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2009(平成21)年度 経営計画の概要

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2009(平成21)年度 経営計画の概要
平成21年度
経 営 計 画 の 概 要
平成21年3月
中国電力株式会社
目
はじめに
次
………………………………………………………………
Ⅰ.グループ経営5ヵ年ビジョン
1
…………………………………
2
Ⅱ.人材育成・設備ビジョン
1.人材育成ビジョン ……………………………………………
2.設備ビジョン …………………………………………………
4
5
Ⅲ.具体的な取り組み
1.信頼されるエネルギアグループを目指して
(1)コンプライアンスの推進
(2)原子力開発の着実な推進
(3)発電・ネットワーク設備の基盤強化
(4)地球環境問題への対応
(5)商品・サービスの品質向上
………………
6
2.創造していくエネルギアグループを目指して ……………
(1)人材育成への取り組み
(2)技術・技能継承への取り組み
(3)技術開発による新たな価値創造への取り組み
17
3.成長し続けるエネルギアグループを目指して
(1)売上拡大に向けた取り組み
(2)継続的な経営効率化・業務運営の改善
(3)トータルソリューション事業の展開
……………
22
Ⅳ.電力供給計画の概要
1.電力需要の見通し ……………………………………………
2.電源開発計画 …………………………………………………
3.電力輸送設備計画 ……………………………………………
31
32
35
<参考>設備投資額
36
…………………………………………………
0
はじめに
日頃,皆さまには,エネルギアグループの事業運営にご理解とご協力を賜り,誠にあ
りがとうございます。
当社グループを取り巻く情勢をみますと,原油や石炭などの燃料価格の著しい変動,世
界経済の低迷に起因する国内生産活動の落ち込みによる電力需要への影響など,足もとの
経営環境が厳しさを増す中,深刻化する地球環境問題やエネルギーセキュリティの確保へ
の対応など,さまざまな課題への対応を迫られています。
当社グループは,こうした事業環境を踏まえた経営の方向性をグループ全体で共有し,
着実に諸施策を展開していくため,平成20年度から24年度までの5年間を対象とした
『グループ経営5ヵ年ビジョン』を策定し,人材基盤・設備基盤の強化に向けて鋭意取り
組んでいるところです。
また,昨年9月には,これまでの経営効率化の成果を最大限織り込んだ電気料金の見
直しを実施するとともに,10月∼12月分の料金については燃料費の上昇分を反映す
る燃料費調整を行わず,料金水準を据え置く措置を実施しました。
今後とも,当社グループは,
『ビジョン』に掲げる「目指すべき企業グループ像」の実
現に向け,コンプライアンス最優先の業務運営を基本に,競争力や財務体質を損なわな
いよう留意しながら,
「将来の安定供給や競争力・業務品質の向上を支える設備面や人材
面での経営基盤強化」に対し重点的に取り組み,引き続き,グループ総力をあげて多様
なニーズにお応えすることで,お客さま,株主・投資家の皆さまから選択していただけ
るよう努めてまいります。
皆さまにおかれましては,今後とも当社グループの事業に格別のご理解とご支援を賜
りますようお願い申しあげます。
本冊子は,平成21年度の経営計画の概要についてまとめたものです。ご覧いただき,
ご意見・ご感想などをお寄せいただければ幸いです。
1
Ⅰ.グループ経営5ヵ年ビジョン [平成20年3月策定]
エネルギアグループは,
『グループ経営5ヵ年ビジョン』に基づき,総力をあげて,
経営基盤の強化に取り組みます。
目指すべき企業グループ像
エネルギアグループは
人と技術の力で新たな価値を『創造』し,
継続的に『成長』していくことで,
皆さまから『信頼』され,社会の発展に貢献する
目指すべき企業グループ像の実現に向けた行動計画
1.5年間(平成 20∼24 年度)の位置付け
事業の基盤である信頼と,価値創造の源泉となる
人材基盤・設備基盤を確固たるものとする期間
2.コンセプト
「成長」に向けた「信頼」
「創造」の基盤づくり
3.行動計画
(1)
信頼されるエネルギアグループを目指して
○コンプライアンス最優先の業務運営に着実に取り組む
○エネルギーサービスを中心にグループとしての変わらぬ使命
を果たす
(2) 創造していくエネルギアグループを目指して
○自ら考え行動できる人材を育て,個の力を結集し組織力を
高める
(3) 成長し続けるエネルギアグループを目指して
○成長の源である利益の基盤をグループ一体となって強化する
2
数値目標
項
目
収 益 性
経常利益(連結)
健 全 性
有利子負債残高(連結)
目標値
(平成20∼24年度平均)
600億円以上/年
(平成24年度末)
1.6兆円程度
<資本効率>
(平成24年度)
効
ROE(単独)
5%以上
[自己資本当期純利益率]
率
性
<資産効率>
設備生産性(単独)
(平成24年度)
[固定資産1億円あたりの
360万 kWh/億円程度
販売電力量]
成
<電気事業>
(平成20∼24年度合計)
35億 kWh 以上
<電気事業以外>
(平成20∼24年度合計)
長
電力需要開拓量
性
グループ外売上高※1
6,000億円以上
グループ外営業利益※2
220億円以上
※1
売上高は連結売上高と電気事業の売上高との差。
※2
営業利益は連結営業利益と電気事業の営業利益との差から連結子会社のグループ内取引に
よる営業利益を控除した値。
3
Ⅱ.人材育成・設備ビジョン
『グループ経営5ヵ年ビジョン』に示す考えのもと,人材育成および設備に関する
経営の方向性を全役員・社員が共有し,着実に実践していくため,以下のとおり,
「人材育成ビジョン」および「設備ビジョン」を策定しました。
1.人材育成ビジョン
今後の中長期的な人材育成の基本方針と取り組みの方向性を示す「人材育成ビ
ジョン」に基づき,人材育成の取り組みを強化し,社員の能力と組織力の向上
を図ります。
(1)基本方針
人材育成が目指すもの
会社の発展と社員の成長をともに実現する。
目指す人材像
「誇りと志を持って仕事に取り組むプロフェッショナルな人材」を育成する。
誇りと志を持って仕事に取り組むプロフェッショナルな人材
【求められる3つの要件】
(社員に共通して求められる要素)
・課題にチャレンジしている(チャレンジ)
・協力して仕事を進めている(協働)
・仕事を深く理解している(専門能力)
人材育成の方策
「育てるコミュニケーション」に重点を置いたOJTを中心に方策を幅広く展開する。
管理者を中心に熱意を持って指導・育成に取り組み,
「達成感・連帯感を実感できる職場づくり」を推進する。
上司・先輩等
研修(基本教育,
業務教育・訓練等 )
「知る」ことに留ま
らず「身につく」
レベルを目指す。
〔育てるコミュニケーション〕
社 員
社員は「仕事を通じて自ら学び成長する」意識
をもって,課題解決等に積極的に取り組む。
(2)重点実施事項
・リーダーシップを発揮できる管理職の養成
・「自ら考え行動する」社員の育成
・専門能力の維持・向上に向けた施策の検討・実施
4
人材育成に
資する施策
人材育成の視点をもって
幅広く展開する。
2.設備ビジョン
3E※の同時達成と供給信頼度維持を実現するため,設備面の基盤強化に取り組
んでまいります。
※供給安定性:Energy Security,経済性:Economy,環境保全:Environmental Conservation
電源設備基盤強化に向けた主な取り組み施策
島根3号と上関地点の新規原子力開発を最重要課題として取り組み,電源構成を
ベストミックスに近づけ,CO2排出原単位,燃料コストを低減してまいります。
トータルコストのミニマム化
発電種別毎の施策
●:原子力
▲:火力
■:水力
▲適正な設備量の検討
▲保守技術(RBM = リスクベースドメンテナンス等)の
高度化による信頼性向上・定検期間短縮
▲大型石炭火力の負荷
変化率向上の検討
●新検査制度導入と運転期間
延長対応による稼働率向上
▲低品位炭,高硫黄分重原油等
への対応
●ライフサイクルコスト評価による
最適運転継続期間の検討
▲燃料物流網のあり
方検討
▲大型電源計画外停止時の
バックアップ電源のあり方検討
●新規地点の計画 ▲高効率ガスタービンへの更新
どおりの運転開始
▲石炭高度利用(IGCC等)への取り組み
▲軽質LNGへの
■既存水力の持続的活用と
対応
再開発等の方針検討
▲バイオマス混焼
■揚水のあり方検討
CO2排出抑制
リスク対応力強化
ネットワーク設備基盤強化に向けた主な取り組み施策
高経年設備の更新に合わせて設備構成の見直しを進め,合理的なネットワークを形
成し,供給信頼度の維持,電力品質の維持・向上を図ってまいります。
ネットワーク全体で
合理的な設備
保全しやすい設備
<作業中の供給信頼度の確保>
○増加する工事量に対応し,移動用機器の
整備や,22kVループ化等の系統整備
の検討
<通信設備の標準化>
○通信設備の機種・容量等の標準化の検討
<設備・系統構成の最適化>
○系統構成・電圧階級の整理の検討
○設備形成の基本計画の再構築
<お客さまニーズを反映した設備形成>
○新規需要への迅速な対応
○スマートメーター(次世代多機能
電気メーター)導入検討
安定的かつ品質の良い
電力を供給する設備
<保全技術の高度化>
○劣化診断技術の確立・充実
○設備更新の方針策定
<新エネルギー連系増加への対応>
○電力品質確保のための技術的諸課題検討
電源構成や運用の変更
に対応できる設備
<事故・災害に備えた設備形成・復旧の迅速化>
○社会的影響の大きい稀頻度事故への対応
○地域防災計画への対応
○耐雷対策の推進・拡大
○災害等に強い通信設備の適用
<基幹系統の整備>
○需要動向・電源構成等の変化に柔軟に
対応した基幹系統の強化
5
Ⅲ.具体的な取り組み
1.信頼されるエネルギアグループを目指して
∼コンプライアンス最優先の業務運営に着実に取り組む∼
∼エネルギーサービスを中心にグループとしての変わらぬ使命を果たす∼
(1)コンプライアンスの推進
皆さまからの信頼回復と企業再生を取り組みの柱とし,コンプライアンス最優
先の経営を大前提に,CSRの取り組みを一層推進してまいります。
CSRとは
CSR(Corporate Social Responsibility:企業の社会的責任)とは,一般的
には,良質で安心できる商品・サービスを提供するという本来の事業活動を
基本に,環境問題への対応,社会貢献,人材育成など事業と不可分の種々の
社会的行動を通じて,企業としての責任を果たし,社会からの信頼を得てい
くことと捉えられます。
当社においては,コンプライアンス(倫理や道徳を含めた社会的規範を
大切にし守ること)を最優先した経営を大前提に,電力の安定供給をはじめ
とする良質で安心できる商品・サービスの提供,環境問題への積極的な対応
といったCSRの具体的な取り組みを一層推進していきます。
また,それらの取り組みについて積極的に情報発信するとともに,お客さ
ま,地域社会の要請を確実に把握し,当社における取り組みに的確に反映す
るよう努めます。
エネルギアグループCSR行動憲章
エネルギアグループでは,平成18年3月,グループにおけるCSRの取り組みの
方向性やグループ全社の事業活動および全ての役員・社員の行動の根底に置くべき
8つの原則を定めた「エネルギアグループCSR行動憲章」を制定し,「社会から信
頼され,選択される企業グループ」となることを目指して取り組んでいます。
●安全の確保
●人権の尊重
●コンプライアンスの推進
●お客さま本位の徹底
●環境問題への積極的な取り組み
●地域社会発展への貢献
●社会とのコミュニケーションの充実
●活力ある企業風土づくり
6
不適切事案の教訓を風化させず,二度と繰り返さないという強い決意に立ち,
コンプライアンス最優先の経営を推進します。
当社は,一連の不適切事案を受け,平成19年6月に「あらゆる業務運営において
コンプライアンスを最優先に進める」ことを経営の基本とする「コンプライアンス
経営推進宣言」を社内外に表明しました。今年度も,役員の率先垂範のもと「良識に
照らします」
,
「率直に話します」,「積極的に正します」の「3つの行動」の実践を
はじめ,グループをあげて「コンプライアンス最優先」の経営を推進していきます。
主な取り組み
●コンプライアンス推進計画にもとづく諸施策の着実な実施
・全社および組織毎にコンプライアンス推進計画を策定し,個人情報保護を含む諸
施策のPDCA(Plan→Do→Check→Act)サイクルを展開します。
●コンプライアンス研修の実施
・役員・社員を対象とした討議研修等を継続実施するとともに,選択研修メニュー
の拡充等により,各職場の状況・ニーズに応じた効果的な取り組みを推進します。
●職場実態・社員意識調査の実施
・職場実態や社員の意識を経年的に把握し,調査結果を速やかにフィードバックす
ることにより,各職場における自律的な取り組みの促進を図ります。
●コンプライアンス強調月間の設定(毎年11月)
・コンプライアンス意識の浸透・定着に向けた施策を全社で実施します。
コンプライアンス推進体制
企業倫理委員会(委員長:会長)
取 締 役 会
(社外有識者3名を含む)
社
長
コンプライアンス推進部門長
コンプライアンス推進部門(推進部署)
■全社コンプライアンス推進計画の策定・評価・改善
■教育・研修の実施 等
社内相談窓口
コンプライアンス推進責任者(事業所長等)
コンプライアンス推進役
所属長
展開
グループ
会社
グループ
会社社員
社員
■ 業務実施箇所自ら日常業務の
適正さをチェック(自己点検)
支援
機能チェック
内部監査部署(考査部門)
7
相談
エネルギアグループ企業倫理連絡会議
事業本部・部門・事業所
社外相談窓口
情報共有
推進
企業倫理相談窓口
(2)原子力開発の着実な推進
エネルギーセキュリティの確保,燃料価格の高騰下での経済性確保,地球環境問
題の同時解決に向け,その切り札となる原子力開発を経営の最重要課題と位置付
け,島根3号機の建設,上関地点の開発をグループの総力をあげて実現します。
原子力開発の推進に向けた具体的施策
・島根3号機の建設工事の着実な実施(営業運転開始:平成23年12月)
・上関地点の着実な開発(準備工事および計画どおりの着工)
・プルサーマル計画の推進(地域への理解活動,加工・輸送対応)
【原子力開発地点】
島根原子力発電所
【島根3号機
建設状況】
上関原子力発電所
計画地点
【上関原子力発電所
完成予想図】
平成20年9月
原子炉格納容器上部ライナー吊り込み
原子力開発による二酸化炭素(CO2)の排出抑制
【日本の電源種別CO2排出原単位※の比較】
【原子力開発によるCO2排出原単位低減効果】
(※1kWhあたりのCO2排出量)
1.2
[出典:電力中央研究所報告書]
0.975
【目標値】
CO2排出原単位
平成2年度比
▲20%程度低減
2割程度
0.6
0.608
0.519
0.887
0.4
0.2
発電燃料燃焼
設備・運用
0.742
0.8
0.704 0.478
5割程度
新規原子力の開発
水力
地熱
原子力
風力
太陽光
0.053 0.029 0.022
0.015 0.011
LNG
コンバインド
LNG火力
石油火力
石炭火力
発電
プラント
0.408
0.130 0.111
0.088
0.038
0
[kg-CO2/kWh]
[ kg – CO2 / kWh ]
1
平成2年度
8
1基
2基
3基
(3)発電・ネットワーク設備の基盤強化
発電・ネットワーク設備の保安確保・信頼度維持が地域社会の安心の基盤と
なることから,中長期的な設備展望に立った設備形成・保全を,グループが持
つ技術と総合力によって計画的かつ着実に進め,信頼に応えます。
発電設備の保安確保と信頼度維持
●原子力発電所の信頼性向上
・新耐震設計審査指針(平成18年改定)に基づき,耐震安全性を一層高める設計
および方策を自主的に実施します。
・原子力発電所の安全・安定運転のため,日常的な保全活動における点検・検査の
結果や国内外発電所の運転経験および最新の技術的知見等を反映し,予防保全工
事を計画的に実施します。
●原子力発電所における品質保証活動の実施
・原子力安全の達成をより強固にするため,原子力品質マネジメントシステム
(QMS※)を構築し,確実な品質保証活動を実施しています。
※ QMS(Quality Management System)は,業務品質を高めるため組織を指揮し,管理
するためのシステム。
●下関発電所2号機の運転再開
【下関発電所 (山口県)】
・低硫黄石油燃料の生産量減少などの燃料
調達環境の変化に対応するため,比較的
容易に調達することができる高硫黄石油
燃料が使用可能な排煙脱硫装置を備えた
下関2号(石油火力,出力40万kW,
平成19年4月から休止中)の運転を,
平成21年5月を目途に再開し,長期的
な燃料調達の安定化を図ります。
●火力発電設備の保安確保
・高温耐圧部,危険物設備等の点検計画を策定し,これを確実に実施するとともに,
施工後の設備の状態を的確に把握しつつ,トラブル事例に基づく事前評価および
水平展開を徹底するなど,次回の点検計画へ反映させ,保安に関するPDCAサイ
クルを回しながら,発電設備の保安確保に努めます。
●火力発電所の熱効率向上
・経年設備の更新時期に合わせて,高効率蒸気タービン等の導入を行い,火力発電
所の熱効率の向上を目指します。
9
ネットワーク設備の保安確保と合理的な設備形成
安定的かつ品質の良い電力を供給するため, ネットワーク設備の保安確保および故
障・災害時に備えた設備形成や復旧の迅速化に努めるとともに,供給信頼度・電力品
質と経済性・効率性を両立した,合理的な設備形成に努め,ネットワークの基盤強化
を図っています。
≪更なる保安確保に向けた取り組み≫
設備をできるだけ長く活用し計画的な設備更新を進めていくため,電柱等の設備
点検に伴う記録の仕組み等を見直し,PDA(携帯端末機)を用いて点検結果を記録・
参照できる巡視点検支援システムを導入しました。
このシステムの活用により,電柱等の設備に関する情報を現地で参照しながら設
備点検を効果的に実施し,その結果を設備更新計画の策定に活用します。
≪台風等の自然災害に備えた対策≫
・供給エリア全体でバランスのとれた復旧体制の早期確立
台風等の災害発生時には,電柱の倒壊や送電線故障など各事業所エリア内の被害
状況の把握を速やかに行い,被害の大きい地域に対し重点的に復旧作業要員を配置
するなど,被害規模に応じた要員配置により復旧体制を早期に確立します。
・計画的かつ効果的な巡視・復旧作業の実施および支援システムの導入
営業所間の相互応援をサポートするため,全ての配電関係の巡視・復旧用車両に
電柱位置検索機能付のカーナビゲーションシステムを配備しています。また,携帯
電話を利用し,巡視に関する情報を現地からのデータ送信でシステムに自動登録す
るなど,災害復旧を支援する災害復旧総合システムを導入しています。
被害設備登録
被害規模把握
携帯電話
被害設備登録・送信
被害設備情報
災害復旧総合システム
≪地域ごとの合理的なネットワーク形成≫
高経年設備に対して保全技術の高度化による計画的な改修を行うとともに,将来
の需要動向など地域ごとの特性を踏まえた合理的なネットワーク形成に努めてい
ます。
10
(4)地球環境問題への対応
地球温暖化防止のための温室効果ガス排出量の削減に向け,原子力開発に傾注
しつつ,LNG(液化天然ガス)利用の拡大や新エネルギー導入の促進,石炭
高度利用技術の開発等にも積極的に取り組み,よりクリーンで持続的発展が可
能な社会づくりに寄与します。
二酸化炭素(CO2)の排出抑制目標
当 社 は ,「 平 成 2 0 ∼ 2 4 年 度 に お け る C O 2 排 出 原 単 位 を 平 成 2 年 度 実 績
(0.614kg-CO2/kWh)から平均で20%程度低減する」という目標を掲げ,地
球温暖化防止へ向けた取り組みを積極的に進めています。
水島発電所1号機LNGコンバインド化
水島1号(出力:12.5万kW)について,石炭から天然ガスへ燃料転換するとと
もに,既設設備を有効活用しながら,地球環境問題への対応も配慮した高効率のコ
ンバインドサイクル発電設備(出力:28.5万kW)へ改造しました。
(試運転開始:平成20年12月,営業運転開始:平成21年4月予定)
【水島1号機の設備改造概要】
9.78万kW
18.72万kW
注:
は,1号機改造により新たに設置する機器を示す。
11
バイオマス発電の推進
地球温暖化防止に向けた取り組みの一環として,新エネルギーの利用拡大を推進
するとともに,RPS法※1の義務量達成に向け,有力な新エネルギーの一つである木
質バイオマス※2を利用した混焼発電について,平成19年8月から新小野田発電所
において本格実施しています。
〔新小野田発電所における取り組み成果(約2∼3万t/年使用時)〕
・CO2 削減量
:約3∼4.5万t−CO2/年
・木質バイオマス発電電力量:0.3∼0.5億kWh/年
【新小野田発電所におけるバイオマス発電の仕組み】
【木質バイオマスチップ】
チップとは,切削または粉砕
により細片化したもの。
供給装置
バイオマス
計量器
微粉炭機
石炭
ボイラ
脱硫・EP・脱硝
新小野田発電所
※1
RPS(Renewable Portfolio Standard)法(電気事業者による新エネルギー等の利用に関する特別措
置法)は,電気事業者に対して,毎年,その販売電力量に応じた一定割合以上の新エネルギー
等から発電される電気の利用を義務付け,新エネルギー等の更なる普及を図るもの。
※2
バイオマスとは,生物資源を表す言葉で,再生可能な動植物に由来する有機物であり,エネル
ギー源として利用可能なもの。木質バイオマスは,森林の間伐材,製材所等で発生する木くず,
建設工事で廃材として発生する木材等のうち,原料として活用しないものを利用。
炭素基金・温室効果ガス削減プロジェクトへの参加
当社は,地球規模での温暖化防止に貢献するため,炭素基金に出資するとともに,
諸外国で実施される温室効果ガス削減プロジェクトへ積極的に参加しています。
形
態
内
炭素基金
プロジェクト
への参加
クレジット
の購入
温室効果ガス削減プロジェクト
※1
※2
※3
※4
CO2
容
・世界銀行炭素基金(PCF)
・日本温暖化ガス削減基金(JGRF)
・温室効果ガス排出権共同購入プール(GG−CAP)
小規模水力発電
・インドネシア
風力発電
・中国
小規模水力発電
・ブラジル
バガス発電※2 他
・モンゴル
・ポーランド
・インド
・中国
・チリ
小規模水力発電
炭鉱メタンガス利用
HFC※3回収・破壊
HFC回収・破壊
亜酸化窒素回収・破壊
ゴミ埋立地メタン回収・燃焼
・パキスタン
亜酸化窒素回収・分解
CO2クレジット
購入契約量(万 t)
−※1
約2,100※4
契約上の守秘義務があるため掲載していません。
主にサトウキビの搾りかすを燃料とした発電。
温室効果ガスの一つ。HCFC(代替フロン)製造過程の副生産物。
プロジェクトの実施状況により実際の獲得量は変わる可能性があります。
12
循環型社会形成への対応
当社は,廃棄物の発生抑制(リデュース)
,再利用(リユース)
,再生利用(リサ
イクル)の3R対策を積極的に推進するため,環境管理目標に廃棄物再資源化目標
を掲げ,取り組んでいます。
〔
「廃棄物ゼロエミッション※」への取り組み〕
平成24年度までに当社から排出する廃棄物の再資源化率を99%
以上に高め,
「廃棄物ゼロエミッション」の実現を目指します。
《具体的施策》
○石炭灰の土木材料等への有効利用拡大
○建設廃材,廃プラスチック等の有効利用拡大
○オフィスからのゴミ分別の徹底と再資源化
20.4%
廃棄物の
埋立処分率
2.9%
(=1−再資源化率)
【21.7万t】
1%以下⇒ゼロエミッション
【3.4万t】
【
H12年度
】は埋立処分量
H24年度
[目標年度]
H19年度
当社の事業活動に伴い発生する産業廃棄物・副産物のうち,最も発生量の多い
ハ イ
石炭灰については,従来からのセメント原料としての利用に加えて,Hiビーズ
(護岸工事や覆砂工事用海砂代替材)
,NAクリート(新素材コンクリート)など
土木材料として幅広い用途に利用しています。その他の廃棄物についても積極的
に有効利用の拡大に努めた結果,平成19年度は産業廃棄物全体の有効利用率が
97%台に達しました。
【石炭灰発生量・有効利用率の推移】
有効利用量
(万トン)
160
140
120
100
80
60
40
20
0
有効利用率 (%)
97.0
94.3
4.5
3.9
4.6
69.7
74.2
76.5
83.8
H16
H17
H18
H19 (年度)
2.6
26.6
51.9
H15
100
90
80
70
60
50
40
30
95.0
94.0
66.1
処分量
13
当社,株式会社エネルギア・エコ・マテリア,および“島根原子力発電所大型ブ
ロック製作工事 大成・間・中国高圧・鴻池・竹中・不動テトラ共同企業体”の3
者共同で,島根3号機建設の護岸・防波堤工事に使用するテトラポッド等の大型消
波ブロック(重さ約20∼80t,8,740 個)をNAクリートを用いて製作しました。
この取り組みは,平成20年度リデュース・リユース・リサイクル推進功労者等表
彰国土交通大臣賞を受賞しました。なお,このNAクリートには石炭灰が約10万ト
ン使用されています。
島根3号機の防波護岸(現在工事中)
テトラポッド(80t)とアクロポッド(42t)
新エネルギー普及拡大に対応した取り組み
当社は,新エネルギー普及支援の観点から,太陽光発電,風力発電,廃棄物発電の
電力を購入するとともに,
「中国グリーン電力基金」を通じた新エネルギー設備への助
成活動を行っています。
太陽光発電については,平成4年から当社販売価格相当での自主的な買取メニュー
により,普及拡大に努めているのに加え,当社営業所などにも太陽光発電設備の設置
を進めてまいりました。さらに自社保有地を活用し,1万kW程度の大規模太陽光発
電設備(メガソーラー)を導入する検討を始めています。風力発電については,更な
る導入量拡大に向け技術的な検討を行った結果,平成21,22年度に各10万kW
を募集することといたしました。また,石炭火力発電所においては,未利用間伐材な
どの木質バイオマスを混焼するバイオマス発電を行っています(12ページ参照)
。
このような活動を通じて,当社は低炭素社会の実現に向け,新エネルギーの普及拡
大に積極的に取り組んでまいります。
14
(5)商品・サービスの品質向上
良質で安心できる商品・サービスをご納得いただける価格で提供することを
ベースに,
『常にお客さまの立場に立ち,ご要望に「的確に」
「速く」対応する
※
ことでお客さまの心を掴み,信頼を得ること』
(CRM の実践)を目指します。
※CRM(Customer Relationship Management)=お客さまとの関係性を重視するマネジメント
カスタマーセンターの取り組み
お客さまサポート課
電話
FAX
インター
ネット
電話対応
フリーダイヤル
お客さまサービスの向上を図るため,電気に関するご相談・お問い合わせや,お
引っ越しに伴う電気のご使用開始・終了のお申込みは,岡山・広島のカスタマーセ
ンターで承っています。
カスタマーセンターでは,お客さまからのお問い合わせ等にスピーディーにお応
えするとともに,
「お客さまの声」からニーズを的確に把握・分析し,お客さまサー
ビスへ迅速に反映してまいります。
カスタマーセンター 【岡山・広島】
お客さま
システム基盤
業務運営課
全社的な視点で
お客さまニーズ分析
・お客さま基本情報
・お客さま対応履歴
・問い合せ回答例 等
業務改善等提言
営業所
ワークフローを活用した
迅速・確実な業務連携
担当課
販売事業本部
業務改善・
新たなサービス
の実施
お客さま訪問
「お客さまの声」からのサービス向上への取り組み
お客さまからお寄せいただいたご意見・ご要望などをもとに業務改善を行い,お
客さまサービスの向上に取り組んでいます。
これまでの取り組みの中から実施した改善事例の一部を紹介します。
【お客さまの声】
ファミリータイムにご加入いただいているお客さまから,
「
『電気ご使用量のお知
らせ』では,電化住宅割引が適用されているかどうか分からない」というご意見を
いただきました。
【改善内容】
電化住宅割引を適用しているご契約については,毎月の検針時にお配りする「電
気ご使用量のお知らせ」に“電化住宅割引適用”を表示してお知らせするよう改善
しました。
15
【お客さまの声】
点字による「電気ご使用量のお知らせ」や「電気料金領収証」をお渡ししている
お客さまから,「電気の使用量,金額などの部分が判読しにくい」というご意見を
いただきました。
【改善内容】
点字による「電気ご使用量のお知らせ」等では,電気ご使用量,金額などの部分
を1字ごとに点字数字シールを貼付していたため,貼付位置が微妙にずれた場合に
判読しにくいことが分かりました。このため機械作成による連続打ち出しの点字数
字シールに変更しました。
インターネットによるサービスの充実
当社ホームページ(http://www.energia.co.jp/)から電気料金やご使用量の照会,
電気料金の試算およびお引っ越しのお申込みなどを行うことが可能です。
サービスメニュー
サービス内容
電気料金・
ご使用量の照会※1
過去15ヵ月の推移が表やグラフで確認できます。
電気料金の試算※2
入力されたご使用量等に応じて電気料金を試算します。
お引っ越しに伴う契約廃止,使用開始のお申込みができます。
∼ご利用可能な期間∼
お引っ越し予定日の60日前から2営業日前まで
他の料金メニューに契約変更した場合や,エコノミーナイト,
契約変更
ファミリータイムにおける電気の使用時間帯を変更した場合
※2
シミュレーション
の電気料金のシミュレーションができます。
※1 電気料金・ご使用量の照会については,個人情報保護のため会員登録が必要です。
※2 高圧契約のお客さまがご利用の際は,会員登録が必要です。
お引っ越し受付
サービス
∼ご利用時間∼・電気料金・ご使用量の照会・・・8時∼21時
・その他のサービスメニュー・・・24時間受付
電気料金メニューの充実
お客さまの電気のご使用形態にあわせてお選びいただく料金メニューの多様化
を図り,エネルギーの効率的利用につながる電気のご使用を推奨しています。
ご家庭用の料金メニューとしては,電気のご使用方法の工夫によって,昼間のご
使用量を減らし,電力需要が比較的少ない夜間等の使用割合を高めていただけるお
客さまには,電気料金が割安になるファミリータイムやエコノミーナイトなどの料
金メニューをご用意しています。
16
2.創造していくエネルギアグループを目指して
∼自ら考え行動できる人材を育て,個の力を結集し組織力を高める∼
社員自らが柔軟な発想で積極果敢に自己の能力を伸長し,さらに組織力として
高め,新たな価値が創造できるよう人材育成,技術・技能継承,技術開発に
積極的に取り組み,お客さまのニーズや社会的要請に的確にお応えしてまいり
ます。
(1)人材育成への取り組み
経営環境が大きく変化する中で,経営の最大の資源である「人」の育成を図るため,
階層別・業務分野別といったさまざまな研修や職場におけるOJT,自己啓発の支援な
どを実施しています。
人材育成にあたっては,
「達成感・連帯感を実感できる職場づくり」を基盤として,
社員一人ひとりの能力面等での成長を促すことにより,会社の発展と社員の成長をと
もに実現することを目指しています。また,社員共通の目指す人材像(
「誇りと志を
持って仕事に取り組むプロフェッショナルな人材」
)を設定し,これを目指した人材
育成を進めています。
今後も,安定供給や将来の競争力・業務品質を支える人材基盤をさらに強固なもの
にするため,長期的視点から全社的に人材育成の取り組みを強化してまいります。
(4ページ参照)
(2)技術・技能継承への取り組み
現状の業務運営において保有すべき技術・技能を明確化したうえで,社員の実
務を経験する機会の確保や実践的かつ体系的な教育・訓練の的確な実施等に
より,技術・技能の着実な継承と更なる向上に取り組んでいます。
実践訓練による技術・技能の維持・向上
グループ企業と一体となった技術・技能の維持・向上および継承につながる教
育・研修を実施しています。
【営業所技能訓練】
【グループ企業と合同の新入社員教育】
17
ナレッジマネジメントによる知識・技術の共有化推進
知識・技術の継承に向けて,個人が保有しているノウハウを蓄積するとともに,
蓄積したノウハウを効率的に検索・共有できるシステムを構築し,知識・技能の共
有化を推進しています。
(下図は火力部門のシステムイメージ)
【コミュニティ支援システム】
【火力アーカイブスシステム】
コミュニティ(同業務メンバー)
質問・照会
回答
質問・照会
回答
回答者
熟練者
技術文書等の登録
コミュニティ
支援システム
情報のやり取
りを一元管理・
共有化
質問・照会
火力アーカイブス
システム
情報参照
継承知識・ 散在する技術資
技術の抽
料等の体系的
出・登録
整備と有効活用
知識・技術の共有化
流通技術センターの設置
送変電設備の増強工事や大規模改修工事,設備保全の充実に向けた技術検討など
を専門的に行う部署として,平成20年2月に,技術力の核となる「流通技術セン
ター」を設置し,技術・技能の維持・向上と保全能力の強化を図っています。
技術リーダーの育成
電力設備の保全能力やトラブル時の対応力など,低廉良質な電力を安定して供給
するために必要な技術・技能レベルを維持・向上するため,技術強化チーフ※制度
の導入や機器メーカー等への出向研修を通じた技術リーダーの育成を積極的に進
めています。
※
技術強化チーフ
技術・技能の継承・強化のための育成指導者として「技術強化チーフ」を選任し,
「技術・
技能に関する育成・指導」,
「新技術・新工法の導入検討」,
「お客さまへの技術的対応など
に対する担当者の支援」を行っています。
【水車発電機の細密点検作業 <河内発電所(広島県)>】
18
(3)技術開発による新たな価値創造への取り組み
目指すべき企業グループ像の実現のため,競争力強化,電気の安定供給,環境
保全に資する技術研究開発による新たな価値創造に取り組んでいます。
電気自動車用急速充電装置の開発
環境負荷の低減や電力負荷の平準化などが期待できる電気自動車の普及促進に
向けた研究開発に取り組んでいます。電気自動車が普及するためには,外出先で簡
単に短時間で充電できるインフラ整備が不可欠と考え,急速充電装置の開発を行っ
ており,走行試験による当社業務への適合性検証とともに電気自動車の普及拡大に
ついて検討しています。
【電気自動車
i MiEV(アイミーブ)と急速充電装置】
分散型電源用転送遮断システムの開発
一般家庭への太陽光発電等の発電装置(分散型電源)が今後一層普及すると,当社
の電線に多数接続されることが見込まれています。
それらの発電装置は,停電すると安全装置が作動し自動停止します。しかし,多数
の発電装置が接続されると,停電しても発電装置が電気を補うため安全装置が作動し
ない可能性があります。この場合,お客さまの感電事故,電気設備の故障拡大につな
がりかねません。この対策として,停電した情報を発電装置に送信し,発電装置と当
社の電線との接続を素早く確実に遮断するシステムを開発し,実用化を目指していま
す。
【分散型電源用転送遮断システム イメージ図】
19
石炭ガス化複合発電(IGCC)技術の開発
供給安定性と経済性の両面で優れる石炭を利用しつつ,エネルギーセキュリティ
と地球温暖化対策の両立を図るため,当社は高効率化とクリーン化による石炭火力
発電の低炭素化を図ることが可能な石炭ガス化複合発電(IGCC)の開発に取り組
んでいます。
その中で当社とJパワー(電源開発株式会社)は,大崎発電所(広島県豊田郡大
崎上島町)構内において,酸素吹石炭ガス化技術の大型実証試験(出力17万kW
級)を共同で実施することとし,環境アセスメントを実施したうえで,平成24年
度中の建設工事開始,平成28年度中の実証試験開始を目指しています。本実証試
験では,酸素吹石炭ガス化複合発電システムとしての信頼性・経済性・運用性など
の検証を行うとともに,将来的に最新のCO2分離回収技術の適用試験を行い,革新
的な「ゼロエミッション型高効率石炭火力発電」の実現を目指します。
また,当社は株式会社クリーンコールパワー研究所が開発を進めている空気吹石
炭ガス化複合発電技術の確立に向けたプロジェクトにも参加しています。
【実証試験システム(酸素吹石炭ガス化複合発電方式)の概要】
石炭ガス化複合発電
(IGCC)
可燃性ガス(H2,CO等)
Integrated Coal Gasification
Combined Cycle
蒸気
・石炭をガス化して可燃性ガス
(H2,CO等)に変換し、
ガスタービン燃料として利用。
・ガスタービン排熱および
ガス化炉の熱により蒸気を
発生。
蒸気
タービン
空気
空気分離
装置
石炭
空気
酸素
ガス
タービン
燃焼器
煙突
ガ
ス
化
発電機
ガス化炉
排熱回収ボイラ
CO2分離回収技術
CO 2分離回収
H2
・可燃性ガス中のCOをシフト反応で
CO2とH2に転換したうえでCO2を
分離回収。
シフト反応
CO 2 輸送・貯留へ
CO2, H2
シフト反応器
・COに水蒸気を添加し、触媒反応で
CO2とH2に転換する反応。
CO2 分離回収
20
「2008エネルギアグループ知的財産報告書」の発行
当社は,株主をはじめとするステークホルダーの皆さまに,当社グループの技術
研究開発および知的財産に関する考え方と取り組みを広くご理解いただくために,
平成21年1月に「2008エネルギアグループ知的財産報告書」を全国10電力会
社で初めて発行しました。
【
「2008エネルギアグループ知的財産報告書」の概要】
当社グループの知財戦略を推進するにあたっての基本的な考え方,今後の取
り組みの方向性および推進体制とともに,これまでの成果を紹介しています。
≪当社グループの知財戦略の特長≫
・ グループ全体の累計特許保有件数が 4,000 件を超え,当社だけでも新た
に約 2,000 人の発明者が誕生するなど,グループ大での社員全員参加型
の裾野の広い活動を推進。
・ 人と技術の力で新たな価値を「創造」するというグループ経営5ヵ年
ビジョン実現を強力に下支え。
項
目
知財戦略推進の基本理念
概
要
1.創造力の豊かな人材育成
2.事業運営のあらゆる場面で産み出されている技術・
ノウハウ・アイデア等の確実な権利化
3.他者権利の侵害回避
技術研究開発・知財戦略
推進体制
○技術研究開発推進体制
・経営企画部門
:技術研究開発戦略を策定
・エネルギア総合研究所:基礎・実用化研究を実施
・各事業本部等
:実用化研究を実施
○知財戦略推進体制
技術研究開発戦略と知財戦略を一体的に審議する
「知財戦略会議」を設置
当社グループの技術の
優位性
○メーカーの気付かないユーザーならではの視点での
技術研究開発にも取り組み,当社グループ技術のメー
カーに対する優位性を確保
○石炭火力発電技術については,長年培ってきた技術の
蓄積があり,効率性向上,環境改善,石炭灰有効利用
等に関する特許・ノウハウを保有
今後の主な取り組み分野
○今後は,低炭素社会実現に向けた技術分野を中心に研
究開発を推進
特許群の事業への貢献
○特許出願の第一の目的を「事業活動の自由度確保」と
し,今後,ライセンス収入の獲得や他社技術の導入も
視野に入れて活動
○特許出願件数は,平成17年度以降は年間 1,000 件前
後の水準を継続,平成19年度末の累計特許保有件数
は 4,000 件超
○平成19年度から当社独自の考え方に基づき,特許の
価値の定量的評価に取り組み
21
3.成長し続けるエネルギアグループを目指して
∼成長の源である利益の基盤をグループ一体となって強化する∼
グループ一体となったお客さまニーズの把握とグループ経営資源の最大限の活用
により,市場競争力が高く魅力のある商品・サービスを開発・提供するととも
に,トータルソリューション提案活動を更に充実させ,お客さま満足の獲得を通
じて売上・利益を拡大します。
(1)売上拡大に向けた取り組み
社会的要請である低炭素社会の実現への貢献と売上拡大の両立に向け,エネルギー
効率利用提案への取り組みを継続・強化していくとともに,課題やニーズを把握した
きめ細やかな対応によりお客さまとの強固なパートナーシップを築くことで継続的な
成長を目指します。
〔生活分野の取り組み〕
●既築住宅・集合住宅の電化拡大に向けた取り組みの推進
・既築住宅における給湯・厨房熱源の電化に重点をおいたキャンペーン・
イベント・PR活動の実施
・集合住宅への電化採用増加に向けた提案活動の充実
〔法人分野の取り組み〕
●電気の有効利用による省エネ・省CO2提案の推進
・空調・給湯分野への高効率ヒートポンプの推奨
・厨房を中心とした業務用施設へのオール電化推奨
◆ 需要開拓目標
[分野別開拓目標]
生 活 分 野
15 億 kWh
法 人 分 野
5 億 kWh
平成21∼23年度(3年累計)
〔 参考 〕
全国に先駆けオール電化住宅普及促進体制を整備し,電機メーカー・ハウスメー
カー・販売店等と強力な協調関係を築き,普及活動に取り組んでまいりました。
その活動の結果,オール電化住宅の経済性や快適性がお客さまから高く評価され,
幅広くご支持いただいており,全国の中でもトップクラスの普及率となっています。
【オール電化住宅の採用戸数(累計)と世帯普及率】
万戸
60
【電気給湯機契約口数(累計)と世帯普及率】
20% 100
80
万口
平 成 19 年 12 月 末 で 当 社
サービス区域内のオール
電化住宅採用戸数が累計
30万戸を突破
90
15%
世帯普及率(%)
12%
80
平成19年10月末で当社サービス
区域内の電気給湯機契約口数が
初めて60万口を突破
70
10%
69
世帯普及率(%)
60
40
22%
38
5%
0
0%
H16
H17
H18
H19
実績
H20
見込
10%
20
5%
電気給湯機契約口数(万口)
0
0%
S50 S53 S56 S59 S62
22
15%
30
10
オール電化住宅採用戸数(万戸)
20%
50
40
20
25%
H2
H5
H8
H11 H14 H17 H20
見込
(2)継続的な経営効率化・業務運営の改善
競争力向上に向け,電気料金の見直しや,営業所の統合などの運営体制の再編
による業務運営の改善などの効率化を推進しています。
低廉な電気料金の実現
平成20年9月には電気料金の見直しを実施し,経営効率化の成果を最大限織り
込んで見直し前の水準よりも引き下げるとともに,平成20年10月∼12月分の
料金は燃料費調整を行わず,料金水準を据え置きました。
電気事業を取り巻く環境は厳しさを増していますが,今後とも,効率化努力によ
り低廉な電気料金の実現に努めてまいります。
営業拠点の見直し
業務効率化の推進に加え,営業所の更なる自律性向上を図るため,平成20年
2月に営業拠点(営業所,サービスセンター)の見直しを実施し,従来の38箇所
のうち8箇所を近隣の営業所に統合しました。同時に,全営業所が同一の業務を実
施する体制を改め,複数営業所の戦略・計画・管理機能を9箇所の営業所(総括営
業所)へ集中しています。
(下図参照)
なお,統合された営業拠点が担当していた地域においても,お客さまからのお申
し出への対応や災害時の復旧などに対しては,当該地域に拠点を置くグループ会社
と一体となって迅速に対応することで,これまでと変わりないサービスをお届けし
てまいります。
管理機能の集中化(運転制御センターの設置)
9箇所の「総括営業所」に,新配電自動化システムを導入した「運転制御セ
ンター」を段階的に設置(平成20年2月∼平成22年2月)し,総括営業所
エリアの配電線監視制御を集中して行うことで,効率的な業務運営を行ってい
ます。
運転制御センター
主計算機
新配電自動化
システム
制御
営業所
監視
・・・
操作卓
営業所
23
総括営業所
営業所
グループ会社や協力会社と連携し,グループ一体となってSCM※等の効率化活
動を推進することにより,グループ全体での競争力強化,総合力向上を図り,
設備投資・費用の抑制などにもつなげてまいります。
※SCM(Supply Chain Management)
発注から製造,物流,工事に至る全過程の個々の業務プロセスを,全体として一つのビジ
ネスプロセスとしてとらえ直し,企業や組織の壁を越えてビジネスプロセスの全体最適化を
継続的に行い,製品・サービスの顧客付加価値を高め,企業に高収益をもたらす戦略的な経
営管理手法。
グループ一体となった効率化活動の展開
●グループ会社・協力会社と連携した取り組み
グループ会社・協力会社と連携し,SCMや共同購買等の活動を展開しています。
SCM活動については,平成16年から取り組みを始め,順次拡大し,現在では下
表に掲げたようなテーマなどを対象に,グループ全体での調達コスト低減や調達安定
性確保など,業務全般の効率化・生産性の向上を目指しています。
また,SCMを専門的な手法として限定的にとらえるのではなく,
「組織や企業の垣
根を越えた取り組み」による効率化施策全てをSCM活動ととらえ,幅広く推進を図っ
ています。
【SCM活動の主な取り組み内容】
主なテーマ
内
容
関係グループ企業
中国電機製造,中電工
エネルギア・ロジスティックス
柱上変圧器
在庫の削減や仕様の見直しによるコストの削減
電力量計
在庫の削減や計器の輸送方法の見直しによる
コストの削減
中国計器工業
外線工事
工事量の平準化による作業効率の向上
中電工
社給資材物流
輸送ルートの見直しによる輸送コストの削減
エネルギア・ロジスティックス
変電
現場作業スケジュールの最適化や工事量の
平準化による作業効率の向上
中電プラント
水力
工事時期の平準化によるコストの削減
中電プラント
大型変圧器
仕様の見直しや納入時期の平準化によるコスト
の削減
中国電機製造
制御機器
発注方法の見直しによる調達コストの削減
中国計器工業
塗装
塗装作業スケジュールの最適化や工事量の
平準化による作業効率の向上
中電工業
火力発電所
点検・補修
大型石炭火力発電所の定期点検期間の短縮
中電プラント
情報システム
保守
保守手順等の見直しによる作業効率の向上
エネルギア・コミュニケーションズ
24
例えば,
「火力発電所点検・補修」テーマにおいては,経済的にメリットがある
石炭火力発電所の稼働率向上に向け,グループ会社およびメーカーなどと協力し,
定期点検期間の短縮に取り組むことにより,燃料費低減を図っています。
平成20年4∼7月には三隅1号(石炭火力:出力100万kW)の定期点検を
実施し,当初125日間の工期を46日間短縮し79日間で完了しました。今年度
も引き続き,新小野田1号(石炭火力:出力50万kW)において工期短縮を図り
ます。
【火力発電所点検・補修における主な取り組み内容】
項
目
内
容
グループ会社などとの作業効率向上に向けた検討を反映
天井クレーン増設
して,タービン分解・組立て用の天井クレーンを増設する
三隅発電所
ことにより,クレーン作業の待ち時間を短縮。
タービン検査装置の
新設および点検工具
の充実
点検スペースの
確保
メーカー工場で全て行っていたタービンロータの検査を,
発電所に検査装置を新設することで,メーカー工場と発電
所で並行した作業を行い検査時間を短縮。また分解点検を
より効率的に行うための工具を導入。
従来に比べ多数の機器を同時に点検・修理するため,屋外
に仮設テントを設置する等により,必要な点検スペースを
発電所
新小野田
確保。
ボイラ補修工事に
交換するボイラチューブパネルの大型ブロック化によ
伴う現場溶接作業
り,現場溶接作業箇所を減らし作業期間を短縮。また,こ
期間の短縮
のための大型資材の搬出入スペースを確保。
●当社独自の取り組み
〔請負・資機材調達における取り組み〕
請負・資機材等の調達に関し,原材料価格の乱高下など調達環境が急激に変化す
る中,設備ビジョンの実現に向けた中長期的な施策を着実に実施していくため,リ
バースオークション※1,ターゲットプライス方式※2,長期契約など効果的な発注方
式の選択・多様化に努め,安定調達と調達品質の確保を前提としたコストの低減を
図っています。
当社ホームページでの資材調達関連情報の公開,新規取引先の募集およびイン
ターネットマーケットプレイスを活用した公募型競争の拡大など,国内外から幅広
く良質で経済的な資機材等の調達を推進しています。
※1
入札期間内で何度でも入札が可能な「価格競り下げ方式」のインターネット・オークション
を利用し,最低価格で商品を落札する方式。
※2
調達希望価格(上限価格)をあらかじめ設定し公表した上で見積依頼を行い,公表価格以
下で最も低額な見積額を提出した見積先と契約する方式。
25
〔制御所システム取替えにおける新技術の導入〕
制御所システムは,経年化・処理能力不足により取替えを行うにあたって,通信網
の整備やサーバの統合(11→4箇所)などにより,長期的なコスト低減を図るとと
もに,将来の運用体制の変化にも柔軟に対応できるシステムを構築しています。
以上のような設計・施工方法の合理化や請負・資機材調達の効率化などの取り
組みによりコスト削減を進めるとともに,設備の一層の有効利用を図ることで,今
後,電源開発計画に伴い増加する見込みの設備投資の抑制に努めます。
修繕費や業務運営諸経費についても,設備診断技術の向上による点検周期・取替
時期の見直し,費用対効果を踏まえた更なるコスト管理の徹底を図ることなどによ
り,低減に努めます。
グループ一体となって効率化・業務運営
の改善に努めていきます!
26
(3)トータルソリューション事業の展開
グループ経営資源の最大限の活用によるトータルソリューション事業を展開
するとともに,グループ各社の事業領域や役割を明確にしたうえで事業の選択
と集中を進め,各社の特性・特長を活かした競争力強化,グループとしての総
合力向上を目指します。
グループの強みを活かせる事業領域(戦略的事業領域)へ集中的に経営資源を投入す
ることで,収益力を高めます。
具体的には,多様化するお客さまニーズにお応えするため,グループの中核となる
電気事業に加え,4つの戦略的事業領域を定め,トータルソリューション事業を展開
してまいります。
今後とも,中国地域を事業展開の基盤としつつ,お客さまの利便性や快適性向上に
資するサービスを提供してまいります。
電 気 事 業
○価格競争力強化
○営業体制の整備
○サービス提供力
情報通信事業
総合エネルギー供給事業
○ワンストップサービス
○最適エネルギーメニューの提供
・燃料(LNG,石炭)供給事業
・コジェネ・分散型電源事業
○ICT(情報通信技術)を
活用したソリューションの
提供
トータルソリューション事業
・お客さまの利便性,快適性の向上
・経営資源の効果的な活用
ビジネス・生活支援事業
環境調和創生事業
27
インターネット関連事業(情報通信事業)
当社グループの情報通信事業のうち,個人のお客さま向けで中核となるのが,イ
ンターネット関連事業です。
保有している光ファイバー設備を活用したFTTH(Fiber To The Home)によるイ
ンターネットサービス「メガ・エッグ」では,「光電話」とのセットにより中国地
域のお客さまにご好評をいただいています。
また,法人のお客さまには,複数の拠点を高速かつ低コストで接続するイーサ
ネット通信網サービス「V−LAN」を主体にご提供しています。
今後とも,通信回線の信頼度向上と情報セキュリティの強化に取り組むとともに,
お客さまのニーズにあった高品質の情報通信サービスを低廉な価格にてご提供し
てまいります。
【関係グループ企業】 ㈱エネルギア・コミュニケーションズ
ガス事業(総合エネルギー供給事業)
当社グループの総合エネルギー供給事業の中核となるのがガス事業です。当社グ
ループは,平成18年4月,水島LNG基地の営業運転を開始し,柳井LNG基地とあ
わせて,中国地方全域のお客さまに天然ガスを安定的にお届けすることが可能とな
りました。
環境特性等から,天然ガスの供給事業は今後とも好調に推移する見込みであるこ
とから,水島LNG基地の増設工事(平成23年度完成予定)を進めています。また,
平成20年7月には「岡山パイプライン株式会社」を設立し,水島∼岡山間のガス
パイプライン建設を計画しています(平成23年度完成予定)
。
当社グループは,今後とも着実な需要の伸びが期待できるガス事業を強化し,地
元都市ガス会社,産業用のお客さまへの天然ガス供給を積極的に展開してまいりま
す。
【関係グループ企業】
・㈱エネルギア・ソリューション・アンド・サービス
・水島エルエヌジー販売㈱
・水島エルエヌジー㈱
・岡山パイプライン㈱
柳井基地
水島基地
28
水島LNG基地の概要
・設備:LNGタンク 16万kl×1基
(さらに16万kl×1基の増設工事中)
・年間取扱数量:60万t程度
(設備増強後:120万t程度)
・年間供給量:20万t程度
(その他は,水島発電所で使用)
柳井LNG基地の概要
・設備:LNGタンク 8万kl×6基
・年間取扱数量:150万t程度
・年間供給量:20万t程度
(その他は,柳井発電所で使用)
石炭灰活用事業(環境調和創生事業)
石炭火力発電所から出る石炭灰を活用した商品の開発・拡販等による石炭灰有
効利用の拡大に,グループ一体となって取り組んでいます。
ハ イ
石炭灰製品「Hiビーズ」については,この製品を使った干潟環境の改善が期待
できる新技術を開発しました。Hiビーズは高い透水性能を有しており,ヘドロ状
に堆積した干潟の泥中にHiビーズを用いた浸透柱を造成することにより,泥中の
水の循環・酸素の供給量を増加させます。現在,干潟の生態系の改善に寄与する新
技術として,国・広島県・広島市が推進する「水の都ひろしま」構想に貢献してい
ます。
【関係グループ企業】 ㈱エネルギア・エコ・マテリア
【浸透柱】
【石炭灰発生量・有効利用率の推移】
不動産活用事業(ビジネス・生活支援事業)
グループの保有する不動産の有効活用を通
じてお客さまの豊かな暮らしに貢献する総合
生活支援を目指し,宅地開発とともに戸建住
宅,マンションの分譲,賃貸住宅・賃貸事務
所の建設・運営,駐車場の建設・運営などの
事業を展開しています。
また,平成16年12月に広島市南区宇品
東に開業した,本格的都市型スーパー銭湯「ほ
の湯」は,地下1,000mから汲み上げる
天然温泉の完全かけ流しによる,循環式でな
い本物のぬくもりに対してご好評いただき,
開業以来の来館者数は平成21年2月末で延
べ191万人に達しました。
【関係グループ企業】 ㈱エネルギア不動産
29
【スーパー銭湯「ほの湯」】
介護事業(ビジネス・生活支援事業)
当社グループでは,地域の介護サービスへのニーズにお応えし,高齢者の方を対
象に在宅介護から老人ホームまで,幅広いサービスを提供しています。
平成20年7月に開設したデイサービスセンター「エネルギアケア丹那」(広島
市)では,理学療法士によるリハビリに特化した短時間(1回2時間)の運動プロ
グラムを通じて,高齢者の健康増進に取り組んでいます。
【関係グループ企業】 ㈱エネルギア介護サービス
【デイサービスセンター「エネルギアケア丹那」】
水力発電機器の製造事業(電気事業サポート)
環境にやさしくCO2削減に効果がある自然エネルギーとして,水力発電が見直さ
れる中,当社グループでは,各種小水力発電に適した水車と発電機一体の水中ター
ビン発電機を製造・販売しています。
取り扱う製品は,従来の機種と比べて以下の特徴があり,水量,落差,据付場所
などの条件に合わせて,機種をお選びいただくことが可能です。
〔当社グループ製品の特徴〕
・建屋が不要のため,設置にかかる土木工事費
の大幅な低減が可能。
・低落差に対応できるため,従来設置できな
かった場所にも設置可能。
・小さな据付けスペースで,現場調整が簡単。
・水中に設置するため低騒音。
・高効率(水車効率が最大90%)
・小型から大型(40kW∼600kW)までを
標準品として品揃え。
【関係グループ企業】 イームル工業㈱
30
【水中タービン発電機】
Ⅳ.電力供給計画の概要
1.電力需要の見通し
(1)販売電力量
生活関連用需要は,省エネルギーの進展や人口の減少などの影響はあるものの,
情報化および高齢化社会の進展,快適性志向の高まりや電化住宅の普及拡大などに
より,今後とも着実に増加するものと見込まれます。一方,産業用需要は素材型産
業の生産の伸び悩みなどから,ほぼ横ばいで推移するものと考えられます。
この結果,平成30年度の販売電力量は659億kWh,19年度から30年度ま
での年平均伸び率は0.3%(気温等補正後0.4%)と想定しました(第1表)
。
(2)最大需要電力
平成30年度の最大需要電力は1,252万kW,19年度から30年度までの年平
均伸び率は0.6%(気温等補正後0.7%)と見込みました。なお,年負荷率は,至
近年では産業用需要の高水準な生産などを反映して高めに推移してきましたが,長
期的には,生活関連用需要の増加や産業用需要の伸び悩みなどから,平成30年度
で63.8%程度と緩やかに低下するものと見込んでいます(第1表)
。
第1表
需要想定
年 度 平成19
20
21
22
区 分
(実績) (推定実績)
販 売 電 力 量 [630]
[623]
614
625
(億 kWh)
636
625
対前年度伸び率 [2.7]
[▲1.1] [▲1.4]
1.8
(%)
3.8
▲1.7
▲1.7
最 大 需 要 電 力 [1,165] [1,174]
1,152 1,174
(万 kW)
1,167 1,160
年 負 荷 率 [65.1]
[63.7]
64.3
64.4
(%)
65.5
64.8
25
30
640
659
0.6
0.6
1,209
1,252
64.1
63.8
注:[
第1図
625
614
625
−
0.6
[0.7]
−
]は気温等補正後を示す。
1,2441,252
1,209 1,2181,226 1,235
637
(万 kW)
1,400
1,200
700
633
[0.4]
電力 需 要 見通 し
1,1671,160 1,152 1,174 1,192 1,200
636
0.3
640
644
648
652
655
659
1,000
600
0
0
500
H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30(年度)
(実績)
(推定実績)
31
最大需要電力
販売電力量
(億 kWh)
19∼30年度
年平均伸び率(%)
2.電源開発計画
電力需要動向に対応した安定供給を確保するとともに,長期的なエネルギーセ
キュリティ,地球環境問題への対応,経済性等を勘案し,原子力をはじめとするバ
ランスのとれた電源構成の実現を目指した計画としています。
これに基づいた今後10年間の電源開発計画および最大電力需給バランスは第2
表のとおりです。
(1)火
力
水島1号(石炭)を平成21年4月にLNG転換します。また,三隅2号を平成
29年度に営業運転開始します。
第2表
区
電源開発計画表
年 度
分
水
電
21
22
23
24
力
自
火
源
平成20
(実績)
水島1号
12.5→28.5
力
石炭→LNG 転換
(平成 21/4)
社
開
島根3号
137.3
(平成 23/12)
原子力
発
計
画
他
社
受
電
水
力
火
力
志津見
0.17
(平成 23/4)
袋川
0.11
(平成 23/6)
原子力
需
給
バ
ラ
ン
ス
供
給
力 万 kW
1,295
1,309
1,358
1,371
1,373
万 kW
1,160
1,152
1,174
1,192
1,200
供 給 予 備 力 万 kW
135
157
184
179
173
11.6
13.6
15.7
15.0
14.5
最大需要電力
供給予備率
%
32
(2)原子力
島根原子力3号を平成23年12月に,上関原子力1号を平成27年度に営業運
転開始します。
(3)他社受電
平成26年11月に電源開発(株)大間(原子力:9.3万kW/138.3万kW)
から受電を開始します。
(単位:万kW)
25
26
27
28
29
30
31以降
三隅2号
40
(平成 29 年度)
上関1号
137.3
(平成 27 年度)
上関2号
137.3
(平成 32 年度)
平瀬
0.12
(平成 27/4)
大間
9.3/138.3
(平成 26/11)
1,373
1,373
1,374
1,404
1,404
1,440
──
1,209
1,218
1,226
1,235
1,244
1,252
──
164
155
148
169
160
188
──
13.6
12.8
12.0
13.7
12.9
15.0
──
33
第3表
電源開発計画の概要(平成30年度までに営業運転開始する自社地点)
設 備
区
工
分
事
発電所名
出 力
使用燃料
(万kW)
着工年月
営業運転
開始年月
中 水島1号
28.5
LNG
平成19年2月
平成21年4月
着工準備中 三隅2号
40.0
石炭
平成26年度
平成29年度
平成17年12月
平成23年12月
平成22年度
平成27年度
火 力
工
事
中 島根3号 137.3 低濃縮ウラン
原子力
着工準備中 上関1号 137.3 低濃縮ウラン
注 : 着工年月は,電気事業法第47・48条に基づく工事計画の認可・届出を行った(又は希望する)
年月をいいます。
第4表
電源開発計画の概要(平成31年度以降に営業運転開始する自社地点)
設 備
発電所名
出 力
(万kW)
着工年月
営業運転
開始年月
原子力
上関2号
137.3
平成27年度
平成32年度
第2図
電源構成比率(他社受電分を含む)
年度末設備構成比(%)
8
35
16
31
19
16
20
(推定実績)
32
10
原子力
27
石炭
原子力
39
54
44
21
平成20年度
22
発電電力量構成比(%)
13
石油
16
15
ガス
12
18
18
水力
17
平成25年度
平成30年度
石炭
36
6
5
16
1
平成20年度
(推定実績)
34
7
平成25年度
1
4
13
7
平成30年度
石油
ガス
水力
1
新エネルギー
3.電力輸送設備計画
電力需要動向に対応した安定供給を確保するとともに,公平性・透明性に配慮し,
効率的なネットワーク設備を構築する計画としています。
基幹系統については,島根原子力3号の開発にあわせて,島根原子力線新設工事
および北松江(変)昇圧工事を実施中であり,平成21年度には北松江幹線昇圧工事
(22万V→50万V)に着工する計画です。また,平成22年度以降には,松江(変),
新西広島(変),岡山(変)および山口(変)の増強工事に着工する計画です。
地域供給系統の送電・変電設備および配電設備は,地域ごとの電力需要動向に対
応した設備能力を確保する計画としています。
第5表
区
主要送電線路工事計画表
分
工 事 中
平成21年度
着工予定
(
件
名
島根原子力線
新
設
北松江幹線
昇
圧
区
間
工 事 概 要
電 圧
亘 長
(万V) (km)
島根原子力(発)
∼北松江(変)
北松江(変)
∼日野(変)
50
16
50
41
営業運転
開始年月
平成22年12月
平成22年5月
(平成22年4月)
)は一部使用開始時期
第6表
主要変電所工事計画表
工
区
分
工 事 中
件
名
北松江(変)
昇
圧
平成22年度
松江(変)
着工予定
変圧器増設
平成22年度
岡山(変)
着工予定
変圧器取替
平成22年度
新西広島(変)
着工予定
変圧器増設
平成23年度
山口(変)
着工予定
変圧器取替
(
)は一部使用開始時期,
〔
電 圧
(万V)
事 概 要
容 量
(万kVA)
50/22
200
22/11
30
平成23年6月
22/11
40
〔30〕
平成23年6月
50/22
22/11
100
30
平成24年6月
22/11
30
〔15〕
平成24年6月
〕は除却設備
35
営業運転
開始年月
平成22年12月
(平成22年4月)
<参考>設備投資額
(単位:億円)
年 度
区 分
平成20
(推定実績)
21
22
電 源
水
力
35
43
50
火
力
158
108
152
原子力
930
1,148
1,053
計
1,124
1,301
1,256
送
電
150
170
128
変
電
121
111
125
配
電
158
172
156
小
計
429
453
410
原子燃料
299
108
187
そ の 他
201
244
245
2,055
2,107
2,099
電力輸送
小
合
計
(注)端数処理の関係で計と一致しない場合がある。
36
電 力 系 統 図 (22万V以上)
[ 年 度 別 運 転 開 始 設 備 ]
島根原子力3号 増設
137.3 万 kW(23/12)
北松江(変) 昇圧
200 万 kVA(22/12)
一部使用開始(22/4)
島根原子力
北松江
隠岐
島根原子力線 新設(22/12)
松江
N
北松江幹線 昇圧
50 万 kV 昇圧(22/5)
北 松 江 幹 線 一部使用開始(22/4)
新鳥取
日 野 俣野川
松江(変) 変圧器増設
30 万 kVA(23/6)
智頭
中国東幹線
山崎
日
野
幹
中国中幹線
三隅2号 増設
40 万 kW(29 年度)
新成羽川
島
西島根
西島根幹線
広
西
新
中国西幹線
線
島幹
線
口
東
幹
岡山(変) 変圧器取替
40 万 kVA(23/6)
〔既設 30 万 kVA 除却〕
井原
新広島
新広島
笠岡
水島
北尾道
水島1号 石炭→LNG転換
12.5 万 kW→28.5 万 kW(21/4)
山
黒瀬
電発竹原
讃岐
大崎
(四国)
山口
南山口
新徳山
岩国
下松
(九州)
西播
新倉敷
新西広島 広島中央
東山口
東岡山
線
岡山
新岡山
新
広島
新山口
北九州
線
幹
広
南原
新小野田
山 幹
新 岡
三隅
作木
新 山 口
幹 線
(関西)
線
新西広島(変) 変圧器増設
130 万 kVA(24/6)
凡
柳井
水
山口(変) 変圧器取替
30 万 kVA(24/6)
〔既設 15 万 kVA 除却〕
上関原子力1号 新設
137.3 万 kW(27 年度)
上関原子力
37
力
発
例
電
所
50万V送電線路
火 力 ・ 原子 力 発電 所
22万V送電線路
変
電
所
他 社 送 電 線 路
開
閉
所
21∼30 年度運転開始設備
付属資料
グループ企業の概要
会社名・URL
電気事業
瀬戸内共同火力㈱
http://www.setouchi-kyouka.co.jp/index.html
事業内容
火力発電事業
総合エネルギー供給事業
瀬戸内パワー㈱
電気供給事業
㈱エネルギア・ソリューション・アンド・サービス
http://www.gr.energia.co.jp/ess/
㈱パワー・エンジニアリング・アンド・トレーニングサービス
http://www.energia-pet.co.jp/
水島エルエヌジー㈱
http://www.m-lng.co.jp/
水島エルエヌジー販売㈱
http://www.m-lng.co.jp/
岡山パイプライン㈱
燃料(LNG・石炭)の供給,電気・熱エネルギーの供給サービス(コージェネレーションシステム・地域エネ
ルギー供給システムの設置・メンテナンス等),LNG利用高効率設備の企画・開発など
情報通信事業
http://www.energia.co.jp/group/pipe-line/index.html
発電設備の技術研修・エンジニアリング・ITソリューション・環境ソリューション
LNG基地の運営(LNG の受入・貯蔵・気化・送出サービス)
LNGの調達・供給
ガス導管事業 (天然ガス輸送導管の建設・運営)
電話番号
(084)
945-3705
(082)
247-2632
(082)
544-2330
(082)
545-0683
(086)
448-0055
(086)
448-0069
(086)
446-4311
環境調和
創生事業
㈱エネルギア・コミュニケーションズ
http://www.enecom.co.jp/
インターネット (MEGA EGG,CCCN),通信ネットワーク(専用サービス,イーサネット通信網サー
ビス[V−LAN],IP 電話サービス),データセンター,システム構築,ネットワーク構築,ネット
ワークセキュリティ,アウトソーシング,OA機器販売・賃貸,OAサポートなど
(082)
523-3300
㈱ひろしまケーブルテレビ
http://www.hicat.ne.jp/
ケーブルテレビサービス・ケーブルインターネットサービス(広島市東区・南区・安佐南区,安芸
郡府中町)
(082)
256-1811
㈱エネルギア・エコ・マテリア
http://www.energia-eco-materia.co.jp/
石炭灰有効活用商品・石灰石粉末の製造・販売など
(082)
523-3510
電 気 事 業 サ ポ ー ト
中電工業㈱
http://www.chuden-kogyo.co.jp/
中電プラント㈱
http://www.chuden-plant.co.jp/
自家用発電設備・受変電設備・風力発電設備やリサイクル・ゴミ処理施設の建設・保守,光ケー
ブル敷設,電話基地局建設,送電鉄塔利用サービスなど
(082)
505-1500
(082)
252-4311
中国計器工業㈱
http://www.chukeiko.co.jp/
電力量計・省エネ関連機器・監視カメラ等セキュリティ関連機器の製造販売,情報インフラ・ネッ
トワークの構築および関連機器の販売,保護リレーの製造・メンテナンス,テレビ電波障害の調査・対策
工事など
(082)
890-8210
中国電機製造㈱
http://chuki.jp/
中電環境テクノス㈱
http://www.e-ckt.jp/
㈱小月製鋼所
http://www.gr.energia.co.jp/ozuki/
中電技術コンサルタント㈱
http://www.cecnet.co.jp/
㈱エネルギア・ライフ&アクセス
http://www.enela.co.jp/
電気温水器(業務用・家庭用)・エコキュート(業務用・家庭用)・変圧器・配電盤・制御盤・特高受
変電設備・フリッカ抑制装置等の製造・販売など
電気給湯機・電気クッキングヒーター・太陽光発電システム等の住宅設備機器の販売・リース,
学校空調一括サービス,熱供給など
(082)
286-3411
(082)
242-0291
(083)
282-1111
(082)
255-5501
(082)
541-1110
配線用遮断器・漏電遮断器・住宅用分電盤(高機能住宅用分電盤)・配電盤・電子応用機器(直
流電路地絡検出装置・無停電電源装置)および住宅内情報監視・制御システム(あんしんモニコ
ン)等の製造・販売など
(082)
282-1341
テンパール工業㈱
http://www.tempearl.co.jp/
中国高圧コンクリート工業㈱
http://www.gr.energia.co.jp/kouatsu/
中国ベンド㈱
http://www.bend.co.jp/
㈱中電工
http://www.chudenko.co.jp/
ビ ジ ネ ス ・生 活 支 援 事 業
イームル工業㈱
http://www.eaml.co.jp/
中国企業㈱
http://www.chuuki.co.jp/
㈱エネルギア・ビジネスサービス
http://www.ebs-web.co.jp/
㈱エネルギア不動産
http://www.energia-fudosan.com/
㈱エネルギア・ロジスティックス
http://www.ene-logi.jp/
産興㈱
http://www.sankoweb.co.jp/
㈱エネルギア介護サービス
http://www.energia-cs.co.jp/
㈱エネルギア人材ソリューション
http://www.jinzai-solution.co.jp/
㈱福利厚生倶楽部中国
http://www.fukuri-chugoku.co.jp/
ハウスプラス中国住宅保証㈱
http://www.jutakuhosho.com/
〔参考〕(財)中国電気保安協会
http://www.ces.or.jp/
一般建築工事・住宅リフォーム,ビル・マンションリニューアル工事,塗装工事など
環境保全装置の運転,環境調査,化学分析,海上運送・通関など
タービンケーシング等の一般・特殊鋳鋼品の製造・販売,発電設備等の非破壊検査,バルブメ
ンテナンスなど
土木,建築,電気・通信,情報,環境,機械設備などに関する構想づくりから調査・計画・設計・
施工監理・維持管理にかかわる技術コンサルタント
コンクリート製品製造・販売,土木・基礎工事の施工,環境調和創生事業,産業廃棄物処理など
金属製伸縮継手,非金属製伸縮継手,鋼板製ダンパ,消音器等の設計,製作,現地取付など
電気設備工事,エネルギー関連,送配電線工事,情報通信設備工事,空調管設備工事,水道
施設工事,環境関連,防災・消防設備工事,リニューアル・リフォーム,鉄塔工事,土木建築工
事,電気機器の設計・製作・販売・修理・据付・保守,ソフトウェア開発,コンサルティング・メンテナンス業
務,電気通信事業など
各種水車,発電機および補機類,水中タービン発電機,ダム・ゲート関係制御装置および計測
機器(濁度・水位・気象)等の製造・販売など
不動産,緑化,ビル管理,リース,保険,旅行,福利厚生施設の管理・運営など
エネルギアグループ内金融,管理間接業務(経理・労務)の事務代行など
マンション・戸建住宅の分譲,賃貸住宅,駐車場,スーパー銭湯「ほの湯」など
エネルギアグループを中心とした物流事業(運送・倉庫等)
印刷,広告(電柱・一般),イベント企画,ホームページ作成,リード事業(就職情報サイト「マイナ
ビ」の代理店)など
老人ホームの運営・管理,居宅介護サービス(居宅介護支援・訪問介護・訪問看護・デイサービ
スなど)
人材派遣,人材紹介
法人または団体(共済会・社員会・協会・組合等)の福利厚生代行サービス,社宅管理・海外赴
任支援・シニア向け余暇サービスなど人事・労務に関する総合的支援サービス
新築・既存住宅の住宅性能評価・表示サービス,建築確認サービス,住宅瑕疵担保責任保険
の取次など
低圧電気設備の漏電調査・安全診断(住宅・商店など),自家用電気工作物の保安管理業務
(ビル・工場など),電気の使用安全広報など
38
(082)
243-6606
(082)
509-0111
(082)
291-7411
(082)
429-2100
(082)
242-7835
(082)
523-2600
(082)
546-3060
(082)
244-3796
(082)
232-4286
(082)
544-4830
(082)
244-2352
(082)
543-5855
(082)
545-5607
(082)
242-7511
中国電力株式会社
〒730-8701 広島市中区小町4番 33 号
(082)241-0211(代)
http://www.energia.co.jp/
エ ネ ル ギ ア グ ル ー プ
中電工業(株) 中電プラント(株)
中電環境テクノス(株)
中国計器工業(株)
中国企業(株)
中国電機製造(株)
(株)エネルギア・コミュニケーションズ
(株)エネルギア・ビジネスサービス
(株)エネルギア・ソリューション・アンド・サービス
(株)エネルギア不動産 (株)エネルギア・エコ・マテリア (株)小月製鋼所
中電技術コンサルタント(株)
(株)エネルギア・ライフ&アクセス
(株)パワー・エンジニアリング・アンド・トレーニングサービス
(株)エネルギア・ロジスティックス
産興(株)
テンパール工業(株) 中国高圧コンクリート工業(株)
(株)エネルギア介護サービス (株)エネルギア人材ソリューション
中国ベンド(株) 瀬戸内共同火力(株) (株)福利厚生倶楽部中国
瀬戸内パワー(株) 岡山パイプライン(株) (株)中電工
(株)ひろしまケーブルテレビ
水島エルエヌジー販売(株)
ハウスプラス中国住宅保証(株)
〔参考〕(財)中国電気保安協会
39
水島エルエヌジー(株)
イームル工業(株)
Fly UP