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獣医学製品を購入
薬事法等の一部を改正する法律の施行に伴う
動物用医薬品等取締規則の改正等について(概要)
Ⅰ
改正の趣旨
「薬事法等の一部を改正する法律」(平成25年法律第84号。以下「改正法」とい
う。)については、第185回臨時国会において成立し、平成25年11月27日に公布され
たところである。
改正法の施行等に伴い、 改正法による改正後の医薬品、医療機器等の品質、有効
性 及 び 安 全 性 の 確 保 等 に 関 す る 法 律 ( 昭 和 35年 法 律 第 145号 。 以 下 「 新 法 」 と い
う。)及び改正後の医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する
法律施行令 ( 昭和36年政令第11号。以下「新施行令」という。) に基づき、 動物用医
薬品等取締規則(平成16年農林水産省令第107号)等について、必要な手当を行う。
Ⅱ
1
改正の概要
省令案
(1)動物用医薬品等取締規則の改正について(別紙1)
(2)動物用医薬品等手数料規則の改正について(別紙2)
(3) 動物用医薬品の製造管理及び品質管理に関する省令の改正について(別紙3)
(4) 動物用医療機器の製造管理及び品質管理に関する省令の改正について(別紙
4)
(5) 動物用医薬品、動物用医薬部外品及び動物用医療機器の品質管理の基準に関す
る省令の改正について(別紙5)
(6) 動物用医薬品、動物用医薬部外品及び動物用医療機器の製造販売後安全管理の
基準に関する省令の改正について(別紙6)
(7) 動物用医薬品製造所等構造設備規則の改正について(別紙7)
(8) 薬事法に基づく医薬品の使用の禁止に関する規定の適用を受けない場合を定め
る省令の改正について(別紙8)
(9)動物用生物学的製剤の取扱いに関する省令の廃止について(別紙9)
(10) 動物用再生医療等製品の製造管理及び品質管理に関する省令(新設)(別紙10)
(11)動物用再生医療等製品の安全性に関する非臨床試験の実施の基準に関する省令
(新設)(別紙11)
(12)動物用再生医療等製品の臨床試験の実施の基準に関する省令(新設)(別紙12)
(13)動物用再生医療等製品の製造販売後の調査及び試験の実施の基準に関する省令
(新設)(別紙13)
(14)動物用医療機器及び動物用体外診断用医薬品の製造管理及び品質管理に係る業
務を行う体制を定める省令(新設)(別紙14)
1
2 告示案
(1)動物用生物由来原料基準の改正について(別紙15)
(2) 動物医薬品検査所依頼試験検査規程の改正について (別紙15)
(3) 動物医薬品検査所標準製剤等配布規程の改正について (別紙15)
(4) 動物用生物学的製剤の取扱いに関する省令第5条に基づき、農林水産大臣の指
定する生物学的製剤を定める件の廃止について (別紙15)
(5)薬事法施行令第20条第3項の製造管理又は品質管理に注意を要するものとして
農林水産大臣が指定する医療機器を定める件の廃止について (別紙15)
(6) 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第83条第
1項の規定により読み替えて適用される同法第40条の5第1項の規定に基づき農
林水産大臣が指定する再生医療等製品(新設)(別紙16)
(7)医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第83条第
1項の規定により読み替えて適用される同法第52条の2第1項及び第63条の3
第1項の規定に基づき、医薬品又は医療機器の製造販売業者の添付文書等の記
載事項の届出が必要な動物用医薬品及び医療機器を指定する件(新設)(別紙1
7)
Ⅲ
施行期日
この改正の施行期日は、改正法の施行期日(平成26年11月25日)とする。
2
別紙1
動物用医薬品等取締規則の改正について
1.全般的事項
(1)章の区分及び目次の新設
改正法において、医療機器及び体外診断用医薬品の製造販売業及び製造業の章
(第5章)及び再生医療等製品の製造販売業及び製造業の章(第6章)を医薬品
と区分して設け、雑則の章から安全対策の章(第11章)を分けて設けたことに伴
い、本省令においても、同様の章の区分を新たに設けることとする。
(2)その他
改正法の施行に伴い、その他所要の規定の整備を行う。
加えて、
① 動物用生物学的製剤の取扱いに関する省令(昭和36年農林省令第4号)の廃
止(別紙9)に伴う、医薬品の製造業者等の基準に生物学的製剤の製造業者等
に限定した規定の追加(2の(1)、3の(21)及び4の(14)参照。)
② 医薬品を個人輸入する際に確認している当該医薬品に反すう動物由来物質を
使用していないことを証明する書類等が必要となる場合の明確化(7の(3)
及び(4)参照。)
等の改正も併せて行うこととする。
2.医薬品関係の改正点
(1)製造所の構内における死体の焼却等の義務
動物用生物学的製剤の取扱いに関する省令の廃止(別紙9)に伴い、新法第18条
第2項の規定に基づき、医薬品の製造業者がその業務に関し遵守すべき農林水産大
臣が定める事項として、次に掲げる事項を定める。
生物学的製剤(体外診断用医薬品を除く。以下(1)において同じ。)の製造業
者は、生物学的製剤の製造又は検査の用に供した動物(その死体を含む。)その他
の物(生物学的製剤の製造又は検査の用に供した動物の死体から分離された骨、肉
及び皮毛類を含む。)を当該製造所の構内において焼却しなければならない。ただ
し、次に掲げる場合は、この限りでない。
イ 家畜伝染病予防法(昭和26年法律第166号)第21条第1項各号に掲げる家畜
の死体につき、病性鑑定又は学術研究の用に供するため同項ただし書の規定に
よる都道府県知事の許可を受けた場合
ロ 生物学的製剤の製造又は検査の用に供した物(動物(その死体を含む。)並
びにその骨、肉、乳、卵及び皮毛類を除く。)を消毒し、病原体をひろげるお
それのないように処置する場合
ハ イ又はロに掲げる場合のほか、家畜伝染病(家畜伝染病予防法第2条第1項
3
に規定する家畜伝染病をいう。以下同じ。)の病原体により汚染したおそれの
ない動物(その死体を含む。)又はその骨、肉、乳、卵若しくは皮毛類につき、
生物学的製剤の製造若しくは検査又は学術研究の用に供するため、その他特別
の理由により農林水産大臣の許可を受けた場合
(2) 製造販売後安全管理に関する業務の委託
新法第18条第3項に基づき製造販売後安全管理に関する業務の委託について農
林水産省令で定める事項を次のとおり見直す。
① 医薬品の製造販売業者は、機械器具等と一体的に製造販売するものとして承認
を受けた医薬品(コンビネーション医薬品)に係る製造販売後安全管理に関する
業務を当該機械器具等を供給する医療機器の製造販売業者に委託する場合には、
受託者に当該業務を再委託させることができる こととする。
② 医薬品の製造販売業者は、他の医薬品の製造販売業者に医薬品を販売又は授
与する場合であって、当該医薬品に関する製造販売後安全管理に関する業務を
当該製造販売業者に委託する場合には、受託者に当該業務のうち次のものを再
委託させることができる。
イ 安全管理情報の収集
ロ 安全管理情報の解析
ハ 安全管理情報の検討の結果に基づく必要な措置の実施
③
医薬品の製造販売業者は、再委託させた製造販売後安全管理に関する業務の
受託者に、当該業務をさらに委託させてはならないこととする。
3.医療機器及び体外診断用医薬品関係の改正点
医療機器及び体外診断用医薬品については、1の(1)のとおり「医薬品等」から
区分して章立てされたことに伴い、医療機器及び体外診断用医薬品の製造販売業の許
可制等の運用に必要な事項を新たに規定する(新たに規定される事項の大部分は、現
行の薬事法の規定事項と同内容である。)。
その際、改正法において、医療機器及び体外診断用医薬品の製造業が許可制から登
録制に見直されたことに伴い、製造業に係る申請手続等を定める規定等における「許
可」の文言を「登録」と改める等の所要の手当を行うほか、現行の薬事法の規定事項
と異なる規定内容は、以下のとおりである。
(Ⅰ)製造販売業及び製造業関係
(1)医療機器及び体外診断用医薬品の製造販売業の許可の申請
新法第23条の2の2に規定する製造販売業の許可の基準として、製造管理又は
品質管理に係る業務を行う体制が農林水産省令で定める基準に適合することと定
められたことに伴い、製造販売業の許可の申請書に、製造管理又は品質管理に係
る業務を行う体制に関する書類を添えることとする(従来から品質管理に係る体
制に関する書類を添えることが求められている。)。
(2)医療機器及び体外診断用医薬品の製造業の登録対象となる製造所の範囲
4
新法第23条の2の3第1項の規定に基づき、製造業の登録を受けなければなら
ない製造所の範囲は、次のイからホまでに掲げる医療機器又は体外診断用医薬品
の種類に応じ、それぞれイからホまでに掲げる製造工程を行う製造所とする。
イ 医療機器プログラム(医療機器のうちプログラムであるものをいう。以下
同じ。):設計
ロ 医療機器プログラムを記録した記録媒体:設計、国内における最終製品の
保管
ハ 一般医療機器:主たる製造工程(主たる組立て等)、滅菌、国内における最
終製品の保管
ニ イからハまで以外の医療機器:設計、主たる製造工程(主たる組立て等)、
滅菌、国内における最終製品の保管
ホ 体外診断用医薬品:設計、反応系に関与する成分の最終製品への充塡工程、
国内における最終製品の保管
(3)医療機器及び体外診断用医薬品の製造業の登録の申請
新法第23条の2の3の規定に基づく製造業の登録の申請は、申請書に次に掲げ
る書類を添えて、製造所の所在地の都道府県知事を経由して農林水産大臣に提出
する。
イ 申請者が法人であるときは、当該法人の登記事項証明書
ロ 申請者(申請者が法人であるときは、その業務を行う役員を含む。)が新法
第23条の2の3第4項に該当することの有無を明らかにする書類
ハ 製造所の医療機器責任技術者、体外診断用医薬品製造管理者又は生物由来
製品の製造を管理する者となる者の資格を証する書類の写し及び申請者とこ
れらの者との関係を証する書類
ニ 製造所の場所を明らかにした図面
ホ 申請者が他の製造業の許可又は登録を受けている場合にあっては、当該製
造業の許可証又は登録証の写し
(4)製造業の登録台帳の記載事項
新施行令第37条の12第1項の規定に基づき、農林水産大臣が備える製造業の登
録に関する台帳に記載する事項は、次のとおりとする(医療機器等外国製造業者
に係る登録についても同様とする。)。
イ 登録番号及び登録年月日
ロ 製造業者の氏名又は名称及び住所
ハ 製造所の名称及び所在地
ニ 製造所の医療機器責任技術者、体外診断用医薬品製造管理者又は生物由来
製品の製造を管理する者の氏名及び住所
ホ その他当該製造業者に関し参考となる事項
(5)医療機器等外国製造業者の登録の申請
新法第23条の2の4の規定に基づく医療機器等外国製造業者の登録の申請は、
5
申請書に次に掲げる書類を添えて、農林水産大臣に提出する。
イ 申請者(申請者が法人であるときは、その業務を行う役員を含む。)が新法
第23条の2の4第2項において準用する新法第23条の2の3第4項に該当す
ることの有無を明らかにする書類
ロ 製造所の責任者の履歴
ハ 製造所の場所を明らかにした図面
(6)製造販売の承認事項の軽微な変更の範囲
新法第23条の2の5第11項の規定に基づく製造販売承認事項の軽微な変更の範
囲は、次のとおりとする(外国製造医療機器等(法第23条の2の17の承認を受け
た医療機器及び体外診断用医薬品をいう。以下同じ。)の場合も同様とする。)。
① 医療機器の承認事項の軽微な変更の範囲は、次に掲げる変更以外のものとす
る。
イ 病原因子の不活化又は除去方法に関する変更
ロ 使用方法又は効果若しくは性能に関する追加、変更又は削除
ハ イ又はロに掲げる変更のほか、製品の品質、有効性又は安全性に影響を与
えるおそれのあるものもの
② 体外診断用医薬品の承認事項の軽微な変更の範囲は、次に掲げる変更以外の
ものとする。
イ 反応系に関与する成分の追加、変更又は削除
ロ 使用方法又は効果若しくは性能に関する追加、変更又は削除
ハ イ又はロに掲げる変更のほか、製品の品質、有効性又は安全性に影響を与
えるおそれのあるもの
(7)医療機器等適合性調査の申請
新施行令第37条の22第1項の規定に基づく医療機器等適合性調査の申請に添付
しなければならない資料に「医療機器等適合性調査に係る製造販売業者における
製造管理及び品質管理を確認するために必要な資料」を追加する。
(8)医療機器等適合性調査台帳の記載事項
新施行令第37条の24第1項の規定に基づく医療機器等適合性調査に関する台帳
に記載する事項に以下を追加する。
イ 基準適合証に係る製品群の区分
ロ 基準適合証を交付した場合、その番号
(9)基準適合証の返納
新法第23条の2の6の規定に基づく基準適合証の交付を受けた者は、当該基準適
合証と同一の内容(有効期間を除く。)を証する別の有効な基準適合証を保有して
いる場合にあっては、これを返納するものとする。
(10)基準適合証に係る医療機器及び体外診断用医薬品の区分
新法第23条の2の5第7項第1号の農林水産省令で定める基準適合証に係る医
療機器及び体外診断用医薬品の区分(以下(10)において「製品群区分」とい
6
う。)は、次のとおりとする。
① 医療機器
のう
イ 麻酔器並びに麻酔用呼吸嚢及びガス吸収かん
ロ 呼吸補助器のうち、電動式のもの
ハ 内臓機能代用器
ニ 保育器
ホ 医療用エックス線装置及び医療用エックス線装置用エックス線管のうち、
次に掲げるもの以外のもの
(ⅰ)撮影用品
(ⅱ)診断用エックス線関連装置
ヘ 放射性物質診療用器具
ト 理学診療用器具のうち、電動式のもの
チ 血液検査用器具のうち、電動式のもの
リ 内臓機能検査用器具のうち、電動式のもの
ヌ 電気手術器
せん
ル 注射針及び穿刺針のうち、滅菌されたもの
ヲ 注射筒のうち、滅菌されたもの
ワ 採血又は輸血用器具のうち、滅菌されたもの
カ 医薬品注入器のうち、滅菌されたもの又は電動式のもの
ヨ 家庭用電気治療器
タ 磁気治療器のうち、電動式のもの
レ 医療用物質生成器
ソ 縫合糸のうち、滅菌されたもの
ツ 整形用品のうち、動物の身体内に留置されるものであって、かつ、滅菌さ
れたもの
ネ 妊娠診断用器具のうち、電動式のもの
ナ イからネまでに掲げる物以外の物
(ⅰ)生物由来製品たる滅菌医療機器
(ⅱ)滅菌医療機器((ⅰ)に掲げるものを除く。)
(ⅲ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
(ⅳ)非滅菌医療機器((ⅲ)に掲げるものを除く。)
なお、
(a) ナの(ⅰ)の区分に係る有効な基準適合証が交付されている場合におい
ては、申請者その他当該基準適合証に記載された項目(製品群区分を除く。
以下(10)において同じ。)の内容が同一である場合に限り、(ⅰ)の区分
と(ⅱ)から(ⅳ)までの区分を
(b) (ⅱ)又は(ⅲ)の区分に係る有効な基準適合証が交付されている場合
においては、申請者その他当該基準適合証に記載された項目の内容が同一
である場合に限り、(ⅱ)又は(ⅲ)の区分と(ⅳ)の区分を
7
それぞれ同一の製品群区分とみなす。
② 体外診断用医薬品
イ 生物学的製剤
ロ 生物学的製剤以外の製剤
なお、イの区分に係る有効な基準適合証が交付されている場合においては、申請
者その他当該基準適合証に記載された項目の内容が同一である場合に限り、イの区
分とロの区分を同一の製品群区分とみなす。
(11)医療機器等適合性調査を受けることを要しない場合において同一であることを
要しない製造所の範囲
新法第23条の2の5第7項の規定に基づき、医療機器等適合性調査を受けるこ
とを要しない場合において、既に交付を受けている基準適合証に係る医療機器又
は体外診断用医薬品の製造所と同一であることを要しない製造所は、次の製造工
程のみを行う製造所とする。
イ 滅菌
ロ 最終製品の保管
ハ その他農林水産大臣が適当と認める製造工程
(12)再審査及び再評価の規定
再審査及び再評価に代わり使用成績評価を導入することとなったため、再審査及
び再評価の規定は設けないこととする。
(13)使用成績評価申請書の添付資料
新法第23条の2の9第1項の規定に基づき、使用成績に関する評価の申請書に
添付しなければならない資料は、当該申請に係る医療機器又は体外診断用医薬品
の効果又は性能及び安全性についての調査資料とし、同条第4項で定める 資料の
信頼性の基準は、現行の再審査申請資料の基準と同程度とする (外国製造医療機
器等の場合も同様とする。)。
(14)使用成績評価申請資料適合性調査の対象となる医療機器又は体外診断用医薬品
の範囲
新法第23条の2の9第4項の規定に基づき、使用成績に関する評価の申請資料
が当該資料の信頼性に係る基準に適合するかどうかについての調査を行うべき医
療機器又は体外診断用医薬品は、新法第23条の2の9第1項の規定により農林水
産大臣に使用成績に関する評価を受けなければならないと指定された医療機器又
は体外診断用医薬品とする(外国製造医療機器等の場合も同様とする。)。
(15)医療機器又は体外診断用医薬品の使用の成績等に関する調査及び報告
新法第23条の2の9第1項に規定する農林水産大臣が指定する医療機器又は体
外診断用医薬品の承認取得者が行う新法第23条の2の9第6項の規定による使用
の成績等に関する調査は、農林水産大臣が指示する調査期間(延長が行われたと
きは、その延長後の期間)、医療機器又は体外診断用医薬品の不具合の発生、不具
合によるものと疑われる疾病、障害若しくは死亡又はその使用によるものと疑わ
8
れる感染症その他の使用の成績等について行わなければならない。
調査結果の報告は、医療機器又は体外診断用医薬品について 製造販売の承認を
受けた日 から起算して1年(農林水産大臣が指示する医療機器又は体外診断用医
薬品にあっては、農林水産大臣が指示する期間)ごとに、その期間の満了後2月
以内に行わなければならない(外国製造医療機器等の場合も同様とする。)。
(16)資料の保存
新法第23条の2の5の規定による製造販売の承認を受けた者は、次のイ又はロに
定める資料を、それぞれイ又はロに定められた期間保存しなければならない。ただ
し、資料の性質上その保存が著しく困難であると認められるものにあっては、この
限りでない (外国製造医療機器等の場合も同様とする。)。
イ 製造販売の承認の申請の際申請書に添付した資料の根拠となった資料 製造
販売の承認があった日から5年間(当該期間内に新法第23条の2の9第1項の
規定による指定を受けた医療機器又は体外診断用医薬品について、承認を受け
た日から使用成績に関する評価が終了するまでの期間が5年を超える場合にあ
っては、使用成績に関する評価が終了するまでの期間)
ロ 使用成績評価の申請の際申請書に添付した資料の根拠となった資料 使用成
績評価が終了した日から5年間
(17)薬剤師を必要としない体外診断用医薬品の製造管理及び品質管理並びに製造販売
後安全管理
体外診断用医薬品の製造販売業者は、新法第23条の2の14第1項ただし書の規定
により、体外診断用医薬品(生物学的製剤に限る。)の製造管理及び品質管理並び
に製造販売後安全管理について、薬剤師に代え、次のいずれかに該当する技術者を
もって行わせることができる。
イ 医師又は獣医師
ロ 医学若しくは獣医学の学位を持つ者又は歯科医師であって、細菌学を専攻し
た者
ハ 大学等において、理学、薬学、農学等に関する専門の課程において細菌学を
専攻し、かつ、修士課程を修めた者
ニ 農林水産大臣がイからハまでの者と同等以上の知識経験を有すると認めた者
(18)医療機器責任技術者の資格要件
新法第23条の2の14第3項の規定に基づく医療機器責任技術者の資格要件にお
いて、医療機器の製造工程のうち設計のみを行う製造所にあっては、製造業者が
設計に係る部門の責任者として指定する者を医療機器責任技術者とすることがで
きることとする。
(19)薬剤師を必要としない体外診断用医薬品の製造の管理
体外診断用医薬品の製造業者は、新法第23条の2の14第5項ただし書の規定によ
り、体外診断用医薬品(生物学的製剤に限る。)の製造の管理について、薬剤師に
代え、次のいずれかに該当する技術者をもって行わせることができる。
9
イ
ロ
医師又は獣医師
医学若しくは獣医学の学位を持つ者又は歯科医師であって、細菌学を専攻し
た者
ハ 大学等において、理学、薬学、農学等に関する専門の課程において細菌学を
専攻、かつ、修士課程を修めた者
ニ 農林水産大臣がイからハまでの者と同等以上の知識経験を有すると認めた者
(20)製造管理及び品質管理の方法の基準への適合
新法第23条の2の15第1項及び第2項の規定に基づき、医療機器又は体外診断
用医薬品の製造販売業者及び製造業者又は登録外国製造業者は、医療機器又は体
外診断用医薬品の製造管理及び品質管理の方法を、医療機器及び体外診断用医薬
品の製造管理及び品質管理の基準に適合させなければならないこととする。
(21)製造所の構内における死体の焼却の義務
動物用生物学的製剤の取扱いに関する省令の廃止(別紙9)に伴い、新法第23条
の2の15第2項の規定に基づき、医療機器及び体外診断用医薬品の製造業者がその
業務に関し遵守すべき農林水産大臣が定める事項として、次に掲げる事項を定める。
生物学的製剤(体外診断用医薬品に限る。以下(21)において同じ。)の製造業
者は、生物学的製剤の製造又は検査の用に供した動物(その死体を含む。)その他
の物(生物学的製剤の製造又は検査の用に供した動物の死体から分離された骨、肉
及び皮毛類を含む。)を当該製造所の構内において焼却しなければならない。ただ
し、次に掲げる場合は、この限りでない。
イ 家畜伝染病予防法第21条第1項各号に掲げる家畜の死体につき、病性鑑定又
は学術研究の用に供するため同項ただし書の規定による都道府県知事の許可を
受けた場合
ロ 生物学的製剤の製造又は検査の用に供した物(動物(その死体を含む。)並
びにその骨、肉、乳、卵及び皮毛類を除く。)を消毒し、病原体をひろげるお
それのないように処置する場合
ハ イ又はロに掲げる場合のほか、家畜伝染病の病原体により汚染したおそれの
ない動物(その死体を含む。)又はその骨、肉、乳、卵若しくは皮毛類につき、
生物学的製剤の製造若しくは検査又は学術研究の用に供するため、その他特別
の理由により農林水産大臣の許可を受けた場合
(22)製造販売後安全管理に関する業務の委託
新法第23条の2の15第3項に基づ き製造販売後安全管理に関する業務の委託に
ついて 農林水産省令で定める事項を次のとおり見直す。
① 医療機器の製造販売業者は、薬物と一体的に製造販売するものとして承認を
受けた医療機器(コンビネーション医療機器)に係る製造販売後安全管理に関
する業務を当該薬物を供給する医薬品の製造販売業者に委託する場合には、受
託者に当該業務を再委託させることができることとする。
② 医療機器の製造販売業者は、再委託させた製造販売後安全管理に関する業務
10
の受託者に、当該業務をさらに委託させてはならないこととする。
(23)製造所の休廃止等の届出
新法第23条の2の16第2項の規定に基づき、製造業者等がその製造所の休廃止等
を行う場合に農林水産大臣に届け出なければならない事項は、次のとおりとする。
イ 製造業者又は登録外国製造業者の氏名若しくは名称又は住所
ロ 製造所の名称
ハ 製造所の医療機器責任技術者若しくは体外診断用医薬品製造管理者(登録外
国製造業者にあっては、当該製造所の責任者)又は生物由来製品の製造を管理
する者の氏名又は住所
ニ 製造業者又は登録外国製造業者が法人であるときは、その業務を行う役員
(Ⅱ)販売業及び貸与業関係
(1)高度管理医療機器等の販売業又は貸与業の許可の申請
新法第39条第1項の規定に基づく高度管理医療機器等の販売業又は貸与業の許
可の申請において、高度管理医療機器プログラム(医療機器プログラムであって
高度管理医療機器であるものをいう。以下同じ。) の電気通信回線を通じた提供の
みを行う営業所に ついては、営業所の構造設備に関する書類を添えることを要し
ない。
(2)高度管理医療機器等の販売業又は貸与業の営業所の構造設備の基準
高度管理医療機器プログラム の電気通信回線を通じた提供のみを行う 営業所に
ついては、新法第39条第3項第1号の構造設備基準を適用しない。
(3)高度管理医療機器等営業所管理者の基準
高度管理医療機器プログラム又はこれを記録した記録媒体のみを販売し、貸与
し、又は電気通信回線を通じて提供する営業所の管理者については、新法第39条
の2第1項の高度管理医療機器等を販売等する営業所における管理者の基準を適
用しない。
(4)管理医療機器の販売業又は貸与業の届出
管理医療機器プログラム(医療機器プログラムであって管理医療機器であるも
のをいう。以下同じ。)の電気通信回線を通じた提供のみを行う営業所については、
「営業所の構造設備の概要」の届出を要しない。
(5)管理医療機器の販売業又は貸与業の営業所の構造設備の基準
管理医療機器プログラムの電気通信回線を通じた提供のみを行う営業所について
は、新法第39条の3第2項の構造設備の基準を適用しない。
(6)回収
高度管理医療機器等の販売業者等が高度管理医療機器プログラムを電気回線を通
じて提供した場合において、その品質等に関する理由により回収を行うときは、そ
の回収に至った理由が自らに起因することが明らかな場合であっても、当該営業所
の高度管理医療機器等営業者管理者に対して、回収した医療機器を区分して一定期
11
間保管した後、適切に処理する業務を行わせることを要しない(管理医療機器プロ
グラムについても同様とする。)。
(7)管理医療機器営業所管理者の基準
管理医療機器プログラム又はこれを記録した記録媒体のみを販売し、貸与し、又
は電気通信回線を通じて提供する営業所の管理者については、新法第39条の3第2
項の管理医療機器を販売等する営業所における管理者の基準を適用しない。
(Ⅲ)修理業関係
(1)修理業の修理区分
新法第40条の2第2項の農林水産省令で定める区分は、次のとおりとする。
イ 特定保守管理医療機器を修理するもの
ロ イ 以外の医療機器を修理するもの
(2)修理業の特例の適用を受けない製造
新施行令第56条に規定する修理業の特例の適用を受けない製造は、医療機器の
製造工程のうち設計又は最終製品の保管のみを行うものとする。
4.再生医療等製品関係
改正法において、再生医療等製品については、1の(1)のとおり、「医薬品等」
から区別して章立てされたことに伴い、再生医療等製品の製造販売業の許可制等の
運用に必要な事項を新たに規定する(新たに規定される事項については、基本的に
現行の薬事法において医薬品等に係る規定事項と同内容である。)。
現行の薬事法の医薬品等に係る規定事項と異なる規定内容は、以下のとおりであ
る。
(Ⅰ)製造販売業及び製造業関係
(1)製造業の許可の区分
新法第23条の22第2項の規定に基づく製造業の許可の区分は、次のとおりとす
る。
イ
再生医療等製品の製造工程の全部又は一部を行うもの(ロに掲げるものを
除く。)
ロ 再生医療等製品の製造工程のうち包装、表示又は保管のみを行うもの
(2)再生医療等製品外国製造業者の認定の区分
新法第23条の24第2項の規定に基づく再生医療等製品 外国製造業者の認定の区
分は、次のとおりとする。
イ 再生医療等製品の製造工程の全部又は一部を行うもの(ロに掲げるものを
除く。)
ロ 再生医療等製品の製造工程のうち包装、表示又は保管のみを行うもの
(3)製造販売の承認申請書に添付すべき資料
新法第23条の25第3項の規定に基づき、農林水産省令で定める製造販売の承認
12
申請書に添付すべき資料は、次のとおりとする。
① 再生医療等製品の承認申請書に添付しなければならない資料については、 薬
理作用に関する資料並びに吸収、分布、代謝及び排せつに関する資料の提出を要
しない。一方で、 効能、効果又は性能に関する資料及び体内動態に関する資料
の提出を要する。
② 製造販売の承認申請書に添付しなければならない資料について、当該申請に係
る事項が薬学又は獣医学上公知である場合その他資料の添付を必要としない合理
的理由がある場合には、その資料を添付することを要しない。
ただし、次のイ又はロに掲げる再生医療等製品の区分に応じ、それぞれイ又は
ロに定める期間中は、当該再生医療等製品の承認申請において資料を添付するこ
とを要しないとされたもの以外は、薬学又は獣医学上公知であると認められない。
イ 新法第23条の26第1項の規定により条件及び期限を付した承認が与えられ
た再生医療等製品とその構成細胞、導入遺伝子、構造、用法、用量、使用方
法、効能、効果及び性能が同一性を有すると認められる再生医療等製品 当
該承認の期限(同条第2項の規定による延長が行われたときは、その延長後
のもの)までの期間
ロ 新法第23条の29第1項第1号に規定する新再生医療等製品とその構成細胞、
導入遺伝子、構造、用法、用量、使用方法、効能、効果及び性能が同一性を
有すると認められる再生医療等製品 当該新再生医療等製品の再審査期間
(4)条件及び期限付承認を受けた再生医療等製品の使用の成績等に関する調査及び
結果の報告
新法第23条の26第3項の規定に基づき、農林水産大臣に報告する条件及び期限
付承認を受けた再生医療等製品の使用の成績等に関する調査及び結果については、
次のとおりとする。
① 条件及び期限付承認を受けた者が行う使用の成績等に関する調査は、製造販
売の承認を受けた日から当該期限までの期間、当該再生医療等製品の不具合の
発生、不具合によるものと疑われる疾病、障害若しくは死亡又はその使用によ
るものと疑われる感染症その他の使用の成績等について行うものとする。
② ① の結果報告は、次に掲げる事項について行う。
イ 当該再生医療等製品の名称
ロ 承認番号及び承認年月日
ハ 供給開始年月日
ニ 製造(輸入)及び供給実績
ホ 調査状況の概要及び解析結果
ヘ 不具合等の種類別発現状況
ト 不具合等による発現症例一覧
③ ②の 報告は、原則として、調査に係る再生医療等製品の製造販売の承認を受
けた日から起算して1年(農林水産大臣が指示する再生医療等製品にあっては、
農林水産大臣が指示する期間)ごとに、その期間の満了後2月以内に行う。
13
(5) 再審査に関する調査期間に係る農林水産省令で定める再生医療等製品
再審査を受けなければならない再生医療等製品のうち、新法第23条の29第1項
第1号ロの農林水産省令で定める再生医療等製品は、既に製造販売の承認(条件
及び期限付承認を除く。)を与えられている再生医療等製品と用法(投与経路を除
く。)、用量又は使用方法が明らかに異なる再生医療等製品であって構成細胞、導
入遺伝子、構造及び投与経路が同一のものその他既に製造販売の承認を与えられ
ている再生医療等製品との相違が軽微であると認められる再生医療等製品とする。
(6)再審査の申請資料が適合性調査の対象となる再生医療等製品の範囲
新法第23条の29第4項の規定に基づく再審査の申請資料が当該資料の信頼性に
係る基準に適合するかどうかについての調査を行うべき再生医療等製品は、同条
第1項各号に掲げる再生医療等製品とする。
(7)資料の保存
新法第23条の25の規定による製造販売の承認を受けた者は、次のイからハまでに
掲げる資料をそれぞれイからハまでに定める期間保存しなければならない。ただし、
資料の性質上その保存が著しく困難であると認められるものにあっては、この限り
でない。
イ 製造販売の承認の申請の際申請書に添付した資料の根拠となった資料 製造
販売の承認があった日(当該承認が新法第23条の26第1項の規定により条件及
び期限を付したものである場合は、同条第5項の規定により改めて行う申請に
対する製造販売の承認があった日)から5年間(新法第23条の29第1項の規定
により再審査を受けなければならない再生医療等製品について、再審査が終了
するまでの期間が5年を超える場合にあっては、再審査が終了するまでの期
間)
ロ 新法第23条の29第1項の規定による再審査の申請の際申請書に添付した資料
の根拠となった資料 再審査が終了した日から5年間
ハ 新法第23条の31第1項の規定による再評価の申請の際提出した資料の根拠と
なった資料 再評価が終了した日から5年間
(8)承継に係る資料等
新法第23条の25の承認を受けた者に係る相続、合併又は分割において、その地
位を承継するために必要な新法第23条の33第1項の農林水産省令で定める資料及
び情報は、現行の第49条第1項各号の資料に「新法第23条の26第3項の規定によ
る報告に際して提出した資料及びその根拠となった資料」を加えたものとする。
(9)再生医療等製品総括製造販売責任者の基準
新法第23条の34第1項の規定に基づく再生医療等製品総括製造販売責任者の基
準は、次のいずれかに該当する者であることとする。
イ 医師、歯科医師、薬剤師又は獣医師
ロ 大学等で医学、歯学、薬学、獣医学又は生物学に関する専門の課程を修了
した者
14
ハ
旧制中学若しくは高校又はこれと同等以上の学校で、医学、歯学、薬学、
獣医学又は生物学に関する専門の課程を修了した後、医薬品若しくは再生医
療等製品の品質管理若しくは製造販売後安全管理に関する業務又は医療機器
の製造管理若しくは品質管理若しくは製造販売後安全管理に関する業務に3
年以上従事した者
ニ 農林水産大臣がイからハまでに掲げる者と同等以上の知識経験を有すると
認めた者
(10)再生医療等製品製造管理者の承認
① 新法第23条の34第3項の規定による承認の申請は、申請書に当該製造所の再生
医療等製品製造管理者になろうとする者の資格を証する書類の写し及び申請者と
その者との関係を証する書類を添えて、農林水産大臣に提出してしなければなら
ない。
② ①の書類のうち、申請者が、法の規定による許可等の申請又は届出に関し、農
林水産大臣に提出した書類については、当該申請書にその旨を付記したときは、
添付することを要しない。
(11)再生医療等製品の製造販売業者の遵守事項
新法第23条の35第1項の規定に基づく再生医療等製品の製造販売業者が遵守す
べき事項は、再生医療等製品の譲受及び譲渡に関する記録((12)を参照)及び視
覚等に障害を有する製造販売業者に対する措置のほか、次のとおりとする。
イ 薬事に関する法令に従い適正に製造販売が行われるよう必要な配慮をする
こと。
ロ 製造販売しようとする製品の品質管理を適正に行うこと。
ハ 製造販売しようとする製品の製造販売後安全管理を適正に行うこと。
ニ 再生医療等製品総括製造販売責任者、再生医療等製品品質保証責任者及び
再生医療等製品安全管理責任者のいずれもその製造販売する品目の特性に関
する専門的知識を有しない場合には、再生医療等製品総括製造販売責任者を
補佐する者として当該専門的知識を有する者を置くこと。
ホ 再生医療等製品総括製造販売責任者、再生医療等製品品質保証責任者及び
再生医療等製品安全管理責任者がそれぞれ相互に連携協力し、その業務を行
うことができるよう必要な配慮をすること。
ヘ 再生医療等製品総括製造販売責任者が遵守すべき事項を行うために必要な
配慮をすること。
ト 再生医療等製品総括製造販売責任者の意見を尊重すること。
(12)製造販売業者による再生医療等製品の譲受及び譲渡に関する記録
新法第23条の35第1項の規定に基づき、再生医療等製品の製造販売業者が遵守
すべき事項に次を加える。
① 製造販売業者は、再生医療等製品を譲り受けたとき、再生医療等製品の製造販
売業者、製造業者又は販売業者に販売し、又は授与したとき、及び農林水産大臣
15
が指定する再生医療等製品を医師、歯科医師若しくは獣医師又は病院、診療所若
しくは飼育動物診療施設(獣医療法(平成4年法律第46号)第2条第2項に規定
する診療施設をいい、往診のみによって獣医師に飼育動物の診療業務を行わせる
者の住所を含む。以下同じ。)の開設者に販売し、又は授与したときは、次に掲
げる事項を書面に記載しなければならない。
イ 譲受し、又は販売し、若しくは授与した品目の品名及び製造番号又は製造記
号並びに数量
ロ その再生医療等製品を譲受し、又は販売し、若しくは授与した年月日
ハ 譲渡人又は譲受人の氏名又は名称及び住所
② 製造販売業者は、①の書面を、記載の日から3年間保存しなければならない。
(13)製造管理及び品質管理の方法の基準への適合
新法第23条の35第2項の規定に基づき、再生医療等製品の製造業者又は認定再生
医療等製品外国製造業者は、その製造所における製造管理及び品質管理の方法を、
動物用再生医療等製品の製造管理及び品質管理に関する省令に適合させなければな
らない。
(14)製造所の構内における死体の焼却の義務
新法第23条の35第2項の規定に基づき、 製造業者がその業務に関し遵守すべき
農林水産大臣が定める事項として、次に掲げる事項を定める。
家畜伝染病の病原体を使用する再生医療等製品の製造業者は、当該再生医療等製
品の製造又は検査の用に供した動物(その死体を含む。)その他の物(当該再生医
療等製品の製造又は検査の用に供した動物の死体から分離された骨、肉及び皮毛類
を含む。)を当該製造所の構内において焼却しなければならない。ただし、次に掲
げる場合は、この限りでない。
イ 家畜伝染病予防法第21条第1項各号に掲げる家畜の死体につき、病性鑑定又
は学術研究の用に供するため同項ただし書の規定による都道府県知事の許可を
受けた場合
ロ 当該再生医療等製品の製造又は検査の用に供した物(動物(その死体を含
む。)並びにその骨、肉、乳、卵及び皮毛類を除く。)を消毒し、病原体をひ
ろげるおそれのないように処置する場合
ハ イ又はロに掲げる場合のほか、家畜伝染病の病原体により汚染したおそれの
ない動物(その死体を含む。)又はその骨、肉、乳、卵若しくは皮毛類につき、
当該再生医療等製品の製造若しくは検査又は学術研究の用に供するため、その
他特別の理由により農林水産大臣の許可を受けた場合
(15)製造、試験等に関する記録
新法第23条の35第2項の規定に基づき、 再生医療等製品の製造業者は、その再
生医療等製品製造管理者に、製造及び試験に関する記録その他当該製造所の管理に
関する記録を作成させ、3年間(当該記録に係る再生医療等製品に関して有効期間
(使用の期限を含む。以下(15)において同じ。)の記載が義務付けられている場
16
合には、その有効期間に1年を加算した期間)これを保存しなければならない。た
だし、この省令の他の規定又は薬事に関する他の法令の規定により、記録の作成及
びその保存が義務付けられている場合は、この限りでない。
(16)製造販売後安全管理に関する業務の委託及び再委託
新法第23条の35第3項の規定に基づき、再生医療等製品の製造販売業者が委託
できる製造販売後安全管理に関する業務の範囲は、医薬品(2の(2)の②を参
照)と同様とし、機械器具等と一体的に製造販売する物として承認を受けた再生
医療等製品(コンビネーション再生医療等製品)に係る製造販売後安全管理に関
する業務を当該機械器具等を供給する医療機器の製造販売業者に委託する場合の
み、安全管理に関する業務を受託する者に当該業務を再委託させることができる
こととする。
ただし、再生医療等製品の製造販売業者は、再委託させた製造販売後安全管理に
関する業務の受託者に、当該業務をさらに委託させてはならないこととする。
(Ⅱ)販売業関係
再生医療等製品の販売業については、医薬品の卸売販売業と同様の規定を設ける。
責任者の名称等のほか、主な相違点は以下のとおり。
(1)再生医療等製品の販売業の許可の申請
新法第40条の5第1項の規定に基づく再生医療等製品の販売業の許可の申請書
には、次に掲げる書類を添えなければならない。
イ 申請者が法人であるときは、当該法人の登記事項証明書
ロ 申請者(申請者が法人であるときは、その業務を行う役員を含む。)が新法
第5条第3号イからヘまでに該当することの有無を明らかにする書類
ハ 再生医療等製品営業所管理者の資格を証する書類の写し及び申請者とその
者との関係を証する書類
(2)再生医療等製品の販売業の許可台帳の記載事項
新施行令第48条第1項に規定する再生医療等製品の販売業に係る許可に関する台
帳に記載する事項は、次のとおりとする。
イ 許可番号及び許可年月日
ロ 再生医療等製品の販売業者の氏名又は名称及び住所
ハ 営業所の名称及び所在地
ニ 再生医療等製品営業所管理者の氏名及び住所
(3)再生医療等製品の販売業の営業所の構造設備の基準
新法第40条の5第3項第1号の規定に基づき、販売業の営業所の構造設備の基
準は、次のとおりとする。
イ 再 生医療等製品の販売業の業務を行うのに支障のない面積を有すること。
ロ 60ルクス以上の明るさを有し、換気が十分であり、かつ、清潔であること。
ハ 常に居住する場所及び不潔な場所から明確に区別されていること。
17
ニ
冷暗貯蔵のための設備を有すること。ただし、冷暗貯蔵が必要な再生医療
等製品を取り扱わない場合は、この限りでない。
(4)再生医療等製品営業所管理者の基準
新法第40条の6第1項の規定に基づき、再生医療等製品営業所管理者の基準は、
次のいずれかに該当する者であることとする。
イ 薬剤師
ロ 旧制中学若しくは高校又はこれと同等以上の学校で、薬学、化学又は生物
学に関する専門の課程を修了した者
ハ 旧制中学若しくは高校又はこれと同等以上の学校で、薬学、化学又は生物
学に関する科目を修得した後、再生医療等製品の販売又は授与に関する業務
に3年以上従事した者
ニ 再生医療等製品の販売又は授与に関する業務に5年以上従事した者
ホ 都道府県知事がイからニまでに掲げる者と同等以上の知識経験を有すると
認めた者
(5)営業所の休廃止等の届出
営業所に係る事項を変更したときに、都道府県知事に届け出なければならない事
項は、次のとおりとする。
イ 再生医療等製品の販売業者の氏名若しくは名称又は住所
ロ 営業所の名称
ハ 再生医療等製品営業所管理者の氏名又は住所
ニ 営業所の構造設備の主要部分
ホ 再生医療等製品の販売業者が法人であるときは、その業務を行う役員
5.医薬品等の表示、添付文書
(1)製造専用医薬品の添付文書等の記載事項の特例
製造専用医薬品については、新法第52条第2項及び第52条の2の規定は、適用し
ない。
(2)体外診断用医薬品の添付文書等記載事項の省略
① 新法第52条第2項の規定により体外診断用医薬品の製造販売業者等が、体外
診断用医薬品の添付文書等において添付文書等記載事項の記載を省略する場合
には、以下の方法により添付文書等記載事項を提供していること。
イ 添付文書等に、添付文書等記載事項が掲載されているホームページの閲覧
その他情報通信技術を利用した添付文書等記載事項の入手方法を記載するこ
と。
ロ 当該製品を使用する飼育動物診療施設若しくは薬局の開設者、医薬品の製
造販売業者、製造業者若しくは販売業者又は獣医師、薬剤師その他の医薬関
係者から添付文書等記載事項が記載された文書の提供を求められた場合に、
速やかに提供すること。
18
ハ
添付文書等記載事項の変更を行った場合に、当該製品を使用する者に対し
て、速やかにその旨を情報提供すること。
ニ 動物医薬品検査所のホームページにおいて添付文書等記載事項を掲載して
いること。
② 新法第52条第2項の規定により、体外診断用医薬品の製造販売業者等が添付
文書等において体外診断用医薬品の添付文書等記載事項の記載を省略する場合
には、当該製品を販売又は授与しようとする者が、添付文書等記載事項の省略
について、あらかじめ、書面又は情報通信の技術を利用する方法により、当該
製品を購入又は譲り受けようとする者の承諾を得ていること。
(3)医薬品の添付文書等記載事項の届出
医薬品の添付文書等記載事項に係る新法第52条の2の規定に基づく農林水産大臣
への届出は、次のとおりとする。
① 医薬品の添付文書等記載事項のうち届出が必要な事項は、当該医薬品の名称
並びに使用及び取扱い上の必要な注意とする。
② 製造販売業者は、添付文書等記載事項の届出をしたときは、添付文書等記載
事項を動物医薬品検査所のホームページにおいて公表しなければならないこと
とする。
(4)医薬品の添付文書等記載事項の変更の届出
新法第52条の2第1項の規定による変更の届出は、届出書に新法第52条第1項に
規定する添付文書等の写しを添えて、農林水産大臣に提出してしなければならない。
(5)販売・授与等の禁止の特例
新法第55条第1項の規定に基づく販売・授与等の特例は、次のとおりとする。
① 添付文書等記載事項が変更された医薬品であって、当該変更前に既に製造販
売されたものについては、新法第52条第1項の規定にかかわらず、変更後の添
付文書等記載事項の記載を要しないこととする。
② 添付文書等記載事項が変更された医薬品であって、当該変更前の添付文書等
記載事項が記載された添付文書等が使用された医薬品(①に規定する医薬品を
除く。)については、次の要件のいずれにも該当する場合に限り、新法第52条第
1項の規定にかかわらず、変更後の添付文書等記載事項の記載を要しないこと
とする。
イ 変更の日から起算して6月(検定対象品又は多数の添付文書等記載事項が
変更された場合であって変更後の添付文書等記載事項が記載された製品を速
やかに製造販売することができない医薬品を製造販売する場合は、1年)以
内に製造販売されるものであること。
ロ 動物医薬品検査所のホームページに変更後の添付文書等記載事項が掲載さ
れていること。
ハ 製造販売業者が、添付文書等記載事項を変更した旨を当該医薬品を使用す
る飼育動物診療施設若しくは薬局の開設者、医薬品の製造販売業者、製造業
19
者若しくは販売業者又は獣医師、薬剤師その他の医薬関係者に速やかに情報
提供すること。
③ ②の場合であっても、変更後の添付文書等記載事項が記載された医薬品を、
できるだけ速やかに製造販売しなければならない。
(6)製造専用医療機器の添付文書等の記載事項の特例
製造専用医療機器については、新法第63条の2第2項及び第63条の3の規定は、
適用しない。
(7)医療機器の添付文書等の省略
5の(2)を準用し、必要な読替えを行う。
(8)医療機器の添付文書等記載事項の届出
5の(3)を準用する。
(9)医薬品の添付文書等記載事項の変更の届出
5の(4)を準用し、必要な読替えを行う。
(10)医療機器の販売・授与等の禁止の特例
5の(5)を準用し、必要な読替えを行う。
(11)医療機器プログラムに関する表示の特例
新法第63条第1項ただし書の規定に基づき、電気通信回線を通じて提供される
医療機器プログラムについては、同項各号に規定する事項の記載は、当該医療機
器プログラムが使用される間その使用者その他の関係者が当該事項を適切に把握
できる方法を執ることをもってこれに代えることができる。
(12)医療機器プログラムに関する添付文書等記載事項の特例
新法第63条の2第1項ただし書の規定に基づき、医療機器プログラムについて
は、同項各号に規定する事項の記載は、当該医療機器プログラムが使用される間
その使用者その他の関係者が当該事項を適切に把握できる方法を執ることをもっ
てこれに代えることができる。
(13)再生医療等製品の直接の容器等の記載事項
① 新法第65条の2第4号の再生医療等製品であることを示す農林水産省令で定
める表示は、白地に黒枠、黒字で「再生等」の文字とする。
② 新法第65条の2第5号の条件及び期限付承認を受けた再生医療等製品である
ことを示す農林水産省令で定める表示は、白地に黒枠、黒字で「条件及び期限
付」の文字とする。
③ 新法第65条の2第10号の農林水産省令で定める事項は、次のとおりとする。
イ 「動物用」の文字
ロ 専ら他の再生医療等製品の製造の用に供されることを目的として再生医療
等製品の製造販売業者又は製造業者に販売し、又は授与される再生医療等製
品にあっては、「製造用」の文字
ハ 新法第23条の37の規定による承認を受けた再生医療等製品にあっては、外
20
国製造再生医療等製品特例承認取得者の氏名又は名称及びその住所地の国名
並びに選任外国製造再生医療等製品製造販売業者の氏名又は名称及び住所
ニ 新法第83条の4第1項の規定により使用者が遵守すべき基準が定められた
再生医療等製品にあっては、「注意―使用基準の定めるところにより使用する
こと」の文字
(14)再生医療等製品の添付文書等記載事項
新法第65条の3第5号の省令で定める添付文書等記載事項は、次のとおりとする。
イ 「動物用再生医療等製品」の文字
ロ 当該製品の原料又は材料のうち、人その他の生物(植物を除く。以下同
じ。)に由来する成分の名称
ハ 当該再生医療等製品の原材料(製造に使用する原料又は材料(製造工程に
おいて使用されるものを含む。以下同じ。)の由来となるものをいう。以下同
じ。)である人その他の生物の臓器その他の組織の名称
ニ 新法第83条の4第1項の規定により使用者が遵守すべき基準が定められた
再生医療等製品にあっては、当該基準の内容
ホ その他使用者が当該製品を適正に使用するために必要な事項
(15)製造専用再生医療等製品の添付文書等の記載事項の特例
① 製造専用再生医療等製品については、これに添付する文書又はその容器若しく
は被包に新法第65条の3第1項第1号並びに(14)ニ及びホに掲げる事項が記載
されていることを要しない。
② 製造専用再生医療等製品については、新法第65条の4の規定は、適用しない。
(16)再生医療等製品の添付文書等記載事項の届出
5.(3)を準用し、必要な読替えを行う。
(17)再生医療等製品の添付文書等記載事項の変更の届出
5.(4)を準用し、必要な読替えを行う。
(18)再生医療等製品の販売・授与等の禁止の特例
5.(5)を準用し、必要な読替えを行う。
6.医薬品等の安全対策
(1)再生医療等製品の記録に関する事項
新法第68条の7第1項の規定により、再生医療等製品承認取得者等(同項に規
定する再生医療等製品承認取得者等をいう。以下同じ。)が記録・保存する事項は、
次のとおりとする。
イ 再生医療等製品を譲り受けた者の氏名又は名称及び住所
ロ 再生医療等製品の名称及び製造番号又は製造記号
ハ 再生医療等製品の数量
ニ 再生医療等製品を譲り渡した年月日
21
ホ
ヘ
再生医療等製品の使用の期限
イからホまでに掲げるもののほか、再生医療等製品に係る保健衛生上又は
家畜衛生上の危害の発生又は拡大を防止するために必要な事項
(2)記録又は保存の事務の全部又は一部を委託できる者の基準
新法第68条の7第6項の規定に基づく再生医療等製品承認取得者等が記録又は
保存の事務の全部又は一部を委託できる者の基準は、再生医療等製品承認取得者
等から再生医療等製品を譲り受ける製造販売業者又は販売業者であり、記録又は
保存の実務を実地に管理する者(以下(2)において「記録受託責任者」とい
う。)を選任していることとする。
この場合において、再生医療等製品承認取得者等があらかじめ農林水産大臣に
届け出るべき事項は、次のとおりとする。
イ 再生医療等製品承認取得者等及び記録又は保存の事務を受託する者の氏名
(法人にあっては、その名称及び代表者の氏名)及び住所
ロ 記録受託責任者の氏名及び住所
ハ 当該再生医療等製品の名称、承認番号及び承認年月日
また、届出書に次に掲げる書類を添えて、農林水産大臣に提出してしなければな
らない。
イ 受託者の住民票の写し(法人にあっては、登記事項証明書)
ロ 受託者が上記の基準に適合することを証する書類
ハ 委託契約書の写し
(3)記録の保存
新法第68条の7第8項の規定に基づき、再生医療等製品承認取得者等は、(1)
の再生医療等製品に関する記録を、当該再生医療等製品の有効期間に3年を加算
した期間(農林水産大臣が指定する再生医療等製品にあっては、農林水産大臣が
指示する期間)保存しなければならない。
(4)機械器具等と一体的に製造販売する医薬品の不具合の報告
機械器具等と一体的に製造販売するものとして承認を受けた医薬品の機械器具
等に係る部分の新法第68条の10に基づく不具合の報告については、医療機器の不
具合報告に準じて行うこととする。
(5)再生医療等製品の不具合の報告
新法第68条の10に基づく再生医療等製品の不具合の報告については、次のイか
らニまでの事項を知ったときに、30日以内に行うこととする。
イ 当該再生医療等製品又は外国で使用されている製品であって当該再生医療
等製品と構成細胞、導入遺伝子、構造、製造方法、使用方法等が同一性を有
すると認められるものの不具合によるものと疑われる死亡又は死亡につなが
るおそれのある症例の発生
ロ 当該再生医療等製品又は外国で使用されている製品であって当該再生医療
等製品と構成細胞、導入遺伝子、構造、製造方法、使用方法等が同一性を有
22
すると認められるものの不具合によるものと疑われる疾病、障害又はこれら
につながるおそれのある症例の発生が当該再生医療等製品の品質、有効性及
び安全性に関する情報を記載した添付文書から予測できないものの発生(軽
微であるものを除く。)
ハ 当該再生医療等製品の使用によるものと疑われる感染症又はこれにつなが
るおそれのある症例の発生
ニ 当該再生医療等製品について、がんその他重大な不具合若しくは感染症が
発生するおそれのあること、不具合若しくは感染症の発生数、発生頻度、発
生条件等の傾向が著しく変化したこと又は承認を受けた効能若しくは効果を
有しないことを示す研究報告
(6)回収の報告
新法第68条の11の規定に基づく農林水産大臣に対する回収の報告については、
次のとおり定める。
① 回収に着手した後速やかに農林水産大臣に対して報告が必要な事項として、
回収終了予定日を追加する。
② 回収に着手した製造販売業者等は、次の場合は速やかに農林水産大臣に報告
しなければならないものとする。
イ 回収に着手した際に農林水産大臣に対して報告した内容に軽微でない変更
が生じたとき
ロ 回収に着手した時点では想定していなかった被害の発生のおそれを知った
とき
ハ その他農林水産大臣が必要があると認めて回収の状況の報告を求めたとき
③ 製造販売業者は、回収終了後速やかに、回収を終了した旨を農林水産大臣に
報告しなければならないものとする。
(7)再生医療等製品の感染症定期報告
新法第68条の14第1項の規定に基づき、再生医療等製品の製造販売業者又は外
国製造再生医療等製品特例承認取得者は、その製造販売をし、又は承認を受けた
再生医療等製品について、品目ごとに、次に掲げる事項を農林水産大臣に報告し
なければならない。この報告は、当該再生医療等製品の製造販売の承認を受けた
日から1年(農林水産大臣が指定する再生医療等製品にあっては、農林水産大臣
が指示する期間)ごとに、その期間の満了後1カ月以内に行わなければならない。
ただし、人その他の生物に由来する原材料が同一である再生医療等製品について
は、一括して報告することができる。
イ 当該再生医療等製品の名称
ロ 承認番号及び承認年月日
ハ 当該再生医療等製品の出荷数量
ニ 調査期間
ホ 当該再生医療等製品の人その他の生物に由来する原材料又は当該再生医療
等製品に関して報告された動物から人又は動物に感染すると認められる疾病
23
についての研究報告の名称及びその概要
ヘ 当該再生医療等製品又は外国で使用されている製品であって当該再生医療
等製品と構成細胞、導入遺伝子、構造、製造方法、使用方法等が同一性を有
すると認められるものによるものと疑われる感染症の種類別発生状況及び発
生症例一覧
ト 当該再生医療等製品又は外国で使用されている製品であって当該再生医療
等製品と構成細胞、導入遺伝子、構造、製造方法、使用方法等が同一性を有
すると認められるものによる保健衛生上又は家畜衛生上の危害の発生若しく
は拡大の防止のために行われた措置
チ トの措置を受けて当該再生医療等製品の適正な使用のために行った措置
リ 当該再生医療等製品の安全性に関する当該報告を行う者の見解
ヌ 当該再生医療等製品の添付文書
ル 当該再生医療等製品又は外国で使用されている製品であって当該再生医療
等製品と構成細胞、導入遺伝子、構造、製造方法、使用方法等が同一性を有
すると認められるものの品質、有効性及び安全性に関する事項
7.雑則
(1)輸出品に関する届出
新施行令第74条の3第1項の規定に基づき、再生医療等製品輸出業者は、輸出用
再生医療等製品の製造に当たり、現行の第203条第1項第1号から第4号までの事
項に加え、その品目に係る以下の事項について提出しなければならないこととする。
① 構造設備又は導入遺伝子及びその構造
② 製造方法
③ 用法及び用量又は使用方法
④ 性能又は効能及び効果
⑤ 規格及び検査方法
(2)治験の計画の届出を要する加工細胞等
新法第80条の2第2項の規定に基づく治験の計画の届出を要する加工細胞等(人
若しくは動物の細胞に培養その他の加工を施したもの又は人若しくは動物の細胞に
導入され、これらの体内で発現する遺伝子を含有するもの)は、再生医療等製品と
なることが見込まれる加工細胞等とする。
(3)医薬品の製造及び輸入の禁止の例外
新法第83条の2第3項の規定に基づく医薬品の製造及び輸入の禁止の例外は、次
のとおりとする。ただし、イ(輸入した医薬品を試験施設内のみにおいて使用し、
かつ、試験終了後、当該試験に使用した動物を殺処分し焼却する場合を除く。)か
らニまでに掲げる場合であって、反すう動物に使用するために医薬品(体外診断用
医薬品を除く。)を輸入する場合にあっては、当該医薬品に反すう動物由来物質を
使用していないこと又は動物用生物由来原料基準(平成15年7月28日農林水産省告
示第1091号)の第3に適合する原料又は材料を使用していることを、当該医薬品の
24
輸入をする者が書面で証明しなければならない。
イ 試験研究の目的で使用するために医薬品の製造又は輸入をする場合
ロ 対象動物以外の動物の所有者が、当該動物に使用するために医薬品(生物学
的製剤(体外診断用医薬品を除く。)を除く。ハにおいて同じ。)の製造又は
輸入をする場合(当該医薬品が現行の別表第三に掲げる要指示医薬品に該当す
るものであって、当該所有者が獣医師の処方箋の交付又は指示を受けたことを
確認できない場合を除く。)
ハ 獣医師又は飼育動物診療施設を開設している法人が動物の疾病の診断、治療
又は予防の目的で使用するために医薬品の製造又は輸入をする場合
ニ 国又は都道府県が家畜伝染病の診断又は予防に使用されることが目的とされ
ている生物学的製剤(新法第14条第1項、第19条の2第1項、第23条の2の5
第1項又は第23条の2の17第1項の規定による承認を受けておらず、かつ、承
認の申請がされていないものに限る。)の製造又は輸入をする場合
ホ 医薬品の製造業者が製造又は販売するために原薬の輸入をする場合
ヘ 製造業の登録(体外診断用医薬品の製造業に係るものに限る。)を受けた者
が体外診断用医薬品の製造を行う場合
ト 製造販売業の許可(体外診断用医薬品の製造販売業に係るものに限る。)を
受けた者が体外診断用医薬品の輸入を行う場合
(4)再生医療等製品の製造及び輸入の禁止の例外
新法第83条の2の2第3項の規定に基づく再生医療等製品の製造及び輸入の禁止
の例外は、次のとおりとする。
ただし、イ(輸入した再生医療等製品を試験施設内のみにおいて使用し、かつ、
試験終了後、当該試験に使用した動物を殺処分し焼却処理を行う場合を除く。)及
びロに掲げる場合であって、反すう動物に使用するために再生医療等製品を輸入す
る場合にあっては、当該再生医療等製品に反すう動物由来物質を使用していないこ
と又は動物用生物由来原料基準の第3に適合する原料又は材料を使用していること
を、当該再生医療等製品の輸入をする者が書面で証明しなければならない。
イ 試験研究の目的で使用するために再生医療等製品の製造又は輸入をする場合
ロ 獣医師又は飼育動物診療施設を開設している法人が動物の疾病の治療又は予
防の目的で使用するために再生医療等製品の製造又は輸入をする場合
ハ 国又は都道府県が家畜伝染病の治療又は予防に使用されることが目的とされ
ている再生医療等製品(新法第23条の25第1項又は第23条の37第1項の規定に
よる承認を受けておらず、かつ、承認の申請がされていないものに限る。)の
製造又は輸入をする場合
ハ 再生医療等製品の製造業者が製造又は販売するために原料又は材料となる再
生医療等製品の輸入をする場合
25
別紙2
動物用医薬品等手数料規則の改正について
改正法により、「医薬品等」と区分して新たに「医療機器及び体外診断用医薬
品」及び「再生医療等製品」が章立てされ、これらの製品について製造販売業の
許可制度、製品の製造販売承認制度等が設けられた。また、この改正に伴い、薬
事法関係手数料令(平成17年政令第91号)が改正され、上記制度の申請に係る手
数料が新たに規定された。これを踏まえ、手数料の納付方法及び旅費相当額の計
算の細目を定める本省令において所要の整備(薬事法関係手数料令で新たに規定
された条項の引用等)を行う。
26
別紙3
動物用医薬品の製造管理及び品質管理に関する省令の改正について
動物用生物学的製剤の取扱いに関する省令の廃止(別紙9参照)に伴い、同令に規
定されていた生物学的製剤の製造管理に関する規定を本省令に追加する。
○生物学的製剤の製造管理
① 生物学的製剤を製造する場合には、次に掲げる事項を記載した細胞又は微生物の
株の取扱いに関する記録を作成の日(細胞又は微生物を製造に使用する場合にあっ
ては、これらを製造に使用しなくなった日)から5年間これを保存すること。
イ 名称(種類名を含む。)及びその由来
ロ 受領先及び受領の年月日(分離した場合にあっては、分離年月日及び分離し
たときの記録)
ハ 継代数、継代年月日及び継代方法
ニ 継代中に生じた変化及びこれに対してとった処置
ホ 生物学的性状及び毒力並びにこれらを検査した年月日
ヘ 保存方法
ト 製造に使用したときは、その年月日並びに製造品名及び製造番号
チ その他参考となる事項
②
生物学的製剤に係る作業を行うときは、次に掲げる事項を厳守しなければならな
い。
イ 作業室内の空気を消毒するとともに、作業室内の天井、壁面、床面及び作業
室内に設置されている作業台その他の設備品の表面の清掃及び消毒をすること。
ロ 作業員以外の者が作業室へ出入りすることを制限すること。
ハ 病原微生物により汚染された物品又は機械器具は、当該製造所の構内におい
て、焼却し、又は消毒すること。
ニ 作業員は、更衣場所においてその衣服及び履物を清潔な作業用の衣服及び履
物に交換し、作業中には清潔な作業用の帽子及びマスクを着用すること。
27
別紙4
動物用医療機器の製造管理及び品質管理に関する省令の改正について
1.全般的事項
(1)題名の改正
題名を「動物用医療機器及び動物用体外診断用医薬品の製造管理及び品質管理
に関する省令」に改める。
(2)章の区分及び目次の改正
総則、医療機器の製造販売業者における製造管理及び品質管理の基準、医療機
器の製造業者等における製造管理及び品質管理の基準、体外診断用医薬品の製造
販売業者における製造管理及び品質管理の基準、体外診断用医薬品の製造業者等
における製造管理及び品質管理の基準に章を区分して規定する。
(3)体外診断用医薬品に関する規定の追加
改正法において、医薬品の章と区分して新たに医療機器及び体外診断用医薬品
の製造販売業の章(第5章)を設けたことに伴い、体外診断用医薬品に関する規
定を追加する。
(4)生物学的製剤に関する規定の追加
動物用生物学的製剤の取扱いに関する省令の廃止(別紙9参照)に伴い 、同令
に規定されていた生物学的製剤(体外診断用医薬品に限る。)の製造業者等の基準
に関する規定を本省令に追加する。
(5)製造管理及び品質管理を行うべき者の追加
動物用医薬品、動物用医薬部外品及び動物用医療機器の品質管理の基準に関する
省令の改正(別紙5参照)の改正に伴い、 これまで同令に規定されていた医療機
器及び体外診断用医薬品の製造販売業者が行う品質管理に係る業務を本省令にお
いて定めることとする。
2.総則関係
(1)用語の定義の改正
製造販売業者等が製造管理及び品質管理を行うこととすることを受け、「製造管
理及び品質管理に係る業務」など、用語の定義の新設及び改正を行う。
(2)適用の範囲
① 医療機器又は体外診断用医薬品の製造販売業者は、3又は5に基づき、製品
(中間製品を含む。以下同じ。)の製造管理及び品質管理を行わなければならな
い。
② 医療機器若しくは体外診断用医薬品の製造販売業者又は選任外国製造医療機器
等製造販売業者は、4又は6に基づき、医療機器又は体外診断用医薬品の製造業
者、医療機器等外国製造業者その他製造に関係する業務(試験検査等の業務を含
28
む。)を行う者(以下「製造業者等」と総称する。)に製造所における製品の製
造管理及び品質管理を行わせなければならない。
③ 医療機器又は体外診断用医薬品に係る製品の製造業者等は、4又は6に基づき、
製造所における製品の製造管理及び品質管理を行わなければならない。
④ 輸出用の医療機器又は体外診断用医薬品に係る製品の製造業者は、4又は6に
基づき、輸出用の医療機器又は体外診断用医薬品の製造所における製品の製造管
理及び品質管理を行わなければならない。
3.医療機器の製造販売業者における製造管理及び品質管理
(1)医療機器等総括製造販売責任者の業務
医療機器の製造販売業者は、次に掲げる業務を医療機器等総括製造販売責任者
に行わせなければならない。
イ 医療機器等品質保証責任者(別紙14の2の(1)の③の製造管理及び品質
管理に係る業務の責任者をいう。以下同じ。)を監督すること。
ロ 3の(8)の②のロに規定するほか、医療機器等品質保証責任者からの報
告等に基づき、所要の措置を決定し、その実施を品質保証部門その他製造管
理及び品質管理に係る業務に関係する部門又は責任者に指示すること。
ハ 医療機器等品質保証責任者の意見を尊重すること。
ニ 品質保証部門と安全管理統括部門その他の製造管理及び品質管理に係る業
務に関係する部門との密接な連携を図らせること。
(2)品質標準書
医療機器の製造販売業者は、医療機器の品目ごとに、製造販売承認事項その他
品質に係る必要な事項を記載した文書(以下「品質標準書」という。)を作成しな
ければならない。
(3)製造・品質管理手順書
① 医療機器の製造販売業者は、製造管理及び品質管理に係る業務を適正かつ円
滑に実施するため、次に掲げる手順に関する文書(以下「製造・品質管理業務
手順書」という。)を作成しなければならない。
イ 市場への出荷の管理に関する手順
ロ 適正な製造管理及び品質管理の確保に関する手順
ハ 品質等に関する情報及び品質不良等の処理に関する手順
ニ 回収処理に関する手順
ホ 自己点検に関する手順
ヘ 医療機器の貯蔵等の管理に関する手順
ト 文書及び記録の管理に関する手順
チ 品質保証部門と安全管理統括部門その他の製造管理及び品質管理に係る業
務に関係する部門又は責任者との相互の連携に関する手順
リ 修理業者からの通知の処理に関する手順
ヌ 販売業者又は貸与業者における品質の確保の方法に関する手順
29
ル
ヲ
中古品の販売業者又は貸与業者からの通知の処理に関する手順
その他製造管理及び品質管理に係る業務を適正かつ円滑に実施するために
必要な手順
② 医療機器の製造販売業者は、医療機器等総括製造販売責任者がその業務を行
う事務所に品質標準書及び製造・品質管理業務手順書(以下「製造・品質管理
業務手順書等」という。)を備え付けるとともに、製造管理及び品質管理に係る
業務を行うその他の事務所にその写しを備え付けなければならない。
(4)製造業者等との取決め
医療機器の製造販売業者は、製造業者等における製造管理及び品質管理の適正
かつ円滑な実施を確保するため、製品の製造業者等と次に掲げる事項を取り決め、
これを製造・品質管理業務手順書等に記載しなければならない。
イ 当該製造業者等における製造及びその他の製造に関係する業務(以下
(4)において「製造業務」という。)の範囲並びに当該製造業務に係る製造
管理及び品質管理並びに出荷に関する手順
ロ 製造方法、試験検査方法等に関する技術的条件
ハ 製造業務が適正かつ円滑な製造管理及び品質管理の下で行われていること
についての製造販売業者による定期的な確認
ニ 当該製品の運搬及び受渡し時における品質管理の方法
ホ 製造方法、試験検査方法等についての変更が当該製品の品質に影響を及ぼ
すと考えられる場合の製造販売業者に対しての事前連絡の方法及びその事前
連絡の責任者
ヘ 当該製品について得た情報のうち次に掲げるものについての製造販売業者
に対する速やかな連絡の方法及びその連絡の責任者
(ⅰ)当該製品に係る製造、輸入若しくは販売の中止、回収、廃棄その他保健
衛生上の危害の発生又は拡大を防止するために講ぜられた措置に関する情
報
(ⅱ)その他当該製品の品質等に関する情報
ト その他必要な事項
(5)医療機器等品質保証責任者の業務
医療機器の製造販売業者は、製造・品質管理業務手順書等に基づき、次に掲げ
る業務を医療機器等品質保証責任者に行わせなければならない。
イ 製造管理及び品質管理に係る業務を統括すること。
ロ 製造管理及び品質管理に係る業務が適正かつ円滑に行われていることを確
認すること。
ハ (6)等の規定により医療機器等総括製造販売責任者に報告するもののほ
か、製造管理及び品質管理に係る業務の遂行のために必要があると認めると
きは、医療機器等総括製造販売責任者に文書により報告すること。
ニ 製造管理及び品質管理に係る業務の実施に当たり、必要に応じ、製造業者
等、販売業者、修理業者、貸与業者、飼育動物診療施設の開設者その他関係
30
する者に対し、文書による連絡又は指示を行うこと。
(6)市場への出荷の管理
① 医療機器の製造販売業者は、製造・品質管理業務手順書等に基づき、製造管
理及び品質管理の結果が適正に評価され、市場への出荷の可否の決定が適正か
つ円滑に行われていることを確保するとともに、適正に当該決定が行われるま
で医療機器を市場へ出荷してはならない。
② 医療機器の製造販売業者は、製造・品質管理業務手順書等に基づき、品質保
証部門のあらかじめ指定した者又は当該製品の製造業者に、製造管理及び品質
管理の結果を適正に評価させ、市場への出荷の可否の決定をロットごとに行わ
せるとともに、これらの結果及び出荷先等市場への出荷に関する記録を作成さ
せなければならない。
③ ②の業務を行う者は、当該業務を適正かつ円滑に遂行し得る能力を有する者
でなければならない。
④ 医療機器の製造販売業者は、医療機器等品質保証責任者以外の者が市場への
出荷の可否の決定を行う場合においては、その者に市場への出荷の可否の決定
の結果等を医療機器等品質保証責任者に対して文書により適正に報告させなけ
ればならない。
⑤ 医療機器の製造販売業者が②の業務を製造業者に行わせる場合には、次に定
めるところにより行わなければならない。
イ あらかじめ、製造業者と次に掲げる事項を取り決めること。
(ⅰ)製造業者が行う市場への出荷の管理に関する手順
(ⅱ)②の業務を行う者を当該製品の製造所の中からあらかじめ指定すること。
(ⅲ)(ⅰ)に規定する手順からの逸脱等があった場合には、製造業者は速やか
に医療機器等品質保証責任者に対して文書により報告し、医療機器等品質
保証責任者の指示に基づき、市場への出荷の可否の決定及び市場への出荷
を行うこと。
(ⅳ)製造業者は、市場への出荷に係る業務が適正かつ円滑に実施されている
ことについて、製造販売業者による定期的な確認を受けること。
ロ 品質保証部門のあらかじめ指定した者に、イの(ⅳ)に規定する確認及び
その結果に関する記録の作成を適正に行わせること。
ハ 製造業者が行う市場への出荷に係る業務に関し、改善が必要な場合には、
医療機器等品質保証責任者に、次に掲げる業務を行わせること。
(ⅰ)当該製造業者に対して所要の措置を講ずるよう文書により指示すること。
(ⅱ)当該製造業者に対して(ⅰ)の措置の実施結果の報告を求め、その報告
を適正に評価し、必要に応じてその製造所を実地に確認し、これらの結果
に関する記録を作成すること。
(ⅲ)ロの評価及び確認の結果を医療機器等総括製造販売責任者に対して文書
により報告すること。
ニ 医療機器等品質保証責任者以外の者に、ロに掲げる確認及び記録の作成を
31
行わせる場合には、その者に、その結果を医療機器等品質保証責任者に対し
て文書により報告させること。
⑥ 医療機器の製造販売業者は、製造・品質管理業務手順書等に基づき、市場へ
の出荷の可否の決定を行う者に対し、適正かつ円滑に市場への出荷の可否の決
定を行うために必要な当該医療機器に係る品質、有効性及び安全性に関する情
報を適正に提供しなければならない。
(7)適正な製造管理及び品質管理の確保
① 医療機器の製造販売業者は、製造・品質管理業務手順書等に基づき、品質保
証部門のあらかじめ指定した者に、次に掲げる業務を行わせなければならない。
イ 製造業者等が行う製造管理及び品質管理が、(4)に規定する取決め及び4
に基づき適正かつ円滑に実施されていることを定期的に確認し、その結果に
関する記録を作成すること。
ロ 医療機器等品質保証責任者以外の者がイによる確認及び記録の作成を行う
場合には、これらの結果を医療機器等品質保証責任者に対して文書により報
告すること。
② 医療機器の製造販売業者は、製造業者等の製造管理及び品質管理に関し、改
善が必要な場合には、製造・品質管理業務手順書等に基づき、医療機器等品質
保証責任者に、次に掲げる業務を行わせなければならない。
イ 製造業者等に対して所要の措置を講ずるよう文書により指示すること。
ロ 当該製造業者等に対してイの措置の実施結果の報告を求め、その報告を適
正に評価し、必要に応じてその製造所等を実地に確認し、これらの結果に関
する記録を作成すること。
ハ ロの評価及び確認の結果を医療機器等総括製造販売責任者に対して文書に
より報告すること。
③ 医療機器の製造販売業者は、品質に影響を与えるおそれのある製造方法、試
験検査方法等の変更について製造業者等から連絡を受けたときは、製造・品質
管理業務手順書等に基づき、品質保証部門のあらかじめ指定した者に次に掲げ
る業務を行わせなければならない。
イ 製造業者等からの連絡の内容を評価し、当該変更が製品の品質に重大な影
響を与えないことを確認し、必要に応じてその製造所等における製造管理及
び品質管理が適正かつ円滑に実施されていることを実地に確認し、これらの
結果に関する記録を作成すること。
ロ 医療機器等品質保証責任者以外の者がイによる評価及び確認を行う場合に
は、これらの結果を医療機器等品質保証責任者に対して文書により報告する
こと。
④ 医療機器の製造販売業者は、評価の結果、③の変更が製品の品質に重大な影
響を与えるおそれがある場合には、製造・品質管理業務手順書等に基づき、品
質保証責任者に速やかに当該製造業者等に対して改善等所要の措置を講ずるよ
う文書により指示させなければならない。
32
⑤
医療機器の製造販売業者は、適正かつ円滑な製造管理及び品質管理の実施に
必要な品質に関する情報を製造業者等に提供しなければならない。
(8)品質等に関する情報及び品質不良等の処理
① 医療機器の製造販売業者は、医療機器に係る品質等に関する情報(以下「品
質情報」という。)を得たときは、製造・品質管理業務手順書等に基づき、医療
機器等品質保証責任者に次に掲げる業務を行わせなければならない。
イ 当該品質情報を検討し、医療機器の品質、有効性及び安全性に与える影響
並びに人又は動物の健康に与える影響を適正に評価すること。
ロ 当該品質情報に係る事項の原因を究明すること。
ハ イの規定による評価及びロの規定による究明の結果に基づき、製造管理及
び品質管理に係る業務又は製造業者等における製造管理及び品質管理に関し
改善が必要な場合には、所要の措置を講ずること。
ニ 当該品質情報の内容、イの規定による評価の結果、ロの規定による究明の
結果及びハの措置を記載した記録を作成し、医療機器等総括製造販売責任者
に対して文書により速やかに報告すること。
ホ ロの究明又はハの措置のために、製造業者等に対し指示が必要な場合には、
その指示を文書により行うとともに、製造業者等に対し文書による結果の報
告を求め、これを適正に評価し、必要に応じてその製造所等の改善状況につ
いて実地に確認し、これらの結果に関する記録を作成すること。
ヘ 当該品質情報のうち安全確保措置に関する情報を安全管理統括部門に遅滞
なく文書で提供すること。
② 医療機器の製造販売業者は、①に規定する業務により、品質不良又はそのお
それが判明した場合には、製造・品質管理業務手順書等に基づき、医療機器等
総括製造販売責任者及び医療機器等品質保証責任者に、次に掲げる業務を行わ
せなければならない。
イ 医療機器等品質保証責任者は、品質不良又はそのおそれに係る事項を速や
かに医療機器等総括製造販売責任者に対して報告し、これを記録すること。
ロ 医療機器等総括製造販売責任者は、イに規定する報告を受けたときは、速
やかに、危害発生防止等のため回収等の所要の措置を決定し、医療機器等品
質保証責任者及び関連する部門に指示すること。
ハ 医療機器等品質保証責任者は、ロの規定により医療機器等総括製造販売責
任者の指示を受けたときは、速やかに所要の措置を講ずること。
ニ 医療機器等品質保証責任者は、ハの措置が適正かつ円滑に行われるよう、
安全管理統括部門その他関連する部門との密接な連携を図ること。
ホ 医療機器等品質保証責任者は、ハの措置の実施の進捗状況及び結果につい
て、医療機器等総括製造販売責任者に対して文書により報告すること。
(9)回収処理
医療機器の製造販売業者は、医療機器の回収を行うときは、製造・品質管理業
務手順書等に基づき、医療機器等品質保証責任者に次に掲げる業務を行わせなけ
33
ればならない。
イ 回収した医療機器を他の医療機器と区分して一定期間保管した後、適正に
処理すること。
ロ 回収の内容を記載した記録を作成し、医療機器等総括製造販売責任者に対
して文書により報告すること。
(10)自己点検
① 医療機器の製造販売業者は、製造・品質管理業務手順書等に基づき、あらか
じめ指定した者に次に掲げる業務を行わせなければならない。
イ 製造管理及び品質管理に係る業務について定期的に自己点検を行い、その
結果の記録を作成すること。
ロ 医療機器等品質保証責任者以外の者がイの業務を行う場合には、自己点検
の結果を医療機器等品質保証責任者に対して文書により報告すること。
② 医療機器の製造販売業者は、自己点検の結果に基づき、改善が必要な場合に
は、医療機器等品質保証責任者に所要の措置を講じさせ、その記録を作成させ
るとともに、医療機器等総括製造販売責任者に対して当該措置の結果を文書に
より報告させなければならない。
(11)医療機器の貯蔵等の管理
医療機器の製造販売業者が、その製造等をし、又は輸入した医療機器を製造販
売の目的で貯蔵し、又は陳列する業務を行う場合には、次に定めるところにより
行わなければならない。
イ 当該業務に係る責任者を置くこと。
ロ 当該業務に従事する者(その責任者を含む。)は、当該業務を適正かつ円滑
に遂行し得る能力を有する者であること。
ハ 次に掲げる事項に適合する構造設備を適正に維持管理すること。
(ⅰ)医療機器を衛生的かつ安全に保管するために必要な設備を有すること。
(ⅱ)作業を適正かつ円滑に行うために必要な面積を有すること。
(12)医療機器の修理に係る通知の処理
医療機器の製造販売業者は、医療機器の修理業者から動物用医薬品等取締規則
(以下「規則」という。)第147条第 6 項(規則第148条において準用する場合を含
む。)の通知があった場合には、製造・品質管理業務手順書等に基づき、品質保証
部門のあらかじめ指定した者に、適正な修理の方法その他の当該医療機器の品質、
有効性及び安全性の保持のために必要な事項を文書により修理業者に対して指示
させなければならない。
(13)販売業者又は貸与業者における品質の確保
医療機器の製造販売業者は、製造・品質管理業務手順書等に基づき、製造販売
しようとする医療機器に関してあらかじめ定めた販売業者又は貸与業者の営業所
における品質の確保の方法を、販売業者又は貸与業者に対して文書により指示し
なければならない。
34
(14)中古品の販売又は貸与に係る通知の処理
医療機器の製造販売業者は、医療機器の販売業者等から規則第127条第1項(規
則第134条第3項及び第4項において準用する場合を含む。)の通知があった場合
には、品質保証部門のあらかじめ指定した者に、製造・品質管理業務手順書等に
基づき、当該医療機器の品質、有効性及び安全性の保持のために必要な措置を文
書により当該販売業者又は貸与業者に対して指示させなければならない。
(15)文書及び記録の管理
医療機器の製造販売業者は、3に規定する文書及び記録については、次に定め
るところにより管理しなければならないこととする。
イ 文書を作成し、又は改訂したときは、製造・品質管理業務手順書に基づき、
当該文書の承認、配布、保存等を行うこと。
ロ 製造・品質管理業務手順書等を作成し、又は改訂したときは、当該製造・
品質管理業務手順書等にその日付を記載し、改訂に係る履歴を保存すること。
ハ 3に規定する文書及び記録については、作成の日(製造・品質管理業務手
順書等については使用しなくなった日)から次に掲げる期間保存すること。
(ⅰ)特定保守管理医療機器にあっては、15年間
(ⅱ)特定保守管理医療機器以外の医療機器のうち、生物由来製品にあっては、
その有効期間 の満了する期日から起算して3年が経過するまでの間 (当該
生物由来製品のうち、有効期間に代えて使用の期限を表示しているものに
あっては、使用の期限から起算して3年が経過するまでの間)
(ⅲ)(ⅰ)及び(ⅱ)に該当しない医療機器にあっては、3年間(当該医療機
器のうち、その有効期間に1年を加算した期間が3年を超えるものにあっ
ては、 有効期間の満了する期日から起算して1年が経過するまでの間 )
4.医療機器の製造業者等における製造管理及び品質管理
(1)医療機器の製造業者等の責務
医療機器の製造業者等は、医療機器責任技術者又は生物由来製品の製造を管理
する者(医療機器等外国製造業者にあっては、登録を受けた製造所の責任者又は
当該医療機器等外国製造業者があらかじめ指定した者とする。)が業務を遂行する
に当たって支障を生ずることがないようにしなければならない。
(2)構造設備
① 医療機器の製造業者等は、その製造所において滅菌医療機器以外の医療機器を
製造する場合には、次の構造設備の基準に適合した製造所において製造しなけれ
ばならない。ただし、医療機器プログラムのみを製造する製造所はこの限りでな
い。
(ⅰ)作業所
・当該製造所において製造する製品を支障なく製造するために必要な設備
及び器具を備えていること。
35
・作業を行うために支障のない面積を有し、常に居住する場所と明確に区
別され、かつ、清潔であること。
・採光及び換気が適切であり、防じん、防湿及び防虫のための十分な設備
を備えていること。
・廃水及び廃棄物の処理に要する設備を備えていること。
(ⅱ)試験検査設備
・当該製造所の製品及び原料の試験検査に必要な設備及び器具を備えてい
ること。ただし、(2)のイで定める基準に適合する他の試験検査機関を
利用して自己の責任において試験検査を行う場合であって、支障がない
と認められるときは、この限りでない。
(ⅲ)貯蔵設備
・構成部品等及び製品を衛生的かつ安全に貯蔵することができる設備であ
ること。
② 医療機器の製造業者等は、その製造所において滅菌医療機器を製造する場合に
は、前項に定めるもののほか、次の構造設備の基準に適合する製造所において製
造しなければならない。
(ⅰ)滅菌医療機器に係る製品の組立作業及び包装作業を行う作業室
・当該作業室の作業員以外の者の通路とならないように造られていること。
ただし、当該作業室の作業員以外の者による製品への汚染のおそれがな
い場合においては、この限りでない。
・屋外に直接面する出入口(非常口を除く。)がないこと。ただし、外部か
らの汚染を防止するために必要な構造及び設備を有している場合におい
ては、この限りでない。
・出入口及び窓は、閉鎖することができるものであること。
・天井、壁面及び床面は、消毒液等による消毒に耐え得るものであること。
・室内に排水設備がある場合には、当該作業室の汚染を防止するために必
要な構造であること。
・滅菌医療機器に係る製品以外の製品の作業所と区別されていること。た
だし、滅菌医療機器に係る製品が汚染されるおそれがない場合は、この
限りでない。
(ⅱ)更衣の設備
・作業員のためのものであること。
・屋外に直接面する出入口(非常口を除く。)がないこと。
(ⅲ)滅菌を行う作業室
・当該作業室の作業員以外の者の通路とならないように造られていること。
ただし、当該作業室の作業員以外の者による製品への汚染のおそれがな
い場合においては、この限りでない。
・出入口及び窓は、閉鎖することができるものであること。
③ 医療機器の製造業者等は、その製造所において最終製品の保管のみを行う場合
36
には、前二項の規定にかかわらず、次の構造設備の基準に適合する製造所におい
て製造しなければならない。
(ⅰ)保管設備
・原料、資材及び製品を衛生的かつ安全に保管するために必要な設備を備
えていること。
(ⅱ)作業所
・作業を適切に行うために支障のない面積を有すること。
(3)製品標準書等
医療機器の製造業者等における製造管理及び品質管理について規定する 現行の
第4条から第13条までについては、法改正に伴う用語の変更を踏まえた改正のみ
を行い、改正後もこれまでと同様に、改正前の薬事法施行令第20条第3項の製造
管理又は品質管理に注意を要するものとして農林水産大臣が指定する医療機器と
して指定されている医療機器について適用する。
5.体外診断用医薬品の製造販売業者における製造管理及び品質管理
体外診断用医薬品の製造販売業者における製造管理及び品質管理については、3
の(1)、(2)及び(3)の①(リ、ヌ及びルを除く。)、(3)の②、(4)から
(11)まで並びに(15)(ハの(ⅰ)を除く。)の規定を準用する。この場合において、
必要な読替えを行う。
6.体外診断用医薬品の製造業者等における製造管理及び品質管理
(1)体外診断用医薬品の製造業者等の責務
体外診断用医薬品の製造業者等は、体外診断用医薬品製造管理者又は生物由来
製品の製造を管理する者(医療機器等外国製造業者にあっては、登録を受けた製
造所の責任者又は当該医療機器等外国製造業者があらかじめ指定した者とする。)
が業務を遂行するに当たって支障を生ずることがないようにしなければならない。
(2)生物学的製剤である体外診断用医薬品の製造業者等の責務
① 体外診断用医薬品(生物学的製剤に限る。以下(2)において同じ。)の製造
業者は、体外診断用医薬品に係る作業を行うときは、次に掲げる事項を厳守し
なければならない。
イ 作業室内の空気を消毒するとともに、作業室内の天井、壁面、床面及び作
業室内に設置されている作業台その他の設備品の表面の清掃及び消毒をする
こと。
ロ 作業員以外の者が作業室へ出入りすることを制限すること。
ハ 病原微生物により汚染された物品又は機械器具は、当該製造所の構内にお
いて、焼却し、又は消毒すること。
ニ 作業員は、更衣場所においてその衣服及び履物を清潔な作業用の衣服及び
履物に交換し、作業中には清潔な作業用の帽子及びマスクを着用すること。
② 体外診断用医薬品の製造業者等は、体外診断用医薬品の製造を行う場合には、
37
次に掲げる事項を記載した細胞又は微生物の株の取扱いに関する記録を作成し、
かつ、作成の日( 細胞又は微生物を製造に使用するときは、製造に使用しなく
なった日 )から5年間これを保存しなければならない。
イ 名称(種類名を含む。)及びその由来
ロ 受領先及び受領の年月日(分離した場合にあつては、分離年月日及び分離し
たときの記録)
ハ 継代数、継代年月日及び継代方法
ニ 継代中に生じた変化及びこれに対してとった処置
ホ 生物学的性状及び毒力並びにこれらを検査した年月日
ヘ 保存方法
ト 製造に使用したときは、その年月日並びに製造品名及び製造番号
チ その他参考となる事項
(3)構造設備
① 体外診断用医薬品の製造業者等は、 次の 構造設備の基準に適合した製造所に
おいて製造しなければならない。
(ⅰ)作業所
・当該製造所において製造する製品を支障なく製造するために必要な設備
及び器具を備えていること。
・作業を行うために支障のない面積を有し、常に居住する場所と明確に区
別され、かつ、清潔であること。
そ
・採光及び換気が適切であり、防じん、防虫及び防鼠のための十分な設備
を備えていること。
・不潔な場所から明確に区別されていること。
・廃水及び廃棄物の処理に要する設備を備えていること。
・原料又は製品により有毒ガスを発生する場合には、その処理に要する設備
を備えていること。
・作業員の消毒のための設備を備えていること。
・専用の作業用衣服及び履物を備えていること
(ⅱ)原料のひょう量並びに製品の調製、充塡及び閉塞を行う作業室
・作業員以外の者の通路とならないように造られていること。
・出入口及び窓は、閉鎖することができるものであること。
・ごみの落ちるおそれのない天井が張られていること。
・床面は、表面が滑らかですき間がなく、汚れを除去しやすい状態となって
いること。
・室内のパイプ、ダクト等の設備は、ごみのたまらないような構造のもので
あること。ただし、清掃が容易である場合においてはこの限りでない。
(ⅲ)原料、資材及び製品の貯蔵設備
・原料、資材及び製品を衛生的かつ安全に貯蔵するために必要な設備を備え
ていること。
38
・貯蔵条件により変質のおそれがある製品又は原料の貯蔵については、恒温
装置、温度計その他必要な計器を備えていること。
(ⅳ) 試験検査設備
・当該製造所の製品及び原料の試験検査に必要な設備及び器具を備えてい
ること。ただし、(3)の①で定める基準に適合する他の試験検査機関を
利用して自己の責任において試験検査を行う場合であって、支障がない
と認められるときは、この限りでない。
② 体外診断用医薬品の製造業者等は、その製造所において最終製品の保管のみを
行う場合には、前項の規定にかかわらず、次の構造設備の基準に適合する製造所
において製造しなければならない。
(ⅰ)保管設備
・原料、資材及び製品を衛生的かつ安全に保管するために必要な設備を備
えていること。
・貯蔵条件により変質のおそれがある製品又は原料の貯蔵については、恒温
装置、温度計その他の必要な計器を備えていること。
(ⅱ)作業所
・作業を適切に行うために支障のない面積を有すること。
39
別紙5
動物用医薬品、動物用医薬部外品及び動物用医療機器の品質管理の基準
に関する省令の改正について
1.全般的事項
(1)題名の改正
題名を「動物用医薬品、動物用医薬部外品及び動物用再生医療等製品の品質管
理の基準に関する省令」に改める。
(2)医療機器及び体外診断用医薬品の削除
改正法により、医療機器及び体外診断用医薬品の製造販売業の許可要件の一つ
である「品質管理の基準への適合」が「製造管理又は品質管理に係る業務を行う
体制の基準への適合」に変更されたことに伴い、本省令から医療機器及び体外診
断用医薬品に関する項目を削除することとする(削除部分のうち、業務の体制に
関する基準については医療機器及び体外診断用医薬品の製造管理及び品質管理に
係る業務を行う体制の基準に関する省令(別紙14参照)、その他の部分については
動物用医療機器の製造管理及び品質管理に関する省令(別紙4参照)において規
定する)。
(3)再生医療等製品の追加
改正法により、新たに「再生医療等製品」が章立てされ、同製品について製造
販売業の許可制度等が設けられたことに伴い、本省令において再生医療等製品の
品質管理の基準に関する規定を追加する。
2.再生医療等製品の品質管理の基準
(1) 再生医療等薬品の製造販売業者は、本省令に規定する再生医療等製品 の品質管
理の基準に関する 文書及び記録については、次に定めるところにより管理しなけ
ればならない。
イ 文書を作成し、又は改訂したときは、品質管理業務手順書に基づき、当該文書
の承認、配布、保存等を行うこと。
ロ 品質管理業務手順書等を作成し、又は改訂したときは、当該品質管理業務手順
書等にその日付を記載し、改訂に係る履歴を保存すること。
ハ 本省令に規定する 再生医療等製品の品質管理の基準に関する 文書及び記録に
ついては、作成の日( 品質管理業務手順書等については使用しなくなった日)
から当該再生医療等製品の有効期間の満了する期日から起算して3年が経過する
までの間(有効期間に代えて使用の期限を表示している再生医療等製品にあって
は、使用の期限の日から起算して3年が経過するまでの間)保存すること。
(2)再生医療等製品の品質管理の基準については、医薬品に関する規定(第3条か
ら第14条まで)を準用することとする。
40
別紙6
動物用医薬品、動物用医薬部外品及び動物用医療機器の製造販売後安全
管理の基準に関する省令の改正 について
1.全般的事項
(1)題名の改正
題名を「動物用医薬品、動物用医薬部外品、動物用医療機器及び動物用再生医
療等製品の製造販売後安全管理の基準に関する省令」に改める。
(2)再生医療等製品の追加
改正法により、新たに「再生医療等製品」が章立てされ、同製品について製造
販売業の許可制度等が設けられたことに伴い、再生医療等製品の製造販売後安全
管理の基準に関する規定を追加する。
2.再生医療等製品の製造販売後安全管理の基準
再生医療等製品の製造販売業者を第一種製造販売業者として位置づけ、再生医療
等製品の製造販売後安全管理の基準として、第2章の規定を適用する。
41
別紙7
動物用医薬品製造所等構造設備規則の改正について
1.全般的事項
改正法により、医療機器及び体外診断用医薬品の製造業は、許可制から登録制に
移行し、構造設備基準の対象ではなくなったことに伴い、当該基準から医療機器及
び体外診断用医薬品に関する規定を削除するとともに、医薬品の製造所の規定の記
載の整備等を行う。
また、改正法により、「再生医療等製品」が新たに定義されたことに伴い、再生医
療等製品の製造所の構造設備に関する規定を追加する。
2.再生医療等製品の製造所の構造設備基準
(1)再生医療等製品製造業者等の製造所の構造設備
再生医療等製品の製造工程の全部又は一部を行う製造業者等の製造所((2)に
掲げるものを除く。)の構造設備の基準について、次のとおり規定する。ただし、
再生医療等製品に係る製品の種類又は製造方法に照らして、当該製品の製造上支
障を生ずるおそれがないと認められる場合には、構造設備の基準の一部を除くこ
とができる。
設
備
基
準
1
作業所
製造所の製品を支障なく製造するために必要な設備及び器
具を備えていること。
2 各設備が円滑かつ適切な作業を行うために支障のないよう
配置されており、かつ、清掃が可能なものであること。
3 作業を行うために支障のない面積を有し、常に居住する場
所と明確に区別され、かつ、清潔であること。
そ
4 採光及び換気が適切であり、防じん、防虫及び防鼠のため
の十分な設備を備えていること。
5 不潔な場所と明確に区別されていること。
6 天井が張られていること。
7 廃水及び廃棄物の処理に要する設備を備えていること。
8 原料又は製品により有毒ガスを発生する場合には、その処
理に要する設備を備えていること。
9 手洗い設備、便所及び更衣室を有すること。
10 作業員の消毒のための設備を備えていること。
11 専用の作業用衣服及び履物を備えていること。
12 製品の調製、充塡及び閉塞を行う作業員の専用の更衣室を
42
有すること。
作業室
1
製造する製品の種類、構造及び製造工程に応じ、じんあい
又は微生物による汚染を防止するために必要な構造設備を有
すること。ただし、製造設備等の有する機能によりこれと同
程度の効果を得られる場合は、この限りでない。
2 出入口及び窓は、閉鎖することができるものであること。
3 ごみの落ちるおそれのない天井が張られていること。
4 室内のパイプ、ダクト等の設備は、ごみのたまらないよう
な構造のものであること。ただし、清掃が容易である場合に
おいてはこの限りでない。
5 屋外に直接面する出入口(非常口を除く。)がないこと。
ただし、製造する製品の種類、構造及び製造工程に応じ、外
部からの汚染を防止できると認められる場合は、この限りで
ない。
6 作業員以外の者の通路とならないように造られているこ
と。ただし、原料のひょう量を行う作業室、製品を調製する
作業を行う作業室並びに製品の充塡及び閉塞作業を行う作業
室にあっては、当該作業室の作業員以外の者による製品への
汚染のおそれがない場合は、この限りでない。
原料のひょう
量を行う作業
室
1
2
容器の洗浄作
業を行う作業
室
防じんのための密閉構造のものであること。
洗浄した容器
を製品の充塡
に適するよう
に整える作業
室
1
製品を調製す
る作業を行う
作業室(製品
1
防じんのための密閉構造のものであること。
床面及び壁面は、表面が滑らかですき間がなく、汚れを除
去しやすい状態となっていること。
専用の作業室であること。ただし、洗浄後の容器が汚染さ
れるおそれがない場合においては、この限りでない。
2 洗浄後の容器を製品の充塡に適するように整える設備(洗
浄後の容器を乾燥し、若しくは滅菌し、又は整えた容器を保
管する設備を含む。)を備えていること。ただし、容器を乾
燥し、又は滅菌する設備については、洗浄後の容器を汚染す
るおそれがない場合は、この限りでない。
無菌室に準じた構造及び設備を有する
こと。
2 床 面 は、 表面 が滑らかですき間がな
43
製品を調製する設
備を備えているこ
と。この場合にお
を調製する必
要のない場合
を除く。)
製品の充塡及
び閉塞作業を
行う作業室
細胞又は微生
物貯蔵室
く、汚れを除去しやすい状態となってい
ること。
3 天井、壁面及び床面は、消毒液による
噴霧洗浄に耐え得るものであること。
4 専用の作業室であること。ただし、調
製及び充塡作業又は調製、充塡及び閉塞
作業が閉鎖式設備によって一貫して行わ
れる場合は、この限りでない。また、注
射以外の方法で用いられる無菌製品にあ
っては、充塡作業又は閉塞作業が閉鎖式
設備によって行われる場合は、この限り
でない。
5 注射で用いられる製品とその他の製品
を同一作業室で製造する場合には、注射
で用いられる製品の製造設備は、専用か
つ閉鎖式であること。
6 無菌的操作を行う区域は、無菌室であ
るか、又は作業室内に無菌箱を備えてい
ること。
7 恒温又は恒湿の条件の下で無菌的操作
を行う必要のある注射で用いられる製品
を製造する場合には、恒温若しくは恒湿
の条件を備えた除じん及び除菌をした空
気を導入する装置を備えた無菌室である
か、又はこれらの条件を備えた無菌箱を
備えていること。
いて、開放式ろ過
装置には覆いを備
え、閉鎖式ろ過装
置には薬液又は製
品と置換される空
気の浄化装置を備
えていること。
他から明確に区別されていること。
細胞又は微生物を
貯蔵する設備及び
器具を備えている
こと。
培養室
1
製品を充塡す
る設備を備えて
いること。この
場合において、
製品の充塡装置
は、製品の重量
又は容量を正確
に計ることがで
きるものである
こと。
2 注射で用いら
れる液状の製品
の充塡を行う場
合には、製品の
充塡装置につい
ては原液の容器
に製品と置換さ
れる空気の浄化
装置を備えてい
ること。
3 容器を閉塞す
る設備を備えて
いること。
細胞又は微生物を
培養する設備及び
器具を備えている
44
こと。
機械器具消毒
室
移植室
製造又は試験に使
用した機械器具類
の消毒を行う設備
及び器具を備えて
いること。
1
2
他から明確に区別されていること。
天井、壁面及び床面は、洗浄及び消毒
に耐え得るものであること。
接種動物室
動物処理室
採取、不活
化、殺菌室
希釈用液調製
室
細胞又は微生物を
培地等に移植する
設備及び器具を備
えていること。
微生物を接種した
動物を管理する設
備及び器具を備え
ていること。
1
2
他から明確に区別されていること。
作業室の天井、壁面及び床面は、洗浄
及び消毒に耐え得るものであること。
3 除じん及び除菌をした空気を導入する
設備を備えた無菌室の構造を備えている
こと。ただし、無菌的条件を備えた無菌
箱を設置し、その無菌箱内で無菌的操作
により作業を行う場合は、この限りでな
い。
4 専用の前室を付置し、通常当該前室を
通じてのみ作業室に出入りできるような
構造であること。また、当該前室の出入
口(非常口を除く。)は、屋外に直接面
していないこと。ただし、3のただし書
の場合には、この限りでない。
希釈、分注、
閉塞室
製造又は試験に使
用する動物を処理
する設備及び器具
を備えているこ
と。
培養した細胞又は
微生物の採取、不
活化、殺菌等を行
う設備及び器具を
備えていること。
原液の希釈用液を
調製する設備及び
器具を備えている
こと。
原液の希釈、分注
及び分注後の容器
の閉塞をする設備
及び器具を備えて
いること。
45
動物飼育管理
設備
製造又は試験に使用する動物を飼育し、及び管理する設備及び
器具を備えていること。
培地及び薬液
の調製設備
培地、溶解用液等を調製する設備及び器具を備えていること。
洗浄滅菌設備
1
製造又は試験に使用する機械、器具、容器等をあらかじめ
洗浄し、及び滅菌することができるものであること。
2 自記温度計その他の必要な計器を備えていること。
滅菌設備又は
除菌設備
1
蒸留水等製造
設備
1
焼却、消毒及
び浄化のため
の設備
動物の死体その他の汚物の焼却及び消毒並びに汚水の浄化を行
うことができるものであること。
更衣及び浴場
の設備
作業員のためのものであること。
原料、資材及
び製品の貯蔵
設備
原料、資材及び製品を衛生的に、かつ、安全に貯蔵するた
めに必要な設備を備えていること。
貯蔵条件により変質のおそれがある製品又は原料を貯蔵す
る場合は、恒温装置、自記温度計その他必要な計器を備えて
いること。
3 原料又は資材の受入れ及び貯蔵並びに製品の貯蔵を行う区
域は、製品の製造を行う他の区域から区分されていること。
試験検査設備
1
製品の種類に応じ、その製造に必要な設備及び器具を備え
ていること。
2 加熱滅菌装置にあっては、滅菌作業中、装置内のどの部分
も必要な滅菌温度を保つことができるものであること。
3 高圧蒸気滅菌装置にあっては、滅菌作業中必要な滅菌条件
を備えた無菌箱を備えていること。
製造に必要な質及び量の蒸留水等を製造することができる
ものであること。
2 屋内に備えられていること。ただし、密閉構造の設備であ
る場合は、この限りでない。
1
2
次に掲げる試験検査に必要な設備及び器具を備えているこ
と。
46
イ
ロ
ハ
ニ
異物検査
原料、資材及び製品の理化学試験
無菌試験
密封状態検査を行う必要がある場合にあっては、密封状
態検査
ホ 発熱性物質試験を行う必要がある場合にあっては、発熱
性物質試験
ヘ 生物学的試験を行う必要がある場合にあっては、生物学
的試験
2 当該製造所の製品及び原料の試験検査に必要な設備及び器
具を備えていること。ただし、この省令で定める基準に適合
する他の試験検査機関を利用して自己の責任において試験検
査を行う場合であって支障がないと認められるときは、この
限りでない。
無菌試験を行
う設備を有す
る室
1
無菌室であること。ただし、当該作業室内に無菌箱を備え
ている場合であって、再生医療等製品に係る製品の種類、製
造方法等により当該無菌箱内で無菌的操作を行うことができ
るときは、この限りでない。
2 1の無菌室には、専用の前室を付置し、通常当該前室を通
じてのみ作業室に出入りできるような構造のものとし、か
つ、その前室の出入口(非常口を除く。)は、屋外に直接面
していないこと。
(2)包装等再生医療等製品区分の製造業者等の製造所の構造設備
再生医療等製品の製造工程のうち、包装、表示又は保管のみを行う製造業者等
の製造所の構造設備の基準については、医薬品の製造工程のうち、 包装、表示又
は保管のみを行う製造業者等の製造所の構造設備の基準を準用 する。
47
別紙8
薬事法に基づく医薬品の使用の禁止に関する規定の適用を受けない場合を
定める省令の改正について
1.全般的事項
(1)題名の改正
題名を「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律
に基づく医薬品及び再生医療等製品の使用の禁止に関する規定の適用を受けない
場合を定める省令」に改める。
(2)再生医療等製品に関する規定の追加
改正法により、「再生医療等製品」が新たに定義されるとともに、同製品のうち
その直接の容器又は直接の被包に新法第65条の2に規定する事項が記載されてい
ないものを対象動物に対して使用することを禁止する規定が設けられたことに伴
い、当該規定の適用を受けない場合を定める本省令に同製品に係る規定を追加す
る。
2.再生医療等製品の使用の禁止に関する規定の適用を受けない場合
再生医療等製品の使用の禁止に関する規定の適用を受けない場合については、医
薬品と同様とする。
48
別紙9
動物用生物学的製剤の取扱いに関する省令の廃止について
動物用生物学的製剤の取扱いに関する省令(昭和36年農林省令第4号)に規定する
事項を動物用医薬品等取締規則(別紙1)、動物用医薬品の製造管理及び品質管理に
関する省令(別紙3)及び動物用医療機器の製造管理及び品質管理に関する省令(別
紙4)に規定することとし、本省令を廃止する。
49
別紙10
動物用再生医療等製品の製造管理及び品質管理に関する省令(新設)
改正法により、「再生医療等製品」が新たに定義され、同製品の製造販売の承認に係
る制度が設けられた。当該承認に当たっては、再生医療等製品の製造所における製造管
理又は品質管理が農林水産省令に定める基準に適合していることが必要とされている。
このことから、 再生医療等製品の製造所における製造管理又は品質管理を適切に実施
するため、再生医療等製品の製造管理及び品質管理の基準を新設する。なお、同基準
は、動物用医薬品の製造管理及び品質管理に関する省令の規定内容と同等の内容とし
ている。
1.総則
(1)定義
製品、資材、ロット、管理単位及びドナー動物について定義する。ドナー動物と
は、再生医療等製品の原料となる細胞又は組織を提供する動物をいい、ドナー動物
以外の用語は、動物用医薬品の製造管理及び品質管理に関する省令における定義と
同一のものである。
(2)適用の範囲
① 再生医療等製品の製造販売業者又は選任外国製造再生医療等製品製造販売業
者は、この省令の規定に基づき、再生医療等製品の製造業者及び再生医療等製
品外国製造業者(以下「製造業者等」と総称する。)に製造所における製品の製
造管理及び品質管理を行わせなければならない。
② 製造業者等は、この省令の規定に基づき、製造所における製品の製造管理及
び品質管理を行わなければならない。
③ 輸出用の再生医療等製品の製造業者は、この省令の規定に基づき、輸出用の
再生医療等製品の製造所における製品の製造管理及び品質管理を行わなければ
ならない。
(3)製造管理責任者及び品質管理責任者
① 製造業者等は、製造所ごとに、再生医療等製品製造管理者(再生医療等製品
外国製造業者にあっては、製造所の責任者又は当該再生医療等製品外国製造業
者があらかじめ指定した者。以下「製造管理者」という。)の管理の下に、製造
管理に係る部門の責任者として製造管理責任者を、品質管理に係る部門の責任
者として品質管理責任者を置かなければならない。
② 品質管理に係る部門は、製造管理に係る部門から独立していなければならな
い。
③ 製造管理責任者は、品質管理責任者を兼ねてはならない。
(4)製造管理者
50
①
製造管理者は、次に掲げる業務を行わなければならない。
イ 製造管理責任者及び品質管理責任者を統括すること
ロ 4の(2)、4の(3)及び4の(4)の①に規定する業務
② 製造業者等は、製造管理者が業務を遂行するに当たって支障を生ずることが
ないようにしなければならない。
(5)製品標準書
製造業者等は、製品(中間製品を除く。(5)において同じ。)ごとに、製造販
売承認事項、製造手順その他必要な事項について記載した製品標準書を当該製品
の製造に係る製造所ごとに作成しなければならない。
2.製造管理
(1)製造管理基準書及び製造衛生管理基準書
製造業者等は、製造所ごとに、原料等の保管、製造工程の管理その他必要な事
項について記載した製造管理基準書を作成するとともに、製造作業を行う場所ご
とに、構造設備(試験検査に関するものを除く。以下同じ。)の衛生管理、作業員
の衛生管理その他製造衛生管理に関し必要な事項について記載した製造衛生管理
基準書を作成しなければならない。
(2)製造管理責任者の業務
製造業者等は、製造管理責任者に、製品標準書、製造管理基準書又は製造衛生
管理基準書に基づき、次に掲げる製品の製造管理に係る業務を適切に行わせなけ
ればならない。
イ 製造工程における指示事項、注意事項その他必要な事項を記載した製造指
図書を作成すること。
ロ 次に掲げる業務を自ら行い、又は業務の内容に応じてあらかじめ指定した
者に行わせること。
(ⅰ)製造指図書に基づき製品を製造すること。
(ⅱ)再生医療等製品の製造に関する記録をロットごと(ロットを構成しない
製品にあっては、製造番号ごと。以下同じ。)に作成すること。
(ⅲ)製品の表示及び包装についてロットごとにそれが適正である旨を確認し、
その記録を作成すること。
(ⅳ)原料及び製品についてはロットごとに、資材については管理単位ごとに
適正に保管及び出納を行い、これらの記録を作成すること。
(ⅴ)構造設備の清浄を確認し、その記録を作成すること。
(ⅵ)構造設備の定期的な点検整備(計器の校正を含む。以下同じ。)を行い、
その記録を作成すること。
(ⅶ)作業員の衛生管理を行い、その記録を作成すること。
(ⅷ)その他必要な業務
ハ 製造、保管及び出納並びに製造衛生管理に関する記録により製造管理が適
切に行われていることを確認し、その結果を製造管理者に対して文書により
51
報告すること
ニ 製造、保管及び出納並びに製造衛生管理に関する記録を作成の日から製品
の有効期間 の満了する期日から起算して3年が経過するまでの間 保存するこ
と
(3)製造管理
① 家畜伝染病(家畜伝染病予防法(昭和26年法律第166号)第2条第1項に規定
する家畜伝染病をいう。以下同じ。)の病原体を使用する再生医療等製品の製造
業者は、当該再生医療等製品に係る作業を行うときは、次に掲げる事項を厳守し
なければならない。
イ 作業室内の空気を消毒するとともに、作業室内の天井、壁面及び床面並びに
作業室内に設置されている作業台その他の設備品の表面の清掃及び消毒をする
こと。
ロ 作業員以外の者が作業室へ出入りすることを制限すること。
ハ 家畜伝染病の病原体により汚染された物品又は機械器具は、当該製造所の構
内において、焼却し、又は消毒すること。
ニ 作業員は、更衣場所においてその衣服及び履物を清潔な作業用の衣服及び履
物に交換し、作業中には清潔な作業用の帽子及びマスクを着用すること。
② 次に掲げる事項を記載した細胞の取扱いに関する記録を作成し、かつ、作成の
日(当該細胞を製造に使用する場合にあっては、製造に使用しなくなった日)か
ら5年間これを保存すること。
イ 名称(種類名を含む。)及びその由来
ロ 受領先及び受領の年月日(ドナー動物から採取した場合にあっては、採取し
た施設、採取した年月日及び採取したときの記録)
ハ 継代数、継代年月日及び継代方法
ニ 継代中に生じた変化及びこれに対してとった処置
ホ 生物学的性状及びこれを検査した年月日
ヘ 保存方法
ト 製造に使用したときは、その年月日並びに製造品名及び製造番号
チ その他参考となる事項
3.品質管理
(1)品質管理基準書
製造業者等は、製造所ごとに、検体の採取方法、試験検査結果の判定方法その
他必要な事項を記載した品質管理基準書を作成しなければならない。
(2)品質管理責任者の業務
製造業者等は、品質管理責任者に、製品標準書又は品質管理基準書に基づき、
次に掲げる品質管理に係る業務を計画的かつ適切に行わせなければならない。
イ 次に掲げる業務を自ら行い、又は業務の内容に応じてあらかじめ指定した
者に行わせること。
52
(ⅰ)原料及び製品についてはロットごとに、資材については管理単位ごとに
試験検査を行うのに必要な検体を採取し、その記録を作成すること。
(ⅱ)採取した検体について、ロットごと又は管理単位ごとに製品の製造所に
おいて試験検査を行い、その記録を作成すること。ただし、他の試験検査
機関を利用して自己の責任において試験検査を行う場合であって、支障が
ないと認められるときは、この限りでない。
(ⅲ)製品(中間製品を除く。)について、ロットごとに所定の試験検査に必要
な量の2倍以上の量(ただし、当該量の確保が困難な場合には適当量)を
参考品として、製造された日から適切な期間、適切な保管条件の下で保管
すること。ただし、当該製品の有効期間 の満了する期日から起算して1年
が経過した後は、当該製品の製造に使用された再生医療等製品生物由来原
料(製品の製造に使用する生物(植物を除く。)に由来する原料をいう。)
の保管をもって製品の保管に代えることができる。
(ⅳ)試験検査に関する設備及び器具を定期的に点検整備し、その記録を作成
すること。
(ⅴ)ドナー動物の受入れ時及び受入れ後の試験検査に必要な業務を行い、そ
の記録を作成すること。
(ⅵ)その他必要な業務
ロ 試験検査の結果の判定を行い、その結果を製造管理者及び製造管理責任者
に対して文書により報告すること。
ハ 試験検査に関する記録を作成の日から製品の有効期間 の満了する期日から
起算して3年が経過するまでの間 保存すること。
(3)出荷の可否の決定
① 製造業者等は、あらかじめ指定した者に、製品標準書、製造管理基準書又は
品質管理基準書に基づき、次に掲げる製品の出荷の可否の決定に係る業務を適
切に行わせなければならない。
イ 製造管理及び品質管理の結果を適正に評価して製品の製造所からの出荷の
可否の決定を行い、その記録を作成すること。
ロ イの記録を作成の日から製品の有効期間 の満了する期日から起算して3年
が経過するまでの間 保存すること。
② ①の業務を行う者は、当該業務を適正かつ円滑に実施し得る能力を有する者
でなければならない。
③ 製造業者等は、①の業務を行う者が当該業務を行うに当たって支障が生ずる
ことがないようにしなければならない。
④ 製造業者等は、①の決定が適正に行われるまで製造所から製品を出荷しては
ならない。
4.その他の製造管理及び品質管理に関する業務
(1)苦情処理等の手順に関する文書
53
製造業者等は、(2)から(4)までに規定する業務を適切に行うため、苦情処
理、回収処理及び自己点検の手順に関する文書(以下「手順に関する文書」とい
う。)を製造所ごとに作成しなければならない。
(2)苦情処理
製造業者等は、製品の品質に関して苦情があったときは、当該苦情に係る事項
がその製造所に起因するものでないことが明らかな場合を除き、当該製造所の製
造管理者に、手順に関する文書に基づき、次に掲げる業務を行わせなければなら
ない。
① 苦情に係る事項の原因を究明し、製造管理又は品質管理に関し改善が必要な
場合には、所要の措置を講ずること。
② 苦情の内容、原因究明の結果及び改善措置を記載した苦情処理記録を作成し、
その作成の日からその有効期間に3年を加算した期間保存すること。
(3)回収処理
製造業者等は、製品の品質等に関する理由により回収を行うときは、その回収
に至った理由が製品の製造所に起因するものでないことが明らかな場合を除き、
当該製造所の製造管理者に、手順に関する文書に基づき、次に掲げる業務を行わ
せなければならない。
① 回収に至った原因を究明し、製造管理又は品質管理に関し改善が必要な場合
には、所要の措置を講ずること。
② 回収した製品を区分して一定期間保管した後、適切に処理すること。
③ 回収の内容、原因究明の結果及び改善措置を記載した回収処理記録を作成し、
その作成の日から製品の有効期間に3年を加算した期間保存すること。
(4)自己点検
① 製造業者等は、製品の製造所の製造管理者に、手順に関する文書に基づき、
次に掲げる業務を行わせなければならない。
イ 当該製造所における製品の製造管理及び品質管理について定期的に自己点
検を行うこと。
ロ 自己点検の結果の記録を作成し、その作成の日から製品の有効期間に3年
を加算した期間保存すること。
② 製造業者等は、(3)の①の自己点検の結果に基づき、製造管理又は品質管理
に関し改善が必要な場合には、所要の措置を講ずるとともに、当該措置の記録
を作成し、その作成の日から製品の有効期間に3年を加算した期間保存しなけ
ればならない。
54
別紙11
動物用再生医療等製品の安全性に関する非臨床試験の実施の基準に関
する省令(新設)
改正法により、「再生医療等製品」が新たに定義され、同製品の製造販売の承認に係
る制度等が設けられた。同制度における再生医療等製品の承認申請、再審査又は再評価
に当たっては、農林水産大臣が定める基準に従って収集され、かつ、作成された臨床試
験の試験成績に関する資料等を申請書添付しなければならないこととされている。この
ことから、 再生医療等製品の安全性に関する非臨床試験の実施に関する業務の適正な
実施及び承認申請等を行う資料の信頼性の確保のために、再生医療等製品の承認申請
等に添付すべき資料の収集作成の基準(非臨床試験に係るもの)を定めることとする。
1.総則
(1)定義
被験物質、対照物質、試験系、標本、生データに関する定義を規定する(動物
用医薬品の安全性に関する非臨床試験の実施の基準に関する省令第2条における
定義と同内容とする。)。
(2)試験の実施に係る基準の基準
再生医療等製品(外国製造再生医療等製品を含む。以下同じ。)の製造販売の承
認を受けようとする者が 行う 再生医療等製品の試験の実施に係る承認審査資料、
再審査資料又は再評価資料の収集及び作成については、1の(3)から5までに
定めるところによる。
(3)試験委託者の責務
① 試験を委託する者は、委託する試験がこの省令に従って実施されなければな
らないものであることを受託する者に対して事前に通知しなければならない。
② ①の場合において、試験を委託した者又はその地位を承継した者(以下「試
験委託者等」という。)は、当該試験がこの省令に従って実施されていること及
び実施されたことを確認しなければならない。
③ ①の規定による通知及び②の規定による確認は、文書により記録し、これを
保存しなければならない。
2.職員及び組織
(1)職員
① 試験に従事する者(以下「試験従事者」という。)及び(2)の②に規定する
信頼性保証部門に属する者は、その業務を適正かつ円滑に遂行するために必要
な教育若しくは訓練を受けた者又は職務経験を有する者であって、当該業務を
遂行しうる能力を有するものでなければならない。
② 試験従事者は、被験物質、対照物質及び試験系を汚染しないよう、保健衛生
55
上必要な注意を払わなければならない。
(2)運営管理者
試験施設の運営及び管理について責任を有する者(以下「運営管理者」とい
う。)は、次に掲げる業務を行わなければならない。
① 試験ごとに、試験従事者のうちから、当該試験の実施、記録、報告等につい
ての責任を有する者(以下「試験責任者」という。)を指名すること。
② 当該試験施設で行われる試験がこの省令に従って行われていることを保証す
る部門(以下「信頼性保証部門」という。)の責任者(以下「信頼性保証部門責
任者」という。)を指名すること。
③ 信頼性保証部門責任者がその業務を適切に行っていることを確認すること。
④ 被験物質若しくは対照物質又はこれらを含む混合物について同一性、力価、
純度、安定性及び均一性に係る試験を行うことができる場合は、当該試験が適
切に実施されていることを確認すること。
⑤ 施設、機器等が標準操作手順書及び試験計画書に従って使用されていること
を確認すること。
⑥ 試験計画書に従ってその試験を適切に実施するために十分な職員を確保する
こと。
⑦ 試験従事者及び信頼性保証部門に属する者に対して必要な教育及び訓練を行
うこと。
⑧ 試験従事者及び信頼性保証部門に属する者についての教育、訓練及び職務経
験を記録した文書並びに職務分掌を明記した文書を作成し、これらを保存する
こと。
⑨ その他試験施設の運営及び管理に関する業務
(3)試験責任者
試験責任者は、次に掲げる業務を行わなければならない。
① 各試験がこの省令、標準操作手順書及び試験計画書に従って行われているこ
とを確認すること。
② 生データが正確に記録され、かつ、その保存のために適切な措置が講じられ
ていることを確認すること。
③ 試験計画書を作成した時点において想定することが できなかった事態であっ
て試験の信頼性に影響を及ぼすおそれのあるものについて、その内容及び改善
措置が文書により記録されていることを確認すること。
④ (4)の①のハの指摘事項及び(4)の①のニの勧告に基づく改善のために
必要な措置を講ずること。
⑤ 試験系が試験計画書に従っているものであることを確認すること。
⑥ 試験計画書、標本、生データその他の記録文書及び最終報告書並びにこれら
の変更又は訂正に係る文書(以下「試験関係資料」という。)が試験中及びその
終了時に試験関係資料を保存する施設(以下「資料保存施設」という。)に保存
されていることを確認すること。
56
⑦
その他試験の実施、記録、報告等の管理に関する業務
(4)信頼性保証部門
① 信頼性保証部門責任者は、次に掲げる業務を自ら行い、又は試験ごとに指名
する担当者に行わせなければならない。
イ 試験施設で行われる全ての試験について、試験委託者の氏名(法人にあっ
ては、その名称)、試験責任者の氏名、試験系、試験の種類、試験開始日、試
験の進捗状況、最終報告書の作成状況等を被験物質ごとに記載した書類の写
しを保存すること。
ロ 標準操作手順書及び試験計画書の写しを保存すること。
ハ 試験の信頼牲を保証することができる適当な期間に、試験の調査を行い、
当該試験がこの省令に従って行われていることを確認するとともに、当該調
査の内容、結果及び改善のための指摘事項、当該指摘事項に対して講じられ
た措置、調査の予定等を記載した文書を作成し、当該文書に記名なつ印又は
署名をした上で、保存すること。
ニ ハの調査において、試験の信頼性に重大な影響を及ぼすおそれのある事態
を発見したときは、運営管理者及び試験責任者に対して報告するとともに、
改善のための勧告を行うこと。
ホ 試験ごとに、改善のための指摘事項及び当該指摘事項に対して講じられた
措置に関する報告書を作成し、運営管理者及び試験責任者に提出すること。
ヘ (3)の③の規定による確認が適切に行われていることを確認すること。
ト 最終報告書に試験の実施方法が正確に記載され、かつ、生データが正確に
反映されていることを確認し、運営管理者及び試験責任者に対して報告する
こと。
チ ハ及びトの規定による確認を行った日付及びその結果が運営管理者又は試
験責任者に報告されていることを記載した文書を作成し、当該文書に記名な
つ印又は署名をした上で、試験責任者に提出すること。
リ 信頼性保証部門に保存される記録の整理方法を文書により記録し、これを
保存すること。
ヌ その他当該試験施設で行われる試験がこの省令に従って行われていること
を保証するために必要な業務
② 試験ごとの信頼性保証部門の担当者は、当該試験の試験従事者以外の者でな
ければならない。
③ ①の規定により保存することとされている文書は、試験施設又は試験委託者
等の指定した場所に保存されなければならない。
3.試験施設及び機器
(1)試験施設
① 試験施設は、試験を実施するため必要な面積及び構造を有し、かつ、その機
能を維持するため試験に影響を及ぼす物から十分に分離されていなければなら
57
ない。
② 動物を用いた試験を行う試験施設は、当該試験に用いる動物(以下「実験動
物」という。)を適切に飼育し、又は管理するため、飼育施設、飼料、補給品等
(以下「動物用品」という。)を保管する施設その他必要な施設設備を有しなけ
ればならない。
③ 試験施設は、被験物質等の取扱区域、試験操作区域その他の試験を適切に実
施するために必要な区分された区域を有しなければならない。
④ 試験施設(試験が複数の試験施設にわたって実施される場合にあっては、当
該複数の試験施設のうち少なくとも一箇所の試験施設)は、資料保存施設を有
しなければならない。
(2)機器
① 試験成績の収集、測定又は解析を行うために使用される機器、施設の環境を
保持するために使用される機器その他試験を行うために必要な機器(以下「機
器」という。)は、適切に設計され、十分な処理能力を有しなければならない。
② 機器は、操作、保守点検、清掃及び修理が容易に行われるよう適切に配置さ
れなければならない。
③ ②の保守点検及び修理を行った場合には、その日付、内容及び実施者を文書
により記録し、これを保存しなければならない。
4.試験施設内における操作
(1)標準操作手順書
① 運営管理者は、次に掲げる事項に関する実施方法及び手順を記載した標準操
作手順書を作成しなければならない。
イ 被験物質及び対照物質の管理
ロ 施設設備又は機器の保守点検及び修理
ハ 実験動物の飼育施設の整備
ニ 実験動物の飼育及び管理
ホ 実験動物の一般症状等の観察
ヘ 試験の操作、測定、検査及び分析
ト ひん死の実験動物及び実験動物の死体の取扱い
チ 実験動物の剖検及び死後解剖検査
リ 標本の採取及び識別
ヌ 病理組織学的検査
ル 生データの管理
ヲ 信頼性保証部門が行う業務
ワ 試験従事者の健康管理
カ その他必要な事項
② 運営管理者は、①に掲げる事項が実施されるそれぞれの区域に標準操作手順
書を備え付けなければならない。
58
③
運営管理者は、標準操作手順書を変更する場合には、その日付を記載すると
ともに、変更前の標準操作手順書を試験施設において保存しなければならない。
④ 試験従事者は、やむを得ない理由により標準操作手順書に従わなかった場合
には、試験責任者の承認を受けなければならない。
⑤ 試験従事者は、④の標準操作手順書に従わなかった場合には、その旨を生デ
ータに記録しなければならない。
(2)動物の飼育管理
① 試験従事者は、外部から新たに受け入れられた実験動物を、他の動物への汚
染を防止することができる飼育施設に収容するとともに、その異常の有無の観
察及び記録を行わなければならない。
② 試験従事者は、①の観察又は試験中に、実験動物について試験の実施に影響
を及ぼすような疾病又は状況が見られた場合は、当該実験動物を他の動物から
隔離するとともに、試験に使用してはならない。
③ 試験従事者は、試験に使用される動物が試験環境に順応するよう必要な措置
を講じなければならない。
④ 試験従事者は、個々の動物を識別することが困難な場合を除き、試験に使用
される動物の収容の誤りを防止するため、個々の動物を識別することができる
必要な措置を講じなければならない。
⑤ 試験従事者は、飼育施設、動物用品等を衛生的に管理しなければならない。
5.試験物質等の取扱い
(1)被験物質及び対照物質の取扱い
① 試験従事者は、被験物質及び対照物質について、その特性及び安定性の測定、
必要な表示等により適切な管理を行わなければならない。
② 試験従事者は、被験物質又は対照物質と媒体との混合物については、混合し
た後の被験物質又は対照物質の安定性及び均一性の測定等を行うことにより適
切に使用しなければならない。
③ 試験従事者は、被験物質及び対照物質の配布、受領、返却又は廃棄を行うと
きは、その日付及びこれらの物質の量を記録しなければならない。
(2)試薬及び溶液
試験従事者は、試薬及び溶液の保管条件、使用期限等について適切な表示を行
うとともに、その性質及び使用方法等に従って使用しなければならない。
6.試験計画書及び試験の実施
(1)試験計画書
① 試験責任者は、試験ごとに、次に掲げる事項を記載した試験計画書を作成し、
運営管理者(試験が委託された場合にあっては、試験委託者等及び運営管理
者)の承認を受けなければならない。
イ 表題と試験目的
59
ロ
ハ
試験施設の名称及び所在地
試験が委託された場合にあっては、試験委託者等の氏名及び住所(法人に
あっては、その名称及び主たる事務所の所在地)
ニ 試験責任者の氏名
ホ 被験物質及び対照物質に関する事項
ヘ 試験系に関する事項
ト 試験の実施方法に関する事項
チ 生データの解析に使用する統計学的方法に関する事項
リ 試験において保存される記録及び資料に関する事項
ヌ 運営管理者及び試験責任者の記名なつ印又は署名及びこれらを行った日付
ル その他試験の計画のために必要な事項
② 試験責任者は、試験計画書を変更する場合には、その日付、変更箇所及び理
由を文書により記載し、これを記名なつ印又は署名の上、試験計画書とともに
保存しなければならない。
(2)試験の実施
① 試験は、試験責任者の指導監督の下に、試験計画書及び標準操作手順書に従
って適切に実施されなければならない。
② 試験従事者は、全ての生データを、その記入者の氏名及び日付とともに、適
切に記録しなければならない。
③ 試験従事者は、生データを訂正する場合には、その理由、訂正を行う者の氏
名及び日付を生データに記載するとともに、適切に訂正しなければならない。
④ 試験従事者は、試験中に異常又は予見することができなかった事態が生じた
ときは、速やかに試験責任者に報告し、改善のための措置を講ずるとともに、
その内容を記録しなければならない。
7.報告書及び保存
(1)最終報告書
① 試験責任者は、試験ごとに、次に掲げる事項を記載した最終報告書(試験が
複数の試験施設にわたって実施される場合にあっては、各試験施設において実
施された試験について次に掲げる事項を記載した報告書。以下①において同
じ。)を作成しなければならない。
イ 表題と試験目的
ロ 試験施設の名称及び所在地
ハ 試験の開始及び終了の日
ニ 試験責任者及び試験従事者の氏名
ホ 被験物質及び対照物質に関する事項
ヘ 試験系に関する事項
ト 試験計画書を作成した時点において想定することができなかった事態であ
って、試験の信頼性に影響を及ぼすおそれのあるもの
60
チ
リ
ヌ
ル
ヲ
ワ
カ
試験において試験計画書に従わなかった事項
試験の実施方法に関する事項
生データの解析に使用された統計学的方法に関する事項
試験成績及びその考察並びにこれらの要約
生データ及び標本の保存場所
試験責任者の記名なつ印又は署名及びこれらを行った日付
2の(4)の①のチにより信頼性保証部門責任者が作成し、記名なつ印又
は署名をした文書
ヨ その他必要な事項
② 試験責任者は、最終報告書を訂正する場合には、その日付、訂正箇所及び理
由その他必要な事項を文書により記録し、記名なつ印又は署名をした上で、当
該文書を最終報告書とともに保存しなければならない。
(2)試験関係資料の保存
① 運営管理者は、試験関係資料を資料保存施設において適切に保存しなければ
ならない。
② 運営管理者は、資料保存施設の管理の責任者(以下「資料保存施設管理責任
者」という。)を指名しなければならない。
③ 運営管理者は、資料保存施設管理責任者が許可した者以外の者が、資料保存
施設に立ち入らないよう必要な措置を講じなければならない。
④ 運営管理者は、試験業務が廃止され、又は休止された場合には、試験関係資
料をその業務を承継する者又は試験委託者等(以下「資料承継者」という。)に
引き渡さなければならない。
⑤ 資料承継者については、①から③までを準用する。
8.複数の試験施設にわたって実施される試験
試験が複数の試験施設にわたって実施される場合には、1の(2)から7までに定
めるところによるほか、次に定めるところによらなければならない。
① 試験を委託した者は、試験が行われる複数の試験施設のうちいずれか一の試験
施設を試験を総括する試験施設(以下「総括試験施設」という。)として指定し、
当該総括試験施設の運営管理者を総括運営管理者として指名しなければならない。
② 総括運営管理者は、総括試験施設の試験責任者を総括試験責任者として指名し
なければならない。
③ 標本等を受け渡し、又は受け入れる試験施設の運営管理者は、標準操作手順書
に標本等の受渡し又は受入れに関する事項を定めなければならない。
④ 総括試験責任者は、各試験施設における試験の実施状況を把握しなければなら
ない。
⑤ 総括試験責任者は、試験計画書に総括試験責任者の氏名及び各試験施設におい
て行おうとする試験の内容に関する事項を記載しなければならない。
⑥ 総括試験責任者は、各試験施設の試験責任者が作成した報告書を総括し、最終
61
報告書を作成しなければならない。
⑦ 最終報告書には、総括試験責任者及び各試験施設の試験責任者の記名なつ印又
は署名及びこれらが行われた日付が記載されなければならない。
62
別紙12
動物用再生医療等製品の臨床試験の実施の基準に関する省令(新設)
改正法により、「再生医療等製品」が新たに定義され、同製品の製造販売の承認に係
る制度等が設けられた。当該承認に当たっては、申請時に、申請者が、農林水産省令で
定める基準に従って収集及び作成された臨床試験の試験成績に関する資料等を申請時に
提出しなければならないこと等とされている。このことから、 再生医療等製品の臨床
試験の実施に関する業務の適正な実施及び承認申請等を行う資料の信頼性の確保のた
め、再生医療等製品の承認申請等に添付すべき資料の収集・作成に係る基準(臨床試
験の実施に係るもの)及び治験の取扱いに関する基準を定める。
1.総則
(1)定義
実施機関、治験実施責任者、 被験製品、対照製品、治験製品、治験担当者、症
例報告書等に関する定義を規定する(用語の定義については、動物用医薬品の臨
床試験の実施の基準に関する省令における定義と同等のものである。)。
(2)承認審査資料の基準
① 再生医療等製品(外国製造再生医療等製品を含む。以下同じ。)の製造販売の
承認を受けようとする者が行う再生医療等製品の臨床試験の実施に係る承認審
査資料の収集及び作成については、2から4までに定めるところによる。
② 自ら治験を実施する者が行う再生医療等製品の臨床試験の実施に係る承認審
査資料の収集及び作成については、5に定めるところによる。
2.治験の依頼をしようとする者が行う治験の依頼に関する基準
(1)業務手順書等
イ 治験の依頼をしようとする者は、治験実施計画書の作成、実施機関及び治験
実施責任者の選定、治験製品の管理、不具合情報等の収集、記録の保存その他
の治験の依頼及び管理に係る業務に関する手順書を作成しなければならない。
ロ 治験の依頼をしようとする者は、獣医師、薬剤師その他の治験の依頼及び管
理に係る業務を行うことにつき必要な專門的知識を有する者を確保しなければ
ならない。
(2)被験製品に関する情報の確保
治験の依頼をしようとする者は、被験製品の品質、有効性及び安全性に関する
情報その他治験の依頼をするために必要な情報を有していなければならない。
(3)実施機関等の選定
治験の依頼をしようとする者は、4の(1)の①の要件を満たしている実施機
関及び4の(2)の①の要件を満たしている治験実施責任者を選定しなければな
らない。
63
(4)治験実施計画書
イ 治験の依頼をしようとする者は、次に掲げる事項を記載した治験実施計画書
を作成しなければならない。
(ⅰ)治験の依頼をしようとする者の氏名及び住所(法人にあってはその名称
及び主たる事務所の所在地、治験の依頼をしようとする者が本邦内に住所
を有しない場合にあってはその氏名及び住所地の国名並びに治験国内管理
人の氏名及び住所)
(ⅱ)治験に係る業務の一部を委託する場合にあっては、当該業務を受託した
者(以下「受託者」という。)の氏名及び住所 (法人にあっては、その名称
及び主たる事務所の所在地) 並びに当該委託に係る業務の範囲
(ⅲ)実施機関の名称及び所在地
(ⅳ)治験実施責任者となるべき者の氏名及び職名
(ⅴ)治験の目的
(ⅵ)被験製品の概要
(ⅶ)治験の方法
(ⅷ)被験動物の選定に関する事項
(ⅸ)原資料の閲覧に関する事項
(ⅹ)記録の保存に関する事項
(ⅺ)3の(3)のイに基づき治験調整責任者に委嘱した場合にあっては、そ
の氏名及び職名
(ⅻ)3の(3)のイに基づき治験調整委員会に委嘱した場合にあっては、こ
れを構成する者の氏名及び職名
ロ 治験の依頼をしようとする者は、被験製品の品質、有効性及び安全性に関す
る事項その他の治験を適正に行うために重要な情報を知ったときは、必要に応
じ、治験実施計画書を変更しなければならない。
(5)実施機関の長への文書の事前提出
イ 治験の依頼をしようとする者は、あらかじめ、次に掲げる文書を実施機関の
長に提出しなければならない。
(ⅰ)治験実施計画書
(ⅱ)治験実施責任者及び治験担当者(以下「治験実施責任者等」という。)と
なるべき者の氏名を記載した文書
ロ 治験の依頼をしようとする者は、イによる文書の提出に代えて、実施機関の
長の承諾を得て、当該文書に記載すべき事項を情報通信の技術を利用する方法
であって次に掲げるもの(以下「電磁的方法」という。)により提供することが
できる。この場合において、当該治験の依頼をしようとする者は、当該文書の
提出依頼をしたものとみなす。
(ⅰ)治験の依頼をしようとする者の使用に係る電子計算機と実施機関の長の
使用に係る電子計算機とを電気通信回線で接続した電子情報処理組織を使
用する方法のうち、a又はbに掲げるもの
64
a
治験の依頼をしようとする者の使用に係る電子計算機と実施機関の長
の使用に係る電子計算機とを接続する電気通信回線を通じて送信し、受
信者の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに記録する方法
b 治験の依頼をしようとする者の使用に係る電子計算機に備えられたフ
ァイルに記録されたイの(ⅰ)及び(ⅱ)に掲げる文書に記載すべき事
項を電気通信回線を通じて実施機関の長の閲覧に供し、当該実施機関の
長の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに当該文書に記載すべ
き事項を記録する方法(電磁的方法による文書の提供を受ける旨の承諾
又は受けない旨の申出をする場合にあっては、治験の依頼をしようとす
る者の使用に係る電子計算機に備えられたファイルにその旨を記録する
方法)
(ⅱ)磁気ディスク又はシー・ディー・ロムへの記録その他これに準ずる方法
により一定の事項を確実に記録しておくことができる物をもって調製する
ファイルにイの(ⅰ)及び(ⅱ)に掲げる文書に記載すべき事項を記録し
たものを交付する方法
ハ ロの(ⅰ)及び(ⅱ)に掲げる方法は、次に掲げる技術的基準に適合するも
のでなければならない。
(ⅰ)実施機関の長がファイルへの記録を出力することにより文書を作成する
ことができるものであること。
(ⅱ)ファイルに記録されたイの(ⅰ)及び(ⅱ)に掲げる文書に記載すべき
事項について、改変が行われていないかどうかを確認することができる措
置を講じていること。
ニ 治験の依頼をしようとする者は、ロの規定によりイの(ⅰ)及び(ⅱ)に掲
げる文書に記載すべき事項を提供しようとするときは、あらかじめ、実施機関
の長に対して、次に掲げる事項を示し、文書又は電磁的方法による承諾を得な
ければならない。
(ⅰ)ロの(ⅰ)及び(ⅱ)に規定する方法のうち、治験の依頼をしようとす
る者が使用するもの
(ⅱ)ファイルへの記録の方式
ホ ニによる承諾を得た治験の依頼をしようとする者は、当該実施機関の長から
文書又は電磁的方法により電磁的方法による提供を受けない旨の申出があった
ときは、当該実施機関の長に対し、イの(ⅰ)及び(ⅱ)の文書に記載すべき
事項の提供を電磁的方法によってしてはならない。ただし、当該実施機関の長
が再びニによる承諾をした場合は、この限りでない。
(6)治験製品の事前交付の禁止
治験の依頼をしようとする者は、治験の契約が締結される前に、実施機関に対
して治験製品を交付してはならない。
(7)業務の委託
イ 治験の依頼をしようとする者は、治験の依頼及び管理に係る業務の一部を委
65
託する場合には、委託契約書を受託者に交付しなければならない。
ロ 委託契約書の交付については、(5)のロからホまでを準用する。この場合に
おいて、必要な読替えを行う。
(8)治験の契約
イ 治験の依頼をしようとする者及び実施機関の長((7)により業務の一部を委
託する場合にあっては、受託者を含む。)は、治験の契約を締結するときは、当
該治験の実施について必要な事項を記載した文書を交付しなければならない。
ロ イの文書の交付については、(5)のロからホまでを準用する。この場合にお
いて、必要な読替えを行う。
(9)被験動物の所有者の同意の要請
治験の依頼をしようとする者((7)により業務の一部を委託する場合にあって
は、受託者を含む。)は、実施機関の長に対し、治験の内容等を被験動物の所有者
に説明し、その同意を得るよう要請しなければならない。
(10)被験動物の所有者に対する補償のための措置
治験の依頼をしようとする者は、あらかじめ、治験製品により事故が発生した
場合及び治験製品を使用しようとする動物から当該治験製品の原材料となる細胞
を採取する際に事故が発生した場合の補償のために、必要な措置を講じなければ
ならない。
(11)生産物の安全性の確保のための措置
治験の依頼をしようとする者は、治験製品の使用により、人の健康を損なうお
それのある動物の肉、乳その他の生産物が食用に供されることのないよう必要な
措置を講じなければならない。
(12)治験国内管理人
治験の依頼をしようとする者は、本邦内に住所 (法人にあっては、その主たる
事務所の所在地) を有しない場合は、治験製品の使用(治験製品を使用しようと
する動物から採取した細胞を原材料とする治験製品にあっては、その製造のため
の採取を含む。5の(1)の③において同じ。)による保健衛生上の危害の発生又
は拡大の防止に必要な措置を採らせるための者を、本邦内に住所を有する者(外
国法人で本邦内に事務所を有するものの当該事務所の代表者を含む。)のうちから
選任し、この者(以下「治験国内管理人」という。)に治験の依頼に係る手続を行
わせなければならない。
3.治験依頼者による治験の管理に関する基準
(1)治験製品の管理
イ 治験を依頼した者(以下「治験依頼者」という。)は、治験製品又はその直接
の容器若しくは直接の被包に次に掲げる事項を邦文で、かつ、明瞭に記載しな
ければならない。
(ⅰ)「治験用」の文字
66
(ⅱ)治験依頼者の氏名及び住所( 法人にあってはその名称及び主たる事務所
の所在地、 当該者が本邦内に住所を有しない場合にあってはその氏名及び
その住所地の属する国名並びに治験国内管理人の氏名及び住所)
(ⅲ)構成細胞、導入遺伝子又は識別記号
(ⅳ)製造番号又は製造記号
(ⅴ)貯蔵方法、有効期間等を定める必要があるものについては、その内容
ロ 治験依頼者は、被験製品、これに添付する文書又はその容器若しくは被包
(内袋を含む。)には、次に掲げる事項を記載してはならない。
(ⅰ)予定される販売名
(ⅱ)予定される効能、効果又は性能
(ⅲ)予定される用法、用量又は使用方法
ハ 治験依頼者は、輸送及び保存中の汚染や劣化を防止するため治験製品を包装
して実施機関に交付しなければならない。ただし、輸送及び保存中の汚染又は
劣化のおそれがない場合は、この限りでない。
ニ 治験依頼者は、治験製品に関する次に掲げる事項を記録しなければならない。
(ⅰ)製造及び試験に関する事項
(ⅱ)実施機関別の治験製品の交付又は回収の数量及びその年月日
(ⅲ)治験製品の処分の記録
ホ 治験依頼者は、治験の契約の締結後遅滞なく、実施機関における治験製品の
管理に関する手順書を作成し、これを実施機関の長に交付しなければならない。
ヘ ホの手順書の交付については、2の(5)のロからホまでを準用する。この
場合において、必要な読替えを行う。
(2)治験製品の交付
治験依頼者は、治験製品を再生医療等製品の販売業者その他の第三者を介在
させることなく、直接実施機関に交付しなければならない。ただし、やむを得
ない事由があるときは、この限りではない。
(3)多施設共同治験
イ 治験依頼者は、一の治験実施計画書に基づき複数の実施機関に対して治験の
依頼をした場合には、当該複数の実施機関の間における当該治験実施計画書の
解釈その他の治験の細目について調整する業務を、治験を適正かつ円滑に行う
ために必要な知識及び経験を有する者(以下「治験調整責任者」という。)又は
治験を適正かつ円滑に行うために必要な知識及び経験を有する複数の者で構成
される委員会(以下「治験調整委員会」という。)に委嘱することができる。
ロ イの規定により治験調整責任者又は治験調整委員会に委嘱する場合には、そ
の業務の範囲、手順その他必要な事項を記載した文書を作成しなければならな
い。
(4)不具合情報等
イ 治験依頼者は、被験製品の品質、有効性及び安全性に関する事項その他の治
67
験を適正に行うために必要な情報を収集・検討するとともに、実施機関の長に
対し、これを提供しなければならない。
ロ 治験依頼者は、被験製品について法第80条の2第6項に規定する事項を知っ
たときは、直ちにその旨を治験実施責任者及び実施機関の長に通知しなければ
ならない。
ハ 治験依頼者は、被験製品の品質、有効性及び安全性に関する事項その他の治
験を適正に行うために重要な情報を知ったときは、必要に応じ、治験実施計画
書を変更しなければならない。
(5)モニタリングの実施
イ 治験依頼者は、モニタリングに関する手順書を作成し、当該手順書に従って
モニタリングを実施しなければならない。
ロ モニタリングに従事する者(以下 「モニター」という。)は、 イによりモニタ
リングを実施する場合には、実施機関を訪問して行わなければならない。ただ
し、他の方法により十分にモニタリングを実施することができる場合には、こ
の限りではない。
(6)モニターの責務
イ モニターは、モニタリングの結果、実施機関における治験がこの省令又は治
験実施計画書に従って行われていないことを確認した場合には、その旨を直ち
に当該実施機関の治験実施責任者に告げなければならない。
ロ モニターは、モニタリングの実施の際、実施機関を訪問し、又はこれと連絡
を取ったときは、その都度次に掲げる事項を記載したモニタリング報告書を治
験依頼者に提出しなければならない。
(ⅰ)モニタリングを行った日時
(ⅱ)モニタリングの対象となった実施機関
(ⅲ)モニターの氏名
(ⅳ)モニタリングの際に説明等を聴取した治験実施責任者等の氏名
(ⅴ)モニタリングの結果の概要
(ⅵ)イにより治験実施責任者に告げた事項
(ⅶ)(ⅵ)の事項について講じられるべき措置及び当該措置に関するモニター
の所見
(7)監査
イ 治験依頼者は、監査に関する計画書及び業務に関する手順書を作成し、当該
計画書及び手順書に従って監査を実施しなければならない。
ロ 監査に従事する者(以下「監査担当者」という。)は、当該監査に係る被験製
品の開発及びモニタリングに関連した業務を担当する者であってはならない。
ハ 監査担当者は、監査を実施した場合には、監査で確認した事項を記録した監
査報告書及び監査が実施されたことを証明する監査証明書を作成し、これを治
験依頼者に提出しなければならない。
68
(8)治験の中止等
イ 治験依頼者は、実施機関がこの省令、治験実施計画書又は治験の契約に違反
することにより適正な治験に支障を及ぼしたと認める場合(4の(2)の③の
場合を除く。)には、当該実施機関との治験の契約を解除し、当該実施機関にお
ける治験を中止しなければならない。
ロ 治験依頼者は、治験を中断し、又は中止する場合には、速やかにその旨及び
その理由を実施機関の長に文書により通知しなければならない。
ハ 治験依頼者は、当該治験により収集された臨床試験の試験成績に関する資料
を製造販売の承認申請書に添付しないことを決定した場合には、その旨及びそ
の理由を実施機関の長に文書により通知しなければならない。
ニ ロ及びハの文書による通知については、2の(5)のロからホまでを準用す
る。この場合において、必要な読替えを行う。
(9)農林水産大臣の指示の遵守
治験依頼者は、本邦内に住所 (法人にあっては、その主たる事務所の所在
地) を有しない場合は、農林水産大臣が、治験製品の使用による保健衛生上の
危害の発生又は拡大を防止するために必要があると認めて、治験国内管理人に
対し、治験の依頼の取消し、変更その他必要な指示を行ったときは、治験国内
管理人を当該指示に従わせなければならない。
(10)総括報告書
治験依頼者は、治験を終了し、又は中止したときは、その結果等を取りまと
めた文書(以下「総括報告書」という。)を作成しなければならない。
(11)記録の保存等
イ 治験依頼者は、次に掲げる治験に関する記録を被験製品に係る動物用再生医
療等製品についての製造販売の承認を受ける日((8)のハにより通知したとき
は、通知した日後3年を経過した日)又は治験の中止若しくは終了の後3年を
経過した日のうちいずれか遅い日までの期間適切に保存しなければならない。
(ⅰ)治験実施計画書、契約書、総括報告書その他この省令の規定により治験
依頼者が作成した文書又はその写し
(ⅱ)症例報告書、その他この省令の規定により実施機関の長又は治験実施責
任者等から入手した記録
(ⅲ)モニタリング、監査その他の治験の依頼及び管理に係る業務の記録
((ⅰ)、(ⅱ)及び(ⅴ)に掲げるものを除く。)
(ⅳ)治験を行うことにより得られたデータ
(ⅴ)(1)のニの記録
ロ 治験依頼者は、本邦内に住所 (法人にあっては、その主たる事務所の所在
地) を有しない場合は、治験国内管理人に(1)のニの記録をイに定める期間
保存させなければならない。
69
4.実施機関が行う治験の基準
(1)実施機関
① 実施機関の要件
実施機関は、十分な臨床観察又は試験検査を行うことができ、かつ、緊急時
に必要な措置を採ることができる等治験を適切に実施しうるものでなければな
らない。
② 実施機関の長
イ 実施機関の長は、治験に係る業務に関する手順書を作成しなければならな
い。
ロ 実施機関の長は、当該実施機関における治験がこの省令、治験実施計画書、
治験の契約書及び前項の手順書に従って適正かつ円滑に行われるよう必要な
措置を講じなければならない。
③ モニタリング等への協力
イ 実施機関の長は、治験依頼者によるモニタリング及び監査に協力しなけれ
ばならない。
ロ 実施機関の長は、イのモニタリング又は監査が実施される際には、モニタ
ー又は監査担当者の求めに応じ、⑥に掲げる治験に関する記録を閲覧に供し
なければならない。
④ 治験製品の管理
イ 実施機関の長は、3の(1)のホの手順書を治験実施責任者に交付しなけ
ればならない。
ロ 治験実施責任者は、3の(1)のホの手順書に従って治験製品を適切に管
理しなければならない。
⑤ 治験の中止等
イ 実施機関の長は、3の(4)のロにより治験依頼者から通知を受けたとき
は、直ちにその旨を治験実施責任者に通知しなければならない。
ロ 実施機関の長は、3の(8)のロにより治験依頼者から治験を中断し、若
しくは中止する旨の通知を受け、又は3の(8)のハにより治験依頼者から
申請書に添付しないことを決定した旨の通知を受けたときは、速やかにその
旨及びその理由を治験実施責任者に通知しなければならない。
ハ 実施医療機関の長は、4の(2)の⑥のロの規定により治験実施責任者か
ら治験を中断し、又は中止した旨の報告を受けた場合は、速やかにその旨及
びその理由を治験依頼者に文書により通知しなければならない。
ニ 実施機関の長は、4の(2)の⑥のハの規定により治験実施責任者から治
験を終了した旨の報告を受けたときは、その旨及びその結果の概要を文書に
より治験依頼者に通知しなければならない。
ホ ハ及びニの文書による通知については、2の(5)のロからホまでを準用
する。この場合において、必要な読替えを行う。
⑥ 記録の保存
70
実施機関の長は、次に掲げる治験に関する記録を被験製品に係る動物用再生
医療等製品についての製造販売の承認を受ける日(3の(8)のロの規定によ
り通知を受けたときは、通知を受けた日後3年を経過した日)又は治験の中止
若しくは終了の後3年を経過した日のうちいずれか遅い日までの期間保存しな
ければならない。
(ⅰ)原資料
(ⅱ)契約書その他この省令の規定により実施機関に従事する者が作成した文
書又はその写し
(ⅲ)治験実施計画書その他この省令の規定により入手した文書
(ⅳ)治験製品の管理その他の治験に係る業務の記録
(2)治験実施責任者
① 治験実施責任者の要件
治験実施責任者は、治験を適正かつ円滑に行うために必要な知識及び経験を
有する者でなければならない。
② 治験担当者等
イ 治験実施責任者は、治験担当者に治験に係る業務を分担させる場合には、
分担する業務の一覧表を作成しなければならない。
ロ 治験実施責任者は、治験担当者に治験の内容について十分に説明するとと
もに、3の(4)のイの規定により提供された情報、3の(4)のロの規定
により通知された事項その他分担させる業務を適正かつ円滑に行うために必
要な情報を提供しなければならない。
③ 治験実施計画書からの逸脱
イ 治験実施責任者は、被験動物の緊急の危険を回避するためその他やむを得
ない理由により治験実施計画書に従わなかった場合には、これを全て記録し、
その旨及びその理由を記載した文書を直ちに治験依頼者及び実施機関の長に
提出しなければならない。
ロ イの規定による文書の提出については、2の(5)のロからホまでを準用
する。この場合において、必要な読替えを行う。
④ 症例報告書
イ 治験実施責任者等は、治験実施計画書に従って正確に症例報告書を作成し、
これに記名押印し、又は署名しなければならない。
ロ 治験実施責任者等は、症例報告書の記載を変更し、又は修正するときは、
その日付を記載して、これに記名押印し、又は署名しなければならない。
ハ 治験実施責任者は、治験担当者が症例報告書を作成する場合には、当該症
例報告書を点検し、内容を確認した上で、これに記名押印し、又は署名しな
ければならない。
⑤ 治験中の不具合等報告等
イ 治験実施責任者は、治験の実施状況の概要を適宜実施機関の長に文書によ
り報告しなければならない。
71
ロ
治験実施責任者は、治験製品の不具合によると疑われる死亡その他の重篤
な有害事象の発生を認めたときは、直ちに実施機関の長に報告するとともに、
治験依頼者に通知しなければならない。この場合において、治験依頼者又は
実施機関の長から更に必要な情報の提供を求められたときは、当該治験実施
責任者はこれに応じなければならない。
⑥ 治験の中止等
イ 治験実施責任者は、(1)の⑤のロの通知により治験が中断され、又は中止
されたときは、被験動物の所有者に速やかにその旨を通知するとともに、適
切な治療その他必要な措置を講じなければならない。
ロ 治験実施責任者は、自ら治験を中断し、又は中止したときは、実施機関の
長に速やかにその旨及びその理由を報告しなければならない。
ハ 治験実施責任者は、治験を終了したときは、実施機関の長にその旨及びそ
の結果の概要を文書により報告しなければならない。
(3)被験動物の所有者の同意
① 被験動物の所有者の同意
実施機関の長又は治験実施責任者等は、自らが被験動物の所有者である場合
を除き、治験の実施に際し、当該動物を治験の対象とすることについて、文書
又は口頭により被験動物の所有者の同意を得なければならない。
② 説明事項
実施機関の長又は治験実施責任者等は、①の同意を得るに際し、次に掲げる
事項について、被験動物の所有者に説明しなければならない。
(ⅰ)当該治験が試験を目的とするものである旨
(ⅱ)治験の目的
(ⅲ)治験実施責任者の氏名、職名及び連絡先
(ⅳ)治験の方法
(ⅴ)予測される治験製品の効果及び予測される被験動物に対する不利益
(ⅵ)他の治療方法に関する事項
(ⅶ)治験に参加する期間
(ⅷ)治験の参加を何時でも取りやめることができる旨
(ⅸ)治験に参加しないこと又は参加を取りやめることにより被験動物の所有
者が不利益な取扱いを受けない旨
(ⅹ)被験動物の所有者に係る秘密が保全される旨
(ⅺ)被験動物の所有者の秘密が保全されることを条件に、モニター及び監査
担当者が原資料を閲覧できる旨
(ⅻ)治験により被害が発生した場合における実施機関の連絡先
(xⅲ)治験により被害が発生した場合における被験動物の取扱い
(xⅳ)治験により被害が発生した場合における補償に関する事項
(xⅴ)その他必要な事項
72
5.自ら治験を実施する者が行う治験の基準
(1)自ら治験を実施しようとする者が行う治験の準備に関する基準
① 治験実施計画書
自ら治験を実施しようとする者は、次に掲げる事項を記載した治験実施計画
書を作成しなければならない。
(ⅰ)自ら治験を実施しようとする者の氏名及び職名並びに住所
(ⅱ)治験の目的
(ⅲ)被験製品の品質、有効性及び安全性に関する情報その他治験を実施する
ために必要な情報の概要
(ⅳ)治験製品提供者の氏名 及び住所(法人にあっては、その名称及び主たる
事務所の所在地)
(ⅴ)治験の方法
(ⅵ)被験動物の選定に関する事項
(ⅶ)原資料の閲覧に関する事項
(ⅷ)記録の保存に関する事項
② 被験動物の所有者に対する補償措置
自ら治験を実施しようとする者は、あらかじめ、治験製品により事故が発生
した場合の補償のために、必要な措置を講じなければならない。
③ 生産物の安全性の確保のための措置
自ら治験を実施しようとする者は、治験製品の使用により人の健康を損なうお
それのある動物の肉、乳その他の生産物が食用に供されることのないよう必要な
措置を講じなければならない。
(2)自ら治験を実施しようとする者による治験の管理に関する基準
① 治験製品の管理
イ 自ら治験を実施する者は、治験製品又はその直接の容器若しくは直接の被
包に次に掲げる事項を邦文で、かつ、明瞭に記載しなければならない。
(ⅰ)「治験用」の文字
(ⅱ)自ら治験を実施する者の氏名及び職名並びに住所
(ⅲ)構成細胞、導入遺伝子又は識別記号
(ⅳ)製造番号又は製造記号
(ⅴ)貯蔵方法、有効期間その他の事項を定める必要がある治験製品にあって
は、当該事項
ロ 自ら治験を実施する者は、被験製品、これに添付する文書又はその容器若
しくは被包(内袋を含む。)に、次に掲げる事項を記載してはならない。
(ⅰ)予定される販売名
(ⅱ)予定される効能、効果又は性能
(ⅲ)予定される用法、用量又は使用方法
ハ 自ら治験を実施する者は、輸送及び保存中の汚染や劣化を防止するために
必要な措置を講じなけなければならない。ただし、輸送及び保存中の汚染又
73
は劣化のおそれがない場合は、この限りでない。
ニ 自ら治験を実施する者は、治験製品に関する次に掲げる事項を記録しなけ
ればならない。
(ⅰ)製造及び試験に関する事項
(ⅱ)購入し又は譲り受けた治験製品の数量及びその年月日
(ⅲ)治験製品の処分の記録
② 不具合情報等
イ 自ら治験を実施する者は、被験製品の品質、有効性及び安全性に関する事
項その他の治験を適正に行うために必要な情報を収集し、及び検討しなけれ
ばならない。
ロ 自ら治験を実施する者は、被験製品について法第80条の2第6項に規定す
る事項を知ったときは、直ちにその旨を治験製品の提供者に通知しなければ
ならない。この場合において、治験製品提供者から更に必要な情報の提供を
求められたときは、当該自ら治験を実施する者はこれに応じなければならな
い。
ハ 自ら治験を実施する者は、被験製品の品質、有効性及び安全性に関する事
項その他の治験を適正に行うために重要な情報を知ったときは、必要に応じ、
治験実施計画書を変更しなければならない。
③ モニタリングの実施
イ 自ら治験を実施する者は、モニタリングに関する手順書を作成し、当該手順
書に従って自ら治験を実施する者が指定した者にモニタリングを実施させなけ
ればならない。
ロ イのモニタリングについては、3の(5)のロ並びに3の(6)のイ並び
にロ(ⅰ)、(ⅲ)から(ⅴ)まで及び(ⅶ)の規定を準用する。この場合に
おいて、必要な読替えを行う。
④ 監査の実施
イ 自ら治験を実施する者は、監査に関する計画書及び業務に関する手順書を
作成し、当該計画書及び手順書に従って自ら治験を実施する者が指定した者
に監査を実施させなければならない。
ロ イの監査については、3の(7)のロ及びハを準用する。この場合におい
て、必要な読替えを行う。
⑤ 総括報告書
自ら治験を実施する者は、治験を終了し、又は中止したときは、総括報告書
を作成しなければならない。
⑥ 記録の保存等
自ら治験を実施する者は、次に掲げる治験に関する記録を、被験製品を提供
する者が被験製品に係る動物用再生医療等製品についての製造販売の承認を受
ける日又は治験の中止若しくは終了の後3年を経過した日のうちいずれか遅い
日までの期間適切に保存しなければならない。
74
(ⅰ)治験実施計画書、総括報告書その他この省令の規定により自ら治験を実施
する者が作成した文書又はその写し
(ⅱ)症例報告書その他この省令の規定により治験担当者から入手した記録
(ⅲ)モニタリング、監査その他の治験の実施及び管理に係る業務の記録
((ⅰ)、(ⅱ)及び(ⅴ)に掲げるものを除く。)
(ⅳ)治験を行うことにより得られたデータ
(ⅴ)①のニに規定する記録
(3)自ら治験を実施する者が治験を行う基準
① 自ら治験を実施する者の要件
自ら治験を実施する者は、治験を適正かつ円滑に行うために必要な知識及び
経験を有する者でなければならない。
② 適正かつ円滑な治験の実施
自ら治験を実施する者は、治験がこの省令及び治験実施計画書に従って適正
かつ円滑に行われるよう必要な措置を講じなければならない。
③ 治験担当者への指示等
イ 自ら治験を実施する者は、治験担当者が 治験に係る業務を分担する場合 に
は、分担する業務の一覧表を作成しなければならない。
ロ 自ら治験を実施する者は、治験担当者に治験の内容について十分に説明す
るとともに、(2)の②のイの規定により収集した情報、(2)の②のロの規
定により通知した事項その他分担させる業務を適正かつ円滑に行うために必
要な情報を提供しなければならない。
④ 治験実施計画書からの逸脱
自ら治験を実施する者は、被験動物の緊急の危険を回避するためその他やむ
を得ない理由により治験実施計画書に従わなかった場合には、これを全て記録
し、その旨及びその理由を記載した文書を作成しなければならない。
⑤ 症例報告書
イ 自ら治験を実施する者又は治験担当者は、治験実施計画書に従って正確に
症例報告書を作成し、これに記名押印し、又は署名しなければならない。
ロ 自ら治験を実施する者又は治験担当者は、症例報告書の記載を変更し、又
は修正するときは、その日付を記載して、これに記名押印し、又は署名しな
ければならない。
ハ 自ら治験を実施する者は、治験担当者が症例報告書を作成する場合には、
当該症例報告書を点検し、内容を確認した上で、これに記名押印し、又は署
名しなければならない。
⑥ 治験の中止等
自ら治験を実施する者は、治験を中断し、又は中止したときは、被験動物の
所有者に速やかにその旨を通知するとともに、適切な治療その他必要な措置を
講じなければならない。
⑦ 被験動物の所有者の同意
75
自ら治験を実施する者は、自らが被験動物の所有者である場合を除き、治験
の実施に際し、当該動物を治験の対象とすることについて、文書又は口頭によ
り被験動物の所有者の同意を得なければならない。
⑧ 説明事項
自ら治験を実施する者は、⑦の同意を得るに際し、次に掲げる事項について、
被験動物の所有者に説明しなければならない。
(ⅰ)当該治験が試験を目的とするものである旨
(ⅱ)治験の目的
(ⅲ)自ら治験を実施する者の氏名、職名及び連絡先
(ⅳ)治験の方法
(ⅴ)予測される治験製品の効果及び予測される被験動物に対する不利益
(ⅵ)他の治療方法に関する事項
(ⅶ)治験に参加する期間
(ⅷ)治験の参加を何時でも取りやめることができる旨
(ⅸ)治験に参加しないこと又は参加を取りやめることにより被験動物の所有
者が不利益な取扱いを受けない旨
(ⅹ)被験動物の所有者に係る秘密が保全される旨
(xⅰ)被験動物の所有者の秘密が保全されることを条件に、(2)の③のイ及
び(2)の④のイの自ら治験を実施する者が指定した者が原資料を閲覧で
きる旨
(xⅱ)治験により被害が発生した場合における被験動物の取扱い
(xⅲ)治験により被害が発生した場合における補償に関する事項
(xⅳ)その他必要な事項
6.再審査等の資料の基準
再生医療等製品の製造販売の承認を受けた者が行う条件及び期限付きの承認後の
承認又は再審査の申請資料及び再評価の提出資料の収集及び作成については、医薬
品、医療機器の臨床試験の実施に関する基準を参考に、2から5までのうち必要な
ものを準用する。また、その場合に必要な読替えを行う。
7.治験の依頼等の基準
法第80条の2第1項、第4項及び第5項の農林水産省令で定める基準は、医薬品、
医療機器の臨床試験の実施に関する基準を参考に、2から5までのうち必要なもの
を準用する。また、その場合に必要な読替えを行う。
76
別紙13
動物用再生医療等製品の製造販売後の調査及び試験の実施の基準に関
する省令(新設)
改正法により、「再生医療等製品」が新たに定義され、同 製品の製造販売の承認に係
る制度等が設けられた。同製品の製造販売承認後に行われる使用成績調査、再審査、
再評価等の実施に当たっては、申請者は、農林水産省令で定める調査等を行い、その
結果を農林水産大臣に報告しなければならないこととされている。このことから、製
造販売業者等が行う製造販売後の調査及び試験に関する業務の適切な実施並びに再審
査及び再評価に係る資料の信頼性の確保のために、再生医療等製品の再審査の申請等
に添付すべき資料の収集・作成に係る基準(製造販売後の調査及び試験に係るもの)
を定める。
(1)定義
製造販売後調査等、使用成績調査、製造販売後臨床試験に関する定義を規定す
る(なお、用語の定義は、動物用医薬品の製造販売後の調査及び試験の実施の基
準に関する省令における定義と同等のものとする。)。
(2)製造販売後調査等業務手順書
① 製造販売業者等( 再生医療等製品の 製造販売業者又は外国製造再生医療等製
品特例承認者をいう。以下同じ。)は、製造販売後調査等を適正かつ円滑に実施
するため、次に掲げる手順を記載した製造販売後調査等業務手順書を作成しな
ければならない。
イ 使用成績調査に関する手順
ロ 製造販売後臨床試験に関する手順
ハ 自己点検に関する手順
ニ 製造販売後調査等に関する業務の委託に関する手順
ホ 製造販売後調査等に関する業務に係る記録の保存に関する手順
ヘ その他製造販売後調査等を適正かつ円滑に実施するために必要な手順
② 製造販売業者等は、製造販売後調査等業務手順書を作成し、又は改訂したと
きは、当該製造販売後調査等業務手順書にその日付を記載し、これを保存しな
ければならない。
(3)製造販売後調査等管理責任者
① 製造販売業者等は、製造販売後調査等に関する業務を統括する者(以下「製
造販売後調査等管理責任者」という。)を置かなければならない。
② 製造販売業者等は、製造販売後調査等管理責任者に次に掲げる業務を行わせ
なければならない。
イ 製造販売後調査等業務手順書に基づき、使用成績調査又は製造販売後臨床
試験ごとに、実施方法及び評価方法を記載した使用成績調査実施計画書又は
77
製造販売後臨床試験実施計画書 (動物用再生医療等製品の 臨床試験の実施の
基準に関する省令の 製造販売後臨床試験の計画書をいう。)を定めること。ま
た、これらの計画書に記載する事項以外の 製造販売後調査等を行うために必
要な事項を文書により定めること。
ロ 動物用再生医療等製品に関する情報の検討の結果、必要があると認めると
きは、イの文書(以下「使用成績調査実施計画書等」という。)を改訂するこ
と。
ハ 使用成績調査実施計画書等を作成し、又は改訂した場合は、当該使用成績
調査実施計画書等にその日付を記載し、これを保存すること。
ニ 製造販売後調査等を行うために必要があると認めるときは、製造販売業者
等に文書により意見を述べ、当該文書又はその写しを保存すること。
③ 製造販売業者等は、②のニにより製造販売後調査等管理責任者が述べる意見
を尊重しなければならない。
④ 製造販売業者等は、製造販売後調査等管理責任者が製造販売後調査等の業務
を遂行するに当たって支障を生ずることがないようにしなければならない。
(4)製造販売後調査等
① 製造販売業者等は、製造販売後調査等業務手順書に基づき、次に掲げる製造
販売後調査等に関する業務を製造販売後調査等管理責任者に行わせなければな
らない。
イ 製造販売後調査等の実施について企画、立案及び調整を行うこと。
ロ 製造販売後調査等が、製造販売後調査等業務手順書及び使用成績調査実施
計画書等に基づき適正かつ円滑に行われていることを確認すること。
② 製造販売業者等は、製造販売後調査等を実施する場合には、その都度、製造
販売後調査等管理責任者に調査及び試験の実施状況を把握するための記録を作
成させ、これを保存させなければならない。
(5)使用成績調査
① 製造販売業者等は、使用成績調査を実施する場合には、製造販売後調査等業
務手順書及び使用成績調査実施計画書等に基づき、製造販売後調査等管理責任
者又は製造販売業者等が指定する者にこれを行わせなければならない。
② 製造販売業者等は、製造販売後調査等業務手順書に基づき、使用成績調査の
目的を十分に果たし得る施設に対し、使用成績調査に係る業務の一部を委託す
ることができる。この場合において、製造販売業者等は、 委託しようとする業
務の範囲その他当該委託に係る業務について必要な事項を記載した委託契約書を
作成し、当該業務を受託する者に対し交付するとともに、これを 保存しなけれ
ばならない。
③ 製造販売業者等は、⑤に定めるところにより、使用成績調査を実施する施設
(以下「調査機関」という。)の承諾を得て、電子情報処理組織を使用する方法
その他の情報通信の技術を利用する方法であって次に掲げるもの(以下「電磁
的方法」という。)により②の委託契約書の交付を行うことができる。
78
イ
製造販売業者等の使用に係る電子計算機と、調査機関の使用に係る電子計
算機とを電気通信回線で接続した電子情報処理組織を使用する方法のうち、
(ⅰ)又は(ⅱ)に掲げるもの
(ⅰ)製造販売業者等の使用に係る電子計算機と調査機関の使用に係る電子計
算機とを接続する電気通信回線を通じて②の委託契約書を送信し、それぞ
れの使用に係る電子計算機に備えられたファイルに記録する方法
(ⅱ)製造販売業者等の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに記録さ
れた②の委託契約書を電気通信回線を通じて調査機関の閲覧に供し、当該
調査機関の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに記録する方法
(電磁的方法による委託を受ける旨の承諾又は委託を受けない旨の申出を
する場合にあっては、製造販売業者等の使用に係る電子計算機に備えられ
たファイルにその旨を記録する方法)
ロ 磁気ディスク又はシー・ディー・ロムへの記録その他これに準ずる方法に
より一定の事項を確実に記録しておくことができる物をもって調製するファ
イルに②の委託契約書を記録したものを交付する方法
④ ③に掲げる方法は、次に掲げる技術的基準に適合するものでなければならな
い。
イ 製造販売業者等及び調査機関がファイルへの記録を出力することによる委
託契約書を作成することができること。
ロ 委託の場合には、ファイルに記録された文書に記載すべき事項について、
改変が行われていないかどうかを確認することができる措置を講じているこ
と。
⑤ 製造販売業者等は、③により委託を行おうとするときは、あらかじめ、当該
調査機関に対し、その用いる次に掲げる電磁的方法の種類及び内容を示し、文
書又は電磁的方法による承諾を得なければならない。
イ ③の方法のうち製造販売業者等が使用するもの
ロ ファイルへの記録の方式
⑥ ⑤の規定による承諾を得た製造販売業者等は、当該調査機関から文書又は電
磁的方法により電磁的方法による委託を受けない旨の申出があったときは、当
該調査機関に対し、③の委託を電磁的方法によってしてはならない。ただし、
当該調査機関が再び前項の規定による承諾をした場合は、この限りでない。
⑦ 製造販売業者等は、③により②の委託契約書を交付したときは、②の規定に
かかわらず、当該委託契約書に代えて、当該事項を③のロのファイルに記録し
たものを保存することができる。
⑧ 使用成績調査実施計画書には、次に掲げる事項について定めなければならな
い。
イ 調査の目的
ロ 調査を予定する施設数及び症例数
ハ 調査の対象となる動物
79
ニ
ホ
ヘ
ト
チ
調査の方法
調査の実施期間
調査を行う事項
解析を行う項目及び方法
その他必要な事項
(6)製造販売後臨床試験
① 製造販売業者等は、製造販売後臨床試験を実施する場合には、製造販売後調
査等業務手順書及び使用成績調査実施計画書等に基づき、製造販売後調査等管
理責任者又は製造販売業者等が指定する者にこれを行わせなければならない。
② 製造販売後臨床試験の実施については、動物用再生医療等製品の臨床試験の
実施の基準に関する省令(別紙11)の例により実施しなければならない。
(7)自己点検
① 製造販売業者等は、製造販売後調査等業務手順書に基づき、次に掲げる業務
を製造販売後調査等管理責任者又は製造販売業者等が指定する者に行わせなけ
ればならない。
イ 製造販売後調査等に関する業務について定期的に自己点検を行うこと。た
だし、(6)の②によりその例によることとされている動物用再生医療等製品
の臨床試験の実施の基準に関する省令の規定により監査を実施した事項につ
いては、この限りでない。
ロ 製造販売後調査等管理責任者以外の者が自己点検を行う場合には、自己点
検の結果を製造販売後調査等管理責任者に対して文書により報告すること。
ハ 自己点検の結果の記録を作成し、保存すること。
② 製造販売後調査等管理責任者は、自己点検の結果に基づき、製造販売後調査
等に関する業務の改善が行われる必要があると認めるときは、その措置を講ず
るとともに、当該措置の記録を作成し、これを保存しなければならない。
(8)製造販売後調査等業務の委託
① 製造販売業者等は、製造販売後調査等に関する業務((3)の②のイからニま
でに掲げる業務を除く。以下(8)において同じ。)の一部を、その業務を適正
かつ円滑に遂行し得る能力のある者に委託することができる。
② 製造販売業者等は、製造販売後調査等に関する業務(製造販売後臨床試験に
関する業務を除く。)を委託する場合には、製造販売後調査等業務手順書に基づ
き、次に掲げる事項を記載した文書を受託者に交付しなければならない。
イ 当該委託の範囲
ロ 委託に係る業務に関する(2)の①に掲げる製造販売後調査等業務の手順
に関する事項
ハ 製造販売業者等又は製造販売後調査等管理責任者が、ロの手順に基づき当
該委託に係る業務が適正かつ円滑に行われているかどうかを確認することが
できる旨
80
ニ
委託に係る業務について、製造販売業者等又は製造販売後調査等管理責任
者が受託者に対して行う指示に関する事項
ホ ニの指示を行った場合において当該指示に基づく措置が講じられたかどう
かを製造販売業者等又は製造販売後調査等管理責任者が確認することができ
る旨
ヘ 製造販売業者等又は製造販売後調査等管理責任者及び受託者の相互の間に
おける製造販売後調査等に関する情報の提供の方法に関する事項
ト 受託者が製造販売業者等又は製造販売後調査等管理責任者に対して行う報
告に関する事項
チ 受託者が当該受託業務について作成した文書の保存に関する事項
リ その他必要な事項
③ 製造販売業者等は、製造販売後臨床試験に関する業務を委託する場合には、
動物用再生医療等製品の臨床試験の実施の基準に関する省令の例により、委託
契約書を受託者に交付しなければならない。
④ 製造販売業者等は、製造販売後調査等に関する業務を委託する場合には、製
造販売後調査等管理責任者に次に掲げる業務を行わせなければならない。
イ 次に掲げる事項について確認し、その結果の記録を作成し、これを保存す
ること。
(ⅰ)受託者において当該委託に係る業務が製造販売後調査等業務手順書及び
製造販売後調査等実施計画書等に基づいて適正かつ円滑に行われているか
どうかの確認
(ⅱ)製造販売後調査等管理責任者による受託者に対する指示の履行状況につ
いての確認
ロ イの確認を踏まえ、必要があると認められるときは、当該受託者に対し必
要な指示を文書により行い、当該文書又はその写しを保存すること。
ハ ②のトの報告について記録を作成し、これを保存すること。
⑤ 次の表の第1欄に掲げる事項に係る②の文書については、それぞれ同表の第2欄に
掲げる規定を準用する。また、その場合に必要な読替えを行う。
②の文書の交付
(5)の③から⑥まで
②のニの指示
(5)の③、④のイ、⑤及び⑥
②のトの報告
(5)の③、④のイ、⑤及び⑥
(9)製造販売後調査等業務に係る記録の保存
① この省令の規定により保存されていることとされている文書その他の記録の
保存期間は、次に掲げる記録の区分に応じ、それぞれ当該規定に定める期間と
する。ただし、製造販売後臨床試験に係る記録については、その保存期間は、
(6)の②によりその例によることとされている動物用再生医療等製品の臨床
81
試験の実施の基準に関する省令に規定する期間とする。
イ 条件及び期限付承認に係る記録 再審査又は再評価が終了した日から5年
間
ロ 再審査又は再評価に係る記録 再審査又は再評価が終了した日から5年間
ハ イ及びロに掲げる記録以外の記録 利用しなくなった日又は当該記録の最
終の記載の日から5年間
② 製造販売業者等は、製造販売後調査等業務手順書に基づき、記録を保存する
こととされている者に代えて、製造販売業者等が指定する者に、当該記録を保
存させることができる。
82
別紙14
動物用医療機器及び動物用体外診断用医薬品の製造管理及び品質管理に
係る業務を行う体制を定める省令(新設)
改正法により、医療機器又は体外診断用医薬品の製造販売業の許可に当たっては、
製造管理及び品質管理に係る業務を行う体制が農林水産省令で定める基準に適合し
ない場合には、当該許可を与えないことができるとしたところである(新法第23条
の2の2第1号関係)。これに伴い、医療機器又は体外診断用医薬品の製造管理及び
品質管理に係る業務を行う体制の基準を定めることとする。
○ 製造管理又は品質管理に係る業務を行う体制の基準
(1)製造管理及び品質管理に係る業務に必要な体制
① 医療機器又は体外診断用医薬品の製造販売業者は、製造管理及び品質管理に
係る業務を適正かつ円滑に遂行し得る能力を有する人員を十分に有しなければ
ならない。
② 医療機器又は体外診断用医薬品の製造販売業者は、製造管理及び品質管理に
係る業務の統括に係る部門として、次に掲げる要件を満たす品質保証部門(以
下「品質保証部門」という。)を置かなければならない。
イ 医療機器等総括製造販売責任者の監督の下にあること
ロ 品質保証部門における業務を適正かつ円滑に遂行し得る能力を有する人員
を十分に有すること
ハ 製造管理及び品質管理に係る業務の適正かつ円滑な遂行に影響を及ぼす部
門から独立していること
③ 医療機器又は体外診断用医薬品の製造販売業者は、次に掲げる要件(管理医
療機器、一般医療機器及び体外診断用医薬品については、ロに掲げるものを除
く。)を満たす製造管理及び品質管理に係る業務の責任者を置かなければならな
い。
イ 品質保証部門の責任者であること。
ロ 製造管理及び品質管理に係る業務その他これに類する業務に3年以上従事
した者であること。
ハ 製造管理及び品質管理に係る業務を適正かつ円滑に遂行し得る能力を有す
る者であること。
ニ 製造管理及び品質管理に係る業務の適正かつ円滑な遂行に支障を及ぼすおそ
れがない者であること。
④ 医療機器又は体外診断用医薬品の製造販売業者は、製造管理及び品質管理に
係る業務に従事する者の責務及び管理体制を文書により適正に定めなければな
らない。
(2)文書及び記録の管理に関する体制
① 医療機器又は体外診断用医薬品の製造販売業者は、(1)の④に規定する文書
については、動物用医療機器及び動物用体外診断用医薬品の製造管理及び品質
管理に関する省令(別紙4)に従い管理しなければならない。
② 医療機器又は体外診断用医薬品の製造販売業者は、文書及び記録を管理する
ための体制を整備しなければならない。
83
別紙15
その他告示の改正について
1.動物用生物由来原料基準の改正について
改正法により、「再生医療等製品」が新たに定義されたことに伴い、本基準を適用す
る範囲に再生医療等製品を追加する。
2.動物医薬品検査所依頼試験検査規程の改正について
農林水産省電子申請システムが平成22年3月に廃止され、新法に係る許認可等の申
請を電子申請により行うことがなくなったことから、本規程における電子情報処理組
織による依頼に係る規定を削除する。
3.動物医薬品検査所標準製剤等配布規程の改正について
農林水産省電子システムが平成22年3月に廃止され、新法に係る許認可等の申請を
電子申請により行うことがなくなったことから、本規程における電子情報処理組織に
よる依頼に係る規定を削除する。
4.動物用生物学的製剤の取扱いに関する省令第5条の規定に基づき、農林水産大臣の
指定する生物学的製剤を定める件の廃止について
動物用生物学的製剤の取扱いに関する省令が廃止(別紙9)されることに伴い、本
告示を廃止する。
5.薬事法施行令第20条第3項の製造管理又は品質管理に注意を要するものとして農
林水産大臣が指定する医療機器を定める等の件の 廃止について
改正法により、製造販売の承認が必要な全ての医療機器が、農林水産省令で定める
製造管理又は品質管理の方法に適合することが求められることになったことに伴い、
今般の令の改正により令第20条第3項が削除されたことから、本告示を廃止する。
84
別紙16
医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第8
3条第1項の規定により読み替えて適用される同法第40条の5第1項の規
定に基づき農林水産大臣が指定する再生医療等製品 (新設)(告示)
改正法により、「再生医療等製品」が新たに定義され、新法第83条第1項の規定に
より読み替えて適用される同法第40条の5第1項において、再生医療等製品の販売
業の許可を受けた者でなければ、業として、再生医療等製品を販売し、授与し、又
は販売若しくは授与の目的で貯蔵し、若しくは陳列してはならないこととされてい
る。一方で、同項のただし書において、「農林水産大臣が指定する再生医療等製品」
の製造販売業者が、その製造等をし、又は輸入した当該再生医療等製品を医師、歯
科医師若しくは獣医師又は病院、診療所若しくは飼育動物診療施設の開設者に販売
し、授与し、又はその販売若しくは授与の目的で貯蔵し、若しくは陳列するときは、
販売業の許可を不要としている。
これを受け、 上記の「農林水産大臣が指定する再生医療等製品」として、「動物用
再生医療等製品」の全部を指定する。
85
別紙17
医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第
83条第1項の規定により読み替えて適用される同法第52条の2第1項及
び同法第63条の3第1項の規定に基づき、医薬品又は医療機器の製造販
売業者の添付文書等の記載事項の届出が必要な動物用医薬品及び医療機
器を指定する件(新設)
新 法第52条の2第1項及び第63条の3第1項の規定に基づき、添付文書等記載事
項の届出が必要な医薬品及び医療機器として、以下に掲げるものを指定する。
(1)要指示医薬品
(2)高度管理医療機器
86
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