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岩手県立大学における キャリア教育の取組について

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岩手県立大学における キャリア教育の取組について
平成27年度「全国キャリア・就職ガイダンス」
岩手県立大学における
キャリア教育の取組について
平成27年6月16日
学生支援本部・高等教育推進センター
特任准教授 高瀬 和実
岩手県立大学の概要
建学の理念
「自然」「科学」「人間」が調和した新たな時代の創造を願い、 人間性豊かな社会の形成に寄与する、
深い知性と豊かな感性を備え、高度な専門性を身につけた自律的な人間を育成する大学を目指します。
沿革
1951年
1990年
1998年
2005年
岩手県立盛岡短期大学 開学
岩手県立宮古短期大学 開学
岩手県立大学
開学
公立大学法人 岩手県立大学
岩手県立大学
岩手県立大学盛岡短期大学部
岩手県立大学宮古短期大学部
学部構成:学生数
(2015年5月1日現在)
・学部計 2,008
看護学部:382 社会福祉学部:423 ソフトウェア情報学部 :726 総合政策学部:477
・大学院研究科計 173
看護学研究科:34 社会福祉学研究科:29 ソフトウェア情報学研究科 :99 総合政策研究科:11
・短期大学部計 444
盛岡短期大学部:227(生活科学科生活j科学専攻:49 生活科学科食物栄養学専攻:57 国際文化学科:121)
宮古短期大学部:217 (経営情報学科:217)
教職員数
教員:427
職員:168
2
−1−
キャリア教育科目とキャリア形成施策
全学
(四大部、短大部共通)
総合政策学部
ソフトウェア情報学部
盛岡短期大学部
キャリア教育科目
キャリア学習科目
基礎科目
1年
★
■
★
■
■
キャリア
デザインⅡ
▲
インターンシップ2
キャリア・
デザインⅡ
■
■
キャリア
デザインⅠ
▲
キャリア
デザインⅠ
●
●
キャリア
デザインⅡ
●
●
プロジェクト
演習Ⅰ
●:就業力自己評価シート
プロジェクト
演習Ⅱ
:必修科目
)
四
大
部
教
養
科
目
地場産業・
企業研究
学の世界
入門※2
基礎教養
入門※1
▲
インターンシップ1
(
ー
3年
ン
シ
ッ
プ
ジ
ョ
ブ
シ
ャ
ド
ウ
イ
ン
グ
インターンシップ
2年
E
プ
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ジ
ェ
ク
ト
イ
ン
タ
人
間
と
職
業
スタディ
スキルズ
キャリア・
デザインⅠ
■
:選択科目
4年
:課外活動
■
★:PROGテスト
■
★■▲●
▲:CUBIC
■:Eマップ
:アセスメント
※1、※2ともに四大部の全学共通の
演習科目だが学部独自にキャリア学習
科目と連動させている
3
本学におけるインターンシップ等の取組み
平成23年度より岩手労働局の制度を引き継ぐ形で運営を開始する。
複数校が連携して企画、運営するため事務局機能を分担しながら実施している。
参加・運営校
・岩手県立大学(盛岡短期大学部、宮古短期大学部を含む)
・岩手大学
・盛岡大学
対象事業所
岩手県内の行政機関、公共機関、NPO法人等
民間企業(岩手県内に事業所が所在する県外企業を含む)
実施期間
5日間程度
ボリュームゾーンは3日間~5日間(依頼では5日間以上としている。)
実施時期
夏季休業期間が中心
運営方針
特に企業様に対しては制度としての統一事項や、共通事項を多くしていく
方針。単位の有無や事前、事後の学習、フォローの実施は各校の事情、方針、
実施体制を当面尊重。
4
−2−
本学におけるインターンシップ等の取組み
企画、運営
幹事校を中心に参加校により提案、協議、実行、検証される。
幹事校
マッチング
担当
・連携校で持ち回りを原則とする。
27年度は、岩手県立大学(3年目)
役割
・事業所へ一律で行う依頼や連絡、各種調整の実施
・各種情報、資料のとりまとめ
参加大学での作業
・受入事業所の公開により学生の参加受付
・希望状況を取りまとめ、整理する。
全体協議での作業
・全校の希望状況を集約する。
・定員枠を各校の希望者数に応じて案分する。
参加大学での作業
・分配された定員枠は自校内で責任を持って
マッチングを行う。
・事後の事情により自校内でマッチングでき
なかった定員枠については速やかに幹事校に
連絡し、再配分を行う。
1次マッチングで充足されなかった定員枠は、一斉に2次募集を受付、以後同様の作業を行う。
5
本学におけるインターンシップ等の取組み
企業開拓
前身の制度とあわせて、平成22年度~25年度の4年間の
新規開拓は、ほぼ機能停止状態。平成23年度に主催者変更と
東日本大震災により激減した後は現状維持が精一杯だった。
この間本学では、平成24年度~25年度に独自の「IPU就業サポーター制度」
の企業群へ受入依頼を行い、実績をつくった。
平成26年度 制度の活性化を意図し新しい動き
受入先開拓の一斉依頼に以下の事業所群を追加する。
1.IPU就業サポーター制度の企業群
2.岩手県内の全自治体
3.本学卒業生の就職実績がある企業群
平成27年度 インターン説明会の開催
1.学内合同企業説明会に合わせて実施
2.連携する団体が主催するイベント時に併催
6
−3−
産学官の連携
県北地域
4社
IPU就業サポーター企業
学生の就業力育成について、企業・産業・
経済・地域団体などが会員となり、本学と
一体的に支援する制度を平成23年に発足。
平成27年4月現在159社。
盛岡地域
79社
支援内容
・インターンシップ(ジョブシャドウイング)の受入
・企業見学の受入
県南地域
・講義、講演協力
63社
・PBLにおける課題提供、実践教育
・各種取組成果の評価
授業視察の
様子
沿岸地域
8社
県外
5社
PBL報告会の
評価
7
教育効果の高いインターンシップ
中長期間の事業参画型
≒
理想(深い)
1.企業、大学、学生の三者で実施
目的が明確に共有されていること
2.実施目的に沿ったプログラムが
設定されていること
3.企業の現場等でのリアルな体験の
機会があること
4.学生の目標設定・フィードバック・
振返りが徹底されること
平成25年度経済産業省
「教育効果の高いインターンシップの普及に関する調査」
5日間程度の就業体験型
≒
現実(浅い)
8
−4−
27年度プログラム(1)
課外活動がベースであるため学生と事業所の双方に、有形、無形に働きかける。
できる限り主体的な参加を促す。参加した機会を最大限に活かし、次の行動につなげる。
事前プロセス
1.興味喚起の段階
●キャリアガイダンス:体験者パネルディスカッション
(インターンシップ、プロジェクト活動、アルバイト)
●インターンシップ事前説明会(情報提供)
●学部単位の受講ガイダンス
○平成24~26年度の学生報告書は常時閲覧可能
○キャリア教育関連授業と連携して情報提供する
2.有効活用に向けた段階
●事前研修会Ⅰ(ビジネスマナー)
●事前研修会Ⅱ(参加に向けた直前準備)
○事業所事前学習シートの記入を行う(事前調査)
9
27年度プログラム(2)
事前プロセス
3.参加目的の明確化(2段階)
○申込時にインターンシップに向けた「参加目的」を設定する。
○マッチング後に決定した事業所に向けた「参加目的」を明確にする
4.就業体験型における質の担保(学生の側から)
○アウトプット(日報、報告書、アンケート)の各記載項目を確認する。
・日報(午前の業務、午後の業務、本日の気づき、等)
・報告書(困難だったこと、参加前後の変化、今後の目標、等)
・アンケート(就業力の自己評価、何をどの程度得られたのか、等)
→よく観察して欲しい点、意識して取り組んで欲しい点を
事前に認識させる。事業所で就労する前に一定の視点を
与えるメリットを重視する。アウトプットは共有、公開が前提。
10
−5−
27年度プログラム(3)
実施中と事後の評価
1.学生の振り返り
○日報にて1日単位で気づきを整理し、振り返る。
2.企業からの評価
○評価フィードバックレポートの記入
↓
7つの能力と総合評価の計8項目で4段階評価を行う。
各項目についてエビデンスの記入を求める。
→学生をよく観察していただく。
3.学生の自己評価
○評価フィードバックレポートと同じ項目で自己評価する。
後日フィードバックされる企業からのレポートと照らし
合わせてそのギャップを確認する。
11
27年度プログラム(4)
事後のプロセス
1.体験の整理と可視化(文書による言語化)
○「日報」の整理、「報告書」と「アンケート」の作成。
→リフレクションとアウトプットで単に「やっただけ」は
最低限防げる。
○「日報」「報告書」の事業所への提出
→次回以降の内容を検討する際に参考にしていただく。
2.体験共有のための情報交換(口頭による言語化)
●「総政カフェ」:総合政策学部でのインターンシップの体験を
テーマにしたカジュアルな情報発信、共有の機会
●「インターンシップ体験共有」:盛岡短期大学部の1年必修の後期
授業「キャリアデザインⅡ」での100名規模のグル
ープワーク
→特定の個人の発表ではなく全員が当事者になるスタイルに
12
−6−
事後学習の変化
少数のスピーカー(当事者)、多数の聴衆
多数の当事者
(グループシェア、座談会、ワールドカフェ等)
(プレゼンテーション、パネルディスカッション等)
13
事後学習の特別プログラム
4大学連携インターンシップ学生交流大会
(1)目的
インターンシップの体験を参加した学生が振り返り、自分自身にとっての
意義、成果の確認をしっかりと行う場とする。その内容を学部、地域を
越えた学生同士が互いに共有することで、自らが気づき得なかった社
会を捉える視点や、今後の学生生活に活かせる要素を意識するアク
ティブラーニングの機会とする。
(2)日時
2014年10月18日(土)10:00~ 19日(日)12:30
(3)会場
(1)岩手県立大学滝沢キャンパス
(2)国立岩手山青少年交流の家
(4)対象
(1)桜の聖母短期大学1年 11名
(2)盛岡短期大学部1年
9名
(3)宮古短期大学部1年
10名
(4)岩手県立大学3年
7名
計 37名
(5)内容
・学生同士の交流・情報交換
・インターンシップ体験の事後学習
14
−7−
インターンシップ 本学の実績(制度内の企業)
受入可能企業数
実施企業数
※平成26年度は未確定
15
インターンシップ 本学の実績(学生)
参加学生数
※平成26年度は未確定
大学生の就業力育成支援事業
産業界のニーズに対応した教育改善・充実体制整備事業
16
−8−
平成26年度 実施企業アンケートの結果
回答事業所数:39事業所
インターンシップの実施を承諾した理由(複数可)
学生のプラス面
・真面目で一所懸命
・元気で積極的
・関心が高く理解も早い
学生のマイナス面
インターンシップ実施が事業所に与えたプラスの影響(複数可)
・おとなしく控えめ
・段取りや計画性が弱い
・時間外は淡泊
運営や手続き上の問題
・実施の流れが不明確
・事前学習の内容が不明
・連携と言いつつ窓口が別
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東北インターンシップ推進コミュニティ
事務局
岩手県立大学(幹事校)
山形大学
会津大学
盛岡大学
岩手県立盛岡短期大学部
桜の聖母短期大学
インターンシップ等
支援組織
ジョブカフェいわて
一般社団法人ワカツク
自治体等
岩手県
盛岡市、滝沢市
地域経済団体等
岩手県中小企業団体中央会
岩手県商工会議所連合会
地元定着支援団体
ふるさといわて定住財団
企業ネットワーク
IPU就業サポーターズ
関係省庁
東北経済産業局
平成26年 文部科学省「産業界のニーズに対応した教育
改善・充実体制整備事業【テーマB】インターンシップ等の
取組拡大」の採択にともない発足させる。
以下の事業を連携して行う。
1.推進組織と運営委員会の設立、運営
2.東北地域内におけるインターンシップ相互乗り入れを
促進する仕組みの構築
3.インターンシップ等の受入事業所開拓のための共通
ツールの開発と受入先開拓
4.事前~事後までのプログラム・教材や好事例の収集と
モデルケースの検討
5.ステークホルダーを集めた専門人材育成研修の実施
6.先行事例の実地調査
85%の学生は
東北出身者
↓
インターンシップ
参加機会の拡大
18
−9−
インターンシップ in 東北
東北インターンシップ推進コミュニティでは、学生が出身地な
どでインターンシップに参加できる仕組みを目指し、インター
ンシップ情報ポータルサイト「インターンシップ in 東北」を
オープンさせた。
■企業エントリー機能
簡単なフォーム入力で企業情報・インターンシップ情報の登録と公開ができる。
企業の魅力を広く周知する事ができる。
■インターンシップ情報検索機能
学生がインターンシップを様々な条件で検索し、自分に合ったインター
ンシップ先を探す事ができる。
掲載情報 : 270件(5月22日現在)
■学生エントリー機能
東北の連携大学の学生は公開されている他県のインターンシップにも
エントリーが可能になる。
県域を越えた企業と学生(大学)の接点が生まれる。
■各種お知らせ、役立ち情報
イベントや研修会など、インターンシップに関するお役立ち情報をお知らせ
トップ画面イメージ
19
「インターンシップ in 東北」の活用
岩手県
企業様・団体様
www. tohoku-is.jp
学生エントリー
企業エントリー
学生
(岩手県立大学・盛岡大学・岩手大学)
山形県
企業様・団体様
山形大学の制度
学生
(山形大学)
福島県
企業様・団体様
東北地域内の連携校でインターンシップ
情報を共有・公開する。
申込み受付、その他情報提供などを行う。
学生
(会津大学、桜の聖母短期大学)
●東北地域内の大学所在地や出身地などでインターンシップに参加
●県域を越えた企業・団体⇔学生・大学のつながりの創出
●地域創生に繋がるU・Iターンの促進
20
− 10 −
ご清聴ありがとうございました。
ご質問、ご意見、ご感想
[email protected]
21
− 11 −
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