Comments
Description
Transcript
労働者の権利の尊重
Contents 41 Hitachi Sustainability Report 2016 Management Approach Activities 人権 Performance Data バリューチェーンを通じた人権尊重、労働者の権利の尊重 また2015 年7 月には、日立製作所執行役25 人出席のもと、企 人権デュー・ディリジェンスの取り組み 業行動研究センターの菱山隆二氏を講師に迎えて 「グローバル 日立は 「日立グループ人権方針」 において、人権デュー・ディリ ビジネスにおける人権」 をテーマとした役員研修を実施しまし ジェンスの仕組みを開発し継続的に実施していくことを宣言し た。事業のグローバル化に伴い、国際社会で求められる企業の ています。2013 年度は、人権デュー・ディリジェンスのパイロッ 人権尊重の責任とは何か、経営上のリスクとして人権リスクをど トプログラムを特定の事業体で実施し、グループ全体に展開す う捉えるのかなどについて、事例も交えた説明がありました。 る上での留意事項を洗い出すとともに、ASEAN 6カ国における 人権リスクの分析と評価を行いました。2014 年度は、パイロッ トプログラムの 結 果を踏まえ、NPO「 Shift 」と協 働し、人 権 デュー・ディリジェンスを実施するためのガイダンス文書を作成 しました。 2015 年度はガイダンスに基づき 、サプライチェーンにお いて労働者や地域コミュニティの人権に影響を与えるリスク がある調達部門において、人権デュー・ディリジェンスを開始 役員向け人権研修の様子 しました 。 人権デュー・ディリジェンスの実施 労働者の権利の尊重 日立のアプロー チ 労働組合の結成を認めている国や地域においては、例えば 日立製作所と日立製作所労働組合とで締結している労働協約 従業員は、サプライチェーンにおける人権尊重の担い手で において、組合が労働三権(団結権、団体交渉権、団体行動権) あると同時に、被雇用者としての人権を尊重すべきステーク を保有することを認めています。 ホルダーです。 日立は、かねてより従業員をともに歩むパートナーと位置づ 業務上の配転・転籍出に関する通知 け、共栄関係を重視してきました。これからも、従業員の基本 日立製作所は 、日立製作所労働組合と締結している労働協 的権利を尊重し、公正な労使関係の構築ならびに労働安全衛生 約において、業務上の都合により、従業員の配転または転籍出 の向上に向けた相互協力体制を継続的に強化していきます。 を行うときは、対象者本人の事情も十分考慮し、決定後速やか に組合にも連絡することを規定して います 。特に 、大量の 結社の自由と団体交渉 配転、転籍出などについては 、その基本事項について 、組合 と協議することを規定しています。 従業員の基本的権利の尊重 安全衛生水準の向上へ労使の協力 日立は 、グループ共通で適用される具体的な行動規範とし 日立製作所では、日立製作所労働組合と労働協約を締結し、 て制定した 「日立グループ行動規範」 の中で、国連グローバル・ 安全衛生の措置、安全衛生委員会の設置、教育訓練や健康診 コンパクトの原則として示される従業員の基本的な権利を尊重 断などについて定めており、労使が協力し合いながら、職場の することを規定しています。 安全衛生水準の向上に努めています。