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第 4 章 交通施策の基本方向

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第 4 章 交通施策の基本方向
第 4 章 交通施策の基本方向
コンパクトなまちづくりの実現に向けて交通政策の面から取組を進めるためには、本市
の必要不可欠な都市機能の一つである公共交通の維持・活性化を図ることはもとより、交
通政策の視点から、人口減少・高齢化の進行、環境問題の深刻化、都市間競争の激化など
への対応を進めることが重要であり、そのためには、市民・交通事業者・行政等が共通の
目標のもと一体となり、総合的に取り組むことが必要不可欠となります。
このことを踏まえ、今後は、明確な理念・方針のもと、地域公共交通網の将来像の実現
に向けて戦略的な取組を進めてまいります。
4-1
交通施策の基本理念
人口減少・高齢化の進行、環境問題の顕在
化、都市財政の圧迫といった社会経済情勢へ
の対応として、コンパクトなまちづくりの実
現に向け、クルマに過度に依存しない社会へ
の誘導を図るため、利便性・効率性の高い持
続可能な公共交通体系を構築するとともに、
安全・快適で人と環境にやさしい交通環境
の整備を図ります。あわせて、路面電車、フ
ェリーなど、“かごしま”ならではの特色あ
る公共交通の有効利用を図り、個性と魅力あ
ふれる、歩いて楽しむ緑のまちづくりを進め
ます。
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4-2
交通施策の基本方針
基本方針1
利便性・効率性の高い、持続可能な交通体系の構築
コンパクトなまちづくりの実現に向け、クルマに過度に依存しない社会への誘導を図
るため、利用目的に応じて、だれもが、どこでも、自由に、移動できるよう、各交通手
段の適切な役割分担のもと、公共交通のサービスや結節機能等の向上を図り、“わかり
やすく・使いやすい”公共交通の実現を図ります。
また、利用者である市民、サービスを提供する交通事業者、そして行政のそれぞれが、
果たすべき役割を十分に理解し、一体となって公共交通の維持・活性化に取り組み、施
設や居住の誘導に関する施策・事業の実施と連携して、利便性・効率性が高く将来的に
も持続可能な公共交通ネットワークを構築します。
基本方針2
安全・快適で、人と環境にやさしい交通環境の整備
年齢、障害の有無等にかかわらず、だれもが、安全・快適に、移動できる交通環境を
目指し、道路や車両等のバリアフリー化、待合施設の改善や歩行者・自転車の通行空間
の確保など、人にやさしい交通施設の整備を進めます。
また、環境対策として、車両等の低公害化・低燃費化や交通渋滞対策などを進めると
ともに、自家用車から環境負荷の少ない公共交通や自転車への利用転換など環境に配慮
した交通行動の促進を図ります。
基本方針3
特色ある公共交通を活かしたまちづくりの推進
交通政策の視点から、個性と魅力あふれるまちづくりを進めるため、都市景観・観光
資源と環境面の価値をあわせもつ路面電車やフェリーなど、“かごしま”ならではの特
色ある公共交通を積極的に活用します。
また、中心市街地等のにぎわい創出と活性化を図るため、公共交通によるまちなかへ
のアクセス性を向上させるなど、来街しやすく気軽にまち歩きを楽しめるまちづくりを
支援します。
41
4-3
地域公共交通網の将来像
(1)今後の地域公共交通網の考え方
人口減少・超高齢社会に対応したコンパクトなまちづくりの実現に向け、平成 24 年3
月に「鹿児島市集約型都市構造に向けた土地利用ガイドプラン(副題:歩いて暮らせる
まちづくりを目指して)」(以下、「土地利用ガイドプラン」という。)を策定しまし
た。「土地利用ガイドプラン」では、本市が目指す都市構造として、「中心市街地」、
「副都心」、「地域生活拠点」、「団地核」、「集落核」の 5 つの拠点を設定し、各拠
点を公共交通機関で結ぶとともに、「中心市街地」及び「副都心」では大規模集客施設
等の誘導、「地域生活拠点」、「団地核」及び「集落核」では生活利便施設の集約を行
うことにより、高齢者をはじめ多くの人が、徒歩・自転車、公共交通機関により日常生
活が可能となる集約型都市構造を目指して、各種施策に取り組んでおります。
また、平成 26 年 8 月の都市再生特別措置法の改正に伴い、コンパクトシティ・プラス・
ネットワークの考えのもとで、さらなるコンパクトなまちづくりを進めるため、平成 28
年度末に「かごしまコンパクトなまちづくりプラン(立地適正化計画)」を策定するこ
ととしております。
「土地利用ガイドプラン」の拠点や、「かごしまコンパクトなまちづくりプラン(立
地適正化計画)」で設定する居住誘導区域及び都市機能誘導区域を、公共交通網で結ぶ
という考えのもとで描いた地域公共交通網の将来像を 46 ページに示しています。
42
<本市が目指す集約型都市構造の概念図>
出典:鹿児島市集約型都市構造に向けた土地利用ガイドプラン(副題:歩いて暮らせるまちづくりを目指して)
(かごしまコンパクトなまちづくりプラン(立地適正化計画)(原案))
43
<公共交通網と土地利用ガイドプランの拠点>
※円は土地利用ガイドプランの拠点を示す
新幹線
在来線
市 電
路線バス
フェリー
出典:鹿児島市集約型都市構造に向けた土地利用ガイドプラン(副題:歩いて暮らせるまちづくりを目指して)
(かごしまコンパクトなまちづくりプラン(立地適正化計画)(原案))
44
< かごしまコンパクトなまちづくりプラン(立地適正化計画)で設定した居住誘導区域、都市機能誘導区域(案)>
吉田支所
郡山支所
吉野支所
伊敷支所
桜島支所
松元支所
本庁
東桜島支所
谷山支所
居住誘導区域
都市機能誘導区域
喜入支所
市街化区域・用途地域
特定用途制限地域
(地域生活拠点がある区域のみ)
集落核
都市計画区域
出典:かごしまコンパクトなまちづくりプラン(立地適正化計画)(原案)
45
(2)地域公共交通網の将来像
46
【参考:地域公共交通網における幹線及び支線や各拠点等の考え方】
<幹線及び支線等の考え方>
項目
考え方
都市間幹線
主に、他都市と市内の中心市街地を結ぶ新幹線
地域幹線
支線
主に、市内の中心市街地や副都心と市外及び地域生活拠点を結ぶ
鉄道や路線バス、フェリー、路面電車の路線
主に、地域生活拠点や幹線と団地核、集落核を結ぶ路線バスの路線
生活路線
主に、地域生活拠点や支線と集落核を結ぶコミュニティバスや
乗合タクシー等の路線
<各拠点の考え方>
出典:鹿児島市集約型都市構造に向けた土地利用ガイドプラン(副題:歩いて暮らせるまちづくりを目指して)
項目
乗換拠点
<乗換拠点の考え方>
考え方
幹線や支線相互及び幹線と支線等の乗換の拠点となり、結節機能の強化が
求められる地点
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4-4
評価指標
「公共交通ビジョン」の推進の目安とするための評価指標及び数値目標は、次のとおり
とします。
また、数値目標における目標年次は、概ね 5 年後の平成 33 年度とします。
なお、評価指標及びその数値目標は、現時点で設定したものであり、社会経済情勢の変
化や関連計画の見直し等を踏まえて、適宜見直しを行うものとします。
<「公共交通ビジョン」の評価指標と数値目標>
※数値目標の設定根拠については、「参考2:評価指標における数値目標の設定に関
して」を参照のこと。
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