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人はなぜ熊野を目指したのか
駿河台 特別企画 明治大学・東紀州地域振興公社連携講座 講座コード 13260003 熊野信仰の真髄と熊野古道 人はなぜ熊野を目ざしたのか 講義概要 講座趣旨 特別企画 駿河台キャンパス 熊野信仰は大自然に対する古代人の崇敬の念より発祥したとされてい ます。逆巻く熊野灘の波涛と、屹立している熊野三千六百峰と称される 山脈、その山峡を縫って流れる大河熊野川の流域に三大社が二千年の歴 史を刻んできました。古来、日本人は畿内にあっても地勢学的には最僻遠 の熊野三山を目ざし、ひたすら歩くことで自然と帰一し、再生を憧憬して きました。熊野の神仏は伊勢に鎮座された皇大神宮と比して参詣するす べての人々を絶対平等の思想で一貫し迎えました。人はなぜ熊野を目ざ したのか、その本質を考察したいと思います。 曜 日 月曜日 時 間 13:00∼14:30 定 員 50名 回 数 3回 受 講 料 4,000円 教 材 レジュメ資料 ポ イ ン ト 対象外 そ の 他 フィールドワークの費用は別途実費 ※本講座は、東紀州地域の歴史文化の魅力を発信し、地域の発展に寄与する 事を目的とし、 「公益財団法人 岡田文化財団」から助成を頂き開講いたします。 日程 1 2 3 内容 講師 熊野・神々の風景 11/18 (月) 熊野は死穢に満ち、山の狂気が充満する隠国。しかし、ここに足を踏み入れることで再生が果せると人は 考えたのだ。 12/2 (月) 熊野信仰の真髄 熊野は自然信仰の聖地ともいえる。人々はそこを歩くことで、偉大な存在と交流し、再生を願ってきた。 天田愚庵の熊野詣で 12/16 (月) 戊辰戦争で失った父母と妹の菩提を弔うことと、衆生結縁のため熊野参詣・西国巡礼時の『巡礼日記』を 読む。 金山 小倉 林 フィールドワーク 「熊野信仰の真髄を巡る」 3/3 (月) ∼5(水) フィールドワークは、講座で学んだ事について更に理解を深めていただくために実施します。一般的には馴染みがなくとも、 熊野信仰の真髄を体現する磐座(いわくら) を擁する丹倉神社やまないた神社などを巡り、その魅力を肌で感じていただきます。 また、紀伊の松島と呼ばれる景色を楽しみながら、熊野古道伊勢路の始神峠を歩きます。 (天候等により内容が変更される 場合があります。) ■主なフィールド(予定) ○熊野市 大丹倉 丹倉神社 花の窟神社 産田神社 まないた神社 大馬神社 ○紀北町 熊野古道伊勢路 始神峠(標高147m 所要時間2時間程度) ■フィールドワーク講師(予定) ○みえ熊野学研究会運営委員長 小倉 肇 ○みえ熊野学研究会運営委員 三石 学 ※費用などにつきましては、講座の中でご案内いたします。 田頭真理子写真展 会場:アカデミーコモン1階エントランスホール 「海が見える 世界遺産熊野古道伊勢路」 期間:11月18日(月)午後から 12月2日(月)午後3時00分まで ■講師紹介 林 雅彦 コーディネータ 明治大学法学部教授・同大学院教養デザイン研究科担当 1944年東京都生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。専攻は説話文学・絵解き、アジアの宗教民俗学。単著・共著・編著に 『日本の絵解 き―資料と研究』、 『絵解きの東漸』、 『日本における民衆と宗教』、 『「生と死」の東西文化史』 『 唱導文化の比較研究』 など多数。絵解き研究で第6回日本古典文学 会賞受賞。現在説話文学会代表委員、国際熊野学会代表委員。新宮市市政功労者。 小倉 肇 みえ熊野学研究会運営委員長 1935年生まれ。小中学校長を経て、三重県紀伊長島町教育長、 紀北町教育長を歴任、2009年に退職。在職中より民俗学、児童文 学の著作活動に励む。著書に 『熊野古道伊勢路紀行』他。三重県文 化奨励賞を受賞。 34 MEIJI UNIVERSITY LIBERTY ACADEMY 金山 秋男 明治大学法学部教授 明治大学死生学・基層文化研究所代表 1948年栃木県生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課 程修了。専攻は死生学、宗教民俗学。著書に 『「生と死」の図像学』、 『巡礼-その世界』、 『人はなぜ旅にでるのか』、 『生と死の東西文 化史』 (いずれも共著)など。道元の「正法眼蔵」に関するものを中 心に、仏教思想関係論文多数。現在、明治大学野生の科学研究所 副所長、明治大学死生学・基層文化研究所代表、国際熊野学会副 代表、日本臨床美術協会理事。