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第1編序論(PDF:8685KB)
第1章 総合計画の策定にあたって………………………… 2 1.策定の必要性……………………………………… 2 2.計画の構成と期間………………………………… 3 第2章 計画策定の背景……………………………………… 4 1.社会経済情勢の変化……………………………… 4 2.国・県・市町の計画……………………………… 7 第3章 みよし市の現状と評価…………………………… 11 1.位置・地勢……………………………………… 11 2.歴史・沿革……………………………………… 12 3.人 口…………………………………………… 13 4.地区別人口……………………………………… 14 5.産業、基盤整備………………………………… 15 6.土地利用………………………………………… 18 7.財政状況………………………………………… 20 8.評 価…………………………………………… 22 論 序 論 第1編 ● 序 第1編 第1章 総合計画の策定にあたって 論 第1編 ● 序 総合計画は、私たちのまち「みよし」のまちづくりの基本を定めるものです。 第1章 ● 総合計画の策定にあたって 1.策定の必要性 本市では、昭和 33 年の町制施行後、昭和 43 また、地方自治体を支える制度的枠組みも大き 年(1968 年)に最初の総合計画を策定しまし く変化しており、地方分権の進展に伴い、自治体 た。それ以来、第 5 次総合計画まで策定を進め、 自らの責任において、まちを創造し、成長させて 企業の誘致、名鉄豊田線の開通、三好ケ丘ニュー いくことが重要な時代となっています。 タウンの建設、東名三好インターチェンジの開 一方、人々の暮らしに対する価値観は「物の豊 設、大規模商業施設や大学の誘致、さんさんバス かさ」から「心の豊かさ」へと変化し、「自分ら の運行などまちづくりの基盤整備を定めるととも しさ」や「生きがい」が重視され、自らまちづく に、事業を推進してきました。 りに参画する意識が芽生えています。 こうした中で、豊田加茂地域で市町村合併の協 これらのことから、市民・行政それぞれの役割 議が行われましたが、意識調査を行った結果、平 を示し、協働により総合的・計画的にまちづくり 成 15 年 (2003 年 ) に合併によらない単独のま を進めるため、その根幹となる新たな総合計画を ちづくりを選択することとし、平成 22 年 1 月 策定するものです。 4 日に市制を施行し“みよし市”となりました。 みよし市総合計画の沿革 計画名称 計画期間 将来像など 三好町総合計画 S 43 ~S 55 年度 - 新三好町総合計画 S 51 ~S 60 年度 昭和 60 年をめざして希望と躍進 第3次三好町総合計画 S 59 ~S 70 年度 希望に満ち活気あふれる青年都市 第4次三好町総合計画 基本構想 H3~H 22 年度 基本計画 H3~H 12 年度 豊かで調和のとれたかおり高い文化 のまち 第5次三好町総合計画 基本構想 H 11 ~H 32 年度 基本計画 H 11 ~H 22 年度 ゆとりと活気あるふれあいのまち 2 MIYOSHI-CITY Master Plan 第1編 ● 序 2.計画の構成と期間 論 本計画は、基本構想、基本計画および実施計画で構成します。 本市の行政運営の基本指針となるものとして、将来像とそれを実現するための施策の大綱を示しま す。計画の想定期間は平成 22 年度(2010 年度)から平成 35 年度(2023 年度)までの 14 年 間とします。 2 基本計画:平成22年度(2010年度)~平成30年度(2018年度) 画の想定期間は、平成 22 年度(2010 年度)から平成 30 年度(2018 年度)までの 9 年間とし、 基本構想に掲げる将来像を実現するための根幹的な施策と、その具体的な目標数値を示します。計 第1章 ● 総合計画の策定にあたって 1 基本構想:平成22年度(2010年度)~平成35年度(2023年度) 中間年の目標および最終年の目標も数値を示します。また、中間年には計画の点検・評価を行います。 3 実施計画 基本計画に示された施策の実施内容を具体化し、各年度についての目標数値を示します。各施策に ついて、目標数値と行政評価を連動させることにより、これを以って各年度の予算編成の指針としま す。計画の想定期間は 3 年間とし、毎年度ローリング方式で見直します。 年度 H22 2010 H23 2011 H24 2012 H25 2013 H26 2014 基本構想 H27 2015 H28 2016 H29 2017 H30 2018 H31 2019 H32 2020 H33 2021 H34 2022 H35 2023 14年間 9年間 MIYOSHI-CITY Master Plan 3 第2章 計画策定の背景 論 第1編 ● 序 計画の策定にあたり、計画対象の背景となる近年の社会経済情勢の変化や国・県・近隣 市町の行政計画の方向性など、状況の変化や動向を踏まえます。 第2章 ● 計画策定の背景 1.社会経済情勢の変化 (1)地球環境を維持する循環型社会 (2)少子高齢化と人口減少社会 地球環境問題が深刻化し、環境保全への意識が わが国の人口は、平成 17 年をピークに減少に 高まる中、低炭素社会の実現に向け、世界的な取 転じ、本格的な人口減少・少子高齢社会を迎えて り組みが進められています。地域社会において います。 も、循環型社会形成基本法(平成 12 年制定)や 各種リサイクル法の施行に伴って、3R 少子化がこのまま進めば、社会保障制度が維持 (リ できなくなるばかりか、また、労働人口の減少に デュース、リユース、リサイクル)運動により、 よって地域の経済的な活力が低下するおそれがあ 大気汚染や廃棄物を発生させない循環型社会注 2 ります。そのため、少子化対策を進め、安心して の構築に向けた取組みが急務となっています。 子どもを産み育てることができる社会環境の整備 注1 また、資源の少ないわが国においては、エネル が求められています。 ギー、工業用原料および食料を海外からの輸入に また、高齢化の急速な進展は超高齢社会を招来 大きく依存しており、省資源・省エネルギーとと し、介護が必要な高齢者が増え、家族負担の増加 もに自給率の向上の取組みが求められ、日常生活 に伴い、医療・介護に対する期待の高まりにより、 においてもライフスタイルの転換が必要となって 社会保障制度は圧迫されていきます。高齢者につ います。 いては、災害時の援護対策をはじめ、徘徊老人な 地域開発においても、無計画な土地開発などに ど家庭で日常的な介護が困難な課題も増加し、介 よる自然環境の破壊を行わないとともに、その保 護施設の拡充とともに地域でささえあいができる 全に努めることが求められています。 地域力注 3 のある長寿社会が求められています。 少子化による人口減少期を迎えることにより、 これまでの高度成長・発展型社会は過去のものと なり、成熟型社会に移行する中で、歩いて暮らせ るコンパクトなまちづくり注 4 が求められます。 用 語 解 説 注13 R 「ごみを出さない」「一度使って不要になった製品や部品を再び使う」「出たごみはリサイクルする」と いう廃棄物処理やリサイクルの優先順位のこと。 「リデュース(Reduce =廃棄物の発生抑制)」 「リユース(Reuse =再使用)」「リサイクル(Recycle =再資源化)」の頭文字を取ってこう呼ばれる。 注2循環型社会 地球環境保全、廃棄物リサイクルの気運の高まりの中で、大量生産・大量消費・大量廃棄型の 社会経済のあり方に代わる資源・エネルギーの循環的な利用がなされる社会。 注3地域力 地域住民が地域で抱えている生活問題を共同で解決していく力で、防災・防犯・福祉など地域の総 合力を意味する。 注4コンパクトなまちづくり まちの外側を開発し続ける拡大志向のまちづくりを見直し、今あるまちの特性を ふまえてその質を高めようとする考え方。 4 MIYOSHI-CITY Master Plan 学校教育の信頼性の確立、家庭における教育力 の回復、学校・家庭・地域社会の連携・協力を盛 るための中央教育審議会の答申が行われており、 ど、わが国の国際化は地域にも進展し、これまで 教育を真に国民のものとする関心が高まっていま になかった速さで急速に進んでいます。経済のグ す。 ローバル化による市場の変動は、地域の企業へも 就業機会の拡散は、正社員、期間雇用、派遣社 波及し、地方行政の財政運営にも予断をゆるさな 員といったこれまでになかった社会構造を造りだ い状況を生み出します。 しており、若年の無業者が増大といった課題など また、平成 20 年秋以降の 100 年に1度とい われる世界的不況を契機として、製造業では生産 に対しても、新たな社会・教育問題として取り組 んでいく必要があります。 体制の見直しや新しい産業分野への移行など、競 争力の高い産業への構造改革が進んでいます。 人的交流の拡大に伴い、海外からの労働力の移 (5)高度情報化社会 動が顕著となっています。外国人が地域の生産活 インターネットや携帯電話あるいはモバイル・ 動を支える大きな力となっていく一方で、定住や ナビといった情報通信手段の普及や、CATV、 集住が進むにつれ、様々な社会的問題(コミュニ 光ファイバーによる高速・大容量通信網の整備に ケーション、子育てや教育、福祉、生活文化、犯 よって、いつでも、どこでも、誰でも情報の入手 罪など)の発生や深刻化が懸念されています。す や通信ができるユビキタスネット社会注3 の構築 ばやく問題に対応するとともに、長期的な視野に が進められています。 たった対応で、国籍による差別がなく多文化が共 生できる社会 注2 を創りだすことが求められてい ます。 第2章 ● 計画策定の背景 経済のグローバル化 注 1 や人的交流の拡大な 論 り込んだ教育基本法の改正や青少年の意欲を高め 第1編 ● 序 (3)グローバル経済の進展と 多文化共生社会 こうした中で、適切な情報のセキュリティ対 策、特に個人情報の保護が求められています。 また、行政サービスにおいて、各省庁をはじめ とした情報公開や、政府の進める電子政府化では (4)教育と成熟型社会 量的な拡大を重視する成長型社会から、成熟型 各種申請手続きなどの簡素化構想が進められてお り、地方行政においても情報通信手段の多様化や 情報入手の迅速化への対応が求められています。 社会へと変化していく中で、ライフスタイルや価 値観、心の豊かさや質の高い暮らしを重視する傾 向が出てきています。反面、規制緩和政策の下で、 貧富の差が拡大し、次世代への格差の固定化が危 惧されています。 用 語 解 説 注 1…グローバル化 諸国の資金と資源を交流させる世界市場という巨大な諸国の統合化を示すもの。 注 2…共生できる社会 外国人居住者が大幅に増加する中、国籍や民族などの異なる人々が、互いの文化的ちがい を認め合い対等な関係を築こうとしながら、地域社会の構成員として共に生きていける社会のこと。 注 3…ユビキタスネット社会 いつでも何処でも意識せずに、情報通信技術を利用できる社会のこと。 MIYOSHI-CITY Master Plan 5 論 第1編 ● 序 (6)安全・安心が重視される社会 (8)参画と協働の社会 第2章 ● 計画策定の背景 近年、阪神・淡路大震災をはじめ、新潟県中越 市民の行政に対するニーズが多様化・高度化 大震災、岩手・宮城内陸地震など、地域に大きな し、同時に地方財政が逼迫する中にあって、行政 被害を及ぼす大規模地震が多発しています。東海 主体での地域計画には限界がきています。そのた 地方では、東海地震や東南海地震の発生が予想さ め、市民が主体的に行政運営に参画し、自分たち れており、災害に強い安全なまちづくりが求めら のことは自分たちで行うという、住民自治を基本 れています。 とする行政運営の気運が高まっています。 また、絶えない国際紛争の経過を見ると、武力 市民と行政が相互理解を深め、信頼関係を築き 攻撃から国民の生命、身体および財産を保護する ながら、市民の主体的な参画のもと、市民と行政 ための国民保護法(平成 16 年)が制定され、テ の相互の役割分担による協働のまちづくりが求め ロ活動への対応策も必要です。 られています。行政は、市民がまちづくり活動組 日常生活における防犯面では、子どもや高齢者 を狙った犯罪をはじめ、ひったくり、車上狙いと 織をつくり出すこと、その力量を高めることに協 力し、それを支援していく立場にあります。 いった街頭犯罪も凶悪・多様化しています。交通 男女共同参画社会基本法(平成 11 年施行)を 安全面では、急速な高齢化や交通環境の変化に伴 契機に、男と女が社会の対等な構成員として、地 い、死亡事故が多発しています。市民の防犯意識 域でともに参画できる社会づくりが求められてい や交通安全意識が高まりをみせる中、安全で安心 ます。また、同時に、子ども、障がい者、高齢者 して暮らせる社会が求められています。 などの各層は固有のまちづくりへの期待を持つこ とから、こうした各層のまちづくりへの参画を尊 (7)地方分権型社会 重することが求められています。 地方分権一括法(平成 12 年)が制定され、国 と地方の役割分担により、地方への権限委譲が進 められるとともに、市町村合併による自治体の再 編が行われてきました。また、地方分権改革推進 法(平成 18 年)が制定されたことによって、地 方分権は新しい段階を迎え、道州制を見据えた論 議が活発化するとともに、市民のニーズに応じた 個性豊かなまちづくりを進めることが求められて います。 こうした中で、一部市町では地方公共団体の財 政破綻問題が表面化し、地方財政健全化法(平成 19 年)注 1 が制定され、地方公共団体において は自己決定と自己責任を強く意識するとともに、 行政改革による行財政基盤の強化など一層自立し た行財政運営が求められています。 また一方では、地方分権による地方への権限委 譲に対しては、財源移譲が伴わないと地方の行政 運営は一層困難になるとの指摘がされていること から、国と地方の税源配分など税財政改革が求め られています。 6 MIYOSHI-CITY Master Plan 用 語 解 説 注 1…地方財政健全化法 この法律では、地 方財政について、①監視対象を拡大、 ②財政状況の判断指標を導入、③財政 悪化を可能な限り早い段階で把握し財 政状態を改善、することが求められて いる。 (1)国の計画 (2)中部圏の計画 中部圏では、中部圏の都市整備区域、都市開発 来、5 次にわたり全国総合開発計画が策定され、 区域および保全区域の整備等に関する法律に基づ わが国の経済成長を支える社会基盤整備が進めら き、愛知県および三重県により中部圏都市整備区 れてきました。しかし、少子高齢化や人口減少が 域建設計画(平成 18 年7月)が策定されました。 進むことによって、開発中心主義では時代に合わ この計画の中で、本市は中部圏都市整備区域に位 なくなってきました。このため、新たに国土形成 置づけられています。 この計画では、この区域をモノづくりを中心に 「国土形成計画(全国計画)」が閣議決定(平成 中部圏のみならず我が国全体の経済を牽引する成 20 年7月4日)されました。 長センターとして位置づけています。 この計画は、開発基調から脱却し、人口減少時 また、本市を含む本区域東部は、地域の方向と 代や成熟社会に対応した計画として、「東アジア して「産業技術の厚い集積や国際研究機能等を活 との円滑な交流・連携」、「持続可能な地域の形 用して、既存産業の高度化・付加価値化を進める」 成」、「災害に強いしなやかな国土の形成」、「美し とされ、産業振興では「高規格幹線道路等の整備 い国土の管理と継承」の4つを戦略目標として掲 による交通結節点の向上を活かした新たな生産・ げています。 流通機能等の導入」、土地利用では「土地区画整 また、全国計画と広域地方計画の二層構成で、 理事業などによる住宅用地の確保」、「新たな産業 国と地方の協働による広域ブロックづくりという の受け皿となる工業用地の確保」、さらに施設整 視点が重視されています。 備では、「三好公園の整備」、「境川流域総合治水 計画法(平成 17 年7月 29 日公布)が制定され、 第2章 ● 計画策定の背景 国では、昭和 25 年の国土総合開発法の制定以 論 第1編 ● 序 2.国 ・ 県 ・ 市町の計画 対策の推進」が位置づけられています。 MIYOSHI-CITY Master Plan 7 論 第1編 ● 序 (3)愛知県の計画 第2章 ● 計画策定の背景 愛知県では、 「愛知県地方計画」(昭和 33 年) して、目指すべき愛知の姿とし、「世界に貢献す を策定して以来、7次にわたって総合的・体系的 る産業・交流の中心あいち」、「社会に役立つ人材 な長期計画として地方計画が策定されてきまし いっぱいあいち」、「健康・安心づくり県民総ぐる た。 みあいち」、「地域自立さきがけあいち」の4つの こうした中、平成 17 年(2005 年)の愛・ 柱を掲げています。 地球博(愛知万博)の開催や中部国際空港の開港 この指針で本市に関連するものとしては、産業 を踏まえ、その後の愛知の方向性を明らかにする では、「自動車関連産業の一層の集積・強化を図 戦略的・重点的な地域づくりの羅針盤とするた る」エリアとして、交流基盤では、「名古屋豊田 め、 「新しい政策の指針」(平成 18 年3月)が策 道路」を地域高規格道路の候補路線として、また、 定されています。 地域イメージとしては、「尾張東部・知多・西三 2015 年を目標年次とする本指針は、「今を越 河地域」における「産業用地の確保、地域に集積 え、さらに世界で輝く愛知づくり」を基本目標と する産業群と関連が深い産業の誘致」として位置 づけられています。 【地域展開イメージ】 (岐阜方面) 航空宇宙 IT 自動車 IT・繊維等連携 航空宇宙 (南信方面) 自動車・精密機械 知の 拠点 水素エネルギー・健康 医療福祉・自動車等 ︵三重方面︶ 健康長寿 みよし市 みよし市 自動車 (西遠方面) 新エネルギー 農・工連携 自動車・光 IT 農業等 出典:新しい政策の指針(平成18年3月) 8 MIYOSHI-CITY Master Plan 第1編 ● 序 【広域幹線道路ネットワーク】 論 第2章 ● 計画策定の背景 みよし市 出典:新しい政策の指針(平成 18 年3月) MIYOSHI-CITY Master Plan 9 論 第1編 ● 序 (4)周辺市町の計画 本市は、東部では豊田市、西部で日進市および 東郷町、南部で刈谷市と接しています。 本市に関連する主要プロジェクトとしては、日 進米野木駅前特定土地区画整理事業(施行面積 54.0ha、施行年度平成7年度~平成 23 年度、 第2章 ● 計画策定の背景 ① 豊田市 豊田市は、平成 17 年 4 月 1 日に、豊田加茂 (豊田市、藤岡町、小原村、足助町、下山村、旭 町、稲武町)の 7 市町村が合併して現在の行政 区域となり、愛知県内で最大の面積という広がり 計画人口 4,155 人)があげられます。 ③ 東郷町 東郷町は、人口は 40,298 人(平成 21 年 3 月 31 日現在)で増加し続けています。 を持つとともに、人口規模は 422,865 人(平 第4次東郷町総合計画(計画の目標年次、平 成 21 年4月1日現在)に増大しました。そのた 成 22 年)は、「きらめき ときめき 響きあう め、地域自治区制度を取り入れた都市内分権を確 生活創造都市」を将来都市像として、将来人口 立しました。 44,000 人と設定し、マイタウンプロジェクト 同市の第7次総合計画(平成 20 年度~ 29 年 として、「循環型社会環境」、「子育て安心」、「い 度を計画期間とする)では、「人が輝き 環境に きいき健やか」、「ふれあい交流」の4つが位置づ やさしく 躍進するまち・とよた」を将来都市像 けられています。 として、人口を 43 万人、都市構造として矢作川 水系の広大な里山森林を持つ市域と分散化した市 街地という特性を踏まえ、「核」への機能集約・ 高度化と多極ネットワーク型都市構造の確立を目 指しています。 ④ 刈谷市 刈谷市は、人口は 144,828 人(平成 21 年 4 月 1 日現在)で増加し続けています。 本市に関連する主要プロジェクトとしては、 第 6 次総合計画(計画の目標年次、平成 24 年) 豊田浄水特定地区土地区画整理事業(施行面積 では、「人にやさしい快適産業文化都市」を都市 155.78ha、施行年度平成5年度~平成 25 年 像として、将来人口 15 万人と設定、まちづくり 度、計画人口 15,287 人)、厚生連豊田厚生病 重点プロジェクトとして、「市民の参加と協働」、 院の整備(平成 20 年 1 月、浄水土地区画整理 「やすらぎと安心」、「ゆたかさとやさしさ」、「活 地区内)があげられます。 気と希望」、「誇りとうるおい」の5つが位置づけ られています。 ② 日進市 日進市は、平成6年 10 月に市制施行し、人口 は 80,680 人( 平 成 21 年 4 月 1 日 現 在 ) で 増加し続けています。 第4次日進市総合計画(計画の目標年次、平 成 22 年 ) は、「 ひ と・ み ど り・ ふ れ あ い が つ く る 高 環 境 生 活 都 市 」 を 将 来 像 に、 将 来 人 口 85,000 人と推定し、リーディングプロジェク トとして、「にぎわいづくり」、「いきいき暮らし づくり」、「憩いと創造の森づくり」の3つが位置 づけられています。 10 MIYOSHI-CITY Master Plan 本市に近接して実施される主要プロジェクトと しては、岩ヶ池公園整備事業(施行年度平成5年 度~、ハイウェイオアシスは供用済)があげられ ます。 第3章 みよし市の現状と評価 論 計画のもとでの取組みを評価します。 第1編 ● 序 新しい計画の策定にあたり、私たちのまちみよし市の現状を把握するとともに、現行 本市は、愛知県のほぼ中央部、西三河地域の 北部を源とする境川が南下しつつ中央の平坦地を 最 西 端 に あ り、 名 古 屋 市 中 心 部 か ら は 東 へ 約 構成し、さらに西側の東郷町との境界部へと流れ 17km、豊田市中心部からは西へ約 7km に位置 ています。また、本市の東南端を豊田市から続く し、市域面積は 32.11k㎡です。 逢妻女川が流れています。これらの流域には平坦 地が広がっています。地質は大部分が第三紀の洪 地を構え、中央部から西南部にかけてはやや平坦 積層に属し、境川と逢妻女川に沿って僅かに沖積 な地形となっています。南部の丘陵地は果樹栽培 層に覆われています。また、名鉄豊田線、東名高 を主とした農村部であり、北部の丘陵地は土地区 速道路、国道 153 号が市域を東西に横断してい 画整理事業により整備された住宅地が広がり、中 ます。 地形は、豊田市側の北部から南部にかけて丘陵 第3章 ● みよし市の現状と評価 1.位置・地勢 央部の平坦地に行政施設を持っています。本市の みよし市周辺概況図 MIYOSHI-CITY Master Plan 11 論 第1編 ● 序 2.歴史・沿革 が、本市は合併することなく、昭和 33 年(1958 (1)歴 史 いしやり 年)に町制を施行し三好町になりました。 本市ではおおよそ 1 万年前の縄文時代の石 槍 ニュータウンの造成が進み、居住人口の大幅な や石鏃が発見されており、狩猟が行われたことが 拡大は市制施行の可能性を想定する水準に近づく うかがわれます。 とともに、平成の大合併への調整が各地で進めら いしやじり 第3章 ● みよし市の現状と評価 奈良時代の「須恵器」や平安時代の「灰釉陶器」、 れる中、平成 15 年(2003 年)、町民意向調査 鎌倉時代の庶民の焼き物が発見されており、この を行い、合併によらない単独のまちづくりを選択 地域は国内有数の焼き物の産地だったと考えられ しました。 ています。市内で出土した奈良時代の「多口瓶」 は国の重要文化財に指定されています。 平成 17 年(2005 年)の国勢調査で人口 5 万人を超えましたが、平成 17 年度に行った市制 戦国時代には、織田軍と今川軍、武田軍とのせ か町制かのアンケートでは、町制継続の意見が多 めぎ合いの地に続いており、これらの戦の周辺に く、アンケートの結果を尊重し、平成 20 年度の 位置し、丘陵には当時の城跡などの遺跡が散在し 町制施行 50 周年までは町制継続を決め、単独の ています。 まちづくりを進めてまいりました。 また、江戸時代の文化財で、神社の祭礼に曳き しかし、平成 20 年度を目前に控えた平成 19 出される山車や篤く信仰を受けた金比羅宮が保存 年、県内の市町村の合併の進展や道州制の議論の されており、村人の文化が繁栄していました。 高まる中、三好町の将来を考え、市制施行するこ とが町民の皆さんにとって一番良いという判断の もと市制施行を発信し、市制施行名称等検討委員 (2)沿 革 会に市の名称および市制施行時期について諮問 明治の大合併では当時までに形成されていた自 し、平成 21 年 2 月 5 日に、市名は「みよし市」、 を合併して、明治 22 年(1889 年)三 市制施行時期は「平成 22 年 1 月 4 日」と答申 好村、莇生村、明越村の 3 村が誕生しました。 をいただき、町としても答申通り決定し、所定の さらに明治 39 年(1906 年)にこの3村が合 手続きを経て、平成 22 年 1 月 4 日に市制を施 併し、 現在の行政区域を示す三好村となりました。 行しみよし市になりました。 然村 注1 戦後、全国的に昭和の大合併が行われました みよし市の変遷 西一色村 莇生村 明知村 明越村(M22年) S 33 H 22 年︶ 黒笹村 M 39 年︶ 莇生村(M22年) 年︶ 福谷村 みよし市︵ 三好村(M22年) 三好町︵ 福田村 三好村︵ 三好村 打越村 用 語 解 説 注 1…自然村 農耕・漁労を通じて、自然に形成された村落共同体で、行政の単位としての行政村に対する語。 12 MIYOSHI-CITY Master Plan 57,561 人(住民基本台帳、外国人登録含む) ものの、高齢者については、数も比率も着実に増 となり、当時、町としては全国で最も多い人口に 加しつつありますが、全国の傾向に比べ、少子高 なりました。 齢化は緩やかに進行している状況にあります。 また、国勢調査によると、平成 12 年~平成 特に、世帯構成員の少人数化が予想以上に進行 17 年の 5 年間の人口増加率は 18.0%で、全国 しており、この中で、高齢者のみの単独世帯・夫 で5番目、愛知県でトップという高い増加率を示 婦世帯も増加する傾向にあります。 外国人登録者数は、平成 21 年では 1,939 人 しています。 となっており、5 年前の約 2 倍、総人口の 3.4% 年齢別にみると、ファミリー世帯の転入によっ を占めています。 て、団塊ジュニア世代である 30 代とその子ども の人口が多くなっています。 第3章 ● みよし市の現状と評価 このように現時点では、若い世代の比率は高い 論 本 市 の 人 口 は、 平 成 21 年 で は 総 人 口 第1編 ● 序 3.人 口 人口の推移 ⇒ニュータウンの まち開き ⇒製造業の立地 (人・世帯) (人/世帯) 60,000 6.00 50,000 5.00 40,000 4.00 30,000 3.00 20,000 2.00 10,000 1.00 0 0.00 S30 年 S35 年 S40 年 S45 年 S50 年 人口 世帯数 S55 年 S60 年 H2 年 H7 年 H12 年 H17 年 資料:国勢調査 平均世帯人員 年齢別人口の推移 団塊ジュニア世代 (人) 6,000 団塊の世代 5,000 4,000 3,000 2,000 1,000 59 10 -1 4 1519 20 -2 4 25 -2 9 30 -3 4 35 -3 9 40 -4 4 45 -4 9 5054 55 -5 9 60 -6 4 65 -6 9 70 -7 4 75 -7 9 80 -8 4 85 -89 90 -94 95 -9 9 10 0- 04 0 (歳) 平成6年 平成11年 平成16年 平成21年 資料:住民基本台帳、外国人登録(各年4月1日) MIYOSHI-CITY Master Plan 13 論 第1編 ● 序 4.地区別人口 みよし市を北から、きたよし地区、なかよし地 区、みなよし地区と大きく 3 区分して、平成6 年から平成 21 年までの人口の推移を地区別 にコミュニティ推進協議会の設立を進めてきまし た。 第3章 ● みよし市の現状と評価 注1 きたよし地区では昭和 52 年度に「北部地区コ に見ると、きたよし地区では 130%と2倍以上 ミュニティ推進協議会」が設立されました。平成 の増加、なかよし地区、みなよし地区では 21% 7 年度には、そこから、人口増加の著しい三好丘 の増加となっています。このうち、きたよし地区 の6行政区が分離して「三好丘地区コミュニティ では、平成元年の三好ケ丘ニュータウンの入居開 推進協議会」が設立され、交流事業により人と人 始から現在までに、三好丘の6行政区(ひばりケ とのつながりを強め、地域の課題への取り組みや 丘、三好丘、三好丘緑、三好丘旭、三好丘桜、三 地域力を高める活動に取り組んでいます。 好丘あおば)に全人口の約4分の1の 19,061 なかよし地区では昭和 50 年度に「三好地区コ 人(平成 21 年 4 月 1 日現在)が居住しており、 ミュニティ推進協議会」、昭和 54 年度に「西部 この地域で急速に人口が増加してきたことがわか 地区コミュニティ推進協議会」、昭和 57 年度に ります。 「天王地区コミュニティ推進協議会」の 3 地区 本市では、新しい市民の増加や核家族化が進行 を設立しました。 し、コミュニティ意識が希薄化してきたことか みなよし地区では昭和 54 年度に「南部地区コ ら、市民の融和と連帯意識を育み、コミュニティ ミュニティ推進協議会」が設立され、各種のふれ 活動を促進するため、昭和 50 年度から地区別 あい活動が行われています。 コミュニティ推進協議会の構成と 対象世帯数(平成 21 年) 地区別人口の推移 35,000 名 称 (人) 30,000 三好上、好住、中島、 平池 2,912 北部地区 莇生、福谷、黒笹、高嶺、 あみだ堂 4,103 南部地区 明 知 上、 明 知 下、 打 越、 山伏 1,894 西部地区 三好下、西一色、福田 2,698 天王地区 新屋、東山、上ケ池 3,061 三 好 丘 地 区 ひばりケ丘、三好丘、 三好丘緑、三好丘旭、 三好丘桜、三好丘あおば 6,690 15,000 10,000 5,000 0 きたよし なかよし みなよし きたよし:北部、三好丘 なかよし:三好、西部、天王 世帯数 三好地区 25,000 20,000 構成行政区 みなよし:南部 資料:住民基本台帳 用 語 解 説 注 1…地区別 みよし市では、明治 39 年に三好村が誕生する前の「莇生村」「三好村」「明越村」の 3 つの村を基本 とし、町域を「きたよし」「なかよし」「みなよし」の 3 つの地区に区分している。 14 MIYOSHI-CITY Master Plan (1)農 業 (2)工 業 本市では、昭和 35 年に工場誘致条例が制定さ 知用水の通水をはじめ、ほ場整備事業が行われ、 れて以来、隣接する豊田市における自動車産業の 昭和 50 年代からの県営畑地帯総合土地改良事 発展とともに、自動車関連の工場が多く立地しま 業の実施により、本市の農業基盤は整ってきまし した。これらの企業の法人市民税は、市財政に大 た。また、都市近郊の立地性や丘陵地といった本 きな比重を占めています 市の特性を活かし、柿・梨・ぶどうなどの果樹園 を中心とした農業が発展してきました。 しかし、その後は、農業従事者の高齢化や後継 平成 13 年以降は、事業所数は減少しているも のの、製造品出荷額等や従業者数は増加傾向にあ ります。 企業の世界市場への進出に伴って期待は大きな 営規模も縮小し、耕地面積も減少傾向にあるな ものがあります。しかし、これまで以上に厳しい ど、近年では農業経営は年々厳しくなっていく傾 競争の中にあって経営状況は必ずしも楽観的なも 向にあります。 のではありません。そこで働く人々の多くは市民 農業への関心を高め、新しい市民との体験交流 を図るために、自然とのふれあい、快適な環境の 者不足、経営採算性の問題により、農家戸数も経 第3章 ● みよし市の現状と評価 農業では、昭和 30 年代から三好池の完成、愛 論 第1編 ● 序 5.産業、基盤整備 であり、企業の立地を可能にする条件整備におい て、行政としても相当な協力が要請されます。 創出などを構想して、「さんさんの郷」が設けら れています。 昭和 59 年から、市内を縦横断するように設 置された愛知用水は暗渠化され、上部空間を利用 し、地域に開かれた新しい公共空間としての活用 が課題となっています。 工業の推移(平成9年を 1.0 としたときの指数) (4人以上の事業所) 1.5 1.4 1.3 1.2 1.1 1.0 0.9 0.8 事業所数 従業者数 製造品出荷額等 資料:工業統計調査 MIYOSHI-CITY Master Plan 15 論 第1編 ● 序 (3)商 業 みや従業員不足といった問題を抱えており、地域 集積施設が平成 12 年に開店したことにより、消 に根ざした商業活動を活発化し、中心市街地や名 費者の市外流出傾向に歯止めがかかり、小売業の 鉄豊田線駅周辺などでのにぎわいを創出する条件 年間商品販売額や従業者数は増加しました。 整備と誘導が求められています。 しかし、既存の中小事業者は、売上げの伸び悩 小売業の推移(平成6年を1としたときの指数) 2.5 2 1.5 第3章 ● みよし市の現状と評価 商業では、本市中心部に大規模小売店舗・商業 1 0.5 H6年 商店数 H9年 H11年 従業者数 (4)土地区画整理 H14年 H16年 H19年 年間商品販売額 資料:商業統計調査 (5)交通体系 増大する住宅需要に対応していくため、昭和 交通体系に関しては、昭和 54 年の名鉄豊田 46 年から三好第一土地区画整理事業が着手さ 線の開通、平成2年の国道 153 号豊田西バイパ れ、昭和 56 年からは三好ケ丘ニュータウンが整 スの完成、平成5年の東名高速道路東名三好イン 備されました。現在までに施行中を含め8地区、 ターチェンジの開通、平成 13 年のさんさんバス 約 467ha、市街化区域の約 44%で土地区画整 の本格運行開始により、本市の交通体系の骨格が 理事業が実施されています。 形成されました。 市民アンケートでは「住み続けたいと思わな い」理由として「電車やバスなどの交通の便が悪 い」が最も多くあげられており、なお一層の取り 組みが求められています。 16 MIYOSHI-CITY Master Plan に増加し、一人当りの公園面積は平成 10 年の 長 50km、整備率は 73.0%(平成 20 年度) 9.71㎡から平成 20 年では 12.09㎡へと増加 と な っ て い ま す。 こ れ は 平 成 10 年 の 整 備 率 しています。 下水道等の汚水処理普及率は、平成 10 年で 東西方向に市域を横断する幹線道路に比べ、南 62.7%から、平成 20 年では 96.0%まで進ん 北方向の道路整備が遅れています。同様に集落地 でいます。 などの生活道路の整備が遅れています。 公園は、土地区画整理事業の実施に伴って着実 都市計画道路および下水道の整備率、1 人当りの公園面積の推移 (㎡/人) 100 14 (%) 第3章 ● みよし市の現状と評価 51.0%に比べて、22.0 ポイント増えています。 論 都市計画道路は計画総延長 69km、整備済延 第1編 ● 序 (6)都市施設(道路、公園、下水道) 12 80 10 60 8 6 40 4 20 2 0 0 1人当たりの公園面積 (7)医療体制 都市計画道路の整備率 下水道等の汚水処理普及率 (8)建築物の耐震化 昭和 52 年から町が運営してきた「町立三好病 大地震による公共建築物の倒壊を防止するた 院」は、平成 13 年に「町民病院(現在はみよし め、 市では公共建築物の耐震化を推進しています。 市民病院)」として現在地に新築移転し、整備・ 災害時に広域避難場所となる市内の小中学校 充実されました。 は、 全て平成 18 年度に耐震補強を完了しました。 新築移転およびその後の取組みにより、診療科 今後は、市民生活に直接関わる機能を有し、市 目は、それまでの7診療科から、現在では 12 診 民の大切な情報を預かる市役所をはじめ一時避難 療科(内科、消化器科、放射線科、外科、整形外科、 場所である各公共施設の耐震化を進めていきま リハビリテーション科、耳鼻咽喉科、泌尿器科、 す。 小児科、皮膚科、循環器科、眼科)となりました。 市営住宅の耐震化は完了しており、民間木造住 こうした医療体制の充実により、年間患者数 宅については耐震診断や耐震改修を進めていま は、平成 10 年の 91,813 人から平成 20 年で す。 は 134,497 人と 1.46 倍に増加しています。 MIYOSHI-CITY Master Plan 17 論 第1編 ● 序 6.土地利用 第3章 ● みよし市の現状と評価 土地利用の状況では、平成5年から平成 20 年 と一体になった生活空間であり、新たなニュータ までの 15 年間に、工場誘致のほか、三好ケ丘 ウンも緑生の濃い住宅地を構成しています。こう ニュータウンをはじめとした市街地開発事業を盛 した現在の景観は、みよしらしい景観として大切 んに行ってきたことにより、宅地面積が大幅に増 にしながら、持続可能なまち(都市)のために将 加し、反面で農地や山林が減少しています。 来に向けて開発と自然保護が調和した土地利用を 一部に残された里山景観と丘陵地に広がる果樹 図ることが求められています。 園、河川を軸とした平坦部に広がる田畑は、自然 図1-22 地目別土地利用の推移 0.7% 平成5年 19.0% 17.2% 20.4% 4.9% 11.6% 26.2% 0.6% 平成10年 16.6% 平成15年 15.8% 16.1% 22.9% 5.0% 10.4% 25.6% 4.2% 8.6% 28.4% 0.6% 15.8% 29.5% 0.7% 平成20年 田 畑 18 MIYOSHI-CITY Master Plan 27.8% 14.6% 15.0% 宅地 山林 原野 3.6% 9.2% 雑種地 その他 29.2% 資料:固定資産税の価格等の概要調書 第1編 ● 序 土地利用誘導区域図 図 土地利用誘導区域図 論 第3章 ● みよし市の現状と評価 18 MIYOSHI-CITY Master Plan 19 論 第1編 ● 序 7.財政状況 本市の平成 20 年度の一般会計歳入は 251 億 市税の内訳(平成 20 年度) 円で、市民税(個人、法人)や固定資産税などの たばこ税 1.9% 市税が最も多く半分以上を占めています。平成 第3章 ● みよし市の現状と評価 10 年以降の推移をみると、総額で約 1.3 倍に増 都市計画税 4.6% 軽自動車 税 0.4% 加しています。 市民税(個人) 27.1% 平成 20 年度の財政力指数注1は 1.94(3か年 平均)で、財政力は高い水準にあります。また、 経常収支比率注2 は 69.6%、実質公債費比率注3 固定資産税 33.8% は 5.5%(3か年平均)となっており、愛知県市 町村平均と比較して、健全な状況にあります。 しかし、経済のグローバル化に伴い、わが国経 済も世界的な景気変動の影響を受けることとなり 市民税(法人) 32.2% 予断をゆるさない状況にあります。本市の財政に ついても、基金の積み立てによる財政支出の平準 資料:市町村税の徴収実績 化、必要最小限の起債による将来負担の抑制な ど、健全財政の推進を図る必要があります。 一般会計財源別歳入決算状況 (億円) 300.0 283.0 252.0 250.0 241.0 236.3 255.4 250.5 242.9 10.5% 0.1% 14.4% 223.1 187.7 195.1 208.7 200.0 5.4% 150.0 69.6% 100.0 50.0 0.0 H10 年 H11 年 市税 H12 年 H13 年 国・県支出金 H14 年 H15 年 繰入金・繰越金 H16 年 市債 H17 年 H18 年 H19 年 その他収入 H20 年 資料:財政課 用 語 解 説 注1財政力指数 地方公共団体の財政力を示す指数と して用いられるもので、数字が大きければ大きい ほど財政的に豊かであるといえる。 注2経常収支比率 市町村税などの経常的収入に対し て、人件費や公債費といった毎年必ず出ていくお 金の割合を示す値で、この値が大きくなればなる ほど自由に使えるお金が少ないということになる。 20 MIYOSHI-CITY Master Plan 注3実質公債費比率 公債費による財政負担の程度を 示すもので、従来の「起債制限比率」に反映され ていなかった公営企業(特別会計を含む)の公債 費への一般会計繰出金、PFIや一部事務組合の 公債費への負担金、債務負担行為に基づく支出の うち公債費に準ずるもの等の公債費類似経費を算 入している。 300 233 172 201 公債費 224 215 教育費 消防費 土木費 商工費 150 農林水産費 労働費 100 衛生費 民生費 50 0 総務費 議会費 H10年 H11年 H12年 H13年 H14年 H15年 H16年 H17年 H18年 H19年 H20年 第3章 ● みよし市の現状と評価 190 178 224 その他支出金 236 238 論 267 250 200 第1編 ● 序 一般会計目的別歳出決算状況 資料:財政課 財政力指数の推移 2.50 2.00 1.96 1.83 1.88 1.68 1.34 1.50 1.40 2.08 1.96 1.62 1.79 1.31 1.00 0.50 0.00 H10年 H11年 H12年 H13年 H14年 H15年 H16年 H17年 H18年 H19年 H20年 3か年平均 資料:みよしの統計 単年度 みよし市の財政分析(平成19年度普通会計決算) 財政力 (3か年平均) 200 1 .7 150 財政構造の弾力性 将来負担の健全度 6 7 .1 % 100 1.08 3 1 4 ,6 4 6 円 84.9% 50 404,836円 県内市町平均 0 人件費・物件費等の 適正度 9.3% 113,743円 1 3 3 ,2 6 7 円 98. 9 6 .8 給与水準の適正度 (国との比較) 6 .2 % 公債負担の健全度 7.37人 みよ し市 6 .6 7 人 県内市町村平均を 100とした時 の比率で表した。 定員管理の適正度 注:愛知県内市町村の平均を100としたときの比率、図中の数値は実数。 資料:愛知県市町村課資料(みよし市調整) MIYOSHI-CITY Master Plan 21 論 第1編 ● 序 8.評 価 従前の第5次総合計画では、めざす都市像とし 備えて誰もが住み慣れた地域で安心して住み続け て、「ゆとりと活気あるふれあいのまち」を掲げ られるような、良好なワークライフバランス注2 て、まちづくりを進めてきました。 を実現する、地域社会での身近なささえあい・助 第3章 ● みよし市の現状と評価 土地区画整理や道路・下水道・公園の整備、み けあいの仕組みづくりが求められます。 よし市民病院の新築移転、さんさんバスの本格運 また、まちのにぎわい創出や、健やかな子ども 行、教育施設の充実により、本市の生活や経済を の育ちを維持し、有能な人材を養成することがで 支える社会基盤はある程度整い、商業や工業にも き、外国人も地域の一員として暮らせる人づくり 活気が出てきています。同時に、市では、皆さま や地域づくり、誰もが生きがいを持ち、夢や希望 と語る会、ふれあい座談会や提言箱により心の通 を描いていける活力あふれるまちづくりが求めら う対話の行政を心がけてきました。市民の意識を れ、市制施行により、さらにステップアップした みても、約 78%が「住みやすい」と回答してい みよしらしい魅力あるまちづくりが必要になりま ます。こうした施策の結果、「ゆとり」、「活気」、 す。 「ふれあい」についてはある程度達成できたとい えます。 さらに、多様化する市民ニーズにきめ細かく対 応し、地域の生活課題を地域で解決できるように 今後のまちづくりの方向性としては、これまで していくため、まちづくりについて市民と行政が の取り組みを充実させていくとともに、新しい時 共通認識を持ち、ともに知恵を出し合う協働の理 代の潮流や市民ニーズに対応しつつ、人と自然が 念が重要になると考えられます。 共生 注1 した循環型社会の形成や、少子高齢化に みよし市民病院 用 語 解 説 注1共生 人と自然(動植物など)が同じ場所で共に 生活することで、人が自然の恵みを活用しながら、 多様な生物の生育環境を保全すること。 22 MIYOSHI-CITY Master Plan 注2ワークライフバランス 仕事と仕事以外の生活(子育 てや親の介護、自己啓発、地域活動など)との調和が 取れている状態。 増加指数 (②/①) ②平成 20 年 42.70% H20: 44.1% 1.03 ②都市計画道路の整備率 H10: 51% H20: 73% 1.41 ③下水道等の汚水処理普及率 H10: 62.70% H20: 96.0% 1.53 ④1人当たり公園面積 H10: 9.71㎡ H20: 12.09㎡ 1.25 ⑤製造品出荷額等 H8: 641,997 百万円 H19: 938,657 百万円 1.46 ⑥小売業年間商品販売額 H9: 31,987 百万円 H19: 60,452 百万円 1.89 ⑦市民所得 H8: 213,713 百万円 H18: 245,860 百万円 1.15 1.944 1.28 ⑧3か年平均財政力指数 1.523 H7: 第3章 ● みよし市の現状と評価 ①市街化区域内の 土地区画整理施行中・済率 ①平成 10 年 論 指 標 名 第1編 ● 序 ■主な指標の変化 注:3か年平均財政力指数は、平成 10 年は平成 8 ~ 10 年の平均、平成 20 年は平成 18 ~平成 20 年の平均 とした。 皆さまと語る会 三好丘中学校 MIYOSHI-CITY Master Plan 23