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平成25年度 行政事業レビュー (公開プロセス)
平成25年度 行政事業レビュー (公開プロセス) 平成25年6月19日 防 衛 省 平成25年度 行政事業レビュー(公開プロセス) 会場:防衛省市ヶ谷庁舎講堂 1.対象事業 事 業 名 No 時 間 所要 1 1405-1455 50' 次世代エンジン主要構成要素の研究試作 2 1500-1550 50' 周辺財産の財産管理における緑地整備事業及び除草工事 3 1555-1645 50' 固定式警戒管制レーダー装置の整備(J/FPS-7) 4 1655-1745 50' 基地防空火器等支援整備の一部部外委託(基地防空火器等) 2.参加者 (防衛省の指定する外部有識者) 蒲谷 亮一 郷原 信郎 松村 昌廣 元横須賀市長 関西大学社会安全学部特任教授、弁護士 桃山学院大学法学部教授 (行政改革推進本部事務局の指名する外部有識者) 石堂 正信 (株)JR東日本リテールネット常務取締役 大久保 和孝 公認会計士 新日本有限責任監査法人シニアパートナー 永久 寿夫 (株)PHP研究所代表取締役専務 (統括責任者) 伊藤 盛夫 経理装備局長 (進行役) 並木 稔 経理装備局会計課長 (敬称略) 目 次 頁 1.次世代エンジン主要構成要素の研究試作 1 2.周辺財産の財産管理における緑地整備事業及び除草工事 13 3.固定式警戒管制レーダー装置の整備(J/FPS-7) 33 4.基地防空火器等支援整備の一部部外委託(基地防空火器等) 43 事業番号 0414 平成25年行政事業レビューシート (防衛省) 事業名 次世代エンジン主要構成要素の研究試作 担当部局庁 経理装備局 作成責任者 事業開始・ 終了(予定)年度 22年度 ~ 27年度 担当課室 技術計画官 技術計画官 野間 俊人 会計区分 一般会計 政策・施策名 装備品等の取得改革等(研究開発の推進) - 関係する計画、 通知等 - 根拠法令 (具体的な 条項も記載) 事業の目的 (目指す姿を簡 将来の航空機に求められる高性能化に対応するため、高推力重量比化が必須となる次世代の航空機用エンジンのエンジンコア部主要構成要素に関 潔に。3行程度以 する技術資料を得る。 内) 事業概要 当該事業では、平成22年度から平成26年度にかけて構想設計を実施すると共に、高温化燃焼器、軽量化圧縮機等を試作し、平成25年度から平成 (5行程度以内。 27年度に試験を実施した後に、研究を終了する予定である。 別添可) 実施方法 □直接実施 □委託・請負 □補助 □負担 □交付 □貸付 □その他 レ 22年度 予算 の状 況 予算額・ 執行額 (単位:百万円) 23年度 26年度要求 0 128 3,308 補正予算 0 0 0 0 繰越し等 0 0 0 0 計 0 0 128 3,308 0 0 128 0.0% 0.0% 100.0% 執行率(%) 成果指標 活動指標 究管理を適切に行った。 25年度当初予算 試作品費 3,308(百万円) 計 3,308(百万円) 式 1 - % 100 22年度 22年度 23年度 23年度 24年度 25年度活動見込 100 - (100) - % み) 128,100,000 (円/式) 費 目 目標値 (27年度) 単位 活動指標及び活 動実績 研究試作事業の実施にあたり、複数回の技術審査を実施 活動実績 (アウトプット) し、契約相手方との調整を密にすることで、技術リスク等の研 (当初見込 算出根拠 当該事業に要する試作品の金額を計上した。 26年度要求 主な増減理由 1 0 24年度 単位 成果目標及び成 成果実績 果実績 (アウトカム) 平成24年度に構想設計書1式が納入された。平成25年 度に軽量化圧縮機他1式が納入される予定である。 達成度 平 成 2 5 ・ 2 6 年 度 予 算 内 訳 25年度 0 執行額 単位当たり コスト 24年度 当初予算 事業所管部局による点検 項 目 評 価 広く国民のニーズがあるか。国費を投入しなければ事業目的が達成できないのか。 国 必費 要 投 地方自治体、民間等に委ねることができない事業なのか。 性入 の 明確な政策目的(成果目標)の達成手段として位置付けられ、優先度の高い事業と なっているか。 事 業 の 効 率 性 事 業 の 有 効 性 重 複 排 除 点 検 結 果 ○ ○ ○ 競争性が確保されているなど支出先の選定は妥当か。 ○ 受益者との負担関係は妥当であるか。 - 単位当たりコストの水準は妥当か。 ○ 資金の流れの中間段階での支出は合理的なものとなっているか。 - 費目・使途が事業目的に即し真に必要なものに限定されているか。 ○ 不用率が大きい場合、その理由は妥当か。(理由を右に記載) - 事業実施に当たって他の手段・方法等が考えられる場合、それと比較してより効果的 あるいは低コストで実施できているか。 ○ 活動実績は見込みに見合ったものであるか。 ○ 整備された施設や成果物は十分に活用されているか。 ○ 類似の事業がある場合、他部局・他府省等と適切な役割分担を行っているか。 (役割分担の具体的な内容を各事業の右に記載) 事業番号 類似事業名 所管府省・部局名 評価に関する説明 将来装備に必要な技術の育成及び開発可能性の検討及 び装備品の評価又は適用した技術の有効性の評価等、自 衛隊の装備品等の研究開発を一元的に実施しているため、 我が国の防衛力整備において重要な事業、且つ防衛省が 実施すべき事業である。 なお、民間委託の可能性について、本事業は戦闘機用エ ンジンも含めた航空機用エンジンの高推力重量比化の鍵と なるエンジンコア部の技術であることから民間では実施して おらず、防衛省が独自に研究する必要があるため、民間に おける技術の発展は期待できず、民間委託は不可能であ る。 公共調達の適正化(財務大臣通知)に基づき、一般競 争入札により競争性を確保した形で契約相手方(支出 先)を決定している。 また、本事業の試作品は量産品でないため、まとめ買 い等による単位当たりのコスト削減は困難である。 一方、本事業以外の用途で予算の目的外使用は行っ ておらず、真に必要なものに限定されている。 事業目的(目標)を達成するために、期間的にもコスト 的にも最適な手段であるかを時点毎に評価・選択してい る。 自衛隊の装備品等の研究開発を一元的に実施してい るため、他部局・他府省等に類似の事業は無い。 【1.必要性】 将来の航空機用エンジンの主要構成要素に関連する研究は、秘匿性の高い分野であることから、外国から技術を導入することは困難であると考えられ る。したがって、将来の装備品に必要な航空機用エンジン開発の技術基盤を獲得するため、実証エンジンの研究において得られた主要構成要素技術を 活用し、更なる高温化と軽量化による高推力重量比化に対応した次世代エンジンのエンジンコア部主要構成要素技術に関する本事業を実施することが 必要である。 また、本事業は、戦闘機用エンジンも含めた航空機用エンジンの高推力重量比化の鍵となるエンジンコア部の技術であることから民間では実施しておら ず、防衛省で実施することが適当である。 【2.効率性】 民生品の積極的活用及び過去の技術的成果の利活用により、経費削減につなげるとの視点から本事業を点検したところ、民生品の活用が可能な部分 については活用が図られている。例としては、締結部品等において積極的に設計に取り入れる方向で検討している。また過去の技術的成果を積極的に 取り入れ、設計、製造を実施している。例としては、実証エンジンに係る成果を積極的に取り入れている。 以上を踏まえると、本事業においては民生品の積極的活用や過去の技術的成果の利活用による経費の低減が可能な設計を実施し、経費の抑制を適 切になされていた。従来より過去の技術的成果等を積極的に利活用することで経費の抑制を行っているところであるが、同様な視点を他の事業において も適用することが、今後の課題と見込まれる。 また部内の専門知識者によるグループ会議を適宜に開催し、当該事業に係わる情報の交換、評価、問題点の解明並びに対策の検討により、当該事業 の充実化を図っている。 【3.有効性】 本事業により、次世代の航空機用エンジンについて、高推力重量比化に必要な高温、高圧状態で作動する主要構成要素である高温化燃焼器、高温化 高圧タービン及び軽量化圧縮機に関する技術について地上実証により獲得することができるとともに我が国の防衛技術基盤を強化することができる。 【4.総合評価】 本事業は、高推力重量比化に対応する次世代の航空機用エンジンのエンジンコア部主要構成要素について我が国が一定の技術力を備えるための技 術資料を獲得するのみならず、今後継続して関連する事業を実施して技術的成果を得ることにより、エンジンの独自・共同開発の実施や海外からのエン ジン導入時のライセンス国産実施のための交渉手段となりうると評価できる。 また本事業では、地上での要素試験を通じて、エンジンの高推力重量比化に必要不可欠な高温化燃焼器技術、世界トップレベルの高圧タービンの平均 入口温度を実現する高温化高圧タービン耐熱技術、冷却能力向上に対応する高温化タービン空力技術等の技術課題を解明することにより、我が国の防 衛技術基盤を強化し、もって防衛力の質的水準の向上に資するものと位置付けられる。 外部有識者の所見 行政事業レビュー推進チームの所見 所見を踏まえた改善点/概算要求における反映状況 備考 関連する過去のレビューシートの事業番号 平成22年 平成23年 0007 2 平成24年 0006 防衛省 128百万円 仕様書の作成や監督・審査・検査 等の事業管理を実施する。 【一般競争入札】 A.(株)IHI 128百万円 次に示す内容の設計を実施した。 資金の流れ (資金の受け取 り先が何を行っ ているかについ て補足する) (単位:百万 円) 【構成品内訳】 ① 構想設計 3 A.(株)IHI 費 目 試作品費 使 途 E. 金 額 (百万円) 費 目 使 途 金 額 (百万円) 128 次世代エンジン主要構成要素の研究試作 (費目内訳) 直接経費 一般管理費 計 128 計 B. 費 目 使 途 0 F. 金 額 (百万円) 費 目 使 途 金 額 (百万円) 費目・使途 (「資金の流れ」に おいてブロックご とに最大の金額 が支出されている 者について記載 する。費目と使途 の双方で実情が 分かるように記 載) 計 0 計 C. 費 目 使 途 G. 金 額 (百万円) 計 0 費 目 使 途 使 途 計 D. 費 目 0 金 額 (百万円) 0 H. 金 額 (百万円) 計 0 4 費 目 計 使 途 金 額 (百万円) 0 支出先上位10者リスト A. 支 出 先 1 (株)IHI 業 務 概 要 支 出 額 (百万円) 仕様書に基づいた内容の設計を実施した。 入札者数 128 1 落札率 99.8 2 3 4 5 6 7 8 9 10 B. 支 出 先 業 務 概 要 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 5 支 出 額 (百万円) 入札者数 落札率 事業概要及び論点等について 担当課:技術計画官 事 業 名 平成24年度 補正後予算額 事 業 概 要 将来戦闘機システムの研究 (2)次世代エンジン主要構成要素の研究 128,100(千円) ○研究の目的 将来の航空機に求められる高性能化に対応するため、高推力重 量比化※が必須となる次世代の航空機用エンジンのエンジンコア 部主要構成要素に関する技術資料を得る。 ※ 推力重量比:単位重量当たりの最大推力 ○研究の概要 次世代のエンジンの主要構成要素のうち、高温、高圧で作動す るエンジンコア部を構成する圧縮機、燃焼器、高圧タービンに関 し、更なる高温化及び軽量化を実現するための熱空力性能及び構 造材料に関する技術について、主要構成要素を試作し確認を行う。 図1 当該事業で設計製造を行う部位 6 事 業 概 要 図2 選 定 基 準 ア 計画線表 前年度に新規に開始したもの 論点1 本研究試作の目的である航空機用エンジンにおける高推力重量 比化は、次世代の航空用エンジンに求められるものであるか。 論 点 (説明) ○ 対ステルス戦闘機の要撃等のために必要となる将来の航空機に 搭載する次世代のエンジンに求められる能力としては、高速性能 等が必要不可欠であり、これを実現するためには、エンジンを高 推力かつ軽量とするエンジンの高推力重量比化が必須である。 ○ このような能力を実現するため、本研究試作においては、次の 高推力化及び軽量化を図り、高い推力重量比とする。 (1)これまで研究してきた実証エンジン(平成7~20年度まで 研究)において燃焼器の平均出口温度及び高圧タービンの平均入 口温度が約1,600℃であったところを、本研究試作では約1, 800℃と高温化することにより、熱エネルギーの増加分を推力 として取り出し高推力化 (2)圧縮機において、軸長※を実証エンジンとの比において約1 0%短縮することによって圧縮機の体積を削減し軽量化 ※ 軸長:本研究における圧縮機の入口直径を実証エンジンと同 一径になるまで相似的に縮小した場合の仮想的な軸長 7 論 点 図3 エンジンの高推力・軽量化に伴う効果 図4 本研究試作における高推力化と軽量化 8 論点2 本研究試作の目的である次世代の航空機用エンジンに適用可能 な高推力重量比化について達成される見通しがあるか。 論 点 (説明) ○ ステルス戦闘機等に対処するためには、エンジンの高推力化、 軽量化を行う必要があり、そのために高温、高圧状態で作動する 圧縮機、燃焼器、高圧タービンに関して更なる高温化及び軽量化 を実現する必要がある。 ○ 研究試作(その1)の構想設計を実施した結果、以下のとおり、 燃焼器の出口温度及び高圧タービンの入口温度の高温化、軽量化 について研究目標を満足する見通しを得た。 (1)燃焼器においては、燃料の噴霧特性の改善などにより、燃焼 器出口でタービンに悪影響を及ぼす局所的に高温となる部分を抑 制して、平均出口温度が実証エンジンの約1,600℃から約1, 800℃に向上する見通しを得ている。 (2)高圧タービンにおいては、高い耐熱性を有する新世代単結晶 合金や耐熱複合材などをタービン構成部品として用いることによ り、入口温度が実証エンジンの約1,600℃から約1,800 ℃に向上する見通しを得ている。 (3)圧縮機においては、3次元翼設計技術を用いて複雑形状を考 慮した圧縮機の翼を設計し、圧力損失を低減することにより、よ り短い軸長であっても所要の圧縮性能を得られることが可能とな ったことから、圧縮機の軸長が10%以上短縮(実証エンジンと の比)する見通しを得ている。 ○ これらの成果から、主要評価項目に対応する設計目標を満足す る見通しを得ており、現時点では研究目標である高温化燃焼器の 平均出口温度約1,800℃、高温化高圧タービンの平均入口温 度最大1,800℃、軽量化圧縮機の軸長短縮約10%(実証エ ンジンとの比)を達成できる見通しである。 9 論 点 論点3 本研究試作の成果には汎用性があるか。また、本研究試作の成 果を装備品等に適用することにより、研究成果を有効に活用する 計画があるか。 (説明) ○ 本研究試作は、戦闘機用エンジンに特化した研究であり、汎用 性はないものの、いくつかの分野における成果の応用は考えられ る。 ○ 本研究試作の成果は、平成25年度から着手している戦闘機用 エンジン要素に関する研究において試作するコアエンジンに反映 する計画である。 ○ 成果のいくつかの分野の応用という点では、次世代エンジン主 要構成要素の研究及び戦闘機用エンジン要素に関する研究を行う ことにより、エンジンコア部技術が確立され、戦闘機用エンジン への適用、エンジンファミリー化への適用、既存エンジンへの適 用を図ることができるなど、有効に活用できると考えている。 図5 本研究と今後の事業との関係 10 論 点 図6 11 本研究成果の反映 論 点 (参考:将来の戦闘機に関する研究開発ビジョン、22年8月) 12 平成25年行政事業レビューシート 事業名 緑地整備事業等(緑地整備事業) 担当部局庁 事業開始・ 終了(予定)年度 昭和49年度~ 会計区分 一般会計 根拠法令 (具体的な 条項も記載) ・防衛施設周辺の生活環境の整備等に関する法律第6条 事業番号 0476 (防 衛 省) 地方協力局 作成責任者 担当課室 施設管理課 施設管理課長 松本 俊彦 政策・施策名 関係機関や地域社会との協力の推進 (基地周辺対策の推進) 関係する計画、 平成25年度の防衛力整備等について 通知等 防衛施設周辺の生活環境の整備等に関する法律第6条の規定に基づき、移転措置事業で取得した土地(周辺財産)を飛行場等と市民生活の 事業の目的 (目指す姿を簡 場とを隔離する緩衝地帯化するよう、国自ら緑地帯その他の緩衝地帯として整備するものであり、当該整備を実施することにより、防衛施設周辺 潔に。3行程度以 における地域住民の生活環境の改善を図り、これにより、防衛施設の安定的な使用を目的として実施するもの。 内) 飛行場等からの被害(騒音、煤塵、危機感等)の緩和のほか、周辺環境の改善等に資するものとして、周辺財産等の植栽工事を実施している。 また、植栽した緑地帯等の整備目的及び機能を十分に発揮させるための維持・管理として、樹木の育成過程に応じて、施肥、薬剤散布、剪定そ 事業概要 (5行程度以内。 の他の撫育管理工事を実施している。 別添可) 実施方法 □直接実施 ■委託・請負 □補助 □負担 □交付 □貸付 □その他 22年度 当初予算 予算額・ 執行額 予算 の状 況 (単位:百万円) 23年度 1,014 0 0 0 0 △ 97 114 △ 132 149 917 1,038 844 1,126 執行額 686 822 638 執行率(%) 74.8 79.2 75.6 単位 成果目標及び成 緑地整備については、移転措置事業で取得した土地 成果実績 果実績 (周辺財産)を、国自ら緑地帯その他の緩衝地帯として (アウトカム) 整備することにより、防衛施設周辺地域住民の生活環 境の改善を図るものであり、目標値を定量的に定めるこ とは困難 達成度 活動指標 活動実績 (当初見込 み) 15,559 (千円/施設数) 算出根拠 25年度当初予算 26年度要求 22年度 23年度 24年度 目標値 ( 年度) - - - - - - - 22年度 23年度 24年度 植栽: 8施設 撫育:32施設 植栽: 8施設 撫育:30施設 植栽:10施設 撫育:31施設 植栽: 8施設 撫育:30施設 植栽: 8施設 撫育:31施設 単位当たりコスト =整備費用/施設数 =637,913,154 / 41施設 ≒ 15,559千円 主な増減理由 976 平 成 2 予 5 算 ・ 内 2 訳 6 年 度 計 % 単位 活動指標及び活 動実績 (アウトプット) 緑地整備を行う防衛施設数 費 目 26年度要求 976 繰越し等 計 工事費 25年度 976 補正予算 成果指標 単位当たり コスト 24年度 924 976 13 25年度活動見込 ― 植栽: 8施設 撫育:30施設 事業所管部局による点検 項 目 評 価 国 広く国民のニーズがあるか。国費を投入しなければ事業目的が達成できないのか。 必費 要 投 地方自治体、民間等に委ねることができない事業なのか。 性入 明確な政策目的(成果目標)の達成手段として位置付けられ、優先度の高い事業と の なっているか。 競争性が確保されているなど支出先の選定は妥当か。 評価に関する説明 ○ ○ ○ ○ 事 受益者との負担関係は妥当であるか。 業 単位当たりコストの水準は妥当か。 の 効 資金の流れの中間段階での支出は合理的なものとなっているか。 率 性 費目・使途が事業目的に即し真に必要なものに限定されているか。 - 不用率が大きい場合、その理由は妥当か。(理由を右に記載) ― ○ - ○ 事業実施に当たって他の手段・方法等が考えられる場合、それと比較してより効果的 有 事 あるいは低コストで実施できているか。 効 業 活動実績は見込みに見合ったものであるか。 性の 整備された施設や成果物は十分に活用されているか。 類似の事業がある場合、他部局・他府省等と適切な役割分担を行っているか。 (役割分担の具体的な内容を各事業の右に記載) 重 事業番号 類似事業名 所管府省・部局名 複 排 除 - ○ ○ 公園的施設の整備は、地方公共団体へ使用許可を行うことで、国 側の周辺財産の維持管理経費の低減が図られるとともに、よりきめ 細やかな地元住民等の要望に対応することにより周辺における良 好な生活環境等を確保できる施策である。 - 1 必要性 防衛施設周辺の生活環境の整備等に関する法律第6条の規定に基づき、移転措置事業で取得した土地(周辺財産)を飛行場等と市民生活の場とを隔離す る緩衝地帯化するよう、国自ら緑地帯その他の緩衝地帯として整備するものであり、防衛施設の周辺地域住民における生活環境の改善を図ることができる。 点 検 結 果 2 効率性 公園的施設の整備は、地方公共団体へ使用許可を行うことで、国側の周辺財産の維持管理経費の低減が図られるとともに、よりきめ細やかな地元住民等の 要望に対応することにより周辺における良好な生活環境等を確保できる施策である。 3 有効性 緑地帯その他の緩衝地帯として植栽や公園的施設の整備を実施することにより、防衛施設周辺の地方公共団体等のまちづくりを支援し、周辺住民の良好な 生活環境を図るうえで有効な施策であり、これにより、防衛施設の安定的使用に資するものである。 4 総合評価 緑地整備事業については、引き続き、関係地方公共団体等と密接に連携し、防衛施設と周辺住民等との調和が図れるよう緑地整備を進めていきたい。ま た、更なる周辺財産の有効利用に努めるため、公園的整備も進めていきたい。 外部有識者の所見 行政事業レビュー推進チームの所見 所見を踏まえた改善点/概算要求における反映状況 備考 関連する過去のレビューシートの事業番号 平成22年 0470 平成23年 0361 14 平成24年 0329 ※平成24年度実績を記入。執行実績がない新規事業、新規要求事業については現時点で予定やイメージを記入。 防衛省 638百万円 地方防衛局等 (11機関) 638百万円 【一般競争入札】 資金の流れ (資金の受け取 り先が何を行っ ているかについ て補足する) (単位:百万 円) 【委 託】 B.地方公共団体等 (8者) 52百万円 A.民間会社 (57社) 586百万円 植栽、撫育管理(剪 定、下刈り等)の工事 を実施 植栽、撫育管理(剪定、 下刈り等)の工事を実 施 15 E. A.道東あさひ農業協同組合. 費 目 工事費 使 途 金 額 (百万円) 撫育管理(施肥等) 計 費 目 119 工事費 使 途 金 額 (百万円) 119 計 0 F. B.御殿場市 費 目 使 途 金 額 (百万円) 植栽、撫育管理(剪定、下刈り等) 費 目 使 途 金 額 (百万円) 40 費目・使途 (「資金の流れ」に おいてブロックご とに最大の金額 が支出されている 者について記載 する。費目と使途 の双方で実情が 分かるように記 載) 計 40 計 G. C.事務費 費 目 使 途 金 額 (百万円) 計 0 費 目 使 途 使 途 金 額 (百万円) 計 D. 費 目 0 0 H. 金 額 (百万円) 計 0 16 費 目 計 使 途 金 額 (百万円) 0 支出先上位10者リスト A. 支 出 先 業 務 概 要 1 道東あさひ農業協同組合 矢臼別演習場周辺地区:撫育管理 2 (株)シモモト 3 (株)ホッカイ 支 出 額 (百万円) 入札者数 落札率 119 2 95.2 美保飛行場周辺地区:公園的施設整備 83 8 90.4 矢臼別演習場周辺地区:撫育管理 52 3 78.1 4 新都市緑化建設(株) 横田飛行場周辺地区:撫育管理 25 6 74.5 5 (株)植幸 百里飛行場周辺地区:撫育管理 18 7 50.3 6 (株)道南レミック 千歳飛行場周辺地区:植栽、撫育管理 15 7 56.8 7 (株)志村緑地 厚木飛行場周辺地区:撫育管理 契約件数2件 14 14 51.2 8 中部緑地(株) 小松飛行場周辺地区:公園的施設整備 13 14 52.4 9 (有)萩造園工事 浜松飛行場周辺地区:撫育管理 13 5 65.4 築城飛行場周辺地区:撫育管理 契約件数3件 13 4 47.6 10 (有)福縁園 B. 支 出 先 業 務 概 要 支 出 額 (百万円) 入札者数 落札率 1 御殿場市長 東富士演習場:植栽、撫育管理 40 - - 2 裾野市長 東富士演習場:植栽、撫育管理 10 - - 3 奈義町長 日本原演習場:植栽、撫育管理 3 - - 4 津山市長 日本原演習場:撫育管理 1 - - 5 新田原飛行場周辺地区:撫育管理 1 - - 6 松原水利組合代表 築城飛行場周辺地区:撫育管理 1 - - 7 袋追水利組合代表 築城飛行場周辺地区:撫育管理 1 - - 8 城野水利組合代表 築城飛行場周辺地区:撫育管理 1 - - 三納代南井手・三納代北井手水利組合 9 10 17 18 平成25年行政事業レビューシート 事業番号 0479 (防衛省) 事業名 補償経費等(除草工事) 担当部局庁 地方協力局 作成責任者 事業開始・ 終了(予定)年度 昭和49年度~ 担当課室 施設管理課 施設管理課長 松本 俊彦 会計区分 一般会計 政策・施策名 根拠法令 関係する計画、 平成25年度の防衛力整備等について 通知等 ・国有財産法第9条の5 (具体的な 条項も記載) 関係機関や地域社会との協力の推進(補償の実施等) 防衛施設の安定的な運用の確保 国有財産法第9条の5の規定に基づき、国有地において適正な財産管理(除草工事)を行い、これにより防衛施設の安定的使用を図るこ とを目的としている。 事業の目的 (目指す姿を簡 潔に。3行程度以 内) 周辺財産のうち、植栽等が未整備等の土地について、雑草の繁茂に起因する付近住宅及び農地への種子の飛散による環境の悪化並 びに枯草による火災の発生につき、未然防止等適正な除草工事を行っている。 事業概要 (5行程度以内。 別添可) 実施方法 □直接実施 ■委託・請負 □補助 □負担 □交付 □貸付 □その他 22年度 予算額・ 執行額 予算 の状 況 (単位:百万円) 23年度 260 283 287 307 0 0 0 0 繰越し等 0 0 0 0 307 260 283 287 執行額 計 152 158 166 執行率(%) 58.5 55.7 57.9 23年度 24年度 目標値 ( 年度) - - - - % - - - 単位 22年度 23年度 24年度 25年度活動見込 m2 9,334,621 9,592,969 10,075,965 ― 成果実績 除草工事については、防衛施設周辺の住民における 生活環境の改善を図るものであり、目標値を定量的に 定めることは困難。 活動実績 除草工事:周辺財産の空き地の面積 除草工事:200(円/m2) 費 目 平 成 2 予 5 算 ・ 内 2 訳 6 年 度 22年度 単位 活動指標 単位当たり コスト 26年度要求 補正予算 達成度 活動指標及び 活動実績 (アウトプット) 25年度 当初予算 成果指標 成果目標及び 成果実績 (アウトカム) 24年度 (当初見 込み) ( 算出根拠 国交省の除草歩掛りにより算出。 25年度当初予算 工事費 307 計 307 26年度要求 主な増減理由 19 ) ( ) ( ) 事業所管部局による点検 項 目 評 価 国 広く国民のニーズがあるか。国費を投入しなければ事業目的が達成できないのか。 必費 要 投 地方自治体、民間等に委ねることができない事業なのか。 性入 明確な政策目的(成果目標)の達成手段として位置付けられ、優先度の高い事業と の なっているか。 事 業 の 効 率 性 重 複 排 除 ○ ○ ○ 競争性が確保されているなど支出先の選定は妥当か。 ○ 受益者との負担関係は妥当であるか。 - 単位当たりコストの水準は妥当か。 ○ 資金の流れの中間段階での支出は合理的なものとなっているか。 - 費目・使途が事業目的に即し真に必要なものに限定されているか。 ○ 不用率が大きい場合、その理由は妥当か。(理由を右に記載) - 事業実施に当たって他の手段・方法等が考えられる場合、それと比較してより効果 有 事 的あるいは低コストで実施できているか。 効 業 活動実績は見込みに見合ったものであるか。 性の 整備された施設や成果物は十分に活用されているか。 類似の事業がある場合、他部局・他府省等と適切な役割分担を行っているか。 (役割分担の具体的な内容を各事業の右に記載) 事業番号 類似事業名 所管府省・部局名 評価に関する説明 - - ○ ○ 1.必要性 国有地の適正な除草工事を行うことにより、防衛施設の周辺住民における生活環境の改善を図ることができることから必要である。 2.効率性 国有財産の状況を的確に把握し、適切な財産管理事務の効率性を確保するとともに、地元住民等の要望に対応することができ、より周辺における良 好な生活環境等を確保できる施策である。 3.有効性 適時適切に対応することにより、周辺住民の良好な生活環境を図るうえで有効な施策であり、これにより、防衛施設の安定的使用に資することが可能 となる。 4.総合評価 事業の実施にあたっては、引き続き、周辺住民との調和が図られるよう、適切な財産管理を進めていきたい。 点 検 結 果 外部有識者の所見 行政事業レビュー推進チームの所見 所見を踏まえた改善点/概算要求における反映状況 備考 関連する過去のレビューシートの事業番号 平成22年 0473 平成23年 0364 20 平成24年 0332 ※平成24年度実績を記入。執行実績がない新規事業、新規要求事業については現時点で予定やイメージを記入。 防衛省 166百万円 地方防衛局等 (9機関) 166百万円 【一般競争入札】 資金の流れ (資金の受け取 り先が何を行っ ているかについ て補足する) (単位:百万 円) A.民間会社 (30社) 166百万円 除草工事 21 A.田中建設工業(株) (除草工事) 費 目 工事費 使 途 除草工事 費 目 使 途 金 額 (百万円) 22 計 費 目 金 額 (百万円) 22 使 途 金 額 (百万円) 計 費 目 0 使 途 金 額 (百万円) 費目・使途 (「資金の流れ」に おいてブロックご とに最大の金額 が支出されている 者について記載 する。費目と使途 の双方で実情が 分かるように記 載) 計 費 目 0 使 途 金 額 (百万円) 計 0 計 費 目 0 使 途 計 金 額 (百万円) 0 H. 費 目 使 途 金 額 (百万円) 計 0 22 費 目 計 使 途 金 額 (百万円) 0 支出先上位10者リスト A. 民間会社 支 出 先 業 務 概 要 支 出 額 (百万円) 入札者数 落札率 1 田中建設工業(株) 三沢飛行場周辺地区撫育管理及び除草工事(第4工区・2回目)ほか4件 22 3 95.2 2 (株)みちのく庭園 三沢飛行場周辺地区撫育管理及び除草工事ほか7件 21 3 79.9 3 山内造園土木 築城飛行場周辺地区除草工事(2工区) 19 6 69.2 4 (有)庭治 築城飛行場周辺地区除草工事(1工区)ほか1件 19 4 40.3 5 彦建設(株) 三沢飛行場周辺地区撫育管理及び除草工事(第2工区)ほか3件 15 4 93.8 6 (企)ビホロ 松島飛行場周辺地区撫育管理及び除草工事ほか3件 11 2 72.5 7 (株)久光園 新田原飛行場周辺地区(24)除草管理工事(1工区)ほか2件 8 5 37.8 8 (有)梅野組 日出生台演習場周辺地区除草工事 6 2 57.4 9 (株)植幸 平成24年度百里飛行場周辺地区第1次緑化対策工事 6 7 50.3 小松飛行場周辺地区(24)緑地整備(撫育管理)その3工事 5 18 37.9 10 (有)奥樹園 支 出 先 業 務 概 要 支 出 額 (百万円) 入札者数 落札率 支 出 先 業 務 概 要 支 出 額 (百万円) 入札者数 落札率 支 出 先 業 務 概 要 支 出 額 (百万円) 入札者数 落札率 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 23 事業概要及び論点等について 担当課:施設管理課 事 業 名 周辺財産の財産管理における緑地整備事業及び除草工事 平成24年度 補正後予算額 事 業 概 要 選 定 基 準 (千円) 1,262,886 1.緑地整備事業は、防衛施設周辺の生活環境の整備等に関する法律(以 下「環境整備法」という。」)第5条第2項(移転措置事業)に基づき買 い入れた土地等(以下「周辺財産」という。)について、環境整備法第 6条等の規定に基づき、周辺住民の生活環境の改善に資する緩衝地帯と して整備するため、植栽等を実施する事業。 2.除草工事は、周辺財産のうち、植栽等が未整備等の土地について、国 有財産法第9条の5の規定に基づき、雑草の繁茂に起因する付近住宅及 び農地への種子の飛散による環境の悪化並びに枯草による火災の発生の 未然防止等適正な財産管理を図るため実施している工事。 イ 長期的又は継続的に取り組んでいる事業等で、執行方法、制度等 の改善の余地が大きいと考えられるもの 【はじめに】 論 点 (1)周辺財産は、環境整備法第5条第2項に基づき買い入れた土地等で あり、騒音の発生源である飛行場等と住宅とを分離する緩衝地帯とし て、新しく住宅が建てられることによる新たな騒音被害の発生を未然 に防止することを図り、また、飛行場等の周辺における良好な生活環 境等を確保することになり、これがひいては当該施設の安定的運用に 資することとなるという見地から、国有地として管理している土地で ある。 (2)周辺財産を保有するに当たり、地域の状況に合わせ、国自らが植栽 等を行い緑地帯その他の緩衝地帯として整備し、管理しているところ である。 また、一部の土地については、緩衝地帯としての用途を妨げない範 囲内において、地方公共団体が公園や駐車場等として使用する場合に は、使用を許可し、地方公共団体が管理している。 (3)このうち、国が管理している未整備の空き地については、周辺住民 から雑草の繁茂等に起因する環境の悪化等の苦情を受けているところ であり、その対策として除草工事を実施してきているところである。 しかしながら、周辺財産は、年々増加しており、他方、周辺住民か ら雑草の種子飛散や害虫繁殖等に対する苦情も絶えることなく増して いるのが現状である。 このため、周辺財産の維持管理費の削減の観点から、これらの土地 における除草以外の手法による周辺財産の管理のあり方について論じ るものである。 24 【周辺財産の現況】 ― 論 周辺財産の状況 ― 周辺財産の全国の総面積は、約 4,350㏊ このうち、その利用状況は、次のとおり。 ①緑 地 → 約 2,090㏊(周辺財産の約48%) ②空き地 → 約 1, 010㏊(周辺財産の約23%) ③自然林 → 約 1, 000㏊(周辺財産の約23%) ④使用許可 → 約 250ha(周辺財産の約 6%) 点 ― 周辺財産の面積と除草に係る費用の推移 ― (単位:ha・百万円) 20年度 21年度 22年度 23年度 24年度 空 き 地 の 面 積 665 746 933 959 1,008 240 247 260 283 287 周辺財産 の除草費 ― 除草の状況 ― 【飛び地的な周辺財産の例】 (嘉手納飛行場周辺地区) 【一団を形成する周辺財産の例】 (三沢対地射爆撃場周辺地区) 25 論点1 舗装、砂利敷等による雑草対策を行い長期的に維持管理の軽減を図る 論 点 【説明】 (1)周辺財産における除草工事は、毎年実施しなければならないことか ら、周辺財産を舗装化等して維持管理することで、かかる経費の削減 を検討する。 ― 工事単価の比較 ― ①除 草 ②舗 装 ③砂利敷 ④防草シート ⑤グランドカバープランツ ※ → → → → → 約 200円/㎡・年 約 2,200円/㎡ (アスファルト) 約 700円/㎡ (人力) 約 800円/㎡ 約 2,800円/㎡ グランドカバープランツとは、修景を目的として植栽する植物の呼称で、 その特徴として、地面を覆うように広がり背丈も低く、雑草の繁茂を防止し 除草の手間を省くことができるとされている。 (2)工事単価の比較では、除草以外の手法は割高になる。 しかしながら、除草以外の手法は、耐用年数に至るまでの間、野火 防止、害虫被害の防止等の環境の悪化防止や防犯の側面からもより高 い効果が得られるほか、毎年要している除草費の削減や入札行為等に 要している職員の事務手続を省けるなど、経費の面以外で大きなメリ ットがある。 周辺財産については、周辺住民の意向を踏まえつつ、維持管理費の 低減の観点から、舗装等が実施できる地域においては除草以外の手法 を用いることにより維持管理費の低減に努めてまいりたい。 また、周辺財産の一部において、実験的措置として、防草シートに よる手法で維持管理し、防草シートの耐用年数経過後、従来の除草で の維持管理との比較を行い、その効果について検証することとしたい。 なお、必要に応じて、除草以外の手法を用いて管理した効果の実証 等について調査を行うことも検討して参りたい。 26 論点2 周辺財産の目的を妨げない範囲において、地方公共団体等へ積極的に 使用を許可し、維持管理の縮減を図る。 論 点 【説明】 (1)周辺財産は、国有財産法第22条(同法第19条及び第26条)及 び環境整備法第7条に基づき、地方公共団体等に対して、無償で使用 を許可することができることになっている。 地方公共団体の求めに応じ、無償使用許可した場合、爾後の当該周 辺財産の維持管理については、使用許可の条件として、当該地方公共 団体に実施してもらうこととしている。 ― 国有財産法第22条に基づき使用許可している事例 ・第1項第1号に基づく事例 ①緑地 ②公園 ③ため池 ⑥し尿処理施設 ⑦信号機 ― ④用排水路 ⑤ごみ処理施設 等 (25.3現在総計223件) ・第1項第3号に基づく事例(災害が発生した場合における応急措置の用) ①被災車両一時保管場所 ②口蹄疫災害の応急措置敷地 (25.3現在総計 ― 環境整備法第7条に基づき使用許可している事例 3件) ― ①広場 ②花壇 ③種苗を育成するための施設 ④駐車場 ⑤消防に関する施設 ⑥公共用施設の建設に必要な資材又は機 械を保管するための施設 (25.3現在総計146件) 27 ― 使用許可の状況 ― 【国有財産法に基づく使用許可の例】 ―第1項第1号の例― (ごみ処理施設(北関東局 瑞穂町)) 論 ―第1項第3号の例― (被災車両一時保管場所 (東北局 東松島市)) 点 【環境整備法に基づく使用許可の例】 (花壇(北海道局 千歳市)) (消防に関する施設(防火水槽) (近畿中部局 小松市)) (2)周辺財産については、地方公共団体から周辺住民が自由に利用でき る公園や広場のような施設の整備要望がなされたことを踏まえ、国自 ら周辺財産の積極的な利活用を推進することが飛行場等の安定的使用 に資するとの認識の下、平成15年度から東屋、トイレ等の公園の附 帯施設の整備、平成16年度からはグラウンドゴルフ、野球場等の基 盤整備として敷地造成、芝張等の「公園的施設の整備」を行っている。 公園的施設の整備は、完成後、地方公共団体が環境整備法第7条に 基づき、使用許可を受け爾後の維持管理を行うことを前提に実施する 事業であり、事業に係る費用と当該周辺財産の維持管理に要する費用 との費用対効果を考慮した上で実施しているところである。 ― 公園的施設の整備(25.3現在)― ①整備件数 ②整備面積 ③整 備 額 29件 50.68㏊(1件平均1.7㏊) 2,479百万円(1件平均85百万円) 28 ― 公園的施設の整備の状況 (北海道局 論 公園) ― (近畿中部局 グランドゴルフ) 点 (3)周辺財産は、従来から周辺財産としての目的を妨げない範囲におい て、地方公共団体へ使用許可してきているところであるが、より一層 の推進を図ることで、維持管理費の削減に努めたい。 特に、東日本大震災以降、地方公共団体から防災施設用地の確保が 難しいとして、周辺財産を防災施設用地として無償使用したい旨の要 望がなされているところでもあり、このように、地方公共団体の具体 的なニーズについては、その実現に努めるべく、環境整備法第7条の 対象となる施設の拡大を図れるよう関係機関と調整を図るなど努めて 参りたい。 論点3 周辺財産の目的を妨げない範囲において、部隊からニーズのある土地 については、防衛施設として使用し、維持管理の縮減を図る。 【説明】 (1)周辺財産は、飛行場施設に付随する関係上、部隊として有効的に活 用できる場合がある。 この場合、部隊は、使用するその目的や時期等について記載した基 本計画書を作成して、大臣承認を得て使用しているところである。 今までのところ、小規模で限定的な使用に限り、基地の進入灯やミ ドルマーカー設備の設置用地等として部隊へ使用させており、現在の ところ8件の用途で使用させている。 ― 使用中の主な用途(25.3現在)― ①進入灯及びミドルマーカー設置用敷地 ②警備用カメラ用敷地 ③広報用看板敷地 29 論 点 (2)一方、防衛省としては、防衛施設における所要の整備を逐次実施し ていることから、既存の施設用地が狭隘となっているところである。 このような状況の中、新たな用地の確保は難しいことから、部隊が 使用できる新たな道を模索していく必要がある。 そこで、当省にとっても貴重な国有地である周辺財産について、緩 衝地帯としての目的を逸脱せずかつ飛行場等の安定的使用に支障を与 えない場合には、部隊に使用させることとしたい。 これにより部隊が周辺財産を使用する結果として、当該周辺財産の 維持管理費の削減がなされることとなる。 (3)ただし、過去の国会において「 (周辺財産については、)緩衝地帯と して購入している。今後とも、それが直ちに基地の拡張につながると いうようなことがないようにしたい」旨答弁していることも踏まえ、 部隊に使用させる用途は、地方公共団体が環境整備法第7条に基づき 使用できる用途と同様とし、かつ、部隊が使用していない場合には周 辺住民も利用可能な運動場や駐車場など部隊と周辺住民との調和が図 れるような使用形態で進めていくこととしたい。 ― 部隊が周辺財産を使用する場合の基本的な流れ 部隊の使用 大臣の承認 基本計画書作成 周辺住民の理解 部隊のニーズ ―参 ― 考― 1.基本計画書 ・ 部隊が施設の取得等を行う目的等について記載しているもの。 ・ 部隊が施設の取得等を行うに当たっては、本書を作成して、防衛大 臣の承認を得なければならないこととなっている。 2.ミドルマーカー ・ 滑走路端からの距離(1マイル(1.2Km)の位置)を示すための 無線標識をいう。 ・ 無線電波は、アンテナで真上に送信される。 30 関 連 条 文 1.国有財産法 第9条の5(管理及び処分の原則) 各省各庁の長は、その所管に属する国有財産について、良好な状態での維持及 び保存、用途又は目的に応じた効率的な運用その他の適正な方法による管理及び 処分を行わなければならない。 第22条(無償貸付) 普通財産は、次に掲げる場合においては、地方公共団体、水害予防組合及び土 地改良区(以下「公共団体」という。)に、無償で貸し付けることができる。 一 公共団体において、緑地、公園、ため池、用排水路、火葬場、墓地、ごみ処 理施設、し尿処理施設、と畜場又は信号機、道路標識その他公共用若しくは公 用に供する政令で定める小規模な施設の用に供するとき。 三 公共団体において、災害が発生した場合における応急措置の用に供するとき。 第19条 (準用規定) 第二十一条から第二十五条まで(前条第二項第五号又は第六号の規定により地 上権又は地役権を設定する場合にあつては第二十一条及び第二十三条を除き、前 条第六項の規定により使用又は収益を許可する場合にあつては第二十一条第一項 第二号を除く。)の規定は、前条第二項第一号から第四号までの貸付け、同項第五 号の地上権若しくは同項第六号の地役権の設定、同条第三項(同条第四項におい て準用する場合を含む。)の貸付け又は同条第六項の許可により行政財産の使用又 は収益をさせる場合について準用する。 第26条(準用規定) 第二十一条から前条まで(鉄道、道路、電線路その他政令で定める施設の用に 供される土地に地上権又は地役権を設定する場合にあつては、第二十一条及び第 二十三条を除く。)の規定は、貸付け以外の方法により普通財産の使用又は収益を させる場合(次条の規定に基づいて使用又は収益をさせる場合を除く。)について 準用する。 2.防衛施設周辺の生活環境の整備等に関する法律 第5条(移転の補償等) 2 国は、政令で定めるところにより、第二種区域に所在する土地の所有者が当該 土地の買入れを申し出るときは、予算の範囲内において、当該土地を買い入れる ことができる。 第6条(緑地帯の整備等) 国は、政令で定めるところにより第二種区域のうち航空機の離陸、着陸等のひ ん繁な実施により生ずる音響に起因する障害が新たに発生することを防止し、あ わせてその周辺における生活環境の改善に資する必要があると認めて防衛大臣が 指定する区域(以下「第三種区域」という。)に所在する土地で前条第二項の規定 により買い入れたものが緑地帯その他の緩衝地帯として整備されるよう必要な措 置を採るものとする。 2 国は、前項の土地以外の第三種区域に所在する土地についても、できる限り、 緑地帯その他の緩衝地帯として整備されるよう適当な措置を採るものとする。 第7条(買い入れた土地の無償使用) 国は、第五条第二項の規定により買い入れた土地を、地方公共団体が広場その 他政令で定める施設の用に供するときは、当該地方公共団体に対し、当該土地を 無償で使用させることができる。 2 国有財産法(昭和二十三年法律第七十三号)第二十二条第二項及び第三項の規 定は、前項の規定により土地を使用させる場合について準用する。 31 25.3末現在 周辺財産(4,350㏊)の現状(事業概要) 空き地【 2 】 1 第1種区域 第2種区域 緑地【 】 第3種区域 全国ベースで約2,090ha 全国ベースで約1,010ha (周辺財産の約48%) 飛行場施設 (周辺財産の約23%) 滑走路 平成24年度緑地整備費 976百万円 除草の 対象地 (うち公園的施設整備:252百万円) 雑草繁茂等に起因する 環境悪化の防止等対策 3 4 平成24年度除草費 287百万円 公園的施設整備【 ― 平成15年からの実績 使用許可【 ○ 国がトイレ等の公園の附帯 施設や野球場等の基盤整備と して敷地造成等を実施 ○ 整備完成後、地方公共団体 が使用許可を受け爾後の維持 管理を実施 】 ― 使 用 許 可 の 一 形 態 ― 整備件数:29件 整備面積:50.68ha 整 備 額:2,479百万円 (注)第1種区域においては、住宅の防音工事を実施 自然林【 】 】 全国ベースで約250ha 全国ベースで約1,000ha (周辺財産の約6%) (周辺財産の約23%) 国有財産法第18条 及び第22条に基づく使用許可 (無償) 1.公園 (86.81ha) 2.道路 ( 8.97ha) 3.緑地 (10.23ha) 4.下水道 ( 7.29ha) 5.ため池 ( 2.90ha) 6.その他 (18.71ha) (計134.90ha) ― 環境整備法第7条に基づく使用許可 ― ― (有償) ・電柱等(7.46ha) 1.広場 (93.40ha) 2.花壇 (2.26ha) 3.種苗を育成するための施設 (2.74ha) 4.駐車場 (5.71ha) 5.消防に関する施設 (0.52ha) 6.公共用施設の建設に必要な資材 又は機械器具を保管するための施設(3.53ha) (計108.16ha) 緑地整備事業及び除草工事の論点 論点1 舗装、砂利敷等による雑草対策を行い長期的に維持管理の軽減を図る。 現 改 状 除 善 草 約200円/㎡ グランドカバー 舗装 砂利敷 防草シート (約700円/㎡) (約800円/㎡)(約2,200円/㎡) プランツ (約2,800円/㎡) 論点2 周辺財産の目的を妨げない範囲において、地方公共団体等へ積極的に使用を許可し、維持管理の縮減を図る。 現 使 用 許 可 の 根 拠 状 改 使 用 許 可 の 例 国有財産法第22条 環境整備法第7条 緑地・公園・ごみ 処理施設・し尿処 理施設 等 地方公共団体の 具体的なニーズ に対する実現 広場・駐車場・ 消防に関する施設 等 施策の拡大 善 防災施設用地と して無償の使用 許可を検討中 論点3 周辺財産の目的を妨げない範囲において、部隊からニーズのある土地については、防衛施設として使用し、維持管理の縮減を図る。 現 部隊の小規 模で限定的 な使用 状 & 周辺住民 の利用 改 善 部隊の ニーズ 施設用地 が狭隘化 ―進入灯など― (防災訓練用地) (駐車場用地) ~ 部隊と周辺住民との調和が図れる使用 ~ 〔単なる基地用地拡張と見られぬよう配慮〕 ☆上記の改善施策は、経費削減の観点だけではなく、防衛施設の安定的使用の観点から、地元のニーズ及び理解と協力を得て実施する。 32 事業番号 平成25年行政事業レビューシート 事業名 固定式警戒管制レーダー装置の整備(J/FPS-7) 担当部局庁 (防 衛 省) 経理装備局 作成責任者 システム装備課 システム装備課長 髙橋 直人 事業開始・ 終了(予定)年度 平成23年度 担当課室 会計区分 一般会計 政策・施策名 装備品等の取得改革(装備品等の整備) 関係する計画、 通知等 平成23年度以降に係る防衛計画の大綱 (平成22年12月17日安全保障会議決定・閣議決定) 根拠法令 (具体的な 条項も記載) 現在運用中の警戒監視任務に必要な固定式警戒管制レーダー装置であるFPS-20、FPS-6及びFPS-2については、運用開始から 20年以上が経過しており機器の老朽化が著しく、維持用部品等の入手が困難になりつつある。更に、周辺空域を飛行する航空機の監視に 事業の目的 おいて、特に対領空侵犯処置の対象となる航空機の機能が高度化することに伴って、少ないレーダー反射に対する探知能力及び高機動化 (目指す姿を簡 に対する追尾能力の観点で能力低下が進んでいる。 そのため、早急に新型レーダーへの換装が必要である。 潔に。3行程度以 内) 固定式警戒管制レーダー装置(J/FPS-7)を整備するため、平成23年度にシステム設計を実施し、平成24年度から逐次レーダーの製 造を開始する。 事業概要 (5行程度以内。 別添可) 実施方法 予算額・ 執行額 ■直接実施 □委託・請負 □補助 □負担 □交付 □貸付 □その他 22年度 23年度 24年度 25年度 当初予算 - 349 (7,165) (7,630) 補正予算 - 0 0 0 繰越し等 - 0 0 0 計 - 349 (7,165) (7,630) 執行額 - 266 0 執行率(%) - 76% - 予算 の状 況 (単位:百万円) 成果指標 単位 成果目標及び成 成果実績 果実績 (アウトカム) 平成23年度にシステム設計を実施し、平成24年度から レーダーの製造を開始した。 達成度 活動指標 活動指標及び活 活動実績 動実績 (アウトプット) 平成23年度にシステム設計を実施し、平成24年度から (当初見込 レーダーの製造を開始した。 み) 単位当たり コスト 平 成 2 5 ・ 2 6 年 度 予 算 内 訳 (円/ ) 費 目 25年度当初予算 通信機器購入費 7,208 通信機器購入初度費 422 計 7,630 23年度 24年度 - 1 - % - 100 - 単位 22年度 23年度 24年度 25年度活動見込 - 1 - ― - ( 主な増減理由 33 目標値 ( 年度) 22年度 算出根拠 26年度要求 26年度要求 )( ) ( ) 事業所管部局による点検 項 目 評 価 国 広く国民のニーズがあるか。国費を投入しなければ事業目的が達成できないのか。 必費 要 投 地方自治体、民間等に委ねることができない事業なのか。 性入 明確な政策目的(成果目標)の達成手段として位置付けられ、優先度の高い事業と の なっているか。 事 業 の 効 率 性 事 業 の 有 効 性 重 複 排 除 ○ ・警戒監視体制を確保するため、レーダーの換装は必要 な事業であり防衛省で実施することが適当である。 ○ 競争性が確保されているなど支出先の選定は妥当か。 ○ 受益者との負担関係は妥当であるか。 - 単位当たりコストの水準は妥当か。 ○ 資金の流れの中間段階での支出は合理的なものとなっているか。 - 費目・使途が事業目的に即し真に必要なものに限定されているか。 ○ 不用率が大きい場合、その理由は妥当か。(理由を右に記載) - 事業実施に当たって他の手段・方法等が考えられる場合、それと比較してより効果的 あるいは低コストで実施できているか。 - 活動実績は見込みに見合ったものであるか。 - 整備された施設や成果物は十分に活用されているか。 - 類似の事業がある場合、他部局・他府省等と適切な役割分担を行っているか。 (役割分担の具体的な内容を各事業の右に記載) 事業番号 類似事業名 所管府省・部局名 評価に関する説明 ○ ・契約相手方については、一般競争により競争性を図る よう努めた。 - 点 検 結 果 外部有識者の所見 行政事業レビュー推進チームの所見 所見を踏まえた改善点/概算要求における反映状況 備考 関連する過去のレビューシートの事業番号 平成22年 - 平成23年 - 34 平成24年 - ※平成24年度実績を記入。執行実績がない新規事業、新規要求事業については現時点で予定やイメージを記入。 防衛省 7,165百万円 【一般競争 → 随意契約】 A.日本電気株式会社 7,076百万円 ※ 契約額 固定式警戒管制レーダー装置(J/FPS- 7) 固定式警戒管制レーダー装置J/FPS-7 用初度部品 固定式警戒管制レーダー装置(J/FPS- 7)(初度費) 資金の流れ (資金の受け取 り先が何を行っ ているかについ て補足する) (単位:百万 円) 35 A. 費 目 使 途 通信機器購入費 固定式警戒管制レーダー装置(J/FPS-7) 固定式警戒管制レーダー装置J/FPS-7 通信機器購入費 用初度部品 固定式警戒管制レーダー装置(J/FPS- 通信機器購入初度費 7)(初度費) E. 金 額 (百万円) 費 目 使 途 金 額 (百万円) 3,074 299 3,703 ※契約額 計 7,076 計 B. 費 目 使 途 0 F. 金 額 (百万円) 費 目 使 途 金 額 (百万円) 費目・使途 (「資金の流れ」に おいてブロックご とに最大の金額 が支出されている 者について記載 する。費目と使途 の双方で実情が 分かるように記 載) 計 0 計 C. 費 目 使 途 G. 金 額 (百万円) 計 0 費 目 使 途 使 途 計 D. 費 目 0 金 額 (百万円) 0 H. 金 額 (百万円) 計 0 36 費 目 計 使 途 金 額 (百万円) 0 支出先上位10者リスト A. 支 出 先 1 日本電気株式会社 業 務 概 要 固定式警戒管制レーダー装置(J/FPS-7) 支 出 額 (百万円) 入札者数 落札率 入札者数 落札率 - 2 3 4 5 6 7 8 9 10 B. 支 出 先 業 務 概 要 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 37 支 出 額 (百万円) 事業概要及び論点等について 担当課:経理装備局システム装備課 事 業 名 平成24年度 補正後予算額 固定式警戒管制レーダー装置の整備(J/FPS-7) 7,165,560 (千円) ○目的 現在運用中の警戒監視任務に必要な固定式警戒管制レーダー装置 であるFPS-20、FPS-6及びFPS-2については、運用 開始から20年以上が経過しており機器の老朽化が著しく、維持用 部品等の入手が困難になりつつある。更に周辺空域を飛行する航空 機の監視において、特に対領空侵犯処置の対象となる航空機の機能 が高度化することに伴って、少ないレーダー反射に対する探知能力 及び高機動化に対する追尾能力の観点で能力低下が進んでいる。 そのため、早急に新型レーダーへの換装が必要である。 (FPS-20及びFPS-6は、全国に各4機配備、昭和34年より順次運 用を開始) (FPS-2は、全国に7機配備、昭和55年より順次運用を開始) 事 業 概 要 ○概要 当該レーダーの整備については、厳しい財政事情のなか、警戒監 視任務に必要とする高い性能を保持しつつ、整備(取得・維持)に 係る経費を抑えることとしている。 そのため、当該レーダーのシステム設計に係る契約とこの設計に 基づく製造・取得に係る契約を分けることとした。 平成23年度の当該レーダーのシステム設計契約については、こ れまでのような機能性能のみで選定するのではなく、整備に係る経 費も含めた提案を求め、その提案を評価することによる企画競争を 行った。 上記企画競争によるシステム設計に基づき、平成24年度に、当 該レーダーの整備について、一般競争により製造請負契約を締結し たところである。 38 ○FPS-7換装のイメージ図 近距離用空中線装置 遠距離用空中線装置 他サイト 信号処理装置 表示制御装置 FPS-7 司令所 ○整備取得計画 事 業 概 要 年度 22 23 24 25 26 27 28 29 システム設計 沖永良部島 高畑山 宮古島 ※平成26年度以降は予定 選 定 基 準 ア 事業の規模が大きく、又は政策の優先度の高いもの 39 論点1 システム設計は効果的な企画競争が実施できたか。 論 点 (説明) 企画競争は、研究開発や装備品等の調達で、技術的要素等の評価 を行うことが重要とされる場合において、単純に受注価格のみで決 定する一般競争入札では困難な場合に適用する方法で、複数の者に 対して求める装備品等の性能や技術等を提案した企画書の提出を求 め、その内容について評価を行うものである。 当該レーダーの整備については、そのシステム設計に関し、警戒 監視任務に必要とする高い性能を保持しつつ、取得及び維持に係る 経費を極力抑えることを目的として企画競争を採用した。 提案しようとする企業には、要求する仕様を満たすための技術的 な要件のほか、製造に係る経費(6機分)、運用段階での定期修理や 故障復旧等の経費(30年間の運用及びそれぞれ1回の移設を前提) を含めた提案を求めることにより、機器取得後のライフサイクルコ ストの低減が十分配慮されるようにした。 評価に当たっては、当該レーダーの運用において求められる基本 的な機能である探知追尾機能や監視管制機能等の達成及びその優越 と、その整備に係る経費を機器構成が類似するFPS-3の整備に 係る経費の実績に比較して審査を行った。 レーダーの主な機能 機能 探知追尾機能 概要 近距離用空中線装置と遠距離用空中線装置との連携に より探知追尾を可能とする。 監視管制機能 航跡情報等の表示・管理を行う。 電子戦機能 妨害電波等に対する対策を行う。 企画提案要求に対して、現有の固定式警戒管制レーダー装置の整 備実績がある企業三社から提案があり、それぞれの提案について、 ①既存の最新技術を採用し、実現性のあるレーダー装置の構築方法、 ②構築に係る製造費、③運用実績に基づいた維持費等を審査し、シ ステム設計書を作成する企業を選考した。 40 論点2 当該レーダーの製造に係る一般競争入札において、複数の応札 を見込むことの取り組みはされていたのか 論 点 (説明) 当該レーダーのシステム設計に係る提案を募る際、その企画提案 要求書において、企業が提出する提案書に含まれる技術的な資料の 内容について、第三者への公開及び第三者の使用を制限する必要が あるか否かの記述を求めた。企業からの提案書では制限の必要はな いとのことであった。 また、その提案書の内容を部内で検討した結果、基本的なレーダ ー技術を有する企業であれば、他者が行ったシステム設計を利用す ることによって、当該レーダーを製造することは可能なものと考え られた。 こうしたことから、当該レーダーの整備は一般競争とすることが 可能と判断した。 加えて、製造に係る入札公告の期間を通常より長くし、システム 設計書を含む当該レーダーの製造に係る仕様書の内容について、入 札を予定する参加者に十分に理解して頂く期間を取った。 41 論点3 今後、価格低減に向けての工夫はあるのか 論 点 (説明) 現時点においては、初号機の製造に係る一般競争契約の締結が完 了しており、その契約は、当該レーダーの設計や製造ラインを手配 するための初度費用が約37億円余り含まれており、以後、本年度 に2機の製造及びその後の計画もあるものの、更なる競争による価 格低減が期待できないと考えられる。 いずれにせよ、厳しい財政事情のなか、費用の削減といった点に おいて重要性は認識しており、今般、技術的な要件の他にライフサ イクルコストの低減に十分な配慮することで企画競争を実施してい るため、以後当該レーダーの取得段階で必要とする経費や定期修理、 故障の復旧に係る維持部品等の運用段階に必要となる維持経費につ いての実績を追跡調査することでその目的を達成したか否かを検証 するものとし、その結果をもって、次期の警戒管制レーダーの選定 において効率的な整備取得の資とする所存である。 42 平成25年行政事業レビューシート 274 事業番号 (防 衛 省) 事業名 基地防空火器等支援整備の一部部外委託 (基地防空火器等) 担当部局庁 経理装備局 作成責任者 事業開始・ 終了(予定)年度 平成4年度・対象器材運用終了まで 担当課室 システム装備課、艦船武器課 システム装備課長 髙橋 直人 艦船武器課長 中野 裕文 会計区分 一般会計 政策・施策名 根拠法令 平成23年度以降に係る防衛計画の大綱 関係する計画、 通知等 (平成22年12月17日 安全保障会議決定・閣議決定) - (具体的な 条項も記載) 事業の目的 (目指す姿を簡 潔に。3行程度以 内) 5-2 装備品等の取得改革等 (装備品等の維持) 航空自衛隊が基地防空任務を遂行するために保有している基地防空火器である81式短距離地対空誘導弾(B)、20mm対空機関砲及び 20mm(改)対空機関砲を対象とした支援整備の一部を部外委託することにより、任務遂行のための適正な整備を実施する。 (1) 短SAM地上装置、短SAM弾及び整備器材の1年点検時の支援整備項目を外注により実施し、器材を適正に維持する。 (2) 対空機関砲の半年点検、1年点検及び3年点検時の支援整備項目を外注により実施し、器材を適正に維持する。 事業概要 (5行程度以内。 別添可) 実施方法 ■直接実施 □委託・請負 □補助 □負担 □交付 □貸付 □その他 予算 の状 況 予算額・ 執行額 22年度 23年度 24年度 25年度 当初予算 240 247 253 208 補正予算 0 0 0 0 繰越し等 0 0 0 0 計 240 247 253 208 執行額 228 203 250 執行率(%) 95.0% 82.2% 98.8% (単位:百万円) 成果指標 活動指標及び活 動実績 (アウトプット) 基地防空火器等の支援整備の一部部外委託を適正に 実施した。 平 成 2 5 ・ 2 6 年 度 予 算 内 訳 27,828,617 (円/部隊) 費 目 25年度当初予算 武器修理費 208 計 208 23年度 24年度 目標値 ( 年度) 9部隊 9部隊 9部隊 9部隊 % 100% 100% 100% 単位 22年度 23年度 24年度 成果実績 達成度 活動指標 単位当たり コスト 22年度 単位 成果目標及び成 果実績 基地防空火器等の支援整備の部外委託を計画どおり (アウトカム) 実施することにより、基地防空火器等を適正に維持す る。 活動実績 (当初見 込み) 一式 9部隊におい 9部隊におい 9部隊におい て、一部部外委 て、一部部外委 て、一部部外委 託を実施 託を実施 託を実施 (9/9) ( 9/9 ) 算出根拠 「24年度執行実績/実施部隊数」 26年度要求 主な増減理由 43 26年度要求 ( 9/9 ) 25年度活動見込 ― ( 9/9 ) 事業所管部局による点検 項 目 評 価 国 広く国民のニーズがあるか。国費を投入しなければ事業目的が達成できないのか。 必費 要 投 地方自治体、民間等に委ねることができない事業なのか。 性入 明確な政策目的(成果目標)の達成手段として位置付けられ、優先度の高い事業と の なっているか。 事 業 の 効 率 性 事 業 の 有 効 性 点 検 結 果 ○ ○ 航空自衛隊の基地防空火器等を適正に維持するた めの事業であり、その性質上防衛省が実施すべきもの である。 ○ 競争性が確保されているなど支出先の選定は妥当か。 ○ 受益者との負担関係は妥当であるか。 - 単位当たりコストの水準は妥当か。 ○ 資金の流れの中間段階での支出は合理的なものとなっているか。 - 費目・使途が事業目的に即し真に必要なものに限定されているか。 ○ 不用率が大きい場合、その理由は妥当か。(理由を右に記載) - 事業実施に当たって他の手段・方法等が考えられる場合、それと比較してより効果 的あるいは低コストで実施できているか。 ○ 活動実績は見込みに見合ったものであるか。 ○ 整備された施設や成果物は十分に活用されているか。 ○ 類似の事業がある場合、他部局・他府省等と適切な役割分担を行っているか。 (役割分担の具体的な内容を各事業の右に記載) 重 事業番号 類似事業名 所管府省・部局名 複 排 除 評価に関する説明 契約について公募による競争性が確保されており、経 費の使途は全て事業の目的に即している。 航空自衛隊の基地防空隊等の整備を低コストで適正 に実施できている。また、基地防空火器等は航空自衛 隊の基地防空隊等の各種訓練で計画的に活用されて いる。 - 1.必要性 基地防空火器等の支援整備の計画整備の一部を部外に委託する事業は、基地防空能力の維持に必要不可欠な事業であり、その性質上防衛省が 実施することが適切である。 2.効率性 基地防空火器等支援整備の計画整備の一部を部外委託することにより、基地防空火器等を適正に維持している。また、実施に当たっては、器材の 整備実施時期及び場所を可能な限り集中させるなどして請負業者の移動経費の低減を図っている。 支出先は、公募により選定し、競争性が確保されている。 経費の使途は、全て事業目的に即している。 3.有効性 基地防空火器等の支援整備の部外委託を計画どおり実施することにより、基地防空火器が適正に維持できている。 4.総合評価 必要性、効率性及び有効性については、特に問題となることはない。 執行側との情報の共有を密にし、さらなる予算積算の精度向上につとめる。 外部有識者の所見 行政事業レビュー推進チームの所見 所見を踏まえた改善点/概算要求における反映状況 備考 関連する過去のレビューシートの事業番号 平成22年 390 平成23年 319 44 平成24年 293 ※平成24年度実績を記入。執行実績がない新規事業、新規要求事業については現時点で予定やイメージを記入。 防衛省 250百万円 【公募 → 随意契約】 A.住重特機サービス(株) 155百万円 【20mm対空機関砲 計画 整備の一部部外委託】 ※ 公募の結果、応募1者 のため随意契約 【公募 → 随意契約】 B.東芝電波プロダクツ(株) 59百万円 【短距離SAM地上装置及び 整備器材 計画整備の一部 部外委託】 【短SAM弾 計画整備の一 部部外委託】 【レーダー装置(20mm対空 機関砲) 計画整備の一部部 外委託】 ※ 公募の結果、応募1者 のため随意契約 資金の流れ (資金の受け取 り先が何を行っ ているかについ て補足する) (単位:百万 円) 45 【公募 → 随意契約】 C.日鋼特機(株) 37百万円 【20mm(改)対空機関砲 計画整備の一部部外委託】 ※ 公募の結果、応募1者 のため随意契約 E. A. 住重特機サービス㈱ 費 目 使 途 武器修理費 一部部外委託のための技術費等 金 額 (百万円) 費 目 使 途 金 額 (百万円) 155 一部部外委託のための経費等 計 155 計 F. B. 東芝電波プロダクツ㈱ 費 目 使 途 0 金 額 (百万円) 武器修理費 一部部外委託のための技術費等 費 目 使 途 金 額 (百万円) 59 一部部外委託のための経費等 費目・使途 (「資金の流れ」に おいてブロックご とに最大の金額 が支出されている 者について記載 する。費目と使途 の双方で実情が 分かるように記 載) 計 59 計 G. C. 日鋼特機㈱ 費 目 使 途 0 金 額 (百万円) 武器修理費 一部部外委託のための技術費等 費 目 使 途 金 額 (百万円) 37 一部部外委託のための経費等 計 37 計 D. 費 目 使 途 0 H. 金 額 (百万円) 計 0 46 費 目 計 使 途 金 額 (百万円) 0 支出先上位10者リスト A. 支 出 先 1 住重特機サービス株式会社 業 務 概 要 支 出 額 (百万円) 20mm対空機関砲の支援整備の一部部外委託 入札者数 155 随意契約 落札率 99.96% 2 3 B. 支 出 先 業 務 概 要 支 出 額 (百万円) 短距離SAMの支援整備の一部部外委託 1 東芝電波プロダクツ株式会社 短距離SAM弾の支援整備の一部部外委託 20mm対空機関砲(レーダー部)の支援整備の一部部外委託 入札者数 59 随意契約 落札率 99.38% 2 3 C. 支 出 先 1 日鋼特機株式会社 業 務 概 要 20mm(改)対空機関砲の支援整備の一部部外委託 2 3 47 支 出 額 (百万円) 入札者数 37 随意契約 落札率 99.72% 事業概要及び論点等について 担当課:システム装備課、艦船武器課 事 業 名 基地防空火器等支援整備の一部部外委託(基地防空火器等) 平成24年度 補正後予算額 253,031(千円) 航空自衛隊では、昭和58年度から基地防空任務を遂行するため、 基地防空隊等※の部隊編成を実施している。 基地防空隊等においては、基地防空火器である81式短距離地対 空誘導弾(B)(以下、「短SAM」という。)並びに20mm対空機関 砲及び20mm(改)対空機関砲(以下、「対空機関砲」という。)を 保有している。 本事業は、平成4年度以降、基地防空火器及び関連する試験装置 を対象とした支援整備の一部である計画整備を部外委託し、適正な 維持を実施するものである。 短SAMは、航空自衛隊においては、昭和58年度から調達を開 始し、平成7年度に地上装置の調達を終了している。 対空機関砲は、昭和58年度から調達を開始し、平成14年度に 調達を終了している。 事 業 概 要 ※ 基地防空隊等とは、全国の戦闘機所在の航空基地にある基地防 空隊及び基地防空教導隊をいう。 (参考) ○ 基地防空火器による防空イメージ(航空自衛隊) 48 ○ 航空自衛隊の整備の区分と部外委託により実施する範囲 部隊整備:装備品等を使用する隊等において実施する使用前後の手入れ、点検、 調整、燃料等の補充及び部品の交換等 支援整備:装備品等を使用する隊等を直接支援することを主たる任務とする整 備隊等において実施する故障装備品等の交換、修理並びに検査、検定、 改修等 補給処整備:主として基地整備の範囲又は補給処の能力をこえ外注により民間会 社等において実施する定期修理、臨時修理、オーバーホール、改修、 検定等 事 業 概 要 計画整備:装備品等の特性に応じ、あらかじめ実施間隔及び作業項目等を定めて 実施するもの 計画外整備:故障等発生の都度実施するもの ○ 選 定 基 準 基地防空火器の概要と部外委託の内容 オ その他公開の場で外部の視点による検証を行うことが有効 と判断されるもの 49 論点1 支援整備の一部である計画整備を部外委託により実施すること の効果について 昭和58年度から基地防空任務のため、基地防空隊等の部隊編成 を実施し、基地防空火器等の部隊整備及び支援整備については、隊 員により実施されていた。 平成3年度の部隊編成において、支援整備を実施するための隊員 の確保ができなかったことから、平成4年度以降、支援整備の態勢 を見直し、緊急時の対応等必要最小限の支援整備を実施する隊員を 維持しつつ、支援整備の一部である計画整備を部外委託することに より、基地防空火器等を適正に維持するための整備態勢を確立して いる。 論 点 論点2 陸上自衛隊における同種防空火器の部外委託整備の可能性につ いて 陸上自衛隊では、短SAM及び短SAM(改)を、師団・旅団作 戦地域の防空のために保有し、高射特科部隊に配備している。短S AMは、昭和56年度に35mm2連装高射機関砲部隊が廃止される のと同時に、同年度の短SAM部隊の編成にあわせ調達を開始し、 平成元年度に地上装置の調達を終了している。また、81式短距離 地対空誘導弾(C)(以下、「短SAM(改)」という。)は、平成7 年度から調達を開始し、平成20年度に地上装置の調達を終了して いる。 陸上自衛隊における整備は、陸上自衛隊整備規則(昭和52年 陸上自衛隊達71-4号)に規定され、部隊が有する、施設・整備 工具の能力及び整備員の能力に応じて段階的に区分(以下、「整備段 階区分」という。)し、装備品毎その整備内容を定めている。 今回の論点に挙げられている、部外委託整備の内容は、整備段階 区分では野整備部隊の隊員が実施できる内容であり、かつ整備能力 を維持し続ける必要があるため、従来から隊員による整備を実施し ており、部外委託は考えていない。 50 (参考) ○ 陸上自衛隊の整備の区分と部外委託により実施する範囲 部隊整備:使用者が、携行工具及び携行部品等を使用して実施する整備 野整備:整備員が、野整備工具及び整備用部品等を使用して実施する整備 補給処整備:整備員が、補給処整備用工具及び整備用部品等を使用して実施する 整備並びに外注整備 ○ 論 短SAM及び短SAM(改)の概要 点 51 52