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My Life with Three MG s by Moriko- (C)1923-2013 MG Sports Cars 別冊 1 さあ、出掛けよう! 思い切って幌なんか下ろして 野へ山へ。 2 contents 4 6 8 縁あって MG 道 ボクの年間スケジュール 今年も参加してきた「Meet the M.G.」 12 クラブイベントリポート ’ 「MG s Day in MEGAMIKO 2013」 16 21 念願の優勝!妙高ラリー たまには夫婦水入らずの MG も亦佳し 22 Waterdrop 3 縁あって MG 道 子供の頃、絵本で見た MGA の颯爽とした姿が目に焼き付いたボクは、スポーツカーと云えば MG とい うイメージを植え付けられてしまったようです。 ボクにとって興味があるのは流麗なスタイルの MGA 以降のモデルで、それ以前の T シリーズや戦前 の MG には食指が動かないのは、そんな理由かも知れません。 大人になりようやく自分の稼ぎで好きなクルマが買えるようになって手にした MG は、既に子供が居 たためスポーツカーではなくサルーンの MG1300 Mk-2 でしたが、伝統の縦枠ラジエターグリルや、 鼻先に誇らしげにかざしたオクタゴンマークにウットリとしたものでした。 時は流れてそれから 30 年余、ボクは縁あって現在愛すべき 3 台の MG を所有しています。 それぞれに個性があって、1 台は 60 年代の香り高き MGB、1 台は逆にカフェレーサーっぽく仕上げ た Midget、そして最初の MG だった ADO16 の味が忘れられずに MG1100。 まず 1964 年式 MGB。これはたまたま暇つぶしに見たヤフオクに出ていたもので、ボクが大好きなア イリスブルー。この色だけでグッときてしまい、質問コーナーに或る事を問い合わせたら、何と出品者 は MG Day で知り合った友人だった!という縁。 彼はすぐに出品を取り消してくれて、このアイリスをボクに譲ってくれました。 入手後すぐに整備するため選んだのは、ボクの仕事上のお得意様でもある三島で整備工場を経営して いる K 氏。 流石に三島ともなると信州からはいささか遠いのですが、ボクは彼の腕に全幅の信頼を置いているの で、それ以来お世話になっています。 4 もう 1 台のオープンスポーツは 1979 年式 MG Midget1500。 MGB は極く初期生産の特徴であるプルハンドル車で、その 他にも様々な Mk-1 たる特徴が綺麗に残っている個体だったも ので、その価値を何とか保存したいと極力オリジナル性を重視 していたがため、ある種のフラストレーションがボクの中に溜 まり始めていたのです。 「あー、思いっきり自分の好きなようにモディファイしてみた い!」そんな欲求を満たしてくれるのは比較的安価な Midget1500 と思い、その素材に最適なものを探していたと き、これまたヤフオクで何度も流れていた 1500 に目を着け、 実車を岐阜まで見に行きました。 話をしてみるとオーナーはボクの考えに賛同してくれ、それならばと安い値段で譲って下さいました。 それからというもの夢の姿を実現するために猛進です! たまたまウチからクルマで 10 分ほどの距離に、これまた仕事上のお得意様が整備工場を開業され、 まだ若い彼は旧い英国車などは一度も整備した事などなかったのですが、ビートルが好きで今まで色々 と旧車の経験があること、そしてボクの夢の実現に向けて情熱を共有してくれた事から、この Midget は良くも悪くも総て彼に任せてみようと決めたのです。 様々な試行錯誤はありましたが、その甲斐あってか、去年は彼と組んで出た妙高ラリーで優勝する事 もでき、この Midget には二人で仕上げた証として名前を貼り込んだものです。 最後の 1 台は 1964 年式 MG1100。 これは静岡に住んでる友人が数年前にニュ ージーランドから取り寄せたもので、彼好みに ハルダのラリーメーターを組み込むなどの仕 様に仕上げて様々なラリーや各種イベントに 参加していました。 ボクは彼の趣味はそこそこの品を綺麗に仕 上げるのが趣味だと知っていたので、熟柿が枝 から落ちる直前のタイミングを密かに待って いたのです。 頃合い良しと判断したボクは譲ってくれる よ う 頼 んで み たと ころ彼 も 快 諾し て くれ 、ADO16 の中 で も一 番大好 き な デュ オ トー ンのこ の MG1100 を入手する事が出来ました。 ウチの MG たちの中で一番地味な存在の彼女は(彼かも知れませんが、あまり男性名詞とは考えたくないので) イベントなどに乗って行くことはありませんが、それだけに一番日常生活の中に溶け込み、洒落た足グ ルマとして活躍してくれています。 「縁は異なもの」と云いますが、かくもかように人の縁というものは面白いもので、MG を駆って様々 なイベントに参加し、そこからまた人の繋がりが拡がっていくのが楽しくもあります。 MG を運転する楽しさと共に、同じ趣味を共有できる友が増える喜び。だからこそこの趣味がやめら れないのかも知れません。 5 ボクの年間スケジュール ボクはいま、ふたつの MG 関係のクラブ「MG Car Club Japan Centre」と「Alps MG Owners’Club」 に所属していて、それぞれのスケジュールはボクにとって生活の一部になっています。 その他にもゲストとして各種のイベントにも参加していますから、予定が目白押しの春や秋には正に 「イベントの合間を縫って仕事をしている」ような感じです(^^ゞ。 そこで改めて過去一年間のイベントを振り返りつつ、その中からいくつかを採り上げるようなかたちで、 「ボクの MG ライフ」を御紹介しようと思います。 平成 24 年 7 月 7~8 日 Alps MGOC 山中湖ツーリング 7 月 22 日 4 クラブ合同の志賀高原ツーリング 9 月 2 日 Alps MGOC ビーナスライン早朝ツーリング 10 月 13 日 MGCC Japan Centre「MG Day in KARUIZAWA」 10 月 20~21 日 妙高ラリー 11 月 23 日 Alps MGOC 女神湖ツーリング 12 月 1~2 日 Alps MGOC 伊勢ツーリング 平成 25 年 1 月 26 日 Alps MGOC 雪中新年会 4 月 14 日 BMC ラリー 5 月 17~19 日 Meet the M.G. 5 月 25~26 日 Alps MGOC「MG’s Day in MEGAMIKO」 5 月 28 日 日テレ BS「おぎやはぎの愛車遍歴」収録で埼玉行き 6 こうやって書き出してみると、雪で動きがとれなくなる冬、梅雨時でイベントが組みにくい 6 月以外は 毎月何がしかのイベントに参加していますネ(^O^)。 寒い冬から解放されていよいよイベント開始の 5 月などや、暑くてやりきれない夏の後の 10 月など も大きなイベントが続きます。 去年は笹子トンネル事故の影響で 12 月の MGCC Japan Centre 総会には参加出来ませんでしたが、 通例ではこれも年間スケジュールに入ってきます。 もちろん、これらのイベントの他に、夫婦水入らずで温泉に行ったり(もちろん MG に乗って)、朝起き たら思わぬイイ天気だったりすると、思いつきで乗鞍あたりまで飛ばしに行ったりもしますから、極端 な言い方をすると、雨でない休日はいずれかの MG に乗って出掛けてる、と云っても過言ではないでし ょう(^^♪。 それだけ走れば消耗部品は痛んでくるし、寄る 年波には勝てず、思わぬところが故障したりも しますが、クルマは床の間の飾り物ではないの ですから、それは当然のこと。 しっかりと直してやって、次のイベントに備 えるようにしています。 人はボクの事を「MG 馬鹿」と呼んでくれてる ようですが、これはボクに対する最大の賛辞と 受け止め、この道を精進していきたいと考えて います(^_-)-☆。 7 今年も参加してきた「Meet the M.G.」 秋の軽井沢を舞台にした MGCC Japan Centre 主催の「MG Day」と共に、春の神戸を舞台にした神 戸 MGCC 主催の「Meet the M.G.」は、MG フリークにとって東西二大イベントに挙げられますが、そ んな MMG に今年も参加してきました!(^^)! いつもは中央道~名神高速を使って前夜に神戸入りをするのですが、 今回 は Japan Centre のメンバーと示し合わせて京都で景気づけをしてから 乗り込む事にしたので、 ならばとコースも変更して北アルプスを安房トン ネルで潜って高山に入り、そこから京都に向かう事としました。 今回は 2 泊 3 日の旅になるのですが、このようなお泊りの場合は愛 犬のチャッピーをペットショップに預けなければならず、 「クルマに乗 せて貰える=預けられちゃう」という公式を彼女も知っているのか、 何やら不安げな表情(^-^;;。 こっちはそんな事はお構いなしに、これから楽しい事が待ってるの で気はそぞろですが(^_-)-☆。 安房トンネルの前後は 5 月中旬とはいえ長袖の Y シャツ+トレーナ ーでも肌寒い感じがしてきましたが、高山に入れば少し暖かくなって ヤレヤレ。 高山で昼食を摂ったあとは郡上八幡を目指し、そこから高速に乗る 予定だったのですが、どこでどうなったのか道を間違えてしまい美濃 加茂まで南下(^^ゞ。 8 まあ、夕食までに京都に着けばイイんだか らと、腹を括ってドライブを楽しむ事にしま した(^v^)。 しかし、美濃加茂までは思いのほか時間が 掛かってしまい、名神で時間を取り戻すべく マル秘のスピードでダッシュ!ワイフは呼吸困難になりそうになってスカーフで口を覆うし、ボクは飛 ばされそうな帽子は脱いだため、ベートーベンみたいな髪になっちゃうし(`o´)。 結局、京都に着いたのは 7PM でした。 Japan Centre の仲間はもう先斗町に繰り出したあとで、ボクらもそっちに 急行。先斗町などという所は五月みどりの「お座敷小唄」でしか知らないので すが、 「一週間で十日来い」って云われてもそうそう行けるとこじゃない ので楽しみにしていた訳です(^_-)。 当初は芸者をあげて!という話だったので、さすが Japan Centre! ならばと、ボクは密かに投扇興の練習をしておいたのですが、行ってみ たらタダの呑み屋(>_<)。 でも、呑み屋とはいえ、何やら坂本竜馬が暗殺された部屋のような、 何やら賊に襲われたら屋根伝いに逃げて行けそうな雰囲気の二階間でした^\^)。 そして当日。 吹田のあたりで 車両炎上事故があ ったりして、まあ 色々とありました が、無事会場に着く 事ができました。 どんなイベント でもそうですが、愛 車を駆って入場するときの高揚感というの はイイもので、周りの皆さんも「オッ、もりこーさん、今回 は Midget で来たんだ!」って顔をしているのが判ったりし ます。 今回は車種ごとにオーナーが集まって苦労話というか自 慢話というか(これ同意語) 、そういうものを披露する時間 が設定されていて、ボクも Midget のグループで楽しい会話 に加わりました。 キャブレターひとつとっても SU ツインのままオリジナ ルに拘っている方も居れば、ツインのウェーバーに換装してブリブリにしてる方もいらっしゃる訳で、 そういう所が面白かったりします(^^♪。 そんなこんなしてるうちにお昼時。Japan Centre やアルプスの仲間とのデッキレストランで昼食を。 9 あとはダラーっとした時間が流れ ていきます。同じ趣味を持つ者同士の 我々は楽しい時間なのですが、同行し たワイフは手持無沙汰。 でも良くしたもので、同じような境 遇の奥様もいらっしゃる訳で、そんな 方と亭主の悪口を言い合ったり、その異常性格について論じ合った り、そこそこ時間を潰す事ができているようです(^O^)。 3PM になるとディナーパーティーが開かれる第二会場への移動が てら六甲方面を走るツーリング。 神戸は信州と違って都会ですから、大方は街中の走行になるのです が、僅かながらも山中を走る部分も設定されていて、そこでは 2 速 や 3 速を使って思いっきりアクセル を吹かすことも出来ます(^_-)-☆。 以前はそんな山を下って行ったら 有名な外人街で、次々と走ってくる 変なクルマに観光客が盛んにカメラ を向けていた、なんて事があって楽 しかったのですが、最近は何故かコ ースから外されてしまったので、そ の復活を神戸の会長さんに頼んでお きました(^_-)-☆。 すんなり直線で行けば 30 分足ら ずの距離なのでしょうが、57km ほどの距離を 2 時間あまり掛けて移動する楽しさよ!判る人じゃない と判らないでしょうねえ・・・。 ベイシェラトンホテルの駐車場に納めたのは 5 時チョット。6 時半か ら受付が始まるディナーパーティーまではしばしの休憩です。 ボクらもそうなのですが、昼間は T シャツにジーンズ姿でラフな格好 をしていても、パーティーではバシッと着替えてめかし込んで行く。 そんなギャップが大人の趣味の楽しさではないでしょうか? ワイフもボクが先日銀座で買ってあげたワンピースに着替えて、いざ出陣(^_-)。 パーティーの開かれるフロアーにエスカレーターが停まると、目の 前には盛花で飾られた会場案内があ ったりして、こういう心憎い演出も嬉 しいですね! 美味しいフレンチのコース料理に 舌鼓を打ちながら、洒脱な司会者の方 10 のトークに笑ったり、各クラブの 会長さん方のスピーチなどを聞 いたり、ビンゴで一喜一憂したり。 ボクは Alps MGOC 賞を会長 から託されてきているので、その 授賞式もあったりして(^_-)。 オリジナルの美しさに拘って素晴らしいコンディションを 保たれている TCK さんの赤 い 1966 年式 Midget Mk-2 に贈らせて頂きました。 今回参加した Midget の中で唯一の右ハンドル車でもあります。 コース料理の締めくくりはオクタゴンマークのビスケットが乗ったデ ザート!(^^)! こういう演出方法が嬉しかったりします! 楽しかった一日も終わり、心地よい酔いも廻ってくるころ。神戸まで はやっぱり遠いけれども、来てよかったな~、なんて思ってしまうんで すよネ(^_-)。 翌朝。朝寝坊のウチは 8 時過ぎに起きて、のーんびりと帰り支度。 ホテルの美味しい朝食バイキングをゆっくりと味わってから、カーナ ビに「目的地・自宅」と入れたら 413.3km、所用時間 5 時間 20 分と 出ました。 いつもの経験では特に事故で もない限り、どこも渋滞はしな いはずなので、10 時に出発すれ ば途中で昼食や休憩をとっても 4PM には帰れるでしょう^\^)。 きっとチャッピーも胴を長~くして待ってるでしょうから、早 く帰ってあげなくちゃネ(^-^;;。 イベント当日まではモロ快晴だった天気も、空気が抜けたよ うに暗転しはじめ、東進する我々と追いかけっこの状態でした が、ついに恵那山トンネルを潜って信州に入り、北進し始めた ところでダウト!でもよくここまで持ってくれたものです。 帰りにペットショップに寄って、チャッピーを抱きかかえて あげたら、出掛けるときの不安気な表情とは一変して嬉しそう な顔^\^)。 往復で約 1000km ほど の距離でしたが、愛車 Midget もよく頑張ってくれ、ガレージに納め てシャッターを下ろすとき、そっとテールランプの峰を叩いて労って やりました。 11 クラブイベントリポート Alps MG Owners’ Club 主催 「MG’s Day in MEGAMIKO 2013」 平成 25 年 5 月 25 日~26 日にかけて、 信州・女神湖周辺を舞台として上記イベントが開催されました。 会員のボクも含めて Alps MG Owners’Club は走り屋の集まりですから、イベン ト会場に展示して縛られることはせずに、日がな野山を駆け回り、陽が暮れる前にペ ンションの芝生の上に愛車を休めて、それを肴に一杯を酌み交わそうというもの。 しかも MG のみのワンメークイベントですから、 前に続くクルマはみな MG たち、 ふとバックミラーを覗き込めば、これまた MG ばかり、という「MG の日」の名の 通り、MG オーナーには堪らない二日間となりました。 一番爽やかな新緑の季節に、しかも二日間とも天候に恵まれて抜けるような青空!(^^)! そんな MG’s Day の模様を主催者の立場からリポートさせて頂きます。 5 月 25 日 中央道諏訪 IC 近くの「おぎの や」駐車場に 10AM 集合。 この時間設定は首都圏から 参加される方々への配慮から だったのですが、早い方は渋滞 を避けるため 7AM には着い ておられたそうで、次回からは逆にもう少し早めに設定した方が良さそうです。 今回の参加者は MGA が 1 台、MGB が 4 台、Midget が 4 台、MG1100 が 1 台、RV8 が 2 台、 合計で 12 台です。 12 12 台ともなると統制が難しく、恐らくミスコースしてしまう参加者も 出るだろうと、3 つのグループに分けて、その中で落ちこぼれないよう留 意するように致しました。 過剰に落ちこぼれの参加者を待つあまり停まってばかりでは楽しくあ りませんから、途中 3 か所のチェックポイントを設けて、そこで全体集合 してまたスタートする、という方法です。 ドライバーズミ ーティングでは今 回走るコースのコ マ図が渡され、い ざスタート! 初日のコースは 諏訪~甲斐大泉~ 清里~平沢峠~野辺山~富士見高原~蓼科~女神湖というコースで、129.2km の行程となります。 長かった冬もようやく終わりを告げ、信州の高原はこの時期一斉に若葉が芽生えます。陽射しは強く ても湿度が低いため暑くても汗はかかないので、まさにオープン日和(^_-)-☆。 平沢峠の展望台は国道から脇道に入った所にあるため、一般の観光客は立ち寄らないのですが、目の 前に一望できる八ヶ岳の峰々は雄大で、他県から参加された方々は盛んに写真を撮っておられました。 昼食はクラブ御用達の清里・ロベンソー。ここ のオーナーは Midget1500 をお持ちで、何かと クラブに便宜を図って下さいます。 新鮮な高原野菜を使ったサラダから始まって 絶品のパスタやピザ、そしてデザート。希望者に は今朝搾り立ての清里牛乳まで用意されています(^^♪。美味しい昼食のあと駐車場に戻ってきたところ 13 でオーナーシェフも加わってまたクルマ談義(^_-)。 女神湖に着いたのは 3PM ごろ。陽が沈むにはまだ少し時間があり ます。標高が 1500m を越える高原ですからキャブの調子がおかし くなるクルマも居ますが、メカに強いメンバーが調整してあげたりし て、それもまたクラブイベントの良いところです(^v^)。 初日最後のコースは女神湖を一周して、設定タイムに一番近かった 参加者から、お付き合いのあるクラブやショップから贈られた協賛品 を選んで貰えるというもの。 事前に一周した会長以外はタイムが判らないので、飛ばし屋の彼の 性格を読む人、いや、裏をかいてゆっくりと走ったに違いないとスロ ーを決め込む人。結果は見事に裏をかかれてしまいました(^-^;;。 今夜泊まるペンション・フィンランドに着いたのは4時ころ。ここ のオーナーは以前 TR3 に乗っておられ、今はモーガン 4/4 やランボルギーニ・ジャルパをお持ちの方。 そのようなオーナーさんですから、今回のイベントには大いに協力して下さいました。 ペンションの裏庭は芝生になってい て、いつかこの芝生の上に MG たちを 乗せてみたいネ、と話していたのが今 回実現しました! 今日一日鞭打ってきた愛車を芝生の 上に休ませてやり、ドライバーたちは 早くもビールで乾杯! 今日走ってきたコース を思い出しながら「あそ この連続 S 字コースを XX さんぶっ飛んで行く んだもん。ついて行くの が精一杯でしたヨ!」な んていう会話があちらこ ちらで(^O^)。 夕食はオーナーシェフ ご自慢のコース料理。 参加者の自己紹介から 始まって、美味しい料理 に舌鼓を打ちながら会話も弾みます。 夕食後はソファーのあるリビングルームに移って二次会。 メンテナンスのこと、誰が聞いても自慢話としか聞こえない苦労話。 そんな同好者にしか判らない楽しい会話を楽しみながら、夜更けまで パーティーは続いたのでした。 14 5 月 26 日 カッコウの鳴き声が聞かれる高原の朝。早い人は5 時半から裏庭に出て喋っていたそうですが、夜遅く まで飲んでいたのに、こういう時になると元気なん ですよネ(^O^)。 流石にエンジンを掛けたりしなかったようですが、 その輪は次第に大きくなり、朝寝坊のボクが 7 時半 に起きた時には既に皆さんもう臨戦態勢・・・。ホント に元気です(^^ゞ。 朝食は8時からですが、食べ終わるやいなや、 またもや外に出て最後のチェック。 予定では 10 時にチェックアウトをして、二日 目のツーリングに出掛けるはずだったのですが、 記念撮影ののち参加者の皆さんに押されるように して9時過ぎに出発。 二日目はビーナスラインの女神湖~蓼科~白樺 湖~車山高原~霧ヶ峰~和田峠~美ヶ原というコ ースです。 この時間帯はまださほど通行量もなく、高原での ツーリングの醍醐味を存分に味わえます(^_-)-☆。 途中、霧ヶ峰の駐車場で小休止。折しも霧ヶ峰は 前日に開山式だったそうで、だからという訳でもな いでしょうが、目の前からグライダーが飛び立って 空を舞っていました。 最後の美ヶ原まで走らずに諏訪や佐久の方へ向か う人たちも居る事から、和田峠で一応の解散式。 楽しかった二日間を振り返りつつ、来年の再開を 約束しての解散となりました。 Alps MGOC として初の公開イベン トとなった今回ですが、天候の良さもあ って総てが上手くいき、主催者・参加者 ともに大いに楽しめたものとなりまし た(^^♪。 来年も 5 月最終土日に開催を予定し ておりますので、次は信州の美味しい道 を知り尽くした我々と、貴方も一緒に走 ってみませんか? 15 念願の優勝!妙高ラリー ボクの年間スケジュールの中で「戦うイベント」として重要なのが、この通称「妙高ラリー」です。 他にも毎年参加しているラリーは「BMC ラリー」があるのですが、こちらは日曜の午前中だけで終わ ってしまうので「春の幕開けイベント」として気軽に参加しているのですが、それに対して「妙高ラリ ー」は土日の二日間に亘って開催され、しかもそのコースの殆どが擦れ違うのがやっと、という山道で すから、神経は使うし疲労度も全く違います。 また、参加車も Elan や Cortina Lotus といったロータス軍団が多いので、MG 党員として負けてな るものか!という意地みたいな気持ちも湧いてきます(^-^;;。 このラリーには毎年参加していて、かつては MGB で走っていたのですが、Midget を入手してからは 自らの戦う気持ちを鮮明に 鼓舞するためにこれで参加 (というか、このラリーの為に Midget を仕上げたと云っても 良いでしょう)しています。 他の参加車たちも明らか に戦闘意欲がむき出しです から、こちらも必死。 そんな妙高ラリー、去年 5 回目にしてようやく優勝 することが出来ました。 ここではラリーの楽しさ について書いてみようと思 います。 16 妙高ラリーとは ボクらは妙高ラリーと呼んでいますが、正式には「Johnbull in Myoko」のラリー部門です。 「Johnbull」とは新潟上越地方を中心に英国車仲間が集まって出来たクラブで、そのクラブが毎年 10 月半ばに開催しているイベント、それが「Johnbull in Myoko」です。 去年で 6 回目の開催となり、遠くは関西や東海・東京近辺からも多数の参加車がある硬派のイベント。 このラリーはいわゆるタイムラリーと云われるもので、主催者が想定したタイム(これは参加者が与えら れた資料をもとに算出します)でチェックポイントを通過する事が要求され、そのタイムは 100 分の 1 秒 単位で計測されます。 右のコース図は去年のものです が、初日は 192.45km を、二日 目は 117.01km を走る事が判り ます。 二日間合計で 309.46km を走 るのですが、高速道路を 300km 走るのとは訳が違い(因みに東名高 速に換算すると、初日は東京 IC から牧 之原 IC まで、二日目はそこから豊田 IC までに相当します) 、殆どのコースが 先の見通しが悪い山道ばかりです から、その疲労度も夕方には極限 にまで達し、ホテルに入るとグッ タリしてしまうほど。 それはドライバーのみならず、 「コマ図」という案内図を見なが ら指示を出すナビゲーターも同様 ですが、パワーがモノを言うサー キットランと違って、智力の勝負 というか、小排気量のクルマでも 勝機がある所がラリーの最大の魅 力です。 17 去年の様子から ここのところナビゲーターの定位置は、この Midget を 整備してくれている小堺メカ。 彼は去年で 3 回目になりましたが、最初の頃は不慣れ な感じがしていたもののすっかり慣れて、ドライバーの ボクにテキパキと指示を出してくれるようになりました。 スタート地点となる「妙高パインバレーホテル」を、 ゼッケンナンバー1 のクルマが 10 時に出発し、1 分ご とに各車スタートしていきます。 去年の参加車台数は 37 台で、そのうちエランなど のロータスが 12 台、MG は 10 台、珍しいところで は Ginetta G4 や G12、Triumph GT6 なども参加 していました。 その参加車台数から考えれば、ロータス軍団 vs MG 軍団という構図が見えてくる訳で、どうしても意識せ ざるを得ません(^_-)。 優勝車を見ても、Elan が 3 回、Ginetta G12、 Midget1500 という具合ですから、結果を見ても明 らかです。 最初のうちは 1 分間隔のスタートで すから前のクルマは見えませんが、その うちに自然と詰まってくるようになり、 ミスコースをしてロスタイムを挽回す るのでなければ必要もない追い越しダ ッシュを掛ける場合もあります(^v^)。 いや、正直に云ってしまえば、殆ど通 行量のない道、しかも大好物の山道です から飛ばしたくなるのが本音で、ついつ いアクセルペダルに力が入ってしまう 訳ですが・・・(^-^;;。 とはいえ、この季節の上越地方は標高の高低によ る違いはあるものの紅葉真っ只中で、時間的に余裕 がある場合はその美しさに見惚れながら走る局面も あります。 そんなところも勝負の楽しさとは別に、このイベ ントの魅力になっていて、何とかスケジュールをや りくりしてでも、また来年も絶対に参加しよう!と 毎年繰り返しています(^v^)。 18 タイムラリーですから チェックポイントでの通過タイムが一番重要な項目です。 まず初日に受け付けを済ませるとコマ図(右図参照)が 書かれたラリーマップを渡されます。それには右端のよ うな設問が書かれていて、これをスタート前に計算して 弾き出す必要があります。 この弾き出したタイムが自分のチェックポイント通過 時間になる訳ですから、間違えないよう皆さん必死です。 そしてそのチェックポイントにはスタッフが居て、通 過タイムを計測する訳で、 気持ちが良くて飛ばし過ぎて しまった場合には、 そのチェックポイントの前で時間調 整のため停車して「その時」を待つ事になります。 そのチェックポイントは去年は 9 か所ありました。 そして最後にジムカーナ。これはラリー部門とは 別に設定されているので、ラリーの成績とは別にな るのですが、長距離を走破してきて最後に待ち構え ている競技ですから、気持ちを切り替えて臨まなければ なりません。 エンジン排気量ごとに区分けされたクラスで設定タ イムとスピード競技の 2 ヒートが行われ、それぞれに 賞が与えられます。 ここでの常勝車は何と云っても Elan や Seven とい ったロータス軍団。なかなか勝てません。 19 そして遂に勝ち取った優勝トロフィー! 右が昨年の妙高ラリーの結果なのですが、二 位の MG1100 とは僅か 0.1 ポイント差、 二位と三位の Elan との差が 0.4 ポイント差 ですから、皆さんかなりヒートしていた事が 判ります。 毎年、初日を走り終えたあとディナーパー ティーが行われ、その席上で初日の無失点の 上位入賞者が紹介されるのですが、ボクは今 まで毎回壇上に登っていました。 しかし、今まではラリー競技とはいえ、そ の得点計算に「寸止め競技」や「幅寄せ競技」 といった、純粋なラリー以外の競技が二日目 に含まれていたため、その手の技が超苦手な ボクはいつも上位から転落していたのです。 ところが去年は原点に戻ってラリー競技 だけの得点で争われる事になったため、密か に期待をしていたのです(^^♪。 当然、来年はロータス軍団が「打倒 Midget、 打倒もりこー」を目指して真っ向から挑んで くるでしょうが、ディフェンディングチャン ピオンとして迎え撃つ気持ちの準備は出来ています。 今まで連覇を成し遂げたチャンピオンは居ないそうですが、そのジ ンクスを打ち破るためにも、次回は新たなる作戦を立てて臨みたいと 考えております(^_-)-☆。 20 たまには夫婦水入らずでの MG も亦佳し 今まで御紹介してきたように、一年間で様々なイベントに参加し、それが 仕事に打ち込む原動力になっていますが、仲間と離れて夫婦水入らずで温 泉や紅葉狩りに行ったりするのも楽しみのひとつになっています。 ウチのワイフは MG、とりわけアイリスブルーの MGB が大好きなので、 大方の女性とは違い、オープンで走るのが大好き。 その理由は「日常の生活から離れて走るには、非日常のオープンスポー ツカーが最適!」だからだそうで、真夏の夜のベイブリッジをオープンで走った事もありました(^v^)。 子供たちは結婚をして今は二人暮らしの我々ですから、愛犬のチャッピーさえペットショップに預け れば思いつくまま自由に MG で出掛ける事が 出来るようになりました。 還暦を目前に控え、最近(ひと様に迷惑を掛け ずに)いったい何歳まで MG を運転する事が 出来るんだろう、と考えるようになりました。 日本人男性の平均寿命は 80 歳だそうです が、それまで運転できるとは思えません。 ということはあと残り 10 数年。 乗れる間はとことん MG ライフをエンジョ イしようと思っています\(^O^)/。 21 Waterdrop あとがきにかえて MGOC 札幌の東堂さんから「MG90 周年記念冊子」に協力して欲しいと依頼され、いくつかの記事を 書いてみましたが、そのうち彼から「いっそのこと別冊にして、もりこーさんの世界を皆さんに紹介さ れてみてはどうですか?」と提案を受け、仕上げたのがこの「My Life with Three MGs」です。 ここまで読んでこられた皆さんは、いかにボクが MG 馬鹿であるかがお判り頂けたかと思います。 冒頭にも書きましたが「子供の頃、絵本で見た MGA の颯爽とした姿が目に焼き付いたボクは、スポ ーツカーと云えば MG というイメージを植え付けられてしまったよう」です。 そんな幼児体験が還暦を目前に控えたこの歳になるまで脈々と引き継がれていた、というのも我なが ら驚きではありますが、好きなものはしょうがない。 生のある限り、ひと様に迷惑を掛けないうちは、休日になればガレージから MG たちを引き出して、 近くの高原や温泉にワイフと出掛けようと思っています。 ボクが大好きなデザインのひとつ、あの水滴型のテールランプに換えて本書を締め括ろうと思います。 森川幸一 昭和 29 年 1 月 29 日 東京築地生まれ 長野県安曇野市在住 MG Car Club Japan Centre 会員 Alps MG Owners’Club 会員 (共に WEB 担当) MG 90th 1923-2013 th MG 90 Anniversary (C)1923-2013 MG Sports Cars 別冊 My Life with Three MGs by Moriko- http://www.mgocjapan.org/MG90/ 本誌に掲載された記事および写真は著者である森川幸一に帰属致しますので、 無断での記事の引用・転載を禁止致します。 もりこーの Website http://www.modellwagen.com/MG/new-index.html 2013 年 7 月 1 日発行 著者:森川幸一 発行:MG 90th Japan 協力:MG Car Club Japan Centre、Alps MG Owners’Club、& many many MG friends 22