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議事録(PDF:624KB)
平成26年度 茨城県公共事業評価委員会 議事録 日時:平成26年12月19日(金)13:15~ 場所:茨城県庁 5階会議室 平成26年度茨城県公共事業再評価委員会 平成26年12月19日(金) (委員長) それでは、事業の審議に入る前に、進め方を事務局から説明願います。 (政策審議室) 本日の委員会の進め方についてですが、今年度の対象事業は先ほども申し上げましたが、次第の4 枚目・審議一覧にありますとおり、17事業と数が多いため、委員会を効率的に進める必要がありますの で、3つのグループに分けて説明を行わせていただきます。 まず、1番から4番までを1グループ、次に5番から11番までを2グループ、最後に12番から17番までを 3グループとし、それぞれのグループごとにまとめて事業の説明をさせていただき、その後ご審議いた だくことを繰り返してまいりたいと思います。事業課による各事業の説明は5分以内とし、ポイントを絞っ て簡潔に説明させていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。 (委員長) 全体17事業3つのグループに分けて、グループごとにまとめて説明と審議をするというご提案ですが 、よろしいでしょうか。 委員会の審議ですが、意見交換の結果として、さらに詳細な審議が必要であると判断された場合は 、現地調査や委員会を再度開催して審議を行うことも可能ですので、率直な、有意義な意見交換をお 願いしたいと思います。よろしくお願いします。 それでは、まずは整理番号の(1)~(4)の事業の説明をお願いします。 (つくば地域振興課) 整理番号 1 番、島名・福田坪一体型特定土地区画整理事業、2 番、上河原崎・中西特定土地区画 整理事業についてご説明いたします。 こちらが整理番号 1 番の島名・福田坪地区、そしてこちらが整理番号 2 番の上河原崎・中西地区と なります。両地区とも、「田園都市・島名」という同一の地区愛称で沿線のまちづくりを行っており、最寄 り駅がつくばエクスプレスの万博記念公園駅であることから、合わせてご説明いたします。 それではまず、島名・福田坪地区の事業概要についてご説明いたします。つくばエクスプレスが地 区を南北に縦貫しており、地区内に万博記念公園駅があります。また、鉄道とほぼ平行する形で新都 市中央通り線が南北に、地区南部には国道 354 号バイパスが東西に走っており、駅の南側では圏央 道の整備工事が進められているところでございます。当地区の事業期間は平成 12 年度から清算期間 5 年間を含み平成 41 年度まで、総事業費は約 558 億円、施行面積は約 242.9 ヘクタール、計画人口 は 1 万 5 千人です。こちらが現在の状況です。外周の赤い線は事業区域を表しております。画面中央 が万博記念公園駅で、駅周辺では大規模な集合住宅や商業施設、業務施設などが立地しております。 地区北側では島名環状線内側の整備が概ね完了し、住宅の建設が進むなど、駅を中心としたまちづ くりが進んでおります。 次に上河原崎・中西地区の事業概要についてご説明いたします。 当地区は島名・福田坪地区の西に位置しており、つくばエクスプレスの万博記念公園駅へのアクセ ス道路である島名・上河原崎線によって結ばれ、その距離は約 1 キロメートルとなっております。そのほ か、地区の骨格をなす道路としましては、南北に主要地方道・つくば真岡線バイパス、東西に一般県 道・土浦坂東線バイパスが通っております。さらに地区の南には圏央道が計画されており、現在、こち らの赤丸の位置にスマートインターチェンジの設置が検討されているところでございます。当地区の事 業期間は、島名・福田坪地区と同じく平成 12 年度から清算期間 5 年間を含め平成 41 年度まで、総事 業費は約 369 億円、施行面積は約 168.2 ヘクタール、計画人口は 1 万 1 千人です。こちらが現在の 状況です。つくばエクスプレスの万博記念公園駅に隣接する地区南側のエリアには、商業施設をはじ め、集合住宅や戸建て住宅などが立地しております。 また、地区北側のエリアでは、計画拠点街区、共同利用街区周辺の整備が進められております。両 地区とも、前回、平成 21 年度の再評価から 5 年が経過しており、今回が再々評価となります。 前回の委員会での指摘事項としましては、両地区とも「地区の特色を生かした魅力あるまちづくりに取 り組むとともに、一層土地処分の促進に努めること」という意見をいただきました。その対応状況といた しまして、島名・福田坪地区におきましては、「茨城県地球温暖化対策実行計画」重点プロジェクトであ る、「低炭素な地域づくり」に位置付け、LED 街路灯の設置や路面温度を抑制する遮熱性舗装の採用 など環境負荷の少ない公共施設の整備を行うとともに、民間事業者と連携し環境配慮型住宅を誘導す るなど「環境に配慮したまちづくり」に取り組んでおります。また、まちづくりに必要な商業施設として、平 成 23 年に駅周辺にスーパーをはじめとする複合型商業施設やコンビニエンスストアを誘致したところ であります。その他、住宅用地セミナーや現地見学会を開催するなど販売促進のためのPRに努めると ともに、民間のノウハウを活用した「民間卸」による土地分譲に取り組むなど、積極的な土地処分の推 進に努めて参りました。地区内人口につきましても、前回評価時の平成 21 年度末では 1、497 人でした が、平成 26 年 9 月末時点では 4、156 人を数えるなど、順調に伸びている状況です。次に、上河原崎・ 中西地区の対応状況といたしましては、地区南側の島名上河原崎線付近において景観緑地と住宅地 とで構成された緑住街区を新たに設置するなど、当地区ならではの魅力あるまちづくりに取り組んでい るところです。また、既存の広域幹線道路を活かした計画拠点街区、共同利用街区を設置し、企業誘 致を図るなど、交通ネットワークの優位性を活かすまちづくりに取り組んでおり、幹線道路に面した街区 におきまして、業務系の引き合いが活発になっております。今後につきましても、東京への通勤に便利 な駅近の住宅地が豊富で、業務系の立地も進む島名・福田坪地区、幹線道路に近接した住宅用地を 比較的安価に購入可能である上河原崎・中西地区、両地区ともそれぞれの特色を活かした事業展開 を図ることにより、市役所や大規模商業施設が立地する葛城地区と地区間が競合することなく補完しあ ったまちづくりを積極的に進めて参ります。続きまして、前回評価時からの事業計画の変更内容につい てご説明いたします。まず、完成年度の変更でございますが、両地区とも平成 31 年度から平成 41 年度 へと変更しております。平成 31 年度での完成が困難となった理由としましては、調書 2-(3)事業が長 期間要している理由に記載のとおり、社会情勢の変化による予算確保の難航」、具体的には国庫補助 等の公共事業費の縮減によるもの。関連事業及び地権者との調整」、具体的には埋蔵文化財発掘調 査エリアの拡大や移転補償契約の交渉に時間を要したこと。などが挙げられます。なお、延伸期間に つきましては、残事業量を精査し、今後の事業展開及び資金計画等を踏まえて検討した結果、10 年と しておりますが、事業費の確保や土地処分の前倒しなどに全力を尽くし、事業の早期完了を図ることと しております。次に、事業費の変更についてですが、島名・福田坪地区は前回評価時より総事業費を 約 68 億円縮減し、約 558 億円としております。これは橋梁の長さを見直したことなどによる工事費の縮 減や、保留地処分収入に伴う借入金利子の減などによるものです。上河原崎・中西地区につきまして も、総事業費を約 55 億円縮減し、約 369 億円としております。これは橋梁の構造形式を見直したことな どによる工事費の縮減や移転補償費の実績の減などによるものです。両地区の事業の進捗状況と今 後の見通しについてですが、島名・福田坪地区では、これまで駅周辺や地区の骨格となる幹線道路、 沿道街区の整備を進めて参りました。平成 25 年度末の事業の進捗率は、事業費ベースで 42.5%とな っております。今後は、引き続き沿道街区の整備を推進するとともに、住宅地の整備を段階的かつ効 率的に進めて参ります。上河原崎・中西地区では、これまで万博記念公園駅へのアクセス道路や地区 の骨格となる幹線道路の整備を進めて参りました。平成 25 年度末の事業の進捗率は、事業費ベース で 29.2%となっております。先ほどの島名・福田坪地区と比較してやや遅れているところではございま すが、万博記念公園駅へのアクセス道路や地区の骨格となる幹線道路の整備がほぼ完了しましたこと から、今後は、まちの賑わいに資する沿道街区の整備をはじめ、住宅地の整備を段階的かつ効率的 に進めて参ります。次に、事業の必要性についてご説明いたします。平成 17 年 8 月に開業したつくば エクスプレスの利用者数は年々増加しており、平成 25 年度の一日平均利用者数は 32 万 4 千人と、開 業時に比較し約 2.15 倍の伸び率となっております。最寄り駅である万博記念公園駅の一日平均利用 者数についても、開業時に比較して約 3.84 倍の伸び率となっているところです。また、鉄道開業後 9 年間で県内人口が約 2.2%減少しているなか、つくば市の人口は約 10%増加しており、人口問題研 究所が平成 25 年 3 月に示した人口推計によりますと平成 47 年まで引き続き増加するものと推計され ております。このため良好な住宅地の供給を行う本事業の必要性は引き続き高いものと考えております。 続きまして、両地区における事業の有効性、効果といたしましては、計画的な新市街地の形成により、 良好な宅地を供給するとともに、鉄道開業に伴う都市のスプロール化を防止することでございます。ま た、幹線道路整備による交通ネットワークの構築や、インフラ整備及び各種施設の立地により、地域の 利便性が向上するとともに、地区内の土地の価値が高まることとなります。このような効果を貨幣換算し た結果についてご説明いたします。国土交通省の土地区画整理事業における費用便益分析マニュア ルに基づき、B/Cを算定しております。このうち便益は、土地区画整理事業が実施された場合と実施 されなかった場合の、換地処分後 50 年目までの総地代の差でございます。また費用は、土地区画整 理事業費、維持管理費及び別途事業の下水道事業費に公共用地増加分に相当する用地費を加えた ものでございます。これらを基に算定したところ、島名・福田坪地区のB/Cは 1.65、上河原崎・中西 地区のB/Cは、1.30 となります。地元の意向としましても、万博記念公園駅にアクセスする幹線道路 が供用開始し、駅周辺の整備が概ね完了するなど、利便性が益々向上していることから、事業の早期 進捗が望まれているところでもあります。また、つくば市教育委員会が今年度策定した「学校等適正配 置計画」においても、本事業の伸展を見こし、地区内への小学校新設や小中一貫校が計画されおり、 地元つくば市との連携が図られているところです。最後になりますが、茨城県総合計画における県南ゾ ーンの地域づくりの方向性として、鉄道駅や高速道路インターチェンジの拠点を活かした新市街地の 整備促進などにより、自然と都市とが調和した住みよい魅力的な生活環境づくりを進めることしておりま す。このような観点からも、本事業を含めた沿線地域のまちづくりは県の発展を牽引する重要なプロジ ェクトとなっておりますことから、引き続き本事業を着実に進めて参りたいと考えておりますので、よろし くお願いいたします。説明は以上でございます。 (委員長) それでは、続きまして、3 番の奥久慈グリーンライン林道整備事業について説明をお願いいたしま す。 (林業課) 林業課でございます。奥久慈グリーンライン林道整備事業武生線について、ご説明申し上げます。 奥久慈グリーンライン林道の全体計画ですが、県道・市町村道や既設林道とのネットワーク化を強め、 効率的な森林整備を推進することなどにより林業の振興を図るとともに、山村集落の交通利便性を向 上させ、県土の均衡ある発展を図ることを目的といたしまして、9 路線の林道を一体的に整備するもの でございます。 武生線は、昨年の再評価委員会でご審議をいただきました水根持方線と常陸太田 市の持方地区で連絡し、同市の安寺、下武生地区を経由して県道常陸太田大子線に連絡する延長 10.5km の林道でございます。次に、武生線につきましてご説明申し上げます。平成 11 年度に事業に 着手いたしまして、本年で 15 年が経過することから、今回、再々評価をお願いするものでございます。 なお、前回の再評価におきましては、「継続することが妥当である」とのご意見をいただいております。 当初の計画では、平成 26 年度の完了を見込んでおりましたが、計画延長の見直しや経済状況の低迷 によります予算の制約などのため、現在は、平成 31 年度の完了に向け事業を進めております。また、 事業計画につきましては、前回の再評価をいただいたあと、コスト縮減を図るため、竜神川に長大橋を 架け県道に接続する計画を、長大橋を架けずに県道に接続するよう、見直しをしております。この見直 しによりまして、林道沿線にございます「竜神大吊橋」と「竜神ふるさと村」とのアクセス性は低下すること となりますが、自然景観の保全や、約 6 億円の事業費の削減が図られる見込みとなっております。な お、見直しにより計画延長は 1、230m増加いたします。昨年度末におけます事業の進捗率でございま すが、延長では約 8 割となっており、図の黒色の部分が完成部分、赤色の部分が平成 26 年度以降の 事業実施区間となっております。 現在、事業は順調に進んでおり、このまま継続してまいりたいと考 えております。ここで、林道などの林内路網の種類と役割につきまして、図で説明させていただきます。 まず、赤の線ですが、大型トレーラーの走行を想定した規格による林道です。国道、県道などを連絡さ せたり、集落間を結ぶもので、効率的な森林の整備や不特定多数の車両の通行によります地域振興 を図ることなどを目的としたものです。今回、審議をお願いする武生線はこれに当たります。次に、オレ ンジ色の線ですが、赤の線の林道よりも規格を落としたもので、トラックや林業用車両など専ら森林施 業のために使用することを想定したものでございます。最後は、黄色の線です。2 トン車程度の走行を 想定し更に簡易な構造のもので、作業道と呼ばれるものです。このように、林道や作業道が適切に整 備され、路網を形成することによりまして、はじめて効率的な森林整備が行える環境が整うことになりま す。さて、現在、県におきましては、平成 20 年度に導入させていただきました森林湖沼環境税を活 用することなどによりまして、年間約 2、000ha の間伐を実施しております。間伐された木材は、従来 の建築材としてのほか、木質バイオマスとしての利活用が始まっておりますが、常陸大宮市の宮の郷 工業団地では木質バイオマス発電施設の整備が進められるなど、今後、県産材の一層の利活用が 進むものと期待されております。このような中、林業就業者数は、最近の調査では増加に転じたところ でございまして、中でも 30 歳未満の若い方が増加しております。若い就業者は、林業機械のオペレー ターとして活躍しておりますが、今後、林業を活性化していくためには、一層の機械化を進めること が必要であり、そのためにも、林業機械を現場まで搬入できる林道の整備は不可欠であると考えており ます。次に、森林整備の必要性についてご説明させていただきます。左の写真は林道を活用して森林 整備が行われている状況でございます。この様に、整備後は林内に陽が入り、右の写真のように下草 が成長し、表土を覆うことにより、優良な木材を生産するばかりではなく、洪水や土砂流出などの災害 の防止が図られ、機能豊かな森林となります。武生線の利用区域内にある森林の状況でございます。 利用区域内には 126ha の人工林がございまして、このうち間伐が必要な 60 年生以下の森林が約 7 割 を占めております。しかしながら、この様な手入れの行き届かない森林が多く見受けられるところでござ います。根が露出し、下草もほとんど見られない状態であり、豪雨等により、表土が流出し土砂災害の 原因となることも危惧されているところでございます。こちらは、既設林道の状況でございます。法面の 風化が進み小規模な落石が見られます。また、幅員が狭いため、対向車とのすれ違いや大型トラック の走行が困難であるなど、林道利用上の支障をきたしているところでございます。こちらが、武生線の 整備状況でございます。集落周辺は幅員 7mの 2 車線、山間部は幅員 5mの 1 車線で整備しておりま す。林道の整備により、伐採・搬出等に要する経費の削減が図られるだけでなく、造林や間伐などの森 林整備を行うためのアクセス時間の短縮も図られ、林業採算性が向上するものと考えております。こち らは、林道が開設された沿線における間伐の実施状況です。間伐を行うことによりまして、林内に陽が 入り、今後、下草が繁茂する森林に生まれ変わることとなります。こちらは、持方、安寺、下武生の各集 落の状況でございます。これらの集落には約 40 戸の人家がございまして、林業や畜産業などが営まれ ております。林道の整備は、林業の振興以外にも、これらの集落の交通利便性の向上が図られること によりまして過疎化の進行を防止するなど、県土の均衡ある発展を図るという意味でも大きく寄与する ものと考えております。以上のような便益を整備費で除しまして、費用対効果を算出いたしますと、1.10 となります。 説明は以上でございます。よろしくご審議のほどをお願いいたします。 (委員長) 続きまして、4 番の広域営農団地農道整備事業の説明をお願いします。 (農村環境課) 農村環境課でございます。整理番号 4 番の、広域営農団地農道整備事業 県北東部 2 期地区につ いて、ご説明いたします。 本地区は、昭和 56 年度から実施している県北東部地区の 2 期地区として 整備している道路です。県北東部地区は、北茨城市の国道 6 号から高萩市、日立市、常陸太田市を 通り常陸大宮市の国道 118 号までの 5 市にまたがり、総延長は 67,569mになります。土木部や市町村 等と連携を図りながら整備を行いまして、平成 15 年度までに 1 期地区は完了いたしました。本 2 期地 区は、このうち高萩市及び常陸太田市の 6,225mの区間を総事業費約 70 億円で平成 16 年度から実 施し、平成 29 年度の完了を目標に事業を行っています。整備箇所は 3 つの工区に分かれまして、2 工 区と 3 工区を合わせた 3,300mは既に供用を開始し、未供用部分は、1 工区 2,925mです。本地域で 生産される農産物は主に水戸市や日立市の公設市場へ、畜産物は茨城町の食肉公社へ出荷されて おり、農畜産物輸送のコスト縮減を図るために整備を進めています。今回再評価を受けるのは、事業 実施から 10 年を経過しているためでして、用地買収の遅れなどにより進捗が遅れたためですが、現在 用地買収は完了しております。整備の目的ですが、本地区は国道 6 号と国道 349 号に挟まれた畜産 業が盛んな地域で、また米やそば、ぶどうなど農産物も多く生産されています。しかし、この地域を縦 横断する主要な道路がなく、交通網が脆弱で不便をきたしているうえ、担い手の高齢化や過疎化、資 材価格の高騰など農業を取り巻く環境は厳しくなっています。そこで、農畜産物を輸送する基幹道路を 整備することで地域の交通網を改善し、物流の合理化や消費地へのアクセス改善により輸送にかかる 経費を削減することで、農林業や畜産業の振興を図るものでございます。現在未整備の箇所は、日立 市と常陸大宮市とを結ぶ路線のうち、常陸太田市の一部です。現状での移動ルートは国道 349 号を南 下し、常陸太田市内を通過する流れとなりますが、このルートでは移動距離が長くなるうえに道路も混 雑しているため、輸送に大変不便をきたしています。また、国道以外の周辺の市道につきましては、幅 員が狭い道路が多く、すれ違いも困難な状況であることから、主要な交通路としては利用できません。 そのため、東西を結ぶ地域の基幹道路として、未開通区間の早期完成が望まれているところです。既 に供用を開始している箇所につきましては、農道として農地への通作移動や、農畜産物や資材の輸送 に活用されておりますが、それだけではなく一般車両の交通も多くあり、県北地域の主要な道路として、 地域間の交流に広く活用されています。本地区は農道として、整備地域内にある農地や集落、主要道 路などを結んでおり、山地においては木材の切り出し等も行われるなど、農林業や畜産業に広く活用 されています。本地区の整備により輸送距離や輸送時間が短縮され、車両の走行性も改善されること から輸送コストの縮減が図られるとともに、農産物の荷傷みが減少し品質が向上する効果などにより、 農業経営の安定化につながっています。また、先ほどの説明のように地域間交流にも活用されており、 農業以外でも効果を発揮しています。土木部施工分など関連事業も含めた総費用に対する効果B/ Cは 1.03 となっています。最後に、未供用区間の工事の状況についてご説明いたします。今年度は 十国峠を抜ける十国トンネルの工事を行っています。現在、掘削は完了し、トンネル内壁のコンクリート 打設を行っております。来年度からは、1 工区西側の道路工事を行う予定です。この区間が完了すれ ば、県北東部地区としての道路全線が整備完了し、北茨城市から常陸大宮市までの広域交通網が整 備され、地域間の交流と県北地域の活性化に寄与するものと期待されております。このため、関係市か らの早期完成を望まれておりまして、引き続き事業を継続し、平成 29 年度の事業完了に向け整備を進 めてまいりたいと考えております。以上で説明を終わります。よろしくお願いいたします。 (委員長) 4 つの事業についての説明が終わった訳ですけれども、その説明に対しまして、ご意見・ご質問があ ればお願いします。 (委員) 2 点質問があります。 1 点は区画整理事業のスキームについてです。2 地区合わせて 950 億ものお金を使って道路を作っ たりしているようですが、メインとなって使うお金は何なのですか。 2 点目はつくばの国家公務員住宅の売却の問題についてです。これを売却したあと、ここに住宅が 建つことになると聞いているのですが、そのような中、島名・上河両地区合わせて 2 万 6 千人という人口 が来る見込みがあるのかどうか。ご説明下さい。 (つくば地域振興課) 土地区画整理事業の事業費には公共事業費と保留地処分金というのがございます。減歩率という 用語をお聞きになったことがあるかと思いますが、それぞれの地主さんから減歩という形で土地を提供 して頂き、それを売却することによって事業費をまかなっております。通常の公共事業のように用地を 買収する事業ではないということをご理解頂ければと思います。 (委員) すると、仮に 1,000 坪持っていた人がいたとすると、そのうちの 200 坪ぐらいを県か何かに差し出し て、残りの 800 坪が、自分のものとして残るというような感覚でよろしいのですか。 (つくば地域振興課) はい。具体的に申しますと、つくばにおいては約 40%の減歩率ということで 6 割の土地をお返ししま す。減歩という 40%の土地の中には売却し事業費に充てるものと、公園や道路といった公共用地に充 てるもの、両方が含まれているということでご理解頂ければと思います。 (委員) そうしますと、168 ヘクタールで 369 億円という例があるのですが、これは単純換算すると坪 7 万円の お金を県が出すということですかね。 (つくば地域振興課) いいえ、県が出すということではありません。土地を売って、その収入で事業を回していくことになりま す。 (委員) 40%という数字はどこで決まっているのですか。 (つくば地域振興課) 全体の事業計画の中で決まっており、地主さんたちにもご説明し、ご了解を頂いております。もともと の土地の形では活用しづらい土地があろうかと思いますが、その土地の形を整えながら、道路、下水 道及び公園を整備し、市街化することによって土地の価値が高くなることを地主さん方にご説明し、減 歩率 40%を了解頂いて事業を進めております。 続きまして二点目の質問、国家公務員宿舎の件です。現在、順次国家公務員住宅が民間へ売却さ れているところでございます。研究学園地区の人口というものは過年度よりずっと伸びて参ったところで すが、国家公務員住宅の縮小ということで、平成 23 年度以降、毎年 1,000 人前後減少しているところ でございます。 このような中、つくば市では「つくば市中心市街地再生会議」において、まちづくりという観点から現 在入居されている方の住み替えを平成 31 年度までに段階的に誘導するということを決定しており、人 口の流出を最小限にとどめたいということでございます。 もともとゆったりとした土地の中にある公務員住宅でありますので、地区計画などをたて、良好な環境 を保ったまま、まちづくりを展開しようとするものです。 もう一点、土地の単価ということがあります。中心部は相当高い価格になっていると思います。我々 の分譲しておりますところは坪 20 万から 25 万ですので、広い土地をお求めの方には、土 地区画整理事業の土地をご購入頂きます。一方、中心部の利便性を望まれるということであれば、研 究学園地区での住み替えもあろうかと思います。我々の事業の中でも、公務員の方々にお買い求め頂 いている例もあると聞いております。 (委員長) 先ほどのご質問は、つくばの街にある公務員住宅を廃止して民間住宅が建つので、そっちに住む 人が取られてしまって、こちらの二地区の方に影響が出るようなことは無いのだろうかというご心配だっ たわけですけれども、多分、現在公務員住宅に住んでおられる方もいるので、総体としては、今まで全 く人が住んでいなかったところに新しく建てるわけではないので、多分プラスマイナスがどこかでできる んでしょう。もうひとつ先ほどご説明あったように、価格帯が違うということもあるのでしょう。そういう観点 からすれば、需要がそう減退することはなかろうという理解でよろしいですよね。 (つくば地域振興課) はい。 (委員) 今のお話ですと、供給される量の方がとても多いようですので、もっと広域的にアピールしていくべき ではないかと思います。 ちょっと質問させて頂きたいのですが、一つは上河原崎・中西の方に計画拠点街区と共同利用街区 というご説明があったのですが、具体的にどういう想定をなさっているのか教えて頂きたいと思います。 もう一つは、この島名・上河という両地区は万博記念公園駅を中心としたエリアだけでなく、隣のみどり の駅を中心としたところとか、反対側の研究学園駅を中心としたところもありまして、それを結ぶ新都市 中央通り線というのがあるわけなのですが、地区外と言われているところの供用の見通しはどのように お考えなのでしょうか。 (つくば地域振興課) まず、計画拠点街区と共同利用街区ですが、現在、一次の造成状況をお示しいたしました。ここはタ ーゲットといたしましてはやはり商業系の広い土地を使うところに進出して頂けないかと考えております。 両方の面積を足しますと広大な面積になり、4 車線道路の交通結節点でもありますし、南側にはSICも 検討されております。そういった観点からも、魅力的な土地だと考えております。共同利用街区というも のは、何人かの土地を共同でその土地の中に換地してあるという状況でございまして、民有地、一部 県有地となっているとご理解頂ければと思います。計画拠点街区につきましては県有地でございます。 新都市中央通り線というのはつくばエクスプレスに平行する 4 車線道路でして、土地区画整理地区 内はすべて供用済みです。ご質問の南側の島名地区と萱丸地区間 600mと北側の島名地区と葛城地 区間 1.1kmが未供用となっております。北側の区間は用地買収が進捗しており、一部工事に着手し ております。県としては、南側と北側を同時には進められませんので、北側が完了次第、南側を進めて いくこととしております。 (委員) 事前説明の時にも伺ったかと思いますが、二つの地区についての顧客層というか、県内、県外、ある いは大体何歳くらいの世代の方を対象としたまちづくりをされているのか、なおかつどういうマーケットを 想定されていて、実際にどういう世代の方がお買い求めになられているのか、そういうところを教えて下 さい。 (つくば地域振興課) 島名地区の個人向け宅地分譲の結果ということでご理解頂きたいと思いますが、30 代が中心で約 4 6%、その次が 40 代ということで約 19%という結果が出ております。それから県内と県外の割合ですが、 83%が県内居住者、17%が県外、となっております。これはみらい平地区と比べると、県内での移動が 多いという結果になっております。 イメージづくりにつきましては、「つくばスタイル」というような新しい提案型のイメージでPRしていると ころです。新しい、これから家庭を持とうという方々が中心となっている傾向があるようですが、ターゲッ トはあまりこだわらず、特定はしておりません。 (委員) ありがとうございました。 (委員長) 基本的な質問ですが、この事業は県が主体になっているわけですよね。県として、この事業に対して 税金を投入するということがあるのでしょうか。 (つくば地域振興課) 基本的なところとしまして、国庫補助事業の裏負担については県が支出しているという状況です。そ れ以外に県単独事業として支出しているものもございます。 (委員長) そういう形での県の支出はあるけれども、この事業そのものとしては、県が特別お金を投入して、売る というようなことは無いのですか。 (つくば地域振興課) 事業全体の収支の中でバランスが取れるよう、そういった部分での支出については一部ございま す。 (委員長) 例えば保留地が売れなくて大赤字になってしまうとか、あるいは県が負担しなくてはならなくなるとい うことはないのですか。 (つくば地域振課) まだ事業中ですので、最終的に赤字なのか黒字なのかという議論は出来ないのですが、ほかの公 共団体の場合は、最終的に閉める時に不足分について補填した例はあるようです。 (委員長) ということは、頑張って保留地をきちんと売って、赤字が出ないようにすることですよね。 (つくば地域振興課) それが我々の仕事の使命だと考えております。 (委員長) 分かりました。それでは、他の事業につきまして何かございませんか。 林道事業についてはいかがでしょうか。 (委員) 先程の説明の中でも若い方が就業なさることが増えてきているというお話しがありましたが、そういう 方々は、どこかに雇用されているということなのでしょうか。その辺を教えていただければと思います。 (林業課) 国勢調査の結果がございまして、最近の調査結果では平成 17 年と 22 年の対比になるんですが、3 0 歳未満の方は人数も増えておりますし、構成比も増えております。雇用形態といたしましては、森林 組合や林業事業体と言われます伐採などを請け負う民間の事業体でございますが、こういったところで 雇用されております。昔ですと一人親方といった方もいらっしゃったのですが、今は組織の中で若い方 を雇用しているといった状況でございます。 (委員長) その他いかがでしょうか。 (委員) 現在、県北振興というのは県の大きなテーマだと思いますので、これを林業の生産性だけで議 論することよりも、別のメリットについても議論をはじめるタイミングなのではないかという気がしま す。以上です。コメントということで。 (委員長) コメントということでよろしいですかね。 一応いろいろな効果については、リストアップしてあるんですが、ただ今のご発言にあったように県北 振興といった少し大きな視点での整理はなかったかと思います。 (林業課) 費用対効果については観光などの地域振興といった観点での効果は見込んでおりません。これは、 林野庁が示しております算出方法で費用対効果を算出しておりますため、林道ですからなかなか観光 などといった観点での効果の算出は難しいものがございます。ただ現実的には、竜神大吊橋の周辺は 観光客が増えておりますし、沿線には男体山や紅葉の美しい場所もございますので、これらを目的とし た観光客の方々の利便性の向上なども相当期待できるんではなかろうかと考えております。 (委員長) 今ありましたように費用対効果を算出するに当たっては、林野庁の方式に従って算出しております、 という答えになるんだろうと思うんですけれども、それはやっぱり国の立場であって、県としてこれをやる 意味というのを林野庁の基準で説明されるんではなくて、もう少し県北振興とか県の目線に沿った位置 づけと説明の仕方をこれからしていった方が良いんじゃないかというのが発言のご趣旨だと思います。 (林業課) 了解いたしました。今後は、林業の振興といった観点のみではなく、なかなか数値でお示しすること は難しいかもしれませんけれども、ご指摘いただいた観点も含めてご説明申し上げたいと思います。 (委員長) はい。あとは、農道に関しましては何かありますでしょうか。 (委員) 農道の方は結構、逆に広域的な効果をお話しいただきました。 (委員長) 2 つの事業、林道事業も農道事業も、全体として工事費の削減を図れているという事で、大変好まし いことではあると思っております。当然、事業内容を変えておりますので先ほどのご説明にもありました ように、橋がなくなれば、それなりのメリットがなくなるという事でもあると思うので、そこのところは県の方 で重要な判断をされてそういう判断をされているのだと思います。事業としては経費が減額になると。 よろしいでしょうか。それではどうもありがとうございました。 (道路建設課) 道路建設課でございます。道路建設課で審議をお願いしますのは、地方道路整備事業により実施 中の 7 つの事業でございます。7 つの事業につきましては、社会資本整備総合交付金を活用し、事業 を進めているところでございます。 まず、整理番号 5 国道 118 号 袋田バイパス でございます。前方スクリーンで事業概要等を説明 させて頂きます。本事業は、国道 118 号の、大子町袋田から北田気地内における、線形不良箇所を解 消し、併せて地域住民の利便性・安全性の向上を図るとともに、県内有数の観光地である袋田の滝周 辺の交通混雑を緩和するため、延長約 3.6km、幅員 15mのバイパスを整備するものでございます。本 事業区間は、県北山間地域で、久慈川が作った少ない平地に、道路や鉄道が走っています。このた め、本事業も橋梁が 6 つ計画されるなど、構造物が多く、事業規模が大きいことから事業期間が長くな っております。現在の進捗状況としましては、大子町袋田地内で 1、420m、北田気地内で 670mを供用 しており、残る 1,470mの用地買収及び工事を進めております。現道の状況でございます。この写真は 大子町袋田地内のものです。山と川の間を縫うような山あいの道路のため、見通しが悪く、道路の両側 が山と崖になっている区間が連続しております。このように、日当たりも悪いため、冬は路面凍結などが 発生しております。こちらの写真は大子町北田気地内のものです。ご覧のように、久慈川と並行して現 道が走っております。バイパスは写真右側を通る計画となっております。こちらの写真は、紅葉シーズ ンの袋田の滝入口交差点の状況です。ご覧のように袋田の滝へ向かう車はもちろん、通過する車も大 変混雑しております。この写真は、袋田の滝の手前約 30kmに位置する常陸大宮市内のものですが、 行楽シーズンには、袋田の滝を中心とした奥久慈の観光地へ向かう車により、常磐道那珂インターチ ェンジ付近から断続的に渋滞が発生しております。供用済み区間の状況でございます。このように、両 側歩道で見通しも良い道路となっております。現在、供用した区間に続く、仮称 南田気大橋の整備を 進めております。写真の矢印付近に仮称南田気大橋が架かる予定で、現在、橋梁下部工事を進めて おります。お手元の再評価調書をご覧ください。本事業は、平成 2 年に着手しましたが、狭い土地に道 路を通すため、集落や私有地を分断することから事業に同意を得られない地権者もおり、用地の取得 に期間を要していること、また久慈川や水郡線を跨ぐなど橋梁が 6 つと構造物が多く、施工に際して制 約が多いことなどから、事業が長期化しておりますが、委員会の指摘を踏まえまして、これまでに 2,09 0mを供用するなど、着実に事業を進めております。本事業区間が全線開通した場合、この区間の通 過時間は約 3 分短縮され、このような効果を貨幣換算した結果、B/C は 1.2 となりました。またコスト縮 減ですが、橋梁を短くして盛土構造とし、残土を流用するなど無駄を排除することにより 13 億円の縮減 を図っております。本事業は、線形不良区間の解消を目的とし、交通安全の確保や交通混雑の緩和 の効果を期待するものでありますが、現道では、平成 25 年度までの 5 年間で 84 件の事故が発生して おり、依然として本事業の必要性は変わらないものと考えており、事業を継続ていきたいと考えておりま す。 次に、整理番号 6 国道 125 号 大谷バイパス でございます。本事業は、国道 125 号の稲敷市佐 倉から美浦村大谷地内における、線形不良箇所を解消し、円滑な交通の確保や地域住民の利便性・ 安全性の向上を図ることを目的とした、延長約 2.6km、幅員 25mのバイパスを整備するものでござい ます。本事業区間において、共有地に相続が発生し、用地の権利関係者が多いなど、用地取得が難 航していることから事業が長期化しております。現在の進捗状況としましては、美浦村大谷から、美浦ト レーニングセンターにつながる村道までの約 1.1kmを優先して整備を進めています。現道の状況でご ざいます。この写真は美浦村大谷地内の、美浦トレーニングセンター入口交差点付近のものです。現 道の線形不良や本事業区間の先にある香澄の里工業団地や阿見市街地へ向かう交通量が多いこと から、このように渋滞が発生しております。こちらの写真も美浦村大谷地内のものです。先ほどの写真よ りさらに手前側から撮影したもので、このように車が連続しております。こちらの写真は、美浦村信田地 内のものです。沿道に工業団地があること、阿見市街地を経て常磐道谷和原インターチェンジへアク セスすることから、大型車が多い路線でございます。現在の工事状況写真でございます。まとまった用 地の確保されたところから工事に着手しており、現在はこの写真の奥で工事を進めております。同じく 工事状況写真でございます。この区間は、切土をしながら道路をつくる区間で、一部その工事に着手 したところでございます。同じく工事状況写真でございます。谷あいの場所を通過することから、地盤が 悪く、地盤改良工事を実施しているところでございます。お手元の再評価調書をご覧ください。本事業 は、平成 7 年に着手しましたが、共有地に相続が発生し、用地の権利関係者が多数いることなど、用地 取得に期間を要していることなどにより事業が長期化しておりますが、委員会の指摘を踏まえまして、 特に渋滞の著しい、美浦村大谷地内から美浦トレーニングセンターに続く村道までを優先区間として 用地買収、工事に着手しております。優先区間の用地については残りが 1 筆まで進捗し、現在はその 取得に努めるとともに、用地の取得出来た区間から工事を進めるなど、着実に事業を進めております。 本事業区間が全線開通した場合、この区間の通過時間は約 1 分短縮され、またバイパスへの交通の 転換により、現道の交通量が約 5 千台減少するなど、交通安全の確保や交通混雑の緩和の効果を期 待できます。このような効果を貨幣換算した結果、B/C は 1.2 となりました。コスト縮減ですが、先ほど の写真にもありました、切土で発生した土を、本バイパスの盛り土に流用するなど、8 千万円の縮減を 図っております。本事業は、線形不良区間の解消を目的とし、依然として交通量も多く、本事業の必要 性は変わらないものと考えており、事業を継続していきたいと考えております。 次に、整理番号 7 国道 125 号 つくばバイパス でございます。前方スクリーンで事業概要等を説 明させて頂きます。本事業は、国道 125 号の、下妻市高道祖からつくば市田中地内における、人家連 担区間における線形不良・幅員狭小区間を解消するとともに、現道への通過交通を減少させ、円滑な 交通の確保や地域住民の利便性・安全性の向上を図ることを目的とした、延長約 5.9km、幅員 25m のバイパスを整備するものでございます。本事業区間において、土地の境界が確定しない、相続が発 生し、用地の権利関係者が多い、行方不明の地権者がいるなど、用地取得が難航していることから、 事業が長期化しております。現在の進捗状況としましては、下妻市内 600m、つくば市田中地内で 1.4 kmを供用しており、現在は残る約 4kmの区間を整備しております。現道の状況でございます。この写 真はつくば市田中地内の、人家が連担する区間のものです。現道を中学生が横断しておりますが、歩 道もなく、幅員が狭いため、通過交通の排除が重要な課題となります。こちらの写真もつくば市田中地 内のものです。人家が連担しており、見通しも悪い状況にあるうえ、先ほどの大谷バイパス同様、大型 車の多い路線であります。こちらの写真は、つくば市田中地内の、供用済み区間のものです。このよう に、一部供用ではありますが、かなりの交通がバイパスへ転換しております。こちらの写真は、下妻市 高道祖地内の供用した区間の供用前後の状況です。4 車線とし、また両側に歩道を設けることにより、 円滑な交通と歩行者の安全が確保されております。す。こちらは工事状況写真でございます。バイパス 区間 3.4kmのうち、東側の 1.4km区間について、用地買収が完了したことから、来年 3 月頃の供用を 目指し、現在工事を進めているところでございます。同じく工事状況写真でございます。本事業区間と 交差する県道つくば真岡線バイパスも合わせて整備を進めており、この交差点まで県道つくば真岡線 バイパス約 1kmも来年 3 月頃の供用を目指し、工事を進めております。本事業は、写真奥に本バイパ スが延びる計画です。お手元の再評価調書をご覧ください。本事業は、平成 2 年に着手しましたが、共 有地に相続が発生し、用地の権利関係者が複雑になっていることなど、気に入った代替地が見つから ないなど、用地取得に期間を要していることなどにより事業が長期化しておりますが、委員会の指摘を 踏まえまして、現在までに 2kmを供用し、さらに来年 3 月には 1.4kmの供用を予定しております。本事 業区間が全線開通した場合、この区間の通過時間は約 1 分短縮され、また、通過交通がバイパスへ転 換し、現道の交通量が約 9 千台減少するなど、交通安全の確保や交通混雑の緩和の効果を期待でき ます。このような効果を貨幣換算した結果、費用対効果 B/C は 1.3 となりました。またコスト縮減ですが、 先ほどの写真にもありました、発生した土を流用するなど、1 千 5 百万円の縮減を図っております。 本事業区間における交通量は増加しており、依然として本事業の必要性は変わらないことから、事業を 継続していきたいと考えております。 次に、整理番号 8 国道 294 号 白山拡幅 でございます。本事業は、国道 294 号の、取手市白山 から寺田地内における、交通渋滞を緩和し、円滑な交通の確保や地域住民の安全性の向上を図るこ とを目的とした、延長約 660m、幅員 25mの現道を拡幅するものでございます。本事業区間は、市街地 における拡幅事業のため、代替地の確保が難しいこと、用地の権利関係が複雑なことなど、用地取得 が難航していることから、事業が長期化しております。現在の進捗状況としましては、取手市の環状道 路 上新町環状線から約 200mを供用しております。現道の状況でございます。この写真は取手市白 山地内の、キャノンの前の状況でございます。現在の道路は、取手市の中心市街地へ向かう交通が多 く、また歩道も無いため、渋滞が発生するとともに、歩行者も危険な状態となっております。こちらの写 真も取手市白山地内のものです。先ほどの写真の反対側を撮影したものです。この先には取手市役 所、取手第二中学校、白山西小学校がありますが、歩道がないため、側溝の上を歩いている状態でご ざいます。歩道橋の左側に市道が接続し、右側に県道が食い違いで接続しておりますことから、この白 山八丁目交差点が渋滞の一因ともなっております。こちらの写真は、取手市寺田地内のものです。右 側は取手市役所入口で、その先は 4 車線で整備されており、この交差点まで整備する計画でございま す。現道に歩道がないため、買収の済んだ区間は、歩行できるようにしております。こちらは供用済み 区間の写真で、取手市街地を囲む上新町環状線との交差点でございます。ここから 200mがこのように 完成しております。また、上新町環状線については、平成 27 年度に全線開通の予定で、現在県と取手 市が工事を進めており、開通後は交通量の増加が見込まれます。工事状況写真でございます。写真 右上には取手市役所、取手第二中学校が見えます。先ほど説明させていただいた、食い違いの白山 八丁目交差点は、点線で見える位置に新たに十字交差とするよう、工事を進めております。 また、この付近は地盤が悪く、地盤改良する必要があります。 工事の手順として、まず迂回路の下の地盤改良を行った後、迂回路を設置して交通を切り替え、現 道の下の地盤改良を行います。その後、交差点改良に着手していきます。この写真では迂回路の設 置が完了した状態でございますが、現在、地盤改良を進めております。お手元の再評価調書をご覧く ださい。本事業は、平成 7 年に着手しましたが、市街地のため人家が連担し、代替え地も少ないことか ら家屋移転先の同意が得られない、写真でもおわかりのとおり、マンションがあり、用地の権利関係者 が多数いることなど、用地取得に期間を要していることなどにより事業が長期化しておりますが、委員会 の指摘を踏まえまして、これまでに約 200mを供用するとともに、特に渋滞の著しい白山八丁目交差点 を十字交差にできるよう事業を進めているところでございます。本事業区間が全線開通した場合、この 区間の通過時間は約 1 分短縮され、また歩道の整備により通学者をはじめとする歩行者の安全確保が 図られます。このような効果を貨幣換算した結果、B/C は 1.2 となりました。またコスト縮減ですが、先 ほどの写真にもありました、発生した土を他の工事に流用することや、取手市の雨水排水管を同時に 施工することなどにより 2 億 1 千万円の縮減を図っております。本事業は、交通渋滞の緩和や歩行者の 安全確保を目的とするものでありますが、4 車線の整備により、円滑な交通が確保され、また将来交通 量も約 4 千台増加することが見込まれることから、依然として本事業の必要性は変わらないものと考え ており、事業を継続していきたいと考えております。 次に、整理番号 9 国道 355 号 笠間バイパス でございます。本事業は、国道 355 号の、笠間市 手越から石井地内における、笠間市街地の通過交通の排除により、交通混雑の緩和や住民・通学児 童の安全確保を図るため、延長約 5.2km、幅員 18mのバイパスを整備するものでございます。本事業 区間は、相続、係争、筆界未定等により用地の取得が遅れたことや、跨線橋等の構造物が多く、事業 規模が大きいことから事業期間が長くなっております。現在の進捗状況としましては、笠間市石井から 下市毛まで 3,200m、笠間市手越内で 660mを供用しており、残る 1,340mの用地買収及び工事を進 めております。現道の状況でございます。この写真は笠間市手越地内の、笠間芸術の森公園入口付 近のものです。笠間市は、芸術の森公園や陶芸美術館、日動笠間美術館、笠間稲荷等観光地が多く、 特に陶芸祭には多くの観光客が訪れることから、本路線を中心として周辺は大変渋滞します。こちらの 写真は笠間市下市毛地内のものです。ご覧のように、現道は歩道もなく、沿道に焼き物の店が連なる などしております。こちらの写真も笠間市下市毛地内のものでございます。ご覧のように笠間市街地へ 向かう車が連なっており、大変混雑しております。こちらは、笠間市石井地内の、供用前後の写真でご ざいます。この区間は、現道を拡幅し、歩道を両側に整備しており、歩行者の安全確保が図られており ます。こちらは、笠間市来栖地内の供用済み区間の状況でございます。水戸線を跨ぐ来栖跨線橋から 笠間市石井へ向かうところで、本区間は平成 25 年に供用しております。こちらは、笠間市手越地内の、 供用済みの現道拡幅区間からバイパスへ分岐するところの写真でございます。矢印の方角へ整備を 進めております。こちらは、笠間市手越地内のものでございます。写真の左右に走る県道笠間つくば 線まで、本年 10 月 10 日に供用し、現在は矢印に見える区間の用地買収及び工事を進めております。 お手元の再評価調書をご覧ください。本事業は、平成 2 年に着手しましたが、相続、係争、筆界未定 等により用地の取得が遅れたことや、跨線橋等の構造物が多く、事業規模が大きいことから事業期間 が長くなっております。 委員会の指摘を踏まえまして、これまでに 3,860mを供用し、また用地取得も 99%まで進むなど、着 実に事業を進めております。本事業区間が全線開通した場合、この区間の通過時間は約 3 分短縮さ れ、また現道の将来交通量は約 6,100 台減少するなど、 交通安全の確保や交通混雑の緩和の効果 を期待できます。このような効果を貨幣換算した結果、B/C は 1.3 となりました。またコスト縮減ですが、 残土を流用するなど無駄を排除することなどにより 9 千万円の縮減を図っております。本事業は、笠間 市街地の渋滞解消を目的として着手しておりますが、依然として交通量が多く、事業の必要性は変わ らないものと考えており、事業を継続していきたいと考えております。 続きまして、整理番号 10 県道野田牛久線 でございます。前方スクリーンで事業概要等を説明さ せて頂きます。本事業は、埼玉県三郷市の東京外郭環状道路とつくば市の国道 354 号を結ぶ広域幹 線道路の一部区間として位置付けられており、守谷市、つくばみらい市で展開されているつくばエクス プレス沿線開発地区を結び、将来の交通需要への対応と道路交通の利便性を確保するとともに、これ らの市街地の骨格を形成し、新たなまちづくりの促進を図るため、延長 9.9km、幅員 30mから 40mの 4 車線でバイパスを整備するものでございます。本事業は、9.9km区間のうち、土地区画整理事業及び 街路事業の 2.1km区間を除いた 7.8km区間を対象としておりまして、現在の進捗状況としましては、 県道取手豊岡線から伊奈谷和原地区までの 6.3km区間を暫定 2 車線で供用したところであり、引き 続き、残る 2 車線の工事を進めております。現道の状況でございます。この写真はつくばみらい市豊体 地内の交差点の様子です。ご覧のように、つくばエクスプレスの沿線開発が進み、交通量が多くなった ことによる慢性的な交通渋滞を招いています。同じく現道の守谷市松並地内のものです。前の写真で ご覧いただいたつくばみらい市内と同様に慢性的な交通渋滞を招いています。同じく現道のつくばみ らい市青木地内のものです。ご覧のように幅員が狭く、車両のすれ違いが難しい状況で、自転車利用 者及び歩行者の安全が確保されておりません。同じく現道のつくばみらい市小張地内のものです。ご 覧のように見通しが悪いカーブになっており、危険性が高い箇所でございます。続いて、供用済区間 のもりやみらい橋付近の状況でございます。こちらの箇所は平成 22 年 3 月に暫定 2 車線で供用開始 しております。こちらも、供用済区間でみらい平高架橋付近の状況でございます。こちらの箇所は平成 25 年 4 月に暫定 2 車線で供用開始しております。こちらは、つくばエクスプレス沿線開発における伊奈 谷和原丘陵部特定一体型土地区画整理事業の状況でございます。この地区は、平成 5 年度に着手し、 宅地供給が進み、平成 29 年度までに事業が完了する予定でございます。最後に、工事の状況で、もり やみらい橋付近でございます。写真の点線のように橋梁が架かる予定で、現在、橋梁の上部工事を進 めております。お手元の再評価調書をご覧ください。本事業は、平成 7 年に着手しましたが、用地の取 得に期間を要していること、また利根川、小貝川など橋梁が 8 つと構造物が多く、施工に際して制約が 多いことなどから、事業が長期化しておりますが、委員会の指摘を踏まえまして、これまでに 6.3kmを 暫定 2 車線で供用するなど、着実に事業を進めております。本事業区間が全線開通した場合、この区 間の通過時間は約 3 分短縮され、このような効果を貨幣換算した結果、B/C は 1.3 となりました。また コスト縮減ですが、橋梁の上部工の工法の見直しにより約 6 億円の縮減を図っていく予定です。本事 業は、つくばエクスプレス沿線開発における新たなまちづくりを支援するとともに、周辺地域の渋滞緩 和に資する道路であり、事業の必要性は変わらないものと考えており、整備効果を最大限発揮できるよ う完成 4 車線での早期供用を目指し、事業を継続していきたいと考えております。 続きまして、整理番号 11 県道美浦栄線バイパス でございます。前方スクリーンで事業概要等を 説明させて頂きます。本事業は、龍ケ崎市八代町から利根町加納新田地内に至る、茨城県と千葉県 を結ぶ広域的な幹線道路として位置付けられており、地域住民の利便性を確保するとともに、周辺道 路の交通混雑を緩和するため、延長 7.6km、幅員 30mのバイパスを整備するものでございます。本事 業区間において、共有地などの用地取得が難航していたことや予算確保が難しくなったことから、事業 期間が長くなっております。現在の進捗状況としましては、若草大橋の 1.7km区間及び県道竜ヶ崎潮 来線から美浦栄線現道までの 3.1km区間を供用しており、残る 2.7km区間について、今年度用地取 得が完了し、現在工事を進めているところでございます。現道の状況でございます。利根川の上流側 の栄橋において交通が集中し慢性的な交通渋滞が発生している状況です。同じく下流側の長豊橋に おいて交通が集中し慢性的な交通渋滞が発生している状況です。こちらの現道の写真は、龍ヶ崎市 宮渕町地内のものです。ご覧のように見通しが悪いカーブになっており、危険性が高い箇所でござい ます。同じく現道の河内町龍ヶ崎町歩地内のものです。ご覧のように幅員が狭く、車両のすれ違いが 難しい状況で、自転車利用者及び歩行者の安全が確保されておりません。続いて、供用済区間の若 草大橋付近の状況でございます。こちらの箇所は平成 18 年度に供用開始しております。こちらも、バイ パスの供用済区間で龍ヶ崎市大徳町地内の状況でございます。こちらの区間は平成 23 年度に供用開 始しており、ご覧のとおり、見通しも良く、円滑な交通が確保されております。現在の工事状況写真でご ざいます。供用 した区間の南 側 、美浦 栄線の現道 から取 手 東線までの整備 を進 めており、現在 、 地盤改良工事を実施しております。同じく工事状況写真でございます。新利根川に架かる(仮称)新 利根川橋の整備を進めており、今後、前後の道路改良工事に併せて橋梁の舗装工事を実施してまい ります。お手元の再評価調書をご覧ください。本事業は、平成 7 年に着手しましたが、用地の取得に期 間を要し、特に共有地など難航用地については土地収用法適用での解決を図ったこと、また利根川な どを跨ぐ橋梁が 4 つと構造物が多く、施工に際して制約が多いことなどから、事業が長期化しておりま すが、委員会の指摘を踏まえまして、これまでに 4.8kmを供用しており、着実に事業を進めております。 本事業区間が全線開通した場合、この区間の通過時間は約 4 分短縮され、このような効果を貨幣換算 した結果、B/C は 1.3 となりました。またコスト縮減ですが、プレロードで使用する盛土材について、現 場内発生土を使用することで約 4 億円の縮減を図っております。本事業は、県南地域の活性化や周辺 道路の交通渋滞の緩和に寄与することから、必要性は変わらないものと考えており、特に既に完成して いる有料道路区間の整備効果を高めるため、全線 2 車線供用による整備効果の早期発現に努め、事 業を継続していきたいと考えております。 (委員長) ありがとうございました。件数が多いですけれども、どこからでもご意見、ご質問がありましたらお願い いたします。 (委員) バイパスはもともと渋滞緩和のために、市街地を避けて迂回してという目的があるのですが、往々に してバイパスが通ったがために、交通が外側を通過するため、街が寂れるという現象がよくみられる。特 に、観光地が気になっております。今の説明だと笠間と大子。見晴らしが良くなって、走る方からしたら 良いのですが、もともとの沿道にある観光客相手の商売などの施設に関してはお客さんがいなくなって しまうので、リプレースするとかの動きはあるのですか。 (道路建設課) 大子に関していいますと、秋のシーズンの袋田には観光目的の車が集まります、しかし、通過するだ けの観光目的でない車もいます。両方が一緒になってしまうために交通渋滞が発生します。その渋滞 によって、袋田に行こうとしていた人達も渋滞だから行かなくなるということがありますので、その意味で バイパスを作ることによって通過交通は排除して、袋田の滝に行く目的の人だけが旧道を通ってもらう ことになります。 (委員) そういう風に誘導をされるということですか。 (道路建設課) バイパスが出来たときに案内板の中で、袋田の滝は右の方、福島方面に行きたい人は左という様な かたちになるかと思います。 また、今までの店の人達がどうなるかということについては、想定の域ですが、観光目的の人は周遊 しますので今までと同じ様に観光と買い物をしてもらえると思いますので、通過する交通とは別と考える。 笠間に関しても、陶芸祭には渋滞が発生しますが、パーク&ライドを実施していますが、これについても、 笠間の中を周遊したい人達と 354 バイパスを通過交通として長距離トリップする人達とは別ものと考え ているので、地元の商業的なものに対してそれほどマイナス面はないと考えております。 (委員) 両方行ったことがあるのですが、よそから行った立場からすると、どういった地域の魅力があるかなど の認識がないので、目的地、例えば笠間の芸術の森にぱっと行って終わり。回遊性がなくなり、笠間稲 荷などの古い街並みとかそういうものと接点がなくなるというのがバイパスの難しいところだと思いますの で、ソフト面になりますが、せっかくいい道は出来たのだけれど、みんながとおり過ぎてしまわないような 工夫はしていただきたいと思います。 (道路建設課) 先ほど、県北振興のために道路がどんな役割を果たすのかとありましたが、道路ハード面の道路を 作るだけでなく、ハード面の整備の中にも案内標識の設置などがあるので、分かりやすい案内表示を して回遊できるような、観光振興にもなるような道路の整備を考えていきたい。 (委員) 観光協会をやっておりますので。道路が良くなるとスピードが出て道路沿線の観光振興は不可能に なりますね。大洗でも道路が出来て街が寂れた感じがする。まず、観光地だと駐車場の確保が必要で す。駐車場は道路整備と一体で考えないと。パーク&ライド等を考えてもらえれば。 (委員長) 先ほどの袋田などの観光地は明確なんですけれども、旧道走って通過するつもりでいても、こんなと ころに昔からのお団子やさんがあったとか、そういう魅力をたまたま見つけることがあるんです。それを バイパスをつくって全部通過させてしまうと、マイナスな側面も否定できないと思います。直接道路をつ くる人にお願いしても難しいと思いますが、県全体としてそういう問題を、どこかで考えないといけない。 (委員) へたをすると、そういうところに大型のショッピングモールが出来たりするとダブルパンチだ。 (委員) 行政は公共事業が終わらないと感じます。先ほども区画整理の中で 80%が地元から集まってい るという、そこに人を集めるから道路をつくらなくてはならない、人の流れをどう変えていかなければなら ないか、新しく街を創ることにより、人口が増加し、それにより渋滞が発生し、その対策でバイパスを整 備するということを繰り返している。公共事業というのは永遠に終わらないリサイクル事業だと感じます。 どこかで終止符をうつというのが、これからの公共事業の考え方なのかなというのをつくづく思いまし た。 また、道路の関係ですが、これからハイテク車が走り出してくると、混雑が今の半分くらいに減少する のではないでしょうか。そういったことを見据えて道路について考えていくべきではないでしょうか。 (委員) 道路整備事業についてですが、採択から再々々評価など年数がたっていますが、これから建設資 材は値段があがりますし、人件費も上がってきています。せっかく圧縮したコストがそこに吸収されてい ってしまうのではないかと思います。なるべく早めに工事を完了する方策をご検討いただくのが望まし いかと思います。用地買収の問題、特に、所有者の問題があるので難しいとは思いますが。 (委員) 都市軸道路ですが、南側、利根川側の見通しはどうなっているのですか? (道路建設課) 2 名の方が用地買収が出来ていない状況です。利根川の橋というのは、莫大な費用がかかりま す。千葉県との県境ですからやる時には基本的には千葉県と茨城県半分ずつ費用を出すことにな っています。また、千葉県側の道路網がそれ程出来ておりません。都市軸道路としてつながってい くことはとても効果がありますが、部分部分では効果が発揮できませんので、千葉県の進捗状況や 莫大な予算がかかりますので、先ほどご意見にもありました様に一気にやらないとだめなものです から調整が必要になってきます。 (委員長) 早期に完成させるというのが重要なことですが、完成させるということは、機能が発揮されるということ で。あまり大きなプロジェクトでは、完成しないと機能しないというのが一番良くない訳で。それでも、一 部、部分的に使用開始されて機能が発揮されていけばそこの部分は多少緩和されると思いますが、そ ういう意味で言うと TX 沿いの道というのはなかなか難しいのでしょうか。それとも、機能は発揮されてい るのでしょうか。 (道路建設課) 都市軸道路については、暫定 2 車線で 6Km の区間は供用しております。現道の交通量につい ては、緩和されております。約半分の交通量がバイパスの方に転化しております。 (委員長) 広域的な機能という意味ではまだ。 (道路建設課) はい、利根川橋梁が課題となっております。 (委員) 暫定 2 車線で十分、今キャパでいうと十分ではないでしょうか (道路建設課) TX の沿線開発がこれから進みまして、人の張り付き・・ (委員長) 暫定 2 車線というのは、2 つの意味があると思いますが、事業の中で暫定的に 2 車線として完成させ るということなのか、最終的にはこの事業の中で 4 車線にして (道路建設課) 都市軸道路に関しては 4 車線化です。 (委員長) 4 車線化というのは交通量の増大を見ながら決めていくという判断はないのか。 (道路建設課) TX沿線開発が相当進んでおりますので、今後人口も車も伸びるということと。また、企業誘致などを 促進させるためにも 4 車線化が必要であると考えています。 (委員) 対象案件として県南県西が多く、私自身行ったことがない場所が多いので、県内全域を今後見 ていきたいと思います。なかなか行ったことがないと発言も難しい。 (委員) 渋滞というものに関しては、緩和することが必要だと思います。先ほどもあったように観光という意味 で守っていかなければならないものもあり、折り合いをつけるということが難しいとも思いますが、渋滞は 緩和して欲しいと思います。 (委員長) 美浦栄線で土地の収用の話があったが、収用の事例はどのくらいの割合であるものなのですか。あ る意味、そこまでしなければいけないということは。 (道路建設課) 県の事業でいうと、年に 1 件あるかないかというくらいです。 (委員長) なるべくそこまで行かないよう、ご努力はされているということなのでしょうけれども。 (道路建設課) 収容になるには、何度も何度も交渉して。それがないと入っていけませんから。 (委員長) 収用法の手続きに入るとどのくらいの期間がかかるものなのか。 (道路建設課) 土地収用には事業認可と収用委員会の裁決という手続きがあり、一般的には事業認可の前の事前 協議で約 3 年程度、事業認可から収用委員会の裁決を経て権利取得までが約 2 年程度か かります。ちなみに美浦栄線では約 6 年 2 か月かかっております。 (委員長) 収用法に訴えようかと始めて、実際にはそこまで行かないで途中でということも (道路建設課) あります。どうしても、これは決まらないなと見えた時には、交渉とは別に任意の事前協議を行います。 まだ決まらない人が何名がいたとしても、ここは難しいと考えれば事前協議に入っていきます。 (委員長) その手続きに入るとしょうがないから妥協しようかということもありますか。 (道路建設課) そういう場合もあります。 (委員長) 収用法を執行するというのが、一つの交渉手段となる意味も持っているのですね。 (道路建設課) はい。ただ、事業認定をとるのが難しくなっている社会情勢ではあります。 (委員) 取手市の交差点では、マンション 2 棟あるということですが、戸数が多いのでしょうか。 (道路建設課) マンションが 2 戸なのですが、地権者数が約 190 名となります。本体の建物ではなく、土地だけです が、駐車場が減らされる訳です。190 名の方々が同意してくれるかというと、色々な意見がありますので、 この同意をとることは難航します。 (委員) 駐車場の代替地を提供するということですか。 (道路建設課) そういうことも考えられます。取手の沿線地域のため周りに土地がありません。 (委員) 駐車場だったら立体にするというのも考えられるが。 (道路建設課) いろいろな人の考えがあるので総意をとるのが簡単ではありません。 (委員長) これも最終的には収用法という可能性もあるわけですね。 (道路建設課) ただ、この場合、歩道の一部分だとかでは、収用の裁決にならないこともある。道路の真ん中にある のであれば裁決になるとは思いますが。事業認定がとりづらいということです。 (委員長) 先ほど、委員の方から長期的な視点で考えていくべきとのコメントがありました。 (委員) 公共事業は長いスパンでドラスティックなことを考えていくべきではないかと。 (河川課) 河川課でございます。整理番号 12 番海岸保全施設整備事業鹿島灘海岸侵食対策についてご説明 させていただきます。本事業は、大洗町から神栖市に至る鹿島灘海岸の侵食対策事業でございます。 事業延長は、約 70kmの海岸線のうち、赤で示した港湾や漁港区域を除いた約 52kmの砂浜となりま す。この区域の海岸は、昭和 50 年代後半から砂浜の後退(減少)が顕著となり始めたことから、昭和 60 年度よりヘッドランドと養浜を組み合わせた工法により事業を進めております。この写真は平成 25 年 8 月の鉾田市大竹海岸付近のものです。鹿島灘海岸の特徴としては、このように単調で長大な砂浜が続 き、その背後には砂丘や防災林などを挟んで集落が点在しています。次に、鹿島灘海岸の砂の動きに ついてですが、砂は那珂川と利根川から供給され、夏場は北側へ、冬場は南側へと海岸線に沿って 移動しており、局所的に堆積と侵食が偏在化しております。再評価の経緯ですが、これまでの事業再 評価は、6 工区毎に行って参りましたが、工区の境には地形的な変化などはなく、砂が自由に行き来し ているという状況もあり、今回より鹿島灘海岸全体で評価を行うことに致しました。事業の目的ですが、 この写真は昭和 55 年と 61 年頃の鹿嶋市神向寺地区の海岸の様子です。わずか 6 年で 100m近くあ った砂が消失しており、人家に波がせまっております。この写真のように、侵食により減少・消失した砂 浜の回復・維持を図ることで、人家などの背後地を高潮や高波の被害から守ることを目的としています。 次に、砂浜の効果ですが、砂浜がない状態で台風などが来襲した場合、高波の高さは 7.3mとなり、6 mの堤防を乗り越えてしまい人家に影響がでますが、堤防の前に 20m以上の砂浜があることで、波の 高さが 5.5mに抑えられ、背後地の安全は確保されることになります。よって、本事業は、背後地を守る ために必要な砂浜幅として、20m以上を確保する目標で事業を進めております。現在、鹿島灘海岸で 行っている侵食対策は、ヘッドランド工法といい、天然のポケットビーチの原理を応用した手法です。 全体計画は、砂浜にヘッドランドという人工の岬を約 1km間隔で 35 基設置し、その間に養浜を行い砂 浜を安定させるものです。現在の進捗状況は、34 基が完成し、ヘッドランドはほぼ完成していますが、 養浜が約 25%となっています。次に、ヘッドランドの効果ですが、この写真は、平成 25 年夏の鹿嶋市 北部の状況です。ご覧の通り、砂浜がある程度残った状況でヘッドランドを設置した海岸では、砂の流 出スピードが遅くなり砂浜が安定しています。一方、砂浜が既に減少した海岸にヘッドランドを設置した 鹿嶋市神向寺地区の平成 25 年の状況です。このように、ヘッドランドが設置されても、必要な砂浜が確 保されていない区間については、養浜が必要となります。次に、養浜の計画ですが、養浜は、これまで の経験や実験から、現地と同じ細かい砂(0.1mm 程度)で行ったのでは、短期間で流出してしまうことが 明らかとなったため、事前に数値計算によって最適な砂の大きさを算出し、確実に効果が出る方法とし て、小さな石(2.5~13mm)を用いた粗粒材養浜という新たな養浜手法により進めています。次に、粗粒 材養浜の実際の効果について、鹿嶋市神向寺地区で行った状況で説明します。左側が養浜前、平成 15 年の時で、右側が養浜後、平成 20 年の時の状況です。ご覧のように、砂浜が回復しております。この 写真は、その後の神向寺地区の経過を観察した平成 20 年と 26 年の状況です。ご覧のとおり、現在ま で約 6 年が経過し、その間に台風や大型低気圧が幾度も来襲していますが、砂浜はほとんど変化する ことなく、その効果は維持されています。よって、粗粒材養浜は砂浜を回復させる十分な効果があるこ とから、今後は、特に侵食が著しい大洗・旭・鹿嶋において、養浜を進めて参りたいと考えております。 次に、先般の東日本大震災の影響について説明します。震災で約 20~30cmの地盤沈下が生じたた め、更に侵食が進む状況となったほか、来襲した津波の引き波により大量の砂が沖合へ流出してしま いました。今回の事業費の増加は、そうした地盤沈下による震災後の砂浜の現状や今後の地形の変化 を予測した上で、改めて、防護上必要な養浜量を見直したためです。最後に、費用対効果の分析結 果について説明いたします。①背後地の安全の確保と②海岸環境の保全を合計した総便益(B)は、3, 689 億円となりました。一方、総費用(C)は 562 億円となりましたので、B/Cは 6.56 と算出されました。 鹿島灘海岸を取り巻く環境は、河川からの土砂供給の減少や震災による地盤沈下など、以前にも増し て厳しい状況となっております。背後地の安全と海岸環境の保全を図る本事業の必要性は高いと考え ておりますので、今後も養浜を中心に、事業を継続して参りたいと考えております。以上で、説明を終わ ります。 公園街路課でございます。整理番号 13 街路事業 都市計画道路 中大野中河内線外 1 線につい てご説明申し上げます。はじめに、街路事業 都市計画道路 中大野中河内線外 1 線の位置づけでご ざいます。現在、県の街路事業におきましては、市街地内の環状道路や鉄道の立体交差などの事業 を中心に進めているところです。位置図をご覧になっていただきたいと思います。こちらが、中大野中 河内線でございますが、水戸市、ひたちなか市、那珂市の 3 市を環状に結ぶ、仮称「水戸勝田環状道 路」を構成する水戸市内の区間を担っております。こちらが、JR常磐線、水郡線、水戸駅、常磐自動車 道、国道 6 号、国道 50 号バイパス、国道 51 号でございます。平成 26 年 12 月現在、水戸勝田環状道 路の計画路線延長でございますが、約 35.6kmのうち、暫定形も含めまして約 21.2km供用しておりま す。図面上では灰色の部分でございます。このうち、中大野中河内線の路線延長は 15.9kmございま して、県と水戸市とで役割分担しながら事業を進めております。本年度の再評価委員会の対象といた しましては、酒門工区 905m区間でございます。図面のこちらの場所になります。県におきましては、こ れまで、酒門工区の西側の元吉田工区、千波工区の整備を完了しております。一方、水戸市におきま しては、常磐線の南側の、灰色で示している区間の整備を終えており、現在は、こちらの赤色で示して おります松が丘工区、それから、大野工区の事業を水戸市で進めております。次に整備効果について でございます。こちらは、環状道路の整備効果を簡単な絵で示しておりますが、通過交通を環状道路 へと誘導することによりまして、中心市街地の交通渋滞の緩和に寄与するなどの効果が期待されており ます。次に位置図をご覧になっていただきたいと思います。こちらが、JR常磐線、水戸駅、千波湖、国 道 6 号、国道 50 号バイパス、国道 51 号、駅南中央通り、県道「中石崎水戸線」そして、現道の県道「下 入野水戸線」でございます。中大野中河内線の整備済み区間でございますが、元吉田工区(930m区 間)、千波工区(720m区間 )ということでございます。今回の再評価箇所である中大野中河内線外 1 線でございますが、酒門工区の事業化区間(905m)と、その影響範囲となる交差部分の渋田町酒門線 (209m)から構成されております。事業期間といたしましては、共に平成 22 年度~28 年度までの 7 か 年度で進めているところでございます。事業費につきましては、用地補償費が 31 億円、工事費関係が 6 億円の、合計 37 億円として進めております。本路線を整備による効果でございますが、中心市街地 を通過する交通のバイパス化、中心市街地への流入する交通の分散化、市街地間の交通円滑化等に よりまして、国道 6 号、国道 50 号バイパス、国道 51 号の渋滞緩和に寄与するものと期待されておりま す。また、現道の下入野水戸線には歩道が整備されていないことから、本路線を整備することにより、 歩行者及び自転車の安全な通行空間の確保を図ることとしております。さらに、本路線は、県の地域 防災計画において、防災上早期に整備することが求められている路線でもございます。次に、事業概 要でございますが、中大野中河内線の事業延長は 905m、幅員は 25m~40m、渋田町酒門線は事業 延長 209m、幅員は 11m~19mでございます。現道の下入野水戸線の状況につきまして、地図上の①、 ②の箇所で撮影した写真を添付してございます。続きまして、左上の写真は、中学生が路側帯を歩い ている様子、右下の写真からは、酒門六差路付近で渋滞が発生している状況の写真を掲載しておりま す。これらによりまして、現道の状況がお分かりいただけると思います。次に、事業の進捗状況につい てですが、平成 26 年 11 月末時点では、面積ベースで約 40%の用地を取得済みでございます。ちな みに、本年 3 月末時点では、27%でございましたが、半年で 13%進んでいるということです。本年度も 引き続き用地取得を中心に事業を進めているところです。今後の見通しについてですが、平成 27 年度 におきましては、国道 6 号から 130mの区間の用地取得を重点的に努めてまいりたいと考えております。 一方、工事につきましては、現在、青色の点線で囲んだ区間を整備しておりまして、約 100mの道路改 良工事を進めているところです。来年度は、東側に約 100m程度でございますが、道路改良工事を実 施してまいりたいと考えております。現在の現場の状況につきまして、地図上の①、②地点で撮影した 写真を順番にお示しいたします。①の状況についてですが、建物の移転及び用地取得が、ある程度ま とまって、完了した区間から道路改良工事を進めてまいりたいと考えております。②の状況についてで すが、来年度、用地取得を考えている場所の状況写真でございます。今後の見通しについてでござい ますが、事業期間の平成 28 年度末の供用を目指して鋭意、事業進捗を図ってまいりたいと考えており ます。最後に整備効果についてでございますが、本事業につきましては、水戸市中心市街地の交通 混雑と歩行者の安全性向上などに寄与するとともに、地元水戸市からも早期整備が要望されているこ とから、事業の必要性は依然として高い ものと考えており、事業を継続して参りたいと考えております。 よろしくお願いいたします。なお、本路線の効率性を示すB/Cでございますが 2.93 となっております。 本路線の貨幣価値に換算できない効果としましては、道路空間を確保することによる防災空間の確保 や地域住民の避難を確保する機能などを挙げさせていただきました。以上が、街路事業 都市計画道 路 中大野中河内線外 1 線の説明でございます。 (下水道課) 下水道課でございます。県内の流域下水道でございますけれども、今回ご審議いただくのは、 14 霞ケ浦湖北流域下水道、15 霞ケ浦常南流域下水道、16 霞ケ浦水郷流域下水道の 3 つとなっ ております。県内の流域下水道事業 7 つございます。この流域下水道事業は家庭や事業所からの排 水を受入れまして浄化して公共水域に放流するというものでございます。大きな特徴としてましては、県 と市町村とで役割分担をしております。県では幹線管渠とそれに関わるポンプ場の整備、市町村では、 各家庭まで接続するための管渠を整備すると役割分担で事業を進めております。 まず、14 番の霞ヶ浦湖北流域下水道につきましては、昭和 48 年事業に着手しまして、昭和 54 年供 用開始になっております。放流先については霞ヶ浦でございます。管内の市町村は土浦市、石岡市、 かすみがうら市、小美玉市、阿見町の 4 市 1 町となっております。 続きまして 15 番の霞ヶ浦城南流域下水道につきましては、昭和 48 年に着手しまして、供用開始は 昭和 51 年 6 月でございます。放流先は利根川でございます。管内市町村は龍ヶ崎市、牛久市、つく ば市、稲敷市、河内町、利根町の 4 市 2 町となっております。 16 番の水郷流域下水道につきましては、昭和 58 年に事業着手しまして、供用開始は昭和 61 年の 4 月となっております。放流先は常陸利根川でございます。潮来市と行方市の 2 市を管内としておりま す。計画概要と事業の進捗状況でございますが、全体計画が 31,973.4ha に対しまして平成 25 年度末 で 19,308.1ha でございます。整備率につきましては、60.4%となっております。霞ヶ浦湖北流域下水 道につきましては 48.9%、霞ヶ浦城南流域下水道につきまいては 72.0%、霞ヶ浦水郷流域下水道に つきましては 57.4%になっております。供用開始された区域で実際に接続された人口の割合いでござ いますが、3 つ合わせると 92.7%、個別に申し上げますと、霞ヶ浦湖北流域下水道が 91.7%、霞ヶ浦城 南流域下水道が 94.3%、霞ヶ浦水郷流域下水道が 81.3%となっております。続きまして、事業計画 変更の状況でございます。前回 19 年度と 20 年度に再評価委員会にお諮りさせていただきましたが、 その後上位計画の見直しがあったので、その状況についてご説明いたします。上位計画として、霞ヶ 浦湖北流域下水道だと霞ヶ浦流域下水道総合計画がございまして、平成 22 年度に変更になっており ます。全体計画の人口では霞ヶ浦湖北で 21%減、それに伴いまして汚水量が 34%減、事業費で 12% 減となっております。将来人口の伸びの鈍化といったことで減っております。続きまして、霞ヶ浦城南流 域下水道では、人口で 30%減、汚水量で 30%減、事業費についても 30%減となっております。霞ヶ浦 水郷流域下水道では、人口で 12%減、汚水量で 15%減、事業費で 11%減となっております。これが 事業計画見直しによって減少した状況でございます。続きまして、事業の状況でございますが、霞ヶ浦 浄化センターにつきましては、全体計画の処理能力としまして 1 日当たり 164,800 ㎥の処理能力があり ますけれども、現在の処理能力は一日当たり 89,000 ㎥で 54%の整備状況でございます。幹線管渠と ポンプ場につきまして、計画数量全て出来ております。次に、利根浄化センターにつきましては、全体 計画が 1 日当たり 258,000 ㎥、現在の処理能力は 200,000 ㎥となっておりまして、78%出来ておりま す。また、その他の施設の整備状況でございますけれども、幹線管渠、ポンプ場いずれも全て出来て おります。続きまして、潮来浄化センターでございますが、全体計画が 1 日当たり 14,100 ㎥のところ、 現在の処理能力が 1 日当たり 11,230 ㎥ということで 54%出来ております。また、その他の施設の整備 状況でございますけれども、幹線管渠、ポンプ場について全て出来ております。そして、流域下水道整 備によって得られる効果でございますが、生活環境の改善やトイレの水洗化、霞ヶ浦などの公共用水 域の水質改善という効果がございます。そして、事業の効率性でございますが、費用便益の分析を行 いましたところ、いずれの下水道につきまいても 1.0 を越えているということでございます。そして、事業 の有効性でございますけれども、3 流域合わせまして今後整備すれば、141,000 人の汚水処理が可能 ということでございます。そして、公共用水域の霞ヶ浦に流入する河川などの水質が改善するなどという ことがございます。整備されても、各家庭と接続されないと事業の効果も発揮されないということですの で、地道な活動ではありますが、接続されていないところに個別訪問に行きまして、昨年度の実績で 22, 121 件の家庭に出向き PR をさせていただきました。あとは、該当キャンペーンや市民祭開催時に下水 道関係の PR グッズを配るというようなことをやっておりまして、昨年度は 26 回ございました。県としまし ても、下水道の事業効果を高めるため、処理できる環境が整備され処理できるエリアで接続されていな い家庭には是非接続してもらって、事業の効果を発揮していきたいと考えております。以上が 14、15、 16 の流域下水道の事業説明でした。 続きまして、17番の特定公共下水道事業鹿島臨海特定公共下水道の説明をさせていただきます。 こちらの事業は、もともと鹿島臨海工業地帯の工場排水を受け入れる目的で始まりまして、工業地帯が あります神栖市の一般家庭からのも汚水も受け入れるということになりまして、今に至って鋳る事業であ ります。事業着手は、昭和43年度、供用開始が昭和45年度となっております。目的といたしましては、 鹿島臨海工業地帯の工場排水の受入れ、神栖市の家庭や事業所からの排水の受入れとなっておりま す。緑のエリアが鹿島臨海工業地帯の工場からの排水を受け入れるエリアです。そして、ピンク色の部 分が神栖市の一般家庭や事業所からの排水を受け入れるエリアになっております。計画概要及び事 業の進捗状況でございますが、鹿島臨海特定公共下水道につきましては整備率100%となっておりま す。下の方が神栖市の公共下水道になっておりますけれども、整備率は36.1%となっております。実 際に接続されている方の割合いが95.3%となっております。全体でみますと、整備率は60.9%となって おります。こちらの方も霞ヶ浦流域下水道と同じように、上位計画が平成22年に見直しになったので、 神栖市の公共下水道の方で人口が9%減、汚水量が10%減となっております。しかしながら、工場から の契約水量が2%増となっておりまして、トータルでは330,000㎥ということで全体計画の汚水量は変わ らずにおります。深芝処理場でございますが、県で整備してます鹿島臨海特定公共下水道の管渠は1 00%出来ております。そして、関連公共下水道神栖市の公共下水道の方が完成延長が626.9kmのう ち248.0km出来ております。処理場の処理能力でございますが、全体計画で1日当たり330,000㎥のと ころ現在1日当たり165,000㎥の処理能力となっており、50%が出来ている状況です。こちらの方も先 ほど申し上げた流域下水道と同じように、これから面整備、管渠とかの枝整備併せて処理能力を高め るように増設をしていきたいと思っております。こちらが上空から撮りました処理場の写真でございます 。放流先は東京電力の冷却放水路となっており、太平洋に注いでいるという状況でございます。下水 道の整備効果でございますが、トイレの水洗化、生活環境の改善、公共用水域の水質改善となってお ります。事業の有効性でございますが、鹿島臨海工業地帯の工場排水の処理を実施するということと、 神栖市の公共下水道事業によりまして、81,490人の汚水処理を実施していると、ひいては鹿島灘等の 公共用水域に対する水質改善でございます。事業の効率性につきましては、費用便益分析の結果2.2 1となっております。以上で説明を終わりにさせていただきます。よろしくお願いいたします。 (委員長) まずは、海岸保全施設整備事業からお願いします。 (委員) そもそもの原因は河川から砂が供給されないということが原因でよろしいでしょうか。そうしますと、海 岸レベルで護岸をして対策をしてというのも重要なんですが、河川の砂の供給が滞ってしまっていると いう問題については何か対策があるのでしょうか。特に、上流が他県になってしまっていることなど含め まして、どういう対策がとられているのか。また、海岸を守るという対策は一体性というものも考えないと いけないんだろうと思いますがどのようになっているのでしょうか。ダムの堆砂対策、河道の掘削による 河川の流下能力の向上など、トータルで対策を実施していくべきではないか。 (河川課) 現在のところ、実施しておりません。 (委員長) 河川からの土砂供給。例えば地滑りなどが起こって一時的に河川の中に土砂が供給され、それが 洪水などで搬送されるということがあるので、そこが関係してくるから時期的に割合い長いスパンで変化 したりする。ただ、先ほどあった短い期間に急速に海岸が痩せてしまったということは、何か特殊な事情 があって短期間に海岸がなくなってしまった。あれが全部ではなくて、何らかの事情があったと思われ ます。 (委員) 粗粒材養浜はどこから入手しているのでしょうか。 (河川課) 笠間などの砕石場から購入しています。 (委員) 採石場から。循環していくということで、どこか削ってもってきているという。供給源が無尽蔵にあるの かどうかということ。 (委員長) 採石場というのは要するに山ですよね。山を崩して、砕いたものをふるいにかけてもって来ていると いう。 (委員) 砂浜をもとの形の広さにとどめておくには有効なのだと思いますが、海水浴場に粗粒材というのは違 和感がありますがどうなのでしょうか。 (河川課) そういう不安があるので、現在まだ海水浴場への粗粒材の投入は実施しておりません。 (委員) 大洗の海水浴場に東海地区からの砂(細砂)を投入しているようですが、東海地区は砂を搬出しても 大丈夫な状況なのでしょうか。 (河川課) 先ほど、河川と海岸の関係が大事だとお話があったのですが。一つの連携としては、大洗に入れて いる砂については、久慈川の掘削を行った土砂が非常にいいものですので、国土交通省と連携して 海岸の方にもってきて養浜を行っています。サンドバイパスという手法です。本来自然の力で硫化して 海岸に撒かれる砂を人工的に運んでいるという取組の一つです。ただ、入れる量としては年間数万立 米ですので、自然の力に比べれば微々たるものですが、そういった小さな努力を行っていくしかないの かなと考えて、サンドバイパスの取組として大洗をやっています。 (委員) サンフラワー号が泊まっています海域の浚渫を定期的にやられていると思いますが、その砂がどち らかに活かされているのでしょうか。 (河川課) そちらもこの海岸の中ですが、細かい砂については港湾の中に溜まってしまって航路の埋没というこ とが発生していますから、そういった港湾の浚渫等については沖合で、クレーンで砂をつってそれをそ のまま沖合の方に持っていって浸食されている海岸の沖合でその土砂を撒いております。これはサン ドリサイクルというのですが、そういった取組を行っています。 (委員長) 県の立場として根本的な対策が簡単に講じられないのですが、仕方がないことなのですかね。ハマ グリ等海産物に対する粗粒材の影響はあまり考えなくていいのでしょうか。 (河川課) 影響については、モニタリング調査を実施するとともに、学識経験者や漁協を入れた検討委員会を 定期的に開催しておりまして、素粒剤によるハマグリへの影響についても検証し、今のところ影響がな いということで結論が出ています。 (委員長) 海岸の保全に対してはいかがでしょうか。よろしいでしょうか では、次に街路事業についてお願いします。 (委員) 駅南中央通りでいうと、交差点というとセブンイレブンがあるところですか。 (公園街路課) はい、そうです。 (委員) 地元の人間としては、これが出来ると流れがスムーズになると思う一方、旧道の所に百樹園があって、 計画では管理棟の近くまで道路がくると思ったが、自然環境への配慮としては心配が残る。 (公園街路課) 百樹園については駐車場付近の一部が掛かるだけ、建物は大丈夫です。 (石黒委員) 高低差がかなりあると思うが。確か道路が低いと思ったが。 (委員長) 当初の計画を修正して、駐車場の一部しかかからないということですか。 (公園街路課) 百樹園の敷地より道路の方が 20~30cm下がります。 (委員) 酒門六差路の先に県の団地とかがあって、六差路は慢性的に渋滞しているので、早期に完成れば、 地域の方々に大変喜ばれると思います。 (委員長) それではよろしいでしょうか。次に下水道の方よろしくお願いします。 (委員) 整備率、水洗化率とは何を計算しているのですか。 (下水道課) 整備してその後供用開始しまして、供用開始しているところに住んでいる人口が分母になります。 (委員) 実際の使用率というかたち。 (下水道課) そうです。接続されている方の人口が分子になります。その割合でございます。 (委員) 整備率と水洗化率を掛けるとその地域全体の現況の使用率になるという意味ですか。 (下水道課) そうです。接続の人口になります。 (委員) 霞ヶ浦湖北でいうと 45%くらいが地域の中の使用率ということでいいのですか。 (下水道課) 水洗化率が 91.7%ですので。 (委員) 面積に農地は含まれるのですか。 (下水道課) 農地はエリアから外すのが基本になっています。ただ、家庭菜園とか空き地について畑になってい るとかそういったものについては、含まれています。 (委員長) 市街化区域については全部農地で残っていてもそこは、すぐに供用出来るようにと。 (下水道課) そうです。市街化区域について。 (委員) 45%くらいが使用率で、霞ヶ浦浄化センターの処理能力が 54%というのは、だいたいが合っていると いうことなのですね。 (下水道課) はい、そうです。 (委員長) ちょっとわからないのが、整備率は面積当たりでしょ。ところが、水洗化率については人口の割合で すよね。つまり、整備した率っていうのは面積であったとしても例えば人口稠密なところからスタートして いれば、この面積率で計算するのはうまくないのでは。 (下水道課) 失礼しました。この割合ではおっしゃるとおりうまくないです。整備されている区域の住んでいる方そ れを分母にしないと。失礼しました。 (委員) ここのバランスをみないと、過剰な設備になってしまうということになりますよね。そこを聞きたかったの です。54%を現処理能力でこれから 380 億円を投資する訳ですよね。それが正しいかということをここ で議論しないと意味がないと思います。現況の需要ともっているもののバランスに対して今後の投資。 あと一つは、今年 47 億円(湖北)の事業費に修繕費は含まれているのか。かなり老朽化していると 思うので。 (委員) 追加で、現有処理能力と実際使われているのは。これだけの施設がある中でどの位使われているの ですか。 (下水道課) 霞ヶ浦湖北流域下水道につきまして能力 89,000 ㎥/日に対して、87,000 ㎥/日、霞ヶ浦常南流域 下水道につきまして能力 200,000 ㎥/日に対して 121,000 ㎥/日、水郷については能力 11,230 ㎥/日に対して 7,565 ㎥/日となっています。 (委員長) どちらにしても、接続が進んで汚水量が増えていけば、それを確実に処理出来るようにしておかなけ ればならない。問題は、そこに至らないうちにあまり大きなものを建設しないように、そこをきちっとして いくということ。 (下水道課) おっしゃるように、コスト縮減というのは、流入水量に見合った処理能力を持たせるのが一番のコスト 縮減だと考えております。 (委員長) そういう意味でも、なるべく早く多くの人にこれを使ってもらいたいですね。そこのところはきちっと判 断されていると思いますので。まだ、先ほどの数字がちょっと。 非常に大雑把に言えば、県が担当する管渠と処理場の一部と将来処理場を建設する場所は既に 確保してある。ですから、これから各市町村でそれを繋いで、集まってくる汚水量が増えてくるのを県は 待っている状態ですね。事業が進行・継続しているとはいえ、そういう状態ですので、次から次へとやっ ていくという状況にはないという理解でよろしいですか。 ですが、せっかく作った管渠をなるべく早く機能させることがいいことですので、各市町村のレベル で早く接続してもらうように県としても働きかけていくと。 (下水道課) はい。 (委員) 市町村の整備が併せて進んでいくといい。個人の住宅では、公共下水管があるかないかでは建築 コストにも影響してくるものですから。下水道が設置されていれば住宅供給も進みますし、個人負担も 少なくなる。経済効果もあると思います。 (委員) 一方で、接続するのに負担金があるんです。今までその場所にお住まいで、高齢化したくみ取りとか で生活なさってきた方に公共下水道きますよって、負担金と言われても、というような問題が末端ではあ ります。 (委員) そうですね。新築される方はいいですけれども。 (委員) だから、進んでいない地域というのはそういう地域なのかもしれませんね。 (下水道課) おっしゃるとおり、個別訪問で各家庭をまわってお話をお伺いするのですが、高齢化が進んで経済 的な負担がとかおっしゃるところがございます。先ほども申し上げたとおり、新築された方などを重点的 に個別訪問するとか PR するとかそういったことを努めていきたいなと思っております。 (委員) 新築される方はそれなりに費用を持っている。経済力の高い割と若い世代だと思うのですけれども。 今、繋がないでいるのは、逆に高齢化して自己資金が不足している方が多いのではないかなと。その辺 なにか方策を検討されていますか。 (下水道課) 県の方でも接続支援としまして市町村で 20,000 円くらい接続するのに補助しております。それに加 えて 20,000 円ほどトータル 40,000 円ほど接続される方に補助をしております。 (委員) 25 年度実績で 22,122 件の戸別訪問を行ったとありますが、接続につながったデータはどれくらい でしょうか。 (下水道課) 戸別訪問の結果については、把握できておりません。聞き取りなどを行うのですからそういったデー タを残して次の年度に活かすとかといったことが必要ではないかと思っております。 (委員長) 公的には下水道が整備されたら接続しないといけないという義務が生じるのですか。 (下水道課) 下水道法では共用が開始されると 3 年のうちに接続するという義務がございます。ただし罰則規定 はありません。 (委員) こういったものは、マキシマムの施設を用意しておかないと、要するにパンクしてしまうといけません ので。今後の人口見通しなどで、既存のものも見直ししていかないといけないのではないのかなと感想 を持ちました。もう 1 点は、水戸では 10 数年前に下水道が出来ましたのですが、1 軒まだバキュームカ ーで処理をしているところがあります。本当に 3 年経つと下水道に接続しないといけないのですか。 (下水道課) 下水道法では義務づけられております。しかし、罰則規定はありません。 (委員長) 新築の場合は下水道に接続しないと建築確認を出さないと。ですから、それは強制できる訳です ね。 (委員) 下水道事業で平米当たり下水道受益者負担金を払っているかと思いますが、どんなに広い面積を 持っていても住まうのは小さい面積ですよね。実際にはお持ちになっている画地の平米数で受益者負 担金を払うようになっています。その当たりの不公平感を特に周囲から聞くので、改善はできないもの でしょうか。広い面積を持っていると大変な費用負担が生じます。 (下水道課) 受益者負担金の考え方は、基になるのはそこに枝管を整備するのにどのくらいの費用が掛かるかと いうのが基本になっております。そいうことから、面積というのが割合で出てきて、お持ちになっている 宅地に掛けられるということです。水戸市内の場合であれば 10 万円から 20 万円になるかと思います。 おっしゃるように全面積ということになっております。 (委員長) 例えば、200 坪の土地を持っていて、そこにもう一人入ってきて 100 坪 100 坪に住み始めても、それ は既に繋いでいるので、その土地に関してはお金は払っているということになる。そういう意味では、面 積でというのはある種の合理性を持っているかもしれない。 (下水道課) 宅地は変わらなくても、増築なり新築するとかの場合はあると思いますので、基本になるのは敷地だ と考えております。 先ほどの整備区域内の人口の関係ですが、整備区域の人口を分子にしまして分母を全体計画の 人口と考えますと、例えば霞ヶ浦湖北だと 81%の方が整備区域内に住んでいるということになります。 (委員長) それは、先ほどの 3 つの地区について計算出来ますか。 (下水道課) はい。可能です。 (委員) それを基に将来の拡張計画をたてるから総経費が下がったとしている訳ですよね。 (委員長) それだと、人口のフレームが縮小しちゃったということですよね。 (委員) 修繕費が入っているか気になっているんですが。40 年経った機械設備があるので、メンテナンスが 発生するのではないかと。 (下水道課) 費用便益の考え方としますと、メンテナンスという概念ではなくて耐用年数が経てばまた新たに作る ということで考えています。 (委員長) 流域下水道事業について、県がやっている部分については、下水道事業維持管理費としての収入 は市町村にいく訳ですか。市町村からお金を貰って運用しているのですよね。それを全部カバーして いるのですか。それとも、別事業なのですか。 (下水道課) 当然、維持管理事業というのは含まれております。これまでの設備の費用も含まれていることになっ ております。 (委員長) では、事業は延々と続くということですか。 (下水道課) そうです。 (委員長) 維持管理事業として独立した事業にはならない。 (委員) 維持管理は独立採算でやらないと、公共事業はいつになっても終わらない訳ですよね。 (委員長) ただ、処理場が最終計画まで終わったところでは、この事業は終わる。そして、維持管理事業に移 管する。 (下水道課) 事業が終わりまして、50 年までみるわけですが、その間で耐用年数が過ぎたものは、新しいものを整 備していくことになります。 (委員長) この事業名でいくわけですか。 (下水道課) そうです。 (委員) 県が永遠に負担するという訳ですね。 (下水道課) 費用対効果の考え方で、費用便益の目安の一つとして取り入れられている手法です。 (委員長) これは、何年までかかるという話ではない。下水道事業は完成年度というのは霞ヶ浦の湖北は平成 37 年度となっていますが、37 年度に何が終わるのですか。その後はどうなるのか。 (下水道課) 37 年度に市町村の枝管の整備が全て終わるという前提で考えております。 (委員長) それに合わせて、処理場も計画が 100%終了する。だが、その時には古い処理場などを更新しなけ ればならないから事業が延長される。 (下水道課) はい。延長されます。 (木内委員) 47 億円が新しい投資なのか、40 年もメンテナンスをしているものなのか聞きたかった。 (委員長) 経費負担の問題で、更新費が下水道料金の中から生まれてくるのかあるいは県として新たに支出し なければいけないものなのか。 (下水道課) 市町村からの負担金を貰って整備するということです。 (委員) 47 億円というのは、新しいものを作ったのですか。それとも更新したものですか。そこをみておかない と永遠に負担がかかることになる。 (下水道課) これは、新設の工事費です。 (委員) 耐用年数はどのくらいあるのですか。 (下水道課) 耐用年数につきましては、管渠が 50 年、ポンプ場の土木建築施設につきましては同じく 50 年、機械 電気類は 15 年となっております。 (委員) 施設整備が完了したのは何年でしょうか。 (下水道課) 一番早いもので昭和 54 年に供用開始しています。38 年くらいです。 (委員) そうなると、メンテナンス、消耗品の交換などは 2 回行っていますね。 (下水道課) 改築工事も行っております。 (委員) そのお金はこの会計の中から出ているのですか。 (下水道課) この中には入っておりません。 (委員長) そこは明確に分けられているということ。 (委員) B/C のところの費用からいうと維持管理費と入っています。 (下水道課) これは、今までの費用と(3)の事業の効率性とを切り離して考えていただけるといいのですけれども。 こちらの方は便益の算出のマニュアルに沿って出しております。流域下水道につきましての維持管理 費を費用として出しております。 (委員長) 上水道事業も下水道事業もそうですけれども、便益をどうカウントするか。それを消費者に対して賦 課できるので、そこの計算に微妙なところがでてきます。コストを全部カバーするために、その分だけ料 金を上げてしまえばということもある。建設投資についても、下水道料金からそれをカバーするように下 水道料金を設定するのですね。 (下水道課) はい、そうです。新設の建設の時には関係の市町村から建設負担金としていただいております。市 町村がその建設負担金をどう埋めるかというと、使用料でもってまかなうというのが原則になっておりま す。 (委員長) そうすると、県が流域下水道事業やっていますが、県が基本的に支出する部分はないということか。 (下水道課) ないです。基本的に国費と使用料でまかないます。 (委員長) そういう中でなるべく下水道料金を低く抑えるために効率的かつ経済的な運営をしていただくことに なるわけですね。 それでは、最後に下水道事業の残りの事業についてお願いします。 (委員) 鹿島の方は震災の影響は。 (下水道課) 震災については、電力供給が止まってしまいました。そういった影響で稼働しなかったということはあ りましたが、大きな被災はなかったと聞いております。 (委員長) よろしいでしょうか。 本日審議していただいた事業につきまして、もう少し審議を継続した方がいいということがありますで しょうか。特になければ今日結論を出すこととしてよろしいでしょうか。 それでは、現地視察につきましてはいかがでしょうか。特によろしいですか。では、現地視察もしなく てよろしいということで。大抵皆さんよく御存知ですからね。 では、今回の審議事業につきましては、対応方針も含めて基本的には承認したことで、全ての事業 については基本的には継続が妥当ということでよろしいでしょうか。 (委員) はい。 (委員長) 継続は委員会としては了承しますが、もしなにか個別の事業につきまして意見を付してということが ありましたらご発言いただきたい。 これまでの議論の過程で意見がいくつか出ておりますので、これはおさらいすることなしに、私の方 で意見をとりまとめましてそれを委員の皆様にお送りして了解をいただく、あるいは追加の意見をいた だくということでよろしいでしょうか。 (委員) -同意― (委員長) では、そういうことにさせていただきます。 それでは、本日の議事は全て終了しました。ありがとうございました。