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その3 いい事業は参加者が口コミで効果を宣伝してくれます まち全体の
その3 いい事業は参加者が口コミで効果を宣伝してくれます まち全体の地域ぐるみの活動としていくためには、自主グループに参加 された方の口コミが宣伝に非常に有効です。地域の友人から「私が参加 している体操、効果があるし楽しいから一緒に行きましょう!」とリー ダーや参加者から、効果や楽しさが周囲に口コミで宣伝されていくよう になると参加者が次第に増えるだけでなく、新たな自主グループの立ち 上げにも繋がっていきます。 また、このような地域の方からの口コミや参加の勧誘は、閉じこもり が心配される方の支援としてもとても有効です。 自主グループでは、参加者の希望に応じて、ご当地体操と一緒に、茶 話会、舞踊、カラオケ等の楽しい企画を取り入れることも非常に大切で す。 その4 楽しい活動は町内会や老人クラブ等にも自然と広がっていきます 自主グループの活動が楽しそうで、さらに介護予防効果もあることが 認識されるようになると、最初はあまり関心を示してくれなかった町内 会や老人クラブ等のコミュニティの中からも「ご当地体操を試しにやっ てみたい」という話が来ることがあります。 このような場合は、例えば練習期間として1か月間、行政から人材を 出して出前講座を実施して、実際にご当地体操の運営を体験してもらっ たり、町内会役員にリーダー研修を受講してもらうなどの支援が有効で す。 行政は、グループ活動開始後もつかず離れずのフォローを行い、万一 何か問題が起きた時に一緒に解決していく姿勢も大切です。 その5 楽しい活動をみているとなりの町内会も実施したいと考えています ご当地体操は高齢者の方々を主な対象とする活動ですから、当然、車 の運転ができない高齢者でも参加できるよう、歩いて通える場所に自主 グループがあることが必要です。 どこに住んでいても誰でも参加できるまち全体の地域ぐるみの体制を つくるために、町内会役員の会議での宣伝や実施していない地区のキー パーソンと話し合いの場を設けるなどして、自主グループの普及に併せ て、未実施地区の立ち上げを促していく働きかけも重要になります。 その6 地域ぐるみの活動へと波及し、まち全体の元気につながります ご当地体操による効果は、1人1人の筋力向上などの効果はもちろん、 まち全体の介護予防効果として、介護給付費や高齢者医療費の減にもつ なげることができます。 美唄市の事例では、ご当地体操である「貯筋体操自主グループ」の活 動が非常に盛んで、市内に27グループ、毎週 1000 人程度の高齢者が地 域ぐるみで貯筋体操に取り組んでいます。美唄市では、この地域全体の - 15 - 効果等について分析を行い、住民に積極的に返すようにしています。直 近の調査結果では、自主グループに参加し運動を続けた高齢者と自主グ ループに参加しなかった高齢者を比較したところ、自主グループ参加者 は月1人あたり約1万円の介護給付費・高齢者医療費が少ないことがわ かりました。 まち全体の地域ぐるみの活動とすることで、このように目に見える大 きな効果を生むことにつながっています。 事例の紹介 美唄市「貯筋体操」の取組み 資料編1ページ ここが目のつけどころ! 町ぐるみで行う「貯筋体操」自主グループで、介護給付費が減! 美唄市の「貯筋体操」は、東京都老人総合研究所(現:東京都長寿健康医療センター 研究所)が開発した介護予防のための運動機能向上のプログラムで、スクリーン画面に 映し出される体操を行うことで効果的に筋力の向上が図られるようになっているため、 特別な指導者なしに行うことができるのが特徴です。 美唄市では、町ぐるみの活動にすることで大きな介護予防効果が期待できるとの考え から、 「貯筋体操」自主グループの育成を当初から目標としており、現在27の自主グル ープ、1000人程度が毎週、週に1回、貯筋体操に取り組んでおり、高齢者の集いの場と しても定着しています。 「貯筋体操」に対する効果検証は、東京都長寿健康医療センター研究所が継続して分析 を行っており、筋力の向上効果はもちろん、自主グループ非参加者の平均介護費用が増 加し続けていたのに比べて、継続参加者の平均介護費用が抑制される効果が実証される など、優れた効果が全国的にも注目されています。 問い合わせ先 美唄市高齢福祉課地域包括支援センター 0126-68-8297 - 16 - 網走市「あばしり健康カニチョッ筋体操」の取組み 資料編8ページ ここが目のつけどころ! ご当地オリジナル体操を市役所上げてPR!子どもから高齢者まで誰もが参加! 「あばしり健康カニチョッ筋体操」は、網走特産のアブラガニをモチーフにしたオリ ジナルのご当地体操で、子どもから高齢者まで参加できる全身運動の体操です。 市の保健師と栄養士がトレーニング指導士の協力を得て原案を考え、東京農大健康科 学研究室桜井智野風先生の監修を受けてご当地体操として平成19年に考案されました。 リズミカルな音楽や楽しい歌詞をつけることによって、気軽に楽しく効果的に運動習 慣を身につけられるよう工夫されています。 市は大々的なPR活動のためカニチョッ筋普及庁内会議を設置し、保健、教育、福祉 から水産関係まで各関係部署が、子どもから高齢者まであらゆる機会を捉えてPRを行っ たほか、体操DVDやビデオを保育園や幼稚園、小中学校や公共施設などに無料配布し、 現在では、町内会から市内の保育園、幼稚園においても定期的に「あばしり健康カニチ ョッ筋体操」が実施されるなど、短期間で幅広い普及に成功したご当地体操です。 問い合わせ先 網走市市民部健康管理課保健指導係 0152-43-8450 内線520 滝川市、恵庭市「いきいき百歳体操」の取組み 資料編14ページ ここが目のつけどころ! サポーター養成講座によるリーダー育成により、体操が地域に広まっていく! 「いきいき百歳体操」は、米国立老化医学研究所の手引を参考に、高知市において開 発された体操です。 地域展開を前提とした体操になっており、いきいき百歳体操サポーター養成講座を実 施し、自主活動グループのリーダー育成を行っています。地域の元気な高齢者をサポー ターとすることで高齢者が相互に支え合うまちづくりができ、サポーター自身の生きが い・健康づくりにもつなげることができます。 体操は1種類でも、小さな重りを入れることで10段階の調節が可能なベルトを手や足 につけて、ゆっくりと手足を動かす運動が5種類あり、個人の身体状況に合わせた負荷 とすることが可能であり、目標の負荷をそれぞれ設定することで飽きさせない工夫も取 り入れられています。 サポーター養成講座により育成されたサポーターが立ち上げた自主活動グループが恵 庭市では市内14カ所、滝川市でも市内11カ所で活動しています。 サポーター養成講座によるリーダー育成が自主活動グループの地域での拡がりに成功 した事例です。 問い合わせ先 滝川市健康づくり課(滝川市保健センター内) 0125-24-5256 恵庭市保健センター 介護予防・精神保健福祉担当 0123-37-4121 - 17 - 2)居場所づくりの取組事例~地域サロンづくりのコツ~ サロン活動とは、地域の高齢者をはじめ、障がいのある方、子供達、一般の 方々が、ボランティアや趣味の活動等の生きがいと元気に暮らすきっかけづく りを見つけ、地域の人同士のつながりを深める自主活動です。 また、地域で交流の場をもうけることで住民の地域への関心を深め、近隣で の助け合いを育む地域づくりを図ることができます。 サロン活動のメリット 1 仲間や生きがいができる サロン活動に参加することで、人に会う機会が増え、仲間ができます。同世 代はもちろん、子供達との世代間交流やサロンに携わるボランティアなどとの 交流により、沢山の仲間ができるだけでなく、活動を支える側になることによ って生きがいへとつながります。 2 心と体のリフレッシュ 同じような悩みや不安を抱えている人が集い、話をすることで、悩みや不安 を解消することができ、レクリエーションや趣味の活動などにより、健康を維 持することができます。 3 地域のネットワークづくり 町内会役員、民生委員・児童委員、福祉委員などの協力を得ることで地域の 見守りネットワークを築くことができ、安心して生活する環境ができます。 サロン活動を地域で始めるには? 1 まずは仲間集めから 地域で「サロンを始めたい」と思っているのは、一人だけではないかもしれ ません。友人・知人、民生委員、福祉委員などに多くの人に呼びかけ相談して みましょう。 2 活動内容の検討 対象者は? 高齢者、障がい児・者、ボランティア、趣味のある方、誰でも参加可能な ど「地域のニーズ」に応じて設定してみましょう。 会場は? 公民館、集会所、空き施設など参加される皆さんが歩いて行ける場所を探 してみましょう。 実施内容は? お茶会やレクリエーションなどの誰でも参加できるものや趣味活動、季節 の行事などアイデア次第で様々なことができます。また、地域の方などを講 師に迎えるサロンもあります。 開催回数は? 無理のない範囲で設定しましょう。長続きすることが大切です。既存のサ ロンでは月1~2回の活動が多いです。 活動費は? - 18 - お茶代や材料費などの必要経費や活動内容に応じて参加費をお願いしま しょう。また、サロン活動を立ち上げるための助成金等が行政や社会福祉協 議会にある場合もありますので調べてみましょう。 3 参加者の募集 内容が決まれば、対象者にチラシなど配ってお誘いしましょう。 4 いよいよ開催! 最初は参加者が少なくても大丈夫。気軽に行いましょう。また、参加者の希 望を聞きながら自由に企画・運営しましょう。 事例の紹介 登別市「ふれあい・いきいきサロン・ふれあい子育てサロン」資料編21ページ ここが目のつけどころ! サロン活動の担い手を「サロンサポーター」として登録、社協と関係機関が全面 支援! 登別市では、社格福祉協議会が中心となって「ふれあい・いきいきサロン」を市内各 地29カ所で大々的に展開しています。 ふれあい・いきいきサロンは、地域で生活している高齢者と地域住民が気軽に集まり、 ふれあいを通して生きがいづくりや仲間づくりの場となっています。 特筆すべきは、登別市社協では、サロン活動を推進するため、各種研修会の実施や各 サロンへの訪問・相談活動、運営費の助成を行っているほか、サロン活動の担い手とな る「サロンサポーター」の養成やサポーター連絡会を実施するなど、市・地域包括支援 センター・警察等、関係機関と連携を図りながら、効果的なサロン活動を継続して実施 できるよう手厚い後方支援を行うことにより、サロン活動の充実に役立っています。 問い合わせ先 登別市社会福祉協議会 0143-88-0860 - 19 - 当別町共生型地域オープンサロン「Garden」資料編26ページ ここが目のつけどころ! 子供からお年寄りまで誰でも気軽に集まれる場づくりの理念とその実践! 町内のNPO法人「ゆうゆう」が運営するサロン。 障がいのある方が主体となって喫茶店を運営し、併設する駄菓子屋さんでは高齢者がボ ランティア活動に取り組んでおります。 子供、高齢者、学生、障がいのある方などあらゆる地域住民が集い交流を深める中で、 本来、人が「支えられる側」、「支える側」など関係なく、お互いがいつの間にか支え合 いながら生きていることを実感することができる場づくりを目指しております。 活動の内容 ・障がいのある方が地域の住民が行き交う場所で、イキイキと就労活動をする場 ・ 「自然に当然にそこにある」が最も効果的な教育の場 ノーマライゼーションを実現 、実践しています。 ・高齢の方が人生経験を活かし、子どもたちや障がいのある方と関わり合う場 ・子どもたちが集まる遊びと学びの場 ・住民の誰もが得意なことを活かして輝ける場 具体的な事業の例 ・「オープンサロンの名物ドーナツづくり・喫茶・販売事業」を一体的に実施 オープンキッチンで、本格的なオリジナル・ドーナツを作ります。米粉ドーナ ツはまちの名物スイーツです。障がいのある方も福祉に関わったことがない方も いっしょにモノづくり・マチづくり ・「いちにち・コックさん事業」 町内の料飲店の事業主の方や個人のお料理研究家・サークル活動の皆さんが入 れ替わり立ちかわりランチを担当して、心を込めて作り出すお料理で街角のオー プンサロンのお昼を盛りあげます。 ・「おばあちゃんの駄菓子屋さん事業」 高齢者ボランテイアさんが古き良き雰囲気で子供たちの放課後をあったかく見 守ります。 問い合わせ先 NPO法人ゆうゆう 0133-22-0775 - 20 - 3)その他、高齢者を支える様々な取組事例やアイデア ここからは、各市町村が様々な創意工夫によって、高齢者の方々を支える 取組事例について、ご紹介いたします。関係者のネットワークづくり、高齢 者の見守り、住まいの確保、ボランティアの育成、地域の住民の方々との協 働等、様々な取組がありますので、参考にしてください。 また、今回紹介した事例以外にも、随時、各領域の事例を追加していきま す。 ①高齢者の元気で楽しい生活(介護予防・居場所)について ②住まいの確保について ③生活支援・在宅サービスの確保について ④相談体制の確保について ⑤高齢者の実態把握について 事例の紹介 南富良野町「若年世帯が高齢者世帯を見守る公営住宅の活用」 資料編32ペー ジ ここが目のつけどころ! 高齢者世帯と若者世帯の双方にメリットがある町営住宅の整備! 南富良野町では、2階建て公営住宅の入居世帯の選定を行う際に、1階には見守りが 必要な高齢者世帯、2階には1階の高齢者の見守りに同意した若者世帯を入居させる公 営住宅を整備しています。 比較的安い賃料で入居を希望する若者世帯にもメリットがあり、高齢者世帯にとって も何かあったときに駆けつけてくれる家族のような世帯が同じ公営住宅に入居している ことは心強く大きなメリットとなっています。 町にとっても普段の生活で高齢者世帯を自然な形で見守ることができ安心して暮らせ る地域づくりに貢献しています。 問い合わせ先 南富良野町保健福祉課 0167-52-2211 - 21 - 北広島市 「地域ケア会議」 資料編38ページ ここが目のつけどころ! 地域包括支援センターを単位とした地域に密着した地域ケア会議の開催! 地域ケア会議は、高齢者が住み慣れた地域で暮らし続けることができる地域づくりを 目指して、市内4地区で担当の地域包括支援センターが事務局となって開催しています。 会議には、民生委員や町内会の役員などの地域関係者、介護・福祉・医療等の関係機 関の代表など、事務局が必要と考える関係機関が参加しています。 会議では、各地区の話題や高齢者に関わる課題を情報交換し、高齢者が住み慣れた地 域で暮らし続ける地域づくりについて考えています。 各地区の地域ケア会議の運営には、市(高齢者支援課)の職員と社会福祉協議会の職 員が1名ずつ入り、事務局と会議の内容等の打合せをしています。 市は、各地区で開催されている地域ケア会議を通じ、全体で取り組む内容を検討し、 各地区地域ケア会議の参加者を対象に全体会を開催しています。 事務局である4センターと地域ケア会議の運営に携わる社会福祉協議会、市(高齢者 支援課)が一同に集まり、各地区の地域ケア会議における課題や実施方法、全体会の内 容などについて話し合う連絡会議も年2回程度開催しています。 問い合わせ先 北広島市保健福祉部高齢者支援課 011-372-3311 網走市ほか 「網走地域タウンミーティング」 資料編40ページ ここが目のつけどころ! 5市町の医療・介護関係者が連携して地域課題を話し合うタウンミーティング! 網走地域タウンミーティングは、網走市にある医療機関の通院や介護保険施設の利用 について、網走地域(網走市、小清水町、清里町、斜里町、大空町)の市町村で共有し ている事例も多いことから、斜網地域の高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らすため に医療と介護が円滑に受けられるよう斜網地域の医療と介護が本音で語り合い、限られ た社会資源を共存し、地域の課題を理解、解決することを目的に、北網地域リハビリテ ーション推進会議の支援のもと、運営委員会を設置しています。 現在では、医療・介護・福祉の支援者が顔の見える関係が構築されてきており、タウ ンミーティングが月1回の支援者のサロンのようになっています。 問い合わせ先 網走市地域包括支援センターふぁみりあ 0152-45-1669 - 22 - 当別町共生型地域福祉ターミナル・ボランティアセンター 資料編45ページ ここが目のつけどころ! NPO法人と社会福祉協議会の協働によるボランティアコーディネート、 登録数1053名! 町内の豊富なボランティア資源を実効的かつ実践的なものとして活用するため、ボラ ンティア情報の収集やボランティアの登録を行うなど、ボランティアコーディネートを 担っています。その他、学生ボランティアの活性化などにも取り組んでおり、1053 名(うち65歳以上206名)もの登録があります。 また、介護保険などの公的制度では担いきれない通院の同行や買い物などをサポート する「地域共生型パーソナルアシスタント」の養成を行い、現在27名の登録で、利用 者数、利用件数とも伸びています。アシスタントの役割は大きく、今まで応えられなか ったニーズに応えられるようになってきています。 ・福祉に限らない各種サークル活動の場所として開放・新しい交流・発見を生み出し ます。フラダンスサークル・大正琴サークル・子育てママさんのサークルなど ・NPO法人活動と社会福祉協議会のボランテイア・コーディネーターの活動を融合 ・退職したシニア層が子供たちや北海道医療大学の学生たちの地域活動・マチづくり 活動の参加をサポート。熱血父さんがときにやさしく・ときに厳しくなやみごと相 談、ひとのつながりを大切にしています。(ユーモア満載の美しいスタッフも) 問い合わせ先 当別町社会福祉協議会ボランティアコーディネーター 当別町共生型地域福祉ターミナル「みんなのうた」 0133-25-5137 新篠津村 自治区による「高齢者見守り支援活動」 資料編54ページ ここが目のつけどころ! 自治区が主役の高齢者の見守り活動! 新篠津村中央自治区は、平成22年度から高齢者見守り活動に取り組んでいます。年4 回、会食等を行うふれあい交流活動(ゆうあいの会)を開催し、地域の高齢者の交流の 場を設けている他、自治会ごとのさりげない見守りや声かけによって、何らかの異変に 気づいた際にはすぐに関係機関に連絡するという活動を行っています。 活動の中心的役割は「中央自治区見守り活動運営委員会」が担っており、さらにボラ ンティアを募り活動しています。住民課、社会福祉協議会、地域包括支援センターは支 援機関として位置づけられています。 問い合わせ先 新篠津村住民課 0126-57-2111内線331 - 23 - 大空町 「見守りネット事業」 資料編58ページ ここが目のつけどころ! 地域の単身高齢者世帯や高齢者夫婦世帯を見守る専門職員を雇用! 高齢者が住み慣れた地域で安心して在宅生活を継続できるよう単身高齢者世帯及び高 齢者夫婦世帯を対象に専門の訪問員(ふれあい訪問員)2名が戸別訪問し状況把握や見 守り、地域や関係機関と連携した生活指導や支援を行っています。 このふれあい訪問員2名の人件費は、国が失業者の緊急雇用対策として実施している 「ふるさと雇用再生特別対策推進事業」を活用しており、マンパワーが必要な高齢者の きめ細かな訪問活動が可能となっています。 ○ 専門の訪問員の配置により次の事業を実施 ① 高齢者宅への訪問により高齢者の生活実態の把握 ② 高齢者を対象とした各種サービス(給食サービス、福祉有償運送サービス等) の紹介や関係機関との調整 ③ 地域の自治会やボランティアグループとの連携により、引きこもりがちな高齢 者の交流の機会づくり 問い合わせ先 大空町福祉課 0152-74-2111 室蘭市 「高齢者たすけ隊・見守り隊」 資料編61ページ ここが目のつけどころ! 地域の様々な関係機関が参画して高齢者の見守り活動を行う「地域たすけあい ネットワーク」! 高齢者が地域で安心して生活できるように、地域包括支援センターが核となり、民生 委員・地域住民・民間事業者・社会福祉協議会等が協力して身近な高齢者等の安否確認 を行う「高齢者見守り隊」 、地域包括支援センターが地域でのサポートが必要と判断した 高齢者等に対し、民生委員を介し地域住民や関係機関による声かけや支え合いなどの支 援を行う「高齢者たすけ隊」からなる「地域たすけあいネットワーク」を構築していま す。 また、「高齢者たすけ隊」、「高齢者見守り隊」が活動しやすいよう、高齢者の異変を察 知した場合の対応方法等に関する手引きを作成し配布しています。 問い合わせ先 室蘭市保健福祉部介護福祉課福祉総務係 0143-25-2872 - 24 - 幌加内町住民互助型の取組み(買い物代行サービス他)資料編66ページ ここが目のつけどころ! 住民参加の話し合いが住民グループ自らによる「買い物代行サービス」に発展! 幌加内町北部地域(政和地区、添牛内地区、朱鞠内地区、母子里地区)は、地区内の 人口減少に強い危機感を持っている地域であり、日々の生活を維持するための買い物や 除雪、移動手段についての不便、孤立孤独に対する不安が住民にのしかかっていました。 地域崩壊を食い止めるために、行政、事業者、住民、NPOが力を合わせて住民互助 型の取組みを行うこととし、地区の抱える課題について関係者が集まり協議を行いまし た。 上げられた検討課題について(1)すぐできること(2)工夫をすればできること( 3)予算化しなければできないことの3つに整理を行い、すぐできることの着手として、 住民グループが高齢者の買い物を代行する「買い物サービス」を始めることとなりまし た。 幌加内町では、住民の自助・互助機能の活性化と介護保険サービスを地域崩壊を食い 止めるための両輪として、高齢者の生活課題を解決する取組みを行っています。 問い合わせ先 幌加内町保健福祉総合センター 0165-35-3090 江別市「救急袋(きゅうきゅうたい)」資料編70ページ ここが目のつけどころ! 安価で目立つ救急搬送時の役立つ情報「救急袋(きゅうきゅうたい)」! 一人暮らしのお年寄りなど高齢者世帯向けに、服用薬の情報や緊急連絡先の情報など をひとまとめにし、玄関内の目立つ場所に掲示することにより、万が一、病気などで救 急搬送される際に、高齢者が自分で病状を説明できない状態でも、救急隊員が救急袋の 内容を確認し、適切な措置に結びつけることができるものです。 全国的にこのような情報をまとめておく取組みは行われていますが、江別市の救急袋 は非常に目立つ黄色の封筒で作成されているので、救急隊員等に見つけてもらいやすい ほか、安価に作成でき、薬局でもらう薬の説明書等を封筒に入れておくこともできます。 問い合わせ先 江別市健康福祉部介護保険課 011-381-1067 - 25 - 網走市 「ふれあい男塾(男の料理教室)」 資料編71ページ ここが目のつけどころ! 妻や親の介護のために、調理技術や介護方法を学びたい男達のための料理教 室! 網走市では、妻の介護等を担っている男性の介護者を対象に、調理技術の向上及び介 護の理解を深めることを目的として「ふれあい男塾」を実施しています。内容は、料理 教室のほか、管理栄養士による栄養の講話、地域包括支援センター職員による介護に関 する講話も含まれています。 実際に家族を介護している方や将来的に介護不安を抱えている一人暮らしの方などが 参加され、参加者からは「男同士で気兼ねすることなく調理を学べた」等の感想が寄せ られています。 問い合わせ先 網走市福祉部介護福祉課高齢者福祉係 0152-44-6111(内線288) 本別町 「介護相談員派遣等事業」 資料編74ページ ここが目のつけどころ! 利用者に身近で相談しやすい「介護相談員」がサービス提供事業者の橋渡し役 として活躍! 介護相談員派遣事業は、本別町から委嘱された介護相談員が、利用者の疑問や不満・ 不安を聞き、サービス提供事業者や行政に橋渡しをしながら、問題の改善や介護サービ スの質の向上を図ることを目指すものです。 また、住民の目線で把握したサービスの実態や疑問点を町に伝え、町のサービス基盤 の整備等に反映させていくといった、地域づくりを推進する役割を担っています。 現在、本別町では3名の介護相談員が活動に従事しています。 「介護相談員派遣等事業」は、介護保険制度上では地域支援事業に位置づけられてお り、市町村の任意で行うことができる事業となっています。 問い合わせ先 本別町地域包括支援センター 0156-22-9222 - 26 - 苫小牧市 「介護支援ボランティア制度」 資料編77ページ ここが目のつけどころ! ボランティアポイントで、元気な高齢者の社会参加と介護環境を充実! 元気なお年寄りが特別養護老人ホームなどの介護保険施設でボランティア活動をした 場合、活動に応じたポイントが付与され、現金に換金することができる「介護支援ボラ ンティア制度」を導入しています。 ボランティア活動の主な内容は、レクリエーションの指導・補助、入所者の話し相手、 行事の手伝い、お茶出しなど、誰もが手伝える内容で施設職員の介護業務 制度の原型は、東京都稲城市などが実施しているもので厚生労働省も関連経費を地域 支援事業の一環として位置づけ普及を後押ししているものです。 家に閉じこもりがちな高齢者に、役割を担って頂くことで社会参加を促進し、生きが いを感じ、健康に過ごして頂くことを狙いとしています。 問い合わせ先 苫小牧市保健福祉部高齢者支援室介護福祉課 0144-32-6347 当別町 「商工会ポイントカード アウルカード」 資料編49ページ ここが目のつけどころ! 地元商店街のポイントカードの活用で、ボランティアと商店街を一緒に元気に! 当別町では、従来から商工会が実施していた既存のポイントカードシステムを活用し、 ボランティア活動でもポイントを得られる仕組みが導入されています。 ポイントの対象となる活動は、高齢者を対象とした介護予防活動や交流の場(サロン )、配食サービスボランティア、除雪、託児など多岐にわたります。特に世代間の交流が 生まれるものを応援することになっています。 付与されたポイントは、町内の商店街で使用することができ、地元商店街の活性化に も繋がる一石二鳥の取組みです。 問い合わせ先 当別町社会福祉協議会ボランティアコーディネーター 当別町共生型地域福祉ターミナル「みんなのうた」 0133-25-5137 - 27 - 月形町 「楽しく昔を語ろうかい」 資料編79ページ ここが目のつけどころ! 昔を楽しく語ること(回想法)で閉じこもり、うつ、認知症を予防! 高齢者の交流の場づくりとして、昔を楽しく語ることを目的に「昔を楽しく語ろうか い」を開催している。昔の遊び、学校の思い出、思い出の食べ物等をテーマに語る場を 作り、外出の機会を作ることによる閉じこもり予防、思い出すことによる認知症予防等 を目的とした「回想法」の手法を導入している。 話すことでさらにその話にまつわる出来事を思い出していく。当時のにおいや手触り、 音や雰囲気などもありありと思い出す様子で、毎回懐かしい話で盛り上がり、とても楽 しい雰囲気で話すことができます。 22年には、この会が記憶を辿って過去の月形町の地図づくりを行うことで、仲間意識 が高まり、達成感も得られたようでした。 問い合わせ先 月形町住民課保健福祉係 0126-53-3155 ※回想法とは 厚生労働省が作成した介護予防マニュアルにおいても紹介されている方法で、 「閉 じこもり、うつ、認知症」の方に情緒機能の改善や意欲の向上に効果があるとさ れています。過去の人生を振り返り、自らの功績や苦悩を乗り越えた経験につい て話すことで表情が豊かになり、いきいきとして発言も多くなるなど、自尊心を 高める効果があげられています。また、関わるスタッフの側も、高齢者の個性、 歴史、背景への理解が深まり、かけがえの無い存在として尊敬の念が増し、質の 高いケアにつながるとも指摘されています。 - 28 -