財産権の審査・登録の経験がある企業
フェーズ5
産業財産権を取得し活用段階にある企業
受入プログラムのテーマ設定(ステップ)
ステップ1
社内のノウハウの整理に関する作業や準備ほか
ステップ2
産業財産権の出願に向けた作業や準備ほか
ステップ3
産業財産権の登録前段階での作業や準備ほか
ステップ4
産業財産権の審査・登録段階での作業や準備ほか
ステップ5
産業財産権を取得し活用段階での作業や準備ほか
※出願経験や権利活用の有無に依らず、受入段階で想定するプログラム
のテーマに応じたフェーズを想定することが現実的と考えられる。
※企業の知的財産権の活用フェーズと受入プログラムで扱うテーマのフェー
ズに相違があるケースもあり併記している。
2
2. 中小企業向け受入プログラム
2.1
受入プログラムの考え方
中小企業にも様々な規模の会社がありますし、知的財産についても積極
的に取り組んでいる中小企業も少なくありません。しかし、多くの中小企
業においては、専任又は兼任の知的財産担当者が配置されておらず、必ず
しも十分な知的財産活動が行えていないのが実態です。
取得している知的財産権の数だけを見れば、高い技術やデザイン力を活
かして、特許権や意匠権等を多数取得している中小企業もありますが、そ
れでも社内で戦略的な知的財産活動が行われている企業は相対的に少な
いと言わざるを得ません。
このため、受入プログラムをあらかじめ提示して、どのような準備等を
進めるべきか、あらかじめ企業にイメージを持ってもらうことが大切で
す。
2.2
受入プログラム例
知的財産担当者が設置されていない企業の場合、受入企業におけるイン
ターン生の受入及び指揮命令について十分な体制が確保出来ない場合が
多いと考えられます。このことから、受入プログラムの検討に際しては、
目的を絞り、1つでも良いので成果をまとめあげることができる内容・ス
ケジュールとすることが必要です。
下記受入プログラム案は、受入企業にとっても負担が少ない1週間の想
定で例示したものです。ここでは、受入企業における主力商品について先
行技術調査を実施し、競合他社の権利取得動向等を確認するという業務を
例として据えています。2週間の期間が取れるのであれば、調査の対象を
増やすなどして、より高い成果・効果を期待することが可能です。
なお、過去に実績のある受入プログラムについて概要を整理していま
す。自社でのプログラム検討の参考としてください。
凡例:青色:諸注意ほか受入企業からの説明・社内イベント参加ほか
黄色:主に先行技術調査に関する業務
オレンジ色:先行技術調査より踏み込んだ業務
緑色:報告に関する業務
3
(1)中小企業におけるプログラム例(特許調査)
テーマ:受入企業における主力商品について先行技術調査を実施し、
競合他社の権利取得動向等を整理し、報告する。
【全体スケジュール】
1日目(月)
午前
2日目(火)
3日目(水)
4日目(木)
5日目(金)
先行技術調査
実施
先行技術調査
実施
先行技術調査
実施
報告書作成
(追加調査)
諸注意
開発・製造現場
見学/製品説明
昼休み
午後
作業指示/
作業指導等
報告書作成方針
打ち合わせ
先行技術調査
実施
報告書作成
(追加調査)
先行技術調査
実施
先行技術調査
実施
報告書作成
(追加調査)
経過報告
ディスカッション
報告(プレゼン)
初日
1日目(月)
・ 初日には、就労にあたっての諸注意(職場にお
ける基本ルールの確認や秘密保持についての再
午前
諸注意
確認等)をした上で、先行技術調査の対象とな
る受入企業の主力製品を知るため、開発・製造
開発・製造現場
見学/製品説明
現場が就労場所と同じ敷地内にある場合にはこ
れを見学させたり、製品の実物を見せた上で、
開発担当者や製造担当者から簡単なレクチャー
昼休み
午後
を受けさせる等の時間を取ることが望まれま
作業指示/
作業指導等
す。
・ 午後は、いよいよ具体的な作業指示や作業の指
導を行った上で、先行技術調査を開始してもら
いましょう。
先行技術調査
実施
4
2日目~3日目
2日目(火)
3日目(水)
・ 2日目、インターン生に落ち着いて先行技術調
査を進めてもらいましょう。インターン生は、
先行技術調査のやり方については一応の勉強を
先行技術調査
実施
先行技術調査
実施
していますので、逐一の指導は必要ないと思い
ますが、インターン生の性格によっては「報・
連・相」をタイミングよく行えず、一人で考え
込んでしまう人もいますので、時々様子を見て
上げると良いでしょう。
・ また、当然のことながら、先行技術調査を業務
として行うのは始めてです。ある程度まとまっ
先行技術調査
実施
た時間作業をさせた後、経過報告を受け、必要
先行技術調査
実施
があれば再度指示を出したり、作業の軌道修正
を指示できるよう、2日目の終わり位のタイミ
ングで経過報告やディスカッションのための時
経過報告
ディスカッション
間を取ることが望ましいと考えられます。
・ 3日目は、2日目最後の打合せの結果を踏まえ
て、作業に集中してもらいましょう。
4日目~5日目
4日目(木)
5日目(金)
・ 4日目は進捗にもよりますが、お昼位までには
先行技術調査の作業を終え、最終的な報告資料
(レポート又はプレゼン資料)の作成に向けた打
先行技術調査
実施
報告書作成
(追加調査)
ち合わせを行いましょう。
・ 時間も限られているため、ボリュームを求めず、
ポイントを要領よくまとめてもらう点に力点を
置くと良いでしょう。先行技術調査の過程で収
集した資料等については、資料編としてまとめ
て整理しておくという方法もあります。
報告書作成方針
打ち合わせ
・ 5日目は報告書作成の時間に当て、最後に報告
報告書作成
(追加調査)
(プレゼン)をしてもらう時間を確保しましょ
う。
報告書作成
(追加調査)
報告(プレゼン)
5
(2)中小企業におけるプログラム例(特許・意匠・商標調査)
テーマ:受入企業における開発中の商品について、先行技術調査を実施
し、他社の開発動向や権利侵害の可能性について整理を行い、
報告する。また、当該商品のデザインや名称について、意匠・
商標調査を実施し、選択肢の検討を行い、報告する。最後に検
索・調査のポイントを取りまとめ、受入企業の開発担当者の参
考資料を作成する。
【全体スケジュール】
1日目(月)
午前
2日目(火)
3日目(水)
4日目(木)
5日目(金)
先行技術調査
実施
先行技術調査
実施
先行技術調査
実施
報告書作成
(追加調査)
報告書作成方針
打ち合わせ
報告書作成
(追加調査)
オリエンテーション
会社説明
開発担当者との
打ち合わせ
昼休み
午後
先行技術調査
実施
先行技術調査
実施
先行技術調査
実施
報告(プレゼン)
報告書作成
(追加調査)
経過報告
ディスカッション
6日目(月)
午前
報告書修正
7日目(火)
8日目(水)
全社定例会議
出席
意匠・商標調査
実施
9日目(木)
10日目(金)
報告書作成方針
打ち合わせ
報告(プレゼン)
報告作成
(追加調査)
報告書修正
意匠・商標調査
実施
意匠・商標
調査打ち合わせ
昼休み
午後
意匠・商標調査
実施
意匠・商標調査
実施
意匠・商標調査
実施
経過報告
ディスカッション
6
報告書作成
(追加調査)
検索・調査の
ポイント引き継ぎ
資料作成
初日
・ 初日、オリエンテーションを実施します。就労に
1日目(月)
午前
オリエンテーション
会社説明
際しての諸注意を行うことはもちろんですが、会
社全体の事を知ってもらう時間を積極的に取り、
これから2週間取り組む課題についての位置づ
開発担当者との
打ち合わせ
けや重要性について十分に理解してもらうよう
にしましょう。
・ その後、開発担当者との打ち合わせを踏まえて、
昼休み
先行技術調査に取り組んでもらいましょう。
午後
先行技術調査
実施
2日目~3日目
2日目(火)
3日目(水)
・ 2日目、先行技術調査に集中してもらう時間を取
っています。インターン生は一応、先行技術調査
について勉強していますが、実際の業務と関連し
先行技術調査
実施
先行技術調査
実施
て実施するのは初めての経験です。少し余裕を持
ったスケジュールとして、じっくりと考えてもら
う時間を取ることも重要です。
・ また、インターン生の性格によっては「報・連・
相」をタイミングよく行えず、一人で考え込んで
しまう人もいますので、時々様子を見てあげると
先行技術調査
実施
先行技術調査
実施
経過報告
ディスカッション
良いでしょう。経過報告を受けるタイミングも、
必要があれば再度指示を出したり、作業の機動修
正を指示できるよう、2日目の終わり位が1つの
目安となると思われます。
・ 3日目、引き続き先行技術調査に取り組みます。例えば、開発を若手の従業員が
担当している場合等には、当該従業員にも一緒に考えてもらうことが、若手従業
員にとっても知的財産活動に対する理解向上に役立ちますので、少しインターン
生と一緒に考える時間を確保できるようにすると良いと思われます。
7
4日目~5日目
4日目(木)
5日目(金)
・ 4日目、先行技術調査の報告書作成に向けて打ち
合わせを行い、報告書作成を始めます。
・ 5日目は、先行技術調査の報告(プレゼン)の時
先行技術調査
実施
報告書作成
(追加調査)
間を確保しています。可能な限り報告会には社長
や開発責任者の方に出席してもらいましょう。報
告内容を実際に活用するためにもここで指摘の
あった事項については、報告書を修正しておくと
良いでしょう。
報告書作成方針
打ち合わせ
報告書作成
(追加調査)
報告(プレゼン)
報告書作成
(追加調査)
報告書修正
6日目~8日目
6日目(月)
7日目(火)
8日目(水)
・ 2週目に入り、6日目、毎週定例の
会議等があれば出席させてみまし
全社定例会議
出席
ょう。企業にとっては日常的な情報
意匠・商標調査
実施
意匠・商標調査
実施
意匠・商標
調査打ち合わせ
交換・連絡の場であっても、インタ
ーン生にとっては新鮮な経験とな
ります。
・ 2週目は、開発中の商品について意
匠・商標調査を実施します。打ち合
わせを行い、意匠・商標調査のゴー
意匠・商標調査
実施
意匠・商標調査
実施
意匠・商標調査
実施
ルを明確にし、方法論を確認した上
で、意匠・商標調査に取り組みます。
・ 7日目、8日目と意匠・商標調査に
経過報告
ディスカッション
取り組みます。適宜経過報告の時間
を確保しておくべきことは、先行技
術調査を行う場合と同じです。
8
9日目~10日目
9日目(木)
10日目(金)
・ 9日目には、意匠・商標調査に係る報告書作成
方針について打ち合わせを行い、報告書作成に
報告書作成方針
打ち合わせ
報告(プレゼン)
報告作成
(追加調査)
報告書修正
取り組みます。
・ 10 日目には、意匠・商標調査の報告(プレゼ
ン)の時間を確保します。この際にも可能な限
り報告会には社長や開発責任者の方に出席し
てもらい、ここで指摘のあった事項について
は、報告書を修正しておくと良いでしょう。
・ また、せっかく、普段十分に出来ていない先行
技術調査や意匠・商標調査を実施したのですか
報告書作成
(追加調査)
検索・調査の
ポイント引き継ぎ
資料作成
ら、検索・調査のポイントについて、開発担当
者が引き継げるように整理した簡単な資料を
作成してもらうのも良いでしょう。実際にこう
した資料を作成してもらった受入企業では、若
手開発者にとって非常に役立つ資料になった
ということで評価されました。
9
(3)実施プログラムの具体例
① 金属加工業(自動車部品)
企
業
フェーズ5
1日目(月)
午前
プログラム
ステップ2
日
数
5日間
2日目(火)
3日目(水)
4日目(木)
5日目(金)
先行技術調査
実施
先行技術調査
実施
先行技術調査
実施
先行技術調査
実施
先行技術調査
実施
先行技術調査
実施
先行技術調査
実施
報告書作成
作業報告等
作業報告等
作業報告等
報告書報告
諸注意
業務概要説明
製造現場見学
昼休み
午後
作業指示/
作業指導等
先行技術調査
実施
(IPDL)
特許/意匠
<受入上のポイント>
・具体的に特許申請を検討している技術に携わることができるプログラム
となっている。特許と意匠、両面で検討していたため、2名受入のうち、
1名が特許、1名が意匠について分担させている。
・短期間の受入のなか、適宜、インターン生からの報告機会を設け、作業
進捗を確認している。
・工場見学を追加することで、自社技術や製品に対する理解を高めること
にも配慮している。
10
② 土壌水分計メーカー
企
業
フェーズ5
1日目(月)
午前
プログラム
ステップ2
日
数
5日間
2日目(火)
3日目(水)
4日目(木)
5日目(金)
先行技術調査
実施
先行技術調査
実施
先行技術調査
実施
報告書作成
先行技術調査
実施
先行技術調査
実施
先行技術調査
実施
報告書作成
社内打ち合わせに
参加
社内打ち合わせに
参加
報告書作成
報告(プレゼン)
諸注意
工場見学
昼休み
午後
先行技術調査
実施
<受入上のポイント>
・初日に工場見学を実施し、製品のイメージをつかんでもらってから、具
体的な先行技術調査の作業に入っている。
・短期間の受入ではあるが、2 日目および 3 日目の最後に打ち合わせを行
うことで、次の日の作業イメージや報告資料作成の方向性のすり合わせ
を行っている。
・最終日には十分に報告書作成の時間を確保した上で、報告会を開催して
いる。
11
③ プラントの開発・設計・施工・メンテナンス業
企
業
フェーズ5
1日目(月)
午前
オリエンテーション
会社説明
プログラム
ステップ2
日
数
5日間
2日目(火)
3日目(水)
4日目(木)
5日目(金)
特許マップ
作成
(更新)
先行技術調査
先行技術調査
実施
先行技術調査
先行技術調査
実施
先行技術調査
プラントの
見学
昼休み
技術者との
会合参加
午後
報告資料作成
特許マップ
作成
(更新)
先行技術調査
報告資料作成
先行技術調査
報告
プレゼン
<受入上のポイント>
・まず、特許マップを作成して、対象技術のポジションを明らかにして、
具体的な調査内容を固めている。
・短期間の受入のなか、報告資料作成と、そのプレゼン機会を設け、一連
の業務を体験できるプログラムとなっている。
・工場見学を追加することで、自社技術や製品に対する理解を高めること
にも配慮している。
12
④ 開発支援ツール・装置の提供
企
業
フェーズ5
プログラム
ステップ1
日
数
9日間
1日目(月)
2日目(火)
3日目(水)
4日目(木)
5日目(金)
オリエンテーション
課題となる製品
紹介
課題となる製品
紹介
先行技術等の調査
視察
課題となる製品の
仕様検討
課題となる製品
紹介
社内打合せへの
参加
午前
昼休み
午後
課題となる製品の
仕様検討
先行技術等の調査
視察
オリエンテーション
課題説明
資料作成
先行技術・有望技
術等の調査
先行技術調査
調査結果の報告
祝日
6日目(火)
7日目(水)
8日目(木)
9日目(金)
課題となる製品の
仕様検討
関連特許調査
まとめ
報告準備
報告準備
午前
昼休み
午後
社内打合せへの
参加
報告準備
課題となる製品の
仕様検討
報告準備
関連特許調査
まとめ
特許事務所との打
合せ
最終報告
クロージング
<受入上のポイント>
・同社の事業特性から、検討対象となる製品に対する理解を高め、先行技
術調査を実施している。社内担当者とともに作業を進めることで、同社
の知的財産業務を体験することとなった。
・特許事務所との打合せに同席するなど、幅広い知的財産業務を体験する
こととなった。
13
⑤ 切断機械製造業
企
業
フェーズ5
1日目(月)
午前
プログラム
2日目(火)
ステップ1
3日目(水)
オリエンテーション
日
数
9日間
4日目(木)
5日目(金)
報告書修正
国内他企業
特許について調査
国内他企業
特許について調査
国内他企業
特許について調査
(主に海外特許)
受入企業
特許について調査
国内他企業
特許について調査
昼休み
午後
国内他企業
特許について調査
国内他企業
特許、実用新案、
商標について調査
(海外特許含む)
国内他企業調査
報告書作成
国内他企業
特許について調査
6日目(月)
7日目(火)
8日目(水)
9日目(木)
受入企業調査
報告書作成
受入企業調査
報告書作成
バリ取り技術
先行技術調査
報告書
プレゼン資料作成
受入企業
特許について調査
午前
昼休み
午後
報告書
プレゼン資料作成
受入企業調査
報告書作成
受入企業調査
報告書作成
バリ取り技術
先行技術調査
発表
<受入上のポイント>
・調査⇒報告の一連の作業を、複数テーマにて実施
・他社動向について、海外特許含めた調査を実施。自社特許との比較分析
を行っている。
・最終日に調査結果を発表する時間を設けている。
・本プログラム終了後、派遣学生・受入企業とも「現場見学(生産ライン
見学、製品見学・説明等)」を設けた方がよかったとしている。
14
⑥ コーディング処理業
企
業
フェーズ4
ステップ2
日
数
9日間
2日目(火)
3日目(水)
4日目(木)
5日目(金)
先行技術調査
(検索)
先行技術調査
(検索)
先行技術調査
(出願動向分析等)
先行技術調査
(出願動向分析等)
先行技術調査
(検索)
先行技術調査
(検索)
先行技術調査
(検索)
先行技術調査
(出願動向分析等)
先行技術調査
(権利存続確認)
祝日
6日目(火)
7日目(水)
8日目(木)
9日目(金)
先行技術調査
(権利存続確認)
調査結果の見直し
報告資料精査
調査結果の見直し
報告資料精査
報告書
プレゼン資料作成
参考文献読書
調査結果の見直し
報告資料精査
調査結果の見直し
報告資料精査
発表
1日目(月)
午前
プログラム
社内案内
アウトプット
作業内容
打ち合わせ
昼休み
午後
午前
昼休み
午後
<受入上のポイント>
・作業のアウトプットイメージを共有し、先行技術調査を実施。
・他社の出願動向分析、既存権利の存続調査を行い報告資料の取りまと
め・発表までを実施している。
・中間にて、対象となる技術について文献による確認作業を加え、先行技
術調査の精度改善を図っている。あわせて半日程度、学生に自由な学習
時間を確保している。
15
⑦ 半導体製造装置製造業
企
業
フェーズ5
1日目(月)
午前
プログラム
ステップ5
日
数
10日間
2日目(火)
3日目(水)
4日目(木)
5日目(金)
先行技術調査
実施
拒絶理由に関する
調査
(発明の単一性)
実施
拒絶理由書の補正
拒絶理由書の補正
諸注意
自社技術調査
実施
昼休み
先行技術調査
実施
午後
先行技術調査
実施
報告書作成
(追加調査)
発明担当者と知財
部門との会合出席
拒絶理由に関する
調査
(発明の単一性)
実施
発明担当者、知財
部門、特許事務所
との会合出席
拒絶理由書の補正
先行技術調査
実施
6日目(月)
7日目(火)
開発会議
出席
午前
先行技術調査
実施
先行技術調査
実施
8日目(水)
開発会議での
議論内容について
先行文献調査
9日目(木)
10日目(金)
開発会議での
議論内容について
先行技術調査
商用データベースを
用いた調査
開発会議での
議論内容について
先行技術調査
特許侵害調査に
関する打合せ
参加
報告書作成
報告
昼休み
先行技術調査
実施
午後
先行技術調査
実施
報告書作成
(追加調査)
開発会議での
議論内容について
先行文献調査
16
開発会議での
議論内容について
先行文献調査
<受入上のポイント>
・前半は、拒絶理由について調査し、調査結果に基づき拒絶理由書の補正
作業に関わる業務。後半以降は、開発会議や特許事務所との打合せでの
内容を踏まえた調査を実施。
・報告会は設けず、毎回のテーマごとに報告書を担当者に提出させた。
・社内の開発会議や発明担当者と知的財産部門との会合に同席させること
で、調査内容がどのように社内に反映させるかを体験。
・多様な業務に携わることができたことで、企業における知的財産業務の
一連の流れを把握することができた。
17
⑧ 開発支援全般・・実験装置及び治具の設計製作
企
業
フェーズ5
1日目(月)
午前
プログラム
2日目(火)
ステップ5
3日目(水)
事例紹介1
オリエンテーション
(会社説明・工場見
学)
日
数
9日間
4日目(木)
5日目(金)
事例紹介2
関連知財の調査
(先行技術調査等)
関連知財の調査
(先行技術調査等)
関連知財の調査
(先行技術調査等)
関連知財の調査
(先行技術調査等)
昼休み
午後
業務フロー紹介
知財の観点での課
題抽出
祝日
午前
関連知財の調査
(先行技術調査等)
まとめ
(マップ化を含む情
報の可視化)
関連知財の調査
(先行技術調査等)
まとめ
(マップ化を含む情
報の可視化)
6日目(火)
7日目(水)
8日目(木)
9日目(金)
技術・知財管理体
制の検討
技術・知財管理体
制の検討
報告書作成
知財の観点での課
題再確認・検討
知財経営に向けた
方向性の検討
とりまとめ方法の検
討及び相互確認
昼休み
午後
報告書最終確認
関連知財追加調査
(先行技術調査等)
技術・知財管理体
制の検討
報告書作成
技術・知財管理体
制の検討
最終報告
クロージング
<受入上のポイント>
・前半(第 1 週)は、先行技術調査およびそのマップ作成による自社技術
のポジション分析を行っている。後半は、社内の技術・管理体制の検討
に参加し、社内体制の構築プロセスに関わる機会を得ている。
・特許マップによる可視化は、複数のテーマごとに報告書を担当者に提出
させており、回を重ねることで、ポイントが絞れる進捗が見られた。
18
・メンターによる指導のもと、技術・管理体制の検討に参加し、より実践
的なテーマに取り組むことになった。
・社内担当者とのコミュニケーションの時間を確保して、業務の進捗とと
もに、作業に対する理解を高めることができている。
19
⑨ 業務用ヒータ製造業
企
業
午前
フェーズ5
プログラム
ステップ5
日
数
10日間
1日目(月)
2日目(火)
3日目(水)
4日目(木)
5日目(金)
朝礼
朝礼
朝礼
朝礼
朝礼
製品説明
先行技術調査
実施
先行技術調査
実施
先行技術調査
(出願動向分析等)
実施
先行技術調査結果
とりまとめ
先行技術調査
実施
先行技術調査
実施
用途調査
実施
先行技術調査
(出願動向分析等)
実施
先行技術調査結果
とりまとめ
6日目(月)
7日目(火)
8日目(水)
9日目(木)
10日目(金)
朝礼
朝礼
朝礼
朝礼
朝礼
先行技術調査
実施
他のインターン生
報告会出席
用途調査
実施
用途開発に関する
意見交換
報告会資料作成
昼休み
午後
午前
昼休み
午後
報告会
先行文献調査
実施
先行技術調査
実施
用途調査
実施
※企業都合により
午前のみ
報告会資料の修正
用途調査
実施
20
<受入上のポイント>
・対象製品について先行技術調査→用途調査を実施し、新たな用途開発の
可能性について提案するという流れとなっている。
・社員とインターン生が用途開発に関する意見交換をすることで、知的財
産情報が実際の技術開発にどのように活かされるのか把握する機会と
なっている。
・他インターン生の報告会に参加して、今回の知財インターンシップとの
相違点を確認する場になった。
21
⑩ ベアリング製造業
企
業
フェーズ1
ステップ1
日
数
9日間
2日目(火)
3日目(水)
4日目(木)
5日目(金)
知財に関する
講義
工場見学
社内特許
の棚卸し調査
社内特許
の棚卸しまとめ
自習
(課題図書)
課題図書
レポート作成
社内特許
の棚卸し調査
先行技術調査
6日目(月)
7日目(火)
8日目(水)
9日目(木)
10日目(金)
先行技術調査
先行技術調査
先行技術調査
引き継ぎ資料
作成
報告書作成
先行技術調査
先行技術調査
先行技術調査
報告書作成
報告書作成
作業進捗共有
・ディスカッション
作業進捗共有
・ディスカッション
作業進捗共有
・ディスカッション
作業進捗共有
・ディスカッショ
報告会
1日目(月)
午前
プログラム
オリエンテーション
会社説明
工場の見学
昼休み
午後
軸受・安全・品質
の講義
午前
昼休み
午後
<受入上のポイント>
・自社技術の棚卸し作業や先行技術調査に入る前段階で、技術に対する知
識習得の時間を確保。
・日々報告のタイミングを設け、意識共有を図っている。
22
⑪ 医療・健康機器製造業
企
業
フェーズ5
1日目(月)
午前
プログラム
ステップ4
日
数
10日間
2日目(火)
3日目(水)
4日目(木)
5日目(金)
出願書類の内容整
理
拒絶理由通知への
対応のまとめ
中間報告資料の作
成
先行技術調査
拒絶理由通知書に
記載された引用文
献の調査
中間報告資料の作
成
事務手続き
オリエンテーション
代表的な製品に関
する説明
昼休み
午後
開発品に係る特許
出願書類の確認、
拒絶理由通知書の
参照
中間報告資料の作
成
先行技術調査
中間報告
6日目(月)
7日目(火)
8日目(水)
9日目(木)
10日目(金)
先行技術調査
中間報告(2)の資料
作成
製品仕様書と出願
書類の比較検討
出願書類の変更点
検討
最終報告の資料作
成
午前
昼休み
午後
中間報告(2)の資料
作成
最終報告の資料作
成
製品仕様書と出願
書類の比較検討
先行技術調査
中間報告(2)
23
最終報告の資料作
成
最終報告
<受入上のポイント>
・先行技術調査を実施する前に、自社開発商品に関する出願への拒絶理由
の分析から作業を着手したもの。
・特許願書や意見書等の修正作業を進めるなかで、同社における知的財産
活動の実態を確認するに至っている。
・2週目は、製品仕様と出願書類の検証作業に時間を割き、出願案件の対
応について担当者をサポートする業務を進めている。
24
3. 大企業向け受入プログラム
3.1
受入プログラムの考え方
大企業の場合、知的財産担当者や知的財産部門が設置されていることが
通常であり、日常的に知的財産活動が行われています。そのため、知的財
産担当者が置かれていない中小企業における知財インターンと異なり、イ
ンターン生に何か新しいことをしてもらうという側面よりも、インターン
生に知的財産活動の重要性や意義、また、受入企業自体のことをよく知っ
てもらうことに力点が置かれることになります。
受入プログラムの検討に際しても、インターン生が受入企業に対してど
のような貢献ができるのかという点よりも、どうしたら教育効果が高まる
のか、また、リクルート活動を意識した場合にどうしたらインターン生の
認知度や理解度が高まるのかといった点に配慮すると良いでしょう。
期間について、受入企業にとって期間が長くなると負担が重くなること
は中小企業の場合と何ら変わりはありませんが、教育効果やインターン生
の認知度や理解度の向上という観点からは、可能な限り2週間程度の期間
を取ることが望ましいと考えられます。
3.2
受入プログラム例
教育効果やインターン生の認知度や理解度の向上という観点からは、な
るべく受入企業全体の事業や業務を理解した上で、知的財産部門の役割や
知的財産活動の意義についてインターン生に考えてもらうことが有益で
す。
また、知的財産部門の若手従業員にメンター等をお願い出来れば、当該
若手従業員に対する教育効果もあるとの声がありますので、受入プログラ
ムを検討する際には受入体制についても意識すると良いでしょう。
過去に実績のある受入プログラムについて概要を整理しています。自社
でのプログラム検討の参考としてください。
25
(1)大企業におけるプログラム例(主に侵害調査)
テーマ:受入企業における主力商品について、競合商品の動向について
先行技術調査を実施し、受入企業における留意点をまとめる。
また、侵害発見調査に挑戦し、権利侵害についての理解を深め
る。最後に、両課題についての成果を報告書にまとめ、報告を
行う。
【全体スケジュール】
1日目(月)
2日目(火)
3日目(水)
4日目(木)
5日目(金)
オリエンテーション
会社説明
先行技術調査
実施
開発部門と知財部
門との会合(発明会
議等)出席
先行技術調査
実施
先行技術調査
実施
議事要旨作成
経過報告
ディスカッション
午前
昼休み
午後
知財部門紹介
先行技術
作業指示
先行技術調査
実施
先行技術調査
実施
先行技術調査
実施
先行技術調査
実施
先行技術調査
実施
経過報告
ディスカッション
6日目(月)
午前
7日目(火)
経過報告
ディスカッション
8日目(水)
知財部門
定例会議出席
9日目(木)
10日目(金)
報告書作成方針
打ち合わせ
侵害発見調査
実施
知財部門主催の社
内研修出席
報告書作成
(追加調査)
報告書作成
(追加調査)
侵害発見調査
作業指示
昼休み
午後
侵害発見調査
実施
報告書作成
(追加調査)
侵害発見調査
実施
侵害発見調査
実施
報告書作成
(追加調査)
経過報告
ディスカッション
26
経過報告
ディスカッション
報告(プレゼン)
初日
1日目(月)
・ 初日、大企業の場合、様々な事業部門があり、ま
た、間接部門についても様々な機能によって部門
午前
オリエンテーション
会社説明
が分かれていますので、オリエンテーション(諸
注意含む)の中で、会社全体の概要についても理
解してもらう時間を取ると良いでしょう。
・ もし、知財インターンシップとは別に、例年行っ
昼休み
午後
ている通常のインターンシップ実施時期と同じタ
知財部門紹介
先行技術
作業指示
イミングで開始できるのであれば、オリエンテー
ション等は合同で行うことも考えられます。
・ 受入企業の負担軽減はもちろんですが、インター
先行技術調査
実施
ン生にとっても、自分達以外にインターンシップ
に取り組む意欲の高い学生が同じ企業で就業体験
することを認識することはモチベーションの向上
に繋がります。
・ また、大企業においては、独立した知的財産部門
が設置されていることが通常であると思います
が、知的財産部門が会社全体の中でどのような役
割を担っているのかについても理解を深める時間
があると尚、良いでしょう。
・ 知的財産部門では、知財インターンシップ実施中
の課題等について、具体的な説明や指示を行うた
めの打ち合わせを開催します。その後、インター
ン生には具体的な先行技術調査を始めてもらいま
しょう。
27
2日目~3日目
・ 2日目は、先行技術調査に集中してもらう時間
2日目(火)
3日目(水)
を取っています。インターン生は一応、先行技
術調査について勉強していますが、実際の業務
先行技術調査
実施
開発部門と知財部
門との会合(発明会
議等)出席
と関連して実施するのは初めての経験です。少
し余裕を持ったスケジュールとして、じっくり
と考えてもらう時間を取ることも重要です。
・ また、この点については中小企業の場合と同様
となりますが、インターン生の性格によっては
「報・連・相」をタイミングよく行えず、一人で
議事要旨作成
先行技術調査
実施
考え込んでしまう人もいますので、時々様子を
見て上げると良いでしょう。経過報告を受ける
タイミングも、必要があれば再度指示を出した
先行技術調査
実施
経過報告
ディスカッション
り、作業の軌道修正を指示できるよう、2日目
の終わり位が1つの目安となると思われます。
・ 3日目は、開発部門と知的財産部門との会合に
出席させています。これも知財インターンシッ
プだけのために機会を作ることは難しいかもし
れませんが、知財インターンシップ実施期間中
にこうした機会があれば、インターン生の同席
を検討してみましょう。
・ 発明会議のような形で、こうした会合を定期的
に開催している企業であれば、知的財産部門の
役割をインターン生に理解してもらうだけでな
く、開発と知的財産がいかに密接に関係してい
るのかについても理解を深める貴重な機会とな
ります。
・ また、可能であれば議事要旨を作成させること
は、会合へ出席する際の緊張感にもなりますし、
会合における討議内容について理解を深めるこ
とにもなりますので、検討してみましょう。
28
4日目~5日目
4日目(木)
5日目(金)
・ 4日目、5日目は、先行技術調査に集中してもら
う時間に充てています。5日目の最後は折り返し
のタイミングとなりますので、経過報告を兼ねた
先行技術調査
実施
先行技術調査
実施
打ち合わせの時間を確保し、必要に応じて作業の
軌道修正や取りまとめを促すと同時に、インター
ン生のモチベーション向上の観点から、1週間の
成果を整理する時間をとることが望ましいと考
えられます。
経過報告
ディスカッション
先行技術調査
実施
先行技術調査
実施
経過報告
ディスカッション
6日目~7日目
6日目(月)
7日目(火)
・ 2週目、6日目は週初めに行っている部門内ミー
ティングに出席させています。こうした日常的な
知財部門
定例会議出席
情報交換や連絡を目的とした会合であっても、イ
侵害発見調査
実施
侵害発見調査
作業指示
ンターン生にとっては新鮮な体験です。
・ ミーティングの後、課題の2つ目である侵害発見
調査についての作業指示を行い、侵害発見調査に
チャレンジさせます。
・ 7日目は、侵害発見調査にじっくりと取り組ませ
てみましょう。先行技術調査とは異なる作業とな
侵害発見調査
実施
侵害発見調査
実施
りますので、経過報告の時間はしっかり確保して
おくことが望ましいと思われます。
経過報告
ディスカッション
29
8日目~10日目
8日目(水)
9日目(木)
10日目(金)
・ 8日目は、知的財産部門が
主催する社内研修に出席し
ています。これも必須では
報告書作成方針
打ち合わせ
知財部門主催の社
内研修出席
報告書作成
(追加調査)
ありませんが、もし知財イ
ンターンシップ実施期間中
報告書作成
(追加調査)
に知的財産部が主催する社
内研修等があればこれに出
席することも貴重な経験と
なります。
・ 社内(特に開発部門や製造
報告書作成
(追加調査)
侵害発見調査
実施
報告書作成
(追加調査)
部門)における知的財産マ
インドの向上は知的財産部
門の重要な役割の1つです
経過報告
ディスカッション
報告(プレゼン)
し、研修が若手開発者を対
象としたものであれば、知
的財産活動を一層身近なも
のとして感じることができ
ます。
・ 9 日目は、報告書作成方針
について打ち合わせを実施
した上で、報告書作成の時
間を確保しましょう。
・ そして 10 日目は、最後に
報告の機会を設けましょ
う。
30
(2)実施プログラムの具体例
① 輸送機械部品製造業(自動車部品)
企
業
フェーズ5
1日目(月)
午前
プログラム
ステップ2
日
数
5日間
2日目(火)
3日目(水)
4日目(木)
5日目(金)
自社技術調査
(技術棚卸)
実施
(IPDL)
自社技術調査
実施
自技術調査
実施
報告書作成
諸注意
会社説明・規則説
明・製品説明
昼休み
報告書作成方針
打ち合わせ
午後
報告書作成
プレゼン練習
工場見学
自社技術調査
実施
自社技術調査
実施
調査結果
とりまとめ
(データ集計)
報告会(プレゼン)
<受入上のポイント>
・工場見学を初日に実施し、業務内容への理解度を高めている。
・報告会では、受入部署以外に関係する開発部署のスタッフを交えた意見
交換を行っている。プレゼンテーションの重要性を指導し、事前の練習
時間を確保している。
・報告会には経営層の参加もあり、学生にとっても貴重な体験を得る機会
となった。
31
② プラスチック製造業
企
業
フェーズ5
1日目(月)
午前
プログラム
ステップ2
日
数
10日間
3日目(水)
4日目(木)
5日目(金)
先行技術調査
先行技術調査
先行技術調査
先行技術調査
先行技術調査
先行技術調査
先行技術調査
7日目(火)
8日目(水)
9日目(木)
10日目(金)
2日目(火)
部内教育
オリエンテーション
課題説明
昼休み
午後
社内見学
インターンシップの
目標・計画作成
6日目(月)
午前
報告書作成
社内打ち合わせに
参加
先行技術調査
調査結果分析
報告書作成
報告書進捗報告
昼休み
午後
先行技術調査
最終報告
先行技術調査
報告書作成
社内見学
報告書作成
クロージング
調査結果分析
<受入上のポイント>
・まず、期間中の目標および作業計画を学生自身で作成することで、期間
中の作業イメージを明確にしている。
・計画に沿って先行技術調査を進めるなかで、疑問・質問に適宜答え、作
業の進捗を図っている。
32
③ 輸送機械部品製造業(自動車部品)
企
業
フェーズ5
1日目(月)
午前
プログラム
2日目(火)
オリエンテーション
ステップ2
日
数
3日目(水)
4日目(木)
先行技術調査
先行技術調査
先行技術調査
5日間
5日目(金)
報告書作成
研究開発施設
見学
工場見学
座学
(特許の基礎3)
座学
(特許の基礎)
座学
(特許の基礎2)
技術者との交流
担当者との
ディスカッション
先行技術調査
報告書作成
(社内様式)
最終報告
昼休み
午後
先行技術調査
先行技術調査
<受入上のポイント>
・先行技術調査を中心に、座学とその実践を繰り返している。学生の理解
度を適宜判断して、次の課題を与えている。
・社内の技術者とのコミュニケーションを取る機会を設け、自社の技術に
ついて理解を深めるプログラムとなっている。
・研究開発施設や工場など、現場見学の機会を設け、自社の事業に対する
理解する機会を設けている。
33
④ 輸送機械部品製造業(自動車部品)
企
業
午前
フェーズ5
プログラム
ステップ2
1日目(月)
2日目(火)
3日目(金)
諸注意
チームミーティング
特許管理システム
説明
中間処理に関する
開発者との打合せ
同席
研究開発センター
製品展示室等見学
発明考案会
への参加
日
数
4日目(月)
テーマ調査
(インターン生専攻
分野で実施)
発明考案会
への参加
5日間
5日目(火)
テーマ調査
(インターン生専攻
分野で実施)
特許管理システム
利用(書類整理)
昼休み
午後
先行技術調査
実施
(発明考案の処理)
先行技術調査
実施
(発明考案の処理)
先行技術調査
実施
(発明考案の処理)
特許管理システム
利用(外国出願の
ペーパレス化)
報告書作成
特許分析方法
の説明
特許分析
実施
特許分析
実施
報告(プレゼン)
<受入上のポイント>
・先行技術調査を中心に、知的財産管理に関連する多様な業務に参加させ
ている。社内の発明考案会への参加により、同社の知的財産対応を体験
できるものとなっている。
・社内で利用している特許管理システムを利用して、知的財産業務に関わ
る内容となっている。
・学生の専攻分野を踏まえたテーマを設定した調査を加えることで、期間
中に得た知識等を学生自身の研究にフィードバックすることができる。
34
⑤ 光ファイバ・高機能電線製造業
企
業
フェーズ5
プログラム
ステップ2
日
数
10 日間
2日目(火)
3日目(水)
4日目(木)
5日目(金)
先行技術調査
実施
先行技術調査
実施
現場技術者との意
見交換
先行技術調査
実施
先行技術調査
実施
(チャート作成)
先行技術調査
実施
先行技術調査
実施
作業報告等
作業報告等
作業報告等
6日目(月)
7日目(火)
8日目(水)
9日目(木)
10日目(金)
製造現場体験
先行技術調査
実施
先行技術調査
実施
先行技術調査
実施
報告書
とりまとめ
1日目(月)
午前
会社説明、社内案
内、課題説明
昼休み
午後
先行技術調査
実施
先行技術調査
実施
作業報告等
午前
昼休み
午後
先行技術調査
実施
製造現場体験
先行技術調査
実施
報告書
とりまとめ
先行技術調査
実施
報告書作成
クロージング
<受入上のポイント>
・将来的な出願可能性を確認するために、先行技術調査を集中的に実施し
ている。技術領域の広さや他社動向を整理することで、同社のポジショ
ニングを理解することにつながった。
・現場技術者との意見交換を設けるなど、学生にとっても貴重な体験を得
る機会となった。
・製造現場体験を実施し、業務内容への理解度を高めている。
35
⑥ 自動車部品製造業
企
業
フェーズ5
1日目(月)
午前
プログラム
ステップ2
日
数
10日間
3日目(水)
4日目(木)
5日目(金)
先行技術調査
先行技術調査
先行技術調査
先行技術調査
先行技術調査
先行技術調査
先行技術調査
7日目(火)
8日目(水)
9日目(木)
10日目(金)
2日目(火)
部内教育
オリエンテーション
課題説明
昼休み
午後
社内見学
インターンシップの
目標・計画作成
6日目(月)
午前
報告書作成
社内打ち合わせに
参加
先行技術調査
調査結果分析
報告書作成
報告書進捗報告
昼休み
午後
先行技術調査
最終報告
先行技術調査
報告書作成
工場見学
報告書作成
クロージング
調査結果分析
<受入上のポイント>
・知的財産部門での先行技術調査作業を一定期間をかけて実施するもの。
・調査結果について、分析、報告書作成という一連のフローのなかで、知
的財産業務を体験できるプログラムとなっている。
36
⑦ 音響機器製造業
企
業
フェーズ5
プログラム
ステップ5
日
数
8日間
1日目(月)
2日目(火)
3日目(水)
4日目(木)
5日目(金)
オリエンテーション
会社説明
先行技術調査
先行技術調査
先行技術調査
実施
先行技術調査
先行技術調査
実施
報告資料作成
午前
昼休み
午後
報告資料作成
独自講義
(3テーマ)
先行技術調査
先行技術調査
先行技術調査
中間報告
6日目(月)
7日目(火)
8日目(水)
特許マップ
作成
特許マップ
作成
報告資料作成
午前
昼休み
午後
報告資料作成
独自講義
報告資料作成
最終報告
<受入上のポイント>
・先行技術調査のほか、調査結果を特許マップに整理する一連の作業を行
ったもの。
・関係する独自講義を実施し、対象となる特許技術に対する理解が高まる
よう工夫している。また、社内実験施設を見学する機会を確保する等、
受入企業の技術に対する理解が進むことになった。
37
・一般のインターンシップと同時期での受入につき、発表会は他のインタ
ーン生と一緒に実施した。他のインターン生との相違点があることを学
生本人も強く意識することができた。
38
⑧ 化学製品製造業
企
業
フェーズ5
ステップ2
日
数
10日間
2日目(火)
3日目(水)
4日目(木)
5日目(金)
先行技術調査
先行技術調査
先行技術調査
先行技術調査
先行技術調査
先行技術調査
先行技術調査
調査結果分析
先行技術調査
6日目(月)
7日目(火)
8日目(水)
9日目(木)
10日目(金)
明細書作成
明細書作成
明細書作成
報告書作成
報告書作成
明細書作成
明細書作成
明細書作成
明細書修正
1日目(月)
午前
プログラム
手続き
オリエンテーション
会社案内
課題説明
昼休み
午後
午前
昼休み
午後
報告書作成
<受入上のポイント>
・先行技術調査のほか、特許マップの作成や、明細書作成等、調査結果を
活用した次のステップに踏み込んでいる。
・明細書作成にあたっては、現場担当者とのやりとりが発生するなど、よ
り実践的な知的財産業務に関わることとなった。
39
4. 特許事務所向け受入プログラム
4.1
受入プログラムの考え方
特許事務所の場合、受入プログラムの検討に際して、その事務所の事情
を踏まえた設定を、事前に相談するなかで固めていくと良いでしょう。イ
ンターン生が貢献できる範囲は非常に限られてきます。どうしたら教育効
果が高まるのか、また、インターン生の知的財産に対する認知度や理解度
が高まるのかといった点に配慮すると良いでしょう。
期間について、受入事務所にとって期間が長くなると負担が重くなるこ
とは中小企業や大企業の場合と何ら変わりはありませんが、教育効果やイ
ンターン生の認知度や理解度の向上という観点からは、可能な限り2週間
程度の期間を取ることが望ましいと考えられます。
4.2
受入プログラム例
教育効果やインターン生の認知度や理解度の向上という観点からは、な
るべく事務所の業務の全体像を理解した上で、知的財産がその事務所のク
ライアントにとってどのような意義を持っているのか、インターン生に考
えてもらうことが有益です。
また、若手スタッフにメンター等をお願い出来れば、当該若手スタッフ
に対する教育効果もあるとの声がありますので、受入プログラムを検討す
る際には受入体制についても意識すると良いでしょう。
なお、過去に実績のある受入プログラムについて概要を整理していま
す。自社でのプログラム検討の参考としてください。
40
(1)特許事務所におけるプログラム例(主に業務支援)
テーマ:クライアント企業における主力商品について先行技術調査を実
施し、競合他社の権利取得動向等を整理する。
【全体スケジュール】
1日目(月)
午前
2日目(火)
3日目(水)
4日目(木)
5日目(金)
先行技術調査
実施
先行技術調査
実施
国際特許の
日本語訳
報告資料作成
特許庁訪問同行
経過報告
事務手続き
オリエンテーション
作業指示
昼休み
午後
報告資料作成
先行技術調査
実施
先行技術調査
実施
先行技術調査
実施
国際特許の
日本語訳
報告
初日
1日目(月)
・ 初日には、就労にあたっての諸注意(職場におけ
る基本ルールの確認や秘密保持についての再確認
午前
事務手続き
オリエンテーション
等)をした上で、先行技術調査の対象となるクラ
イアント企業の主力製品を知るため、当該案件担
作業指示
当者から適切なレクチャーを受けさせる時間を取
ることが望まれます。
・ 守秘性の高い情報について、研修期間中は不要と
昼休み
判断できるものはレクチャー対象から除外する等
の判断が必要です。
午後
・ 午後は、いよいよ具体的な作業指示や作業の指導
先行技術調査
実施
を行った上で、先行技術調査についてサポートを
開始してもらいましょう。
41
2日目~3日目
2日目(火)
3日目(水)
・ 2日目、インターン生に落ち着いて先行技術調
査を進めてもらいましょう。インターン生は、
先行技術調査のやり方については IPDL を用い
先行技術調査
実施
先行技術調査
実施
て一応の勉強をしていますが、他の商用データ
ベースの操作は初めてです。逐一の指導は必要
ないと思いますが、インターン生の性格によっ
ては「報・連・相」をタイミングよく行えず、
一人で考え込んでしまう人もいますので、時々
様子を見て上げると良いでしょう。
特許庁訪問同行
経過報告
・ また、受入担当者が特許庁を訪問する場合など
は、インターン生を一緒に連れていくと良い経
先行技術調査
実施
験になると思われます。
国際特許の
日本語訳
・ 3日目は、作業の経過報告を受ける等して、適
宜軌道修正をすることが望ましいです。
・ 国際特許の日本語訳等にチャレンジしてもらう
のも学生にとっては良い勉強となりますので、
進捗状況を見ながら任せてみるのも良いでしょ
う。
4日目~5日目
4日目(木)
5日目(金)
・ 4日目は最終日の前日なので、調査を終えられ
るよう適宜サポートすることが必要です。
・ 時間も限られているため、ボリュームを求めず、
国際特許の
日本語訳
報告資料作成
ポイントを要領よくまとめてもらう点に力点を
置くと良いでしょう。先行技術調査の過程で収
集した資料等については、資料編としてまとめ
て整理しておくという方法もあります。
・ 5日目は報告書作成の時間に当て、最後に報告
(プレゼン)をしてもらう時間を確保しましょ
う。報告において、作業の不備や不足点を指摘
報告資料作成
先行技術調査
実施
して理解してもらうことが事務所と学生双方に
とって有益となります。
報告
42
(2)実施プログラムの具体例
① 特許事務所
企
業
フェーズ-
プログラム
ステップ-
日
数
10日間
1日目(月)
2日目(火)
3日目(水)
4日目(木)
5日目(金)
事務手続き
オリエンテーション
先行技術調査
調査内容整理
商標モニタリングレ
ポート
先行技術調査
午前
昼休み
知財高等裁判所
訪問同行
午後
先行技術調査
先行技術調査
先行技術調査
先行技術調査
商標モニタリングレ
ポート
6日目(月)
7日目(火)
8日目(水)
9日目(木)
10日目(金)
特許公報要約
特許公報要約
まとめ資料作成
特許公報要約
特許公報要約
まとめ資料作成
午前
先行技術調査
出願書類読み合わ
せ参加
所内打ち合わせ参
加
進捗報告
昼休み
午後
先行技術調査
先行技術調査
43
<受入上のポイント>
・一般企業とは異なり、特許事務所における様々な実務を経験するプログ
ラムとなっている。先行技術調査としては、
「特許」
「商標」が対象とな
っている。
・後半は、特許公報の要約作業に時間を割き、特許事務所の業務内容を幅
広い視点より体験する機会を得ている。
・特許庁や知的財産高等裁判所等、知的財産に関わる関係機関への訪問は、
貴重な現場体験になったと考えられる(製造業の工場見学と同等と考え
られる)。
44
5. 共同研究先との連携プログラム
5.1
連携プログラムの考え方
共同研究先(大学研究室)との連携プログラムの検討に際して、どのよ
うな業務をプログラムの対象とするのか、事前の協議が不可欠となってき
ます。相互の共同研究にかかる契約を踏まえた検討が重要です。
共同研究先である大学研究室に所属する学生がインターン生として派
遣されてくることになり、相互での情報交換が円滑になると考えられま
す。しかし、情報管理の考え方について各研究室で差異があることも考え
られ、受入期間中のインターン生を介した情報交換については注意が必要
です。事前に研究室側に確認し、必要に応じ秘密保持にかかる誓約書等を
準備することがよりよいと考えます。
5.2
受入プログラム例
共同研究を円滑に進めるため、なるべく研究内容の全体像を理解した上
で、知的財産がその研究内容とってどのような意義を持っているのか、イ
ンターン生に考えてもらうことが有益です。
また、社内の若手スタッフにメンター等をお願い出来れば、当該若手ス
タッフに対する教育効果もあるとの声がありますので、受入プログラムを
検討する際には受入体制についても意識すると良いでしょう。
なお、過去に実績のある受入プログラムについて概要を整理していま
す。自社でのプログラム検討の参考としてください。
45
(1)共同研究先との連携プログラム例
テーマ:共同研究テーマに関する先行技術調査を実施し、権利化されて
いる技術動向等を整理する。
【全体スケジュール】
1日目(月)
午前
2日目(火)
3日目(水)
4日目(木)
5日目(金)
先行技術調査
実施
先行技術調査
実施
先行技術調査
実施
報告書作成
(追加調査)
諸注意
開発・製造現場
見学/製品説明
昼休み
午後
作業指示/
作業指導等
報告書作成方針
打ち合わせ
先行技術調査
実施
報告書作成
(追加調査)
先行技術調査
実施
先行技術調査
実施
報告書作成
(追加調査)
経過報告
ディスカッション
報告(プレゼン)
初日
1日目(月)
・ 初日には、就労にあたっての諸注意(職場におけ
る基本ルールの確認や秘密保持についての再確認
午前
諸注意
等)をした上で、先行技術調査の対象となる受入
企業の主力製品を知るため、当該案件担当者から
開発・製造現場
見学/製品説明
適切なレクチャーを受けさせる時間を取ることが
望まれます。
・ 守秘性の高い情報について、研修期間中は不要と
昼休み
判断できるものはレクチャー対象から除外する等
午後
作業指示/
作業指導等
の判断が必要です。
・ また、学生に対しても、研究室内のことについて
話をしなくてもよいとはっきり伝えるようにして
先行技術調査
実施
ください。
・ 午後は、いよいよ具体的な作業指示や作業の指導
を行った上で、先行技術調査について作業を開始
してもらいましょう。
46
2日目~3日目
2日目(火)
3日目(水)
・ 2日目、インターン生に落ち着いて先行技術調
査を進めてもらいましょう。インターン生は、
先行技術調査のやり方については IPDL を用い
先行技術調査
実施
先行技術調査
実施
て一応の勉強をしていますが、実際の業務とし
て取り組むことは初めてです。逐一の指導は必
要ないと思いますが、インターン生の性格によ
っては「報・連・相」をタイミングよく行えず、
一人で考え込んでしまう人もいますので、時々
様子を見て上げると良いでしょう。
・ また、ある程度まとまった時間作業をさせたら、
先行技術調査
実施
経過報告を受け、必要があれば再度指示を出し
先行技術調査
実施
たり、作業の軌道修正を指示できるよう、2日
目の終わり位のタイミングで経過報告やディス
経過報告
ディスカッション
カッションのための時間を取ることが望ましい
と考えられます。
・ 3日目は、2日目最後の打合せの結果を踏まえ
て、作業に集中してもらいましょう。
4日目~5日目
4日目(木)
5日目(金)
・ 4日目は進捗にもよりますが、お昼位までには
先行技術調査の作業を終え、作業報告資料(レ
ポート又はプレゼン資料)の作成に向けた打ち
先行技術調査
実施
報告書作成
(追加調査)
合わせを行いましょう。必要に応じ、研究室と
の事前調整も済ませておくことがよいでしょ
う。
・ 時間も限られているため、ボリュームを求めず、
ポイントを要領よくまとめてもらう点に力点を
置くと良いでしょう。先行技術調査の過程で収
報告書作成方針
打ち合わせ
集した資料等については、資料編としてまとめ
報告書作成
(追加調査)
て整理しておくという方法もあります。
・ 5日目は報告書作成の時間に当て、最後に報告
報告書作成
(追加調査)
(プレゼン)をしてもらう時間を確保しましょ
報告(プレゼン)
う。連携先の研究室の方を招いた意見交換の場
とすることも検討に値します。
47
(2)実施プログラムの具体例
① 鋳造業
企
業
フェーズ5
1日目(月)
午前
プログラム
ステップ1
日
数
5日間
2日目(火)
3日目(水)
4日目(木)
5日目(金)
製造機械説明
先行技術調査
実施
先行技術調査
実施
先行技術調査
実施
先行技術調査
実施
先行技術調査
実施
オリエンテーション
会社説明
工場見学
昼休み
開発担当者と製品
の原料について
意見交換
午後
先行技術調査
実施
先行技術調査
実施
先行技術調査
実施
製品の製造方法
について意見交換
<受入上のポイント>
・大学研究室との共同研究に生かせるプログラムを設定(先行技術調査に
注力)。
・また、インターン生より研究内容に関して説明する時間を設けることで、
連携可能分野及びインターン期間中に調査すべきテーマを明確にする
ことが可能。
・工場見学や製品を製造する機械の説明を受ける等、調査対象の製品やそ
の技術について実際に触れる機会を設けている。
・毎日調査テーマを設定し、先行技術調査を実施。全体を通した報告書は
作成せず、毎日のテーマごとに担当者に報告させている(上図省略)。
48
6. プログラムの検討にあたって
6.1
初めて受入を行う場合
初めてインターン生を受け入れる場合は、どのような業務を任せること
ができるのか、また、どのような学生が派遣されてくるのか情報が限定的
であるため不安を覚えます。このため、窓口となる大学担当者との連絡を
密に取るとともに、必要に応じ、派遣されるインターン生の事前面談の時
間を確保し、どのような知識やスキルを身につけてきたのかを確認してお
くと良いでしょう。
インターン生は、先行技術調査のやり方については事前研修内で IPDL
を用いて一応の勉強をしていますが、他の商用データベースの操作を含め
実務経験はありません。そうした特徴を持った学生であることを理解し、
ゆとりのある無理のないプログラム設定を心がけてください。時間に余裕
が生まれた際には、対象テーマを追加することで済みます。
また、インターン生は社会人としての経験もありません。社会人として
のマナーについて目に余る場合は的確に指導をいただけると、インターン
生本人も理解して以降の振る舞いを見直してくれるものです。
6.2
複数回目の受入を行う場合
知財インターンシップの受入を複数回経験してきた企業においては、イ
ンターン生を受け入れること自体に不安は少ないと思います。ただし、ど
のような学生が派遣されてくるのかということについては、派遣元である
大学側に情報提供を積極的に求めましょう。
インターン生は事前研修を受け、一定の知識やスキルを身につけていま
すが、過去に受け入れた学生と全く同じではありません。受け入れ早期の
段階でこうした違いを捉え、プログラムを柔軟に見直していく視点も重要
となってきます。
なお、過去のインターン生との比較はせず、今回派遣されてくるインタ
ーン生と上手に研修に取り組んでいくことに配慮いただきますようお願
いします。
49
Fly UP