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講演発表
講演発表 第 1日 ム 一 品 B 10月 6日(水) メスバウア化学 第 2日 1 B 0 1 -1B1 1 10月 7日(木) メスバウア化学 第 3日 場 2 B O l 2 B 1 5 10月 8日(金) メスバウア化学 3 B O l 3 B 0 9 ηI OO 1801 極低温発光メスバウア用クライオスタットの開発 一凍結水溶液中の鉄の異常原子価状態一 (原研) 0佐伯正克、中田正美、正木信行 1.はじめに メスバウア分光法をアクチノイドに関する化学的研究に応用し、各種化合物中の化学状 態、磁性、相変化、格子欠陥等についての化学的情報及びアクチノイド親核種の壊変直後 の娘核種の電子状態に関する情報を蓄積することを計画した。メスバウア分光法が適用可 h、P a、U、N p、P U及びAmの 6元素である。当面は、生成量が特に多 能なアクチノイドは、 T 3から + 7 及び金属状態の化合物が存在する、ネプツニウムを対象に研究 く、原子価状態が + を進める予定である。ネプツニウムのメスバウア効果は、核異性体シフトが非常に大きく、 m 2 4 1等の59.54keVによるため、室温ではメスパウア 分解能も良いが、メスパウア γ線がA 核の無反跳分率が極端に小さく、極低温に冷却して制定する必要がある。本報告では、ネ プツニウムのメスバウア分光研究用に開発したクライオスタットの概要、及びこれを用い た、凍結溶液中のC o 5 7による予備実験中に見いだした鉄イオンの磁気分裂成分〈ここでは この成分を元の状態と異なり、且つ不安定であることから、異常原子価状態と呼ぶことに する〉について報告する。 2.極低温発光メスバウア用クライオスタットとその性能試験結果 ' Fi g . l に開発したクライオスタットの概略図を示す。線源と吸収体は交換ガス ( H e )中 にあり、ヒーターにより独立に温度制御することが出来る。時間分割発光メスバウア分光 法にも用いることが出来るように、 3 カ所に B e窓を設けた。下側の窓は、メスバウア T線 用であり、線源脇の窓は、コインシデンス測定時にスタートシグナルとするための X 線測 定用である。線源をドライフーするシャフトと、吸収体をセットずるドライブシャフトのサ ボ}トチュープは、液体ヘリウムと液体窒素の 2重のジユワー中にセットされる。ジュワ ーの外径は290mmで高さは830mmであり、液体ヘリウム容量は 12リットルである。 到達温度は、クライオスタット線源位置で 5 . 5 K、吸収体位置で 5 . 9 Kであった。また、液 体ヘリウム表面を減圧した場合には、各々 2 . 5 Kと2.7Kであった。液体ヘリウムの保持時間 は2 7時間以上であった。試料脇の B e窓の総厚は4mmであるが、 1 4 . 4 k e Vの T線を測定する ことが出来た、従ってネプツニウムの特性 x線はより容易に測定可能なはずである。 3.凍結水溶液中の鉄の異常原子価状態 ( 3 . 1実験〉上記クライオスタットの性能検査をかねて、 C o 57 水溶液を用いた予備実験 を行った。アマーシャム社より購入した、 C o5 7( 0 . 1附 C I溶液〉から 3つの試料を準備し た。第 1の試料は原被を蒸留水で希釈〈塩酸溶液と呼ぶ〉し、その0 . 3 m lを分取し、小さな プラスチック容器にいれた。第 2の試料は、塩酸溶液制定終了後に、濃硝酸 O . l m lを加えた qであった。第 3の試料は、 (硝酸溶液と呼ぶ〉。これらの試料の放射能強度は、約1.5 x 1 05B ・ ・ 硝酸溶液捌定終了後に、硝酸溶液約 1/4を分取した。第 1及び第 2の試料は、クライオ スタットの線源位置に置き、凍結後F'e 5 7濃縮 ( 9 0 . 6 % )SUS-310を用い測定した。冷却速度 。 6 00 は1 0K/min以下であった。第 3の試料は、連続流型クライオスタットで時間分割測定を行っ た 。 (3.2結果と考察〉 塩酸溶液については 5 .5Kから 8 3 Kまで、硝酸溶液については 5 . 5 Kから 1 5 0 Kまでの測定を行 った。得られたスベクトルを、 F e (1 1 )とF e (1 1 1 )のみとして解析した場合、塩酸溶液中では F e (1 1 1) が1 9 . 5 +1 .5%であり、硝酸溶液中では 30.5 士7.3%であった。温度変化による 2価と 3 価の相対値に対する差は認められなかった。凍結溶液中の C o 5 7のメスバウアスベクトルは 4 %に達し、硝酸溶液中では 7 2 %に かなり研究されており、希塩酸溶液中でも 3価はおから 3 もなることが報告されている。更に、 N a g y 等はスベクトルの速度領域を狭くして解析した 場合には、相対的に 2価成分が多くなることを報告している。この原因として、磁気分裂 を起こしている成分 ( F e (1 1 1) M S ) を考慮にいれないからであるとしている。今回得た結果 でも、 H e温度でのスベクトルには F e (1 1 1) M S成分と見られるピークが観察される。 35Kで得 ig .2 (こ示す。統計が良くないが、 F e (1 1 )は3 9 %,F e (11 1 )は26 たスベクトルの解析結果を F 1 であり、異性体シフトからは 3価と考えられる F e (1 1 1) M Sは35%であった。凍結溶液中及び 6水和錯体について観察される、この成分について、 Hoy等、 Nagy等及び門ulhem等により、 1 0 7から 1 0 -8秒の緩和時間であることが報告されているが、正確な値はまだ報告されてい ない。現在リストモード化した時間分割測定装置によりこの緩和時聞を測定中である。 / ' " 町 、 旨~ 、 、 . . . / > > → 一 ー 的 E工 Q) → . : . 96 Eこ 屯 〉 J94 tS92 _ Fi g . l 9 屯J C己 -10 T h e construction o ft h e driving shaft a n d support t u b e a, f:Thermocouple,b, g:Heater : 門y J a r c:Source,d:Be-window,e h:Absorber 10 Velocity ( m m / s ) F i g . 2 ト 1 d s s b a u e re mi s si o n spectrum o fC o・5 7i na t3 5 K d iJ u t eH N 03 a DEVELOP 門E N TO F CRYOSTAT F O R 門OSSBAUER E 門I S S I O NSPECTROSCOPYA TL O WTE 門P E R A T U R E I T SAPPLtCATION O N ASTUDY O FA N ALIOVALENT F e ( 11 1 )I NF R O Z E N AQUEOUS S O L U T I O N 門asakat s u SAEK1 ト ,lasami NAKADA,Nobuyuki 門.門 ASAKI,Advanced Science Research Center, Japa n Atomic Energy Research I n s t i t u t e The design a n dc a p a b iJi t i e so f an e x p e r i m e n t a ls e t u pd e v e J o p e df o rt h e 卜 l o s s b a u e remission spectroscopy o f Np-237 wered e s c r i b e d . The c a p a b i Ji t i e sw e r e demonstrated b y astudy o ft h e Fe-57 M5ssbauer effect i n frozen s o J u t i o n s . W e confirmed the existence o f ana li o v a l e n t state o fF e 5 7at t h e temperature u pt o 3 5 K .I n order t odermine t h e relaxation t i m e,t i m ed i f f e r e n t i a l卜 l o s s b a u e r emission spectroscopy i s being attempted . 89- 1802 リストモード化した同時計数メスバウア分光法の拡張 (原研) 0中田正美、正木信行、佐伯正克 〈はじめに〉 同時計数メスバウア分光法を用いることにより、 57 C0 の EC壊変によって生成した不 安定 57 Fe化学種の時間変化を観測することができる。 さらに、データをリストモー ド化することにより、時間変化に対してより連続的にかっ一度で測定できるようにな る 。 また、得られたデータに対して任意の時間領域を選択し、メスパウアスペクトル に編集できる。 このようにして得られたスペクトルは、ドップラー速度軸、時間軸及 び計数軸を持った 3次元として表すことができる(1, 2) 。 本研究では、さらに A D Cを 1台追加し、エネルギー情報用に使用することにより、 r, r及び X, r同時計数メスバウアスペクトルを一度に測定することを試みたので報 告する。 (実験及び結果〉 F ig. 1に測定回路図の一部を示す。 測定には、 3台の ADCを用いた。 メスパ ウアスペクトルのドップラー速度情報は、ドライブコントローラから出力される C H 0 及び C HA D V信号を ADCOに入力することにより得た。 時間情報(タイムスペク トル〉は、 TPHCモジュールから出力される信号を ADClに入力することにより得 D e t e c t o rf o r た 。 また、 ADC2には P H A信 λoryr a y 号を入力し、エネルギー情報を得 -1 晶 た 。 。 このエネルギー情報により、 STOP信号が 7線かまたは X線で 入力されたかの区別をすることがで F ig. 2にリストモード で得られたデータのフォーマットを 1台の A D Cからは 16 示す。 ビットでデータが送られ、最初の 1 ビットはイベント識別、次の 12 ピットはデー夕、最後の 3ビットは A D C番号である。 1イベント毎 に速度情報、時間情報、エネルギー 情報が、それぞれ 16ビットで記録 され、 48ピットで 1イベントとな きる。 F i g . l .B 10ckd i a g r a mo ft h ed a t aa c q u i t i o np o r t i o n o ft h es y s t e mf o rt i m ed i f f e r e n t i a lMossbauers p e c t r o s c o p y .Ther e m a i n i n gd e t a i l e dwerer e p o r t e dp r e v i o u s l y (l). Q υ ハ U る 。 膨大なデータ量になるので、記録には光磁気ディスクや ハードディスクを用いた。 N aの消滅放射 時間分解能は、 22 . 9n sであった。 線を用いて測定した。時間分解能は 3 試料は、 5 7C 0 を含んだ 3 N硝酸溶液を約 100Kで凍結させ たものを用いた。 用いた。 冷却器は、 A P D製 H e 1 iー T r a nを 結果を F ig. 3に示す。 A DC 0についてまと めると F ig. 3 (A) のようにメスパウアスペクトルが OddddddddddddOOO Odddddddddddd001 Odddddddddddd010 1ddddddddddddOOO 1 ddddddddddddOO1 F i g . 2 .Thef o r m a tof e v e n t b y e v e n td a t aon . ad i sk 得られる。また、 A DC 1についてまとめると F ig. 3 (B) のようにタイムスペク トルが得られ、 A DC 2についてまとめると F ig. 3 (C) のようにエネルギースペ クトルが得られる。 よって、 F ig. 3 (C) のスペクトルから 122keVの 7線 Y , を選択し、 A DC 0及 び A DC 1についてまとめると 3次元の ' トルが得られる。 ' y 同時計数スペク 個々のスペクトルについて詳しくは現在検討中である。 今回の実 験では、試料を H e 1 iー T r a nで冷却したので、 X線がかなり止められてしまい X, ' y同時計数スペクトルを示すことはできないが、今回用いた方法により測定できる ことが確認できた。 ~ 1 0 0~皿 υ o 1 0 ( A ) 0 1 0 V e l o c i t y( m m / s ) コ v c z 師 一 d > υ o = 96 コ i 斉 2 回 一 戸C 空l" 1 ' と ( B ) 400 6 0 0 8 0 0 C h a n n e l 200 400 C h a n n e l 6 0 0 F i g. 3 . Thes p e c t r ao f5 7 C Oi nad i l u t e1 町 0, weremeasuredbye v e n tb y e v e n tmodea t1 0 0K : ( A )Mossbauers p e c t r u mi n t e g r a t e dADC0 ,( B )t i m es p e c t r u mi n t e g r a t e dADC1 ,( C )e n e r g y s p e c t r u mi n t e g r a t e dADC2 . 回 (参考文献〉 (1)中田他、第 36回放射化学討論会講演予稿集、 P 148. , N.M.Masaki, M.Saeki, C .Sagawa,Y.Ar a t o n oandK .Endo, (2) M.Nakada H y p e r f i n eI n t e r a c t i o n s, i np問 s s . ENHANCEMENTOFA SYSTEMFORTIMEDIFFERENTIALMOSSBAUERE阻 SSION SPECTROSCOPYWITHEVENT-BY-EVENTMODE MasamiNAKADA,NobuyukiM.MASAKI ,MasakatsuSAEKI,AdvancedS c i e n c eR e s e a r c h C e n t e r , J a p a nAtomicEnergyR e s e a r c hI n s t i t u t e As y s t e mf o rt i m ed i f f e r e n t i a lMossbauere m i s s i o ns p e c t r o s c o p ywasd e v e l o p e d .Thes y s t e m wasc o n s t r u c t e doft h r e eADCm o d u l e s .Oneofthemwasu s e df o re n e r g yi n f o r m a t i o n .Time d i f f e r e n t i a ly , yandX, yc o i n c i d e n c eMossbauers p e c t r ac o u l dbes i m u l t a n e o u s l ymeasureda syo r Xr a yc o u l dbes e l e c t e dfromo b t a i n e de n e r g yi n f o r m a t i o n . EA 唱 nHU 1803 [ F eJl[( C s Hs ) 2 ][ F eJl[C 14]のメスパウアー吸収測定による 分子運動の研究 (筑波大化) 0荘 司 準 、 畑 野 隆 、 池 田 竜 一 序:近年、国相における分子運動の研究は、園相 N M R法の著しい進歩に伴って 1日 、 2D、 13C、 31 Pなどの核種についての測定によって盛んに行われ、多くの成果を挙げているが、 3価で高スピン型の Feを含む物質では、不対電子の影響により常磁性を示し、核スピン 聞の選移が非常に速やかに起こり、 N M R測定はたいへん困難となる。一方メスパウア一 法では、鉄は最も測定に適した元素であるから、上記のような物質に関しては、メスパウ ア一法は N M R法と相補的関係にある。本報告では、フェロセン誘導体で、双方の成分に 3価の Feを含む錯イオンの会合体である ( F eJl[( C5 Hs ) 2 J[ F eJl[C 14 Jに着目して、メスパウ アー吸収測定によって両成分イオン中の Feの周囲の局所構造や運動状態などについて考 察を試みる。 実験:試料の合成;まず、無水塩化鉄(皿)を無水エーテルに懸濁させた。これにフェロ センの無水エーテル溶液を加えて損持した。析出した沈澱を櫨過し、無水エーテル、無水 エタノール、再び無水エーテルの順で数回洗浄した。再結晶は無水エタノールから行なっ た。元素分析を本学分析センターにておこなった。その結果は、 C:31 .6 4 % (理論値 31 .3 0 % ) 、 H :2 . 6 0 % ( 2 . 6 3 % ) となり、理論値とよく一致した。 粉 末 X線回折;粉末 X線回折は、理学電機社の東京分析センターで 2 9 2 kと 3 5 0 k で測定 m n 2 1、格 し、結果は文献値とほぼ一致した。(この物質は、斜方晶系に属し、空間群は P 子定数は a=1 3 . 8 3 7 λ 、 b =1 1 .9 6 6 λ 、 c=8 . 7 6 2 λ 、 Z=4とすでに報告例がある。) 示 差 熱 分 析 (DTA) ;手製の装置で大気圧よりやや低い窒素ガス中で 7 7 kから 4 2 3 kまで 昇温で測定したが、この試料については相転移はみられず、 3 9 7 K に分解点が観測された。 このとき、青緑色結晶であった試料が、黄櫨色のものに変化した。 示差走査カロリメトリー (DSC) ;第二精工舎製 S S C 5 6 0 型の装置で界温で測定した。こ の場合でも相転移はみられず、 3 9 9 K に分解点が見られた。 メスパウアー吸収測定;線源は A m e r s h a m 製の S 7 C O( P d f o i 1 )1 6 0 M B q を用い、 E 1 s c i n t社 製A M E 5 0型スペクトロメターにより、純鉄箔基準にて行った。試料は A 1製のセルに 1 0 i rP r o m g F e / c r r iの厚さに均ーになるように充填した。温度制御は、常温以下の場合には A e r i T r a n 型クライオスタットを用いて温度調節を行った。常温以上の場合は、 d u c t社製の H 手製の、グラスデュワーぴんと温度コントローラーを利用した装置で、シリコンオイルに よる加熱をおこなった。測定温度範囲は分解点を考慮して 7 8 k-3 7 0 kであった。 E I K OE G & G 社製の 7 8 0 0型 M C Aから得られたスペクトルを電算機処理よって解析 デ ー タ 解 析 ;S した。 結果と察考:まず、 7 8 Kのスベクトル(振幅:t4 m m / s e c ) と解析の仕方を F i g . 1に示す。 吸収ピークは二つのダブレットが重なったものと判断でき、吸収が小さく、分裂の広いも 9 2 のと、吸収が大きく、分裂の狭いものの組み合わせとして解析をおこなった。会合体成分 F e C 14]ーによる寄 そ れ ぞ れ に つ い て の 文 献 値 と の 比 較 等 に よ り 、 前 者 (site 1 とする)を [ 後者 ( s i t e2 )を [ F e ( C5Hs)2J+によるものと帰属した。異なった温度で得られたスペク i g . 2 に示す。 F i g . 3 には面積強度の温度依存性を 7 8 K における面 トルのいくつかを F 与 、 積との比で示した。 各 s i t eのピーク面種強度の温度依存性が異なることから、それ ぞれの成分イ オンは異なる 100 もミ 運動をしてい ~・ 4E a J E S 99 95 ) 〔 回 『 2 9 4 K a るといえる。 [ F e( C s Hs )2 J+ は構造の乱れ 〉 @ 4J C ない 5員環の 90 a e z 5回軸まわり 1 E 。 〉 E 5 担 3 2 1 0 1 2 V e l∞i t y( m m l s J ._ 句 3 F i g .1 . A Mossbauer Spectrum a t7 8 K and Two Doublets Assigned. . 。 10卜 。 ぷ 工L A ( 7 8 ) ~ 1 0 0 司 2 0 0 は Q Sが大き ι _ 1 0 0 " " __ _ t e1 [ F e " αJ s i t e2 [ F e " ( C, H J 。。 ー. • 0 . 5 。 引 . l B O K 95.0 r . , , , 、. 。 95 の回転をし、 F e C 14]ー また [ く 4つの C 1 のうち一つだ け F eとの結 J ゾ 7SK 合距離の長い ものがあり、 90 o 1 この結合軸が v e l o c i t y ( m m I S ) • 固定される傾 F i g .2 . Mossbauer Spectra 向にあり、こ ' - 300 T ' 割引p' ( K ) 400 F i g .3 . Temperature Dependence of the Peak Area Shown as the Ratio 8 K . t o That a t7 転を行っていると思われる。 at Different の軸のまわり Temperat u r e s . に、他の 3つ の C 1が 3回 軸まわりの回 MOLECULAR DYNAMICS I N[ F eM( Cs Hs)2][ F eMC 14] BY Mossbauer ABSORPTION SPECTROSCOPY Hitoshi S H O J I . Takashi H A T A N O . Ryuichi I K E D A . Department o f Chemistry. University of Tsukuba C s Hs)2][ F eMC 14] were investigated by Mossbauer abMolecular dynamics i n[ F eM( 7 8 K -370K). The results in DTA sorption spectroscopy at various temperatures ( and DSC measurements showed n o phase transitions in the temperature regiono b served under 399K of the decomposition p o i n t . Mossbauer spectra were analysed a s the combination o f two doub1ets correspond t o each component o f the ion associa t e . From the parameters. especia11y temperature dependence of the peak a r e a .i t was conc1uded that two component ions d o different rotationa1 motions. 93- 1804 発光メスパウア一分光法による三核カルボン酸錯体の 混合原子価状態の研究 (理研 1 ・都立大理2 ・マインツ大3) 0佐藤琢真 1 ・安部文敏 1. 3 3 3.H.S 片田元己2・佐野博敏2.S .D e i s e n r o t h p i e r i n g .P .G u t l i c h く序論> I と Feill 2原 子 混合原子価三核カルボ、ン酸鉄錯体は、一分子中に Fel し を合み、 μーoxoとカルボン酸に架橋された右図の構造を持つ。この 分子の対称性や原子価状態の変化は、興味ある問題であり、これ まで、種々のカルボン酸や単座配位子 (H20やピリジン誘導体な ど)を持つ錯体について研究されている。原子価状態の温度依存 二つ を起こす錯体と起こさない錯体が知られている。我々はこれまで、 これら三核鉄錯体のF♂原子を ColI原子で置換した CoFeIEz錯体について、 57 57 CO(EC) Fe 壊変後の原子価状態を、発光メスパウア一分光法により研究してきた 1)。発光メスパウ アースベクトノレは、平均化を示す錯体については対応する三核鉄錯体と同様の温度依存 性を示しており、壊変後も三核骨格を保持していることが分かるが、平均化を示さない 錯体については、三核鉄錯体には見られない、温度に依存した線形の変化が見られる。 0(CH2 今回は、平均化を示さないタイプの [CoFe2 ClC02 ) 6 ( H2 0 ) 3 ]について、時間微分発光 メスパウアースベクトルの結果を報告する。 く実験> 試料の合成方法は以前に報告した通一りである勺発光および吸光メスパウアースベク トルは、通常の方法により測定した。時間微分発光メスパウアースベクトルは、文献の 装置により測定した九 く結果と考察〉 F e O(CH2 0(CH CIC0 CICO 図 1に [ ) 6 ( H2 0 ) 3 ]、図 2に [CoFe2 ) 3 ]の吸光および発光 Z )iH20 3 2 2 メスパウアースベクトノレを示した。発光メスパウアースベクトルでは、温度に依存して 線形が変化しているのが分かる。この錯体の227Kでの時間微分発光メスパウアースベ クトルを図 3に示す。スベクトルは、I.S .Q . S .および線幅の広がりを、時間積分スベク 、 I l Feillの面積強度の変化のみを仮定して解析した。その結果、 0トルと同ーとし、 Fe 1 5 0nsと150320nsのスペクトルは、同一のパラメーターと面積強度により解析され、 ー 時間変化を示さなかった。 発光メスパウアースベクトルに見られる温度依存性については、原子価の平均化や生 成した化学種の分布が考えられるが、生成した化学種の環境が、測定した時間範囲内で 変化していないことは、時間微分スベクトルの結果から明かとなった。 -94- 1 0 0 . 0 1 0 0 . 0 JV 9 8 . 5 9 8 . 5 ! ; ; ' ? ロO回目的ロロヨ沼﹄ 戸 L. 方出 u出 ロ o一目的ロ出回同沼﹄H 一 9 7 . 0 1 0 0 . 0 9 7 . 0 9 4. 0 1 0 0 . 0 9 6 . 0 9 2 . 0 296 K ー2 +2 + 4 - 0 l ' ~ 申 、 ¥ f 、 [f M¥fd 1 ハ d v 8 8 . 0 ー2 V e l o c i t yImms・1 /崎叫えが } ' 9 7 . 0 9 1 . 0 。+ 2 +4 V e l o c i t yImms ・1 F i g . lA ¥f o s s b a u e rs p e c t r ao f b s o r p t i o nl Fe30(CH2CIC02)6(H2 0 ) 3 J F i g . 2E u u s s i o nM o s s b a u e rs p e c t r ao f [ C o F e 2 0 ( C H 2 C l C 0 2 ) 6(H2 0 ) 3 1 、 !っ C~ . . . . ~ ¥ コ = ↓ LFJ ' Y、 白 川一 J 円 q 1 5 0320n s D n u リ Do JWH AHU p﹄k p - ﹂ 一 円 nq 、 'j:}fl 0-150n s 4 88.0 、 g つ ~: ~.: 可 : . ' : : : ; 向 1 F i g . 3T i m ed i f f e r e n t i a lem i . s s i o nM o s s b a u e rs p e c t r a0' 1[ C o F e 2 0 ( C H 2 C l C 0 2 ) 6 ( 1 セ0 ) 3 ]a t 2 2 7 K R e f e r e n c e s 1 )T .S a t oe ta , . lH y p e r f i n eI n t e r a c t i o n s, 70,1237( 19 9 2 ) . Iene ta , . l Hy戸 r f i n eI n t e r a c t i o n s47,1 1 5( 1 9 8 9 ) . 2 )M.Alf EMISSIONMOSSBAUERSPECTROSCOPICSTUDIESONMIXED-VALENCESTATESOF TRINUCLEARCARBOXYLATES Ta,FumitoshiAMBE"MotomiKATADA,HirotoshiSANa, TakumaSA 3 SonjaDEISENROTH,HartmutSPIERING ぺPhilipp'GuTLICHへ TheInstituteofphysicaland 2 1 へ 1 ChemicalR e s e a r c h,F a c u l t yo fS c i e n c eTokyoM e t r o p o l i t a nU n i ¥ ' e r s i t y Johannes G u t e n b e r g U n i v e r s i t a lMai但 3 Timed i f f e r e n t i a le m i s s i o nMossbauers p e c t r ao f[CoFe20(CH2C lC0 ) 3 ]weremeasureda t 2M H 20 227 K . A timedependinds p e c t r a lchangewa Sn o to b s e r v e dupt o320n s . Ther e s u l t si n d i c a t e s t h a tt h ec h e m i c a le n v i r o n m e n tofd e c a y e ds p e c i e si sC O f i s t 如 t w i t h i nt h et i m er a n g e . F円 U 日 n 1805 凍結溶液中での有機アンチモン化合物のメスパウアー スペクトルの測定 (慈恵医大化・昭和薬大薬・都立大理・東邦大理) 。矢永誠人・遠藤和豊・清水敏夫・中原弘道・高橋正・竹田満洲雄 作者言} 我々は、以前より、一連の有機アンチモン化合物について、 メスパウア一分光法 1"1 S b を用いてアンチモン核位置における電子状態について検討してきた。しかしながら、結晶 状態で観測されたスペクトルから得られるメスパウアーパラメーターは、必ずしもその分 子そのものの電子状態を反映するものではない可能性がある。そこで、本研究では、一連 の 有 機 ア ン チ モ ン 化 合 物 (RCGH 4)"SbX"(R=H、 p ~ C H" 、 p~F 、 p-C1 、 p C F 3、 o-CH3; Xニ C1、 Br)に つ い て 、 分 子 が ほ ぼ 孤 立 し て 存 在 す る と 思 わ れ る 凍 結 溶液状態においてメスパウアースペクトルの観測を行い、固体状態での測定より得られた パラメーターとの比較検討を行った。 3 .1 {実験〉 主 ' = 本研究で用いた化合物は、既報の方法 FU2 - r および類似の方法により合成した。 p F 3.0ト メスパウアースペクトルの測定 1" 1 Sb C I Sn03線源、および試料を 20K 1nm は、 Ca p C H, 十 に冷却して行った。凍結クメン溶液での 測 定 で は 、 [ 化 合 物 分 子 数 J:[溶媒分子数] = 1 :1 5 0 (約 O.05M溶液)となるように調 ( / ) 整し、凍結溶液測定用のテフロン製セル = Z 戸 H に入れ、液体窒素により急、冷凍結させた 後、 20Kに 冷 却 し 測 定 を 行 っ た 。 十 1) {結果と考察》 F i g .1に、 (RCGH4)3SbC1"に つ い て 多結晶性粉末において測定して得られた 異性体シフトと四極子結合定数の値をフ。 2 . 7ト 十川 ロットした。パラ位に置換基が結合した 3 化 合 物 の 1Sは 、 置 換 基 が な い 場 合 よ り も正の方向にシフトし、オルト位に置換 2 .61 2 1 基が結合したものはその逆の傾向が認め ら れ た 。 こ れ は (RCGH4)3SbBr"の 場 合でも同様であった。このように、結晶 状態で観測されたスペクトルから得られ 2 0 巴 -19 ' q, Q/m m S-1 v . ' c c ni s o m e rs h i古s( r c l a t i v c1 0I n S ba t20K)a n dq u a d r u p o l c F i g . lRc !a t i o n s h i pb ct c o u p l i n gc o n s t a n t so f(RC丙 H , ) , SbCl, (R=H, p-CH,. , p-F, p-Cl, p-CF, , O-CH.1)0 出c r v c di np o l y c η s t a l l i n cf o n n . C o m p u t a t i o n a lc r r o r sa r cs h o w na s c r r o rb a r s たパラメーターは、置換基による電子的 な効果よりも、芳香環上の置換位置といった立体的な効果を強く反映しているようである。 (CGH5). , SbClzお よ び パ ラ 置 換 誘 導 体 に つ い て 、 凍 結 ク メ ン 溶 液 中 で の 観 測 よ り 得 ら ハhu n u れた 1Sお よ び e2 q, Qの 値 に つ い て 、 そ れ ぞ れ 、 Hammettの 置 換 基 定 数 に 対 し て プ ロ ッ ト したものを F ig.2お よ び 3に示した。 Hammettの 置 換 基 定 数 の 増 大 に し た が っ て 、 増加し、また、 1Sの値は e2 q ,Qの 絶 対 値 は 減 少 し た 。 こ の こ と は 、 凍 結 溶 液 状 態 で 得 ら れ た メ ス パウアーパラメーターは、芳香環の置換基の電子的効果を主に反映していると考えられる。 1Sの 値 の 減 少 は ア ン チ モ ン 核 位 置 で の 電 子 密 度 の 減 少 を 示 し 、 ま た 、 e2 q ,Qの 絶 対 値 の減少は核位置での電場勾配の減少を示している。したがって、これらの傾向は、より強 s電 子 、 お よ び 5 p x、 5 p y電 い電子│吸引基が芳香環のパラ位に結合した場合、アンチモンの 5 子のいずれもが芳香環側に吸引されることを意味しているものと思われる。 3 .1 一1 8 ト CF3 i CF3 , 卜 3 .0 • l 切ー • 1 9ト < = ( / ) F 、 、 E 広二 CMU 、¥ Uコ ヤ ] 引 ト U20 • H+ 2 .B 0.2 0 .1 0 0.1 0.2 0.3 0.4 0 . 5 0.6 op Fiι2 R c l a t i叩 s h i pb c t w c c ni s o m c rs h i f t s( r e ! a 旬 、 c(0 I n S ba t20K)a n J Hammcttconstantsσp f o r( p-RCG H 4 ) .3 S bCl= ( R=H, CH.3 , σロ F i g . 3 R e l a t i o n s h i pb c h ¥ ' c c nqu 吋 四p o l cc o u p l i n g∞n s t a n t sa n dHammcll c o n s t a n t s σ ,f o r( p-RCo H , ) , S b C l,( R=H, CH, , F, C l . α,CF3 ) obscrvcdi nf r o z c ncumcnes o l u t i o n s . C o m p u t a t i o n a I F, se π o rb a r s . c π o r sa r cs h o柄 引 a CF.3 ) o b s c r v c di nf r o z c ncumcncs o l u t i o n s . C o m p u t a t i o s a lc r r o r s a r eSQwna sc ロ"of b a r ち 《参考〉 1 )高橋、大山、竹田、第 3 1回 放 射 化 学 討 論 会 2 C 0 3 (19 8 7 ) . M O S S B A U E R SPEcnA O FO R G A N O A N T I M O N YC O M P O U N D SI NF R O Z E NS O L U T I O N S M a k o t oY A N A G A, D e p a r t m e n to fC h e m i s t r y, T h eJ i k e iU n i v e r s i t yS c h o o lo fM e d i c i n e h o w aC o l l e g eo fP h a r m a c e u t i c a lS c i e n c e s K a z u t o y oE N D O, S T o s h i oS l l I M I Z U, I li r o m i c h i NAKAHAI~A. F a c u l t yo fS c i e n c e .T o k y oM e t r o p o l i t a nU n i v e r s i t y M a s a " h iT A K A H A Sl II . Masuo T A K E D A .F a c u l t yo fS c i e n c e .T o h oU n iv e r s it y As y s l e m a t i cs t u d yo fo r g a n o a n t i m o n yc o m p o u n d s .( R CGH . ) 3 S b X2 ( R = H, p-C H 3,p-F, p -C , l p C F . .o C H3 ; X=Cl, Br) was carried out t oe x a m i n et h ee f f e c to nM o s s b a u e rp a r a m e t e r s o ft h es u b s t i t u e n to nt h ea r o m a t i cr i n g . T h eM o s s b a u e rp a r a m e t e r so b t a i n e di np o l y cry"talline f o r mr e f l e c t e dt h es t e r i ce f f e c tc a u s e db yp o s i t i o no fs u b s t i t u e n t 00 t h e a r o m a t i cr i n g . O nt h eo t h e rh a n d, t h es p e c t r ao b s e r v e di nf r o z e nc u m e n es o l u t i o o s i n d i c a t e dt h ee l e c t r o n i ce f f e c tc a u s e db ys u b s t i t u e n t s . 9 7 1806 ジケトアミンを配位子とするアンチモン錯体の 121Sbメスパウアースペクトル (東邦大理 )0 森秀夫・高橋正・竹田満洲雄 [はじめに] 最近、超原子価化合物が注目されている。その中で、ジケトアミンを配位子とし、 15族を中心元素とする錯体が合成され、その構造と結合が最近明らかにされた1)2)。 ジケトアミンは 1個のNと2個のOが同一平面上にあって3座配位し、 2組の孤立電子対 ( E )が存在し、中心原子( X )の周りには 10 個の原子価電子(N)と3個の配位原子( L )が存 在するので、これらの錯体は、外X-L の表示では、 X=Sbの場合 10-Sb-3と表わされ る。構造はEを含めて擬三方両錐で 2つの Eはエクアトリアル面にある。アンチモンの 酸化数は、之と報告されているが 1) 、配位結合的な考えをすると、これは+1に相当 する。アンチモン化合物のアンチモンの酸化数は通常+3と+5で 、 +1の酸化数は極め て珍しい。従って、 Sb(I)化合物のメスバウアースベクトルの報告例はない。そこで これらの化合物を合成し、 121Sbメスバウアースベクトルの測定を試みた。また、凍 結溶液と付加物についても検討した。 [実験] ジケトアミン (Scheme1 ) と塩化アンチモン ( I II ) のTHF 溶液を 780Cでトリエチ ルアミンで処理する 1 )ことによってR=t-BuのときにDitBuADSbOを 、 R=アダマンチ ルのときにDiAdADSbOを得た。また、 DitBuADSbOをひC h l o r a n i lとジク口口メタ ン中で反応させる 1 )ことにより DitBuADSbO・ひChloranilを得た。 121Sbメスバウ アースペクトルをそれぞれの国体と、 DitBuADSbOのクメン凍結溶液について20K で 測定した。異性体シフト ( δ ) はI nSbを基・準に表わした。 R、~N~〆 R v _ ' _ H 0 Scheme1 [結果と考察] こ、パラメーターをTable1に示す。 得られたスベクトルを F i g _ 1r 11I)のδより大きい傾向を示し、 Sb (V) DitBuADSbOとDiAdADSbOのδはSb ( のδより明らかに小さい、 Sb ( 1 )( S 仁heme2 のa )とするとその電子配置は 552 Sp2 電子密度は 552 11I)より小さく、 550のSb (V) より大きいので、 Sb ( で 、 s のSb ( 1)化合物のδはSb ( 1 1I)より大きく、 Sb (V) より小さいことが期待され、得られ たδはSb ( 1 ) の帰属を否定するものではない。凍結溶液にすることによって、擬四 。 。 円ud 2 1SbMossbauerp訂 出 国tersat20K Table11 J . . < .i 1 _2_", r/mms1 sample o/mms-' e'q Ql mmsη ノ ー 司 ま 100 、 、 DitBuADSbO 4 . 0 5 DiAdADSbO 4.39 18 . 5 18. 7 0.34 0.20 3.22 3.55 S 90 E ~ 80 DitBuADSbO -3.97 ( f r o z e ns o l u t i o n ) 16. 7 0.36 3.67 ト4 DitBuADSbO・ -4.86 o c h l o r a n i l 17.9 0. 40 2.75 司 5 ¥0 0 90 80 DiAdAD S ば】 イ↓ 90 一 一 一 ー 一 一 一 ー ー ( t 一 一 一 一 80 R a p ) 岨 " , . . : . . . 2 / , 且: i l fo : : ' l f 吋 10U b Scheme2 面体 Sb ( I1 I)錯体 ( 8 S b 3 ) の生成も考えられ ¥ f ¥ : ロ : r ] 州!、-.,六 . _ . ..:'~.j-, r ?:吋叫ん‘ F qo l¥ f i ¥ . J L 納 20 苛 D凶 叫DS bO I 得 戸) . J . 1 0 0 10 v e l o c i t y / m m s .1 l ' ig . ll2lSbMossbaucrs p c c t r 江 a l20K る。しかし、メスパウアースペクトルには差異は認め られなかった。これは 8 S b 3の錯体が生成しないか、パラメーターに有為の差が生 c h l o r a n i lの付加物の構造は、 1つの Eを含めて じないかのいずれかのためである。 o 擬三方両錐の 1 0 S b 4である。より負のδはアンチモンの酸化数が+3であることを示 唆している。 Reference1 )A . ] . A r duengoI I Ie ta J .,].Am. C h e m . S o c .,109, 6 2 7 ( 1 9 8 7 ) 2 )A .].ArduengoI I Ie ta J ., i b i d リ 1 13, 1799(1991) 1 2 1 S bMOSSBAUERSPECTRAOFANTIMONYCOMPLEXES OFDIKETOAMINE HideoMORI,MasashiTAKAHASHI,MasuoTAKEDA ,FacultyofS c i e n c e, TohoU n i v e r s i t y 1 2 1 Sb Mossbauer parameters obtained f o r 10-Sb-3 complexes, D i t BuAD SbOandDiAdAD SbO, donotc o n t r a d i c twitho x i d a t i o nnumberof +1f o rantimony , whichi sv e ηTr a r eands u g g e s t e dbyAr duengoI I Ie tal . basedupont h ec r y s t a ls t r u c t u r eofDitBuADSbO.Themoren e g a t i v e o c h l o r a n i lwithS b ( I I I )thanDitBuADSbOi sa isomers h i f tf o rDitBuADSbO・ f u r t h e rsupportf o rt h eassignmentofS b ( I )i nD i t BuAD S b O . -99一 1807 メトキシ基およびその誘導体をアピカル位に持つ二三方両錐明アンチモン (v)錯体の 1 2 1 S bメスパウアースペクトル (束邦大・理). 0糟谷直彦、 竹LlI 満洲雄 高橋 J E、 北洋孝史、 SbX R 2 1 S bメスパウア 型の三方両錐型アンチモン Cv)錯体の電子状態を、 1 a 2 ースペクトルで研究している。最近、 C 6 Hs ・ CCCF a )20H がC と O で、 2 座配位した TolSb[C 6H 1 • われわれは、 C C C F ) 2 で怯アピカル位の酸素がアンチモンの 5 p 電子を引く強さは、電気陰性度から予 0 J2 a 恕されるよりも小さいことを見いだした1)。そこでアピカル位を類縁の合酸素配位子が占 める時、アピカル結合の性質がどのように変化するかを明らかにするため、 Pha SbL2 ,( H L = C H a O H,CFa CH2 0HCHtfet),C C F a ) 2 C H O H C H h f i p ),P h C C F a ) 2 C O H C H h f a b ) )を 合成しその 1 2 1 S bメスパウアースペクトルを測定した。 (実験) Ph S b hsbCOMe)2の合成法 2 )を参考に、対!忘するアルコキシド、と PhsbBr はP aL 2 2 の反応によって得た。酢酸イオン ( A c O -)が配位したPhsbCOAc)2も既報により合成した。 1 2 1 S bメスバウアースペクトルは約 1 5m g S bc 皿2 となる量を吸収体として、 c a 1 2 l m S I l o 3 C 1 6 M B q )を線源としてメスパウアーコントローラ一、 A u s t i nS c i e n c e 社 S 6 0 0を用い て 、 2 0Kで測定した。異性体シフト (δ) の値 1 0 0 は 、 2 0 K での I n S bの値を基準に表した。 9 0 (結果と考察)得られたメスパウアースペクトル 80 をF i g .1 に、メスバウアーパラメーターをT a b l e .1 にまとめた。四極子結合定数 (e2qQ)は全て負で、あ 1 0 0 り、アピカル方向よりもエクアトリアル面内によ 96 2 qQ り多くのp電子が分布していることがわかる。 e 9 2 は核位置での電場勾配を反映するが、その絶対値 : : 0 88 0' 戸1 0 0 はO M e <t f e t< h f i p < h f a bで、アンチモンの 5 p のポピユレ一シヨンがこの順に減少していること がわかる。これはメタノールのEをCF3に変えてい くことにより、酸素原子の電気的な陰性度が増大 T a b l e . lU J S bMo 回b 加 町p a r ョme 回'Sa t20K c o m p o u n d 九 2 1e q Q ( _ _ _ _ 1 m m s 口lS . P h3 S b ( O M e ) 24 . 6 4 P h3 S b ( t f e t ) 2 4 . 4 7 P h3 S b ( h f i p ) 2 3 .3 6 P h3 S b ( h f a b ) 2 3 . 2 0 P h3 S b ( O A c ) 2 3 . 3 1 η 2r仏司 l lS 。 。 。 。 訂 8 . 6 3 . 6 2 1 3 . 9 3 . 3 1 1 6 . 0 2 . 4 8 2 2 .] 2 .7 8 一1 9 . 3 . 7 8 0 . 6 8 2 * r e l a t i v et oI n S ba t2 0 K 1 0 0 9 0 80 1 0 0 9 0 2 0 。 2 0 v/m m5-1 p 目白羽 F i g . lUlSbMossbauers ofP~SbL2 a t20K し、より強くアンチモンの 5 P z ' f 託子が配位子側に引かれていることを示している。異性 体シフトは、 OMe>tfet>hfip>hfab の順に減少してるが、 1 2 1 S bではム R /R<Oなので、ア ンチモン核位置の s電子密度はOMeくtfet<hfip<hfabの順に増ー大している。この順序はH のC F3による置換効果から考えられる予想に反している。これは5 s電子密度の直接的変 化というよりも、しゃへいの程度の違いによる結果と考えられる。これらの化合物で をC F に替えていくことにより、アンチモン 5 p電子が強く配位子側に引かれて は 、 LのH 3 p電子によるしゃへいが減少するため S電子密度が増大しているものと考えられ いき、 5 る。したがって配位子が5 s電子を引く強さは、 o e lらによって えられる。同じ様な例はG C C H3)3Sb(OCOR)2の系でも報告されている H をC F3にかえでもあまり変化しないと考 ( 2 l e q Q I おー ' O I 。以上のようにアルコール性酸素を配位 3 ) 原子とする配位子がアピカル位に配位する 1 8 とき、 5 p電子が引かれる程度は、置換基の 電子的効果に依存し、単純に電気陰性度か 1 6ト らだけでは予想できないことが腕。とこ 14~ ろでアルコール性配位子の酸素原子の電子 Ac ¥φ 凶 p ~φ 出 1 2 密度を反映していると思われるものに酸解 2 離定数pKaがある。 Fig.2 はe q Qの絶対値 1 0 K a lこ対してプロットしたものである。 をp 8 興味深いことに、酢酸を含めて両者に良い 4 相闘があり、アンチモンの 5 p z 電子密度は 6 8 1 0 1 2 1 4 1 6 1 8 pK a Fig . 2C o r r e l a t i o nbetw 倒"lp K.iorROH 配位原子に結合した置換基の電子的効果を 受けることが再確認できる。 出 dl e 2 qQIf o rPh Sb ( OR)2 3 (参考文献) 1)柳 田 保 雄 , 高 橋 正 竹 田 満 洲 雄 , 小 島 聡 志 中 田 尚 志 秋 葉i 欣哉,伊藤泰男.第3 5回 放 射 化 学 討 論 会 ( 19 91) ,大阪 2)WillamE .McEwen,GeorgeH.B r i l e s,andBrandfordE . , J .A m. C h e m . S o c .,1969、型、 7079-843)RamG.GoelJohnN.R.Ruddick ,J o h nR. G i d d i n g s Sams, J .Chem.S o c .D a l t o n .,1975, 67-71 ラ ANTIMONY -121MOSSBAUERSPECTRAOFTIGONALBIPYRAMIDAL Aト行lMO ド内 れ勺 COMPLEXES¥ ¥ 在TH恥位五百OXYA N DIT'SDERNA T l 、TESAT y APICALPosmONS AZAW A ,Masuo NaohikoKASUY A ,MasashiTAKAHASHI,丁池afumiKIT TAKEDA,FacultofScience TohoUniversity ラ Th e1 2 l S bMossbauers p e c t r aofP~SbL2 (HL=Cl L ; OH ,CF CH 0 H,(CF3)2CHOH, 2 3 Ph(CF)2COH)a t20Kshowt h a tthes u b s t i t u e n 臼 on由 eo 巧r genatomofthel i g a n d exertinfluenceontheoxygen'selectronwithdrawinga b i l i t yofSb5pze l e c t r o n, where 出 o xygen'sa 組主主c tiongpowerofSb5se l 即位'O ni snota f f e c t e dbyt h es u b s t i t u 同 e n t s .A goodc o r r e l a t i o ni sobserbedbetw ∞nthevaluesofI elqQIandpKa. ハ U 1808 PhsbX 型 化 合 物 の 121Sbメスパウアースペクト jレと X線 結 品 構 造 (東邦大理 )0 北津孝史司秋山道代,高橋正,竹田満洲雄 われわれは種々のアンチモン(V) 化合物の電子状態を, 121Sbメスパウア一分光法により Sb為 (R=Ph,Meなど;X=ハロゲン)と RsbXでは四極子結合定数の大きさにか 研究してきた. R3 , Cs Hs ,p-CH3 Cs H4 , なりの遣いがあることは既に知られている.最近われわれは RsbI2(R=CH3 2 71 p・CF3 Cs H4 ) とPh4 Sbl の1 メスパウアースベクトルを測定し. Sb-I結合の性質がかなり違い, 後者ではイオン的であることを示唆した [ 1].これを確認する目的で. Ph4Sbl の単結晶 X線結品 構造解析を行なった.また R4SbX型化合物には. Sb-Xの距離がかなり長く R4Sb+が四面体構造 をとる場合と,それよりは Sb-Xは短いものの長めで歪んだ四面体構造をとる (Sb-X結合を含 2 1Sbメスパウアーパラメー めれば‘歪んだ三方両錐構造)場合が知られている.この両者の場合で 1 タがどのように異なるかも検討した.さらに擬似鉱物化学 (mineralomimetic chemistry)の研究 を進めていくうちに (Ph4 Sb)[Cd(CN)31を得たので,その構造とメスパウアースペクトルについ ても報告する. [実験] 円'4SbX(X=BF4 'BPh4 ,OH,1 ,CI,Br,) 1は文献記載の方法で合成した. 1 2 1 S bメスバウア 2 ) および線源(Ca121mSn03) を20Kに冷却して. Austin ースベクトルは試料 (15 mgSb cm. 社製 S-600メスパウアースベクトロメータを用いて測定した.解析は transmission i n t e g r a l法 で、 、 の InSbを基 おこない,異性体シフトの値は 20Kで 準に表した. と(円' 4SbI 4Sb )[Cd(CN)31の単結晶 X線回折デー 円' タは Rigaku AFC5Sで測定し,重原子法で構造を 解き,最小二乗法による精密化を行なった. [結果と考察] Table1にPh4Sblと(Ph4Sb)[Cd ~N)31の結晶学的データを示す.また Ph 4 Sbl と ( 円' 4Sb)[Cd(CN)3 1の円' 4Sb+の分子構造図を F i g . 1Fig.1MOlecularstructureso fPh4Sb+in Ph4Sb[Cd(CN)3l( I e f t )andPh4Sbl( r i g h t ) . に示す. Table1 C r y s t a ldataf o rPh4 S b land Ph4 Sb.[Cd(CN)J compound ( P h4 Sb)[Cd(CN)J 円¥Sbl M 557.08 6 2 0 . 6 4 c r y s t a lsystem m o n o c l i n i c m o n o c l i n i c spacegroup N o .1 4 ) P2/n( N o .1 4 ) 陀 /c( l a t t i cparameters 1 6 . 6 1 5 ( 2 ) 1 9 . 8 0 7 ( 5 ) a /A 1 0 .弱 2 ( 1 ) 8 . 4 6 ( 1 ) b/A 1 2 . 6 9 8 ( 2 ) c/A 3 1 . 0 7 9 σ ) F 。 1 0 5 . 5 1 4 ( 8 ) 9 0 . 4 0 ( 3 ) 8 Zvalue 4 0 . 0 却 0 . 0 回 R -102- Table2 1 2 1SbMossbauerparameters compound 6 e2 qQ 1 1 打l ms. mms. SbF Ph4 Ph4 SbCI SbBr Ph4 Ph4 S b l 円1 S b 4 OH 4 . 2 1 3 . 5 6 3 . 3 7 3 . 2 1 4 . 5 2 3 . 0 6 円'sbBF4 SbBPh4 Ph4 2 . 9 6 Sb[Cd(CN)J 2 . 9 4 Ph4 6 . 5 6 . 2 7 . 5 5 . 1 4 3. 0 . 0 0 . 0 0 . 0 幽 司 前者は Sb・l の間に弱い結合があると考えると歪んだ三 方両錐構造であり. Sb-I= 3 . 3 7 0 ( 2 ),Sb-Cax= 2 . 1 6 0 ( 1 ) 80 A,(Sb-Ceq)av= 2.12但)Aである.また Sb・!の聞に有 意な結合カずないと考えれば,アンチモンまわりはかな 1 0 0 り歪んだ四面体構造を形成している.この構造は 90 ~100 Ph4S b l中のヨウ棄はかなりイオン的で,ヨウ素原子上 にはーOβ2の電荷があると見積られる r 127 1 メスパウアース ペクトルの結果を支持している.後者は. [Cd(CNh-t モ v トご 90 の一次元鎖聞に Ph4S : >+が位置しており Ph4S : >+1 ; 1 : 四 面 体 80 構造 (C-Sb-C)a v= 1 0 9 ( 6 )。となっている.なお ( S b C )卸 = Aである.しかしアンチモンとシアノ基の距離 は3 . 2 0 ( 2 ) Aであり,多少歪んだ四面体構造となってい 1 0 0 2 . 1 3但 ) 90 る.擬似鉱物化学の観点からは,対陽イオンとして 80 4 ' S : >+を用いたことにより一次元無眼鎖の [Cd(CN)3一 ] ∞ 円 1 0 0 カf構築されたと考えられる [ 2 ].これらの構造解析より 95 Ph4SbBPh4 a 2 0 '-10 o v /mms 1 対陰イオンの種類カず変化すると,大きくアンチモンま わりの構造が変化することが.明らかになった. 1 0 Fig.2に示すように,いずれの化合物も四極分裂が、はっ きりしない互いに類似した 121s:>メスバウアースペクト Fig.2 121SbMossbauerspectra ルを与える.解析によってえられたメスパウアーパラ a t20Kf o rPh4SbX. メータを Table2にまとめた.これによると異性体シフ o ) が3.0m ms寸前後で四極子結合定数 ( e2 qQ) カ I f o m mS . 1の化合物と,それよりも 8が大 ト( きく e2qQは小さいが有意の値を持つ化合物があることがわかる.前者は X=BF4' BPh4, [ C d - ( C N ) 3 1であり,後者は X=OH,ハロゲンイオンの場合である.これは Ph4Sb+の分子構造と対応し ており,前者は四面体型構造の化合物,後者は歪んだ三方両錐型化合物である.四面体型構造 2 ではアンチモンの三つの p軌道は等しく結合に関与するので e qQはom m S.1になると予想され るが‘実際に得られた値は解析的に om m ピとなっている.これに対して三方両錐型構造では有 2 qQの値が期待される.実際その値は 7 . 5- 3. 4 m m S.1で、あり若干のアンチモン5 p軌道 意のe b Iの相互作用の存在を示 の不均衡の存在が確認できる. Ph4Sblのメスパウアーパラメータは S しているが,それは三方両錐型化合物の中では比較的弱い方と思われる. Refereces , . lHyperfineI n t e r a c t i o n s, i np r e s s . [ 1 ]M.Takedae ta 司T .Kitazawae ta , . lJ .Chem ,S o c .,Che m .Commun.,1993, 1 1 1 2 . I 1 2 1SbMOSSBAUERS PECTRAANDCRYSTALSTRUCTURESOFPh4SbXCOMPOUNDS TakafumiKITAZAWA, MichiyoAKIYAMA, MasashiTAKAHASHIandMasuoTAKEDA Departmento fChemistry, F a c u l t yo fScience, TohoUniversity 1 2 1SbM ossbauerparametersf o re i g h tPh4SbXcompoundshavebeenfoundt obea s s o c i a t e d witht h egeometoriesaroundSba t o m s :t e t r a h e d r a lord i s t o r t e dtrigonalbipyramidalc o o r d i n a t i o n . ηベ U nU 1809 塩イヒアンチモン(田)ークラウンエーテル付加物の 1 2 1Sbメスパウアース ペクトルと SbCI3・ (12・ crown-4)の結品構造 (東邦大理 )0 高橋正司北津孝史暗竹田満洲雄 最近塩化アンチモン ( I I I)のクラウンエーテル付加物のX線構造解析がおこなわれた.それ によると SbCI3分子が: ' 1 5・クラウン・5 (15C5) や 18・クラウン・ 6 (18C6) の5 個または 6個の酸 (15C5)で'2.90A [ 1 ] • SbCI3・ ( 1 8C 6 ) で 3.18A 素原子と相互作用しており. SbOの距離は SbCI3・ [ 2 ] である.この距離の違いは相互作用の強さの違いを反映していると思われ,クラウンエ ーテルの中心方向を向いていると考えられる孤立電子対の立体化学的活性の程度も異なってい ると推定される.そこでこのことを確認するために SbCI3'(crown) (crown = 12C4, 15C5, B15C5 (ベンゾ・ 15・クラウン・5) ,18C6,DB18C6 (ジベンゾ・ 18・ crown-6) )の 1 2 1 S bメスパウ アースベクトルを測定し,合せて SbCI3・ (12C4)とSbCI3・ (B15C5)のX線構造解析をおこなった. [実験] SbCI3'(crown)は. SbCI3とクラウンエーテルを OOC. アセトニトリル中で反応させて 得た. 121Sbメスバウアースベクトルは,臼 1 2 1 mSn0 (16 MBq)を線源として 20 K‘ でAustin 3 600メスパウアーコントローラーを用いて測定した. Science社製S・ 〉保泉回折データは Rigaku AFC5Sで測定し,構造を直接法で解いたのち,最小二乗法で精密 (12C4) :単斜品系,空間群 PC( N o . 1 7 ),8=12.053(2),b=7.965 化した.結品学的データ;SbCI3・ 0 3 ( 1 ),c=15.020(2) A,13=90.39 ,U=1442.1(6) A ,Z=4,Dx =1.862 9 cmて2478反射について R= (B15C5) :単斜晶系,空間群 P 2 . /c ( N o .1 4 ),8=9.131但 ) , b=12.656(3), 0.027,Rw=0.026. SbCI3・ c=16. 4 3 8 ( 4 ) A,1 3 = 9 9 . 2 5但) 0,U=1875(1) A3,2=4,Dx=1.7589 cm, 3 - 1996反射に対して島0.057, 圃 Rw=0.062. [結果と考察] F i g . 1にSbCI3' ( 1 2C 4 ) と SbCI3' 恒15C5)の分子構造を示す. SbCI 3 ・ ~2C 4) には結晶学 的に異なる 2種類の SbCI3・ (12C4)分子が存在するが, 分子構造はほとんど変らない.いずれの付加物も S : >C13t こクラウンエーテルがかぶさった構造で,他の 90 S b C I3' ( 1 2 C 4 ) 80 1 0 0 1 0 vImms ・1 F i g,21 2 1SbMossbauers p e c t r aa t2 0K f o rSbCI3andi t scrowne t h e ra d d u c l s . ー 30 F i g・1M o l e c u l a rs t r u c t u r e so fSbCI3・( 1 2 ・c r o w n 4 )( I e f t )and SbCI3・( b e n z o 1 5 c r o w n5 )( r i g h t ) . Antimony,c h l o r i n eand oxygenatomsa r es h a d e d . 司 104- 1 4 的 1 2 ε ε -1 0 0 0- . . _ 15C5 B15C5 部分の構造は他 付加物と類似の構造である, SbCI3 の付加物と本質的に変らないが ,(Sb・O ) a vはSbCI3 ' ・ 4 ) で2 . 8 1( 7 ) A,SbCI3 (B15C5)で; 2 . 9 6 ( 6 ) Aであ ( 1 2C る.これまでに知られている付加物を含めると ( S b O ) a vは ・( SbCI3 1 2 C 4 )<SbCI3 '( 1 5 C 5 ) ・( 1 8 C 6 ) <SbCI3 '(B15C5)<SbCI3 6 であり,この逆のI } 慣に Sb-Oの相互作用カ昔、強いと思 a ~ 4 われる.相互作用が‘強く Sb-Oの距離が短くなると o/mms-1 孤立電子対の張り出しがおさえられると考えられる 2q F i g .3R e l a t i o n s h i pb e t w e e noa n de Q . ので,立体化学的活性は結晶構造からは上記の順に f o rt h ec r o w ne t h e ra d d u c t s( ・ ' ) ,a ndS b C I3 増大すると推定される. i ns o l i dandi nf r o z e ns o l u t i o n s( 0 ) . F i g . 2に代表的付加物について 1 2 1 S bメスパウアー f 付加物を形成することによりスベクトルが変化し,その程度はク カ スベクトルを示す, SbCI3 ラウン環の員数カf小さいほど大きい.すなわち図の上から下にいくにしたが‘って異性体シフト ( o ) が負の方向に移動し,同時にスペクトルが対称的となって四極子結合定数 (e2qQ) も減 少していることが‘わかる. 2 Fig.3 に20Kでの InSbを基準とした 8とe qQの関係を示す.図には付加物だけでなく, SbCI3 の値も含まれている.付加物形成によるパラメータの変化は ,9 結晶や凍結溶液中の SbCI3 : >C13 I結合の解放に比べて著しく大きい.ところ 結晶を溶解することによる分子聞に存在する Sb・C でSb(川)化合物ではメスパウアーパラメータが孤立電子対の立体化学的活性の程度に支配され, ~ 8 b と e 2 qQ に相聞があることが知られている.すなわち活性カず大きく孤立電子対カI~'p軌道的であ るほど, oは正の方向に大きく ifqQも大きくなる. したがって F i g . 3 ( ;1:付加物を形成すると程度 の差があるが,孤立電子対の立体化学的活性が変化することを示している.ことに SbCI3' ~2C4)の値はかなり小さく,立体化学的に不活性な [Sb C 1 S ] 3 -塩の値に近づいている.メスパ ウアーパラメータからみて立体化学的活性は ・( SbCI3 1 2C 4)<SbCI3 '(15C 司<SbCI3 '( B 1 5 C 5 )<SbCI3 '( 1 8 C 6 )~ SbCI3 '(DB18C 6 ) の順に増加すると考えられる.乙の順序は先の刈皐構造からの推定と一致している. η ) の値は 非対称定数 ( ・(DB18C6)[η=0 ・( SbCI3 . 1 8 ]< SbCI3・(B15C5)[ 0 . 2 6 ]~ SbCI3 1 8 C 6 )[ 0 . 2 7 ] C 4 )[ 0 . 6 6 ] <SbCI3 '( 1 5 C 5 )[ 0 . 5 3 ]< SbCI3 '( 1 2 であり,孤立電子対カf立体化学的に不活性となってくると,もはや電場勾配は孤立電子対のみ では決まらなくなってきている. 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F 吋 9 5 . 0 9 0 . 0 8 5 . 0 3 0 2 0 1 0 0 1 0 V e l o c i t y( r n r n / s ) 2 0 3 0 。 100 2 0 0 3 0 0 4 0 0 5 0 0 Hhf( k O e ) F i g . l1 2 1S s b a u e rS 戸c t r ao fT.伝FexSba t77K. bMりs F i g . 2Thed i s t r i b u t i o I l So fHbfa t1 2 1S b. ( a ) x= O . 0 5 3,(b)x= O . 1 0 5,( c ) x= O . l 6 4a n d( d ) x = O . 2 2 2 . ( a ) x= O . 0 5 3,( b ) . x= O . 1 0 5,(c~1:=O.l64 a n d( d ) x = O . 2 2 2 . 【参考文献】 1 )Y.YamaguchiandH .Watanabe;1 .P h y s .S o c .J p n .生 亘 (1979)1138. . ta l;Hyp.I n t.亘宣(19 9 0 )311 . 2 )J .Nakamurae 3 )Y.YamaguchiandH .Watanabe;1 .P h y s .S o c .J p n .生笠(19 8 0 ) 4 3 5 . 山 SbMοssbauerStudyo fF e r r o m a g n e t i cI n t e r m e t a l l i cCompoundsM叫 1tSb(M=Mn,F e ) J i nNAKAMURA,K ichizoASAI,NobuyoshiYAMADA,Dept .App . lP h y s .Chem.,U n i v . Electro-Commun. YoshioKOBAYASHI,F u m i t o s h iAMBE,TheI n s. tP h y s .Chem.Res.(RIKEN) 1 2 1 S bMossbauerS p e c t r awe 問 m easuredf o rf e r r o m a g e t i ci n t e r m e t a l l i ccompounds. 1 ¥ 七 凶1sb (M=Mn,F e )w i t h0.00sx: s 0 . 2 2 . Thes p e c t r u mo ft h es t o i c h i o m e t r i ccompoundMnSb showsa l a r g eh y p e r f i n em a g n e t i cs p l i t t i n gw i t hau n i q u es e to fp a r a m e t e r s . Withani n c r 伺 s eo fi n t e r s t i t i a l atomc o n t e n tx,t h eh y p e r f i n em a g n e t i cf i e l d,H h f 'a t1 2 1Sbd e c r e a s e si na v e r a g ei na c c o r d a n c e¥Vi t h . a t i o n,Ms,i nb o t hc a s e so fM=MnandF e . However,t h ex t h ed e c r e a s eo ft h em a g n e t i 7 d e p e n d e n c e sofb o t hH h fandMsi nMnF esba r emorepronouncedt h 叩 t h o s ei nMnMnsb. -107 1B1 1 Sbメスパウア一分光による CuCr2_sbs4の研究 l 2 l 電通大電子物性 理研 O中村仁、浅井吉蔵 岡田卓也、安部文敏 【序論】 S4 は金属的電気伝導を示し、また比較的高いキュリ カルコゲナイドスピネル CuCr2 ー温度を持つ強磁性体 (Tc~400 K,Ms=4.8f . t s/ C .F.)である。イオン配置は正スピネル 型であり Crは3+でBサイトを占めると考えられるが、 1) その金属的電気伝導が 1+のCuの 存在に起因するという報告もある。 2)また他のスピネル化合物に比べそのキュリー温度 が非常に高いということも興味深く、その強磁性の出現機構に関連する Cr-Crの交換相 t 互作用について研究することは重要なことである。このような観点から以前、 Okadae al . は Crの一部を Snで置換した CuCr1.9 S n O . 1 S 4を作成し、 1 1 9Snメスパウア一分光による研究 S n O . 1 S 4中では Snは4+でCr サイトに入り、 Sn核の感じる超微細磁場が を行った。 3)CUCr1.9 約 600kOeと非常に大きいことが報告されている。 この Cr-Crの交換相互作用についての知見をより深めるために、今回 CrをSbで、置換 した試料を作成し磁化および 1 2 1Sbメスパウア一分光測定を行い、 1 1 9Snメスパウア一分 0 についても 1 2 1Sbメスパウア一分光を 1 1 9Sn 光との比較を行った。酸化物スピネルNiFe2 4 メスパウア一分光と相補的に用いた研究が行なわれており、 Sb、Snのイオン価数とそ の核の感じる超微細磁場の値の関係が議論されている。 4,5) 【実験】 CuCr sbs4 試料は0 . 0:9::51.0の範囲で、真空中焼結により作成した。粉末X線回折 2_ .包 括0.4の試料は全て単相のスピネル型構造で、あることが確認され、格 測定の結果、 O の回折線 子定数αはSbの濃度xの増加に伴い直線的に増加した。立0.6の試料では CuSbS2 sO. 4の範囲で、 Sbの濃 が現われ単相の試料は得られなかった。また磁化測定の結果、 x: がほぼ直線 T 度xの増加と共にキュリー温度 ( ) 、飽和磁化 (M ) 共に減少するが、 T c c s M s はより急激に減少した。 1 2 1 的に減少するのに対し Sbメスパウア一分光測定は、線源、 0 . 1,0 . 2,0.4の試料について行った。 試料共、液体窒素温度に冷却し、単相である x= 【結果と考察】 i g . lに示す。 x=0.1の試料ではスベクトルは分布を伴う大 得られたスベクトルを F きな磁気的分裂を示している。スベクトノレから超微細磁場 (HSTlfF)の分布を求めたのが Fig.2 である。これから H釘旺は ~500kOdと大きなピークがあり、さらに低磁場側に分布 が拡がっているのがわかる。 x=0.2の試料に於ても磁気的分裂が観測され、その分布の ピークは Hs市 ~200k臼であった。 x =0. 4の試料ではスベクトルはやや幅の広いシング ルラインであり、測定温度が試料のキュリー温度(約 84K) 近傍であることと矛盾しな い。得られた異性体シフトの値は、いずれの試料に於ても Sbが3+であることを示した。 x=O.lの試料について得られた結果を 1 1 9Snメスパウア一分光の結果と比較すると、 H叩 F の値はSb 核の方がSn核よりも小さい。一方、酸化物スピネル NiFe2 04中では逆に、 HSTHFの値は Sn 核の方がSb核よりも小さいと報告されている。しかし、イオンの価数と 合わせて考えると、同一の物質中では価数の大きいイオンの原子核がより大きい超微細 -108- 磁場を受けるという共通の傾向が見られる。即ち、 5 4 Sb¥H 311kOe) > Sn+(H 250k Oe) i nNiFe 04 2 s Tl IF= TlIF= s 3 Sn +(HsT旺 ~ 600k Oe) > Sb+(H ~ 5 0 0 k O e ) i n C u C r S.j 2 sT lIF これは、 Sb、Snの超微細磁場は周囲の磁 性イオンから t r a n s f e rされたものであり、価数 の高いイオンのほうがより共有結合性が高いとして定性的に理解される。 4 t ( a ) 9 9 . 9 コ .2﹄︿ 的 E ∞ ( b ) 1 80 2 0 ー 。 。 2 0 0 4 0 0 600 崎 、f (kOe) +20 V e l o c i t y( mm/s) F i g . 2T h ed i s t r i b u t i o n so fHbfa t1 2 1S F i g . l1 2 1SbM o s s b a u e rs p e c 回 o fCuCr _sbs4a t7 7K . b. 2 ( a 以= 0 . 1a l l d( b } λ : = 0 . 2 ( a ) x= O . I,(b)x= 0 . 2a n d( c ) x= 0 . 4 . 【参考文献】 1 )F . K .L o t g e r i n gandR .P .vanS t a p e l e ;J .App . lP h y s .主 主(1969)417. 2 )J . B .Goodenough;J .P h y s .Chem.S o l i d s主 旦 ( 1969)261 . 3 )T .Okada,H.SekizawaandT .Yamadaya;J .P h y s .生止主主(19 7 9 ) 2 9 9 . 4 )B. J .EvansandL .J .S w a r t z e n d r u b e r ;P h y s .R e v .. ! 豆(1972)223. 5 )G.V.Novikov,V.A.Trukhtanov,L .Cser,S .I .YushchukandV .I .G o l ' d a n s k i i ;S o v i e tP h y s . 主(1963)403. JETP主 町 S p e c t r o s c o p yo fCuCr _sbs4 1 2 1SbMossbal 2 J i nNAKAMURA,K ic h i z oASAI,Dep. tApp. lP h y s .Chem.,U n i v .Electro-Commun. TakuyaOKADA,F u m i t o s h iAMBE , TheI n s . tP h y s .Chem.Res.(RIKEN) l2lS bMossbauers p e c t r af o ras e r i e soff e r r o m a g n e t i cc h a l c o g e ns p i n e l sCuCr _sbs4were 2 measureda t77K. TheSbatomsi na l ls a m p l e swerefoundt ob ei nt h et r i v a l e n ts t a t e . Fort h e sampleo fx=0.1al a r g eh y p e r f i n em a g n e t i cs p l i t t i n gwaso b s e r v e d .Thed e r i v e dv a l u eo fH h f (~5∞kOe) i scomparedw i t ht h a ta t1 1 9Snn u c l e ii nas i m i l a rcompoundCuCrl.9 S n O・l S 4・ 1 0 9 2801 3次元高分子錯体 [A(Me3 S n ) 3Fe( CN)6] ∞ の メスパウア一分光学的研究 (都立大理) 0藤田道朝、片田元己、川田知、北川 進、佐野博敏 <はじめに> 選移金属シアン化物とトリアルキルスズは、シアノ基で架橋された高分子錯体を形 成することが知られており、以前我々の研究室においてもメスパウア一分光学的研究を 行った九この一連の系のなかでシアン化鉄、 トリアルキルスズ錯体 [(Me3Sn)3Fe(CN)6]~ 1は 、 3次元高分子錯体であり、その格子中にゼオライトのような 1次元方向に延びて いる空孔が存在することが分かつている。そのため 1は、この空孔中にさまざまなカチ オンA を取り込み、包接化合物を形成するということが報告され、新しいイオン交換体 としても注目されている。本研究では、この [A(Me3Sn)3Fe(CN)6]~ (A=CP2Fe+2, Me Sn+ 3 2 3, P p y ( p o l y p y r r o l )4,M V+( NH4+6, E t N+7, e t c .)で表される種々の高 M e t y l v i o l o g e n )5, 4 分子錯体を合成し、 5 7 F e _および 1 1 9 S n -メスバウアースペクトルを測定して、格子振動に 関する情報を得たので既報の系も含めまとめて報告する。 <実験> それぞれの試料の合成は、文献記載の方法2)を参考にして行い、元素分析により同 定した。メスパウアースペクトルの測定は、線源に e all9mSn03 および 5 7CO ( R h )を用い て常法により行った。 T a b l e11l9 S M o s s b a u c rp a r a m e t e r s n <結果および考察> C o m p l e x e s 1 .S . Q . S . I 1 9S n -メスパウアースペクトルは、異性体シフト、 1 1 .3 7 3 . 8 0 2 1 .3 3 3 . 5 3 四極分裂の仰とも典型的な t b p 構造を支持しており 1 . 36 3 . 5 1 3 ( T a b l c1 )、ホストの椛造と一致する。錯体 3おいては、 4 1 .34 3 . 5 0 5 1 .30 3. 45 S n + )のスズとの違いはスペ 6 ホストのスズとゲスト (Me 3 1 .32 3. 43 1 .3 5 3 . 3 8 クトル上には現われなかった。 5 7 F e _メスパウアースペ 7 クトルは、錯体 1は 3価低スピン示した のに対し、錯体 2・7は 2価低スピンを 。 2 ・回 a ・ロ企 F 3 令 4-4drO 弓 1 0 5 ' i ' M 示し、ゲストのインターカレーションに よりホストの鉄の還元が起こっているこ とが確認された ( T a b l e2 )。錯体 2についき ては、ホストによるシングレットの他に宅 3 Cpl どによるシンクa レットも観測された。玉 -4 スズの面積強度の温度依存性 ( F i g . 1 ) 5 においては、錯体 2・7ではその傾きが 1 0 0 1 5 0 2 0 0 2 5 0 3 0 0 錯体 1より小さくなり、ゲストが入った T/K F i g . l T巴m p c r a t u r ed e p e n d e n c eo ft h ea r e au n d e r ことによりスズの動きが抑さえ込まれて 119, , __ _ _ __ _ _ __ _ ; : ) n r e s o n a n c eI ln e いることが示唆され、その傾きの度合い I 34567 も NH4+等の比較的小さいゲストに比べ Mcsn+等の大 T' ab l c25 7 F c M o s s b a u c rp a r a m e t e ぉ .S . Q . S . きいゲストの方が小さくなっておりゲストの大きさが Complexes 1 46 1 0 . 1 2 0. 影響していることがうかがえる。また、錯体 7の場合、 2 0 . 0 2 0 . 7 2 エチル基の回転などによるものと思われる相転移の前 0 . 0 5 後において直線が不連続に変化しており、ゲストの運 0 . 0 2 0 . 0 2 動状態の変化が、かなりスズ原子の格子振動に影響を 0 . 0 2 与えているものと推測される。一方、鉄の而砧強度の 0 . 0 4 温度依存性 ( F i g . 2 )については、ホストの 錯体 1に比べゲストの入った錯体 2・ 7 の傾きが大きくなり、スズの場合と対照 。 的な結果となった。これらの結果は、ゲ 。 ヒ ー0 . 5 〈 、 、 ストの挿入により鉄、スズ問でそれらの 、 ー 1 .0 格子振動にお互い影響を及ぼし合うこと 巴 〈 を示唆している。錯体 7における相転移 E -1 . 5 前後の不述続変化はスズの結果と一致し ておりこの考えを支持できる。 1 0 0 2 0 0 2 1 5 0 5 0 3 0 0 討論会では、現在測定中の系につい T/K てもあわせて報告する。 F i g .2T c m p e r a t u r ed e p e n d c n c eo ft h ea r e au n d e r 同 。 。 0 1234567 ・闘a・ロ企 』 守d 5 7 , r巴r e s o n a n c eI ln e T'_ R c f e r c n c e s , . lBlll. lChem.Socみ 1 1 ., 60,9 1 1 ( 1 9 8 7 ) . 1 )M.Katadac ta 2 )a )S . E l l c rc ta , . lA昭 ew.Chem.I1It.Ed.E昭 . 1, 28, 1 2 6 3 ( 1 9 8 9 ) .b )P . B r a n d te ta 1 . A昭 ew.Che 仰l 肌 1 1 y 27,1 5 2 1 ( 1 9 8 8 ) .d ) S . E l l c r e t a , . lA昭 ew.CIω , n . I 1 It .Ed.E 1 Ig I ., 29,1 1 2 6 ( 1 9 9 0 ) . MOSSBAUERSPECTROSCOPICSTUDIESOF3-DIMENSIONALPORI民1ERIC COMPLEXES[A(Me3SnhFe(CN)6]∞ t MichitomoFUJITA, MotomiKATADA ,S a t o s h iKAWATA, SusumuKITAGAWA, a n d H i r o t o s h iSANO Dep α r t m e 1 lt ofC l t e m i s t r y ,F a c l l l t yofS c i e l l c e , TokyoM e t r o p o l i t a l lU l l i v e r s i t y i 回 巴α r c l tC e l l t e r ,TokyoMetropolit α ,1 1Ul Ii v e r s i t y t R a d i o i s o t o p eR Thcl a t t i c cdynamicsoft h eテDimcnsionalpolymericcomplexes[A(Mcsn)jFe(CN)61∞ (A ニn onc1,CP2Fe+2, McjSn+3, Ppy4, My2+5, N H4+6, Et c t c . )havcbcenundcrtakcnby 4N+7, p e c t r o s c o p i e s .Th ctemperaturedependencesoft h ea r e a mcansof119Sn_and57Fc-Mossbaucrs undcr119Sn・rcsonancel i n cof2・7wcres m a l l c rt h a nt h a tofh o s t1 .Thismeansthatthemotionof cxcsbccamcsmallbyi n t c r c a l a t i n goft h cg u c s tc a t i o n s .Ont h co t h c rhand, t i natomsi nt h c s ccompI i n5 7Fc_ 鳩山aucrspcctroscopy, t h et e m p c r a t u r cdcpcndcnccsoft h ca r c aundcr5 7 F c r c s o n a n c c Mi l i n c( ) f2・ 7wcrcl a r g c rt h a nt h a tof1i nc o n t r a s twithr c s u l tofI19Sn-Mossbaucrs p c c t r o s c o p y . 2802 混合原子価ピバリン酸鉄錯体の構造と原子価状態 (都立大理・昭和薬大薬 )0 中本忠宏・片田元己・北川 進・ 遠藤和豊・佐野博敏 混合原子価三核鉄錯体[F e 3 u(RCu ) 6 (L ) 3 ]は、そのメスパウアースベクトルが温度に 2 依存して平均化することが知られている。その過程は、過剰な電子が 3つの鉄サイトを 熱励起により行き来するというモデルでは説明できず、非配位の溶媒和分子の配向運動 や配位子聞の相互作用を通じた協同現象として起こることが明らかにされている。混合 原子価三核鉄錯体の殆どは、 Lとして水分子かピリジンおよびその誘導体が配位し、ピ リジンの場合には隣接する分子間とのスタッキング 1)、水分子の場合には配位子聞に水 素結合を作る 2)など、分子聞の相互作用経路として重要な役割を担っている。旧ソ連の グループは、一連の脂肪族カルボン酸 (R中の炭素数 2~ 4) を配位子とする混合原子 価三核鉄錯体を、ほほ同一の方法で合成しているが、 Rが t-Buであるピバリン酸の場 合についてのみ、 Lが水ではなく未解離のピパリン酸が配位したものとして報告してい る3)。しかしながら旧ソ連のグループのデータは必ずしも十分なものとは言えず、構造 についても明らかでなかったので、今回メスパウアースベクト jレを新たに測定し直し、 構造解析も行ったので報告する。 i饗 激 1 試料の合成は文献の方法3)を一部変更して行った。還元鉄 2gを30mlのピパリン酸中で 加熱し溶解させ、得られた溶液を空気中で室温になるまで放置した。部分酸化が進み濃 赤褐色溶液となったところへ、エーテル 50mlを加え、ろ過した後窒素雰囲気下でエーテ ルをゆっくり蒸発させた。 1~2 日後エーテ jレが全て蒸発しないうちに結晶を取り出し た。構造解析用の結晶は、大きなサイズの結晶から O. 3 mm 角に切り出したものを用いた。 j l総 議 梁 : : 1 元素分析、 T G-DT Aおよび赤外吸収スペクトルは L= (CH3)3CCU2Hを支持する結 果を示した。合成の際、意識的に水を少量加えても結果は同じであった。表 1および図 1に室温でのX線構造解析結呆を示した。結晶は結晶溶媒を含んでおらず、錯体はター ミナル位にはピパリン酸が配位していることがわかった。錯体分子内に直交する 2枚の 鏡面を持ち、一方は Fe3u 面上にある。鏡面対称により、ターミナル位のピパリン酸配位 子はディスオーダーしており、温度因子が大きいので動的なものと考えられる。また、 架橋ピパリン酸アニオンの t B u 基も回転していることが予想される。図 2にメスパウア ースペクトルを示した。低温では 2価と 3価が別々に観測される混在原子価状態である が、室温付近では 2価と 3価の平均値を示す 1種類のダブレットのみが観測され、平均 ノ ηω Table1.結晶学的データ 原子価状態を示した。 2 3 0 K付近に一次 Fe u{ [ 3 (CH3 ) 3CCU 2 } 6 {(CH3)3CCU2H}3] f . w .=1096.8 orthorhomb i c C! ! lcm ( #63) spacegroup, α=18. 4 3 7 (1 )λ b=20. 339(2)~ c=173171(l )A V= 6438.9(9)A3 相転移が観測され、混在原子価状態から平 均原子価状態への移行が終了している。タ ーミナル配位子の配向運動の平均化現象へ の影響を明らかにするためには、さらに詳 細なデータが必要であろう。 R 7-8% ",, 川 付 榊iト ト 点 抑 制 空 99.2~ 川 262K I i ∞ . • 3960 80K 92;0~ 8 8 . 0 C13 4 2 。 +2 + 4 V e l o c i t yImm・S.I F i g . 2 .メスパウアースベクトル F i g . 1 .錯体の uRτEP図 R e f e r e n c e s J .Am.Chem.S o c .,109,1 0 6 3( 19 8 7 ) . 1 )S .E .Woehlere ta l ., Chem.L e t t .,1 4 6 3( 1 9 9 3 ) . 2 )T .Nakamotoe ta l ., Zh.Neorg.Khim., 31,684( 19 8 6 ) . 3 )N .V .G e r b e l e ue ta l ., STRUCTUREANDMIXED-VALENCESTATES OFMIXED-VALENCE TRINUCLEARIRONPIVALATECO恥1PLEX T a d a h i r oNAKAMuTu, MotomiKATADA, SusumuK町 AGA WA, K a z u t o y oENDu , H i r o t o s h i SANu n u c l e a ri r o np i v a l a t ec o m p l e x, w h i c hh a db e e ns y n t h e s i z e dp r e v i o u s l ybya M i x e d -V a l e n c e住i wasr e i n v e s t i g a t e dbys i n g l ec r y s t a lX r a ys t r u c t u r ea n a l y s e sa n dMossbauer r u s s i a ng r o u p, 佐o s c o p y .The町i n u c l e a rcomplexa r el o c a t e dontwom u t u a l l yp e r p e n d i c u l a rm i r r o rp l a n e s . s p e c L, wereconfmnedt ob en o r トd i s s o c i a t e dp i v a l i ca c i d s, w h i c hw e r ed i s o r d e r e d Thet e r m i n a l l i g a n d s, heM ossbauers p e c位ashowedat e m p e r a t u r e d e p e n d e n tv a l e n c ed e t r a p p i n g dy n a m i c a l l y . τ' . a c c o m p a n i e dbyaf i r s to r d e rp h a s et r a n s i t i o na tt e m p e r a t u r e sa r o u n d-230K ハ ペU [ F elF eM( b p m p ) L2 J(BF4)2における電子移動速度に及ぼす 2803 架橋基 L及び配位子修飾の効果 (九大理,九環協勺・前田米蔵・ 0河野耕太・田中信治・高島良正率 (序論)七座二核化配位子H b p m pは、高スピン鉄 (II.m)混合原子価状態を安定化させ ることが知られている。主配位子 H b p m pと架橋配位子としてカルボン酸 ( n = 3 7 )を用い -7s )より速 た錯体は、約 240K以上で中心鉄原子聞でメスバウアータイムスケール(10 い電子移動が起こり、二価三価平均原子価状態を示すことが知られている。速い電子 移動の起こる要因としては、カルボン酸のメチレン鎖の運動による構造の乱れた層の 役割や、メチレン鎖が伸びることによる結品のパッキングの変化等が考えられる。そ こで、架橋配位子としてジカルボン酸、及び分子内に回転運動しやすい置換基を含ん だカルボン酸を用いて錯体を合成し、これらの分子の修飾が電子移動速度に及ぼす効 果を調べた。また、配位子H b p m pにいろいろな置換基をつけた配位子を用い、同様の 考察を行った。 x (実験)今回用いた主配位子を Fig.lに 示す。架橋配位子は、主配位子 ( A ) .( B ) . ( C )については酢酸 ( H a c a )、パレリック 酸( H v a a )、エナント酸 ( H e n a )であり、 ( D ) についてはジカルボン酸 H O O C ( C H ) n C O O H のうち n = 4 .6 .8 .1 0 .1 1 .1 2 .1 8 のもの、お よびパラアニス酸 C H3 O C6H4 C O O H、 ヒドロケイ皮酸 C6H5C H2 C Hz C O O Hで ある。 X 錯体の合成は、窒素気流中で行い、ま ・ :(CH*・ CH3( A ) ・ :( C H 2 ) 4 ・ CH3( 8 ) ず鉄 ( I I . I I )錯体を合成し、その後空気 ・ :C ( C H 3 ) 2 ・ CH2 ・ CH3( C ) 0 ) ・C : H3(Hbpmp) ( を吹き込んで目的の鉄 (II.m)錯体を合 成した。得られた錯体について、元素分 析、磁化率制定、サイクリックボルタン F i g .1 .M o l e c u l a rs t r u c t u r ef o rt h el i g a n d s メトリーなどを行った。 (結果と考察)ジカルボン酸を用いた錯体がいかなる溶媒にも溶解しないこと、およ びI Rの結果より、 Fig.2に示すように二核錯体を基本骨格とする高分子状錯体を形成 していると推察される。次に F i g .3 !こn = 6 .8 .1 0 .1 2のジカルボン酸を架橋配位子とす る錯体の 2 9 0 Kにおけるメスパウアースペクトルを示す。スペクトル (a).( d )で二価三 ickmanの方法によ 価に特徴的なピークは現れず、一組のダブレットとなっており、 W り行ったシミュレーションによるとその平均寿命 τは3 x 1 0 -7s 程度である。 SAT 一方、 ( b )では二価、三価のピークが確認できる。スペクトル ( c )はある樫度平均化が 起こりその電子移動速度は ( b )より速くなっていると思われる。このことから架橋 カルボン酸のメチレン鎖が長くなるにつれて電子移動が速くなっていることがわかる。 この原因としては、メチレン鎖が長くなり結晶のパッキングがルーズになったためで はないかと推察されるの a c a .H v a a .Henaと変えても 主配位子の X部分の鎖の長さを変えると、カルボン酸を H C )を用いた場合は 1個のみしか取り 錯体を固体として取り出すことが困難になり、 ( 出せず、その電子移動は遅いものであった。主配位子 (A)を用いた錯体では架橋カル ボン酸を変えても電子移動速度はメスパウアータイムスケールより遅いものしか得ら れなかった。しかし、 ( B )を用いた錯体では、カルボン酸としてエナント酸を用いた 場合に速い電子移動速度を示すことがわかった。この理由については現在考察中であ る の ﹄ JF¥Eoza O 咽a︽ 一息一一点一 域 紛コにちi 始。 説経。説得コ Y Y F l g .2 T F e . ( b p m ω ( O O C ( C H h es t r u c t u r e01( O O 8 F . ) . l J( かC 4 2 3 1 。 2 3 4 V e l o c i t y/m m s " a )[ F i g .3 I'v1 Ö~_!ò bauer s p e c t r a! F e 2 ( b p m p ) ( s b e )J o r( F ' ) 2, (B ( b )rF~ゆ Em p')(do~月(B F.:')~!..や c )[ F e 2 2 ( b p ( t i )J F 叫 仲 卯 似r 防) (B 巳 刊 ‘ . ) ( 恒m d )[ F e 2 ( b p m p ) ] ( B F . a n d付 ( t e t t2 9 α κ ( 防) 均 ) 28 FT H EL N T E R EFFECTOFB R I D G E DG R O U PLA N DI O D I F I C A T I O NO I G A N DO NE L E C T R O NI T I m b p m p ) L2] ( B F4)2 F eF E X C H A N G ER A T E SI N[ e( 官A y u s h uU h i n j iT a c u l t yo Y o n e z oI A E D A . K o u t aK A N Oa n dS A N A K A .F fS c i e n c e .K n iv . y u s h uE n v i r o n m e n t a lE v a l u a t i o nA s s o c i a t i o n . YoshimasaT A K A S H I I A .K r o n (I Polymericm o m p l e x e sw y n t h e s i z e du s i n gH b p m p i x e dv a l e n c ei I .m) c e r es andd i c a r b o x y l i ca a p i de l e c t r o ni n t e r e x c h a n g er c i d .l o r er a t eb e t w e e nc e n t e r 7 0 -s i r o na o m p l e x e st c a l e ( a b o u t1 ) t o m si nt h et i t l e dc h a nl o s s b a u e rt i m es yt n t e r e x c h a n g er waso b s e r v e da b o v e2 h ee l e c t r o ni a t ei 4 0 K .T sa f f e c t e db h e l e n g t hof m e t h y l e n ec r i d g e dd h a i no ft h eb i c a r b o x y l i ca c i d s .T h er e s u lt sf o r b p m pa c o m p l e x e s 胃i t hm o d i f i e dH r ea l s od i s c u s s e d . 2804 スピンクロスオーバー鉄 (m)錯体の置換基およびカウンターイオン による効果 (九大理、九環協勺前田米蔵、 0速水真世、高島良正本 [序論]鉄原子の電子基底状態は、まわりの配位子の配位子場の強さに応じて高スピン状 態あるいは低スピン状態をとるが、配位子場の強さが中間ぐらいであるとスピンクロスオ ーバー錯体となり、電子基底状態は温度や圧力などの外的条件によって変化することが知 られている。 N40Z型の配位子をもっ鉄 ( m )錯体のスピンクロスオーバ一挙動は、今日ま でに数多く報告されており 1) 、そのスピン状態転移挙動の性質は多様であるということが 分かっている。 鉄原子の電子状態は配位子場の強さに応じて変わるわけであるから、配位子を様々な置 換基で修飾することにより、配位子場の強さをわずかに変化させることができると考えら れる。しかし、固体状態においては分子パッキングの効果もあり、配位子場の強さだけで スピンクロスオーバー錯体となるわけではない。そのため、新しいスピンクロスオーバー 錯体を得るための経験則は存在せず、数多く合成してみるより他に方策はない。今回は特 定の配位子を用いて、置換基および対イオンの両方を考慮しながら系統的に錯体を合成し、 スピンクロスオーバー錯体を得るための実験的な新しい手がかりを得ることを目的として 実験を行った。 ぼ 01D [実験]用いた配位子はピリジン -2-アル デヒドと R-o一アミノフェノールを縮合さ せた 3座のシッフ塩基で、 F i g .1にその構造 を示す。置換基としてはニトロ基、クロロ基、 R=4 ・ C I 5-Me 4・Me 5・N02 4・N02 5-0Me 4寸 ・ Bu メチル基、メトキシル基、 t-ブチル基など で、対陰イオンとしては硝酸イオン、テトラ フェニルホウ酸イオン、ヘキサフルオロフォ スホイオン、過塩素酸イオンなどを選んだ。 F i g .1S t r u c t u r eo fl i g a n d s 2 アルデヒドと o一ア ミノフェノールとの縮合で得られ、これを H p a pとする。 [ F e ( p a p )z J Xにおいて X = N 03 ある 4 ω P h4-のときは高スピン、 X = P F6ーのときは低スピン、 X = C I 0 のときは温度に依存する いは B [結果と考察]ここで報告する配位子の基本骨格は、ピリジン スピンクロスオーバー錯体となる。このスピンクロスオーバー錯体は大きな温度ヒステリ シスを伴うことも以前の報告で明らかにされている 2)。 i g .1に掲げる配位子を用いて錯体を合成した。これら約 3 そこでこの配位子基にして F ρb o " . B 0種類の錯体のうちスピンクロスオーバーを 0 • 示したものは現在までのところ [ F e( 5 0 M :e - 0 5 • F 釦 4 2 0 て・が温度を下げながら測定したもので、 0 400 叩 i g . 2におい しているものと判明した。又、 F o'uu 3 5 0 K で、もう一つは約 2 5 0 K で低 し、一つは約 1 スピンから高スピンへと転移することに起因 h'!'m た。これはこの錯体に 2種類の異性体が存在 i d w 一 九 となり、 2つのスピン状態転移点が観測され AWm で約 3 .2 B .M : . 、 2 9 8 K で約 5 .9 B .M : . 、 150K-250K 之@三 気モーメントの値 ( F i g . 2 ) は7 8 K で約 2 .1 B .M : . . 2 .田 p a p ) z ] C 1 04のみであった。この錯体の有効磁 F i g . 2T e m p e r a t u r ed e p e n d e n c eo f が温度を上げながら測定したものであり、転 Kの温度差がみられるの 移点に約 6 e f f e c t i v em a g n e t i cm o m e n t f o r[ F e ( 5 0 M :e p a p ) z ] C 1 04 = B P h4-. 置換基をそれぞ、れ変えた効果は X P F自の錯体は高スピン状態をとりやすく、 X = N O,の錯体は高スピンあるいは低スピン状態を = C 1 04 の錯体は高スピン、低スピン状態のものもあるがスピンクロスオーバ一挙動 とり、 X を示すものもあった。 [参考文献1 1) Y .M : A E D Aa n dY .T A K A S H IM : A . C O M : M : E N T SI N O R G . C H E M : . .1 9 8 8 .V O L .7 . N O .1 . 4 1 . 2) H . O S H I O . K . K I T A Z A K I . J .M :I S H I R O . N . K A T O .Y .M : A E D A . a n dY .T A K A S H IM : A . J . C H E M : . S O C . D A L T O NT R A N S . .1 9 8 7 .1 3 4 1 . E F F E C TO FS U B S T I T U E N T SA N DC O U N T E RI O N SO NM : A G N E T I CB E H A V I O RI NI R O N ( m ) S P I N C R O S S O V E RC O M : P L E X E S Y o n e z oM : A E D A .S h i n y aH A Y A M :I .Y o s h i m a s aT A K A S H IM : A ま, D e p e r t m e n to fC h e m i s t r y .F a c u 1 t yo fS i e n c e .K y u s h uU n i v e r s i t y . K y u s h uE n v i r o n m e n t a 1E v a 1 u a t i o nA s s o c i a t i o n率 M :a n yi r o n ( m )c o m p 1 e x e s曹 i t hs c h i f fb a s e sd e r i v e df r o mP y r i d i n e 2 a 1 d e h y d ea n d o A m i n o p h e n 0 1o rw i t hm o d i f i e ds c h i f fb a s e sw e r ep r e p a r e dt of i n de m p i r i c a 1 c o n d i t i o nf o rg e t t i n gs p i n c r o s s o v e rc o m p 1 e x e ss y s t e m a t i c a 1 1 y .[ F e ( p a p ) 2 ] C I 04 a n d[ F e ( 5 0 M : e p a p ) 2 ] C 1 04 w e r es p i n c r o s s o v e rc o m p 1 e x e s . T h eI r o nc o m p o u n d sw i t hc o m p 1 e x1 i g a n d si nc h e m i c a 1s t r u c t u r ea r ei n c l i n e dt o b ei nh i g h s p i no r1 0 w s p i ns t a t e s . ηfa 2805 二え ス ノ ミ ウ ア ー ー づ ヨ ト タI t : ;i 去 を F目 し 、 た i 昆モ三?三主主汗書コヨー云f-そテラ ト 多 昔 イ 本 O J 石汗多毛 (工技院生命研 ) 0飯島誠一郎・アシスハ " 7 f t J v Y " -・水谷文雄 (九大理)満身 稔、松本尚英、大川尚士 [はじめに】 金 属 原 子 M( 11)とM '( 111 ) が オ キ サ ラ ト 配 位 子 の 架 橋 に よ っ て 交 互 に 配 列 し た 混 合 金 属 錯 体 {NBu4[MM'( 0x)3J }xの中には、フエロ磁性、フェリ磁性などのバルクの磁気挙動をとる x2-ニオキサラトイオン)。 ものがいくつかあり注目されている 1 4 ) (NBu4+ニテトラ -nーアチルアンモニウムイオン、 o 我 々 は す で に 、 ( 1) M =Fe,M ' =C r、 (2)M =Mn,M ' =F e、 (3)M 二M'二 F e、 及 び ( 4 ) M= N i, M ' =F eに つ い て 5 7 F eメ ス バ ウ ア ー ス ペ ク トルを測定し、低温域における磁気分裂構造の ↓ ¥.......0" 0ムγ l . . . . . . I ' O J ' O、 ん_ _ 0 ' ι / 出現から、ゼロ磁場下での三次元的磁気配列を 確認している 5) . 、 。/T、o 。今回は、特に常磁性相でのス い 。o ペ ク ト ル 形 状 に 着 目 し て 、 K3 Fe(ox)3・3 H20 及び 0、 人. . . . . . 0 ( 5 ) M=Z n,M ' =Feと の 比 較 検 討 を 行 っ た 。 。/いo~ ¥iAO 【実験】 化合物は、既報に従って合成した 。 o . . . . . . . i ' o ? f T 5 0 , 二 二 M:人 ご -。、入門 / 爪o 土 0山 、.__0 2 3)。メス 目 I パウアースペクトルの測定は、 5 7C o( R h )を 線 源 ' 0 . . . . . . . '、o 人 , 11/ ' 1 " I 0 として用い、多結晶粉末試料について行った。 異性体シフトは、鉄箔を基準とした。 【結果と考察】 6) 、室温近傍でも、線幅が 極めて大きく、またピークの両側にウ イングを有する磁気緩和スペクトルを b φa コ0υ 凶HC (1) ~(4) はこれとは対照的に、通常の 畠 9 ﹄ i g .l aに 7 8 Kで の メ ス パ ウ ア 与える。 F ースペクトルを示した。一方、化合物 1 0 一 られており Jwo-¥¥ φCC司LU K3Fe(ox)3・3 H20は 、 S low Paramagnetic Relaxationの 現 れ る 系 と し て 知 常磁性化合物と同様のシャープな吸収 i g .l b及 び F i g .l cに ( 2 ), 線を与えた。 F 1 7 崎町一…一 一一一… c 1 5 ー 値幅はいずれも 0 .28mm/s前後であり、 磁気秩序秩序相へ転移する直前の温度 (~ 3 0K ) まで、半値幅に大きな変化 はなかった。 K3 Fe(ox)3・3 H20 では F e閣 F i g . 。 5 1 V e l o c i t y / 〆 mm・5- 1 0 7F 5 e Moessbauer spectra o f( a ) H20,( b ) Compound 2, K 3F e(oxb・3 の距離が大きく、"磁気希釈"が実現 しているのに対し、(l)~ 1 0 Z3 ( 3) の7 8 Kで の ス ペ ク ト ル を 示 し た 。 半 and ( c ) Compound 3a t7 8K . ( 4 )で は 、 オ -118 キサラト配位子を介して比較的近距離に存在 する M、 F e間 ( あ る い は F e、 M '間 ) で 速 い ス ピ ン緩和が起こっているものと考えられる。 φccZυ の半値幅は 0 .48mm/sであり(L1E Q =0.30mm/s を 仮 定 ) 、 同 温 度 で の (2、 ) (3) の 2倍 弱 の 大 きさを持つが、ブロードニングは顕著ではな かった。温度を 4 . 2 Kま で 下 げ て も (Fig. 2 d ) 線形には実質的に変化はなかった。一方、温 度をあげると線幅は徐々に減少し ( F i g .2 b )、 nO 化合物 ( 5) の メ ス バ ウ ア ー ス ペ ク ト ル を F i g . 2に示した。 7 8 Kで の ス ペ ク ト ル ( F i g .2 c ) 円。吋/ 円。円。司ノ﹄ 主 ¥ 一 F e( III)と反磁性の Z n( II)が交互に配列した : 2 6 1 . . . ・ ' . . . _ . 仇 、 : : . " , " , 、 . . _ . . . . . 両 町 ' . ~. , ' , - 0 一七句 a C 298 Kでは、 7 8 Kでの ( 2)、(3 )と同程度であり、 314 仁J 四極分裂が明確に認められるようになった 乱、ー d -へ亡出P叩 . . . . ; . . : . . . . ~: 1 3ト 一 : •• , -,・ー ( F i g .2 a ) o( 5 )では Z nが 介 在 す る た め に 常 磁 . . , ; , 包 性中心聞の距離が大きくなっているにもかか わらず、磁気緩和に基づく顕著なブロードニ 3Fe(ox)3・ ングが認められなかったことは、 K 司 5 0 5 Velocity/mm.cl 3H20と の 対 比 の 上 で 興 味 深 い 。 F i g .2 5 7 F e Moessbauer spectrao f References 1 )Z .J . Zhong e t al . , Chem. Lett . , b ) Compound 5 at ( a )2 9 8,( 1 9 9 0,8 7 . . , J .A m .C h e m .S o c ., 2 )H . Tamaki e t al 旦1,6974 ( 1 9 9 2 ) . h e m .L e t t .,1 9 9 2,1 9 7 5 . 3 )H . Tamaki e ta l .,C 2 0 0,( c )7 8,and ( d )4 . 2K . 4 )H . Okawa e t al . , Mol . Cryst. Liq. Cryst.,233,257 (1993). 5 )S . Iijima e t al . , M ol . Cryst. Liq. Cryst . , 233,263 ( 19 9 3 ) . . , B u ll . Chem. Soc. Jpn.,5 2,1 4 0 2( 19 7 9 ) . 6 )H . Sato e t al MOESSBAUER SPECTROSCOPIC STUDY O F MIXED-METAL OXALATE COMPLEXES f Seiichiro IIJIMA,Ashis BHATTACHARJEE,Fumio MIZUTANI,National Institute o f Industrial Science and Technology Bioscience and Human-Technology,Agency o Minoru MITSUMI,Naohide MATSUMOTO,Hisashi OKAWA,Faculty o f Science,K y u s h u University 5 7 F e Moessbauer spectra were measured f o r a series o f mixed-metal c o m p l e x e s with the formula o f{ N B u 4 [ M ( I I ) M '(III)(ox)3]}x (NBu4+=tetra(n-butyl)ammonium i o n, 2 一 ox =oxalate i o n ) . T h e mixed-metal complex巴s,including {NBu4[ZnFe(ox)3]}x, gave sharp absorption l i n e s compared with K3Fe(ox)3・ 3 H2 0,which indicates t h e existence o f fast paramagnetic relaxation processes i n these complexes. Q υ 2806 フェロセン誘導体の国体,吸着および液品状態の メスパウア一分光法による研究 (東理大理・立命館大理工つ 0角 谷 敏 樹 ・ 楠 戸 伊 緒 里 ・ 佐 藤 春 雄 ・ 花崎知則本.中村尚武* 【序論】フエロセン誘導体は,メスパウア一分光法の研究対象として興味深い化合物であ る.我々は今まで, シリカゲル上に担持したフェロセン誘導体の吸着状態の研究にメスパ ウア一分光法を応用し,鉄化合物の吸着の研究にメスパウア一分光法が有用であることを 示した.またフエロセン誘導体は,液晶状態の研究にも応用されているが, これらは液晶 化合物にフェロセン誘導体を加えた系で行われており,液晶状態のフェロセン誘導体のメ スパウアー測定は現在まで報告されていない.本研究では,吸着および液晶状態における フェロセン誘導体を, メスパウアースベクトルの共鳴強度の温度依存性により研究した. 'ー フ ェ ロ セ ン ジ カ ル ボ ン 酸 は 【 実 験 】 シ リ カ ゲ ル 上 に 吸 着 し た フ エ ロ セ ン カ ル ボ ン 酸 と 1 .l ベ ン ゼ ン 中 で シ リ カ ゲ ル 上 の 水 と フ ェ ロ セ ン カ ル ボ ン 酸 塩 化 物 お よ び 1 .l '-フエロセンジカ 0 7 3 Kで 3時 間 乾 燥 さ せ た シ リ カ ゲ ル ( 比 表 ルボン酸塩化物との反応によって得た.真空中 1 面積 : 6 5 0 r n2jg)を そ れ ぞ れ の 酸 塩 化 物 の 溶 液 に 懸 濁 さ せ , 溶 媒 を 真 空 排 気 に よ っ て 除 い た . これらの試料の吸着状態を検討するため拡散反射F T-IRス ベ ク ト ル を 測 定 し た . 液 品 化 合 物 H1 2を そ れ ぞ れ の Fe(C5H6)C6H.C.H.COOC10H20COOC6H.COOC6H.OCH.と Fe(C.H.COOC12H80C6 1) 合成し,その相転移をD S Cに よ っ て 観 測 し た . メ ス パ ウ ア ー ス ベ ク ト ル は , W i s s e l1 2 0 0メ スパウア一分光器を用い, 7 8 Kから 4 2 3 Kの 温 度 範 囲 で 測 定 し た . 【結果と考察】1.l '一 フ エ ロ セ ン ジ カ ル ボ ン 酸 の ベ ン ゼ ン 溶 液 中 に シ リ カ ゲ ル を 浸 潤 し て 得 た試料では, 1 .l 'ー フ ェ ロ セ ン ジ カ ル ボ ン 酸 は 二 量 体 と し て シ リ カ ゲ ル 上 に 存 在 し て い る . しかし,酸塩化物をシリカゲル上の水と反応させ調製した試料では, 'ーフエロセンジカ 1 .l T-IRス ベ ク ト ル に ルボン酸はシリカゲル上に単量体として吸着していることが,拡散反射F よって推定された. メスパウアースベクトルよりシリカゲル上に分散して担持されたフエ ロセン誘導体の無反跳分率は, ジカルボン酸>モノカルボン酸>フェロセンの順で減少す 9 8 Kにおい ると考えられる. シ リ カ ゲ ル 上 に 担 持 し た ジ カ ル ボ ン 酸 の メ ス パ ウ ア ー 吸 収 は 2 ても観測されたが,モノカルボン酸およびフエロセンの担持試料のメスパウアー吸収はそ れぞれ2 9 8 K, 2 0 0 K以 上 で は 観 測 さ れ な か っ た . これは, の化合物より強く吸着されていることを示唆し, 1 .l 'ー フ エ ロ セ ン ジ カ ル ボ ン 酸 が 他 ジ カ ル ボ ン 酸 は そ の 2つ の カ ル ボ キ シ ル 基との水素結合によりシリカゲル上に吸着していると推定される.一 基 と シ リ カ ゲ ル の OH 方 , モ ノ カ ル ボ ン 酸 は 1つ の カ ル ボ キ シ ル 基 に よ っ て シ リ カ ゲ ル に 吸 着 し て い る と 推 定 さ れ , フ ェ ロ セ ン は カ ル ボ ン 酸 と 異 な り , フ ェ ロ セ ン の π電 子 と シ リ カ ゲ ル の O H基 と の 弱 い 結合によってシリカゲル上に吸着している. 1,l 'ービス ( 4' ー ペ ン チ ル オ キ シ ビ フ ェ ニ ル ) フ ェ ロ セ ン ジ カ ル ボ ヰ シ レ ー ト エ ス テ ル は , 冷却過程 1 3 8 Kから 1 2 8 Kに お い て ス メ ク チ ッ ク C相 と し て 存 在 す る . こ の 化 合 物 の メ ス パ ウ 8 Kから 2 9 8 Kの 温 度 範 囲 で 測 定 し た . し か し 液 晶 相 を 生 じ る 温 度 範 囲 が 狭 アースペクトルを 7 い た め , ス メ ク チ ッ ク C相 で の こ の 化 合 物 の メ ス パ ウ ア ー ス ベ ク ト ル は 測 定 で き な か っ た . ω一[ 4 -( メ ト キ シ フ エ ノ キ シ カ ル ボ ニ ル ) フ エ ノ キ シ カ ル ボ ニ ル ] ア ル キ ル 4 -フ ェ ロ セ ニ ルベンゾエートのD S Cの 結 果 を Fig .1 に示した. 1 0 6o cの Tm は 結 晶 -120一 液相の相転移である. 冷却過程での 4 5Cにおける 1番 目 の ピ ー ク T ,は液相一液晶の相転移であり, 1 9Cにおける 0 0 T2 は 液 晶 一 液 晶 の 相 転 移 で あ る . Fig .2に 2 2C(295K)から 7 2C(345K)の 温 度 範 囲 に お け る ω一[ 4 -(メトキシフエノキシカルボニル)フエノキシカルボニル]アルキル 4ーフェロセニル 0 0 ベンゾエートの加熱過程および冷却過程で測定したメスパウアースベクトルを示した. こ F i g . .2 b ],冷却過程 の 化 合 物 の 固 体 で の メ ス パ ウ ア ー 吸 収 は 345Kに お い て も 観 測 さ れ た が [ の 345Kで は 液 体 状 態 で あ り 吸 収 が 観 測 さ れ な か っ た [ F i g . 2 c ] . 液晶状態にあると推定され F i g .2 d ],メスパウ る 冷 却 過 程 で の 295Kの こ の 化 合 物 の メ ス パ ウ ア ー 吸 収 は 観 測 さ れ た が [ F ig .2 a ]よりかなり小さい. しかし, アー共鳴強度は,同じ温度での固体状態 [ この化合物 は不純物に対して非常に敏感であり,冷却過程での 2 2Cに お い て も 不 純 物 の 存 在 に よ り 結 0 晶化する可能性がある. したがって,液晶状態の鉄化合物のメスパウアースベクトルの観 3F JV , .t -T・ ・ ‘ 1 5 0 f リ リ JJ 1 .(X). m ‘ 1 α ) T c m p c r a l u r e ("C) I le f o r ch c a l i n且 b. ヘ . ' 三"':rJι : . . 〉 い1勺 γ ". ‘ " .,‘"、一一 .‘ . 千 、 . . . . . . 、 一 ‘' 一 一 ? ' 一 ・ 一 一 , 一 .._・ 戸 、 ー -. - ー . 、, .^・~ . . . ・ ; . ,'~-・\二'. ・ . ー; . ' ・ ' ・ ・ ・ . . . . ー 一.・・' ・ 一 ‘ J .72' ' C ¥WiK ) ' ;1 s 1h e<ll i n g {UM凶 J ; l i J r 50 22"C(2 り5 K ) Pぷ潟 日 、 一 . 、 唱 (渓 VJ ロ 苦リリヌ) •• . , •• 9 9 . ( X J cl l X J . O O , _ 直 o ~・ 99. 50 [fu j .・一 .v. . . . -τ: ー _ .. .・・' . 】 . . . . , . . 、 . ・ 変化は観測されなかった. ↓ l 「 i p -イ g . a. ;)~ ~.'-...喝..・・. ・'こ~~.(. ~ 分裂は固体,吸着および液品状態聞で大きな . ρ . } ( (ー n u nり 1 フェロセン誘導体の異性体シフトおよび四極 一 一 一 一 - 測は,より詳細な研究が必要である.また, < 1. ・ _ . . . .. -. J 一 J L iquidslalc . .. ・ ' " . 、 . ー ・ 士 山 ‘ : . ' , : . ー 、 τ" . " , ' , 台 、 , ー 一 一 ー . .': . ず 一一 . ・ , . . 1・ ー ・ . J‘ "'. 甲 ・・. .. ‘ 2 2"C( 2 C J 5 K ) -~・ー.. ・ー..~・ _....λ .~,・一、 ~ a ・'-:-~-".一、 一 . . I ' .- l s l l i n g 5 0 白川 ω " 2 0 2 4 V c J o c i l y(0101/8) F i g . 2M o s s b a u e rs p c c t r aa lv a r i o u sI c m p c r a l u r c s ( lf ( n 一 [4 ( 4 -lI1c l h o x y p h c n o xy c a r b o nyl ) p h c n o x y 1y lJa l k y l4 f c I T O C C町 I b cl 1z o a l c . c a r b ol F i g . l DSCl r a c co f ω [4 ( 4 m c t h o x y p h c u o x y c a r b o u y l ) p h c u o x y c a r b o n y l ]a l k y l4 f c r r o c c n y l 、5 C m i n -1 . b c n z o a l c .I I c a l i u gr a l c 0 MOSSBAUERSPE Cf ROSCOPICSruDYOFFERROCENEDERIV A ' 百 VESIN百 f fiSOLID, ADSORPTION ,ANDLIQUID-CRYSTALL 悶 E ST A ' τES T o s h i k iKAKUTANI ,I o r iKUSUDO, HaruoSATO DepartmentofChemistry,F a c u l t yo fS c i e n c e, S c i e n c eU n i v e r s i t yofTokyo TomonoriHANASAKI, NaotakeNAKA 恥侃JRA DepartmentofC h e m i s t r y, F a c u l t yo fS c i e n c eandE n g i n e e r i n g ,RitsumeikanUniversity Mossbauers p e c t r ao ff e r r o c e n ed e r i v a t i v e si nt h es o l i d ,adsorption,andliquid-crystallines t a t e s were measured a t temperaωres r a n g i n g from 78K t o 423K . Th e peak i n t e n s i t i e so ft h e Mossbauers p e c t r ao ff e r r o c e n ed e r i v a t i v e sa d s o r b e dons i l i c ag e ld e c r e a s e dmarkedlyw i t han 旬r e . Th eMossbauera b s o 中t i o nofω-[4 ー ( 4-methoxyphenoxycarbonyl)i n c r e a s ei ntempera phenoxycarbonyl]a l k y l4 f e r r o c 巴n y l b e n z o a t ea t295Kd u r i n gt h ec o o l i n gp r o c e s swaso b s e r v e d i nwhatwasassumedt obet h el i q u i d c r y s t a l l i n es t a t e . nノω 2807 5 7 F eメスパウア一分光法によるフェ口セン系 COPNA 樹脂の磁気的挙動の研究 (東邦大理,群馬高専a,東海大開発工b,東大物性研今 0高 橋 正 , 竹 田 満 洲 雄 , 太 田 道 也a,大奇杉郎b, 野津清和 c, 木 下 賓 c 最近太田らはピレン(町)またはアズレン仏z )とフエロセンカルボキシアルデヒド ( F C A )iJ'らト 樹脂を合成し, P y / F C Aが室温でも約 5 0 0 Oeと リアリールメタン型構造を持つ高分子COPNA いう低い磁場で磁化が飽和する(飽和磁化~10 g l ) ことを見いだした。 emug-l) 4 . 5 emu K では残留磁化 (~3.5 と保持力 (~135 G) を持つヒステリシスが 観測され,強磁性体と考えられた。これに対し, Az / FCAでは強磁性的挙動は見られなかった。また P y / p -キノジメタン ( T C N Q )などとの FCAとテトラシアノ 電荷移動錯体では飽和磁化の増大が観測された。これ らの化合物の磁気的挙動について理解を深める目的で, 5 7 F eメスパウアースベクトルを測定した。 [実験] n n A z . / FCA 円IFCA Py/FCAとAz/FCAは , P y またはAzと F CAを酸 触媒を加えて反応させて得,精製して用いた。樹指錯体は P y / F C AとTCNQ等の電子受容体との反応で得た。 5 7 F eメスパウアースベクト jレは 5 7 C o ( 同1 )を線源として, 7 0~ 1 0 0mgの試料について, 80Kと室温で測定した。測 定はWi5sel 社製の MDU ・1 2)0 とD FG・1 2 0 0を用いておこなっ 鈎 . 5 た。異性体シフトは室温での鉄箔を基準に表した。 [結果と考察] P y/FCAのメスパウアースベクトルを F i g . 1に示す。室温では 4種類の鉄化学種の存在が認めら れ,そのうちの一つ Cは磁気分裂を示し,磁性化学種の存 100 在が確認できる。 Cは80Kでは内部磁場 (Hn ) の大きさが‘ わずかに異なる 2サイトに分離できるので,磁性化学種に は 2サイト存在すると思われるヵヘ室温ではそれが明瞭で はない。 H nは室温では 3 3 6 kOeであるが, 80 Kでは 5 0 4 kOe ( C 1 ) ,唱3kOe (C2)に増大し,同時に線幅 ( 2r) 1 から 0 は2 . 4 9mm5 . 3 6m m5-1( C 1 ),0 . 8 3m m5-1( C 2 )と狭 くなる。これらのことは, C サイトの鉄原子は室温でも整 ト 、 列したスピンによる磁場を感じているが¥室温ではスピン が完全には秩序状態にはなく,低温にしていくと整列する ことを示唆している。このような挙動は超常磁性状態の磁 効などで見られるが,低磁場で磁化カ昔、飽和すること, 性酸イ t 後述の異性体シフト ( o )や四極分裂(企)の値から見てその ような不純物ではなく,樹指固有の磁性化学種によるもの 1 0 と思われる。 磁気分裂したCサイトの室温での 8は0 . 5mm5-1,Aは 1 Omm5- と見積られる。これらの値はフエロセニウムイオ 0 v /mms l F i g .1 57FeMossbauers p e c t r af o r Py/FCAandPy/FCA-TCNQ. nL 白 つ ン (CP2Feつ や M i l l e r 達が発見したデカメチルフエロセンの 電荷移動型磁性体の高温でのパラメータに近く,磁性は樹指 1 0 0 . 0 中の酸化されてできたフェ口セニウムイオン部分が担ってい るものと推定される。室温の Dサイトの 6とAはそれぞれ 9 9 . 6 0 . 3,0 . 5 mm S . lでモノマーの CP2 Fe+か樹脂中の秩序状態に ー ないフエロセニウムイオン部分と思われる。 Aの室温での 8 100 と企は 0 . 4 3と2 . 3 2m m S . lであり,その値はフエロセンと一致 し,樹脂中のフエロセン側鎖部分に帰属できる。室温での B 96 の8は1 . 2 8m mS ' l,I l は3 . 3 1m mS . lであり, 8=2のF e (l I ) 化 学 種と思われる。 のTCNO,テトラシアノエチレン,ジクロロジ 町/FCA シアノ・ p-ベンゾキノン錯体は極めて類似したメスバウアー ド i g . 1 に示 スベクトルを与える。 TCNO錯体のスペクトルを F す 。 TCNO鏑本でもやはり磁性イ惇種の存在が明らかである。 室温の Py/FCAでは明瞭でなかった 2サイトが Py/FCA372 kOe TCNOでは観測され,室温での Hnは422 kOe(C1), . 8 6 ( C 2 )とPy/FCAよりも大きくなっている。いっ,;rう 2r は0 . 3 0( C 2 )m mS . lとPy/FCAよりも狭い。室温のTCNO ( C 1 ),1 98 錯体では, Py/FCAそのものよりもスピンが整列しているこ 96 とを示している。これに対し, 80 Kのスベクトルは Py/FCA 94 と類似しており, Hnは515kOe( C 1 ),495kOe( C 2 )である。 . 1 0 O 10 1 vlmms. 室温でのA,B,C,D各サイトの 6と企は町rfFCAとほとんど 7 F eM o s s b a u e rs p e c t r a 円g 25 変わらず" Py/FCA-TCNOの磁性は本質的にはPy /FCAと同 f o rA z/FCAandAz /FCA.TCNQ じ機構で発現しているものと推測される。同一温度での Cの 相対面積を比べると, TCNO 錯体の方カ1~'Py/ FCAよりも大きく, TCNO錯体の方が磁化カf大き いことと対応している.磁性化学種C1,C2の起源については現在検討中である。 F i g . 2に示すようにAz/FCAのメスパウアースペクトルは Py/FCAとは対照的であり, 2種類 1であり,錯体中のフエロセン部分に, の化学種のみを含む。室温の Eはo=0. 4 5,1 l=2.33mms. o=0.20,企 =0. 4 0m mS . lのF I ;j:フエロセニウムイオン部分に帰属され,それぞれ Py/FCAのAと Dに対応すると思われる。 Az/FCAは80 Kでも磁気分裂を示さず,また Az/FCA-TCNOでもや はり磁性化学種は観測されていない。 目 5 7 F e MOSSBAUER SPECTROSCOPIC STUDY ON THE MAGNETIC BEHAVIOUR OF TRIARYLMETHANE-TYPERESINCONTAININGFERROCENYLGROUP a c u l t yo fS c i e n c e, TohoU n i v e r s i t y, M a s a s h iTAKAHASHI,MasuoTAKEDA,F M i c h i y aOTA,GunmaC o l l e g eo f T e c h n o l o g y, S u g i oOTANI,Sch ∞1ofHigh-TechnologyforHumanWelfare,TokaiUniversity, K i y o k a z uNOZAWA, MinoruKINOSHl TA,I n s t i t u t ef o rS o l i dS t a t eP h y s i c s, U n i v e r s i t yo fTokyo 57FeM 出s b a u e r宮p e c t r ashowt h ep r l 回 e n c eo ff e r r o m a g n e t i cs p e c i e sw i t ho=0. 3 ー 0. 5mmS . la n d 企回 o m mS . 1i nt h et r i a r y l m 巴t h a n e t y p er e s i nd e r i v e df r o mp y r e n e (町)組df e r r o c e n e c a r b o x a l d e h y d e (FCA)a n di ni t sc h a r g et r a n s f e rc o m p l e x e se v e na troomt e m p e r a t u r e . Thel a r g ev a l u e so fi n t e m a lf i e l d f o rt h ePy /FCA組 dPy /FCA-TCNQr e s i n s( 3 3 6-422k O e )a r ei n c r e a s e dt oc a . 500kOea t8 0K .I n c o n t r a s t,nom a g n e t i cs p e c i e si so b s e r v e df o rt h er e s i n sp r e p a r e df r o ma z u l e n ea n dFCA. 一 123- 2808 長鎖アルキル基をもっ二核フエロセン誘導体の混合原子価状態 (m) (広島大理)中島覚、 O上 木 格 、 西 村 民 郎 、 酒 井 宏 [緒言]長鎖アルキル基を有するこ核ブエロセン誘導体三ヨウ化物は層構造をとっている が、その層間距離は、アルキル基の炭素数が偶数のものについては、再結晶の方法によっ て長短二種類が存在し、奇数のものについては唯一長めとなる。さらに中心鉄の原子価状 態は、層間距離の短いものは温度に依存する原子価の平均化を示すのに対し、層間距離の 長いものは温度に依存しない混在原子価状態をとることを我々は前回報告した。 0お よ び は炭素数 1 1) 今回 uの長鎖アルキル基を有する試料を用いて、層間距離と原子価状態の関 係を検討し、さらにイオン聞の微妙な相互作用を知るために、ベンゼン環を含む長銀アル キル基の誘導体も合成した。 ', 1 ' ' ' -ジデシル C C = 1 0 )、 1 ', 1 ' ' ' -ジウンデシル C C = 1 1 )、 l ', 1 [実験}今回試料に用いた l , -ピス (4-ペンチルベンジル)、および 1 ', 1"'-ピス (4・ヘキシルベンジソレ)ピフエロセ HN M Rスペクトルにより同定した。ま たそれらの三ヨウ化物は、 n-ヘキサン中化学量論的にヨウ素を用いて酸化して得た。さら にその一部をジクロロメタンから冷歳庫内で再結晶した。粉末 X線回折パターンは室祖で C u K α 線を用いて測定した。 57 Fe-メスパウアースペクトルは、 5 7 C O ( R h )を線源とし、 80K ンは、以前報告された合成方法引により合成し、 1 ~298K の温度範囲で測定した。得ちれたスペクトルは最小二乗法で解析し、異性体シフ ト値および四極子分裂値を求めた。なお異性体シフト値は純鉄基準とした。 0および 1 1の両試料とも、 X線回折パターンより層構造をと [結果および考察]炭素数が 1 っていることが確認された。 F i g . 1 に炭素数と層間距離との関係を前回までの報告も含め て示す。炭素数が奇数である 1 ]の場合は、ヘキサンおよびジクロロメタン両溶媒からの試 料とも長めの層間距離であったのに対し、炭素数が偶数である 1 0の場合はヘキサンでは長 めのもの、ジクロロメタンでは短めのもの、の長短 2種類の層間距離が観測された。 F i g . 0の試料のメスパウアースペクトルの温度 2 にジクロロメタンから再結晶して得た炭素数 1 変化を示す。低温では鉄の 2価と 3価を示す 2組のダブレットが観測され、それが温度の 上昇に伴い除々に平均化していくいわゆる平均型の原子価状態を示している。一方、炭素 数 10 のヘキサンからの試料、および炭素数 11 の試料は、いずれも 80K~298K の温度範囲 で 2組のダブレットが観測され、温度に依存しない混在型の原子価状態をとる。これらの 実験事実は前回までの我々の報告に‘致する。すなわち、長鎖アルキル基を有する二核ブ エロセン誘導体三ヨウ化物において、炭素数が偶数の場合は長短二種類の層間距離を示し、 奇数の場合は畏めの層間距離を示す。長めの層間距離を取るものは混在型となり、短めの 層間距離を取るものは平均型となる。なお、ベンゼン環を含む長鎖アルキル基の誘導体に ついては現在検討中である。 なかしまさとる、うえきゆたか、にしむらたつろう、さかいひろし 1 2 4 ﹃ C=10(Iromdichtoromethane) 日u 2 19 ~ 10 17 。 . I S ゐ 15 13 》〆円程 h l A 1叫 向 日 正 弘t " ' ヘ 1 r p 1 τrMW 伊 川 ど 当 16 H AUO 20 て コ 八 り 問抑 rr 目目、 e a e eo no l X} 問 e ,﹃﹄ a a - 321 222 a p a B I E r a L οo 2< e 。 。 1 .00 時 分 、 品 、 ャ : . . ; . . . . . . . . _ . , v . ' 可 弓 : . x~1.00 . . . . . v : A 晶 、 . . . . . . r't':岳山ゆえそ九、、目 勺t~吋;;;f怜 Thiiぺ!Z 。 。 I 0 . 9 7~ l '< , ~0 .95 12 - 4 - 2 0 2 4 1 1 - 4 - 2 0 2 4・ V e l o c i l yImms" 10 1 1 12 13 1 < 15 16 17 1 3 19 n c Fig.1. The dependence of inter-layer Fig.2. Variable temperature distances o n numbers of carbon atoms 1"'Mossbauer spectra of l ', in the alkyl chain. didecylbiferrocenium triiodide obtained from dichloromethane. 参考文献 1 ) 中島,上木,酒井,第 36回放射化学討論会, 1B03,八王子(19 9 2 ). 2 ) S.Nakashima and H.sano, Hyperfine Interactions, 53, 367 ( 19 9 0 ) . MIXED VALANCE STATES OF sIFERROCENIUM TRIIODIDES WITH LONG ALKYL CHAINS (皿) 旬 Satoru NAKASHIMA, Yutaka UEKI, Tatsuro NISHIMURA,Hiroshi SAKAI, Faculty of Science Hiroshima University X-ray powder diffraction and Mossbauer spectroscopy have been applied t o l ', l"'-didecylbiferrocenium triiodide and l ', l"'-diundecylbiferrocenium triiodide which have layer structures. The former obtained from hexane possesses longer inter-layer distance and exhibits temperature independent trapped-valance state. Upon recrystallization from dichloromethane the crystals with shorter inter-layer distance precipitate and exhibit valence detrapping dependingo n temperature. The latter compounds obtained from hexane and dichloromethane indicate a trapped-valance state in the temperture range of 80 to 300K. -125- 2809 鉄 (1)及びルテニウム(1 1) フ エ ロ セ ニ ル ア セ チ リ ド 錯 体 の メスパウア一分光学的研究 (都立大理・埼玉大分析セ*) 0片 岡 元 己 、 林 由 紀 子 * 、 佐 藤 勝 * 【はじめに】 多核金属錯体の混合原子価状態については、ピフエロセン誘導体をはじめとして、こ れまでに多くのメスパウア一分光学研究がなされてきた。しかしながら、配位環境や金 属原子の異なる混合原子価状態に関する研究はほとんどない。本研究では、配位環境の 異なる多核錯体として、幾つかの配位子の異なる鉄 ( 1 1 )及びルテニウム ( 1 1 )フエロセニル アセチリド錯体を合成し、主として、格子力学的挙動に関して考察すると共に、一電子 酸化体については、混合原子価状態についても検討した。 [実験】 鉄錯体は、 (Cs Rs )L e I(R=H, CH3;2L=CO, dppe, PPh3)とフエロセニルアセチリドの 2F THF 溶液に、メチルリチウムをゆっくり加えることによって得、ルテニウム錯体は、 RuCl(dppe)とフエロセニルアセチリドのメタノール溶液から得た。一電子酸化体は FcHPF IX 、 芝 TCNQなどにより酸化することによって得た。精製はアルミナクロマト 6、D グラフィーによって行い、化合物の同定は C、 H、 N元素分析によって行った。メスパ ウアースペクトルの測定は s R h )を線源として常法により行った。 7Co( {結果と考察] 代表的なメスパウアースペクトルを図 1及び 2に示す。図 1から明らかなように、 (η-CsHs)(dppe)Fe(CCFc)のフエロセン音s の スベクトルの温度依存性は大きく、室温 近傍ではかなり分子運動が激しくなって 100.0 いるものと思われる。一方、配位子がカ ボ 99.6 ルボニルの場合には、 Fe(lI)の部分とほぼ¥ 99.2 同じ強度を示し、特にサイトによる違い 2 は見られない。配位子がdppe(Ph2PCH2CH2PPh2)の場合には、配位子がかさ高い ためフエロセン部は相対的に空き聞が大 きくなり、その結果分子運動が容易にな S98.8 E100.0 ; 98.5 1 < 十 . . 97.0 ったものと推定される。配位子が異なる 95.5 と、ー電子酸化において酸化されるサイ 9. 4. 0 8 0 . 8K トが異なる。 dppeの場合には、 Fe(lI)部分 4 . が 、 COの場合にはフェロセン部分が酸化 される。 (η-CsHs ) ( dppe )Fe(CCFc)PF 6塩の メスパウアースペクトルの温度変化を測 -2 0 +2 + 4 . Velocity/m ms . ¥ F i g .1 .M o s s b a u e rs 問 t r ao f( T ¥C5H5) ( d p p e ) F e ( C C F c ) . ρhu ηL 定したところ、中性の場合と同様にフエ ~ ロセン部分の温度依存性の方が大きく、 塩の状態においても、フェロセン部分の 3100.O 方が運動しやすいことが分かった。一方 ; : ! COの場合には、フェロセン部分が酸化 5 されるため、中性のものと直接比較する ことは難しいが、一電子酸化体における 1~lhW () ロ ~ 99.2 9 8 .4 - 司 』 ト 97.6 roomt e m p e r a t u r e スペクトルの温度依存性はほぼ同じであ + 4 -2 0 +2 V e l o c i t y/m mS 1 った。このことは、 CO 錯体場合には、分 子運動が分子全体として行われているこ とを示唆しており、非常に興味深い。 F i g .2 .M o s s b a u e r叩e c t r u mo f( 1 lC s H s ) ( C O h F e ( C C F c ) . η (ーCSHS)(CO)2FeSnX3(X=Clo rP h )の場合には、 S 7 1 9 S nのメスパウアースベクト l レ Fe及び1 の温度変化から求められたデパイ温度が一致したことより、分子全体が一つの振動子と して熱振動してしていることが結論されている 1) 。この場合には、 FeとSn原子が直接結 η C HS ) ( C O ) 2 結合を 合しており、予測されることであるが、 ( Fe(CCFc)の場合には、 CC S HS ) ( C O ) 2 介しており、直接の結合はないが、結果的には (η-C 部及びフエロセン部の鉄 Fe S は同程度の運動性を有していることが分かった。混合原子価状態については、サイト聞 の相互作用はほとんどなく、それぞれ閤有のメスパウアーパラメータが観測された。 Ru 錯体のー電子酸化では、フェロセン部分が酸化されたスペクトルが得られたが、通常の フェリシニウム塩の場合と異なり、比較的大きな四極分裂を示した。このことからルテ ニウム"鉄間での相互作用が示唆されるが、その程度はそれほど大きくない。 R e f e r e n c e s 1 ) H.SanoandH.Yamamoto,Chem.L e t t .,1977,6 7 . MOSSBAUERSPECTROSCOPICSTUDIESOFF e ( I I )ANDRu(II) FERROCENYLACETYLIDECO恥1PLEXES .MasaruSATO, .FacultyofScience, MotomiKATADA,YukikoHAYASHI, TokyoMetropolitanUniversityand.ChemicalAnaysisCenter,SaitamaU n i v e r s i t y Ru;2L=CO, Thef e r r o c e n y l a c e t y l i d ecomplexs(η-CS HS )L2 M(CCFc)(M=Fe, dppe,PPh3 )werepreparedandoxidizedwithFcHPF6,DDQorTCNQ.Fromt h e temperaturedependenceofr e c o i l f r e ef r a c t i o nf o ri r o ns i t e si n ( T 1-CS HS )(dppe)Fe(CCFc),t h ed i f f e r e n c eofv i b r a t i o n a lmotionf o ri r o natomswas found,whilet h emotionofi r o natomsi n(η-CSHS)(CO)2Fe(CCFc)wasalmostt h e samea troomt e m p e r a t u r e . , η s nd 2810 Y 型 ゼ オ ラ イ ト 細 孔 中 の ト リ ス {2-(アミノメチル)ピリジン} 鉄(11)錯体のスピン平衡 (東大理) 0梅 村 泰 史 、 薬 袋 佳 孝 、 富 永 健 Y型 ゼ オ ラ イ ト は 直 径 約 1 3 A の細孔をもっアルミノケイ酸塩である。一方、ト リス {2-(アミノメチル)ピリジン}鉄(11)錯体 [Fe(AMP) a] 2 + は、結晶や溶液で、温度や 【序】 圧力によりスピン状態が高スピン φ 低スピンと変化するスピンクロスオーバー現象を示 す 。 高 ス ピ ン → 低 ス ピ ン の 変 化 に は 、 Fe-N(配位原子)閣の距離が短くなることや、 3回 軸まわりのねじれ角が大きくなるなどの構造的な変化をともなう。この錯体を立体的に規 制された空聞に閉じ込めたときのスピン挙動は興味深い。そこで、錯体の大きさと同程度 の 細 孔 を も っ Y型 ゼ オ ラ イ ト 中 に こ の 錯 体 を 合 成 し 、 温 度 に 対 す る ス ピ ン 状 態 の 変 化 を 調 べた。 【試料】 Fe2+で イ オ ン 受 換 し た ゼ オ ラ イ ト を AMP 水 溶 液 中 で か く は ん し 細 孔 中 に 錯 体 を合成する。上澄み液を除き涜誇した後、 NaCl 水 溶 液 中 で か く は ん し 錯 形 成 し て い な い 鉄を除く。こうして得られた緑褐色のゼオライトを真空中で乾燥して試料とした。 【結果と考察】 室 温 お よ び78Kにおける試料のメスパウアースベクトルを、 [ F巴(AMP)3](CI04h 多 結 晶 の ス ベ ク ト ル と と も に 図 1に示す。ダプレヅト Aはピーク位置 並びに試料を空気にさらしても残存することなどからゼオライトのイオン交換サイトに位 置する F巴3+ イオンと考えられる。ダプレット Bお よ びCはAMP溶 液 中 で か く は ん し た 後 に 現 れ る の で 、 い ず れ も AMP錯 体 に よ る も の と 思 わ れ る 。 ダ プ レ ヅ ト Cは室温の [ F巴(AMP)3](CI04)2多結晶(高スピン)のスベクトルと類似している。鉄まわりの配位子が f a c型 に 規 制 さ れ て い る [Fe(6-mepY)3tren](PFs)2 は同様のダプレットを示す。従って、 ダプレヅト Cは ゼ オ ラ イ ト 細 孔 中 の fac型 の [Fe(AMP)3]2+と 考 え ら れ る 。 ダ プ レ ッ ト B の高 エ ネ ル ギ 一 個 の ピ ー ク 位 置 は 室 温 で 2.19 皿皿 /s である。 mer型である [Fe(AMP)3]C12・ MeOH で は 、 高 エ ネ ル ギ ー 側 の ピ ー ク は 室 温 で 2.00 mm/s に位置する。ダプレット Bのピー ク 位 置 は こ れ よ り 大 き い 値 と な っ て 完 全 に は 一 致 し な い が 、 mer型 の [Fe(AMP)3]2+ によ る と 推 定 さ れ る 。 ゼ オ ラ イ ト 中 の [Fe(bpY)3]2+ に は 大 き な ひ ず み が か か っ て い る こ と を 以前見いだした。 [Fe(AMP)3]2+の擬 3回 軸 と ゼ オ ラ イ ト 細 孔 の 3回 軸 が 一 致 し た 状 態 で 存在するならば、 fac型 を と る と ゼ オ ラ イ ト 格 子 か ら の ひ ず み を 受 け な い が 、 阻er型だと [Fe(bpY)3)2+と同横にひずみを受けると予想される。 [Fe(AMP)3]C12・MeOH 多結晶に比べ、 ダプレット Bが 大 き な Q.S.を示すのはこのひずみによると考えられる。 78Kにおける試料の が現れている。シングレツ スベクトルでは、ダプレット Cの強度が減少しかっシングレット D トDのピーク位置は、 78Kにおける [Fe(AMP)3]C12・MeOH 多結晶(低スピン)のピーク位置と 一致し fac型 に よ る 吸 収 と 考 え ら れ る 。 従 っ て 、 ゼ オ ラ イ ト 中 の fac型 錯 体 は 、 室 温 で は 高 スピンであるが、 78Kで は 一 部 が 低 ス ピ ン 状 態 に 変 化 し て い る と 思 わ れ る 。 磁 化 率 湖 定 の 結果(図 2)、220Kから 70Kにかけて XTの 値 が 徐 々 に 減 少 し た 。 こ れ は ゼ オ ラ イ ト 中 の fac 型錯体のスピン状態の変化に対応している。変化の温度範囲が広いのは、ゼオライト中で 錯体が孤立して存在しており分子閣の相互作用が弱まっているためと考えられる。 -128 ハU ハU ) [ 1 l n u F i g . l (鼠 Mossbauer S p巴c t r ao f ﹁ 4 0ノ C U E - ︼︺同 γll よ ハU J nりJ )h C )a t7 8 K, ( a )a tR . T .a n d( a n d[ F巳( A M P ) 3 ] 2 +i n n u n u l 1 0日 ~ [Fe(AMP)3](CI04)2 96 zeolite Y ( b )a tR . T .a n d ( d )a t7 8 K . 幻 ‘ B c , ; 9 9 . 6 9 9 9 9 . 2 一 一 一 一l一 一 一 一L一 ー 一 一I一 一 一 一 4 一 . 2 ) ( 2 4 V c l o c i l y( 1 1 1I 1 1/ s ) ( " ' } 【 ー-・・・.. . ー 一 一・ . 一 一 一 ・ ・ ・ コ ゼオライト中の m e r型 と 思 わ れ る [Fe(AMP)3]2+ についてはメスパウアースベク トルの甜定温度範囲(室温 ~78K) ではスピン状 態 の 変 化 は 見 ら れ な か っ た 。 こ れ はm er型をと h ? l〆 るとゼオライト格子によりねじれ角が小さくな る方へひずみを受け、高スピン状態が有利にな るためと考えられる。 f a c型だと 3つのピリジ o 50 1 0 0 1 5 0 200 250 300 T (K) F i g . 2 T巴mp巴r a t u r巴 d巴pendence o f susceptibility ( x T Tplot) けず、このため錯体の構造変化が可能で、スピ l i t eY . f o r [Fe(AMP)3]2+ i n z巴o ン環を 12員 環 関 口 部 よ り 突 き 出 し ひ ず み を 受 ン状態の変化が観刻されたと考えられる。 n Zeolite Y Spin-State Equilibrium o f Tris(2-(a皿inomethyl)pyridine)iron(II) i I N A I、a n dT a k e s h i TOMINAGA Yasushi UMEMURA、YoshitakaM S c h o o lo fS c i e n c e、t h e University o fT O k y O [Fe(AMP)3]2+ w a s synthesized i ns u p e r c a g巴 o f zeolite Y .T h e Mossbauer n d Ca tr o o皿 temperature, spectra o ft h es a m p l es h o w e d three d o u b l e t s A, B, a a n do n e singlet Db 巴s i d e s them a t7 8 K .T h e doublet A w a s assigned t of r e eF e3 + i o na t ion-exchange s i t e, doublet Bw a st o mer-[Fe(AMP)3]2+, a n db o t hd o u b l e t Ca n d singlet Dw e r巴 t of a c一[ F e ( A M P ) 3 ] 2 + .T h es p i ns t a t eo f mer-[Fe(AMP)3]2+ w a s high-spin over t h e temperature r a n g ef r o mr o o m temperature t o7 8 K,whereas t h e s p i ns t a t eo f fac-[Fe(AMP)3]2+ c h a n g e df r o mh i g h -s p i nt o low-spin with decreasing the t e m p e r a t u r e .T h e Mossbauer r e s u l t s were i n accordance w i t h magnetic susceptibility measurements. Difference i n spin-state between t h em e r a n dt h e fac-[Fe(AMP)3]2+ may b er e l a t e dt o distortion o ft h e complex巴sb y zeolite l a t t i c e . -129- 2B11 ハイドロタルサイト層間および表面上の鉄シアノ錯体の メスバウアースベクトル (東大理)笹原亮 .0 葉袋佳孝・梅村泰史・富永健 【はじめに】 粘土鉱物やゼオライトに吸着、イオン交換された金属錯体の構造や電子状態は担体との相 互作用などにより影響を受ける可能性がある。この点に着目して、担体上の金属錯体のメス バウア一分光法などによるキャラクタリゼーションが試みられてきた。しかし、粘土鉱物や ゼオライトの多くは陽イオン交換体であり、系に導入し得る金属錯体は一般に陽イオン性の ものに限られる。 これに対して、ハイドロタルサイト [Mi:::xM'~+(OHhlX+ A仏 両 o( 0 . 1 6む 豆 0 . 3 3, 0 . 2五 三M ' 3 + j M 2 十 三 玉0 . 5 )は層状構造をとる粘土鉱物としては例外的に層間や表面仁陰イオン を吸着しうるサイトを持ち、陰イオン交換体として知られている。これは、 2価のカチオン (MH)の一昔H が 3価のカチオン ( M ' 3 十)によって置換され、各層が正電荷を帯びるためである。 陰イオンに対する高い親和性のために、層聞や表面への陰イオン錯体の導入が比較的容易な特 徴がある。本講演では、ハイドロタルサイトの層聞や表面における [Fe(CNhP , 一[ F e ( C N ) 6 lペ [ F e (CN ) s (NOW -などの鉄シアノ錯体のメスパウア一分光法によるキャラクタリゼーション について報告する。 【実験】 所要の濃度の硝酸マグネシウム、硝酸アルミニウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム 水溶液を混合し、 650C で 18時間加熱撹持して白色の沈殿を得た。粉末 X線回折、赤外吸収 スベクトル、熱分析などから、 Mg:AI=3:1のハイドロタルサイト Mg6AI2(OH) J6C03 ・ 4H 20 0 の生成を確認した。ハイドロタルサイトまたはその熱分解生成物 ( 480C)を脱気した水中で 鉄シアノ錯体と反応させて、ハイドロタルサイト層問、表面に錯体を吸着させた。層間距離 の変化を粉末 X綾回折により求めて、層間への錯体の導入を確認した。ハイドロタルサイト と反応した鉄錯体の量は反応後の溶液中に残った錯イオンを比色定量することにより求めた。 ハイドロタルサイト上の錯体のキャラクタリゼーションにはメスバウア一分光法、赤外分光 法を用いた。メスパウアースベクトルは吸収法により測定し、非緯形最小二乗法によるカー ブフィッティングでメスパウアーパラメーターを求めた。 【結果と考察】 ハイドロタルサイトは加熱により層間水、ホスト層の水酸基、陰イオン等を失って NaCI 型のマグネシウムアルミニウム複酸化物を生成する。この酸化物は水溶液中で陰イオンを層・ 聞に取り込みハイドロタルサイト楕造に戻る性質がある。ハイドロタルサイトの熱分解生成 F e ( α. . : r ) 6Pのメスパウアースベクトルを図 物と反応させることによって層聞に導入された [ 1aに示す。層間距離の拡大がみられることから、錯体の多くは層聞に取り込まれていると考 えられる。スベクトル中の各吸収はメスパウアーパラメーターから低スピンの F e ( I I I ), F e ( I I ) に帰属された。 F e ( I I I )の異性体シフトは [Fe(CNhP一塩の値とほぼ一致しているが、四極分 e ( I I )については、異 裂の値は大きくなっており、層間への導入に依る影響と考えられる。 F 1 3 0 、 ' 回 圃 語 、 ,〆‘、 ・ 〆、 訳 、 h p 。100.0 ロ O E ' 凶 i n m 沼 ε 1 0 0 . 0 E z u a z z 旬 。 : + 』 司 」 . . . 司 』 9 9 . 0 '~〉 争 〉 司 副 d 司 出 E t 出 4 。 C 山 己 2 4 2 V e l o c i t y(mm/s) 9 9 . 5 4 。 2 2 4 V e l o c i t y(mm/s) F i g .1 .M o s sb au e rs p a c t r ao f[ F e (仁N) G] 3一 o nh y d r o t a l c i t e :a ti n t e r l a y e r( a )a n ds u r f a c e( b ) , 性体シフトが [Fe(CN)6ド塩に比べてやや小さくなる傾向もみとめられた。この成分につい ては、層間での圧力によって [Fe(CNhPーが還元されて生成することがメスバウアー分光法な ど、のテ'_夕から提案されており、生成率等について検討を加えることとした。 ハイドロタルサイトに [Fe(CN)6Pーを水溶液中で反応させた場合のメスバウアースペクト ルを図 l bに示す。層間距離の変化はほとんどみとめられず、錯体はハイドロタルサイトの表 面に存在しているものと考えられる。担持量については熱分解で生成した複酸化物と反応さ e ( I I )の吸収強度は F e ( I I I )に対して大きくなってお せた場合に比べて著しく小さくなった。 F り、れ ( I I )への還元が層間でなくハイドロタルサイトと水溶液との固液界面で起きているこ とが示唆された。 e ( I I )の生成量の関係についてさらに詳しく調べると、複酸化物との反応 錯体の担持量と F e ( I I )の割合が大きくなる傾向が で錯イオンを層聞に導入した試料では担持量の低い場合に F みられた。ハイドロタルサイトの反応で調製した試料ではさらに担持量が低くなり、 F e ( I I ) の割合もより大きくなっている。この結果はれ ( I I )の還元はハイドロタルサイトの表面で進 e ( I I I )として存在することを示唆する。 F e ( I I )への還元の機構についてはさら み、層間では F に検討を加えている。 ハイドロタルサイトに吸着された他の鉄錯体のメスバウアースペクトルについても講演で は報告する予定である。 民 軍 OSSBAUERSPECTRA O F CYANOFERRATE C O l ¥ 置PLEXESATINTER- LAYERA N DSURFACEO FHYDROTALCITE A k i r aSASAHARA,Y o s h i t a k aMINAI,Y a s u s h iUMEMURA,a n dT a k e s h iTOMINAGA Departmento f仁h e m i s t r y ,S c h o o lo fS c i e n c e,t h eU n i v e r s i t yo fTo k y o C y a n o f e r r a t ec o m p l e x e sa d s o r b e donh y d r o t a l c i t ewerec h a r a c t e r i z e db yi r o n 5 7M o s s b a u e r s p e c t r o s∞ 円 Quadrupoles p l i t t i n go f[ F e (仁N ) 6 ] 3 -a ti 山 巾y e ro fh y d r o t a l c i t ewasl a r g e rt h a n t h o s eo f[ F e (仁N)d3 -s a l t s .P r o p o r t i o no fF e ( l l )s p e c i e si nt h es p e c t r u mo f[Fe(CN)d3 -a d s o r b e d onh y d r o t a l c i t ede pendedo nd e g r e eo fi n t e r c a l a t i o na n dl o a d i n gamounto ft h ec o m p l e xi o n . The r e d u c t i o nr e a c t i o nmayt a k ep l a c ea tt h es u r f a c eo fh y d r o t a l c i t ec o n t a c t i n gw i t ha q u e o u ss o l u t i o n o ft h ecomplexi o n . η ペU 2812 テフロン中に拡散した 57Feの化学状態 ' ¥、静岡理五科大B、Hahn-Meitner-InstitutBerlinC) (理局f 0小林義男 A、古田 A c c 豊B、R .S i e l e m a n n、L .Wende、安部文敏 { 序 } イ ン ピ ー ム ク ー ロ ン 励 起 メ ス パ ウ ア 一 分 光 法 (In-beamCoulombe x c i t a t i o n R e c o i lI m p l a n t a t i o nMossbauerE f f e c tmethod [ICRIME)) は、高エネルギーの重イオン との反応によりクーロン励起された短寿命のメスパウアー励起状態を直接生成し、同時 にこのプロープ原子を測定試料に反跳エネルギーを利用してインプランテイションし、 メスパウアー効果を測定するものである。この方法は、励起状態にあるメスパウアープ ロープ原子(例えば57Fe、119旬 、 151Euなど)を高エネルギーで注入直後、放出されるメ スバウア -y線を数百 ns 程度の時間のみ測定するので、従来のメスパウア一分光法に比 べ、以下のような非常に興味ある特徴を有する。 ( 1 ) プロープとなる元素は基本的にあらゆる物質に注入することができるので、且盗隼 を作らない系(例:ナトリウム中の 57Feなど)でも、注入直後の孤立したプロープ の状態に関するミクロな情報を得ることができる 10 ( 2 ) 試料によってはメスパウアープロープ原子を直接格子問位置に打ち込むことができ るので、格子間プロープ原子の動的振る舞い(例:格子聞の局所的 ca群 jumpなど) をスベクトル線幅の増加や超微細相互作用の緩和現象に着目して直接観測できる 20 ( 3 ) 重イオンパルスピームを用いてメスパウアープロープ原子の励起状態を生成するの で、時間分割澗定が比較的容易に実行できる。 このように、インピーム核物性は、通常のインプランティションの実験と異なり、注 入された原子自身がプロープとして物理的化学的状態についての情報を与え、注入直後 のダイナミクスを追うのに非常に有用な手法である。古田と R .Sielemannらは、これま 2 でにインピームメスパウア一分光法を改良し発展させ、金属中の高速拡散の研究等 に 多くの成果を上げてきたが、化合物試料への応用は(二、三の化合物半導体を除いて) 全く行なわれていなしミ。 n @ ) 本研究では、この手法を有機化合物固体試料(ポリテトラフルオロエチレン、 Tef !o に初めて応用した結果について考察する。 a h n M e i t n e r I n s t i t u tB e r l i nにある重イオン加速器VICKSIに設置され {実験]実験は、 H ている専用ピームラインで行なった。この VICKSIは、加速した重イオンを 1~2 n sのパ ルス幅のシングルパンチピームで引き出すことが可能で、またパルス間隔も変えられる 0 A r 6 +( という特徴を持っている。今回利用した重イオンは、 4 E=110MeV)である。 、 0.285mm厚 、 p 市販のテフロンシート (Goodfellow社 o r o s i t y40%)を約 20X40mm 大に切断し、透過型測定用サンプルホルダーに取付けた。これにフロー型液体ヘリウム クライオスタットを挿入して温度調節を行ない、 100Kと 10Kでメスパウアースベクト ルを測定した。 57 14. 4keVの検出器には、グラファイトと Fe濃縮ステンレススチールからなるアセト ンガスを充填した平行平板アパランチェカウンターを用いた。ピームに対して左右対称 に検出器を置き、測定終了後 2つの検出器のデータを加算して解析を行なった。 -132- [結果と考察}得られた 2 つのメスパウアースベクト j レ( F i g .1 )は fが若しく小さ いものではあるが、共に線 帽の広い非対称な形を呈し 100K 30 25 20 た。解析の結果、 10Kのス ベクトルは、 Q .S .=1.7mm/s、 I .S.=l.lmm/sの ダ ブ レ ッ ト ( A ) とI .S.=Omm/sの 幅 の 広 いシングレット ( 8 )の 2成分 からなることが示唆された。 q l O 凶 ロ ωs 占 ・ ‘ 白 ・ " 4 ]柑 N a C I l AとBの 面 積 強 度 比 は 約 . , 』 5 : 1であった。 主成分 Aのメ Z . > スパウアーパラメータを既 15. 知の鉄のフッ化物 3と比較す ると、テフロン中にある鉄 s の 存 在 状 態 は Fe2+と Fe3+の 平均したものであると推測 5 5 される。さらに、詳細な議 Velosity(mm1 s ) 論を行なう。 F i g .1Mりs s b a u e rs p e c 回 o f5 7 m p l a n t e di n t op o l y 旬t r a Fei f l u o r o e t h y l e n ea t1 K( a b o v e )and1 0K( b e l o w ) .Thes i g n o ft h ea b s c i s s ai st h er e v e r s eo fo r d i n a r ya b s o r p t i o ns p e c t r a . 。 - 。 ∞ REFERENCES: 1 1 1B .KECK;P h .D.D i s s e r t a t i o n,T . H .D a r m s t a d t( 19 9 2 ) . 1 2 1Y .Yoshida, M.Menningen ,R .Sielemann, G .Vogl, G .Weyer ,andK.Schroder,P h y s .R e v . L e t t .,61,195( 19 8 8 ) . 1 3 1N.N.Greenwood, A . T .Howe, andF .M e n i l, J .Chem.S o c .( A ), 2218( 1971 ) . Ch e m i c a 1b e h a v i o ro f5 7 F ea t o m si np o l y t e t r a f l u o r o e t h y l e n ebyi n b e a mMossbauers p e c t r o s c o p y Y o s h i oKOBA YASHI, A Y u t a k aYOSHIDA, B R a i n e rSIELEMANN, cLar sWENDE , cand , A T hel n s t i t u t eofP h y s i c a l訓 dChemicalResearch , A S hizuokal n s t i t u t e0 1 F u m i t o s h iAMBE c S c i e n c eandTechnology, B ωu iH a h n M e i t n e r I n s t i t u tB e r l i n . Thei nbeamMossbauert c c l u 判uei sf i r s ta p p l i e dt oa ni n v e s t i g a t i o no ft h ec h e m i 伺 1 b e h a v i o ro f 5 7 F ea t o m si norgmiccompounds-M りs s b a u e rs 戸c t r aweremeasureda t10and1 K a f t e r t h e ec h e m i c a 1 r e c o i li m p l a n t a t i o no fCoulombe x c i t e d5 7 n t oas a m p l eo fp o l y t e t r a f l u o r o e t h y l e n e .官 l Fei s t a t eo f5 7 t o m si sd i s c u s s e dcom 戸r e dw i t ht h eM出 s b a u e rp a r a m e t e r so fi r o nf l u o r i d e s . Fea ∞ 世 -133 2813 合成 F e置 換 フ ッ 素 雲 母 の メ ス パ ウ ア ー ス ベ ク ト ル (2) (信州大教育・本信州大工 )0三 沢 雅 志 ・ 村 松 久 和 ・ 北 島 国 夫 * 【緒言】 粘土を構成する鉱物の一つである雲母は電気絶縁体や、車の塗装など工業材料として 今日広く使われている。しかし膨潤性、耐熱性などの特徴を持つ雲母を人工的に合成し ようという試みがなされてきている。本研究は昨年度に引続いて、遷移金属元素固有の e2 +と F e3 +を置 性質を持つマイカセラミックスの性質を探る一環として、六配位位置に F 換したフッ素雲母の合成を行い、メスパウア一分光法を用いて調べた。 【実験】 試料はすべて固相反応法で合成した。原料試薬 ( Si02,MgO,MgF2 ,L i F,KF,FeO,F e 2 0 3 ) 4 0 0 r n gを 秤 取 、 乾 式 で 5分 、 湿 式 ( エ タ ノ ー ル 中 ) で 5分 混 合 し た 後 、 75MPaで 5分 間 加 圧成形し、 120Tで 2 4時 間 乾 燥 さ せ た 。 そ し て 成 形 体 を 酸 素 中 で 白 金 容 器 に 封 入 し 8 0 0C ~ 900Tで 1 2時 間 焼 成 し た 。 得 ら れ た F e置 換 フ ッ 素 雲 母 に つ い て 日 C oを 線 源 と し て 種 々 0 の温度でメスパウアースベクトルを測定した。 【結果と考察】 今 回 合 成 し た 3 種 の 試 料 の 組 成 と 合 成 条 件 を 表 1に 示 す 。 ま ず ① K Fe3+Li2(Si.010)F2 の メ ス パ ウ ア ー ス ペ ク ト ル を 図 1に示す。 F e3+に 帰 属 さ れ る と 思 わ れ る Q Sの 小 志 い ダ ) 一一一八面体 ブ レ ッ ト が 2種 類 み ら れ る 。 フ ッ 素 雲 母 は 結 晶 構 造 的 に は 四 面 体 層 (T 1 層 (0 ) 一 一 一 四 面 体 層 (T2 ) 層 間 域 ( I) と い っ た 重 な り 方 を し て お り 、 こ の 試料の F e +は 0 層 に 存 在 し て い る も の と 思 3 ∞i われる。またフェライト層も形成している 1 「 鍋 E 「 i l i0 . 9 4 と 思 わ れ る 。 次 に ② KFe21gLi(S14010)Fz 50 について。このメスパウアースベクトルを 6 ~ Z : ーoヨ2 図 2に 示 す 。 こ の 試 料 は 昨 年 測 定 し た 溶 融 ト 法 に よ る S A K - 1 1) と 同 じ 原 料 を 使 用 し 異 ; ニ0 . 9 0ト 言 。E て上記の方法で合成したものであるが L SAK- 1の メ ス パ ウ ア ー ス ベ ク ト ル に 比 i べて 0 層 に お け る F e2 +が 大 部 分 を 占 め て い でt ーでトー 2 る 。 こ れ は 今 回 行 っ た 合 成 法 は SA K 一 1 の方法と比べて、 F e2 +から Fe3+へ の 酸 化 が f i g・1 Table 1 ① ② ③ 0 2 V E L O C I T Y!NM M / S E C M O s s b a u e rs p e c l r u m o f Kfe ' + L i, ( S i . O , ,) f ト Batch c o r n p o s i t i o n sa n d reaction conditions Batch c o r n p o s i t i o n t e r n p e r a t u r e 3 Si.010)F2 KFe + L i2( 800T 2 KFe + M g L i( S i . 0 1O)F2 9 0 0C 8 0 0C KFe2 + 2・s(Si.010)F2 0 0 134- a t r n o s p h e r e O2 O2 O2 おこりにくいと予想される。また測定温度が 1 0 0K から 3 0 0K に 上 昇 す る に つ れ て Q Sが 約 O.6mm/sec減 少 し て い る の は 、 S A K - 1と お な じ よ う に F e2+化 合 物 に お け る 四 極 子 Si .O, 0)じ に つ い て 。 こ の メ ス パ 分 裂 の 温 度 依 存 性 に よ る も の と 思 わ れ る 。 ③ KFe2 +2. 6 ( e2+の ウ ア ー ス ベ ク ト ル を 図 3に 示 す 。 こ の ス ベ ク ト ル は 上 の ② と 同 じ よ う に 大 部 分 を F , e +が 酸 化 さ れ た と 思 わ れ る Fe3+が わ ず か に 存 在 し て い る 。 ま 成分で占められており、 F 2 たフェライト層も形成されていると思われる。そしてこの試料には低温で現れていたダ 13Kを 境 に し て シ ン グ ル ピ ー ク に 変 っ て い る 。 こ の ピ ー ク の 温 度 依 存 性 ブレットが約 1 については、現在検討中である。 ∞ 1 lJ114│込 ) d ( L T l l﹁﹁﹁ト U 弘 ) ( o d V E L O CI T YI NH H / S E C fig .2 ﹁I B l l﹁l- 2 U 0 内 2 引笥 n u is LLIF-- i﹁ ,-l 伺 ﹁ J l寸│]﹂叶] 叩部刺虫卵田∞鈎知町部部恒句史引 ZDHmmHZm24E﹄ 凶 ﹀ ﹃ H4JUE 日10 30 0 0 0 3 0 0 fEE F l ト 'ILl-﹁ 0000 (a)1 . 4 ・2 0 2 4 V E L C Cl TYI NH H / S E C M d s s b a u e rs p e c l r a Fig .3 M d s s b a u e rs p e c l r a o f Kfe'・ MgLi( S i. 0, , )F, a l( a )IOOK a n d( b )r o o ml e m p . of K F e ' φ, ..(Si .0I・ ) F , a l( a )IOOK a n d( b ) r o o而 l e m p . 参考文献 1) 村 松 ほ か 、 第 3 6 回 放 射 化 学 討 論 会 講 演 予 稿 集 ( 都 立 大 ) 、 1s05、(1992) MdsSsAUER SPECTRA OF SYNTRETIC Fe-FLUOROMICAS(2). Masashi MISAWA. Risakazu MURAMATSU and Kunio KITAJIMA* Department of Chemistry. Faculty of Education. Shinshu University *Department of Chemistry and Material Engineering. Faculty of Engineering. Shinshu University Mdssbauer spectra of synthetic Fe-fluoromicas have been measured. Samples were prepared by a solid phase reaction a t 1073K o r 1173K using high purity materials of Si0 2 • M g O . MgF 2 • L i F . K F . Fe20 3 or F e O . MUssbauer spectra showed t w o . four or five pairs Quadrupole dablets which are attributed t o two F e3+ and/or Fe2+ ions being located i n octahedral sites. -135 2814 P V A中 に 生 成 し た マ グ ネ タ イ ト 微 粒 子 の 存 在 状 態 (信州大教育、高エネ研つ 0伊 東 誉・村松 久和・三浦太ーホ 【はじめに】 P V A ( ポ リ ビ ニ ル ア ル コ ー ル ) と 、 F e (1I)、 F e ( 皿 ) を 含 む 塩 化 鉄 の 混 合 溶 液 を 、 強 ア ル カ リ に す る と 、 マ グ ネ タ イ ト (F 巴 30. ) が 微 粒 子 化 さ れ て P V A中 に 分 散し、褐色透明な磁性フィルムが得られる事が知られており、機能性高分子として注目 されている。 強アルカリにする際、水酸化ナトリウムを滴下しながら、撹拝するが、 撹 持 速 度 を 変 化 さ せ る こ と に よ っ て 性 質 の 異 な る マ グ ネ タ イ ト 含 有 P V Aフ ィ ル ム が 生 成 さ れ 、 空 気 中 撹 祥 (100-700回 転 / 分 ) に お い て は 、 撹 狩 速 度 を 下 げ る 程 、 よ り 強 い 磁性を持ったフィルムが生成されることが見い出されている。 今回は、回転速度と、 マ グ ネ タ イ ト 含 有 P V Aフ ィ ル ム の 磁 性 及 び 、 マ グ ネ タ イ ト の 粒 子 径 と の 関 係 に つ い て 、 さまざまな条件で生成したフィルムを比較、検討することにより、 P V A中 で の マ グ ネ タイトの存在状態について調べた。 【実験】 P V A (重合度 2 0 0 0 )と F e 2 +, F e い を 含 む 混 合 溶 液 に 、 水 酸 化 ナ ト リ ウ ム を 撹 祥 し な が ら 滴 下 す る 。 こ の と き 9 0O Cに 保 ち な が ら 、 空 気 中 で の 撹 祥 と 、 窒 素 気 流 中 での摺祥について、回転数、撹祥時閣を変えて実験を行った。沈殿物は遠心分離機で除 き、セルロースの透析チューブで透析し、濃縮した後シリコンゴムシート上にて乾燥、 製膜した。得られたフィルムを吸収体にメスパウアースベクトルを測定し、マグネタイ ト 微 粒 子 中 の 鉄 の 電 子 状 態 、 内 部 磁 場 の 強 さ を 調 べ た 。 ま た 、 粉 末 X線 回 析 装 置 に よ っ て、 2θ=;35.6 0 の マ グ ネ タ イ ト か ら の (3.1.1) 回 折 ピ ー ク を 測 定 し 、 そ の 半 値幅から粒子径を見積もった。 【結果と考察】 空 気 中 撹 祥 ( 1 0 0 - 7 0 0 回 転 / 分 ) で の マ グ ネ タ イ ト 含 有 P V Aフ ィ ル ム の メ ス パ ウ ア ス ペ ク ト ル を 、 図 1に 示 す 。 回 転 数 を 小 さ く し て 作 っ た フ ィ ル ム の ほ う が 、 マ グ ネタイト粒子の成長を示す磁気的分裂がみられた。これは、撹枠の回転数を上げるに従 い鉄イオンが空気中の酸素と接する割合が増え、 マグネタイトの生成の原料である F e2+ の 酸 化 を 促 進 し 、 結 果 と し て マ グ ネ タ イ ト の 生 成 を 血 害 し て い る こ と が 原 因 で あ ると予想された。 図 2 は 、 同 じ 450回 転 / 分 で の 、 空 気 中 境 祥 と 、 窒 素 気 流 中 撹 拝 の メ ス パ ウ ア ー ス ベクトルである。酸素の存在しない系での撹祥においてマグネタイトの成長を示す磁気 的 分 裂 が 認 め ら れ る 。 マ グ ネ タ イ ト は 、 F e 2+ と F e3+が 1 : 2 の 酸 化 物 で あ る 。 そ こ で 、 加 え る F e 2 + と F 巴 い の 比 を 変 化 さ せ 、 F e2+ を 過 剰 に 加 え た 時 と 、 そ う で な い と き の 粒 子 径 の 比 較 を 行 っ た 結 果 、 F 巴 2+ を 過 剰 に 加 え た 場 合 に は 粒 子 径 は 大 き く 、 そ う で な い 場 合 に は 、 空 気 中 撹 祥 に よ る F e2 + の 酸 化 で マ グ ネ タ イ ト の 生 成 量 が 減 少 し 、 結 果的に結晶成長が遅延し、粒子径は小さくなることが確認された。 粉 末 X 線 回 折 に よ る 粒 子 径 の 測 定 に よ り 、 マ グ ネ タ イ ト の 粒 子 径 は 100-2 0 0 λ であり、 -136- kパハ pA八/ 00 1 . 窒紫気流中で、回転数を小さくした方のが粒子径 がより大きくなる傾向がみられた。この傾向は、 メスパウアースベクトルの常磁性及び磁気的成分 の比の変化とも一致していた。また窒素気流中で の m狩 時 聞 を 長 く す る ほ ど 粒 子 径 が 大 き く な る 傾 向があり、粒子がしだいに成長していることが推 測された。 (A) ~{AG-PVA 450RP~{ ( A I R ) ZDHmmHZmZ41E﹄ 凶 ﹀ 日 .F4JUE h i ,内向 日 へ v、 ‘ J J 占同ノ 弘 品 、 申 ¥ / " 0.99 450 rpm 0.98 1 .00 0.99 ' 0 6 」ーー_L一一一J_ーー】J _ _ I -8 4 0 4 0 v E L O C I T YI Nm m / s e c Fig.l Mossbauer spectra o f magn巴 tic Fig.2 Mossba日e r spectra of magnetic t PVA films which were formed a PVA films formed a t the stirring speed of 450rpm different stirring speeds under (A)under thc aerobic condition the aerobic condition. (B)under a nitrogen atmosphere MAGNETITE MICROCRYSTALS DISPERSED I N A POLYVINYL ALCOUOL FILM H o r n a r eI T O . Uisakazu MURAMATSU. Department of Chemistry. Faculty of Education Shinshu University. Taichi MIURA .National Laboratory for I I i g h Energy Physics. The formation of magnetite microcryslals i na n aqueous solulion containing stoichiometric quantities of iron chJorides and poJyvinyJ alcohol (PVA) a t 9 0C 0 he Mossbauer speclroscopy and X-ray has been studied by means of l diffraction. Under the aerobic condition. since the Fe2+ 10ns initiallyadded with a stoichiometric a r n o u n t were gradually oxidized i nt he s0Juli0n athighe r stirring speed. the crystaJ growth became slower. Under a nitrogen almosphere t 百 11 . no effect of the stirring speed was observcd a 2815 硝酸塩ガラスの電気伝導度と 51Feーメスパウアースペクトル (九大理・福岡大工率・九環協料)西田 哲明・ O大 原 雅 和 松本泰園本・高島良正料 硝酸塩ガラスや硫酸塩ガラスに代表されるイオンガラスは、陽イオンと陰イオンの ランダムなノ fッキングによりガラスが形成され、網目形成イオン (NWF)と酸素の共 有結合によりガラス骨格が形成されている酸化物ガラスとは異なる物性や機能性を有 することが予想される。例えばガラスは通常絶縁体であり電気伝導度は 1 0 -13SC皿ー l 以下であるが、今回報告する硝酸塩ガラス (xKN03 10 0 x )Sr(N03 )2 )は 、 1 0 -8 ・( Sc m -1程度の電気伝導度を有する。そこで本研究では、硝酸塩ガラスの局所構造と、 電気伝導度およびガラス転移温度 ( Tg)に関する知見を得る目的で、メスバウア一分 光法、赤外分光法 (FT-IR)、電気伝導度制定、および示差熱分析 (DTA)を用い た研究を行い、併せて 7線照射による構造研究を行った。 【実験】 xKN03 .( 10 0 X )Sr(N03 )2 で示される硝酸塩ガラスは、試薬特融の および Sr(N03 KN03 ) 2を精秤し十分混合した後、白金るつぼに入れ、窒素ガスを 流した電気炉中 ( 6 0 0C )で3 時間溶融することにより調製した。溶融物を鋼板上に流し 0 込み、これを上下から挟む急冷法により無色透明なガラス試料が、 2 2孟 x壬 6 0の組成 範囲で得られた。電気伝導度は、ガラス試料(10 x 3 x 2 m m )の両端に銀ペースト電極を付 け、直流法により温度を上げながら (40~1200C) 電気抵抗を測定することにより求め た 。 DTAは粉末にしたガラス試料と標準物質 (α-A12 03 ) を別々の白金セルに入 0 れ、室温から 3 0 0Cまでの加熱範囲で制定を行い、ガラス転移温度 (Tg)を決定した。 1Rスペクトルは粉末にした少量のガラ 100 ス試料を KBrと共に、めのう乳鉢を用 いて粉砕し、 400~4300 90 c m -1の範囲で室 n ; ; ' 80 温で測定を行った (FT - 1R使用)。メ下 A+ 口 70 スバウアースペクトルの制定は、鉄イオ戸 ンを拡散した粉末試料を用いて定加速度 60 法により行い、基準物質としては金属鉄 50 10 20 30 40 50 60 7 0 KN03/mol% 0Co-r線照射は室温で を用いた。 6 05 Gyの線量範囲で照射を 5x103~5 X 1 行った。 【結果と考察】 F i g .1 Glasst r a n s i t i o ntemperature (Tg)ofthexKN03・ ( 10 0-x)Sr(N03)2 DTAの制定から得られ g l a s s e s . -138- 濃度(組成)に依存せず、 た Tgは K N 03 1000 7 5 : ! :2C)を示す (Fi g . 1 )。 ほぼ一定の値 ( 0 このことは、硝酸塩ガラスが NO~ イオ吋 ンと K+および Sr2 + イオンのランダムな ' 6 o 1 0 ( / ) パッキングにより形成されるため、酸化も 物ガラスで通常観測される骨格の構造変 E 0 . 1 化が存在しないことを示している。また 赤外吸収スペクトルの測定結果も D T A の結果を支持しており、ガラス組成の違 0 . 0 0 1 2 . 52 . 62 . 72 . 82 . 93 . 03 . 13 . 2 y -l/1O.3K いに基づく構造変化は毘られず NO~ の 二重縮重 (E')伸縮振動 (υ3)は全てのガ F i g .2 Thee l e c t r i c a lc o n d u c t i v i t y ( σ ) p l o t t e da g a i n s tt h er e c i p r o c a lt e m p e r a t u r e ラスにおいて 1 3 8 6c m -1に観測される。 o ft h exKN03・( 1 0 0・x ) S r ( N 0 3 ) 2g l a s s e s . また 1 2 7 0c m -1付近に試薬では見られない新しいピークが観測されるが、これはアラ の伸縮振動がガラス 結晶では観測されなかった K+-O-....N02 レ石型構造の KN03 形成により初めて観測されたもので、 KNO~ 濃度と共に増大している。これらのガ ラスに熱処理あるいは 60C0-r線照射を行うと、この赤外ピーク強度は熱処理時間ま たは 7線量と共に減少することから、熱処理および 7線照射により結晶化が起きてい ると結論される。このガラスの電気伝導度を測定すると、 Tg 近傍で、電気伝導度の不 連続な挙動が見られ (Fi g .2 )、 Tg を境にして活性化エネルギーに大きな違いがある ことが分かったのこのことも K+-O-NOz 結合に関係していると考えられる。また 鉄イオンを拡散したガラスのメスバウアースペクトルについても報告する予定である。 E L E C T R 1 C A LC O N D U C T 1 V 1 T YAND 5 7 F e I O S S B A U E RSPECTRAO FN 1 T R A T EGLASS T e t s u a k i N1SH1DAa n dlasakazuOHARA, FacultyofS c i e n c e, KyushuU n i v e r s i t y . fE n g i n e e r i n g, FukuokaU n i v e r s i t y . Y a s u k u n iM A T S U I O T O, Facultyo Y o s h i m a s aTAKASHUA, KyushuE n v i r o n m e n t a lE v a l u a t i o nA s s o c i a t i o n . 1 ti sg e n e r a l l yknown t h a ti o n i cg l a s si sc o n s t i t u t e dbyrandomp a c k i n g o fc a t i o n sa n da n i o n s whichare i o n i c a l l yb o n d e dt oe a c ho t h e r .A b s e n c eo f o r m e r ) O -B o n d sp r o d u c e si n t e r e s t i n gp h y s i c a l t h ec o v a l e n tO N W F ( n e t曹orkf p r o p e r t i e ss u c ha s highe l e c t r i c a lc o n d u c t i v i t yandl o wg l a s st r a n s i t i o n 胃 K +-ON02bondw a sobserveda s ar e s u l to fg l a s s t e m p e r a t u r e( T g ) . Ane f o r m a t i o n .M o s s b a u e rr e s u l t so fi r o n d i f f u s e ds a m p l ew i l l ber e p o r t e d . 1 3 9 3801 レーザー照射及び y 緯照射により結晶化したガリウム酸塩ガラスの 赤外及び 5 7 F e -メスパウアースペクトル (九大理・九環協率・北大電子研料) 西田 哲明・ O久 冨 木 志 郎 高 島 良 正 志 ・ 三 上 結H ・ 八 木 駿 郎 料 酸化アルミニウム ( A 1203)や酸化ガリウム ( G a20 3)を含有するガラスは赤外線を透過する 性質を持っており、ガラス転移温度 ( T g )付近での熱処理で生じる結晶化により赤外透過能 が顕著に減少することがこれまでの研究から分かっている[)。今回の研究ではガリウム酸 塩ガラスの結晶化のメカニズムについて詳細な情報を得るために、外部からのエネルギー O C O -r線を照射して試料を結晶化させ、その局所構造の変化につ 源としてレーザ一光と 6 いて比較検討を行う目的で赤外透過及び吸収スペクトルとメスパウアースペクトルの測定 を行った。 【実験】 ガリウム酸塩ガラス ( 6 0 C a O・4 0 G a z03 と6 0 C a O・3 9 G a2 0 3・1 F e2 0 3ガラス)は試薬特級の 、G C a C 03 a2 0 3、F e 203 を秤量し、電気炉中で 1 5 5 0C、2時間の溶融によりそれぞれ調製し 0 r +レーザー ( 4 8 3n m . 1W )を用いて照射時聞を変化させ た。試料へのレーザ一光の照射は A る(8&32s e c )ことにより行った。また 6 0 C o -r線照射は調製した試料について o~lx 10 7 G yの範囲で行った。レーザー照射と 6 O C O -r線照射後の試料について、赤外透過スペクト ルの測定を行った。また赤外吸収スペクトルとメスパウアースペクトルの測定では粉砕し た試料を用いた。 【結果と考察】 F i g .1に 6 O C O -r線照射による 6 0 C a O・4 0 G a2 0 3ガラスの赤外透過スペクトルの透過率の 5 %あった透過率は 1X 1 05 G y 照射を行ったところで減少を 変化を示した。照射前に約 3 始め、 7X 1 06 G y 以上の照射により透過率はほぼ一定となった。この結果は熱処理による 結晶化により赤外透過率が減少した最近の結果 1) に類似している。 X線回折によりこの結 晶相は主として C a O 相と G a 203 相であることが確認された。 6 0 C o -r線照射により結晶化し た試料の赤外吸収スペクトルでは結晶化によるものと思われる吸収ピークの高波数側への シフトが見られたが、それは熱処理によるものほど顕著ではなかった。また照射線量に伴 うメスバウアースペクトルの変化から既存のガラス相に対する結晶相の面積強度の増加が 観祖J lされた。 次にレーザー照射による 60CaO ・ 39Ga20~ ・ 1Fe z 03 ガラスの赤外透過スペクトルの変化 をF i g . 2 に示した。レーザー照射により試料中には結品化していないガラス相中にクレー ター状の結晶相が点在しており透過光がガラス相を透過したときは図中の ( a )の、また透 過光が結晶相を透過したときは ( b )のスペクトルが得られた。レーザー照射によるこの 1 4 0 ガラスのメスパウアースベクトルは F i g .3 ( c ) 40 3 に示すように Fe + ( T d )の形成により非対称 になり、既存のガラス相中に新たに結晶相 0 ; -3 が生成することが確認された。また生成し ド た結晶相は X線回折から、熱処理により生 20 a2 03 ずる CaG a2 04 相に加えて Ca3 Ga4 0 9相 ( C a O / G LH44 =60/40)が存在することが分かった。以上の -a ・ , ,. . 1 I 11111111 I IIII 1 05 , . T 7 1 0 6 1 0 r R a yD o s eIGy .6 0 C O r-r a yi n d u c e dd e c r e a s eo f F i g .1 t h eI R t r a n s m i t t a n c ei nt h e6 0 C a O・ 4 0 G a2 0 sg l a s so b s e r v e da tt h ew a v e l e n g t h o f1 6 5 0c m 1 . w h i c hc o r r e s p o n d st o r a n s m i s s i o ne d g e ." t h e “t 結果からガリウム酸塩ガラスでは異なる結 晶相が異なるメカニズムにより生成するこ とが分かった。 100 氏、い 大 ミ 2 0 0 0 1 5 0 0 1 0 0 0 5 0 0 1 y/c 而i F i g . 2 .C h a n g eo ft h eI R t r n a s m i s s i o n 3 9 G a z O s・ 1 F e2 0 s s p e c t r ao ft h e6 0 C a O・ g i a s sc a u s e db yt h eA r + l a s e r( 4 8 3 n m ) i r r a d i a t i o nf o r3 2su n d e rt h eo u t p u t p o w e ro f1W .( a )n o n d a m a g e da r e a . ( b )c r y s t a l 1 i z e da r e a . 品配州統掛 4000 J 99 9 8 97 . 4 2 ・ 0 2 4 V e l o c i l Y/mmS.1 F i g . 3 .T h ei o s s b a u e rs p e c t r ao ft h e6 0 C a O・ 3 9 G a2 0 3・ F e2 0 3g l a s s_ i r r a d i a t e dw i t ht h e a s e rf o r( a )o .( b ) 8a n d( c )3 2s . A r +ー I 【参考文献 1 1 ) Nishida et a l . .The 36thSymposiumonRadiochemistry(Hachioji).1 B 0 7( 1 9 9 2 ) . I R -AND 57Fe-MOSSBAUERSPECTRAOF CALCIUMGALLATEGLASSCRYSTALLIZEDBYL A S E R AND 6OCo-r RAY IRRADIATIONS Tetsuaki N I S H I D A . ShiroK U B U K I . Faculty o fS c i e n c e . KyushuU n i v e r s i t y . Yoshimasa T A K A S H I M A . KvushuEnvironmental EvaluationA s s o s i a t i o n . MusubuMIKAMI andToshirouY A G I . Research Institute forElectronicS c i e n c e . HokkaidoU n i v e r s i t y . The Ar+-laser irradiationof calciumgallate glass with the compositiono f 0 3・Fe2 0 3 resulted in adistinct decrease in t h e IRtransmittance 60CaO・39Ga2 ( T ) due to the formationof crystalline Ca3Ga409 andCaGa2 0 4p h a s e s . The Mossbauer spectrumof non-irradiatedglass comprisedabroaddoublet due t oFe3 + : : , . a nd rof O .2 0 .1 .33 and 1 .0 0 mms-1 . respectiv e r y . ( T d ) with the δ. / Additional doublet due toFe3 + ( T d )i n theCa3 Ga4 0 9 phase was observed i nt h eAr+ irradiatedglass whichhad the δ. / : : , . a nd rof 0 . 1 7 .1 .3 2 . and 0 . 7 5 mm S 1 respectively. Decrease inT was alsoobservedafter the 60Co-r ray irradiation withdoses > 1 05G y . andCaOandGa203 phases 胃ereprecipit a t e d . A斗 A 3802 ガ、ンマ線照射を行ったタングステン酸塩ガラスの 119Snーメスバウアースペクトルと ESR (九大理・都立大 R ド・九環協料) 0西田哲明・片田元己*、 磯部敏幸・高島良正** はじめに 酸化タングステンをベースとするガラスはフォトクロミック特性やエレクトロクロミック特性を 有する。これらの特性はW5+の生成と深く関わっているとされている。(例、タングステンブロンズ Rx W0 ;0<x: 5 :1 ,R =H,L i , Na,e t c . ) 従ってタングステン酸塩ガラスにおける W5 +の生成機構 3 と結合状態を明らかにすることが、フォトクロミック機構やエレクトロクロミック機構の解明を行 0 線照射により生じる W6+のW5+ う上で重要となる。本研究ではタングステン酸塩ガ、ラスの 6 CO r への還元と、このとき同時に生成される酸素原子上のホール(空孔)を室温における ESR測定に 1 9 より観測することに成功した。また 7線照射後の 1 ーメスパウアースペクトルの測定では異性体 Sn シフトの値がプラス側へシフトすることを見いだした。 実験 および、xNazO・ 試料調製: タングステン酸ナトリウムガラス (xNazO・ (100-x)W03 ( 9 9 0 を精秤、混合し 1000 Cで 2時間溶融後氷水で X)W03.119sn02) は試薬特級の Na2C03とW 0 3 急冷することにより無色透明なガラスを得た。 6Gy)を室温で・行った。 で粉末試料に 6 0CO r 線照射 ( " ' 1 0 ガンマ線照射: 1 .83x103Gyh-1 ESR測定 : X バンド( 9. 4 54GHz)を用いて、変調幅 1 0 0kHzで室温測定を行った。 1 1 9 Sn_メスバウアー効果:線源として 5mCiのca119msn03を、異性体シフトの基準物質として Ba119sn03を用いた。測定は定加速度法により室温および低温で行った。 FT-IR: 通常の KBr法により、室温測定を行った。 で、室温から 5000Cの範囲 DTA:温度標準物質として α-A1 03 を用いて、昇温速度 5Ocmin-1 2 で行った。 結果と考察 F i g . 1にはガンマ線照射前後の ESRスペクトルを示す。 g値が1.6 5の7 "ロードなシングレッ卜 (Al仁判=2 8 . 6mT) および g値が2 . 0 0のシャープなシングレットとダブレッ卜から成る。ブロー )と類似してい ドなピークは W5+によるもので、水素還元により生成した W5+のESRスペクトル1 . 0 0のシャープなシングレットとダブレットのピーク強度比 ( 5 . 8 ) はタングステ る。一方、 g値が2 1 8 0 1 8 2 1 8 4 1 8 6 8 3W =5 . 9と一致しており、しかも ンの同位体存在比すなわち ( W+ W+ W+ W)/1 W5+のピーク強度と対応してシャープなシングレットとダブレットの強度が増すことから、 W oHC (oxygenholecenter) に帰属される。室温で数十日放置の後にもこのW-OHCのESR 測定は可能で、減衰曲線から半減期は 50日であることが分かつた。一方、 FT-1RとDTA測定 からはガ、ラス骨格を構成する歪んだW 04 四面体と W 06 八面体の割合がガラス組成と共に大きく変 1 9 化することを明らかにした。 1 Sn_メスパウアースペクトルは l組のシングレットピークから成り、 4 5 5 6 、 、 、 異性体シフトの値は 7線照射( 1 0 1 0 5x10 1 0 G y )により 0 . 0 2mms-l (照射前)から連続的 . 0 1→0 . 0 3 →0 . 0 5→0 . 0 9mms りすることが明らかになった。これは酸素からスズ、へ にシフト(→0 負電荷が移動し、 5s軌道の電子密度が増加することを反映しており、 ESRにより観測されたタ -142- -A﹂咽 ングステンイオンの還元とよく対応している。 4+ 従ってスズ、(Sn )はタングステンと同様の環境 CW06八面体の置換位置)にあると結論される。 格子振動の理論曲線 CcombinedDebyeand E i n s t e i nmodel2 ) )をメスパウアー効果の低、温測定 の結果にフィットさせることにより、デ、パイ温度 C8 D=360K) とアインシュタイン温度 C8 E=180 K) を求めた ( F i g . 2) 。デ、パイ温度。Dの大きさは 4 300K以上であることから、 Sn +はガ、ラス骨格を 構成する八面体型の W6+と置換した骨格内の位置 を占めていることが分かる。この結論は上記の 7 線照射実験の結果と良く一致している。すなわち 0 . 2 フ。ローフゃとして用いているスズや鉄が酸素とガラ 0 . 3 0.4 0 . 5 0 . 6 M a g n e t i cF i e l d /T ス骨格を構成する場合には、酸素からこれらの原 子へ電荷又は電子移動が起きる。 3 ) これに対して F i g .1 .ESRs p e c t r ao ft h e38Na?O ・ 62WO~ スズや鉄がガラス骨格の隙間に静電的に存在する g l a s sI I T ! l d i a t e dwゆ t h e6 0C! > _uayso f_ ( a ) J J J o 0 , ( b ) 1 0 , ( c ) 5 x 1 0 , ( d ) 7 x 1 0 , a n d ( e ) 1 0 G y . 場合には逆向きの反応が起きる。 4) )KAH v c 凶C 由 R e f e r e n c e s ,N.Rih,andB.Raveau,J .Non-Crys. t 1 )F .S t u d e r S o l i d s ,107,101(1988)・ 0 . 2 ,Y.Takashima,M.Katada,Y.Matsumoto,Q " 2 )T .N i s h i d a andT .Ar a l 例 a ,PhysicaC,191,297( 1 9 9 2 ) . さ U 3 )T .N i s h i d a ,T .S h i o t s u k i,a n dY .T a k a s h i m a ,J .Non ーミー0 . 2 .S o l i d s ,41,161( 1 9 8 0 ) . 二0. 4 C r y st 4 ) T . N I S I 1 i d a ,T.SMotsuki,andY.TakasMIna,J.Non--E060 C r y s. tS o l i d s,4 3,1 2 3( 1 9 8 1 ) . 1 0 0 2 0 0 300 T/K 119Sn-MOSSBAUERANDESRSPECTRAOF r-RAY 工RRAD 工ATEDTUNGSTATEGLASSES F i g .2 .A b s o r p t i o na r e a( A )o ft h e M o s s b a u e rs p e c t r ao f38Nap 61W0 Sn02g l a s s . ・ 3 ・ Tetsuaki N工SH工DAandToshiyuki 工SOBE, Facultyof Science,KyushuUniversity MotomiKATADA,R工 ResearchCenter,TokyoMetropolitanUniversity YoshimasaTAKASHIMA,KyushuEnvironmental EvaluationAssociation r a yi r r a d i a t e d38Na20・ 62W0 l a s sc o m p r i s e dtwos e t so fa b s o r p t i o n ESRs p e c t r ao ft h e r3g 5 p e a k s :o n eb r o a ds i n g l e td u et oW + ,andones h a r ps i n g l e ts u p e r i m p o s e d onas h a r pd o u b l e t . Thetwos h a r pp e a k s( s i n g l e ta n dd o u b l e t )werea s c r i b e dt ot h eW-OHC( o x y g e nh o l ec e n t e r ) . TheMossbauers p e c t r ao f rr a yi r r a d i a t e d38Na20・ 61W0 Sn02g l a s sshowedas t e p b y ・ 3 4+s s t e pi n c r e a s ei nt h ei s o m e rs h i f t ,i n d i c a t i n gt h ei n c r e a s e d5 s e l e c t r o nd e n s i t ya tt h eS n i t e . Th e s er e s u l t ss u g g e s tt h a tt h eSn4+i sp r e s e n ta tt h es u b s t i t u t i o n a ls i t eo fW6 +o rW5+ . -143- 3803 溶融誌により調製したビスマス系超伝導体 ( 2 2 1 2 相)の キャラクタリゼーションと 1 1 9Snメスパウアースペクトル I * * ) 西田哲明・ O久 保 田 純 一 ・ (九大理・九環協玄・都立大R 高島良正本・片田元己“・市川聡夫・深見武・青峰隆文 B a 2( C U .S n )3 0 1 ->系超伝導体の低温メスパウアースペ 西田らは焼結法により得られた Y c ( o n )付近で Cu サイトにフォノンのソフト化が起 クトル測定により、超伝導臨界温度 T こり、格子振動数が温度と無関係に一定・になることを示した。 1) 一方、焼結法により得ら i2 S r2 C a ( C u . S n ) 2 0 8 >系及びB i2 S r2 C a 2 ( C u . S n ) a O I 0 >系超伝導体の低温メスバウアー れた B スペクトルの制定では、結晶構造の極めて高い二次元性のためフォノンのソフト化は観制 i一系超伝導体のフォノン異常を観測することを目的とし、 されなかった oh3} 本研究では B 溶融法により調製したガラスを出発物質とした超伝導体BhSr2 C a ( Cuo ・ 9 9 5 S n O・0 0 5 ) 2 08 > ガラスセラミックス ( 2 2 1 2 相)を調製した。赤外分光法、示差熱分析および粉末 X線回折に よる試料のキャラクタリゼーションと合わせて、得られた超伝導体の低温における 1 1 9Sn ーメスバウアースペクトルの結果、とりわけフォノン異常について報告する。 uO 【実験】 B i2 S r2 C a ( C . 9 9 5 S n O・0 0 5 ) 2 08 >超伝導体 ( 2 2 1 2 相)の調製は以下の要領で行った。 まず試薬特級の B i2 03 r C Og." C a C O3 、C u O 、ならびに 1 19 S n 02 を精秤し、混合したものを 、S 8 0 0Cで 1 0時間仮焼きした後、溶融法 ( 1 2 5 0Cで3 0分間溶融し、その後急冷する)により で昇温加熱してガラス 2 0Cまで 5Cm i n -I ガラス試料を得た。このガラス試料を室温から 8 0 0 0 0 セラミックス試料を調製した。急冷直後の試料はほとんどガラス化しており、熱処理後の 2 1 2 相が生成していることが粉末 X線回折により確認された。メスパウアー 試料では 2 C iの スペクトルの捌定は室温から 4Kの範囲で定加速度法で行い、線源として 5m C a1 1 9 S n 0 3を、異性体シフトの基準物質として B a S n 0 3を用いた。 【結果と考察】 BhSr C a ( C u o・9 9 5 S n O . 0 0 5 ) 208 >超伝導体 ( T c ( o n ) = 8 6 K )のメスパウアー 2 i g .1 に示す。スペクトルはシングレットのみで構成され、 I SとL曹は室温 スペクトルを F . 2 6 0 . 3 0m mS Iと1.09-1 .1 0m mS Iであった。 I S の値は から 4Kの範囲でそれぞれ 0 4 S n+に特徴的なものである。 │.B.〕 1 r-'句切ふ九 メスパウアースペクトルの低温における面積 100 強度および I S の温度依存性の制定結果を F i g .2~ミ に示す。破線はノーマルフォノンの理論曲線ト 9 9 で、デパイモデルとアインシュタインモデル を組み合わせて得られたものである。 E q .1 で ・ . 9 8 8Dと 8Eはそれぞれデバイ温度とアインシュ l nf / d Tはd l nA / d Tで近似 タイン温度で、 d 4 2 。 2 4 V e l o c i t y/mmS-l される。 F i g . 2から 140K付近で面積強度が 一定となり、通常固体の理論曲線から実酒l 値 が大きくはずれることから、フォノン異常が 起きていることが分かる。 144- F i g .1 .T heM o s s b a u e rs p e c t r u mo f t h eBi 2S r z C a ( C u o . 9 9 s S n o . o o s ) 2 0 S y s u p e r c o n d u c t o rm e a s u r e da t8 0K . " C o m b i n e dD e b y ea n dE i n s t e i n "M o d e l 、、 RIV l ? ( f )- 1 、 、、 α) ). 0 . 3 4 0 . 3 2 【 ﹃d q nuoo も ゐ nunU 0 . 6 う山勺 nU ' u nunu 64 140Kが求まった。これらの結果はメス パウアープローブである Sn4+が CU05 ピラミッド近くの格子間サイトに odifier)として : N W M(NetworkM a 自己¥喝 高温側の実測値を理論曲線と比較する ことにより、デ、バイ温度 (8D )とアイン ( 8 E )の値、 240Kおよび シュタイン温度 向。∞)︿¥て] 5 1 1 +WE士 τ7 (ーー + 宝 x p ( 8m . l ι2 e (U ー ー 、 一一 、、 五ー E2 4224 nrt044 2 1 T ~ 8,,(f x 3E -l nf=W n一一一寸{一一 +(一一)'"J_ ' ' ー ァd x } ' ' k8D品 c " ' 4 8 ri-O e 1 畳 1 0 0 2 0 0 T/K 3 0 0 a ) F i g .2 b s o r p t i o na r e a( . Changeo ft h ea b )f o rt h eMossbauer andt h eO ( h a toft s p e c t r a of t h e superconducting B i 2 S r 2 C a ( C u O . 9 9 s S n O . O O S ) 2 0 8・y. Thed o t t e d u r v eo h e 1 i n er e f e r st h e o r e t i c a lc ft ot h et . i n s t e i n "model "combinedDebyeandE 局在し、格子振動の異常なソフト化 (凍結)が超伝導が発現する直前に 起きることを示す。 【 References】 1 )T : a t s u m o t o . andT . A r a k a w a . a k a s h i m a .M . N i s h i d a .Y .T : . K a t a d a .Y .M 1 9 9 2 ) . Physica C 9 1 . 297-306 ( .1 2 )T :. K a t a d a .N :i u r a . Y.Deshimaru. N .Y a m a z o e .Y :a t s u m o t o . .M .M . N i s h i d a .M a k a s h i m a .J p n .J p p 1 . P h y s . .3 1 9 9 2 ) . andY .A 1 . L471-473 ( .T 3 )T . D e s h i m a r u .T :. K a t a d a .N . N i s h i d a .M :i u r a .Y . O t a n i .N .Y a m a z o e .Y .M : a t s u m o t o . .M p n . J . A p p 1 . P h y s . .3 1 9 9 1 ) . andY a k a s h i m a .J .T 0 . L735-738 ( 1 9 S M :O SSBAUERSPECTRAOFSUPERCONDUCTING CHARACTERIZATION AND 1 nCa(CuO_99日SnO_005)208-Y PREPAREDBYTHEM Bi2 Sr2 : ELTINGIETHOD Tetsuaki N I S H I D A . Junichi K U B O T A . Fusao I C H I K A i A . Takeshi FUKAII :I N E . Facu1tyofS n i v e r s i t y . andTakafumi AOM c i e n c e . KyushuU Yoshimasa T A K A S H I I A . KyushuEnvironmenta1 Eva1uationA s s o s i a t i o n . M :o tomi K R I R e s e a r c h T o k y o M : e t r o p o 1 i t a n U n i v e r s i t y . A T A D A . C e n t e r . 1 9 S 1ywas obsevedbe10w 1 h e1 Phononano 皿a nM : ossbauar spectraof 4 0 K in t superconductingBi2Sr2Ca(CuO_995SnO 0 0 5 )2 0 8-Yg1ass-ceramics with the Tc(on) of h e theoretica1 curve for t h e norma1 phononobtain f 8 6 K. Comparisonof t r o m the "combinedDebyeand Einstein" mode1 to the 1 nAyie1dedthe 8D and 8E of2 4 0 e s p e c t i v e 1 y . These results suggest that t and 1 h eprobe (Sn4つ 曹as 4 0 K. r 10catedat the interstitia1 site c10se to the Cu s i t e . and the softeningo h e ft Cu-site vibrationcou1dbedetectedwhen the superconducting transition t o o k p 1 a c e . ・ -145- 3804 酸素とフッ素をアニオンとし、スズをカチオンとするガラス の119Sn-メスバウアー及びFT-IRスペクトル (九大理・都立大R I *・長岡技科大**) 0西田哲明・片田元己*. 大沢直樹**・佐藤隆士**・小松高行**・松下和正** はじめに 酸素とフッ素をアニオンとし、スズをカチオンとするオキシフルオライドガラスはガラス転移温 度 (Tg)が低く、有機色素や指示薬等を容易に取り込むことができるので、光メモリーやディスプ レイ等への応用も可能である。またこれらのガラスは非品質の構造と物性の解明を目指した研究テー で表される一連のオキシフルオライド ( 7 0 x ) S n F 30P 0S マとしても興味深い。本研究ではxSnO・ ・ 2 2 1 9 _ メスバウアー効果、町一 IR およびDSCIこよりスズイオンの結 ガラス (Osxs70) を調製し、 1 Sn 合状態を明らかにし、ガラスのキャラクタリゼーションを行った。 実験 試料調製: xSnO・ ( 7 0 x ) S n F 30P 0Sガラス ( 0日 云7 0 ) は試薬特級の SnO 、SnF および ・ 2 2 2 0 を精秤、混合しアルミナるつぼを用いて NH H P0 5 0 0 C で 1 時 間 ( x = 0 5 0 の場合)、また 42 4 は8000Cで1 5 分 (x=60, 7 0 )溶融後、真ちゅう製の鋳型で急冷した。 1 1 9 5mCi)、異性体シフトの基準物質としては Sn_メスパウアー効果:線源 Call9mSn03( Ba119sn03を用いて、定加速度法により測定を行った。 FT-IR: KBr 法により、室温測定を行った。 、昇温速度 1 DSC: 温度標準物質としてα-A1 03 0O cmin-1で室温から 5000 Cまで加熱した。 2 結果と考察 これらのガFラスの 1 1 9 ーメスノ〈ウアースペクトルは、 Sn 2 F i g .1 1こ示すように Sn +による吸収(ダブレット)と 4+による弱い吸収(相対強度が2-3%程度のシング Sn レット)から成り、いずれの場合にもパラメータは歪 んだ八面体の存在を示す。従ってスズはガラス骨格の 隙間でイオン結合により網目修飾イオン ( n e t w o r k ぽ)として存在すると考えられる。 FT-IRスペ m o d i f i F i g .2) では、 P-F 結合による吸収が1030 クトル ( 1 1 5 0cm- に観測され、 SnOの割合が高くなる cm- と8 ほどこの IR強度が弱くなることから、歪んだP04_xFx 四面体へ連続的に変化していることが分 四面体がP0 4 かる。このことは DSCにより求めたTgが 、 SnOの割 c(x=Oの場合)から 249 合が高くなるにつれて 113O O c(x=70) まで連続的に上昇することに対応している。 一方このことを確かめるため、低温におけるメスパウ i g .3に示す結果が アー効果の測定を行ったところ、 F 得られた。高温近似型のデパイモデルを用いてデパイ 86420 2 4 68 V e l o c i t yI mmcl F i g . 1.恥1os s b a u e rs p e c t r ao f 40SnF 3 0 P 0 g t h e30SnO・ ・ 2 S lass 2 b ) 2 7 5, ( c ) m e a s u r e da t( a ) 3 0 0,( d ) 1 9 9,( e ) 1 6 0 ,( f )119,a n d 237,( ( g ) 8 1K . ( h ) : S n F2a n d( i ) : S n O . nhU A9 1000 1500 5 0 0 y /cm-1 F i g .2 . Ff -IRs p e c t r ao ft h e ( 7 0 x ) S n F2 30P 0 g l a s s e s . xSnO・ ・ S 2 0 . 5 。 てロ{ R e f e r e n c e s 1 )T .N i s h i d a ,Y.Takashima,M.Katada, Y.Matsumoto ,andT .Ar akawa ,PhysicaC, 1 9 1,297( 1 9 9 2 ) . ,M.Katada,andY.Takashima, 2 )T .N i s h i d a B u l l . Chem.S o c .J p n .,57,3 5 6 6( 1 9 8 4 ) . 3 )T .N i s h i d aa n dY.T a k a s h i m a ,Bul. l Chem. S o c .J p n .,59 ,2789( 1 9 8 6 ) . ,T . Nonaka ,andY.Takashima, 4 )T .N i s h i d a B u l l . Chem.S o c .J p n .,58 ,2255( 1 9 8 5 ) . (.心﹂司)﹂ 温度。Dを求めたところ、 146K (x=30の場合)およ x = 7 0 ) の小さな値であった。これまでの研 び155K ( 究によりスズがガラスやセラミックスの骨格を構成す る場合には、 8Dは300Kを超える値となる 1 ) 。これに 対してスズがガラス骨格の隙聞に存在する K20) Ge02-Sn02ガ、ラスで・は 8D =228-270K2 であり、 3 2 同じくメスパウアー核種の Fe+または Fe+がガ、ラス骨 e 格の隙聞に存在する K2 S0 -ZnS04-F 2(S04hガラ 4 はそれぞれ F e F スと BaF Z r F 4 2 ガラスの 8 2 6 1 D 2 4 3 と1 8 3K ) であった。よって本研究で得られた小 K) さな 8Dの値 ( 1 4 6& 1 5 5K) は、スズがガラス骨格 四面体やP0 を構成する歪んだP0 _ F 四面体の隙間 4xx 4 でイオン結合により緩やかに結合していることを示す。 この緩やかな結合の存在が有機分子の取り込みを可能 にするものと思われる。 0 . 5 1 .0 1 .5 2 . 0 ー ー2 . 5 The119Sn-MOSSBAUERANDFTー 工 RSPECTRA 5 0 1 0 0 1 5 0 2 0 0 2 5 0 3 0 0 3 5 0 OFT工NOXYFLUORIDEGLASSES TIK TetsuakiNISH工DA,FacultyofScience, F i g .3 . T e m p e r a t u r 巴 d e p e n d e n c y KyushuUniversity. MotomiKATADA,RI o ft h el nA i nt h eM o s s b a u e r ResearchCenter,TokyoMetropolitan s p e c t r ao f(a)30SnO.40SnF2 30P 0S ・ 2 University. Naoki OSAWA,Ryuji SATO, l a s s e s . a n d( b )70SnO30P20Sg TakayukiKOMATSU,andKazumasaMATUS工TA, NagaokaUniversityofTechnology. Th e1 1 9 S n M o s s b a u e rs p e c t r ao fxSnO・ ( 7 0 x ) S n F 30P 203g l a s s e s( 0豆x孟 7 0 )c o m p r i s e d ・ 2 2 ad o u b l e td u et oSn +(0=3. 30 " " ' 3 . 3 6mms l,1 : : . =1~70""' i..72 mms l )s u p e r i m p o s e dona 4 l e s si n t e n s es i n g l e tp e a kd u et oSn +w i t ht h e 0=-0. 3 2mmc1w i t hr e s p e c tt oBaSnO",! 2 Th eM o s s b a u e rp a r a m e t e r so fSn+w e r ea l m o s tc o m p a r a b l et ot h o s eo fS n 2 P 2 0 7 'i n d i c a t 均 t h a tt h et i nwasp r e s e n ta tt h e" i n t e r s t i t i a l "s i t es u r r o u n d e dbyd i s t o r t e dP0 e t r a h e d r a . 4t M o s s b a u e rm e a s u r e m e n t sa tl o w e rt e m p e r a t u r e sy i e 1 d e ds m a l lDebyet e m p e r a 旬r e so f1 4 6a n d 2 4 1 5 5K. T h i sr e f 1 e c t st h ew e a k l y b o n d e dSn+( a n dSn+ )a tt h ei n t e r s t i t i a ls i t e s . ・ -147- 3805 メスパウア一分光法による鉄粕薬の研究 (昭和薬大、都立大*、原研東海村)遠藤和豊、 0春田博司、 本田智香子、片田元己¥中田正美**、荒殿保幸**、佐伯正克料 [はじめに】一般に陶磁器の呈色は、素地や粕(うわぐすり)、紬と焼成雰囲気の相 関をはじめとする様々な要因に影響されている。粕は基礎粕とよばれるアルミノケイ 酸塩ガラスを基質としており、ガラス相の化学成分の相平衡により透明度が、含有され る遷移金属の種類・原子価・配位数によって色が様々に変化する。中でも、鉄は必ずと いっていいほど含まれており、粕の呈色に大きく関係しているので、紬中での鉄の存在 状態を調べることは、粕を化学的に理解するうえで重要である。そこで、今まで化学試 l 薬から陶芸用材料と同じ鉄の状態ができるか否かを主に、媒熔剤(Ca∞3とBa の濃 ∞ d 度と鉄の濃度について検討してきた。本研究では鉄の濃度とその状態に着目し、市販の 陶芸用材料から調整した試験体では、前田高かった Fe 03濃度を低くし、化学試薬から調 2 整した試験体では前回低かった Fe 03濃度を高くし、鉄の状態についてメスパウア一分光 2 法によってキ食言すを行った。 【実験} (試験体の調整) 陶芸用材料としては、長石(基本原料)、珪石(粘度の調整)、珪酸鉄(着色剤)、 白絵土(融着、泥築の懸濁)、杵灰、炭酸バリウム(熔媒剤)、酸化錫(酸化防止剤及 び媒溶剤)等を用い、鉄の濃度を低くしたものは Fe 03として 6.2wt%とした。一方、化 2 学試薬から調整したものではぬ203を17.0wt%と高くし陶芸用材料と同様の濃度とした。 これらの粉末原料をめのう乳鉢で均一に混合し、アルミナ製の柑塙の蓋にのせて、還元 0 雰囲気 1200Cで8時間焼成した。 (測定) 試験体をリューターで表面と b u l kに分けて研削し、粉末にした後、粉末X線回折、メ スパウア一分光法を行い、また試験体を素地ごと 5mm角の大きさに切ったものを EPMA 用の試料とした。 {結果と考察】 、2に陶芸材料で酸化鉄の濃度を 6.2wt%、化学試薬で酸化鉄の濃度を 17.0wt%のメス 図1 eP3 濃度を高くした 17.2wt%、9. 3wt% パウアースベクトルを示す。陶芸用材料を用いた F (添加物 ; C o0 6.7wt%)の紬では磁気成分が存在するが、 Fe 03の濃度を 6.2wt%と低くした 2 粕では磁気成分は観測されなかった。一方、化学試薬を用いた紬で、は Fe203濃度が4.0~ 9.1wt%の8試験体ではほとんど観測されなかったが、 17.0wt%の試験体では b u l kで3 価が 観測され、表面側ではヘマタイトが観測され偏析していることが解かった。これらのこ とから鉄の存在状態は酸化鉄の重量百分率が9.1wt%程度で、は結晶'性ケイ酸鉄中あるいは ガラス中に取り込まれるが酸化鉄の量が 17.0wt%と高くなると鉄は表面層にヘマタイト KP 等の添加物の効果で 、 、 として偏析してくるものと考えられ、Ca c03、 Ba C0 3 MgC0 3 148- はなく鉄の濃度の影響を最も大きく受けることが解かった。 「 8 + 4 + 8 + 1 2 v e l o c i t y( m m / s ) ι 句 l + 1 2 F i g . 1M o s s b a u e rs p e c t r ao fi r o n g l a z ep r e p a r e df r o m c o m m e r c i a l l ya v a i r a b l em a t e r i a l sf o rc e r a m i ca r t s . B u l k ー + 1 2 ぷTill--! l 卜 一11 04品川叶111 r @h14Li--111 n mq ﹁ 11toft-l il--o 司 、 a し h-523-:, ︾3:3aa---ii-hJ'i (日一cコ を 聞 き を ︿ ) 由u cgtEmF﹄伺﹂ト申﹀-一日回一由江 ﹀ = ﹃ コ Surface L..斗 1 ーム一一」 4 L . . J . . . ー 」 L一 一 . L . . . . . l り + 4 8 十 t 1 2 v e l o c i t y( m m / s ) F i g . 2M o s s b a u e rs p e c t r ao fi r o n g l a z ep r e p a r e df r o m STUDIESONGLAZEOPPOTIERYBYMEANSOPMOSSBAUERSPECIROSCOPYAND ELECIRONPROBEMICROANAL YZER ShowaC o l l e g eofP h a n n a c e u t i c a lS c i e n c e s, KazutoyoENDO, H i r o s h iHARUTA, Chik a k : o RIC e n t e r , TokyoM e t r o p o l i t a nU n i v e r s i t y ;MasamiNAKADA , HONDA;MotomiKATADA, andMasakatsuSAEKI , AdvancedS c i e n c 怠 R e a s e a r c hC e n t e r , JAERI, YasuyukiARATONO , D e p a r t r n e n to fChemis 紅ya ndf u e lR e s e a r c h I r o n g l a z ewasp r e p むちdf romc o m m e r c i a l l ya v a i r a b l em a t e r i a l sandfromc h e m i c a lr e a g e n t s . Th ec h e m i c a ls t a t e sofi r o ni n血eg l a z ewerei n v e s t i g a t e dbymeansof57PeMossbauer s p e c汀oscopy, X-rayd i f f r a c t o m e 佐y . 百l ee l e m e n t sd i s t i b u t i o nwaso b s e r v e dby e l e c t r o np r o b e microa n a l y z e r .M a g n e t i c a l l ys p l i tcomponentso fi r o nwereo b s巴r v e di nt h es a m p l e sofi r o n c o n t e n t sg r e a 町 出a n1 7 . 0wt%( a sPe z U J.τnes a m p l e so fi r o nc o n t e n t so f5-9wt% shqwed 釘n a g n e t i cP e ( I I I )andP e ( I I ), dependingont h ef i r i n ga t m o s p h e r e s . p r -149- 3806 群馬県西部第三紀火山岩のメスパウアースペクトル (昭和薬大・薬 1) 、都立大・理 2) 、群馬大・教養 3) ) 0遠藤和豊 1) 、山本剛久 1) 、蛭沼利江子 1) 、海老原 充 2)、野村 哲 3) 【はじめに] 群馬県西部から長野県県境にかけては第三紀中新世以降の火山岩類が 存在することが明らかにされている。層序を含めた地質学的な特徴、あるいは K-Ar年代 測定法による年代測定と岩石の化学組成がもとめられている。化学組成は、蛍光 X線分 析法と機器中性子放射化分析法を用いて、主要成分元素は主として前者により、微量元 素は後者により分析され、それぞれの元素の分析値は良い一致を示している。試料中に i 0 0 ・ 65%、鉄は FeOとして 4-8%含まれていることが明 は主成分のシリケイトがS 2として 5 ・ 57メスパウア一分光法を用いて岩石中に含まれる らかにされている。本研究では、 Fe 鉄化学種のメスパウアーパラメーターが熱変成、風化等、地質学的な情報に関係ずけら れるか否かを検討した。 [試料と測定】 前回の測定では群馬県西部から長野県境にかけて、相関川流域( A m )、本宿 ( M o )、熊倉 ( K u ) の地域を選んで、各々の地域から複数個の試料を用い たが、今回は霧積川流域(Kr)の岩石を試料とした。試料番号は、採取場所ごとにつけ られたものをもちいた。今回メスパウアースベクトルを測定した試料は地質学的な層準、 ・ 5, 7, 8, 9, 10, 1 1, 1 2, 1 3, 1 5, 1 6, 1 7, 1 9, 2 1の 1 3 個である。 岩石名があきらかにされており、 Kr 各々の試料につき鉄として約 4-8mgを含む量を一つの測定試料とした。メスパウア ースペクトルは室温で測定しローレンツ関数により最小自乗してパラメターを求めた。 [結果】 霧積川流域の試料のうち、今回測定した試料はすべて複輝石安山岩溶岩で あり、地質学的背景より分類すると、霧積累層道全部層グループ、剣の峰層グループ、 1 2,Kr 2 1のメ 湯の沢部層グループ、入の湯層グループに分類される。図 lにはKr・5,Kr スパウアースベクトルを示した。図 2にはスペクトルのなかでF e ( I I ) j [ F e ( I I ) + F e ( I I I ) ]を示 した。すべてのグループのメスパウアースペクトルに共通していることは、磁性成分と e ( I I I )と F e ( I I )の存 してマグネタイト (Kr- 8はヘマタイト)が、常磁性成分として F K r 5, 7, 8 ) の中でKr 5, 8のスペクト jレ は、 在が認められた。霧積累層道全部層グループ ( 相対面積強度で磁性成分、常磁性成分は他の試料の測定結果とほぼ同じ値を示している のに F e ( I I )は他より少なく F e ( I I I )は多いことがわかる。 剣の峰層グループ(Kr 9, 1 0, 1 1, 1 2, 1 3 ) のなかで比較的特徴があるのは、Kr 1 0, K r l l で磁性成分、常磁性成分は他の試料の測定結果とほぼ同じ値を示しているのに F e ( I I )は e ( I I I )は他より少ないことがわかる。 他より多く、 F 1 7, 1 9, 2 1 ) のスペクト l レはいずれも磁気緩和スペクト jレと常 入の湯部層グループ(Kr 1 7 . 1 9とK r 2 1は異なったスペクトルを示し 磁性成分からなることは共通しているが、Kr 2 1のスベクトルはマグネタイの相対面積強度がKr 1 7( 1 8 . 1 % ) とKr 1 9( ている。Kr 16.0%) に比べて多い (47.7%) のが特徴的で、Kr 1 7とKr 1 9は逆に常磁性成分が極端に 多い。Kr・ 1 7, 1 9と K r ・21はほぼ同じ場所で採集されているのでKr 2 1だけが、異なった 1 7 . 1 9とKr 2 1の違いはKr 2 1が河床で採集され 熱変成を受けているとは考えにくい。Kr ていることであり、お互いに近い場所でも表面層の状態を反映しているようである。 150- 100.0 90.00 K r 5 i80.00 70.00 60.00 Kr 1 2 . , . 50.00 しーーーJ 40.00 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 Sample number n t e n s i t yo fF e ( I I ) j [ F e ( I I ) + F e ( I I I ) ] F i g . 2R e l a t i v巴 i Kr 2 1 i nt h eMossbauers p e c t r a . l . . J R " L 8 ー1 2 一一-'F<' -~ 4 す + 3 + 1 2 、 HOCITY(附山[(:) F i g .1 Mossbauers p e c t r ao fK r ・5, 1 2, 2 1 a t r ∞m temperaωre. l MOSSBAUERSPE CfR OSCOPICSTUDYOFVOLCANICROCKSALONG百 E 町 VER KIRIZUMI INWES1E RNPARTOFGUNMAPREFECTURE. a 1S c i e n c e s, K a z u t o y oENDO, T a k e h i s aYAMAMOTO , ShowaC o l l e g eo fP h a r m a c e u t i c RiekoHIRUNUMA;F a c u l ザo fS c i e n c e, TokyoM e t r o p o l i t a nU n i v e r s i t y, M i t s u r uEBIHARA; GunmaU n i v e r s i t y, S a t o s h iNOMUR A . F a c u l t yo f G e n e r a lS t u d i e s, Mossbauers p e c t r ao f1 3s a m p l e so fi g n 巴o u sr o c k sa l o n gt h eR i v e rK i r i z u m ii nwestemp a r to f , C e n t r a lJ a p a nwerem e a s u r e da tr ∞ ,m temperature.Allthesamplesshowed GunmaP r e f e c t u r e a r a m a g n e t i cF e ( I I I )andF e ( I I )w i t hd i f f e r e n t s i m i l a rs p e c t r ao fm a g n e t i c a l l ys p l i tc o m p o n e n t s,p i n t e n s i t i e s .Th er e l a t i v ei n t e n s i t i e so fm a g n e t i candp a r a m a g n e t i ccomponentsw e r ec h a r a c t e r i s t i c a 11 o c a t i o n s . f o rg e o l o g i c 3807 5 7 F eメスバウア一分光法による多摩川河口域の底泥の状態分析 (東大教養) 0松尾基之、符 岩、高野穆一郎 [はじめに] 河口域では、都市排水由来の有機物を多く含む堆積物がたまり、嫌気的環 境を形成している。その中で、海水起源の硫酸イオンは、微生物あるいは化学的プロセス を経て還元され、悪臭物質の根源である硫化水素等に化学変化する。一方、底泥中に含ま れる鉄は河口域の還元雰囲気下で硫化水素と反応すると、硫化鉄へと化学変化する。との ことは、底泥中に含まれる鉄化合物が悪臭物質の低減に寄与していることを示す。 5 7 F eメ スバウア一分光法は、非破壊でしかも i ns i t uな状態分析法であるため、これらの化学変 化の追跡と鉄化合物の同定に極めて有効な手段と考えられる。本研究では、多摩川河口域 ﹁ ⋮ 一 ⋮ ⋮ 川 ⋮ ⋮ 一 一 { で採取した底泥中の鉄の化学状態とその垂直分布について、メスバウア一分光法により興 味深い知見を得たので、その結果を報告する。 態でメスパウアースペクトル測定用ホルダー 唱 るメスパウアースペクトルを示す。最小自乗 フィッティングの結果、ごれらのスペクトル ﹂│ぷ 98 │1ィ1 1 1 取した底泥 16試料中 5試料の、室温におけ 了 nHu-- 硫化鉄の形で還元状態の硫黄が固定化されて いることが示唆された。図 1に、深さ別に採 イ寸│寸 匂 [結果および考察] 多摩川河口域において 採取した底泥中には黒色層があることから、 γγ E ンビューターによって f iった。 ハ 一 一 ⋮ 一 ・ " ' ︿ 一 一 一 一 三 一 日 ん 一 一 一 三 -Hdu 。 一 によるカーブフイツティングをパーソナルコ khur' ﹄﹀ 定した。スペクトルの解析は、個々のピーク の形状をローレンツ型として、その線形結合 nununu anu--nunMu--n {H} 8 C I E N C E8 6 0 0型スベクトロメーターに、1.1 7 C O / R h 線源を用いて、室温において測 G B qの5 OBOBBOEROO にマウントした。 L遡 室 メスパウアースベクトルは、 AU8TIN 17411111L 日B 一加ア 100 封入した。遠心分離器により間隙水を抽出し た後、窒素ガス中において、湿ったままの状 ιhA 一 ト ︿ 一 一 一 隔にカットし、パウチ袋に窒素ガスとともに FF ゆ llcm) を使用し、深さ O~ 約 50cm までのコ アを採取した。得られた試料は現地で 3c m 間 I 一 ー [実験] 主盆盤 堆積物試料は、 1 9 9 2年 1 1月、東京都と神奈川県の境を流れる多摩川の 河口域において、 H R型不撹乱柱状採泥器( 96 は、最上段にガイドラインで示したように 3 -9 組のダブレットと 1組のセクステットからな -6 -3 0 3 6 Velocity!mmls) 9 F i g . 1M o s s b a u e rs p e c t r ao fe s t u a r i n e s e d i m e n t si nt h eT a m aR i v e r . ることがわかった。このうちの高スピン 2価 および 3価のダブレットは、ケイ酸塩鉱物や Fhu nd 粘土鉱物等の岩石・土壌に由来する常磁性の鉄であ R o l a t i v op o a ka r o 80 1p y r i l o( % ) り、磁気分裂セクステットは酸化鉄や鉄の水和化合 物と推定された。この他に高スピン 3価のダブレツ 0 0 5 10 15 20 トにかなり重なるが、明らかに異性体シフトの小さ な第 3のダブレットの存在が、特に深い方の 3試料 10 において確認された。これらの試料中には、塩酸に 不溶で王水に可溶な硫黄化合物が存在することから、 この第 3のダブレットは低スピン 2価の鉄を含むパ 0 c r n 以降で急激に増加していることがわ せず、深さ 2 ed メスパウアーピークの相対面積から各成分の垂直 分布を見ると、パイライトは表層ではほとんど存在 20 n u F e S 2:異性体シフト イライト ( q = O .6 1 2 r n r n s -1)に対応するものと推定された。 分裂f:"E E コ 巴 E ( ] δ=0.3 1 5 r n r n s -1,四極 40 かった(図 2)。一方、磁気分裂セクステットの相対 面積は、これとは反対に深い方で減少し、この化学 状態の鉄が、硫化水素等と化学反応を起こし、悪臭 50 物質の低減に寄与しているものと推定された。また Fig.2 Depth dependence o fthe 高スピン 2価の鉄は、メスバウアーパラメーターの 値 (δ=1 .1 4 r n r n s -1, f : "E q = 2 .6 7 r n r n s -1)より水田土壌中 relative peakareaof p y r i t e . に見られた 2種類の F e2+のうち、四極分裂の大きい方のダブレットと類似していることが e3+にな わかり1)、ケイ酸塩鉱物中の Fe2+が、還元雰囲気下で化学変化を受けたために、 F ることなく結晶格子中から遊離したものと推定された。 本研究により、河口域の還元態硫黄化合物と底泥中の鉄化合物の反応により、生成する 化合物は主にパイライトであることが明らかになったが、常温ではパイライトの合成は難 しいため、乙れらの反応には微生物が関与しているものと考えられる。 [文献] 1 ) 松尾・小林・立JlI ,第 3 6回放射化学討論会講演予稿集, p.142-143 57FeMOSSBAUER SPECTROSCOPIC CHARACTERIZATION O F ESTUARINE SEDIMENTS I NT H E TAMARIVER Motoyuki MATSUO,Yan FU andBokuichiroTAKANO,College o f Arts &Sciences, The University of Tokyo C h e r n i c a l states of ironand theirvertical distributionhave been investigated by 57FeMossbauer spectroscopy for the estuarine s e d i r n e n t si n the T a r n aR i v e r . TheMossbauer spectraof estuarine s e d i r n e n t sf r o r nsurface t o1 5 c r ni ndepth consist of two doublets and one sextet ascribable t op a r a r n a g n e t i c high-spin n a g n e t i cF e3+,respectively; those f r o r n Fe2+,paramagnetic high-spinFe3+ andr thedeeper section showanotherdoublet corresponding t o pyrite ( F e S 2 ),which includes low-spinFe2+. A relative a r n o u n t of r n a g n e t i c Fe3+ decreases with depth,suggesting that this c o r n p o n e n tr n a ybe converted t o pyrite through reactions with hydrogen sulfideunder reducingconditions. 1 5 3 3808 海洋堆積物中の鉄のメスパウア一分光 (理研)陳紹勇、竹松伸、 0安部静子、 A.Ament、安部文敏 はじめに 海洋環境における鉄及び微量元素の循環を考察する際、海洋堆積物中の鉄の化学状態 を知ることは重要である。そこで太平洋の遠洋及び沿岸で採取した海洋堆積物について、 鉄のメスパウア一分光による研究を行なった。各試料について選択的リーチング及び化 1 1 1 )と鉄 ( I I )の 比 の 変 化 、 磁 気 成 分 の 割 合 の 変 化 を 追 跡 し た 。 学的リーチングを行ない鉄 ( これらの結果から鉄の各成分の起源(海洋起源または陸起源)を推定した。 実験方法 遠 洋 堆 積 物 (BI8,B26,B32)は中央太平洋で、 nRGNEf1 C COMPONENf 己- 沿 岸 堆 積 物 (STN5, T3)は 駿 河 湾 と 四 国 沖 で 採 取 F FE3・ 100 した物である。各試料の選択的リーチング及び化 618 UHlf I .[ AI(O 学的リーチングを行なった後メスパウアースペク トルを室温で測定した。選択的リーチングに用い 92 100 た試薬はしゅう酸としゅう酸アンモニウム(共に 0.2 mol/dm3) の 混 合 溶 液 (pH 3.0,OB と略記 818 H( 94 す る ) 及 び 塩 酸 ヒ ド ロ キ シ ル ア ミ ン (1.0 molJdm3) と ク エ ン 酸 ナ ト リ ウ ム (0.175 100 Jdm3) の 混 合 溶 液 (pH 5.0,H Cと 略 記 す る ) mol である。 ・ 95 と 100 的Z U (0.2 化学的リーチングに用いた試薬は塩酸 2.0 mol/dm3) と 過 酸 化 水 素 (1 .5%) 818 O.IHHCl'H202 の混合溶液である。 三 95 結果および考察 ~ 100 図 1に 遠 洋 堆 積 物 B18の メ ス パ ウ ア ー ス ペ ク ト J ル を 示 す 。 B18の ス ペ ク ト ル は 常 磁 性 鉄 (111) w a : 95 ( IS=O.35mm/s, QS=0.57mm/s)、 常 磁 性 鉄 ( I I ) 100 ( IS=1 .12mm/s, QS=2.65mm/s)、および磁性鉄 ( I I I ) (IS=O. 4mm/s, Hhf=510KG)の 成 分 に 分 解 された。 遠 洋 堆 積 物 B32は B18と 同 様 に 常 磁 性 616 O .JH阿(L.H202 Cl.H202 818 O.5NK 96 100 I I I )と鉄(II )お よ び 磁 性 鉄 ( I I I )の ス ペ ク ト ル を 鉄( 示した。 B26は 常 磁 性 鉄 ( 1I I ) および鉄 ( I I )のみの 97 スペクトルを示した。 沿 岸 堆 積 物 S T N 5 は 常 磁 性 鉄 (11) I 818 2.0""(L・H202 981 ( IS=1.13mm/s, QS=2.68mm/s)お よ び 常 磁 性 鉄 ( I I I ) (IS=0.35mm/s,QS=0.70mm/s)のスペクト ル を 示 し た 。 沿 岸 堆 積 物 T3の メ ス パ ウ ア ー ス ペ -16 -6 0 8 RELATIVE VELOCITY RON) (MM/S VS 門ETRLLIC 1 16 F i g .1Mossbauers p e c t r u mofB18 クトルは STN5のそれと同様であった。 -154 図 2に 試 料 を リ ー チ ン グ し た 後 の 全 鉄 含 有 量 お よ び 鉄 (II)/鉄(I1I)比を示す。遠洋堆積 I I I )比 は 沿 岸 堆 積 物 の そ れ よ り 小 物 の 鉄 含 有 量 は 沿 岸 堆 積 物 の そ れ よ り 多 く 、 鉄 (II)/鉄 ( さ ~'o 珪酸塩鉱物部分の鉄 (II)/ 鉄 (III) 比は沿岸堆積物の方が遠洋堆積物より大きい。こ れ は 両 堆 積 物 に お い て 珪 酸 塩 鉱 物 の 組 成 が 異 な る た め と 考 え ら れ る 。 実 際 、 こ れ ら の X線 解折パターンに違いが見られた。 818 OBHC0 . 0 0 . 2 1 . 0 • •• •o • 10 。 。 。 。 。 • Paramagneticf e r r i c OBHC0 . 0 0 . 2 ~ 畠~ . . . MH nu' ・ 1C 但 f o n o i t a r t n 。 c 4EnH OBHC0 . 0 0 . 2 o 。 b 4 内 ~ ー tnυ 2 守内 。 コ 0 . 0 包 。 o L ι . . 0 . 5a : 0 . 0 1 . 0 10 ConcentrationofHCI OTOIOIFe < l( (SF)ouh百百ト RJMmMyqd {JCOL-20ト ~~・・ 。 • 出 凶F erric Ferro 2 . 0 。一ヒω比ωzoc回偲EEma百と﹄ωHhuZ@E回mE I ParamagneticFerric Ferrous 内 • A ~agnetic Fe~rid 6 F ﹄ 偲 白 h m w弘、ω コO﹄﹄@比﹄002mwZ ﹄。。-﹄﹄@hhuZ@C国側W 7 n u FOaa 1 0 0Oa oo oTOlolFe u 」 ω STN5 Concentrationo fHCI 8 5 T O l o lFe 。 0 . 0 . 占~一一一-- 2 . 0 内,‘ A {30)ω比一20 ト 。 司 2 4 。-to 比 uzoc由旬E E 伺ahuEω比2EC田偲E . • 。 。• .. . . . . . 量~ . o 。 p コO﹄﹄@比﹄oo--偲E ﹄00EO比uzoc田町EEZB T o t a lFe I Pa r a m a g n e t i cF 町 r l c • F e r r o us 6 .~ag.netic F e r r lc/p a r a m a g n e t i c F e r r i c kd4uy (ポ}@比一冊目。ト 唱 E nunununu d< : 7 。 DB642 8 ' • Ferrous I F e r r i c • ‘ . 。. 。 。 。 1 . 5召 0 5 コ 。 1 . 0包 。 。 t ム 。 0 . 5 E T3 OBHC0 . 0 0 . 2 1 . 0 0 1 8 . Concentrationo fHCI F i g . 2百 l ec o n t e n t so fFe叩 dr a t i o so fFe2 +/Fe3+ A MOSSBAUER SPECTROSCOPIC STUDY ON IRON IN MARINE SEDI~伍NTS ShaoYongCHEN,NoburuTAKEMATSU,S h i z u k oAMBE,AchimAMENT, F u m i t o s h iAMBE,TheI n s t i t u t e0 1P h y s i c a landChemicalR e s e a r c h(RIKEN), Th ec h e m i c a ls t a t e so fi r o ni nn e a r s h o r e andd e e p s e as e d i m e n t s were i n v e s t i g a t e dbymeanso f57Fe Mossbauers p e c t r o s c o p yu s i n gs e l e c t i v e and 2 3 c h e m i c a ll e a c h i n g s . Th eFe +/Fe +r a t i o so fd e e p s e as e d i m e n t sweremuch s m a l l e rt h a nt h o s eo fn e a r s h Q r es e d i m e n t s,w h i l et h et o t a lc o n t e n t so fi r o n也 t h e 組 t h o s ei nt h el a t t e r . 百lIsi sp r i n c i p a l l yduet ot h e f o r m e rweremuchh i g h e rt h h i g hc o n t e n to fh y d r o g e n o u sf e r r i co x y h y d r o x i d ei nd e e p s e as e d i m e n t s .A l s oi n 2 3 t h ea l u m i n o s i l i c a t ef r a c t i o n,t h eFe+/Fe+r a t i o so fd e e p s e as e d i m e n t swere s m a l l e rt h 釦 t h o s eo fn e a r s h o r es e d i m e n t s . -155- 3809 南 極 い ん 石 の 中 性 子 放 射 化 分 析 に よ る ハ ロ ゲ ン の 定 量 と S7Fe_ メスパウア一分光法による鉄の化学状態の研究 (昭和薬科大薬 1)、都立大理2)) 0遠藤和豊 1)、篠永妙子勾、海老原充 2)、中原 弘道均 [緒言] 南極大陸で発見されたいん石は総数一万個を越え、地球全体で発見された いん石の 80%以上を占めている。それら南極いん石は、宇宙化学の研究にとって非常に 5 貴重な試料であるが、発見されるものの中には 1 0年のスケールで地球大気にさらされ、 風化した可能性のあるいん石があることが知られている。このよな地球落下後に受けた 汚染による変質を明確にすることは、いん石に関する研究を行なうために大変重要な意 味をもっ。南極いん石の変質についてはこれまでにも報告されてきたが、その中にヨウ 素の含有量が非南極いん石に比べて多いもので三桁以上も多く含有しているものがある ことが報告されており汚染によるものか否かについて議論されてきた。その後の我々の 研究でも汚染によるものである可能性が示され、次第にそのメカニズムについても明ら かになってきた。今回我々は、南極いん石で 1 4 種の Htypeコンドライトについてヨウ素 および塩素の含有量を中性子放射化分析法により求め、それらと同一いん石中の鉄の化 学状態を S7Feメスパウア一分光光度法を用いて調べた。鉄の各化学種の相対吸収強度を 求め、さらにヨウ素及び塩素含有量との関係を考察した。これによりヨウ素の濃縮メカ ニズムおよび鉄の風化による変質のより明快な説明が可能となった。 [実験] 本研究に使用したいん石試料は国立極地研より配付された Htypeコンドラ イト, Y791428, Y791500,Y75028,Y790461,Y790986,Y791087,Y74082 ,Y74155,Y74001, Y74371,Y74647,ALH78038,ALH77299の 1 4 種である。ヨウ素及び塩素の定量は、化学 ∞ 分離を伴う中性子放射化分析により行なった。めのう乳鉢で粉砕した試料約 1 mg( ヨ ウ素)及び30mg (塩素)を立教大学原子炉にて照射し、照射終了後ただちに化学分離 した。ヨウ素は Pd~ として、塩素は AgCl として回収しy 線の測定を行なった。回収率は 再放射化法により求めた。 メスパウアー測定で、は S7Co(Rh)を線源とし、粉末いん石試料約 50mgを室温で測定し た。解析にはロ レンツ関数最中二乗フイツテイングプログラムを用いた。また比較 標準試料として市販の FeS粉末、鉱物では o l i v i n e, d i o p s i d e , h y p e r s t h e n eの測定も行なった。 [結果と考察] 4 種 のH t y p eコンドライトのヨウ素及び塩素の定量結 南極いん石、 1 l: 90-800ppmの範囲であった。この定量値は非南極 Htypeいん 果は、 1:0.06-5ppm,C 0のフアクターで濃縮していることが明 石の報告値にくらべてヨウ素は約 20、塩素は約 1 らかかになった。 メスパウアーの測定では、すべての試料においでほぼ同じ超微細構造のスベクトルが 得られた。例として F i g . lにY79142のスベクトルを示した。ここでは二組の磁気分裂が o r o i l i t e、他方は N i F e 合金と同定した。このほか三 見られるが、 FeSの測定値から一つは t えんどう かずとよ、 しのながたえこ、えびはら 156- みつる、なかはら ひろみち 高 L Iの四極分裂が見られ、最も小さい Q . S .は高スピン Fe3+ を示し他の二つの Q . S .は高スピ 2 Fe+ を示していることがわかった。 Fe おの存在は地球上での風化を受けたことを強く ン 2 l i v i n , 巴d i o p s i d e, h y p e r t h e n eのFe2+の一部と一致した。さらに、 示すものである。また Fe+はo r o i l i t e、Fe-Nia l 1oy, Fe2 ,+ Fe3争の各いん石中の相対吸収強度とヨウ素の濃度との関 これら t 係を調べた結果を F i g s . 2, 3に示す。 Fig.2で 、 はF e μ とヨウ素濃度が正の相関関係にあるこ ,、 2 とがわかる。一方、 Fe+ とは負の相関関係にある。塩素でも同様な関係が見られた。 'れはいん石が長 H 寺問にわたり大気にさらされた問、ヨウ素及び塩素が海水から運ばて、 ι :1に付加し、 Fe+ が酸素と水の存在下で F♂に酸化されたためにこのような相関 いん石1 2 がみられると考えられる。これまで風化の問題は大部分が化学分析によって行なわれて きたが,今回鉄の化学状態をメスパウア一分光法で行なった。その結果メスパウア一分 光法は試料を再利用できることも含めて南極いん石の地球上での風化と度合を調べる有 効な手法であることがわかった。また ppbppm レベルの微量元素と%レベルの鉄との相 恥 関が得られたことは注目するに値すると考えられる。 百 ) ・ 内 I " . • 1 0 1 E 国 I O M1R 日﹄町山 ﹂附 -hwa &a AOC A rr v 一円 E 司 f o ,C c u 町 C e C 10 巳 R 0 v r nV-E- , e '﹃ 噌. e cd 2 調 。昌一 EM 。Z8R同宮宮古必 A S P ) A t h 100 - 一, 40 ,.、 , . 一 0.01 - ⋮ ー 一‘, 吉田均宮司百出 UhL E . . . 帽 . , . . 0 。。。品。句 。 も . 1剛 ~)口口・ー , しーー」ーー_l一一一-'-一一_J_ 1 、, l + 3 + 6 V E L u C I T V( 阿γ S E C ) p c c l r ao fY 791428a lrooml e m p e r a l u r e r i g .I Mossbaucrs 。 ?01 一】崎品~.L..一一ー‘一一」】~・ 0 . 1 1 10 1(ppm) I ' i g .J仁o r r c l a l i o no c l w c c nr c l訓 i v ce : b! o o 叩l i o n.!:JlCc t rt :a r c ao r lwuk i n d 。 実rfc" 潤町 11 STUDIES OF ANTARCTIC METEORITES BY MEANS OF FE-57-MOSSBAUER ATIONANALYSIS SPECTROSCOPYANDRADIOCHEMICALNEUTRONACI1V ShowaC o l l e g eo fP h a r m a c e u t i c a lS c i e n c e s,KazutoyoEENDO ;F a c u l t yo fS c i e n c e,Tokyo v e r s i t y, TaelωSHINONAGA,M i t s u r uEBIHARA,andH i r ol11i c h iNAKAHARA M e t r o p o l i t a nUl11i Thec h e m i c a ls t a t e so fi r o ni n1 4A n t a r c t i cm e t e o i r t e sb e l o n g i n gt oH g r o u pc h o n d r i t e swere a n so fMossbauers p e c t r o s c o p y .Fe-Nia l 1y,t r o i l i t e,p紅 a m a g n e t i cFe , + l : a n d two s t u d i e dbyI11c L T 2 + k i n d so fp a r a m a g n e t i cFe wcreo b s e r v e di ne a c hmet 巴 o i r t e .Ther e l a t i v e紅ちai n t e n s i t i e so fFe : l +i n e t e r m i n e dbyr a d i o c h e m i ca 1 t h ec h o n d r i t e sc o r r e l a t e dp o s i t i v e l yw i t hi o d i n ec o n t e n t s,whichwered 2 + n 巴u t r o na c t i v a t i o na n a l y s i s,andt h o s eo ftwoF e L T s p e c i e sc o r r e l a t e dn e g a i i v e l yw i t ht h ec o n t e n t s . ー ワ