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コンクリート水槽耐震補強 エアタイトJ-1耐震補強工法 高強度防水防食

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コンクリート水槽耐震補強 エアタイトJ-1耐震補強工法 高強度防水防食
コンクリート水槽耐震補強
エアタイトJ-1耐震補強工法
高強度防水防食工法
JWWA K 149 適合
AI AI KAKO CO.,LTD.
目 次
1.エアタイトJ-1耐震補強工法の概要・・・1P
耐震補強とFRPライニングの複合
水質の安全性について
2.メリット・・・3P
3.補強種別の例・・・4P
耐震補強の種別と対象部位
4.仕様・・・5P
5.工程・・・6P
6.性能特性・・・7P
7.耐久性・・・13P
8.水道施設向けの耐震補強工法・・・14P
9.炭素繊維とアラミド繊維・・・15P
10.水道施設向け耐震補強工法の比較・・・16P
増し打ち補強・鋼板巻き補強・炭素繊維補強・アラミド繊維補強
11.経済性の比較・・・17P
補足資料
FRPライニングについて・・・18P
1.エアタイトJ-1耐震補強工法の概要
1-1.耐震補強とFRPライニングの複合
FRPライニング材とアラミド繊維を複合した耐震補強工法です。
構造物の強度補強と、じん性補強に効果があります。
じん性が高いアラミド繊維と、硬化後もじん性が維持できるよう
高強度アラミド繊維
特殊変成ビニルエステル樹脂を使用します。
高強度のアラミド繊維を貼り付け、FRPライニング防水防食層
を被覆します。
繊維補強ライニング
エアタイトJ-1耐震補強工法
防水防食工程
7.上塗り
6.中塗りライニング
5.FRPライニング
繊維補強工程
4.繊維補強ライニング
素地調整工程
3.パテ処理
2.プライマー
1.表面処理
FRPライニングに
繊維補強工程が
複合されます
下地
参考:エアタイトJ-1工法
防水防食工程
7.上塗り
6.中塗りライニング
5.FRPライニング
4.下塗り
素地調整工程
3.パテ処理
2.プライマー
1.表面処理
下地
J-1工法の施工写真
-1-
1-2.水質の安全性
日本水道協会JWWA-K-149の規格に適合しています。
繊維補強層は、厚生労働省令第5号及び第15号に適合しており、水質に影響を与える
物質が溶出しないことを確認しています。
JWWA-K-149適合
厚生労働省第5号第15号適合
アラミド繊維とビニルエステル樹脂の
繊維補強層から水質に影響を与える
物質は溶出しません。
*アラミド繊維を複合した耐震補強工法で上記規格に適合しています。
-2-
2.メリット
エアタイトJ-1耐震補強工法は、以下のメリットがあります。
軽量
荷重増が極小であり躯体に負荷がかかり
ません。
エアタイトJ-1耐震補強工法の重量と膜厚
容積が減少しない
断面積の増加が極小であり容積の減少が
ありません。
重量
膜厚
4.2~6.0㎏/㎡
2.2㎜~4.1㎜
補強繊維の番手と積層数により異なります
じん性補強が可能
じん性が高いアラミド繊維と、硬化後もじん性が維持できる
特殊変成ビニルエステル樹脂を使用しています。
耐震補強と防水防食被覆の複合
防水防食被覆が含まれています。
クラック抑制効果
高強度繊維の被覆によりクラックを拘束します。
工事が省力
大型重機を使用せず大掛かりな仮設が不要です。
資材の物量は防水防食工事とほぼ同等です。
耐震壁や柱の増し打ちが不要です
工期短縮
短期間で施工できます。
施工性
補強工事と防水防食工事の資材と作業内容が
同等であり同時に施工を行います。
硬化性が高いため硬化不良の心配がありません。
また冬季低温時でも施工性はかわりません。
大型重機・スペースが不要です
経済性
短期間に施工できる簡易的な耐震補強工事です。
-3-
3.補強種別の例
3-1.耐震補強
エアタイトJ-1耐震補強工法は、以下の補強が可能です。
中柱
せん断補強
じん性補強など
壁付き柱
せん断補強など
梁
曲げ補強
せん断補強など
天井部
曲げ補強など
3-2.高強度防水防食、クラックの拘束、剥落の防止
耐震補強ではありませんが、高強度防水防食、クラックの拘束や剥落の防止に
使用できます。
壁部
クラック拘束など
天井部
剥落防止
クラック拘束など
底板部
クラック拘束など
ご注意下さい
屋外露出部はご使用に制限があります。
詳細についてはお問い合わせください。
-4-
4.仕様
エアタイトJ-1耐震補強工法には以下の仕様があります。
FF40-1層仕様
FF40-2層仕様
FF60-1層仕様
FF60-2層仕様
FF10/10仕様(高強度防水防食、クラックの拘束、剥落の防止)
▼防水防食工程▼
7.上塗り
MRトップコート20
6.中塗りライニング
MR-150PT
ガラスサーフェイスマット#30P
5.FRPライニング
MR-150PT
ガラスマットEM450
▼繊維補強工程▼
4.繊維補強ライニング
▼素地調整工程▼
3.パテ処理
MRパテ
0.5㎏/㎡
2.プライマー
MRプライマー
0.2㎏/㎡
1.表面処理
サンディング
0.3㎏/㎡
0.4㎏/㎡
0.03㎏/㎡
1.2㎏/㎡
0.45㎏/㎡
補強繊維FF-各種
特殊変成ビニルエステル樹脂
MR-350PT
下地
繊維補強ライニングの詳細
仕 様
材 料
使用量
FF40-1層仕様
補強繊維FF40(耐力:40t/m)
MR-350PT(特殊変成ビニルエステル樹脂)
1層
0.8㎏/㎡
FF40-2層仕様
補強繊維FF40(耐力:40t/m)
MR-350PT
2層
1.6㎏/㎡
FF60-1層仕様
補強繊維FF60(耐力:60t/m)
MR-350PT
1層
1.0㎏/㎡
FF60-2層仕様
補強繊維FF60(耐力:60t/m)
MR-350PT
2層
2.0㎏/㎡
補強繊維FF10/10(耐力:10×10t/m)
MR-350PT
1層
0.6㎏/㎡
FF10/10仕様
FF90(耐力:90t/m)、FF120(耐力:120t/m)も用意しています。
-5-
5.工程
エアタイトJ-1耐震補強工法は以下の工程を施します。
素地調整工程
表面処理
プライマー
パテ処理
繊維補強工程
通常使用されるFRPライニング(JWWA-K-149)の
エアタイトJ-1工法に繊維補強工程が追加されます。
繊維補強ライニング
防水防食工程
FRPライニング
中塗りライニング
*コテやローラーを使用して施工します。
特殊な工具、機械は必要ありません。
-6-
上塗り
6.性能特性
6-1.補強繊維の性能特性
2方向繊維
シート
1方向繊維シート
補強繊維
FF40
FF60
FF90
FF120
FF10/10
耐力(t/m)
40
60
90
120
10/10
(縦×横)
目付(g/m2)
280
415
623
830
180
設計厚さ(㎜)
0.193
0.286
0.430
0.572
0.062
(縦×横)
引張強度(N/㎜2)
2060以上
引張弾性率(kN/㎜2)
118±20
*FF10/10はクラックの拘束、剥落の防止、高強度防水などに適用しています
補強繊維の引張試験結果
JISA1191「コンクリート補強用連続繊維シートの試験方法」に準拠し引張強度試験を実施
試験体はアラミド繊維と特殊変成ビニルエステル樹脂の積層板12.5㎜×200㎜
引張強度
補強繊維
FF40
FF60
FF90
FF120
FF10/10
平均値(N/㎜2)
2894
3157
3076
2930
2470
標準偏差σ(N/㎜2)
73.4
92.8
66.2
42.8
72.0
2674
2883
2877
2866
2254
引張強度(N/㎜2)*
2060以上
*引張強度(N/㎜2)={平均値(N/㎜2)-3×標準偏差σ(N/㎜2)}
引張弾性率
補強繊維
平均値(kN/㎜2)
FF40
FF60
FF90
FF120
FF10/10
117
120
125
112
120
引張弾性率(kN/㎜2)
118±20
-7-
6-2.補強工法の性能特性
項
目
性能 特性
クラック追従性
3.8㎜ (FF10/10使用時)
水質安全性
JWWA-K-149適合
厚生労働省令第5号及び第15号適合
付着強度
標準状態 2.2N/㎜2
吸水状態 2.4N/㎜2
耐衝撃性
割れ・はがれ無し
耐アルカリ性
ふくれ・割れ・はがれ無し
透水性
0.0g
塩素イオン透過度
(㎎/㎠・日)
低温高温繰り返し
備 考
破断時の隙間量
財団法人
日本塗料検査協会
財団法人
日本塗料検査協会
JWWA-K-149規格
測定下限値
0.7×10-3(㎎/㎠・日)以下
割れ・はがれ無し
*FF10/10クラック追従性の3.8㎜は防水材としては非常に高い数値です。
-8-
6-2-1.クラック追従性
ゼロスパンテンション試験によりクラックへの追従性を確認しています。
試験方法:鋼板を突き合せた下地にエアタイトJ-1耐震補強工法FF10/10仕様を施工
破断時の隙間幅を測定
試験結果:
工法仕様
破断時の隙間量
エアタイトJ-1耐震補強工法
FF10/10仕様
3.8㎜
*エアタイトJ-1工法:0.9㎜
エアタイトJ-1耐震補強工法
鋼板突き合せ
6-2-2.水質安全性
JWWA-K-149と厚生労働省令第5号第15号により水質安全性を確認しています。
工法・仕様と適合規格
工法・仕様
エアタイトJ-1耐震補強工法
アラミド繊維と特殊変成ビニル
エステル樹脂の耐震補強層
適合規格
日本水道協会
JWWA-K-149に適合
厚生労働省令
第5号及び第15号に適合
検査機関
財団法人
日本塗料検査協会
*厚生労働省令第5号及び第15号により、繊維補強層から水質に影響を与える物質が
溶出しないことを確認しています。
-9-
6-2-3.付着強度
コンクリート下地の標準状態と吸水状態での付着強度を測定し基準値以上の付着強度を
得られることを確認しています。
試験方法:JISA6916(付着強さ試験)による
吸水状態での試験は試験片を20±1℃の水浴中に24時間以上浸漬後に水浴
から取り出しすみやかに付着水分を拭い取り施工をした試験体を使用
試験結果:
工法仕様
エアタイトJ-1耐震補強工法
FF40仕様
試験結果
検査機関
標準状態:2.2N/㎜2
吸水状態:2.4N/㎜2
財団法人
日本塗料検査協会
*JWWA-K-149による基準値は標準状態で1.5N/㎜2 以上、吸水状態で1.2N/㎜2
以上であり、ともに基準値を上回り、また吸水状態での付着強度低下はありません。
6-2-4.耐衝撃性
耐衝撃性を確認しています。
試験方法:JISA6916(耐衝撃性試験)による
コンクリート板にエアタイトJ-1工法耐震補強工法を施工し鉄球を50㎝の高さ
から落下させ塗膜の割れ剥がれが無いことを確認
試験結果:
工法仕様
エアタイトJ-1耐震補強工法
FF40仕様
試験結果
検査機関
割れ・はがれ無し
財団法人
日本塗料検査協会
同様の試験を2mの高さから落球しました。
コンクリート板は破壊されましたが、塗膜には
割れ、剥がれなどの異常はありません。
割れ剥がれ無し
- 10 -
コンクリート板破壊
6-2-5.耐アルカリ性試験
耐アルカリ性を有することを確認しています。
試験方法:JISK5400(耐アルカリ性試験)による
コンクリート板片面にエアタイトJ-1工法耐震補強工法を施工
水酸化カルシウム飽和水溶液に20±1℃で30日間浸漬
試験結果:
工法仕様
エアタイトJ-1耐震補強工法
FF40仕様
試験結果
ふくれ・割れ・はがれ無し
検査機関
財団法人
日本塗料検査協会
6-2-6.透水性
透水試験において透水が無いことを確認しています。
試験方法:JISA1404(透水試験)による
フレキシブル板片面にエアタイトJ-1工法耐震補強工法を施工し上下面の
中央に直径5㎝の透水円孔があるガスケットをあてる被覆面から294kPaの
水圧を1時間掛け透水量を測定
試験結果:
工法仕様
エアタイトJ-1耐震補強工法
FF40仕様
試験結果
透水量0.0g 検出限界
- 11 -
検査機関
財団法人
日本塗料検査協会
6-2-7.塩素イオン透過性
塩素イオンが透水しないことを確認しています。
試験方法:JISK5400(塩素イオン透過度)による
2個の測定セル間にエアタイトJ-1工法耐震補強工法の施工板を取り付ける
片方に脱イオン水を片方に3%塩化ナトリウム水溶液を200ml入れる
20℃で30日間冷暗所に静置し脱イオン水の塩素イオンを測定
試験結果:
工法仕様
エアタイトJ-1耐震補強工法
FF40仕様
試験結果
0.7×10-3(㎎/㎠・日)以下
測定下限値
検査機関
財団法人
日本塗料検査協会
6-2-8.低温高温繰り返し
低温高温の繰り返しに影響を受けないことを確認しています。
試験方法1:以下の条件を4サイクル繰り返す
①.-30±1℃の恒温器中に4時間保持
②.20±1℃の恒温器中に1時間保持
③.70±1℃の恒温器中に2時間保持
④.20±1℃の恒温器中に17時間保持
試験結果1:
工法仕様
エアタイトJ-1耐震補強工法
FF40仕様
試験結果
割れ・はがれ無し
- 12 -
検査機関
財団法人
日本塗料検査協会
7.耐久性
FRPライニングは長期耐久性に優れています。
配水池 20年経過
浄水場 15年経過
浄水場 10年経過
補修メンテナンスが無く性能が維持されています。
改修時には表層補修で性能を回復できます。
アラミド繊維は、FRPライニングで被覆することで耐久性が維持されます。
促進試験において、遮光処理を施した場合には自然暴露15年相当において強度低下が
ありません。
FRPライニングにより紫外線が遮断されていれば強度を保持することができます。
- 13 -
8.水道施設向けの耐震補強工法
水道施設の耐震補強工事に「増し打ち補強」または「鋼板巻き補強」があります。
増し打ち補強
鋼板巻き補強
下地処理
下地処理
配筋
鋼板取付け溶接
無収縮グラウト充填
コンクリート工
コンクリート工
表面防水防食被覆
表面防水防食被覆
削孔・アンカー定着
削孔・アンカー定着
以下の懸案が考えられます。
梁や天井に施工できない
重量が増加する
容積・容量が減少する
工事規模が大きい
資材が多い
工期が長い
繊維補強工法としては、「エポキシ樹脂を使用した炭素繊維補強」があります。
「エアタイトJ-1耐震補強工法」はFRPライニングとアラミド繊維補強を複合した工法です。
エアタイトJ-1耐震補強工法
炭素繊維補強
素地調整
素地調整
炭素繊維補強
(カーボン繊維)
アラミド繊維補強
FRPライニング
(防水防食層を含む)
防水防食被覆材
- 14 -
9.炭素繊維とアラミド繊維
炭素繊維はエポキシ樹脂でなければ強度が得られません。
アラミド繊維はエポキシ樹脂とビニルエステル樹脂の双方において強度が得られます。
しかしエポキシ樹脂では、アラミド繊維の特徴である「じん性補強」の効果が低下します。
特殊変成したビニルエステル樹脂を使用することで、「じん性補強」の効果を高めています。
補強繊維
炭素繊維
(カーボン繊維)
積層樹脂(接着剤)
効 果
エポキシ樹脂
△ 強度が得られる
ビニルエステル樹脂
- 強度得られず不可
エポキシ樹脂
△ 強度が得られる
特殊変成ビニルエステル樹脂
◎
アラミド繊維
強度が得られる
じん性効果が得られる
じん性補強について
コンクリート水槽の場合に、「じん性補強」が有効であるのか、もしくは必要であるのか、
評価が得られておりません。
しかし、水の抜き張りによりコンクリート躯体が変位すること、また併設水槽の場合には
水圧により壁がせり出すこともあるため、「じん性補強」が必要であると考えられます。
アラミド繊維とビニルエステル樹脂の特長
アラミド繊維とビニルエステル樹脂には以下の特長があります。
アラミド繊維
ビニルエステル樹脂
下地の加工が簡易
型沿いが良好
じん性補強効果が得られる
破断伸度が大きい
硬化性が高い
冬季低温時でも施工性は低下しない
じん性が高い
ひび割れや剥離が起き難い
耐久性が高い
- 15 -
10.水道施設向けの耐震補強工法の比較
耐震補強工法の比較
繊維補強工法
項
目
増し打ち補強
鋼板巻き補強
炭素繊維補強
アラミド繊維補強
エアタイトJ-1耐震
補強工法
○
壁・柱・梁・
天井
○
壁・柱・梁・
天井
増加
○
微増
○
微増
-
減少
○
変わらず
○
変わらず
大掛かり
-
大掛かり
○
省力
○
省力
-
多量
-
多量
○
少量
○
少量
工 期
-
長い
-
長い
△
低温時長い
○
短い
防水防食被覆
-
-
別途必要
○
複合される
対象部位
-
壁・柱
-
重 量
-
増加
-
容量・容積
-
減少
工事規模
-
資 材
-
柱
ステンレス鋼
板部は不要
△
繊維補強工法の比較
項
炭素繊維補強
エポキシ樹脂
目
アラミド繊維補強
エアタイトJ-1耐震補強工法
じん性
△
低い
○
高い
破断伸度
△
小さい
○
大きい
冬季低温時の
作業性
△
冬季低温時に作業効率が
低下
○
硬化性が高く作業効率は
通年変わらず
下地の加工
△
要加工
半径50㎜が必要
○
防水と同等
半径10~30㎜
作業性
△
コーナー部など形状により
技量を要す
○
型沿い良く良好に施工
できる
耐久性
△
対応年数は10年程度
○
20年以上経過実績多数
硬化性
△
冬季低温時の硬化性が低い
○
硬化性が高く硬化不良の
心配がない
クラック追従性
△
クラック追従性が低い
○
クラック追従性が高い
性 能
施工性
防水防食
被覆材
- 16 -
11.経済性の比較
直接工事については、耐震補強の対象や種別により費用が変動するため、一概に比較を
することは困難です。
しかし関連、または付帯する工事については、省力工事である繊維補強の方が安価になり
ます。
また、エアタイトJ-1工法耐震補強工法は、防水防食被覆が複合されているため、経済的
に有効になります。
項
目
増し打ち補強
鋼板巻き補強
エアタイトJ-1
耐震補強工法
炭素繊維補強
防水防食被覆の有無
―
必要
△
ステンレス鋼板
部は不要
―
必要
○
不要
施工期間
―
長い
―
長い
△
低温時長い
○
短い
大型重機
―
多い
―
多い
○
不要
○
不要
産業廃棄物処分
―
多い
―
多い
○
少ない
○
少ない
搬入搬出用開口
および閉鎖
―
必要
―
必要
○
既設開口部
を使用
○
既設開口部
を使用
資機材および
発生材運搬
―
多い
―
多い
○
少ない
○
少ない
下地加工
―
断面ハツリ
―
断面ハツリ
△
出隅面取り
50㎜R
○
出隅面取り
10~30㎜R
作業工程
―
工種が多い
養生期間が
長い
―
工種が多い
養生期間が
長い
△
エポキシ樹脂
の硬化養生
期間が必要
○
硬化性が良く
連続作業が
可能
施工
- 17 -
補足資料
FRPライニングについて
経緯
1960年 船やユニットバスなどのFRP素材を使用した用途が拡大する
1970年 耐水性と耐食性に着目し防水防食工法の開発に着手
1975年 構造物の動きに追従できるよう柔軟性がある軟質ポリエステル樹脂が開発される
1976年 軟質FRPライニング防水工法が発売
1986年 水道施設用の工法が開発
1998年 日本水道協会JWWA-K-149規格 適合取得
2000年 日本水道協会JWWA-K-149改定 適合取得
2004年 日本水道協会JWWA-K-149改定 適合取得
2014年 耐震補強工法を開発
FRP防水が開発され38年経過、水道施設では28年経過しています。
FRPとは
ポリエステル樹脂をガラス繊維で強化した複合材質
(繊維強化プラスチック)です。
軽量であり、高い強度と耐久性を持ち合わせています。
FRP…繊維強化プラスチック
F…Fiber(繊維) R…Reinforced(強化)
P…Plastics(プラスチック)
用途例:船・ボート・ユニットバス・ヘルメット・受水槽など
FRPライニング
積層用の樹脂を補強用ガラス繊維マットに含浸させ
脱泡作業を施します。
薄膜、軽量でシームレスなライニング層を形成します。
納まりが良好で、複雑な形状にも施工ができます。
適合規格:日本水道協会規格JWWA-K-149
「水道用コンクリート水槽内面FRPライニング材料」として規格化されています。
- 18 -
特長
長期耐久型
耐久性が高く長期間性能を維持します。
配水池 20年経過
浄水場 15年経過
耐クラック性が高い
ゼロスパン試験において破断時の隙間量は0.9㎜です。
強度が高いためにコンクリート表面のせん断破壊が起きます。
FRPライニング
硬質性塗材
弾性塗材
高引張性塗材
表面劣化型
表層から劣化現象が顕われるため劣化状況を目視で判断できます。
改修時には表層補修で性能を回復できます。
表面劣化型
内部に劣化因子が侵入しない
侵入劣化型
内部に劣化因子が侵入する
1000ppm次亜塩素酸ナトリウム
水溶液40℃に90日浸漬
侵食
侵食
膜
厚
時間
その他の特長
劣化因子
侵入
膜
厚
時間
次亜塩素酸ナトリウムイオンの浸透は表面のみ
膜厚1.2㎜に対し浸透率は0.8%
化学物質遮断性・・・防錆材や注入材などに含まれる化学物質を遮断します。
硬化性・・・硬化反応性が高く冬季低温時でも正確に硬化し硬化不良の心配がありません。
水理性・・・水の流れが良好です。*粗度係数n=0.011
清掃性・・・表面強度が高いため清掃時に塗膜が損傷し難く高圧洗浄が可能です。
- 19 -
JWWA-K-149適合工法について
JWWA-K-149に適合する工法は、メーカー各社において工程が異なります。
これはJWWA-K-149は、エポキシ樹脂塗装方法の規格である同143とは異なり、
塗装方法(施工方法)ではなく、材料の規格であるからです。
JWWA-K-149 : 「水道用コンクリート水槽内面FRPライニング材料」
JWWA-K-143 : 「水道用コンクリート水槽内面エポキシ樹脂塗料塗装方法」
JWWA-K-149に適合する材料を使用して、水道用コンクリート水槽の内面にFRPライ
ニングを施工する場合には、以下の配慮が必要です。
素地調整が必要
表面サンディング、プライマー、パテ処理の工程による、素地調整が
必要です。
特にパテ処理が無い場合は、耐剥離性、ピンホールの抑制、続いて
行われるFRPライニング施工の品質性能の確保が困難です。
全面サンディング
プライマーはビニルエステル樹脂系が有効
ウレタン樹脂は水に分解され易いため、背面水や湿気、結露により
接着性が低下してしまいます。
また水溶性が高い酢酸エチルなどを含有しています。
ビニルエステル樹脂系プライマーは水に分解されません。
開放型水槽や屋外露出部には軟質ポリエステル樹脂を使用
ビニルエステル樹脂系プライマー
ビニルエステル樹脂パテ塗布
FRPライニングは、コンクリートとの熱膨張率の差異から日射や昼夜
寒暖の温度変化により、接着性が低下してしまいます。
大気開放型また屋外露出に使用する場合には、硬化後も柔軟性が
ある、軟質ポリエステル樹脂を複合する必要があります。
軟質ポリエステル樹脂
大気開放型水槽および屋外露出の施工例
ろ過池
水槽間通路
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沈殿池
大泰化工株式会社
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2016.7
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