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とばのえ童謡ピアノ

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とばのえ童謡ピアノ
とばのえの
自
慢
どうよう
とばのえ童謡ピアノ
しもつましりつ
下 妻市立
と ば の え しようがつこう
騰波ノ江小 学 校
じまん
しようかい
自慢の紹 介
わたしたちの学校には,約90年前のピアノがあります。ドイツのシ-
ドマイヤー社製アップライドピアノです。わたしたちは,『とばのえ童謡
ピアノ』と読んでいます。このピアノは「日本童謡の国際運動」という童
謡詩コンクールで,野口雨情さんの審査でわたしたちの先輩が1等
賞になって贈られたものです。長い年月の間に,こわれてしまい音が
出なくなっていましたが,平成20年に多くの方のおかげで復活するこ
とができました。このピアノは,長い年月,たくさんの小学生や地域の
方にその美しい音を聞かせてくれました。また,これからも聞かせてくれ
るでしょう。わたしたちの大切な宝物です。
◎調べようと思ったわけ
学校の玄関にあるピアノは大事なピアノだと思っていました。先生からもいろいろと教えてもらいました
が,よく分からないこともありました。だから,自分たちで総合的な学習の時間を使い,くわしく調べることにし
ました。
◎小学校にピアノがきた!
このピアノは1923年(大正12年)「日本童謡の国際運動」という童
謡詩コンクールで,わたしたちの先輩の荒井貞子さん(本校の前身の若
柳小学校)が1等賞になって贈られたものです。荒井さんを1等に決めた
のは,審査員である野口雨情さんでした。当時のお金で1700円、現在
のお金で数百万円だそうです。詩の内容は,離れて住む両親への思い
や死んだ妹への思いを短いつぶやきのまま詩にしたものです。
荒井貞子さんと詩
そのころ(大正時代中頃)は北原白秋さんや野口雨情さんが中心となって
子どもたちのピュアな感性を育てる詩と歌を作ろうという童謡運動が、全国の
小学校で盛んに行われていたそうです。騰波ノ江小学校の前身の若柳小学
校では粟野隆太郎先生が中心となって日本初の小学生による童謡集「蝙蝠
の唄」(こうもりのうた)を発刊するなど童謡教育が根付いてました。わたしたち
の学校の歴史にびっくりしました。
◎眠りについたピアノの復活
蝙蝠の唄(こうもりのうた)
長い間に,ピアノはこわれ音が鳴らなくなっていました。何度も修復の話があってもなかなか実現されま
せんでした。ピアノは会議室の片隅で,音を奏でることなく静かな眠りについていました。
平成20年に第23回国民文化祭・いばらき2008の主催行事として,下妻市が会場となった「口答詩
フェスティバル」の発表にあたり,修復して演奏してほしいという声が多くの人からあがりました。その願いと声
が,県や市,卒業生や地域の方,PTA等のみなさんの協力により,ピアノは復活しました。
◎童謡ピアノとともに
ピアノは学校の玄関を入った所においてあります。わたしたちもミニコンサートなどを開き、自由に触れる
ことができます。とても,あたたかい美しい音色です。毎年,地域の方との音楽や昔遊びのイベントである
「ふるさと学級」では,このピアノを囲み全員で合唱をします。幼稚園児,小学生,中学生,卒業生,父
母,祖父母,地域の皆さんの声と心を一つにつないでくれます。
まとめ
今も玄関には,いつもピアノが待っていてくれます。たまに,手で触れたり,けんばんを弾いたりすること
もあります。ピアノが上手な友達の演奏で,歌を歌うこともあります。これからも,ずっとずっと長い時間を,
騰波ノ江小の小学生と一緒にいてほしいと思います。そして,わたしたちを見守ってほしいと思います。
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