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建設業法令遵守講習会

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建設業法令遵守講習会
資料11
建設業法令遵守講習会
○ 建設業における社会保険未加入対策
○ 元請負人と下請負人の関係に係る留意点
○ 建設業法令遵守ガイドラインの改訂について
平成27年4月
四国地方整備局 建政部
社会保険等未加入対策の全体像
現
状
課
○ 特に年金、医療、雇用保険に未加入の企業が存在
【企業別】3保険ともに加入している割合 93%
【労働者別】元請83%、1次66%、2次57%、3次58%
<H26.10公共事業労務費調査>
推進協議会の設置
行政による
チェック・指導
(第4回 H27.1.19実施)
<H24.7~>
○ 技能労働者の処遇の低さが若年入職者減少の一因となり、産業
の存続に不可欠な技能の承継が困難に。
○ 適正に法定福利費を負担する企業ほど受注競争上不利という
不公正な競争環境。
保険加入促進計画の策定
ダンピング対策
<H24.11~>
○経営事項審査における減
点幅の拡大
総合的対策の推進
直轄工事における対策
題
○許可時・経審時に加入状況を確認・指導
○立入検査時には、加入状況に加え、元請企業の下請企業への指導状況を確認・指導
○指導に従わず未加入の企業は、保険担当部局への通報や監督処分の対象に
<H26.8~> ○社会保険等未加入建設企業に対する指導監督を強化
○元請企業及び下請代金の総額が3千万円以上の工事における一次下請企業を社会保険等加入企業に限定
下請企業への指導
法定福利費の確保(直轄工事の予定価格への反映、標準見積書の活用)
(下請指導ガイドライン)
社会保険等への加入原資となる法定福利費を適切に確保するため、各専門工事業団体が作成した標準見
積書の活用等により法定福利費を内訳明示した見積書の下請企業から元請企業への提出を平成25年9月
末から一斉に開始(第3回社会保険未加入対策推進協議会(H25.9.26)において申し合わせ)
<公共(直轄)発注者>
<民間発注者>
① 現場管理費率式(土木)、複合単価・市場単価等
○ 主要民間発注者に対し、必要以上の低価格による
(建築)の見直し(事業主負担分)及び公共工事設
発注を避け、法定福利費等の必要な経費を見込ん
計労務単価の改訂(本人負担分)により、必要な法
だ発注を行うこと、法定福利費が着実に確保される
定福利費の額を予定価格に反映。
よう、見積・契約等の際に配慮すること等を要請。
<元請企業>
②発注者に対し、必要な費用を適正に考慮した金額
公共・民間
(法定福利費確保のイメージ)
による見積及び契約締結を行うよう要請。
発注者
③専門工事業者に法定福利費が内訳明示された見
法定福利費の流れ
積書の提出を求めるとともに、提出された場合、こ
①
れを尊重。
②
③④
<下請企業(専門工事業者)>
元請企業
労働者
下請企業
④法定福利費が内訳明示された標準見積書(専門工
事業団体作成)を活用等して元請企業に見積提出。
<H24.11~>
○協力会社・施工現場に対する周知啓発や
加入状況の定期把握、加入指導。
○下請企業の選定時に、加入状況の確認・
指導。遅くとも平成29年度以降は、未加
入企業を下請企業に選定しない取扱い
とすべき。
○2次以下についても、確認・指導。
○新規入場者の受け入れに際し、適切な保
険に加入させるよう下請企業を指導。遅
くとも平成29年度以降は、加入が確認
出来ない作業員の現場入場を認めない
取扱いとすべき。 等
目指す姿
実施後5年(平成29年度以降)を目途に、企業単位では許可業者の加入率100%、労働者単位では製造業相当の加入状況を目指す。
○
これにより、 ○
技能労働者の処遇の向上、建設産業の持続的な発展に必要な人材の確保
を実現
法定福利費を適正に負担する企業による公平で健全な競争環境の構築
1
「社会保険の加入に関する下請指導ガイドライン」の改訂について【概要】
○ 建設業における社会保険の加入について、元請企業及び下請企業がそれぞれ負うべき役割と責任を明確にするため、平成
24年11月に「社会保険の加入に関する下請指導ガイドライン」を施行。
○ 本ガイドラインは、平成24・25年度にかけての取組を中心に記載したものであり、本取組状況等を踏まえて必要があると認
められるときは、見直し等の所要の措置を実施するとしていたところ。
検討上の課題・方向性
○ 法定福利費を内訳明示した見積書の活用が十分に進んでいないことから、活用を促進するための環境整備が必要。
○ 目標年次まで2年余りに迫っていることから、平成29年度以降の姿を見据えた具体的取組内容を明示するとともに、派生す
る課題への対応(加入状況の記載の真正性の確保、保険加入義務の潜脱を図った小規模事業主化の抑止)が必要。
改訂の主な内容
法定福利費を内訳明示した見積書提出の見積条件への明示
○ 法定福利費を内訳明示した見積書の提出について、元請企業から下請企業に対する見積条件に明示することを記載(下請
企業が再下請に出す場合も同様)。
○ 提出された見積書を尊重し、各々の対等な立場における合意に基づいて請負金額に適切に反映することが必要であり、他の
費用との減額調整を厳に慎むことを記載。
適切な保険に加入した下請企業・労働者のみからなる工事の試行的実施(モデル現場)
○ 平成29年度以降を見据え、すべての下請企業を適切な保険に加入したものに限定した工事や、工事の規模等に鑑みて可能
である場合にはすべての作業員を適切な保険に加入したものに限定した工事を試行的に実施することが望ましいと記載。
情報システムへの関係資料の添付による保険加入情報の記載の真正性の確保
○ 保険加入状況に関する作業員名簿の記載の真正性の確保に向けた措置について、「望ましい」から「努める」に改めるととも
に、情報システムにおいて関係資料を電子データで添付する方法によることを許容。
施工体制台帳・再下請通知書・作業員名簿の正確な記載による雇用と請負の明確化
○ 施工体制台帳、再下請負通知書及び作業員名簿について、下請企業と建設労働者との関係を正しく認識した上で記載する
よう明記。
○ 平成27年1月15日 パブリックコメント実施。
○ 平成27年4月 1日 改訂内容を適用。(平成27年4月1日付け一部改訂)
2
社会保険の加入に関する下請指導ガイドライン(1/2)
第1 趣旨
本ガイドラインは、建設業における社会保険の加入について、元請企業及び下請企業がそれぞれ負うべき役割と責任を明確にするものであり、
建設企業の取組の指針となるべきもの。
第2 元請企業の役割と責任
(1)総論
社会保険については、関係者を挙げて未加入問題への対策を進め、技能労働者の雇用環境の改善や不良不適格業者の排除に取り組むことが求めら
れており、元請企業においても下請企業に対する指導等の取組を講じる必要。指導対象は、元請企業と直接の契約関係にある者に限られず、元請企
業が請け負った建設工事に従事するすべての下請企業だが、元請企業がすべて直接指導せず、直接の契約関係にある下請企業に指示し、又は協力
させ、元請企業はこれを統括するという方法も可能。
(2)協力会社組織を通じた指導等
様々な機会をとらえて協力会社の社会保険に対する意識を高めることが重要であり、具体的には次の取組を実施。
(ア)協力会社の社会保険加入状況の定期的な把握 (イ)協力会社組織を通じた社会保険の周知啓発や加入勧奨
(ウ)未加入が発覚した協力会社への早期加入指導
(エ)再下請企業が同様の取組を行うよう協力会社を通じて指導
平成29年度以降を見据え、すべての下請企業を適切な保険に加入したものに限定した工事や、工事の規模等に鑑みて可能である場合にはすべて
の作業員を適切な保険に加入したものに限定した工事を試行的に実施することが望ましい。
(3)下請企業選定時の確認・指導等
下請契約に先立って、選定の候補となる建設企業について社会保険の加入
状況を確認 ※1 し、適用除外でないにもかかわらず未加入である場合には、早
期に加入手続を進めるよう指導。
遅くとも平成29年度以降においては、社会保険の全部又は一部に適用除外
ではなく未加入である建設企業を下請企業に選定しないとの取扱いとすべき。
(4)再下請負通知書を活用した確認・指導等
再下請負通知書の「健康保険等の加入状況」欄により下請企業
が社会保険に加入していることを確認し、未加入の企業があれ
ば、(3)と同様に指導。
(5)作業員名簿を活用した確認・指導等
新規入場者の受け入れに際して、各作業員について作業員名簿の社会保険欄を確認 し、未加入等が発覚した場合には、作業員名簿を作成した下
※1、2
請企業に対し、作業員を適切な保険に加入させるよう指導。
遅くとも平成29年度以降においては、適切な保険への加入が確認できない作業員について、特段の理由がない限り現場入場を認めないとの取扱いとすべき。
(6)施工体制台帳の作成を要しない工事における取扱い
建設工事の施工に係る下請企業の社会保険の加入状況及び各作業員の
保険加入状況について、元請企業は適宜の方法によって把握し、未加入
である場合には指導を行うべき。
※1 確認にあたっては、必要に応じ、関係資料のコピーを提示させるなど、真正性
の確保に向けた措置を講ずるよう努める。
※2 情報システムを利用して各作業員の保険加入状況を確認する場合にあっては、
必要な資料を電子データで添付する方法により提示させることも可能。
3
社会保険の加入に関する下請指導ガイドライン(2/2)
(7)建設工事の施工現場等における周知啓発
関係者に対し周知啓発を図るため、次の取組を継続して実施。
ア ポスター掲示、パンフレット等提供、講習会開催による周知啓発
イ 協力会社組織を通じた社会保険の周知啓発や加入勧奨
(8)法定福利費の適正な確保
元請負人及び下請負人は見積時から法定福利費を必要経費として適正に確保する必要。
法定福利費を内訳明示した見積書の提出について、下請企業に対する見積条件に明示。提出された見積書を尊重。
元請負人が、法定福利費相当額を一方的に削減したり、労務費そのものや他の費用で減額調整を行うなど、実質的に法定福利費相当額を賄うこと
ができない金額で建設工事の請負契約を締結し、その結果「通常必要と認められる原価」に満たない金額となる場合には、建設業法第19条の3の不
当に低い請負代金の禁止に違反するおそれがあり、厳に慎む。
第3 下請企業の役割と責任
従業員の社会保険加入義務を負っているのは、雇用主。そのため、特に下請企業自らが積極的にその責任を果たすことが必要不可欠。
ア その雇用する労働者の社会保険加入手続を適切に行うこと
建設労働者について、労働者である社員と請負関係にある者の二者を明確に区別した上で、労働者である社員についての保険加入手続を適切に行う。
施工体制台帳、再下請負通知書及び作業員名簿について、下請負人と建設労働者との関係を正しく認識した上で記載。
労務関係経費の削減を意図して、雇用者を個人事業主として請負契約を結ぶことは、偽装請負として労働関係法令に抵触するおそれ。
イ 元請企業が行う指導に協力すること
元請企業の指導が建設工事の施工に携わる全ての下請企業に行き渡るよう、元請企業による指導の足りないところを指摘、補完し、もしくはこれを分担。
再下請企業(自社を含む)の作業員の保険加入状況を確認、その真正性の確保に努める。当該状況について、元請企業に情報提供。
ウ 必要な法定福利費の確保
自ら負担しなければならない法定福利費を適正に見積り、法定福利費を内訳明示した見積書を注文者に提出。
エ 再下請負人の法定福利費の適正な確保
再下請負させた場合は、第2(8)と同様に再下請負人の法定福利費を適正に確保するよう努める。
第4 施行期日等
平成24年 7月
平成24年11月
平成27年 4月
4日
1日
1日
通知
施行
一部改訂
今後、建設業における社会保険の加入状況や社会保険未加入対策の取組状況
及び成果、本ガイドラインに基づく取組状況等を踏まえて必要があると認めるとき
は、速やかにガイドラインの見直しなど所要の措置を講ずる。
4
労働者と請負人の判断基準について
見分ける方法
一人親方が請負人
と認められるには
① 自分の道具を使って
② 自分の責任と判断において
③ 自分の資金で
④ 自分が労働者を指揮して
⑤ 自ら法律上の責任を負って
仕事をしている。
発注者との間に雇用契約のような「使
用従属関係」が無く、受注工事を完成さ
せることによって、その対価を貰っている。
※ 例えば、日当契約に基づく従事日数での
金額精算の形態であれば、労働者として雇
用することが適当と考えられます。
内容
労働者性
が強い
請負人性
が強い
仕事の依頼に対して諾否の事由が
ない
ある
現場において直接使用者の指示、
指揮、監督を受けて働いて
いる
いない
勤務時間、休日、休憩などの規定は
適用
非適用
自分に代わって他の者が働くことが
不可能
可能
報酬は時間給、日給、月給で計算さ
れて
いる
いない
仕事は自分で持ち込んだ機械器具
を使用して
いない
いる
報酬の額は一般従業員に比べて
同程度
高額
仕事の契約は請書、発注書などに
よって行って
いない
いる
仕事は自分の判断で自由に調整
できない
できる
仕事の契約は自分の商号を用いて
行って
いない
いる
労働契約書、雇用通知書、出勤簿・
賃金台帳、労働者名簿などが
ある
ない
5
社会保険の適用関係について①
○雇用保険
就労属性は?
※本資料は社会保険の大まかな適用関係を整理したものです。
詳しい適用関係については、お近くのハローワーク等にお問い合わせ下さい。
事業主
代表者・役員
加入不可※1
労働者
強制適用
65才以上
学生・生徒等※2
適用除外
※1 ただし、使用人兼務役員(例えば、取締役・工事部
長)について、使用人部分は加入可
※2 下記が適用除外者に該当する
・ 65歳に達した日以後新たに雇用される者
・ 1週間の所定労働時間が20時間未満である者
・ 31日以上継続して雇用される見込みがない者
・ 大学や専修学校の学生・生徒等であって厚生労働
省令に定める者
等
・強制適用となる者は、雇用保険の被保険者となります。
・ただし、労働者のうち、日々雇い入れられる者で、日雇雇用
保険に加入する場合は、被保険者自らが届け出る必要があり
ます。
6
社会保険の適用関係について②
○医療保険
※本資料は社会保険の大まかな適用関係を整理したものです。
詳しい適用関係については、お近くの年金事務所等にお問い合わせ下さい。
協会けんぽ等の
事業所の形態は?
常時使用される者が
5人未満の個人事業所
適用事業所で
はない※2
法人事業所もしくは
常時使用される者※1
が5人以上の個人事業所
適用事業所
適用事業所で
働いている人は?
※1 個人事業所にあっては、家族従事者を含まない(使用される者ではないため)
※2 事業所従業員の1/2以上の加入同意がある場合、健康保険に任意加入することができる
※3 短時間労働者にあっては、1日あるいは1週間の労働時間、及び、1ヶ月の勤務日数が、
一般社員の概ね4分の3以上である者は、常用労働者とする
※4 健康保険では、下記が適用除外者に該当する
・ 臨時に使用される者であって、以下のいずれかに該当する者
ⅰ.日々雇い入れられる者(1ヶ月を超え、引き続き使用されるに至った場合を除く)
ⅱ.2ヶ月以内の期間を定めて使用される者(2ヶ月を超え、引き続き使用されるに至った場合
を除く)
・ 事業所又は事務所で所在地が一定しない者に使用される者
・ 季節的業務に使用される者(継続して4ヶ月を超えて使用されるべき場合を除く)
・ 臨時的事業の事業所に使用される者(継続して6ヶ月を超えて使用されるべき場合を除く)
・ 国民健康保険組合の事業所に使用される者
・ 後期高齢者医療の被保険者となる者
・ 厚生労働大臣、健康保険組合又は共済組合の承認を受けた者(健康保険の被保険者で
ないことにより国民健康保険の被保険者であるべき期間に限る。) 等
国民健康保険、国民健康保
険組合に個人で加入
法人代表者・役員
(常勤である者)
強制適用
個人事業主と、
その家族従業員
適用除外
常用労働者※3
強制適用
常用労働者以外
の短時間労働者
適用除外
季節労働者等※4
適用除外
・適用事業所に使用されるが適用除外となる者で、一定の条件を満たす者
は、健康保険の日雇特例被保険者となります。
・強制適用となる者は、協会けんぽ、健康保険組合等の被保険者となります。
・強制適用となる者であっても、厚生労働大臣の承認を受けた場合は、健康
保険の被保険者ではなく、国民健康保険組合の被保険者となることができ
ます。
・生活保護を受給している者は国民健康保険の適用除外となります。
7
社会保険の適用関係について③
○厚生年金保険
事業所の形態は?
※本資料は社会保険の大まかな適用関係を整理したものです。
詳しい適用関係については、お近くの年金事務所等にお問い合わせ下さい。
常時使用される者が
5人未満の個人事業所
適用事業所
ではない※2
法人事業所もしくは
常時使用される者※1
が5人以上の個人事業所
適用事業所
適用事業所で
働いている人は?
法人代表者・役員
(常勤である者)
強制適用
個人事業主と、
その家族従業員
適用除外
常用労働者※3
強制適用
常用労働者以外
の短時間労働者
適用除外
季節労働者等※4
適用除外
※1 個人事業所にあっては、家族従事者を含まない(使用される者ではないため)
※2 事業所従業員の1/2以上の加入同意がある場合、厚生年金保険に任意加入するこ
とができる
※3 短時間労働者にあっては、1日あるいは1週間の労働時間、及び、1ヶ月の勤務日数
が、一般社員の概ね4分の3以上である者は、常用労働者とする
※4 厚生年金保険では、下記が適用除外者に該当する
・ 臨時に使用される者であって、以下のいずれかに該当する者
ⅰ.日々雇い入れられる者(1ヶ月を超え、引き続き使用されるに至った場合を除く)
ⅱ.2ヶ月以内の期間を定めて使用される者(2ヶ月を超え、引き続き使用されるに至った
場合を除く)
・ 事業所又は事務所で所在地が一定しない者に使用される者
・ 季節的業務に使用される者(継続して4ヶ月を超えて使用されるべき場合を除く)
・ 臨時的事業の事業所に使用される者(継続して6ヶ月を超えて使用されるべき場合を
除く) 等
国民年金に個人で
加入
・強制適用となる者は、厚生年金保険の被保険者となります。
8
標準見積書の一斉提出開始について
社会保険等への加入原資となる法定福利費を適切に確保するため、各専門工事業団体が作成した標準見積書
の活用等により法定福利費を内訳明示した見積書の下請企業から元請企業への提出を平成25年9月末から一
斉に開始(第3回社会保険未加入対策推進協議会(H25.9.26)において申し合わせ)。
1.問題意識
○ 技能労働者の保険加入を進めるためには、法定福利費の確保が重要。
○ これまでの取引慣行では、トン単価や平米単価による見積が一般的で、法
定福利費がどのようになっているのかが下請も元請も把握できていない。
○ このため、見積に当たって従来の総額単価だけではなく、その中に含まれ
る法定福利費を内訳として明示することで、必要な法定福利費を確保する。
イメージ
公共発注者
予定価格
への反映
【元請企業】
○ 専門工事業者に対し、法定福利費が内訳明示された見積書の提出を指
導するとともに、提出された場合は尊重し、適切な法定福利費を支払い。
【下請企業】
○ 標準見積書(専門工事業団体作成)の活用等により、法定福利費が内訳
明示された見積書を元請企業に提出。
○ 技能労働者を必要な保険に加入させる。
適正価格
での発注
法定福利費
確保の要請
元請企業
2.関係者の取組
【発注者】
○ 直轄工事においては、土木工事の法定福利費現場管理費率式や建築工
事の複合単価・市場単価(事業主負担分)、公共工事設計労務単価(本人
負担分)において、労働者全員分の社会保険料を予定価格に反映。
○ 国交省や総合工事業団体から、他省庁、地方公共団体、民間発注者等に
対し、法定福利費を含む適正価格での発注を要請。
民間発注者
見積書の尊重
法定福利費の支払
標準見積書の活用
法定福利費内訳明示
下請企業
必要な保険への加入
技能労働者
法定福利費の流れ
9
平成27年2月から適用する公共工事設計労務単価について
10
国土交通省直轄工事における社会保険等未加入対策
平成26年8月1日以降に入札公告を行う国土交通省直轄工事においては、
・社会保険等(健康保険、厚生年金保険及び雇用保険)に未加入の者については、競
争参加資格を認めない。
・施工体制台帳の作成・提出が義務付けられている下請代金の総額が3,000万円以上
の工事の一次下請業者(※)建築一式工事の場合は4,500万円 については、社会保険等加入業
者に限定する。
などの措置を講じているところ。
スキーム
①入札参加時に元請業者の保険加入状況を確認。
(未加入の元請業者は工事から排除)
① 入札参加時の加入確認
元請業者
③施工体制台帳等で全ての下請業者の保険加入状況を確認。
④未加入の一次下請業者と契約したことが判明した場合の
措置を実施。(元請業者への制裁金の請求等)
⑤全ての未加入業者を発注部局から建設業担当部局に通報。
発注部局
④ ②の違反に対する
制裁金の請求等
②未加入の一次下請業者との契約を原則禁止。
②未加入業者と契約を
原則禁止
一次下請業者
⑤ ③における未加
入業者を通報
③ 施工体制台帳等
による加入確認
二次下請業者
⑥ 未加入業者への 加入指導等
⑥建設業担当部局において未加入業者(二次下請以下も
含む。)への加入指導等を引き続き実施。
建設業
担当部局
11
直轄工事における更なる社会保険等未加入対策
【公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律の改正】
平成27年4月1日以降に契約を締結する公共工事のうち、下請契約を締結する全ての工事において
元請業者による施工体制台帳の作成と発注者への提出が義務化(改正法第15条関係)
・法施行を踏まえ、以下の2つの対策を実施
①建設業担当部局への通報の対象範囲の拡大
現行の対策
下請金額の総額が3,000万円以上の工事(※)に
おいて、施工体制台帳を通じて、社会保険等未
加入の事実を確認した場合、建設業担当部局
に通報
今後の対策
下請金額の総額にかかわらず、本年4月1日以
降に契約を締結する全ての工事において、 施
工体制台帳を通じて、元請・下請を問わず社会
保険等未加入の事実を確認した場合、建設業
担当部局に通報
②元請業者と社会保険等未加入業者との一次下請契約締結の禁止措置の対象範囲の拡大(試行)
現行の対策
下請金額の総額が3,000万円以上の工事(※)に
おいて、元請業者の社会保険等未加入業者と
の一次下請契約の締結を禁止
※建築一式工事については、総額4,500万円
今後の対策
本年8月1日以降に入札公告を行う工事で、下
請金額の総額が3,000万円未満のもの(※)も、
左記の措置の拡大を試行
12
建設工事の請負代金の支払に関する紛争の未然防止
建設業担当部局に寄せられる苦情・相談
○ 国土交通省の建設業担当部局に寄せられる苦情・相談(平成24年度:約3,600件)のうち、その約7割が建設工事の請負代金等の支払に関する
問題です。
○ 請負代金の支払の問題は、基本的には契約上の債権債務に関することであるため、行政は介入できず、当事者間による解決が原則となります。
⇒ 弁護士・建設工事紛争審査会の活用、建設業取引適正化センターへの相談等による対応
請負代金の支払に関する紛争=経営上の重大なリスク
○ 請負代金の支払に関する紛争は、その解決を図るため、それぞれの当事者に経済的・時間的・労力的な負担が生じ、その間の資金繰りが悪化して、
再下請負人に対する代金や技術者・技能労働者に対する賃金の支払遅延が生じた場合、取引先や雇用者からの信用低下につながるなど、その後
の経営上の重大な問題に発展する恐れがあります。
○ 請負代金の支払に関する苦情・相談の大半は、書面契約を交わしていないこと等が原因となって発生しています。建設業者は、その場での口約束
は、経営上の重大なリスクと認識し、請負代金の支払に関する紛争の発生を未然に防止するために書面契約を交わすことが必要です。
紛争の未然防止(契約内容の書面化の徹底)
○ 建設業法では、後日の紛争防止及び請負契約の片務性の改善を目的として、建設工事の請負契約の当事者(元請負人・下請負人)に対して、事前
に書面による契約を義務づけています。
○ 特に、請負代金の支払に関する紛争は、後日、変更内容に関する当事者間の主張が食い違うことにより生ずる場合が多いため、契約内容を変更
する場合は、速やかに書面化により変更契約を締結する必要があります。速やかな変更契約書作成等が困難な場合は、当事者が合意した変更内容
を書面化し、相互に交付し合うことが必要です。これらの書面は、後日、紛争が生じた際、自らの債権債務を主張する重要な証拠となります。
○ 契約内容の書面化にあたっては、当該契約が事業主間の契約(請負契約)なのか、事業主と労働者間の契約(雇用契約)なのかを意識して作成す
ることも重要ですが、工事途中に作業が追加されるときには、特に、留意する必要があります。
建設業法第19条の内容
○ 建設工事の請負契約の当事者は、契約の締結に際して法律で定める14の項目(工事内容、請負代金額、工期、紛争の解決方法等)を書面に
記載し、署名又は記名押印をして相互に交付しなければならない。
○ 建設工事の請負契約の当事者は、請負契約の内容で上記の項目に該当するものを変更するときは、その変更の内容を書面に記載し、署名又
は押印をして相互に交付しなければならない。
13
品確法と建設業法・入契法等の一体的改正について
インフラ等の品質確保とその担い手確保を実現するため、公共工事の基本となる「品確法」を中心に、
密接に関連する「入契法」、「建設業法」も一体として改正。
品確法(公共工事の品質確保の促進に関する法律)の改正
<目的>
公共工事の品質確保の促進
→そのための基本理念や発注者・受注者の責務を明確化し、品質確保の促進策を規定
■基本理念の追加:将来にわたる公共工事の品質確保とその中長期的な担い手の確保、ダンピング防止
等
基本理念を実現するため
■発注者の責務(基本理念に配慮して発注関係事務を実施)を明確化
(例)予定価格の適正な設定、低入札価格調査基準等の適切な設定、計画的な発注、円滑な設計変更
■事業の特性等に応じて選択できる多様な入札契約方式の導入・活用を位置づけ、それにより行き過ぎた価格競争を是正
品確法の基本理念を実現するため必要となる基本的・具体的措置を規定
<建設業法等の一部を改正する法律>
入契法(公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律)の改正
建設業法の改正
<目的> 公共工事の入札契約の適正化
→公共工事の発注者・受注者が、入札契約適正化のために
講ずべき基本的・具体的な措置を規定
<目的> 建設工事の適正な施工確保と建設業の健全な発達
→建設業の許可や欠格要件、建設業者としての責務等を規定
■ダンピング対策の強化
・ダンピング防止を入札契約の適正化の柱として追加
・入札の際の入札金額の内訳の提出、発注者による確認
■契約の適正な履行(=公共工事の適正な施工)を確保
・施工体制台帳の作成・提出義務を拡大
■建設工事の担い手の育成・確保
・建設業者、建設業者団体、国土交通大臣による担い手の育成・確保の責務
■適正な施工体制確保の徹底
・業種区分を見直し、解体工事業を新設
・建設業の許可等について暴力団排除条項を整備
14
改正品確法における元請・下請に関係する規定
公共工事の品質確保の促進に関する法律(品確法)(平成17年法律第18号)の一部改正
全会一致で可決・成立
H26.6.4 公布・施行
【元請下請に関する規定】
○基本理念に追加(第2条第10項)
公共工事の品質確保において、受注者のみならず、下請負人及びその技術者、技能労働者等が重要な役割を果たすことに鑑み、
・公共工事における下請契約を含む請負契約を対等な立場での合意に基づき締結(適正な額の請負代金、速やかな支払等)
・公共工事に従事する者の賃金、安全衛生等の労働環境改善に配慮
○受注者の責務に追加(第8条第1項、第2項)
元請下請関係の適正化への配慮
・公共工事の受注者は、適正な額の請負代金での下請契約の締結に努める。
・公共工事の受注者は、①技術的能力の向上、②技術者・技能労働者等の育成・確保、③賃金、安全衛生等の労働環境改善に努める。
【その他の関係規定】
○発注者の責務を明確化(第7条)
・予定価格の適正な設定(第1項第1号)
ダンピング対策の実施(第1項第3号)等
下請業者へのしわ寄せ防止
のための発注段階からの取組
(最新の実勢価格を反映した積算、歩切りは厳に行わない) (低入札価格制度又は最低制限価格制度の導入)
公共工事の品質確保の促進に関する施策を総合的に推進するための基本的な方針(基本方針) (抄)の一部変更
第1 公共工事の品質確保の促進の意義に関する事項
H26.9.30閣議決定。国、地方公共団体は、基本方針
に従い、必要な措置を講じる努力義務がある。
また、公共工事の品質確保に当たっては、受注者のみならず下請業者として工事を施工する専門工事業者やこれらの者に使用される技術
者、技能労働者等がそれぞれ重要な役割を果たすことから、これらの者の能力が活用されるとともに、賃金その他の労働条件、安全衛生そ
の他の労働環境が改善されるように配慮されなければならない。さらに、発注者と受注者間の請負契約のみならず下請業者に係る請負契約
についても対等な立場で公正に適正な額の請負代金で締結され、その代金ができる限り速やかに支払われる等により誠実に履行されるなど
元請業者と下請業者の関係の適正化が図られるように配慮されなければならない。
第2 公共工事の品質確保の促進のための施策に関する基本的な方針
2 受注者の責務に関する事項
法第8条において、公共工事の受注者は、基本理念にのっとり、公共工事の適正な実施、適正な額の請負代金での下請契約の締結、公共
工事の適正な実施のために必要な技術的能力の向上、技術者、技能労働者等の育成及び確保とこれらの者に係る賃金その他の条件、安全衛
生その他の労働環境の改善に努めることとされている。国は、受注者におけるこれらの取組が適切に行われるよう、元請業者と下請業者の
契約適正化のための指導、技能労働者の適切な賃金水準の確保や社会保険等への加入の徹底等の要請等必要な措置を講ずるものとする。
15
●建設業法等の一部を改正する法律(平成26年6月4日公布)
建設業法・公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律(入契法)
・浄化槽法・建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律(建設リサイクル法)
背景
→離職者の増加、若年入職者の減少等による将来の工事の担い手不足等
○近年の建設投資の大幅な減少による受注競争の激化により、
が懸念
ダンピング受注や下請企業へのしわ寄せが発生。
○維持更新時代の到来に伴い解体工事等の施工実態に変化が発生。 →維持更新時代に対応した適正な施工体制の確保が急務
建設工事の適正な施工とその担い手の確保が喫緊の課題
概要
ダンピング対策の強化と建設工事の担い手の確保
 見積能力のない業者が最低制限価格で入札するような
①ダンピング防止を公共工事の入札契約適正化の柱として追加【入契法】
②公共工事の入札の際の入札金額の内訳の提出を義務付け、発注者はそれを
適切に確認【入契法】
③建設業者及びその団体による担い手確保・育成並びに国土交通大臣による
支援の責務を明記【建設業法】
維持更新時代に対応した適正な施工体制の確保
事態を排除
談合の防止
手抜き工事や下請へのしわ寄せを防止
 業界による自主的な取組を促進することにより、建設
工事の担い手の確保・育成を推進
 解体工事について、事故を防ぎ、工事の質を確保する
④建設業の許可に係る業種区分を約40年ぶりに見直し、解体工事業を新設
ため、必要な実務経験や資格のある技術者を配置
【建設業法】
⑤公共工事における施工体制台帳の作成・提出義務を小規模工事にも拡大
 維持修繕等の小規模工事も含め、施工体制の把握を徹底
⑥建設業許可に係る暴力団排除条項を整備(※)するとともに、受注者が暴力
団員等と判明した場合に公共発注者から許可行政庁への通報を義務付け
 建設業・公共工事からの暴力団排除を徹底
することにより、手抜き工事や不当な中間搾取を防止
(下請金額による下限を撤廃) 【入契法】
【建設業法】【入契法】
※許可が不要な浄化槽工事業・解体工事業の登録についても暴力団排除条項を整備【浄化槽法】【建設リサイクル法】
⑦その他、許可申請書の閲覧制度について個人情報を含む書類を除外する等、必要な改正を措置
(※)公共工事の品質確保の促進に関する法律
品確法(※)改正等の入札契約制度の改革と一体となって、
現在及び将来にわたる建設工事の適正な施工とその担い手の確保を実現
経緯
 4/4 参議院本会議可決(全会一致)
 5/29 衆議院本会議可決(全会一致)
 6/4 公布
施行日
 公布の日(H26.6.4)に施行 (③)
 公布の日から1年以内に施行 (①②⑤⑥⑦)
 公布の日から2年以内に施行 (④)
16
年
月
日
施工体制台帳(作成例)
《下請負人に関する事項》
会
[会社名]
社
代 表 者 名
名
[ 事 業 所 名]
住
許 可 業 種
建 設 業 の
許
可
許 可 番 号
大臣 特定
知事 一般
大臣 特定
工事業
知事 一般
工事業
許可(更新)年月日
第 号
年 月 日
第 号
年 月 日
所
工 事 名 称
及
び
工 事 内 容
自 年 月 日
工
期
契
約
日
年 月 日 至 年 月 日
工 事 名 称
及
び
工 事 内 容
施工に必要な許可業種
建 設 業 の
許
可
発 注 者 名
及
び
所
住
自 年 月 日
期
工
約
契
日
契
営
業
約
所
区
分
名 称
住 所
元請契約
保険加入
の有無
健康保険等
の加入状況
事業所
整理記号等
下請契約
保険加入
の有無
健康保険等
の加入状況
健康保険
厚生年金保険
雇用保険
加入 未加入
適用除外
加入 未加入
適用除外
加入 未加入
適用除外
区分
事業所
整理記号等
営業所の名称
健康保険
厚生年金保険
雇用保険
下請契約
権限及び 意見
申 出 方 法
監 督 員 名
権限及び 意見
申 出 方 法
現
場
代 理 人 名
権限及び 意見
申 出 方 法
監 理 技術 者名
主 任 技術 者名
専 任
非専任
資 格 内 容
担
当
工 事 内 容
担
当
工 事 内 容
外国人建設就労者の
従事の状況(有無)
有 無
第 号
年 月 日
雇用保険
加入 未加入
適用除外
加入 未加入
適用除外
加入 未加入
適用除外
営業所の名称
現場代理人名
権限及び
意見申出方法
主任技術者名
外国人技能実習生の
従事の状況(有無)
健康保険
厚生年金保険
雇用保険
安全衛生責任者名
安全衛生推進者名
専 任
非専任
外国人建設就労者の
従事の状況(有無)
雇用管理責任者名
専門技術者名
資格内容
担当工事内容
有 無
外国人技能実習生の
従事の状況(有無)
有 無
※施工体制台帳の添付書類(建設業法施行規則第14条の2第2項)
専
門
技 術 者 名
資 格 内 容
年 月 日
厚生年金保険
平成27年4月1日以降に契約する建設工事
において、外国人建設就労者・外国人技能実
習生の従事の状況欄が追加されます。
資 格 内 容
専
門
技 術 者 名
第 号
健康保険
資格内容
元請契約
発 注 者 の
監 督 員 名
許可(更新)年月日
年 月 日 至 年 月 日
許 可 番 号
大臣 特定
工事業
知事 一般
大臣 特定
工事業
知事 一般
有 無
・発注者と作成建設業者の請負契約及び作成建設業者と下請負人の下請契約に係る当初契約及び変更契約の契約書
面の写し(公共工事以外の建設工事について締結されるものに係るものは、請負代金の額に係る部分を除く)
・主任技術者又は監理技術者が主任技術者資格又は監理技術者資格を有する事を証する書面及び当該主任技術者又
は監理技術者が作成建設業者に雇用期間を特に限定することなく雇用されている者であることを証する書面又はこれら
の写し
・専門技術者をおく場合は、その者が主任技術者資格を有することを証する書面及びその者が作成建設業者に雇用期
間を特に限定することなく雇用されている者であることを証する書面又はこれらの写し
17
年
月
日
再下請負通知書(作成例)
《再下請負関係》
直 近 上 位
注 文 者 名
会
【報告 下請 負業 者】
住
社
再下請負業者及び再下請負契約関係について次のとおり報告いたします。
代 表 者 名
名
住
所
電 話 番 号
所
工 事 名 称
及
び
工 事 内 容
自 年 月 日
元 請 名 称
工
期
契
代表者名
施工に必要な許可業種
《自社に関する事項》
建 設 業 の
許
可
工 事 名 称
及
び
工 事 内 容
自 年 月 日
工
注文者 との
契 約 日
期
至 年 月 日
施工に必要な許可業種
建 設 業 の
許
可
大臣 特定
知事 一般
大臣 特定
工事業
知事 一般
保険加入
の有無
健康保険等
の加入状況
事業所
整理記号等
督
員
保険加入
の有無
許可(更新)年月日
第 号
年 月 日
第 号
年 月 日
健康保険
厚生年金保険
雇用保険
加入 未加入
適用除外
加入 未加入
適用除外
加入 未加入
適用除外
営業所の名称
健康保険
健康保険等
の加入状況
事業所
整理記号等
厚生年金保険
主任技術者名
権限及び
意見申出方法
安全衛生推進者名
現 場 代 理 人 名
雇用管理責任者名
権限及び
意見申出方法
専 門 技 術 者 名
専 任
主 任 技 術 者 名 非専任
年 月 日
第 号
年 月 日
厚生年金保険
雇用保険
加入 未加入
適用除外
加入 未加入
適用除外
営業所の名称
健康保険
厚生年金保険
雇用保険
安全衛生責任者名
安全衛生推進者名
専 任
非専任
雇用管理責任者名
専門技術者名
資格内容
平成27年4月1日以降に契約する建設工事
において、外国人建設就労者・外国人技能実
習生の従事の状況欄が追加されます。
安全衛生責任者名
第 号
健康保険
権限及び
意見申出方法
雇用保険
許可(更新)年月日
加入 未加入
適用除外
資格内容
名
年 月 日 日
許 可 番 号
大臣 特定
工事業
知事 一般
大臣 特定
工事業
知事 一般
現場代理人名
監
年 月 日 許 可 番 号
工事業
約
至 年 月 日
会 社 名
外国人建設就労者の
従事の状況(有無)
担当工事内容
有 無
外国人技能実習生の
従事の状況(有無)
有 無
資 格 内 容
資 格 内 容
担当工事 内容
※再下請通知書の添付書類(建設業法施行規則第14条の4第3項)
外国人建設就労者の
従事の状況(有無)
有 無
外国人技能実習生の
従事の状況(有無)
有 無
・再下請通知人が再下請人と締結した当初契約及び変更契約の契約書面の写し(公共工事以外の建設工事について
締結されるものに係るものは、請負代金の額に係る部分を除く)
18
19
建設業法令遵守ガイドラインの概要
Ⅰ.ガイドラインの概要
「建設業法令遵守ガイドライン」は、元請負人と下請負人との請負契約の際に守らなくてはならない以下の項目ごと
に、「建設業法上違反となる行為事例」、「建設業法上違反となるおそれのある行為事例」等を具体的に明示しています。また、
法令の規定の趣旨、留意すべき事項、とるべき望ましい行為などについての解説を加えているほか、関係法令についても解説し
ています。
1.見積条件の提示
2.書面による契約締結
2-1.当初契約
2-2.追加工事等に伴う追加・変更契約
2-3.工期変更に伴う変更契約
3.不当に低い発注金額
4.指値発注
5.不当な使用資材等の購入強制
6.やり直し工事
7.赤伝処理
8.工期
9.支払保留
10.長期手形
11.帳簿の備付け・保存及び営業に関する図書の保存
12.関係法令
12-1.独占禁止法との関係
12-2.社会保険・労働保険(法定福利費)
12-3.労働災害防止対策について
※本文は、国土交通省HP( http://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/1_6_bt_000188.html )に掲載しています。
Ⅱ.ガイドラインの活用
「建設業法令遵守ガイドライン」は、元請負人と下請負人がそれぞれ対等な立場で建設工事の適正な取引を実現させ
ることを目的に作成されています。建設業者の皆様は、自社の法令遵守に関する会議や研修等においてご活用いただく
とともに、協力会社等に対する積極的な周知・啓発をお願いします。
Ⅲ.「駆け込みホットライン-建設業法違反通報窓口-」の運用
国土交通省では、主に国土交通大臣許可業者を対象に上記の建設業に係る法令違反の情報(通報)を受け付けています。
「駆け込みホットライン」℡.0570-018-240(ナビダイヤル、全国共通)
20
Ⅰ-1
工事内容の外、契約約款や
支払条件等も含めて提示
21
Ⅰ-2
下請工事発注予定額に応じた
必要見積期間
①500万円未満 中1日
②5000万円未満 中10日
③5000万円以上 中15日以上
※②③の場合で、やむを得ない場合
には短縮可能
22
Ⅱ-1
契約内容の
相互理解を
十分に!
工事着手前
に書面化!
23
Ⅱ-2
片務性の排除を!
24
Ⅱ-3
当初契約同様、
変更契約内容の
十分な相互理解を!
25
Ⅲ
下請への
しわよせを
しない!
直接工事費の外、間接工事費、一般管理費
(法定福利費含む)等、通常必要と認める原
価を見込んだ金額での協議を!
26
Ⅳ
不当な使用資材等の購入強制
指定する場合は、
見積依頼時等の
契約締結前に!
27
Ⅴ
原因と負担割合を
相互確認後に、
やり直しを!
28
Ⅵ
妥当性、
透明性の
確保を!
事前協議・合意
の書面化を!
29
Ⅶ
業法に定める支
払期限の始期を
しっかり把握!
30
Ⅷ
120日以内の
支払期日設定
31
Ⅸ
帳簿の備付け・保存及び営業に関する図書の保存
保存期間 5年
※発注者から直接請け
負った新築住宅建設に
係るものは10年
※発注者から直接請け
負った元請業者には、
以下の図書について、
10年の保存を義務付け
・完成図書
・発注者との打合記録
・施工体系図
32
ガイドライン外の法令遵守事項
・監理技術者・主任技術者・営業所専任技術者の不適正配置
・一括下請負
・施工体制台帳、体系図の未整備
・経営事項審査の虚偽申請
・営業所の不適正な設置(いわゆる「名ばかり営業所」)
等
各許可行政庁の定める監督処分基準に該当し、営業停止
等の不利益処分に該当する違反もあります。関連規定を遵
守した取り扱いをしましょう。
33
特定建設業者の皆さんへ
特定建設業者が発注者から直接建設工事を請け負い、元請となった場合には、下請業者が建設業法、建築基準
法、労働基準法、労働安全衛生法などの法令に違反しないよう指導に努めなければならないとされています。(建設
業法第24条の6第1項) (※直接下請業者だけでなく、工事に携わる全ての下請業者が対象になります。)
指導すべき法令の規定(建設業法施行令第7条の3)
◇ 元請の責務とは
① 下請業者に法令遵守
法
建
律
設
名
業
法
指導の実施
内
容
下請負人の保護に関する規定、技術者の配置に関する規定等本法のすべて
の規定が対象とされているが、特に次の項目に注意すること。
(1)建設業の許可(3条)
(2)一括下請負の禁止(22条)
(3)下請代金の支払(24条の3・24条の5)
(4)検査及び引渡し(24条の4)
(5)主任技術者及び監理技術者の配置等(26条、26条の2)
② 下請業者の法令違反
建 築 基 準 法
(1)違反建築の施工停止命令等(9条1項・10項)
(2)危害防止の技術基準等(90条)
については是正指導の
宅地造成等規制法
(1)設計者の資格等(9条)
(2)宅地造成工事の防災措置等(14条2項・3項・4項)
労 働 基 準 法
(1)強制労働等の禁止(5条)
(2)中間搾取の排除(6条)
(3)賃金の支払方法(24条)
(4)労働者の最低年齢(56条)
(5)年少者、女性の坑内労働の禁止(63条、64条の2)
(6)安全衛生措置命令(96条の2第2項、96条の3第1項)
職 業 安 定 法
(1)労働者供給事業の禁止(44条)
(2)暴行等による職業紹介の禁止(63条1号、65条8号)
労働安全衛生法
(1)危険・健康障害の防止(98条1項)
労 働 者 派 遣 法
(1)建設労働者の派遣の禁止(4条1項)
実施
③ 下請業者が是正しな
いときの許可行政庁へ
の通報
34
35
急増する建設工事現場における労働災害
建設業関係者の弛まない努力により、建設工事現場における労働災害は、昭和54年から平成22年まで一貫
して減少を続け、平成25年には死亡事故者数が過去最低水準になるなど、労働災害防止に対して確実に成果を
あげてきた。
更に、平成26年4月から、発注者、施工者及び安全衛生行政関係者の連携強化を目的とした「建設工事関係
者連絡会議」が設置されるなど、その労働災害防止に対する取組は一層の促進が図られている。
しかしながら、平成23年からは、建設工事現場における労働災害は3年連続で増加し、特に、平成26年に入っ
てからは、平成26年1月-6月の建設業における死亡災害が159人となり前年同期比28.2%増と大幅に増加
し、4日以上の死傷災害も、6,922人と前年同期比4.0%の増加となっている。
休業4日以上の死傷災害
死亡災害
36
建設業における労働災害防止対策の更なる取組の必要性について
厚生労働省の緊急要請
厚生労働省は、平成26年8月、建設工事現場における労働災害が急増していることを受け、建設業関係団体
に対して、「労働災害のない職場づくりに向けた緊急要請」及び「建設業における労働災害防止対策の徹底につい
て」を発出し、労働災害防止に向けた取組の強化を要請。
併せて、国土交通省に対しても、「建設業における労働災害防止対策について」により、各団体等に対する指
導等への協力等を要請。
重要性を増す建設工事現場における労働災害防止対策の取組
今後、2020年オリンピック・パラリンピック東京大会や東日本大震災の復旧工事の本格化などを背景にして、
建設工事の件数が増加することに伴い、建設業における更なる労働災害の発生が懸念。
建設工事現場における労働災害が増加傾向にあることは、極めて憂慮すべき問題であり、建設工事現場にお
ける労働災害防止に対する取組は、これまで以上に重要性が増加。
労働災害防止に対する元下間の意識の向上と共有の必要性
建設工事現場において、労働災害防止対策を実施している元請負人と下請負人が、それぞれの役割に対する
意識を今まで以上に向上させながら、労働災害防止に対する意識を共有するための更なる取組が必要。
37
「元方事業者による建設現場安全管理指針」について
「元方事業者による建設現場安全管理指針」(平成7年4月21日労働省基発第267号の2)(以下「元方安全管理指針」とい
う。)では、建設現場等において元方事業者並びに関係請負人が実施することが望ましい安全管理手法として、「請負金額に
おける労働災害防止対策の実施者及びその経費の負担者の明確化等」を示されている。
元下間において不明確になりやすい安全衛生対策
3 請負契約における労働災害防止対策の実施者及びその経費の負担者の明確化等
元方事業者は、請負人に示す見積条件に労働災害防止に関する事項を明示する等により、労働災害の防止に係る措置の範囲を 明確にする
とともに、請負契約において労働災害防止対策の実施者及びそれに要する経費の負担者を明確にすること。
また、元方事業者は、労働災害の防止に要する経費のうち請負人が負担する経費(施工上必要な経費と切り離し難いものを除き、 労働災害防
止対策を講ずるためのみに要する経費)については、請負契約書に添付する請負代金内訳書等に当該経費を明示すること。
さらに、元方事業者は、関係請負人に対しても、これについて指導すること。
なお、請負契約書、請負代金内訳書等において実施者、経費の負担者等を明示する労働災害防止対策の例には、次のようなものがある。
(1) 請負契約において実施者及び経費の負担者を明示する労働災害防止対策
[1] 労働者の墜落防止のための防網の設置
[2] 物体の飛来・落下による災害を防止するための防網の設置
[3] 安全帯の取付け設備の設置
[4] 車両系建設機械を用いて作業を行う場合の接触防止のための誘導員配置
[5] 関係請負人の店社に配置された安全衛生推進者等が実施する作業場所の巡視等
[6] 元方事業者が主催する安全大会等への参加
[7] 安全のための講習会等への参加
(2) 請負代金内訳書に明示する経費
[1] 関係請負人に、上記[4]の誘導員を配置させる場合の費用
[2] 関係請負人の店社に配置された安全衛生推進者等が作業場所の巡視等の現場管理を実施するための費用
[3] 元方事業者が主催する安全大会等に関係請負人が労働者を参加させるための費用
[4] 元方事業者が開催する関係請負人の労働者等の安全のための講習会等に関係請負人が労働者を参加させる場合の講習会
参加費等の費用
14 関係請負人が実施する事項
(2)請負契約における労働災害防止対策の実施者及びその経費の負担の明確化
関係請負人は、その仕事の一部を別の請負人に請け負わせる場合には、請負契約において労働災害防止対策の実施者及び その経費の
負担者を明確にすること。
38
建設業法令遵守ガイドラインの改訂について
国土交通省が、平成19年6月に、建設企業が遵守すべき元請企業と下請企業の取引上のルールとして定め
た「建設業法令遵守ガイドライン-元請負人と下請負人の関係に係る留意点-」を改訂し、建設工事の下請契約
において労働災害防止対策の実施者及びその経費の負担者の区分を明確にすることにより、見積・契約段階に
おける元請下請間の労働災害防止に対する意識の向上と共有を図る。
建設業法令遵守ガイドラインの策定(平成19年6月)
○法律の不知による法令違反行為の防止
元請下請関係について法令違反行為に該当する一定の行為(事例)を明確にすることにより、
法律の不知による法令違反行為を防ぎ、健全な競争を促進していくことを目的
○元請下請間の取引慣行上の法令違反行為の具体例を明示
・書面による請負契約締結の実行
・「不当に低い請負代金の禁止」の定義の明確化
・元請が取引上の地位を不当に利用した指値発注及び赤伝処理等の禁止
・適切な工期の設定(平成20年9月追加)
・社会保険・労働保険への加入(平成24年7月改訂)
等
○元請下請間の取引に係るベスト・プラクティス
・元請下請間の望ましい取引方法について、その具体例等を明示
○関係機関への周知
・地方整備局、地方公共団体等
・建設業団体、商工会議所、商工会
等
○建設工事に直接携わる者への周知
・元請負人の現場代理人、監理技術者、工事現場所長等
・専門工事業者(下請負人)
等
39
建設業法令遵守ガイドラインの改訂内容【概要】
1.見積条件の提示
元請負人が、見積条件の提示の際、最低限明示すべき事項である「①工事内容」のうち、元請下請間の費用負担
区分の例示に「労働災害防止対策」を追加し、元請負人が最低限明示すべき事項であることを明確化
7.赤伝処理
あらかじめ見積条件や契約書面に、下請負人の負担であることを明示していないにも関わらず、元請負人が、下請負人と
合意することなく、一方的に提供・貸与した安全衛生保護具等の費用を下請代金の支払時に差し引く行為
は、「赤伝処理」に該当し、建設業法第19条、第20条第3項等に違反することを明確化
12-3.労働災害防止対策について【新設】
次の事項について明確化
① 下請負人が労働災害防止対策を講ずることに要する経費は、義務的に負担しなければならない費用であり、「通
常必要と認められる原価」に含まれるものであること
② 元請負人は、見積条件の提示の際、労働災害防止対策の実施者及びその経費の負担者の区分を明確化するこ
と
③ 下請負人は、元請負人により明確化された労働災害防止対策の実施者及びその経費の負担者の区分を踏まえ、
適正に労働災害防止対策に要する経費を見積ったうえ、見積書に明示すべきこと
④ 元請負人は、労働災害防止対策経費が明示された見積書を尊重し、下請負人と対等な契約交渉を行うこと
⑤ 元請負人と下請負人は、契約書面の施工条件等に、労働災害防止対策の実施者及びその経費の負担者の区分
を明確化すること
⑥ 下請負人が負担しなければならない労働災害防止対策に要する経費は、施工上必要な経費と切り離し難いもの
を除き、契約書面の内訳書などに明示すること
⑦ 下請負人の見積書に、適正な労働災害防止対策に要する経費が明示されているにも関わらず、当該経費を一
方的に削減したり、当該経費相当額を含めない金額で請負契約を締結し、「通常必要と認められる原価」に満たな
い金額となる場合には、建設業法第19条の3の不当に低い請負代金の禁止に違反する恐れがあること
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労働災害防止対策の実施者及びその経費の負担者の明確化
の流れ
1.元請負人による見積条件の提示
元請負人は、見積条件の提示の際、労働災害防止対策の実施者及びその経費の負担者の区分を明確化し、下請負人が
自ら実施する労働災害防止対策を把握でき、かつ、その経費を適正に見積もることができるようにしなければならない。
2.下請負人による労働災害防止対策に要する経費の明示
下請負人は、元請負人から提示された見積条件をもとに、自らが負担することとなる労働災害防止対策に要する
経費を適正に見積ったうえ、元請負人に提出する見積書に明示すべきである。
3.契約交渉
元請負人は、「労働災害防止対策」の重要性に関する意識を共有し、下請負人から提出された労働災害防止対
策に要する経費」が明示された見積書を尊重しつつ、建設業法第18条を踏まえ、対等な立場で契約交渉をしなけれ
ばならない。
4.契約書面における明確化
元請負人と下請負人は、契約締結の書面化に際して、契約書面の施工条件等に、労働災害防止対策の実施者及
びその経費の負担者の区分を明確化するとともに、下請負人が負担しなければならない労働災害防止対策に要する
経費は、施工上必要な経費と切り離し難いものを除き、契約書面の内訳書などに明示することが必要である。
5.請負代金の支払時における適切な対応
請負代金の支払いに際して、あらかじめ見積条件や契約書面に、下請負人の負担であることを明示していないに
も関わらず、元請負人が、下請負人と合意することなく、一方的に提供・貸与した安全衛生保護具等の費用を差し引くことがな
いようにする必要がある。
41
元請負人による見積条件提示の際の明確化について
元請負人は、見積条件の提示の際、 労働災害防止対策の実施者及びその経費の負担者の区分を明確化すること
により、下請負人が自ら実施しなければならない労働災害防止対策を把握でき、適正に労働災害防止対策に要する
経費を見積もることができるようにしなければならない。(工事に使用する資材を提供し、機械を貸与する場合には、
その内容及び方法についても、見積条件として提示する必要がある。(建設業法第19条第1項第9号))
実施者と経費の負担者の区分を明確
化すべき労働災害防止対策(区分表)
【例示】
実施者
元請
下請
実施者
経費負担者
元請
元請
下請
下請
経費負担者
元請
(2)昇降設備
1.直接工事費
(1)移動式クレーン
○
○
①階段
(2)足場
○
○
(3)その他
○
○
2.安全費
①敷鉄板
○
○
(1)監視連絡等に要する経費
②玉掛用具
○
○
①無線機(クレーンの合図)
下請
○
4.教育訓練費
○
(2)保護具類
①新規入場者教育の資料
○
○
①保護帽
○
○
②新規入場者教育の実施
②安全帯
○
○
③新規入場者教育の受講
③安全靴
○
○
④移動式クレーン運転免許取得者の配置
○
○
○
○
○
○
3.仮設費
⑤玉掛技能講習修了者の配置
○
○
(1)墜落・飛来落下防止措置
⑥安全衛生協議会への参加
○
○
5.上記以外の疾病・衛生対策
①安全ネット
○
○
②手すり等(躯体の端)
○
○
①健康診断
○
○
③立入禁止措置材
○
○
②熱中症対策(水筒等)
○
○
④立入禁止措置設置
○
○
6.その他
42
契約書面における明確化について
元請負人と下請負人は、契約の書面化に際して、施工条件等に、労働災害防止対策の実施者及びその経費の負担者を記載し明確化
する(P12の例示にあるような区分表を作成する場合は、それを添付するなど)とともに、下請負人が負担しなければならない労働災害
防止対策に要する経費については、施工上必要な経費と切り離し難いものを除き、契約書面の内訳書などに明示することにより、労働
災害防止対策に要する経費の透明性を確保することが必要である。
内訳書【例示】
実施者
元
請
下
請
経費
負担者
元
請
経費積算
下
請
規格等
単
位
単価
数量
金額
摘要
2.安全費
(2)保護具類
①保護帽
○
○
○円/個 耐久年数○年
人
○円
○
延人数
○円
○円/○日(年間稼働日
数×耐久年数)
②安全帯
○
○
○円/個 耐久年数○年
人
○円
○
延人数
○円
○円/○日(年間稼働日
数×耐久年数)
③安全靴
○
○
○円/足 耐久年数○年
人
○円
○
延人数
○円
○円/○日(年間稼働日
数×耐久年数)
○
○
直接工事費で計上
③新規入場者教育の受講
○
○
平均日当○円
人
○円
○人
○円
⑤玉掛技能講習修了者の配置
○
○
受講費
人
○円
○人
○円
⑥安全衛生協議会への参加
○
○
日当○円、○回
回
○円
○回
○円
3.仮設費
(1)墜落・飛来落下防止措置
④立入禁止措置設置
作業員労務費に含む
4.教育訓練費
・
平均日当○円/8時間
(1時間教育)
日当○円/8時間
(1回1時間)
43
建設業法令遵守ガイドラインの改訂に関する問い合わせ先について
「建設業法令遵守ガイドライン」について
□ 「建設業法令遵守ガイドライン(改訂版)」の掲載先
国土交通省HPトップ>政策・仕事>土地・建設産業>建設産業・不動産業>建設業>建設業法令遵守
>建設業法令遵守ガイドライン( http://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/1_6_bt_000188.html )
□ 内容に関する問い合わせ先
国土交通省土地建設産業局建設業課建設業適正取引推進指導室
電話番号 03-5253-8111(内線24715,24718)
「元方安全管理指針」について
□ 元方安全管理指針の掲載先
中央労働災害防止協会安全衛生情報センターHP>法令・通達>通達一覧>平成7年>
元方事業者による建設現場安全管理指針について (http://www.jaish.gr.jp/anzen_pgm/HOU_DET1.aspx)
□ 内容に関する問い合わせ先
厚生労働省労働基準局安全衛生部安全課建設安全対策室
電話番号 03-5253-1111(内線5486)
安全衛生経費に関する報告書、労働災害防止対策全般について
□ 「建設工事における安全衛生経費の標準リスト及び積算明細表の解説並びに作成要領検討結果報告書」の掲
載先
建設業労働災害防止協会HP( http://www.kensaibou.or.jp/data/leaflet.html )
□ 報告書の内容等に関する問い合わせ先
建設業労働災害防止協会技術管理部 電話番号 03-3543-8201(代表)
44
○四国地方整備局HPにおける関連ページの紹介
① 当局HP
http://www.skr.mlit.go.jp/
② 建政部のタグをクリック
③ 産業行政をクリック → 産業行政TOP
建設業 をクリック →
「法令遵守と監督処分」外、詳細情報のページへ
○建設業法違反通報窓口
駆け込みホットライン
TEL. 0570-018-240
○適正な契約による適切な賃金水準確保に向けて
建設業フォローアップ相談ダイヤル
TEL. 0570-004976
受付時間 10:00~12:00 13:30~17:00
(土日・祝祭日・閉庁日を除く)
受付時間 10:00~12:00 13:30~17:00
(土日・祝祭日・閉庁日を除く)
E-mail : [email protected]
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公共工事設計労務単価改訂後の請負契約に係る
情報や、品確法の運用指針など、様々な相談を
受け付けています。
建設業に係る法令違反行為の情報(通報)を
受け付けています。
※紛争を解決するものではありません。
※紛争を解決するものではありません。
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